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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】トレッドミル
(51)【国際特許分類】
   A63B 22/02 20060101AFI20240925BHJP
   F16C 11/10 20060101ALI20240925BHJP
   F16C 11/04 20060101ALI20240925BHJP
【FI】
A63B22/02
F16C11/10 C
F16C11/04 F
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023090042
(22)【出願日】2023-05-31
(65)【公開番号】P2024095931
(43)【公開日】2024-07-11
【審査請求日】2023-05-31
(31)【優先権主張番号】202223603510.7
(32)【優先日】2022-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(73)【特許権者】
【識別番号】519186439
【氏名又は名称】北京金史密斯科技股▲フン▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ユンソン
(72)【発明者】
【氏名】バイ,シェンビン
【審査官】伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-194535(JP,A)
【文献】中国実用新案第210020972(CN,U)
【文献】特開平06-319829(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108744403(CN,A)
【文献】特開2021-164535(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 22/02
F16C 11/10
F16C 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレッドミルであって、ランニングボードランニングベルトアセンブリ(21)と直立ポスト(12)とを含み、
前記直立ポスト(12)は前記ランニングボードランニングベルトアセンブリ(21)の先端に設けられ、
前記直立ポスト(12)は可動連結部材(23)を介して前記ランニングボードランニングベルトアセンブリ(21)に可動に連結され、前記直立ポスト(12)は、可動連結部材(23)を固定点として前記ランニングボードランニングベルトアセンブリ(21)に対して回動可能であり、回転中に前記トレッドミルを使用状態と折り畳み状態に形成させ、前記使用状態とは前記直立ポスト(12)が前記ランニングボードランニングベルトアセンブリ(21)の上面に垂直または略垂直な状態を指し、前記折り畳み状態とは、前記直立ポスト(12)が前記ランニングボードランニングベルトアセンブリ(21)の上面に平行または略平行な状態を指し、
前記可動連結部材(23)は、前記ランニングボードランニングベルトアセンブリ(21)の前端の左右両側の少なくとも一方の側に設けられ
前記可動連結部材(23)は、
前記ランニングボードランニングベルトアセンブリ(21)に固定され、内部が中空でロックキャビティを形成する回転軸(112)と、
前記ランニングボードランニングベルトアセンブリ(21)に固定され、前記回転軸(112)の外面に外嵌可能である第1のチャック(113)と、
前記直立ポスト(12)の下端に固定され、前記回転軸(112)の外面に外嵌可能である軸スリーブ(123)と、
前記軸スリーブ(123)のランニングボードランニングベルトアセンブリ(21)に向かう側に固定され、前記回転軸(112)の外面に外嵌可能である第2のチャック(122)と、
前記回転軸内のロックキャビティ内に嵌着され、前記回転軸(112)に連結され、外力で軸方向に前記回転軸(112)に対して移動可能であるロック部材(13)と、を含む
ことを特徴とするトレッドミル。
【請求項2】
前記直立ポスト(12)は、可動連結部材(23)を固定点として前記ランニングボードランニングベルトアセンブリ(21)に対して回動中にさらにサスペンド状態を形成し、前記サスペンド状態とは、前記直立ポスト(12)と前記ランニングボードランニングベルトアセンブリ(21)の上面との間の角度が0度より大きく90度より小さい任意の値であることを指す、
ことを特徴とする請求項1に記載のトレッドミル。
【請求項3】
第1のチャック(113)と前記第2のチャック(122)にはいずれも突起(17)と溝(18)とが設けられ、
前記突起(17)と溝(18)とが互いにマッチングすることにより、前記第1のチャック(113)と前記第2のチャック(122)とが互いに噛み合う、
ことを特徴とする請求項に記載のトレッドミル。
【請求項4】
前記ロック部材(13)が外力で前記回転軸(112)に近づく方向に第1の所定位置まで移動すると、前記第1のチャック(113)と前記第2のチャック(122)とが互いに噛み合い、
前記ロック部材(13)が外力で前記回転軸(112)から離れる方向に第2の所定位置まで移動すると、前記第1のチャック(113)と前記第2のチャック(122)とが離脱する、
ことを特徴とする請求項に記載のトレッドミル。
【請求項5】
前記ロック部材(13)の外面には雄ねじが設けられ、前記回転軸(112)のロックキャビティの内面には雌ねじが設けられ、前記ロック部材(13)はねじによって前記回転軸(112)に連結される、
ことを特徴とする請求項に記載のトレッドミル。
【請求項6】
前記突起(17)の側面は軸方向に対して傾斜して設けられ、前記第2のチャック(122)が前記第1のチャック(113)に係合すると、前記突起(17)が前記溝(18)に係入する、
ことを特徴とする請求項に記載のトレッドミル。
【請求項7】
前記溝(18)は、径方向に対向して設けられた内開口(183)と外開口(184)とを含み、前記外開口(184)の周方向寸法が前記内開口(183)の周方向寸法より大きい、
ことを特徴とする請求項に記載のトレッドミル。
【請求項8】
前記第1のチャック(113)と前記第2のチャック(122)には少なくとも2つの溝(18)が設けられる、
ことを特徴とする請求項に記載のトレッドミル。
【請求項9】
前記溝(18)は、第1の溝(181)と第2の溝(182)とを含み、前記第1の溝(181)が前記突起(17)の構造とマッチングし、前記第2の溝(182)の周方向寸法が前記突起(17)より大きい、
ことを特徴とする請求項に記載のトレッドミル。
【請求項10】
前記第1の溝(181)と前記第2の溝(182)とが交互に設けられる、
ことを特徴とする請求項に記載のトレッドミル。
【請求項11】
前記ロック部材(13)は、操作部(131)と、連結部(133)と、前記操作部(131)と前記連結部(133)との間に設けられる押圧部(132)とを含み、前記連結部(133)が前記回転軸(112)に螺合され、前記押圧部(132)が径方向に前記連結部(133)及び前記操作部(131)から突出している、
ことを特徴とする請求項に記載のトレッドミル。
【請求項12】
前記押圧部(132)から離れた前記連結部(133)の自由端には、径方向に前記連結部(133)から突出している位置規制構造を含む位置規制部材(14)が設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のトレッドミル。
【請求項13】
前記連結部(133)に外嵌され、前記押圧部(132)と前記直立ポスト(12)との間に位置する少なくとも1つの弾性部材(15)をさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のトレッドミル。
【請求項14】
前記弾性部材(15)は、自身の弾性によって前記直立ポスト(12)に作用する軸方向推力を発生することができる、ことを特徴とする請求項1に記載のトレッドミル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はスポーツ用品の技術分野に関し、具体的にトレッドミルに関する。
【背景技術】
【0002】
トレッドミルは構造サイズが大きいため、収納スペースを節約するために折り畳み収納が必要である。関連技術では、直立ポストを含むトレッドミルは使用中にロック状態とロック解除折り畳み状態を有するが、ロック状態から折り畳み状態に切り替える中に、ロック解除後に重力によって突然落下するという問題があり、使用中の安全リスクをもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、関連する技術的課題を解決するために、トレッドミルを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の第1の態様はトレッドミルを提供し、ランニングボードランニングベルトアセンブリと直立ポストを含み、
前記直立ポストは前記ランニングボードランニングベルトアセンブリの先端に設けられ、
前記直立ポストは可動連結部材を介して前記ランニングボードランニングベルトアセンブリに可動に連結され、前記直立ポストは、可動連結部材を固定点として前記ランニングボードランニングベルトアセンブリに対して回動可能であり、回転中に前記トレッドミルを使用状態と折り畳み状態に形成させ、ここで、前記使用状態とは、前記直立ポストが前記ランニングボードランニングベルトアセンブリの上面に対して垂直又は略垂直な状態を指し、前記折り畳み状態とは、前記直立ポストが前記ランニングボードランニングベルトアセンブリの上面に対して平行又は略平行な状態を指す。
【0005】
選択的に、前記直立ポストは、可動連結部材を固定点として前記ランニングボードランニングベルトアセンブリに対して回動中にサスペンド状態を形成し、ここで、前記サスペンド状態とは、前記直立ポストと前記ランニングボードランニングベルトアセンブリの上面との間の角度が0度より大きく90度より小さい任意の値であることを指す。
【0006】
選択的に、前記可動連結部材は、
前記ランニングボードランニングベルトアセンブリに固定され、内部が中空でロックキャビティを形成する回転軸と、
前記ランニングボードランニングベルトアセンブリに固定され、前記回転軸の外面に外嵌可能である第1のチャックと、
前記直立ポストの下端に固定され、前記回転軸の外面に外嵌可能である軸スリーブと、
前記軸スリーブの前記ランニングボードランニングベルトアセンブリに向かう側に固定され、前記回転軸の外面に外嵌可能である第2チャックと、
前記回転軸内のロックキャビティ内に嵌着されて前記回転軸に連結され、外力で前記回転軸に対して軸方向に移動可能であるロック部材と、を含む。
【0007】
選択的に、第1のチャックと前記第2のチャックにはいずれも突起と溝が設けられ、
前記突起と溝とが互いにマッチングすることにより、前記第1のチャックと前記第2のチャックとが互いに噛み合う。
【0008】
選択的に、前記ロック部材が外力で前記回転軸に近づく方向に第1の所定位置まで移動すると、前記第1のチャックと前記第2のチャックとが互いに噛み合い、
前記ロック部材が外力で前記回転軸から離れる方向に第2の所定位置まで移動すると、前記第1のチャックと前記第2のチャックとが離脱する。
【0009】
選択的に、前記ロック部材の外面には雄ねじが設けられ、前記回転軸のロックキャビティの内面には雌ねじが設けられ、前記ロック部材はねじ結合により前記回転軸に連結される。
【0010】
選択的に、前記突起の側面は軸方向に対して傾斜して設けられ、前記第2のチャックが前記第1のチャックに係合すると、前記突起が前記溝に係入する。
【0011】
選択的に、前記溝は、径方向に対向して設けられた内開口と外開口とを含み、前記外開口の周方向寸法は、前記内開口の周方向寸法よりも大きい。
【0012】
選択的に、前記第1のチャックと前記第2のチャックには、少なくとも2つの溝が設けられる。
【0013】
選択的に、前記溝は第1の溝と第2の溝とを含み、前記第1の溝が前記突起の構造とマッチングし、前記第2の溝の周方向寸法が前記突起よりも大きい。
【0014】
選択的に、前記第1の溝と前記第2の溝とは交互に設けられる。
【0015】
選択的に、前記ロック部材は、操作部、連結部及び前記操作部と前記連結部との間に設けられる押圧部を含み、前記連結部が前記回転軸に螺合され、前記押圧部が径方向に前記連結部及び前記操作部から突出している。
【0016】
選択的に、前記押圧部から離れた前記連結部の自由端には、径方向に前記連結部から突出している位置規制構造を含む位置規制部材が設けられる。
【0017】
選択的に、前記トレッドミルは、前記連結部に外嵌され、前記押圧部と前記直立ポストとの間に位置する少なくとも1つの弾性部材をさらに含む。
【発明の効果】
【0018】
本開示によって提供される技術案は、少なくとも以下の有益な効果に達することができる。
本開示の直立ポストは可動連結部材を介してランニングボードランニングベルトアセンブリに可動に連結され、直立ポストは、可動連結部材を固定点としてランニングボードランニングベルトアセンブリに対して回動可能であり、回動中にトレッドミルを使用状態と折り畳み状態に形成させ、さらに予め設定された角度でのサスペンドと折り畳み機能を実現し、トレッドミルの使用の柔軟性と収納の利便性を向上させる。
【0019】
なお、上記一般的な説明及び後文の詳細な説明は、単なる例示的及び解釈的なものであり、本開示を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本開示の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明の使用すべきな図面を簡単に説明し、明らかに、以下の説明の図面は本開示の一部の実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を払わない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
図1】本開示の例示的な一実施例におけるトレッドミルが使用状態にある立体構造の概略図である。
図2】本開示の例示的な一実施例におけるトレッドミルが折り畳み状態にある立体構造の概略図である。
図3】本開示の例示的な一実施例におけるトレッドミルがサスペンド状態にある立体構造の概略図である。
図4】本開示の例示的な一実施例におけるトレッドミルの部分構造の概略図である。
図5】本開示の例示的な一実施例におけるトレッドミルの断面構造の概略図である。
図6】本開示の例示的な一実施例における第2のチャックの概略構成図である。
図7】本開示の例示的な一実施例におけるトレッドミルの分解構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
ここで、例示的な実施例を詳細に説明し、その例を図面に示す。以下の説明が図面に関連する場合、別段の表現がない限り、異なる図面の同じ数字は同じまたは類似の要素を表す。以下の例示的な実施例に記載の実施形態は、本開示とマッチングする全ての実施形態を表すものではない。むしろ、それらは、請求の範囲に詳細に記載された、本開示のいくつかの態様にマッチングする装置及び方法の例にすぎない。
【0022】
本開示に使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものにすぎず、本開示を制限することを意図していない。別途定義しない限り、本開示で使用される技術用語または科学用語は、本開示の属する分野において一般的な技能を有する者に理解される通常の意味であるべきである。本開示で使用される「第1」、「第2」及び同様の語句は、任意の順序、数量または重要性を表さず、異なる構成部分を区別するために使用されるのみである。同様に、「1つ」又は「一」などの類似語も数量制限を表さず、少なくとも1つが存在することを表し、「1つ」だけを指す場合は個別に説明する。「複数」または「いくつか」は2つ以上を表す。別途に指摘しない限り、「前部」、「後部」、「下部」及び/又は「上部」、「頂部」、「底部」などの類似語は、単に説明を容易にして、1つの位置または1種の空間定向に限定されるものではない。「含む」または「含まれる」などの類似語は、「含む」または「含まれる」の前に現れる要素または物件が、「含む」または「含む」の後に列挙される要素または物件及びどの同等物を含むことを意味し、他の要素や物件は排除されない。「接続」または「連結」などの類似語は物理的または機械的な接続に限定されず、直接または間接を問わず、電気的な接続を含むことができる。
【0023】
トレッドミルは構造サイズが大きいため、収納スペースを節約するために折り畳み収納が必要である。関連技術では、直立ポストを含むトレッドミルは使用中にロック状態とロック解除折り畳み状態を有するが、ロック状態から折り畳み状態に切り替える中に、ロック解除後に重力によって突然落下するという問題があり、使用中の安全リスクをもたらす。
【0024】
本開示はトレッドミルを提供する。図1は、本開示の例示的な一実施例におけるトレッドミルが使用状態にある立体構造の概略図である。図2は、本開示の例示的な一実施例におけるトレッドミルが折り畳み状態にある立体構造の概略図である。図3は、本開示の例示的な一実施例におけるトレッドミルがサスペンド状態にある立体構造の概略図である。図1図3に示すように、トレッドミル2は、ランニングボードランニングベルトアセンブリ21と直立ポスト12とを含み、直立ポスト12がランニングボードランニングベルトアセンブリ21の先端に設けられる。直立ポスト12は可動連結部材23を介してランニングボードランニングベルトアセンブリ21に可動に連結され、直立ポスト12は、可動連結部材23を固定点としてランニングボードランニングベルトアセンブリ21に対して回動可能であり、回動中にトレッドミル2を使用状態と折り畳み状態に形成させ、使用状態とは、直立ポスト12がランニングボードランニングベルトアセンブリ21の上面に垂直または略垂直な状態を指し、折り畳み状態とは、直立ポスト12がランニングボードランニングベルトアセンブリ21の上面に平行または略平行な状態を指す。
【0025】
上記直立ポスト12は可動連結部材23を介してランニングボードランニングベルトアセンブリ21に可動に連結され、直立ポスト12は、可動連結部材23を固定点としてランニングボードランニングベルトアセンブリ21に対して回動可能であり、回動中にトレッドミル2を使用状態と折り畳み状態に形成させ、さらに予め設定された角度のサスペンドと折り畳み機能を実現し、トレッドミル2の使用の柔軟性及び収納の便利性を向上させる。
【0026】
いくつかの実施例では、直立ポスト12は、可動連結部材23を固定点としてランニングボードランニングベルトアセンブリ21に対して回動中にサスペンド状態をさらに形成し、ここで、サスペンド状態とは直立ポスト12とランニングボードランニングベルトアセンブリ21の上面との間の角度が0度より大きく90度より小さい任意の値であることを指す。
【0027】
いくつかの実施例では、図4図5に示すように、可動連結部材23は、回転軸112、第1のチャック113、軸スリーブ123、第2のチャック122及びロック部材13を含む。回転軸112は、ランニングボードランニングベルトアセンブリ21に固定され、内部が中空でロックキャビティを形成する。第1のチャック113は、ランニングボードランニングベルトアセンブリ21に固定され、回転軸112の外面に外嵌可能である。軸スリーブ123は、直立ポスト12の下端に固定され、回転軸112の外面に外嵌可能である。第2のチャック122は軸スリーブ123のランニングボードランニングベルトアセンブリ21に向かう側に固定され、回転軸112の外面に外嵌可能である。ロック部材13は回転軸112内のロックキャビティ内に嵌着されて回転軸112に連結され、ロック部材13は外力で軸方向に回転軸112に対して移動可能である。
【0028】
ここで、回転軸112は、ランニングボードランニングベルトアセンブリ21に溶接固定されてもよく、ランニングボードランニングベルトアセンブリ21の先端は回転軸収容室を有し、回転軸112は回転軸収容室内に固設される。第1のチャック113はランニングボードランニングベルトアセンブリ21に溶接固定されてもよく、第1チャック113の中央部には第1の貫通孔が設けられ、第1の貫通孔の寸法が回転軸112の寸法とマッチングすることにより、第1のチャック113が回転軸112の外面に外嵌可能である。軸スリーブ123は直立ポスト12の下端に溶接固定されてもよく、回転軸112の外面に外嵌可能であり、軸スリーブ123の寸法が回転軸112の寸法とマッチングすることにより、軸スリーブ123が回転軸112の外面に外嵌可能である。第2のチャック122の中央部には第2の貫通孔が設けられ、第2の貫通孔の寸法が回転軸112の寸法とマッチングすることにより、第2のチャック122が回転軸112の外面に外嵌可能である。
【0029】
いくつかの実施例では、ロック部材13が外力で回転軸112に近づく方向に第1の所定位置まで移動すると、第1のチャック113と第2のチャック122とが互いに噛み合う。ロック部材13が外力で回転軸112から離れる方向に第2の所定位置まで移動すると、第1のチャック113と第2のチャック122とが離脱する。
【0030】
ロック部材13がロック位置で直立ポスト12に間接的に当接できるため、第2のチャック122が第1のチャック113に係入して直立ポスト12の固定を実現することができる。ロック部材13がロック解除位置に切り替わると、第2のチャック122は力を受けない初期状態でも第1のチャック113に係合し、直立ポスト12の突然の落下を回避し、直立ポスト12の使用安全性を向上させる。ロック部材13はロック解除位置で直立ポスト12に第2のチャック122を当接可能な力を加えないため、第2のチャック122が力を受けた状態で第1のチャック113から外れて回動折り畳み状態になることができ、予め設定された角度のサスペンドと折り畳み機能を実現することができる。
【0031】
上記の実施例では、ロック部材13の外面には雄ねじが設けられ、回転軸112のロックキャビティの内面には雌ねじが設けられ、ロック部材13はねじ結合によって回転軸112に連結される。
【0032】
いくつかの実施例では、第1のチャック113と第2のチャック122にはいずれも突起と溝とが設けられ、突起と溝とがマッチングすることにより、第1のチャック113と第2のチャック122とが互いに噛み合う。上記第1のチャック113と第2のチャック122とは位置が対応する突起17と溝18との結合によって係合固定を実現し、第2のチャック122が第1のチャック113に対して回動することにより、異なる位置の突起17と溝18との結合を可能にし、さらに直立ポスト12とメインフレーム11とを予め設定された角度で展開、サスペンド、または折り畳み姿勢にする。例えば、直立ポスト12とメインフレーム11との角度は75、80、90、120などであってもよく、本開示は上記の角度を限定しない。
【0033】
ここで、突起17と溝18は、様々な設定方案があってもよく、本開示は、突起17と溝18の具体的な設定形態を限定しない。
【0034】
上記第1のチャック113と第2のチャック122との構造は同じでもよいし、少し異なってもよく、第1のチャック113と第2のチャック122との係合を実現できればよい。第1のチャック113と第2のチャック122との構成が同じであることを例とする。
【0035】
いくつかの実施例では、図6に示すように、第1のチャック113と第2のチャック122には、突起17と、隣接する突起17の側面171から形成された溝18とが設けられ、突起17の側面171は、軸方向に対して傾斜して設けられる。第2のチャック122が第1のチャック113に係合すると、突起17が溝18に係入する。溝18が隣接する突起17の側面171から形成されるため、第1のチャック113及び第2のチャック122の構造設定を簡素化する。突起17の側面171が軸方向に対して傾斜して設けられるため、ロック部材13がロック解除位置にある場合、直立ポスト12が力を受けて第2のチャック122が第1のチャック113に対して回動するように動かすことにより、第1のチャック113及び第2のチャック122の突起17が、軸方向に対して傾斜している側面171によって軸方向推力を発生し、第2のチャック122が上記軸方向推力によって第1のチャック113から離脱する。直立ポスト12は、第2のチャック122が第1のチャック113から離脱した後、回動折り畳み状態に切り替わり、この場合、直立ポスト12は、ユーザのニーズに応じて折り畳まれるか、所望の角度まで展開され、その後、直立ポスト12に当接することによって第2のチャック122と第1のチャック113とを再び係合固定する。上記突起17の軸方向に対して傾斜している側面171は、第2のチャック122と第1のチャック113との係入及び離脱にガイド及び力を提供し、第1のチャック113及び第2のチャック122の結合円滑性を向上させることができる。
【0036】
いくつかの実施例では、突起17と溝18とは第1のチャック113と第2のチャック122の縁領域に設けられてもよく、突起17と溝18の内側は組立開口19を形成する。回転軸112は、第1のチャック113の組立開口19に設けられ、第2のチャック122の組立開口を通過して第2のチャック122と回動可能に連結されてもよい。
【0037】
他の実施例では、突起17及び溝18の設定の柔軟性を向上させるために、溝18は、突起17から独立した溝壁構造によって形成されてもよい。例えば、突起17と溝18をチャックの径方向の異なる位置にを設けることができ、突起17及溝18の数を増加させ、さらに直立ポスト12のサスペンド角度を増加させるだけでなく、第2のチャック122が回動中に第1のチャック113の構造と干渉することを回避することもできる。
【0038】
なお、突起17及び溝18の設定位置が、少なくとも直立ポスト12とメインフレーム11とが作業位置まで展開し、収納位置まで折り畳まれることを可能にするために、第1のチャック113と第2のチャック122には、少なくとも2つの溝18が設けられてもよい。また、直立ポスト12に必要なサスペンド角度に基づいて、一対または複数対の突起17及び溝18を設けることもできる。
【0039】
上記の実施例では、溝18は、径方向に対向して設けられた内開口183と外開口184とを含むことができ、外開口184の周方向寸法が内開口183の周方向寸法より大きい。すなわち、溝18は扇形と同様の構造を形成しており、第2のチャック122が第1のチャック113から離脱中に、突起17の側面171が軸方向推力をさらに提供することができ、第2のチャック122の離脱を省力かつスムーズにすることができる。
【0040】
いくつかの実施例では、溝18は、第1の溝181と第2の溝182とを含むことができ、第1の溝181が突起17の構造とマッチングし、第2の溝182の周方向寸法が突起17より大きい。すなわち、1つのチャックに位置する溝18は、第1の溝181と第2の溝182とを含むことができ、第1の溝181が突起17構造とマッチングし、結合中に隙間16が存在しない。突起17と第2の溝182との結合には隙間16が存在し、上記隙間16は第1のチャック113及び第2のチャック122の加工精度要求を低減し、突起17と溝18とが位置合わせ結合の過程で係入できないという問題を回避することができる。
【0041】
上記の実施例では、第1の溝181と第2の溝182とは交互に設けられてもよい。突起17と溝18とが第1のチャック113と第2のチャック122の縁領域に設けられ、かつ溝18が隣接する2つの突起17の側面171によって形成される場合、第1の溝181と第2の溝182とが交互に設けられ、間隔を置いて形成された結合隙間16によって、突起17と溝18とが位置合わせ結合の過程で係入できないという問題を効果的に回避することができる。
【0042】
いくつかの実施例では、図5図7に示すように、ロック部材13は、操作部131、連結部133及び操作部131と連結部133との間に設けられる押圧部132を含み、連結部133が回転軸112に螺合され、押圧部132が径方向に連結部133及び操作部131から突出している。上記ロック部材13の構造により、操作部131を回動させるだけで連結部133と回転軸112と螺合を調整することができ、押圧部132によってロック部材13と直立ポスト12との当接を実現することができる。操作部131を回動させることにより、押圧部132を直立ポスト12から離すことができ、第2のチャック122を軸方向に移動させて第1のチャック113から離脱させることができる。ここで、連結部133は、外面にねじ柱状構造が設けられてもよく、回転軸112の連結部133に向かう一端には軸方向にねじ穴が設けられてもよく、連結部133はねじ穴に挿着され、柱状構造上のねじを介してねじ穴に螺合される。
【0043】
上記の実施例では、押圧部132から離れた連結部133の自由端には、径方向に連結部133から突出している位置規制構造を含む位置規制部材14が設けられてもよい。上記位置規制部材14によってロック13の軸方向変位を規制し、ロック部材13が軸方向で離脱することを回避することができる。ここで、連結部133の自由端には位置規制孔1331が設けられてもよく、位置規制部材14は上記位置規制孔1331に挿着されるボルト、スタッドなどの構造であってもよく、本開示はこれを限定しない。
【0044】
いくつかの実施例では、トレッドミルは、連結部133に外嵌され、押圧部132と直立ポスト12との間に位置する少なくとも1つの弾性部材15をさらに含むことができる。上記弾性部材15は、直立ポスト12に対するロック部材の当接効果を確保するだけでなく、自身の弾性によって直立ポスト12に作用する軸方向推力を発生することもでき、これにより、第2のチャック122が回動折り畳み状態で離脱した突起17を次の溝18に係入させ、直立ポスト12は別のサスペンド、折り畳み、または展開角度を取得する。ここで、上記弾性部材15はディスクスプリングであってもよく、直立ポスト12と当接部との間に複数のディスクスプリを設けて、所望の弾性当接効果を取得することができる。
【0045】
直立ポスト12の回動中に、直立ポスト12の第2のチャック122に噛み合う突起が押し出され、弾性部材15が圧縮状態になり、折り畳まれたり展開されたりすると、第1のチャック113及び第2のチャック122の突起17と溝18が位置合わせて結合され、弾性部材15が弾性力を解放して第2のチャック122を第1のチャック113の溝18内に押し込み、第1のチャック113の突起17が第2のチャック122の溝18に係入し、さらにロック部材13をロック位置に切り換えれば、直立ポスト12に当接することができる。
【0046】
いくつかの実施例では、2組の上記直立ポスト12は、手すりアセンブリ22を介して連結されてもよく、直立ポスト12の第2の主体121の一端には第2のチャック122が設けられ、手すりアセンブリ22は第2の主体121の他端に設けることができる。ランニングボードランニングベルトアセンブリ21の一端の両側にはそれぞれ組み立て位置211が設けられてもよく、ランニングボードランニングベルトアセンブリ21の両側に対称に設けられた直立ポスト12を取得するように、2つの直立ポスト12はそれぞれ上記組み立て位置211に固定的に組み立てられる。
【0047】
いくつかの実施例では、ロック部材13がロック解除位置に切り替わると、ユーザは直立ポスト12に力を加え、第2のチャック122が力を受けた状態で第1のチャック113から外れて回動折り畳み状態になることができ、これにより、直立ポスト12がランニングボードランニングベルトアセンブリ21に対して予め設定された角度のサスペンドと折り畳み機能を実現することができる。ロック部材13がロック位置に切り替わると、ロック部材13が直立ポスト12に当接することにより、第2のチャック122が第1のチャック113に係入して直立ポスト12の固定を実現し、この場合、直立ポスト12とランニングボードランニングベルトアセンブリ21との相対的位置が固定される。上記トレッドミル2の直立ポスト12及び手すりアセンブリ22などの構造のランニングボードランニングベルトアセンブリ21に対する折り畳み又は任意の角度でのサスペンドにより、収納及び使用の利便性を向上させる。
【0048】
上記内容は本開示の好ましい実施例に過ぎず、本開示を限定するものではなく、本開示の精神及び原則を逸脱しない限り、行われる修正、示す置換、改善等は、いずれも本開示の保護範囲内に含まれなければならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7