(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-25
(45)【発行日】2024-10-03
(54)【発明の名称】製袋包装機
(51)【国際特許分類】
B65B 9/213 20120101AFI20240926BHJP
【FI】
B65B9/213
(21)【出願番号】P 2020172116
(22)【出願日】2020-10-12
【審査請求日】2023-10-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】藤田 健斗
(72)【発明者】
【氏名】小池 伸治
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-011091(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 9/213
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品が収容された袋を製造する製袋包装機であって、
フィルムを筒状に成形するフォーマユニットと、
筒状に成形された筒状フィルムに縦シール箇所を形成する縦シールユニットと、
前記筒状フィルムを搬送する搬送ユニットと、
前記筒状フィルムを前記筒状フィルムの搬送方向と交差する方向に横シールする横シールユニットと、
前記横シールユニットが横シールする時に、判定基準に基づいて、横シール箇所に前記物品が噛み込んでいるか否かを判定する判定部と、
を備え、
前記縦シールユニットは、前記筒状フィルムの搬送量に応じて前記筒状フィルムに重複した前記縦シール箇所を形成し、
前記判定部は、前記横シールを行う前記横シール箇所において、前記縦シール箇所の重複の回数に応じて前記判定基準を変更する、
製袋包装機。
【請求項2】
前記横シールユニットは、前記フィルムの搬送方向の搬送量の変化に応じて、前記横シール箇所として、前記縦シール箇所の重複の回数に対応した複数のシール箇所を形成し、
前記判定部は、前記シール箇所ごとに前記判定基準を変える、
請求項1に記載の製袋包装機。
【請求項3】
前記横シールユニットは、前記筒状フィルムの搬送方向の基準位置からの各前記横シール箇所の距離または順番に応じて、前記複数のシール箇所を形成し、
前記判定部は、前記複数のシール箇所で、
前記判定基準を変える、
請求項2に記載の製袋包装機。
【請求項4】
前記物品が収容された袋と、ヘッダと、を有する連包袋を製造する、
請求項1~
3のいずれか1項に記載の製袋包装機。
【請求項5】
前記搬送ユニットは、前記筒状フィルムを間欠的に搬送する、
請求項1~
4のいずれか1項に記載の製袋包装機。
【請求項6】
前記搬送ユニットは、前記筒状フィルムを連続的に搬送する、
請求項1~
4のいずれか1項に記載の製袋包装機。
【請求項7】
前記判定部は、各前記横シール箇所における測定値の平均値に基づいて設定される前記判定基準を用いる、
請求項1~
6のいずれか1項に記載の製袋包装機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製袋包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1(特開2005-104512号公報)に開示されているように、筒状に成形されたフィルムに物品を投下し、シールして製袋する製袋包装機が知られている。特許文献1の製袋包装機は、横シール時に横シール部分への物品の噛み込みを判定する判定手段を備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、本発明者は、上記特許文献1の製袋包装機において、横シール箇所の搬送方向の搬送量が変化する場合には、物品の噛み込みの判定精度が低下するという問題を見出した。
【0004】
本発明の課題は、物品の噛み込みを判定する精度を向上する製袋包装機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1観点に係る製袋包装機は、物品が収容された袋を製造する製袋包装機であって、フォーマユニットと、縦シールユニットと、搬送ユニットと、横シールユニットと、判定部と、を備える。フォーマユニットは、フィルムを筒状に成形する。縦シールユニットは、筒状に成形された筒状フィルムに縦シール箇所を形成する。搬送ユニットは、筒状フィルムを搬送する。横シールユニットは、筒状フィルムを筒状フィルムの搬送方向と交差する方向に横シールする。判定部は、横シールユニットが横シールする時に、判定基準に基づいて、横シール箇所に物品が噛み込んでいるか否かを判定する。縦シールユニットは、筒状フィルムの搬送量に応じて筒状フィルムに重複した縦シール箇所を形成する。判定部は、横シールを行う横シール箇所において、縦シール箇所の重複の回数に応じて判定基準を変更する。
【0006】
本発明者は、上記特許文献1の製袋包装機において、物品の噛み込みの判定精度が低下するという問題は、横シール箇所の搬送方向の搬送量が変化することにより、縦シール箇所の仕上がり具合にばらつきが生じることに起因することを見出した。そこで、本発明者は、横シール箇所の搬送方向の搬送量が変化する場合を考慮して噛み込みの判定をする手段を鋭意検討した。
【0007】
その結果、本発明者は、横シール箇所において、縦シール箇所の重複の回数が異なると、硬さが異なることに着目した。硬さが異なる横シール箇所に同じ判定基準を設けると、一方の硬さが基準になるので、他方の硬さの横シール箇所における判定精度が低下する。ここでは、横シール箇所において、縦シール箇所の重複の回数に応じて判定基準を変更するので、物品の噛み込みを判定する精度を向上することができる。
【0008】
第2観点に係る製袋包装機は、第1観点に係る製袋包装機であって、横シールユニットは、フィルムの搬送方向の搬送量の変化に応じて、横シール箇所として、縦シール箇所の重複の回数に対応した複数のシール箇所を形成する。判定部は、シール箇所ごとに判定基準を変える。
【0009】
第2観点に係る製袋包装機では、判定部は、縦シール箇所の重複の回数に対応した複数のシール箇所ごとに判定基準を変えている。これにより、横シール箇所のフィルム搬送方向の搬送量が変化して、縦シール箇所の重複の回数が変わっても、判定部は、縦シール箇所の重複の回数に対応する各判定基準に基づいて、物品が噛み込んでいるか否かを判定することができる。したがって、物品の噛み込みを判定する精度を向上することができる。
【0010】
第3観点に係る製袋包装機は、第2観点に係る製袋包装機であって、横シールユニットは、筒状フィルムの搬送方向の基準位置からの各横シール箇所の距離または順番に応じて、複数の横シール箇所を形成する。判定部は、複数のシール箇所で、判定基準を変える。
【0011】
本発明者は、フィルムの搬送方向の基準位置からの距離または順番が同じ横シール箇所における縦シール箇所の硬さには、規則性があることを見出した。このため、フィルムの搬送方向の基準位置からの各横シール箇所の距離または順番に応じて判定基準を変えることにより、物品の噛み込みを判定する精度をより向上することができる。
【0012】
第4観点に係る製袋包装機は、第2観点または第3観点に係る製袋包装機であって、判定部は、前回の横シール箇所から今回の横シール箇所までの距離に応じて、判定基準を変える。
【0013】
本発明者は、連続する横シール箇所の距離(フィルムの搬送量)が異なると、縦シール箇所の硬さが変わることに着目した。硬さが異なる横シール箇所に同じ判定基準を設けると、一方の硬さが基準になるので、他方の硬さの横シール箇所における判定精度が低下する。ここでは、連続する横シール箇所の距離に応じて判定基準を変えるので、物品の噛み込みを判定する精度をより向上することができる。
【0014】
第5観点に係る製袋包装機は、第1観点から第4観点に係る製袋包装機であって、物品が収容された袋と、ヘッダと、を有する連包袋を製造する。
【0015】
一般的に、物品が収容された袋の長さと、ヘッダの長さとは、異なる。このような連包袋の製造の際には、横シール箇所の搬送方向の搬送量が変化する。このため、第5観点に係る製袋包装機は、連包袋の製造に好適である。
【0016】
第6観点に係る製袋包装機は、第1観点から第5観点に係る製袋包装機であって、搬送ユニットは、筒状フィルムを間欠的に搬送する。
【0017】
第6観点の製袋包装機では、横シール箇所のフィルム搬送方向の搬送量が変化するので、本発明は、間欠式の製袋包装機が好適に用いられる。
【0018】
第7観点に係る製袋包装機は、第1観点から第5観点に係る製袋包装機であって、搬送ユニットは、筒状フィルムを連続的に搬送する。
【0019】
第7観点の製袋包装機は、連続式の製袋包装機に用いることもできる。
【0020】
第8観点に係る製袋包装機は、第1観点から第7観点に係る製袋包装機であって、判定部は、第1横シール箇所及び第2横シール箇所における測定値の平均値に基づいて設定される判定基準を用いる。
【0021】
第8観点の製袋包装機では、各横シール箇所における平均値に基づいて設定される判定基準を用いる。このため、物品の噛み込みを判定する精度をより向上することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、物品の噛み込みを判定する精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】実施形態の製袋包装機を含む包装機の斜視図である。
【
図2】実施形態の製袋包装機を含む包装機の模式図である。
【
図5】実施形態の筒状フィルムにおいて、縦シールされるときのヒータベルトが位置する状態を示す模式図である。
【
図6】実施形態の判定部による噛み込みの判定を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の一実施形態に係る製袋包装機100について、以下に説明する。なお、以下の説明では、方向等を表すために、「前(正面)」、「後(背面)」、「上」、「下」、「左」、「右」等の表現を使用する場合がある。特記無き場合、ここでの「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、「右」は、図面に付された矢印の向きに従う。
【0025】
(1)全体概要
図1は、本実施形態の製袋包装機100を含む包装機1の斜視図である。
図2は、本実施形態の製袋包装機100を含む包装機1の模式図である。
図1及び
図2において、包装機1は、計量機2及び製袋包装機100を備えている。
【0026】
図3は、本実施形態の製袋包装機100が製造する連包袋Cを示す模式図である。
図1及び
図2に示す製袋包装機100は、
図3に示す物品Aが収容された袋Bが複数連なった連包袋Cを製造することと、連なっていない1つの袋Bを製造することとが可能である。ここでは、
図3に示すように、4の袋Bと、吊り下げ部であるヘッダHと、を有する連包袋Cを製造している。ヘッダHには物品Aは収容されていない。各袋Bの上下方向の距離は同じである。ヘッダHの上下方向の距離は、各袋Bの上下方向の距離よりも小さい。なお、
図3では、連包袋Cを構成する袋Bにおいて、先頭から(作製される)順に、袋B1、B2、B3、B4及びヘッダHとしている。
【0027】
連包袋Cを構成する各袋Bは、横シール箇所Xと、縦シール箇所Yと、を有している。横シール箇所Xは、各袋B間に横方向に形成されている。
図3では、各袋Bの上端部と下端部とに横シール箇所X0~X4が形成されている。各袋B間の横シール箇所Xには、ミシン目Sが形成されている。縦シール箇所Yは、各袋Bの縦方向に形成されている。
【0028】
図1及び
図2に示すように、計量機2は、袋Bに収容する物品Aを計量する。物品Aは特に限定されないが、ここでは、ポテトチップスなどの食品である。製袋包装機100は、計量機2の下方に設置される。製袋包装機100は、計量機2から物品Aを受け取り、その物品Aを筒状に成形されたフィルムF(以下、筒状フィルムFmとも呼ぶ)で包装することによって、袋Bを製造する。
【0029】
製袋包装機100は、
図1及び
図2に示すフィルム供給ユニット10と、フォーマユニット20と、搬送ユニット30と、縦シールユニット40と、横シールユニット50と、切断ユニット60と、ミシン目形成ユニット70と、
図4に示す判定部80と、記憶部90と、を備える。なお、
図4は、本実施形態の製袋包装機100のブロック図である。
【0030】
フィルム供給ユニット10は、フォーマユニット20に袋Bとなるシート状のフィルムFを供給する。フォーマユニット20は、送られてくるシート状のフィルムFを筒状に成形する。搬送ユニット30は、筒状となったフィルムF(筒状フィルムFm)を下方に搬送する。縦シールユニット40は、筒状フィルムFmの重ね合わせ部分(合せ目)を縦方向にシールする。横シールユニット50は、筒状フィルムFmを横方向にシールすることで袋Bの上下端を封止する。切断ユニット60は、袋Bの上下端部を切断する。ミシン目形成ユニット70は、連なる袋B間にミシン目Sを形成する。判定部80は、横シールユニット50が横シールする時に、判定基準に基づいて、横シール箇所Xに物品Aが噛み込んでいるか否かを判定する。記憶部90は、判定基準を記憶する。
【0031】
(2-1)フィルム供給ユニット
図1及び
図2に示すフィルム供給ユニット10は、フォーマユニット20に対してシート状のフィルムFを供給するユニットである。フィルム供給ユニット10にはフィルムFが巻かれたフィルムロールRがセットされ、このフィルムロールRからフィルムFが繰り出される。フィルムFの材料は、特に限定されず、例えば、樹脂素材、紙素材などを含む。
【0032】
(2-2)フォーマユニット
フォーマユニット20は、シート状のフィルムFを筒状に成形する成形機構である。
図2に示すように、フォーマユニット20は、セーラ21と、チューブ22と、を有している。チューブ22は、上下方向に延びる。チューブ22は、部分的に筒状の部材であり、上下端が開口している。このチューブ22の上端の開口部には、計量機2で計量された物品Aが投入される。
【0033】
セーラ21は、チューブ22を取り囲むように配置されている。フィルム供給ユニット10から供給されるシート状のフィルムFは、セーラ21とチューブ22との間を通るときに筒状に成形される。セーラ21及びチューブ22は、製造する袋Bの大きさに応じて取り替えることができる。
【0034】
(2-3)搬送ユニット
搬送ユニット30は、筒状フィルムFmを搬送する。ここでは、搬送ユニット30は、フィルムロールRから引き出したフィルムFをセーラ21に搬送する。また、搬送ユニット30は、セーラ21で成形された筒状フィルムFmを横シールユニット50へ搬送する。搬送ユニット30は、チューブ22に巻き付いた筒状フィルムFmを吸着して下方に搬送する。
【0035】
本実施形態の搬送ユニット30は、筒状フィルムFmを間欠的に搬送する。このため、搬送ユニット30は、フィルムFの送りとフィルムFの停止とを繰り返す。
【0036】
搬送ユニット30は、セーラ21の下方に配置される。また、搬送ユニット30は、チューブ22の左側方(図示せず)及び右側方にそれぞれ配置されている。
【0037】
搬送ユニット30は、ベルト31と、駆動ローラ32と、従動ローラ33と、を有する。ベルト31は、吸着機能を有する。ベルト31は、駆動ローラ32及び従動ローラ33に巻き掛けられている。駆動ローラ32は、ローラ駆動モータ(図示されない)と連結され、ローラ駆動モータにより駆動される。ベルト31がフィルムFを吸着した状態で、駆動ローラ32が駆動モータにより駆動されると、筒状フィルムFmは下方に搬送される。
【0038】
(2-4)縦シールユニット
縦シールユニット40は、筒状に成形された筒状フィルムに
図3に示す縦シール箇所Yを形成する。縦シールユニット40は、チューブ22に巻き付いた筒状フィルムFmの重なり部分(合せ目)を、一定の圧力でチューブ22に押しつけながら加熱して縦にシールする機構である。
【0039】
縦シールユニット40は、ヒータ(図示せず)と、筒状フィルムFmの重なり部分に接触するヒータベルト41(
図1参照)と、ヒータベルトを駆動する駆動機構(図示せず)と、を有する。ここでは、ヒータベルト41の上下方向の距離は、袋Bの上下方向の距離よりも長い。またヒータベルト41の上下方向の距離は、フィルムFの搬送量よりも大きい。
【0040】
ヒータは、ヒータベルト41を加熱する。駆動機構は、ヒータベルト41をチューブ22に近づくように、あるいは、チューブ22から遠ざかるように前後方向に駆動する。ヒータベルト41が、駆動機構によりチューブ22に近づくように駆動されることで、チューブ22に巻き付いた筒状フィルムFmの重なり部分が、ヒータベルト41とチューブ22との間に挟まれる。縦シールユニット40は、加熱されたヒータベルト41で、筒状フィルムFmの重なり部分を所定の圧力でチューブ22に押しつけることで、筒状フィルムFmの重なり部分を縦方向に熱シールする。この縦方向のシールにより、袋B及びヘッダHに縦シール箇所Yが形成される。
【0041】
図5は、筒状フィルムFmにおいて、縦シールされるときのヒータベルト41が位置する状態を模式的に示す。
図5では、横シール箇所Xとなる位置を、ヒータベルト41に重ねて示している。
【0042】
図5において、筒状フィルムFmにおける上下方向の位置P0では、ヒータベルト41が2回押し付けられて、2回の縦シール処理がされたことを意味する。
図5において、筒状フィルムFmにおける上下方向の位置P1~P4では、ヒータベルト41が3回押し付けられて、3回の縦シール処理がされたことを意味する。
図5に示すように、縦シールユニット40は、筒状フィルムFmの搬送量に応じて筒状フィルムFmに重複した縦シール箇所Yを形成する。このため、
図5に示すように、筒状フィルムFmにおける上下方向の位置によって、縦シール処理の回数が異なる。
【0043】
なお、位置P4と位置P0とで挟まれた部分は、ヘッダHとなる部分である。位置P0と位置P1とで挟まれた部分は、袋B1となる部分である。位置P1と位置P2とで挟まれた部分は、袋B2となる部分である。位置P2と位置P3とで挟まれた部分は、袋B3となる部分である。位置P3と位置P4とで挟まれた部分は、袋B4となる部分である。
【0044】
図5において、位置P0~P4は、後述する横シールユニット50により、横シールされる箇所である。具体的には、位置P0~P4は、横シール箇所X0~X4の上下方向の中央に位置する。
【0045】
(2-5)横シールユニット
図2に示すように、横シールユニット50は、チューブ22の下方に配置されている。横シールユニット50は、筒状フィルムFmを筒状フィルムFmの搬送方向と交差(
図2では直交)する方向に横シールする。ここでは、横シールユニット50は、筒状フィルムFmの袋の上下端となる部分を横方向にシールすることで袋を封止する。横シールユニット50は、フィルムFが停止している際に、横シールを行う。
【0046】
横シールユニット50は、左右一対の第1シールジョー51及び第2シールジョー52を有している。一対のシールジョー51、52は、内部にヒータを有している。このヒータによってシールジョー51、52のシール面(横シール時に対向する面)が加熱され、シールジョー51、52によって挟み込まれた筒状フィルムFmが横方向に熱シールされる。この横方向のシールにより、袋Bに横シール箇所X(
図3参照)が形成される。シールジョー51、52は、アーム部材(図示されない)を介して回転軸(図示されない)に連結されており、当該回転軸の周りを旋回する。当該回転軸は、シールジョー51、52を旋回させるとともに、互いに近接したり離反したりするように水平移動をし、シールジョー51、52に適当なタイミングで筒状フィルムFmを挟み込む動作を行わせる。
【0047】
本実施形態では、横シールユニット50は、フィルムFの搬送方向の搬送量の変化に応じて、横シール箇所Xとして、縦シール箇所Yの重複の回数に対応した複数のシール箇所を形成する。ここでは、複数のシール箇所として、第1横シール箇所及び第2横シール箇所を形成する。第1横シール箇所と第2横シール箇所とは、縦シール箇所Yの重複回数が異なる。詳細には、
図5に示すように、第1横シール箇所を、縦シール箇所Yの重複回数が2回のX0とし、第2横シール箇所を、縦シール箇所Yの重複回数が3回のX1~X4とする。
【0048】
また、本実施形態では、横シールユニット50は、筒状フィルムFmの搬送方向(
図5では下から上に向かう方向)の基準位置からの各横シール箇所の距離または順番に応じて、複数のシール箇所を形成する。ここでは、複数のシール箇所として、第1横シール箇所及び第2横シール箇所を形成する。詳細には、筒状フィルムFmにおいてヘッダHとなる上端の位置P0を基準位置とすると、各袋Bの上下方向の距離が一定なので、位置P1~P4は、袋Bの1~4倍の距離に位置する。一方、位置P4から位置P0までの距離はヘッダHの上下方向の距離となるが、ヘッダHの距離は袋Bの距離よりも小さいので、袋Bの整数倍の距離に位置しない。このため、第2横シール箇所を、基準位置P0から横シール箇所の距離が袋Bの整数倍となる位置P1~P4に位置する横シール箇所X1~X4とする。第1横シール箇所を、基準位置P0から横シール箇所の距離が袋Bの整数倍とならない位置P0に位置する横シール箇所X0とする。
【0049】
筒状フィルムFmにおいてヘッダHとなる上端の位置P0を基準位置(0番)とすると、連包袋Cを構成する袋B及びヘッダHの数は一定であるので、搬送方向において0番目に位置する横シール箇所X0と、1~4番目に位置する横シール箇所X1~X4と、が繰り返される。このため、第1横シール箇所を、0番目のX0とし、第2横シール箇所を、1~4番目のX1~X4とする。
【0050】
(2-6)切断ユニット
図2に示す切断ユニット60は、袋Bの端部を切断する。詳細には、切断ユニット60は、袋Bの横シール箇所Xにおいて筒状フィルムFmを切断する。切断ユニット60は横シールユニット50に設けられている。切断ユニット60は、カッター61と受容部62とを含む。カッター61は、第1シールジョー51に設けられている。受容部62は、第2シールジョー52に設けられている。カッター61は延出及び退避できる。延出したカッター61は受容部72に収容される。カッター61を延出させることで、横シール箇所Xにおいて、筒状フィルムFmの搬送方向における中央部で横方向に切断される。
【0051】
(2-7)ミシン目形成ユニット
ミシン目形成ユニット70は、連なる袋Bの間にミシン目Sを形成する。本実施形態のミシン目形成ユニット70は、切断ユニット60に含まれる。具体的には、ミシン目形成ユニット70のカッターは、切断ユニット60のカッター61と共通である。袋Bの横シール箇所Xにミシン目Sを形成する際には、切断ユニット60により横シール箇所Xを切断する際に加えられる力よりも弱い力、すなわち切断されない程度の力になるように、カッター61を横シール箇所Xに延出させる。これにより、横シール箇所Xにおいて、筒状フィルムFmの搬送方向における中央部に、横方向にミシン目Sが形成される。
【0052】
(2-8)判定部
図4に示す判定部80は、横シールユニット50が横シールする時に、判定基準に基づいて、横シール箇所Xに物品Aが噛み込んでいるか否かを判定する。判定部80は、横シールを行う横シール箇所Xにおいて、縦シール箇所Yの重複の回数に応じて判定基準を変更する。すなわち、判定部80は、縦シール箇所Yの重複の回数に対応した複数のシール箇所ごとに判定基準を変える。ここでは、判定部80は、フィルムFの搬送方向の搬送量の変化に応じて形成された第1横シール箇所と第2横シール箇所とで、判定基準を変える。横シール箇所Xにおいて、縦シール箇所Yの重複の回数が異なると、硬さが異なる。このため、判定部80は、横シール箇所Xにおける硬さに応じて判定基準を変える。
【0053】
また、判定部80は、筒状フィルムFmの搬送方向の基準位置P0からの各横シール箇所の距離または順番に応じて形成された複数のシール箇所で、判定基準を変える。ここでは、判定部80は、筒状フィルムFmの搬送方向の基準位置P0からの各横シール箇所の距離または順番に応じて形成された第1横シール箇所及び第2横シール箇所とで、判定基準を変える。本実施形態の距離及び順番については、上記(2-4)で説明したように、基準位置P0から横シール箇所の距離までが袋Bの距離が整数倍である横シール箇所X1~X4を、第2横シール箇所としている。基準位置P0から横シール箇所の距離までが袋Bの整数倍でない横シール箇所X0を、第1横シール箇所としている。また、基準位置P0に位置する横シール箇所X0を、第1横シール箇所とし、位置P1~P4に位置する横シール箇所X1~X4を、第2横シール箇所としている。
【0054】
また、判定部80は、前回の横シール箇所から今回の横シール箇所までの距離に応じて、判定基準を変える。例えば、今回の横シール箇所としてX4を形成する場合、前回の横シール箇所はX3である。X3からX4までの距離は、X2からX3までの距離、及び、X1からX2までの距離と同じである。この同じ距離となる横シール箇所X1~X4を、第2横シール箇所としている。一方、今回の横シール箇所としてX0を形成する場合、前回の横シール箇所はX4である。この場合、X4からX0までの距離は、X3からX4までの距離よりも短い。このように異なる距離となる横シール箇所X0を、第1横シール箇所としている。
【0055】
図6は、判定部80による噛み込みの判定を説明するための図である。
図6において、横軸は、製袋した袋数(経過時間)を示し、縦軸は、横シールをしたときの噛み込み測定値(パルス)を示す。判定部80は、
図6に示すように、横シールユニット50が第1横シール箇所を横シールする時に、第1判定基準に基づいて、第1横シール箇所に物品が噛み込んでいるか否かを判定する。また、判定部80は、横シールユニット50が第2横シール箇所を横シールする時に、第2判定基準に基づいて、第2横シール箇所に物品が噛み込んでいるか否かを判定する。このように、判定部80は、第1横シール箇所には、第1判定基準を用い、第2横シール箇所には、第1判定基準と異なる第2判定基準を用いる。
【0056】
判定部80は、第1横シール箇所及び第2横シール箇所における測定値の平均値に基づいて設定される第1判定基準及び第2判定基準を用いる。ここでの判定基準は、横シールユニット50を構成するシールジョー51、52を駆動するサーボモータのトルクに応じて発生するパルス数(噛み込み測定値)から求められる。運転前(試運転時)に、各横シール箇所の噛み込み測定値の平均値から各判定基準を求める。各判定基準は、後述する記憶部90に記憶される。運転後(通常の製袋動作中)には、
図4に示すように、判定部80は、縦シールユニット40から縦シール箇所Yの重複回数を、横シールユニット50から噛み込み測定値を取得して、各横シール箇所の移動平均値を算出する。そして、判定部80は、記憶部90から各判定基準を読み出して、各横シール箇所の移動平均値から、各判定基準を補正する。平均値は、各横シール箇所において、例えば10個以上の噛み込み測定値から算出される。ここでは、第1横シール箇所の第1平均値と、第2横シール箇所の第2平均値とを算出している。
【0057】
第1横シール箇所は、第2横シール箇所よりも縦シール箇所の重複回数が少ないので、硬い。このため、サーボモータのトルクが大きくなり、パルス数が大きくなる。第2横シール箇所は、第1横シール箇所よりも縦シール箇所Yの重複回数が多いので、柔らかい。このため、サーボモータのトルクが小さくなり、パルス数が小さくなる。このため、ここでは、
図6に示すように、第1横シール箇所の噛み込みを判定する第1判定基準は、第2横シール箇所の噛み込みを判定する第2判定基準よりも大きい。
【0058】
横シール箇所Xに物品Aの噛み込みがあると、その横シール箇所は硬くなる。このため、サーボモータのトルクが大きくなり、パルス数が大きくなる。したがって、判定部80は、横シールユニット50が第1横シール箇所を形成する時に、第1判定基準を超える場合には、物品Aが噛み込んでいる、と判定する。また、判定部80は、横シールユニット50が第2横シール箇所を形成する時に、第2判定基準を超える場合には、物品Aが噛み込んでいる、と判定する。一方、判定部80は、横シールユニット50が第1横シール箇所を形成する時に、第1判定基準以下の場合には、物品Aが噛み込んでいない、と判定する。また、判定部80は、横シールユニット50が第2横シール箇所を形成する時に、第2判定基準以下の場合には、物品Aが噛み込んでいない、と判定する。
【0059】
(2-9)記憶部
記憶部90は、縦シールユニット40及び横シールユニット50から情報を取得して算出された複数の判定基準を記憶する。
【0060】
ここで、判定部80及び記憶部90は、制御部に含まれる。制御部はコンピュータにより実現されるものである。制御部は、制御演算装置と記憶装置とを備える。制御演算装置には、CPU又はGPUといったプロセッサを使用できる。制御演算装置は、記憶装置に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って所定の画像処理や演算処理を行う。さらに、制御演算装置は、プログラムに従って、演算結果を記憶装置に書き込んだり、記憶装置に記憶されている情報を読み出したりすることができる。
【0061】
(3)製袋包装機の動作
図1及び
図2に示すように、フィルム供給ユニット10から供給されたシート状のフィルムFは、搬送ユニット30により、フォーマユニット20へと搬送される。フォーマユニット20では、セーラ21とチューブ22との隙間にシート状のフィルムFが通される。セーラ21でシート状のフィルムFを筒状に折返し、筒状に成形したフィルムFをチューブ22により案内する。
【0062】
一方、計量機2で計量された物品Aは、チューブ22の上開口端に順次投下される。このとき、チューブ22の外周は、物品Aを包装するための筒状フィルムFmで覆われている。
【0063】
フォーマユニット20で成形された筒状フィルムFmは、搬送ユニット30により下方に搬送され、縦シールユニット40により筒状フィルムFmの重なり部分が縦方向にシールされる。縦シールユニット40により縦シール箇所Yが形成された筒状フィルムFmは、搬送ユニット30によりさらに下方に搬送され、横シールユニット50により、筒状フィルムFmの袋Bの上下端となる部分が横方向にシールされる。横シールユニット50により横シール箇所Xが形成された袋Bは、ミシン目形成ユニット70(切断ユニット60)のカッターにより連包袋Cの各袋B間に形成された横シール箇所にミシン目Sを形成する。連包袋Cを構成する袋Bが所定数(ここではヘッダHを含めて5)に達すると、切断ユニット60のカッター61により、横シール箇所Xが横方向に切断され、所定数の袋Bが連なる連包袋Cが製造される。
【0064】
横シールユニット50が横シールする時に、判定部80は、判定基準に基づいて、横シール箇所Xに物品Aが噛み込んでいるか否かを判定する。判定部80は、縦シール箇所Yの重複の回数が少ない第1横シール箇所には、第1判定基準に基づいて判定を行い、縦シール箇所Yの重複の回数が多い第2横シール箇所には、第2判定基準に基づいて判定を行う。判定部80が横シール箇所Xに物品Aの噛み込みがないと判定した袋Bは、製品とされる。一方、判定部80が横シール箇所Xに物品Aの噛み込みがあると判定した袋Bは、不良品とされる。
【0065】
(4)特徴
(4-1)
本実施形態に係る製袋包装機100は、物品Aが収容された袋Bを製造する製袋包装機であって、フォーマユニット20と、縦シールユニット40と、搬送ユニット30と、横シールユニット50と、判定部80と、を備える。フォーマユニット20は、フィルムFを筒状に成形する。縦シールユニット40は、筒状に成形された筒状フィルムFmに縦シール箇所Yを形成する。搬送ユニット30は、筒状フィルムFmを搬送する。横シールユニット50は、筒状フィルムFmを筒状フィルムFmの搬送方向と交差する方向に横シールする。判定部80は、横シールユニット50が横シールする時に、判定基準に基づいて、横シール箇所に物品Aが噛み込んでいるか否かを判定する。縦シールユニット40は、筒状フィルムFmの搬送量に応じて筒状フィルムFmに重複した縦シール箇所Yを形成する。判定部80は、横シールを行う横シール箇所Xにおいて、縦シール箇所Yの重複の回数に応じて判定基準を変更する。
【0066】
図6において第1判定基準のみに基づいて判定すると、横シール箇所X1~X4で実際は噛み込みが発生していても、噛み込みがないと誤判定される。
図6において第2判定基準のみに基づいて判定すると、横シール箇所X0では、実際には噛み込みが発生していなくても、噛み込んだと誤判定される。このように、硬さが異なる横シール箇所Xに、同じ判定基準を設けると、一方の硬さが基準になるので、他方の硬さの横シール箇所における判定精度が低下する。
【0067】
しかし、本実施形態の製袋包装機100によれば、横シール箇所Xの搬送方向の搬送量が変化することにより、横シール箇所Xにおける縦シール箇所Yの仕上がり具合にばらつきが生じても、横シール箇所Xにおいて、縦シール箇所Yの重複の回数に応じて判定基準を変更している。具体的には、横シール箇所Xにおいて、縦シール箇所Yの重複の回数が異なることに起因して硬さが異なっていても、硬さが異なる横シール箇所Xに、異なる判定基準を設けている。このように、複数の判定基準を有する判定部80は、上記のような誤判定を抑制できる。したがって、物品Aの噛み込みを判定する精度を向上することができる。
【0068】
(4-2)
また本実施形態では、横シールユニット50は、フィルムFの搬送方向の搬送量の変化に応じて、横シール箇所Xとして、縦シール箇所Yの重複の回数に対応した複数のシール箇所を形成する。判定部80は、シール箇所ごとに判定基準を変える。これにより、横シール箇所XのフィルムFの搬送方向の搬送量が変化して、縦シール箇所Yの重複の回数が変わっても、判定部80は、縦シール箇所Yの重複の回数に対応する各判定基準に基づいて、物品Aが噛み込んでいるか否かを判定することができる。したがって、物品Aの噛み込みを判定する精度を向上することができる。
【0069】
(4-3)
本発明者は、フィルムFの搬送方向の基準位置からの距離または順番が同じ横シール箇所Xにおける縦シール箇所Yの重複回数には、規則性があり、一定であることを見出した。すなわち、本発明者は、フィルムFの搬送方向の基準位置P0からの距離または順番が同じ横シール箇所における縦シール箇所の硬さには、規則性があることを見出した。このため、本実施形態では、横シールユニット50は、筒状フィルムFmの搬送方向の基準位置P0からの各横シール箇所Xの距離または順番に応じて、複数のシール箇所を形成する。判定部80は、複数のシール箇所で、判定基準を変える。これにより、判定部80は、横シール箇所Xにおいて、異なる硬さ毎に異なる判定基準を用いて、横シール箇所Xに物品Aが噛み込みでいるか否かを判定できる。したがって、簡易に、物品Aの噛み込みを判定する精度を向上することができる。
【0070】
(4-4)
本発明者は、連続する横シール箇所Xの距離(フィルムFの搬送量)が異なると、縦シール箇所Yの硬さが変わることに着目した。このため、本実施形態では、判定部80は、前回の横シール箇所から今回の横シール箇所までの距離に応じて、判定基準を変える。これにより、判定部80は、連続する横シール箇所の距離に応じて判定基準を変えることができるので、横シール箇所Xにおいて、異なる硬さ毎に異なる判定基準を用いて、横シール箇所に物品Aが噛み込みでいるか否かを判定できる。したがって、簡易に、物品Aの噛み込みを判定する精度をより向上することができる。
【0071】
(4-5)
本実施形態の製袋包装機100は、物品Aが収容された袋Bと、ヘッダHと、を有する連包袋Cを製造する。一般的に、物品Aが収容された袋Bの長さと、ヘッダHの長さとは、異なる。このような連包袋Cの製造の際には、横シール箇所の搬送方向の搬送量が変化する。このため、本実施形態の製袋包装機100は、連包袋Cの製造に好適である。
【0072】
(4-6)
本実施形態の製袋包装機100では、搬送ユニット30は、筒状フィルムFmを間欠的に搬送する。ここでは、横シール箇所のフィルムFの搬送方向の搬送量が変化するので、間欠式の製袋包装機100が好適に用いられる。
【0073】
(4-7)
本実施形態の製袋包装機100では、判定部80は、第1横シール箇所及び第2横シール箇所における測定値の平均値に基づいて設定される判定基準を用いる。これにより、物品Aの噛み込みを判定する精度をより向上することができる。
【0074】
(5)変形例
以下に、上記実施形態の変形例を示す。なお、各変形例の内容の一部または全部は、互いに矛盾しない範囲で上記実施形態の内容や他の変形例の内容と組み合わされてもよい。
【0075】
(5-1)変形例A
上述した実施形態では、横シール箇所Xにおいて、縦シール箇所Yの重複が2回及び3回の2種類であったので、判定部80は、重複が2回の第1横シール箇所に適用する第1判定基準と、重複が3回の第2横シール箇所に適用する第2判定基準と、を用いる例を説明した。判定基準は複数あれば特に限定されず、3つ以上であってもよい。例えば、複数のシール箇所(横シール箇所X)として、第3横シール箇所をさらに形成し、判定部80は、第3横シール箇所に適用し、かつ第1及び第2判定基準と異なる第3判定基準を用いてもよい。なお、判定部80は、横シール箇所において縦シール箇所Yの重複回数が異なる数の判定基準を用いることが好ましい。
【0076】
(5-2)変形例B
上述した実施形態では、上下方向の距離が一定の袋Bと、袋Bよりも短いヘッダHとを有する連包袋Cを製袋包装機100が製造する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。製袋包装機100は、袋Bを距離が一定でない連包袋、ヘッダHを有さない連包袋等を製造してもよく、ミシン目Sで連なっていない1つの袋Bを製造してもよい。また、連包袋Cを構成する袋Bの数も限定されない。
【0077】
(5-3)変形例C
上述した実施形態では、搬送ユニット30は、一定の速度でフィルムFを搬送するが、搬送ユニット30の搬送速度は一定でなくてもよい。
【0078】
(5-4)変形例D
上述した実施形態では、判定部80は、前回の横シール箇所から今回の横シール箇所までの距離に応じて、判定基準を変えるが、これに限定されない。実施形態のようにフィルムFの搬送量が異なる場合であっても、前回の横シール箇所から今回の横シール箇所までの時間が同じ場合には、同じ判定基準を用いてもよい。
【0079】
(5-5)変形例E
上述した実施形態では、搬送ユニット30は筒状フィルムFmを間欠的に搬送するが、これに限定されない。本変形例では、搬送ユニットは、筒状フィルムFmを連続的に搬送する。
【符号の説明】
【0080】
1 :包装機
2 :計量機
10 :フィルム供給ユニット
20 :フォーマユニット
30 :搬送ユニット
40 :縦シールユニット
41 :ヒータベルト
50 :横シールユニット
60 :切断ユニット
70 :ミシン目形成ユニット
80 :判定部
90 :記憶部
100 :製袋包装機
A :物品
B,B1,B2,B3,B4:袋
C :連包袋
F,Fc:フィルム
H :ヘッダ
P0 :基準位置
X,X0,X1,X2,X3,X4:横シール箇所
Y :縦シール箇所
【先行技術文献】
【特許文献】
【0081】