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特許7561208自律運転手動引き継ぎのための予測方法及び装置、及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-25
(45)【発行日】2024-10-03
(54)【発明の名称】自律運転手動引き継ぎのための予測方法及び装置、及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20240926BHJP
   B60W 30/182 20200101ALI20240926BHJP
   G08G 1/09 20060101ALI20240926BHJP
【FI】
G08G1/16 A
B60W30/182
G08G1/09 F
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022561395
(86)(22)【出願日】2020-04-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-23
(86)【国際出願番号】 CN2020084288
(87)【国際公開番号】W WO2021203429
(87)【国際公開日】2021-10-14
【審査請求日】2022-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】▲喬▼ 得志
(72)【発明者】
【氏名】伍 勇
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 建琴
【審査官】宮本 礼子
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-168038(JP,A)
【文献】特開2017-117092(JP,A)
【文献】特開2016-028927(JP,A)
【文献】特開2017-146933(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
B60W 10/00-10/30
B60W 30/00-60/00
G01C 21/00-25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバに適用される、自律運転手動引き継ぎのための予測方法であって、前記方法は、
前記サーバによって、第1の車両から第1のメッセージを受信するステップであって、前記第1のメッセージは、前記第1の車両の第1の場所についての情報と第1の時間とを含み、前記第1の場所についての前記情報は、前記第1の車両が手動引き継ぎ要件を有することを前記第1の車両が検出するときの前記第1の車両の場所を示すために利用され、前記第1の時間は、前記第1の車両が前記手動引き継ぎ要件を有することを前記第1の車両が検出する時間を示すために利用され、前記第1のメッセージは、引き継ぎ種別をさらに含み、前記引き継ぎ種別は、前記手動引き継ぎが、イベントによって誘発される手動引き継ぎであるか、交通流によって誘発される手動引き継ぎであるかを示す、ステップと、
前記サーバによって、前記第1の場所についての前記情報と前記第1の時間とに基づいて、前記第1の場所が位置する第1のエリア内で、前記第1の時間が収まる第1の時間範囲内に、手動引き継ぎが発生する第1の確率を決定するステップと、
前記サーバによって、第2のメッセージを第2の車両に送信するステップであって、前記第2のメッセージは、前記第1の確率を含み、前記第2のメッセージは、前記第1のエリア内で、前記第1の時間範囲内に、前記手動引き継ぎが発生する確率が前記第1の確率であることを示すために利用される、ステップと、
を含む、予測方法。
【請求項2】
前記第2のメッセージは、前記第1のエリアについての情報をさらに含む、
請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の場所についての前記情報は、前記第1の場所の緯度及び経度を含み、前記方法は、
前記第1の場所の前記緯度及び前記経度に基づいて、前記第1のエリアが交差点であると決定するステップと、
前記交差点の座標を取得するステップであって、前記第1のエリアについての前記情報は、前記交差点の前記座標を含む、ステップと、
をさらに含む、
請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の場所についての前記情報は、前記第1の場所の緯度及び経度を含み、前記方法は、
前記第1の場所の前記緯度及び前記経度に基づいて、前記第1のエリアが道路セクションであると決定するステップと、
前記道路セクションの始点座標と、前記道路セクションの終点座標とを取得するステップであって、前記第1のエリアについての前記情報は、前記道路セクションの前記始点座標と、前記道路セクションの前記終点座標とを含む、ステップ
をさらに含む、
請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記第2のメッセージは、エリア種別をさらに含み、前記エリア種別は、道路セクション種別又は交差点種別を含む、
請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の場所についての前記情報は、交差点の識別子を含み、前記第1のエリアについての前記情報は、前記交差点の前記識別子を含む、
請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の場所についての前記情報は、道路セクションの識別子と、前記道路セクションの始点から前記第1の場所までの距離とを含み、前記第1のエリアについての前記情報は、前記道路セクションの前記識別子と、前記道路セクションの事前設定されたエリア範囲とを含む、
請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1の場所についての前記情報は、車線セクションの識別子と、前記車線セクションの始点から前記第1の場所までの距離とを含み、前記第1のエリアについての前記情報は、前記車線セクションの前記識別子と、前記車線セクションの事前設定されたエリア範囲とを含む、
請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のメッセージは、識別子種別をさらに含み、前記識別子種別は、道路種別、車線種別、又は交差点種別を含む、
請求項6~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のメッセージは、手動引き継ぎ確率識別コードをさらに含む、
請求項1~9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記第2のメッセージは、前記第1の時間範囲をさらに含む、
請求項1~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、前記サーバによって、手動引き継ぎ確率動的レイヤを前記第2の車両に送信するステップであって、前記手動引き継ぎ確率動的レイヤの前記第1のエリアは、前記第1の確率に対応する識別子を利用してマークされる、ステップをさらに含む、
請求項1~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
自律運転手動引き継ぎのための予測装置であって、
第1の車両から第1のメッセージを受信することであって、前記第1のメッセージは、前記第1の車両の第1の場所についての情報と第1の時間とを含み、前記第1の場所についての前記情報は、前記第1の車両が手動引き継ぎ要件を有することを前記第1の車両が検出するときの前記第1の車両の場所を示すために利用され、前記第1の時間は、前記第1の車両が前記手動引き継ぎ要件を有することを前記第1の車両が検出する時間を示すために利用され、前記第1のメッセージは、引き継ぎ種別をさらに含み、前記引き継ぎ種別は、前記手動引き継ぎが、イベントによって誘発される手動引き継ぎであるか、交通流によって誘発される手動引き継ぎであるかを示す、ことを行うように構成された受信モジュールと、
前記第1の場所についての前記情報と前記第1の時間とに基づいて、前記第1の場所が位置する第1のエリア内で、前記第1の時間が収まる第1の時間範囲内に、手動引き継ぎが発生する第1の確率を決定するように構成された決定モジュールと、
第2のメッセージを第2の車両に送信することであって、前記第2のメッセージは、前記第1の確率を含み、前記第2のメッセージは、前記第1のエリア内で、前記第1の時間範囲内に、前記手動引き継ぎが発生する確率が前記第1の確率であることを示すために利用される、ことを行うように構成された送信モジュールと、
を含む、予測装置。
【請求項14】
前記送信モジュールは、手動引き継ぎ確率動的レイヤを前記第2の車両に送信することであって、前記手動引き継ぎ確率動的レイヤの前記第1のエリアは、前記第1の確率に対応する識別子を利用してマークされる、ことを行うようにさらに構成される、
請求項13に記載の装置。
【請求項15】
メモリと、プロセッサとを含むチップであって、
前記メモリは、プログラム命令を格納するように構成され、前記プロセッサは、前記メモリ内の前記プログラム命令を呼び出して、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法を実行するうに構成される、チップ。
【請求項16】
メモリと、プロセッサとを含むサーバであって、
前記メモリは、プログラム命令を格納するように構成され、前記プロセッサは、前記メモリ内の前記プログラム命令を呼び出して、請求項1~12のいずれか1項に記載の方法を実行するように構成される、サーバ。
【請求項17】
求項16に記載のサーバを含む、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、自律運転分野に関し、特に、自律運転手動引き継ぎのための予測方法及び装置、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
自律運転技術の発展に伴い、自律車両は、徐々に人々の生活に現れてきているが、高度な自律運転及び完全な自律車両が実装されるには、依然として、数年又は10年以上かかる。この期間、運転者は、依然として、自律運転に適していないシナリオを処理するために、自律車両の運転者席にいて、いつでも車両を引き継ぐ準備をしている必要がある。
【0003】
従来技術では、手動で車両を引き継ぐプロセスは、以下のようになる。イベントの発生又は複雑なシナリオを感知した後、自律車両は、自律運転を継続することができるかどうかを決定し、自律運転を継続することができないと決定したとき、自律車両は、音声報知形式などで手動引き継ぎ通知を送って、運転者に車両を引き継ぐように注意する。このとき、現在の手動引き継ぎイベントは終了する。
【0004】
手動引き継ぎ処理方法では、上記の車両以外の車両が対応する場所に移動しているとき、運転者が車両を引き継ぐ準備をしていない場合、引き継ぎ遅延が引き起こされうる。結果として、事故の可能性が増加し、安全性が低くなる。
【発明の概要】
【0005】
この出願は、手動引き継ぎ予測を実装し、車両運転安全性を改善するための、自律運転手動引き継ぎのための予測方法及び装置、及びシステムを提供する。
【0006】
第1の態様によれば、この出願は、以下を含む、自律運転手動引き継ぎのための予測方法を提供する。
【0007】
第1の車両が、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有することを検出するとき、第1のメッセージを第2の車両に送信する。第1のメッセージは、第1の車両の第1の場所についての情報を含み、第1の場所についての情報は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有すると第1の車両が検出するときの第1の車両の場所を示すために利用される。
【0008】
可能な設計において、第1の場所についての情報は、第1の場所の緯度及び経度を含む。
【0009】
可能な設計において、第1の場所が交差点であるとき、第1の場所についての情報は、交差点の識別子を含む。
【0010】
可能な設計において、第1の場所が交差点でないとき、第1の場所についての情報は、第1の場所が位置する道路セクションの識別子と、道路セクションの始点から第1の場所までの距離とを含むか、又は、第1の場所が位置する車線セクションの識別子と、車線セクションの始点から第1の場所までの距離とを含む。
【0011】
可能な設計において、第1のメッセージは、識別子種別をさらに含み、識別子種別は、道路種別、車線種別、又は交差点種別を含む。
【0012】
可能な設計において、第1のメッセージは、手動引き継ぎ識別コードをさらに含む。
【0013】
可能な設計において、第1のメッセージは、引き継ぎ種別をさらに含み、引き継ぎ種別は、イベントによって誘発される手動引き継ぎ、又は交通流によって誘発される手動引き継ぎを含む。
【0014】
可能な設計において、第1のメッセージは、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有する時間をさらに含む。
【0015】
第2の態様によれば、本発明は、自律運転手動引き継ぎのための予測方法を提供する。方法は、サーバに適用され、以下を含む。
【0016】
サーバが、第1の車両から第1のメッセージを受信する。第1のメッセージは、第1の車両の第1の場所についての情報と第1の時間とを含み、第1の場所についての情報は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有することを第1の車両が検出するときの第1の車両の場所を示すために利用され、第1の時間は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有することを第1の車両が検出する時間を示すために利用される。
【0017】
サーバが、第1の場所についての情報と第1の時間とに基づいて、第1の場所が位置する第1のエリア内で、第1の時間が収まる第1の時間範囲内に、手動引き継ぎが発生する第1の確率を決定する。
【0018】
サーバが、第2のメッセージを第2の車両に送信する。第2のメッセージは、第1の確率を含み、第2のメッセージは、第1のエリア内で、第1の時間範囲内に、手動引き継ぎが発生する確率が第1の確率であることを示すために利用される。
【0019】
可能な設計において、第2のメッセージは、第1のエリアについての情報をさらに含む。
【0020】
可能な設計において、第1の場所についての情報は、第1の場所の緯度及び経度を含み、方法は、第1の場所の緯度及び経度に基づいて、第1のエリアが交差点であると決定するステップと、交差点の座標を取得するステップであって、第1のエリアについての情報は、交差点の座標を含む、ステップと、をさらに含む。
【0021】
可能な設計において、第1の場所についての情報は、第1の場所の緯度及び経度を含み、方法は、第1の場所の緯度及び経度に基づいて、第1のエリアが道路セクションであると決定するステップと、道路セクションの始点座標と、道路セクションの終点座標とを取得するステップであって、第1のエリアについての情報は、道路セクションの始点座標と、道路セクションの終点座標とを含む、ステップと、をさらに含む。
【0022】
可能な設計において、第2のメッセージは、エリア種別をさらに含み、エリア種別は、道路セクション種別又は交差点種別を含む。
【0023】
可能な設計において、第1の場所についての情報は、交差点の識別子を含み、第1のエリアについての情報は、交差点の識別子を含む。
【0024】
可能な設計において、第1の場所についての情報は、道路セクションの識別子と、道路セクションの始点から第1の場所までの距離とを含み、第1のエリアについての情報は、道路セクションの識別子と、道路セクションの事前設定されたエリア範囲とを含む。
【0025】
可能な設計において、第1の場所についての情報は、車線セクションの識別子と、車線セクションの始点から第1の場所までの距離とを含み、第1のエリアについての情報は、車線セクションの識別子と、車線セクションの事前設定されたエリア範囲とを含む。
【0026】
可能な設計において、第2のメッセージは、識別子種別をさらに含み、識別子種別は、道路種別、車線種別、又は交差点種別を含む。
【0027】
可能な設計において、第2のメッセージは、手動引き継ぎ確率識別コードをさらに含む。
【0028】
可能な設計において、第2のメッセージは、第1の時間範囲をさらに含む。
【0029】
可能な設計において、方法は、以下をさらに含む。
【0030】
サーバが、手動引き継ぎ確率動的レイヤを第2の車両に送信する。手動引き継ぎ確率動的レイヤの第1のエリアは、第1の確率に対応する識別子を利用してマークされる。
【0031】
第3の態様によれば、この出願は、第2のメッセージをサーバから受信するステップであって、第2のメッセージは、第1の場所が位置する第1のエリア内で、第1の時間が収まる第1の時間範囲内に、手動引き継ぎが発生する第1の確率を含み、第1の確率は、サーバによって、第1の場所についての情報と第1の時間とに基づいて決定され、第1の場所についての情報は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有することを第1の車両が検出するときの第1の車両の場所を示すために利用され、第1の時間は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有することを第1の車両が検出する時間を示すために利用される、ステップと、第1の確率が事前設定された閾値より大きいときに手動引き継ぎ予測を実行するステップと、を含む、自律運転手動引き継ぎのための予測方法を提供する。
【0032】
可能な設計において、方法は、手動引き継ぎ確率動的レイヤをサーバから受信するステップであって、手動引き継ぎ確率動的レイヤの第1のエリアは、第1の確率に対応する識別子を利用してマークされる、ステップと、手動引き継ぎ確率動的レイヤを表示するステップと、をさらに含む。
【0033】
第4の態様によれば、この出願は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有するかどうかを検出するように構成された検出モジュールと、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有することを検出モジュールが検出するとき、第1のメッセージを第2の車両に送信することであって、第1のメッセージは、第1の車両の第1の場所についての情報を含み、第1の場所についての情報は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有すると検出モジュールが検出するときの第1の車両の場所を示すために利用される、ことを行うように構成された送信モジュールと、を含む、自律運転手動引き継ぎのための予測装置を提供する。
【0034】
可能な設計において、第1の場所についての情報は、第1の場所の緯度及び経度を含む。
【0035】
可能な設計において、第1の場所が交差点であるとき、第1の場所についての情報は、交差点の識別子を含む。
【0036】
可能な設計において、第1の場所が交差点でないとき、第1の場所についての情報は、第1の場所が位置する道路セクションの識別子と、道路セクションの始点から第1の場所までの距離とを含むか、又は、第1の場所が位置する車線セクションの識別子と、車線セクションの始点から第1の場所までの距離とを含む。
【0037】
可能な設計において、第1のメッセージは、識別子種別をさらに含み、識別子種別は、道路種別、車線種別、又は交差点種別を含む。
【0038】
可能な設計において、第1のメッセージは、手動引き継ぎ識別コードをさらに含む。
【0039】
可能な設計において、第1のメッセージは、引き継ぎ種別をさらに含み、引き継ぎ種別は、イベントによって誘発される手動引き継ぎ、又は交通流によって誘発される手動引き継ぎを含む。
【0040】
可能な設計において、第1のメッセージは、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有する時間をさらに含む。
【0041】
第5の態様によれば、この出願は、第1の車両から第1のメッセージを受信することであって、第1のメッセージは、第1の車両の第1の場所についての情報と第1の時間とを含み、第1の場所についての情報は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有することを第1の車両が検出するときの第1の車両の場所を示すために利用され、第1の時間は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有することを第1の車両が検出する時間を示すために利用される、ことを行うように構成された受信モジュールと、第1の場所についての情報と第1の時間とに基づいて、第1の場所が位置する第1のエリア内で、第1の時間が収まる第1の時間範囲内に、手動引き継ぎが発生する第1の確率を決定するように構成された決定モジュールと、第2のメッセージを第2の車両に送信することであって、第2のメッセージは、第1の確率を含み、第2のメッセージは、第1のエリア内で、第1の時間範囲内に、手動引き継ぎが発生する確率が第1の確率であることを示すために利用される、ことを行うように構成された送信モジュールと、を含む、自律運転手動引き継ぎのための予測装置を提供する。
【0042】
可能な設計において、第2のメッセージは、第1のエリアについての情報をさらに含む。
【0043】
可能な設計において、第1の場所についての情報は、第1の場所の緯度及び経度を含み、決定モジュールは、第1の場所の緯度及び経度に基づいて、第1のエリアが交差点であると決定することと、交差点の座標を取得することであって、第1のエリアについての情報は、交差点の座標を含む、ことと、を行うようにさらに構成される
【0044】
可能な設計において、第1の場所についての情報は、第1の場所の緯度及び経度を含み、決定モジュールは、第1の場所の緯度及び経度に基づいて、第1のエリアが道路セクションであると決定することと、道路セクションの始点座標と、道路セクションの終点座標とを取得することであって、第1のエリアについての情報は、道路セクションの始点座標と、道路セクションの終点座標とを含む、ことと、を行うようにさらに構成される
【0045】
可能な設計において、第2のメッセージは、エリア種別をさらに含み、エリア種別は、道路セクション種別又は交差点種別を含む。
【0046】
可能な設計において、第1の場所についての情報は、交差点の識別子を含み、第1のエリアについての情報は、交差点の識別子を含む。
【0047】
可能な設計において、第1の場所についての情報は、道路セクションの識別子と、道路セクションの始点から第1の場所までの距離とを含み、第1のエリアについての情報は、道路セクションの識別子と、道路セクションの事前設定されたエリア範囲とを含む。
【0048】
可能な設計において、第1の場所についての情報は、車線セクションの識別子と、車線セクションの始点から第1の場所までの距離とを含み、第1のエリアについての情報は、車線セクションの識別子と、車線セクションの事前設定されたエリア範囲とを含む。
【0049】
可能な設計において、第2のメッセージは、識別子種別をさらに含み、識別子種別は、道路種別、車線種別、又は交差点種別を含む。
【0050】
可能な設計において、第2のメッセージは、手動引き継ぎ確率識別コードをさらに含む。
【0051】
可能な設計において、第2のメッセージは、第1の時間範囲をさらに含む。
【0052】
可能な設計において、送信モジュールは、手動引き継ぎ確率動的レイヤを第2の車両に送信することであって、手動引き継ぎ確率動的レイヤの第1のエリアは、第1の確率に対応する識別子を利用してマークされる、ことを行うようにさらに構成される。
【0053】
第6の態様によれば、この出願は、第2のメッセージをサーバから受信することであって、第2のメッセージは、第1の場所が位置する第1のエリア内で、第1の時間が収まる第1の時間範囲内に、手動引き継ぎが発生する第1の確率を含み、第1の確率は、サーバによって、第1の場所についての情報と第1の時間とに基づいて決定され、第1の場所についての情報は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有することを第1の車両が検出するときの第1の車両の場所を示すために利用され、第1の時間は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有することを第1の車両が検出する時間を示すために利用される、ことを行うように構成された受信モジュールと、第1の確率が事前設定された閾値より大きいときに手動引き継ぎ予測を実行するように構成された予測モジュールと、を含む、自律運転手動引き継ぎのための予測装置を提供する。
【0054】
可能な設計において、装置は、表示モジュールをさらに含む。
【0055】
受信モジュールは、手動引き継ぎ確率動的レイヤをサーバから受信することであって、手動引き継ぎ確率動的レイヤの第1のエリアは、第1の確率に対応する識別子を利用してマークされる、ことを行うようにさらに構成される。
【0056】
表示モジュールは、手動引き継ぎ確率動的レイヤを表示するように構成される。
【0057】
第7の態様によれば、この出願は、チップ、メモリ、及びプロセッサを提供する。
【0058】
メモリは、プログラム命令を格納するように構成され、プロセッサは、メモリ内のプログラム命令を呼び出して、第1の態様による方法、第2の態様による方法、又は第3の態様による方法を実行するように構成される。
【0059】
第8の態様によれば、この出願は、メモリ及びプロセッサを含む車両を提供する。
【0060】
メモリは、プログラム命令を格納するように構成され、プロセッサは、メモリ内のプログラム命令を呼び出して、第1の態様による方法を実行するように構成される。
【0061】
第9の態様によれば、この出願は、メモリ及びプロセッサを含む車両を提供する。
【0062】
メモリは、プログラム命令を格納するように構成され、プロセッサは、メモリ内のプログラム命令を呼び出して、第3の態様による方法を実行するように構成される。
【0063】
第10の態様によれば、この出願は、メモリ及びプロセッサを含むサーバを提供する。
【0064】
メモリは、プログラム命令を格納するように構成され、プロセッサは、メモリ内のプログラム命令を呼び出して、第2の態様による方法を実行するように構成される。
【0065】
第11の態様によれば、この出願は、第8の態様による車両、第9の態様による車両、及び/又は第10の態様によるサーバを含む予測システムを提供する。
【0066】
実施形態において提供される、自律運転手動引き継ぎのための予測方法及び装置、及びシステムによれば、第1の車両は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有すると検出したときに第1のメッセージを第2の車両に送信し、第1のメッセージは、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有すると第1の車両が検出するときの第1の場所についての情報を含んでよく、第1のメッセージは、第1の場所で第1の車両が手動引き継ぎ要件を有することを第2の車両に通知するために利用されてよく、それにより、第1のメッセージを受信した後、第2の車両は、第1の場所で車両が手動で引き継がれる必要がありうることを、第2の車両の運転者に前もって通知しうる。このようにして、運転者は、前もって車両を引き継ぐ準備をすることができ、それにより、車両運転安全性が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0067】
図1】この出願による、システムのフレームワーク図である。
図2】この出願による、自律運転手動引き継ぎのための予測方法の実施形態1の模式的フローチャートである。
図3】この出願による、第1の車両によって第1のメッセージを送信することの模式図1である。
図4】この出願による、第1の車両によって第1のメッセージを送信することの模式図2である。
図5】この出願による、第1の車両によって第1のメッセージを送信することの模式図3である。
図6】この出願による、第1の車両によって第1のメッセージを送信することの模式図4である。
図7】この出願による、自律運転手動引き継ぎのための予測方法の実施形態2の模式的フローチャートである。
図8】この出願による、自律運転手動引き継ぎのための予測装置800の構造の模式図である。
図9】この出願による、自律運転手動引き継ぎのための予測装置900の構造の模式図である。
図10】この出願による、自律運転手動引き継ぎのための予測装置100の構造の模式図である。
図11】この出願による、チップ110のハードウェア構造の模式図である。
図12】この出願による、車両120のハードウェア構造の模式図である。
図13】この出願による、チップ130のハードウェア構造の模式図である。
図14】この出願による、サーバ140のハードウェア構造の模式図である。
図15】この出願による、チップ150のハードウェア構造の模式図である。
図16】この出願による、車両160のハードウェア構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0068】
本出願の目的、技術的な解決策、及び利点をより明確にするために、以降では、本出願における添付の図面を参照しながら、本出願の技術的な解決策について明確にかつ完全に記述している。記述されている実施形態は、本出願の実施形態のうちの全てというよりはむしろ、いくつかに過ぎないことは明らかである。創造的な取り組みを行うことなく、本出願の実施形態に基づいて、当業者によって得られるその他の全ての実施形態は、本出願の保護範囲内に収まるものとする。
【0069】
本出願においては、「第1の」及び「第2の」という用語は、説明のために利用されているにすぎず、相対的な重要度を示すもの若しくは暗示するものとして理解されることは可能ではないことに留意されたい。加えて、「少なくとも1つ」は、1つ又は複数を意味し、「複数の」は、2つ以上を意味する。「及び/又は」は、関連付けられているオブジェクト間における関連付け関係を記述し、3つの関係が存在しうることを表す。例えば、A及び/又はBは、Aのみが存在する、A及びBの両方が存在する、並びにBのみが存在することを表しうる。A及びBはそれぞれ、単数又は複数でありうる。「/」という文字は一般に、関連付けられているオブジェクト間における「又は」の関係を示す。「次の項目(pieces)のうちの少なくとも1つ」又はその類似の表現は、単一の項目(piece)、又は複数の項目(pieces)の任意の組合せを含む、これらの項目の任意の組合せを示す。例えば、a、b、又はcのうちの少なくとも1つの項目(piece)は、aのみ、bのみ、cのみ、aとbとの組合せ、aとcとの組合せ、bとcとの組合せ、又はaと、bと、cとの組合せを表しうるし、a、b、及びcはそれぞれ、単数又は複数でありうる。
【0070】
図1は、本出願によるシステムのフレームワーク図である。図1に示されているシステムは、端末デバイス、サーバ、及び路側デバイスを含む。端末デバイス、サーバ、及び路側デバイスのうちのいずれか2つは、既存の無線通信技術、例えば、Bluetooth、無線ブロードバンド、移動体通信向けグローバルシステム、又は短波通信を利用することによって接続されうる。
【0071】
端末デバイスは、車両における自律運転システム、車両におけるモバイル端末、車両、及び、本出願における対応する機能を実施することが可能である別の処理デバイスを含むが、それらに限定されない。端末デバイスが車両であることが、図1における例示のために利用されており、以降では、端末デバイスが車両である例を利用して、本出願の解決策について記述する。車両によって実行されるステップが車両以外の端末デバイスによって実行される際に得られる解決策も、本出願の保護範囲内に収まることに留意されたい。サーバは、自律運転分野における高精度の地図を格納及び配信するように構成されているサーバでありうる。路側デバイスは、移動体通信向けグローバルシステム(Global System of Mobile communication, 略してGSM)又は符号分割多元接続(Code Division Multiple Access,略してCDMA)におけるベーストランシーバステーション(Base Transceiver Station,略してBTS)、ワイドバンド符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access,略してWCDMA)におけるNodeB(NodeB,略してNB)、LTEネットワークにおける発展型NodeB(evolved NodeB,略してeNB)、アクセスポイント(access point,AP)、及び中継ノード、5Gネットワーク又はNRネットワークにおけるgNB、マイクロ基地局、モバイルマイクロ基地局、及び路側ユニットRSU、並びに、本出願における対応する機能を実施することが可能である別のデバイスを含むが、それらに限定されない。
【0072】
図1に示されている車両の数量及び路側デバイスの数量は、例に過ぎないことに留意されたい。車両の数量は、図1における3つに限定されず、路側デバイスの数量は、図1における2つに限定されない。図1は、本出願についてのいかなる限定を構成するものでもない。
【0073】
従来の技術においては、図1における第1の車両が、現在の運転環境において自律運転を継続することが可能ではないと決定した場合には、第1の車両は、音声報知形式などで手動引き継ぎ通知を送信して、車両の運転を引き継ぐよう車両の運転者に気づかせる。この時点で、第1の車両の現在の手動引き継ぎイベントは終了する。既存の手動引き継ぎ処理方法においては、図1における第2の車両が、第1の車両の手動引き継ぎイベントを感知することが可能ではなく、対応する場所へ第2の車両が走行する際に、運転者が車両の運転を引き継ぐ準備ができていない場合には、引き継ぎの遅延がもたらされうる。結果として、事故の可能性が高まり、安全性が低減される。
【0074】
従来の技術における前述の技術的な問題に基づいて、本出願は、自律運転の手動引き継ぎのための予測方法を提案する。第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを検出した場合には、第1の車両は、音声報知形式などで手動引き継ぎ通知を送信して、車両の運転を引き継ぐよう車両の運転者に気づかせ、第1のメッセージを第2の車両へさらに送信し、第1のメッセージは、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを第1の車両が検出する時点での第1の場所についての情報を含みうるし、それによって、第1のメッセージを受信した後に、第2の車両は、第2の車両の運転者に対して、車両が第1の場所で手動で運転を引き継がれる必要がありうることを事前に通知しうる。この方法においては、運転者は、車両の運転を引き継ぐ準備を事前に行うことが可能であり、それによって車両の運転の安全性を改善する。
【0075】
第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを検出した場合には、第1の車両は、第1のメッセージを送信する前に手動引き継ぎ通知を送信しうるか、手動引き継ぎ通知及び第1のメッセージを同時に送信しうるか、又は手動引き継ぎ通知を送信する前に第1のメッセージを送信しうることに留意されたい。第1のメッセージ及び手動引き継ぎ通知の順序は、本出願においては限定されない。
【0076】
図1に示されているシステムフレームワークに基づいて、図2は、本出願による自律運転の手動引き継ぎのための予測方法の実施形態1の模式的フローチャートである。図2に示されているように、この実施形態において提供されている自律運転の手動引き継ぎのための予測方法は、下記のステップを含む。
【0077】
S201:第1の車両は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを検出した場合には、第1のメッセージを第2の車両へ送信する。
【0078】
ステップS201は、図1に示されている第1の車両によって実行されうる。第1の車両は、自律運転を継続するのに現在の運転環境は適しているかどうかを決定する。決定結果が、自律運転を継続するのに現在の運転環境は適していないことである場合には、それは、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを示している。
【0079】
可能な実施態様においては、周囲の運転環境を感知するように構成されているセンサが、第1の車両上に設置されうる。そのセンサは、感知された運転環境をリアルタイムで決定し、その運転環境の複雑さが、自律運転によって処理されることが可能である程度を超えている場合には、自律運転を継続するのに現在の運転環境は適していないと決定する。
【0080】
任意選択で、周囲の運転環境を感知するように構成されているセンサは、カメラでありうるか、レーダでありうるか、又は運転環境を感知することが可能な別の従来技術のデバイスでありうる。例は、本出願においては逐一提供されていない。
【0081】
第2の車両は、第1の車両を除く全ての車両でありうるか、又は、第1の車両以外であり、かつ第1の場所までの距離が予め設定された範囲内に収まる車両でありうる。
【0082】
具体的には、第1の車両によって第2の車両へ送信される第1のメッセージは、第1の車両の第1の場所についての情報を含み、第1の場所に関するその情報は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを第1の車両が検出する時点での第1の車両の場所を示すために利用される。第1のメッセージを受信した後に、第2の車両は、第2の車両の運転者に対して、車両が第1の場所で手動で運転を引き継がれる必要がありうることを事前に通知しうる。この方法においては、運転者は、車両の運転を引き継ぐ準備を事前に行うことが可能であり、それによって車両の運転の安全性を改善する。
【0083】
以降では、第1の車両によって第2の車両へ送信される第1のメッセージの2つの可能なフォーマットについて記述する。
【0084】
可能な実施態様においては、表1において挙げられているように、第1の場所についての情報は、第1の場所の緯度及び経度を含みうる。
【0085】
任意選択で、表1において挙げられているように、第1のメッセージは、手動引き継ぎ識別コードをさらに含みうる。
【0086】
任意選択で、表1において挙げられているように、第1のメッセージは、引き継ぎ種別をさらに含みうるし、引き継ぎ種別は、イベントによって誘発される手動引き継ぎ、又は交通の流れによって誘発される手動引き継ぎを含む。
【0087】
具体的には、第1の車両は、運転環境における交通の流れの複雑さを感知する能力を有する。例えば、交通の流れの複雑さは、第1の車両上に設置されているカメラ又はレーダを利用することによって感知されうる。現在の運転環境における交通の流れが過度に複雑であること、例えば、大量の周囲の車両及び歩行者が存在していること、又は車両の流れ及び歩行者の流れの状況が複雑であることを第1の車両が感知していることに起因して自律運転が継続することが可能ではない場合には、現在の引き継ぎ種別は、交通の流れによって誘発される手動引き継ぎであると決定される。第1の車両は、交通の流れによって誘発される手動引き継ぎ以外の要因によって引き起こされる手動引き継ぎの引き継ぎ種別を、イベントによって誘発される手動引き継ぎとして決定する。イベントは、交通事故、交通規制、交通警察の指揮、悪天候、道路の水たまり、道路の積雪、路面の落石などでありうる。
【0088】
任意選択で、表1において挙げられているように、第1のメッセージは、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有している時間をさらに含みうる。
【0089】
第1の車両が手動引き継ぎ要件を有している時間は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを第1の車両が検出する第1の時間でありうるか、又はその第1の時間が始点である時間期間でありうる。その時間期間の持続時間は、実際の要件に応じて設定されうる。
【0090】
具体的には、第1の時間は、月単位で表されうるし、分まで正確でありうるし、例えば、xx月xx日のxx時xx分でありうる。
【0091】
任意選択で、表1において挙げられているように、第1のメッセージは、識別コードフィールド、経度フィールド、緯度フィールド、引き継ぎ種別フィールド、及び発生時間フィールドなどのフィールド名をさらに含みうる。第1のメッセージにおける手動引き継ぎ識別コードは、識別コードフィールドの後に配置されうるし、第1の場所の経度は、経度フィールドの後に配置されうるし、第1の場所の緯度は、緯度フィールドの後に配置されうるし、第1の車両によって決定された引き継ぎ種別は、引き継ぎ種別フィールドの後に配置されうるし、そして第1の車両が手動引き継ぎ要件を有している時間は、発生時間フィールドの後に配置されうる。この設計は、例にすぎず、第2の車両が第1のメッセージを受信した後に様々な種別の情報の意味を識別することが可能であるならば、第1のメッセージに含まれる様々な種別の情報は、代替として別の方式で格納されうることに留意されたい。
【0092】
【表1】
【0093】
表2は、この実施態様における第1のメッセージの設計フォーマットの例である。この例においては、第1の車両によって第2の車両へ送信される第1のメッセージは、手動引き継ぎ識別コード、第1の場所の経度、第1の場所の緯度、引き継ぎ種別、及び第1の車両が手動引き継ぎ要件を有している時間を含む。
【0094】
手動引き継ぎ識別コードは、101によって表される。経度は、度で測定され、小数点以下5桁が確保されている。緯度は、度で測定され、小数点以下5桁が確保されている。イベントによって誘発される手動引き継ぎは、01によって表され、交通の流れによって誘発される手動引き継ぎは、02によって表される。第1の車両が手動引き継ぎ要件を有している時間が、第1の時間である。第1の時間は、月単位で表され、24時間制を利用することによって分まで正確である。
【0095】
【表2】
【0096】
別の可能な実施態様においては、表3において挙げられているように、第1の場所が交差点にある場合には、第1の場所についての情報は、その交差点の識別子を含み、その識別子は、表3における交差点IDを利用することによって表される。
【0097】
第1の場所が交差点にない場合には、第1の場所についての情報は、道路セクションの識別子、及びその道路セクションの始点から第1の場所までの距離、又は車線セクションの識別子、及びその車線セクションの始点から第1の場所までの距離でありうる。表3においては、道路リンクIDが、道路セクションの識別子を表すために利用され、道路リンクの始点からイベント発生地点までの距離が、道路セクションの始点から第1の場所までの距離を表すために利用され、車線リンクIDが、車線セクションの識別子を表すために利用され、車線リンクの始点からイベント発生地点までの距離が、車線セクションの始点から第1の場所までの距離を表すために利用される。
【0098】
任意選択で、表3において挙げられているように、第1のメッセージは、識別子種別をさらに含みうるし、識別子種別は、道路種別、車線種別、又は交差点種別を含む。第1の場所が交差点にある場合には、第1の車両によって第2の車両へ送信される第1のメッセージにおける識別子種別は、交差点種別である。第1の場所が交差点にない場合には、第1の車両によって第2の車両へ送信される第1のメッセージにおける識別子種別は、道路種別又は車線種別である。
【0099】
任意選択で、表3において挙げられているように、第1のメッセージは、手動引き継ぎ識別コードをさらに含みうる。
【0100】
任意選択で、表3において挙げられているように、第1のメッセージは、引き継ぎ種別をさらに含みうるし、引き継ぎ種別は、イベントによって誘発される手動引き継ぎ、又は交通の流れによって誘発される手動引き継ぎである。
【0101】
具体的には、第1の車両が引き継ぎ種別を決定する方式に関しては、前述の説明を参照されたい。詳細が再び本出願において記述されることはない。
【0102】
任意選択で、表3において挙げられているように、第1のメッセージは、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有している時間をさらに含みうる。第1の車両が手動引き継ぎ要件を有している時間は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを第1の車両が検出する第1の時間でありうるか、又はその第1の時間が始点である時間期間でありうる。その時間期間の持続時間は、実際の要件に応じて設定されうる。
【0103】
具体的には、第1の時間は、月単位で表されうるし、分まで正確でありうるし、例えば、xx月xx日のxx時xx分でありうる。
【0104】
任意選択で、表3において挙げられているように、第1のメッセージは、識別コードフィールド、識別子フィールド、識別子種別フィールド、距離フィールド、引き継ぎ種別フィールド、及び発生時間フィールドなどのフィールド名をさらに含みうる。第1のメッセージにおける手動引き継ぎ識別コードは、識別コードフィールドの後に配置されうるし、交差点ID、道路リンクID、又は車線リンクIDは、識別子フィールドの後に配置されうるし、道路種別、車線種別、又は交差点種別は、識別子種別フィールドの後に配置されうるし、道路リンクの始点からイベント発生地点までの距離、又は車線リンクの始点からイベント発生地点までの距離は、距離フィールドの後に配置されうるし、距離フィールドの値は、デフォルトでは0であり、識別子種別が道路種別又は車線種別である場合に有効であり、第1の車両によって決定された引き継ぎ種別は、引き継ぎ種別フィールドの後に配置されうるし、そして第1の車両が手動引き継ぎ要件を有している時間は、発生時間フィールドの後に配置されうる。この設計は、例にすぎず、第2の車両が第1のメッセージを受信した後に様々な種別の情報の意味を識別することが可能であるならば、第1のメッセージに含まれる様々な種別の情報は、代替として別の方式で格納されうることに留意されたい。
【0105】
【表3】
【0106】
表4は、この実施態様における第1のメッセージの設計フォーマットの例である。この例においては、第1の車両によって第2の車両へ送信される第1のメッセージは、手動引き継ぎ識別コード、第1の場所の交差点ID、道路リンクID、又は車線リンクID、車線リンクの始点又は道路リンクの始点からイベント発生地点までの距離、識別子種別、引き継ぎ種別、及び第1の車両が手動引き継ぎ要件を有している時間を含む。
【0107】
手動引き継ぎ識別コードは、101によって表される。交差点IDは、高精度の地図における交差点IDによって表され、道路IDは、高精度の地図における道路リンクIDによって表され、車線IDは、高精度の地図における車線リンクIDによって表される。交差点種別は、01によって表され、車線種別は、02によって表され、道路種別は、03によって表される。車線リンクの始点又は道路リンクの始点からイベント発生地点までの距離は、0.1メートルまで正確である。イベントによって誘発される手動引き継ぎは、01によって表され、交通の流れによって誘発される手動引き継ぎは、02によって表される。第1の車両が手動引き継ぎ要件を有している時間が、第1の時間である。第1の時間は、月単位で表され、24時間制を利用することによって分まで正確である。
【0108】
【表4】
【0109】
以降では、第1の車両が第1のメッセージを第2の車両へ送信する可能な実施態様について記述している。
【0110】
可能な実施態様においては、図3に示されているように、第1の車両は、第1のメッセージを第2の車両へ直接送信しうる。
【0111】
別の可能な実施態様においては、図4に示されているように、第1の車両は、1つ又は複数の路側デバイスRSUを利用することによって、第1のメッセージを第2の車両へ転送しうる。
【0112】
さらに別の可能な実施態様においては、図5に示されているように、第1の車両は、サーバを利用することによって、第1のメッセージを第2の車両へ転送しうる。
【0113】
第2の車両の運転者が地図上で第1の場所を見ることを可能にするために、サーバは、第1のメッセージを受信した後に、第1の場所についての情報に基づいて手動引き継ぎイベント動的レイヤを生成しうるし、手動引き継ぎイベント動的レイヤでの第1の場所は、事前設定されたパターン又はテキストを利用することによってマークされうる。サーバはさらに、手動引き継ぎイベント動的レイヤを第2の車両へ送信し、第2の車両は、手動引き継ぎイベント動的レイヤをヒューマンマシン対話インターフェース上に表示しうるし、それによって第2の車両の運転者は、地図上で第1の場所を見ることが可能であり、それによってユーザ体験を改善する。
【0114】
さらに別の可能な実施態様においては、図6に示されているように、第1の車両は、サーバ及び複数の路側デバイスRSUを利用することによって、第1のメッセージを第2の車両へ転送しうる。
【0115】
S202:第2の車両は、第1のメッセージに基づいて手動引き継ぎ予測を実行する。
【0116】
具体的には、第1のメッセージを受信した後に、第2の車両は、音声報知形式などで手動引き継ぎ予測を送信して、車両の運転者に対して、手動引き継ぎ要件が第1の場所に存在しうることを気づかせうる。この方法においては、運転者は、引き継ぎのための準備を事前に行い、それによって運転の安全性を改善する。
【0117】
この実施形態において提供されている自律運転の手動引き継ぎのための予測方法によれば、第1の車両は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを検出した場合には、第1のメッセージを第2の車両へ送信し、第1のメッセージは、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを第1の車両が検出する時点での第1の場所についての情報を含みうるし、第1のメッセージは、第1の車両が第1の場所で手動引き継ぎ要件を有していることを第2の車両に通知するために利用されうるし、それによって、第1のメッセージを受信した後に、第2の車両は、第2の車両の運転者に対して、車両が第1の場所で手動で運転を引き継がれる必要がありうることを事前に通知しうる。この方法においては、運転者は、車両の運転を引き継ぐ準備を事前に行うことが可能であり、それによって車両の運転の安全性を改善する。
【0118】
イベントによって誘発される手動引き継ぎ要件と、交通の流れによって誘発される手動引き継ぎ要件との間における差異は、次のとおりである。第1の車両が第1の場所で手動引き継ぎ要件を有していて、かつその手動引き継ぎ要件がイベントによって誘発されている場合には、第2の車両が第1の場所へ走行する際に、そのイベントが解消されないならば、必然的に手動引き継ぎ要件がある。しかし、第の車両が第1の場所で手動引き継ぎ要件を有していて、かつその手動引き継ぎ要件が交通の流れによって誘発されている場合には、いずれの時点においても車両及び歩行者は移動しており、交通の流れは変化しているので、第2の車両が第1の場所へ走行する際に、交通の流れは、第2の車両の自律運転に影響を与えないことがある。このケースにおいては、第2の車両は、手動引き継ぎ要件を有していない。そのため、手動引き継ぎ要件が第1の場所に存在する確率が、第2の車両へ配信されうる。その確率が特定の閾値に達した場合には、手動引き継ぎ予測が実行される。これは、手動引き継ぎ要件が第1の場所に存在する確率が低い場合でも依然として運転者へ送信される手動引き継ぎ予測によって引き起こされる劣悪なユーザ体験という問題を回避する。図1に示されているシステムフレームワークに基づいて、図7は、本出願による自律運転の手動引き継ぎのための予測方法の実施形態2の模式的フローチャートである。図7に示されているように、この実施形態において提供されている自律運転の手動引き継ぎのための予測方法は、下記のステップを含む。
【0119】
S701:第1の車両は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを検出した場合には、第1のメッセージをサーバへ送信する。
【0120】
第1のメッセージは、第1の車両の第1の場所についての情報及び第1の時間を含み、第1の場所についての情報は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを第1の車両が検出する時点での第1の車両の場所を示すために利用され、第1の時間は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを第1の車両が検出する時間を示すために利用される。
【0121】
具体的には、第1の車両によってサーバへ送信される第1のメッセージのフォーマットに関しては、前述の実施形態におけるS201において第1の車両によって第2の車両へ送信される第1メッセージのフォーマットを参照されたい。詳細が再び本出願において記述されることはない。
【0122】
S702:サーバは、第1の場所についての情報及び第1の時間に基づいて、第1の時間が収まる第1の時間範囲内に第1の場所が位置している第1のエリアにおいて手動引き継ぎが発生する第1の確率を決定する。
【0123】
具体的には、第1の場所が位置している第1のエリアは、交差点でありうるか、又は道路セクションにおけるエリアでありうる。
【0124】
具体的には、第1の時間が収まる第1の時間範囲内に第1の場所が位置している第1のエリアにおいて手動引き継ぎが発生する第1の確率を決定する可能な実施態様は、下記のケースを含む。
【0125】
第1の時間が休日にある場合には、第1の確率は、その休日における第1の場所が位置している第1のエリアにおける通過車両の総数量と、通過車両の総数量における運転を引き継がれる車両の総数量とに基づいて決定される。
【0126】
第1の時間が、休日ではない月曜日にある場合には、第1の確率は、その休日ではない月曜日における第1の場所が位置している第1のエリアにおける通過車両の総数量と、通過車両の総数量における運転を引き継がれる車両の総数量とに基づいて決定される。
【0127】
第1の時間が、休日ではない金曜日にある場合には、第1の確率は、その休日ではない金曜日における第1の場所が位置している第1のエリアにおける通過車両の総数量と、通過車両の総数量における運転を引き継がれる車両の総数量とに基づいて決定される。
【0128】
第1の時間が、休日ではない土曜日又は休日ではない日曜日にある場合には、第1の確率は、その休日ではない土曜日又は休日ではない日曜日における第1の場所が位置している第1のエリアにおける通過車両の総数量と、通過車両の総数量における運転を引き継がれる車両の総数量とに基づいて決定される。
【0129】
第1の時間が、休日ではない火曜日から休日ではない木曜日のうちの1日にある場合には、第1の確率は、その休日ではない火曜日から休日ではない木曜日のうちのその1日における第1の場所が位置している第1のエリアにおける通過車両の総数量と、通過車両の総数量における運転を引き継がれる車両の総数量とに基づいて決定される。
【0130】
任意選択で、その確率は、事前設定された期間の間に1回決定されうるし、例えば、その確率は1時間に1回決定される。
【0131】
同じ交差点における、又は同じ道路セクションにおけるエリアに関しては、休日に手動引き継ぎが発生する確率が、休日ではない日に手動引き継ぎが発生する確率とは異なり、そのため、休日に手動引き継ぎが発生する確率と、休日ではない日に手動引き継ぎが発生する確率とは、別々に計算されることが可能である。休日ではない日には、週末に手動引き継ぎが発生する確率が、平日に手動引き継ぎが発生する確率とはやはり異なり、そのため週末に手動引き継ぎが発生する確率と、平日に手動引き継ぎが発生する確率とは、別々に計算されることが可能である。月曜日及び金曜日は、独自の特徴を有する。そのため、月曜日、金曜日、及び、火曜日から木曜日という3つの時間期間で個別に確率が計算されることが可能である。この分割方式においては、統計収集を通じて得られる確率が、より正確であり、その確率に基づいて第2の車両によって実行される手動引き継ぎ予測も、より正確である。
【0132】
S703:サーバは、第2のメッセージを第2の車両へ送信し、第2のメッセージは、第1の確率を含む。
【0133】
以降では、サーバによって第2の車両へ送信される第2のメッセージの2つの可能なフォーマットについて記述する。
【0134】
可能な実施態様においては、第2のメッセージは、第1のエリアについての情報をさらに含む。
【0135】
表1において挙げられているように、第1のメッセージにおける第1の場所についての情報が、第1の場所の緯度及び経度を含む場合には、その緯度及び経度に基づいて、第1の場所が位置している第1のエリアが交差点であるかどうかが最初に決定されうる。第1のエリアが交差点である場合には、その交差点の座標が得られる。表5において挙げられているように、第1のエリアについての情報は、その交差点の座標を含む。
【0136】
任意選択で、表1において挙げられているように、第1のメッセージにおける第1の場所についての情報が、第1の場所の緯度及び経度を含む場合には、その緯度及び経度に基づいて、第1の場所が位置している第1のエリアが道路セクションであるかどうかが最初に決定されうる。第1のエリアが道路セクションである場合には、その道路セクションの始点座標及びその道路セクションの終点座標が得られる。表5において挙げられているように、第1のエリアについての情報は、その道路セクションの始点座標及びその道路セクションの終点座標を含む。
【0137】
任意選択で、表5において挙げられているように、第2のメッセージは、エリア種別をさらに含み、エリア種別は、道路セクション種別又は交差点種別を含む。表1における緯度及び経度に基づいて、第1の場所が位置している第1のエリアが交差点であると決定された場合には、サーバによって第2の車両へ送信される第2のメッセージにおけるエリア種別は、交差点種別である。表1における緯度及び経度に基づいて、第1の場所が位置している第1のエリアが道路セクションであると決定された場合には、サーバによって第2の車両へ送信される第2のメッセージにおけるエリア種別は、道路セクション種別である。
【0138】
任意選択で、表5において挙げられているように、第2のメッセージは、手動引き継ぎ確率識別コードをさらに含む。
【0139】
任意選択で、表5において挙げられているように、第2のメッセージは、第1の時間が収まる第1の時間範囲をさらに含む。例えば、第1の時間範囲は、休日ではない月曜日の午前8:00から午前9:00までである。
【0140】
【表5】
【0141】
別の可能な実施態様においては、表6において挙げられているように、第1のメッセージにおける第1の場所についての情報が、交差点の識別子を含む場合には、第1のエリアについての情報は、その交差点の識別子を含む。
【0142】
任意選択で、表6において挙げられているように、第1のメッセージにおける第1の場所についての情報が、道路セクションの識別子、及びその道路セクションの始点から第1の場所までの距離を含む場合には、第1のエリアについての情報は、その道路セクションの識別子、及びその道路セクションの事前設定されたエリア範囲を含む。例えば、第1の場所が位置している道路セクションが、3つのセクションへとさらに区分されていて、かつそれぞれのセクションが、1つのエリアに対応している場合には、事前設定されたエリア範囲は、その道路セクションにおける第1の場所が位置しているエリアである。
【0143】
任意選択で、表6において挙げられているように、第1のメッセージにおける第1の場所についての情報が、車線セクションの識別子、及びその車線セクションの始点から第1の場所までの距離を含む場合には、第1のエリアについての情報は、その車線セクションの識別子、及びその車線セクションの事前設定されたエリア範囲を含む。例えば、第1の場所が位置している車線セクションが、3つのセクションへとさらに区分されていて、かつそれぞれのセクションが、1つのエリアに対応している場合には、事前設定されたエリア範囲は、その車線セクションにおける第1の場所が位置しているエリアである。
【0144】
任意選択で、表6において挙げられているように、第2のメッセージは、識別子種別をさらに含み、識別子種別は、道路種別、車線種別、又は交差点種別を含む。第2のメッセージにおける識別子種別は、第1の車両によってサーバへ送信される第1のメッセージにおける識別子種別と同じである。
【0145】
任意選択で、表6において挙げられているように、第2のメッセージは、手動引き継ぎ確率識別コードをさらに含む。
【0146】
任意選択で、表6において挙げられているように、第2のメッセージは、第1の時間が収まる第1の時間範囲をさらに含む。例えば、第1の時間範囲は、休日ではない月曜日の午前8:00から午前9:00までである。
【0147】
【表6】
【0148】
第2の車両が第1の場所へ走行する際に手動引き継ぎが発生する確率を第2の車両の運転者が直観的に知ることを可能にするために、サーバは、第1の確率に対応する識別子を利用することによって手動引き継ぎ確率動的レイヤで第1のエリアをマークし、第2のメッセージを第2の車両へ配信しながらその動的レイヤを第2の車両へ配信しうる。この方法においては、第2の車両の運転者は、識別子を利用することによって、第2の車両が第1の場所へ走行する際に引き継ぎが発生する確率を直観的に知ることが可能であり、それによってユーザ体験を改善する。
【0149】
S704:第2の車両は、第2のメッセージに基づいて手動引き継ぎ予測を実行する。
【0150】
具体的には、第2のメッセージを受信した後に、第2の車両は、第2のメッセージにおける第1の確率が、事前設定された閾値を超えているかどうかを最初に決定しうる。第1の確率が、事前設定された閾値を超えている場合には、第2の車両は、音声報知形式などで、車両の運転者に対して、手動引き継ぎが第1の場所で発生しうることを気づかせる。この方法においては、運転者は、引き継ぎのための準備を事前に行う。
【0151】
可能な実施態様においては、第2のメッセージを受信した後に、第2の車両は、第2のメッセージにおける確率値が、事前設定された閾値を超えていると決定した場合には、第2の車両の手動引き継ぎの数量を低減するために、第2の車両の運転経路を再計画しうる。
【0152】
可能な実施態様においては、第2の車両はさらに、サーバから手動引き継ぎ確率動的レイヤを受信し、その手動引き継ぎ確率動的レイヤをヒューマンマシン対話インターフェース上に表示しうる。手動引き継ぎ確率動的レイヤでの第1のエリアは、第1の確率に対応する識別子を利用することによってマークされ、それによって第2の車両の運転者は、その識別子を利用することによって、第2の車両が第1の場所へ走行する際に引き継ぎが発生する確率を直観的に知ることが可能であり、それによってユーザ体験を改善する。
【0153】
この実施形態において提供されている自律運転の手動引き継ぎのための予測方法によれば、第1のメッセージを受信した後に、サーバは、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを第1の車両が検出する第1の時間と、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを第1の車両が検出する時点での第1の場所についての情報とに基づいて、第1の時間が収まる第1の時間範囲内に第1の場所が位置している第1のエリアにおいて手動引き継ぎが発生する第1の確率を決定し、その第1の確率を第2のメッセージに付加し、その第2のメッセージを第2の車両へ配信する。次いで、第2のメッセージを受信した後に、第2の車両は、第2のメッセージにおける第1の確率が、事前設定された閾値を超えているかどうかを決定しうる。第1の確率が、事前設定された閾値を超えている場合には、第2の車両は、音声報知形式などで、車両の運転者に対して、手動引き継ぎが第1の場所で発生しうることを気づかせる。この方法においては、運転者は、引き継ぎのための準備を事前に行い、それによって運転の安全性を改善する。
【0154】
図8は、本出願による自律運転の手動引き継ぎのための予測装置800の構造の模式図である。本出願において提供されている自律運転の手動引き継ぎのための予測装置800は、前述の第1の車両に適用されることが可能である。自律運転の手動引き継ぎのための予測装置800は、検出モジュール801及び送信モジュール802を含む。検出モジュール801は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有しているかどうかを検出するように構成されうる。送信モジュール802は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを検出モジュールが検出した場合には、第1のメッセージを第2の車両へ送信するように構成されうるし、第1のメッセージは、第1の車両の第1の場所についての情報を含み、第1の場所についての情報は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを検出モジュールが検出する時点での第1の車両の場所を示すために利用される。
【0155】
任意選択で、第1の場所についての情報は、第1の場所の緯度及び経度を含む。
【0156】
任意選択で、第1の場所が交差点にある場合には、第1の場所についての情報は、その交差点の識別子を含む。
【0157】
任意選択で、第1の場所が交差点にない場合には、第1の場所についての情報は、第1の場所が位置している道路セクションの識別子、及びその道路セクションの始点から第1の場所までの距離、又は第1の場所が位置している車線セクションの識別子、及びその車線セクションの始点から第1の場所までの距離を含む。
【0158】
任意選択で、第1のメッセージは、識別子種別をさらに含み、識別子種別は、道路種別、車線種別、又は交差点種別を含む。
【0159】
任意選択で、第1のメッセージは、手動引き継ぎ識別コードをさらに含む。
【0160】
任意選択で、第1のメッセージは、引き継ぎ種別をさらに含み、引き継ぎ種別は、イベントによって誘発される手動引き継ぎ、又は交通の流れによって誘発される手動引き継ぎを含む。
【0161】
任意選択で、第1のメッセージは、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有している時間をさらに含む。
【0162】
本出願において提供されている自律運転の手動引き継ぎのための予測装置は、前述の方法実施形態において第1の車両によって実行されるステップを実行するように構成されうる。この装置の実施原理及び技術的な効果は、前述の方法実施形態における実施原理及び技術的な効果と同様である。詳細が再び本出願において記述されることはない。
【0163】
図9は、本出願による自律運転の手動引き継ぎのための予測装置900の構造の模式図である。本出願において提供されている自律運転の手動引き継ぎのための予測装置900は、前述のサーバに適用されることが可能である。自律運転の手動引き継ぎのための予測装置900は、受信モジュール901、決定モジュール902、及び送信モジュール903を含む。受信モジュール901は、第1の車両から第1のメッセージを受信するように構成されうるし、第1のメッセージは、第1の車両の第1の場所についての情報及び第1の時間を含み、第1の場所についての情報は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを第1の車両が検出する時点での第1の車両の場所を示すために利用され、第1の時間は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを第1の車両が検出する時間を示すために利用され、決定モジュール902は、第1の場所についての情報及び第1の時間に基づいて、第1の時間が収まる第1の時間範囲内に第1の場所が位置している第1のエリアにおいて手動引き継ぎが発生する第1の確率を決定するように構成されうるし、送信モジュール903は、第2のメッセージを第2の車両へ送信するように構成されうるし、第2のメッセージは、第1の確率を含み、第2のメッセージは、第1の時間範囲内に第1のエリアにおいて手動引き継ぎが発生する確率が第1の確率であることを示すために利用される。
【0164】
任意選択で、第2のメッセージは、第1のエリアについての情報をさらに含む。
【0165】
任意選択で、第1の場所についての情報は、第1の場所の緯度及び経度を含み、決定モジュールはさらに、第1の場所の緯度及び経度に基づいて、第1のエリアが交差点であると決定し、その交差点の座標をうるように構成されており、第1のエリアについての情報は、その交差点の座標を含む。
【0166】
任意選択で、第1の場所についての情報は、第1の場所の緯度及び経度を含み、決定モジュールはさらに、第1の場所の緯度及び経度に基づいて、第1のエリアが道路セクションであると決定し、その道路セクションの始点座標及びその道路セクションの終点座標をうるように構成されており、第1のエリアについての情報は、その道路セクションの始点座標及びその道路セクションの終点座標を含む。
【0167】
任意選択で、第2のメッセージは、エリア種別をさらに含み、エリア種別は、道路セクション種別又は交差点種別を含む。
【0168】
任意選択で、第1の場所についての情報は、交差点の識別子を含み、第1のエリアについての情報は、その交差点の識別子を含む。
【0169】
任意選択で、第1の場所についての情報は、道路セクションの識別子、及びその道路セクションの始点から第1の場所までの距離を含み、第1のエリアについての情報は、その道路セクションの識別子、及びその道路セクションの事前設定されたエリア範囲を含む。
【0170】
任意選択で、第1の場所についての情報は、車線セクションの識別子、及びその車線セクションの始点から第1の場所までの距離を含み、第1のエリアについての情報は、その車線セクションの識別子、及びその車線セクションの事前設定されたエリア範囲を含む。
【0171】
任意選択で、第2のメッセージは、識別子種別をさらに含み、識別子種別は、道路種別、車線種別、又は交差点種別を含む。
【0172】
任意選択で、第2のメッセージは、手動引き継ぎ確率識別コードをさらに含む。
【0173】
任意選択で、第2のメッセージは、第1の時間範囲をさらに含む。
【0174】
任意選択で、送信モジュールはさらに、手動引き継ぎ確率動的レイヤを第2の車両へ送信するように構成されており、手動引き継ぎ確率動的レイヤでの第1のエリアは、第1の確率に対応する識別子を利用することによってマークされる。
【0175】
本出願において提供されている自律運転の手動引き継ぎのための予測装置は、前述の方法実施形態においてサーバによって実行されるステップを実行するように構成されうる。この装置の実施原理及び技術的な効果は、前述の方法実施形態における実施原理及び技術的な効果と同様である。詳細が再び本出願において記述されることはない。
【0176】
図10は、本出願による自律運転の手動引き継ぎのための予測装置100の構造の模式図である。本出願において提供されている自律運転の手動引き継ぎのための予測装置100は、前述の第2の車両に適用されることが可能である。自律運転の手動引き継ぎのための予測装置100は、受信モジュール101及び予測モジュール102を含む。受信モジュール101は、サーバから第2のメッセージを受信するように構成されうるし、第2のメッセージは、第1の時間が収まる第1の時間範囲内に第1の場所が位置している第1のエリアにおいて手動引き継ぎが発生する第1の確率を含み、第1の確率は、第1の場所についての情報及び第1の時間に基づいてサーバによって決定され、第1の場所についての情報は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを第1の車両が検出する時点での第1の車両の場所を示すために利用され、第1の時間は、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを第1の車両が検出する時間を示すために利用され、予測モジュール102は、第1の確率が、事前設定された閾値よりも大きい場合に手動引き継ぎ予測を実行するように構成されうる。
【0177】
任意選択で、自律運転の手動引き継ぎのための予測装置は、表示モジュール103をさらに含む。
【0178】
受信モジュール101はさらに、サーバから手動引き継ぎ確率動的レイヤを受信するように構成されている。手動引き継ぎ確率動的レイヤでの第1のエリアは、第1の確率に対応する識別子を利用することによってマークされ、表示モジュール103は、手動引き継ぎ確率動的レイヤを表示するように構成されている。
【0179】
本出願において提供されている自律運転の手動引き継ぎのための予測装置は、前述の方法実施形態において第2の車両によって実行されるステップを実行するように構成されうる。この装置の実施原理及び技術的な効果は、前述の方法実施形態における実施原理及び技術的な効果と同様である。詳細が再び本出願において記述されることはない。
【0180】
図11は、本出願によるチップ110のハードウェア構造の模式図である。図11に示されているように、チップ110は、メモリ1101及びプロセッサ1102を含む。メモリ1101は、プログラム命令を格納するように構成されている。プロセッサ1102は、メモリ1101におけるプログラム命令を呼び出して、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有しているかどうかを検出し、第1の車両が手動引き継ぎ要件を有していることを検出した場合には第1のメッセージを第2の車両へ送信するように構成されており、それによって、第1のメッセージを受信した後に、第2の車両は、第2の車両の運転者に対して、車両が第1の場所で手動で運転を引き継がれる必要がありうることを事前に通知しうる。この方法においては、運転者は、車両の運転を引き継ぐ準備を事前に行うことが可能であり、それによって車両の運転の安全性を改善する。詳細に関しては、前述の方法実施形態において第1の車両によって実行されるステップを参照されたい。詳細が再び本明細書において記述されることはない
【0181】
図12は、本出願による車両120のハードウェア構造の模式図である。図12に示されているように、車両120は、メモリ1201及びプロセッサ1202を含む。メモリ1201は、プログラム命令を格納するように構成されている。プロセッサ1202は、メモリ1201におけるプログラム命令を呼び出して、車両120が手動引き継ぎ要件を有しているかどうかを検出し、車両120が手動引き継ぎ要件を有していることを検出した場合には第1のメッセージを第2の車両へ送信するように構成されており、それによって、第1のメッセージを受信した後に、第2の車両は、第2の車両の運転者に対して、車両が第1の場所で手動で運転を引き継がれる必要がありうることを事前に通知しうる。この方法においては、運転者は、車両の運転を引き継ぐ準備を事前に行うことが可能であり、それによって車両の運転の安全性を改善する。詳細に関しては、前述の方法実施形態において第1の車両によって実行されるステップを参照されたい。詳細が再び本出願において記述されることはない。本出願はさらに、車両を提供する。
【0182】
図13は、本出願によるチップ130のハードウェア構造の模式図である。図13に示されているように、チップ130は、メモリ1301及びプロセッサ1302を含む。メモリ1301は、プログラム命令を格納するように構成されている。プロセッサ1302は、メモリ1301におけるプログラム命令を呼び出して、第1の車両から第1のメッセージを受信し、第1の場所についての情報及び第1の時間に基づいて、第1の時間が収まる第1の時間範囲内に第1の場所が位置している第1のエリアにおいて手動引き継ぎが発生する第1の確率を決定し、第2のメッセージを第2の車両へ送信するように構成されている。次いで、第2のメッセージを受信した後に、第2の車両は、第2のメッセージにおける第1の確率が、事前設定された閾値を超えているかどうかを決定しうる。第1の確率が、事前設定された閾値を超えている場合には、第2の車両は、音声報知形式などで、車両の運転者に対して、手動引き継ぎが第1の場所で発生しうることを気づかせる。この方法においては、運転者は、引き継ぎのための準備を事前に行い、それによって運転の安全性を改善する。
【0183】
図14は、本出願によるサーバ140のハードウェア構造の模式図である。図14に示されているように、サーバ140は、メモリ1401及びプロセッサ1402を含む。メモリ1401は、プログラム命令を格納するように構成されている。プロセッサ1402は、メモリ1401におけるプログラム命令を呼び出して、第1の車両から第1のメッセージを受信し、第1の場所についての情報及び第1の時間に基づいて、第1の時間が収まる第1の時間範囲内に第1の場所が位置している第1のエリアにおいて手動引き継ぎが発生する第1の確率を決定し、第2のメッセージを第2の車両へ送信するように構成されている。次いで、第2のメッセージを受信した後に、第2の車両は、第2のメッセージにおける第1の確率が、事前設定された閾値を超えているかどうかを決定しうる。第1の確率が、事前設定された閾値を超えている場合には、第2の車両は、音声報知形式などで、車両の運転者に対して、手動引き継ぎが第1の場所で発生しうることを気づかせる。この方法においては、運転者は、引き継ぎのための準備を事前に行い、それによって運転の安全性を改善する。
【0184】
図15は、本出願によるチップ150のハードウェア構造の模式図である。図15に示されているように、チップ150は、メモリ1501及びプロセッサ1502を含む。メモリ1501は、プログラム命令を格納するように構成されている。プロセッサ1502は、メモリ1501におけるプログラム命令を呼び出して、サーバから第2のメッセージを受信することであって、第2のメッセージは、第1の時間が収まる第1の時間範囲内に第1の場所が位置している第1のエリアにおいて手動引き継ぎが発生する第1の確率を含む、ことと、第1の確率が、事前設定された閾値よりも大きい場合に手動引き継ぎ予測を実行することとを行うように構成されている。この方法においては、運転者は、引き継ぎのための準備を事前に行い、それによって運転の安全性を改善する。
【0185】
図16は、本出願による車両160のハードウェア構造の模式図である。図16に示されているように、車両160は、メモリ1601及びプロセッサ1602を含む。メモリ1601は、プログラム命令を格納するように構成されている。プロセッサ1602は、メモリ1601におけるプログラム命令を呼び出して、サーバから第2のメッセージを受信することであって、第2のメッセージは、第1の時間が収まる第1の時間範囲内に第1の場所が位置している第1のエリアにおいて手動引き継ぎが発生する第1の確率を含む、ことと、第1の確率が、事前設定された閾値よりも大きい場合に手動引き継ぎ予測を実行することとを行うように構成されている。この方法においては、運転者は、引き継ぎのための準備を事前に行い、それによって運転の安全性を改善する。
【0186】
本出願は、車両120、サーバ140、及び/又は車両160を含む予測システムを提供する。
【0187】
本出願はさらに、可読記憶媒体を提供する。この可読記憶媒体は、実行可能命令を格納している。少なくとも1つのプロセッサが、実行可能命令を実行したときに、前述の方法実施形態における第1の車両、第2の車両、又はサーバ側でのステップが実施される。この可読記憶媒体の実施原理及び技術的な効果は、前述の方法実施形態における実施原理及び技術的な効果と同様である。詳細が再び本出願において記述されることはない。
【0188】
本出願はさらに、プログラム製品を提供する。このプログラム製品は、コンピュータプログラム(即ち、実行可能命令)を含み、そのコンピュータプログラムは、可読記憶媒体に格納されている。プロセッサは、可読記憶媒体からコンピュータプログラムを読み取りうる。プロセッサは、コンピュータプログラムを実行して、前述の方法実施形態における第1の車両、第2の車両、又はサーバ側でのステップを実施する。このプログラム製品の実施原理及び技術的な効果は、前述の方法実施形態における実施原理及び技術的な効果と同様である。詳細が再び本出願において記述されることはない。
【0189】
本出願において提供されているいくつかの実施形態においては、開示されているデバイス及び方法は、その他の方式で実施されうることを理解されたい。例えば、記述されているデバイス実施形態は、例に過ぎない。例えば、モジュールの区分は、論理的な機能区分にすぎず、実際の実施中にはその他の区分であってもよい。例えば、複数のモジュールが組み合わされて若しくは統合されて別のシステムになってもよく、又はいくつかの機能が無視されてもよく、若しくは実行されなくてもよい。加えて、表示されている又は論じられている相互の結合又は直接の結合又は通信接続は、いくつかのインターフェースを通じて実施されうる。装置同士又はモジュール間における間接的な結合又は通信接続は、電子的な形態、機械的な形態、又は別の形態で実施されうる。
【0190】
別々の部分として記述されているモジュール同士は、物理的に別々であってもよく、又は物理的に別々でなくてもよく、モジュールとして表示されている部分は、物理的なユニットであってもよく、又は物理的なユニットでなくてもよい。具体的には、それらの部分は、1つの位置に配置されてもよく、又は複数のネットワークユニット上に分散されてもよい。モジュールのうちのいくつか又は全ては、実施形態の解決策の目的を達成するために実際の要件に応じて選択されうる。
【0191】
加えて、本出願の実施形態における機能モジュール同士が統合されて1つの処理ユニットになってもよく、それらのモジュールのそれぞれが物理的に単独で存在してもよく、又は2つ以上のモジュールが統合されて1つのユニットになる。それらのモジュールによって統合されたユニットは、ハードウェアの形態で実装されてもよく、又はソフトウェア機能ユニットに加えたハードウェアの形態で実装されてもよい。
【0192】
ソフトウェア機能モジュールの形態で実装された統合されたモジュールは、コンピュータ可読記憶媒体に格納されうる。そのソフトウェア機能モジュールは、ストレージメディアに格納され、本出願の実施形態における方法のステップのうちのいくつかを実行するようにコンピュータデバイス(これは、パーソナルコンピュータ、サーバ、ネットワークデバイスなどでありうる)又はプロセッサ(英語:processor)に指示するためのいくつかの命令を含む。
【0193】
プロセッサは、中央処理装置(central processing unit, CPU)でありうるか、又は別の汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor, DSP)、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit, ASIC)などでありうることを理解されたい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサでありうるか、又はプロセッサは、任意の従来のプロセッサなどでありうる。本出願を参照しながら開示されている方法のステップは、ハードウェアプロセッサによって直接実施されうるか、又はプロセッサにおけるハードウェアと、ソフトウェアモジュールとの組合せによって実施されうる。
【0194】
メモリは、高速RAMメモリを含みうるし、不揮発性メモリNVM、例えば、少なくとも1つの磁気ディスクメモリをさらに含みうるか、又はUSBフラッシュドライブ、取り外し可能なハードディスク、読み取り専用メモリ、磁気ディスク、光ディスクなどでありうる。
【0195】
バスは、業界標準アーキテクチャ(industry standard architecture, ISA)バス、周辺コンポーネント相互接続(peripheral component, PCI)バス、拡張業界標準アーキテクチャ(extended industry standard architecture, EISA)バスなどでありうる。バスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどへと分類されうる。表示を容易にするために、本出願における添付の図面におけるバスは、1つのバス又は1つの種別のバスのみに限定されない。
【0196】
前述の実施形態のうちの全て又はいくつかは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、又はそれらの任意の組合せを利用することによって実装されうる。実施形態を実装するためにソフトウェアが利用される場合には、全て又はいくつかの実施形態は、コンピュータプログラム製品の形態で実装されうる。コンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータ上にロードされて実行されたときに、本出願の実施形態による手順又は機能のうちの全て又はいくつかが生み出される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、又は別のプログラム可能な装置でありうる。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に格納されうるか、又はコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体へ伝送されうる。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、又はデータセンタへ、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、若しくはデジタルサブスクライバーライン(DSL))又は無線(例えば、赤外線、ラジオ波、若しくはマイクロ波)の方式で伝送されうる。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の媒体、又は、サーバ又はデータセンタなどの、1つ以上の利用可能な媒体を統合しているデータストレージデバイスであってよい。利用可能なメディアは、磁気メディア(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、又は磁気テープ)、光メディア(例えば、DVD)、半導体メディア(例えば、ソリッドステートディスク solid state disk,SSD)などでありうる。
【0197】
前述の説明は、本出願の特定の実施態様にすぎず、本出願の保護範囲を限定することを意図されているものではない。本出願において開示されている技術的な範囲内で当業者によって容易に考え出されるいかなる変形形態又は代替形態も、本出願の保護範囲内に収まるものとする。そのため、本出願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
図1
図2
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図11
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図16