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特許7560598特定の熱放散装置を有する動力車両用のカメラ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】特定の熱放散装置を有する動力車両用のカメラ
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/52 20230101AFI20240925BHJP
   H04N 23/57 20230101ALI20240925BHJP
   G03B 15/00 20210101ALI20240925BHJP
   G03B 30/00 20210101ALI20240925BHJP
   G03B 17/55 20210101ALI20240925BHJP
【FI】
H04N23/52
H04N23/57
G03B15/00 V
G03B30/00
G03B17/55
【請求項の数】 9
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023063632
(22)【出願日】2023-04-10
(62)【分割の表示】P 2021500625の分割
【原出願日】2019-07-04
(65)【公開番号】P2023098979
(43)【公開日】2023-07-11
【審査請求日】2023-05-10
(31)【優先権主張番号】102018116510.2
(32)【優先日】2018-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】514189527
【氏名又は名称】コノート、エレクトロニクス、リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CONNAUGHT ELECTRONICS LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】ホセ、エストレメラ
【審査官】殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-072520(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0108285(US,A1)
【文献】特開2003-230030(JP,A)
【文献】特開2012-184913(JP,A)
【文献】特表2003-533874(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0272163(US,A1)
【文献】特開平08-022069(JP,A)
【文献】特開2000-032307(JP,A)
【文献】特開2006-033031(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/222- 5/257
H04N 23/00
H04N 23/40 - 23/76
H04N 23/90 - 23/959
G03B 15/00 - 15/16
G03B 17/48 - 17/55
G03B 29/00 - 30/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動力車両(1)用のカメラ(4)であって、外側ハウジング(9)と、前記カメラ(4)からの熱を放散するための熱放散装置(18)と、を備え、
前記熱放散装置(18)は、液体又は気体の熱吸収媒体を搬送するための閉じられたダクト(19)を備え、前記ダクト(19)は、前記外側ハウジング(9)に配置され、
前記ダクト(19)は、前記カメラ(4)の長手方向軸(L)の周りの回転の方向に関してそれが少なくとも一度前記外側ハウジング(9)を取り囲むように、前記外側ハウジング(9)の外側に配置され、
少なくとも1つのハウジング壁(10、11、12、13)の外側において、前記外側ハウジング(9)は、前記閉じられたダクト(19)のための受容チャネル(20、21、22、23)を備え、前記ダクト(19)が前記受容チャネル(20~23)に少なくとも部分的に沈められて配置されることを特徴するカメラ(4)。
【請求項2】
前記ダクト(19)は、前記外側ハウジング(9)を部分的にのみ取り囲むことを特徴とする請求項1に記載のカメラ(4)。
【請求項3】
前記カメラ(4)の前記長手方向軸(L)の方向から見ると、前記閉じられたダクト(19)は曲がりくねった形で配置されることを特徴とする請求項2に記載のカメラ(4)。
【請求項4】
前記受容チャネル(20~23)は保持要素(27、28)を備え、当該保持要素(27、28)によって前記受容チャネル(20~23)において前記閉じられたダクト(19)が滑り落ちるのを防がれることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のカメラ(4)。
【請求項5】
前記外側ハウジング(9)の内部(14)に面する前記受容チャネル(20~32)のチャネル底部は、前記外側ハウジング(9)の前記内部(14)に向けられる少なくとも1つの開口部(30、31)とともに少なくとも部分的に形成され、前記内部(14)からの熱が前記開口部(30、31)を介して直接出ることができる
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のカメラ(4)。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載のカメラ(4)であって、
その長手方向軸(B)に垂直に見た場合に、前記受容チャネル(20~23)は幅(w)によって寸法決めされ、前記閉じられたダクト(19)が、前記幅(w)の方向のクリアランスとともに、前記受容チャネル(20~23)に配置される
ことを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のカメラ(4)。
【請求項7】
前記閉じられたダクト(19)は、前記カメラ(4)の外部にある媒体分配ユニット(26)と結合され、前記媒体分配ユニット(26)からの液体媒体が、前記閉じられたダクト(19)を介して前記カメラ(4)に運ばれることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のカメラ(4)。
【請求項8】
動力車両(1)用の装置(32)であって、請求項1~7のいずれか一項に記載のカメラ(4)を備え、媒体の送りを可能にするように前記カメラ(4)に接続される媒体分配ユニット(26)を備え、前記媒体分配ユニット(26)は、前記媒体によって前記動力車両(1)用の装置をクリーニングするように構成され、前記媒体は、前記媒体分配ユニット(26)から前記閉じられたダクト(19)を介して前記カメラ(4)に運ばれることができ、前記カメラ(4)から前記閉じられたダクト(19)を介して前記媒体分配ユニット(26)に戻されるように運ばれることもできる、装置(32)。
【請求項9】
請求項1~7のいずれか一項に記載のカメラ(4)又は請求項8に記載の装置(32)を備える動力車両(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の一態様は、外側ハウジングを備え、且つ、カメラから熱を放散するための熱放散装置を備えた動力車両用カメラに関する。
【発明の概要】
【0002】
カメラの動作中、特に電子部品によって、熱が発生される。特にカメラの外側ハウジングにおける部品の、過熱を防ぐために、熱を放散する必要がある。これに関連して、特定の熱伝導性ペースト又は熱伝導性接着剤がハウジングに配置されて、ハウジングから熱を放散することが知られている。外側ハウジングに、冷却フィンを備えた冷却要素を取り付けることができることも知られている。
【0003】
動力車両に搭載されるカメラは、さまざまなデザインで存在することが知られている。
これに関連して、動力車両の環境領域をキャプチャーするためにカメラが形成され及び配置されることが知られている。さらに、動力車両の内部をキャプチャーするためにカメラが使用されて配置されることもできる。これに関連して、カメラは、それらが耐えなければならない多様な影響にさらされる。これは、強い温度変動及び/又は他の大きく変化する環境の影響に関し、特に関係がある。さらに、車両の動きに起因する振動のために、カメラは、それらが永続的に耐えなければならない機械的ストレスにさらされる。これらの状況下で、ドライバー支援システムに提供されたり、ドライバー支援システムが機能するかどうか及び場合によってはドライバー支援システムがどのように機能するかを決めるため用いられたりすることを可能にする十分に適切な画像を提供すること、及び、高度に機能的な操作を可能にすることは、特に困難である。
【0004】
動力車両用のそのような非常にコンパクトなカメラでは、外側のハウジングが、別々のハウジング部分、上方ハウジング部分及び下方ハウジング部分から形成されることが知られている。これらのハウジング部分は一緒に結合され、結果として生じる内部で、さらなる部品、特にレンズモジュール及び少なくとも1つの回路基板、のための受容空間を形成する。
【0005】
動力車両用のカメラは、通常、最小限のパッケージスペースを必要とし、特定の、特に限られた、空間条件での取り付けを可能にしつつ、たとえば、最大限に広範な環境認識をさらに可能にするように、非常にコンパクトである。ただし、このコンパクトさのために、部品に熱の影響が発生する可能性があることが知られている。これらの影響により、レンズモジュールと、回路基板上に配置されたイメージセンサーとの間に望ましくない膨張や位置の変化が生じうる。これは、画像のキャプチャーに望ましくない影響を与えるかもしれない。
【0006】
本発明の目的は、カメラのコンパクトな設計のために熱管理を改善するカメラ、動力車両及び方法を提供することである。
【0007】
この目的は、独立請求項によるカメラ及び動力車両によって解決される。
【0008】
発明の一態様は、動力車両用のカメラに関する。カメラは外側ハウジングを備える。さらに、カメラは、カメラから熱を放散するための熱放散装置を含む。熱放散装置は、液体又は気体の熱吸収媒体を搬送するための少なくとも1つのダクトを含み、そのダクトは外側ハウジングに配置される。そのような設計により、特に効果的な熱放散が可能にされる。例えば管又はホースといったそのような具体的なダクトは、動的に移動する媒体の輸送を可能にし、同様に、カメラ内部からの特に広範囲で効果的な熱放散を可能にする。そのような設計によって、ダクトの特定の配置のために、外側ハウジングの内部が制限されないこと、及び、特に内部において、さらなる熱放散部品が省略されうるか又はさらなる熱放散部品はサイズが縮小されうることも達成される。
【0009】
好ましくは、ダクトが、外側ハウジングの外側に非破壊的に取り外し可能に配置されることが与えられる。したがって、たとえば、それはサービスのために交換又は取り外されうる。さらに、そのような設計により、カメラがダクトから分離されて、別のモジュールとして保守又は交換されうる。
【0010】
好ましくは、ダクトは、カメラの長手方向軸の周りの回転方向に関して、ダクトそれが少なくとも一度は少なくとも部分的に外側ハウジングを取り囲むように、外側ハウジングの外側に配置されることが与えられる。したがって、好ましくは角張った外側ハウジングの複数の外側にはダクトが設けられ、当該ダクトによって、ダクトによる及びそこに運ばれる熱吸収媒体による非常に広範囲の熱吸収が達成される。したがって、ダクトへの熱伝達は局所的に制限されず、或いは、一方側においてのみ達成されない。したがって、再び、熱吸収媒体への迅速かつ広範囲の熱伝達が達成される。
【0011】
流れることにより及びそれによって、いわば、ダクトにおける熱吸収媒体の継続的な交換が達成され、それによって廃熱を吸収することが、特に外側ハウジングの内部からの特に広範囲かつ迅速な熱放散が、可能な熱吸収媒体が常に特に外側ハウジングの領域に提供される。
【0012】
特に、ダクトが外側ハウジングを部分的にのみ取り囲むことが与えられる。それによって、本有利な実施形態では、ダクトが少なくとも一度外側ハウジングを完全に取り囲むことは想定されていない。これは、外側ハウジングの複数の外側壁上におけるダクトの取り付けに関して、特に有利でありうる。これに関連して、ダクトの取り付けは、特に、外側ハウジングの形状の複雑さ又は構造デザインのために、取り付けが困難である外側壁においては省かれうる。
【0013】
特に、カメラの長手方向軸の方向に見て、ダクトが蛇行形態で外側ハウジング上に延びることが提供される。特に、ダクトは、外側ハウジングの4つの外側壁のうちの3つだけに配置され及び取り付けられる。それによって、特に蛇行状デザインにより、複数のダクトセクションが、したがって蛇行形態の複数のダクトセクションが、それぞれの外側壁に配置され、それによってよりニーズ指向の熱吸収が可能になる。
【0014】
好ましくは、少なくとも1つのハウジング壁の外側において、ダクトが少なくとも部分的にそこに沈められるように配置されるようなダクト用受容チャネルを、外側ハウジングが含むことが提供される。それによって、ダクトの高精度で保護された位置決めが可能である。それによって、カメラ内部からダクトへの熱伝達が再び改善される。さらに、そのような設計によって、カメラの全体的な外形寸法は、増大されない又はわずかに増大されるだけである。したがって、カメラのコンパクトさは損なわれない。
【0015】
好ましくは、受容チャネルが保持要素を含み、当該保持要素が受容チャネルにおいてダクトが抜け出すのを防ぐ、ことが提供される。特に、保持要素は、ダクトがいわば受容チャネル内にクリップされ又はスナップ留めされうるような半径方向チャネル開口部に、設けられる。
【0016】
好ましくは、外側ハウジングによって区切られたカメラの内部に面する、受容チャネルの半径方向開口部の反対側にある受容チャネルのチャネル底部は、少なくとも部分的に、少なくとも1つの開口部が内部に向かっている状態で形成され、それによって内部からの熱が開口部を介して直接的に出ることができる、ことが提供される。したがって、受容チャネルの領域において、特にチャネル底部において、外側ハウジングは、特にスロットの形の、ギャップを含み、それによって、目下、外側ハウジングは局所的に開いている。したがって、外側ハウジングの内部からの特に広範囲の熱放散が可能になる。さらに、特に前記領域におけるダクトの設置により、ダクトへのとりわけ効率的な熱伝達及び熱吸収媒体がそこで流れることが可能になる。
【0017】
好ましくは、その長手方向軸に垂直に見られる場合、受容チャネルは、ダクトが幅の方向にクリアランスを有する受容チャネルに配置されるような幅を含む。特に、チャネル底部が少なくとも部分的に内部に向かって開いているように形成される上記の有利な実施形態との作動関連において、言い換えれば、チャネル底部におけるそのような開口部をダクトが完全には覆わない実施形態が有利に達成され、それによって、一方では、チャネル底部における開口部を介して外側ハウジングの内部から受容チャネル内に放散される熱は、ダクト及びそこで流れる熱吸収媒体の両方に伝えられ、他方では、またそれはダクトを真っ直ぐ通過して流れ、受容チャネルの半径方向開口部を介して外側ハウジングを出ることができる。したがって、非常に局所的に、外側ハウジングの内部からの多機能で多様な熱放散が提供される。
【0018】
好ましくは、ダクトは、カメラの外部にある媒体分配ユニットと結合され、それによって媒体分配ユニットからの液体熱吸収媒体がダクトを介してカメラに運ばれることが提供される。これはさらに非常に有利な実施形態を構成し、それはなぜなら、本状況において、動力車両ですでに利用可能である媒体分配ユニットであって、媒体分配ユニットを通じての媒体の提供がすでにそれ自体一次機能を含む媒体分配ユニットが、カメラを冷却するため又はカメラからの熱を放散するために媒体が追加的に使用されうるように、更に利用されるからである。これに関連して、熱吸収媒体を提供すること及びダクトを通してそれを運ぶことのみを目的とした追加のユニットを設置することは必要とされない。したがって、すでに利用可能な媒体分配ユニットは、多機能に使用されることができる。
【0019】
好ましくは、外側ハウジングの2つの対向するハウジング壁に、ダクトが設置されるそれぞれの受容チャネルが形成されることが提供される。好ましくは、これらの受容チャネルのうちの少なくとも1つが、特にすべての受容チャネルが、特にチャネル底部の領域において、ギャップを含み、当該ギャップが外側ハウジングの内部に向かう開口部を構成することが提供されうる。
【0020】
発明のさらなる態様は、カメラ用の装置に関し、当該装置は、上記の態様又はその有利な実施形態によるカメラを含む。さらに、その装置は媒体分配ユニットを含み、当該媒体分配ユニットはカメラとは別であり、当該媒体分配ユニットは媒体の送りを可能にするようにカメラに接続される。媒体分配ユニットは、主として、特に媒体によって、それとは別の動力車両用の装置をクリーニングするように構成される。また、動力車両用装置用のそのクリーニング機能に加えて、媒体が、それがカメラからの熱を放散するための熱吸収媒体としても使用されるという点で、多機能に使用される。すなわち、媒体は、ダクトを介して媒体分配ユニットからカメラに運ばれうるものであり、また、前記ダクトを介して、カメラから媒体分配ユニットに戻されうる。
【0021】
媒体分配ユニットは、例えば、フロントガラスウォッシャー又はヘッドライトウォッシャー又はカメラのレンズをクリーニングするための洗浄システムとしうる。
【0022】
発明のさらなる態様は、上記の態様によるカメラ又はその有利な実施形態を備えた及び/又は上記の態様による装置を備えた動力車両に関する。
【0023】
発明のさらなる特徴は、特許請求の範囲、図面及び図面の説明から明らかである。記述における上記の特徴及び特徴組み合わせ、並びに、図面の記述において下記の及び/又は図面にのみ示されている特徴及び特徴組み合わせは、それぞれに指定された組み合わせにおいてだけでなく、他の組み合わせにおいても、発明の範囲から逸脱することなく、使用可能である。したがって、図面には明示的には示されておらず説明されていないが、説明されている実施からの別々の特徴の組み合わせに起因して当該組み合わせによって生じうる実施はまた、発明によって包含及び開示されていると見なされるものである。したがって当初に述べられた独立請求項の特徴のすべてを含むわけではない実施及び機能の組み合わせも、開示されていると見なされるべきである。さらに、特許請求の範囲の後方参照に記載された機能の組み合わせを超えて拡張する又は当該機能の組み合わせから逸脱する実施及び機能の組み合わせは、特に上記の実施によって、開示されたものと見なされるものである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
発明の実施形態が、概略図に基づいて以下においてより詳細に説明される。これらは以下において明らかになる:
図1】発明によるカメラの実施形態を有する発明による動力車両の実施形態の概略上面図。
図2】外側ハウジングに取り付けられたダクトを備えたカメラの実施形態の斜視図。
図3図2によるカメラの側面図。
図4図2の描写であるが、ここでは、外側ハウジング及びダクトのみが示されている。
図5図4による外側ハウジングの描写。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図面では、同一又は機能的に同一の要素には同じ参照記号が付される。
【0026】
図1は、発明の一実施形態による動力車両1の上面図を示している。動力車両1は、目下、乗用車である。動力車両1は、電子車両誘導システムを、特にドライバー支援システム2を、備える。ドライバー支援システム2は制御装置3を備え、当該制御装置3は、例えば、動力車両1の電子制御ユニットでありうる。さらに、ドライバー支援システム2は、少なくとも1つのカメラ4を備える。本実施形態において、ドライバー支援システム2は、特に、動力車両1に分散して配置された4台のカメラ4を備えている。目下、カメラ4のうちの1つは後方領域5に配置され、カメラ4のうちの1つは動力車両1の前方領域7に配置され、残りの2つのカメラ4はそれぞれの側方領域6に、特にサイドミラーの領域に、配置されている。ドライバー支援システム2のカメラ4の数及び配置は、目下、単に例示的なものであることを意図している。
【0027】
追加的又は代替的に、動力車両1の内部又は乗員室をキャプチャーするように形成された及び配置された少なくとも1つのカメラが設けられうる。特に、カメラ4は、各々、個々の動力車両部品に取り付けられている。動力車両部品は、例えば、バンパー又は外部ミラー又はサイドパネルでありうる。動力車両部品は、さらに、例えば、ルーフライナー又は内部トリム又はステアリングホイールセンター用カバー又は内部ミラーでありうる。上記の動力車両部品は、単に例示的なものであることを意図している。他の動力車両部品も想定されうる。上記は、動力車両部品が位置及び材料設計に関して変わりうることを説明するためにのみ役立つ。
【0028】
カメラ4によって、動力車両1の環境領域8がキャプチャーされることができる。好ましくは、それらのカメラ4は同一の設計のものである。特に、カメラ4は、環境領域8を描写する画像シーケンス又はビデオデータを提供することができる。ビデオデータは、カメラ4から制御装置3に送信されることができる。制御装置3によって、目下示されていない動力車両1の表示装置が、カメラ4のビデオデータがドライバーに対して表示されることができるように、制御される。したがってドライバー支援システム2は、動力車両1を運転する際に動力車両1のドライバーを支援するのに役立つ。ドライバー支援システム2は、例えば、いわゆる電子式バックミラーやパークアシストシステムなどとしうる。それはまた、人を、特にドライバーを、検出するために内部に形成されることができる。
【0029】
図2は、カメラ4の一実施形態の斜視図を示している。カメラ4は外側ハウジング9を備え、当該外側ハウジング9は、長手方向軸Lの周りの回転方向に関して角度があり、特に四角形である。外側ハウジング9は、一つの部品の設計とすることができ、好ましくは複数の部品の設計とすることができる。
【0030】
図示の例において、外側ハウジング9は、4つのハウジング壁10、11、12及び13を含む。外側ハウジング9によって、カメラ4の内部空間又は内部14が区切られている。内部14には、例えば少なくとも1つの回路基板15及びレンズモジュール16(図3)が取り付けられている。接続部などのさらなる構成要素も、そこに配置されることができる。特に、ケーブルフィード17は、内部14内に通じており、外側ハウジング9から突出しうる。
【0031】
さらに、カメラ4は、外側ハウジング9から分離された熱放散装置18を備える。熱放散装置18は、目下、ダクト19を備えている。少なくとも1つのダクト19が存在しうるが、例えば、複数のダクトも存在しうる。ダクト19は、ホース又はチューブとしてもよく、それは本質的に剛性又は柔軟としうる。ダクト19は、気体又は液体の媒体を運ぶように構成されており、当該媒体は、特に、熱放散媒体又は熱吸収媒体としうる。これに関連して、例えば水又は水性媒体が想定されうる。
【0032】
ダクト19は、外側ハウジング9に配置され又は外側ハウジング19の壁に少なくとも部分的に取り付けられる。
【0033】
ここで分かるように、ダクト19は、カメラ4の長手方向軸Lの周りの回転の方向に、それが、少なくとも部分的に、本実施形態では部分的にのみ、外側ハウジング9の周りで誘導されるように、外側ハウジング9の側壁に配置されている。
【0034】
目下、カメラ4の長手方向軸Lの方向から見ると、ダクト19は蛇行形態で配置されている。
【0035】
目下図示されている実施形態において、好ましくは2つのハウジング壁上に、ここではハウジング壁11及び13上に、それぞれ少なくとも1つの受容チャネルが、ここでは好ましくはそれぞれ2つの受容チャネル20、21及び22、23が、設けられる。したがって、ダクト19は、これらの受容チャネル20~23において、特にそこに完全に沈んで、ハウジング壁11及び13に取り付けられる。受容チャネル20、21及び22、23は、目下、好ましくは平行に配置され、この幅でハウジング壁11及び13の全寸法にわたって延びる。ダクト19は、ダクトの開始部19aが受容チャネル23にあるように設置され、ハウジング壁12の領域の反対側の端部で曲げられ、受容チャネル22を介して戻されるように案内され、ダクトセクション19bを介してそれは受容チャネル21に導かれ、それに応じてそこに設置される。そして、ダクト19は、出口を介して受容チャネル21から導き出され、そこから、さらなる屈曲部25を介して、受容チャネル20内に向けられ、受容チャネル20の出口で、ダクト19の端部19cは、外側ハウジング9から離れるように、特に図2において象徴的に示される別のモジュールに、特に動力車両1の媒体分配ユニット26である別のモジュールに、延びる。図2において単にブロック要素として象徴的に表されている媒体分配ユニット26は、動力車両1の洗浄ユニット及び/又はクリーニングユニットであってもよい。したがって、また、デバイス32が形成される。
【0036】
図3は、カメラ4の外側ハウジング9のハウジング壁11を示している。見られるように、受容チャネル20、21は、好ましくは、保持要素27、28を備え、当該保持要素27、28は、特に半径方向チャネル入口29及び30において形成され、当該保持要素27、28は、チャネル入口29、30の断面を縮小又は狭める。したがって、ダクト19は、受容チャネル20及び21から半径方向に滑り落ちるのを防がれている。好ましくは、保持要素27及び28は、それぞれの受容チャネル20、21において、特にそれぞれの受容チャネル20、21の対向端部において、ペアで形成される。上記は、類推によって、受容チャネル22及び23にも適用される。
【0037】
図4には、カメラ4の外側ハウジング9及びダクト19のみが示されている。したがって、カメラの内部14が見える。受容チャネル、目下、特にすべての受容チャネル20~23は、完全に開いたチャネル底部によって特に形成されていることが分かる。これは、受容チャネル20~23が内部14に向かって開いていることを意味する。したがって、受容チャネル20~23に配置されたダクト19の部分は、内部14に自由に露出されている。
【0038】
図5は、図4による外側ハウジング9の斜視図を示しており、目下、ダクト19は、外側ハウジング9において配置されていない。したがって、受容チャネル20~23の設計は、より明確に識別可能である。特に、受容チャネルの、目下受容チャネル23の、特にすべての受容チャネル20~23の、幅wが非常に大きいので、ダクト19が受容チャネル20~23のうちの1つに、幅w方向にクリアランスを持って、配置されることが分かる。好ましくは、幅wの方向において、受容チャネル20~23のうちの1つのチャネル底部の開口部30、31は非常に大きいので、特に前記幅wで寸法が定められているので、ダクト19の取り付け状態において、ダクト19はチャネル底部の開口部を完全には覆わず、それにより、幅wを有する開口部30、31を介して、内部14からの熱がダクト19の側部を通過して外部に流れることができる。幅wは、チャネルの長手方向軸Bに垂直に測定され、さらに、ハウジング壁が、目下ハウジング壁13が、延びる平面において測定される。
【0039】
すなわち、受容チャネル20~23が、上記の開口部30、31又は内部14に面するそれらのチャネル底部における裂け目を含む場合に、特にチャネル底部が好ましくは完全に開いている場合に、ダクトセクション19bが、完全に外側ハウジング9の外側に、特にそれがハウジング壁の、目下ハウジング壁10の、外側側部に直接接するように、設けられると、それは有利である。それにより、外側ハウジング9の安定性が維持される。追加的又は代替的に、上記も同様に、ダクト19の屈曲部24及び25に関して適用される。
図1
図2
図3
図4
図5