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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-25
(45)【発行日】2024-10-03
(54)【発明の名称】システム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20240926BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20240926BHJP
【FI】
G06Q30/0207 324
G06Q30/0601 332
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2023146868
(22)【出願日】2023-09-11
【審査請求日】2023-09-11
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 雄暉
(72)【発明者】
【氏名】近谷 珠希
(72)【発明者】
【氏名】上中 龍基
(72)【発明者】
【氏名】田中 由紀
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-008345(JP,A)
【文献】特開2004-110754(JP,A)
【文献】特開2020-030461(JP,A)
【文献】特開2001-259233(JP,A)
【文献】特開2021-170190(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0287279(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームサーバと、電子商取引サーバと、を含むシステムであって、
前記ゲームサーバは、
複数のユーザの各々により行われたゲーム操作に基づいて、電子商取引における加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと関連付けられたゲームを実行するゲーム実行部と、
前記ゲームの実行結果に基づいて、前記ゲームにおける前記複数のユーザの各々のランキングを決定するランキング決定部と、
前記ランキングに基づいて、前記複数のユーザのうちの少なくとも一部のユーザのユーザアカウントのショッピングカート、お気に入りリスト、ほしい物リスト、後で買うリスト、又はウォッチリストである候補リストに、前記商品及び前記サービスの少なくも1つを関連付けるための第1処理として、前記電子商取引サーバに対し、前記ユーザアカウントを識別可能な第1情報と、当該少なくとも1つを識別可能な第2情報と、を送信する第1処理実行部と、
を含み、
前記電子商取引サーバは、前記ゲームサーバから受信した前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記候補リストに前記少なくとも1つを関連付ける、
システム。
【請求項2】
前記電子商取引サーバは、
前記第1情報が前記電子商取引におけるユーザアカウントである場合には、当該ユーザアカウントと関連付けられた前記候補リストに前記少なくとも1つを関連付け、
前記第1情報が前記ゲームにおけるユーザアカウントである場合には、当該ユーザアカウントと関連付けられた前記電子商取引におけるユーザアカウントを特定し、当該特定されたユーザアカウントと関連付けられた前記候補リストに前記少なくとも1つを関連付ける、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ランキング決定部は、前記複数のユーザの各々の前記ゲームにおける先着順に基づいて、前記ランキングを決定する、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1処理実行部は、前記ランキングが相対的に上位の前記ユーザの前記第1処理を、前記ランキングが相対的に下位の前記ユーザの前記第1処理よりも先に実行する、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1処理実行部は、前記電子商取引で利用可能な特典、又は、前記電子商取引における加盟者で利用可能な特典を前記ユーザに付与する特典付与処理を、前記第1処理として実行する、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1処理実行部は、前記商品又は前記サービスを優先的に購入する権利を前記ユーザに付与する権利付与処理を、前記第1処理として実行する、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1処理実行部は、前記電子商取引における前記ショッピングカートに前記商品又は前記サービスを追加するカート追加処理を、前記第1処理として実行する、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項8】
前記システムは、前記第1処理が実行された後に所定の期間が経過しても、前記加盟者、前記商品、及び前記サービスの少なくとも1つに関する取引が行われなかった場合には、前記第1処理を取り消すための第2処理を実行する第2処理実行部を更に含む、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1処理実行部は、前記ランキングが相対的に上位の前記ユーザの前記第1処理を実行し、
前記第2処理実行部は、前記ランキングが相対的に上位の前記ユーザによる前記取引が行われなかった場合には、前記ランキングが相対的に上位の前記ユーザの前記第1処理を取り消すための前記第2処理を実行し、
前記第1処理実行部は、前記第2処理が実行された場合に、前記ランキングが相対的に下位の前記ユーザの前記第1処理を実行する、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記第1処理実行部は、前記ランキングに基づいて、前記商品又は前記サービスに関連付けられた販売可能数よりも多い人数の前記ユーザの前記第1処理を実行する、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項11】
前記第1処理実行部は、前記人数のユーザの前記第1処理を同時に実行する、
請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記システムは、前記人数のユーザのうち、先に購入手続きを完了した前記ユーザの取引を順番に実行する取引実行部を更に含む、
請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
前記システムは、前記第1処理が実行されたユーザのうち、前記加盟者、前記商品、及び前記サービスの少なくとも1つに関する取引が行われなかった前記ユーザの前記第1処理をキャンセルするための第2処理を実行する第2処理実行部を更に含む、
請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1処理実行部は、前記少なくとも一部のユーザの前記ユーザアカウントに関連付けられた配送先に対し、前記商品を発送する発送処理を、前記第1処理として実行する、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項15】
ゲームサーバと、電子商取引サーバと、により実行される方法であって、
前記ゲームサーバは、
複数のユーザの各々により行われたゲーム操作に基づいて、電子商取引における加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと関連付けられたゲームを実行するゲーム実行ステップと、
前記ゲームの実行結果に基づいて、前記ゲームにおける前記複数のユーザの各々のランキングを決定するランキング決定ステップと、
前記ランキングに基づいて、前記複数のユーザのうちの少なくとも一部のユーザのユーザアカウントのショッピングカート、お気に入りリスト、ほしい物リスト、後で買うリスト、又はウォッチリストである候補リストに、前記商品及び前記サービスの少なくも1つを関連付けるための第1処理として、前記電子商取引サーバに対し、前記ユーザアカウントを識別可能な第1情報と、当該少なくとも1つを識別可能な第2情報と、を送信する第1処理実行ステップと、
実行し、
前記電子商取引サーバは、前記ゲームサーバから受信した前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記候補リストに前記少なくとも1つを関連付ける、
方法。
【請求項16】
電子商取引サーバと通信可能なゲームサーバを、
複数のユーザの各々により行われたゲーム操作に基づいて、電子商取引における加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと関連付けられたゲームを実行するゲーム実行部、
前記ゲームの実行結果に基づいて、前記ゲームにおける前記複数のユーザの各々のランキングを決定するランキング決定部、
前記ランキングに基づいて、前記複数のユーザのうちの少なくとも一部のユーザのユーザアカウントのショッピングカート、お気に入りリスト、ほしい物リスト、後で買うリスト、又はウォッチリストである候補リストに、前記商品及び前記サービスの少なくも1つを関連付けるための第1処理として、前記電子商取引サーバに対し、前記ユーザアカウントを識別可能な第1情報と、当該少なくとも1つを識別可能な第2情報と、を送信する第1処理実行部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、システム、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子的な手段によって、商品又はサービスに関する取引が可能な電子商取引が知られている。例えば、特許文献1には、広告主が取り扱う現実のアイテムである現実アイテムと、ゲームのアイテムであるゲームアイテムと、が関連付けられている広告システムが記載されている。特許文献1の広告システムでは、ユーザがゲームアイテムを獲得すると、当該ゲームアイテムに関連付けられた現実アイテムを取り扱う電子商取引のウェブサイトが表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-321675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の広告システムは、ユーザがゲームアイテムを獲得すると、単に電子商取引のウェブサイトを表示させるものにすぎない。このため、特許文献1の広告システムでは、電子商取引と、ゲームと、の結び付きが十分ではない。ユーザが獲得したゲームアイテムをゲーム内で利用できるようにしたり、ゲームアイテムの獲得によってゲーム内で利用可能な特典を付与したりしたとしても、ゲームアイテム又は特典は、ゲーム内だけで利用できるものにすぎない。このため、従来の技術では、電子商取引と、ゲームと、の結び付きが十分ではなかった。
【0005】
本開示の目的の1つは、電子商取引と、ゲームと、の結び付きを深めることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るシステムは、複数のユーザの各々により行われたゲーム操作に基づいて、電子商取引における加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと関連付けられたゲームを実行するゲーム実行部と、前記ゲームの実行結果に基づいて、前記ゲームにおける前記複数のユーザの各々のランキングを決定するランキング決定部と、前記ランキングに基づいて、前記複数のユーザのうちの少なくとも一部のユーザのユーザアカウントと、前記加盟者、前記商品、及び前記サービスの少なくも1つと、を関連付けるための第1処理を実行する第1処理実行部と、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本開示は、例えば、電子商取引と、ゲームと、の結び付きを深めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係るシステムのハードウェア構成の一例を示す図である。
図2】ユーザがゲームをプレイする様子の一例を示す図である。
図3】ゲームの開催期間が終了した場合の一例を示す図である。
図4】システムで実現される機能の一例を示す図である。
図5】ゲームにおけるユーザデータベースの一例を示す図である。
図6】ゲームデータベースの一例を示す図である。
図7】電子商取引におけるユーザデータベースの一例を示す図である。
図8】商品データベースの一例を示す図である。
図9】システムで実行される処理の一例を示す図である。
図10】変形例で実現される機能の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1.システムのハードウェア構成]
本開示に係るシステム、方法、及びプログラムの実施形態の一例を説明する。図1は、実施形態に係るシステムのハードウェア構成の一例を示す図である。本実施形態では、システムSは、ゲームシステム1、電子商取引システム2、及びユーザ端末30を含む。ゲームシステム1、電子商取引システム2、及びユーザ端末30の各々が、インターネット又はLAN等のネットワークNに接続される。
【0010】
例えば、ゲームシステム1は、ユーザにゲームを提供するゲーム提供者のシステムである。本実施形態では、ユーザ端末30のブラウザ上で実行されるブラウザゲームがゲームに相当する場合を例に挙げるが、ゲームは、任意の種類であってよく、本実施形態の例に限られない。例えば、ゲームは、ユーザ端末30にインストールされたゲームプログラム上で実行されるゲーム(例えば、いわゆるスマホゲーム)、ユーザ端末30以外のゲーム機(例えば、アミューズメント施設のゲーム機)で実行されるゲーム、又はその他の種類のゲームであってもよい。
【0011】
例えば、ゲームシステム1は、サーバコンピュータであるゲームサーバ10を含む。ゲームサーバ10は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を含む。制御部11は、少なくとも1つのプロセッサを含む。記憶部12は、RAM等の揮発性メモリと、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリと、の少なくとも一方を含む。通信部13は、有線通信用の通信インタフェースと、無線通信用の通信インタフェースと、の少なくとも一方を含む。
【0012】
例えば、電子商取引システム2は、ユーザに電子商取引を提供する電子商取引提供者のシステムである。電子商取引は、電子的な手段を利用して行われる商取引である。電子商取引では、商品だけではなく、サービスも取引の対象となる。本実施形態では、ゲーム提供者及び電子商取引提供者が異なる場合を例に挙げるが、ゲーム提供者及び電子商取引提供者が同じであってもよい。即ち、同一の者が、ゲーム及び電子商取引の両方をユーザに提供してもよい。
【0013】
本実施形態では、オンラインショッピング(ネットショッピング)が電子商取引に相当する場合を例に挙げるが、電子商取引は、任意の種類であってよく、本実施形態の例に限られない。例えば、オンラインフリーマーケット、又は、複数の加盟者が出店するオンラインショッピングモールが、電子商取引に相当してもよい。例えば、電子的な手段によって予約を受け付けるサービスも電子商取引に相当するので、宿泊施設や美容室等の施設、ツアー等の旅行商品、航空機等の交通機関、又はコンサート等のチケットのネット予約が、電子商取引に相当してもよい。
【0014】
例えば、電子商取引システム2は、サーバコンピュータである電子商取引サーバ20を含む。電子商取引サーバ20は、制御部21、記憶部22、及び通信部23を含む。制御部21、記憶部22、及び通信部23のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。
【0015】
例えば、ユーザ端末30は、ユーザのコンピュータである。例えば、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、又はウェアラブル端末である。例えば、ユーザ端末30は、制御部31、記憶部32、通信部33、操作部34、及び表示部35を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。操作部34は、タッチパネル又はマウス等の入力デバイスである。表示部35は、液晶又は有機EL等のディスプレイである。
【0016】
なお、記憶部12,22,32に記憶されるプログラムは、ネットワークNを介して、ゲームサーバ10、電子商取引サーバ20、又はユーザ端末30に供給されてもよい。また、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を読み取る読取部(例えば、メモリカードスロット)と、外部機器とデータの入出力をするための入出力部(例えば、USBポート)と、の少なくとも一方が、ゲームサーバ10、電子商取引サーバ20、又はユーザ端末30に含まれてもよい。例えば、情報記憶媒体に記憶されたプログラムが、読取部及び入出力部の少なくとも一方を介して、ゲームサーバ10、電子商取引サーバ20、又はユーザ端末30に供給されてもよい。
【0017】
また、システムSは、少なくとも1つのコンピュータを含めばよい。システムSに含まれるコンピュータは、図1の例に限られない。例えば、システムSは、ゲームサーバ10だけを含んでもよい。この場合、電子商取引サーバ20及びユーザ端末30は、システムSの外部に存在する。他にも例えば、システムSは、電子商取引サーバ20だけを含んでもよい。この場合、ゲームサーバ10及びユーザ端末30は、システムSの外部に存在する。電子商取引サーバ20がゲームサーバ10の機能も兼ねる場合には、そもそもゲームサーバ10が存在しなくてもよい。
【0018】
[2.実施形態の概要]
本実施形態では、ユーザは、ゲームのユーザアカウントと、電子商取引のユーザアカウントと、の発行を済ませている。ユーザは、ゲームのユーザアカウントと、電子商取引のユーザアカウントと、の連携も済ませている。例えば、ユーザが、ユーザ端末30のブラウザから、ゲームのウェブサイトであるゲームサイトのURLを指定すると、ユーザ端末30がゲームサーバ10にアクセスする。ゲームサイトへのログインが成功すると、ユーザは、ゲームサイトでゲームをプレイできる。
【0019】
図2は、ユーザがゲームをプレイする様子の一例を示す図である。例えば、ユーザがゲームサイトにログインすると、ゲームサイトのトップページに相当するトップ画面SC1が表示部35に表示される。本実施形態では、ユーザが、ゲーム空間内でドローンD21を移動させて、ボックス型のオブジェクトO22を獲得することを目指すゲームを例に挙げるが、ゲームは、任意の種類であってよく、本実施形態の例に限られない。例えば、ゲームは、パズルゲーム、クイズゲーム、アクションゲーム、シューティングゲーム、ロールプレイングゲーム、又はその他の種類であってもよい。
【0020】
例えば、ユーザがボタンB10を選択すると、ゲームが開始する。ゲームが開始すると、図2の右上のように、ゲーム空間の様子を示すゲーム画面SC2が表示部35に表示される。ユーザは、ボタンB20A~B20Dを操作して、ゲーム空間内でドローンD21を移動させる。ゲーム空間内でドローンD21がオブジェクトO22に触れると、ユーザは、オブジェクトO22を獲得できる。ユーザがオブジェクトO22を獲得すると、図2の左下のように、ユーザのスコアが、当該オブジェクトO22に関連付けられた増加量だけ増加する。
【0021】
例えば、ゲーム空間には、複数のオブジェクトO22が配置される。ユーザは、残り時間内に次々とオブジェクトO22を獲得し、スコアを高めることを目指す。残り時間が無くなると、図2の右下のように、ゲームが終了したことを示す終了画面SC3が表示部35に表示される。例えば、終了画面SC3には、ユーザのスコアが表示される。ユーザは、ゲームを繰り返しプレイしてもよい。この場合、ユーザが獲得したスコアの最大値に基づいて、ユーザのランキングが更新されてもよい。ユーザがゲームをプレイできる上限回数が定められていてもよい。
【0022】
本実施形態では、ゲームの開催期間内にゲームをプレイした複数のユーザの中で、個々のユーザのランキングが決定される。ランキングが上位のユーザは、電子商取引の一例であるオンラインショッピングで販売されている数量限定の商品を、自身のカートに追加できる。本実施形態では、ランキングが下位のユーザは、数量限定の商品を、自身のカートに追加できないものとする。ただし、後述の変形例のように、ランキングが上位のユーザが数量限定の商品を購入するとは限らないので、ランキングが下位のユーザも、数量限定の商品を、自身のカートに追加できるようにしてもよい。
【0023】
図3は、ゲームの開催期間が終了した場合の一例を示す図である。例えば、ゲームの開催期間が終了すると、図3の左側のように、トップ画面SC1には、ユーザのランキングが表示される。図3の例では、ランキングが100位までのユーザのカートには、数量限定の商品が自動的に追加される。例えば、ユーザがボタンB11を選択すると、ユーザ端末30が電子商取引サーバ20にアクセスし、電子商取引サイトへのログインが実行される。
【0024】
例えば、電子商取引サイトへのログインが成功すると、図3の右側のように、ユーザのカートの中身を示すカート画面SC4が表示部35に表示される。カート画面SC4は、ブラウザ上で表示されてもよいし、ユーザ端末30にインストールされた電子商取引専用のプログラム(例えば、いわゆるスマホアプリ)上で表示されてもよい。ユーザは、カート画面SC4から、商品を購入したり商品を削除したりすることができる。カート内の商品を削除したりすることができる。商品の購入及び削除の流れは、公知の電子商取引サイトと同じ流れであってよい。
【0025】
以上のように、システムSは、ゲームにおける複数のユーザの各々のスコアに基づいて、当該ユーザのランキングを決定する。システムSは、ランキングが相対的に上位のユーザのカートに、ゲームに関連付けられた数量限定の商品を追加する。これにより、システムSは、電子商取引と、ゲームと、の結び付きを深めることができる。以降、本実施形態の詳細を説明する。
【0026】
[3.システムで実現される機能]
図4は、システムSで実現される機能の一例を示す図である。以降、オンラインショッピング以外の電子商取引も想定した機能について説明する。例えば、電子商取引で取引される商品だけではなく、電子商取引で取引されるサービス(例えば、ホテル等の施設、航空券等の交通機関、又はイベント等のチケットの予約サイトで提供される予約サービス)も想定した機能を説明する。
【0027】
[3-1.ゲームシステムで実現される機能]
例えば、ゲームサーバ10は、データ記憶部100、ゲーム実行部101、ランキング決定部102、及び第1処理実行部103を含む。データ記憶部100は、記憶部12により実現される。ゲーム実行部101、ランキング決定部102、及び第1処理実行部103の各々は、制御部11により実現される。
【0028】
[データ記憶部]
データ記憶部100は、ユーザにゲームを提供するために必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部100は、ゲームにおけるユーザデータベースDB1と、ゲームデータベースDB2と、を記憶する。
【0029】
図5は、ゲームにおけるユーザデータベースDB1の一例を示す図である。ユーザデータベースDB1は、ゲームにおけるユーザアカウントを有するユーザに関する種々の情報が格納されたデータベースである。例えば、ユーザデータベースDB1には、ゲームにおけるユーザアカウント、ゲームサイトへのログイン用のパスワード、電子商取引におけるユーザアカウント、スコア、及びランキングが格納される。
【0030】
なお、ユーザデータベースDB1には、任意の情報が格納されてよい。ユーザデータベースDB1に格納される情報は、図5の例に限られない。例えば、ユーザデータベースDB1には、実行中のゲームの状況を示すゲーム状況データと、ユーザの個人情報を示す個人情報データと、の少なくとも1つが格納されてもよい。これらのデータは、公知のゲームで採用されているデータであってよい。
【0031】
本実施形態では、ゲームにおけるユーザアカウントと、電子商取引におけるユーザアカウントと、がユーザデータベースDB1に格納されることによって、これらの連携が取られている。例えば、ユーザは、ゲームの利用登録時又はその後の任意のタイミングで、これらのユーザアカウントの連携を行う。なお、ゲームにおけるユーザアカウントと、電子商取引におけるユーザアカウントと、が同じであってもよい。即ち、ユーザは、1つのユーザアカウントで、ゲーム及び電子商取引の両方を利用できてもよい。この場合、電子商取引におけるユーザアカウントは、ユーザデータベースDB1に格納されなくてもよい。
【0032】
スコアは、ランキング決定部102がランキングを決定する場合に参照する基準である。本実施形態では、スコアが数値で表現される場合を例に挙げるが、スコアは、文字又は記号等の他の形式で表現されてもよい。スコアは、ゲームにおけるユーザの優劣を示す指標ということもできる。スコアが高いほど、ランキングが高くなる。スコアが低いほど、ランキングが低くなる。ユーザデータベースに格納されるスコアは、ゲーム実行部101により決定される。ユーザデータベースに格納されるランキングは、ランキング決定部102により決定される。
【0033】
スコアは、ゲームの結果を示すゲーム結果データの一例である。このため、スコアについて説明している箇所は、ゲーム結果データと読み替えることができる。ゲーム結果データは、ゲームにおけるユーザの優劣を示す何らかのデータであればよく、スコアに限られない。例えば、ゲーム結果データは、ユーザがゲームで獲得したアイテム、当該アイテムの数、ユーザがゲームで倒した敵、当該敵の数、ユーザがゲームをクリアするのに要した時間、又はその他の結果を示してもよい。ゲーム結果データは、公知のゲームで何らかのランキングが決定される際に利用される指標であってよい。また、ゲーム結果は、ゲームもしくはゲームの1ステージが終了した時点の結果であってもよく、ゲームもしくはゲームの1ステージがまだ終了していない途中の結果であってもよい。
【0034】
なお、ゲームサーバ10が、ユーザに対し、複数のゲームを提供する場合には、複数のゲームの各々のスコア及びランキングがユーザデータベースDB1に格納されてよい。例えば、後述のゲーム識別情報ごとに、スコア及びランキングの組み合わせがユーザデータベースDB1に格納されてよい。ユーザがゲームをプレイすると、当該ゲームのゲーム識別情報に関連付けられたスコア及びランキングの組み合わせが更新される。ユーザが同じゲームを繰り返しプレイする場合には、スコア及びラインキングは、過去のプレイにおける最高のものであってもよい。
【0035】
図6は、ゲームデータベースDB2の一例を示す図である。ゲームデータベースDB2は、ゲームの基本的な情報が格納されたデータベースである。例えば、ゲームデータベースDB2には、ゲーム識別情報、加盟者識別情報、及び商品識別情報が格納される。ゲームデータベースDB2には、任意の情報が格納されてよい。ゲームデータベースDB2に格納される情報は、図6の例に限られない。例えば、ゲームデータベースDB2には、電子商取引システム2を識別可能な情報が格納されてもよい。
【0036】
ゲーム識別情報は、ゲームを識別可能な情報である。例えば、ゲーム識別情報は、ゲームに割り当てられたID、ゲームの名前、又はその他の情報であってよい。本実施形態では、複数のゲームが用意されている。個々のゲームには、電子商取引の加盟者、商品、又はサービスが関連付けられている。あるゲーム識別情報により識別されるゲームの内容と、他のゲーム識別情報により識別されるゲームの内容と、が互いに同じであってもよい。
【0037】
加盟者識別情報は、加盟者を識別可能な情報である。加盟者は、電子商取引に加盟する者である。本実施形態のように、オンラインショッピングが電子商取引に相当する場合には、加盟者は、オンラインショッピングに出店する店舗である。加盟者は、オンラインショッピングに出店する店舗を運営する事業者もしくはその関連事業者であってもよい。加盟者は、電子商取引に応じた者であればよく、例えば、宿泊施設、レンタカー会社、ツアー会社、航空会社、鉄道会社、美容院、レストラン、チケットの販売代行会社、又はその他の者であってもよい。例えば、加盟者識別情報は、加盟者に割り当てられたID、加盟者の名前、加盟者のメールアドレス、加盟者の電話番号、又はその他の情報であってよい。
【0038】
商品識別情報は、商品を識別可能な情報である。例えば、商品識別情報は、商品に割り当てられたID、商品の名前、商品のタイトル、又はその他の情報であってよい。商品ではなくサービスを取り扱う電子商取引の場合には、商品識別情報ではなく、サービスを識別可能なサービス識別情報がゲームデータベースDB2に格納される。例えば、ホテル等の施設の予約サービスを取り扱う電子商取引の場合には、施設や宿泊プランを識別可能な施設識別情報がゲームデータベースDB2に格納される。
【0039】
本実施形態では、ゲームデータベースDB2の内容が電子商取引提供者によって指定されるものとする。電子商取引提供者は、ゲーム識別情報、加盟者識別情報、及び商品識別情報の各々を指定してゲームデータベースDB2の元となるデータを作成する。当該データは、電子商取引提供者によって、ゲームサーバ10に送信される。ゲームサーバ10は、ゲームデータベースDB2に当該データを格納する。ゲームデータベースDB2の内容は、ゲーム提供者、電子商取引に出店する個々の加盟者、又は他の者によって指定されてもよい。
【0040】
なお、データ記憶部100に記憶されるデータは、ユーザデータベースDB1及びゲームデータベースDB2に限られない。データ記憶部100は、ゲームに関する何らかのデータを記憶すればよい。例えば、データ記憶部100は、ゲームプログラム、オブジェクトO22のデータ等のゲームに必要なデータ、及びゲームにおける画面の表示に必要なデータを記憶してもよい。
【0041】
[ゲーム実行部]
ゲーム実行部101は、複数のユーザの各々により行われたゲーム操作に基づいて、電子商取引における加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと関連付けられたゲームを実行する。図2の例では、ゲーム実行部は、複数のユーザの各々により行われたゲーム操作に基づいて、ゲームを実行して当該ユーザのスコアを決定する。
【0042】
ゲーム操作は、ゲームの実行中にユーザが行う操作である。本実施形態では、ユーザがボタンB20A~B20Dを選択する操作がゲーム操作に相当する場合を例に挙げるが、ゲーム操作は、任意の操作であってよく、本実施形態の例に限られない。例えば、ゲーム操作は、ドローンD21以外の他のオブジェクトをゲーム空間内で移動させるための操作、ゲームにおける何らかのコマンドの選択、ゲームにおける何らかの選択肢の選択、又はその他の操作であってもよい。ゲーム操作は、操作部34から行われる操作に限られず、音声又はジェスチャによる操作であってもよい。
【0043】
図6の例では、加盟者及び商品と、ゲームと、が関連付けられている。ゲームは、加盟者にだけ関連付けられていてもよいし、商品にだけ関連付けられていてもよい。ゲームは、サービスにだけ関連付けられていてもよい。加盟者、商品、及びサービスの各々と、ゲームと、が関連付けられるとは、加盟者識別情報、商品識別情報、及びサービス識別情報の各々と、ゲームと、が互いに検索可能な状態を意味する。例えば、これらの情報がデータベースの同じレコードに格納されることは、これらが関連付けられることに相当する。ゲームを実行するとは、ゲームプログラムを実行することである。なお、ゲームは加盟者に関連付けられ、オブジェクトO22が、当該加盟者が提供される商品やサービスに関連付けられるようにしてもよい。
【0044】
例えば、ゲーム実行部101は、ユーザがユーザ端末30を操作してゲームサーバ10にアクセスすると、ユーザのログイン処理を実行する。ゲーム実行部101は、ユーザが入力したユーザアカウント及びパスワードと、ユーザデータベースDB1に格納されたゲームにおけるユーザアカウント及びパスワードと、が一致するか否かを判定する。ゲーム実行部101は、これらが一致しないと判定した場合には、ログインが失敗したと判定する。ゲーム実行部101は、これらが一致したと判定した場合には、ログインが成功したと判定する。ゲーム実行部101は、ログインが成功したと判定された場合に、ゲームサイトのトップ画面SC1を、ユーザ端末30に表示させる。
【0045】
なお、ゲーム実行部101が実行する処理は、公知のゲームで採用されている処理であればよく、本実施形態の例に限られない。ゲーム実行部101は、ゲームプログラムに基づいて、ゲーム状況データを更新すればよい。ゲームデータベースDB2に複数のゲームが用意されている場合には、ゲーム実行部101は、複数のゲームのうち、ユーザが選択したゲームを実行する。図2の例では、ゲーム実行部101は、ユーザがボタンB10を選択してゲームを開始すると、ゲームプログラムに基づいて、オブジェクトO22及びドローンD21の各々が配置されたゲーム空間を示すゲーム状況データを生成する。ゲーム実行部101は、ユーザ端末30に対し、ゲーム状況データを送信する。ユーザ端末30は、ゲーム状況データに基づいて、ゲーム画面SC2を表示部35に表示させる。
【0046】
例えば、ゲームサーバ10は、ユーザ端末30から、ユーザが行ったゲーム操作の内容を示すゲーム操作データを受信する。ゲーム実行部101は、ゲーム操作データが示すゲーム操作に基づいて、ゲーム状況データを更新することによって、ゲームを実行する。例えば、ゲーム実行部101は、ゲーム操作に応じた位置にドローンD21が移動するように、ゲーム状況データを更新する。ゲームが終了すると、ゲーム実行部101は、ユーザの最終的なスコアを、ゲームデータベースDB2に格納する。
【0047】
[ランキング決定部]
ランキング決定部102は、ゲームの実行結果に基づいて、ゲームにおける複数のユーザの各々のランキングを決定する。ゲームの実行結果は、スコアを一例とするゲーム結果データに示されている。例えば、ランキング決定部102は、ゲームをプレイした複数のユーザの各々のゲーム結果データに基づいて、当該ユーザのランキングを決定する。ランキング決定部102は、ゲームの結果が良いユーザから順番にランキングを決定する。ゲームの結果が同じユーザは、同じランキングになる。ゲームの結果は、ゲームの成績ということもできる。また、ゲームの実行結果は、ゲームの最終的な結果であってもよく、ゲームを実行している途中の結果であってもよい。
【0048】
本実施形態では、スコアがゲーム結果データに相当する場合を例に挙げるので、ランキング決定部102は、複数のユーザの各々のスコアに基づいて、ランキングを決定する。例えば、ランキング決定部102は、複数のユーザの各々のスコアの降順となるように、ランキングを決定する。ランキング決定部102は、ユーザのスコアが高いほど、当該ユーザのランキングが上位になるように、当該ユーザのランキングを決定する。ランキング決定部102は、ユーザのスコアが低いほど、当該ユーザのランキングが下位になるように、当該ユーザのランキングを決定する。
【0049】
[第1処理実行部]
第1処理実行部103は、ランキングに基づいて、複数のユーザのうちの少なくとも一部のユーザのユーザアカウントと、ゲームに関連付けられた加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと、を関連付けるための第1処理を実行する。ユーザアカウントと、加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと、を関連付けるとは、ユーザアカウントと、加盟者識別情報、商品識別情報、及びサービス識別情報の少なくとも1つと、のうちの一方から他方を検索可能にすることである。
【0050】
本実施形態では、ユーザアカウントと、加盟者識別情報、商品識別情報、及びサービス識別情報の少なくとも1つと、がデータベース上の同じレコードに格納されることが、ユーザアカウントと、加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと、を関連付けることに相当する場合を例に挙げる。更に、当該データベースの一例として、後述のユーザデータベースDB3を説明する。
【0051】
例えば、第1処理実行部103は、電子商取引サーバ20に対し、第1処理の対象となるユーザのユーザアカウントと、加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと、を関連付けることを要求する。電子商取引サーバ20は、要求に基づいて、当該ユーザアカウントと、加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと、が関連付けられるように、ユーザデータベースDB3を更新する。
【0052】
本実施形態では、第1処理実行部103は、電子商取引におけるユーザのカートに商品又はサービスを追加するカート追加処理を、第1処理として実行する。例えば、第1処理実行部103は、電子商取引サーバ20に対し、あるユーザアカウントに関連付けられたカートデータに対し、商品識別情報又はサービス識別情報を追加することを要求する。電子商取引サーバ20は、要求に基づいて、当該ユーザアカウントに関連付けられたカートデータに対し、商品識別情報又はサービス識別情報が追加されるように、当該カートデータを更新する。カート追加処理以外の第1処理の一例は、後述の変形例で説明する。
【0053】
例えば、第1処理実行部103は、複数のユーザの各々のランキングに基づいて、複数のユーザの中から、第1処理の対象となるユーザを決定する。第1処理の対象となるユーザは、ユーザアカウントと、加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと、が関連付けられるユーザである。第1処理実行部103は、ゲームをプレイした複数のユーザの全てを、第1処理の対象となるユーザとして決定してもよいし、当該複数のユーザのうちの一部だけを、第1処理の対象となるユーザとして決定してもよい。
【0054】
例えば、第1処理実行部103は、ゲームをプレイした複数のユーザのうち、ランキングが相対的に上位のユーザを、第1処理の対象となるユーザとして決定する。第1処理実行部103は、ゲームをプレイした複数のユーザのうち、ランキングが閾値以上のユーザを、第1処理の対象となるユーザとして決定する。閾値は、複数のゲームで共通であってもよいし、個々のゲームに応じて定められていてもよい。閾値は、電子商取引における商品又はサービスの在庫に応じた値であってもよい。
【0055】
図2及び図3の例において、数量限定商品の在庫が100個だったとする。この場合、第1処理実行部103は、ゲームをプレイした2445人のユーザのうち、数量限定商品の在庫と同じ閾値である100位以上のランキングのユーザ(1位~100位のユーザ)を、第1処理の対象となるユーザとして決定する。閾値は、数量限定商品の在庫とは異なる数であってもよい。例えば、閾値は、数量限定商品の在庫よりも多くてもよい。閾値は、数量限定商品の在庫よりも少なくてもよい。なお、宿泊施設の予約等のサービスを取り扱う電子商取引だった場合には、閾値は、宿泊施設等の在庫(部屋数等)に応じて定められるようにすればよい。
【0056】
なお、第1処理は、本実施形態の例に限られない。例えば、第1処理実行部103は、電子商取引サーバ20に対し、カートへの商品の追加を依頼するのではなく、自らカートに商品を追加することによって、上記処理を実行してもよい。第1処理実行部103は、カートに商品を追加することなく、商品の購入処理を実行することによって、上記処理を実行してもよい。
【0057】
また、第1処理は、カート以外の候補リストに、加盟者、商品、又はサービスに追加するための処理であってもよい。候補リストは、ユーザアカウントに加盟者、商品、又はサービスを関連付けられるものであればよい。例えば、候補リストは、お気に入りリスト、ほしい物リスト、いいねリスト、マイリスト、後で買うリスト、又はウォッチリストであってもよい。ユーザアカウントの候補リストに商品又はサービスを関連付けるとは、ユーザアカウントの候補リストに商品又はサービスを識別可能な情報を関連付けることである。例えば、ユーザの候補リストへの商品若しくはサービスの追加は、ユーザアカウントの候補リストに商品又はサービスを関連付けることに相当する。
【0058】
また、ホテル等の施設の予約を受け付ける電子商取引であれば、第1処理実行部103は、予約の候補となるリスト(候補リストの一例)に、ゲームと関連付けられた施設もしくは施設が提供する所定のサービス(宿泊や食事等のサービス)を追加するための処理を、第1処理として実行してもよい。航空券等の交通機関の予約を受け付ける電子商取引であれば、第1処理実行部103は、予約の候補となるリストに、ゲームと関連付けられた交通機関もしくは交通機関が提供する所定のサービス(切符の購入や予約等のサービス)を追加するための処理を、第1処理として実行してもよい。例えば、イベント等のチケットの予約を受け付ける電子商取引であれば、第1処理実行部103は、予約の候補となるリストに、ゲームと関連付けられたイベントのチケットもしくはイベントに付随して提供される所定のサービス(優先入場権や景品獲得等のサービス)を追加するための処理を、第1処理として実行してもよい。
【0059】
例えば、第1処理によって、は、ユーザのカートに商品又はサービスを追加して、ユーザの購入手続きに応じて取引を実行する処理を行う。この場合、電子商取引にてユーザが予め指定した住所に商品が発送されてもよい。ユーザが、ゲームの実行によって獲得した物品を受け取るには、従来の技術では、ユーザが住所等の個人情報を記入したり、所定の場所に取りに行ったりする必要がある。この点、本実施形態は、ゲームの実行によって獲得した物品を電子商取引におけるユーザのアカウントに関連付けて、電子商取引の通常の購入ステップと同様の流れで商品又はサービスの購入を完了させることができる。更に、ユーザは、電子商取引に登録してある情報を利用して簡単に発送手配ができるので、加盟店、ゲーム提供者、及びユーザの各々の利便性が高まる。なお、第1処理は、カートに商品又はサービスを追加することなく、取引を実行する処理であってもよい。
【0060】
[3-2.電子商取引システムで実現される機能]
例えば、電子商取引システム2は、データ記憶部200、連携部201、及び提供部202を含む。データ記憶部200は、記憶部22を主として実現される。連携部201及び提供部202は、制御部21を主として実現される。
【0061】
[データ記憶部]
データ記憶部200は、ユーザに電子商取引を提供するために必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部100は、電子商取引におけるユーザデータベースDB3と、商品データベースDB4と、を記憶する。
【0062】
図7は、電子商取引におけるユーザデータベースDB3の一例を示す図である。ユーザデータベースDB3は、電子商取引におけるユーザアカウントを有するユーザに関する種々の情報が格納されたデータベースである。例えば、ユーザデータベースDB3には、電子商取引におけるユーザアカウント、電子商取引サイトへのログイン用のパスワード、ゲームにおけるユーザアカウント、及びカートデータが格納される。ユーザデータベースDB3には、任意の情報が格納されてよい。ユーザデータベースDB3に格納される情報は、図7の例に限られない。例えば、ユーザデータベースDB3には、ユーザのお気に入りリストのデータが格納されてもよい。
【0063】
本実施形態では、ゲームにおけるユーザアカウントと、電子商取引におけるユーザアカウントと、がユーザデータベースDB3に格納されることによって、これらの連携が取られている。例えば、ユーザは、電子商取引における利用登録時又はその後の任意のタイミングで、これらのユーザアカウントの連携を行う。なお、電子商取引におけるユーザデータベースDB3と、ゲームにおけるユーザデータベースDB1と、の何れか一方でのみユーザアカウントの連携が行われてもよい。
【0064】
カートデータは、ユーザのカートの中身を示すデータである。例えば、カートデータは、カートに追加された商品の商品識別情報、当該商品の数量、当該商品のカラー又はサイズ等の情報、当該商品の単価、当該商品に適用されるクーポン、及びその他の情報を含む。カートデータは、公知の電子商取引で採用されている形式のデータであればよい。カートデータには、加盟者識別情報が含まれてもよい。
【0065】
図8は、商品データベースDB4の一例を示す図である。商品データベースDB4は、電子商取引における商品に関する種々の情報が格納されたデータベースである。例えば、商品データベースDB4には、加盟者識別情報、商品識別情報、商品の名前、商品の在庫、商品の画像、及び商品の単価が格納される。商品データベースDB4には、任意の情報が格納されてよい。商品データベースDB4に格納される情報は、図8の例に限られない。例えば、商品データベースDB4には、商品の説明文及び商品の在庫の情報が格納されてもよい。
【0066】
本実施形態では、商品データベースDB4に格納された加盟者識別情報及び商品識別情報の全部又は一部が、ゲームサーバ10が記憶するゲームデータベースDB2に格納される。例えば、電子商取引提供者は、ゲーム識別情報、加盟者識別情報、及び商品識別情報の各々を指定することによって、ゲームデータベースDB2の元となるデータを作成する。先述のように、電子商取引提供者以外の他の者が当該データを作成してもよい。
【0067】
なお、データ記憶部200に記憶されるデータは、ユーザデータベースDB3及び商品データベースDB4に限られない。データ記憶部200は、電子商取引に関する何らかのデータを記憶すればよい。例えば、電子商取引において商品ではなくサービスが提供される場合には、データ記憶部200は、電子商取引におけるサービスに関する種々の情報が格納されたサービスデータベースを記憶してもよい。サービスデータベースは、サービスに関する情報が格納されるという点で商品データベースDB4とは異なるが、他の点については、商品データベースDB4と同様である。このため、サービスデータベースは、商品データベースDB4の説明における商品との記載をサービスに読み替えればよい。データ記憶部200は、電子商取引サイトをユーザ端末30に表示させるためのデータ等の他のデータを記憶してもよい。
【0068】
[連携部]
連携部201は、ゲーム及び電子商取引の間の連携に関する各種処理を実行する。例えば、連携部201は、ゲームサーバ10から、ユーザのカートに商品を追加することを示す依頼を受信した場合に、ユーザのカートに商品が追加されるように、ユーザデータベースDB3を更新する。連携部201は、ユーザデータベースDB3に格納されたカートデータのうち、第1処理の対象となるユーザの電子商取引におけるユーザアカウントと関連付けられたカートデータを更新する。
【0069】
例えば、ゲームサーバ10からの依頼に、電子商取引におけるユーザアカウントが含まれている場合には、連携部201は、当該ユーザアカウントと関連付けられたカートデータを更新する。ゲームサーバ10からの依頼に、ゲームにおけるユーザアカウントが含まれている場合には、連携部201は、ユーザデータベースDB3を参照し、ゲームにおけるユーザアカウントと関連付けられた電子商取引におけるユーザアカウントを特定する。連携部201は、当該特定されたユーザアカウントと関連付けられたカートデータを更新する。
【0070】
[提供部]
提供部202は、ユーザに対し、電子商取引を提供する。例えば、提供部202は、ユーザ端末30に、電子商取引サイトを表示させる。提供部202は、ユーザが電子商取引サイトでカートに商品を追加する操作を行った場合には、ユーザのカートに商品を追加する処理を実行する。提供部202は、ユーザが電子商取引サイトでカートの商品を購入する操作を行った場合には、ユーザが選択した商品の決済を実行する。これらの一連の処理は、公知の電子商取引で採用されている処理と同様であってよい。
【0071】
[3-3.ユーザ端末で実現される機能]
例えば、ユーザ端末30は、データ記憶部300、操作受付部301、及び表示制御部302を含む。データ記憶部300は、記憶部32を主として実現される。操作受付部301及び表示制御部302は、制御部31を主として実現される。
【0072】
[データ記憶部]
データ記憶部300は、ユーザがゲーム及び電子商取引の各々を利用するために必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部300は、ゲームサイト及び電子商取引サイトの各々の画面を表示させるためのブラウザ又は専用プログラム(例えば、いわゆるスマホアプリ)を記憶する。
【0073】
[操作受付部]
操作受付部301は、ユーザの各種操作を受け付ける。例えば、操作受付部301は、ユーザのゲーム操作を受け付ける。操作受付部301は、ゲームサーバ10に対し、ユーザのゲーム操作を示すゲーム操作データを送信する。ユーザが電子商取引サイトで何らかの操作を行った場合には、操作受付部301は、電子商取引サーバ20に対し、当該操作を示すデータを送信する。
【0074】
[表示制御部]
表示制御部302は、各種画面を表示部35に表示させる。例えば、表示制御部302は、トップ画面SC1、ゲーム画面SC2、終了画面SC3、及びカート画面SC4を表示部35に表示させる。
【0075】
[4.本実施形態で実行される処理]
図9は、システムSで実行される処理の一例を示す図である。制御部11,21,31が、それぞれ記憶部12,22,32に記憶されたプログラムを実行することによって、図9の処理が実行される。図9の処理が実行される前に、ユーザは、ゲームにおけるユーザアカウントと、電子商取引におけるユーザアカウントと、の連携を済ませているものとする。
【0076】
図9のように、ユーザ端末30は、ユーザがゲームサイトのURLを選択すると、ゲームサーバ10との間で、ユーザがゲームサイトにログインするためのログイン処理を実行する(S1)。ゲームサイトへのログインが成功すると、ゲームサーバ10及びユーザ端末30の間で、ゲームサイトのトップ画面SC1を表示部35に表示させるための処理が実行される(S2)。ユーザがボタンB10を選択すると、ゲームサーバ10及びユーザ端末30の間で、ゲームを開始するための処理が実行される(S3)。
【0077】
ゲームサーバ10及びユーザ端末30の間で、ユーザのゲーム操作に基づいて、ゲームを実行するための処理が実行される(S4)。S4では、ゲームサーバ10は、ゲームの進行に応じてユーザのスコアを更新する。ゲームサーバ10は、ゲームが終了したか否かを判定する(S5)。ゲームが終了したと判定されない場合(S5:N)、S4の処理に戻る。ゲームが終了したと判定された場合(S5:Y)、ゲームサーバ10及びユーザ端末30の間で、終了画面SC3を表示させるための処理が実行される(S6)。
【0078】
ゲームサーバ10は、ゲームの開催期間が終了したか否かを判定する(S7)。ゲームの開催期間が終了したと判定されない場合(S7:N)、本処理は終了する。ゲームの開催期間が終了したと判定された場合(S7:Y)、ゲームサーバ10は、ゲームをプレイした複数のユーザの各々のランキングを決定する(S8)。ゲームサーバ10は、S8で決定されたランキングに基づいて、電子商取引サーバ20に対し、第1処理の対象となるユーザのカートに商品を追加するための要求を送信することによって、第1処理を実行する(S9)。S9で送信される要求には、電子商取引におけるユーザアカウントと、カートに追加される商品の商品識別情報(ユーザがプレイしたゲームとゲームデータベースDB2上で関連付けられた商品識別情報)と、が含まれている。なお、S7でゲームの開催期間が終了したと判定されない場合でも、ゲームサーバ10は、ゲームをプレイした複数のユーザの各々のランキングを決定してもよい。
【0079】
電子商取引サーバ20は、ゲームサーバ10から要求を受信すると(S10)、カートに商品を追加する(S11)。S11では、電子商取引サーバ20は、ゲームサーバ10から受信した依頼に含まれる電子商取引におけるユーザアカウントを取得する。電子商取引サーバ20は、電子商取引におけるユーザデータベースDB3に格納されたカートデータのうち、当該取得されたユーザアカウントと関連付けられたカートデータに、ゲームサーバ10から受信した依頼に含まれる商品識別情報を追加する。ユーザが電子商取引サイトのカートの中身を見るための操作を行うと、電子商取引サーバ20及びユーザ端末30の間で、カート画面SC4を表示させるための処理が実行され(S12)、本処理は終了する。これらの一連の処理の詳細は、先述した通りである。
【0080】
[5.実施形態のまとめ]
本実施形態のシステムSは、複数のユーザの各々により行われたゲーム操作に基づいて、電子商取引における加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと関連付けられたゲームを実行する。システムSは、ゲームの実行結果に基づいて、ゲームにおける複数のユーザの各々のランキングを決定する。システムSは、ランキングに基づいて、複数のユーザのうちの少なくとも一部のユーザのユーザアカウントと、加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと、を関連付けるための第1処理を実行する。システムSは、第1処理によって、電子商取引と、ゲームと、の結び付きを深めることができる。例えば、これらの結び付きが深まることによって、電子商取引における興趣性が高まる。他にも例えば、不正な転売目的で数量限定の商品を購入しようとする者がいたとしても、ゲームで上位にランキングしなければ数量限定の商品を購入できないので、このような者が、不正な転売を容易に行えなくなる。
【0081】
また、システムSは、電子商取引におけるユーザのカートに商品又はサービスを追加するカート追加処理を、第1処理として実行する。システムSは、電子商取引と、ゲームと、の結び付きを、カートへの商品又はサービスの追加という形で深めることができる。例えば、システムSは、ランキングが相対的に上位のユーザだけが商品又はサービスをカートに追加できるようにすることによって、当該ユーザに対し、商品又はサービスをカートに追加できるという利益を与えることができる。例えば、不正な転売目的で数量限定の商品を購入しようとする者がいたとしても、電子商取引における早い者勝ちで商品をカートに追加できるわけではないので、転売対策になる。
【0082】
[6.変形例]
本開示は、以上に説明した実施形態に限定されない。本開示は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0083】
図10は、変形例で実現される機能の一例を示す図である。図10のように、変形例の電子商取引サーバ20は、第2処理実行部203及び取引実行部204を含む。第2処理実行部203及び取引実行部204の各々は、制御部21により実現される。
【0084】
[6-1.変形例1]
例えば、実施形態では、ユーザのスコアに基づいて、ランキングが決定される場合を例に挙げた。ランキングは、スコア以外の他の要素に基づいて決定されてもよい。変形例1,2では、ランキング決定部102が、他の要素に基づいて、ランキングを決定する場合の一例を説明する。
【0085】
変形例1のランキング決定部102は、複数のユーザの各々のゲームにおける先着順に基づいて、ランキングを決定する。先着順は、先にゲームを開始すること、又は、先にゲームをクリアすることである。先着順は、ゲームに関する所定の行為をユーザが行った順序である。先着順は、前後順ということもできる。所定の行為を示すデータは、データ記憶部100に記憶されている。ランキング決定部102は、当該データと、ユーザ端末30から受信したユーザの操作内容を示すデータと、に基づいて、ユーザが所定の行為を行ったか否かを判定する。
【0086】
例えば、ランキング決定部102は、複数のユーザの各々が所定の行為を行った場合に、当該所定の行為の先着順になるように、ランキングを決定する。ランキング決定部102は、ユーザが所定の行為を行ったのが先であるほど(ユーザが所定の行為を行ったのが時間的に早いほど)、ユーザのランキングが上位になるように、ランキングを決定する。ランキング決定部102は、ユーザが所定の行為を行ったのが後であるほど(ユーザが所定の行為を行ったのが時間的に遅いほど)、ユーザのランキングが下位になるように、ランキングを決定する。
【0087】
なお、所定の行為は、ゲームに関する任意の行為であってよく、例えば、ユーザがゲームを開始すること、ユーザがゲームをクリアすること、ユーザがゲームで所定のスコアを獲得すること、ユーザがゲームを所定の時間だけプレイすること、ユーザが所定のゲームアイテムを獲得すること、ユーザがゲーム内の所定のミッションを達成すること、又はその他の行為であってもよい。ユーザが所定の行為を行った日時を示すデータは、ユーザデータベースDB1に格納されるものとする。ランキング決定部102は、当該データに基づいて、ユーザが所定の行為を行った日時を特定できる。
【0088】
例えば、ユーザがゲームを開始する行為が所定の行為に相当する場合、ランキング決定部102は、ユーザがゲームを開始したのが先であるほど、ユーザのランキングが上位になるように、ランキングを決定する。ランキング決定部102は、ユーザがゲームを開始したのが後であるほど、ユーザのランキングが下位になるように、ランキングを決定する。ランキングの決定方法が実施形態とは異なるが、ランキングが決定された後に実行される第1処理は、実施形態と同様であってよい。
【0089】
例えば、ユーザがゲームをクリアする行為が所定の行為に相当する場合、ランキング決定部102は、ユーザがゲームをクリアしたのが先であるほど、ユーザのランキングが上位になるように、ランキングを決定する。ランキング決定部102は、ユーザがゲームをクリアしたのが後であるほど、ユーザのランキングが下位になるように、ランキングを決定する。所定の行為が他の行為である場合も同様に、ランキング決定部102は、所定の行為が行われた先着順となるように、ランキングを決定すればよい。
【0090】
変形例1のシステムSは、複数のユーザの各々のゲームにおける先着順に基づいて、ランキングを決定する。先着順という時間的な要素によって、ユーザ同士の競争心が芽生えるので、電子商取引及びゲームにおける興趣性が高まる。また、電子商取引における取引を早めに完了させることを促す効果もある。
【0091】
[6-2.変形例2]
例えば、変形例2では、複数のユーザが互いに対戦するゲーム(対戦相手をコンピュータ側が務める場合を含む)を例に挙げる。変形例2のゲーム実行部101は、複数のユーザの各々により行われたゲーム操作に基づいて、ゲームを実行して当該ユーザの勝敗を決定する。対戦は、複数のユーザが同時にゲームにログインしてリアルタイムに行われてもよいし、特にリアルタイムには行われなくてもよい。変形例2のゲームは、公知の対戦形式のゲームであればよい。ゲームのジャンルも任意のジャンルであってよく、実施形態で例示したジャンルであってもよいし、他のジャンルであってもよい。対戦形式のゲームで実行される処理も、公知の処理であってよい。
【0092】
変形例2のランキング決定部102は、複数のユーザの各々の勝敗に基づいて、ランキングを決定する。例えば、ランキング決定部102は、ユーザの勝利数が多いほど、当該ユーザのランキングが高くなるように、当該ユーザのランキングを決定する。ランキング決定部102は、ユーザの勝利数が少ないほど、当該ユーザのランキングが低くなるように、当該ユーザのランキングを決定する。ランキングの決定方法も、対戦形式のゲームで採用されている方法であればよい。
【0093】
例えば、ランキング決定部102は、ユーザの勝率が高いほど、当該ユーザのランキングが高くなるように、当該ユーザのランキングを決定してもよい。ランキング決定部102は、ユーザの勝率が低いほど、当該ユーザのランキングが低くなるように、当該ユーザのランキングを決定してもよい。ランキングの決定方法が実施形態とは異なるが、ランキングが決定された後に実行される第1処理は、実施形態と同様であってよい。
【0094】
変形例2のシステムSは、複数のユーザの各々により行われたゲーム操作に基づいて、ゲームを実行して当該ユーザの勝敗を決定する。勝敗という直接的な結果によって、ユーザ同士の競争心が芽生えるので、電子商取引及びゲームにおける興趣性が高まる。
【0095】
[6-3.変形例3]
例えば、実施形態では、第1処理実行部103が、ランキングが相対的に上位のユーザの第1処理を実行し、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理を実行しない場合を例に挙げた。第1処理実行部103は、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理を、事後的に実行してもよい。変形例3の第1処理実行部103は、ランキングが相対的に上位のユーザの第1処理を、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理よりも先に実行する。
【0096】
例えば、第1処理実行部103は、実施形態と同様にして、ランキングが相対的に上位のユーザの第1処理を実行する。この時点では、第1処理実行部103は、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理を実行しない。その後、第1処理実行部103は、所定の条件が満たされた場合に、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理を実行する。所定の条件は、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理のトリガーとなる条件である。所定の条件は、任意の条件が設定されてよい。
【0097】
例えば、第1処理実行部103は、ランキングが相対的に上位のユーザの第1処理を実行してから、所定の時間が経過した後に、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理を実行してもよい。この場合、所定の時間が経過することは、所定の条件が満たされることに相当する。第1処理実行部103は、ランキングが相対的に上位のユーザの第1処理を実行した後に、所定の日時が訪れた場合に、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理を実行してもよい。この場合、所定の日時が訪れることは、所定の条件が満たされることに相当する。
【0098】
例えば、第1処理実行部103は、ランキングが相対的に上位のユーザの第1処理を実行した後に、ランキングが相対的に下位のユーザが所定の操作を行った場合に、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理を実行してもよい。他にも例えば、後述する変形例6のように、第1処理実行部103は、ランキングが相対的に上位のユーザの第2処理が実行された後に、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理を実行してもよい。
【0099】
変形例3のシステムSは、ランキングが相対的に上位のユーザの第1処理を、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理よりも先に実行する。システムSは、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理を事後的に実行するので、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理を一切実行しない場合に比べて、より多くのユーザの第1処理が実行されるので、商品又はサービスが購入される確率を高めることができる。システムSは、ランキングが相対的に上位のユーザの第1処理を先に実行することによって、ランキングが相対的に上位のユーザを優遇することもできる。
【0100】
[6-4.変形例4]
例えば、第1処理は、実施形態で説明したカート追加処理に限られない。第1処理は、ユーザアカウントと、ゲームと関連付けられた加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと、を関連付けるための処理であればよい。変形例4では、第1処理の他の例を説明する。変形例4の第1処理実行部103は、電子商取引で利用可能な特典、又は、電子商取引における加盟者で利用可能な特典をユーザに付与する特典付与処理を、第1処理として実行する。
【0101】
特典は、ユーザに対して発生する何らかの利益又は便益である。例えば、特典は、ポイントの付与、クーポンの付与、クーポン無しの割引、ユーザが電子商取引で獲得するポイントが増えること、送料が無料になること、何らかの手数料が無料になること、ユーザに無料の商品又はサービスを付与すること、及び商品又はサービスの量が増えることの少なくとも1つが、特典に相当してもよい。特典を識別可能なデータは、ゲームデータベースDB2に予め格納されているものとする。ゲームサーバ10は、当該データによって、ゲーム及び特典の関係を特定できる。
【0102】
電子商取引で利用可能な特典は、特定の加盟者、特定の商品、又は特定のサービスではなく、電子商取引全体で利用可能な特典である。別の言い方をすれば、電子商取引で利用可能な特典は、複数の加盟者、複数の商品、又は複数のサービスのうちの任意のものに対して利用可能な特典である。電子商取引における加盟者で利用可能な特典は、特定の加盟者に対して利用可能な特典である。例えば、ゲームが加盟者に関連付けられている場合、第1処理によって、加盟者の特典が付与される。ゲームが加盟者に関連付けられている場合、第1処理によって、加盟店が候補リストに追加されるとともに、加盟者の特典が付与されてもよい。
【0103】
例えば、クーポンが特典に相当する場合、第1処理実行部103は、電子商取引サーバ20に対し、ユーザにクーポンを付与することを依頼する処理を、第1処理として実行する。この依頼には、電子商取引におけるユーザアカウントと、クーポンを識別可能なクーポンコードと、が含まれている。電子商取引サーバ20は、依頼を受け付けると、電子商取引におけるユーザアカウントと、クーポンを識別可能なクーポンコードと、に基づいて、ユーザにクーポンを付与する。ユーザは、電子商取引における当該クーポンを利用できる。クーポンの付与方法自体は、公知の電子商取引で採用されている方法と同様であってよい。
【0104】
なお、クーポン以外の他の特典がユーザに付与される場合には、第1処理実行部103は、当該他の特典に応じた処理を、第1処理として実行すればよい。例えば、クーポン無しの割引が特典に相当する場合、第1処理実行部103は、電子商取引サーバ20に対し、商品又はサービスの割引を適用することを依頼する処理を、第1処理として実行する。電子商取引サーバ20は、依頼を受け付けると、商品又はサービスの割引を適用する。割引の適法方法自体は、公知の電子商取引で採用されている方法と同様であってよい。他の特典についても同様であり、特典の付与方法自体は、公知の電子商取引で採用されている方法と同様であってよい。
【0105】
変形例4のシステムSは、電子商取引で利用可能な特典、又は、電子商取引における加盟者で利用可能な特典をユーザに付与する特典付与処理を、第1処理として実行する。システムSは、ユーザに対する利益が直接的に発生する特典によって、電子商取引と、ゲームと、の結び付きを深めることができる。例えば、システムSは、ユーザに対し、ゲームのランキングに応じて、商品のクーポンを獲得できるといった楽しみを与えることによって、ユーザに対し、ゲームをプレイする動機付けを与えることができる。例えば、システムSは、電子商取引における新たな顧客の獲得と、電子商取引における販促活動の促進と、を図ることもできる。
【0106】
[6-5.変形例5]
例えば、第1処理実行部103は、商品又はサービスを優先的に購入する権利をユーザに付与する権利付与処理を、第1処理として実行してもよい。以降、当該権利を優先購入権という。変形例5では、所定の優先購入期間において、優先購入権を有するユーザは、商品又はサービスを購入できる。優先購入期間では、優先購入権を有しないユーザは、商品又はサービスを購入できない。優先購入期間が経過すると、優先購入権を有しないユーザは、商品又はサービスを購入できるようになる。
【0107】
例えば、第1処理実行部103は、電子商取引サーバ20に対し、第1処理の対象となるユーザのユーザアカウントに優先購入権を付与することを要求することによって、権利付与処理を実行する。変形例5のユーザデータベースDB3には、優先購入権を識別可能なデータが格納されるものとする。電子商取引サーバ20は、要求を受け付けると、第1処理の対象となるユーザのユーザアカウントに優先購入権が関連付けられるように、ユーザデータベースDB3を更新する。優先購入権は、有効期限が定められていてもよい。この場合、優先購入権の有効期限がユーザデータベースDB3に格納される。
【0108】
変形例5の電子商取引サーバ20は、現時点が優先購入期間であるか否かを判定する。電子商取引サーバ20は、現時点が優先購入期間であると判定された場合には、優先購入権を有するユーザによる商品又はサービスの購入を許可する。電子商取引サーバ20は、現時点が優先購入期間であると判定された場合には、優先購入権を有しないユーザによる商品又はサービスの購入を許可しない。電子商取引サーバ20は、優先購入期間が経過したか否かを判定する。電子商取引サーバ20は、優先購入期間が経過したと判定された場合に、優先購入権を有しないユーザによる商品又はサービスの購入を許可する。
【0109】
なお、商品又はサービスの購入の許可は、任意の方法によって実行されてよい。例えば、電子商取引サーバ20は、購入が許可された商品又はサービスをカートに追加することによって、当該商品又はサービスの購入を許可してもよい。即ち、電子商取引サーバ20は、購入が許可されていない商品又はサービスのカートへの追加を禁止することによって、当該商品又はサービスの購入を許可しないようにしてもよい。他にも例えば、電子商取引サーバ20は、購入が許可された商品又はサービスの決済を実行することによって、当該商品又はサービスの購入を許可してもよい。即ち、電子商取引サーバ20は、購入が許可されていない商品又はサービスの決済を禁止することによって、当該商品又はサービスの購入を許可しないようにしてもよい。
【0110】
変形例5のシステムSは、商品又はサービスを優先的に購入する権利をユーザに付与する権利付与処理を、第1処理として実行する。システムSは、電子商取引と、ゲームと、の結び付きを、優先購入権という形で深めることができる。例えば、システムSは、ランキングが相対的に上位のユーザに対し、優先購入権を付与することによって、当該ユーザに対し、商品又はサービスを優先的に購入できるという利益を与えることができる。例えば、不正な転売目的で数量限定の商品を購入しようとする者がいたとしても、電子商取引における早い者勝ちで商品を購入できるわけではないので、転売対策になる。
【0111】
[6-6.変形例6]
例えば、実施形態のように第1処理が実行されたとしても、ユーザが商品を購入しないこともある。この場合、第1処理が取り消されるようにしてもよい。変形例6のシステムSは、第2処理実行部203を含む。第2処理実行部203は、第1処理が実行された後に所定の期間が経過しても、加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つに関する取引が行われなかった場合には、第1処理を取り消すための第2処理を実行する。取引は、商品若しくはサービスの購入、宿泊施設等の予約、又は特典の利用である。取引は、第1処理によってユーザに関連付けられた加盟者、商品、及びサービスに直接もしくは間接に関するものであればよい。例えば、第1処理によって商品がユーザのカートに追加された場合に、当該商品、もしくは当該商品を提供している加盟者から別の商品を購入することが取引に該当する。第1処理によって加盟者がユーザのお気に入りリストに追加された場合に、当該加盟者から何らかの商品やサービスを購入・利用することが取引に該当する。第1処理によって特典がユーザに付与された場合に、当該特典を利用して商品・サービスを購入・利用することが取引に該当する。
【0112】
所定の期間は、第2処理のトリガーとなる時点を定義するための期間である。所定の期間は、任意の長さであってよい。例えば、所定の期間は、第1処理が実行された時点から、所定の長さだけ後の時点までの期間であってもよい。他にも例えば、所定の期間は、第1処理が実行された時点から、所定の時点までの期間であってもよい。変形例6では、所定の期間を示すデータがユーザデータベースDB3に格納されているものとする。所定の期間は、個々のユーザに定められるのではなく、複数のユーザに共通であってもよい。
【0113】
例えば、第2処理実行部203は、現在の日時に基づいて、所定の期間が経過したか否かを判定する。第2処理実行部203は、所定の期間が経過したと判定されない場合には、第2処理を実行しない。第2処理実行部203は、所定の期間が経過したと判定された場合に、第2処理を実行する。例えば、第2処理実行部203は、第1処理が実行されたユーザのうち、商品を購入しなかったユーザの第2処理を実行する。第2処理が実行されたユーザは、第1処理が実行されなかったものと同じ扱いになる。
【0114】
実施形態のように、カート追加処理が第1処理に相当する場合には、第2処理実行部203は、カートから商品を削除する処理を、第2処理として実行する。変形例4のように、特典付与処理が第1処理に相当する場合には、第2処理実行部203は、ユーザに付与された特典を無効にする処理を、第2処理として実行する。変形例5のように、権利付与処理が第1処理に相当する場合には、第2処理実行部203は、ユーザに付与された優先購入権を無効にする処理を、第2処理として実行する。第2処理は、第1処理のキャンセルに相当する処理であればよく、他の処理であってもよい。
【0115】
変形例6のシステムSは、第1処理が実行された後に所定の期間が経過しても、加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つに関する取引が行われなかった場合には、第1処理を取り消すための第2処理を実行する。システムSは、第2処理を実行することによって、第1処理の対象にならなかったユーザの第1処理を実行できるようになる。例えば、システムSは、取引を行う意思のないユーザではなく、第1処理が実行されなかったユーザの第1処理を実行することによって、電子商取引における機会損失を防止できる。
【0116】
[6-7.変形例7]
例えば、実施形態で説明したように、第1処理実行部103は、ランキングが相対的に上位のユーザの第1処理を実行してもよい。この場合、変形例6で説明した第2処理実行部203は、ランキングが相対的に上位のユーザによる取引が行われなかった場合には、ランキングが相対的に上位のユーザの第1処理を取り消すための第2処理を実行してもよい。第2処理の対象となるユーザは、ランキングが相対的に上位のユーザのうち、取引を行わなかったユーザである。
【0117】
変形例7の第1処理実行部103は、第2処理が実行された場合に、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理を実行する。例えば、第1処理実行部103は、ランキングが相対的に下位のユーザの中で、ランキングが相対的に上位のユーザの第1処理を実行する。具体的には、ランキングが上位30位以内の一部のユーザの第1処理を取り消すための第2処理を実行した場合、ランキングが31位以下のユーザの第1処理を実行する。ランキングが31位以下のユーザの中で、例えば31位以下のユーザの中、31位から35位のユーザに対して第1処理を実行する。第1処理実行部103は、第2処理が実行された人数と同じ人数のユーザの第1処理を実行してもよいし、第2処理が実行された人数よりも多い人数又は少ない人数のユーザの第1処理を実行してもよい。第1処理の対象となるユーザが実施形態とは異なるが、第1処理の内容は、実施形態で説明した通りである。第1処理実行部103は、ランキングが相対的に上位のユーザの第1処理と同様にして、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理を実行すればよい。
【0118】
変形例7のシステムSは、ランキングが相対的に上位のユーザの第1処理を実行する。システムSは、ランキングが相対的に上位のユーザによる取引が行われなかった場合には、ランキングが相対的に上位のユーザの第1処理を取り消すための第2処理を実行する。システムSは、第2処理が実行された場合に、ランキングが相対的に下位のユーザの第1処理を実行する。システムSは、所定期間中に取引がない場合に、ランキングが相対的に下位のユーザを繰り上げて第1処理を実行できる。例えば、システムSは、商品又はサービスの販売における機会損失を防止できる。
【0119】
[6-8.変形例8]
例えば、第1処理実行部103は、ランキングに基づいて、商品又はサービスに関連付けられた販売可能数m(mは、自然数)よりも多い人数n(nは、mよりも多い整数)のユーザの第1処理を実行してもよい。販売可能数mは、実施形態で説明した在庫と同じであってもよいし、在庫よりも多い又は少ない量であってもよい。販売可能数mは、ゲームデータベースDB2に予め格納されているものとする。販売可能数mは、商品データベースDB4に格納されていてもよい。
【0120】
変形例8の第1処理実行部103は、ランキングが上位n位までのユーザの第1処理を実行する。nの数値は、ゲームデータベースDB2に予め格納されていてもよいし、販売可能数mに基づいて動的に決定されてもよい。nと販売可能数mの差は、任意の値であってよい。例えば、nの数値が動的に決定される場合には、第1処理実行部103は、販売可能数mを所定の値だけ増加させた数値を、nとして計算してもよい。変形例8の第1処理実行部103は、人数nのユーザの第1処理を、それぞれ順番に実行する。個々の第1処理は、実施形態で説明した通りである。
【0121】
変形例8のシステムSは、ランキングに基づいて、商品又はサービスに関連付けられた販売可能数mよりも多い人数nのユーザの第1処理を実行する。システムSは、より多くのユーザの第1処理を実行することによって、商品又はサービスが購入される確率を高めることができる。
【0122】
[6-9.変形例9]
例えば、変形例8において、第1処理実行部103は、人数nのユーザの第1処理を同時に実行してもよい。変形例8では、第1処理実行部103が、人数nのユーザの第1処理を次々と実行する場合を例に挙げたが、第1処理実行部103は、人数nのユーザの第1処理を、一度にまとめて実行する。
【0123】
例えば、実施形態のようにカート追加処理が第1処理に相当する場合、第1処理実行部103は、電子商取引サーバ20に対し、人数nのユーザの各々のカートに商品又はサービスを追加することを示す1つの要求を送信する。電子商取引サーバ20は、当該1つの要求を受信する。連携部201は、当該1つの要求に示されたn人のユーザの各々のカートに商品又はサービスを追加する。
【0124】
変形例4のように特典付与処理が第1処理に相当する場合、第1処理実行部103は、電子商取引サーバ20に対し、人数nのユーザの各々に特典を付与することを示す1つの要求を送信する。電子商取引サーバ20は、当該1つの要求を受信する。連携部201は、当該1つの要求に示されたn人のユーザの各々に特典を付与する。変形例5のように権利付与処理が第1処理に相当する場合、第1処理実行部103は、電子商取引サーバ20に対し、人数nのユーザの各々に優先購入権を付与することを示す1つの要求を送信する。電子商取引サーバ20は、当該1つの要求を受信する。連携部201は、当該1つの要求に示されたn人のユーザの各々に優先購入権を付与する。
【0125】
変形例9のシステムSは、人数nのユーザの第1処理を同時に実行する。システムSは、より多くのユーザの第1処理を、より早い段階で実行することによって、商品又はサービスが購入される確率を高めることができる。
【0126】
[6-10.変形例10]
例えば、変形例8において、人数nのユーザの第1処理が実行された場合に、早い者勝ちで取引が成立してもよい。変形例10のシステムSは、取引実行部204を含む。取引実行部204は、人数nのユーザのうち、先に購入手続きを完了したユーザの取引を順番に実行する。例えば、取引実行部204は、n名のユーザのうち、先に購入したユーザを順番に取引を成立させる。取引を成立とは、ユーザデータベースDB3に購入内容を示すデータを格納する処理、商品データベースDB4に格納された在庫を減らす処理、決済を実行する処理、又はその他の処理であってよい。
【0127】
なお、購入手続き自体は、公知の電子商取引で採用されている流れであってよい。例えば、ユーザが、カートに追加された商品又はサービスを購入するための決済を指示すると、商品又はサービスの購入が完了する場合には、取引実行部204は、第1処理が実行されたn名のユーザの各々が決済を指示した場合に、当該決済が指示された順番に取引を成立させる。商品又はサービスがカートに追加されることなくこれらの購入が可能な場合には、取引実行部204は、第1処理が実行されたn名のユーザの各々が購入を指示した場合に、当該購入が指示された順番に取引を成立させる。
【0128】
変形例10のシステムSは、人数のユーザのうち、先に購入手続きを完了したユーザの取引を順番に実行する。システムSは、より多くのユーザの第1処理を実行することによって、商品又はサービスが購入される確率を高めることができる。また、第1処理が実行されたユーザでも、商品又はサービスが購入できるや特典が利用できる機会を逃がさないために早く取引を完了させなければならないため、効果的に取引を促進できる。
【0129】
[6-11.変形例11]
例えば、変形例6では、所定の期間の経過が第2処理の実行の条件になる場合を説明したが、第2処理の実行は、特に所定の期間の経過が条件にならなくてもよい。第2処理実行部203は、第1処理が実行されたユーザのうち、加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つに関する取引が行われなかったユーザの第1処理をキャンセルするための第2処理を実行する。変形例11でも、変形例8のように、販売可能数m(例えば、30)よりも多い人数n(例えば、40)に第1処理が実行されてもよい。
【0130】
例えば、第2処理実行部203は、第1処理が実行されたユーザが、第1処理をキャンセルするための操作(例えば、商品又はサービスをカートから削除する操作)を行った場合に、当該ユーザの第2処理を実行する。他にも例えば、第2処理実行部203は、第1処理が実行されたユーザが所定の期間内に電子商取引サーバ20にログインしなかった場合に、当該ユーザの第2処理を実行する。第2処理の詳細は、変形例6で説明した通りである。
【0131】
変形例11のシステムSは、第1処理が実行されたユーザのうち、加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つに関する取引が行われなかったユーザの第1処理をキャンセルするための第2処理を実行する。システムSは、第1処理が不要だったユーザについては第2処理によって第1処理をキャンセルできる。例えば、購入される見込みのない商品又はサービスがいつまでもカートに残るといったことを防止できる。利用される見込みのない特典がいつまでも残り続けるといったことも防止できる。
【0132】
[6-12.変形例12]
例えば、第1処理実行部103は、少なくとも一部のユーザ(第1処理の対象となるユーザ)のユーザアカウントに関連付けられた配送先に対し、商品を発送する発送処理を、第1処理として実行してもよい。配送先を示すデータは、ユーザデータベースDB3に予め格納されているものとする。例えば、ユーザは、ユーザ端末30を操作して、自宅、勤務先、又はその他の場所の住所を、配送先としてユーザデータベースDB3に格納する。
【0133】
変形例12の第1処理実行部103は、ユーザデータベースDB3を参照し、第1処理の対象となるユーザのユーザアカウントに関連付けられた配送先を特定する。第1処理実行部103は、当該配送先に対し、ユーザがプレイしたゲームに関連付けられた商品を発送する発送処理を実行する。商品の発送は、公知の電子商取引で採用されている流れと同様にして行われてよい。例えば、発送処理は、加盟者のメールアドレスに対し、ユーザの配送先を示す電子メールを送信する処理であってもよい。発送処理は、加盟者用の管理ツールに対し、ユーザの配送先に商品を発送することを通知する処理であってもよい。
【0134】
変形例12のシステムSは、少なくとも一部のユーザのユーザアカウントに関連付けられた配送先に対し、商品を発送する発送処理を、第1処理として実行する。システムSは、電子商取引と、ゲームと、の結び付きを、商品の発送という形で深めることができる。
【0135】
[6-13.その他の変形例]
例えば、上記変形例を組み合わせてもよい。
【0136】
例えば、ゲームサーバ10で実行されるものとして説明した処理は、電子商取引サーバ20で実行されてもよい。この場合、ゲームシステム1が存在せずに、電子商取引システム2が本開示に係るシステムSに相当してもよい。電子商取引システム2は、ゲームの機能と、電子商取引の機能と、の両方を有することになる。本開示に係るシステムSは、ゲームシステム1及び電子商取引システム2以外の他のシステムであってもよい。ゲームサーバ10で実行されるものとして説明した処理は、ユーザ端末30又は他のコンピュータで実行されてもよいし、複数のコンピュータで分担されてもよい。
【0137】
[7.付記]
例えば、システムは、下記のような構成も可能である。
(1)
複数のユーザの各々により行われたゲーム操作に基づいて、電子商取引における加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと関連付けられたゲームを実行するゲーム実行部と、
前記ゲームの実行結果に基づいて、前記ゲームにおける前記複数のユーザの各々のランキングを決定するランキング決定部と、
前記ランキングに基づいて、前記複数のユーザのうちの少なくとも一部のユーザのユーザアカウントと、前記加盟者、前記商品、及び前記サービスの少なくも1つと、を関連付けるための第1処理を実行する第1処理実行部と、
を含むシステム。
(2)
前記ランキング決定部は、前記複数のユーザの各々の前記ゲームにおける先着順に基づいて、前記ランキングを決定する、
(1)に記載のシステム。
(3)
前記ゲーム実行部は、前記複数のユーザの各々により行われた前記ゲーム操作に基づいて、前記ゲームを実行して当該ユーザの勝敗を決定し、
前記ランキング決定部は、前記複数のユーザの各々の前記勝敗に基づいて、前記ランキングを決定する、
(1)又は(2)に記載のシステム。
(4)
前記第1処理実行部は、前記ランキングが相対的に上位の前記ユーザの前記第1処理を、前記ランキングが相対的に下位の前記ユーザの前記第1処理よりも先に実行する、
(1)~(3)の何れかに記載のシステム。
(5)
前記第1処理実行部は、前記電子商取引で利用可能な特典、又は、前記電子商取引における加盟者で利用可能な特典を前記ユーザに付与する特典付与処理を、前記第1処理として実行する、
(1)~(4)の何れかに記載のシステム。
(6)
前記第1処理実行部は、前記商品又は前記サービスを優先的に購入する権利を前記ユーザに付与する権利付与処理を、前記第1処理として実行する、
(1)~(5)の何れかに記載のシステム。
(7)
前記第1処理実行部は、前記電子商取引における前記ユーザのカートに前記商品又は前記サービスを追加するカート追加処理を、前記第1処理として実行する、
(1)~(6)の何れかに記載のシステム。
(8)
前記システムは、前記第1処理が実行された後に所定の期間が経過しても、前記加盟者、前記商品、及び前記サービスの少なくとも1つに関する取引が行われなかった場合には、前記第1処理を取り消すための第2処理を実行する第2処理実行部を更に含む、
(1)~(7)の何れかに記載のシステム。
(9)
前記第1処理実行部は、前記ランキングが相対的に上位の前記ユーザの前記第1処理を実行し、
前記第2処理実行部は、前記ランキングが相対的に上位の前記ユーザによる前記取引が行われなかった場合には、前記ランキングが相対的に上位の前記ユーザの前記第1処理を取り消すための前記第2処理を実行し、
前記第1処理実行部は、前記第2処理が実行された場合に、前記ランキングが相対的に下位の前記ユーザの前記第1処理を実行する、
(8)に記載のシステム。
(10)
前記第1処理実行部は、前記ランキングに基づいて、前記商品又は前記サービスに関連付けられた販売可能数よりも多い人数の前記ユーザの前記第1処理を実行する、
(1)~(9)の何れかに記載のシステム。
(11)
前記第1処理実行部は、前記人数のユーザの前記第1処理を同時に実行する、
(10)に記載のシステム。
(12)
前記システムは、前記人数のユーザのうち、先に購入手続きを完了した前記ユーザの取引を順番に実行する取引実行部を更に含む、
(10)又は(11)に記載のシステム。
(13)
前記システムは、前記第1処理が実行されたユーザのうち、前記加盟者、前記商品、及び前記サービスの少なくとも1つに関する取引が行われなかった前記ユーザの前記第1処理をキャンセルするための第2処理を実行する第2処理実行部を更に含む、
(10)~(12)の何れかに記載のシステム。
(14)
前記第1処理実行部は、前記少なくとも一部のユーザの前記ユーザアカウントに関連付けられた配送先に対し、前記商品を発送する発送処理を、前記第1処理として実行する、
(1)~(13)の何れかに記載のシステム。
【符号の説明】
【0138】
S システム、1 ゲームシステム、2 電子商取引システム、N ネットワーク、10 ゲームサーバ、11,21,31 制御部、12,22,32 記憶部、13,23,33 通信部、20 電子商取引サーバ、30 ユーザ端末、34 操作部、35 表示部、100,200,300 データ記憶部、101 ゲーム実行部、102 ランキング決定部、103 第1処理実行部、201 連携部、202 提供部、203 第2処理実行部、204 取引実行部、301 操作受付部、302 表示制御部、DB1 ユーザデータベース、DB2 ゲームデータベース、DB3 ユーザデータベース、DB4 商品データベース、SC1 トップ画面、SC2 ゲーム画面、SC3 終了画面、SC4 カート画面。
【要約】
【課題】電子商取引と、ゲームと、の結び付きを深める。
【解決手段】システム(S)のゲーム実行部(101)は、複数のユーザの各々により行われたゲーム操作に基づいて、電子商取引における加盟者、商品、及びサービスの少なくとも1つと関連付けられたゲームを実行する。ランキング決定部(102)は、ゲームの実行結果に基づいて、ゲームにおける複数のユーザの各々のランキングを決定する。第1処理実行部(103)は、ランキングに基づいて、複数のユーザのうちの少なくとも一部のユーザのユーザアカウントと、加盟者、商品、及びサービスの少なくも1つと、を関連付けるための第1処理を実行する。
【選択図】図4
図1
図2
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図5
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図7
図8
図9
図10