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特許7560782施設管理システム、施設管理方法、及び施設管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-25
(45)【発行日】2024-10-03
(54)【発明の名称】施設管理システム、施設管理方法、及び施設管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/02 20120101AFI20240926BHJP
   G06Q 50/12 20120101ALI20240926BHJP
【FI】
G06Q10/02
G06Q50/12
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023132521
(22)【出願日】2023-08-16
(62)【分割の表示】P 2019077587の分割
【原出願日】2019-04-16
(65)【公開番号】P2023156442
(43)【公開日】2023-10-24
【審査請求日】2023-08-16
(73)【特許権者】
【識別番号】500175565
【氏名又は名称】株式会社ぐるなび
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】岩田 真治
(72)【発明者】
【氏名】滑川 真理
(72)【発明者】
【氏名】行武 耕司
(72)【発明者】
【氏名】富岡 正仁
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-186470(JP,A)
【文献】特開2007-193669(JP,A)
【文献】特開2018-085029(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設において受け付けられる受付情報を取得する取得処理部と、
前記取得処理部により注文、配達、又は会計に関する第1受付情報が取得された場合には、前記第1受付情報を、出力端末において第1出力態様で出力させ、前記取得処理部により前記施設の予約に関する第2受付情報が取得された場合には、現在日時から前記予約に関する予約情報に含まれる前記施設の利用予定日時までの残り時間が所定時間以下である場合に、前記第2受付情報を、同一の前記出力端末において前記第1出力態様とは異なる第2出力態様で出力させる出力処理部と、
を備える施設管理システム。
【請求項2】
前記出力処理部は、前記残り時間が前記所定時間以下である場合に、前記残り時間が短い程、又は、前記残り時間が短くなるに従って、前記出力端末における前記第2受付情報の出力頻度を高くする、
請求項1に記載の施設管理システム。
【請求項3】
前記出力処理部は、前記予約情報が前記施設に配置され予約を管理する施設管理端末においてユーザーにより確認されない状態で前記残り時間が前記所定時間以下になった場合に、前記第2受付情報を前記出力端末において前記第2出力態様で出力させる、
請求項1又は2に記載の施設管理システム。
【請求項4】
前記出力端末は、厨房端末であり、
前記第1受付情報は、注文に関する注文情報であり、
前記出力処理部は、前記取得処理部により前記注文情報が取得された場合に、前記注文情報を前記厨房端末において前記第1出力態様で出力させ、前記取得処理部により前記第2受付情報が取得され、かつ前記残り時間が前記所定時間以下である場合に、前記第2受付情報を前記厨房端末において前記第2出力態様で出力させる、
請求項1~3のいずれかに記載の施設管理システム。
【請求項5】
施設において受け付けられる受付情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより注文、配達、又は会計に関する第1受付情報が取得された場合には、前記第1受付情報を、出力端末において第1出力態様で出力させ、前記取得ステップにより前記施設の予約に関する第2受付情報が取得された場合には、現在日時から前記予約に関する予約情報に含まれる前記施設の利用予定日時までの残り時間が所定時間以下である場合に、前記第2受付情報を、同一の前記出力端末において前記第1出力態様とは異なる第2出力態様で出力させる出力ステップと、
を一又は複数のプロセッサが実行する施設管理方法。
【請求項6】
施設において受け付けられる受付情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにより注文、配達、又は会計に関する第1受付情報が取得された場合には、前記第1受付情報を、出力端末において第1出力態様で出力させ、前記取得ステップにより前記施設の予約に関する第2受付情報が取得された場合には、現在日時から前記予約に関する予約情報に含まれる前記施設の利用予定日時までの残り時間が所定時間以下である場合に、前記第2受付情報を、同一の前記出力端末において前記第1出力態様とは異なる第2出力態様で出力させる出力ステップと、
を一又は複数のプロセッサにより実行させるための施設管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設で受け付けられる受付情報を管理することが可能な施設管理システム、施設管理方法、及び施設管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
施設に配置される施設管理端末は、予約、注文、会計などに関する情報(受付情報)を受け付けて、受け付けた受付情報に応じて、予約処理、注文処理、会計処理などの処理を実行する。例えば、利用者端末から施設の場所及び利用人数を含む要望情報を受け付けた場合に、当該要望情報に合致する利用可能な施設(飲食店など)を検索して予約を受け付けるシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。この種のシステムでは、事前の予約だけでなく当日の施設の稼働時間中における予約を受け付けることも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-153403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、施設の稼働時間中の当日の予約、特には来店予定時刻の直前の予約を受け付けた場合、施設側の従業員は、利用者(予約者)が来店するまでの間に席の確保、テーブル周辺の清掃、料理の準備等、各種の作業を迅速に行わなければならない。しかし、従業員が前記予約の情報に気付くのが遅れた場合には、当該予約に対する対応が遅れてしまう。また従業員が注文情報を見落とした場合には、利用者への飲食物の提供が遅れてしまう。また従業員が会計情報を見落とした場合には、レジにおいて会計処理を迅速に行えず、利用者を待たせてしまう。このように、施設管理端末が予約情報、注文情報、会計情報など様々な種類の情報を受け付ける場合において、施設側の従業員が各情報を把握できない場合、受け付けた情報に対する対応が遅れてしまう。
【0005】
本発明の目的は、施設において受け付けられる受付情報に対して従業員等が適切に対応することが可能な施設管理システム、施設管理方法、及び施設管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一の形態は、施設において受け付けられる受付情報を取得する取得処理部と、前記取得処理部により取得される前記受付情報の種別を判定する種別判定処理部と、前記種別判定処理部により判定される前記受付情報の種別に応じた出力態様で前記受付情報を出力させる出力処理部と、を備える施設管理システムである。
【0007】
本発明の他の形態は、施設において受け付けられる受付情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得される前記受付情報の種別を判定する種別判定ステップと、前記種別判定ステップにより判定される前記受付情報の種別に応じた出力態様で前記受付情報を出力させる出力ステップと、を一又は複数のプロセッサにより実行する施設管理方法である。
【0008】
本発明の他の形態は、施設において受け付けられる受付情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにより取得される前記受付情報の種別を判定する種別判定ステップと、前記種別判定ステップにより判定される前記受付情報の種別に応じた出力態様で前記受付情報を出力させる出力ステップと、を一又は複数のプロセッサにより実行させるための施設管理プログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、施設において受け付けられる受付情報に対して従業員等が適切に対応することが可能な施設管理システム、施設管理方法、及び施設管理プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本発明の実施形態に係る施設管理システムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る施設管理システムで使用される利用者情報の一例を示す図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る施設管理システムで使用される施設情報の一例を示す図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る施設管理システムで使用される予約情報の一例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る施設管理システムで使用される種別情報の一例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る施設管理システムにおける表示例を示す図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係る施設管理システムにおける表示例を示す図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係る施設管理システムにおける表示例を示す図である。
図9図9は、本発明の実施形態に係る施設管理システムにおける表示例を示す図である。
図10図10は、本発明の実施形態に係る施設管理システムにおける表示例を示す図である。
図11図11は、本発明の実施形態に係る施設管理システムで実行される施設管理処理の一例を示すフローチャートである。
図12図12は、本発明の実施形態に係る施設管理システムで実行される施設管理処理の一例を示すフローチャートである。
図13図13は、本発明の実施形態に係る施設管理システムにおける表示例を示す図である。
図14図14は、本発明の実施形態に係る施設管理システムにおける表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0012】
[施設管理システム1]
図1に示されるように、本発明の実施形態に係る施設管理システム1は、予約管理装置2と施設管理端末3と厨房端末4と一又は複数の従業員端末5とを含む。予約管理装置2、施設管理端末3、厨房端末4、及び従業員端末5は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。
【0013】
予約管理装置2は、施設の予約を利用者端末(不図示)などから受付可能であり、当該施設の予約状況を管理するための情報処理装置である。以下、本実施形態では、施設管理システム1において予約対象となる施設が、飲食物を提供する飲食店である場合を例に挙げて説明する。なお、前記施設は、例えばホテル、ボーリング場、カラオケルーム、卓球場、又は温泉施設などの各種の施設であってもよい。
【0014】
施設管理端末3は、施設の従業員、例えば店長、リーダー、社員などにより操作される情報処理装置である。施設管理端末3は、会計処理を実行する会計機能を備えてもよい。すなわち、施設管理端末3は、レジカウンターに配置されるレジ端末(本発明のレジ端末に対応)であってもよい。例えば店長は、施設管理端末3において、予約の登録及び管理、会計、勤怠など各種の管理を行う。施設管理端末3は、レジ端末であってもよいし、各施設の予約を管理する端末(管理装置)であってもよいし、会計機能及び予約管理機能を有する端末であってもよい。従業員端末5は、施設の従業員、例えば社員、アルバイトなどにより操作される情報処理装置(携帯端末)である。従業員端末5は、注文を受け付けるオーダー端末であってもよい。例えば社員は、従業員端末5において、客の注文を入力する注文操作、会計を指示する操作などを行う。
【0015】
前記利用者端末は、前記施設を利用する利用者(客)によって操作される情報処理装置である。例えば利用者は、前記利用者端末を操作して施設の予約の申し込みを行う。前記利用者端末は、施設において飲食物の注文を受け付ける機能を備えてもよい。例えば利用者は、前記利用者端末を操作して施設において飲食物の注文を行う。
【0016】
本実施形態では、施設管理端末3単体が本発明に係る施設管理システムに相当し、又は、施設管理端末3及び厨房端末4が本発明に係る施設管理システムに相当する。但し、本発明に係る施設管理システムは、予約管理装置2、施設管理端末3、厨房端末4、及び従業員端末5のうち一又は複数の構成要素を含むものであってもよい。例えば、予約管理装置2、施設管理端末3、厨房端末4、及び従業員端末5のうち複数の構成要素が協働して後述する各種の施設管理処理(図11参照)を分担して実行する場合には、その処理を実行する複数の構成要素を含むシステムを本発明に係る施設管理システムとして捉えることが可能である。
【0017】
[予約管理装置2]
図1に示されるように、予約管理装置2は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、及び通信I/F24などを備えるサーバである。なお、予約管理装置2は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、予約管理装置2で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサによって分散して実行されてもよい。
【0018】
通信I/F24は、予約管理装置2を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して施設管理端末3、従業員端末5、前記利用者端末などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0019】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0020】
記憶部22は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶部である。具体的に、記憶部22には、利用者情報D1、施設情報D2、予約情報D3などのデータが記憶される。図2は利用者情報D1の一例を示す図であり、図3は、施設情報D2の一例を示す図である。また、図4は、予約情報D3の一例を示す図である。
【0021】
図2に示されるように、利用者情報D1には、前記利用者端末の利用者ごとに「利用者ID」、「パスワード」、「利用者名」、「メールアドレス」、「電話番号」などの情報が含まれる。「利用者ID」は利用者を識別するための識別情報であって、利用者ID及びパスワードは利用者を認証するためのログイン処理で使用される。「利用者名」は、利用者の氏名等である。
【0022】
図3に示されるように、施設情報D2には、施設ごとに「施設ID」、「施設名」、「エリア」、「ジャンル」、「予算」、「住所」、「電話番号」などの情報が含まれる。「エリア」は、施設の所在地の地域名称などである。「ジャンル」は、施設で提供されるサービスの内容を識別可能な情報であって、例えば料理ジャンルを示す。「予算」は、例えば施設の利用について必要な平均的な金額として予め設定された金額である。「住所」は、施設の詳細な住所であり、当該施設の位置を示す情報として用いられ、「電話番号」は、利用者から施設に連絡する際の情報として用いられる。
【0023】
予約情報D3は、施設の予約状況に関する情報であり、施設情報D2に登録されている施設ごとに対応付けて記憶部22に記憶される。図4には、特定の施設「Gダイニング」に対応する予約情報D3を示している。図4に示されるように、予約情報D3には、「予約者名」、「予約人数」、「来店日」、「来店予定時刻」、「利用時間」、「テーブル」、「コース」などの情報が含まれる。「予約者名」は、予約を行った利用者(予約者)の氏名である。「予約人数」は、来店する予定の利用人数であり、前記利用者を含むグループの人数である。「来店日」は、前記グループが来店する予定の日である。「来店予定時刻」は、前記グループが来店する予定の時刻である。「来店日」及び「来店予定時刻」は、本発明の利用予定日時の一例である。「利用時間」は、前記グループが飲食店を利用する時間である。「来店予定時刻」及び「利用時間」は、対応するテーブルの予約済み時間帯を表している。例えば、テーブルT1については、2019年4月30日の17時から2時間の時間帯(すなわち、17時~19時)と、2019年4月30日の19時45分から2時間の時間帯(すなわち、19時45分~21時45分)とが、予約済み時間帯となっている。テーブルT2については、2019年4月30日の17時00分から3時間の時間帯(すなわち、17時00分~20時00分)が、予約済み時間帯となっている。「テーブル」は、前記利用者が利用するテーブル等の利用対象物を識別するための情報であり、テーブル席、個室、カウンター席などが含まれる。「コース」は、前記利用者に提供されるサービスの内容を示す情報であって、例えば飲食内容のコース又は飲食内容が限定されない席のみ等の情報である。予約情報D3は、予約管理装置2の制御部21によって、施設管理端末3又は前記利用者端末からの新規予約又は予約変更が受け付けられるごとに登録又は変更される。
【0024】
なお、他の実施形態として、利用者情報D1、施設情報D2、予約情報D3などの情報の一部又は全部が、施設管理端末3、又は予約管理装置2から通信網N1を介してアクセス可能な他のサーバに記憶されてもよい。
【0025】
また、記憶部22には、前記利用者端末に表示される予約サイトに含まれる検索ページ、条件設定ページ、予約ページ、経路案内ページなどの各種のウェブページを生成するためのレイアウトデータ及び画像データなども記憶されている。なお、本実施形態において、予約管理装置2の制御部21は、前記各種のウェブページを生成してそのウェブページの情報を利用者端末に送信することにより、利用者端末に前記各種のウェブページを表示させることが可能である。また、他の実施形態として、予約管理装置2の制御部21は、前記利用者端末に前記各種のウェブページを表示するために必要なデータを送信することにより、前記利用者端末に前記各種のウェブページの表示を実行させてもよい。
【0026】
また、記憶部22には、施設管理端末3に表示される施設管理サイトに含まれる後述の施設管理ページP1(図6等参照)、予約情報ページP2(図7参照)などの各種のウェブページを生成するためのレイアウトデータ及び画像データなども記憶されている。なお、本実施形態において、予約管理装置2の制御部21は、施設管理ページP1及び予約情報ページP2を生成してそのページの情報を施設管理端末3に送信することにより、施設管理端末3に施設管理ページP1及び予約情報ページP2を表示させることが可能である。また、他の実施形態として、予約管理装置2の制御部21は、施設管理端末3に施設管理ページP1及び予約情報ページP2を表示するために必要なデータを送信することにより、施設管理端末3に施設管理ページP1及び予約情報ページP2の表示を実行させてもよい。
【0027】
なお、前記予約サイト及び前記施設管理サイトは、予め設定された一つのドメインに属するウェブページの集合体であってもよいが、例えば同一の予約管理装置2の記憶部22に記憶された複数のドメインに属するウェブページの集合体を前記予約サイト及び前記施設管理サイトとして捉えてもよい。また、前記予約サイト及び施設管理サイトに含まれる各種のページは、複数のサーバに分散して記憶されたものであってもよい。
【0028】
さらに、記憶部22には、ブラウザプログラム等の制御プログラムが記憶される。具体的に、前記ブラウザプログラムは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等の通信プロトコルに従って施設管理端末3及び前記利用者端末などの外部装置との間で通信処理を制御部21に実行させるための制御プログラムである。
【0029】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより予約管理装置2を制御する。
【0030】
具体的に、制御部21は、図1に示されるように、予約処理部211、表示処理部212、及び通知処理部213などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記制御プログラムは、複数のプロセッサを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0031】
予約処理部211は、前記利用者端末から施設の予約を受け付ける。具体的に、予約処理部211は前記利用者端末から施設の予約を受け付けた場合に、当該施設に対応する予約情報D3(図4参照)に予約内容を登録する。これにより、施設管理システム1では、各施設の予約が自動的に行われるため、各施設の従業員の負担が軽減され、各施設の利用者の利便性も向上する。なお、予約処理部211は、予約情報D3に登録されている予約を前記利用者端末の操作に応じて取り消すこと又は自動的に取り消すことも可能である。
【0032】
予約処理部211による予約処理の一例を以下に説明する。例えば、予約処理部211は、前記利用者端末から予約人数(利用人数)の情報と前記利用者端末の位置の情報とを含む検索要求を受け付ける。予約処理部211は、前記検索要求を受け付けると施設を検索するための検索処理を実行する。具体的に、予約処理部211は、前記検索処理において、前記利用者端末から受け付ける位置情報が示す当該利用者端末の位置から検索対象範囲内に存在し、且つ、現在日時(現時点)から特定時間経過後の検索対象時点において前記予約人数の予約が可能な施設を検索する。なお、前記検索対象範囲は、例えば前記利用者端末の位置を中心とする円の範囲であって、その円の半径が徒歩時間又は直線距離で定義されるものであることが考えられる。
【0033】
予約処理部211は、前記検索処理による検索結果を出力する。具体的に、予約処理部211は、前記検索結果を前記利用者端末に送信することにより、当該検索結果を前記利用者端末に表示させる。これにより、前記利用者端末では、前記検索結果として表示される施設から予約対象となる施設を選択することが可能である。予約処理部211は、前記利用者端末において選択された施設の予約を受け付け、予約情報D3に予約内容を登録する。
【0034】
表示処理部212は、前記利用者端末に各種のウェブページを表示させる。具体的には、表示処理部212は、施設を検索する際に検索条件を入力するための検索ページ、検索結果を表示する検索結果ページ、対象施設の予約が行われた場合に予約内容を表示する予約ページ、対象施設への経路案内を表示する経路案内ページなどのデータを前記利用者端末に送信して、前記利用者端末に表示させる。
【0035】
また、表示処理部212は、例えば施設管理端末3からの要求に応じて、施設管理ページP1、予約情報ページP2などのデータを施設管理端末3に送信して、施設管理端末3に表示させる。例えば図6に示されるように、施設管理ページP1(管理画面)には、施設の従業員(例えば店長)により任意に選択された日付における予約状況が、予約情報D3に基づいて表示される。施設管理ページP1には、施設名P11、日付P12、現在日時での予約可能数P13、予約情報D3に登録されている予約に関する情報である予約登録情報P15、現在時刻P16などが含まれる。
【0036】
通知処理部213は、予約処理部211により前記利用者端末から新規予約、予約変更、予約取り消しなどを含む予約が受け付けられた場合に、当該予約の受付情報を施設管理端末3に通知する。前記受付情報には、予約情報D3に登録されている各情報と、利用者情報D1に登録されている予約者に関する各情報とが含まれる。
【0037】
[施設管理端末3]
図1に示されるように、施設管理端末3は、制御部31、記憶部32、操作表示部33、及び通信I/F34などを備える。施設管理端末3は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。ここでは、施設管理端末3はレジ端末である。施設管理端末3は、本発明のレジ端末の一例であり、また本発明の施設管理端末の一例である。
【0038】
具体的に、施設の従業員(例えば店長)は、施設管理端末3に表示される所定のログインページにおいて従業員ID及びパスワードを入力してログインすることにより、施設管理端末3の操作を行うことが可能となる。例えば、従業員は、施設管理ページP1に従って施設管理端末3を操作することにより、その施設の各日程における予約状況を確認すること、予約に対して割り当てるテーブルを決定(配席)すること、及び当該施設の各日程における予約可能数などの予約可能条件を任意に設定又は変更すること、などが可能である。また、従業員は、施設管理端末3に表示される会計情報ページP3(会計画面)において、施設管理端末3を操作することにより、利用者の利用代金(飲食代)の会計処理を行うことが可能である。
【0039】
通信I/F34は、施設管理端末3を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して予約管理装置2、厨房端末4、従業員端末5、前記利用者端末などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0040】
操作表示部33は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0041】
記憶部32は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。具体的に、記憶部32には、予約管理装置2から送信される施設管理ページP1、予約情報ページP2などのデータが記憶される。また記憶部32には、会計情報ページP3(図13参照)のデータが記憶される。また記憶部32には、予約管理装置2から送信される予約情報、予約変更情報、予約取り消し情報などのデータと、従業員端末5から送信される注文情報、会計情報などのデータと、前記利用者端末から送信される配達情報などのデータとが記憶される。さらに、記憶部32には、予約情報、予約変更情報、予約取り消し情報、注文情報、会計情報、配達情報などに関する受付情報D4のデータが記憶される。図5は、受付情報D4の一例を示す図である。予約情報、予約変更情報、予約取り消し情報、注文情報、会計情報、配達情報は、本発明の受付情報の一例である。本発明の受付情報は、予約、予約の変更、及び予約の取り消しに関する予約情報と、注文に関する注文情報と、会計に関する会計情報と、配達に関する配達情報との少なくともいずれか一つを含む。
【0042】
図5に示されるように、受付情報D4には、受付情報の種別ごとに「出力先」、「出力態様」などの情報が含まれる。「種別」は受付情報の種別であって、「予約」、「予約変更」、「予約取り消し」、「注文」、「会計」、「配達」などが含まれる。「出力先」は、前記受付情報の出力先の端末装置である。「出力態様」は、出力先の端末装置から前記受付情報を出力(表示、印刷など)させる際の出力態様であり、例えば、白黒表示(印刷)、白黒反転表示(印刷)、カラー表示(印刷)、強調表示(印刷)などである。「出力態様」には、例えば、前記受付情報に所定の情報(文字、図形、記号など)を付加して出力する態様、前記受付情報の文字、記号などのフォント(書体、大きさ、色など)を設定して出力する態様、前記受付情報を印刷する際の紙媒体の大きさ(長さ)を設定して出力する態様、などが含まれる。さらに、「出力態様」には、前記受付情報の内容を設定して出力する態様も含まれる。受付情報D4は、例えば施設管理端末3を操作することにより予め登録される。
【0043】
なお、他の実施形態として、受付情報D4の一部又は全部が、施設管理端末3から通信網N1を介してアクセス可能な他のサーバに記憶されてもよい。
【0044】
また、記憶部32には、制御部31に後述の施設管理処理(図11参照)を実行させるための施設管理プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記施設管理プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、施設管理端末3が備えるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部32に記憶される。
【0045】
制御部31は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部31は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより施設管理端末3を制御する。
【0046】
ところで、施設の稼働時間中の当日の予約、特には来店予定時刻の直前の予約を受け付けた場合、施設側の従業員は、利用者(予約者)が来店するまでの間に席の確保、テーブル周辺の清掃、料理の準備等、各種の作業を迅速に行わなければならない。しかし、従業員が前記予約の情報に気付くのが遅れた場合には、当該予約に対する対応が遅れてしまう。また従業員が注文情報を見落とした場合には、利用者への飲食物の提供が遅れてしまう。また従業員が会計情報を見落とした場合には、レジにおいて会計処理を迅速に行えず、利用者を待たせてしまう。このように、施設管理端末3が予約情報、注文情報、会計情報など様々な種類の情報を受け付ける場合において、施設側の従業員が各情報を把握できない場合、受け付けた情報に対する対応が遅れてしまう。これに対して、本実施形態に係る施設管理システム1では、以下で説明するように、施設において受け付けられる受付情報に対して従業員等が適切に対応することが可能である。
【0047】
具体的に、制御部31は、図1に示されるように、取得処理部311、表示処理部312、報知処理部313、種別判定処理部314、状況判定処理部315、出力処理部316、及び会計処理部317などの各種の処理部を含む。なお、制御部31は、前記CPUで前記施設管理プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記施設管理プログラムは、複数のプロセッサを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0048】
取得処理部311は、前記受付情報を取得する。具体的には、取得処理部311は、予約管理装置2から予約に関する予約情報、予約変更情報、予約取り消し情報を取得する。例えば、予約管理装置2が前記利用者端末から所定の施設の新規予約を受け付けた場合、予約管理装置2は、前記利用者端末の利用者情報D1及び当該施設の予約情報D3を含む予約情報を施設管理端末3に送信し、施設管理端末3の取得処理部311は、当該予約情報を取得する。同様にして、取得処理部311は、予約管理装置2から、前記予約変更情報、前記予約取り消し情報を取得する。
【0049】
他の実施形態として、施設管理端末3が前記予約処理の機能を有する場合、施設管理端末3が前記利用者端末から施設の予約を受け付けてもよい。すなわち、取得処理部311は、予約管理装置2から前記予約情報を取得してもよいし、前記利用者端末から前記予約情報を取得してもよい。取得処理部311は、本発明の取得処理部の一例である。
【0050】
また取得処理部311は、従業員端末5から飲食物の注文に関する注文情報を取得する。例えば、従業員が客からの注文を従業員端末5に入力した場合、従業員端末5は、テーブルを識別する情報(テーブル番号)及び飲食物情報を含む注文情報を施設管理端末3に送信し、施設管理端末3の取得処理部311は、当該注文情報を取得する。なお、取得処理部311は、施設のテーブルに配置されたセルフオーダー端末(テーブルトップ端末)において客の操作により注文が入力された場合に、セルフオーダー端末から前記注文情報を取得してもよい。
【0051】
また取得処理部311は、従業員端末5から会計に関する会計情報を取得する。例えば、従業員が客から会計処理の要求を受けて従業員端末5に会計指示を入力した場合、従業員端末5は、テーブルを識別する情報(テーブル番号)及び会計指示を含む会計情報を施設管理端末3に送信し、施設管理端末3の取得処理部311は、当該会計情報を取得する。なお、取得処理部311は、前記セルフオーダー端末において客の操作により会計指示が入力された場合に、セルフオーダー端末から前記会計情報を取得してもよい。
【0052】
また取得処理部311は、前記利用者端末から配達に関する配達情報を取得する。例えば、利用者が商品(飲食物など)の注文ページなどにおいて前記利用者端末を操作して注文、配達要求を入力した場合、前記利用者端末は、利用者情報D1及び注文情報を含む配達情報を施設管理端末3に送信し、施設管理端末3の取得処理部311は、当該配達情報を取得する。
【0053】
表示処理部312は、各種情報を操作表示部33に表示させる。例えば、表示処理部312は、予約管理装置2から送信される各種のウェブページのデータを受信すると当該ウェブページを操作表示部33に表示させる。例えば、表示処理部312は、前記従業員の操作に基づいて、予約管理装置2から送信される施設管理ページP1のデータを受信すると、図6に示されるように、施設管理ページP1を操作表示部33に表示させる。また例えば、表示処理部312は、前記従業員の操作に基づいて、予約管理装置2から送信される予約情報ページP2のデータを受信すると、図7に示すように、予約情報ページP2を操作表示部33に表示させる。
【0054】
また例えば、表示処理部312は、従業員端末5から送信される前記会計情報に基づいて、会計情報ページP3(図13参照)を操作表示部33に表示させる。
【0055】
報知処理部313は、取得処理部311により前記予約情報が取得された場合に、前記予約情報を施設管理端末3において報知させる。例えば、報知処理部313は、図8に示すように、予約情報S1を施設管理端末3において報知させる。予約情報S1は、施設の従業員等に前記予約が受け付けられたことを認識させるための情報であり、例えば、予め設定されたメッセージ、予約内容を示すメッセージなどを表す文字、図形、記号の情報、又は音声情報である。報知処理部313は、予約情報S1を操作表示部33に表示させることにより外部に報知してもよいし、予約情報S1を音声により出力させることにより外部に報知してもよい。予約情報S1は、本発明の予約情報の一例である。
【0056】
種別判定処理部314は、取得処理部311により取得される前記受付情報の種別を判定する。種別判定処理部314は、本発明の種別判定処理部の一例である。具体的には、種別判定処理部314は、前記受付情報が、受付情報D4(図5参照)に登録された複数の種別のうちいずれに該当するかを判定する。例えば、種別判定処理部314は、前記受付情報が、「予約」、「予約変更」、「予約取り消し」、「注文」、「会計」、「配達」のうちいずれに該当するかを判定する。
【0057】
状況判定処理部315は、報知処理部313により報知された予約情報S1に対する施設管理端末3における確認状況を判定する。状況判定処理部315は、本発明の状況判定処理部の一例である。具体的には、状況判定処理部315は、報知処理部313により報知された予約情報S1が施設管理端末3において確認されたか否か(既読又は未読)を判定する。例えば、図8に示す施設管理ページP1において、従業員(例えば店長)により確認ボタンK1が選択された場合に、予約情報S1が確認されたと判定する。また状況判定処理部315は、確認ボタンK1が選択されるまでの間は、予約情報S1を未確認状態(未読)と判定する。また例えば、状況判定処理部315は、施設管理ページP1において予約情報S1に対応する予約の配席処理が行われた場合、すなわち予約者に対してテーブルが割り当てられた場合に、施設管理端末3において予約情報S1が確認された(既読)と判定し、前記配席処理が完了していない場合に、予約情報S1を未確認状態(未読)と判定してもよい。このように、状況判定処理部315は、前記配席処理の状況(配席完了、配席未完了)に基づいて予約情報S1の確認状況(確認済、未確認)を判定してもよい。さらに、状況判定処理部315は、前記予約に関する情報が予約情報D3(図4参照)に登録された場合に既読と判定し、前記予約に関する情報が予約情報D3に登録されていない場合に未読と判定してもよい。
【0058】
出力処理部316は、取得処理部311により取得される前記受付情報を所定の端末装置において出力させる。出力処理部316は、前記所定の端末装置において、前記受付情報を表示させてもよいし紙媒体に印刷させてもよい。出力処理部316は、本発明の出力処理部の一例である。具体的には、出力処理部316は、前記受付情報を、種別判定処理部314により特定された種別に関連付けられた「出力先」(図5参照)に対応する端末装置において出力させる。また出力処理部316は、前記受付情報を、種別判定処理部314により特定された種別に関連付けられた「出力態様」(図5参照)により前記端末装置において出力させる。
【0059】
例えば、出力処理部316は、新規予約に関する予約情報S1と、出力態様1(例えば「白黒反転印刷」)の情報(出力態様情報)とを厨房端末4に送信して、厨房端末4に予約情報S1を出力態様1で出力(表示又は印刷)させる(図9参照)。また例えば、出力処理部316は、新規予約に関する予約情報S1を出力態様1(例えば「白黒反転印刷」)で施設管理端末3の操作表示部33(表示画面)に出力(表示)させる。また施設管理端末3が印刷機能を有する場合、出力処理部316は、予約情報S1を出力態様1で施設管理端末3から印刷させてもよい。なお、予約情報S1には、新規予約に関する予約内容(図7参照)の一部又は全部が含まれてもよい。
【0060】
また例えば、出力処理部316は、新規注文に関する注文情報M1と、出力態様4(例えば「白黒印刷」)の情報とを厨房端末4に送信して、厨房端末4に注文情報M1を出力態様4で出力させる(図9参照)。なお、注文情報M1には、テーブル番号、注文内容、注文受付日時などの情報が含まれる。
【0061】
また例えば、出力処理部316は、会計に関する会計情報C1と、出力態様5(例えば「カラー表示」)の情報とを施設管理端末3の操作表示部33に出力させる(図13参照)。なお、会計情報C1には、テーブル番号、人数、代金などの情報が含まれる。
【0062】
また例えば、出力処理部316は、配達に関する配達情報B1と、出力態様6(例えば「白黒反転印刷」)の情報とを厨房端末4に送信して、厨房端末4に配達情報B1を出力態様6で出力させる(図10参照)。また例えば、出力処理部316は、配達情報B1と出力態様6の情報とを施設管理端末3の操作表示部33に出力させる。なお、配達情報B1には、利用者ID、注文内容などの情報が含まれる。
【0063】
上述のように、出力処理部316は、前記受付情報を、種別判定処理部314により判定される当該受付情報の種別に対応する端末装置において、前記受付情報の種別に応じた出力態様で出力させる。また、出力処理部316は、種別判定処理部314により判定される前記受付情報の種別が「注文」であるか否かに応じて異なる出力態様で前記受付情報を出力させる。例えば、出力処理部316は、前記受付情報の種別が「注文」である場合は、厨房端末4において出力態様4(本発明の第1出力態様の一例)で前記受付情報を出力させ、前記受付情報の種別が「注文」でない場合(例えば「予約」である場合)は、厨房端末4において出力態様4とは異なる出力態様1(本発明の第2出力態様の一例)で前記受付情報を出力させる。換言すると、出力処理部316は、種別判定処理部314により判定される前記受付情報の種別が「予約」であるか否かに応じて異なる出力態様で前記受付情報を出力させる。例えば、出力処理部316は、前記受付情報の種別が「予約」である場合は、厨房端末4において出力態様1(本発明の第1出力態様の一例)で前記受付情報を出力させ、前記受付情報の種別が「予約」でない場合(例えば「注文」である場合)は、厨房端末4において出力態様1とは異なる出力態様4(本発明の第2出力態様の一例)で前記受付情報を出力させる。
【0064】
また、出力処理部316は、種別判定処理部314により判定される前記受付情報の種別が「会計」であるか否かに応じて異なる出力態様で前記受付情報を出力させる。例えば、出力処理部316は、前記受付情報の種別が「会計」である場合は、施設管理端末3(レジ端末)において出力態様5(本発明の第1出力態様の一例)で前記受付情報を出力させ、前記受付情報の種別が「会計」でない場合(例えば「予約」である場合)は、施設管理端末3(レジ端末)において出力態様5とは異なる出力態様1(本発明の第2出力態様の一例)で前記受付情報を出力させる。
【0065】
なお、出力処理部316は、種別判定処理部314により判定される前記受付情報の種別が「予約変更」又は「予約取り消し」である場合に、前記受付情報を「予約」に対応する出力態様1とは異なる出力態様2又は出力態様3(本発明の第3出力態様の一例)で出力させる(図5参照)。
【0066】
また出力処理部316は、複数の端末装置のそれぞれにおいて同一の前記受付情報を出力させる場合に、端末装置ごとに異なる出力態様で前記受付情報を出力させてもよい。
【0067】
ここで、出力処理部316は、施設管理端末3において予約情報S1が確認されない未確認状態(未読)が所定時間継続した場合に、予約情報S1を厨房端末4又は施設管理端末3において出力態様1で出力させてもよい。例えば、施設管理端末3において予約情報S1が表示されてから(図8参照)、予約情報S1の確認がされない状態(未確認状態)が所定時間(「10分」)継続した場合に、出力処理部316は、予約情報S1を厨房端末4において出力態様1で出力させる。また、出力処理部316は、現在日時から前記予約情報に含まれる施設の来店予定時刻(本発明の利用予定日時の一例)までの残り時間が所定時間以下である場合に、予約情報S1を厨房端末4又は施設管理端末3において出力態様1で出力させてもよい。例えば、出力処理部316は、前記残り時間が数時間又は数十分以内(例えば1時間以内)である場合に、予約情報S1を厨房端末4において出力態様1で出力させる。
【0068】
また、出力処理部316は、施設管理端末3が前記受付情報に対応する予約に関する予約情報を出力する際の出力態様とは異なる出力態様で予約情報S1を厨房端末4において出力させてもよい。例えば、施設管理端末3において予約情報ページP2の予約情報S1が表示される場合に、出力処理部316は、当該予約情報S1とは異なる内容の予約情報S1を厨房端末4において出力させる。厨房端末4において出力される予約情報S1は、例えば、「予約人数」及び「来店予定時刻」のみを含むメッセージ、又は、前記予約情報の確認を促すメッセージである。
【0069】
また、出力処理部316は、前記予約に関する予約内容(例えば、予約人数、来店予定時刻、コースなど)に応じて異なる出力態様で予約情報S1を出力させてもよい。例えば、予約人数が多い場合、来店予定時刻が近い場合、又は、高額のコース料理である場合に、出力処理部316は、予約情報S1がより目立つような出力態様(強調表示)で出力させる。
【0070】
会計処理部317は、会計情報C1に基づいて会計処理(決済処理)を実行する。例えば、会計処理部317は、利用者が飲食店を退店する際にレジにおいて現金、クレジットカード、電子マネーなどにより利用代金を決済する処理を実行する。なお、会計処理部317は、前記利用代金の決済要求を決済事業者サーバー(決済装置)に送信する決済要求処理を行ってもよいし、前記利用代金の決済を完了させる決済処理を行ってもよい。
【0071】
例えば、従業員が、施設管理端末3の操作表示部33に表示される会計情報ページP3(図13参照)において、会計処理の対象の会計情報C1を選択ボタンL1により選択すると、会計処理部317は、記憶部32に記憶された注文情報(注文履歴)に基づいて利用代金の会計処理を実行する。なお、前記注文情報には、テーブルの識別情報、利用者の識別情報などが関連付けられている。
【0072】
なお、本実施形態において、前記出力態様は、前記受付情報の内容に関する出力態様とは異なる出力態様である。例えば、図9において、複数の注文情報M1は互いに内容が異なるが、表示態様(印刷態様)は「白黒表示」であるため各注文情報M1の前記出力態様は同一である。一方、予約情報S1の表示態様(印刷態様)は「白黒反転表示」であるため、予約情報S1の前記出力態様は注文情報M1の前記出力態様とは異なる。このように、本実施形態では、予約情報S1と注文情報M1とを比較して、前記受付情報の内容が異なることを条件として出力態様の相違を定義するものではなく、表示態様、印刷態様などの出力形式が異なることを条件として出力態様の相違を定義するものである。
【0073】
ところで、本実施形態において、取得処理部311により施設の予約が受け付けられる度に予約情報S1が報知される構成とした場合、来店予定日が翌日以降の予約についても予約情報S1が報知されるため、従業員が煩わしく感じる場合がある。そこで、他の実施形態として、報知処理部313は、現在日時から前記予約に含まれる前記施設の来店予定時刻(利用予定日時)までの残り時間が所定時間以内である場合に、予約情報S1を報知させてもよい。例えば報知処理部313は、前記残り時間が数時間又は数十分以内(例えば1時間以内)である場合に予約情報S1を施設管理端末3において報知させる。
【0074】
図8には、予約情報S1の一例を示している。例えば図8に示されるように、取得処理部311により施設(「Gダイニング」)の新規予約が受け付けられた場合において、現在日時が「2019年4月30日 19:25」であり、来店予定時刻が「2019年4月30日 20:15」である場合、前記残り時間(「50分」)が所定期間(「1時間」)以内となる。この場合、報知処理部313は、操作表示部33に表示される施設管理ページP1において、当該新規予約に対応する予約受付情報P14に対応付けて、予約情報S1を表示させる。ここでは、報知処理部313は、予め設定されたメッセージとして、「新規予約を受け付けました。」のテキストメッセージを予約情報S1として表示させる。また、報知処理部313は、予約情報S1が目立つように、予約情報S1の背景色、テキスト文字のサイズ又は色などを他の画像よりも強調して表示させてもよい。また報知処理部313は、予約情報S1を点灯、点滅させてもよい。
【0075】
なお、上述の実施形態では、報知処理部313は、例えば予約情報S1を施設管理ページP1に表示させているが、他の実施形態として、報知処理部313は、予約情報S1のみを表示する別のページを操作表示部33に表示させてもよい。
【0076】
出力処理部316は、以下の条件を満たす場合に前記受付情報を端末装置において出力させてもよい。
【0077】
例えば、出力処理部316は、施設管理端末3において予約情報S1が未確認状態で、かつ、現在日時から前記予約に含まれる前記施設の利用予定日時までの残り時間が所定時間以下になった場合に、予約情報S1を厨房端末4に送信して厨房端末4において出力(表示又は印刷)させてもよい。例えば、施設管理端末3において図8に示す予約情報S1が表示されている場合において、予約情報S1が未確認状態で前記残り時間が所定時間(「15分」)以下になった場合に、出力処理部316は、予約情報S1を厨房端末4に出力させる。
【0078】
なお、出力処理部316は、施設管理端末3において予約情報S1が確認された場合には、予約情報S1を厨房端末4において出力させなくてもよい。すなわち、出力処理部316は、予約情報S1に対応する前記予約に対して席を割り当てる前記配席処理が完了していない場合に予約情報S1を厨房端末4に送信し、前記配席処理が完了している場合には予約情報S1を厨房端末4に送信しない構成であってもよい。
【0079】
また他の実施形態として、状況判定処理部315は、さらに、出力処理部316により出力された前記受付情報に対する確認状況を判定する。具体的には、状況判定処理部315は、予約情報S1が端末装置において確認されたか否か(既読又は未読)を判定する。例えば、図13に示す会計情報ページP3において、従業員により予約情報S1に含まれる確認ボタンL2が選択された場合に、状況判定処理部315は、予約情報S1が確認された(既読)と判定する。また状況判定処理部315は、確認ボタンL2が選択されるまでの間は、予約情報S1を未確認状態(未読)と判定する。
【0080】
ここで、報知処理部313は、施設管理端末3において予約情報S1が確認されない場合(未読の場合)には、予約情報S1を施設管理端末3において繰り返し報知させ、予約情報S1が確認された場合(既読の場合)に、予約情報S1の報知を停止させる。すなわち、報知処理部313は、施設管理端末3において報知された予約情報S1(図8参照)が従業員により確認されるまで予約情報S1を報知し続ける。また、出力処理部316は、予約情報S1を厨房端末4において出力させた場合、予約情報S1が確認されない場合(未読の場合)には、予約情報S1を厨房端末4において繰り返し出力させ、予約情報S1が確認された場合(既読の場合)に、予約情報S1の出力を停止させる。すなわち、出力処理部316は、厨房端末4において出力された予約情報S1が従業員により確認されるまで予約情報S1を出力し続けてもよい。
【0081】
例えば、予約情報S1が厨房端末4において出力(表示)された後に、施設管理端末3において予約情報S1(図8参照)が確認された場合(既読の場合)には、報知処理部313が予約情報S1の報知を停止させ、出力処理部316が予約情報S1の出力を停止させてもよい。また、予約情報S1が厨房端末4において出力(表示)された後に、厨房端末4において予約情報S1が確認された場合(既読の場合)には、出力処理部316は予約情報S1の出力を停止させ、報知処理部313は、予約情報S1が確認されるまで施設管理端末3において報知処理を継続してもよい。
【0082】
なお、制御部31は、施設管理端末3において予約の登録(予約情報S1の確認、配席など)又は変更(予約情報S1の確認、変更、キャンセルなど)が行われた場合に、登録情報又は変更情報を予約管理装置2に通知する。例えば、制御部31は、施設管理端末3において予約情報S1に対応する予約の配席処理が行われた場合、すなわち予約者に対してテーブルが割り当てられた場合に、当該予約の登録情報を予約管理装置2に通知する。予約管理装置2の制御部21は、登録情報又は変更情報に基づいて予約情報D3(図4参照)を更新する。
【0083】
上述した施設管理端末3の構成によれば、従業員は当日の予約、直前の予約など来店準備を迅速に行う必要がある予約が入ったことを容易に認識することができるため、来店準備の対応を適切に行うことができる。
【0084】
[厨房端末4]
図1に示されるように、厨房端末4は、制御部41、記憶部42、操作表示部43、及び通信I/F44などを備える。厨房端末4は、例えばプリンタ装置、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。なお、厨房端末4は、施設管理端末3と同一の機能を備えてもよいし、施設管理端末3と同一の情報処理装置(例えばタブレット端末)であってもよい。ここでは、厨房端末4はプリンタ装置である。
【0085】
通信I/F44は、厨房端末4を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して施設管理端末3、従業員端末5などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0086】
操作表示部43は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0087】
記憶部42は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部42には、施設管理端末3、従業員端末5との間で各種の情報を送受信するための制御プログラムなどが記憶される。例えば、前記制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、厨房端末4に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部42に記憶される。また、記憶部42に、制御部41に後述の施設管理処理(図11参照)を実行させるための施設管理プログラムなどの制御プログラムが記憶されてもよい。
【0088】
制御部41は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部41は、前記ROM又は記憶部42に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより厨房端末4を制御する。
【0089】
具体的に、制御部41は、図1に示されるように、取得処理部411、及び出力処理部412などの各種の処理部を含む。なお、制御部41は、前記CPUで前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、一部又は全部の前記処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記制御プログラムは、複数のプロセッサを前記処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0090】
取得処理部411は、前記受付情報を取得する。具体的には、取得処理部411は、施設管理端末3から出力される注文情報M1、予約情報S1、配達情報B1などを取得する。取得処理部411は、本発明の取得処理部の一例である。例えば、従業員端末5において飲食物の注文が入力された場合、施設管理端末3は当該注文を受け付けると注文情報M1を厨房端末4に送信し、厨房端末4の取得処理部411は、注文情報M1を取得する。なお、取得処理部411は、注文情報M1を従業員端末5から直接取得してもよい。
【0091】
また、例えば、予約管理装置2において予約が受け付けられた場合、施設管理端末3は当該予約に関する予約情報S1と、前記出力態様に関する情報(出力態様情報)とを厨房端末4に送信し、厨房端末4の取得処理部411は、予約情報S1及び前記出力態様情報を取得する。同様に、予約管理装置2において予約変更、予約取り消しが受け付けられた場合、施設管理端末3は当該予約変更、予約取り消しに関する予約変更情報S1、予約取り消し情報S1と、前記出力態様情報とを厨房端末4に送信し、厨房端末4の取得処理部411は、予約変更情報S1、予約取り消し情報S1と、前記出力態様情報とを取得する。また、例えば、施設管理端末3が利用者端末から注文及び配達を受け付けた場合、施設管理端末3は当該配達に関する配達情報B1と、前記出力態様に関する情報(出力態様情報)とを厨房端末4に送信し、厨房端末4の取得処理部411は、配達情報B1及び前記出力態様情報を取得する。
【0092】
出力処理部412は、取得処理部411により取得される前記受付情報を外部に出力させる。出力処理部412は、本発明の出力処理部の一例である。具体的には、出力処理部412は、取得処理部411により取得される注文情報M1を出力態様4(図5参照)に応じた出力態様で外部に出力させる。厨房端末4には、例えばロール紙がセットされており、ロール紙を搬送する搬送部(不図示)、ロール紙に画像を形成する画像形成部(不図示)、ロール紙を所定位置で切断する切断部(不図示)などが設けられている。
【0093】
例えば図9に示すように、出力処理部412は、取得処理部411により注文情報M1が取得された場合に注文情報M1を注文票T1に印刷(白黒印刷)させる印刷処理を前記画像形成部に実行させる。具体的には、出力処理部412は、注文情報M1に応じた画像データが入力されるごとに当該画像データに応じた注文内容などの画像をロール紙に形成(白黒印刷)させる印刷処理を前記画像形成部に実行させ、その後、ロール紙を所定位置で切断させる切断処理を前記切断部に実行させて外部に排出させる。これにより、一つの注文ごとに一枚の注文票T1が作成される。厨房スタッフは、注文票T1を受け取ると、注文内容の飲食物を用意する。
【0094】
また出力処理部412は、取得処理部411により取得される予約情報S1を出力態様1(図5参照)に応じた出力態様で外部に出力させ、取得処理部411により取得される予約変更情報S1を出力態様2(図5参照)に応じた出力態様で外部に出力させ、取得処理部411により取得される予約取り消し情報S1を出力態様3(図5参照)に応じた出力態様で外部に出力させる。例えば図9に示すように、出力処理部412は、取得処理部411により予約情報S1が取得された場合に予約情報S1を注文票T1に印刷(白黒反転印刷)させる印刷処理を前記画像形成部に実行させる。具体的には、出力処理部412は、予約情報S1に応じた画像データが入力されるごとに当該画像データに応じた予約内容(例えば予約人数、来店予定時刻)などの画像をロール紙に形成(白黒反転印刷)させる印刷処理を前記画像形成部に実行させ、その後、ロール紙を所定位置で切断させる切断処理を前記切断部に実行させて外部に排出させる。図9に示す例では、「新規予約」のタイトル部分が白黒反転印刷されているが、予約情報S1の全体が白黒反転印刷されてもよい。これにより、予約に関する情報が印刷された注文票T1(予約伝票)が作成される。厨房スタッフは、前記予約伝票を受け取ると、例えば店内スタッフ(店長、リーダー、社員など)に手渡して予約が入ったことを伝達する。なお、出力処理部412は、前記ロール紙において、注文情報M1の注文票T1と、予約情報S1の注文票T1(予約伝票)とを異なる長さで切断させてもよい。
【0095】
ところで、一般的に、厨房スタッフは、業務上、厨房端末4の付近に常駐しており、厨房端末4から出力される注文票を常に確認(監視)しているため、当該注文票に予約情報S1が表示された場合には、厨房スタッフは即座に予約情報S1を把握することができる。このため、例えば予約が受け付けられたことを店内スタッフが施設管理端末3(図8参照)において確認できない状況であっても、店内スタッフは厨房スタッフを通じて当該予約を把握することができる。また予約情報S1に料理コースの情報が含まれる場合には、厨房スタッフは事前に料理コースの準備を行うことができる。このため、施設の従業員等は前記予約に対して適切に対応することが可能となる。
【0096】
また例えば図10に示すように、出力処理部412は、取得処理部411により配達情報B1が取得された場合に配達情報B1を注文票T1に印刷(白黒反転印刷)させる印刷処理を前記画像形成部に実行させる。具体的には、出力処理部412は、配達情報B1に応じた画像データが入力されるごとに当該画像データに応じた配達内容(例えば利用者ID、注文内容)などの画像をロール紙に形成(白黒反転印刷)させる印刷処理を前記画像形成部に実行させ、その後、ロール紙を所定位置で切断させる切断処理を前記切断部に実行させて外部に排出させる。これにより、配達に関する情報が印刷された注文票T1(配達伝票)が作成される。厨房スタッフは、前記配達伝票を受け取ると、配達用の注文に関する作業(調理、梱包など)を行う。この構成によれば、例えば、飲食店の店内で提供する注文と、配達用の注文とが混在しても、双方を容易に区別することができるため、配達用の注文に気が付かなかったり、作業が遅れたりすることを防ぐことができる。よって、施設の従業員等は前記配達に対して適切に対応することが可能となる。
【0097】
[従業員端末5]
図1に示されるように、従業員端末5は、制御部51、記憶部52、操作表示部53、及び通信I/F54などを備える。従業員端末5は、例えば携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、又はパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。なお、従業員端末5は、施設管理端末3と同一の機能を備えてもよいし、施設管理端末3と同一の情報処理装置であってもよい。ここでは、従業員端末5は携帯型(スマートフォン型)のオーダー端末である。
【0098】
具体的に、施設の従業員(例えば一般社員)は、従業員端末5に表示される所定のログインページにおいて従業員ID及びパスワードを入力することにより施設管理端末3にログインして、施設の注文受付ページ(不図示)にアクセスする。そして、前記従業員は、注文受付ページにおいて従業員端末5を操作することにより、客からの注文を入力することが可能である。
【0099】
通信I/F54は、従業員端末5を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して予約管理装置2、施設管理端末3、厨房端末4などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0100】
操作表示部53は、各種のウェブページなどの情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルのような操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0101】
記憶部52は、各種の情報を記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部52には、予約管理装置2、施設管理端末3、厨房端末4との間で各種の情報を送受信するための制御プログラムなどが記憶される。例えば、前記制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、従業員端末5に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部52に記憶される。
【0102】
制御部51は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部51は、前記ROM又は記憶部32に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより従業員端末5を制御する。
【0103】
具体的に、制御部51は、従業員が客からの注文を操作表示部53により従業員端末5に入力した場合、テーブルを識別する情報(テーブル番号)及び飲食物情報を含む注文情報を施設管理端末3に送信する。また例えば、制御部51は、従業員が客から会計処理の要求を受けて操作表示部53により従業員端末5に会計指示を入力した場合、テーブルを識別する情報(テーブル番号)及び会計指示を含む会計情報を施設管理端末3に送信する。
【0104】
[施設管理処理]
以下、図11を参照しつつ、施設管理システム1において実行される施設管理処理について説明する。具体的に、本実施形態では、施設管理端末3の制御部31によって前記施設管理処理が実行される。また、制御部31は、予約管理装置2、施設管理端末3、従業員端末5、利用者端末各々から取得する前記受付情報に応じて施設管理処理を並行して実行することが可能である。以下では、前記受付情報が予約情報又は注文情報である場合を例に挙げて説明する。
【0105】
なお、本発明は、前記施設管理処理に含まれる一又は複数のステップを実行する施設管理方法の発明として捉えることができる。また、ここで説明する前記施設管理処理に含まれる一又は複数のステップは適宜省略されてもよい。なお、前記施設管理処理における各ステップは同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部31によって前記施設管理処理における各ステップが実行される場合を例に挙げて説明するが、複数のプロセッサによって当該施設管理処理における各ステップが分散して実行される施設管理方法も他の実施形態として考えられる。なお、以下では、前記施設管理処理が、施設管理端末3の制御部31によって実行される例を示す。
【0106】
まず、ステップS11において、施設管理端末3の制御部31は、前記受付情報を取得する。例えば、制御部31は、予約管理装置2から新規予約、予約変更、予約取り消しに関する情報(ここでは、「予約情報」と総称する。)を取得する。また制御部31は、従業員端末5から飲食物の注文に関する注文情報を取得する。ステップS11の処理は、制御部31の取得処理部311によって実行される。ステップS11の処理は、本発明の取得ステップの一例である。
【0107】
次にステップS12において、制御部31は、取得した前記受付情報の種別が「予約」であるか否かを判定する。前記受付情報の種別が「予約」であると判定された場合(S12:Yes)、処理はステップS13に移行する。一方、前記受付情報の種別が「予約」でないと判定された場合(S12:No)、処理はステップS18に移行する。ステップS12の処理は、制御部31の種別判定処理部314によって実行される。ステップS12の処理は、本発明の種別判定ステップの一例である。
【0108】
ステップS13において、制御部31は、前記予約に関する予約情報S1を施設管理端末3において報知させる。例えば、制御部31は、予約情報S1を、現在日時から来店予定時刻までの残り時間が所定時間以内である場合に予約情報S1を施設管理端末3の操作表示部33に表示させる(図8参照)。ステップS12の処理は、制御部31の報知処理部313によって実行される。
【0109】
次にステップS14において、制御部31は、操作表示部33に表示された予約情報S1(図8参照)に対する施設管理端末3における確認状況を判定する。具体的には、制御部31は、予約情報S1が施設管理端末3において確認されたか否か(既読又は未読)を判定する。例えば、制御部31は、図8に示す施設管理ページP1において確認ボタンK1が選択された場合に、予約情報S1が施設管理端末3において確認された(既読)と判定する。予約情報S1が既読と判定されると(S14:Yes)、処理がステップS17に移行し、予約情報S1が未読と判定されると(S14:No)、処理がステップS15に移行する。
【0110】
ステップS15において、制御部31は、所定の条件を満たすか否かを判定する。所定の条件を満たすと判定されると(S15:Yes)、処理がステップS16に移行し、所定の条件を満たさないと判定されると(S15:No)、処理がステップS14に移行する。例えば、予約情報S1に対する未確認(未読)状態が所定時間継続した場合に(S15:Yes)、処理がステップS16に移行する。予約情報S1に対する未確認(未読)状態が所定時間継続したと判定されるまでの間は処理がステップS14、S15を繰り返す(S15:No)。このため、予約情報S1に対する未確認状態が所定時間継続する前に予約情報S1が既読と判定されると(S14:Yes)、処理がステップS18に移行する。
【0111】
前記所定の条件は、「予約情報S1に対する未確認状態が所定時間継続したこと」に限定されず、「予約情報S1が未確認状態で、かつ、現在日時から利用予定日時までの残り時間が所定時間以下になったこと」としてもよい。ステップS14の処理は、制御部31の状況判定処理部315によって実行される。なお、本発明では、ステップS14、S15の処理が省略され、ステップS13の次にステップS16の処理に移行してもよい。
【0112】
ステップS16において、制御部31は、予約情報S1を厨房端末4において出力させる。例えば、制御部31は、新規予約に関する予約情報S1と、出力態様1(例えば「白黒反転印刷」)の情報(出力態様情報)とを厨房端末4に送信して、厨房端末4に予約情報S1を白黒反転印刷させる(図9参照)。また、制御部31は、予約情報S1を白黒反転印刷させたロール紙を所定位置で切断して注文票T1(予約伝票)を排出させる。ステップS16の処理は、制御部31の出力処理部316によって実行される。ステップS16の処理は、本発明の出力ステップの一例である。
【0113】
ステップS16の後、処理はステップS14に戻り、制御部31は、操作表示部33に表示された予約情報S1(図8参照)に対する施設管理端末3における確認状況を判定する。例えば、厨房端末4から印刷された注文票T1(予約伝票)を受け取った厨房スタッフが店内スタッフ(店長)に前記予約伝票を手渡して新規予約が入ったことを伝達した場合に、店長は、施設管理端末3において予約情報S1を確認して確認ボタンK1(図8参照)を選択する。その後、店長が施設管理ページP1において当該予約の登録操作を行うと、制御部31は、登録情報を予約管理装置2に通知する。これにより、予約管理装置2において予約の内容が予約情報D3(図4参照)に登録され、予約情報S1が既読と判定されて(S14:Yes)、処理がステップS17に移行する。制御部31は、施設管理端末3において予約情報S1が確認されるまで、ステップS14~S16の処理を繰り返す。ステップS17の後、処理は終了する。
【0114】
ステップS17において、制御部31は、施設管理端末3における予約情報S1の報知処理、及び、厨房端末4における予約情報S1の出力処理を停止させる。
【0115】
一方、前記受付情報の種別が「予約」でないと判定された場合(S12:No)、ステップS18において、制御部31は、さらに、前記受付情報の種別が「注文」であるか否かを判定する。前記受付情報の種別が「注文」であると判定された場合(S18:Yes)、処理はステップS19に移行する。一方、前記受付情報の種別が「注文」でないと判定された場合(S18:No)、処理は終了する。ステップS18の処理は、制御部31の種別判定処理部314によって実行される。ステップS18の処理は、本発明の種別判定ステップの一例である。
【0116】
ステップS19において、制御部31は、注文情報M1を厨房端末4において出力させる。例えば、制御部31は、新規注文に関する注文情報M1と、出力態様4(例えば「白黒印刷」)の情報(出力態様情報)とを厨房端末4に送信して、厨房端末4に注文情報M1を白黒印刷させる(図9参照)。また、制御部31は、注文情報M1を白黒印刷させたロール紙を所定位置で切断して注文票T1を排出させる。ステップS19の処理は、制御部31の出力処理部316によって実行される。ステップS19の処理は、本発明の出力ステップの一例である。ステップS19の後、処理は終了する。
【0117】
他の実施形態として、制御部31は、前記受付情報の種別が「配達」であると判定された場合に、前記ステップS13~S17の処理と同様の処理を実行してもよい。この場合、例えばステップS16において、制御部31は、配達情報B1を厨房端末4において出力させる。例えば、制御部31は、配達に関する配達情報B1と、出力態様6(例えば「グレー印刷」)の情報(出力態様情報)とを厨房端末4に送信して、厨房端末4に配達情報B1をグレー印刷させる(図10参照)。また、制御部31は、配達情報B1をグレー印刷させたロール紙を所定位置で切断して注文票T1(配達伝票)を排出させる。なお、予約情報S1の注文票T1と、配達情報B1の注文票T1とが出力される場合には、制御部31は、互いに異なる出力態様で出力させてもよい。例えば、制御部31は、予約情報S1を白黒反転印刷させ、配達情報B1の用紙サイズを大きめに切断する。
【0118】
また他の実施形態として、制御部31は、予約情報S1及び会計情報C1に基づいて前記予約管理処理を実行してもよい。例えば、施設管理端末3がレジ端末である場合、施設管理端末3は、会計情報C1を操作表示部33に表示して会計処理を実行する。この構成に対応する施設管理処理について、以下、図12を参照しつつ説明する。
【0119】
まず、ステップS21において、施設管理端末3の制御部31は、前記受付情報を取得する。例えば、制御部31は、予約管理装置2から新規予約、予約変更、予約取り消しに関する情報(ここでは、「予約情報」と総称する。)を取得する。また制御部31は、従業員端末5から会計に関する会計情報を取得する。ステップS21の処理は、制御部31の取得処理部311によって実行される。ステップS21の処理は、本発明の取得ステップの一例である。
【0120】
次にステップS22において、制御部31は、取得した前記受付情報の種別が「予約」であるか否かを判定する。前記受付情報の種別が「予約」であると判定された場合(S22:Yes)、処理はステップS23に移行する。一方、前記受付情報の種別が「予約」でないと判定された場合(S22:No)、処理はステップS28に移行する。ステップS22の処理は、制御部31の種別判定処理部314によって実行される。ステップS22の処理は、本発明の種別判定ステップの一例である。
【0121】
ステップS23において、制御部31は、前記予約に関する予約情報S1を施設管理端末3において報知させる。例えば、制御部31は、予約情報S1を、現在日時から来店予定時刻までの残り時間が所定時間以内である場合に予約情報S1を施設管理端末3の操作表示部33の施設管理ページP1に表示させる(図8参照)。ステップS22の処理は、制御部31の報知処理部313によって実行される。
【0122】
次にステップS24において、制御部31は、施設管理ページP1に表示された予約情報S1に対する施設管理端末3における確認状況を判定する。ステップS24は、図11のステップS14と同一である。予約情報S1が既読と判定されると(S24:Yes)、処理がステップS27に移行し、予約情報S1が未読と判定されると(S24:No)、処理がステップS25に移行する。
【0123】
ステップS25において、制御部31は、所定の条件を満たすか否かを判定する。ステップS25は、図11のステップS15と同一である。所定の条件を満たすと判定されると(S25:Yes)、処理がステップS26に移行し、所定の条件を満たさないと判定されると(S25:No)、処理がステップS24に移行する。
【0124】
ステップS26において、制御部31は、予約情報S1を施設管理端末3の操作表示部33の会計情報ページP3(会計画面)に表示させる(図13参照)。例えば、制御部31は、新規予約に関する予約情報S1と、出力態様1(例えば「白黒反転印刷」)の情報(出力態様情報)とに基づいて、会計情報ページP3に予約情報S1を白黒反転表示させる(図13参照)。ステップS26の処理は、制御部31の出力処理部316によって実行される。ステップS26の処理は、本発明の出力ステップの一例である。
【0125】
ステップS26の後、処理はステップS24に戻り、制御部31は、操作表示部33に表示された予約情報S1に対する施設管理ページP1における確認状況を判定する。例えば、会計担当のスタッフが会計作業中に会計情報ページP3において予約情報S1を確認し、店長に新規予約が入ったことを伝達した場合に、店長は、施設管理ページP1にアクセスして予約情報S1を確認して確認ボタンK1を選択する。その後、店長が当該予約の登録操作を行うと、制御部31は、登録情報を予約管理装置2に通知する。これにより、予約情報S1が既読と判定されて(S24:Yes)、処理がステップS27に移行する。制御部31は、施設管理ページP1において予約情報S1が確認されるまで、ステップS24~S26の処理を繰り返す。ステップS27の後、処理は終了する。
【0126】
ステップS27において、制御部31は、施設管理ページP1における予約情報S1の報知処理、及び、会計情報ページP3における予約情報S1の出力処理を停止させる。
【0127】
一方、前記受付情報の種別が「予約」でないと判定された場合(S22:No)、ステップS28において、制御部31は、さらに、前記受付情報の種別が「会計」であるか否かを判定する。前記受付情報の種別が「会計」であると判定された場合(S28:Yes)、処理はステップS29に移行する。一方、前記受付情報の種別が「会計」でないと判定された場合(S28:No)、処理は終了する。ステップS28の処理は、制御部31の種別判定処理部314によって実行される。ステップS28の処理は、本発明の種別判定ステップの一例である。
【0128】
ステップS29において、制御部31は、会計情報C1を施設管理端末3の操作表示部33の会計情報ページP3(会計画面)に表示させる(図13参照)。例えば、制御部31は、会計情報C1と、出力態様5(例えば「白黒印刷」)の情報(出力態様情報)とに基づいて、会計情報ページP3に会計情報C1を白黒表示させる(図13参照)。ステップS29の処理は、制御部31の出力処理部316によって実行される。ステップS29の処理は、本発明の出力ステップの一例である。ステップS29の後、処理は終了する。
【0129】
他の実施形態として、制御部31は、前記受付情報の種別が「配達」であると判定された場合に、前記ステップS23~S27の処理と同様の処理を実行してもよい。この場合、例えばステップS26において、制御部31は、配達情報B1を施設管理端末3において出力させる。例えば、制御部31は、配達に関する配達情報B1と、出力態様6(例えば「グレー印刷」)の情報(出力態様情報)とに基づいて、会計情報ページP3に配達情報B1をグレー表示させる(図14参照)。なお、予約情報S1と配達情報B1とが表示される場合には、制御部31は、互いに異なる出力態様で出力させてもよい。例えば、制御部31は、予約情報S1を白黒反転表示させ、配達情報B1をグレー表示させる。
【0130】
以上説明したように、本実施形態に係る施設管理システム1は、施設において受け付けられる受付情報の種別に応じた出力態様で前記受付情報を出力させる構成を備えている。また施設管理システム1は、前記受付情報を、前記受付情報の種別に適した端末装置とは異なる端末装置において出力可能な構成を備えている。例えば、施設管理システム1は、予約情報を、予約情報に適した施設管理端末3とは異なる厨房端末4において出力可能であり、かつ、厨房端末4において、注文情報と予約情報とを異なる態様で出力することが可能である。また、例えば、施設管理システム1は、予約情報を、予約情報に適した施設管理端末3とは異なるレジ端末において出力可能であり、かつ、レジ端末において、会計情報と予約情報とを異なる態様で出力することが可能である。これにより、例えば予約を管理する管理者(店長等)が新規予約、予約変更、予約取り消しなどの予約情報の通知に気が付かない場合であっても、厨房端末4を扱う厨房スタッフ、レジ端末を扱う会計スタッフなどが、前記予約情報に気が付くことができるため、店長等に前記予約情報を伝達することにより施設の従業員が情報を共有することができる。これにより、前記予約に対して従業員等が適切に対応することが可能となる。
【0131】
また、例えば稼働時間中において来店直前の当日予約(直前予約)を受け付け、その予約情報が施設管理端末3などにおいて確認されない場合であっても、当該予約の情報が厨房端末4に通知されるため、従業員は当該予約を確実に把握することが可能となる。このため、予約者が来店するまでの間に、従業員等が席の確保などの準備を適切に行うことができる。また、施設管理端末3において予約が確認されない場合(未読の場合)に限って、厨房端末4、レジ端末などに予約情報S1が通知されるため、不要な通知が抑制され厨房スタッフ、レジ担当者などの従業員の業務が妨げられることもない。このように、施設の従業員の業務を妨げることなく当日の施設の稼働時間中における予約に対して従業員が適切に対応することが可能となる。また、施設管理システム1では、施設管理端末3において予約情報S1が確認された場合には、厨房端末4、レジ端末などに予約情報S1を通知しない構成とすることもできる。このため、施設管理端末3と、厨房端末4又はレジ端末との間の予約情報S1及び出力態様情報などの送受信回数などが抑制され、通信トラフィックの低減、及びコンピュータリソースの有効利用が可能となる。
【0132】
本発明の施設管理システムは、上述の実施形態に限定されない。上述の実施形態では、施設管理端末3がレジ端末である場合を例に挙げたが、例えば、レジ端末は、施設管理端末3とは別の端末装置であってもよい。この場合、施設管理端末3は、各種の情報管理を行う管理装置として機能し、厨房端末4に対する出力処理と同様に、前記受付情報(会計情報、予約情報、配達情報など)と、当該受付情報に関連付けられた出力態様の情報(出力態様情報)とを前記レジ端末に送信し、前記レジ端末に前記受付情報を前記出力態様で出力させる。前記レジ端末は、前記受付情報を表示部に表示させてもよいし、紙媒体に印刷させてもよい。
【0133】
ところで、厨房端末4は、施設の業態、規模などに応じて、1台配置される場合もあるし複数台配置される場合もある。施設に複数台の厨房端末4が配置される場合、施設管理システム1は、例えば、予約を受け付けた場合に、当該予約に関する予約情報S1を、複数台の厨房端末4のうち、厨房スタッフの最も近くに配置されている厨房端末4、又は、注文票T1を最も多く出力する厨房端末4において出力させてもよい。これにより、予約情報S1を迅速かつ確実に把握させることができる。
【0134】
本発明の他の実施形態として、出力処理部316は、以下のようにして、予約情報S1を厨房端末4において出力させる出力処理を実行してもよい。なお、以下に示す出力処理の例は、配達情報B1を厨房端末4において出力させる出力処理、予約情報S1をレジ端末において出力させる出力処理にも適用することが可能である。
【0135】
例えば、出力処理部316は、現在日時から前記予約に含まれる前記施設の来店予定時刻(利用予定日時)までの残り時間が短い程、厨房端末4における予約情報S1の出力頻度(印刷頻度)が高くなるように、予約情報S1を繰り返し出力させてもよい。例えば出力処理部316は、取得処理部311により前記予約情報が取得された時点における前記残り時間が「1時間」の場合には「3分」の周期(間隔)で予約情報S1の出力を繰り返す。一方、例えば、出力処理部316は、取得処理部311により前記予約情報が取得された時点における前記残り時間が「30分」の場合には「1分」の周期(間隔)で予約情報S1の出力を繰り返す。
【0136】
また、出力処理部316は、前記残り時間が経時的に短くなるに従って、厨房端末4における予約情報S1の出力頻度が高くなるように、予約情報S1を繰り返し出力させてもよい。上記の例では、出力処理部316は、前記残り時間が「1時間」から経時的に短くなるに従って、予約情報S1の出力の周期を短くしていく。
【0137】
また、出力処理部316は、前記残り時間が短い程、厨房端末4における予約情報S1の表示態様が強調されるように、予約情報S1を出力(印刷)させてもよい。例えば出力処理部316は、取得処理部311により前記予約情報が取得された時点における前記残り時間が「1時間」の場合には、注文票T1において専有面積、文字サイズなどが小さい予約情報S1を表示させる。一方、出力処理部316は、取得処理部311により前記予約情報が取得された時点における前記残り時間が「30分」の場合には、注文票T1において専有面積、文字サイズなどが大きい予約情報S1を表示させる。また、出力処理部316は、前記残り時間に応じて予約情報S1の表示内容を異ならせてもよい。
【0138】
また、出力処理部316は、前記残り時間が経時的に短くなるに従って、厨房端末4における予約情報S1の表示態様が強調されるように、予約情報S1を出力させてもよい。上記の例では、出力処理部316は、前記残り時間が「1時間」から経時的に短くなるに従って、注文票T1における予約情報S1の大きさ(専有面積、文字サイズなど)を大きくしていく。また、出力処理部316は、前記残り時間が経時的に短くなるに従って、注文票T1における予約情報S1の背景色又は文字色の濃淡又は表示輝度を変化させてもよい。
【0139】
上記の構成により、厨房スタッフは当日の予約、直前の予約など来店準備を迅速に行う必要がある予約が入ったことを容易に認識することができるため、従業員は来店準備の対応を適切に行うことができる。なお、報知処理部313は、上述のように、前記残り時間に基づいて報知頻度又は表示態様を異ならせて予約情報S1を操作表示部33に表示させてもよい。
【0140】
また、出力処理部316は、前記残り時間と、現在日時において施設の予約を行うことが可能な残りの数(予約可能数)とに基づいて、厨房端末4において予約情報S1を出力させてもよい。具体的には、出力処理部316は、前記残り時間が所定時間以内であって前記予約可能数が所定数未満である場合に厨房端末4において予約情報S1を出力させ、前記残り時間が所定時間以内であって前記予約可能数が所定数以上である場合には厨房端末4において予約情報S1を出力させない。また出力処理部316は、前記残り時間が所定時間以内であって前記予約可能数が所定数以上である場合に、前記残り時間が所定時間以内であって前記予約可能数が所定数未満である場合の予約情報S1の出力態様とは異なる出力態様で予約情報S1を出力させてもよい。また出力処理部316は、さらに、前記予約可能数が少ない程、予約情報S1の出力頻度が高くなるように又は表示態様が強調されるように、厨房端末4において予約情報S1を出力させてもよい。
【0141】
また、出力処理部316は、前記残り時間と施設の稼働時間のうちの現在の時間帯とに基づいて、厨房端末4において予約情報S1を出力させてもよい。具体的には、出力処理部316は、前記残り時間が所定時間以内であって現在の時間帯が繁忙時間帯(ランチタイム、ディナータイムなど)である場合に厨房端末4において予約情報S1を出力させ、前記現在の時間帯が繁忙時間帯でない場合には厨房端末4において予約情報S1を出力させない。また出力処理部316は、前記現在の時間帯が繁忙時間帯でない場合に、前記現在の時間帯が繁忙時間帯である場合の予約情報S1の出力態様とは異なる出力態様で予約情報S1を出力させてもよい。また出力処理部316は、さらに、現在の時間帯が繁忙時間帯の場合に、前記残り時間が短い程、予約情報S1の出力頻度が高くなるように又は表示態様が強調されるように、厨房端末4において予約情報S1を出力させてもよい。
【0142】
また、出力処理部316は、前記残り時間と前記受付情報に含まれる「コース」の内容とに基づいて、厨房端末4において予約情報S1を出力させてもよい。具体的には、出力処理部316は、前記残り時間が所定時間以内であって「コース」の内容が、複雑な手間がかかるコースのように短時間で準備ができないコースである場合には、「席のみ」の場合と比較して、予約情報S1の出力頻度が高くなるように又は表示態様が強調されるように、厨房端末4において予約情報S1を出力させてもよい。また、出力処理部316は、上記の例において、予約人数が多い程、予約情報S1の出力頻度が高くなるように又は表示態様が強調されるように、厨房端末4において予約情報S1を出力させてもよい。これにより、手間のかかるコースが複数人(例えば4名)で予約された場合であっても、厨房スタッフ及び従業員は適切に対応することが可能となる。
【符号の説明】
【0143】
1 :施設管理システム
2 :予約管理装置
3 :施設管理端末
4 :厨房端末
5 :従業員端末
211 :予約処理部
212 :表示処理部
213 :通知処理部
311 :取得処理部
312 :表示処理部
313 :報知処理部
314 :種別判定処理部
315 :状況判定処理部
316 :出力処理部
317 :会計処理部
411 :取得処理部
412 :出力処理部
図1
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