(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-24
(45)【発行日】2024-10-02
(54)【発明の名称】ロボットを制御するための方法、システムおよび非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体
(51)【国際特許分類】
G05D 1/43 20240101AFI20240925BHJP
【FI】
G05D1/43
(21)【出願番号】P 2023188021
(22)【出願日】2023-11-01
(62)【分割の表示】P 2021129882の分割
【原出願日】2021-08-06
【審査請求日】2023-11-01
(32)【優先日】2021-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521217150
【氏名又は名称】ベア ロボティクス インク
【氏名又は名称原語表記】Bear Robotics, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100112737
【氏名又は名称】藤田 考晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136168
【氏名又は名称】川上 美紀
(74)【代理人】
【識別番号】100196117
【氏名又は名称】河合 利恵
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ジョンウ ハ
【審査官】田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-153070(JP,A)
【文献】特開2021-9511(JP,A)
【文献】特開2018-106277(JP,A)
【文献】特開2002-332105(JP,A)
【文献】特開平11-180697(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05D 1/43
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットを制御するための方法であって、
第1ローディング(loading)場所に第1運送対象客体が置かれると、前記第1ローディング場所の位置および複数のロボットそれぞれの作業状況に関する情報に基づいて、複数の前記ロボットのうち前記第1ローディング場所に移動するターゲットロボットを決定するターゲットロボット決定段階と、
前記第1ローディング場所の位置および前記第1運送対象客体に関連する第1アンローディング(unloading)場所の位置に関する情報を参照して前記ターゲットロボットの移動経路を決定する移動経路決定段階と、を含み、
前記作業状況に関する情報には、複数の前記ロボットそれぞれの位置及び移動経路の少なくとも一方、及び、複数の前記ロボットそれぞれの運送状況に関する情報が含まれ、
第2ローディング場所は、第2運送対象客体が積載される場所であり、
前記ターゲットロボット決定段階で、複数の前記ロボットそれぞれに関連する前記第2運送対象客体に関する情報に基づいて、複数の前記ロボットそれぞれが前記第1運送対象客体を積載可能であるか否かに関する情報と、複数の前記ロボットそれぞれによる前記第1運送対象客体の積載が、前記第1ローディング場所を通過した後に前記第2ローディング場所に到着した時に、複数の前記ロボットそれぞれによる前記第2運送対象客体の積載を妨げるか否かに関する情報とを含むものとして前記運送状況に関する情報として決定する方法。
【請求項2】
前記ターゲットロボットが前記第1ローディング場所に到着すると、前記第1運送対象客体が前記第1ローディング場所から前記ターゲットロボットに移送されるようにする段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ターゲットロボットが前記第1アンローディング場所に到着すると、前記第1運送対象客体が前記ターゲットロボットから前記第1アンローディング場所に移送されるようにする段階をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
請求項1に記載された方法を実行するためのコンピュータプログラムを記録した、非一過性のコンピュータ読み取り可能記録媒体。
【請求項5】
ロボットを制御するためのシステムであって、
第1ローディング(loading)場所に第1運送対象客体が置かれると、前記第1ローディング場所の位置および複数のロボットそれぞれの作業状況に関する情報に基づいて、複数の前記ロボットのうち前記第1ローディング場所に移動するターゲットロボットを決定するターゲットロボット決定部と、
前記第1ローディング場所の位置および前記第1運送対象客体に関連する第1アンローディング(unloading)場所の位置に関する情報を参照して前記ターゲットロボットの移動経路を決定する移動経路決定部と、を含み、
前記作業状況に関する情報には複数の前記ロボットそれぞれの位置及び移動経路の少なくとも一方、及び、複数の前記ロボットそれぞれの運送状況に関する情報が含まれ、
第2ローディング場所は、第2運送対象客体が積載される場所であり、
前記ターゲットロボット決定部は、複数の前記ロボットそれぞれに関連する前記第2運送対象客体に関する情報に基づいて、複数の前記ロボットそれぞれが前記第1運送対象客体を積載可能であるか否かに関する情報と、複数の前記ロボットそれぞれによる前記第1運送対象客体の積載が、前記第1ローディング場所を通過した後に前記第2ローディング場所に到着した時に、複数の前記ロボットそれぞれによる前記第2運送対象客体の積載を妨げるか否かに関する情報とを含むものとして前記運送状況に関する情報として決定するシステム。
【請求項6】
前記ターゲットロボットが前記第1ローディング場所に到着すると、前記第1運送対象客体が前記第1ローディング場所から前記ターゲットロボットに移送されるようにする移送モジュール制御部をさらに含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記ターゲットロボットが前記第1アンローディング場所に到着すると、前記第1運送対象客体が前記ターゲットロボットから前記第1アンローディング場所に移送されるようにする移送モジュール制御部をさらに含む、請求項5に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はロボットを制御するための方法、システムおよび非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
サービングとは食堂などの場所で顧客に飲料や飲食などの客体を提供することを意味し、最近ロボットなどが開発されてウェイターやウェイトレスの代わりにまたはこれらを助けてサービングに利用されている。このようなロボットは大体飲食の注文を受けたり注文によるサービングを遂行する機能を有し、テーブル位置情報などを利用して自律走行をしたりもする。このようなロボットは移動手段(障害物の回避のためのセンサを含む)と、メニューの出力または注文の入力のためのディスプレイ手段などを含んで構成され得る。また、ロボットは飲食や飲食容器の配置や運搬のための手段を含むことができる。
【0003】
これに関する従来技術の一例として、特許文献1に開示された技術が挙げられるが、これによると、食堂内で注文を受け、注文された飲食物が置かれたトレイを移送するレストランサービングのためのロボットシステムであって、同期駆動される一対の多関節ロボットアームと、多関節ロボットアームの下段に回動可能に結合され、トレイを固定するトレイ把持部を含む上段部と、メイン車輪と一つ以上の補助車輪を含むロボット移動部が下部に設けられた下段部と、下段部に固定され上段部が回転可能に連結された中間部と、および一対の多関節ロボットアームと、トレイ把持部およびロボット移動部の作動を制御する制御部を含み、トレイ把持部は多関節ロボットアームの端部に回動可能に結合されたハンドと、ハンドに上下移動可能に備えられた固定部と、トレイの下部に位置し固定部に結合されたグリッパーと、トレイの上部に位置しグリッパーと対向するように固定部に結合されたストッパーと、多関節ロボットアームの端部が下方向に駆動されるとともに、トレイにストッパーが押圧されて上方向に移動する固定部で押圧されるスイッチと、固定部が上方向に移動時に収縮するスプリングと、およびグリッパーの角度を感知するグリッパー角度感知部とを含むことを特徴とするロボットシステムが紹介されたことがある。
【0004】
一方、最近飲食などの配達サービス市場が大きく成長するにつれて、伝統的な方式の食堂ではない多数の業者が共有する厨房(すなわち、シェアキッチン)を使う食堂のように、新しい方式の食堂が多く増えつつある。このようなシェアキッチンでは各業者で作った飲食などを特定の位置(例えば、フロントデスク(front desk)、配達員の飲食ピックアップ場所など)まで運送する必要があるが、前述のような従来技術をはじめとしてこれまで紹介された技術は、伝統的な方式の食堂での運用に焦点が合わせられていたため、前述のようなシェアキッチンでの運送過程を自動化するには適していない面があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明者(ら)はシェアキッチンでの運送過程を自動化できるようにロボットを制御する技術を提案するところである。
【0007】
本発明は前述した従来技術の問題点をすべて解決することをその目的とする。
【0008】
また、本発明は、第1ローディング(loading)場所に第1運送対象客体が置かれると、第1ローディング場所の位置および複数のロボットそれぞれの作業状況に関する情報に基づいて、その複数のロボットのうち第1ローディング場所に移動するターゲットロボットを決定し、第1ローディング場所の位置および第1運送対象客体に関連する第1アンローディング(unloading)場所の位置に関する情報を参照してターゲットロボットの移動経路を決定することを他の目的とする。
【0009】
また、本発明は、シェアキッチンでの運送過程を自動化することをさらに他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前述の目的を達成するための本発明の代表的な構成は次の通りである。
【0011】
本発明の一態様によると、ロボットを制御するための方法であって、第1ローディング(loading)場所に第1運送対象客体が置かれると、前記第1ローディング場所の位置および複数のロボットそれぞれの作業状況に関する情報に基づいて、複数の前記ロボットのうち前記第1ローディング場所に移動するターゲットロボットを決定するターゲットロボット決定段階と、および前記第1ローディング場所の位置および前記第1運送対象客体に関連する第1アンローディング(unloading)場所の位置に関する情報を参照して前記ターゲットロボットの移動経路を決定する移動経路決定段階とを含み、前記作業状況に関する情報には、複数の前記ロボットそれぞれの位置及び移動経路の少なくとも一方、及び、複数の前記ロボットそれぞれの運送状況に関する情報が含まれ、第2ローディング場所は、第2運送対象客体が積載される場所であり、前記ターゲットロボット決定段階で、複数の前記ロボットそれぞれに関連する前記第2運送対象客体に関する情報に基づいて、複数の前記ロボットそれぞれが前記第1運送対象客体を積載可能であるか否かに関する情報と、複数の前記ロボットそれぞれによる前記第1運送対象客体の積載が、前記第1ローディング場所を通過した後に前記第2ローディング場所に到着した時に、複数の前記ロボットそれぞれによる前記第2運送対象客体の積載を妨げるか否かに関する情報とを含むものとして前記運送状況に関する情報として決定する方法が提供される。
【0012】
本発明の他の態様によると、ロボットを制御するためのシステムであって、第1ローディング(loading)場所に第1運送対象客体が置かれると、前記第1ローディング場所の位置および複数のロボットそれぞれの作業状況に関する情報に基づいて、複数の前記ロボットのうち前記第1ローディング場所に移動するターゲットロボットを決定するターゲットロボット決定部と、および前記第1ローディング場所の位置および前記第1運送対象客体に関連する第1アンローディング(unloading)場所の位置に関する情報を参照して前記ターゲットロボットの移動経路を決定する移動経路決定部とを含み、前記作業状況に関する情報には複数の前記ロボットそれぞれの位置及び移動経路の少なくとも一方、及び、複数の前記ロボットそれぞれの運送状況に関する情報が含まれ、第2ローディング場所は、第2運送対象客体が積載される場所であり、前記ターゲットロボット決定部は、複数の前記ロボットそれぞれに関連する前記第2運送対象客体に関する情報に基づいて、複数の前記ロボットそれぞれが前記第1運送対象客体を積載可能であるか否かに関する情報と、複数の前記ロボットそれぞれによる前記第1運送対象客体の積載が、前記第1ローディング場所を通過した後に前記第2ローディング場所に到着した時に、複数の前記ロボットそれぞれによる前記第2運送対象客体の積載を妨げるか否かに関する情報とを含むものとして前記運送状況に関する情報として決定するシステムが提供される。
【0013】
この他にも、本発明を具現するための他の方法、他のシステムおよび前述の方法を実行するためのコンピュータプログラムを記録した非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体がさらに提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、第1ローディング(loading)場所に第1運送対象客体が置かれると、第1ローディング場所の位置および複数のロボットそれぞれの作業状況に関する情報に基づいて、その複数のロボットのうち第1ローディング場所に移動するターゲットロボットを決定し、第1ローディング場所の位置および第1運送対象客体に関連する第1アンローディング(unloading)場所の位置に関する情報を参照してターゲットロボットの移動経路を決定することができる。
【0015】
また、本発明によると、シェアキッチンでの運送過程を自動化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施形態によりロボットを制御するための全体システムの概略的な構成を示す図面である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るロボット制御システムの内部構成を詳細に図示する図面である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るロボットの構造を例示的に示す図面である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るロボットの構造を例示的に示す図面である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るローディング場所の構造を例示的に示す図面である。
【
図6】本発明の一実施形態によりサービス提供場所でロボットが制御される状況を例示的に示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明が実施され得る特定の実施形態を例示として図示する添付図面を参照する。このような実施形態は当業者が本発明を充分に実施できるように詳細に説明される。本発明の多様な実施形態は互いに異なるが互いに排他的である必要はないことが理解されるべきである。例えば、本明細書に記載されている特定形状、構造および特性は、本発明の精神と範囲を逸脱することなく一実施形態から他の実施形態に変更されて具現され得る。また、それぞれの実施形態内における個別の構成要素の位置または配置も本発明の精神と範囲を逸脱することなく変更され得ることが理解されるべきである。したがって、後述する詳細な説明は限定的な意味として行われるものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲の請求項が請求する範囲およびそれと均等なすべての範囲を包括するものと受け入れられるべきである。図面で類似する参照符号は多様な側面に亘って同一または類似する構成要素を示す。
【0018】
以下では、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるようにするために、本発明の複数の好ましい実施形態に関して添付された図面を参照して詳細に説明することにする。
【0019】
一方、本明細書ではロボットが使われる場所がシェアキッチンである場合に関して主に説明されるが、本発明は必ずしもシェアキッチンで使われるロボットに対してのみ適用され得るものではなく、シェアキッチンと類似する方式の運送過程が必要な場合であればスマート工場やスマート物流センターなどの場所で使われるロボットに対しても適用され得るものと理解されるべきである。
【0020】
[全体システムの構成]
【0021】
図1は、本発明の一実施形態によりロボットを制御するための全体システムの概略的な構成を示す図面である。
【0022】
図1に図示された通り、本発明の一実施形態に係る全体システムは、通信網100、ロボット制御システム200およびロボット300を含むことができる。
【0023】
まず、本発明の一実施形態に係る通信網100は有線通信や無線通信のような通信の様態を問わずに構成され得、近距離通信網(LAN:Local Area Network)、都市圏通信網(MAN:Metropolitan Area Network)、広域通信網(WAN:Wide Area Network)等の多様な通信網で構成され得る。好ましくは、本明細書における通信網100は公知のインターネットまたはワールドワイドウェブ(WWW:World Wide Web)であり得る。しかし、通信網100はこれに限定されず、公知の有線/無線データ通信網、公知の電話網または公知の有線/無線テレビ通信網をその少なくとも一部において含んでもよい。
【0024】
例えば、通信網100は無線データ通信網として、ワイファイ(WiFi)通信、ワイファイダイレクト(WiFi-Direct)通信、ロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)通信、5G通信、ブルートゥース(登録商標)通信(低電力ブルートゥース(登録商標)(BLE:Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信を含む)、赤外線通信、超音波通信などのような従来の通信方法を少なくともその一部分において具現するものであり得る。他の例として、通信網100は光通信網として、ライファイ(LiFi:Light Fidelity)などのような従来の通信方法を少なくともその一部分において具現するものであり得る。
【0025】
次に、本発明の一実施形態に係るロボット制御システム200は通信網100を通じて後述するロボット(ら)300と通信を遂行することができ、第1ローディング(loading)場所に第1運送対象客体が置かれると、第1ローディング場所の位置および複数のロボット300それぞれの作業状況に関する情報に基づいて、その複数のロボット300のうち第1ローディング場所に移動するターゲットロボット300を決定し、第1ローディング場所の位置および第1運送対象客体に関連する第1アンローディング(unloading)場所の位置に関する情報を参照してターゲットロボット300の移動経路を決定する機能を遂行することができる。
【0026】
本発明に係るロボット制御システム200の構成と機能に関しては以下の詳細な説明を通じて詳察することにする。
【0027】
次に、本発明の一実施形態に係るロボット300は通信網100を通じてロボット制御システム200と通信することができ、使用者(例えば、従業員、顧客等)による操作がなくても所定の機能や付与された作業(例えば、客体の運送など)を自律的に遂行できる機器であり、運送対象客体(例えば、包装飲食など)のローディングおよびアンローディングのためのモジュール(例えば、グラブ、ロボットアームモジュールなど)、周辺の映像を獲得するための映像獲得モジュール(例えば、可視光線カメラ、赤外線カメラなど)、周辺の音声を獲得するための音声獲得モジュール(例えば、マイクなど)、映像および音声を提供するためのディスプレイおよびスピーカーモジュール、およびロボット300の移動のための駆動モジュール(例えば、モータなど)のうち少なくとも一つのモジュールを含むことができる。
【0028】
一方、本発明の一実施形態によると、ロボット300には本発明に係るロボット300の制御を遂行するためのアプリケーション(不図示)が含まれ得る。このようなアプリケーションはロボット制御システム200または外部のアプリケーション配布サーバー(不図示)からダウンロードされたものであり得る。一方、このようなアプリケーションの性格は、後述するようなロボット制御システム200のターゲットロボット決定部210、移動経路決定部220、移送モジュール制御部230、通信部240および制御部250と全般的に類似していてもよい。ここで、アプリケーションはその少なくとも一部が必要に応じてそれと実質的に同一または均等な機能を遂行できるハードウェア装置やファームウェア装置で置換されてもよい。
【0029】
[ロボットの構成]
【0030】
本発明の一実施形態に係るロボット300は、案内ロボット、サービングロボット、運搬ロボット、掃除ロボット、医療ロボット、エンターテインメントロボット、ペットロボットおよび無人飛行ロボットのうち少なくとも一つが遂行する作業と類似する作業を遂行するロボットであり得、このために各作業に符合する多様な形状で具現され得る。
【0031】
図3および
図4は、本発明の一実施形態に係るロボットの構造を例示的に示す図面である。
【0032】
図3を参照すると、ロボット300は本体310、駆動部320a、320b、320cおよび320dおよびプロセッサ330を含んで構成され得る。
【0033】
例えば、本発明の一実施形態に係る本体310には運送対象客体および/または回収対象客体を積載するための少なくとも一つの積載空間が含まれ得る。本発明の一実施形態に係る運送対象客体および回収対象客体は移動され得るすべての類型物を総称する概念であり、例えば事物、動物、人などを含む概念であり得る。例えば、運送対象客体は飲食物(または包装飲食)であり、回収対象客体は該当飲食物が入っている容器であり得る。
【0034】
図4を参照すると、例えばロボット300がサービングロボットである場合に、運送対象客体の提供および/または回収対象客体の回収のための第1空間410および第2空間420を含むことができる。また、ロボット300は着脱式の柱を通じて提供される拡張空間である第3空間430をさらに含むことができ、必要に応じて拡張空間をさらに追加することによってより多くの積載空間を具備することができる。また、ロボット300は運送対象客体および/または回収対象客体専用のトレイ440をさらに含んでもよい。例えば、トレイ440は上から見る時、その上面に複数個の円形溝が形成された構成を有することができる。それぞれの円形溝は飲料が入っているカップの下部が載置されて、容易にある程度固定されるように形成されていてもよい。このような円形溝の大きさは多様であり得る。また、ロボット300の第1空間410の下部にはロボット300の側面を通じて取り出され得る第4空間450がさらに含まれ得る。本発明の一実施形態に係る第4空間450はその内部に空いた空間が形成されており、側面は閉塞しており、上面は開放しており、下面は閉まっている、籠に類似する形態を有することができる。ただし、本発明に係るロボット300の積載空間は前述のように列挙された内容に限定されて具現されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内で異なる形態の積載空間等で多様に具現され得る。
【0035】
一方、再び
図3を参照すると、本体310には周辺の映像(例えば、顧客、テーブル、従業員、他のロボット300等)および障害物情報を獲得するための映像獲得モジュール(例えば、可視光線カメラ、赤外線カメラなど)(不図示)およびスキャナモジュール(例えば、ライダー(LIDAR)センサなど)がさらに含まれ得る。
【0036】
次に、本発明の一実施形態に係る駆動部320a、320b、320cおよび320dは、本体310を他の地点に移動させるためのモジュールまたは運送対象客体および/または回収対象客体をローディングおよびアンローディングするためのモジュールを含んで構成され得る。
【0037】
例えば、駆動部320a、320b、320cおよび320dは本体310を他の地点に移動させるためのモジュールとして、電気式、機械式、または油圧式で駆動する車輪、プロペラなどに関するモジュールなどを含むことができ、運送対象客体および/または回収対象客体をローディングおよびアンローディングするためのモジュールとして、運送対象客体および/または回収対象客体を装着して運搬するためのロボットアームモジュールなどを含むことができる。
【0038】
次に、本発明の一実施形態に係るプロセッサ330は駆動部320a、320b、320cおよび320dと電気的に連結されて駆動部320a、320b、320cおよび320dを制御する機能を遂行することができ(外部システムとの通信のための通信モジュールをさらに含んでもよい)、例えば、プログラム内に含まれたコードまたは命令で表現された機能を遂行するために物理的に構造化された回路を有する、ハードウェアに内蔵されたデータ処理装置を意味し得る。例えば、このようにハードウェアに内蔵されたデータ処理装置は、マイクロプロセッサ(microprocessor)、中央処理装置(central processing unit)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(application-specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)等の処理装置を含むことができる。
【0039】
また、プロセッサ330は本発明に係るロボット制御システム200のターゲットロボット決定部210、移動経路決定部220および移送モジュール制御部230のうち少なくとも一つの機能を遂行することができ(例えば、該当機能がモジュール化されてプロセッサ330に含まれ得る)、ターゲットロボット決定部210、移動経路決定部220および移送モジュール制御部230のうち少なくとも一つの機能を遂行する外部システム(不図示)との通信を通じて駆動部320a、320b、320cおよび320dを制御する機能を遂行してもよい。
【0040】
具体的には、プロセッサ330は第1ローディング(loading)場所に第1運送対象客体が置かれると、第1ローディング場所の位置および複数のロボットそれぞれの作業状況に関する情報に基づいて、その複数のロボットのうち第1ローディング場所に移動するターゲットロボットを決定し、第1ローディング場所の位置および第1運送対象客体に関連する第1アンローディング(unloading)場所の位置に関する情報を参照してターゲットロボットの移動経路を決定する機能を遂行することができる。
【0041】
[ロボット制御システムの構成]
【0042】
以下では、本発明の具現のために重要な機能を遂行するロボット制御システム200の内部構成と各構成要素の機能について詳察することにする。
【0043】
図2は、本発明の一実施形態に係るロボット制御システム200の内部構成を詳細に図示する図面である。
【0044】
図2に図示された通り、本発明の一実施形態に係るロボット制御システム200は、ターゲットロボット決定部210、移動経路決定部220、移送モジュール制御部230、通信部240および制御部250を含んで構成され得る。本発明の一実施形態によると、ターゲットロボット決定部210、移動経路決定部220、移送モジュール制御部230、通信部240および制御部250は、そのうちの少なくとも一部が外部のシステム(不図示)と通信するプログラムモジュールであり得る。このようなプログラムモジュールは運営システム、アプリケーションモジュール、またはその他のプログラムモジュールの形態でロボット制御システム200に含まれ得、物理的には多様な公知の記憶装置に保存され得る。また、このようなプログラムモジュールはロボット制御システム200と通信可能な遠隔記憶装置に保存されてもよい。一方、このようなプログラムモジュールは、本発明により後述する特定業務を遂行したり、特定抽象データの類型を実行するルーチン、サブルーチン、プログラム、客体、コンポーネント、データ構造などを包括するが、これに制限されはしない。
【0045】
一方、ロボット制御システム200に関して前述のように説明されたが、このような説明は例示的なものであり、ロボット制御システム200の構成要素または機能のうち少なくとも一部が必要に応じてロボット300または外部システム(不図示)で具現されたり、ロボット300または外部システム内に含まれてもよいとは当業者に自明である。また、場合によっては、ロボット制御システム200のすべての機能と構成要素がロボット300内ですべて具現されたり、ロボット300内にすべて含まれてもよい。
【0046】
まず、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、第1ローディング(loading)場所に第1運送対象客体が置かれたかとうかを判断する機能を遂行することができる。
【0047】
具体的には、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、第1ローディング場所に含まれる重さセンサから、その重さセンサによって感知される重さまたはその重さの変化に関する情報を第1ローディング場所に関する重さ情報として獲得することができる。本発明の一実施形態によると、獲得した重さ情報は第1ローディング場所に含まれる少なくとも一つの支持台それぞれに関して獲得され得る。
【0048】
また、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、第1ローディング場所に含まれる少なくとも一つの支持台上の空間領域を眺めるように構成される撮影モジュールから、その撮影モジュールによって撮影されるイメージまたはそのイメージの変化に関する情報を第1ローディング場所に関するイメージ情報として獲得することができる。本発明の一実施形態によると、撮影したイメージ情報は第1ローディング場所に含まれる少なくとも一つの支持台それぞれに関して獲得され得る。
【0049】
そして、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、前述のように獲得される第1ローディング場所に関する重さ情報および第1ローディング場所に関するイメージ情報のうち少なくとも一つに基づいて、サービス提供場所(例えば、シェアキッチン)にある複数のローディング場所のうち第1運送対象客体が置かれたローディング場所(すなわち、第1ローディング場所)を特定することができる。また、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、第1ローディング場所に複数の支持台が含まれた場合にはその複数の支持台のうちいずれの支持台に第1運送対象客体が置かれたかを特定してもよい。
【0050】
図5は、本発明の一実施形態に係るローディング場所の構造を例示的に示す図面である。
【0051】
図5を参照してより具体的に説明すると、本発明の一実施形態に係るローディング場所500は少なくとも一つの運送対象客体(例えば、包装飲食など)を置くことができる構造体を意味し得、少なくとも一つの支持台510、520および530を含むラック(rack)のような形態であり得る。本発明の一実施形態によると、ローディング場所500はサービス提供場所(例えば、シェアキッチン)に属した業者別に少なくとも一つが設置され得る。
【0052】
一方、本発明の一実施形態によると、支持台510、520および530それぞれには、そのそれぞれの支持台510、520および530によって支持される重さを感知するように構成される重さセンサ(不図示)が含まれ得、重さセンサは一個以上のひずみゲージ(strain gauge)(例えば、3個のひずみゲージ、4個のひずみゲージなど)を使って具現され得る。
【0053】
また、本発明の一実施形態によると、ローディング場所500には、重さセンサの代わりにまたはそれに加え、それぞれの支持台510、520および530上の空間領域を眺めるように構成される撮影モジュール(不図示)が含まれ得る。ただし、それぞれの支持台510、520および530上の空間領域を眺めるように構成される撮影モジュールは必ずしもローディング場所500に含まれなければならないものではなく、少なくとも一部の撮影モジュールはサービス提供場所(例えば、シェアキッチン)の構造物に設置されてもよい。
【0054】
一方、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、前述のように第1ローディング場所500に第1運送対象客体が置かれると、第1ローディング場所500の位置および複数のロボット300それぞれの作業状況に関する情報に基づいて、その複数のロボット300のうち第1ローディング場所500に移動するターゲットロボット300を決定する機能を遂行することができる。
【0055】
具体的には、本発明の一実施形態によると、第1ローディング場所500の位置に関する情報は、第1ローディング場所500のサービス提供場所内での位置に関する座標情報を意味し得る。また、第1ローディング場所500が複数の支持台510、520および530を含む場合に、第1ローディング場所500の位置はその複数の支持台510、520および530のうち第1運送対象客体が置かれた支持台の位置を意味してもよい。そして、本発明の一実施形態によると、ロボット300の作業状況に関する情報には該当ロボット300の位置、該当ロボット300の移動経路および該当ロボット300の運送状況のうち少なくとも一つに関する情報が含まれ得る。
【0056】
より具体的には、本発明の一実施形態によると、ロボット300の位置に関する情報は該当ロボット300のサービス提供場所内での現在の位置に関する座標情報を意味し得る。そして、ロボット300の移動経路に関する情報は、該当ロボット300の目的地、立寄地などとその目的地、立寄地などに到達するための経路に関する情報を意味し得る。もちろん、ロボット300が特定の目的地や立寄地なしに一定の経路でサービス提供場所を巡回している場合に、ロボット300の移動経路はその一定の経路を意味してもよい。
【0057】
例えば、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、複数のロボット300の中で第1ローディング場所500からの距離が最も近いロボット300または第1ローディング場所500に到着するのに所要する時間が最も短いと予想されるロボット300をターゲットロボット300として決定することができる。
【0058】
また、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、ロボット300に関連する第2運送対象客体(例えば、包装飲食)に関する情報に基づいて該当ロボット300の運送状況に関する情報を決定することができる。
図4を参照すると、本発明の一実施形態によると、ロボット300に関連する第2運送対象客体は、該当ロボット300の積載空間410、420および430に積載されている運送対象客体を意味し得る。本発明の一実施形態によると、このような第2運送対象客体に関する情報には複数の積載空間410、420および430のうち該当客体が位置した積載空間がいずれであるか、ロボット300が第1ローディング場所500に到着する時点で該当客体が該当ロボット300に積載されているかどうかなどに関する情報が含まれ得る。このために、ロボット300は積載空間410、420および430それぞれに、そのそれぞれの積載空間410、420および430によって支持される重さを感知するように構成される重さセンサ(不図示)および/またはそれぞれの積載空間410、420および430上の空間領域を眺めるように構成される撮影モジュール(不図示)を含むことができる。本発明の一実施形態によると、このような重さセンサおよび撮影モジュールは前述のローディング場所500に関して説明された重さセンサおよび撮影モジュールと類似していてもよい。
【0059】
引き続き、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、ロボット300に関連する第2運送対象客体に関する情報に基づいて該当ロボット300が第1運送対象客体を積載することができるかどうかを該当ロボット300の運送状況に関する情報として決定することができる。
【0060】
例えば、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、複数のロボット300のうち第1運送対象客体を積載できるロボット300(例えば、少なくとも一つの積載空間410、420および430が空いているロボット300)をターゲットロボット300として決定することができる。また、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、前述のように第1運送対象客体を積載できるロボット300の中で第1ローディング場所500からの距離が最も近いロボット300または第1ローディング場所500に到着するのに所要する時間が最も短いと予想されるロボット300をターゲットロボット300として決定してもよい。
【0061】
ひいては、
図5を参照すると、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、ロボット300が第1運送対象客体を積載できるかどうかを決定するにおいて、第1ローディング場所500に含まれる複数の支持台510、520および530のうち第1運送対象客体が置かれた支持台がいずれであるかと、該当ロボット300の積載空間410、420および430のうち第2運送対象客体が積載された積載空間がいずれであるかを考慮することができる。
【0062】
例えば、第1ローディング場所500の1段~3段に該当する支持台510、520および530のうち2段の支持台520に第1運送対象客体が置かれた場合に、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、ロボット300の積載空間410、420および430のうち2段に該当する積載空間420が空いているロボット300の中で第1ローディング場所500からの距離が最も近いロボット300または第1ローディング場所500に到着するのに所要する時間が最も短いと予想されるロボット300をターゲットロボット300として決定することができる。
【0063】
一方、本発明の一実施形態によると、ロボット300に関連する第2運送対象客体には第2ローディング場所500に置かれた運送対象客体が含まれ得る。ここで、本発明の一実施形態によると、第2ローディング場所500に置かれた運送対象客体は現在ロボット300に積載されてはいないものの、第1ローディング場所500に到着する前または後に該当ロボット300に積載される予定の運送対象客体を意味し得る。本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、前述のようにロボット300に積載される予定の運送対象客体に関する情報に基づいてターゲットロボット300を決定することによって、ターゲットロボット300が第1ローディング場所500に到着した時点で第1運送対象客体を積載できない状況であるか、ターゲットロボット300が第2ローディング場所500に到着した時点で第2運送対象客体を積載できない状況(すなわち、第1運送対象客体を積載することによって第2運送対象客体の積載が不可能となる状況)が発生しないようにすることができる。
【0064】
一方、本発明の一実施形態に係るロボット300の作業状況に関する情報は前述したものに限定されず、本発明の目的を達成できる範囲内で多様に変更され得る。
【0065】
次に、本発明の一実施形態に係る移動経路決定部220は、第1ローディング場所500の位置および第1運送対象客体に関連する第1アンローディング(unloading)場所の位置に関する情報を参照してターゲットロボット300の移動経路を決定する機能を遂行することができる。
【0066】
具体的には、本発明の一実施形態によると、第1アンローディング場所は第1ローディング場所500に置かれた第1運送対象客体がターゲットロボット300によって運送される目的地(例えば、フロントデスク、配達員の飲食ピックアップ場所など)を意味し得る。本発明の一実施形態によると、このようなアンローディング場所はサービス提供場所に属した業者によって決定されるか、サービス提供場所に設置されたローディング場所500によって決定され得、本発明の一実施形態に係るローディング場所500と類似する構造と機能を有してもよい。
【0067】
引き続き、本発明の一実施形態に係る移動経路決定部220は、ターゲットロボット300の移動経路上に第1ローディング場所500および第1アンローディング場所が含まれるようにターゲットロボット300の移動経路を決定することができる。そして、ターゲットロボット300の移動経路上に第2ローディング場所500および第2ローディング場所500に関連する第2アンローディング場所(すなわち、第2ローディング場所500に置かれた第2運送対象客体が運送される目的地)が含まれている場合に、本発明の一実施形態に係る移動経路決定部220は、ターゲットロボット300が第1ローディング場所500、第1アンローディング場所、第2ローディング場所500および第2アンローディング場所を適切な順序で訪問できるようにターゲットロボット300の移動経路を決定することができる。例えば、本発明の一実施形態に係る移動経路決定部220は、ターゲットロボット300が前述の各場所を最短時間ですべて訪問できるようにターゲットロボット300の移動経路を決定することができる。
【0068】
次に、本発明の一実施形態に係る移送モジュール制御部230は、ターゲットロボット300が第1ローディング場所500に到着すると、第1運送対象客体が第1ローディング場所500からターゲットロボット300に移送されるように第1移送モジュールを制御する機能を遂行することができる。
【0069】
具体的には、本発明の一実施形態に係る第1移送モジュール(不図示)は運送対象客体をローディング場所500からロボット300に移送する装置であり、コンベヤー、ロボットアーム等の移送機能を遂行できる手段を含むことができ、このような第1移送モジュールの少なくとも一部はローディング場所500および/またはロボット300に含まれるか結合され得る。また、本発明の一実施形態に係る第1移送モジュールはロボット300の到着を認知できるセンサのような手段を含むことができ、ロボット300、ローディング場所500およびロボット制御システム200のうち少なくとも一つと通信するための手段を含むことができる。本発明の一実施形態に係る移送モジュール制御部230は、ロボット300がローディング場所500に到着すると第1移送モジュールが作動するようにすることによって、運送対象客体がロボット300に積載されるようにすることができる。
【0070】
また、本発明の一実施形態に係る移送モジュール制御部230は、ターゲットロボット300が第1アンローディング場所に到着すると、第1運送対象客体がターゲットロボット300から第1アンローディング場所に移送されるように第2移送モジュールを制御する機能を遂行することができる。
【0071】
具体的には、本発明の一実施形態に係る第2移送モジュール(不図示)は運送対象客体をロボット300からアンローディング場所に移送する装置であり、コンベヤー、ロボットアーム等の移送機能を遂行できる手段を含むことができ、このような第2移送モジュールの少なくとも一部はアンローディング場所および/またはロボット300に含まれるか結合され得る。また、本発明の一実施形態に係る第2移送モジュールはロボット300の到着を認知できるセンサのような手段を含むことができ、ロボット300、アンローディング場所およびロボット制御システム200のうち少なくとも一つと通信するための手段を含むことができる。本発明の一実施形態に係る移送モジュール制御部230は、ロボット300がアンローディング場所に到着すると第2移送モジュールが作動するようにすることによって、運送対象客体がロボット300からアンローディングされるようにすることができる。
【0072】
次に、本発明の一実施形態に係る通信部240は、ターゲットロボット決定部210、移動経路決定部220および移送モジュール制御部230からの/へのデータの送受信を可能にする機能を遂行することができる。
【0073】
最後に、本発明の一実施形態に係る制御部250はターゲットロボット決定部210、移動経路決定部220、移送モジュール制御部230および通信部240間のデータの流れを制御する機能を遂行することができる。すなわち、本発明の一実施形態に係る制御部250はロボット制御システム200の外部からの/へのデータの流れまたはロボット制御システム200の各構成要素間のデータの流れを制御することによって、ターゲットロボット決定部210、移動経路決定部220、移送モジュール制御部230および通信部240でそれぞれ固有の機能を遂行するように制御することができる。
【0074】
図6は、本発明の一実施形態によりサービス提供場所(例えば、シェアキッチン)でロボット300が制御される状況を例示的に示す図面である。
図6に図示された矢印はサービス提供場所で使われるロボット300の概略的な移動経路を示す。ただし、このような移動経路は一実施形態に過ぎず、本発明の一実施形態に係るロボット300の移動経路にはいかなる制約もないものと理解されるべきである。また、
図6では説明の便宜のために、ローディング場所620a、620b、620cおよび620dが特定空間(例えば、厨房)の形態で図示されたが、該当空間に設置されたラック(rack)のような形態の構造体500を意味し得るものと理解されるべきである。
【0075】
例えば、
図6を参照すると、第1ローディング場所620aに第1運送対象客体が置かれると、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、第1ローディング場所620aの位置および複数のロボット300aおよび300bそれぞれの作業状況に関する情報に基づいて第1ローディング場所620aに移動するターゲットロボット300aを決定することができる。この場合に、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、第1運送対象客体を積載することが可能なロボット300aおよび300bのうち第1ローディング場所620aに到着するのに所要する時間が最も短いと予想されるロボット300aをターゲットロボット300aとして決定することができる。
【0076】
引き続き、例えば、本発明の一実施形態に係る移動経路決定部220は、第1ローディング場所620aの位置および第1運送対象客体に関連する第1アンローディング場所610cの位置に関する情報を参照してターゲットロボット300aの移動経路に第1ローディング場所620aおよび第1アンローディング場所610cが含まれるようにターゲットロボット300aの移動経路を決定することができる。この時、ターゲットロボット300aに第2運送対象客体が積載されていたと仮定すると、本発明の一実施形態に係る移動経路決定部220はターゲットロボット300aが第1アンローディング場所610cおよび第2運送対象客体に関連する第2アンローディング場所610bを該当場所までの移動距離が短い順で訪問するようにターゲットロボット300aの移動経路を決定することができる。
【0077】
他の例として、第1ローディング場所620dに第1運送対象客体が置かれた場合に、第1ローディング場所620dから最も近いロボット300bが、積載空間は現在空いているものの、該当積載空間に第2ローディング場所620cに置かれた第2運送対象客体を積載する予定である状況を仮定することができる。このような状況で、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210は、該当ロボット300bではなく他のロボットの中で第1運送対象客体の積載が可能なロボット300aをターゲットロボット300aとして決定することができる。
【0078】
さらに他の例として、第1ローディング場所620aに第1運送対象客体が置かれた場合に、すべてのロボット300aおよび300bの積載空間に運送対象客体が積載されていたり、積載される予定である状況を仮定することができる。このような状況で、本発明の一実施形態に係るターゲットロボット決定部210はロボット300aおよび300bが第1ローディング場所620aに到着する時点での運送状況に関する情報に基づいて、該当時点で第1運送対象客体の積載が可能なロボット300bをターゲットロボット300bとして決定することができる。すなわち、該当ロボット300bはその移動経路上アンローディング場所610を通ることになるため、第1ローディング場所620aに到着する時点では第1運送対象客体を積載することができる。
【0079】
以上で説明された本発明に係る実施形態は、多様なコンピュータ構成要素を通じて実行され得るプログラム命令語の形態で具現されてコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され得る。コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、プログラム命令語、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されるプログラム命令語は、本発明のために特別に設計されて構成されたものであるかコンピュータソフトウェア分野の当業者に公知となっている使用可能なものであり得る。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピーディスクおよび磁気テープのような磁気媒体、CD-ROMおよびDVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical medium)、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのような、プログラム命令語を保存し実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令語の例には、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなくインタープリタなどを使ってコンピュータによって実行され得る高級言語コードも含まれる。ハードウェア装置は本発明に係る処理を遂行するために一個以上のソフトウェアモジュールに変更され得、その逆も同じである。
【0080】
以上、本発明が具体的な構成要素などのような特定の事項と限定された実施形態および図面によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されたものに過ぎず、本発明が前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であればこのような記載から多様な修正と変更を試みることができる。
【0081】
したがって、本発明の思想は前述のように説明された実施形態に限定されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなくこの特許請求の範囲と均等なまたはこれから等価的に変更されたすべての範囲は本発明の思想の範疇に属するものと言える。
【符号の説明】
【0082】
100:通信網
200:ロボット制御システム
210:ターゲットロボット決定部
220:移動経路決定部
230:移送モジュール制御部
240:通信部
250:制御部
300:ロボット
500:ローディング場所