(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-25
(45)【発行日】2024-10-03
(54)【発明の名称】不連続の医療機器動作データのためのデータ記憶および取得システム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/41 20190101AFI20240926BHJP
G16H 40/67 20180101ALI20240926BHJP
【FI】
G06F16/41
G16H40/67
(21)【出願番号】P 2021515562
(86)(22)【出願日】2018-12-19
(86)【国際出願番号】 US2018066483
(87)【国際公開番号】W WO2020060579
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2021-12-16
(32)【優先日】2018-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510121444
【氏名又は名称】アビオメド インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】アニェロ アレッサンドロ シモーネ
(72)【発明者】
【氏名】ルメイ ポール ローランド
【審査官】長 由紀子
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-502369(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0063193(US,A1)
【文献】特開2014-199581(JP,A)
【文献】特開2017-202058(JP,A)
【文献】特表2018-501533(JP,A)
【文献】特開2016-005238(JP,A)
【文献】特開2017-204248(JP,A)
【文献】特表2011-523473(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-958
G16H 40/67
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータネットワークに接続可能な
医療機器であって、前記
医療機器は、前記コンピュータネットワークへの接続性における不定期のギャップが発生しやすく、前記
医療機器は、期間にわたるビデオフレームを自動的に、かつ繰り返し取り込むようにおよび前記コンピュータネットワークを介して前記ビデオフレームを含むメッセージを送信するように構成された、
医療機器と、
(a)前記
医療機器が前記コンピュータネットワークに接続する時刻および(b)前記
医療機器が前記コンピュータネットワークから切断する時刻を自動的に記録するように構成された、ネットワーク接続性ログと、
自動的に、デジタル・メディア・データをメディアファイルに格納す
るように構成された、データストアと、
前記コンピュータネットワークに接続可能であり、かつ、自動的に、
前記コンピュータネットワークを介して前記
医療機器から
前記ビデオフレームを含む前記メッセージを受信することと、
受信メッセージからの
前記ビデオフレームを前記データストアの前記メディアファイルに格納することであって、前記
医療機器と前記コンピュータネットワークとの間の接続性における前記不定期のギャップにもかかわらず、連続した受信メッセージからのビデオフレームが前記
メディアファイルにおいて隣接して格納され
ることと、
要求された時刻を含む状況要求を受信することであって、前記要求された時刻が、前記ビデオフレームが前記
医療機器により自動的に、かつ繰り返し取り込まれた前記期間内
であることと、
前記ネットワーク接続性ログにアクセスし、前記メディアファイル
の末端を基準とするインデックスを計算することと、
前記計算されたインデックスから開始する前記メディアファイルの部分を、前記データストアに対し要求することと、
前記データストアから返された前記メディアファイルの前記要求された部分を、前記状況要求に応答して提供することと
を行うように構成された、メディアサーバと
を含
み、
前記メディアサーバは、
(a)前記要求された時刻を含む前記ネットワーク接続性ログにおける接続切断対を
識別すること
と、
(b)前記メディアファイルの先頭か
ら前記メディアファイルのセグメントの先頭まで
の第一のオフセットを計算すること
であって、前記メディアファイルの前記セグメントが、前記接続切断対の機器接続時刻から開始することと、
(c)前記メディアファイルの前記セグメントの先頭から、前記要求された時刻までの、第二のオフセットを計算すること
と、
(d)前記第一のオフセットおよび前記第二のオフセットを組み合わせること
と
によって前記インデックスを計算するように構成されている、
不連続の医療機器データのためのデータ記憶および取得システム。
【請求項2】
前記メディアサーバが、前記
医療機器に注意する必要があることをメッセージが指示している場合にポップアップメッセージを自動的に表示させるようにさらに構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記ポップアップメッセージが、前記
医療機器
の状況に関する追加情報を含むウェブページのURLを含む、請求項2記載のシステム。
【請求項4】
前記
医療機器に注意する必要があることを前記
医療機器からのメッセージが指示している場合に電子メールメッセージを送信するように構成された発信電子メールサーバをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項記載のシステム。
【請求項5】
前記電子メールメッセージが、前記
医療機器
の状況に関する追加情報を含むウェブページのURLを含む、請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記ビデオフレームは、前記
医療機器の表示画面に表示された画像のコピーを含む、請求項1~5のいずれか一項記載のシステム。
【請求項7】
前記
医療機器は、血液ポンプに結合された医療機器コントローラである、請求項6記載のシステム。
【請求項8】
医療機器をコンピュータネットワークに接続する
ことであって、前記
医療機器は、前記コンピュータネットワークへの接続性における不定期のギャップが発生しやすい
ことと、
前記
医療機器によって、期間にわたるビデオフレームを自動的に、かつ繰り返し取り込み、前記
医療機器によって、前記コンピュータネットワークを介して前記ビデオフレームを含むメッセージを送信する
ことと、
(a)前記
医療機器が前記コンピュータネットワークに接続する時刻および(b)前記
医療機器が前記コンピュータネットワークから切断する時刻を、ネットワーク接続性ログに自動的に記録する
ことと、
データストアにおいて、デジタル・メディア・データをメディアファイルに格納する
ことと、 メディアサーバによって、前記コンピュータネットワークを介して前記
医療機器から
前記ビデオフレームを含む前記メッセージを受信する
ことと、
前記メディアサーバによって、受信メッセージからの
前記ビデオフレームを前記データストア
の前記メディアファイルに格納する
ことであって、前記
医療機器と前記コンピュータネットワークとの間の接続性における前記不定期のギャップにもかかわらず、連続した受信メッセージからのビデオフレームが前記
メディアファイルにおいて隣接して格納される
ことと、
要求された時刻を含む状況要求を受信する
ことであって、前記要求された時刻が、前記ビデオフレームが前記医療機器により自動的に、かつ繰り返し取り込まれた前記期間内であることと、
前記メディアサーバによって、前記ネットワーク接続性ログにアクセスし、前記メディアファイル
の末端を基準とするインデックスを計算する
ことと、
前記メディアサーバによって、前記計算されたインデックスから開始する前記メディアファイルの部分を、データストアに対し要求する
ことと、
前記メディアサーバによって、前記データストアから返された前記メディアファイルの前記要求された部分を、前記状況要求に応答して提供する
ことと
を含
み、
前記メディアサーバは、
(a)前記要求された時刻を含む前記ネットワーク接続性ログにおける接続切断対を
識別すること、
(b)前記メディアファイルの先頭か
ら前記メディアファイルのセグメントの先頭まで
の第一のオフセットを計算すること
であって、前記メディアファイルの前記セグメントが、前記接続切断対の機器接続時刻から開始することと、
(c)前記メディアファイルの前記セグメントの先頭から、前記要求された時刻までの、第二のオフセットを計算すること、ならびに、
(d)前記第一のオフセットおよび前記第二のオフセットを組み合わせること
によって前記インデックスを計算するように構成されている、
不連続の医療機器データを格納および取得するための方法。
【請求項9】
前記
医療機器に注意する必要があることをメッセージが指示している場合に、前記メディアサーバによってポップアップメッセージを自動的に表示させる
ことをさらに含む、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記
医療機器に注意する必要があることを前記
医療機器からのメッセージが指示している場合に、発信電子メールサーバによって電子メールメッセージを自動的に送信する
ことをさらに含む、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記ビデオフレームは、前記
医療機器の表示画面に表示された画像のコピーを含む、請求項8~10のいずれか一項記載の方法。
【請求項12】
前記
医療機器は、血液ポンプに結合された医療機器コントローラである、請求項11記載の方法。
【請求項13】
プロセッサによって実行されると、不連続の
医療機器データを格納および取得するためのコンピュータ実装方法を行うためのプロセスを確立する、命令
で符号化された非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記プロセスが、
医療機器をコンピュータネットワークに接続するように構成されたプロセスであって、前記
医療機器は、前記コンピュータネットワークへの接続性における不定期のギャップが発生しやすい、プロセスと、
前記
医療機器によって期間にわたるビデオフレームを自動的に、かつ繰り返し取り込むようにおよび、前記
医療機器によって前記コンピュータネットワークを介して前記ビデオフレームを含むメッセージを送信するように構成された、プロセスと、
ネットワーク接続性ログに、(a)前記
医療機器が前記コンピュータネットワークに接続する時刻および(b)前記
医療機器が前記コンピュータネットワークから切断する時刻を自動的に記録するように構成された、プロセスと、
データストアにおいて、デジタル・メディア・データをメディアファイルに格納するように構成されたプロセスと、 メディアサーバによって前記コンピュータネットワークを介して前記
医療機器から
前記ビデオフレームを含む前記メッセージを受信するように構成されたプロセスと、
前記メディアサーバによって受信メッセージからの
前記ビデオフレームを前記データストア
の前記メディアファイルに格納するように構成されたプロセスであって、前記
医療機器と前記コンピュータネットワークとの間の接続性における前記不定期のギャップにもかかわらず、連続した受信メッセージからのビデオフレームが前記
メディアファイルにおいて隣接して格納される、プロセスと、
前記メディアサーバによって、
要求された時刻を含む状況要求を受信するように構成されたプロセスであって、前記要求された時刻が、前記ビデオフレームが前記
医療機器により自動的に、かつ繰り返し取り込まれた前記期間内
である、プロセスと、
前記メディアサーバによって、前記ネットワーク接続性ログにアクセスし、前記メディアファイル
の末端を基準とするインデックスを計算するように構成されたプロセスと、
前記メディアサーバによって、前記計算されたインデックスから開始する前記メディアファイルの部分を、前記データストアに対し要求するように構成されたプロセスと、
前記メディアサーバによって、前記データストアから返された前記メディアファイルの前記要求された部分を、前記状況要求に応答して提供するように構成されたプロセスと
を含み、
前記メディアサーバは、
(a)前記要求された時刻を含む前記ネットワーク接続性ログにおける接続切断対を
識別すること
と、
(b)前記メディアファイルの先頭か
ら前記メディアファイルのセグメントの先頭まで
の第一のオフセットを計算すること
であって、前記メディアファイルの前記セグメントが、前記接続切断対の機器接続時刻から開始することと、
(c)前記メディアファイルの前記セグメントの先頭から、前記要求された時刻までの、第二のオフセットを計算すること
と、
(d)前記第一のオフセットおよび前記第二のオフセットを組み合わせること
と
によって前記インデックスを計算するように構成されている、
前記非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ記憶および取得システムに関し、より詳細には、動作データが送信されるネットワーク接続が間欠的である、すなわちコンピュータネットワークの接続性における不定期のギャップが発生しやすい医療機器に関する動作データを収集、格納および取得するためのデータ記憶および取得システムに関する。
【背景技術】
【0002】
関連技術
一部の埋め込み型心臓ポンプなどの多くの医療機器は、有効性および患者の安全を確保するために医療関係者によって監視される必要がある。一部のそのような医療機器は、心臓信号レベル、バッテリー温度、および配管の完全性などの、医療機器に関する動作データを収集および表示する関連付けられたコントローラを有する。これらのコントローラの中には、動作データ値が所定の値または範囲を超える場合、例えば、漏れや吸引の喪失が検出される場合にアラームを発するものがある。これらのコントローラの多くは、ヒューマンインターフェースとしてビデオ表示画面を含み、そこに動作データおよび/またはアラームが表示される。
【0003】
多くの場合、これらの医療機器は、特に外来患者の場合には、リモートで監視される。これらの場合、コントローラは、多くの場合、無線セグメントを含むコンピュータネットワークを介して、監視ステーションによってアクセスされ得る中央サーバに結合され得る。監視ステーションは、医療関係者が見るための表示画面上にリアルタイムの動作データおよび/またはアラームを表示し得る。通常、サーバは動作データの記録も行うので、医療関係者の要求に応じて、以前の動作データを「再生」することができる。
【0004】
しかしながら、医療機器コントローラとサーバとの間のコンピュータネットワーク接続は、多くの場合、特にコンピュータネットワークが無線セグメントを含む場合には、間欠的であり、すなわち、医療機器コントローラとサーバとの間のコンピュータネットワークの接続性における不定期のギャップが発生しやすい。医療機器コントローラには、通常、これらのギャップの間に動作データを格納するのに十分なメモリがないか、または機器コントローラはこれらのギャップを検出する能力を欠く。よって、医療機器コントローラは、ネットワーク接続が復旧された後に、以前の動作データを送信することによってこれらのギャップを埋め合わせることができない。代わりに、医療機器コントローラは単に、サーバへのコンピュータネットワーク接続が存在するときに常にその現在の動作データを送信するだけである。したがって、サーバによって記録された動作データは、多くの場合、コンピュータネットワークの接続性におけるギャップに対応するギャップを含む。
【0005】
サーバは、動作データが医療機器コントローラから受信される限り、動作データを記録する。しかしながら、コンピュータネットワークの接続性におけるギャップの間、サーバは、サーバが記録すべきものがないので、記録を休止する。ゆえに、記録された動作データは隣接するデータファイルに格納されるが、格納されたデータは切れ目のない時間を表さず、そのため関心対象の時刻に合わせてデータファイルにインデックスを付けることが不可能になっている。代わりに、先行技術では、医療関係者は、記録された動作データをデータファイルの先頭から再生するか、または関心対象の時刻に対応する動作データを見つけるためにデータファイル内のどのくらいのところにインデックスを付けるべきかを推測するだけに制限される。
【発明の概要】
【0006】
態様の概要
本発明の一態様は、不連続の医療機器データのためのデータ記憶および取得システムを提供する。本システムは、医療機器を含む。医療機器は、コンピュータネットワークに接続可能である。医療機器では、コンピュータネットワークへの接続性における不定期のギャップが発生しやすい。医療機器は、医療機器に関する状況情報を自動的に繰り返し取り込むようにおよびコンピュータネットワークを介して状況情報を含むメッセージを送信するように構成される。
【0007】
本システムは、ネットワーク接続性ログも含む。ネットワーク接続性ログは、医療機器がコンピュータネットワークに接続する時刻を自動的に記録するように構成される。ネットワーク接続性ログはまた、医療機器がコンピュータネットワークから切断する時刻を自動的に記録するようにも構成される。
【0008】
本システムは、データストアも含む。データストアは、デジタル・メディア・データをメディアファイルに自動的に格納するように構成される。データストアはまた、格納されたメディアファイルの、全てよりは少ない要求された部分を、提供要求に応答して自動的に提供するようにも構成される。提供要求は、要求された部分に対応する、メディアファイルの末端を基準とするインデックスを含む。
【0009】
本システムは、メディアサーバも含む。メディアサーバは、コンピュータネットワークに接続可能である。メディアサーバは、コンピュータネットワークを介してメッセージを自動的に受信するように構成される。メディアサーバはまた、受信メッセージからの状況情報をデータストアに自動的に格納するようにも構成される。医療機器とコンピュータネットワークとの間の接続性における不定期のギャップにもかかわらず、連続した受信メッセージからの状況情報がデータストアにおいて隣接して格納される。
【0010】
メディアサーバはまた、要求された状況情報が取り込まれた時刻を含む状況要求を自動的に受信するようにも構成される。メディアサーバはまた、ネットワーク接続性ログに自動的にアクセスし、要求された状況情報が格納されている、メディアファイルの末端を基準とするインデックスを計算するようにも構成される。この計算を行う際に、メディアサーバは、ネットワーク接続性ログに表された医療機器とコンピュータネットワークとの間の接続性における不定期のギャップを考慮に入れるように構成される。
【0011】
メディアサーバはまた、計算されたインデックスから開始する格納されたメディアファイルの部分を自動的に要求するようにも構成される。メディアサーバは、計算されたインデックスから開始する格納されたメディアファイルの部分を自動的に提供するようにさらに構成される。
【0012】
任意の態様において、データストアは、デジタル・メディア・データを少なくとも1つのアーカイブファイルに格納するようにさらに構成され得る。メディアファイルが所定の量のデジタル・メディア・データを格納すると、メディアファイルに格納されたデジタル・メディア・データは少なくとも1つのアーカイブファイルにコピーされ得る。任意の態様において、データストアは、格納されたアーカイブファイルの、全てよりは少ない要求された部分を、提供要求に応答して自動的に提供するように構成され得る。提供要求は、要求された部分に対応する、アーカイブファイルの末端を基準とするインデックスを含む。
【0013】
任意の態様において、ネットワーク接続性ログは、コンピュータネットワークへの接続性の各期間について、デジタル・メディア・データが格納されているメディアファイルおよびアーカイブファイルのうちの1つを識別する情報を自動的に記録するようにさらに構成され得る。
【0014】
任意の態様において、メディアサーバは、ネットワーク接続性ログにアクセスし、要求された状況情報が格納されている、アーカイブファイルの末端を基準とするインデックスを計算するようにさらに構成され得る。計算は、ネットワーク接続性ログに表された医療機器とコンピュータネットワークとの間の接続性における不定期のギャップを考慮に入れることができる。
【0015】
任意の態様において、メディアサーバは、計算されたインデックスから開始する格納されたアーカイブファイルの部分を要求するようにさらに構成され得る。任意の態様において、メディアサーバは、計算されたインデックスから開始する格納されたアーカイブファイルの部分を提供するようにさらに構成され得る。
【0016】
任意の態様において、メディアサーバは、医療機器に注意する必要があることをメッセージが指示している場合にポップアップメッセージを自動的に表示させるようにさらに構成され得る。
【0017】
任意の態様において、ポップアップメッセージは、医療機器の状況に関する追加情報を含むウェブページのURLを含み得る。
【0018】
任意の態様は、医療機器に注意する必要があることを医療機器からのメッセージが指示している場合に電子メールメッセージを送信するように構成された発信電子メールサーバも含み得る。
【0019】
任意の態様において、電子メールメッセージは、医療機器の状況に関する追加情報を含むウェブページのURLを含み得る。
【0020】
本発明の別の態様は、不連続の医療機器データを格納および取得するための方法を提供する。本方法は、コンピュータネットワークへの接続性における不定期のギャップが発生しやすい医療機器をコンピュータネットワークに接続する工程を含む。本方法は、医療機器によって、医療機器に関する状況情報を自動的に繰り返し取り込み、医療機器によって、コンピュータネットワークを介して状況情報を含むメッセージを送信する工程をさらに含む。本方法は、ネットワーク接続性ログに、(a)医療機器がコンピュータネットワークに接続する時刻および(b)医療機器がコンピュータネットワークから切断する時刻を自動的に記録する工程を、さらに含む。
【0021】
本方法は、データストアにおいて、デジタル・メディア・データをメディアファイルに格納する工程をさらに含む。本方法は、データストアによって、格納されたメディアファイルの、全てよりは少ない要求された部分を、提供要求に応答して提供する工程をさらに含む。提供要求は、要求された部分に対応する、メディアファイルの末端を基準とするインデックスを含む。
【0022】
本方法は、メディアサーバによって、コンピュータネットワークを介してメッセージを受信する工程をさらに含む。本方法は、メディアサーバによって、受信メッセージからの状況情報をデータストアに格納する工程をさらに含む。医療機器とコンピュータネットワークとの間の接続性における不定期のギャップにもかかわらず、連続した受信メッセージからの状況情報がデータストアにおいて隣接して格納される。
【0023】
本方法は、メディアサーバによって、要求された状況情報が取り込まれた時刻を含む状況要求を受信する工程をさらに含む。本方法は、メディアサーバによって、ネットワーク接続性ログにアクセスし、メディアファイルの末端を基準とするインデックスを計算する工程をさらに含む。要求された状況情報は、ネットワーク接続性ログに表された医療機器とコンピュータネットワークとの間の接続性における不定期のギャップを考慮に入れて、格納されている。本方法は、メディアサーバによって、計算されたインデックスから開始する格納されたメディアファイルの部分を要求する工程をさらに含む。本方法は、メディアサーバによって、計算されたインデックスから開始する格納されたメディアファイルの部分を提供する工程をさらに含む。
【0024】
任意の態様において、本方法は、デジタル・メディア・データを少なくとも1つのアーカイブファイルに格納し、メディアファイルが所定の量のデジタル・メディア・データを格納すると、メディアファイルに格納されたデジタル・メディア・データを少なくとも1つのアーカイブファイルにコピーする工程をさらに含み得る。格納されたアーカイブファイルの、全てよりは少ない要求された部分は、提供要求に応答して提供され得る。提供要求は、要求された部分に対応する、アーカイブファイルの末端を基準とするインデックスを含む。コンピュータネットワークへの接続性の各期間について、デジタル・メディア・データが格納されているメディアファイルおよびアーカイブファイルのうちの1つを識別する情報がネットワーク接続性ログに自動的に記録され得る。
【0025】
任意の態様において、ネットワーク接続性ログはメディアサーバによってアクセスされ、要求された状況情報が格納されている、アーカイブファイルの末端を基準とするインデックスが、ネットワーク接続性ログに表された医療機器とコンピュータネットワークとの間の接続性における不定期のギャップを考慮に入れて計算され得る。
【0026】
任意の態様において、計算されたインデックスから開始する格納されたアーカイブファイルの部分が、メディアサーバによって要求され得る。計算されたインデックスから開始する格納されたアーカイブファイルの部分は、メディアサーバによって提供され得る。
【0027】
任意の態様において、本方法は、医療機器に注意する必要があることをメッセージが指示している場合に、メディアサーバによってポップアップメッセージを自動的に表示させる工程をさらに含み得る。
【0028】
任意の態様において、ポップアップメッセージは、医療機器の状況に関する追加情報を含むウェブページのURLを含み得る。
【0029】
任意の態様において、本方法は、医療機器に注意する必要があることを医療機器からのメッセージが指示している場合に、発信電子メールサーバによって電子メールメッセージを自動的に送信する工程をさらに含み得る。
【0030】
任意の態様において、電子メールメッセージは、医療機器の状況に関する追加情報を含むウェブページのURLを含み得る。
【0031】
本発明のさらに別の態様は、命令で符号化された非一時的なコンピュータ可読媒体を含む。プロセッサによって実行されると、命令は、不連続の医療機器データを格納および取得するためのコンピュータ実装方法を行うためのプロセスを確立する。これらのプロセスは、コンピュータネットワークへの接続性における不定期のギャップが発生しやすい医療機器をコンピュータネットワークに接続するように構成された、1つのプロセスを含む。1つのプロセスは、医療機器によって、医療機器に関する状況情報を自動的に繰り返し取り込むようにおよび、医療機器によって、コンピュータネットワークを介して状況情報を含むメッセージを送信するように構成される。1つのプロセスは、ネットワーク接続性ログに、(a)医療機器がコンピュータネットワークに接続する時刻および(b)医療機器がコンピュータネットワークから切断する時刻を自動的に記録するように構成される。
【0032】
1つのプロセスは、データストアにおいて、デジタル・メディア・データをメディアファイルに格納するように構成される。1つのプロセスは、データストアによって、格納されたメディアファイルの、全てよりは少ない要求された部分を、提供要求に応答して提供するように構成され、提供要求は、要求された部分に対応する、メディアファイルの末端を基準とするインデックスを含む。
【0033】
1つのプロセスは、メディアサーバによってコンピュータネットワークを介してメッセージを受信するように、構成される。1つのプロセスは、メディアサーバによって受信メッセージからの状況情報をデータストアに格納するように構成され、ここで、医療機器とコンピュータネットワークとの間の接続性における不定期のギャップにもかかわらず、連続した受信メッセージからの状況情報がデータストアにおいて隣接して格納される。1つのプロセスは、メディアサーバによって、要求された状況情報が取り込まれた時刻を含む状況要求を受信するように、構成される。
【0034】
1つのプロセスは、メディアサーバによって、ネットワーク接続性ログにアクセスし、要求された状況情報が格納されている、メディアファイルの末端を基準とするインデックスを、ネットワーク接続性ログに表された医療機器とコンピュータネットワークとの間の接続性における不定期のギャップを考慮に入れて計算するように、構成される。1つのプロセスは、メディアサーバによって、計算されたインデックスから開始する格納されたメディアファイルの部分を要求するように、構成される。1つのプロセスは、メディアサーバによって、計算されたインデックスから開始する格納されたメディアファイルの部分を提供するように、構成される。
[本発明1001]
コンピュータネットワークに接続可能であり、前記コンピュータネットワークへの接続性における不定期のギャップが発生しやすく、かつ、医療機器に関する状況情報を自動的に繰り返し取り込むようにおよび前記コンピュータネットワークを介して前記状況情報を含むメッセージを送信するように構成された、前記医療機器と、
(a)前記医療機器が前記コンピュータネットワークに接続する時刻および(b)前記医療機器が前記コンピュータネットワークから切断する時刻を自動的に記録するように構成された、ネットワーク接続性ログと、
自動的に、
デジタル・メディア・データをメディアファイルに格納し、
前記格納されたメディアファイルの、全てよりは少ない要求された部分を、提供要求に応答して提供する(ここで、前記提供要求が、前記要求された部分に対応する、前記メディアファイルの末端を基準とするインデックスを含む)
ように構成された、データストアと、
前記コンピュータネットワークに接続可能であり、かつ、自動的に、
前記コンピュータネットワークを介して前記メッセージを受信し、
受信メッセージからの状況情報を前記データストアに格納し(ここで、前記医療機器と前記コンピュータネットワークとの間の接続性における前記不定期のギャップにもかかわらず、連続した受信メッセージからの状況情報が前記データストアにおいて隣接して格納される)、
要求された状況情報が取り込まれた時刻を含む状況要求を受信し、
前記ネットワーク接続性ログにアクセスし、前記要求された状況情報が格納されている、前記メディアファイルの末端を基準とするインデックスを、前記ネットワーク接続性ログに表された前記医療機器と前記コンピュータネットワークとの間の接続性における前記不定期のギャップを考慮に入れて計算し、
前記計算されたインデックスから開始する前記格納されたメディアファイルの部分を要求し、
前記計算されたインデックスから開始する前記格納されたメディアファイルの前記部分を提供する
ように構成された、メディアサーバと
を含む、不連続の医療機器データのためのデータ記憶および取得システム。
[本発明1002]
前記データストアが、
デジタル・メディア・データを少なくとも1つのアーカイブファイルに格納し、
前記メディアファイルが所定の量のデジタル・メディア・データを格納すると、前記メディアファイルに格納された前記デジタル・メディア・データを前記少なくとも1つのアーカイブファイルにコピーし、
前記格納されたアーカイブファイルの、全てよりは少ない要求された部分を、提供要求に応答して提供する(ここで、前記提供要求が、前記要求された部分に対応する、前記アーカイブファイルの末端を基準とするインデックスを含む)
ようにさらに構成され、
前記ネットワーク接続性ログが、前記コンピュータネットワークへの接続性の各期間について、前記デジタル・メディア・データが格納されている前記メディアファイルおよび前記アーカイブファイルのうちの1つを識別する情報を自動的に記録するようにさらに構成され、
前記メディアサーバが、
前記ネットワーク接続性ログにアクセスし、前記要求された状況情報が格納されている、前記アーカイブファイルの末端を基準とするインデックスを、前記ネットワーク接続性ログに表された前記医療機器と前記コンピュータネットワークとの間の接続性における前記不定期のギャップを考慮に入れて計算し、
前記計算されたインデックスから開始する前記格納されたアーカイブファイルの部分を要求し、
前記計算されたインデックスから開始する前記格納されたアーカイブファイルの前記部分を提供する
ようにさらに構成される、
本発明1001のシステム。
[本発明1003]
前記メディアサーバが、前記医療機器に注意する必要があることをメッセージが指示している場合にポップアップメッセージを自動的に表示させるようにさらに構成される、前記本発明のいずれかのシステム。
[本発明1004]
前記ポップアップメッセージが、前記医療機器の前記状況に関する追加情報を含むウェブページのURLを含む、本発明1003のシステム。
[本発明1005]
前記医療機器に注意する必要があることを前記医療機器からのメッセージが指示している場合に電子メールメッセージを送信するように構成された発信電子メールサーバをさらに含む、前記本発明のいずれかのシステム。
[本発明1006]
前記電子メールメッセージが、前記医療機器の前記状況に関する追加情報を含むウェブページのURLを含む、本発明1005のシステム。
[本発明1007]
コンピュータネットワークへの接続性における不定期のギャップが発生しやすい医療機器を前記コンピュータネットワークに接続する工程;
前記医療機器によって、前記医療機器に関する状況情報を自動的に繰り返し取り込み、前記医療機器によって、前記コンピュータネットワークを介して前記状況情報を含むメッセージを送信する工程;
(a)前記医療機器が前記コンピュータネットワークに接続する時刻および(b)前記医療機器が前記コンピュータネットワークから切断する時刻を、ネットワーク接続性ログに自動的に記録する工程;
データストアにおいて、デジタル・メディア・データをメディアファイルに格納する工程;
前記データストアによって、前記格納されたメディアファイルの、全てよりは少ない要求された部分を、提供要求に応答して提供する工程であって、前記提供要求が、前記要求された部分に対応する、前記メディアファイルの末端を基準とするインデックスを含む、工程;
メディアサーバによって、前記コンピュータネットワークを介して前記メッセージを受信する工程;
前記メディアサーバによって、受信メッセージからの状況情報を前記データストアに格納する工程であって、前記医療機器と前記コンピュータネットワークとの間の接続性における前記不定期のギャップにもかかわらず、連続した受信メッセージからの状況情報が前記データストアにおいて隣接して格納される、工程;
前記メディアサーバによって、要求された状況情報が取り込まれた時刻を含む状況要求を受信する工程;
前記メディアサーバによって、前記ネットワーク接続性ログにアクセスし、前記要求された状況情報が格納されている、前記メディアファイルの末端を基準とするインデックスを、前記ネットワーク接続性ログに表された前記医療機器と前記コンピュータネットワークとの間の接続性における前記不定期のギャップを考慮に入れて計算する工程;
前記メディアサーバによって、前記計算されたインデックスから開始する前記格納されたメディアファイルの部分を要求する工程;ならびに
前記メディアサーバによって、前記計算されたインデックスから開始する前記格納されたメディアファイルの前記部分を提供する工程
を含む、不連続の医療機器データを格納および取得するための方法。
[本発明1008]
デジタル・メディア・データを少なくとも1つのアーカイブファイルに格納する工程;
前記メディアファイルが所定の量のデジタル・メディア・データを格納すると、前記メディアファイルに格納された前記デジタル・メディア・データを前記少なくとも1つのアーカイブファイルにコピーする工程;
前記格納されたアーカイブファイルの、全てよりは少ない要求された部分を、提供要求に応答して提供する工程であって、前記提供要求が、前記要求された部分に対応する、前記アーカイブファイルの末端を基準とするインデックスを含む、工程;
前記コンピュータネットワークへの接続性の各期間について、前記ネットワーク接続性ログに、前記デジタル・メディア・データが格納されている前記メディアファイルおよび前記アーカイブファイルのうちの1つを識別する情報を自動的に記録する工程;
前記メディアサーバによって、前記ネットワーク接続性ログにアクセスし、前記要求された状況情報が格納されている、前記アーカイブファイルの末端を基準とするインデックスを、前記ネットワーク接続性ログに表された前記医療機器と前記コンピュータネットワークとの間の接続性における前記不定期のギャップを考慮に入れて計算する工程;
前記メディアサーバによって、前記計算されたインデックスから開始する前記格納されたアーカイブファイルの部分を要求する工程;ならびに
前記メディアサーバによって、前記計算されたインデックスから開始する前記格納されたアーカイブファイルの前記部分を提供する工程
をさらに含む、本発明1007の方法。
[本発明1009]
前記医療機器に注意する必要があることをメッセージが指示している場合に、前記メディアサーバによってポップアップメッセージを自動的に表示させる工程をさらに含む、本発明1007または1008の方法。
[本発明1010]
前記ポップアップメッセージが、前記医療機器の前記状況に関する追加情報を含むウェブページのURLを含む、本発明1009の方法。
[本発明1011]
前記医療機器に注意する必要があることを前記医療機器からのメッセージが指示している場合に、発信電子メールサーバによって電子メールメッセージを自動的に送信する工程をさらに含む、本発明1007~1010のいずれかの方法。
[本発明1012]
前記電子メールメッセージが、前記医療機器の前記状況に関する追加情報を含むウェブページのURLを含む、本発明1011の方法。
[本発明1013]
プロセッサによって実行されると、不連続の医療機器データを格納および取得するためのコンピュータ実装方法を行うためのプロセスを確立する、命令
で符号化された非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記プロセスが、
コンピュータネットワークへの接続性における不定期のギャップが発生しやすい医療機器を前記コンピュータネットワークに接続するように構成されたプロセスと、
前記医療機器によって前記医療機器に関する状況情報を自動的に繰り返し取り込むようにおよび、前記医療機器によって前記コンピュータネットワークを介して前記状況情報を含むメッセージを送信するように構成された、プロセスと、
ネットワーク接続性ログに、(a)前記医療機器が前記コンピュータネットワークに接続する時刻および(b)前記医療機器が前記コンピュータネットワークから切断する時刻を自動的に記録するように構成された、プロセスと、
データストアにおいて、デジタル・メディア・データをメディアファイルに格納するように構成されたプロセスと、
前記データストアによって、前記格納されたメディアファイルの、全てよりは少ない要求された部分を、提供要求に応答して提供するように構成されたプロセスであって、前記提供要求が、前記要求された部分に対応する、前記メディアファイルの末端を基準とするインデックスを含む、プロセスと、
メディアサーバによって前記コンピュータネットワークを介して前記メッセージを受信するように構成されたプロセスと、
前記メディアサーバによって受信メッセージからの状況情報を前記データストアに格納するように構成されたプロセスであって、前記医療機器と前記コンピュータネットワークとの間の接続性における前記不定期のギャップにもかかわらず、連続した受信メッセージからの状況情報が前記データストアにおいて隣接して格納される、プロセスと、
前記メディアサーバによって、要求された状況情報が取り込まれた時刻を含む状況要求を受信するように構成されたプロセスと、
前記メディアサーバによって、前記ネットワーク接続性ログにアクセスし、前記要求された状況情報が格納されている、前記メディアファイルの末端を基準とするインデックスを、前記ネットワーク接続性ログに表された前記医療機器と前記コンピュータネットワークとの間の接続性における前記不定期のギャップを考慮に入れて計算するように構成されたプロセスと、
前記メディアサーバによって、前記計算されたインデックスから開始する前記格納されたメディアファイルの部分を要求するように構成されたプロセスと、
前記メディアサーバによって、前記計算されたインデックスから開始する前記格納されたメディアファイルの前記部分を提供するように構成されたプロセスと
を含む、非一時的なコンピュータ可読媒体。
【図面の簡単な説明】
【0035】
本発明は、以下の特定の態様の詳細な説明を添付の図面と併せて参照すればより十分に理解されるであろう。
【0036】
【
図1】本発明の一態様による、医療機器に関する動作データを収集、格納および取得するためのデータ記憶および取得システムの主要構成要素の概略ブロック図である。
【
図2】
図1のシステムに含まれ得る例示的な医療機器の等角図である。
【
図3】
図2の医療機器に結合され得る、本発明の態様に含まれる例示的な医療機器コントローラの正面図である。
【
図4】
図3の医療機器コントローラの表示画面に表示された例示的な仮想画像を示す図である。
【
図5】先行技術による、医療機器コントローラが、リモート・リンク・モジュールを介するなどして、コンピュータネットワークに通信可能に結合され得る方法を示す概略ブロック図である。
【
図6】先行技術による、
図1のシステムのメディアサーバによって使用される、画像特徴抽出構成要素の部分、この例では自動光学文字認識装置の概略ブロック図である。
【
図7】本発明の一態様による、
図1のデータ記憶および取得システムによって生成された、監視のために選択され得る医療機器をリストする例示的な仮想ウェブページを示す図である。
【
図8】本発明の一態様による、
図1のデータ記憶および取得システムの監視ステーション(クライアントデバイス)によって提供された例示的な仮想の「ライブ」のウェブページを示す図である。
【
図9】本発明の一態様による、
図1のデータ記憶および取得システムの監視ステーション(クライアントデバイス)によって提供された例示的な仮想の「前の5時間」のウェブページを示す図である。
【
図10】本発明の一態様による、医療機器からのメッセージ内の不連続の状況情報が隣接するメディアファイルにどのように格納されるかを示す概略図である。
【
図11】本発明の一態様による、
図1のネットワーク接続性ログのデータフィールドを示す概略図である。
【
図12】本発明の一態様による、
図1のシステムのメディアサーバが関心対象のデータに対するメディアファイルまたはアーカイブファイルへのインデックスを計算するためのプロセスを概略的に示す流れ図を含む図である。
【
図13】本発明の一態様による、
図1のデータ記憶および取得システムによって生成された例示的な仮想のポップアップアラートを示す図である。
【
図14】本発明の一態様による、
図1のデータ記憶および取得システムによって生成された、アラートおよび詳細情報へのリンクを含む例示的な仮想の電子メールメッセージを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
特定の態様の詳細な説明
本発明の態様は、不連続の医療機器動作データのためのデータ記憶および取得システムならびに方法を提供する。ウェブベースのインターフェースが、医療関係者が、埋め込み型心臓ポンプなどの医療機器をリモートで監視することを可能にする。監視システムが、医療機器からのバッテリー温度などの動作データおよびアラームをファイルに記録する。しかしながら、医療機器と監視システムとの間のネットワーク接続が間欠的であるため、ファイルは医療機器ごとの隣接するデータストリームを含まない。代わりに、ファイルは単に、データが利用可能なときにデータを記録するだけである。ファイルは、データのギャップの間、すなわち、ネットワーク接続性におけるギャップの最中の記録を休止する。ファイルは、MP4ファイルなどのビデオファイルの形式であり得るが、他の適切なファイルフォーマットが使用されてもよい。
【0038】
システムは、現在の、または最新の利用可能なデータを、アラームのリストとともに表示する。医療関係者が以前の時刻または1つのアラームに関するさらなる詳細を表示させたい場合、システムは、ファイル内のどこにその医療機器のデータが記録されたかを計算する。この計算は、データの不連続性のために、新規であり、明白ではない。医療機器ごとに、システムは、その医療機器がネットワークを介して接続する時刻(「ネットワーク接続イベント」)および医療機器のネットワーク接続が切れる時刻(「ネットワーク切断イベント」)を記録する。システムは、これらの時刻を使用して、ユーザが選択したアラームの時刻に対応するファイルへのインデックスを計算する。
【0039】
任意で、システムは、電子メールメッセージおよび/もしくはテキストメッセージを送信することによって、かつ/またはブラウザでポップアップウィンドウを表示することによって、ユーザにアラームを通知してもよい。メッセージまたはポップアップウィンドウは、アラームに関する情報を表示するウェブページへの、URLなどのリンクを含み得る。ユーザは、URLをクリックしてウェブページを開くことができる。
【0040】
定義
特に指示しない限り、以下の用語は、本明細書で使用される場合、以下の意味を有するものとする。
【0041】
隣接する - 共通の境界を共有する、接触する。隣接して格納される、レコード、ブロック、ビデオフレームなどのデータは、連続した要素間のスペースなしで格納される。
【0042】
不連続の - 隣接しない、共通の境界を共有しない、接触しない。不連続に格納される、レコード、ブロック、ビデオフレーム、メッセージなどのデータには、連続した要素間にスペースがある。不連続に受信される、レコード、ブロック、ビデオフレーム、メッセージなどのデータには、連続した受信要素間に欠落した要素がある。
【0043】
切れ目のない - 中断なしの、途切れない全体を形成する。
【0044】
コンピュータネットワークに接続する - 必ずしも新しいネットワークセッションを確立せずに、コンピュータネットワークへの接続を確立または再確立する。
【0045】
コンピュータネットワークから切断する - コンピュータネットワークへの接続を、一時的な場合を含めて、失う。例えば、無線コンピュータ・ネットワーク・リンクでは、電気ノイズ、別の局からの強い信号、アンテナの動きや向きの変化によるなどの伝播特性の変化、または電磁波を減衰もしくは反射する材料の、送信アンテナと受信アンテナとの間の、干渉が、接続性の喪失を一時的に引き起こす可能性がある。
【0046】
デジタル・メディア・データ - 画像、ビデオおよび/または音を表すデジタルデータ。
【0047】
連続した - 間に第3の要素を挟まずに、同様の要素が次々にある。例えば、2つの連続したメッセージでは、一方のメッセージが間に第3のメッセージを挟まずに他方のメッセージに続くが、2つのメッセージ間には時間的なギャップが存在し得る。
【0048】
時刻 - 時刻は、日付とその日付内の時刻とを含んでいてもよく、例えば、2018-9-12 3:52である。
【0049】
主要構成要素
図1は、例示的な医療機器102、104、および106で表される、医療機器から医療機器に関する動作データを収集、格納および取得するためのデータ記憶および取得システム100の主要構成要素の概略ブロック図である。3台の医療機器102~106が示されているが、他の台数の医療機器が使用されてもよい。各医療機器102~106は、コンピュータネットワーク108に接続可能である。各医療機器102~106は、医療機器102~106に関する状況情報を自動的に繰り返し取り込むようにおよびコンピュータネットワーク108を介して状況情報を含むメッセージを送信するように構成される。いくつかの態様では、状況情報は、ビデオフレームまたはビデオフレームのシーケンスとして符号化されたメッセージとして送信される。(1つまたは複数の)ビデオフレームは、例えば、医療機器102~106の表示画面に表示された画像のコピーを含み得る。
【0050】
コンピュータネットワーク108は、有線セグメントおよび/または無線セグメントを含み得る。各医療機器102~106では、したがって、コンピュータネットワーク108への、またはコンピュータネットワーク108を介した接続性に不定期のギャップが発生しやすい。
【0051】
データストア110は、MP4ビデオやその他の適切なタイプのメディアファイルなどのメディアファイル112を含む。以下でより詳細に説明するように、データストア110は、医療機器102~106に関する状況情報を記録する。データストア110は、ビデオフレームなどのデジタル・メディア・データをメディアファイル112に自動的に格納するように構成される。
【0052】
データストア110はまた、格納されたメディアファイル112の、全てよりは少ない要求された部分を、提供要求に応答して提供するようにも構成される。データストア110は、以下でより詳細に説明するように、それによって、医療機器の状況情報の再生をサポートする。例えば、データストア110は、ユーザに表示するために、メディアファイル112に格納された1つまたは複数のビデオフレームを提供し得る。
【0053】
そのような提供要求は、メディアファイル112の先頭または末端を基準とするインデックスを含む。インデックスは、要求された部分の先頭、すなわち、データストア110が要求された部分の先頭に到達するためにメディアファイル112内のどのくらいのところまで探索しなければならないかに対応する。例えば、インデックスは、メディアファイル112の先頭または末端から要求された部分が開始する点までの、時間量、またはビデオフレーム数を指示し得る。例えば、提供要求は、メディアファイル112の先頭から7分15秒(7:15)のところから開始するビデオフレームを要求し得る。別の例では、提供要求は、メディアファイル112の末端から3,872フレームのところから開始するビデオフレームのシーケンスを要求し得る。
【0054】
任意で、データストア110は、アーカイブファイル113によって表される、1つまたは複数のアーカイブファイルを作成および維持するように構成されてもよい。3つのアーカイブファイル113が示されているが、任意の数のアーカイブファイル113が使用され得る。アーカイブファイル113を維持するように構成されるいくつかの態様では、メディアファイル112が、約5時間分の状況情報などの所定のサイズに到達すると、データストア110は、メディアファイル112のアーカイブコピー113を作成し、メディアファイル112の先頭から記録を開始し、それによって、メディアファイル112内の前に格納された状況情報を上書きする。いくつかの態様では、メディアファイル112が所定のサイズに到達した後、データストア110は、メディアファイル112を閉じ、メディアファイル112を次に利用可能なアーカイブファイル113名に名前変更し、新しいメディアファイル112を作成する。メディアファイル112の内容をアーカイブファイル113にコピーし、メディアファイル112を閉じて次に利用可能なアーカイブファイル113に名前変更することを、本明細書ではまとめて、メディアファイルに格納されたデジタル・メディア・データを少なくとも1つのアーカイブファイルにコピーすることという。
【0055】
メディアサーバ114は、コンピュータネットワーク108に接続可能であり、コンピュータネットワーク108を介して、医療機器102~106から状況情報を含むメッセージを自動的に受信するように構成される。メディアサーバ114は、メッセージをパースして、メッセージから状況情報を抽出し得る。例えば、いくつかの態様では、メディアサーバ114は、医療機器102~106によって送信されたビデオフレーム内のテキストを認識するための光学文字認識装置(OCR)を含む。いくつかの態様では、メディアサーバ114は、別個のOCR(図示されていない)に通信可能に結合される。
【0056】
メディアサーバ114は、その場合、認識されたテキストを使用して、医療機器102~106のシリアルナンバーまたはその他の識別子、医療機器102~106の動作パラメータ、医療機器102~106のうちの1台によってアラームが発せられたかどうかなどを自動的に確認し得る。メディアサーバ114は、受信メッセージからの状況情報をデータストア110に、通常はビデオフレームの形式で格納するようにさらに構成される。加えて、後述するように、メディアサーバ114は、記録された医療機器の状況情報の要求された部分の再生(ユーザへの表示)を円滑化する。
【0057】
メディアサーバ114は、受信した状況情報を、メディアサーバ114がその状況情報を受信しながらデータストア110に格納する。しかしながら、メディアサーバ114は、所与の医療機器102~106にコンピュータネットワーク108への接続性における不定期のギャップが発生している間にはその医療機器102~106からのメッセージを受信しない。メディアサーバ114は、ネットワーク接続性の各ギャップの間、所与の医療機器102~106に関する状況情報のデータストア110への格納を休止する。よって、連続した受信メッセージからの状況情報は、連続した受信メッセージ間にネットワーク接続性におけるギャップによって表されるタイムギャップがあっても、データストアにおいて隣接して格納され得る。ゆえに、メディアファイル112内の隣接するデータは、必ずしも、切れ目のない時間、すなわち、医療機器102~106によって切れ目なく収集された状況情報を表すとは限らない。
【0058】
医療機器102~106とコンピュータネットワーク108との間の接続性における不定期のギャップにもかかわらず、連続した受信メッセージからの状況情報はデータストアにおいて隣接して格納される。後述する追加の構成要素が、要求された時刻と関連付けられた状況情報を取得するためにメディアファイル112に正しくインデックスを付けるという問題を解決し、すなわち、受信メッセージによって伝えられた状況情報の不連続性の説明となる。
【0059】
ネットワーク接続性ログ116は、(a)各医療機器102~106がコンピュータネットワーク108に接続する時刻および(b)各医療機器102~106がコンピュータネットワーク108から切断する時刻を自動的に記録するように、構成される。第1のメッセージが所与の医療機器102~106からメディアサーバ114によって受信される時刻が、その医療機器102~106がコンピュータネットワーク108に接続する時刻とみなされ得る。所定のタイムアウト期間の間に所与の医療機器102~106からメディアサーバ114によってメッセージが受信されなかった場合、医療機器102~106は、ネットワーク接続性を失っていると想定されてもよく、タイムアウトが検出される時刻から、タイムアウト期間を差し引いた時刻が、医療機器102~106がコンピュータネットワーク108から切断した時刻とみなされ得る。
【0060】
そのような切断イベントの後、医療機器102~106からメディアサーバ114によってメッセージが受信される場合、医療機器102~106は、コンピュータネットワーク108に再度接続したと想定されてもよく、メッセージが所与の医療機器102~106からメディアサーバ114よって受信される時刻が、その医療機器102~106がコンピュータネットワーク108に再接続する時刻とみなされ得る。
【0061】
いくつかの態様では、医療機器102~106は、必ずしも状況情報を含めずに、メッセージを周期的に送信またはブロードキャストする。これらのメッセージは、それぞれの医療機器102~106が動作可能であることを指示するために送信される。これらのメッセージの受信は、それぞれの送信側医療機器102~106が、コンピュータネットワーク108を介して受信側に接続されていることを指示する。したがって、これらのメッセージの受信の中断が、それぞれの医療機器102~106がコンピュータネットワークの接続性を失っていることの指示、すなわち、コンピュータネットワークの接続性におけるギャップの先頭として使用され得る。この喪失の時刻が、ネットワーク接続性ログ116に格納され得る。
【0062】
これらのメッセージのうちの1つが続いて受信される場合、それぞれの医療機器102~106は、コンピュータネットワーク108に再度接続されると想定されてもよく、この再接続の時刻が、ネットワーク接続性ログ116に格納され得る。ネットワーク接続性ログ116のいくつかの態様のより詳細な説明をここで示す。
【0063】
所与の医療機器102~106からメディアサーバ114へのすべてのメッセージは、ネットワーク接続性におけるギャップにもかかわらず、単一のネットワークセッションで搬送され得る。あるいは、各ギャップまたはいくつかのギャップによってネットワークセッションが打ち切られてもよく、ネットワーク接続性の再開により新しいネットワーク接続性が作成されてもよい。
【0064】
図2は、例示的な医療機器200の等角図である。例示的な医療機器200は、血管内血液ポンプである。しかしながら、多くの他の種類の適切な医療機器が、
図1の医療機器102~106の各々として使用され得る。ポンプ200は、ポンプハンドル202と、ポンプヘッド204と、ポンプハンドル202をポンプヘッド204に接続するカテーテル206と、接続ハブ208とを含む。カテーテル206は管状であり、実質的に均一な外径210を有する。カテーテル206は、ポンプヘッド204がポンプハンドル202と電気機械的に連通することを可能にする。
【0065】
ポンプハンドル202は、ポンプヘッド204の制御を可能にする制御回路(後述する)と通信している。ポンプヘッド204は、体内のある場所から血液を送り出すなど、機器が人間の患者の体内で様々なタスクを行うことを可能にする電気機械的構成要素を含む。ポンプヘッド204は、カテーテル206の直径210よりも大きい直径212を有する。そのような経皮ポンプ200の一例が、Abiomed,Inc.,Danvers,Massachusettsから入手可能なImpella 2.5(登録商標)血液ポンプシステムである。この血液ポンプシステムは、ポンプ200と、ポンプ200用のAutomatic Impella Controller(AIC)コントローラとを含む。
【0066】
図3は、
図2の医療機器200に結合され得る、本発明の態様に含まれる、上記のAutomatic Impella Controller(AIC)コントローラなどの、例示的な医療機器コントローラ300の正面図である。医療機器コントローラ300は、ポンプ200の機能を監視および制御するためのヒューマンインターフェースを提供する。医療機器コントローラ300は、ビデオストリームの画像を表示する表示画面302を含んでいてもよく、画像は経時的な医療機器200と関連付けられたデータを示す。いくつかの実施態様では、表示画面302は、ポンプ200と関連付けられたリアルタイムの動作データおよび/または医療データを表示する。
【0067】
図4は、
図3の医療機器コントローラ300の表示画面302に表示された例示的な仮想の画像(フレーム)400である。画像400は、対応するポンプ200の動作に対応する医療データおよび/または動作データを示す波形402を含み得る。波形402によって示される医療データの例には、配置信号およびモータ電流が含まれる。モータ電流の波形などの波形402は、ある期間、例えば10秒間にわたるモータ電流の履歴、表現、および/または図を提供し得る。このようにして、画像400は、モータ電流データ、およびおそらくは、ある期間、例えば10秒間にわたるポンプ200と関連付けられた他のデータ(まとめて医療機器102~106に関する状況情報)を含む。
【0068】
図5に概略的に示されるように、医療機器500は、上記のように、関連付けられた医療機器コントローラ502に通信可能に結合され得る。いくつかの態様では、医療機器コントローラ502は、コンピュータネットワーク108に直接通信可能に結合され、コンピュータネットワーク108を介して、表示画面302(
図3)のリアルタイムの(現在の)内容を表すビデオフレームのストリームを送信する。あるいは、医療機器コントローラ502は、周期的に、例えば20秒ごとに、または不定期に、表示画面302の現在の内容を表すビデオのフレームを取り込み、そのビデオフレームを送信してもよい。
【0069】
しかしながら、一部の医療機器コントローラ502は、コンピュータネットワーク108を介してビデオフレームを送信することができない。そのような場合、リモート・リンク・モジュール504が、医療機器コントローラ502のビデオ出力ポート508に接続されたケーブル506を介してなど、医療機器コントローラ502に通信可能に結合され得る。リモート・リンク・モジュール504は、それによって、表示画面302(
図3)の内容を表すビデオ信号を受信し得る。リモート・リンク・モジュール504はまた、コンピュータネットワーク108にも通信可能に結合され得る。
【0070】
リモート・リンク・モジュール504は、コンピュータネットワーク108を介して、表示画面302(
図3)のリアルタイムの(現在の)内容を表す、ビデオフレームのストリームを送信し得る。あるいは、リモート・リンク・モジュール504は、周期的に、例えば20秒ごとに、または不定期に、表示画面302の現在の内容を表すビデオのフレームを取り込み、そのビデオフレームを送信してもよい。リモート・リンク・モジュール504に関する追加情報は、その全内容があらゆる目的のためにここで参照により本明細書に組み入れられる、2018年3月30日に出願され、本発明の譲受人に譲渡された、「Systems and Methods for Capturing Data from a Medical Device」という名称の、米国特許出願第15/941,695号に記載されている。
【0071】
説明を簡潔にするために、医療機器200(
図2)または500(
図5)、これと関連付けられた医療機器コントローラ300(
図3)または502(
図5)、および、使用される場合には、これと関連付けられたリモート・リンク・モジュール504(
図5)を、本明細書ではまとめて、医療機器102~106のうちの1台と呼ぶ。
図1に関連して論じたように、各医療機器102~106は、コンピュータネットワーク108に接続可能である。
【0072】
上記のように、メディアサーバ114(
図1)は、例えば、ビデオフレームに表示されたテキストをASCIIやUNICODEなどのコンピュータ文字データに変換するために、医療機器102~106から受信されたビデオフレームの事前定義された領域をパースする光学文字認識装置(OCR)を含むか、または使用し得る。例えば、領域404(
図4)が、医療機器のシリアルナンバー(S/N)と、任意のエラーインジケータ、例えば、「Impella停止」、「パージシステム内の空気」や「Impella停止。逆流」を抽出するために、OCRによってパースされ得る。その全内容があらゆる目的のためにここで参照により本明細書に組み入れられる、2018年**月**日に出願され、本出願の譲受人に譲渡された、「Systems and Methods for Time-Based One-Time Password Management for a Medical Device」という名称の米国特許出願第**/***,***号に、そのようなOCR機構が記載されている。
【0073】
図6は、自動光学文字認識装置600を含む、メディアサーバ114の概略ブロック図である。しかしながら、上記のように、このOCRは別個の構成要素であり得る。上記のように、メディアサーバ114(
図1)は、医療機器102~106によって送信されたビデオフレーム内のテキストを認識して、医療機器102~106のシリアルナンバーまたはその他の識別子、医療機器102~106の動作パラメータ、医療機器102~106のうちの1台によってアラームが発せられたかどうかなどを自動的に確認し得る。他の態様では、医療機器のシリアルナンバーまたは他の識別子、動作パラメータ、アラームなどは、(1つまたは複数の)ビデオフレームに付随するメタデータとして符号化されてもよく、メディアサーバ114は、(1つまたは複数の)ビデオフレーム内のテキストを認識する代わりに、または認識することに加えて、このメタデータにアクセスし得る。
【0074】
HTTPサーバなどのウェブサーバ118(
図1)は、監視ステーション(クライアント)120および122によって表されるクライアントにウェブページを提供する。監視ステーション120および122は、従来のウェブブラウザを実行するコンピュータであり得る。2つの監視ステーション120~122が示されているが、任意の数の監視ステーションが含まれ得る。ウェブサーバ118は、その状況情報がライブで、またはデータストア110からの再生のために利用可能な、医療機器102~106のリストを取得するなどのために、メディアサーバ114と通信する。
【0075】
ウェブページは、監視ステーション120~122のユーザが個々の医療機器102~106を選択し、次いで監視することを可能にする。例えば、
図7に示されるウェブページ700で例示されるウェブページは、利用可能な医療機器102~106のシリアルナンバーまたはその他の識別子のリストを表示でき、ウェブページ700は、表示された医療機器の識別子のうちの1つをクリックすることになどよって、ユーザに監視すべき医療機器102~106のうちの1台を選択するよう求めることができる。
【0076】
図8に、ウェブサーバ118によって生成された例示的な仮想のウェブページ800を示す。ウェブページ800は、医療機器102~106のうちの1台に関する「ライブの」状況情報を表示する。ウェブページ800の部分802は、対応する医療機器のコントローラの画面302(
図3)に表示された画像の一部または全部を複製する。ウェブサーバ118(
図1)は、部分802を含むウェブページ800を生成および更新するためにメディアサーバ114からビデオフレームを取得する。いくつかの態様では、ウェブサーバ118は、メディアサーバ114からのビデオフレームを、部分802に表示するために監視ステーション120または122にストリーミングする。
【0077】
上記のように、メディアサーバ114は、アラームが医療機器102~106のうちの1台によって発せられたかどうかを自動的に確認し得る。加えて、メディアサーバ114は、異常または注意に値する他の状態を自動的に検出するために医療機器102~106からの画像の部分を解析し、かつ/またはメディアサーバ114は、標準以下のコンピュータネットワークの接続性などの、望ましくない条件を自動的に検出し得る。標準以下のコンピュータネットワークの接続性は、例えば、「アップ」タイムのパーセンテージによって測定されるコンピュータネットワークの接続性が所定の値を下回るか、コンピュータネットワークの接続性における過剰な数のギャップが検出されるか、または所与の医療機器102~106についての所定の期間にわたる過剰な合計ギャップ時間が検出される場合に、宣言され得る。
【0078】
ウェブページ800の部分804(「アラート概要」)(
図8)は、アラーム、警告、異常、注意に値する状態などのリストを含む。そのような各アラートは、緊急性または重要性に従って色分けされ得る。各アラートは、そのアラートが生成または検出された時刻を表示する。いくつかのアラートは、追加情報も表示する。アラートは時系列でリスト表示され、最新のアラートがリストのトップに表示される。部分804がすべてのアラートをリスト表示するのに十分な大きさではない場合には、古いアラートが非表示にされ、ウェブページ800上のスクロール要素(図示されていない)によってアクセス可能とされ得る。以下でより詳細に説明するように、ユーザが表示されたアラートのうちの1つをクリックすると、ウェブサーバ118は、ウェブページ800のライブの部分802を、そのアラートの時刻に対応する医療機器のコントローラの画面302(
図3)に表示された画像の一部または全部の複製で置き換える。
【0079】
ウェブページ800の第3の部分806(
図8)は、ユーザが、(上記の)「ライブ」810ビュー、「前の5時間」808などの前の期間、または記録された医療機器の状況情報の「アーカイブ」812の中から選択することを可能にするボタン808、810、および812を含む。いくつかの態様では、データストア110(
図1)は、約5時間などの一定の時間量まで各医療機器102~106に関する状況情報をメディアファイル112に記録し、その後、メディアファイル112のアーカイブコピー113を作成し、新しいメディアファイル112への記録を開始する。あるいは、データストア110は、メディアファイル112を次に利用可能なアーカイブファイル113に名前変更し、新しいメディアファイル112を作成する。さらに別の態様では、メディアファイル112が、5時間分のデータなど、一定の量の状況情報で満たされた後、追加の状況情報が受信され、メディアファイル112に記録される際に、対応する量のメディアファイル112内の最も古いデータがアーカイブファイル113に移動される。このようにして、メディアファイル112は、最新の(この例では5時間の)状況情報を含む。
【0080】
「前の5時間」ボタン808をクリックすると、ウェブサーバ118は、ウェブページ800のライブの部分802を、現時点よりも時間的に前に、最大5時間前までに対応する医療機器のコントローラの画面302(
図3)に表示された画像の一部または全部の複製で置き換える。
図9は、医療機器102~106のうちの1台に関する前に記録された状況情報を表示するためにウェブサーバ118によって生成された例示的な仮想のウェブページ900である。ライブ表示の場合と同様に、ウェブページ900の部分902は、以前からのものを除いて、対応する医療機器のコントローラの画面302(
図3)に表示された画像の一部または全部を複製する。
【0081】
ウェブページ900の別の部分904は、ユーザが、部分902で状況情報を再生/停止し906、現在表示されている902状況情報が受信された時刻を表示させ908、現在表示されている状況情報から60秒戻り(巻き戻し)910、現在表示されている状況情報から10秒戻り(巻き戻し)912、現在表示されている状況情報を超えて10秒前方にスキップ(早送り)し914、現在表示されている状況情報を越えて60秒前方にスキップ(早送り)する916ことを可能にするユーザ・インターフェース・コントロールを含む。いくつかの態様では、時刻908は、再生を開始すべき特定の時刻を指定するためにユーザによって入力され得る。
【0082】
ウェブページ900の第3の領域918は、アラート概要を含み、
図8に関して説明されたアラート概要804と同様の方法で動作する。
【0083】
上記のように、いくつかの態様では、メディアファイル112(
図1)は、所定の量までの状況情報のみ、たとえば約5時間分の状況情報を含み、古い状況情報は、おそらくは多数のアーカイブファイル113のうちの1つに格納される。「アーカイブ」ボタン812(
図8および
図9)は、ユーザが、アーカイブファイル113からの医療機器の状況情報の再生を命令することを可能にする。
【0084】
図1には1つのメディアファイル112が示されているが、124に指示されるように、ライブ監視のためにメディアファイル112は複数のファイルを含み得る。特に、単一のメディアファイル112への同時の読み取りおよび書き込みのアクセスがオペレーティングシステムまたはデータ記憶設備によってサポートされない場合には、複数のメディアファイル124が使用され得る。この場合、複数のメディアファイル124の各ファイルは、約5分間分の状況情報など、比較的短期間の状況情報を格納する。ゆえに、医療機器102~104からメッセージが受信される際に複数のメディアファイル124のうちの1つのファイルが書き込まれ、複数のメディアファイル124の残りのファイルは、監視ステーション120~122への状況情報の再生をサポートするために読み取られ得る。
【0085】
メディアファイル112は、どちらも、Wowza Media Systems,LLC,523 Park Point Drive,Suite 300,Golden,CO 80401から入手可能な、Wowza nDVR技術およびWowza Streaming Engineなどのネットワーク・デジタル・ビデオ・レコーダ(nDVR)技術を使用して実施され得る。
【0086】
関心対象の情報に対するメディアファイルまたはアーカイブファイル内のインデックスの計算
上記のように、各医療機器102~106(
図1)は、コンピュータネットワーク108を介して状況情報メッセージのストリームを送信する。各メッセージが個々のネットワークパケットによって搬送され得るか、またはメッセージは、メッセージを搬送するために複数のネットワークパケットを必要とし得る。メッセージおよび/またはパケットは、メッセージストリームのギャップの検出を円滑化するために一連番号を含み得る。任意で、または代替として、所定の期間にわたって所与の医療機器102~106からメッセージまたはパケットが受信されないことが、コンピュータネットワークの接続性におけるギャップを指示するために使用されてもよい。
【0087】
メディアサーバ114(
図1)は、受信した状況情報を、メディアサーバ114が医療機器102~106からその状況情報を受信しながらデータストア110に格納する。メディアサーバ114は、
図10に概略的に示されるように、所与の医療機器102~106とのネットワーク接続性の各ギャップの間、その医療機器102~106に関する状況情報のデータストア110への格納を休止する。状況情報が所与の医療機器102~106から受信される仮想の例示的な時間が、コンピュータネットワークの接続性のそれぞれの期間(データブロック)1000、1002、1004、1006、および1008によって指示されている。ギャップ1010およびギャップ1011などの、コンピュータネットワークの接続性におけるギャップが、医療機器102~106の個々の医療機器からの、データブロック対1002~1004の間やデータブロック対1006~1008の間などのそれぞれの連続したデータブロックの対の間で発生する。
【0088】
所与の医療機器102~106からの所与のメッセージのネットワークパケット、または所与の医療機器102~106からの一連のメッセージのネットワークパケットは時間的に間隔を置いて到着し得るが、パケット間の時間はネットワーク接続性におけるギャップとみなされない。代わりに、本明細書で使用される場合、ネットワーク接続性におけるギャップは、医療機器102~106からの少なくとも1つのメッセージの受信を妨げ、メディアサーバ114によって検出可能である。
【0089】
コンピュータネットワークの接続性が開始する時刻(接続イベント)および終了する時刻(切断イベント)が1012に指示されている。データブロック1000~1008は、まとめて、医療機器102~106からのネットワークトラフィック1014と呼ばれる。ネットワークトラフィック1014は、データブロック1000~1008がいかなる共通の境界も共有しないという点で、不連続である。ギャップ1010~1011は、隣接するデータメッセージ1000~1008間で発生する。
【0090】
各メッセージ1000~1008は、1016に指示されるように、1つまたは複数のビデオフレームを含み得る。メディアサーバ114は、状況情報をメディアファイル1018(112)に格納する。よって、連続した受信データブロック、例えばデータブロック1002およびデータブロック1004からの状況情報は、連続した受信データブロック1002および1004間にタイムギャップ1010があっても、データストア1018に、1020に指示されるように、隣接して格納され得る。ゆえに、メディアファイル1018全体はデータを隣接して格納する。
【0091】
メディアファイル1018(112)は、例示的なインデックス1024で表されるインデックス、例えばタイムインデックスやフレームインデックスを使用してアクセスされ得る。インデックス1024は、関心対象のデータが、メディアファイル1018(112)の先頭からどのくらいのところから開始するかを指示し、すなわち、インデックス1024は、メディアファイル1018(112)の先頭を基準とするポインタである。同様に、アーカイブファイル113(
図1)のいずれもインデックス1024を使用してアクセスされ得る。しかしながら、場合によっては、インデックス1026は、関心対象のデータが、メディアファイル1018の末端からどのくらいのところから開始するかを指示し得る。
【0092】
上記のように、ネットワーク接続性ログ116(
図1)は、(a)各医療機器102~106がコンピュータネットワーク108に接続する時刻および(b)各医療機器102~106がコンピュータネットワーク108から切断する時刻を自動的に記録するように、構成される。
図11は、本発明の一態様による、ネットワーク接続性ログ116のデータフィールド1100、および仮想の例示的な内容を示す概略図である。ネットワーク接続性ログ116は、コンピュータネットワークの接続イベントごとに1つのレコードおよびコンピュータネットワークの切断イベントごとに1つのレコードを含む。
【0093】
各レコードは、医療機器のシリアルナンバーなどによって医療機器を識別するフィールド1102、フィールド1102で識別された医療機器にイベントが発生する時刻を識別する時間フィールド1104、対応するイベントが接続イベントかそれとも切断イベントかを指示するイベント・タイプ・フィールド1106、およびどのファイル(メディアファイル112またはアーカイブファイル113のうちの1つ)に、イベントからの状況情報、例えばビデオフレームが格納されているかを指示するフィールド1108、を含む。
【0094】
簡潔にするために、データフィールド1100の仮想の例示的な内容は、1台の医療機器(IC2958)のみに関する情報を含む。しかしながら、ネットワーク接続性ログ116には他の医療機器に関する情報が散在し得る。すなわち、単一のネットワーク接続性ログ116には様々な医療機器102~106のレコードが格納され得る。
【0095】
ユーザが非ライブの、すなわち、記録された医療機器の状況情報の再生を命令すると、メディアサーバ114(
図1)は、どのファイル、すなわち、メディアファイル112またはアーカイブファイル113のうちの1つが、所望の医療機器の状況情報を含むかを自動的に確認し、メディアサーバ114は、要求された状況情報が格納されている、適切なファイル1018の先頭または末端を基準とする、インデックス1024または1026(
図10)を計算する。ユーザは、ウェブページ800および900(
図8および
図9)を介して非ライブの医療機器の状況情報の再生を命令し得る。例えば、ユーザは、アラート804(
図8)もしくは918(
図9)をクリックし、「前の5時間」808もしくは「アーカイブ」812(
図8)を選択し、時間的に戻る910もしくは912(
図9)か、または前方にスキップし914もしくは916、または、再生を開始すべき特定の時刻908を入力し得る。これに応答して、メディアサーバ114は、ネットワーク接続性ログ116のフィールド1100(
図11)を使用して、どのファイル、すなわち、メディアファイル112またはアーカイブファイル113のうちの1つが、所望の医療機器の状況情報を含むかを自動的に確認する。加えて、メディアサーバ114は、要求された状況情報が格納されている、適切なファイル1018の先頭または末端を基準とする、インデックス1024または1026(
図10)を計算する。
【0096】
ユーザが非ライブの医療機器の状況情報の再生を命令するときに、ユーザは、関心対象の状況情報がメディアサーバ114によって受信された時刻を暗黙的または明示的に指定する。例えば、アラート概要804(
図8)または918(
図9)の各アラートは関連付けられた時刻を有する。アラートをクリックすると、ウェブサーバ118は、選択されたアラートの時刻を使用する。「10秒戻る」ボタン910を呼び出すと、ウェブサーバ118は、現在表示されている状況情報の時刻よりも10秒前の時刻を計算する。同様に、「60秒前方にスキップする」ボタン916を呼び出すと、ウェブサーバ118は、現在表示されている状況情報の時刻よりも60秒後の時刻を計算する。任意で、ユーザが特定の時刻908を入力してもよい。
【0097】
メディアサーバ114は、暗黙的または明示的に指定された時刻にまたがる(指定された医療機器ID、フィールド1102の)接続切断イベント対を求めてネットワーク接続性ログ116のフィールド1100(
図11)を探索する。そのような接続切断イベント対が見つかる場合、フィールド1108は、どのファイルに状況情報が格納されているかを識別する。そのような接続切断イベント対が見つからない場合、その特定の時刻の状況情報は利用できず、ユーザにエラーメッセージが表示され得る。
【0098】
図12は、インデックス1024(
図10)を計算するためのプロセス1200を概略的に示す流れ図を含む。プロセス1200は、2つの入力パラメータ、関心対象の時刻(時刻)と、医療機器識別子(機器ID)、すなわち、医療機器102~106のうちの1台の識別子とを受け入れる。関心対象の時刻(時刻)は、アラート概要804もしくは918(
図8もしくは
図9)の特定のアラートを選択することによって、または「10秒戻る」ボタン912をクリックすることによってなど、ユーザによって暗黙的または明示的に指定された時刻であり得る。
【0099】
1202で、内部変数(メディアファイル内のオフセット)がゼロに初期設定され、プロセス1200がループに入る。ループの先頭で、1204で、指定された医療機器(機器ID)の最初のネットワーク接続イベントエントリが、ネットワーク接続性ログ116からフェッチされ、接続イベントの時刻が一時変数(セグメント接続時刻)に格納される。1206で、指定された医療機器(機器ID)の最初のネットワーク切断イベントエントリが、ネットワーク接続性ログ116からフェッチされ、切断イベントの時刻が第2の一時変数(セグメント切断時刻)に格納される。「セグメント」という用語は、ここでは、指定された医療機器102~106の切れ目のないネットワーク接続性の期間を指す。
【0100】
コンピュータネットワーク接続の持続時間(セグメント)が、セグメント切断時刻からセグメント接続時刻を差し引くことによって計算され、計算の結果が第3の一時変数(セグメント持続時間)に格納される。
【0101】
1210で、関心対象の時刻(時刻)がセグメント接続時刻とセグメント切断時刻との間にあるかどうか、すなわち、関心対象の時刻(時刻)が現在のセグメント(ネットワーク接続性の期間)の間に発生するかどうかを確認するために、関心対象の時刻(時刻)がセグメント接続時刻およびセグメント切断時刻と比較される。1212で、関心対象の時刻(時刻)がセグメント接続時刻とセグメント切断時刻との間にある場合、制御が1214に渡される。1214で、別の一時変数(セグメント内のオフセット)が、関心対象の時刻(時刻)からセグメント接続時刻を差し引くことによって計算される。セグメント内のオフセットは、関心対象の時刻が現在のセグメント(ネットワーク接続性の期間)内のどのくらいところで発生するかを指示する。仮想のセグメント内のオフセット値の図式的な例が1028(
図10)に示されている。
【0102】
1216で、戻り値(インデックス)が、メディアファイル内のオフセットにセグメント内のオフセットを加えることによって計算される。この戻り値(インデックス)は、
図10に例示されるインデックス1024に対応する。制御はプロシージャ1200の呼び出し元に戻る。
【0103】
ただし、1212で、関心対象の時刻(時刻)がセグメント接続時刻とセグメント切断時刻との間にない場合、制御は1220に渡される。関心対象の時刻(時刻)は、現在のセグメント(ネットワーク接続性の期間)の間に発生しない。1220で、関心対象の時刻(時刻)がセグメント接続時刻と比較される。関心対象の時刻(時刻)がセグメント接続時刻より前、すなわち、小さい場合、関心対象の時刻(時刻)は、ネットワーク接続性の次のセグメントの前、すなわち、ネットワーク接続性におけるギャップの間に発生した。ゆえに、メディアファイル112またはアーカイブファイル113は、関心対象の時刻(時刻)の状況情報を含まない。制御は1222に渡され、そこでエラー(時刻はメディア/アーカイブファイル内にない)が戻され、制御はプロシージャ1200の呼び出し元に戻る。
【0104】
他方、1220で、関心対象の時刻(時刻)がセグメント接続時刻以上、すなわち、それより前ではない場合、制御は1224に渡される。後続のセグメントが関心対象の時刻(時刻)を含む可能性がある。メディアファイル内のオフセットはセグメント持続時間分だけ増やされ、メディアファイル内のオフセットをメディアファイルまたはアーカイブファイル内の次のセグメントの先頭にシフトさせる。制御はループの先頭に、すなわち、1204に戻り、そこで次のネットワーク接続イベントエントリがネットワーク接続性ログ116からフェッチされる。
【0105】
監視ステーション120~122が、「前の5時間」のウェブページ900(
図9)などの最近の情報を表示している場合、メディアファイル1018の先頭からのインデックス1024よりもむしろ、メディアファイル1018の末端を基準とするインデックス1026(
図10)を使用した方がより好都合であり得る。対応する医療機器102~106から新しいメッセージが到着すると、新しい状況情報がメディアファイル1018の末端に付加される。よって、メディアファイル1018の末端は、最新の状況情報を含む。通常、ユーザは最新の状況情報に関心があり、ユーザ・インターフェース・コントロール910~916は、ユーザが表示された情報を基準として戻るかまたは前方にスキップすることを可能にする。よって、少なくとも特定の状況では、メディアファイル1018の先頭を基準とするよりもむしろメディアファイル1018の末端を基準とするインデックスを計算した方が有利であり得る。
【0106】
プロセス1200は、メディアファイル1018の末端を基準とするインデックスを計算するように容易に変更され得る。この変更に従い、動作1214で、セグメント内のオフセットが、セグメント切断時刻から関心対象の時刻(時刻)を差し引くことによって計算される。動作1220で、関心対象の時刻(時刻)がセグメント切断時刻と比較される。関心対象の時刻(時刻)がセグメント切断時刻より大きい、すなわち、後である場合、制御は1222に渡され、そうでない場合、制御は1224に渡される。
【0107】
添付の特許請求の範囲で使用される場合、「メディアファイルの末端」とは、メディアファイルの先頭またはメディアファイルの先頭と反対側の末端のどちらかを指す。言い換えると、メディアファイルの末端とは、メディアファイルのどちらか一方の端を指す。
【0108】
上記のように、ユーザが非ライブの、すなわち記録された医療機器の状況情報の再生を命令すると、ウェブサーバ118は、メディアサーバ114(
図1)に関心対象の時刻を含む状況要求を送信する。これに応答して、メディアサーバ114は、どのファイル、すなわち、メディアファイル112またはアーカイブファイル113のうちの1つが、所望の医療機器の状況情報を含むかを自動的に確認し、メディアサーバ114は、要求された状況情報が格納されている、適切なファイル1018の先頭または末端を基準とするインデックス1024または1026(
図10)を計算する。メディアサーバ114は、
図12のプロセス1200を使用してインデックス1024または1026を計算する。メディアサーバ114は次いで、場合によっては、計算されたインデックスから開始する、メディアファイル112またはアーカイブファイル113に格納された格納された状況情報をフェッチする。メディアサーバ114はフェッチされた状況情報をウェブサーバ118に提供し、ウェブサーバ118は状況情報を適切なクライアント120または122に提供する。
【0109】
よって、メディアサーバ114は、要求された状況情報が取り込まれた時刻を含む状況要求を受信するように構成される。メディアサーバ114はまた、ネットワーク接続性ログ116にアクセスし、要求された状況情報が格納されている、メディアファイルまたはアーカイブファイル1018の先頭または末端を基準とするインデックス1024(
図10)を、ネットワーク接続性ログ116に表された、医療機器102~106とコンピュータネットワーク108との間のコンピュータネットワークの接続性における不定期のギャップ1010、1011などを考慮に入れて計算するようにも構成される。メディアサーバ114はまた、計算されたインデックス1024から開始する格納されたメディアファイル112またはアーカイブファイル113の部分を要求するようにも構成される。メディアサーバ114は、計算されたインデックス1024から開始する格納されたメディアファイル112またはアーカイブファイル113の部分を提供するようにさらに構成される。
【0110】
任意で、ウェブサーバ118は、新しいアラートが発せられるときに監視ステーション120~122のうちの1つまたは複数に、
図13の仮想のポップアップメッセージ1300で例示される、ポップアップメッセージを表示してもよい。メディアサーバ114および/またはウェブサーバ118と併せて実行されるウェブアプリケーションが、ポップアップメッセージを作成し得る。ポップアップメッセージは、呼び出された場合に、あたかもユーザが領域918または804(
図8)の対応するアラートをクリックしたかのように、
図9のウェブページと同様のウェブページに転送するURLを含むクリッカブルリンクを含み得る。
【0111】
任意で、発信電子メールサーバ(SMTPサーバ)126(
図1)が、アラートが発せられる度に1つまたは複数の事前定義された電子メールアドレスに電子メールメッセージを送信してもよい。
図14に、例示的な仮想の電子メールメッセージ1400を示す。電子メールメッセージ1400は、アラートに関する情報を、呼び出された場合に、あたかもユーザが領域918または804(
図8)の対応するアラートをクリックしたかのように、
図9のウェブページと同様のウェブページを開くURLを含むリンク1402とともに含み得る。
【0112】
メディアサーバ114、ウェブサーバ118およびデータストア110は、プロセッサがメモリに格納された命令を実行することによって実施され得る。命令は、
図12に関して説明されたプロセス1200、ならびに
図1、
図7~
図11、
図13および
図14に関して説明されたプロセスを実施するための命令を含み得る。
【0113】
ネットワーク接続性ログ116は、リレーショナルデータベースを用いて実施されてもよく、大量の要求をサポートするためにデータベースの複数のコピーにわたってアクセス要求を分散させるフロントエンド(ロードバランサ)を含み得る。同様に、データストア110も、メディアファイル112および/またはアーカイブファイル113の複数のコピーにわたって負荷を分散させるフロントエンド(ロードバランサ)を含み得る。ウェブサーバ118および/またはメディアサーバ114は、ウェブサーバ118および/またはメディアサーバ114の複数のコピーにわたって負荷を分散させるそれぞれのフロントエンド(ロードバランサ)を含み得る。
【0114】
いくつかの態様では、1つのメディアファイル112が、医療機器102~106のうちの1台だけからの状況情報を格納し、すなわち、各医療機器は関連付けられたメディアファイル112を有する。しかしながら、他の態様では、1つのメディアファイル112が複数の医療機器102~106からの状況情報を格納する。同様に、1つのアーカイブファイル113は、1台または複数の医療機器102~106にサービスを提供し得る。
【0115】
本発明は上記の例示的な態様を通じて説明されているが、本明細書で開示される本発明の概念から逸脱することなく、例示の態様への改変、およびその変形が行われ得る。例えば、タイムアウトや記録時間などの特定のパラメータ値が、本発明の範囲内で、開示の態様に関連して記載される場合があるが、すべてのパラメータの値は、様々な用途に適するように広範囲にわたって変化し得る。文脈において特に指示されるか、または当業者によって理解される場合を除き、「約」などの用語は±20%以内を意味する。
【0116】
添付の特許請求の範囲を含めて、本明細書で使用される場合、項目のリストに関連して使用される「および/または」という用語は、リスト中の項目のうちの1つまたは複数、すなわち、リスト中の項目のうちの少なくとも1つを意味するが、必ずしもリスト中のすべての項目を意味しない。添付の特許請求の範囲を含めて、本明細書で使用される場合、項目のリストに関連して使用される「または」という用語は、リスト中の項目のうちの1つまたは複数、すなわち、リスト中の項目のうちの少なくとも1つを意味するが、必ずしもリスト中のすべての項目を意味しない。「または」は「排他的論理和」を意味するものではない。
【0117】
態様の局面が、流れ図および/またはブロック図に関して説明される場合があるが、各ブロック、またはブロックの組み合わせの全部または一部の機能、動作、判断などが、組み合わされ、別々の動作に分離され、または他の順序で行われてもよい。各ブロック、モジュールまたはそれらの組み合わせの全部または一部が、コンピュータプログラム命令(ソフトウェアなど)、ハードウェア(組み合わせ論理、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、プロセッサもしくは他のハードウェア)、ファームウェアまたはそれらの組み合わせとして実施されてもよい。
【0118】
メディアサーバ114、データストア110、ウェブサーバ118および/もしくはネットワーク接続性ログ116、またはそれらの部分は、メモリに格納された命令を実行するか、または命令によって制御される1つもしくは複数のプロセッサによって実施されてもよい。各プロセッサは、必要に応じて、中央処理装置(CPU)などの汎用プロセッサ、グラフィックス処理装置(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用プロセッサなど、またはそれらの組み合わせであり得る。
【0119】
メモリは、制御ソフトウェアまたはその他の命令およびデータを格納するのに適した、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリもしくは任意の他のメモリ、またはそれらの組み合わせであり得る。本発明の機能を定義する命令は、有形の非一時的な非書き込み可能な記憶媒体(例えば、ROMなどのコンピュータ内の読み取り専用メモリデバイスや、CD-ROMやDVDディスクなどのコンピュータI/Oアタッチメントにより読み取り可能なデバイス)上に永続的に格納された情報、有形の非一時的な書き込み可能な記憶媒体(例えば、フロッピーディスク、リムーバブル・フラッシュ・メモリおよびハードドライブ)上に変更可能に格納された情報、または有線もしくは無線コンピュータネットワークを含む、通信媒体を介してコンピュータに伝達される情報を含むがこれに限定されない多くの形態でプロセッサに送られ得る。さらに、態様は様々な例示的なデータ構造に関連して説明される場合があるが、システムは、様々なデータ構造を使用して具体化され得る。
【0120】
開示の局面、またはその部分が、上記に記載されておらず、かつ/または明示的に特許請求されない方法で組み合わされてもよい。加えて、本明細書に開示される態様は、本明細書で具体的に開示されていない要素がなくても、適切に実施され得る。したがって、本発明は、開示の態様に限定されるとみなされるべきではない。
【0121】
本明細書で使用される場合、「第1」、「第2」および「第3」などの数値用語は、それぞれの要素を互いに区別するために使用され、特定の態様における要素の特定の順序または総数を指示するためのものではない。よって、例えば、所与の態様が第2のローカル変数および第3のローカル変数のみを含む場合もある。