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特許7561006ユーザーの流体のサンプルを抽出および採取するためのサンプル採取デバイス、システム、および方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-25
(45)【発行日】2024-10-03
(54)【発明の名称】ユーザーの流体のサンプルを抽出および採取するためのサンプル採取デバイス、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/151 20060101AFI20240926BHJP
   G01N 1/10 20060101ALI20240926BHJP
   G01N 33/48 20060101ALI20240926BHJP
【FI】
A61B5/151 200
G01N1/10 V
G01N33/48 S
【請求項の数】 8
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020186649
(22)【出願日】2020-11-09
(65)【公開番号】P2021097998
(43)【公開日】2021-07-01
【審査請求日】2023-11-07
(31)【優先権主張番号】19208831
(32)【優先日】2019-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】520438903
【氏名又は名称】ループ メディカル エスアー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100145791
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 志麻子
(74)【代理人】
【識別番号】100147762
【弁理士】
【氏名又は名称】藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】ケヴァル,アーサー
【審査官】喜々津 徳胤
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-134392(JP,A)
【文献】特表2018-524090(JP,A)
【文献】特表2014-501555(JP,A)
【文献】特表2002-516147(JP,A)
【文献】米国特許第5636640(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B5/15-5/157
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の血液サンプル(3500)を採取するためのサンプル採取デバイス(3200)であって、前記サンプル採取デバイス(3200)は、少なくとも、
- 第1の部分的に変形可能なシェル(3110)と、
- 第2の少なくとも部分的に穿孔可能なシェル(3201)と
を含み、
前記採取デバイス(3200)の装着状態において、事前にパッケージングされた真空が、前記第1のシェル(3110)と前記第2のシェル(3201)との間にシールされており、
さらに、前記第2のシェル(3201)は、前記装着状態において、サンプルコンテナ(3212)および自動的な機械的カッティングメカニズムを保持しており、前記自動的な機械的カッティングメカニズムは、回転可能なカッティングブレード(3206)およびアクチュエータースプリング(3204)を含み、前記アクチュエータースプリング(3204)は、前記第1のシェル(3110)を押すことによって作動可能になっており、それによって、前記カッティングブレード(3206)を解放して回転させ、
さらに、前記第1のシェル(3110)を押すことによって、前記事前にパッケージングされた真空が、前記第2のシェル(3201)の採取開口部(3231)へ解放され、前記真空が、吸引効果を実現するようになっており、前記回転可能なカッティングブレード(3206)によって生成された切開部から出て来る血液が、前記サンプルコンテナ(3212)の中へ漏れ出すようになっている、サンプル採取デバイス(3200)。
【請求項2】
前記カッティングブレード(3206)は、回転可能なプランジャー(3203)の上に装着されており、および/または、回転可能なプランジャー(3203)の一部であることを特徴とする、請求項1に記載のサンプル採取デバイス(3200)。
【請求項3】
前記プランジャーは、シール部分(3203a)をさらに含み、前記シール部分(3203a)は、血液の採取の後に、前記サンプルコンテナが前記シール部分によってシールされるおよび/またはシールされ得るように配置および構成されており、前記サンプルコンテナ(3212)が前記プランジャー(3203)およびそのシール(3203a)によって閉じられるようになっていることを特徴とする、請求項2に記載のサンプル採取デバイス(3200)。
【請求項4】
前記プランジャー(3203)は、隔壁(3203b)をさらに含むことを特徴とする、請求項2または3に記載のサンプル採取デバイス(3200)。
【請求項5】
前記カッティングブレード(3206)は、カッティング縁部(3206a)を含み、前記カッティング縁部(3206a)は、鋭利な端部(3206b)および丸みを帯びた端部(3206c)を有していることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(3200)。
【請求項6】
前記カッティングブレード(3206)の前記カッティング縁部(3206a)は、15°~25°の範囲から選ばれた角度γ、特に、おおよそ19°~21°の範囲から選ばれた角度γ、好ましくは、おおよそ20°の角度γを有していることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(3200)。
【請求項7】
前記カッティングブレード(3206)の前記鋭利な端部(3206b)は、45°~55°の範囲から選ばれた角度δ、特に、おおよそ47°~53°の範囲から選ばれた角度δ、好ましくは、おおよそ50°の角度δを有していることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(3200)。
【請求項8】
前記カッティングブレード(3206)の前記丸みを帯びた端部(3206c)は、前記丸みを帯びた端部(3206c)の側にある前記カッティングブレード(3206)の外側縁部と同じ半径Rを有していることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(3200)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーの流体、たとえば、血液、とりわけ、毛細血管血液のサンプルを採取するためのサンプル採取デバイスに関する。また、本発明は、このサンプルを抽出および採取するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
静脈穿刺は、静脈が中空の針によって穿刺され、血液がチューブの中へ採取される、血液採取方法である。この方法は、チューブの中への大量の高品質の血液サンプルの採取を可能にする。いくつかのチューブが、1つの血液サンプリングの間に充填され得る。そのうえ、これらのチューブは、高度に自動化された血液分析器と互換性があり、それは、1日当たり数千のサンプルを分析することが可能である。これらの高いスループット能力は、最小のコストで、高速で臨床グレードの診断に対する高まるニーズに応える。
【0003】
しかし、この方法は、特定の資格および専用のインフラストラクチャーを備えた医療従事者(たとえば、看護師)を必要とする。そのうえ、リスクは、静脈を穿刺することに関連付けられる。静脈が壊れやすい場合、または、行為が適正に実施されない場合には、それは、血腫を結果として生じさせる可能性がある。また、針刺し傷害のリスクも存在しており、それは、血液によって感染する病気に医療従事者をさらす可能性がある。
【0004】
他方では、フィンガープリック方法は、ランセットを使用して指先における皮膚を切開することから構成される。1滴または数滴の毛細血管血液が、キャピラリーチューブまたは専用の分析デバイス(たとえば、マイクロ流体のデバイス、ラボオンチップ、紙ベースの診断ツールなど)の中へ採取され得る。この技法は、高度な訓練を受けた専門家を必要とせず、患者自身によって実施され得るが、100μlを超える血液を採取すること、および、サンプルごとに多くの分析を実施することが非常に困難である。
【0005】
そのうえ、ガラスキャピラリーの中へまたは他のデバイスを通して採取された血液は、中央研究所によって使用される自動分析器によって分析されることができず、自動分析器は、100μlから200μlの血液の最小デッドボリュームが単一のチューブの中へ含有されていることを必要とする。
【0006】
いくつかの場合では、より多くの血液(最大で0.5ml)が、フィンガープリック方法によって採取され得る。しかし、これは、より多くの血液を採取するために、指を押して絞ることを必要とする。強く絞り過ぎることは、溶血(赤血球の損傷)、および、組織細胞間のスペースの中に含有される間質液による血液サンプルの希釈を結果として生じさせる可能性がある。これらの理由のために、および、良好な血液品質を維持するために、フィンガープリックの使用は、一般的に、少量の血液の採取に限定されている。
【0007】
文献の米国特許第6283926号明細書は、診断目的のために血液のサンプルを取得するための方法およびデバイスを説明している。このデバイスは、電源を必要とする真空ポンプと、圧力センサーからの信号に基づいてポンプおよびランセットを駆動するように配置されているマイクロコントローラーとを含む。このデバイスのランセットは、ユーザーの皮膚に対して垂直の方向に移動する。このデバイスは、いくつかの電子部品を含むので複雑である。そのうえ、それは、相対的に小さい血液体積(1μl)を引き出すように配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】米国特許第6283926号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、その分析のための高品質な標準を維持しながら、ユーザーの流体(たとえば、血液)の採取を簡単化するサンプル採取デバイスを提案することである。
【0010】
本発明の別の目的は、それをハンドリングすることによる傷害のリスクを最小化するので、ユーザーまたはオペレーター(たとえば、看護師)にとってより安全なサンプル採取デバイスを提案することである。
【0011】
本発明の別の目的は、採取されたサンプルの汚染のリスクを低減させるサンプル採取デバイスを提案することである。
【0012】
本発明の別の目的は、中央研究所の標準的な血液分析器と互換性があるサンプル採取デバイスを提案することである。
【0013】
本発明の別の目的は、高度な技能訓練を必要とすることなく使用され得る、たとえば、ユーザー(すなわち、患者)自身によって使用され得る、ユーザー流体サンプルを抽出および採取するためのシステムを提案することである。
【0014】
本発明の別の目的は、ユーザーからの最小限のアクションを必要とする、ユーザー流体サンプルを抽出および採取するためのシステムを提案することである。
【0015】
本発明の別の目的は、約0.5mlから2mlの流体、たとえば、1mlの流体を採取することができる、ユーザー流体サンプルを抽出および採取するためのシステムを提案することである。
【0016】
本発明の別の目的は、可能な限り痛みのない、ユーザー流体サンプルを抽出および採取するためのシステムを提案することである。
【0017】
本発明の別の目的は、流体サンプルのクロスコンタミネーションを回避および/または防止する、ユーザー流体サンプルを抽出および採取するためのシステムを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明によれば、これらの目的は、添付の独立請求項による、ユーザーの流体のサンプルを抽出および採取するためのサンプル採取デバイス、システム、および方法によって実現される。
【0019】
とりわけ、本発明によれば、患者の血液サンプルを採取するためのサンプル採取デバイスが提供され、サンプル採取デバイスは、少なくとも、
- 第1の部分的に変形可能なシェルと、
- 第2の少なくとも部分的に穿孔可能なシェルと
を含み、
採取デバイスの装着状態において、事前にパッケージングされた真空が、第1のシェルと第2のシェルとの間にシールされており、
さらに、第2のシェルは、装着状態において、サンプルコンテナおよび自動的な機械的カッティングメカニズムを保持しており、自動的な機械的カッティングメカニズムは、回転可能なカッティングブレードおよびアクチュエータースプリングを含み、アクチュエータースプリングは、第1のシェルを押すことによって直接的におよび/または間接的に作動可能になっており、それによって、カッティングブレードを解放して回転させ、
さらに、第1のシェルを押すことによって、事前にパッケージングされた真空が、第2のシェルの採取開口部へ解放され、真空が、吸引効果を実現するようになっており、回転可能なカッティングブレードによって生成された切開部から出て来る血液が、サンプルコンテナの中へ漏れ出すようになっている。
【0020】
本発明は、自動的に作動させられるカッティングブレードを使用することによって患者の皮膚の中への最小の切り込みを使用して、血液の採取が患者にとってほぼ痛みなしに実施され得るという基本的な思想に基づいている。接線方向の切り込みを行うことによって、痛みがさらに低減され得る。第1のシェルと第2のシェルとの間に、事前にパッケージングされた真空を有することによって(これらの2つのシェルは、装着状態において、真空ハウジングを形成する)、十分な吸引力またはメカニズムが提供され、それによって、回転可能なカッティングブレードによって生成された切開部から出て来る血液が、サンプルコンテナの中へ漏出されおよび/または流入する。とりわけ、真空は、皮膚変形を生成させることが可能であり、および/または、皮膚変形を生成させることとなり、それは、集中的な血管拡張を発生させる。次いで、血管拡張は、ブレードによって生成された創傷から過度の量の血液が抽出されることを可能にする。
【0021】
カッティングブレード(それは、ブレード状のエレメントもカバーするということが理解されるべきである)を使用することによって、患者の皮膚の中への切開部が作製され得る。針もしくはランセットまたは任意の鋭い先端部とは異なり、カッティングブレードの使用は、本発明者の経験によれば、血液を採取するための患者の皮膚の中への開口部のより正確でより痛みの少ない生成を可能にする。とりわけ、ブレードは、より少ない圧力による皮膚の中へのソフトダイビング(soft diving)およびカッティングを可能にし、それによって、それほど大きい痛みを生成させない。いくつかのケースでは、痛みが患者によって認識されないことさえもあった。この概念は、たとえば、鋭いナイフによってまたは1枚の紙によってさえ生成される切り込みは、最初の瞬間には認識されないが、それにもかかわらず、分析に必要とされる量の血液を生成させるのに十分な開口部を生成させるという経験に着想を得ている。
【0022】
追加的に、切り込みを無痛にする別の効果は、デバイスがカットを実施しているときに皮膚が引き伸ばされているという事実である。穿刺する前に皮膚がつままれているときには、感じる痛みもより少なくなることとなる。ここで、最初に皮膚を引き伸ばして次いでそれをカットすることによって、カットをより痛みの少ないものにする。皮膚が引き伸ばされ、それは、スプリングおよびブレードをトリガーし、それは、皮膚をカットする。このメカニズムは、皮膚がカットされる前に最初に引き伸ばされるということを保証する。
【0023】
アクチュエータースプリングは、たとえば直接的に、たとえばボタンを押すことによって解放され得る。しかし、アクチュエータースプリングが間接的に作動させられ得るということも可能である。シェルを押すことによって、穿孔可能なシェルが穿刺され、それによって、第2のシェルの中へ真空を移送し、それは、皮膚を吸い込んで引き伸ばす効果を有するということが起こることが可能である。次いで、引き伸ばされた皮膚は、キャップの可動パーツを押圧し、それは、次いで、スプリングを解放する。
【0024】
第2のシェルは、少なくとも部分的に穿孔可能であり得る。それは、たとえば、第2のシェルの一部を穿孔可能な膜によって形成させることによって実現され得る。膜は、たとえば、アルミニウムまたは任意の他の適切な材料、たとえば、ポリマーまたはプラスチック材料から作製され得る。
【0025】
代替的に、全体が、穿孔可能であるものとし、たとえば、穿孔可能な材料から作製されている。
【0026】
そのうえ、カッティングブレードが、回転可能なプランジャーの上に装着されており、および/または、回転可能なプランジャーの一部であるということが可能である。
【0027】
プランジャーは、回転可能なほぼ円筒形状のエレメントであることが可能である。それは、好ましくは、カッティングブレードを保持および/または担持するように構成されている。プランジャーおよびカッティングブレードは、フォームフィットまたはスナップフィットのみによって接続され得る。また、フォームフィットは、製造の間の正しい設置のみのために使用され得る。次いで、接続は、接着または溶着によって確立され得る。
【0028】
とりわけ、ブレードが1つまたは2つの凹部(または、他の特別に形成された部分)を有しており、それはプランジャーのそれぞれの対応物の中へフィットするということが可能である。
【0029】
プランジャーは、シール部分をさらに含むことが可能であり、シール部分は、血液の採取の後に、サンプルコンテナがシール部分によってシールされるおよび/またはシールされ得るように配置および構成されており、サンプルコンテナがプランジャーおよびそのシールによって閉じられるようになっている。これによって、プランジャーは、サンプルコンテナのためのクロージャーとして使用され得る。それは、血液採取の後のクロージャー手段として、サンプルコンテナの中へ押し込まれ得る。とりわけ、それは、指(たとえば、ユーザーの親指)によって、サンプルコンテナの開口部の中へ押し込まれ得、それによって、サンプルコンテナおよびその開口部を閉鎖およびシールする。
【0030】
そのうえ、プランジャーは、隔壁(septum)をさらに含む。サンプルコンテナの中の採取された血液が分析されるときに、隔壁は、開口部を生成させるために使用され得る。隔壁は、穿孔可能であり得る。通常のシリンジ針は、隔壁を穿孔するために使用され、また、サンプルコンテナから血液を除去するために使用され得るということが可能である。また、隔壁は、自動分析マシン、および、それらの分析物コレクター、プローブ、またはサンプル採取器によって使用され得る。
【0031】
隔壁に関連して、プランジャー、また、キャップおよびトリガーは、隔壁へのアクセスを可能にするということが可能である。そのようなアクセスは、血液分析のためにプローブをガイドするための円錐形状の孔部として形成され得る。最大の開口部における円錐形状の孔部の直径は、おおよそ4.5mmであるべきであり、(たとえば、分析マシンの)標準的なプローブに準拠し、それとの互換性を可能にするようになっている。
【0032】
追加的に、さらなる可能な実施形態において、カッティングブレードは、カッティング縁部を含むことが可能であり、カッティング縁部は、鋭利な端部および丸みを帯びた端部を有している。鋭利な端部は、回転および切開の移動を行いながら、患者の皮膚の中へダイブするために使用され得る。丸みを帯びた端部は、ブレードのより多くのハンドリングの安全性を生成させるために提供され、また、ブレードの回転移動を促進させるために提供され、ブレードの必要なスペースをさらに低減させる。
【0033】
そのうえ、カッティングブレードのカッティング縁部は、15°~25°の範囲から選ばれた角度、特に、おおよそ19°~21°の範囲から選ばれた角度、好ましくは、おおよそ20°の角度を有しているということが可能である。この角度は、非常に鋭い切開部を生成させることが見出されているが、しかし、それは、その滑らかであるがそれにもかかわらず鋭い皮膚の中へのダイビングおよびカッティングが、他の切開方法または皮膚開口方法もしくは皮膚穿孔方法よりも痛みの少ないということに起因している。
【0034】
追加的に、カッティングブレードの鋭利な端部は、45°~55°の範囲から選ばれた角度、特に、おおよそ47°~53°の範囲から選ばれた角度、好ましくは、おおよそ50°の角度を有している。この角度は、鋭利な端部において、鋭い先端部を形成し、それは、皮膚との最初の接触を生成させ、切開を開始することとなる。
【0035】
また、カッティングブレードの丸みを帯びた端部は、丸みを帯びた端部の側にあるカッティングブレードの外側縁部と同じ半径を有しているということが可能である。これは、カッティングブレードの回転移動を促進させる。さらに、ハンドリングの安全性が強化される。
【0036】
本発明は、例として与えられて図によって図示されている実施形態の説明の助けによって、より良好に理解されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明の1つの実施形態によるサンプル採取デバイスの一部の斜視図である。
図2】本発明の1つの実施形態による、ユーザーの流体のサンプルを抽出および採取するためのシステムの斜視図である。
図3図2のシステムの斜視図であり、およびとりわけ、その蓋部の除去を示す図である。
図4】蓋部のない、図2および図3のシステムの斜視図である。
図5図4のシステムの斜視図であり、その真空生成メカニズムが第1の位置にあることを示す図である。
図6図4のシステムの斜視図であり、その真空生成メカニズムが第2の位置にあることを示す図である。
図7】ユーザーの腕の上に設置されている、本発明によるシステムの1つの実施形態の斜視図である。
図8】本発明によるシステムの実施形態の一部の斜視図であり、切開メカニズムが第1の切開メカニズム位置にあることを示す図である。
図9図8のシステムの実施形態の一部の斜視図であり、切開メカニズムが第2の切開メカニズム位置にあることを示す図である。
図10図10Aは、本発明の1つの実施形態によるサンプル採取デバイスの一部の1つの実施形態の斜視図であり、キャップが第1のキャップ位置にあることを示す図である。図10Bは、図10Aのサンプル採取デバイスの一部の1つの実施形態の斜視図であり、キャップが第2のキャップ位置にあることを示す図である。
図11図11Aは、本発明による、ユーザーの流体のサンプルを抽出および採取するためのシステムのサンプル抽出デバイスの1つの実施形態の断面図である。図11Bは、本発明によるサンプル採取デバイスの1つの実施形態の断面図である。図11Cは、図11Bのサンプル採取デバイスの実施形態の正面図である。
図12】本発明による、ユーザーの流体のサンプルを抽出および採取するためのシステムの1つの実施形態の断面図であり、サンプル採取デバイスがサンプル抽出デバイスの内側に挿入されることを示す図である。
図13図12のシステムの実施形態の断面図であり、サンプル採取デバイスの蓋部が除去されていることを示す図である。
図14】ユーザー(たとえば、ユーザーの腕)に接近している、図13のシステムの実施形態の断面図である。
図15図14のシステムの実施形態の断面図であり、システムがユーザーの上に設置されていることを示す図である。
図16図15のシステムの実施形態の断面図であり、バルブ制御メカニズムが活性化させられていることを示す図である。
図17図16のシステムの実施形態の断面図であり、真空によって生成される吸引がユーザーの皮膚を引き伸ばして変形させることを示す図である。
図18図17のシステムの実施形態の断面図であり、切開メカニズムが第2の切開メカニズム位置にあり、ユーザーの皮膚が切開メカニズムによって切開されたことを示す図である。
図19図18のシステムの実施形態の断面図であり、切開メカニズムによって生成された切開部から血液が流れていることを示す図である。
図20図19のシステムの実施形態の断面図であり、1つの実施形態によれば、サンプルコンテナの中のサンプルの体積が所定の値に到達すると、システムの少なくとも1つのセンサーがユーザーに知らせることを示す図である。
図21図20のシステムの実施形態の断面図であり、1つの実施形態によれば、バルブ制御メカニズムが押され、システムを大気圧力に再平衡させることを示す図である。
図22図21のシステムの実施形態の断面図であり、システムがユーザーから除去されることを示す図である。
図23図22のシステムの実施形態の断面図であり、キャップが第2のキャップ位置に移動させられることを示す図である。
図24図23のシステムの実施形態の断面図であり、キャップが第2のキャップ位置にあり、サンプルコンテナをシールしていることを示す図である。
図25図24のシステムの実施形態の断面図であり、シールされたサンプルコンテナが吸引パックから除去されることを示す図である。
図26図25のシステムの実施形態の断面図であり、吸引パックがサンプル抽出デバイスから除去されていることを示す図である。
図27図27aは、本発明の1つの実施形態によるサンプル採取デバイスの一部の正面図である。図27bは、図27Aのサンプル採取デバイスの一部の断面図の1つの実施形態を示す図である。図27cは、図27Aのサンプル採取デバイスの一部の断面図の別の実施形態を示す図である。
図28】サンプル抽出デバイスの断面図の別の実施形態を示す図である。
図29】サンプル採取デバイスの正面図の別の実施形態を示す図である。
図30】本発明によるサンプル採取デバイスの別の実施形態の斜視図を示す図である。
図31図30のサンプル採取デバイスの実施形態の断面図である。
図32】本発明によるサンプル採取デバイスの別の実施形態の斜視図である。
図33図32のサンプル採取デバイスの実施形態の断面図である。
図34図32のサンプル採取デバイスの実施形態の別の断面図である。
図35図35Aは、本発明によるサンプル採取デバイスの別の実施形態の一部の断面図である。図35Bは、図35Aのサンプル採取デバイスの実施形態の別の断面図である。
図36】本発明による、ユーザーの流体のサンプルを抽出および採取するためのシステムの別の実施形態の斜視図である。
図37図36のシステムの実施形態の分解図である。
図38図36のシステムの実施形態の断面図の一部を示す図である。
図39図36のシステムの実施形態の別の断面図の別の一部を示す図である。
図40図36のシステムのトリガーおよび切開メカニズムの1つの実施形態の斜視図である。
図41図41Aは、図36のシステムのサンプル採取デバイスの1つの実施形態の斜視図(前側)である。図41Bは、図41Aのサンプル採取デバイスの実施形態の斜視図(後側)である。
図42】腕としてのユーザーの一部分の近くに設置されたときの、本発明によるシステムの上面図である。
図43】本発明の患者の血液サンプルを採取するためのサンプル採取デバイスのさらなる実施形態の分解図である。
図44図44aは、図43に示されている実施形態の詳細を示す図であり、詳細は、デバイスの機能性に関係している、図である。図44bは、図43に示されている実施形態の詳細を示す図であり、詳細は、デバイスの機能性に関係している、図である。図44cは、図43に示されている実施形態の詳細を示す図であり、詳細は、デバイスの機能性に関係している、図である。
図45図45aは、図43のデバイスの異なる図である。図45bは、図43のデバイスの異なる図である。図45cは、図43のデバイスの異なる図である。図45dは、図43のデバイスの異なる図である。図45eは、図43のデバイスの異なる図である。
図46図46aは、図43に示されている実施形態のサンプルコンテナの異なる図である。図46bは、図43に示されている実施形態のサンプルコンテナの異なる図である。図46cは、図43に示されている実施形態のサンプルコンテナの異なる図である。図46dは、図43に示されている実施形態のサンプルコンテナの異なる図である。図46eは、図43に示されている実施形態のサンプルコンテナの異なる図である。
図47図47aは、図43に示されている実施形態のプランジャーおよびカッティングブレードの異なる図である。図47bは、図43に示されている実施形態のプランジャーおよびカッティングブレードの異なる図である。図47cは、図43に示されている実施形態のプランジャーおよびカッティングブレードの異なる図である。図47dは、図43に示されている実施形態のプランジャーおよびカッティングブレードの異なる図である。図47eは、図43に示されている実施形態のプランジャーおよびカッティングブレードの異なる図である。図47fは、図43に示されている実施形態のプランジャーおよびカッティングブレードの異なる図である。
図48図48aは、図43に示されている実施形態のカッティングブレードの異なる図である。図48bは、図43に示されている実施形態のカッティングブレードの異なる図である。
図49図43に示されている実施形態のトーションスプリングの異なる図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
例として提供されている以下の説明において、簡単化の理由のために、血液採取デバイスおよび血液抽出デバイスを含む、ユーザーの血液を採取および抽出するためのシステムが参照されることとなる。しかし、本発明は、そのような流体に限定されるのではなく、採取デバイスおよび抽出デバイスも含み、その両方が、他の種類の流体(とりわけ、体液)をそれぞれ採取および抽出するように配置されているということが理解されなければならない。
【0039】
例として提供されている以下の説明において、簡単化の理由のために、「サンプル採取デバイス」および「サンプル抽出デバイス」が参照されることとなる。しかし、それらの表現の中に示されている「サンプル」は、流体、とりわけ、体液、たとえば、血液、とりわけ、毛細血管血液のサンプルであるということが理解されなければならない。
【0040】
本発明によるユーザーの流体のサンプルを抽出および採取するためのシステム300は、2つのパーツ、すなわち、
- サンプル採取デバイス200と;
- サンプル抽出デバイス100と
を含む。
【0041】
1つの有利な実施形態では、サンプル採取デバイス200は、消耗品であり、サンプル抽出デバイス100は、対照的に、再使用可能である。別の実施形態では、サンプル抽出デバイス100も消耗品である。このケースでは、サンプル採取デバイス200およびサンプル抽出デバイス100は、消耗品である1つの単一のシステム300を形成することが可能である。そのような消耗品システム300の例が、図36を参照して議論されることとなる。
【0042】
最初に、サンプル採取デバイス200の特徴を説明し、第2に、サンプル抽出デバイス100の特徴を説明して、最後に、そのようなサンプルを採取および抽出する方法およびシステムを説明することとなる。
【0043】
図1は、本発明の1つの実施形態によるサンプル採取デバイス200の一部の斜視図を示している。
【0044】
本発明の1つの実施形態によるサンプル採取デバイス200は、
- サンプルを受け入れるように配置されており、開放端部2121を含むサンプルコンテナ212と;
- 開放端部2121を閉じるためにサンプルコンテナ212と協働するように配置されているキャップ202と
を含む。
【0045】
図1の実施形態において、サンプルコンテナ212は、チューブであり、実質的に円筒状の形状を有しており、開放端部2121と、実質的に球形の形状を有する閉鎖端部2122とを含む。
【0046】
特定の実施形態では、チューブは、「標準的な」チューブであり、すなわち、中央研究所の標準的な血液分析器と互換性があるチューブである。
【0047】
たとえば、標準的なチューブの直径は、12mm~16mmの範囲に属しており、たとえば、それは、13mmに等しい。
【0048】
1つの実施形態では、チューブの長さは、中央研究所の標準的な血液分析器と互換性がある。別の実施形態では、チューブの長さは、標準的な長さ、すなわち、中央研究所の標準的な血液分析器と互換性がある長さよりも小さくなっている。そのような場合では、チューブは、それをエクステンションチューブと接続するために接続手段を含むことが可能であり、チューブおよびエクステンションチューブを含むセットの合計長さが、標準的な長さ、たとえば、50mmから120mmの範囲にある長さ、たとえば、75mmに等しい長さになるようになっている。別の実施形態では、このエクステンションチューブは、また、チューブの最終的な直径を補正することも可能である。チューブの直径は、標準的な直径よりも小さくなっている可能性があるが、それは、より大きいエクステンションチューブによって調節され得、中央研究所の標準的な血液分析器と互換性があるようになっている。
【0049】
1つの実施形態では、チューブをエクステンションチューブと接続するためのそれらの接続手段は、それらがチューブとエクステンションチューブとの容易な接続を可能にするが、それらがチューブからのエクステンションチューブの切り離しを防止するかまたは困難にするように配置されている。この特徴は、とりわけ、流体サンプルを識別するラベルがエクステンションチューブの外側表面の上に設置されている場合に有用であり、ユーザーがチューブからエクステンションチューブを取り外すことを防止するようになっている。流体サンプルのトレーサビリティーがそのように保証される。1つの実施形態では、それらの接続手段は、クリップ手段および/またはスクリュー手段を含む。
【0050】
特定の実施形態では、チューブは、議論されることとなるように、少なくとも0.5ml、好ましくは1mlの流体サンプルを受け入れるように配置されている。
【0051】
図1の実施形態において、サンプルコンテナ212は、(少なくとも部分的に)透明になっており、その内容物を直接的に見るようになっている。
【0052】
図1の実施形態では、キャップ202は、また、「標準的な」キャップであり、すなわち、中央研究所の標準的な血液分析器と互換性があるキャップである。たとえば、標準的なキャップの外側部の直径は、15mmである。
【0053】
図1の実施形態では、サンプルコンテナ212およびそのキャップ202は、吸引パック201の中に設置されている。したがって、吸引パック201のサイズおよび形状は、サンプルコンテナ212およびキャップ202を受け入れるように配置されている。1つの実施形態では、吸引パック201は、少なくとも部分的に、可撓性の材料から作製されている。
【0054】
吸引パック201は、2つの主要な機能を有している。1)それは、サンプルコンテナ212およびそのキャップ202のためのパッケージングとして使用される。2)それは、吸着カップとしての役割を果たし、議論されることとなるように、ユーザーの皮膚吸引および流体採取のために、真空が吸着カップの中に印加される。
【0055】
図1の実施形態では、吸引パック201は、蓋部207を含み、その内容物の滅菌および/または湿分からのバリアを保証するようになっている。この蓋部207は、除去可能になっている。1つの実施形態では、それは、吸引パック201の内側を滅菌された状態に維持することを可能にする半浸透性の膜、たとえば、Tyvek(登録商標)である。別の実施形態では、蓋部207は、非浸透性になっている。これは、保管および/または輸送の間に気密環境を維持することを可能にし、湿気が吸引パック201および/またはサンプルコンテナ212に進入することを防止するようになっている。実際に、湿気は、サンプルコンテナ212の中に存在する添加剤の安定性に影響を与える可能性がある。
【0056】
図1の実施形態では、吸引パック201は、また、(少なくとも部分的に)透明になっており、その内容物の完全性の良好な視覚的表示を与えるようになっている。使用の前に、ユーザー(または、オペレーター、たとえば、看護師)は、その内容物が依然として滅菌されており安全に使用できることを示すものとして、吸引パック201の蓋部207がまだ開いていないということを実際にチェックすることが可能である。
【0057】
1つの例では、吸引パック201は、たとえば、ポリカーボネート、PET-Gなどから作製されており、ユーザーまたはオペレーターが、サンプルコンテナ212の中の流体サンプルのレベルを光学的にモニタリングすることによって、流体採取の進行を追跡することができるようになっている。
【0058】
議論されることとなるように、1つの実施形態では、吸引パック201は、真空が吸引パックの中に進入することを可能にする半浸透性の膜を含む。
【0059】
1つの実施形態では、吸引パック201は、吸引パック201とユーザーの皮膚との間のシーリングを強化する材料を含み、または、吸引パック201は、その材料から(少なくとも部分的に)作製されており、皮膚と吸引パック201との間の良好なシーリングを保証するようになっている。
【0060】
1つの実施形態では、吸引パック201は、ブリスターパックである。
【0061】
ブリスターパックの中の消耗品またはいわゆるディスポーザブルは、医療において一般的なやり方である。
【0062】
ブリスターパッケージングの利点は、それがコスト効率が良いということ、それが除去可能な蓋部207によって閉じられ得るということ、ならびに、それがその内容物の滅菌を維持しながら輸送およびハンドリングされ得るということである。
【0063】
本発明によれば、キャップ202は、
- 採取ウィンドウ205であって、採取ウィンドウ205は、たとえば、図8図11B、および図11Cに見ることができ、切開されることとなるユーザーのエリアまたは一部と接触して進入するように配置されている、採取ウィンドウ205と;
- トリガーメカニズムと;
- 第1の切開メカニズム位置(たとえば、図8に図示されている)から第2の切開メカニズム位置(たとえば、図9に図示されている)へ、このトリガーメカニズムによってキャップ202の中を移動可能な切開メカニズムと
を含む。
【0064】
有利には、この移動の間に、切開メカニズムは、採取ウィンドウ205においてユーザーを切開するように配置されており、ユーザーからサンプルを退出させるようになっている。第1の切開メカニズム位置から第2の切開メカニズムへ移動する間に、キャップ202は、常に、第1のキャップ位置(たとえば、図1図8図9、および図10Aに図示されている)にある。
【0065】
実際に、本発明によれば、キャップ202自体は、サンプルコンテナ212の上を第1のキャップ位置(たとえば、図1図8図9、または図10Aに図示されている)から第2のキャップ位置(たとえば、図10Bに図示されている)へ移動するように配置されており、第1のキャップ位置および第2のキャップ位置の両方において、サンプルコンテナ212の開放端部2121は、サンプルコンテナ212と少なくとも部分的に接触しており、第1のキャップ位置から第2のキャップ位置へのキャップ202の移動をガイドするようになっている。図示されている実施形態では(それは、限定的ではない)、第1のキャップ位置および第2のキャップ位置の両方において、サンプルコンテナ212の開放端部2121は、キャップ202によって閉じられている。
【0066】
本発明によれば、キャップ202は、また、シーリングメカニズム(図示されていない)を含み、キャップが第2のキャップ位置(たとえば、図10Bに図示されている)にあるときに、サンプルコンテナをシールするようになっており、サンプルを安全に輸送するようになっている。
【0067】
流体が十分な量(約1ml)を採取され、キャップ202を備えたサンプルコンテナ212の中へ調整され(両方が、標準的な血液分析器に関して使用される標準(コンテナサイズ、キャップフォーマット、および/または、異なるタイプの分析に必要とされる添加剤)にマッチしている)、安全に輸送されるので、いくつかの分析が、本発明によるデバイスによって採取された流体の1つのサンプルから実施され得る。
【0068】
したがって、本発明による採取デバイスは、以下の利点を有している。
- キャップ202は、切開メカニズムを一体化している;
- 同じキャップが、流体サンプルが採取された後にサンプルコンテナ212をシールすることを可能にし、この流体サンプルを安全に輸送するようになっている;
- 流体(たとえば、血液)は、その輸送および分析のために使用されるサンプルコンテナ212の中へ直接的に採取される。その理由は、流体がサンプルコンテナ212の中へ直接的に落下するからである。
【0069】
切開メカニズムの移動は、ユーザーからの能動的なアクションを必要としないということが留意されなければならない。実際に、それは、説明されることとなるように、自動的な方式でトリガーメカニズムによってトリガーされる。
【0070】
特定の実施形態では、キャップ202の移動は、ユーザーによってまたはオペレーターによって、手動で実施される。しかし、別の実施形態では、それは、同様に自動的に実施される。
【0071】
好適な実施形態では(たとえば、図8および図9に見ることができる)、キャップ202は、第1のキャップ部分2021および第2のキャップ部分2022を含む。2つの部分2021、2022は、接続手段(図示されていない)によって一緒に接続されている2つの別個のパーツであることが可能である。別の実施形態では、キャップ202は、モノブロックであり、すなわち、それは、それらの2つの部分2021、2022を含む単一のピースによって作製されている。
【0072】
1つの実施形態では、第1のキャップ部分2021は、採取ウィンドウ205を含む。
【0073】
図8および図9に見ることができるように、第1のキャップ部分2021は、第1のキャップ部分2021の主方向に沿って、開口部215を含む。換言すれば、この開口部215が存在しているので、第1のキャップ部分2021は、実質的にC字形状を備えた断面を有している。
【0074】
図示されている実施形態では、この第1のキャップ部分2021の少なくとも一部2021’が、システム300の作業のすべての時間の間にサンプルコンテナ212の中に挿入されており、切開メカニズムの移動の間に、サンプルコンテナ212の開放端部2121を閉じるようになっている。
【0075】
この第1のキャップ部分2021の別の一部2021”は、図8に図示されているように、キャップ202がその第1の位置にあるときに、サンプルコンテナ212の外側にある。
【0076】
1つの実施形態では、第2のキャップ部分2022は、第1のキャップ部分2021のサイズよりも大きいサイズを有している。それは、サンプルコンテナ212の中へ進入するように適合されているのではなく、それをシールするように適合されている。
【0077】
1つの実施形態では、第2のキャップ部分2022は、上述のシーリングメカニズムを含む。
【0078】
1つの実施形態では、第2のキャップ部分2022は、切開メカニズムを受け入れるためのキャビティー216(図8および図9に見ることができる)、および、とりわけ、カッティングエレメント206を含み、切開メカニズムが第2の切開メカニズム位置(図9に図示されている)になると、切開メカニズムがこのキャビティー216の中に不可逆的におよび安全に後退させられるようになっており、それがもはやユーザーを切開することができないようになっている。
【0079】
1つの実施形態では、キャップ202の少なくとも一部は、ユーザーによってまたはオペレーターによってアクセス可能であり、サンプルコンテナ212からキャップ202を取り外すことなく、サンプルコンテナ212から流体サンプルを手動で抽出するようになっている。
【0080】
1つの実施形態では、切開メカニズムは、
- サポートエレメント203と;
- 弾性エレメント204と
を含む。
【0081】
好適な実施形態では、サポートエレメント203は、ピストンであり、ピストンは、たとえば、図8および図11Bに見ることができる。このサポートエレメントは、カッティングエレメント206に接続されており(好ましくは、直接的に接続されている)、サポートエレメント203が移動させられると、カッティングエレメント206も同様に移動させられるようになっている。
【0082】
カッティングエレメント206は、ブレード、または、ユーザーの皮膚の中に開口部を形成することができる任意の他のブレード様のエレメントであることが可能である。
【0083】
好適な実施形態では、弾性エレメント204は、スプリングであり、スプリングは、たとえば、図8および図11Bに見ることができる;この弾性エレメント204は、本発明によるシステムの使用の前に、たとえば、圧縮位置にブロックされている。
【0084】
切開メカニズムがトリガーされると、弾性エレメント204が自由に圧縮解除され、この圧縮解除は、サポートエレメント203および次いでカッティングエレメント206を、第1の切開メカニズム位置(たとえば、図8に見ることができる)から、第2の切開メカニズム位置(たとえば、図9に見ることができる)へ移動させる。
【0085】
本発明は、圧縮弾性エレメントのみに限定されず、すなわち、圧縮および圧縮解除され得る弾性エレメント(たとえば、スプリング)のみに限定されるのではなく、それは、また、他の弾性エレメント、たとえば、捩じりおよび/または引っ張り弾性エレメント、すなわち、捩じりおよび/または引っ張りの移動を実施することができる弾性エレメント(たとえば、スプリング)にも関係するということが理解されなければならない。
【0086】
図8に見ることができるように、切開メカニズムが第1の切開メカニズム位置にあるときには、カッティングエレメント206は、サンプルコンテナ212の中にあり、ユーザーおよび/またはオペレーターの安全を確保するようになっている。
【0087】
図8および図9の実施形態において、第1の切開メカニズム位置から第2の切開メカニズム位置への切開メカニズムの移動は、図27Bに図示されているように、切開されることとなるユーザーの表面に対して平行の方向に実施される線形移動(すなわち、並進)である。
【0088】
しかし、別の代替的な実施形態では、第1の切開メカニズム位置から第2の切開メカニズム位置への切開メカニズムの移動は、図27Cに図示されているように、円形移動(すなわち、回転)であり、この円形移動の回転軸線は、好ましくは、サンプルコンテナ212の主軸線である。
【0089】
たとえば、弾性エレメント204が捩じり弾性エレメント204である場合には、この円形移動が可能である。そのような円形移動の別の例が、図36の実施形態を参照して議論されることとなる。
【0090】
サンプル採取デバイスのトリガーメカニズムは、トリガーエレメントを含み、トリガーエレメントは、たとえば、図11Bおよび図11Cに見ることができる。
【0091】
このトリガーメカニズムは、トリガーエレメント209を含み、トリガーエレメント209は、図示されている実施形態では、サポートエレメント203の少なくとも一部を取り囲むハーフリングである。
【0092】
とりわけ、トリガーエレメント209は、突出部210(たとえば、フィンガー)を含み、突出部210は、サポートエレメント203の中の対応するキャビティー211によって受け入れられるように配置されており、たとえば図11Bに見ることができる第1のトリガーエレメント位置にトリガーエレメント209を保持するようになっている。
【0093】
図示されている実施形態では、キャップ202は、トリガーメカニズム、とりわけ、トリガーエレメント209を含む。別の代替的な実施形態では(図示されていない)、サポートエレメント203は、トリガーメカニズム、とりわけ、トリガーエレメント209を含む。
【0094】
議論されることとなるように、本発明によるシステム300がユーザーの皮膚の上にあると、それは、ユーザーの皮膚の一部を変形および/または引き伸ばすように配置されており、この変形されたおよび/または引き伸ばされた一部が、トリガーエレメント209を第1のトリガーエレメント位置(たとえば、図17に見ることができる)から第2のトリガーエレメント位置(たとえば、図18に見ることができる)へ移動させることとなるようになっており、第1のトリガーエレメント位置では、それは、弾性エレメント204を圧縮位置に保持し、サポートエレメント203をサンプルコンテナ212の中の固定された位置に保持しており、第2のトリガーエレメント位置では、トリガーエレメント209は、もはや弾性エレメント204もサポートエレメント203も保持していない。
【0095】
ここで、サンプル抽出デバイスを説明する。たとえば、図11Aに見ることができるように、それは、
- 採取デバイス200の少なくとも一部を受け入れるように配置されているポート107(たとえば、キャビティーまたは凹部)と;
- 真空チャンバー101と;
- 真空チャンバー101の中に真空を生成させるように配置されている真空生成メカニズム108と;そのような真空生成メカニズムの非限定的な例は、図5および図6に図示されている;真空生成メカニズムは、好ましくは、完全に機械的なものであり、電子部品を欠いている;
- 真空チャンバー101を閉じるおよび/もしくは開けるように、ならびに/または、サンプル採取デバイス(200)を大気圧力に解放するように配置されているバルブ(または、バルブのアッセンブリ)104と;
- 真空チャンバー101から採取デバイス200へ真空を移送するように、また、とりわけ採取の後に、採取デバイス200を大気圧力に解放するように、バルブ104(または、バルブのアッセンブリ)に命令するように配置されているバルブ制御メカニズム102と
を含む。
【0096】
本文脈において、「真空」という用語は、大気圧力よりもはるかに低いガス圧力、たとえば、大気圧力と比較して-70kPaから-20kPaの間のガス圧力、たとえば、約-40kPaのガス圧力を有するエリアを示している。
【0097】
好適な実施形態では、バルブ制御メカニズム102は、ボタン、たとえば、プッシュボタン、または、ボタンのアッセンブリである。好適な実施形態では、それは、バルブ104の3つのモード(すなわち、開、閉、解放)を制御するように配置されている。
【0098】
好適な実施形態では、サンプル抽出デバイスは、電子モジュール105(たとえば、図11Aに見ることができる)を含み、電子モジュール105は、通信モジュール(図示されていない)および電力供給部(図示されていない)を含む。
【0099】
別の好適な実施形態では(たとえば、図11Aに見ることができる)、サンプル抽出デバイスは、サンプルコンテナの中の所定のサンプル体積を検出するための少なくともセンサー106、たとえば、光学センサーを含む。
【0100】
別の好適な実施形態では、サンプル抽出デバイスは、警報メカニズム(図示されていない)を含み、警報メカニズムは、たとえば、音響的信号および/または視覚的信号によって、サンプル抽出の終了をユーザーに示す。
【0101】
別の好適な実施形態では、サンプル抽出デバイスは、ガスケット103(たとえば、図11Aに見ることができる)を含み、ガスケット103は、膜208を含むサンプル採取デバイス200のエリアと協働する。
【0102】
1つの変形例では、膜208は、半浸透性になっている。別の変形例では、膜208は、非浸透性になっている。これは、保管および/または輸送の間に気密環境を維持することを可能にし、湿気が吸引パック201および/またはサンプルコンテナ212に進入することを防止するようになっている。実際に、湿気は、サンプルコンテナ212の中に存在する添加剤の安定性に影響を与える可能性がある。
【0103】
ここで、本発明によるシステムによって、ユーザーの流体のサンプルを採取および抽出するための方法を説明する。
【0104】
1つの実施形態では、キャップ202は、図1に図示されているように、サンプルコンテナ212の中および/または上に設置されており、その開放端部2121を閉じるようになっている。
【0105】
次いで、サンプルコンテナ212およびキャップ202は、吸引パック201の中にパッケージングされ、吸引パック201は、蓋部207によって閉じられ、閉じられた吸引パック201(サンプルコンテナ212およびキャップ202を含む)が滅菌される。
【0106】
ある実施形態では、サンプル採取デバイス200は消耗品であり、サンプル抽出デバイス100は消耗品ではない。次いで、新しいサンプル採取デバイス200が、サンプル抽出デバイス100の上または中に、とりわけ、サンプル抽出デバイス100のポート107の中に設置される(図11Aに見ることができる)。
【0107】
次いで、サンプル採取デバイス200は、たとえば、図11Aおよび図11Bに図示されている、それぞれ第1の接続手段120および第2の接続手段220を使用することによって、サンプル抽出デバイス100に機械的に接続される。
【0108】
それらの手段は、クリップまたはスナップフィット手段による接続を保証するが、当然のことながら、サンプル採取デバイス200とサンプル抽出デバイス100との間の機械的な接続を保証する任意の他の種類の手段が使用され得、それは、たとえば、非限定的な方式で、一方のデバイスの上の磁石および他方のデバイスの上の強磁性のエリア、一方のデバイスの中のスクリューまたはリベットおよび他方のデバイスの中の孔部、ドッキング手段などである。
【0109】
図12は、サンプル採取デバイス200がサンプル抽出デバイス100のポート107の中に挿入される前の、本発明による、ユーザーの流体のサンプルを抽出および採取するためのシステム300の1つの実施形態の断面図を示している。矢印F1は、サンプル抽出デバイス100へのサンプル採取デバイス200の移動を示している。
【0110】
サンプル採取デバイス200およびサンプル抽出デバイス100は、本発明によるシステム300を形成する。
【0111】
図12は、サンプル採取デバイス200が矢印F1の方向に抽出デバイス100へ移動させられる実施形態を図示しているが、この実施形態は、限定的ではなく、他の可能性が、当業者によって想像され得る。たとえば、および、非限定的な方式で、サンプル採取デバイス200は、矢印F1の方向に対して垂直の方向に抽出デバイス100のいくつかの(図示されていない)レールの中をスライドさせられ得る。そのような場合では、図示されている第1の接続手段120および第2の接続手段220は、それに応じてそれぞれ修正されることとなる。
【0112】
図2は、本発明の1つの実施形態によるこのシステム300の斜視図を示している。このケースでは、矢印F1は、サンプル抽出デバイス100へのサンプル採取デバイス200の移動を示している。
【0113】
サンプル採取デバイス200およびサンプル抽出デバイス100は、接続されているときに、サンプル抽出デバイス100のバルブ104および可能なガスケット103がサンプル採取デバイス200の膜208に対応して設置されるように配置されており、そのうえ、存在する場合、サンプル抽出デバイス100のセンサー106がサンプル採取デバイス200のサンプルコンテナ212に対応して設置されるように配置されているということが留意されなければならない。
【0114】
本発明によるシステム300は、携帯可能である。そのサイズは、それがユーザーの手によって容易にハンドリングされることを可能にする。図2の実施形態では、それは、実質的に平行六面体である。しかし、たとえば、円筒状の形状など、他の形状も可能である。別の実施形態では、その長さは、5cmから20cmの範囲の中にあり、たとえば、10cmである。
【0115】
次いで、ユーザー(または、オペレーター)は、図3(矢印F2)または図13(矢印F6)に図示されているように、吸引パック201の蓋部207を除去する。蓋部207は、その内容物の滅菌を保証する。議論されることとなるように、採取デバイス200の膜208は、同様に、流体サンプルのクロスコンタミネーションを防止することに寄与する。
【0116】
蓋部207のないシステム300の実施形態が、図4に図示されている。この実施形態では、吸引パック201は、(少なくとも部分的に透明になっており)その内容物を見ることができるようになっている。
【0117】
図5および図6に図示されているように、次いで、ユーザー(または、オペレーター)は、サンプル抽出デバイス100の中の真空生成メカニズム108(このケースでは、ピストンであり、ピストンは、ロッド109を含み、ロッド109は、方向F3に移動させられ、次いで、反対側方向F4に移動させられる)を活性化させ、真空チャンバー101の中へ真空をロードするようになっている。
【0118】
真空チャンバー101の中の真空の生成は、蓋部207を除去する前にも実施され得るということが留意されなければならない。別の実施形態では、真空は、たとえば、真空生成メカニズム108を活性化させることによって、ユーザーによって生成される必要はなく、それは、本発明によるシステム300の中にすでに事前にパッケージングされる。換言すれば、システム300は、チャンバーを含み、チャンバーは、製造組立ラインの中でまたは医療施設の中で真空下に設置されている。この実施形態の例は、図36を参照して議論されることとなる。
【0119】
次いで、システム300は、(図14に図示されているように)ユーザー400に接近し、それは、図7および図15に図示されているように、ユーザー400の上に設置される。
【0120】
好適な実施形態では、本発明によるシステム300は、ユーザーの腕の上に設置されており、とりわけ、垂直方向に維持された腕の上に設置されており、とりわけ、キャップ202が上部になり、サンプルコンテナ212の底部が底部になるような配向で設置されているということが留意されなければならない。しかし、それは、ユーザーの他のパーツ(たとえば、脚、身体など)の上にも設置され得る(このパーツが実質的に垂直方向(すなわち重力gの方向zに対して実質的に平行)に維持されているか、または、この方向zに対して所定の角度θを形成している限りにおいて)。とりわけ、好適な実施形態では、本発明によるシステム300の主軸線の方向aおよび重力gの方向zによって形成される角度θは、0°~45°の範囲の中に含まれる。実際に、システム300は、有利には、流体サンプルの所望の体積を抽出するために(真空と組み合わせて)重力も活用する。
【0121】
ユーザー(または、オペレーター)は、次いで、バルブ制御メカニズム102を作動させ、バルブ制御メカニズム102は、図16の例では、矢印F8の方向に押されるプッシュボタンである。当然のことながら、たとえば、ロータリーボタンなど、他の種類のバルブ制御メカニズム102が、プッシュボタンの代わりに使用され得る。
【0122】
バルブ制御メカニズム102は、バルブ104が開くことを可能にし、サンプル抽出デバイス100の真空チャンバー101から吸引パック201へ真空を移送するようになっている。
【0123】
特定の実施形態では、この移送は、吸引パック201の中の開口部218を通して実施され、それは、吸引パック201の中に位置付けされている膜208によってカバーされている。好適な実施形態では、膜208は、蓋部207の同じ材料(たとえば、Tyvek(登録商標))から作製されている。
【0124】
また、この膜208は、バクテリアの増殖および患者間のクロスコンタミネーションを結果として生じさせる可能性のある血液汚染からシステム300を保護することも可能にする。1つの実施形態では、膜208は、空気を通過させながら、血液のような体液の透過を防止する。
【0125】
また、吸引パック201の中へ生成される真空は、システム300全体をユーザーの皮膚に対して維持することを可能にする。
【0126】
また、それは、ユーザーのパーツ401および402(図17に見ることができる)を引き伸ばしおよび/または変形させ、カットされることとなるユーザーのパーツ401が存在している。カットされることとなるユーザーのパーツ401は、サンプル採取デバイスの採取ウィンドウ205と接触するユーザーのパーツである。カットされることとなるユーザーのパーツ401は、吸引パック201の中に移送される真空によって引き伸ばされおよび/または変形されるときに、トリガーメカニズムを作動させ、そして、トリガーメカニズムは、切開メカニズムをトリガーする。
【0127】
実際に、図17に見ることができるように、採取ウィンドウ205の中の皮膚(すなわち、カットされることとなるユーザーのパーツ401)の引き伸ばしおよび/または変形は、トリガーエレメント209を変位させ、サポートエレメント203を解放するようになっており、トリガーエレメント209は、図17の実施形態では、サポートエレメント203(図17ではピストン)の少なくとも一部を取り囲むハーフリングである。
【0128】
実際に、図17の矢印F9の方向へのトリガーエレメント209の移動は、トリガーエレメント209の中のノッチのキャビティー211からフィンガー210を解除する。
【0129】
したがって、図18に図示されているように、ロードされている弾性エレメント204は、キャップ202の内側の切開メカニズムのサポートエレメント203を変位させることとなる。換言すれば、切開メカニズムは、キャップ202の中の第1の切開メカニズム位置(たとえば、図8または図17に図示されている)から、キャップ202の中の第2の切開メカニズム位置(たとえば、それぞれ図9または図18に図示されている)へ移動させられることとなる。切開メカニズムのサポートエレメント203は、カッティングエレメント206に接続されているので、この変位の間に、このカッティングエレメント206は、採取ウィンドウ205の中の引き伸ばされたおよび/または変形された皮膚の局所パーツ401を切ることとなる。
【0130】
換言すれば、切開は、吸引パック201の中に真空を印加するときの皮膚の引き伸ばしおよび/または変形によってトリガーされる。切開をトリガーするために、ユーザーのアクションは必要とされない。システム300は、切開メカニズムをトリガーする前に、皮膚が十分に引き伸ばされおよび/または変形されることを確保する。皮膚は、引き伸ばされおよび/または変形されているときに、トリガーエレメント209を押圧し、トリガーエレメント209は、押されるか、変位させられるか、または変形されるときに、サポートエレメント203を解放し、カッティングエレメント206が、サポートエレメント203の上に接続されている。
【0131】
解放されるとき、カッティングエレメント206は、それが取り付けられている弾性エレメント204の(線形または円形)軌道に沿って移動し、その軌道の上の皮膚を切開する。
【0132】
図8および図9の実施形態では、有利には、第1の切開メカニズム位置から第2の切開メカニズム位置への切開メカニズムの移動は、切開されることとなるユーザーの表面に対して平行の方向に実施される線形移動(すなわち、並進)である。
【0133】
皮膚の中への切開は、比較的に浅くなっている(長さが皮膚の中へ5mm未満、とりわけ、3mm未満であり、深さは、1mmから2mmの間で変化する)。カッティングエレメント206は、皮膚の中へ鋭い切り込みを作製する。そのうえ、切開は、有利には、真空を印加している間に、および/または、真空が印加された後に作製される。皮膚は、切開を実施する前に、変形されおよび/または引き伸ばされ、および/または、サンプル採取デバイス200の中へ挟まれ、それは、切開の痛みの感覚を低減させる。
【0134】
好適な実施形態では(図17から図19に図示されている)、サンプルコンテナ212の縁部219の少なくとも一部は、システム300の切開メカニズムによって作製されたユーザー400の上の切開においてまたはその下で、接触ポイントまたは領域Pにおいてユーザー400と接触した状態になっている。この接触ポイントまたは領域Pは、ユーザー400とサンプルコンテナ212との間にスペースが存在しないということを保証し、流体サンプルがサンプルコンテナ212の中へ落下できるようになっている。換言すれば、縁部219の少なくとも一部は、採取ウィンドウの縁部である。
【0135】
有利には、皮膚切開の後に、カッティングエレメント206は、サンプル採取デバイス200をハンドリングする人への傷害または汚染のリスクなしに、キャップ202の中へ、とりわけ、図8および図9に見ることができるキャビティー216の中へ後退させられる。
【0136】
好適な実施形態では、カッティングエレメント206は、角度α(たとえば、図34に図示されている)で設置されており、切開深さを増加させることなく、表面切り込みを最大化する。たとえば、カッティングエレメント206は、皮膚に対して90°角度で位置決めされ得、または、それは、皮膚の垂直軸線に対して45°角度で設置され得、切開の深さを増加させることなく切開の表面を最大化する。一般的に、カッティングエレメント206を含有する平面は、ユーザーの皮膚の平面に対して45°から90°の間のどこかに位置決めされ得る。
【0137】
1つの実施形態では、カッティングエレメント206の軌道の長さは、より多くの毛細血管をカットすることを可能にし、血液フローを最大化するようになっている。
【0138】
したがって、本発明によるシステム300の中の真空は、3つの主要な機能を有している。1)それは、流体サンプル採取の間にユーザーの上にシステム300を維持する。2)それは、ユーザーの皮膚を引き伸ばしおよび/または変形させ、ユーザーの毛細血管の局所的な血管拡張を生成させる。3)それは、切開が行われた後に体液(たとえば、毛細血管からの血液)を抽出する。
【0139】
ユーザーの皮膚と吸引パック201との間の良好なシーリングを保証するために、および、吸引パック201の中に真空を維持するために、2つのエレメントが作用する。第1に、皮膚が吸引パック201の中へより良好に伸びおよび/または変形すればするほど、皮膚と吸引パック201の縁部との間の表面は高くなり、シールがより良好になる。
【0140】
ブリスターの中への皮膚の良好な引き伸ばしおよび/または変形を促進するために、皮膚と吸引パック201との間の摩擦力が最小化されなければならない。これは、たとえば、吸引パック201および吸引パック201の内側の材料の正しい表面特性の使用によって、ならびに/または、吸引パック201および吸引パック201の内側の材料のコーティングの使用によって、ならびに/または、シリコーンゲル、シリコーンスプレー、もしくは任意の他の潤滑剤による皮膚のコーティングの使用によって行われ得る。
【0141】
第2に、皮膚と吸引パック201との間のシールは、空気が皮膚と吸引パック201との間に透過することができない場合に強化され、より良好に保証され得る。好適な実施形態では、吸引パック201と皮膚との間に設置されているシリコーンゲル、シリコーンスプレー、または任意の他の潤滑剤が、シーリング剤の役割を果たすことが可能である。
【0142】
換言すれば、選ばれた材料、および、吸引パック201の上でのまたは皮膚の上での潤滑剤の使用は、真空を強化するために使用されることとなる。
【0143】
図19に図示されているように、流体(たとえば、血液)は、採取ウィンドウ205の中に生成された切開部から流れる。シーリング縁部(たとえば、図31および図33に、参照数字219’で図示されている)は、流体がサンプルコンテナ212から外へ流れないことを確保し、サンプルコンテナ212の縁部は、切開部401の近くに位置決めされている。切開ポイントに形成された流体500の液滴は、重力gを活用することによってサンプルコンテナ212の中へ落下する。
【0144】
重力gおよび真空が、両方とも流体サンプル500を採取するために使用されるので、本発明によるシステム300は、約1mlの流体サンプル500を採取するように設計されている。そのうえ、サンプルコンテナ212は、静脈穿刺のために使用されるチューブと同様のサイズ(たとえば、直径13mm)を有しており、それを公知の血液分析器と互換性があるものにする。
【0145】
図21の実施形態では、サンプル抽出デバイス100は、サンプルコンテナ212の閉鎖端部2122に対応して、少なくともセンサー106(たとえば、光学的なセンサー)を含み、流体サンプル体積を検出するようになっている。
【0146】
別の実施形態では(図示されていない)、センサー106は、代替的にサンプル採取デバイス200の中に設置されているか、または、サンプル採取デバイス200の上にも設置されている。
【0147】
1つの実施形態では、流体サンプル体積が事前決定された値に到達すると、本発明によるシステム300は、たとえば、光、音、または、任意の他の適当な信号によって、流体サンプリングの終了をユーザー(または、オペレーター)に示す。
【0148】
十分な量のサンプル流体が採取された後に、図21の実施形態では、ユーザー(または、オペレーター)は、バルブ制御メカニズム102(または、別のバルブ制御メカニズム)を押し、システム300を大気圧力に戻し、とりわけ、吸引パック201を大気圧力に戻す。
【0149】
図22の中の矢印F11によって示されているように、ユーザー(または、オペレーター)は、ユーザー400の皮膚からシステム300を除去する。
【0150】
したがって、本発明によるシステム300は、高度な技能訓練を必要とすることなく体液を採取するように配置されているということが明らかである。それは、医師、看護師、訓練を受けていない職員、またはユーザー(すなわち、患者)自身によって使用され得る。システム300は、ユーザーの最小限のアクションを必要とするように設計されている。システム300は、ユーザーの上に、好ましくは、垂直方向に維持されているユーザーの腕の上に位置決めされ、皮膚に押し付けられる。
【0151】
ユーザーは、真空をトリガーするためにバルブ制御メカニズム102を作動させるだけである。真空は、吸引パック201の中へ皮膚を引き伸ばしおよび/または変形させ、吸引パック201をユーザーに対して適切な場所に維持する。ユーザーは、システム300を保持することを必要とせず、ユーザーは、血液が採取されることを待つ。
【0152】
必要とされる体積が採取されると、ユーザーは、システム300によって通知され、次いで、バルブ制御メカニズム102を再び作動させ、システム300を大気圧力に戻す。
【0153】
好適な実施形態では、約1mLの体液を採取するための時間は、1分から8分の範囲にあり、とりわけ5分である。
【0154】
好適な実施形態では、システム300のカッティングエレメント206によってカットされると、流体(とりわけ、血液)がユーザーから退出する速度は、4mg/sから11mg/sの範囲にある。
【0155】
次いで、図23に図示されているように、ユーザー(または、オペレーター)は、キャップ202をサンプルコンテナ212の上に移動させ、それをシールする。図示されている実施形態では、キャップ202は、それが依然として吸引パック201の中にあるときには移動させられ、いかなる漏出も回避する。別の実施形態では(図示されていない)、キャップ202およびサンプルコンテナ212は、吸引パック201から取り出され、次いで、サンプルコンテナ212は、キャップ202によってシールされる。
【0156】
図23図24(または、図10A図10B)の実施形態では、第1のキャップ位置から第2のキャップ位置へのキャップ202の移動は線形移動であり、キャップ202は、図23の中の矢印F12によって図示されているように、この線形移動の間にサンプルコンテナ212(の外側表面)の上にスライドする。
【0157】
しかし、別の実施形態では(図示されていない)、第1のキャップ位置から第2のキャップ位置へのキャップの移動は、補完的にまたは代替的に、円形移動である。たとえば、キャップ202は、サンプルコンテナ212(の外側表面)の上にネジ式に回され得る。
【0158】
図25に図示されているように、シールされたサンプルコンテナ212は、吸引パック201から除去され得、それは、輸送およびサンプル分析の準備ができている。
【0159】
図26に図示されているように、次いで、吸引パック201は、サンプル抽出デバイス100から除去され得る。
【0160】
別の実施形態では(図示されていない)、吸引パック201は、最初にサンプル抽出デバイス100から除去され、次いで、キャップ202を備えたサンプルコンテナ212が、吸引パック201から除去される。
【0161】
図28の実施形態では、サンプル採取デバイス200は、サンプル採取および試験を組み合わせるために使用され得る。このケースでは、サンプル採取デバイス200の中に位置付けされているサンプルコンテナ212は、流体サンプルと反応する1つまたはいくつかのバイオマーカーパッド214を含有することが可能であり、システム300による流体サンプルの直接的な分析を可能にする。化学反応は、流体サンプルの中の測定のターゲットの濃度に比例する信号、たとえば、視覚的信号(光、色など)を作り出すこととなる(非網羅的なリスト:たとえば、蛍光、反射率測光など)。色の変化は、サンプル抽出デバイスのセンサー106によってキャプチャーされ、濃度へと変換される。
【0162】
図29の実施形態では、サンプル採取デバイス200、とりわけ、サンプルコンテナ212は、IDエレメント217、たとえば、QRコード、バーコード、番号、RFタグなどを含む。
【0163】
別の実施形態では、サンプル採取デバイス200および/またはサンプル抽出デバイス100は、データ、たとえば、血液採取データ(たとえば、血液採取の時間、採取された血液のレベルなど)、患者情報、サンプルコンテナバーコード、医師の処方データなど・・・を記憶するように配置されている。
【0164】
別の実施形態では、サンプル採取デバイス200および/またはサンプル抽出デバイス100は、外部デバイス、とりわけ、携帯可能なデバイス(たとえば、スマートフォン、タブレットなど)によって通信するように、または、データが移送され得るクラウドサービスに通信するようにも配置されている。
【0165】
図1から図29の実施形態に図示されている異なる特徴(たとえば、トリガーエレメント209がサポートエレメント203の少なくとも一部を取り囲むハーフリングであるということ、サンプルコンテナ212がキャップ202の中へ進入するということ、切開メカニズムの線形移動など)は、必ずしも一緒に存在しているとは限らないということが留意されなければならない。換言すれば、異なる実施形態が、当業者によって想像され得、その中では、すべての図示されている特徴が一緒に存在しているとは限らない。
【0166】
図30および図31は、本発明によるサンプル採取デバイス200の別の実施形態の斜視図および断面図をそれぞれ示している。図示されている実施形態では、トリガーエレメント209は、キャップ202の上のデミリング(demi-ring)である。この実施形態では、ブレード206は、また、皮膚の垂直軸線(それは、システム300がユーザーの皮膚の上に設置されているときのピストン203の垂直軸線に対応する)に対して角度βで傾斜しており、この角度は、90°とは異なっている。これは、カッティングエレメントがユーザーの皮膚の中へより接線方向に進入することを可能にする。この実施形態では、そのうえ、キャップ202は、サンプルコンテナ212の一部の上にある。換言すれば、キャップ202は、サンプルコンテナ212の中へ進入するのではなく、むしろ、サンプルコンテナ212(とりわけ、少なくともその端部2121)がキャップ202の中へ進入する。最後に、この実施形態では、サンプルコンテナ212は、異なる直径dおよびdをそれぞれ有する少なくとも2つの部分2123、2124を含む。1つの特定の実施形態では、直径dは、上記に与えられる定義による標準的な直径である。
【0167】
図30図31の実施形態に図示されている異なる特徴(たとえば、トリガーエレメント209がキャップ202の上のデミリングであること、サンプルコンテナ212がキャップ202の中へ進入すること、サンプルコンテナ212が2つの部分2123、2124を含むこと、傾斜しているブレード206など)は、必ずしも一緒に存在しているとは限らないということが留意されなければならない。換言すれば、異なる実施形態が、当業者によって想像され得、その中では、すべての図示されている特徴が一緒に存在しているとは限らない。
【0168】
たとえば、トリガーエレメント209がキャップ202の上のデミリングであり、サンプルコンテナ212がキャップ202の中へ進入し、ブレード206が傾斜しているが、しかし、サンプルコンテナ212は単一の部分を含む、サンプル採取デバイス200を想像することが可能である。そのうえ、図30図31の実施形態は、他の以前にまたは後に説明される実施形態のいずれかと組み合わせられ得る。
【0169】
図32図33、および図34は、本発明によるサンプル採取デバイス200の別の実施形態の斜視図および断面図をそれぞれ示している。図示されている実施形態では、トリガーエレメント209は、図30および図31にあるような、キャップ202の上のデミリングではない。
【0170】
この実施形態では、トリガーエレメント209は、キャップ202の中のタブ209’であり、タブ209’は、フィンガー210’によって適切な場所に保持されている。ユーザーの皮膚は、真空によって変形されると、フィンガー210’からタブ209’を解放することによって、タブ209’を矢印F14の方向に移動させ、弾性エレメント204、ひいては、カッティングエレメント206を備えたピストン203を解放するようになっている。
【0171】
図32図33、および図34の実施形態では、ブレード206は、皮膚の垂直軸線に対して角度βで傾斜しており、この角度は、図30および図31にあるように、90°とは異なっている。この実施形態では、キャップ202は、図30および図31にあるように、サンプルコンテナ212の一部の上にある。最後に、この実施形態では、サンプルコンテナ212は、図30および図31にあるように、異なる直径dおよびdをそれぞれ有する2つの部分2123、2124を含む。繰り返しになるが、図32図33、および図34の実施形態に図示されている特徴は、必ずしも一緒に存在しているとは限らない。そのうえ、図32図33の実施形態は、他の以前にまたは後に説明される実施形態のいずれかと組み合わせられ得る。
【0172】
図35Aおよび図35Bは、本発明によるサンプル採取デバイス200の別の実施形態の断面図を示している。この実施形態では、サポートエレメント203は、突出部230を含み、突出部230は、サポートエレメントがトリガーメカニズムによって矢印F15の方向に移動させられると、キャップ202のフィンガー232と接触した状態になることとなる。これは、ユーザーの皮膚に向けて、すべてのサポートエレメント203の機械的な移動、次いで、カッティングエレメント206の機械的な移動を引き起こすこととなり、カッティングエレメントがユーザーの皮膚をカットしながらユーザーの皮膚に向けて移動することとなるようになっている。そのような方式で、より深い切り込みが、ユーザーの皮膚の中に実現され得る。突出部230および/またはフィンガー232の形状およびサイズは、カッティングエレメント206がユーザーの皮膚をカットしながら、ユーザーの皮膚に向けてのカッティングエレメント206の移動が実施されるように選択される。カッティングエレメント206が皮膚をカットしながら、ユーザーの皮膚に向けてカッティングエレメント206を移動させるために、他の手段が想像され得る。この実施形態は、他の以前にまたは後に説明される実施形態のいずれかと組み合わせられ得る。
【0173】
図36は、本発明による、ユーザーの流体のサンプルを抽出および採取するためのシステム300の別の実施形態の斜視図を示している。この実施形態では、
- システム300は、完全に消耗品/ディスポーザブルである;
- 真空は、システム300の中にすでに事前にパッケージングされている;
- トリガーメカニズムは、円形移動を実施するように構成されている;
- 切開メカニズムは、円形移動を実施するように構成されている;
- 吸引パックは、採取ウィンドウの近くにおいてまたは採取ウィンドウにおいて幅の狭い開口部を含む;
- 蓋部は、浸透性でない;
- 皮膚と接触している部分は、ユーザーが接触している部分の形状とフィットするように適合されている;
- その他など。
【0174】
しかし、図36の実施形態に図示されている特徴は、必ずしも一緒に存在しているとは限らないということが留意されなければならない。換言すれば、異なる実施形態が、当業者によって想像され得、その中では、すべての図示されている特徴が一緒に存在しているとは限らない。そのうえ、図36の実施形態は、他の以前に説明されている実施形態のいずれかと組み合わせられ得る。
【0175】
図37は、図36のシステム300の実施形態の分解図を示している。この図では、以前に説明されている実施形態の中に存在する吸引パック201は、第1の吸引パック201(または、内側吸引パック201)であり、システム300は、第2の吸引パック110(または、外側吸引パック110)を含む。
【0176】
第1の吸引パック201は、キャビティー2010を含み、キャビティー2010は、サンプルコンテナ212およびキャップ202を受け入れるように配置されており、第1の厚さを有している。第2の吸引パック110は、キャビティー1100を含み、キャビティー1100は、第2の厚さを有しており、第2の厚さは、第1の厚さよりも大きくなっている。第1の吸引パック201は、第2の吸引パック110によって受け入れられるように配置されており、2つの厚さの間の差がチャンバーを生成させるようになっており、チャンバーは、製造組立ラインまたは医療施設の中で真空下に設置されている。換言すれば、このチャンバーを生成させるために第1の吸引パック201の上に第2の吸引パック110を追加することによって、事前にパッケージングされる真空が作られる。
【0177】
第1および第2の吸引パックは、第2の吸引パック110が第1の吸引パック201を受け入れると、それらが恒久的に一緒にシールされ得るように配置されている。
【0178】
図37の実施形態のシステム300は、また、ユーザーがシステム300を活性化させることを望むと、製造組立ラインまたは医療施設の中で真空下に設置されているチャンバー(以下では、第2の真空チャンバー)から第1の真空チャンバー101へ真空を移送するための手段を含む。
【0179】
1つの実施形態では、第2の吸引パック110は、その外側表面のうちの1つの上に(ボタンとして)双安定エレメントを含む。そのような双安定エレメントの例は、図38に見ることができ、図38は、図36図37のシステムの実施形態の断面図の一部を示している。
【0180】
この実施形態では、第1の吸引パック201は、また、穿孔突出部(図38の中の参照番号2014)を含む。ユーザーが双安定エレメント2012を活性化させると、たとえば、第2の吸引パック110を押すと、穿孔突出部2014は、第1の吸引パック201の上に設置されている膜208を穿孔することとなり、それによって、第1の真空チャンバーまたは採取チャンバーの中の真空を移送する。これは、液体サンプルの採取を開始させることとなる。好適な実施形態では、この膜は、非浸透性になっており、システム300の使用の前の真空移送を回避するようになっている。
【0181】
1つの実施形態では、第2の吸引パック110は、また、1つまたは複数の孔部2010を含み、1つまたは複数の孔部2010は、除去可能なキャップ140(たとえば、ゴム製の除去可能なキャップ140)によって完全にカバーされている。液体サンプルの採取を停止させるために、ユーザーは、たとえば、除去可能なキャップ140を引っ張ることによって、除去可能なキャップ140を除去することが可能であり、採取チャンバーの中の圧力を大気圧力まで低下させ、それによって、液体サンプルの採取の開始を停止させるようになっている。
【0182】
図37の例では、(除去可能な)ラベル130が、第2の吸引パック110の背面をカバーすることが可能である。
【0183】
図39は、図36のシステムの実施形態の別の断面図の別の一部を示している。図示されている実施形態では、カッティングエレメント206は、チューブ(および、キャップ202)の主中心軸線の周りの回転移動へと移動することによって、ユーザーの皮膚の中に切開部を作製する。この回転移動は、よりコンパクトなトリガーおよび切開メカニズムを有することを可能にする。実際に、カッティングエレメント206の回転移動を選ぶことによって、トリガーメカニズムの全体的な長さが低減され、キャップ202のより小さい寸法およびより小さい全体的なシステム300を可能にする。
【0184】
1つの実施形態では、キャップ202は、その上部に、1つまたは複数の変形可能なエレメント2020(図39に見ることができる)を含み、1つまたは複数の変形可能なエレメント2020は、矢印F16の方向に変形されるように配置されている。変形可能なエレメント2020は、トリガーメカニズムの一部である。真空を印加すると、皮膚は、チャンバーの中へ吸い込まれ、キャップ202の上の変形可能なエレメント2020を押し付ける。変形可能なエレメント2020を押すことによって、変形可能なエレメント2020は、(捩じり)スプリング204を以前にロードされている回転ピストン203を自由にする。
【0185】
図41Aは、図36のシステムのサンプル採取デバイスの1つの実施形態の斜視図(前側)を示している。図41Bは、図41Aのサンプル採取デバイスの実施形態の斜視図(後側)を示している。図示されている実施形態では、トリガーエレメントは、キャップ202の一部である。別の実施形態では、変形可能なエレメント2020は、補助ピースに属しており、補助ピースは、(移動可能なまたは移動不可能な方式で)キャップ202に固定されている。変形可能なエレメント2020は、皮膚とトリガーメカニズムとの間のより幅広い接触のエリアに関して、以前の変形例におけるものよりも大きくなっており、トリガーメカニズムにおいてより高い信頼性を有することを可能にする。
【0186】
この実施形態では、キャップ202は、解放ノッチ2021を含む。真空が解放されるときに、皮膚は、ノッチ2021を押すことによっておよびピストン203を自由に設定することによって、キャップ202のトリガー表面2022を押すこととなる。
【0187】
採取ウィンドウ205の長さを増加させることは、皮膚の引き伸ばしを改善することを可能にする。カッティングエレメント206の回転移動を有することは、カッティングエレメント206の並進移動の場合のように、切開部の長さが採取ウィンドウ205の長さ(ウィンドウの幅に比例する)に依存することがないということを可能にする。
【0188】
再開することによって、カッティングエレメント206の回転移動を有することは、以下の利点を可能にする。
- よりコンパクトなシステム300;
- より信頼性の高いトリガーメカニズム;
- より制御されて画定された皮膚の引き伸ばし。
【0189】
1つの実施形態では、たとえば、図36に見ることができるように、吸引パック201のキャビティー2010(採取コンテナ212を受け入れるように配置されている)は、腰のくびれた形状を有しており、それは、採取ウィンドウ205においてまたはその近くにおいて、とりわけ、切開エリアにおいてまたはその近くにおいて、より狭くなっており、皮膚のより良好な引き伸ばしを可能にするようになっている。本出願人は、皮膚が吸引パック201のキャビティー2010の縁部2011に沿って良好に変形するということに気付いた。切開エリアにおいてまたはその近くにおいて皮膚変形を最大化するために、吸引パック201のキャビティー2010の縁部は、それをより狭くすることによって、切開エリアのより近くに配置されている。
【0190】
図42は、腕としてのユーザーの一部分の近くに設置されたときの、本発明によるシステム300の上面図を示している。この実施形態では、皮膚と接触した状態の吸引パック201は、腕400の形状および/または湾曲にフィットする形状および/または湾曲2013を有しており、皮膚と吸引パック201との間のより良好なシールを確保するようになっている。別の実施形態では(図示されていない)、この形状および/またはこの湾曲は、ユーザーによって適合または変化させられ得、ユーザー(とりわけ、若いユーザー)とより良好にフィットするようになっている。
【0191】
図43から図49bは、本発明の患者の血液サンプル3500を採取するためのサンプル採取デバイス3200のさらなる実施形態を示している。
【0192】
サンプル採取デバイス3200は、上記に説明されている実施形態と同じ構造的なおよび機能的な特徴および能力を含む。
【0193】
それは、すでに説明されたサンプル採取デバイスの上記に説明されている特徴のうちの1つまたはいくつかと組み合わせられ得る。
【0194】
同様のまたは同一の特徴は、同じ参照数字(または、同様の参照数字)によって示されており、一方、値は、3000だけ増加させられており、または、図36から図42に示されている実施形態のケースでは、値2000だけ増加させられている。
【0195】
図43は、本発明の患者の血液サンプルを採取するためのサンプル採取デバイス3200のさらなる実施形態の分解図を示している。
【0196】
サンプル採取デバイス3200は、第1のシェル3110および第2のシェル3201を含む。
【0197】
第1のシェル3110は、部分的に変形可能なシェル3110である。
【0198】
シェル3110は、変形可能なボタン3224を含む。
【0199】
変形可能なボタンは、シェル3110の中に一体的に形成されている。このエリアにおいて、シェルは、所定の様式で変形可能であり、すなわち、それが、このセクションの中を押すことによる弾性変形または塑性変形を可能にするようになっている。
【0200】
ボタン3224は、人間の親指の指紋のサイズに適応されているサイズを有している。示されている実施形態におけるボタン3224の直径は、おおよそ30mmである。
【0201】
さらに、シェル3110は、電子モジュールポート3226を有している。
【0202】
電子モジュールポート3226は、シェル3110の中に一体的に形成されている。
【0203】
とりわけ、電子モジュールポート3226は、凹部によって形成されている。
【0204】
電子モジュールポート3226は、電子モジュール3220を受け入れて保持するように構成されている。
【0205】
電子モジュール3220は、随意的なエレメントである。それは、再使用可能であり得るが、一方、サンプル採取デバイス3200の残りは、使い捨てであることが可能である。
【0206】
電子モジュール3220は、本開示(特に、上記の説明部分を参照)に説明されているセンサーを含むことが可能である。
【0207】
電子モジュール3220は、血液体積を測定するように構成されている電子部品を含むことが可能であるが、また、その場での診断のためにも使用され得る。それは、以下のエレメントのうちの少なくとも1つ、たとえば、1つまたは複数のセンサー(温度センサー、pHセンサー、圧力センサーなどのような任意の種類のもの)、バッテリーなどのような1つまたは複数の電力貯蔵ユニット、電子回路、少なくとも1つの通信モジュール、少なくとも1つのコントローラー、少なくとも1つのテレメトリーユニットなどを含むことが可能である。
【0208】
第2のシェル3201は、部分的に穿孔可能なシェル3201である。しかし、部分的な穿孔可能な部分は、膜3208によって提供されており、膜3208は、穿孔可能な膜位置3238の中に設置されている。この位置において、膜3208は、第2のシェル3201にしっかりと溶着されている。
【0209】
採取デバイス3200の装着状態では、第1のシェル3110と第2のシェル3201との間にシールされている事前にパッケージングされた真空が存在している。
【0210】
繰り返しになるが、すでに上記に記載されたように、穿孔可能な膜3208も存在している。
【0211】
装着状態において、サンプルコンテナ3212および自動的な機械的カッティングメカニズムが第2のシェル3201によって保持されるように、第2のシェル3201は構成されている。
【0212】
第2のシェル3201は、スタビライザーリブ3228およびメインホルダー凹部3229を備えたベースプレート3230を含む。リブ3228は、真空下において第1のシェル3110がつぶれることを防止する。
【0213】
また、リブの異なる配置および設計が存在することも可能である。とりわけ、たとえば、メインホルダー凹部3229を取り囲む少なくとも1つの円周方向のリブを有するリブ設計が存在することも可能である。次いで、リブは、長円形の形態を有するメインホルダー凹部3229を取り囲むことが可能である。
【0214】
リブ3228は、ベースプレート3230に対して垂直方向に位置決めされ得る。
【0215】
ベースプレート3230の中に、採取開口部3231が存在している。すでに述べられたように、採取開口部は、カッティングメカニズムのエリアの中に幅の狭い部分を含む。幅の狭い部分は、ベースプレート3230の丸みを帯びた突出部3230aによって形成されている。この幅の狭い部分の機能は、より詳細にすでに上記に説明されている。それは、血液採取および切開プロセスを促進させる。
【0216】
たとえば、図45cおよび図45eにおいてみられ得るように、ベースプレート3230は、たとえば、人間の腕の皮膚表面により良好にフィットして調節するように湾曲している。
【0217】
ベースプレート3230は、硬質プラスチック材料(医療用グレード)から作製され得る。
【0218】
デバイス3200のすべてのエレメントは、プラスチックから作製されている(電子モジュール3220、スプリング3204、およびカッティングブレード3206を除く)。
【0219】
メインホルダー凹部3229の外側に、真空アンロッキングエレメントの穿孔部分3236を担持する曲げ可能なアームの形態の真空アンロッキングエレメント3234が存在している。
【0220】
さらに、メインホルダー凹部3229の壁部の一部として、穿孔可能な膜3208が存在しており、穿孔可能な膜3208は、位置3238に設置され、そこで第2のシェル3201にしっかりと溶着されている。ここで、この実施形態では、それは、アルミニウムから作製されているが、任意の他の適切な材料であることも可能である。
【0221】
膜3208は、それが真空アンロッキングエレメント3234によって穿孔され得るように配置されている。
【0222】
また、ベースプレート3230は、ハンドル部分3232を含む。ハンドル部分によって、サンプル採取デバイス3200は、採取プロセスが終了したときに、サンプル採取側から除去され得る。また、ハンドル部分3232またはタブ3232は、第1のシェル3110の上に形成されるか、または、第1のシェル3110および第2のシェル3201の両方の上に形成され得る。
【0223】
第2のシェル3201のメインホルダー凹部3229の中に自動的な機械的カッティングメカニズムおよびサンプルコンテナを囲むために、ならびに、それらの無菌状態を保証するために、(蓋部207に関連してすでに上記に説明されているように)蓋部3207が存在している。
【0224】
自動的な機械的カッティングメカニズムは、トリガー3209、アクチュエータースプリング3204(ここでは、トーションスプリング3204)、カッティングブレード3206を保持するプランジャー3203、キャップ3202、およびサンプルコンテナ3212を含む。
【0225】
サンプルコンテナ3212は、閉鎖端部および開放端部を備えた円筒形状のチューブとして形成されており、開放端部は、キャップおよびプランジャー3203に配向されている。
【0226】
プランジャー3203は、シール3203aおよび隔壁3203bをさらに含む。
【0227】
シール3203aは、プランジャー3203の半径方向外側にOリングとして形成されている。
【0228】
図44a~図44cは、図43に示されているデバイス3200の詳細を示しており、詳細は、デバイス3200の機能性に関係している。
【0229】
ステップS1において、ユーザーは、採取部位(たとえば、患者の腕の中に位置付けされている)の上にデバイス3200を置いた後に、ブリスター3110(すなわち、第1のシェル3110)のボタン3224を変形させる。
【0230】
ステップS2において、変形可能なアーム3234(また、変形可能なビーム3234)は、これによって撓ませられ、アルミニウム膜3208(位置3238に設置されている)を穿孔する。
【0231】
ステップS3において、真空が解放される。
【0232】
ステップS4において、皮膚が引き伸ばされ、トリガー3209の上に押し付けられる。
【0233】
ステップS5において、トリガー3209は、スプリング荷重式のプランジャー3203を解放し、一方、スプリング荷重は、トーションスプリング3204(図49aおよび図49bも参照)によって生成される。
【0234】
ステップS6において、解放されたプランジャー3203にしっかりと装着されているカッティングブレード3206が回転し、引き伸ばされた皮膚の中に切開部を生成させる。
【0235】
ステップS7において、血液は、チューブ3212の中へ流れ込んでおり、そこで採取される。
【0236】
ステップS8において、ユーザーは、ハンドル3232を引っ張り、血液採取を停止させ、それによって、皮膚からデバイス3200を解放する。チューブ3212の閉鎖が、下記に説明されている。
【0237】
図46eに示されているように、トリガー3209、プランジャー3203、プランジャー3203の半径方向外側壁部(半径方向外側)およびチューブ3212の内側壁部と係合されているシール3203aによって、血液3500を担持するチューブ3212は、閉じられてシールされ得る。
【0238】
チューブ3212を閉じることは、単純に隙間3240(図44cを参照)の中へ指を入れ、次いで、すべてのパーツを一緒に押し、それによって、サンプルコンテナを閉じてシールすることによって実現され得る。
【0239】
図45a~図45eは、図43のデバイス3200の異なる図を示している。
【0240】
図46a~図46eは、(すでに上記に説明されているような)エクステンションチューブ3250に関連して、図43に示されている実施形態のサンプルコンテナの異なる図を示している。
【0241】
図47a~図47fは、図43に示されている実施形態のプランジャー3203およびカッティングブレード3206の異なる図を示している。
【0242】
図48a~図48bは、図43に示されている実施形態の金属カッティングブレードの異なる図を示している。
【0243】
示されているように、カッティングブレード3206は、カッティング縁部3206aを含み、カッティング縁部3206aは、鋭利な端部3206bおよび丸みを帯びた端部3206cを有している。
【0244】
カッティングブレード3206のカッティング縁部3206aは、15°~25°の範囲から選ばれた角度γ、特に、おおよそ19°~21°の範囲から選ばれた角度γ、ここでは、20°の角度γを有することが可能である。±1°の偏差は、問題ではなく、この実施形態では許容されることとなる。
【0245】
カッティングブレード3206の鋭利な端部3206bは、45°~55°の範囲から選ばれた角度δ、特に、おおよそ47°~53°の範囲から選ばれた角度δ、ここでは、おおよそ50°の角度δを有することが可能である。
【0246】
カッティングブレード3206の丸みを帯びた端部3206cは、丸みを帯びた端部3206cの側にあるカッティングブレード3206の外側縁部と同じ半径Rを有している。
【0247】
プランジャー3203へのフォームフィット取り付けのために、固定凹部3206eを有するホルダー開口部3206dが存在している。
【0248】
より容易な製造のために、破断線3206fが存在している。
【0249】
この破断線の上で、これらの2つのブレードは、接合して製造され得、次いで、別個のブレードに分割される。代替的に、製造の間に、製造部分またはキャリアが存在することも可能であり、それは、より容易なハンドリングを可能にする。
【0250】
図49は、図43に示されている実施形態の金属トーションスプリング3204の異なる図を示している。
【0251】
トーションスプリング3204は、ロードされた位置C1およびアンロードされた位置C3で示されている。
【0252】
以下の態様は、上記に説明されているような本発明に関連して、以下に明示的に開示されている。
【0253】
態様1: ユーザーの流体、たとえば、血液のサンプル(500)を採取するためのサンプル採取デバイス(200)であって、前記サンプル採取デバイス(200)は、
- 前記サンプル(500)を受け入れるように配置されているサンプルコンテナ(212)であって、前記サンプルコンテナ(212)は、開放端部(2121)を含む、サンプルコンテナ(212)と;
- トリガーメカニズム(209、210、209’、210’、211)と;
- 前記開放端部(2121)を閉じるために前記サンプルコンテナ(212)と協働するように配置されているキャップ(202)であって、前記キャップ(202)は、第1のキャップ位置から第2のキャップ位置へ前記サンプルコンテナ(212)の中および/または上を移動させられるように配置されており、前記第1のキャップ位置において、および、前記第2のキャップ位置において、前記キャップ(202)は、前記サンプルコンテナ(212)と少なくとも部分的に接触しており、前記第1のキャップ位置から前記第2のキャップ位置への前記キャップ(202)の移動をガイドするようになっている、キャップ(202)と
を含み、
前記キャップ(202)は、
- 切開されることとなる前記ユーザーのエリアと接触した状態になるように配置されている採取ウィンドウ(205)と;
- 第1の切開メカニズム位置から第2の切開メカニズム位置へ前記トリガーメカニズム(209、210、209’、210’、211)によって前記キャップ(202)の中を移動可能な切開メカニズム(203、204、206)であって、前記移動の間に、前記切開メカニズム(203、204、206)は、前記採取ウィンドウ(205)において、前記ユーザーの前記エリアを切開するように配置されており、前記ユーザーから前記サンプル(500)を退出させるようになっており、前記サンプルは、前記サンプルコンテナ(212)によって受け入れられ、前記第1の切開メカニズム位置から前記第2の切開メカニズム位置への移動の間に、前記キャップ(202)は、前記第1のキャップ位置にある、切開メカニズム(203、204、206)と;
- 前記サンプル(500)を安全に輸送するために、前記キャップ(202)が前記第2のキャップ位置にあるときに前記サンプルコンテナ(212)をシールするためのシーリングメカニズムと
を含む、サンプル採取デバイス(200)。
【0254】
態様2: 前記キャップ(202)は、第1のキャップ部分(2021)および第2のキャップ部分(2022)を含み、前記第1のキャップ部分(2021)は、前記採取ウィンドウ(205)を含み、前記採取ウィンドウ(205)は、前記ユーザーと接触した状態になるように配置されている、態様1に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0255】
態様3: 前記キャップ(202)は、開口部(215)を含み、前記採取ウィンドウ(205)は、前記開口部(215)の一部を含む、態様2に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0256】
態様4: 前記第1のキャップ部分(2021)の少なくとも一部(2021’)は、前記サンプルコンテナ(212)の中に挿入されている、態様2または3に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0257】
態様5: 前記第2のキャップ部分(2022)は、前記切開メカニズム(203、204、206)が前記第2の切開メカニズム位置になるときに前記切開メカニズム(203、204、206)を受け入れるためのキャビティー(216)を含み、前記切開メカニズム(203、204、206)がこのキャビティー(216)の中に不可逆的におよび安全に後退させられるようになっており、前記切開メカニズム(203、204、206)がもはや前記ユーザーを切開することができないようになっている、態様2から4のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0258】
態様6: 前記切開メカニズム(203、204、206)は、 - カッティングエレメント(206)(たとえば、ブレードまたはブレード状のエレメント)を含むサポートエレメント(203)(たとえば、ピストン)と; - 圧縮位置にブロックされている弾性エレメント(204)(たとえば、スプリング)であって、前記弾性エレメント(204)は、切開メカニズムがトリガーされると、自由に圧縮解除され、前記圧縮解除は、サポートエレメント(203)および次いでカッティングエレメント(206)を、第1の切開メカニズム位置から第2の切開メカニズム位置へ移動させる、弾性エレメント(204)とを含む、態様1から5のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0259】
態様7: 前記第1の切開メカニズム位置にあるときに、前記カッティングエレメント(206)は、前記サンプルコンテナ(212)の中にあり、前記ユーザーおよび/またはオペレーターの安全を確保するようになっている、態様6に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0260】
態様8: 前記第1の切開メカニズム位置から前記第2の切開メカニズム位置への前記切開メカニズム(203、204、206)の前記移動は、切開されることとなる前記ユーザーの前記エリアに対して平行の方向に実施される線形移動である、態様1から7のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0261】
態様9: 前記第1の切開メカニズム位置から前記第2の切開メカニズム位置への前記切開メカニズム(203、204、206)の前記移動は、円形移動であり、この円形移動の回転軸線は、好ましくは、前記サンプルコンテナ(212)の主軸線である、態様1から7のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0262】
態様10: 前記サポートエレメントは、突出部(230)を含み、前記突出部(230)は、前記キャップ(202)のフィンガー(232)と協働し、前記第1の切開メカニズム位置から前記第2の切開メカニズム位置への前記切開メカニズム(203、204、206)の前記移動は、前記切開メカニズム(203、204、206)が前記皮膚をカットしながら前記ユーザーの皮膚に向かうようになっている、態様1から9のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0263】
態様11: 前記第1のキャップ位置から前記第2のキャップ位置への前記キャップ(202)の前記移動は、線形移動であり、前記キャップは、前記線形移動の間に前記サンプルコンテナ(212)の上にスライドする、態様1から10のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0264】
態様12: 前記第1のキャップ位置から前記第2のキャップ位置への前記キャップ(202)の前記移動は、円形移動である、態様1から10のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0265】
態様13: 前記サンプル採取デバイス(200)は、吸引パック(201)を含み、前記吸引パック(201)は、前記サンプルコンテナ(212)および前記キャップ(202)を受け入れるように、ならびに、滅菌されるように配置されており、前記吸引パック(201)は、膜(208)を含み、前記膜(208)は、真空が前記吸引パック(201)の中に進入することを可能にする、態様1から12のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0266】
態様14: 前記吸引パック(201)は、除去可能な蓋部(207)、とりわけ、非浸透性の除去可能な蓋部(207)を含み、湿分からのバリアを保証し、その内容物の滅菌を確保するようになっている、態様13に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0267】
態様15: 前記吸引パック(201)は、少なくとも部分的に透明になっている、態様13または14に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0268】
態様16: 前記サンプル採取デバイス(200)は、前記吸引パック(201)の内側におよび/または前記吸引パック(201)の上に潤滑剤材料を含み、前記吸引パック(201)と前記ユーザーとの間のシーリングを強化するようになっている、態様13から15のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0269】
態様17: 前記トリガーメカニズム(209、210、209’、210’、211)は、トリガーエレメント(209)を含み、前記トリガーエレメント(209)は、第1のトリガーエレメント位置から第2のトリガーエレメント位置へ移動させられるように配置されており、前記第1のトリガーエレメント位置では、前記トリガーエレメント(209)は、前記弾性エレメント(204)を、ブロックされた位置に、たとえば、圧縮位置に保持しており、前記サポートエレメント(203)を固定された位置に保持しており、前記第2のトリガーエレメント位置では、前記トリガーエレメント(209)は、もはや前記弾性エレメント(204)も前記サポートエレメント(203)も保持していない、態様6から16のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0270】
態様18: 前記キャップ(202)は、前記トリガーエレメント(209)を含み、前記トリガーエレメント(209)は、たとえば、前記サポートエレメント(203)の少なくとも一部を取り囲むハーフリングであるか、または、前記キャップ(202)の中のタブ(209’)である、態様17に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0271】
態様19: 前記トリガーエレメントは、突出部(210)、たとえば、フィンガーを含み、前記サポートエレメントは、キャビティー(211)を含み、前記キャビティー(210)は、前記突出部(210)を受け入れるように配置されており、前記トリガーエレメント(209)を前記第1のトリガーエレメント位置に保持するようになっている、態様17または18に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0272】
態様20: 前記キャップ(202)は、血液分析装置によって自動的に開けられるように配置されている標準的なキャップである、態様1から19のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0273】
態様21: 前記標準的なキャップの前記第2の部分(2022)の直径は、15mmである、態様20に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0274】
態様22: 前記サンプルコンテナ(212)は、血液分析装置の中に進入させられるように配置されているチューブ、とりわけ、標準的なチューブである、態様1から21のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0275】
態様23: 前記標準的なチューブの直径(d1)は、12mmから16mmの範囲の中に含まれており、たとえば、13mmである、態様22に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0276】
態様24: 前記サンプルコンテナ(212)は、少なくとも0.5ml、好ましくは、1mlの流体サンプル(500)を受け入れるように配置されている、態様1から23のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0277】
態様25: 前記サンプルコンテナ(212)は、少なくとも部分的に透明になっている、態様1から24のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0278】
態様26: 前記サンプル採取デバイス(200)は、消耗品である、態様1から25のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0279】
態様27: 前記サンプルコンテナ(212)は、前記流体サンプルと反応する1つまたはいくつかのバイオマーカーパッド(214)を含み、前記流体サンプルの直接的な分析を可能にする、態様1から26のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0280】
態様28: 前記キャップ(202)は、前記トリガーメカニズム(209、210、209’、210’、211)を含み、とりわけ、前記トリガーメカニズムは、少なくとも1つの変形可能なエレメント(2020)を含む、態様1から27のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0281】
態様29: 前記吸引パック(201)は、第1の吸引パック(201)であり、前記サンプル採取デバイス(200)は、第2の吸引パック(110)を含み、前記第1の吸引パック(201)は、キャビティー(2010)を含み、前記キャビティー(2010)は、前記サンプルコンテナ(212)および前記キャップ(202)を受け入れるように配置されており、第1の厚さを有しており、前記第2の吸引パック(110)は、キャビティー(1100)を含み、前記キャビティー(1100)は、第2の厚さを有しており、前記第2の厚さは、前記第1の厚さよりも大きくなっており、前記第1の吸引パック(201)は、前記第2の吸引パック(110)によって受け入れられるように配置されており、2つの前記厚さの間の差がチャンバーを生成させるようになっており、前記チャンバーは、製造組立ラインまたは医療施設の中で真空下に設置されるように配置されている、態様1から28のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0282】
態様30: 前記第2の吸引パック(110)は、双安定エレメントを含み、前記第1の吸引パック(201)は、穿孔突出部(2014)を含み、ユーザーが前記双安定エレメント(2012)を活性化させると、前記穿孔突出部(2014)は、前記第1の吸引パック(201)の上の膜(208)を穿孔し、それによって、採取チャンバーの中の前記真空を移送する、態様29に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0283】
態様31: 前記第2の吸引パック(110)は、また、1つまたは複数の孔部(2010)を含み、前記1つまたは複数の孔部(2010)は、除去可能なキャップ(140)によって完全にカバーされている、態様28または29に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0284】
態様32: ユーザーに接触して設置されるように配置されている前記吸引パック(201)の一部は、前記ユーザーの形状および/または湾曲にフィットする湾曲(2013)を有しており、前記ユーザーと前記吸引パック(201)との間により良好なシールを確保するようになっている、態様1から31のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)。
【0285】
態様33: ユーザーの流体のサンプル(500)を抽出および採取するためのシステム(300)であって、前記システム(300)は、
- 態様1から32のいずれか一項に記載のサンプル採取デバイス(200)と;
- サンプル抽出デバイス(100)と
を含み、
前記サンプル抽出デバイス(100)は、
- 前記サンプル採取デバイス(200)の少なくとも一部を受け入れるように配置されているポート(107)と;
- 真空チャンバー(101)と;
- 前記真空チャンバー(101)の中に真空を生成させるように配置されている真空生成メカニズム(108)と;
- 前記真空チャンバー(101)を閉じるおよび/もしくは開くように、ならびに/または、前記サンプル採取デバイス(200)を大気圧力に解放するように配置されているバルブ(104)と;
- 前記真空チャンバー(101)から前記サンプル採取デバイス(200)へ前記真空を解放するように、および/または、前記サンプル採取デバイス(200)を大気圧力に解放するように、前記バルブ(104)に命令するように配置されているバルブ制御メカニズム(102)と
を含む、システム(300)。
【0286】
態様34: 前記サンプル抽出デバイス100は、第1の接続手段(120)を含み、前記サンプル採取デバイス200は、第2の接続手段(220)を含み、前記サンプル抽出デバイス(100)と前記サンプル採取デバイス(200)との間の機械的な接続を実施するようになっている、態様33に記載のシステム(300)。
【0287】
態様35: 前記サンプル抽出デバイス(100)は、通信モジュールおよび電力供給部を含む電子モジュール(105)を含む、態様33または34に記載のシステム(300)。
【0288】
態様36: 前記サンプル抽出デバイス(100)は、前記サンプルコンテナ(212)の中の所定のサンプル体積を検出するための少なくともセンサー(106)、たとえば、光学センサーを含む、態様33から35のいずれか一項に記載のシステム(300)。
【0289】
態様37: 前記サンプル抽出デバイス(100)は、警報メカニズムを含み、前記警報メカニズムは、たとえば、音響的信号および/または視覚的信号によって、サンプル抽出の終了を前記ユーザーに示す、態様33から36のいずれか一項に記載のシステム(300)。
【0290】
態様38: サンプル抽出デバイス(100)は、ガスケット(103)を含み、前記ガスケット(103)は、前記膜(208)を含む前記サンプル採取デバイス(200)のエリアと協働する、態様33から37のいずれか一項に記載のシステム(300)。
【0291】
態様39: 前記サンプル採取デバイス(200)および前記サンプル抽出デバイス(100)は、接続されているときに、前記サンプル抽出デバイス(100)の前記バルブ(104)が前記サンプル採取デバイス(200)の前記膜(208)に対応して設置されるように配置されており、および/または、前記サンプル抽出デバイス(100)の前記センサー(106)が前記サンプル採取デバイス(200)の前記サンプルコンテナ(212)に対応して設置されるように配置されている、態様33から38のいずれか一項に記載のシステム(300)。
【0292】
態様40: 前記サンプル抽出デバイス(100)は、消耗品である、態様33から39のいずれか一項に記載のシステム(300)。
【0293】
態様41: 前記サンプル採取デバイス(200)および前記サンプル抽出デバイス(100)は、単一の消耗品システム(300)を形成する、態様40に記載のシステム(300)。
【0294】
態様42: 態様33から40のいずれか一項に記載のシステム(300)を使用することによって、ユーザーの流体のサンプル(500)を抽出および採取するための方法であって、前記方法は、
- 実質的に垂直方向に維持されている前記ユーザー(400)のエリアの上に前記システム(300)を設置するか、または、前記システム(300)の主軸線の方向(a)および重力(g)の方向(z)によって形成される角度(θ)が0°~45°の範囲の中に含まれるように、前記ユーザー(400)のエリアの上に前記システム(300)を設置するステップと;
- サンプル抽出デバイス(100)の真空チャンバー(101)から、サンプル採取デバイス(200)の吸引パック(201)へ、前記吸引パック(202)の中の開口部(218)を通して真空を移送するために、バルブ(104)を開けるように、バルブ制御メカニズム(102)を作動させるステップであって、前記開口部(218)は、前記吸引パック(202)の中に位置付けされている膜(208)によってカバーされている、ステップと;
- 前記吸引パック(201)の中の前記真空によって、カットされることとなるユーザーのパーツ(401)を引き伸ばしおよび/または変形させるステップと;
- 引き伸ばされたおよび/または変形されたカットされることとなるユーザーの前記パーツ(401)によって、トリガーメカニズム(209、210、209’、210’、211)を作動させるステップであって、前記トリガーメカニズム(209、210、209’、210’、211)は、次に切開メカニズム(203、204、206)をトリガーする、ステップと;
- キャップ(202)の中の第1の切開メカニズム位置から前記キャップ(202)の中の第2の切開メカニズム位置の中へ前記切開メカニズム(203、204、206)を移動させるステップであって、前記切開メカニズムのサポートエレメント(203)がカッティングエレメント(206)に接続されているとき、前記カッティングエレメント(206)が、引き伸ばされたおよび変形されたカットされることとなるユーザーの前記パーツ(401)を切ることとなるようになっている、ステップと;
- 前記サンプルコンテナ(212)の中に流体サンプルの体積を採取するステップと;
- 第1のキャップ位置から第2のキャップ位置へ前記サンプルコンテナ(212)の上に前記キャップ(202)を移動させ、前記サンプルコンテナ(212)をシールするステップと
を含む、方法。
【0295】
態様43: - 皮膚切開の後に、前記サンプル採取デバイス(200)をハンドリングする人への傷害または汚染のリスクなしに、前記カッティングエレメント(206)を前記キャップ(202)の中へ後退させるステップをさらに含む、態様42に記載の方法。
【0296】
態様44: - 前記サンプルコンテナ(212)の中および/または上にキャップ(202)を設置するステップであって、前記キャップ(202)は、前記サンプルコンテナ(212)と少なくとも部分的に接触している、ステップと;
- 前記サンプルコンテナ(212)および前記キャップ(202)を前記吸引パック(202)の中にパッケージングするステップと;
- 蓋部(207)によって前記吸引パック(202)を閉じるステップと;
- 閉じられた前記吸引パック(202)を滅菌するステップと;
- 滅菌された前記吸引パック(202)を前記サンプル抽出デバイス(100)の上または中に設置するステップと
をさらに含む、態様42または43に記載の方法。
【0297】
態様45: - 滅菌された前記吸引パック(202)を前記サンプル抽出デバイス(100)に機械的に接続するステップと;
- 前記吸引パック(201)の前記蓋部(207)を除去するステップと;
- 前記真空チャンバー(101)の中へ真空をロードするために、前記サンプル抽出デバイス(100)の真空生成メカニズム(108)を活性化させるステップと
をさらに含む、態様42から44のいずれか一項に記載の方法。
【0298】
態様46: - 流体サンプル体積が事前決定された値に到達すると、流体サンプリングの終了を前記ユーザーに示すステップと;
- 前記システム(300)を大気圧力に戻すために、とりわけ、前記吸引パック(201)を大気圧力に戻すために、前記バルブ制御メカニズム(102)を押すステップと
をさらに含む、態様42から45のいずれか一項に記載の方法。
【0299】
態様47: - 前記ユーザー(400)の前記皮膚から前記システム(300)を除去するステップと;
- シールされた前記サンプルコンテナ(212)を前記吸引パック(201)から除去するステップと;
- 前記吸引パック(201)を前記サンプル抽出デバイス(100)から除去するステップと
をさらに含む、態様42から46のいずれか一項に記載の方法。
【符号の説明】
【0300】
100 サンプル抽出デバイス
101 真空チャンバー
102 バルブ制御メカニズム
103 ガスケット
104 バルブ
105 電子ボード
106 センサー
107 サンプル採取デバイスポート
108 真空生成メカニズム
109 真空生成メカニズムのシャフト
110 第2の吸引パック
120 第1の接続手段
130 第2の吸引パックのラベル
140 第2の吸引パックの中のキャップ
200 サンプル採取デバイス
201 吸引パックまたは第1の吸引パック
202 キャップ
203 サポートエレメント
204 弾性エレメント
205 採取ウィンドウ
206 カッティングエレメント
207 蓋部
208 膜
209 トリガーエレメント
210 突出部(フィンガー)
211 キャビティー(フィンガーとインターフェース接続される)
212 血液採取コンテナ
213 シーリング縁部
214 バイオマーカーパッド
215 キャップの開口部
216 カッティングエレメントを受け入れる第2のキャップ部分の中のキャビティー
217 IDエレメント
218 吸引パックの中の開口部
219 縁部
219’ シーリング縁部
220 第2の接続手段
230 突出部
232 フィンガー
300 システム
400 ユーザーのパーツ
401 カットされることとなるユーザーの変形されたパーツ
402 ユーザーの変形されたパーツ
410 切開部
500 サンプル
1100 第2の吸引パックのキャビティー
2010 第2の吸引パックの孔部
2011 第1の吸引パックの縁部
2012 双安定エレメント
2013 第1の吸引パックの湾曲
2014 穿孔突出部
2010 第1の吸引パックのキャビティー
2020 変形可能なエレメント
2021 キャップのノッチ
2022 キャップのトリガー表面
2121 サンプルコンテナの開放端部
2122 サンプルコンテナの閉鎖端部
2123 第1のサンプルコンテナ部分
2124 第2のサンプルコンテナ部分
2021 第1のキャップ部分
2022 第2のキャップ部分
2120 サンプルコンテナの開放端部
3110 シェル
3200 サンプル採取デバイス
3201 シェル
3202 キャップ
3203 プランジャー
3203a シール
3203b 隔壁
3204 アクチュエータースプリング、トーションスプリング
3206 カッティングブレード
3209 トリガー
3206a カッティング縁部
3206b 鋭利な端部
3206c 丸みを帯びた端部
3206d ホルダー開口部
3206e 固定凹部
3206f 破断線
3207 蓋部
3208 穿孔可能な膜
3212 サンプルコンテナ、チューブ
3220 電子モジュール
3222 ボタンエリアの中の破断可能なシールを備えたラベル
3224 変形可能なボタン
3226 電子モジュールポート
3228 スタビライザーリブ
3229 ホルダー凹部
3230 ベースプレート
3230a ベースプレートの突出部
3231 採取開口部
3232 ハンドル部分
3234 真空アンロッキングエレメント
3236 真空アンロッキングエレメントの穿孔部分
3238 膜位置
3240 隙間
3250 チューブエクステンション
3500 血液サンプル
g 重力
Fi 矢印(i=1、2、…)
a システム300の主方向
θ 垂直方向の方向(重力方向)とシステム300の主方向との間の角度
α カッティングエレメントの第1の角度
β カッティングエレメントの第2の角度
γ カッティング縁部の角度
δ カッティング縁部の鋭利な端部の角度
C1 ロードされた位置
C2 ロードされたステータス
C3 初期位置(アンロードされた)
P 接触ポイントまたは領域
R カッティング縁部の丸みを帯びた端部の半径
S1 ステップ1
S2 ステップ2
S3 ステップ3
S4 ステップ4
S5 ステップ5
S6 ステップ6
S7 ステップ7
S8 ステップ8
d1 第1のサンプルコンテナ部分の直径
d2 第2のサンプルコンテナ部分の直径
図1
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