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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-25
(45)【発行日】2024-10-03
(54)【発明の名称】空調消音器
(51)【国際特許分類】
   F16L 55/033 20060101AFI20240926BHJP
   F24F 13/24 20060101ALI20240926BHJP
【FI】
F16L55/033
F24F13/24
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2023511785
(86)(22)【出願日】2021-06-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-10-18
(86)【国際出願番号】 CN2021102928
(87)【国際公開番号】W WO2022062527
(87)【国際公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-04-07
(31)【優先権主張番号】202022159699.X
(32)【優先日】2020-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515266108
【氏名又は名称】浙江盾安人工環境股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Zhejiang DunAn Artificial Environment Co., Ltd
【住所又は居所原語表記】Diankou Industry Zone, Zhuji, Zhejiang, China
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100108213
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 豊隆
(72)【発明者】
【氏名】周 閃光
(72)【発明者】
【氏名】蘇 守亮
【審査官】広瀬 雅治
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第211039983(CN,U)
【文献】特開昭50-059247(JP,A)
【文献】特開2004-218934(JP,A)
【文献】特開平09-112245(JP,A)
【文献】特開2007-138756(JP,A)
【文献】特開2004-337971(JP,A)
【文献】実開昭61-030782(JP,U)
【文献】欧州特許出願公開第01580494(EP,A1)
【文献】中国実用新案第205842087(CN,U)
【文献】中国実用新案第204226888(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 55/033
F24F 13/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
消音器本体及びブッシュを含み、
前記消音器本体は、中間セグメント、及び前記中間セグメントの両端に接続される接続セグメントを含み、前記中間セグメントの内径は前記接続セグメントの内径よりも大きく、
前記ブッシュの一端は、前記接続セグメントに挿入されて、前記接続セグメントに固定接続され、前記ブッシュの他端は、前記接続セグメントから突出しており、前記ブッシュの前記接続セグメントから突出した一端は、前記ブッシュの中心から離れる方向に向かって伸びて、フランジを形成し、且つ、前記フランジの、前記ブッシュに接続された一端から、前記ブッシュから離れた一端にかけて、前記フランジは前記接続セグメントから徐々に離れる、および
前記ブッシュの前記フランジから離れた一端は、前記ブッシュの中心の方向に向かって伸びて、縮径部を形成し、且つ、前記縮径部の、前記ブッシュに接続された一端から、前記ブッシュから離れた一端にかけて、前記縮径部は前記接続セグメントから徐々に離れ、徐々に縮む曲面状をなし、前記ブッシュの軸線方向に沿う前記縮径部の長さSはS≧0.5mmを満たしている、空調消音器(前記縮径部の端部が前記ブッシュの壁と垂直である部分を有するものを除く)
【請求項2】
前記フランジはテーパ管状をなす、請求項1に記載の空調消音器。
【請求項3】
前記フランジの側壁と前記フランジの軸線とは夾角aをなし、前記夾角aは60°≦a<90°を満たしている、請求項2に記載の空調消音器。
【請求項4】
前記ブッシュの前記接続セグメントから突出した長さLはL≦2mmを満たしており、前記ブッシュの軸線方向に沿う前記フランジの長さはMであり、前記ブッシュの軸線方向に沿う長さはNであり、M及びNは関係式:M≦(N+M)*30%を満たしている、請求項1に記載の空調消音器。
【請求項5】
前記ブッシュの壁厚は前記消音器本体の壁厚よりも小さい、請求項1に記載の空調消音器。
【請求項6】
前記ブッシュの前記接続セグメントに挿入される一端の外壁は凸凹した形状をなす、請求項1に記載の空調消音器。
【請求項7】
前記ブッシュは打抜部材であるか、或いは、前記ブッシュはスピニング部材である、請求項1に記載の空調消音器。
【請求項8】
前記中間セグメントの中部は、前記中間セグメントの中心に向かって縮んで、凹部を形成し、前記凹部は、前記中間セグメントを、連通された第1セグメントと第2セグメントとに分割し、前記凹部の最小内径はRであり、前記接続セグメントの内径はrであり、R及びrは関係式:R>rを満たしている、請求項1に記載の空調消音器。
【請求項9】
前記接続セグメントと前記中間セグメントとの間には遷移セグメントが設けられ、前記遷移セグメントはテーパ管状をなす、請求項1に記載の空調消音器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2020年9月27日に出願された、出願番号が202022159699.Xであり、発明の名称が「空調消音器」である中国特許出願の優先権を主張しており、その全ての内容は参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願は空調部品の技術分野に関し、特に空調消音器に関する。
【背景技術】
【0003】
空調消音器は、通常、消音器本体と銅管とを接続するためのブッシュを有し、ブッシュと銅管との接続方式は溶接である。銅管とブッシュとの溶接過程において、銅管及びブッシュはいずれも垂直に設けられて保持される。また、はんだを銅管とブッシュとの間に入れて加熱することによって、はんだを溶かした後に、銅管とブッシュとの隙間に浸透させて、溶接を実現している。しかし溶接過程において、はんだは、銅管とブッシュとの間の隙間から溢れ出やすく、空調消音器の使用に影響を与える。
【発明の概要】
【0004】
これを鑑みて、関連技術における、はんだが銅管とブッシュとの間の隙間から溢れ出やすいという問題を解決する空調消音器を提供する必要がある。
【0005】
本出願は、消音器本体及びブッシュを含む空調消音器であって、ブッシュを用いて、銅管と空調消音器とを溶接し合う、空調消音器を提供する。消音器本体は、中間セグメント、及び中間セグメントの両端に接続される接続セグメントを含み、中間セグメントの内径は接続セグメントの内径よりも大きい。ブッシュの一端は、接続セグメントに挿入されて接続セグメントに固定接続され、ブッシュの他端は、接続セグメントから突出している。ブッシュの接続セグメントから突出した一端は、ブッシュの中心から離れる方向に向かって伸びて、フランジを形成する。また、フランジの、ブッシュに接続された一端から、ブッシュから離れた一端にかけて、フランジは接続セグメントから徐々に離れる。
【0006】
本出願の一実施例において、フランジはテーパ管状をなす。このように、フランジと銅管との間の、はんだを収容する空間の規則的な環状は、はんだが環状の空間内に均一に分布されるようにすることができる。従って、はんだを銅管とブッシュとの間の隙間に均一に浸透させて、銅管とブッシュとの溶接強度を向上させることができる。
【0007】
本出願の一実施例において、フランジの側壁とフランジの軸線とは夾角aをなし、夾角aは60°≦a<90°を満たしている。夾角aが60°以上であることにより、より多くのはんだを収容するように、フランジと銅管との間の隙間を拡大することに有利となる。夾角aが90°よりも小さいことにより、はんだがフランジと銅管との間の隙間から溢れ出ることを防ぐことができる。
【0008】
本出願の一実施例において、ブッシュの接続セグメントから突出した長さLはL≦2mmを満たしている。ブッシュと接続セグメントとを溶接する際に、溶接リングはフランジと接続セグメントとの間に挟まれる。L≦2mmであることにより、フランジと接続セグメントとの間に溶接リングをしっかりと挟むことができる。また、ブッシュの軸線方向に沿うフランジの長さはMであり、ブッシュの軸線方向に沿う長さはNであり、M及びNは関係式:M≦(N+M)*30%を満たしている。このようにして、ブッシュの軸線方向に沿うフランジの長さが長すぎるためにブッシュと接続セグメントとの溶接強度に影響を与えることを防いでいる。
【0009】
本出願の一実施例において、ブッシュの壁厚は消音器本体の壁厚よりも小さい。このようにすることによって、ブッシュの加工材料を削減して、空調消音器の生産コストを削減することができる。
【0010】
本出願の一実施例において、ブッシュの接続セグメントに挿入される一端の外壁は凸凹した形状をなす。このようにして、ブッシュと接続セグメントとを溶接する際に、はんだとブッシュの外壁との接触面積を効果的に拡大して、ブッシュと接続セグメントとの溶接強度を向上させることができる。
【0011】
本出願の一実施例において、ブッシュは打抜部材であり、打抜部材は加工過程が簡単であるため、ブッシュの加工効率を向上させることができる。ブッシュはスピニング部材であり、スピニング部材は加工精度が高いため、ブッシュと接続セグメントとの係合精度、及びブッシュと銅管との係合精度を向上させることができる。
【0012】
本出願の一実施例において、ブッシュのフランジから離れた一端は、ブッシュの中心の方向に向かって伸びて、縮径部を形成する。また、縮径部の、ブッシュに接続された一端から、ブッシュから離れた一端にかけて、縮径部は接続セグメントから徐々に離れる。銅管がブッシュに挿入される過程において、縮径部は、ブッシュ内に入り込む銅管の長さを制御可能にするように、即ち、縮径部が銅管に対して良い位置決めの役割を果たせるように、銅管にしっかりと係合される。
【0013】
本出願の一実施例において、縮径部は、ブッシュに接続された一端から、ブッシュから離れた一端にかけて、徐々に縮む曲面状をなす。このようにすることによって、縮径部の加工成形が容易になる。
【0014】
本出願の一実施例において、ブッシュの軸線方向に沿う縮径部の長さSはS≧0.5mmを満たしている。
【0015】
本出願の一実施例において、中間セグメントの中部は、中間セグメントの中心に向かって縮んで、凹部を形成し、凹部は、中間セグメントを、連通された第1セグメントと第2セグメントとに分割する。凹部の最小内径はRであり、接続セグメントの内径はrであり、R及びrは関係式:R>rを満たしている。このように、消音器の中間セグメントが、第1セグメント及び第2セグメントの連通された2つのセグメントに分割されることにより、即ち、中間セグメントのチャンバも2つのチャンバに分割されることにより、空調消音器を通過するノイズに対して消音を2回行なうことができ、これにより、空調消音器の消音効果が大幅に向上している。
【0016】
本出願の一実施例において、接続セグメントと中間セグメントとの間には遷移セグメントが設けられ、遷移セグメントはテーパ管状をなす。中間セグメントの内径が接続セグメントの内径よりも大きいため、遷移セグメントの内径は中間セグメントに接続された一端から接続セグメントに接続された一端にかけて徐々に減少し、これにより、中間セグメントと接続セグメントとの接続がより滑らかになり、中間セグメントと接続セグメントとの接続強度が向上している。
【0017】
本出願によって提供される空調消音器は、ブッシュの接続セグメントから突出した一端がブッシュの中心から離れる方向に向かって伸びて、フランジを形成し、且つ、フランジの、ブッシュに接続された一端から、ブッシュから離れた一端にかけて、フランジが接続セグメントから徐々に離れる。そのため、銅管とブッシュとを溶接するためのはんだは、銅管とフランジとの間に配置することができる。銅管とブッシュとを溶接する際に、はんだは、銅管とフランジとの間の空間で溶けてから、下に向かってブッシュと銅管との間の隙間に浸透して、銅管とブッシュとの溶接を実現している。フランジの存在により、はんだが銅管とブッシュとの間の隙間から溢れ出ることはない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本出願の一実施例の空調消音器の構成模式図である。
図2図1に示すAの部分拡大図である。
図3】本出願の別の実施例の空調消音器の構成模式図である。
【0019】
1 消音器本体、11 中間セグメント、111 凹部、112 第1セグメント、113 第2セグメント、12 接続セグメント、13 遷移セグメント、2 ブッシュ、3 フランジ、4 縮径部。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本出願の実施形態における図面を参照して、本出願の実施形態における技術態様を明確且つ完全に説明するが、説明される実施形態は、単に、本出願の一部の実施形態にすぎず、全ての実施形態ではないことは言うまでもない。本出願における実施形態に基づいて、当業者が創造的な労力なしに得られた全ての他の実施形態は、いずれも本出願の保護の範囲に属する。
【0021】
なお、アセンブリが別のアセンブリに「組み込まれる」とされる場合、別のアセンブリに直接組み込まれてもよく、又は、間に置かれるアセンブリが存在してもよい。1つのアセンブリが別のアセンブリに「設けられる」とみなされる場合、別のアセンブリに直接設けられてもよく、又は、間に置かれるアセンブリが同時に存在してもよい。1つのアセンブリが別のアセンブリに「固定される」とみなされる場合、別のアセンブリに直接固定されてもよく、又は、間に置かれるアセンブリが同時に存在してもよい。
【0022】
特に定義しない限り、本文で使用される全ての技術及び科学用語は、本出願の当業者によって一般に理解される意味と同じである。本文において、本出願の明細書に使用される用語は、具体的な実施形態を説明することを目的とするものにすぎず、本出願を制限する意図のものではない。本文で使用される「及び/又は」という用語は、関連する項目の任意及び全ての組み合わせを1つ又は複数含む。
【0023】
図1から図2を参照すると、本出願は、消音器本体1及びブッシュ2を含む空調消音器であって、ブッシュ2を用いて、銅管と空調消音器とを溶接し合う、空調消音器を提供する。消音器本体1は、中間セグメント11、及び中間セグメント11の両端に接続される接続セグメント12を含み、中間セグメント11の内径は接続セグメント12の内径よりも大きい。ブッシュ2の一端は、接続セグメント12に挿入されて、接続セグメント12に固定接続され、ブッシュ2の他端は、接続セグメント12から突出している。ブッシュ2の接続セグメント12から突出した一端は、ブッシュ2の中心から離れる方向に向かって伸びて、フランジ3を形成する。また、フランジ3の、ブッシュ2に接続された一端から、ブッシュ2から離れた一端にかけて、フランジ3は接続セグメント12から徐々に離れる。
【0024】
空調消音器は、溶接する際に、まず消音器本体1を垂直に配置してから(このとき、消音器本体1の軸線は水平面に垂直である)、ブッシュ2のフランジ3から離れた一端を上から下に接続セグメント12に挿入した後に、銅管をブッシュ2に挿入し、その後に、ブッシュ2と接続セグメント12とを溶接し合ってから、銅管とブッシュ2とを溶接し合う。ブッシュ2の接続セグメント12から突出した一端は、ブッシュ2の中心から離れる方向に向かって伸びて、フランジ3を形成し、且つ、フランジ3の、ブッシュ2に接続された一端からブッシュ2の一端にかけて、フランジ3は接続セグメント12から徐々に離れる。そのため、銅管とブッシュ2とを溶接するためのはんだは、銅管とフランジ3との間に配置することができる。銅管とブッシュ2とを溶接する際に、はんだは、銅管とフランジ3との間の空間で溶けてから、下に向かってブッシュ2と銅管との間の隙間に浸透して、銅管とブッシュ2との溶接を実現している。フランジ3の存在により、はんだが銅管とブッシュ2との間の隙間から溢れ出ることはない。そのため本出願は、関連技術における、はんだが銅管とブッシュ2との間の隙間から溢れ出やすいという問題を解決している。
【0025】
一実施例において、図2に示すように、フランジ3はテーパ管状をなしている。このように、フランジ3と銅管との間の、はんだを収容する空間の規則的な環状は、はんだが環状の空間内に均一に分布されるようにすることができる。従って、はんだを銅管とブッシュ2との間の隙間に均一に浸透させて、銅管とブッシュ2との溶接強度を向上させることができる。
【0026】
一実施例において、図2に示すように、フランジ3の側壁とフランジ3の軸線とは夾角aをなし、夾角aは60°≦a<90°を満たしている。夾角aが60°以上であることにより、より多くのはんだを収容するように、フランジ3と銅管との間の隙間を拡大することに有利となる。夾角aが90°よりも小さいことにより、はんだがフランジ3と銅管との間の隙間から溢れ出ることを防ぐことができる。
【0027】
一実施例において、図2に示すように、ブッシュ2の接続セグメント12から突出した長さLはL≦2mmを満たしている。ブッシュ2と接続セグメント12とを溶接する際に、溶接リングはフランジ3と接続セグメント12との間に挟まれる。L≦2mmであることにより、フランジ3と接続セグメント12との間に溶接リングをしっかりと挟むことができる。また、ブッシュ2の軸線方向に沿うフランジ3の長さはMであり、ブッシュ2の軸線方向に沿う長さはNであり、M及びNは関係式:M≦(N+M)*30%を満たしている。このようにして、ブッシュ2の軸線方向に沿うフランジ3の長さが長すぎるためにブッシュ2と接続セグメント12との溶接強度に影響を与えることを防いでいる。
【0028】
一実施例において、ブッシュ2の壁厚は消音器本体1の壁厚よりも小さい。このようにすることによって、ブッシュ2の加工材料を削減して、空調消音器の生産コストを削減することができる。
【0029】
一実施例において、ブッシュ2の接続セグメント12に挿入される一端の外壁は凸凹した形状をなす。このようにして、ブッシュ2と接続セグメント12とを溶接する際に、はんだとブッシュ2の外壁との接触面積を効果的に拡大して、ブッシュ2と接続セグメント12との溶接強度を向上させることができる。
【0030】
一実施例において、ブッシュ2は打抜部材であり、打抜部材は加工過程が簡単であるため、ブッシュ2の加工効率を向上させることができる。ブッシュ2はスピニング部材であり、スピニング部材は加工精度が高いため、ブッシュ2と接続セグメント12との係合精度、及びブッシュ2と銅管との係合精度を向上させることができる。
【0031】
一実施例において、図2に示すように、ブッシュ2のフランジ3から離れた一端は、ブッシュ2の中心の方向に向かって伸びて、縮径部4を形成する。また、縮径部4の、ブッシュ2に接続された一端から、ブッシュ2から離れた一端にかけて、縮径部4は接続セグメント12から徐々に離れる。銅管がブッシュ2に挿入される過程において、縮径部4は、ブッシュ2内に入り込む銅管の長さを制御可能にするように、即ち、縮径部4が銅管に対して良い位置決めの役割を果たせるように、銅管にしっかりと係合される。
【0032】
一実施例において、図2に示すように、縮径部4は、ブッシュ2に接続された一端から、ブッシュ2から離れた一端にかけて、徐々に縮む曲面状をなす。このようにすることによって、縮径部4の加工成形が容易になる。
【0033】
一実施例において、図2に示すように、ブッシュ2の軸線方向に沿う縮径部4の長さSはS≧0.5mmを満たしている。このようにすることによって、縮径部4の加工に有利となる。
【0034】
一実施例において、図3に示すように、中間セグメント11の中部は、中間セグメント11の中心に向かって縮んで、凹部111を形成し、凹部111は、中間セグメント11を、連通された第1セグメント112と第2セグメント113とに分割する。凹部111の最小内径はRであり、接続セグメント12の内径はrであり、R及びrは関係式:R>rを満たしている。このように、消音器の中間セグメント11が、第1セグメント112及び第2セグメント113の連通された2つのセグメントに分割されることにより、即ち、中間セグメント11のチャンバも2つのチャンバに分割されることにより、空調消音器を通過するノイズに対して消音を2回行なうことができ、これにより、空調消音器の消音効果が大幅に向上している。
【0035】
一実施例において、図1に示すように、接続セグメント12と中間セグメント11との間には遷移セグメント13が設けられ、遷移セグメント13はテーパ管状をなす。中間セグメント11の内径が接続セグメント12の内径よりも大きいため、遷移セグメント13の内径は中間セグメント11に接続された一端から接続セグメント12に接続された一端にかけて徐々に減少し、これにより、中間セグメント11と接続セグメント12との接続がより滑らかになり、中間セグメント11と接続セグメント12との接続強度が向上している。
【0036】
上述した実施形態の各技術特徴は、任意の組み合わせが可能であり、説明を簡潔にするために上記の実施形態における各技術特徴の可能な組み合わせについては全て説明されていないが、これらの技術特徴の組み合わせに矛盾がない限り、いずれも本明細書に記載された範囲とみなされるべきである。
【0037】
以上の実施態様は本出願を説明するためのものにすぎず、本出願に対する限定として用いられるものではなく、本出願の実質的な精神の範囲内で、以上の実施態様についてなされた適度な変更及び変化はいずれも本出願が保護を求めている範囲内に入ることを当業者は認識すべきである。
図1
図2
図3