(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-25
(45)【発行日】2024-10-03
(54)【発明の名称】管理装置及び賃貸システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/16 20240101AFI20240926BHJP
【FI】
G06Q50/16
(21)【出願番号】P 2023152090
(22)【出願日】2023-09-20
【審査請求日】2024-05-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】307042385
【氏名又は名称】ミサワホーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090033
【氏名又は名称】荒船 博司
(72)【発明者】
【氏名】菊池 賢
(72)【発明者】
【氏名】坂井 あんず
(72)【発明者】
【氏名】寺澤 直道
(72)【発明者】
【氏名】守谷 一希
(72)【発明者】
【氏名】守屋 嘉久
(72)【発明者】
【氏名】吉崎 遼
(72)【発明者】
【氏名】吉永 沙織
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 大助
【審査官】松浦 かおり
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-003988(JP,A)
【文献】特開2003-221932(JP,A)
【文献】特開2023-088611(JP,A)
【文献】特開2007-280208(JP,A)
【文献】特開2003-022385(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
賃貸物件の賃借希望者が使用するユーザー端末と通信可能な管理装置であって、
前記ユーザー端末から物件希望情報を取得する物件希望情報取得手段と、
前記物件希望情報取得手段が取得した物件希望情報に基づいて、候補物件を検索する候補物件検索手段と、
前記候補物件検索手段の検索結果に基づいて、前記ユーザー端末から、前記賃借希望者が選択した物件に関する物件選択情報と、前記賃借希望者が選択したオプションに関するオプション選択情報と、を取得する選択情報取得手段と、
前記選択情報取得手段が取得したオプション選択情報に基づいて、上乗せ家賃を算出する上乗せ家賃算出手段と、
前記選択情報取得手段が取得した物件選択情報に対応する物件の基本家賃と、前記上乗せ家賃算出手段が算出した上乗せ家賃と、の和を想定家賃として、前記ユーザー端末を介し前記賃借希望者に提示する想定家賃提示手段と、を備え
ており、
前記オプションとして、DIYを選択可能であり、
DIYサポート画像を、前記ユーザー端末を介し前記賃借希望者に提示することを特徴とする管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の管理装置において、
前記オプションとして、物件内部の設備・装飾と、間取りと、スケルトン状態と、のうち少なくとも一つを選択可能であることを特徴とする管理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の管理装置において、
前記賃借希望者が選択した物件における家具の配置レイアウト案を、前記ユーザー端末を介し当該賃借希望者に提示することを特徴とする管理装置。
【請求項4】
請求項1に記載の管理装置において、
前記賃借希望者が選択した物件で採用可能な各オプションを、当該オプションを採用した場合に発生する個別の上乗せ家賃とともに、前記ユーザー端末を介し当該賃借希望者に提示することを特徴とする管理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の管理装置において、
前記賃借希望者が選択した物件の評価に関する情報を、前記ユーザー端末を介し当該賃借希望者に提示することを特徴とする管理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の管理装置と、
前記ユーザー端末と、を備えることを特徴とする賃貸システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置及び賃貸システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、不動産の賃貸契約のために利用されるネットワークシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、特許文献1のシステムにおいては、まず、不動産オーナーが、自身の通信端末を利用して、マンションの部屋や戸建て住宅などを貸し出すための賃貸不動産の情報や家賃や入居者の属性などのような賃貸の希望条件などをサーバに登録する。そして、入居希望者が、自身の通信端末を利用して、マンションの部屋や戸建て住宅などを借りるための賃借希望条件をサーバに登録すると、サーバが、両者の希望条件をマッチングさせて、条件が合致する不動産を抽出するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、住宅として使用される賃貸物件の場合、賃借人は、既に出来上がっている物件に住むことになる。また、退去時に原状回復し、修繕費用を負担しなければならない。よって、賃貸物件には、空間や活用に制約がある、好みの部屋に住むことができない等の問題がある。
また、賃貸物件の修繕費用には、外側部分(外観や躯体など)の修繕費用と、内側部分の修繕費用と、が含まれる。賃貸人(賃貸物件のオーナー)は、外側部分の修繕費用だけでなく、内側部分の修繕費用のうち、原状回復義務の範囲外の修繕費用(経年変化及び通常損耗分の修繕費用)も負担する必要がある。新築物件においても、新築時の初期費用を賃貸人が負担する必要がある。
また、賃借人は、賃貸契約の初期費用として、敷金、礼金、仲介手数料等を払う必要がある。すなわち、賃借人は、賃貸契約時に、高い初期費用を負担する必要がある。例えば敷金は、修繕費用(原状回復義務の範囲内の修繕費用)等に充てられる費用であるが、新築物件、中古物件にかかわらず、賃借人が負担する必要がある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、賃借人がカスタマイズ可能で、賃借人及び賃貸人の負担を軽減可能な賃貸物件を提供できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、例えば
図1~
図13に示すように、賃貸物件の賃借希望者が使用するユーザー端末30と通信可能な管理装置10であって、
前記ユーザー端末30から物件希望情報を取得する物件希望情報取得手段11と、
前記物件希望情報取得手段11が取得した物件希望情報に基づいて、候補物件を検索する候補物件検索手段12と、
前記候補物件検索手段12の検索結果に基づいて、前記ユーザー端末30から、前記賃借希望者が選択した物件に関する物件選択情報と、前記賃借希望者が選択したオプションに関するオプション選択情報と、を取得する選択情報取得手段13と、
前記選択情報取得手段13が取得したオプション選択情報に基づいて、上乗せ家賃を算出する上乗せ家賃算出手段14と、
前記選択情報取得手段13が取得した物件選択情報に対応する物件の基本家賃と、前記上乗せ家賃算出手段14が算出した上乗せ家賃と、の和を想定家賃として、前記ユーザー端末30を介し前記賃借希望者に提示する想定家賃提示手段15と、を備え
ており、
前記オプションとして、DIYを選択可能であり、
DIYサポート画像を、前記ユーザー端末30を介し前記賃借希望者に提示することを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、賃借希望者は、当該賃借希望者が賃借人になった際に、賃貸物件にオプションを付けることが可能であり、そのオプションは、上乗せ家賃を払うことを条件に付けることが可能である。そして、管理装置10が想定家賃提示手段15を備えているので、賃借希望者は、上乗せ家賃を含んだ家賃(想定家賃)を確認しながら、物件の選択及びオプションの選択を行うことができる。
したがって、管理装置10が管理する賃貸物件には、賃借人が選択したオプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)が含まれているので、管理装置10は、賃借人がカスタマイズ可能な賃貸物件を提供できる。
また、賃借人が選択したオプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)においては、内側部分の修繕費用(物件内部の修繕費用)は、賃借人が上乗せ家賃によって負担するので、賃貸人の負担を軽減できる。
また、賃借人が選択したオプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)においては、賃借人は、次の賃借人のための修繕費用(原状回復義務の範囲内の修繕費用)を支払う必要がない。すなわち、敷金を払う必要がないため、賃借人の負担を軽減できる。
また、賃借希望者は、当該賃借希望者が賃借人になった際に、賃貸物件にオプションを付けることが可能であり、オプションを付けることによって、物件内部の設備・装飾をDIYしたり、間取りをDIYしたりすることができる。したがって、空間や活用に制約がある、好みの部屋に住むことができない等の問題を効果的に解消することができる。
また、賃借希望者は、DIYの仕方等を把握した上で、オプションとしてDIYを選択できる。したがって、DIYの仕方が不明である等の理由でDIYを躊躇することを抑制できるので、オプションとしてDIYを選択することを促進できる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、例えば
図5~
図11に示すように、請求項1に記載の管理装置10において、
前記オプションとして、物件内部の設備・装飾と、間取りと、スケルトン状態と、のうち少なくとも一つを選択可能であることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、賃借希望者は、当該賃借希望者が賃借人になった際に、賃貸物件にオプションを付けることが可能であり、オプションを付けることによって、物件内部の設備・装飾をカスタマイズしたり、間取りをカスタマイズしたりすることができる。したがって、空間や活用に制約がある、好みの部屋に住むことができない等の問題を効果的に解消することができる。
【0014】
請求項
3に記載の発明は、例えば
図10に示すように、請求項1に記載の管理装置10において、
前記賃借希望者が選択した物件における家具の配置レイアウト案を、前記ユーザー端末30を介し当該賃借希望者に提示することを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明によれば、賃借希望者は、家具の配置レイアウトを確認しながら、物件の選択及びオプションの選択を行うことができる。
【0016】
請求項
4に記載の発明は、例えば
図6~
図11に示すように、請求項1に記載の管理装置10において、
前記賃借希望者が選択した物件で採用可能な各オプションを、当該オプションを採用した場合に発生する個別の上乗せ家賃とともに、前記ユーザー端末30を介し当該賃借希望者に提示することを特徴とする。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、賃借希望者は、個別の上乗せ家賃を確認しながら、オプションの選択を行うことができる。
【0018】
請求項
5に記載の発明は、例えば
図5に示すように、請求項1に記載の管理装置10において、
前記賃借希望者が選択した物件の評価に関する情報を、前記ユーザー端末30を介し当該賃借希望者に提示することを特徴とする。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、賃借希望者は、物件を借りる前に、当該物件の評価に関する情報に基づいて、長期間住むことを阻害する要因があるか否か等を判断できるので、オプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)を借りてオプションを付けることを促進できる。
【0020】
請求項
6に記載の発明は、例えば
図1~
図13に示すように、賃貸システム1であって、
請求項1に記載の管理装置10と、
前記ユーザー端末30と、を備えることを特徴とする。
【0021】
請求項6に記載の発明によれば、賃借希望者は、当該賃借希望者が賃借人になった際に、賃貸物件にオプションを付けることが可能であり、そのオプションは、上乗せ家賃を払うことを条件に付けることが可能である。そして、管理装置10が想定家賃提示手段15を備えているので、賃借希望者は、上乗せ家賃を含んだ家賃(想定家賃)を確認しながら、物件の選択及びオプションの選択を行うことができる。
したがって、賃貸システム1で扱う賃貸物件には、賃借人が選択したオプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)が含まれているので、賃貸システム1は、賃借人がカスタマイズ可能な賃貸物件を提供できる。
また、賃借人が選択したオプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)においては、内側部分の修繕費用(物件内部の修繕費用)は、賃借人が上乗せ家賃によって負担するので、賃貸人の負担を軽減できる。
また、賃借人が選択したオプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)においては、賃借人は、次の賃借人のための修繕費用(原状回復義務の範囲内の修繕費用)を支払う必要がない。すなわち、敷金を払う必要がないため、賃借人の負担を軽減できる。
また、賃借希望者は、当該賃借希望者が賃借人になった際に、賃貸物件にオプションを付けることが可能であり、オプションを付けることによって、物件内部の設備・装飾をDIYしたり、間取りをDIYしたりすることができる。したがって、空間や活用に制約がある、好みの部屋に住むことができない等の問題を効果的に解消することができる。
また、賃借希望者は、DIYの仕方等を把握した上で、オプションとしてDIYを選択できる。したがって、DIYの仕方が不明である等の理由でDIYを躊躇することを抑制できるので、オプションとしてDIYを選択することを促進できる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、賃借人がカスタマイズ可能で、賃借人及び賃貸人の負担を軽減可能な賃貸物件を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】第一実施形態:賃貸システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】第一実施形態:賃貸システムの動作の一例を示すフローチャートである。
【
図3】第一実施形態:物件希望情報入力画面の一例を示す図である。
【
図4】第一実施形態:候補物件提示画面の一例を示す図である。
【
図5】第一実施形態:物件情報提示画面の一例を示す図である。
【
図6】第一実施形態:内装用オプション選択情報入力画面の一例を示す図である。
【
図7】第一実施形態:壁紙変更画面の一例を示す図である。
【
図8】第一実施形態:インターホン変更画面の一例を示す図である。
【
図9】第一実施形態:テレワークスペース変更画面の一例を示す図である。
【
図10】第一実施形態:間取り用オプション選択情報入力画面の一例を示す図である。
【
図11】第一実施形態:スケルトン用オプション選択情報入力画面の一例を示す図である。
【
図12】第二実施形態:基本家賃の一例を説明する図である。
【
図13】第二実施形態:賃貸システムの構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
また、以下の実施形態及び図示例において「○○」は、一又は複数の任意の文字・数字である。例えば「○○円」を例に説明すると、「○○円」は、二桁の金額(10円以上99円以下)を表すものではなく、一桁以上の金額(1円以上(上限なし)。なお、0円(無料)を含んでもよい)を表すものであり、また、図示例における複数の「○○円」は、同一金額の場合もあるし、異なる金額の場合もある。
【0025】
[第一実施形態]
<賃貸システム>
図1は、第一実施形態における賃貸システム1の構成の一例を示すブロック図である。
賃貸システム1は、住宅として使用する賃貸物件を探している賃借希望者(ユーザー)に、候補物件(当該賃借希望者の条件に合った賃貸物件)の物件情報を提供するシステムである。
【0026】
また、賃貸システム1で扱う賃貸物件には、賃借人が内装や間取りなどをカスタマイズできる賃貸物件(以下「カスタマイズ可能物件」という)が含まれている。さらに、賃貸システム1では、賃借人が、入居前に、カスタマイズ可能物件に付けるオプション(内装や間取りなど)を選択できるとともに、そのオプション費用を、家賃に上乗せして分割払いできるようになっている。なお、カスタマイズ可能物件において採用可能なオプション(賃借人が選択できるオプション)の範囲は、賃貸人等によって予め定められているものとする。
すなわち、カスタマイズ可能物件は、賃借人が内装や間取りなどをカスタマイズすることを前提としているので、次の賃借人のために原状回復する必要がない。よって、カスタマイズ可能物件は、原状回復のための費用(敷金)を不要とし、その代わりに、賃借人が自分好みにカスタマイズするための費用(オプション費用等)を負担する物件であるので、賃借人は、賃貸契約の費用に対する納得感を得ることができる。
オプション費用は、数年(本実施形態の場合は二年)で償却することとする。また、途中解約の場合(完済前に賃貸契約を解除する場合)には、残りを、賃借人が解約時等に一括払いするか、あるいは保証会社が支払うこととする。
【0027】
図1に示すように、賃貸システム1は、セミ賃貸バンクを構成する管理装置10及びデータベース20と、賃借希望者(ユーザー)が使用するユーザー端末30と、を備えて構成される。
管理装置10と、データベース20と、ユーザー端末30と、は通信ネットワークNを介して互いに通信可能に接続されている。通信ネットワークNは、特には限られないが、例えばインターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等とすることができる。
【0028】
ユーザー端末30は、PC、スマートフォン、タブレット等のコンピューターで構成されており、賃借希望者によって所持・使用される。本実施形態においては、携帯情報端末であるスマートフォンが採用されている。
【0029】
データベース20は、賃貸システム1に必要な各種情報を記憶している。
具体的には、データベース20には、例えば、賃貸人側(物件オーナーや不動産業者)から提供された賃貸物件の物件情報が、物件ごとに記憶されている。すなわち、物件オーナーや不動産業者は、賃貸物件の物件情報をデータベース20に登録できるようになっている。
データベース20に記憶されている賃貸物件の物件情報には、例えば、当該賃貸物件を含む建物が建っている地域、最寄り駅などの最寄り施設、各最寄り施設からの距離、専有面積、間取りタイプ、間取り図(過去及び現在の間取りを示す間取り図)、築年数、賃料(基本家賃)、管理費や共益費、設備や特徴、関連画像、共用部分の情報、オプション情報、住宅評価情報等、各種情報が含まれている。
【0030】
<管理装置>
管理装置10は、演算処理装置、表示部、入力部、通信部等を有する。
管理装置10の演算処理装置は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等から構成されており、賃貸システム1における各部の処理動作を統括的に制御する。
具体的には、管理装置10の演算処理装置は、プログラムを記憶している。演算処理装置がプログラムを実行することによって、管理装置10の機能、すなわち
図1に示す管理装置10が備える手段11~15が実現される。
【0031】
管理装置10は、ユーザー端末30から物件希望情報を取得する物件希望情報取得手段11を備える。
また、管理装置10は、物件希望情報取得手段11が取得した物件希望情報に基づいて、候補物件を検索する候補物件検索手段12を備える。
また、管理装置10は、候補物件検索手段12の検索結果に基づいて、ユーザー端末30から、賃借希望者が選択した物件に関する物件選択情報と、賃借希望者が選択したオプションに関するオプション選択情報と、を取得する選択情報取得手段13を備える。
また、管理装置10は、選択情報取得手段13が取得したオプション選択情報に基づいて、上乗せ家賃を算出する上乗せ家賃算出手段14を備える。
また、管理装置10は、選択情報取得手段13が取得した物件選択情報に対応する物件の基本家賃と、上乗せ家賃算出手段14が算出した上乗せ家賃と、の和を想定家賃として、ユーザー端末30を介し賃借希望者に提示する想定家賃提示手段15を備える。
【0032】
<動作フロー>
図2は、第一実施形態における賃貸システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、ユーザー端末30が、管理装置10にログインする(ステップS1)。
具体的には、例えば、ユーザー端末30には、インターネットブラウザ及び閲覧プログラム等のようなアプリケーションプログラムがインストールされている。ユーザー端末30は、アプリケーションプログラムを実行することによって、通信ネットワークNを介して管理装置10にアクセスし、ユーザーID(identifier)及びパスワードに基づいて管理装置10にログインする。
【0033】
ユーザー端末30が管理装置10にログインすると、管理装置10は、物件希望情報取得手段11によって、当該ユーザー端末30から物件希望情報を取得する(ステップS2~S3)。
具体的には、物件希望情報取得手段11は、物件希望情報入力画面G1を表示するためのデータを、通信ネットワークNを介してユーザー端末30へ送信する。これにより、物件希望情報入力画面G1がユーザー端末30の表示部に表示される(ステップS2)。
【0034】
図3は、物件希望情報入力画面G1の一例を示す図である。
物件希望情報入力画面G1では、物件希望情報(住みたい賃貸物件の条件)として、地域、最寄り駅からの距離、専有面積及び間取りタイプを入力できるようになっている。なお、物件希望情報は、
図3に示す情報に限られるものではなく、例えば、築年数や賃料など、その他の情報を含んでいてもよい。すなわち、物件希望情報は、例えば、一般的な不動産情報サイトで、賃貸物件を探す際に入力する情報と同等の情報であればよい。
【0035】
賃借希望者は、物件希望情報の入力が完了すると、物件希望情報入力画面G1における登録ボタンB11をタップ操作する。登録ボタンB11がタップ操作されると、ユーザー端末30は、入力された物件希望情報を、ユーザーID等とともに、通信ネットワークNを介して管理装置10へ送信する(ステップS3)。このようにして、物件希望情報取得手段11は、ユーザー端末30から物件希望情報を取得する。
【0036】
次いで、管理装置10は、候補物件検索手段12によって、物件希望情報取得手段11が取得した物件希望情報に基づいて、候補物件を検索する(ステップS4)。
具体的には、候補物件検索手段12は、データベース20に記憶されている複数の物件情報の中から、候補物件(物件希望情報取得手段11が取得した物件希望情報に適合する物件)の物件情報を抽出する。
【0037】
次いで、管理装置10は、選択情報取得手段13によって、候補物件検索手段12の検索結果に基づいて、ユーザー端末30から、賃借希望者が選択した物件に関する物件選択情報と、賃借希望者が選択したオプションに関するオプション選択情報と、を取得する(ステップS5~S10)。
具体的には、選択情報取得手段13は、候補物件提示画面G2を表示するためのデータを、通信ネットワークNを介してユーザー端末30へ送信する。これにより、候補物件提示画面G2がユーザー端末30の表示部に表示される(ステップS5)。
【0038】
図4は、候補物件提示画面G2の一例を示す図である。
候補物件提示画面G2には、候補物件検索手段12の検索結果として、ステップS4で候補物件検索手段12によって抽出された物件情報の一部が、候補物件ごとに表示されている。
賃借希望者は、候補物件提示画面G2に表示されている候補物件の中に、関心のある物件がある場合には、その物件を選択する。具体的には、賃借希望者は、候補物件提示画面G2における詳細ボタンB21,B22,B23,B24,B25…のうち、関心のある物件の詳細ボタンをタップ操作する。
【0039】
詳細ボタンB21,B22,B23,B24,B25…のいずれかがタップ操作されると、ユーザー端末30は、賃借希望者によって選択された物件(詳細ボタンがタップ操作された候補物件)に関する物件選択情報(例えば物件ID)を、ユーザーID等とともに、通信ネットワークNを介して管理装置10へ送信する(ステップS6)。
物件選択情報を管理装置10の通信部が受信すると、選択情報取得手段13は、物件選択情報に対応する物件情報を、データベース20に記憶されている複数の物件情報の中から(あるいは、ステップS4で候補物件検索手段12によって抽出された物件情報の中から)抽出する。そして、選択情報取得手段13は、物件情報提示画面G3を表示するためのデータを、通信ネットワークNを介してユーザー端末30へ送信する。これにより、物件情報提示画面G3がユーザー端末30の表示部に表示される(ステップS7)。
【0040】
図5は、物件情報提示画面G3の一例を示す図である。
図5には、候補物件提示画面G2における詳細ボタンB22がタップ操作された場合、すなわち賃借希望者によって選択された物件が「物件B」である場合に表示される物件情報提示画面G3の一例を示している。
物件情報提示画面G3には、賃借希望者によって選択された物件(ここでは「物件B」)の物件情報が、候補物件提示画面G2よりも詳細に表示されている。具体的には、物件情報提示画面G3には、最寄り駅、当該最寄り駅からの距離、専有面積及び間取りタイプの他に、共用部分の情報、基本家賃、オプション及び住宅評価情報が表示されている。「物件B」はカスタマイズ可能物件であり、カスタマイズ可能物件の物件情報提示画面G3には「オプション」及び「住宅評価情報」が表示されるようになっている。
【0041】
なお、物件情報提示画面G3に表示される物件情報は、
図5に示す情報に限られるものではなく、例えば、最寄り駅以外の最寄り施設、当該最寄り施設からの距離、築年数、設備や特徴、室内写真や周辺写真などの関連画像、間取り図等、その他の情報を含んでいてもよい。すなわち、物件情報提示画面G3に表示される物件情報のうち「オプション」及び「住宅評価情報」以外の情報は、例えば、一般的な不動産情報サイトで、賃貸物件の検索結果として表示される情報と同等の情報であればよい。
以下では、物件情報提示画面G3に表示される物件情報のうち、一般的な不動産情報サイトでは表示されない「オプション」及び「住宅評価情報」について説明し、それ以外の情報については公知の情報であるため説明を省略する。
【0042】
図5に示す物件情報提示画面G3では、「オプション」として、「内装」に関するオプションと、「間取り」に関するオプションと、「スケルトン」に関するオプションと、を選択できるようになっている。
データベース20に記憶されている物件情報には、オプション情報が含まれており、当該オプション情報には、対応する物件において採用可能なオプションの種類が含まれている。賃借希望者によって選択された物件が、内装のカスタマイズを禁止している物件(例えば、内装をカスタマイズすることを賃貸人によって禁止されている物件)である場合には、データベース20に記憶されている当該物件の物件情報に、採用可能なオプションの種類として「内装」は含まれない。よって、当該物件の物件情報提示画面G3には「内装」欄が表示されず、「オプション」として「内装」に関するオプションを選択できないようになっている。「間取り」、「スケルトン」についても同様である。
【0043】
賃借希望者は、物件情報提示画面G3に表示されているオプションの中に、関心のあるオプションがある場合には、そのオプションを選択する。
具体的には、賃借希望者は、内装に関するオプションに関心がある場合には、物件情報提示画面G3における「内装」欄の詳細ボタンB31をタップ操作する。当該「内装」欄では、内装を「変更する」か(内装に関するオプションを付けるか)、内装を「変更しない」か(内装に関するオプション付けないか)を選択できるようになっており、「変更する」が選択されている場合にのみ、詳細ボタンB31を操作できるようになっている。
図5に示す例では、「変更する」が選択されている。
【0044】
詳細ボタンB31がタップ操作されると、ユーザー端末30は、賃借希望者によって選択されたオプションの種類(ここでは「内装」)を、ユーザーID等とともに、通信ネットワークNを介して管理装置10へ通知する(ステップS8)。
当該通知を管理装置10の通信部が受信すると、選択情報取得手段13は、内装用オプション選択情報入力画面G4を表示するためのデータを、通信ネットワークNを介してユーザー端末30へ送信する。これにより、内装用オプション選択情報入力画面G4がユーザー端末30の表示部に表示される(ステップS9)。内装用オプション選択情報入力画面G4については、後に詳述する。
【0045】
また、賃借希望者は、間取りに関するオプションに関心がある場合には、物件情報提示画面G3における「間取り」欄の詳細ボタンB32をタップ操作する。当該「間取り」欄では、間取りを「変更する」か(間取りに関するオプションを付けるか)、間取りを「変更しない」か(間取りに関するオプションを付けないか)を選択できるようになっており、「変更する」が選択されている場合にのみ、詳細ボタンB32を操作できるようになっている。
図5に示す例では、「変更する」が選択されている。
【0046】
詳細ボタンB32がタップ操作されると、ユーザー端末30は、賃借希望者によって選択されたオプションの種類(ここでは「間取り」)を、ユーザーID等とともに、通信ネットワークNを介して管理装置10へ通知する(ステップS8)。
当該通知を管理装置10の通信部が受信すると、選択情報取得手段13は、間取り用オプション選択情報入力画面G5を表示するためのデータを、通信ネットワークNを介してユーザー端末30へ送信する。これにより、間取り用オプション選択情報入力画面G5がユーザー端末30の表示部に表示される(ステップS9)。間取り用オプション選択情報入力画面G5については、後に詳述する。
【0047】
また、賃借希望者は、スケルトンに関するオプションに関心がある場合、すなわちスケルトン渡し(スケルトン状態での引き渡し)に関心がある場合には、物件情報提示画面G3における「スケルトン」欄の詳細ボタンB33をタップ操作する。当該「スケルトン」欄では、スケルトン渡しを「する」か(スケルトンに関するオプションを付けるか)、スケルトン渡しを「しない」か(スケルトンに関するオプションを付けないか)を選択できるようになっており、「する」が選択されている場合にのみ、詳細ボタンB33を操作できるようになっている。
図5に示す例では、「しない」が選択されている。
賃借希望者は、例えば、内装(物件内部の設備・装飾)のカスタマイズと、間取りのカスタマイズ(間仕切り壁の設置、撤去、移動等)と、を自分で行う場合に、「オプション」として「スケルトン」を選択する。すなわち、内装変更及び間取り変更のためのリフォーム(リノベーション)を自分で行う場合に、物件情報提示画面G3における「スケルトン」欄で「する」を選択する。本実施形態において「自分で行う」には、賃借希望者自身が行うことだけでなく、賃借希望者が依頼した者(内装業者等)が行うことも含まれる。
【0048】
詳細ボタンB33がタップ操作されると、ユーザー端末30は、賃借希望者によって選択されたオプションの種類(ここでは「スケルトン」)を、ユーザーID等とともに、通信ネットワークNを介して管理装置10へ通知する(ステップS8)。
当該通知を管理装置10の通信部が受信すると、選択情報取得手段13は、スケルトン用オプション選択情報入力画面G6を表示するためのデータを、通信ネットワークNを介してユーザー端末30へ送信する。これにより、スケルトン用オプション選択情報入力画面G6がユーザー端末30の表示部に表示される(ステップS9)。スケルトン用オプション選択情報入力画面G6については、後に詳述する。
また、物件情報提示画面G3に表示されている「住宅評価情報」についても、後に詳述する。
【0049】
オプション選択情報入力画面G4,G5,G6では、賃借希望者によって選択されたオプションに関するオプション選択情報を入力できるようになっている。
賃借希望者は、オプション選択情報の入力が完了すると、物件情報提示画面G3における登録ボタンB35をタップ操作する。登録ボタンB35がタップ操作されると、ユーザー端末30は、入力されたオプション選択情報を、ユーザーID等とともに、通信ネットワークNを介して管理装置10へ送信する(ステップS10)。このようにして、選択情報取得手段13は、候補物件検索手段12の検索結果に基づいて、ユーザー端末30から、賃借希望者が選択した物件に関する物件選択情報と、賃借希望者が選択したオプションに関するオプション選択情報と、を取得する。
【0050】
次いで、管理装置10は、上乗せ家賃算出手段14によって、選択情報取得手段13が取得したオプション選択情報に基づいて、上乗せ家賃(総上乗せ家賃)を算出する(ステップS11)。
本実施形態における総上乗せ家賃は、賃借希望者によって選択された各オプションを採用した場合に要する推定費用(推定のオプション費用)の総額を所定の分割回数(例えば24回)で割った金額と、分割払いの手数料と、の和であるが、これに限られるものではない。
【0051】
次いで、管理装置10は、想定家賃提示手段15によって、選択情報取得手段13が取得した物件選択情報に対応する物件の基本家賃と、上乗せ家賃算出手段14が算出した上乗せ家賃と、の和を想定家賃として、ユーザー端末30を介し賃借希望者に提示する(ステップS12)。
具体的には、想定家賃提示手段15は、ステップS6で送信された物件選択情報に対応する物件情報を、データベース20に記憶されている複数の物件情報の中から(あるいは、ステップS4で候補物件検索手段12によって抽出された物件情報の中から)抽出し、当該抽出した物件情報に含まれる基本家賃と、上乗せ家賃算出手段14が算出した上乗せ家賃と、の和を算出する。そして、想定家賃提示手段15は、想定家賃提示画面を表示するためのデータを、通信ネットワークNを介してユーザー端末30へ送信する。これにより、想定家賃提示画面がユーザー端末30の表示部に表示されて(ステップS12)、想定家賃提示手段15によって算出された想定家賃(基本家賃と上乗せ家賃との和)が、賃借希望者に提示される。
基本家賃は、データベース20に記憶されている(データベース20に記憶されている物件情報のうちのオプション情報に含まれている)。基本家賃は、例えば、賃貸人側(物件オーナーや不動産業者)によって予め入力されてデータベース20に登録されていてもよいし、あるいは、相場等に基づいて予め自動入力されてデータベース20に登録されていてもよい。また、データベース20に登録(記憶)されている基本家賃は、例えば修正可能な範囲内で、賃貸人側が変更できるものであってもよい。
【0052】
《内装用オプション選択情報入力画面》
図6は、内装用オプション選択情報入力画面G4の一例を示す図である。内装用オプション選択情報入力画面G4は、物件情報提示画面G3(
図5)の「内装」欄において、「変更する」が選択されて、詳細ボタンB31がタップ操作された場合に表示される。
図6に示す内装用オプション選択情報入力画面G4では、内装用のオプションとして、「壁紙」と「インターホン」と「テレワークスペース」とを選択できるようになっている。
【0053】
データベース20に記憶されている物件情報には、オプション情報が含まれており、当該オプション情報には、対応する物件において採用可能な内装の種類が含まれている。賃借希望者によって選択された物件が、壁紙のカスタマイズを禁止している物件(例えば、壁紙をカスタマイズすることを賃貸人によって禁止されている物件)である場合には、データベース20に記憶されている当該物件の物件情報に、採用可能な内装の種類として「壁紙」は含まれない。よって、当該物件の内装用オプション選択情報入力画面G4には「壁紙」欄が表示されず、内装用のオプションとして「壁紙」に関するオプションを選択できないようになっている。「インターホン」、「テレワークスペース」についても同様である。
なお、内装用のオプションは、
図6に示すオプションに限られるものではなく、例えば、フローリング、建具、収納、トイレ、キッチン、お風呂等、その他のオプションを含んでいてもよい。
【0054】
図6に示す内装用オプション選択情報入力画面G4では、選択中の壁紙の種類が「壁紙A」、選択中のインターホンの種類が「モニターあり」、選択中のテレワークスペースの種類が「補強下地あり」になっている。
内装用オプション選択情報入力画面G4における決定ボタンB44がタップ操作されると、ユーザー端末30は、選択中の壁紙の種類、選択中のインターホンの種類、及び選択中のテレワークスペースの種類を、内装選択情報として記憶し、物件情報提示画面G3(
図5)に戻る。ここで記憶された内装選択情報は、物件情報提示画面G3の「内装」欄において「変更する」が選択されている状態で登録ボタンB35がタップ操作された際に、オプション選択情報の一部として管理装置10へ送信される(ステップS10)。一方、当該「内装」欄において「変更しない」が選択されている状態で登録ボタンB35がタップ操作された場合には、内装選択情報を記憶していたとしても、オプション選択情報の一部として、記憶している内装選択情報ではなく、デフォルトの情報(後述する「カスタマイズしない」)が管理装置10へ送信される(ステップS10)。
【0055】
図示例(例えば
図6~
図11)における「+○○円/月」は、対応するオプションを採用した場合に発生する上乗せ家賃(個別上乗せ家賃)を示すものである。賃借希望者によって選択されたオプションを採用した場合に発生する上乗せ家賃(個別上乗せ家賃)の総額が、上乗せ家賃算出手段14によって算出される上乗せ家賃(総上乗せ家賃)となる。
本実施形態における個別上乗せ家賃は、例えば、対応するオプションを採用した場合に要する推定費用(推定のオプション費用)を所定の分割回数(例えば24回)で割った金額と、分割払いの手数料と、の和であるが、これに限られるものではない。
個別上乗せ家賃は、データベース20に記憶されている(例えば、データベース20に記憶されている物件情報のうちのオプション情報に含まれている)。個別上乗せ家賃は、例えば、賃貸人側(物件オーナーや不動産業者)によって予め入力されてデータベース20に登録されていてもよいし、あるいは、相場等に基づいて予め自動入力されてデータベース20に登録されていてもよい。また、データベース20に登録(記憶)されている個別上乗せ家賃は、例えば修正可能な範囲内で、賃貸人側が変更できるものであってもよい。
【0056】
〔壁紙〕
図6に示す内装用オプション選択情報入力画面G4では、選択中の壁紙の種類が「壁紙A」になっているが、内装用オプション選択情報入力画面G4における「壁紙」欄の変更ボタンB41をタップ操作することで、選択中の壁紙の種類を変更できる。具体的には、例えば、変更ボタンB41がタップ操作されると、ユーザー端末30の表示部に壁紙変更画面G41が表示される。
【0057】
図7は、壁紙変更画面G41の一例を示す図である。
壁紙変更画面G41では、選択中の壁紙の種類を変更できるようになっている。さらに、壁紙変更画面G41では、壁紙に関するオプションを付けない場合には「カスタマイズしない」を選択することもできるし、賃借希望者が壁紙を用意して貼る作業を自分で行う場合には「DIY(Do It Yourself)」を選択することもできる。
壁紙変更画面G41にはDIYサポートボタンB411が設けられており、このDIYサポートボタンB411をタップ操作することで、壁紙用のDIYサポート画像(例えばDIYで壁紙を貼る際の手本となる動画や写真)を閲覧できるようになっている。これにより、賃借希望者は、DIYの仕方等を把握した上で「DIY」を選択できる。
【0058】
壁紙変更画面G41における詳細ボタンB412~B418をタップ操作することで、対応する壁紙に関する詳細情報(写真、材質、機能等)を閲覧できる。具体的には、例えば、詳細ボタンB415がタップ操作されると、ユーザー端末30の表示部に壁紙Dの詳細情報が表示される。
【0059】
また、壁紙変更画面G41における決定ボタンB419をタップ操作することで、選択中の壁紙の種類が反映された、内装用オプション選択情報入力画面G4に戻ることができる。具体的には、例えば、
図7に示すように「壁紙A」が選択されている状態で、決定ボタンB419がタップ操作されると、ユーザー端末30の表示部に、
図6に示すような内装用オプション選択情報入力画面G4、すなわち「壁紙」欄に「壁紙A」と表記された内装用オプション選択情報入力画面G4が表示される。
なお、本実施形態において、選択中の壁紙の種類のデフォルトは「カスタマイズしない」であるが、これに限られるものではない。
【0060】
データベース20に記憶されている物件情報には、オプション情報が含まれており、当該オプション情報には、対応する物件において採用可能な壁紙の種類が含まれている。壁紙変更画面G41には、当該採用可能な壁紙の種類が列挙されている。
すなわち、
図7に示す壁紙変更画面G41は、物件Bの壁紙変更画面G41であるが、この壁紙変更画面G41には、データベース20に記憶されている物件Bの物件情報に含まれる、採用可能な壁紙の種類(カスタマイズしない、DIY、壁紙A~G)が列挙されている。
【0061】
壁紙変更画面G41における「壁紙A」の上乗せ家賃(個別上乗せ家賃)は、壁紙Aを用意して貼る作業を、賃貸人側(物件オーナーや不動産業者)が依頼した者が行う場合に要する推定費用に基づく金額である。新たな壁紙を貼るために、現在貼ってある壁紙を撤去する必要がある場合には、その撤去費用も含まれる。「壁紙B」~「壁紙G」の上乗せ家賃(個別上乗せ家賃)についても同様である。
【0062】
壁紙変更画面G41における「DIY」の上乗せ家賃(個別上乗せ家賃)は、現在貼ってある壁紙の撤去に要する推定費用に基づく金額である。したがって、賃借希望者が選択した物件が、壁紙が貼られていない物件(例えば、新築物件で壁紙を貼る作業が未着手の物件や、スケルトンハウスなど)の場合には、「DIY」の上乗せ家賃は発生しない。
壁紙変更画面G41では、「DIY」として、壁紙を用意して貼る作業だけを自分で行うDIYと、壁紙を用意して貼る作業だけでなく現在貼ってある壁紙を撤去する作業も自分で行うDIYと、を選択できるようにしてもよい。撤去作業も自分で行うDIYの場合には、上乗せ家賃は発生しない。
【0063】
〔インターホン〕
図6に示す内装用オプション選択情報入力画面G4では、選択中のインターホンの種類が「モニターあり」になっているが、内装用オプション選択情報入力画面G4における「インターホン」欄の変更ボタンB42をタップ操作することで、選択中のインターホンの種類を変更できる。具体的には、例えば、変更ボタンB42がタップ操作されると、ユーザー端末30の表示部にインターホン変更画面G42が表示される。
【0064】
図8は、インターホン変更画面G42の一例を示す図である。
インターホン変更画面G42では、選択中のインターホンの種類を変更できるようになっている。さらに、インターホン変更画面G42では、インターホンに関するオプションを付けない場合には「カスタマイズしない」を選択することもできるし、賃借希望者がインターホンを用意して設置する作業を自分で行う場合には「DIY」を選択することもできる。
インターホン変更画面G42にはDIYサポートボタンB421が設けられており、このDIYサポートボタンB421をタップ操作することで、インターホン用のDIYサポート画像(例えばDIYでインターホンを設置する際の手本となる動画や写真)を閲覧できるようになっている。これにより、賃借希望者は、DIYの仕方等を把握した上で「DIY」を選択できる。
【0065】
インターホン変更画面G42における詳細ボタンB422,B423をタップ操作することで、対応するインターホンに関する詳細情報(写真、機能等)を閲覧できる。具体的には、例えば、詳細ボタンB423がタップ操作されると、ユーザー端末30の表示部に、モニターなしインターホンの詳細情報が表示される。
【0066】
また、インターホン変更画面G42における決定ボタンB424をタップ操作することで、選択中のインターホンの種類が反映された、内装用オプション選択情報入力画面G4に戻ることができる。具体的には、例えば、
図8に示すように「モニターあり」が選択されている状態で、決定ボタンB424がタップ操作されると、ユーザー端末30の表示部に、
図6に示すような内装用オプション選択情報入力画面G4、すなわち「インターホン」欄に「モニターあり」と表記された内装用オプション選択情報入力画面G4が表示される。
なお、本実施形態において、選択中のインターホンの種類のデフォルトは「カスタマイズしない」であるが、これに限られるものではない。
【0067】
データベース20に記憶されている物件情報には、オプション情報が含まれており、当該オプション情報には、対応する物件において採用可能なインターホンの種類が含まれている。インターホン変更画面G42には、当該採用可能なインターホンの種類が列挙されている。
すなわち、
図8に示すインターホン変更画面G42は、物件Bのインターホン変更画面G42であるが、このインターホン変更画面G42には、データベース20に記憶されている物件Bの物件情報に含まれる、採用可能なインターホンの種類(カスタマイズしない、DIY、モニターあり、モニターなし)が列挙されている。
【0068】
インターホン変更画面G42における「モニターあり」の上乗せ家賃(個別上乗せ家賃)は、モニターありインターホンを用意して設置する作業を、賃貸人側(物件オーナーや不動産業者)が依頼した者が行う場合に要する推定費用に基づく金額である。新たなインターホンを設置するために、現在設置してあるインターホンを撤去する必要がある場合には、その撤去費用も含まれる。「モニターなし」の上乗せ家賃(個別上乗せ家賃)についても同様である。
【0069】
インターホン変更画面G42における「DIY」の上乗せ家賃(個別上乗せ家賃)は、現在設置してあるインターホンの撤去に要する推定費用に基づく金額である。したがって、賃借希望者が選択した物件が、インターホンが設置されていない物件(例えば、新築物件でインターホンを設置する作業が未着手の物件や、スケルトンハウス、新築物件や中古物件でインターホンがない物件など)の場合には、「DIY」の上乗せ家賃は発生しない。
インターホン変更画面G42では、「DIY」として、インターホンを用意して設置する作業だけを自分で行うDIYと、インターホンを用意して設置する作業だけでなく現在設置してあるインターホンを撤去する作業も自分で行うDIYと、を選択できるようにしてもよい。撤去作業も自分で行うDIYの場合には、上乗せ家賃は発生しない。
【0070】
〔テレワークスペース〕
図6に示す内装用オプション選択情報入力画面G4では、選択中のテレワークスペースの種類が「補強下地あり」になっているが、内装用オプション選択情報入力画面G4における「テレワークスペース」欄の変更ボタンB43をタップ操作することで、選択中のテレワークスペースの種類を変更できる。具体的には、例えば、変更ボタンB43がタップ操作されると、ユーザー端末30の表示部にテレワークスペース変更画面G43が表示される。
【0071】
図9は、テレワークスペース変更画面G43の一例を示す図である。
テレワークスペース変更画面G43では、選択中のテレワークスペースの種類を変更できるようになっている。具体的には、「補強下地あり」のテレワークスペース(壁が補強下地によって補強されたテレワークスペース)と、「補強下地なし」のテレワークスペース(壁が補強下地によって補強されていないテレワークスペース)と、を選択できるようになっている。
【0072】
さらに、テレワークスペース変更画面G43では、テレワークスペースに関するオプションを付けない場合には「カスタマイズしない」を選択することもできるし、賃借希望者がテレワークスペース用の資材を用意して設置する作業を自分で行う場合には「DIY」を選択することもできる。
テレワークスペース変更画面G43にはDIYサポートボタンB431が設けられており、このDIYサポートボタンB431をタップ操作することで、テレワークスペース用のDIYサポート画像(例えばDIYでテレワークスペースを設置する際の手本となる動画や写真)を閲覧できるようになっている。これにより、賃借希望者は、DIYの仕方等を把握した上で「DIY」を選択できる。
【0073】
テレワークスペース変更画面G43における決定ボタンB432をタップ操作することで、選択中のテレワークスペースの種類が反映された、内装用オプション選択情報入力画面G4に戻ることができる。具体的には、例えば、
図9に示すように「補強下地あり」が選択されている状態で、決定ボタンB432がタップ操作されると、ユーザー端末30の表示部に、
図6に示すような内装用オプション選択情報入力画面G4、すなわち「テレワークスペース」欄に「補強下地あり」と表記された内装用オプション選択情報入力画面G4が表示される。
なお、本実施形態において、選択中のテレワークスペースの種類のデフォルトは「カスタマイズしない」であるが、これに限られるものではない。
【0074】
データベース20に記憶されている物件情報には、オプション情報が含まれており、当該オプション情報には、対応する物件において採用可能なテレワークスペースの種類が含まれている。テレワークスペース変更画面G43には、当該採用可能なテレワークスペースの種類が列挙されている。
すなわち、
図9に示すテレワークスペース変更画面G43は、物件Bのテレワークスペース変更画面G43であるが、このテレワークスペース変更画面G43には、データベース20に記憶されている物件Bの物件情報に含まれる、採用可能なテレワークスペースの種類(カスタマイズしない、DIY、補強下地あり、補強下地なし)が列挙されている。
【0075】
テレワークスペース変更画面G43における「補強下地あり」の上乗せ家賃(個別上乗せ家賃)は、壁が補強下地によって補強されたテレワークスペース用の資材を用意して設置する作業を、賃貸人側(物件オーナーや不動産業者)が依頼した者が行う場合に要する推定費用に基づく金額である。新たなテレワークスペースを設置するために、現在設置してあるテレワークスペースを撤去する必要がある場合には、その撤去費用も含まれる。「補強下地なし」の上乗せ家賃(個別上乗せ家賃)についても同様である。
【0076】
テレワークスペース変更画面G43における「DIY」の上乗せ家賃(個別上乗せ家賃)は、現在設置してあるテレワークスペースの撤去に要する推定費用に基づく金額である。したがって、賃借希望者が選択した物件が、テレワークスペースが設置されていない物件(例えば、新築物件でテレワークスペースを設置する作業が未着手の物件や、スケルトンハウス、新築物件や中古物件でテレワークスペースがない物件など)の場合には、「DIY」の上乗せ家賃は発生しない。
テレワークスペース変更画面G43では、「DIY」として、テレワークスペース用の資材を用意して設置する作業だけを自分で行うDIYと、テレワークスペース用の資材を用意して設置する作業だけでなく現在設置してあるテレワークスペースを撤去する作業も自分で行うDIYと、を選択できるようにしてもよい。撤去作業も自分で行うDIYの場合には、上乗せ家賃は発生しない。
【0077】
《間取り用オプション選択情報入力画面》
図10は、間取り用オプション選択情報入力画面G5の一例を示す図である。間取り用オプション選択情報入力画面G5は、物件情報提示画面G3(
図5)の「間取り」欄において、「変更する」が選択されて、詳細ボタンB32がタップ操作された場合に表示される。
間取り用オプション選択情報入力画面G5には、現在の間取りを示す間取り図と、選択中の間取りを示す間取り図、及び選択中の間取りを採用した場合に発生する上乗せ家賃(個別上乗せ家賃)と、が表示されている。賃借希望者が選択した物件が、間取りのない物件(例えば、新築物件で間仕切り工事が未着手の物件や、スケルトンハウスなど)である場合には、現在の間取りを示す間取り図として、例えば骨格だけを示す図が表示される。
【0078】
図10に示す間取り用オプション選択情報入力画面G5では、選択中の間取りの種類が「間取りF」になっているが、間取り用オプション選択情報入力画面G5における「選択中」欄の変更ボタンB53をタップ操作することで、選択中の間取りの種類を変更できる。具体的には、例えば、変更ボタンB53がタップ操作されると、別の間取りが「選択中」欄に表示される。
【0079】
データベース20に記憶されている物件情報には、オプション情報が含まれており、当該オプション情報には、対応する物件において採用可能な間取りの種類が含まれている。間取り用オプション選択情報入力画面G5の「選択中」欄には、当該採用可能な間取りの種類のうちのいずれかが表示される。
すなわち、
図10に示す間取り用オプション選択情報入力画面G5は、物件Bの間取り用オプション選択情報入力画面G5であるが、この間取り用オプション選択情報入力画面G5の「選択中」欄には、データベース20に記憶されている物件Bの物件情報に含まれる、採用可能な間取りの種類(カスタマイズしない(間取りに関するオプションを付けない)、間取りA,B,C…)が、変更ボタンB53がタップ操作される度に順次表示される。
なお、本実施形態において、選択中の間取りの種類のデフォルトは「カスタマイズしない」であるが、これに限られるものではない。
【0080】
間取り用オプション選択情報入力画面G5における「現在」欄の家具レイアウト案ボタンB51をタップ操作することで、現在の間取りにおける家具の配置レイアウト案を閲覧できる。具体的には、例えば、家具レイアウト案ボタンB51がタップ操作されると、「現在」欄の間取り図(現在の間取りを示す間取り図)に、家具の配置レイアウト図が重ねて表示される。家具レイアウト案ボタンB51は、例えば、データベース20に、現在の間取りとともに、家具の配置レイアウト案が記憶されている場合に表示される。
【0081】
また、間取り用オプション選択情報入力画面G5における「選択中」欄の家具レイアウト案ボタンB52をタップ操作することで、選択中の間取りにおける家具の配置レイアウト案を閲覧できる。具体的には、例えば、家具レイアウト案ボタンB52がタップ操作されると、「選択中」欄の間取り図(選択中の間取りを示す間取り図)に、家具の配置レイアウト図が重ねて表示される。家具レイアウト案ボタンB52は、例えば、データベース20に、採用可能な間取りとともに、家具の配置レイアウト案が記憶されている場合に表示される。
【0082】
間取り用オプション選択情報入力画面G5における決定ボタンB54がタップ操作されると、ユーザー端末30は、選択中の間取りの種類を、間取り選択情報として記憶し、物件情報提示画面G3(
図5)に戻る。ここで記憶された間取り選択情報は、物件情報提示画面G3の「間取り」欄において「変更する」が選択されている状態で登録ボタンB35がタップ操作された際に、オプション選択情報の一部として管理装置10へ送信される(ステップS10)。一方、当該「間取り」欄において「変更しない」が選択されている状態で登録ボタンB35がタップ操作された場合には、間取り選択情報を記憶していたとしても、オプション選択情報の一部として、記憶している間取り選択情報ではなく、デフォルトの情報(「カスタマイズしない」)が管理装置10へ送信される(ステップS10)。
【0083】
《スケルトン用オプション選択情報入力画面》
図11は、スケルトン用オプション選択情報入力画面G6の一例を示す図である。スケルトン用オプション選択情報入力画面G6は、物件情報提示画面G3(
図5)の「スケルトン」欄において、「する」が選択されて、詳細ボタンB33がタップ操作された場合に表示される。
図11に示すスケルトン用オプション選択情報入力画面G6では、水廻り以外をスケルトン状態にして引き渡す「水廻り以外スケルトン」と、水廻りも含めて全体的にスケルトン状態にして引き渡す「全体スケルトン」と、を選択できるようになっている。さらに、
図11に示すスケルトン用オプション選択情報入力画面G6では、スケルトン状態にせずに引き渡す「カスタマイズしない」を選択、すなわちスケルトンに関するオプションを付けないことを選択することもできる。
なお、本実施形態において、選択中のスケルトンの種類のデフォルトは「カスタマイズしない」であるが、これに限られるものではない。
【0084】
データベース20に記憶されている物件情報には、オプション情報が含まれており、当該オプション情報には、対応する物件において採用可能なスケルトンの種類が含まれている。スケルトン用オプション選択情報入力画面G6には、当該採用可能なスケルトンの種類が列挙されている。
すなわち、
図11に示すスケルトン用オプション選択情報入力画面G6は、物件Bのスケルトン用オプション選択情報入力画面G6であるが、このスケルトン用オプション選択情報入力画面G6には、データベース20に記憶されている物件Bの物件情報に含まれる、採用可能なスケルトンの種類(カスタマイズしない、水廻り以外スケルトン、全体スケルトン)が列挙されている。
【0085】
したがって、賃借希望者によって選択された物件が、全体的にスケルトン状態にして引き渡すことを禁止している物件(例えば、全体的にスケルトン状態にすることを賃貸人によって禁止されている物件)である場合には、データベース20に記憶されている当該物件の物件情報に、採用可能なスケルトンの種類として「全体スケルトン」は含まれない。よって、当該物件のスケルトン用オプション選択情報入力画面G6には「全体スケルトン」欄が表示されず、スケルトン用のオプションとして「全体スケルトン」を選択できないようになっている。
【0086】
また、賃借希望者によって選択された物件が、例えば水廻り設備が設置されていない物件(例えば、新築物件で水廻り設備を設置する作業が未着手の物件や、スケルトンハウスなど)である場合には、データベース20に記憶されている当該物件の物件情報に、採用可能なスケルトンの種類として「水廻り以外スケルトン」は含まれない。よって、当該物件のスケルトン用オプション選択情報入力画面G6には「水廻り以外スケルトン」欄が表示されず、スケルトン用のオプションとして「水廻り以外スケルトン」を選択できないようになっている。
【0087】
スケルトン用オプション選択情報入力画面G6における「水廻り以外スケルトン」の上乗せ家賃(個別上乗せ家賃)は、物件内部に現在設置されている設備(水廻りを除く)、装飾、間仕切り等の撤去に要する推定費用に基づく金額である。
また、スケルトン用オプション選択情報入力画面G6における「全体スケルトン」の上乗せ家賃(個別上乗せ家賃)は、物件内部に現在設置されている設備(水廻りを含む)、装飾、間仕切り等の撤去に要する推定費用に基づく金額である。したがって、賃借希望者が選択した物件が、内装(設備・装飾)や間仕切りがない物件(例えば、新築物件で間仕切り工事や内装工事が未着手の物件や、スケルトンハウスなど)の場合には、「全体スケルトン」の上乗せ家賃は発生しない。
【0088】
図11に示すスケルトン用オプション選択情報入力画面G6では、選択中のスケルトンの種類が「全体スケルトン」になっている。
スケルトン用オプション選択情報入力画面G6における決定ボタンB61がタップ操作されると、ユーザー端末30は、選択中のスケルトンの種類を、スケルトン選択情報として記憶し、物件情報提示画面G3(
図5)に戻る。ここで記憶されたスケルトン選択情報は、物件情報提示画面G3の「スケルトン」欄において「する」が選択されている状態で登録ボタンB35がタップ操作された際に、オプション選択情報の一部として管理装置10へ送信される(ステップS10)。一方、当該「スケルトン」欄において「しない」が選択されている状態で登録ボタンB35がタップ操作された場合には、スケルトン選択情報を記憶していたとしても、オプション選択情報の一部として、記憶しているスケルトン選択情報ではなく、デフォルトの情報(「カスタマイズしない」)が管理装置10へ送信される(ステップS10)。
【0089】
《住宅評価情報》
物件情報提示画面G3(
図5)における「住宅評価情報」欄の閲覧ボタンB34がタップ操作されると、ユーザー端末30の表示部に、賃借希望者によって選択された物件(ここでは「物件B」)の住宅評価情報が表示される。
住宅評価情報は、物件内及び物件周辺において聞こえる騒音を評価する騒音情報や、物件の周辺環境を評価する周辺環境情報などを含む情報である。住宅評価情報は、例えば、物件を借りていた今までの賃借人や、物件の周辺住民などによって入力されて、登録(例えばデータベース20に記憶)されるようになっている。
【0090】
カスタマイズ可能物件は、住人(賃借人)が自分好みにカスタマイズできるので、カスタマイズできない通常の賃貸物件と、持ち家と、の間に位置すると言える。
カスタマイズ可能物件は、賃借人がオプション費用等のカスタマイズにかかった費用を負担するので、長期間住むことを前提として賃借される場合が多い。よって、騒音がうるさい、周辺環境が悪い等、長期間住むことを阻害する要因があると、前提が崩れてしまい、賃借人が不利益を被ることとなる。そのため、賃借希望者は、カスタマイズ可能物件を借りてカスタマイズすることを躊躇してしまうおそれがある。
これに対し、本実施形態では、賃借希望者に、カスタマイズ可能物件の住宅評価情報を提示して、騒音や周辺環境の程度を予め把握させるようにしている。これにより、賃借希望者は、カスタマイズ可能物件を借りる前に、長期間住むことを阻害する要因があるか否かを判断できるので、カスタマイズ可能物件を借りてカスタマイズすることを促進できる。
【0091】
ここで、カスタマイズにかかった費用には、オプション費用(上乗せ家賃によって支払う費用)が含まれる。また、オプションとして「DIY」や「スケルトン」を選択した場合には、オプション費用以外の費用も含まれる。例えば、壁紙を「DIY」することを選択した場合(
図7参照)には、オプション費用以外の費用として、自分で用意した壁紙や接着剤などの費用が含まれる。
【0092】
<効果>
本実施形態によれば、以下のような優れた効果を奏する。
本実施形態の管理装置10は、賃貸物件の賃借希望者が使用するユーザー端末30と通信可能な管理装置であって、ユーザー端末30から物件希望情報を取得する物件希望情報取得手段11と、物件希望情報取得手段11が取得した物件希望情報に基づいて、候補物件を検索する候補物件検索手段12と、候補物件検索手段12の検索結果に基づいて、ユーザー端末30から、賃借希望者が選択した物件に関する物件選択情報と、賃借希望者が選択したオプションに関するオプション選択情報と、を取得する選択情報取得手段13と、選択情報取得手段13が取得したオプション選択情報に基づいて、上乗せ家賃を算出する上乗せ家賃算出手段14と、選択情報取得手段13が取得した物件選択情報に対応する物件の基本家賃(オプションを付けずに借りた場合の家賃)と、上乗せ家賃算出手段14が算出した上乗せ家賃と、の和を想定家賃として、ユーザー端末30を介し賃借希望者に提示する想定家賃提示手段15と、を備えている。
【0093】
すなわち、賃借希望者は、当該賃借希望者が賃借人になった際に、賃貸物件にオプションを付けることが可能であり、そのオプションは、上乗せ家賃を払うことを条件に付けることが可能である。そして、管理装置10が想定家賃提示手段15を備えているので、賃借希望者は、上乗せ家賃を含んだ家賃(想定家賃)を確認しながら、物件の選択及びオプションの選択を行うことができる。
したがって、管理装置10が管理する賃貸物件には、賃借人が選択したオプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)が含まれているので、管理装置10は、賃借人がカスタマイズ可能な賃貸物件を提供できる。
また、賃借人が選択したオプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)は、賃借人が入居時にオプションを付ける可能性が高い。すなわち、賃借人が選択したオプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)は、賃借人が内装や間取りなどをカスタマイズすることを前提としているので、当該賃貸物件の賃貸人は、物件内部の修繕を行う必要がない。したがって、賃貸人は、原状回復義務の範囲外の修繕費用(経年変化及び通常損耗分の修繕費用)を負担する必要がないので、賃貸人の負担を軽減できる。つまり、賃借人が選択したオプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)においては、外側部分(外観や躯体など)の修繕費用は、賃貸人が負担し、内側部分の修繕費用(物件内部の修繕費用)は、賃借人が上乗せ家賃によって負担するので、賃貸人の負担を軽減できる。
また、賃借人が選択したオプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)においては、賃借人は、次の賃借人のための修繕費用(原状回復義務の範囲内の修繕費用)を支払う必要がない。すなわち、敷金を払う必要がないため、賃借人の負担を軽減できる。
【0094】
さらに、賃借人が選択したオプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)は、賃借人が変わる度にオプションが付与される可能性が高い。したがって、賃借人が変わる度に物件内部の状態が改善されるので、入居率が向上する。また、当該改善のための費用を賃貸人が負担する必要がないため、賃貸人の負担を軽減できる。
また、建物(マンションやアパートなどの集合住宅)内に複数のカスタマイズ可能物件を設けることで、当該建物を、異なる内装や間取りの物件が複数集まって構成された建物とすることができる。したがって、同一の内装や間取りの物件が複数集まって構成された建物(一般的な集合住宅)との差別化を図ることができ、入居率が向上する。
【0095】
また、本実施形態の管理装置10においては、オプションとして、内装(物件内部の設備・装飾)と、間取りと、スケルトン(スケルトン状態)と、のうち少なくとも一つを選択可能である(
図5~
図11参照)。
すなわち、賃借希望者は、当該賃借希望者が賃借人になった際に、賃貸物件にオプションを付けることが可能であり、オプションを付けることによって、内装(物件内部の設備・装飾)をカスタマイズしたり、間取りをカスタマイズしたりすることができる。したがって、空間や活用に制約がある、好みの部屋に住むことができない等の問題を効果的に解消することができる。
【0096】
なお、本実施形態において選択できるオプション、すなわち物件情報提示画面G3(
図5)において選択できるオプションは、「内装」と「間取り」と「スケルトン」とに限られるものではない。例えば、オプションとして「設備プラン」を選択できるようにしてもよい。
また、本実施形態において選択できる内装の種類(壁紙の種類、インターホンの種類、テレワークスペースの種類等)、間取りの種類、スケルトンの種類、設備プランの種類等は、データベース20に記憶されている種類に限られるものではない。例えば、所定のタイミング(例えばステップS6で選択された物件がカスタマイズ可能物件であることが判明した時点)で、管理装置10がAI(Artificial Intelligence)機能等によって選択可能な種類を導出し、その導出した種類の中から賃借希望者に選択させるようにしてもよい。
【0097】
また、本実施形態の管理装置10においては、オプションとして、DIYを選択可能である(
図7~
図9参照)。
すなわち、賃借希望者は、当該賃借希望者が賃借人になった際に、賃貸物件にオプションを付けることが可能であり、オプションを付けることによって、内装(物件内部の設備・装飾)をDIYしたり、間取りをDIYしたりすることができる。したがって、空間や活用に制約がある、好みの部屋に住むことができない等の問題を効果的に解消することができる。
なお、オプションとして、DIYが選択された場合、DIYで棚等を設置できるように、オプションとして補強下地の設置を選択できるようにしてもよい。
【0098】
また、本実施形態の管理装置10は、DIYサポート画像を、ユーザー端末30を介し賃借希望者に提示可能である(
図7~
図9参照)。
すなわち、賃借希望者は、DIYの仕方等を把握した上で、オプションとしてDIYを選択できる。したがって、DIYの仕方が不明である等の理由でDIYを躊躇することを抑制できるので、オプションとしてDIYを選択することを促進できる。
【0099】
なお、オプションとしてDIYを選択可能な物件であって、DIY用の工具を貸出可能な物件の場合は、DIY用の工具の貸し出しが可能である旨を、賃借希望者に提示するようにしてもよい。これにより、オプションとしてDIYを選択することを促進できる。
また、DIYの仕方等をワークシップで教えてもらう等、情報交換ができる仕組みを作ってもよい。
【0100】
また、本実施形態の管理装置10は、賃借希望者が選択した物件における家具の配置レイアウト案を、ユーザー端末30を介し当該賃借希望者に提示可能である(
図10参照)。
したがって、賃借希望者は、家具の配置レイアウトを確認しながら、物件の選択及びオプションの選択を行うことができる。
【0101】
また、本実施形態の管理装置10において、賃借希望者が選択した物件で採用可能な各オプションを、当該オプションを採用した場合に発生する個別の上乗せ家賃(個別上乗せ家賃)とともに、ユーザー端末30を介し当該賃借希望者に提示することが可能である(
図6~
図11参照)。
したがって、賃借希望者は、個別の上乗せ家賃を確認しながら、オプションの選択を行うことができる。
【0102】
また、本実施形態の管理装置10は、賃借希望者が選択した物件の評価に関する情報(住宅評価情報)を、ユーザー端末30を介し当該賃借希望者に提示可能である(
図5参照)。
したがって、賃借希望者は、物件を借りる前に、当該物件の評価に関する情報に基づいて、長期間住むことを阻害する要因があるか否か等を判断できるので、オプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)を借りてオプションを付けること(カスタマイズすること)を促進できる。
なお、住宅評価情報は、騒音情報、周辺環境情報に限られるものではない。住宅評価情報には、例えば、光熱費シミュレーションに関する情報、具体的には、例えば、賃貸物件における過去の光熱費データ(例えば物件を借りていた今までの賃借人等によって入力された光熱費データ)と、賃借希望者における過去の光熱費データと、に基づきシミュレーションした結果に関する情報を含んでいてもよい。
【0103】
また、本実施形態の賃貸システム1は、管理装置10と、ユーザー端末30と、を備えている。
したがって、賃貸システム1で扱う賃貸物件には、賃借人が選択したオプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)が含まれているので、賃貸システム1は、賃借人がカスタマイズ可能な賃貸物件を提供できる。
また、賃借人が選択したオプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)においては、外側部分(外観や躯体など)の修繕費用は、賃貸人が負担し、内側部分の修繕費用(物件内部の修繕費用)は、賃借人が上乗せ家賃によって負担するので、賃貸人の負担を軽減できる。
また、賃借人が選択したオプションを付けることができる賃貸物件(カスタマイズ可能物件)においては、賃借人は、次の賃借人のための修繕費用(原状回復義務の範囲内の修繕費用)を支払う必要がない。すなわち、敷金を払う必要がないため、賃借人の負担を軽減できる。
【0104】
なお、データベース20に記憶されている賃貸物件の物件情報には、上記の各種情報以外の情報が含まれていてもよい。具体的には、例えば、データベース20に記憶されている賃貸物件の物件情報には、当該賃貸物件を含む建物の細かい仕様、夏や冬の日当たりライン、ゴミ捨て場、駐輪場、自治体・地区文化等、上記の各種情報以外の情報が含まれていてもよい。
物件情報提示画面G3に、賃貸物件の物件情報として、データベース20に記憶されている当該賃貸物件の物件情報の略全てを表示するようにしてもよい。これにより、賃借希望者に多くの情報を提供できるので、住み始めてから不満が溜まる等の問題を回避できる。
【0105】
また、本実施形態における賃貸物件は、賃借人がカスタマイズ可能である。賃貸物件をカスタマイズすることによって、当該賃貸物件に愛着がわき、長期に亘って住む可能性を高めることができる。
さらに、例えば、長期割引制度を導入して、賃貸物件の基本家賃を、当該賃貸物件を借りている期間に応じて減額するようにしてもよい。これにより、長期に亘って住んでいれば基本家賃が下がるので、長期に亘って住む可能性を高めることができる。
【0106】
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態について説明する。なお、説明の便宜上、上記の第一実施形態と共通する要素については共通の符号を付して説明を省略又は簡略する。
第二実施形態では、賃貸物件の基本家賃が、第一実施形態と異なる。
【0107】
第一実施形態における賃貸物件の基本家賃(
図5参照)は、賃貸人(物件オーナー)に支払われる賃貸料(第一賃貸料Ca)である。
これに対し、第二実施形態における賃貸物件の基本家賃は、賃貸人(物件オーナー)に支払われる賃貸料(第一賃貸料Ca)だけでなく、元賃借人に支払われる賃貸料である第二賃貸料α,βを含んでいる。この第二賃貸料α,βは、元賃借人が賃貸物件に付与した付加価値に基づき設定される。この付加価値は、例えば、賃貸物件に対し行ったカスタマイズ(内装のカスタマイズや間取りのカスタマイズなど)等である。したがって、カスタマイズ可能物件の賃借人は、オプション費用等のカスタマイズにかかった費用を負担する必要があるが、その負担した費用を、当該カスタマイズ可能物件から退去した後に回収できる。これにより、カスタマイズにかかる費用の増大が懸念材料となってカスタマイズすることを躊躇すること等を抑制できるので、カスタマイズ可能物件を借りてカスタマイズすることをより効果的に促進できる。
【0108】
図12を用いて、第二実施形態における基本家賃の一例を説明する。
例えば、賃貸物件である物件Zに関する所定の権利(例えば用益権)をNFT(Non-Fungible Token)化する。そして、
図12(a)に示すように、物件ZのNFTは、物件Zの賃貸人から物件Zの最初の借主(物件Zに関する所定の権利をNFT化して最初の借主)である賃借人Aに譲渡され、その瞬間から、賃借人Aから賃貸人に第一賃貸料Caを支払う義務が発生する。最初の借主である賃借人Aが支払う基本家賃は、第一賃貸料Caのみである。また、物件Zがカスタマイズ可能物件であり、賃借人Aが物件Zにオプション(内装、間取り、スケルトン等)を付けた場合には、賃借人Aは更に上乗せ家賃を支払う必要がある。
【0109】
賃借人Aが物件Zから退去した場合には、
図12(b)に示すように、物件ZのNFTは、物件Zの二番目の借主(物件Zに関する所定の権利をNFT化して二番目の借主)である賃借人Bに譲渡され、その瞬間から、賃借人Bから賃貸人に第一賃貸料Caを支払う義務が発生する。また、元賃借人である賃借人Aが物件Zをカスタマイズする等して物件Zに付加価値を付与した場合には、賃借人Aは、その付加価値に基づく賃貸料である第二賃貸料αを、賃借人Bに請求できる。したがって、二番目の借主である賃借人Bが支払う基本家賃は、第一賃貸料Caと第二賃貸料αとの和である。また、賃借人Bが物件Zにオプションを付けた場合には、賃借人Bは更に上乗せ家賃を支払う必要がある。
【0110】
賃借人Bが物件Zから退去した場合には、
図12(c)に示すように、物件ZのNFTは、物件Zの三番目の借主(物件Zに関する所定の権利をNFT化して三番目の借主)である賃借人Cに譲渡され、その瞬間から、賃借人Cから賃貸人に第一賃貸料Caを支払う義務が発生する。また、元賃借人である賃借人Aが物件Zをカスタマイズする等して物件Zに付加価値を付与した場合には、賃借人Aは、その付加価値に基づく賃貸料である第二賃貸料αを、賃借人Cに請求できる。また、元賃借人である賃借人Bが物件Zをカスタマイズする等して物件Zに付加価値を付与した場合には、賃借人Bは、その付加価値に基づく賃貸料である第二賃貸料βを、賃借人Cに請求できる。したがって、三番目の借主である賃借人Cが支払う基本家賃は、第一賃貸料Caと第二賃貸料αと第二賃貸料βとの和である。また、賃借人Cが物件Zにオプションを付けた場合には、賃借人Cは更に上乗せ家賃を支払う必要がある。
賃借人Cが物件Zから退去した後も、同じようにして物件Zの基本家賃が設定される。
【0111】
本実施形態においては、賃借人Aに対し、第二賃貸料αがn回(例えば36回)に亘って支払われた場合には、賃借人Aに対する第二賃貸料αの支払いは終了するものとする。同様に、賃借人Bに対し、第二賃貸料βがn回(例えば36回)に亘って支払われた場合には、賃借人Bに対する第二賃貸料βの支払いは終了するものとする。
【0112】
したがって、物件Zの借主が賃借人Bである期間に、賃借人Bから元賃借人である賃借人Aに第二賃貸料αがn回(例えば36回)支払われて、賃借人Aに対する第二賃貸料αの支払いが終了した場合には、それよりも後における賃借人Bが支払う基本家賃は、第一賃貸料Caのみとなる。また、賃借人Aに対する第二賃貸料αの支払いが終了した後に、物件Zの借主が賃借人Cになった場合には、賃借人Cが支払う基本家賃は、第一賃貸料Ca及び第二賃貸料βとなる。賃借人Bに対する第二賃貸料βの支払いが終了した場合も同様である。
また、物件Zの借主が賃借人Cである期間に、賃借人B及び賃借人Cから賃借人Aに第二賃貸料αがn回(例えば36回)支払われて、賃借人Aに対する第二賃貸料αの支払いが終了した場合には、それよりも後における賃借人Cが支払う基本家賃は、第一賃貸料Ca及び第二賃貸料βとなる。賃借人Bに対する第二賃貸料βの支払いが終了した場合も同様である。
【0113】
図13は、第二実施形態における賃貸システム1の構成の一例を示すブロック図である。
第二実施形態では、データベース20に、付加価値情報を記憶する点が第一実施形態と異なる。
また、第二実施形態では、管理装置10の機能が第一実施形態と異なる。具体的には、第二実施形態の管理装置10は、
図13に示すように、物件希望情報取得手段11、候補物件検索手段12、選択情報取得手段13、上乗せ家賃算出手段14及び想定家賃提示手段15に加えて、第一決定手段16及び第二決定手段17を備えている。
【0114】
本実施形態のデータベース20は、本実施形態の賃貸システム1に必要な各種情報を記憶している。
具体的には、データベース20には、例えば、賃貸物件の物件情報に加えて、賃貸物件に付与された付加価値に関する付加価値情報が、物件ごとに記憶されている。
データベース20に記憶されている賃貸物件の付加価値情報には、例えば、当該賃貸物件に実際に付けたオプション(内装及びその種類、間取り及びその種類、スケルトン及びその種類等)に関する情報、及びそのオプションを付けた賃借人(元賃借人を含む)のユーザーIDが含まれている。
【0115】
また、データベース20に記憶されている賃貸物件の付加価値情報には、賃借人が入居時や入居中や退去時に当該賃貸物件のリフォーム(リノベーション)を自分で行った場合に、それにかかったリフォーム費用を把握可能な費用情報、及びその賃借人(元賃借人を含む)のユーザーIDが含まれている。
ここで、費用情報は、例えば、賃借人によって直接入力されたリフォーム(リノベーション)にかかった費用であってもよいし、リフォーム(リノベーション)後の物件内部の様子が分かる画像(室内写真等)であってもよい。
費用情報を記憶することによって、物件内部の価値をより正確に判定することが可能となる。例えば、付けたオプションがスケルトンである場合や、付けたオプションが内装であって当該内装の種類(壁紙の種類、インターホンの種類、テレワークスペースの種類等)が「DIY」である場合など、賃貸物件に実際に付けたオプションだけでは物件内部の価値を判定できない場合がある。このような場合であっても、当該賃貸物件の費用情報が記憶されていれば、その費用情報に基づいて、当該賃貸物件における物件内部の価値を判定することが可能となる。
【0116】
さらに、データベース20に記憶されている賃貸物件の付加価値情報には、例えば、当該賃貸物件を退去する時に残した家具家電に関する情報、及びその家具家電を残した元賃借人のユーザーIDと、当該賃貸物件の利便性を向上させるサービス(例えば、定期的に近くのスーパーマーケットから当該賃貸物件へ買い物を届けるサービス)に関する情報、及びそのサービスを付けた賃借人(元賃借人を含む)のユーザーIDと、当該賃貸物件の住宅評価情報、及びその住宅評価情報を入力した賃借人(元賃借人を含む)のユーザーIDと、が含まれている。
【0117】
管理装置10は、
図13に示すように、賃貸物件の賃貸人に支払われる第一賃貸料Caを決定する第一決定手段16を備える。
第一決定手段16は、賃貸物件の第一賃貸料Caを、当該賃貸物件の価値(賃借人が付与した付加価値は除く)や、周辺物件の相場などに基づいて決定する。第一賃貸料Caの決定に使用される賃貸物件の価値は、賃借人(元賃借人を含む)が当該賃貸物件に付与した付加価値以外の価値であり、具体的には、例えば、当該賃貸物件の外側部分(外観や躯体)、当該賃貸物件を含む建物が建っている地域、最寄り駅、最寄り駅からの距離、専有面積、築年数、設備(賃借人が付けた設備は除く)や特徴、共用部分の情報等である。
第一賃貸料Caは、定期的に(例えば2年ごと)に更新されてもよいし、借主が変わる時に更新されてもよい。
【0118】
さらに、第一決定手段16は、決定した第一賃貸料Caを表示するためのデータを、通信ネットワークNを介して賃貸人が使用する情報端末(図示省略)へ送信する。これにより、第一決定手段16によって決定された第一賃貸料Caが、当該情報端末を介して賃貸人に提示される。
なお、賃貸人が提示された第一賃貸料Caを承認しなかった場合には、第一決定手段16は、第一賃貸料Caを再度算出するようにしてもよい。あるいは、第一決定手段16は、第一賃貸料Caとして妥当な範囲を算出して賃貸人に提示し、賃貸人がその範囲内から第一賃貸料Caを確定するようにしてもよい。
【0119】
また、管理装置10は、
図13に示すように、賃貸物件の元賃借人に支払われる第二賃貸料α,β,…を決定する第二決定手段17を備える。
第二決定手段17は、元賃借人が賃貸物件に付与した付加価値に基づいて第二賃貸料を決定する。具体的には、第二決定手段17は、データベース20に記憶されている賃貸物件の付加価値情報に基づいて、元賃借人が当該賃貸物件に付与した付加価値に相当する相当金額を算出する。そして、第二決定手段17は、当該算出した相当金額を、n(例えばn=36)で割った金額を第二賃貸料とする。
【0120】
具体的には、例えば
図12(b)に示すように、物件ZのNFTが賃借人Aから別の賃借人に譲渡される際、すなわち、物件Zから退去する旨の通知を賃借人Aから受けて、新たな賃借人を募集する際に、第二決定手段17は、データベース20に記憶されている物件Zの付加価値情報の中から、賃借人AのユーザーIDとともに記憶されている情報を抽出し、抽出した情報に基づいて、賃借人Aが物件Zに付与した付加価値に相当する相当金額を算出する。そして、第二決定手段17は、当該算出した相当金額を、n(例えば36)で割った金額を第二賃貸料αとする。
なお、前述したように、賃借人Aに対する第二賃貸料αの支払いは、当該支払いの回数がn回(例えば36回)に達した時点で終了する。
【0121】
さらに、第二決定手段17は、決定した第二賃貸料αを表示するためのデータを、通信ネットワークNを介して賃借人Aが使用するユーザー端末30へ送信する。これにより、第二決定手段17によって決定された第二賃貸料αが、ユーザー端末30を介して賃借人Aに提示される。
なお、賃借人Aが提示された第二賃貸料αを承認しなかった場合には、第二決定手段17は、第二賃貸料αを再度算出するようにしてもよい。あるいは、第二決定手段17は、第二賃貸料αとして妥当な範囲を算出して賃借人Aに提示し、賃借人Aがその範囲内から第二賃貸料αを確定するようにしてもよい。
そして、第一決定手段16によって決定された第一賃貸料Caと、第二決定手段17によって決定された第二賃貸料αと、の和が基本家賃として、新たな賃借人を募集するための物件情報提示画面(
図5)に表示されて、ユーザー端末30を介して賃借人B等の賃借希望者に提示される。
【0122】
また、例えば
図12(c)に示すように、物件ZのNFTが賃借人Bから別の賃借人に譲渡される際、すなわち、物件Zから退去する旨の通知を賃借人Bから受けて、新たな賃借人を募集する際に、第二決定手段17は、データベース20に記憶されている物件Zの付加価値情報の中から、賃借人BのユーザーIDとともに記憶されている情報を抽出し、抽出した情報に基づいて、賃借人Bが物件Zに付与した付加価値に相当する相当金額を算出する。そして、第二決定手段17は、当該算出した相当金額を、n(例えば36)で割った金額を第二賃貸料βとする。
なお、前述したように、賃借人Bに対する第二賃貸料βの支払いは、当該支払いの回数がn回(例えば36回)に達した時点で終了する。
【0123】
さらに、第二決定手段17は、決定した第二賃貸料βを表示するためのデータを、通信ネットワークNを介して賃借人Bが使用するユーザー端末30へ送信する。これにより、第二決定手段17によって決定された第二賃貸料βが、ユーザー端末30を介して賃借人Bに提示される。
なお、賃借人Bが提示された第二賃貸料βを承認しなかった場合には、第二決定手段17は、第二賃貸料βを再度算出するようにしてもよい。あるいは、第二決定手段17は、第二賃貸料βとして妥当な範囲を算出して賃借人Bに提示し、賃借人Bがその範囲内から第二賃貸料βを確定するようにしてもよい。
【0124】
そして、賃借人Aに対する第二賃貸料αの支払いが終了していない場合には、第一決定手段16によって決定された第一賃貸料Caと、第二決定手段17によって決定された第二賃貸料α(例えば、物件Zから退去する旨の通知を賃借人Aから受けて、新たな賃借人を募集する際に決定された第二賃貸料α)と、第二決定手段17によって決定された第二賃貸料βと、の和が基本家賃として、新たな賃借人を募集するための物件情報提示画面(
図5)に表示されて、ユーザー端末30を介して賃借人C等の賃借希望者に提示される。
また、賃借人Aに対する第二賃貸料αの支払いが終了している場合には、第一決定手段16によって決定された第一賃貸料Caと、第二決定手段17によって決定された第二賃貸料βと、の和が基本家賃として、新たな賃借人を募集するための物件情報提示画面(
図5)に表示されて、ユーザー端末30を介して賃借人C等の賃借希望者に提示される。
【0125】
<効果>
本実施形態によれば、第一実施形態の効果に加えて、以下のような優れた効果を奏する。
本実施形態の管理装置10は、賃貸物件の賃借人(元賃借人を含む)が使用するユーザー端末30と通信可能な管理装置であって、賃貸物件の賃貸人に支払われる第一賃貸料Caを決定する第一決定手段16と、賃貸物件の元賃借人に支払われる第二賃貸料α,βを決定する第二決定手段17と、を備えており、第二決定手段17は、賃借人A,B(第二賃借人)が賃貸物件に付与した付加価値に基づいて第二賃貸料α,βを決定し、当該決定した第二賃貸料α,βを表示するためのデータを、賃借人A,B(第二賃借人)が使用するユーザー端末30へ送信する。
そして、賃貸物件の借主が賃借人B(第一賃借人)である期間には、
図12(b)に示すように、賃貸人に対し第一賃貸料Caが支払われるとともに、賃借人Bよりも前の借主である賃借人A(第二賃借人)に対し第二賃貸料αが支払われる。
また、賃貸物件の借主が賃借人C(第一賃借人)である期間には、
図12(c)に示すように、賃貸人に対し第一賃貸料Caが支払われるとともに、賃借人Cよりも前の借主である賃借人A(第二賃借人)及び賃借人B(第二賃借人)に対し第二賃貸料α及び第二賃貸料βがそれぞれ支払われる。
【0126】
すなわち、賃借人は、賃貸物件に付加価値を付与することが可能であり、当該賃貸物件から退去した後に、付与した付加価値に基づく第二賃貸料を受け取ることができるので、賃貸にかかる費用に対し納得感を得ることができる。
また、賃借人が賃貸物件に付加価値を付与してくれるので、賃貸人は、賃貸物件に付加価値を付与する必要がない。したがって、賃貸人は、付加価値を付与するための費用を負担する必要がないので、賃貸にかかる費用に対し納得感を得ることができる。
【0127】
なお、第二決定手段17は、賃借人が賃貸物件に付与した付加価値と、賃借人評価情報と、に基づいて第二賃貸料を決定するようにしてもよい。
賃借人評価情報は、例えば、不動産業者や物件オーナーなどによって入力されてデータベース20に登録された、賃借人の評価に関する信用情報である。具体的には、賃借人評価情報は、例えば、過去の賃貸物件における入居時(クリーニング後)及び退去時(クリーニング前)の写真等の過去の使用状況が分かる情報や、過去の賃貸物件における退去時にかかった修繕費用が分かる情報、過去の賃貸物件における素行(他の賃借人からのクレーム回数、トラブルの有無、家賃の支払い状況等)が分かる情報などである。
すなわち、第二決定手段17は、賃借人が付与した付加価値に基づき算出される第二賃貸料を標準第二賃貸料とし、当該賃借人の評価が高い場合には、当該賃借人に支払われる第二賃貸料として、標準第二賃貸料よりも高い賃料を決定し、当該賃借人の評価が中程度の場合には、当該賃借人に支払われる第二賃貸料として、標準第二賃貸料と同一の賃料を決定し、当該賃借人の評価が低い場合には、当該賃借人に支払われる第二賃貸料として、標準第二賃貸料よりも低い賃料を決定するようにしてもよい。
【0128】
さらに、本実施形態の候補物件検索手段12(及び第一実施形態の候補物件検索手段12)は、物件希望情報取得手段11が取得した物件希望情報と、データベース20に記憶されている賃借人評価情報と、に基づいて候補物件を検索するようにしてもよい。
すなわち、賃貸物件の賃貸人は、賃借人評価情報に基づいて、当該賃貸物件の賃借人を取捨選択するようにしてもよい。具体的には、評価が高い賃借人のみが借りることができる賃貸物件があってもよい。
【0129】
また、第一決定手段16は、賃貸物件の価値(賃借人が付与した付加価値は除く)や周辺物件の相場などと、データベース20に記憶されている賃借人評価情報と、に基づいて第一賃貸料Caを決定するようにしてもよい。
具体的には、第一決定手段16は、賃借人が借りる賃貸物件の価値(賃借人が付与した付加価値は除く)や周辺物件の相場などに基づき算出される第一賃貸料を標準第一賃貸料とし、当該賃借人の評価が高い場合には、当該賃借人が支払う第一賃貸料として、標準第一賃貸料よりも低い賃料を決定し、当該賃借人の評価が中程度の場合には、当該賃借人が支払う第一賃貸料として、標準第一賃貸料と同一の賃料を決定し、当該賃借人の評価が低い場合には、当該賃借人が支払う第一賃貸料として、標準第一賃貸料よりも高い賃料を決定するようにしてもよい。
【0130】
また、本実施形態の管理装置10(及び第一実施形態の管理装置10)は、データベース20に記憶されている複数の賃借人評価情報の中から、賃借希望者の賃借人評価情報を抽出し、当該賃借希望者が選択した物件の賃貸人(物件オーナー)や不動産業者に、抽出した賃借人評価情報を提示するようにしてもよい。これにより、賃貸人や不動産業者は、賃貸契約前に、賃借希望者の評価を確認することができるので、安心して貸し出すことができる。
【0131】
また、本実施形態の管理装置10において、賃借人A(第二賃借人)に対し、第二賃貸料αがn回(例えば36回)に亘って支払われた場合に、賃借人Aに対する第二賃貸料αの支払いを終了可能である。また、賃借人B(第二賃借人)に対し、第二賃貸料βがn回(例えば36回)に亘って支払われた場合に、賃借人Bに対する第二賃貸料βの支払いを終了可能である。
したがって、元賃借人の人数分だけ、第二賃貸料が加算されることがなくなるので、第二賃貸料の増大を防止できる。
【0132】
また、本実施形態の管理装置10において、第二決定手段17は、賃借人A,B(第二賃借人)が賃貸物件に付与した付加価値に相当する相当金額を、n(nは2以上の整数。例えばn=36)で割った金額を第二賃貸料α,βとすることが可能である。
したがって、元賃借人は、付加価値を付与するのにかかった費用を、確実に回収できる。具体的には、元賃借人は、内装や間取りなどのカスタマイズにかかった費用、家具家電にかかった費用等、実際に要した費用を確実に回収できる。さらに、付加価値として、賃借人が賃貸物件の利便性を向上させるサービスに登録した場合には、それに相当する金額が第二賃貸料に含まれることになるし、付加価値として、賃借人が賃貸物件の住宅評価情報を入力した場合には、それに相当する金額が第二賃貸料に含まれることとなるので、手間賃も回収できる。
また、付加価値を付与するのにかかった費用を確実に回収できるので、賃借人が賃貸物件に対し付加価値を付与することを促進可能となる。
【0133】
また、本実施形態の管理装置10は、第一賃貸料と、第二賃貸料と、の和を賃貸物件の家賃(基本家賃)として、ユーザー端末30を介し当該賃貸物件の賃借希望者に提示可能である。
具体的には、例えば、賃借人Aの次に物件Zの借主になる賃借人Bが、賃貸物件を探している期間においては、管理装置10は、第一賃貸料Caと、第二賃貸料αと、の和を物件Zの基本家賃として、ユーザー端末30を介し賃借人Bに提示する(
図5参照)。
また、例えば、賃借人Bの次に物件Zの借主になる賃借人Cが、賃貸物件を探している期間においては、管理装置10は、第一賃貸料Caと、第二賃貸料α,βと、の和を物件Zの基本家賃として、ユーザー端末30を介し賃借人Cに提示する(
図5参照)。
したがって、第二賃貸料を含んだ家賃が賃借希望者に提示されるので、賃借希望者(賃借人)は賃貸にかかる費用に対し納得感を得ることができる。
【0134】
また、本実施形態の管理装置10は、賃借希望者が賃貸物件に付与する予定の付加価値(オプション)に基づいて、上乗せ家賃を算出する上乗せ家賃算出手段14と、第一賃貸料と第二賃貸料との和である基本家賃(オプションを付けずに借りた場合の家賃)と、上乗せ家賃算出手段14が算出した上乗せ家賃と、の和を想定家賃として、賃借希望者に提示する想定家賃提示手段15と、を備えている。
具体的には、例えば、賃借人Aの次に物件Zの借主になる賃借人Bが、賃貸物件を探している期間においては、上乗せ家賃算出手段14は、賃借人Bが物件Zに付与する予定の付加価値に基づいて、上乗せ家賃を算出し、想定家賃提示手段15は、第一賃貸料Caと第二賃貸料αとの和である基本家賃と、上乗せ家賃算出手段14が算出した上乗せ家賃と、の和を想定家賃として、ユーザー端末30を介し賃借人Bに提示する。
また、例えば、賃借人Bの次に物件Zの借主になる賃借人Cが、賃貸物件を探している期間においては、上乗せ家賃算出手段14は、賃借人Cが物件Zに付与する予定の付加価値に基づいて、上乗せ家賃を算出し、想定家賃提示手段15は、第一賃貸料Caと第二賃貸料α,βとの和である基本家賃と、上乗せ家賃算出手段14が算出した上乗せ家賃と、の和を想定家賃として、ユーザー端末30を介し賃借人Cに提示する。
【0135】
すなわち、賃借希望者は、当該賃借希望者が賃借人になった際に、賃貸物件に付加価値(具体的には、付加価値のうちオプション)を付けることが可能であり、その付加価値は、上乗せ家賃を払うことを条件に付けることが可能である。そして、管理装置10が想定家賃提示手段15を備えているので、賃借希望者は、上乗せ家賃を含んだ家賃(想定家賃)を確認しながら、物件の選択及び付加価値の選択を行うことができる。
【0136】
また、本実施形態の賃貸システム1は、管理装置10と、ユーザー端末30と、を備えている。
すなわち、賃借人は、賃貸物件に付加価値を付与することが可能であり、当該賃貸物件から退去した後に、付与した付加価値に基づく第二賃貸料を受け取ることができるので、賃貸にかかる費用に対し納得感を得ることができる。
また、賃借人が賃貸物件に付加価値を付与してくれるので、賃貸人は、賃貸物件に付加価値を付与する必要がない。したがって、賃貸人は、付加価値を付与するための費用を負担する必要がないので、賃貸にかかる費用に対し納得感を得ることができる。
【0137】
また、近年、SDGs(Sustainable Development Goals)の目標達成が求められており、建築業界においても、様々な取り組みが進められている。
第一実施形態及び第二実施形態における賃貸物件は、賃借人がカスタマイズ可能である。賃貸物件をカスタマイズすることによって、当該賃貸物件に愛着がわき、長期に亘って住む可能性を高めることができるので、引越しの頻度を抑制できる。引越しによって、ゴミが大量に生じたり引越し車が稼働したりするので、二酸化炭素が排出されるが、引越しの頻度を抑制することによって、二酸化炭素の削減に貢献できる(目標13)。
【符号の説明】
【0138】
1 賃貸システム
10 管理装置
11 物件希望情報取得手段
12 候補物件検索手段
13 選択情報取得手段
14 上乗せ家賃算出手段
15 想定家賃提示手段
16 第一決定手段
17 第二決定手段
30 ユーザー端末
Ca 第一賃貸料
α,β 第二賃貸料
【要約】
【課題】賃借人がカスタマイズ可能で、賃貸人の負担を軽減可能な賃貸物件を提供する。
【解決手段】賃貸物件の賃借希望者が使用するユーザー端末30と通信可能な管理装置10であって、ユーザー端末30から物件希望情報を取得する物件希望情報取得手段11と、前記取得された物件希望情報に基づいて候補物件を検索する候補物件検索手段12と、候補物件検索手段12の検索結果に基づいて、ユーザー端末30から、賃借希望者が選択した物件に関する物件選択情報と、賃借希望者が選択したオプションに関するオプション選択情報と、を取得する選択情報取得手段13と、前記取得されたオプション選択情報に基づいて上乗せ家賃を算出する上乗せ家賃算出手段14と、前記取得された物件選択情報に対応する物件の基本家賃と、前記算出された上乗せ家賃と、の和を想定家賃として、ユーザー端末30を介し賃借希望者に提示する想定家賃提示手段15と、を備える。
【選択図】
図2