(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-25
(45)【発行日】2024-10-03
(54)【発明の名称】設備機器管理システム
(51)【国際特許分類】
F24F 11/54 20180101AFI20240926BHJP
F24F 11/56 20180101ALI20240926BHJP
H04Q 9/00 20060101ALI20240926BHJP
【FI】
F24F11/54
F24F11/56
H04Q9/00 311J
(21)【出願番号】P 2020100964
(22)【出願日】2020-06-10
【審査請求日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】P 2019164029
(32)【優先日】2019-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】村上 友樹
【審査官】葛原 怜士郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-243090(JP,A)
【文献】国際公開第2015/118629(WO,A1)
【文献】特開2009-186062(JP,A)
【文献】国際公開第2012/053230(WO,A1)
【文献】特開2007-040584(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0360594(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 11/00-11/89
G05B 23/02
G06F 13/00
H04Q 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
識別情報を有する第1設備機器(10a~10i)、を含む複数の設備機器(10a~10i,11a~11c,12a~12c,13)と、
ネットワーク(90)を介して前記設備機器と通信する管理装置(100)と、
無線通信部を有するセンサー機器(14a~14i、15a~15e)と、
を備え、
前記第1設備機器は、前記センサー機器から無線通信を介してデータを受信する受信部(16a~16i)と、前記識別情報とともに前記データを前記管理装置に送信する送信部(17a~17i)と、を有しており、
前記管理装置は、
記憶部(110)、
を有しており、
前記第1設備機器と、前記センサー機器とを、前記第1設備機器から受信した情報に基づいて対応付けて、前記第1設備機器と前記センサー機器のデータとの対応付けを前記記憶部に記憶し、
前記第1設備機器から受信した情報は、前記第1設備機器の識別情報と、前記センサー機器の識別情報と、前記センサー機器の計測値とを含
み、
前記記憶部は、前記設備機器の種別とその設置場所情報、前記センサー機器の種別とその設置場所情報及び制御用途に応じた前記設備機器と前記センサー機器の種別の対応関係をさらに記憶し、
前記センサー機器の種別とその設置場所情報、前記設備機器の種別とその設置場所情報に基づいて、前記設備機器と前記センサー機器とを対応付ける、
設備機器管理システム(101)。
【請求項2】
前記データは、計測値を有し、
前記管理装置は、
前記設備機器に所定の制御指令を送信する送信部(120)と、
前記制御指令によって生じた、前記センサー機器の前記計測値への影響度合いに応じて、前記第1設備機器と前記センサー機器との対応付けを変更する変更部(130)と、
をさらに有している、
請求項1に記載の設備機器管理システム。
【請求項3】
前記記憶部は、前記センサー機器の設置場所情報もしくは前記第1設備機器の設置場所情報として、前記センサー機器と対応付けられている前記第1設備機器の設置場所情報もしくは前記第1設備機器と対応付けられている前記センサー機器の設置場所情報をさらに記憶する、
請求項1又は2に記載の設備機器管理システム。
【請求項4】
前記設備機器の設置場所情報は、前記設備機器の設置場所の階層関係または隣接関係を有し、
前記センサー機器の設置場所情報は、前記センサー機器の設置場所の階層関係または隣接関係を有する、
請求項
1に記載の設備機器管理システム。
【請求項5】
前記記憶部は、前記設備機器及び前記センサー機器が設置されている物件(20)の図面情報をさらに記憶し、
さらに前記図面情報に基づいて、前記設備機器と前記センサー機器とを対応付ける、
請求項
1又は
4に記載の設備機器管理システム。
【請求項6】
前記管理装置は、前記対応付けに基づいて連携制御プログラムを生成するプログラム生成部(140)、をさらに有している、
請求項1から
5のいずれかに記載の設備機器管理システム。
【請求項7】
前記管理装置は、表示部(150)を有しており、前記連携制御プログラムを前記表示部に表示する、
請求項
6に記載の設備機器管理システム。
【請求項8】
前記管理装置は、前記連携制御プログラムの有効又は無効を切り替える切替部(160)、をさらに有している、
請求項
6又は
7に記載の設備機器管理システム。
【請求項9】
前記管理装置は、制御用途、前記設備機器と前記センサー機器の設置場所、前記設備機器の種別、前記センサー機器の種別、前記連携制御プログラムの有効又は無効のうちの少なくとも1つの条件に限定して選択された連携制御プログラムを、前記表示部に表示する、
請求項
7に記載の設備機器管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
設備機器管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物に設置された多数の設備機器やセンサー機器を管理するため、設備機器やセンサー機器が機器管理装置に接続される際に、設備機器やセンサー機器のそれぞれの設置場所は機器管理装置に手動で入力されている(特許文献1(特開2010-3292号公報)参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
建物に設置された多数の設備機器やセンサー機器の設置場所を手動で入力するのは作業者の負荷が大きいため、これらの設置場所の手動入力の作業量を低減することが求められているという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1観点の設備機器管理システムは、複数の設備機器と、管理装置と、センサー機器とを備える。複数の設備機器は、識別情報を有する第1設備機器を含む。管理装置は、ネットワークを介して設備機器と通信する。センサー機器は、無線通信部を有する。第1設備機器は、センサー機器から無線通信を介してデータを受信する受信部と、識別情報とともにデータを管理装置に送信する送信部と、を有している。管理装置は、記憶部を有している。管理装置は、第1設備機器と、センサー機器とを、第1設備機器から受信した情報に基づいて対応付けて、第1設備機器とセンサー機器のデータとの対応付けを記憶部に記憶する。
【0005】
この設備機器管理システムでは、第1設備機器がセンサー機器から無線でデータを取得し、第1設備機器の識別情報とともにデータを管理装置に送信する。これにより、第1設備機器とセンサー機器とを対応付けることができる。
【0006】
第2観点の設備機器管理システムは、第1観点のシステムであって、データは、計測値を有する。管理装置は、設備機器に所定の制御指令を送信する送信部と、変更部と、をさらに有している。変更部は、制御指令によって生じたセンサー機器の計測値への影響度合いに応じて、第1設備機器とセンサー機器との対応付けを変更する。
【0007】
この設備機器管理システムでは、設備機器が動作した際のセンサー機器の計測値によって、第1設備機器とセンサー機器との対応付けを変更することができる。
【0008】
第3観点の設備機器管理システムは、第1観点又は第2観点のシステムであって、記憶部は、センサー機器の設置場所情報もしくは第1設備機器の設置場所情報として、センサー機器と対応付けられている第1設備機器の設置場所情報もしくは第1設備機器と対応付けられているセンサー機器の設置場所情報をさらに記憶する。
【0009】
この設備機器管理システムでは、第1設備機器の設置場所情報を手動で入力すると、その第1設備機器と対応付けられているセンサー機器の設置場所情報を自動で入力することができる。また、センサー機器の設置場所情報を手動で入力すると、そのセンサー機器と対応付けられている第1設備機器の設置場所情報を自動で入力することができる。
【0010】
第4観点の設備機器管理システムは、第1観点から第3観点のいずれかのシステムであって、記憶部は、設備機器の種別とその設置場所情報、センサー機器の種別とその設置場所情報及び制御用途に応じた設備機器とセンサー機器の種別の対応関係をさらに記憶する。設備機器管理システムは、センサー機器の種別とその設置場所情報、設備機器の種別とその設置場所情報に基づいて、設備機器とセンサー機器とを対応付ける。
【0011】
この設備機器管理システムでは、管理装置が設備機器とセンサー機器のそれぞれの種別と設置場所情報を取得することにより、複数の設備機器とセンサー機器とを対応付けることができる。
【0012】
第5観点の設備機器管理システムは、第4観点のシステムであって、設備機器の設置場所情報は、設備機器の設置場所の階層関係または隣接関係を有する。センサー機器の設置場所情報は、センサー機器の設置場所の階層関係または隣接関係を有する。
【0013】
この設備機器管理システムでは、管理装置によって複数の設備機器やセンサー機器が同一空間に設置されているか否かの情報を取得することにより、同一空間に設置されている設備機器とセンサー機器とを対応付けることができる。
【0014】
第6観点の設備機器管理システムは、第4観点又は第5観点のシステムであって、記憶部は、設備機器及びセンサー機器が設置されている物件の図面情報をさらに記憶する。設備機器管理システムは、さらに図面情報に基づいて、設備機器とセンサー機器とを対応付ける。
【0015】
この設備機器管理システムでは、管理装置によって複数の設備機器やセンサー機器が同一空間に設置されているか否かの情報を取得することにより、同一空間に設置されている設備機器とセンサー機器とを対応付けることができる。
【0016】
第7観点の設備機器管理システムは、第1観点から第6観点のいずれかのシステムであって、管理装置は、対応付けに基づいて連携制御プログラムを生成するプログラム生成部、をさらに有している。
【0017】
この設備機器管理システムでは、連携制御プログラムを自動的に生成することができる。
【0018】
第8観点の設備機器管理システムは、第7観点のシステムであって、管理装置は、表示部を有しており、連携制御プログラムを表示部に表示する。
【0019】
この設備機器管理システムでは、自動的に生成された連携制御プログラムを、管理装置で確認することができる。
【0020】
第9観点の設備機器管理システムは、第7観点又は第8観点のシステムであって、管理装置は、連携制御プログラムの有効又は無効を切り替える切替部、をさらに有している。
【0021】
この設備機器管理システムでは、自動的に生成された連携制御プログラムのうち、不要なものは無効に切り替えることができる。
【0022】
第10観点の設備機器管理システムは、第8観点のシステムであって、管理装置は、複数の条件のうちの少なくとも1つの条件に限定して選択された連携制御プログラムを、表示部に表示する。複数の条件は、制御用途、設備機器とセンサー機器の設置場所、設備機器の種別、センサー機器の種別、連携制御プログラムの有効又は無効である。
【0023】
この設備機器管理システムでは、管理装置の表示部に表示する連携制御プログラムを選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図2】設備機器及びセンサー機器の機器情報、設置場所に関する、記憶部のデータベース内の情報を示す図。
【
図3】設備機器及びセンサー機器の種別対応関係と、制御用途を示す図。
【
図5A】室内機と温度センサーの設置位置の一例を示す図。
【
図5B】室内機と温度センサーの設置位置の他の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
<第1実施形態>
(1)全体構成
図1に示すように、設備機器管理システム101は、複数の設備機器と、管理装置100と、センサー機器、とを備えている。複数の設備機器は、建物20に設置されている室内機10a~10i、換気装置11a~11c、外気冷房装置12a~12c、室外機13などをいう。管理装置100は、ネットワーク90を介して複数の設備機器と通信する。センサー機器は、無線通信部を有する温度センサー14a~14iやCO
2センサー15a~15eなどをいう。室内機10a~10iと室外機13は空気調和装置を構成する。
【0026】
管理装置100は、複数の設備機器、及びセンサー機器を、遠隔から管理する。また、管理装置100は、記憶部110、送信部120、変更部130、プログラム生成部140、表示部150、切替部160、制御演算部(図示せず)、を備えている。送信部120は、ネットワークを介して、建物20に設置された室内機10a~10i、換気装置11a~11c、外気冷房装置12a~12c、室外機13と接続されている。
【0027】
設備機器管理システム101では、建物20のオーナーや、複数の設備機器、及びセンサー機器のユーザーに、各種サービスを提供する。例えば、室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとの連携制御プログラムなどのサービスが提供される。このようなサービスを提供するためには、設備機器、及びセンサー機器が有する識別情報などの機器の情報が必要である。温度センサー14a~14iのデータや室内機10a~10iの識別情報は、室内機10a~10iの送信部17a~17iからネットワーク90を介して管理装置100に送信され、記憶部110に記憶される。
【0028】
(2)詳細構成
(2-1)対象機器
管理対象である機器は、建物20に設置される室内機10a~10i、換気装置11a~11c、外気冷房装置12a~12c、室外機13などの設備機器や、温度センサー14a~14i、CO2センサー15a~15eなどの各種センサーなどである。
【0029】
(2-1-1)室内機
図1に示すように、室内機10a~10iは、受信部16a~16iと送信部17a~17iをそれぞれ有している。
【0030】
室内機10aは、建物20の3階西エリアの天井付近に設置されている。室内機10bは、建物20の3階東側中央エリアの天井付近に設置されている。室内機10cは、建物20の3階東エリアの天井付近に設置されている。
【0031】
室内機10a~10cは、無線通信部を有する温度センサー14a~14cからそれぞれ無線通信を介してデータを受信部16a~16cで受信する。室内機10a~10cは、送信部17a~17cによって、室内機10a~10cの識別情報とともに、温度センサー14a~14cのデータを管理装置100にそれぞれ送信する。温度センサー14a~14cのデータには、温度センサー14a~14cの計測値とセンサーIDがそれぞれ含まれる。
【0032】
室内機10a、10cは、無線通信部を有するCO2センサー15a、15bからそれぞれ無線通信を介してデータを受信部16a、16cで受信する。室内機10a、10cは、送信部17a、17cによって、室内機10a、10cの識別情報とともに、CO2センサー15a、15bのデータを管理装置100にそれぞれ送信する。CO2センサー15a、15bのデータには、CO2センサー15a、15bの計測値とセンサーIDがそれぞれ含まれる。
【0033】
また、室内機10dは、建物20の2階西エリアの天井付近に設置されている。室内機10eは、建物20の2階東側中央エリアの天井付近に設置されている。室内機10fは、建物20の2階東エリアの天井付近に設置されている。
【0034】
室内機10d~10fは、無線通信部を有する温度センサー14d~14fからそれぞれ無線通信を介してデータを受信部16d~16fで受信する。室内機10d~10fは、送信部17d~17fによって、室内機10d~10fの識別情報とともに、温度センサー14d~14fのデータを管理装置100にそれぞれ送信する。温度センサー14d~14fのデータには、温度センサー14d~14fの計測値とセンサーIDがそれぞれ含まれる。
【0035】
室内機10eは、無線通信部を有するCO2センサー15cから無線通信を介してデータを受信部16eで受信する。室内機10eは、送信部17eによって、室内機10eの識別情報とともに、CO2センサー15cのデータを管理装置100に送信する。CO2センサー15cのデータには、CO2センサー15cの計測値とセンサーIDが含まれる。
【0036】
また、室内機10gは、建物20の1階西エリアの天井付近に設置されている。室内機10hは、建物20の1階東側中央エリアの天井付近に設置されている。室内機10iは、建物20の1階東エリアの天井付近に設置されている。
【0037】
室内機10g~10iは、無線通信部を有する温度センサー14g~14iからそれぞれ無線通信を介してデータを受信部16g~16iで受信する。室内機10g~10iは、送信部17g~17iによって、室内機10g~10iの識別情報とともに、温度センサー14g~14iのデータを管理装置100にそれぞれ送信する。温度センサー14g~14iのデータには、温度センサー14g~14iの計測値とセンサーIDがそれぞれ含まれる。
【0038】
室内機10g、10iは、無線通信部を有するCO2センサー15d、15eからそれぞれ無線通信を介してデータを受信部16g、16iで受信する。室内機10g、10iは、送信部17g、17iによって、室内機10g、10iの識別情報とともに、CO2センサー15d、15eのデータを管理装置100にそれぞれ送信する。CO2センサー15d、15eのデータには、CO2センサー15d、15eの計測値とセンサーIDがそれぞれ含まれる。
【0039】
なお、受信部16a~16iや、無線通信部を有するセンサー機器は、例えばBluetooth(登録商標)によって通信を行う。Bluetooth(登録商標)は、10m程度の範囲で通信可能である。
【0040】
(2-1-2)換気装置
換気装置11aは、建物20の3階の天井の西側に設置されている。換気装置11bは、建物20の2階の天井の西側に設置されている。換気装置11cは、建物20の1階の天井の西側に設置されている。換気装置は、室外の空気を建物内に給気したり、室内の空気を建物外に排気する。
【0041】
(2-1-3)外気冷房装置
外気冷房装置12aは、建物20の3階の天井の西側に設置されている。外気冷房装置12bは、建物20の2階の天井の西側に設置されている。外気冷房装置12cは、建物20の1階の天井の西側に設置されている。
【0042】
例えば、建物20の3階の温度センサー14a~14cのデータの計測値で建物20の3階の室内温度よりも室外の気温のほうが低い場合、外気冷房装置12aは、外気を建物内に導入して建物20の3階の室内温度を下げる。
【0043】
(2-1-4)室外機
室外機13は、建物20の屋上の東側に設置されている。室外機13は、室内機10a~10iと冷媒配管で接続されている。また、室外機13はネットワーク90を介して管理装置100と通信する。
【0044】
(2-2)管理装置
管理装置100はコンピュータにより実現されるものである。管理装置100は、記憶部110、送信部120、変更部130、プログラム生成部140、表示部150、切替部160、制御演算部を備える。制御演算部には、CPU又はGPUといったプロセッサを使用できる。制御演算部は、記憶部110に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って所定の画像処理や演算処理を行う。さらに、制御演算部は、プログラムに従って、演算結果を記憶部110に書き込んだり、記憶部110に記憶されている情報を読み出したりすることができる。
図1の設備機器管理システム101において、管理装置100は制御演算部により実現される各種の機能ブロックを有している。記憶部110は、データベースとして用いることができる。
【0045】
(2-2-1)記憶部
記憶部110は、室内機10a~10iの送信部17a~17iから受信した情報に基づいて、室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとを対応付けた内容を、記憶する。室内機10a~10iと温度センサー14a~14iのデータとの対応付けは、記憶部110に記憶される。記憶部110は、設備機器及びセンサー機器の種別情報、機器IDや設置場所情報を記憶するデータベースとして用いることができる。
【0046】
なお、温度センサーではなく温湿度センサーが所定の室内機と対応付けられる場合、記憶部110には、1つの温湿度センサーの複数のデータ(温度データ、湿度データ)と室内機との対応付けが記憶されることになる。このときには、記憶部110は、センサー機器の種別情報などに加えて、データの種別情報も記憶することになる。
【0047】
(2-2-2)送信部
送信部120は、室内機10a~10i、換気装置11a~11c、外気冷房装置12a~12c、室外機13に所定の制御指令を送信する。
【0048】
例えば、管理装置100の送信部120から、室内機10aに建物20の3階西側の室温を下げるよう制御指令を送信する。また、管理装置100の送信部120から、換気装置11bに建物20の2階の空気を換気するよう制御指令を送信する。また、管理装置100の送信部120から、外気冷房装置12cに、外気を建物に導入して建物20の1階の室温を下げるよう制御指令を送信する。
【0049】
(2-2-3)表示部
表示部150は、室内機10a~10iと温度センサー14a~14iを連携制御する時のプログラムを表示する。また、表示部150は、換気装置11a~11cとCO2センサー15a~15eを連携制御する時のプログラムを表示する。また、表示部150は、外気冷房装置12a~12cと温度センサー14a~14iを連携制御する時のプログラムを表示する。
【0050】
また、表示部150は、複数の条件のうちの少なくとも1つの条件に限定して選択された連携制御プログラムを、表示する。複数の条件は、温度調節、CO2濃度制御、外気冷房などの制御用途、設備機器とセンサー機器の設置場所、設備機器の種別、センサー機器の種別、連動制御プログラムの有効又は無効である。
【0051】
(3)全体動作
設備機器とセンサー機器とが建物20で相互に近接して設置されている場合、管理装置100は、設備機器と、センサー機器とを、設備機器から受信したデータに基づいて対応付ける。記憶部110は、設備機器とセンサー機器のデータとの対応付けを記憶する。前記の対応付けを以下、対応付けAとする。
【0052】
設備機器とセンサー機器との間で対応付けAがされて、さらに設備機器とセンサー機器の種別に基づいて、設備機器とセンサー機器とを連携制御する時の対応付けがされる。例えば、室内機10a~10i、換気装置11a~11c、外気冷房装置12a~12cなどの設備機器と、温度センサー14a~14i、CO2センサー15a~15eなどのセンサー機器とを連携制御する時の対応付けを、以下、対応付けBとする。
【0053】
図3に示すように、制御用途が温度調節の場合、室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとを対応付けBとする。また、制御用途がCO
2濃度制御の場合、換気装置11a~11cとCO
2センサー15a~15eとを対応付けBとする。また、制御用途が外気冷房の場合、外気冷房装置12a~12cと温度センサー14a~14iとを対応付けBとする。
【0054】
(3-1)室内機と温度センサーとの対応付けB
第1設備機器である室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとの対応付けBについて説明を行う。
【0055】
室内機10a~10iは、受信部16a~16iによって、温度センサー14a~14iから無線通信を介してデータを受信する。
【0056】
室内機10a~10iは、送信部17a~17iによって、室内機10a~10iの識別情報とともに、温度センサー14a~14iから受信したデータを管理装置100に送信する。
【0057】
管理装置100は、室内機10a~10iの送信部17a~17iから受信した情報に基づいて、室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとの対応付けAを記憶部110に記憶する。具体的には、室内機10a~10iと温度センサー14a~14iのデータとの対応付けが記憶部110に記憶される。
【0058】
例えば、建物20の3階西側の天井付近に設置されている室内機10aが、受信部16aによって、建物20の3階西側の部屋に設置されている温度センサー14aから無線通信を介して温度センサー14aのデータを受信する。室内機10aは送信部17aによって、室内機10aの識別情報とともに、温度センサー14aから受信したデータを管理装置100に送信する。このとき、記憶部110は、室内機10aと温度センサー14aとの対応付けAを記憶する。
【0059】
第1設備機器である室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとの対応付けBは、室内機10a~10iが受信部16a~16iによって無線通信を介して温度センサー14a~14iのデータを受信することによって、室内機10a~10iと温度センサー14a~14iの設置場所情報を使用せずに行われる。従って、第1設備機器である室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとの対応付けAを、第1設備機器である室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとの対応付けBとする。
【0060】
(3-2)室内機と温度センサーとの対応付けBの変更
設備機器管理システム101は、第1設備機器である室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとの対応付けBを変更することができる。
【0061】
変更部130は、送信部120からの制御指令によって生じた、温度センサー14a~14iの計測値への影響度合いに応じて、室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとの対応付けBを変更する。
【0062】
例えば、室内機10dと温度センサー14dとの間で対応付けBがされており、室内機10eと温度センサー14eとの間で対応付けBがされている場合を例にとって説明を行う。
【0063】
図5Aでは、
図1と同様に、室内機10dと温度センサー14dとが相互に近接して設置されている。また、室内機10eと温度センサー14eとが相互に近接して設置されている。
図5Aの場合、室内機10dと温度センサー14dとの間で対応付けBがされており、室内機10eと温度センサー14eとの間で対応付けBがされている。
【0064】
図5Bでは、温度センサー14dが、温度センサー14dと室内機10dの間の距離と、温度センサー14dと室内機10eの間の距離とがほぼ等しい位置に設置されている。また、温度センサー14eが、温度センサー14eと室内機10dまで距離と、温度センサー14eと室内機10eまでの距離とがほぼ等しい位置に設置されている。
【0065】
ここで、送信部120から、室内機10dに建物20の2階の室温を下げるように制御指令を送信する。このとき、温度センサー14dと温度センサー14eが
図5Bのように設置されており、温度センサー14dよりも先に温度センサー14eの計測値が小さくなった場合、室内機10dと温度センサー14dとの対応付けBから、室内機10dと温度センサー14eとの対応付けBに変更する。
【0066】
(3-3)設置場所情報の入力
本実施形態において設備機器管理システム101では、室内機10a~10iの設置場所を、設備機器の設置業者(以下、業者という)が手動で入力して記憶部110に記憶している。
【0067】
室内機10a~10iの設置場所を業者が手動で入力する場合、記憶部110は、温度センサー14a~14iと室内機10a~10iとの間で対応付けAがされている設置場所情報を、温度センサー14a~14iの設置場所情報として記憶する。
【0068】
(3-4)換気装置とCO2センサーとの対応付けB、もしくは外気冷房装置と温度センサーとの対応付けB
換気装置11a~11cとCO2センサー15a~15eとの対応付けB、または外気冷房装置12a~12cと温度センサー14a~14iとの対応付けBについて説明を行う。
【0069】
第1設備機器である室内機10a~10iは、送信部17a~17iによって、室内機10a~10iの識別情報とともに、温度センサー14a~14iから受信したデータを管理装置100に送信する。また、室内機10a、10c、10e、10g、10iは、送信部17a、17c、17e、17g、17iによって、室内機10a、10c、10e、10g、10iの識別情報とともに、CO2センサー15a~15eから受信したデータを管理装置100に送信する。
【0070】
ここで、記憶部110は、温度センサー14a~14iの設置場所情報として、温度センサー14a~14iとの間で対応付けAがされている室内機10a~10iの設置場所情報を記憶する。また、記憶部110は、CO2センサー15a~15eの設置場所情報として、CO2センサー15a~15eとの間で対応付けAがされている室内機10a、10c、10e、10g、10iの設置場所情報を記憶する。
【0071】
なお、本実施形態において設備機器管理システム101では、換気装置11a~11cと外気冷房装置12a~12cの設置場所を、業者が手動で入力して記憶部110に記憶している。
【0072】
図2は設備機器及びセンサー機器の種別、機器IDなどの機器情報、設置場所など、記憶部110のデータベース内の情報を示す。
【0073】
例えば、室内機10a,10b,10cは、建物20の3階西エリア、3階東側中央エリア、3階東エリアの室内の天井付近にそれぞれ設置されている。
【0074】
換気装置11a~11cは、建物20の3階西エリア、2階西エリア、1階西エリアの天井にそれぞれ設置されている。
【0075】
外気冷房装置12a~12cは、建物20の3階西エリア、2階西エリア、1階西エリアの天井にそれぞれ設置されている。
【0076】
室外機13は、建物20の屋上の東側に設置されている。
【0077】
例えば、温度センサー14a,14b,14cは、建物20の3階西エリア、3階東側中央エリア、3階東エリアの室内にそれぞれ設置されている。
【0078】
例えば、CO2センサー15a,15bは、建物20の3階西エリア、3階東エリアの室内にそれぞれ設置されている。
【0079】
このように、記憶部110は、設備機器の種別とその設置場所情報、センサー機器の種別とその設置場所情報、及び、温度調節、CO2濃度制御、外気冷房などの制御用途に応じた設備機器とセンサー機器との種別の対応関係を記憶する。
【0080】
ここで、設備機器の種別とは、設備機器の種類をいう。室内機は設備機器の種別の1つである。換気装置は設備機器の種別の1つである。外気冷房装置は設備機器の種別の1つである。
【0081】
また、センサー機器の種別とは、センサー機器の種類をいう。温度センサーはセンサー機器の種別の1つである。CO2センサーはセンサー機器の種別の1つである。
【0082】
例えば、室内機10a~10iと温度センサー14a~14iは種別が対応する。換気装置11a~11cとCO2センサー15a~15eは種別が対応する。外気冷房装置12a~12cと温度センサー14a~14iは種別が対応する。
【0083】
設備機器管理システム101は、センサー機器の種別とその設置場所情報、設備機器の種別とその設置場所情報に基づいて、換気装置11a~11cとCO2センサー15a~15eとの対応付けBを決定し、外気冷房装置12a~12cと温度センサー14a~14iとの対応付けBを決定する。
【0084】
(3-5)連携制御プログラムの生成
プログラム生成部140は、室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとの対応付けBに基づいて、連携制御プログラムを自動的に生成する。また、プログラム生成部140は、換気装置11a~11cとCO2センサー15a~15eとの対応付けBに基づいて、連携制御プログラムを自動的に生成する。また、外気冷房装置12a~12cと温度センサー14a~14iとの対応付けBに基づいて、連携制御プログラムを自動的に生成する。
【0085】
切替部160は、自動的に生成された連動制御プログラムの、有効又は無効を切り替える。例えば、切替部160は、自動的に生成された連動制御プログラムのうち、不要なものは無効に切替可能である。
【0086】
図4は連携制御プログラムの一例を示す図である。例えば、温度調整プログラム1は、入力が温度センサー14aのデータであり、出力が室内機10aである。温度調整プログラム2は、入力が温度センサー14dのデータであり、出力が室内機10dである。CO
2濃度制御プログラム3は、入力がCO
2センサー15eのデータであり、出力が換気装置11cである。
【0087】
自動的に生成されたこれらの連携制御プログラムのうち、例えば温度調整プログラム2が不要な場合、業者が切替部160によって無効に切り替えることができる。
【0088】
(4)特徴
(4-1)
本実施形態に係る設備機器管理システム101では、室内機10a~10i、換気装置11a~11c、外気冷房装置12a~12c、室外機13などの複数の設備機器と、管理装置100と、温度センサー14a~14iやCO2センサー15a~15eなどのセンサー機器とを備える。複数の設備機器は、識別情報を有する第1設備機器である室内機10a~10iを含む。管理装置100は、ネットワーク90を介して、室内機10a~10i,換気装置11a~11c,外気冷房装置12a~12c,室外機13と通信する。温度センサー14a~14iやCO2センサー15a~15eは、無線通信部を有する。室内機10a~10iは、温度センサー14a~14iから無線通信を介してデータを受信する受信部16a~16iと、識別情報とともにデータを管理装置に送信する送信部17a~17iと、を有している。管理装置100は、記憶部110を有している。管理装置100は、室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとを、室内機10a~10iから受信した情報に基づいて対応付ける。管理装置100は、室内機10a~10iと温度センサー14a~14iのデータとの対応付けを、記憶部110に記憶する。
【0089】
この設備機器管理システムでは、室内機10a~10iが温度センサー14a~14iから無線でデータを取得し、室内機10a~10iの識別情報とともにデータを管理装置に送信する。これにより、室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとを対応付けることができる。
【0090】
従来は、建物に設定された複数の室内機及び温度センサーの設置場所を、手動で管理装置に入力することで、作業者の負荷が大きかった。この設備機器管理システム101では、これらの設置場所を管理装置に入力しなくても、室内機と温度センサーが無線で通信することにより、室内機と温度センサーとの対応付けが可能となり、作業者の負荷を軽減できる。
【0091】
(4-2)
本実施形態に係る設備機器管理システム101では、温度センサー14a~14iのデータは、計測値を有する。管理装置100は、設備機器に所定の制御指令を送信する送信部120と、変更部130と、をさらに有している。変更部130は、制御指令によって生じた、センサー機器の計測値への影響度合いに応じて、室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとの対応付けを変更する。
【0092】
この設備機器管理システムでは、室内機10a~10iが動作した際の温度センサー14a~14iの計測値によって、室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとの対応付けを変更することができる。これにより、いったん室内機と温度センサーとを対応付けた後においても、温度センサーの計測値から判断して、改めて室内機と温度センサーとを対応付けることができる。
【0093】
(4-3)
本実施形態に係る設備機器管理システム101では、記憶部110は、温度センサー14a~14iの設置場所情報もしくは室内機10a~10iの設置場所情報として、温度センサー14a~14iと対応付けられている室内機10a~10iの設置場所情報もしくは室内機10a~10iと対応付けられている温度センサー14a~14iの設置場所情報をさらに記憶する。
【0094】
この設備機器管理システムでは、室内機10a~10iの設置場所情報を手動で入力すると、その室内機10a~10iと対応付けられている温度センサー14a~14iの設置場所情報を自動で入力することができる。また、温度センサー14a~14iの設置場所情報を手動で入力すると、その温度センサー14a~14iと対応付けられている室内機10a~10iの設置場所情報を自動で入力することができる。
【0095】
従来は室内機と温度センサーの両方について設置場所情報を手動で入力する必要があり、作業者の負荷が大きかったが、この設備機器管理システムでは、室内機と温度センサーのいずれか一方の設置場所情報を手動で入力することで、他方の設置場所情報が自動で入力されるため、作業者の負荷を軽減することができる。
【0096】
(4-4)
本実施形態に係る設備機器管理システム101では、記憶部110は、室内機10a~10i、換気装置11a~11c、外気冷房装置12a~12c、室外機13の種別とその設置場所情報、温度センサー14a~14iやCO2センサー15a~15eの種別とその設置場所情報及び、温度調節、CO2濃度調節、外気冷房などの制御用途に応じた設備機器とセンサー機器の種別の対応関係をさらに記憶する。設備機器管理システム101は、温度センサー14a~14iやCO2センサー15a~15eの種別とその設置場所情報、室内機10a~10i、換気装置11a~11c、外気冷房装置12a~12c、室外機13などの種別とその設置場所情報に基づいて、室内機10a~10i、換気装置11a~11c、外気冷房装置12a~12c、室外機13などの設備機器と、温度センサー14a~14iやCO2センサー15a~15eとを対応付ける。
【0097】
この設備機器管理システムでは、管理装置100が設備機器とセンサー機器のそれぞれの種別と設置場所情報を取得することにより、複数の設備機器とセンサー機器とを対応付けることができる。
【0098】
(4-5)
本実施形態に係る設備機器管理システム101では、室内機10a~10i、換気装置11a~11c、外気冷房装置12a~12c、室外機13の設置場所情報は、室内機10a~10i、換気装置11a~11c、外気冷房装置12a~12c、室外機13の設置場所の階層関係または隣接関係を有する。温度センサー14a~14iやCO2センサー15a~15eの設置場所情報は、温度センサー14a~14iやCO2センサー15a~15eの設置場所の階層関係または隣接関係を有する。
【0099】
この設備機器管理システムでは、管理装置100によって複数の設備機器やセンサー機器が同一空間に設置されているか否かの情報を取得することにより、同一空間に設置されている設備機器とセンサー機器とを対応付けることができる。
【0100】
(4-6)
本実施形態に係る設備機器管理システム101では、記憶部110は、室内機10a~10i、換気装置11a~11c、外気冷房装置12a~12c、室外機13、及び温度センサー14a~14iやCO2センサー15a~15eが設置されている物件20の図面情報をさらに記憶する。本実施形態に係る設備機器管理システム101は、さらに図面情報に基づいて、設備機器とセンサー機器とを対応付ける。
【0101】
この設備機器管理システムでは、管理装置100によって複数の設備機器やセンサー機器が同一空間に設置されているか否かの情報を取得することにより、同一空間に設置されている設備機器とセンサー機器とを対応付けることができる。
【0102】
(4-7)
本実施形態に係る設備機器管理システム101では、管理装置100は、対応付けに基づいて連携制御プログラムを生成するプログラム生成部140、をさらに有している。
【0103】
この設備機器管理システム101では、連携制御プログラムを自動的に生成することができる。従来は作業者が手動で設備機器とセンサー機器の対応付けを行っていたが、この設備機器管理システム101では、設備機器とセンサー機器の対応付けについて、連携制御プログラムが自動的に生成されるため、作業者の負荷を軽減することができる。
【0104】
(4-8)
本実施形態に係る設備機器管理システム101では、管理装置100は、表示部150を有しており、連携制御プログラムを表示部150に表示する。
【0105】
この設備機器管理システム101では、自動的に生成された連携制御プログラムを、管理装置100で確認することができる。
【0106】
(4-9)
本実施形態に係る設備機器管理システム101では、管理装置100は、連携制御プログラムの有効又は無効を切り替える切替部160、をさらに有している。
【0107】
この設備機器管理システム101では、自動的に生成された連携制御プログラムのうち、不要なものは無効に切り替えることができる。これにより、必要な連携制御プログラムのみで、設備機器とセンサー機器の連携制御する時の対応付けを管理することができる。
【0108】
(4-10)
本実施形態に係る設備機器管理システム101では、管理装置100は、複数の条件のうちの少なくとも1つの条件に限定して選択された連携制御プログラムを、表示部150に表示する。複数の条件は、温度調節、CO2濃度調節、外気冷房などの制御用途、室内機10a~10i、換気装置11a~11c、外気冷房装置12a~12c、室外機13、及び温度センサー14a~14iやCO2センサー15a~15eの設置場所、室内機10a~10i、換気装置11a~11c、外気冷房装置12a~12c、室外機13の種別、温度センサー14a~14iやCO2センサー15a~15eの種別、連携制御プログラムの有効又は無効である。
【0109】
この設備機器管理システム101では、管理装置100の表示部150に表示する連携制御プログラムを選択することができる。これにより、ユーザーの希望する連携制御プログラムを表示部に表示することができる。
【0110】
(5)変形例
(5-1)変形例1A
本実施形態において設備機器管理システム101では、室内機10a~10iの設置場所を業者が手動で入力して記憶部110に記憶していたが、温度センサー14a~14iの設置場所を業者が手動で入力して記憶部110に記憶するシステムであってもよい。
【0111】
温度センサー14a~14iの設置場所を業者が手動で入力する場合、記憶部110は、室内機10a~10iと対応付けられている温度センサー14a~14iの設置場所情報を、室内機10a~10iの設置場所情報として記憶する。
【0112】
(5-2)変形例1B
本実施形態において設備機器管理システム101では、記憶部110は建物20の図面情報を記憶していなかったが、記憶部110は、設備機器及びセンサー機器が設置されている建物20の図面情報をさらに記憶するようにしてもよい。管理装置100によって複数の設備機器やセンサー機器が同一空間に設置されているか否かの情報を取得することにより、同一空間に設置されている設備機器とセンサー機器の対応付けBをすることができる。
【0113】
(5-3)変形例1C
本実施形態において設備機器管理システム101の管理装置100は、切替部160を有していたが、切替部160を有しない構成にしてもよい。
【0114】
(5-4)変形例1D
本実施形態において設備機器管理システム101では、センサー機器として温度センサーやCO2センサーを例示したが、他のセンサー、例えば湿度センサー、埃検知センサー、臭気センサーなどの採用も考えられる。
【0115】
(5-5)変形例1E
本実施形態では天井埋め込み型の吸込口、吹出口を有する室内機を想定した図面を用いている。ただし、室内機はそれに限られるものではない。例えば、吸込口と熱交換器を有する室内機本体と、給気口を有する複数の給気口ユニットとが、ダクトを介して接続されているタイプのものでもよい。その場合、各部屋の天井に設置される給気口ユニットにそれぞれセンサー機器と通信する受信部を有することが好ましい。
【0116】
(5-6)変形例1F
本実施形態において設備機器管理システム101では、管理装置100を設備機器とは別に備えていたが、管理装置を複数の設備機器のいずれか1つに備えるようにしてもよい。例えば、管理装置100に搭載されている、記憶部110、変更部130、プログラム生成部140、切替部160を設備機器が有するようにしてもよい。
【0117】
(5-7)変形例1G
本実施形態において、管理装置100が室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとを対応づけて連携制御する場合について説明したが、これに限るものではない。室内機10a~10iと温度センサー14a~14iとを対応づけて、室内機毎に対応する室温センサーの計測値を分析するようにしてもよい。室内機の設定温度に対して対応する室温センサーの計測値が追従しているかどうかを分析することで、機器の故障や、ショートサーキット等の据付の不備を発見することができる。
【0118】
また、居室毎に対応する温度センサーの計測値を分析するようにしてもよい。居室毎の室温分布、変動等を分析することで、居室の室温が快適性の基準を満たしているかを判断できる。
【0119】
(5-8)変形例1H
本実施形態において、管理装置100が換気装置11a~11cとCO2センサー15a~15eとを対応づけて連携制御する場合について説明したが、これに限るものではない。換気装置毎に対応するCO2センサーの計測値を分析するようにしてもよい。換気装置運転時にCO2濃度が十分下がっているかどうかを分析することで、機器の故障やフィルター詰まり、据付の不備等を発見することができる。
【0120】
また、居室毎に対応するCO2濃度センサーの計測値を分析するようにしてもよい。居室毎のCO2濃度分布、変動等を分析することで、居室のCO2濃度がビル管理法(建築物における衛生的環境の確保に関する法律)の基準を満たしているかを判断できる。
【0121】
(5-9)変形例1I
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
【符号の説明】
【0122】
10a~10i 室内機
11a~11c 換気装置
12a~12c 外気冷房装置
13 室外機
14a~14i 温度センサー
15a~15e CO2センサー
16a~16i 受信部
17a~17i 送信部
20 建物
90 ネットワーク
100 管理装置
101 設備機器管理システム
110 記憶部
120 送信部
130 変更部
140 プログラム生成部
150 表示部
160 切替部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0123】