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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-25
(45)【発行日】2024-10-03
(54)【発明の名称】履物システム
(51)【国際特許分類】
   A43B 3/12 20060101AFI20240926BHJP
【FI】
A43B3/12 J
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023564660
(86)(22)【出願日】2022-05-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 IB2022054556
(87)【国際公開番号】W WO2023187457
(87)【国際公開日】2023-10-05
【審査請求日】2023-12-20
(31)【優先権主張番号】202211019418
(32)【優先日】2022-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523396820
【氏名又は名称】ソイン,バスタル
【氏名又は名称原語表記】SOIN, Vatsal
【住所又は居所原語表記】3/24 Vishnupuri, Kanpur, Uttar Pradesh, 208002, India, Kanpur 208002 (IN)
(74)【代理人】
【識別番号】110003487
【氏名又は名称】弁理士法人東海特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ソイン,バスタル
【審査官】遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2006/0201034(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0013622(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0204635(US,A1)
【文献】国際公開第2016/180567(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0186259(US,A1)
【文献】特表2015-519934(JP,A)
【文献】特開2010-088662(JP,A)
【文献】中国実用新案第210407254(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A43B 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カスタマイズ可能な履物を提供するための履物システムであって、
前記履物は、
ソール(101)であって、前記ソール(101)は、上縁(101a)および下縁(101b)を含む、ソール(101)と、
前記ソール(101)に脱着可能に取付けられたアッパー体(103)であって、前記アッパー体(103)は、下縁(103a)を含む、アッパー体(103)と、
前記アッパー体(103)の前記下縁(103a)に固定された歯付層と、
前記ソール(101)の前記上縁(101a)に固定された歯付層と、
前記ソール(101)および前記アッパー体(103)にそれぞれ取付けられる第1周縁(201a)および第2周縁(201b)を含む、取外し可能な帯状片(201)と、
前記取外し可能な帯状片(201)の前記第1周縁(201a)に固定された歯付層、および前記第2周縁(201b)に固定された歯付層であって、前記第1周縁(201a)の前記歯付層は前記ソール(101)の前記上縁(101a)の前記歯付層と係合し、前記第2周縁(201b)の前記歯付層は前記アッパー体(103)の前記下縁(103a)の前記歯付層と係合する、前記取外し可能な帯状片(201)の前記第1周縁(201a)に固定された歯付層、および前記第2周縁(201b)に固定された歯付層と、
前記ソール(101)の前記上縁(101a)の前記歯付層を前記第1周縁(201a)と係合させて第1係合部(204)を形成する、ジッパー手段(203)と、
前記アッパー体(103)の前記下縁(103a)の前記歯付層を前記第2周縁(201b)と係合させて第2係合部(205)を形成する、ジッパー手段(105)と、
を備え、
前記履物システムは、高さまたは厚みの異なる複数の前記取外し可能な帯状片(201)を含み
前記履物システムは、着用者の足のサイズに合わせて前記複数の取外し可能な帯状片(201)から適切な一の前記取外し可能な帯状片(201)を選択して前記履物の形成に用いることにより、前記履物の高さおよび幅を調整可能に構成されており、
前記第1係合部(204)は、硬い材料で形成されることで剛性を備えて着用者の足の下部をサポートし、前記第2係合部(205)は、柔らかい材料で形成されることで伸縮性を備えて着用者の足へのフィット性を付与するシステム
【請求項2】
前記履物システムは、厚みの異なる複数の前記アッパー体(103)を含み、
前記履物システムは、着用者の足のサイズに合わせて前記複数のアッパー体(103)から適切な一の前記アッパー体(103)を選択して前記履物の形成に用いることにより、前記履物の高さ調整可能に構成されている、請求項1に記載のシステム
【請求項3】
前記取外し可能な帯状片(201)および前記アッパー体(103)材料は、ウール、毛皮、綿、防水材料、および防塵材料の1つまたはこれらの組合せを含む、請求項1または請求項2に記載のシステム
【請求項4】
前記アッパー体(103)の前記下縁(103a)の前記歯付層の長さは、ヒール、サンダル、スリッパ、ビーチサンダルおよび靴を含むカテゴリの履物のアッパー体(103)との互換性に依存する、請求項1に記載のシステム
【請求項5】
前記アッパー体(103)は、第1バンプ(305a)、第2バンプ(305b)、クォーター(307)、ハトメ(309)、タン(311)、「U」ビンディング(313)、カラー(315)およびカウンター(317)を含む、請求項1に記載のシステム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書における実施形態は、総じて、履物に関する。より詳細には、本開示は、取外し可能でカスタマイズ可能な履物に関する。
【背景技術】
【0002】
履物は、歩行中やランニング中に足を保護するために不可欠である。履物には、使用や用途の性質に合わせて、ブーツ、サンダル、靴、ヒール等々のような様々な種類のものがある。人は殆どの時間を履物を履いて過ごすため、快適な履物セットは健康の改善を支援し、足にサポートと安定性を提供する。
【0003】
現在、履物は、着用者の足を収容するために、様々な形状、サイズおよび形態で提供されている。ただし、サイズおよび形状は、所与の靴セットについてソールに合わせて固定される。さらに、履物のソールがそのアッパー体から取外し可能でその逆も同様であるものが、履物業界で最近開発されている。ソールは、ジッパーによって靴のアッパー体に取外し可能に取付けられる。アッパー体が履物のソールに取外し可能に取付けられることにより、洗濯容易性と互換性がもたらされ、耐久性が向上する。
【0004】
しかしながら、履物は着用者の足に完全にフィットする必要がある。正しくフィットしていない靴は、足の痛みや足の多くの障害の原因となる。既存の範囲の取外し可能な履物は、特に、アッパー体をソールから取外す機能またはその逆の機能をターゲットとしている。
【0005】
そのため、快適性と着用感を高めるために形状やサイズのカスタマイズ性を提供できる履物が希求されている。さらに、様々なサイズや形状の足に合わせて改変して着用者にカスタムフィット性を提供することができる、取外し可能な靴が希求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の目的の幾つかを、本明細書の以下に記載する。
【0007】
本開示の主たる目的は、取外し可能な履物を提供することである。
【0008】
本開示のもう一つの目的は、形状およびサイズのカスタマイズ性を提供する、取外し可能な履物を提供することである。
【0009】
本開示のさらに別の目的は、ユーザの要求に合わせて快適性とフィット性を向上させる、取外し可能な履物を提供することである。
【0010】
本開示のさらに別の目的は、着用者に合わせた互換性およびカスタマイズ性のためにジッパー手段を有する、取外し可能な履物を提供することである。
【0011】
本開示の他の目的および利点は、以下の説明を、本開示の好ましい実施形態の例示のために組み込まれたものであって本開示の範囲を限定することを意図するものではない添付の図面と併せて読めば、明らかになるであろう。
【概要】
【0012】
上記に鑑みて、本明細書の実施形態は、取外し可能でカスタマイズ可能な靴を提供する。
【0013】
一実施形態によれば、カスタマイズ可能で取外し可能な履物の手段は、ソールと、ソールに脱着可能に取付けられたアッパー体と、を備え、ソールは上縁および下縁を含み、アッパー体は下縁を含む。アッパー体の下縁に歯付層が固定され、ソールの上縁に歯付層が固定されている。第1周縁および第2周縁を含む取外し可能な帯状片が、ソールおよびアッパー体と係合して履物の高さと幅をカスタマイズするために設けられている。取外し可能な帯状片の第1周縁に歯付層が固定され、取外し可能な帯状片の第2周縁に歯付層が固定されている。第1周縁の歯付層はソールの上縁の歯付層と係合し、第2周縁の歯付層はアッパー体の下縁の歯付層と係合する。ジッパー手段がソールの上縁の歯付層を第1周縁と係合させて第1係合部を形成し、ジッパー手段がアッパー体の下縁の歯付層を第2周縁と係合させて第2係合部を形成する。
【0014】
一実施形態によれば、第1係合部は、着用者の足の下部をサポートするために剛性を備え、第2係合部は、着用者の足へのフィット性を付与するために伸縮性を備える。
【0015】
一実施形態によれば、取外し可能な帯状片は、着用者の足のサイズに合わせて履物の高さおよび幅を変化させて高さ調整および幅調整を提供する。一実施形態において、取外し可能な帯状片は、高さの異なる取外し可能な帯状片により履物の高さを変化させて互換性を促進する。一実施形態において、取外し可能な帯状片は、厚みの異なる取外し可能な帯状片により履物の幅を変化させて互換性を促進する。一実施形態において、靴のアッパー体は、厚みの異なるアッパー体により着用者の足のサイズに合わせて履物の厚みを変化させて互換性を促進する。
【0016】
一実施形態によれば、取外し可能な帯状片およびアッパー体の厚みの材料は、ウール、毛皮、綿、防水材料および防塵材料の1つまたはこれらの組合せを含む。
【0017】
一実施形態によれば、アッパー体の下縁の歯付層の長さは、ヒール、サンダル、スリッパ、ビーチサンダルおよび靴を含むカテゴリの履物のアッパー体との互換性に依存する。
【0018】
一実施形態において、アッパー体は、第1バンプ、第2バンプ、クォーター、ハトメ、タン、「U」結合、カラーおよびカウンターを含む。
【0019】
本明細書における実施形態のこれらおよび他の態様は、以下の説明と添付の図面とを併せて考慮されたときに、よりよく評価され理解されるであろう。しかしながら、以下の説明は、好適な実施形態と多数の具体的なその詳細とを示しているが、例示として挙げられたものであって、限定的ではないことを理解されたい。多くの変更および改変が、本明細書の実施形態の範囲内においてその精神から逸脱することなく行われ得、本明細書の実施形態はそのような改変の全てを含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
詳細な説明を、添付の図を参照して記載する。図において、符号の左端の数字は、その符号が最初に表された図を示している。異なる図で同じ符号が使用されている場合は、類似または同一の部材を示している。
【0021】
図1図1は、本明細書の一実施形態による、取外し可能な靴を示している。
【0022】
図2図2は、本明細書の一実施形態による、カスタマイズ可能で取外し可能な靴の概略図を示している。
【0023】
図3a図3aは、本明細書の一実施形態による、カスタマイズ可能で取外し可能な靴のアッパー体の概略図を示している。
【0024】
図3b図3bは、本明細書の一実施形態による、カスタマイズ可能で取外し可能な靴のアッパー体のパーツの分解図を示している。
【0025】
図4図4は、本明細書の一実施形態による、カスタマイズ可能で取外し可能な靴の取外し可能な帯状片を示している。
【0026】
図5a図5aは、本明細書の実施形態による、カスタマイズ可能で取外し可能な靴のソールを示している。
【0027】
図5b図5bは、本明細書の実施形態による、係合部を備えた取外し可能な帯状片を示している。
【0028】
図5c図5cは、本明細書の実施形態による、係合部を備えた取外し可能な帯状片の分解図を示している。
【0029】
図5d図5dは、カスタマイズ可能で取外し可能な靴のソールと係合している取外し可能な帯状片を示している。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本明細書の実施形態とその様々な特徴および有利な詳細を、以下の説明において非限定的な実施形態を参照しつつより完全に説明し詳述する。周知の構成要素および加工技術の説明は、本明細書の実施形態を不必要に不明瞭にしないよう、省略する。本明細書で用いる実施例は、単に、本明細書の実施形態が実施され得る方法の理解を容易にし、当業者が本明細書の実施形態を実践することをさらに可能にすることを、意図したものである。したがって、実施例は、本明細書における実施形態の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0031】
前述したように、快適性と着用感を高めるために形状やサイズのカスタマイズ性を提供する取外し可能な履物の改良が希求されている。特に、様々なサイズや形状の足に合わせて改変して着用者にカスタムフィット性を提供することができる、取外し可能な靴が希求されている。本明細書の実施形態は、「カスタマイズ可能で取外し可能な靴」を提供することによってこれを達成する。ここで、図面、より詳細には図1から図5dを参照すると、好ましい実施形態が示されており、ここで類似の符号は、図全体を通して一貫して対応する特徴を示している。
【0032】
図1は、一実施形態による、取外し可能な靴を示している。一実施形態において、靴は、ソール101と、アッパー体103と、を含む。ソール101は、上縁101aと、下縁101bと、を含む。上縁101aには、歯付層が設けられている。アッパー体103は、下縁103aを含む。下縁103aには、歯付層が設けられている。下縁103aの歯付層には、ソールの上縁101aに設けられた歯付層と係合するジッパー手段105が設けられている。上縁101aの歯付層と下縁103aの歯付層とがジッパー手段105によって係合すると、ソール101が靴のアッパー体103に取付けられる。上縁101aの歯付層と下縁103aの歯付層とがジッパー手段105によって係合解除されると、ソール101がアッパー体103から取外される。
【0033】
図2は、一実施形態による、カスタマイズ可能で取外し可能な靴の概略図を示している。取外し可能な靴は、ソール101と、アッパー体103と、取外し可能な帯状片201と、を含む。
【0034】
ソール101は、上縁101aと、下縁101bと、を含む。ソールの上縁101aの周縁には、歯状層が設けられている。一実施形態において、歯付層を上縁101aに固定する手段には縫目が含まれるが、これに限定されない。取外し可能な帯状片201は、第1周縁と、第2周縁と、を含む。取外し可能な帯状片201の第1周縁は、ジッパー手段203を備えた歯付層を含み、取外し可能な帯状片201の第2周縁は、歯付層を含む。
【0035】
一実施形態において、ソール101の上縁101aの歯付層は、取外し可能な帯状片201の第1周縁とジッパー手段203によって係合し、第1係合部204を形成する。アッパー体103の下縁103aの歯付層は、取外し可能な帯状片201の第2周縁の歯付層とジッパー手段105によって係合し、第2係合部205を形成する。
【0036】
一実施形態において、第1係合部204と第2係合部205は、材料およびサイズが異なっている。上縁101aの歯状層と取外し可能な帯状片201の第1周縁の歯状層とを含む第1係合部204の材料は、足の下部をサポートするため、硬く堅固なものである。下縁103aの歯付層と取外し可能な帯状片201の第2周縁の歯付層とを含む第2係合部の材料は、形状を維持して快適性および着用者の足へのフィット性を付与するため、柔らかく伸縮性のあるものである。
【0037】
一実施形態において、取外し可能な帯状片201がソール101およびアッパー体103と係合すると、靴の高さが増加して着用者にカスタムフィット性を提供する。
【0038】
一実施形態において、取外し可能な帯状片201の第1周縁および第2周縁に歯付層を固定する手段には縫目が含まれるが、これに限定されない。
【0039】
図3aは、カスタマイズ可能で取外し可能な靴のアッパー体の概略図を示している。
アッパー体103は下縁103aを含み、ソールから取外し可能とされている。
【0040】
一実施形態において、アッパー体は、サンダルやビーチサンダルを含むがこれらに限定されない履物のアッパー体と互換可能である。一実施形態において、ソールは、ヒール、靴、ダンスシューズ、スポーツシューズを含むがこれらに限定されない履物のソールと互換可能である。
【0041】
図3bは、カスタマイズ可能で取外し可能な靴のアッパー体のパーツの分解図を示している。一実施形態において、アッパー体103は、第1バンプ305a、第2バンプ305b、クォーター307、靴紐用ハトメ309、タン311、「U」ビンディング313、カラー315およびカウンター317を含むが、これらに限定されない。
【0042】
図4は、カスタマイズ可能で取外し可能な靴の取外し可能な帯状片を示している。一実施形態において、取外し可能な帯状片201は、第1周縁201aおよび第2周縁201bを含む。第1周縁201aは、ソールの上縁101aに設けられた歯付層と係合する歯付層を含む。第2周縁201bは、アッパー体103の下縁103aに設けられた101歯付層と係合する歯付層を含む。
【0043】
一実施形態において、取外し可能な帯状片の第2周縁201bの歯付層の長さは、履物の一種類を形成するアッパー体103に依存する。履物には、ヒール、ビーチサンダル、サンダル、ブーツ、スポーツシューズ、ダンスシューズが含まれるが、これらに限定されない。第2周縁201bの歯無面は、平らに設けられている。一実施形態において、取外し可能な帯状片の第2周縁201bの歯付層は、取外し可能な帯状片201の第2周縁201bと係合するアッパー体103に基づいて、1つのクラス/カテゴリのフットウェアを別のクラス/カテゴリの履物に変換する。
【0044】
一実施形態において、第1周縁201aおよび第2周縁201bは、様々な色を含む。取外し可能な帯状片201は、材料の厚み、デザイン、色および特徴が異なっている。一実施形態において、取外し可能な帯状片201は、着用者に合わせた靴のサイズおよびフィット性のカスタマイズを容易にする。取外し可能な帯状片201は、足の側面/土踏まず(左、右)と足の上部(ブリッジ)部分とに合わせて靴のサイズを調整する。
【0045】
一実施形態において、取外し可能な帯状片201は、高さ調整用の取外し可能な帯状片と、幅調整用の取外し可能な帯状片と、を含む。高さ調整用の取外し可能な帯状片201は、ユーザの快適性およびフィット性に合わせて、靴の全高を変化させる。幅調整用の取外し可能な帯状片は、フィット性と快適性に合わせて、および足の側面/土踏まず(左、右)、足の上部(ブリッジ)のサイズに合わせて、靴の幅を変化させる。
【0046】
一実施形態において、取外し可能な帯状片201は、天候、材料、摩擦および摩耗等によって生じる靴の収縮という問題点に起因するフィット性を改善する。一実施形態において、取外し可能な帯状片201のパラメータには、環境適合型材料、透明性、材料の通気性、色、蛍光、スポーツの種類に合わせた仕様、医療要件および整形外科的要件が含まれるが、これらに限定されない。別の実施形態では、ジッパー手段を備えた隠れた歯付層がアッパー体103に取付けられていることによって、紐靴がローファーに変換されてブリッジ(足の上部)に追加の伸縮性が提供される。
【0047】
一実施形態において、取外し可能な帯状片201は、着用者の足に合わせて靴のサイズおよび快適性を変化させるため、調整可能な高さ、幅および厚みを備えたパッドを含む。別の実施形態において、靴のアッパー体103は、着用者の足に合わせて靴のサイズおよび快適性を変化させるため、調整可能な高さ、幅、および厚みを備えたパッドを含む。一実施形態において、取外し可能な帯状片201およびアッパー体103のパッドの材料は、冬季用のウール/毛皮被覆裏地、夏季用の綿裏地、雨季用の防水裏地、風季用の防塵、および他の特定の要件を含むが、これらに限定されない。
【0048】
図5aは、カスタマイズ可能で取外し可能な靴のソールを示している。一実施形態において、ソールは、上縁101aおよび下縁101bを含む。上縁101aは、他の歯付層と係合する歯付層を含む。
【0049】
図5bは、係合部を備えた取外し可能な帯状片を示している。取外し可能な帯状片201は、ジッパー手段203によって形成された第1係合部204と、ジッパー手段105によって形成された第2係合部205と、を含む。
【0050】
図5cは、係合部を備えた取外し可能な帯状片の分解図を示している。取外し可能な帯状片201は、第1周縁201aおよび第2周縁201bに歯付層を含む。第1周縁201aの歯付層は、ジッパー手段203を介して、別の歯付層と第1係合部204を形成する。第2周縁201bの歯付層は、ジッパー手段105を介して、ソールの上縁101aの歯付層と第2係合部205を形成する。
【0051】
図5dは、カスタマイズ可能で取外し可能な靴のソールと係合している取外し可能な帯状片を示している。一実施形態において、ソール101の上縁101aの歯付層は、取外し可能な帯状片の第1周縁201aに設けられた歯付層と係合することにより、ソールの取付けおよび取外しを可能にする。
【0052】
本開示の主な利点は、カスタマイズ可能で取外し可能な履物によって、カスタマイズ性が付与されることである。
【0053】
本開示の別の利点は、カスタマイズ可能で取外し可能な履物が、着用者用に高さおよび幅をカスタマイズするため、取外し可能な帯状片を提供することである。
【0054】
本開示のさらに別の利点は、カスタマイズ可能で取外し可能な履物が、返品、交換、修理/拒否のような販売後の問題/係争/苦情を最小限に抑えるのに劇的に役立ち、これによって宅配便/輸送および販売コストが削減されることである。
【0055】
本開示のさらに別の利点は、カスタマイズ可能で取外し可能な履物が、経済的で費用対効果の高い履物のサイズのカスタマイズ性を提供することである。
【0056】
本開示のさらに別の利点は、カスタマイズ可能で取外し可能な履物が、着用者に合わせた様々な形状、サイズおよびフィット性で様々な種類の履物を製造するための、大規模な互換性を提供することである。
【0057】
本開示の別の利点は、カスタマイズ可能で取外し可能な履物が、靴のアッパー体、ソール、および取外し可能な帯状片の独立した製造と販売を容易にすることである。
【0058】
本開示のさらに別の利点は、カスタマイズ可能で取外し可能な靴が、完成した靴の再モデリング、改装、デザイン変更、修理を容易にすることによって、複数のレベルにおいて、すなわち製造業者、流通業者、小売業者、ショールームおよび倉庫において、流通しない完成品の大規模な在庫の蓄積が防止されることである。
【0059】
以上の特定の実施形態の説明は、他の人が、現在の知識を適用することによって、一般的な概念から逸脱することなく、そのような特定の実施形態を様々な用途のために容易に改変および/または適用できる程度に、本明細書における実施形態の一般的な性質を十分に明らかにするであろう。したがって、そのような適用および改変は、開示された実施形態の意味および均等の範囲内にあると理解されるべきであり、また理解すべきことが意図される。本明細書で採用されている表現または用語は、説明を目的としたものであって限定的なものではないことを理解されたい。したがって、本明細書の実施形態は、好ましい実施形態という観点から説明されてはいるが、当業者は、本明細書に記載された実施形態の精神および範囲内で、本明細書の実施形態を改変して実施できることを認識するであろう。

図1
図2
図3a
図3b
図4
図5a
図5b
図5c
図5d