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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-25
(45)【発行日】2024-10-03
(54)【発明の名称】押圧式筆記具
(51)【国際特許分類】
   B43K 24/08 20060101AFI20240926BHJP
【FI】
B43K24/08 150
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023526558
(86)(22)【出願日】2021-06-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-29
(86)【国際出願番号】 CN2021098581
(87)【国際公開番号】W WO2022095444
(87)【国際公開日】2022-05-12
【審査請求日】2023-06-23
(31)【優先権主張番号】202011217099.2
(32)【優先日】2020-11-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520509823
【氏名又は名称】青▲島▼点石文具用品有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】王元▲鴻▼
【審査官】金田 理香
(56)【参考文献】
【文献】特公昭38-011669(JP,B1)
【文献】特開2015-003443(JP,A)
【文献】特開2015-174381(JP,A)
【文献】特開2018-187856(JP,A)
【文献】特開2016-097682(JP,A)
【文献】実開平05-063888(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2020/0331285(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第105691045(CN,A)
【文献】中国実用新案第205468078(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B43K 21/00-21/26
24/00-24/18
27/00-27/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項2】
前記位置決め部には、2つの背向配置された凹溝構造が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の押圧式筆記具。
【請求項3】
前記位置決めマッチング部は、前記ペン芯の前記ペン先が前記ペンホルダーの外部に突出することを制限するように、対応する前記凹溝構造の中に係止するために用いることを特徴とする請求項2に記載の押圧式筆記具。
【請求項4】
前記ガイドシュートは、第1の溝部と、第2の溝部と、を備え、前記第2の溝部の幅は前記第1の溝部の幅よりも大きく、前記回動駆動部と、前記位置決めマッチング部とは、前記第2の溝部の中に位置し、前記位置決め部は、前記第2の溝部の中に回動することができることを特徴とする請求項1に記載の押圧式筆記具。
【請求項5】
前記回動駆動部は、前記位置決め部材の中心移動軌跡の一方側に位置し、前記位置決めマッチング部は、前記位置決め部材の中心移動軌跡の他方側に位置することを特徴とする請求項1に記載の押圧式筆記具。
【請求項6】
前記ガイド部材の側部には第2のスライド溝がさらに設置され、前記スライド部材の側部には第2のガイド突起が設置され、前記第2のガイド突起は前記第2のスライド溝の中に位置することを特徴とする請求項1に記載の押圧式筆記具。
【請求項7】
前記位置決め部材には回転軸が設置され、前記スライド部材には軸孔が設置され、前記回転軸は前記軸孔の中に回動可能に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の押圧式筆記具。
【請求項8】
前記スライド部材には円形溝が設置され、前記位置決め部材は円盤構造であり、前記位置決め部は前記位置決め部材の一方の面に位置し、前記回転軸は前記位置決め部材の他方の面に位置し、前記位置決め部材は前記円形溝の中に回動可能に設置されていることを特徴とする請求項7に記載の押圧式筆記具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文房具に関し、特に押圧式筆記具に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、筆記ペン(サインペン、油性ペン、中性ペン等)は人々の日常生活及び作業において不可欠な文房具である。また、筆記ペンは、使用方法によっては、押圧式ペンとキャップ式筆記ペンとに分けられているが、押圧式ペン操作は便利であるため広く用いられている。押圧式筆記ペンは通常ペン先の突出位置決めを実現するためにギア構造が採用されており、例えば、中国特許出願番号2018103199956には、押圧後にペン先を反転させる筆記具が開示されており、歯付きのプッシュロッドと歯車付きのロック柱とを用いてペン先の位置決めを実現している。しかし、実際の使用過程では、ギアが回動中にペンホルダー内壁に形成された位置決めリブと係合する必要があり、組立ミスによって底部のロック柱が位置決めリブに引っ掛かることで復位することができなくなり、筆記ファイルが係止された状態となり、ユーザの使用体験感が悪い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、押圧式筆記具の押動円滑性を向上させ、ユーザ体験性を向上させる押圧式筆記具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明が提供する技術的解決手段は、押圧式筆記具であって、前記押圧式筆記具は、ペンホルダーと、ペン芯と、押圧位置決めアセンブリと、バネと、ペンキャップと、を備える押圧式筆記具であり、前記ペン芯にペン先が配置され、前記ペン芯は前記ペンホルダーの中に設置され、前記押圧位置決めアセンブリはガイド部材と、スライド部材と、位置決め部材とを備え、前記ガイド部材にガイドシュートが設置され、前記ガイドシュートの中に回動駆動部と、位置決めマッチング部とが設置され、前記スライド部材は前記ガイドシュートの長さ方向に沿って前記ガイド部材に摺動可能に設置され、前記位置決め部材は前記スライド部材に回動可能に取り付けられ、前記位置決め部材に位置決め部が設置され、前記位置決め部は前記ガイドシュートの中に摺動可能に取り付けられ、前記ガイド部は前記ペンホルダーの中に設置され、前記スライド部材は前記ペン芯に接続され、前記バネは前記ペンホルダーの中に設置され、前記ペン芯又は前記スライド部材が復位するように駆動し、前記スライド部材は前記位置決め部材を前記回動駆動部に向けて移動させるよう駆動する過程で、前記回動駆動部は、前記位置決め部に接触して前記位置決め部材を回動するよう駆動するために用い、前記位置決めマッチング部は、前記位置決め部とマッチングして前記ペン芯の前記ペン先を前記ペンホルダーの外部に突出させることを制限するために用いる。
【0005】
さらに、前記位置決め部には、2つの背向配置された凹溝構造が配置されている。
【0006】
さらに、前記位置決めマッチング部は、前記ペン芯の前記ペン先が前記ペンホルダーの外部に突出することを制限するように、対応する前記凹溝構造の中に係止するために用いる。
【0007】
さらに、前記ガイドシュートは、第1の溝部と、第2の溝部と、を備え、前記第2の溝部の幅は前記第1の溝部の幅よりも大きく、前記回動駆動部と、前記位置決めマッチング部とは、前記第2の溝部の中に位置し、前記位置決め部は、前記第2の溝部の中に回動する。
【0008】
さらに、前記回動駆動部は、前記位置決め部材の中心移動軌跡の一方側に位置し、前記位置決めマッチング部は、前記位置決め部材の中心移動軌跡の他方側に位置する。
【0009】
さらに、前記回動駆動部は、前記ガイドシュートの一方側に位置し、前記位置決めマッチング部は、前記ガイドシュートの他方側に位置する。前記回動駆動部は、前記位置決め係合部に対して、斜めに配置されている。
【0010】
さらに、前記ガイド部材の側部には第1のガイド突起がさらに設置され、前記スライド部材の側部には第1のスライド溝が設置され、前記第1のガイド突起は前記第1のスライド溝に位置する。
【0011】
さらに、前記ガイド部材の側部には第2のスライド溝がさらに設置され、前記スライド部材の側部には第2のガイド突起が設置され、前記第2のガイド突起は前記第2のスライド溝の中に位置する。
【0012】
さらに、前記位置決め部材には回転軸が設置され、前記スライド部材には軸孔が設置され、前記回転軸は前記軸孔の中に回動可能に設置されている。
【0013】
さらに、前記スライド部材には円形溝が設置され、前記位置決め部材は円盤構造であり、前記位置決め部は前記位置決め部材の一方の面に位置し、前記回転軸は前記位置決め部材の他方の面に位置し、前記位置決め部材は前記円形溝の中に回動可能に設置されている。
【0014】
さらに、前記スライド部材に設けられ、且つ前記ペンホルダーの外部に位置するペンキャップをさらに備える。
【発明の効果】
【0015】
従来技術に比べて、本発明の利点及び有益な効果は以下のとおりであり、本発明が提供する押圧式筆記具は、ペンホルダーに配置された押圧位置決めアセンブリによって、押圧位置決めアセンブリにおけるスライド部材がペン芯を突出するように駆動し、且つ、押圧過程において、回動する位置決め部材がガイド部材とマッチングしてスライド部材の位置を位置決めし、筆記過程において、ペン芯におけるペン先がペンホルダーの外部に突出するようにし、実際の使用過程において、押圧位置決めアセンブリは、自身の構造によってペン芯の位置決めを実現し、ペンホルダーとの構造的なマッチングをする必要がなく、ペン芯が帰還できない現象の発生を低減し、押圧式筆記具の押動の円滑性を向上させ、ユーザ体験感を向上させる。
【0016】
本発明の実施例または先行技術の解決の手段をより明確に説明するために、下記では、実施例または先行技術の説明で使用される図面を簡単に紹介するが、当然ながらこれらは本発明のいくつかの実施例であり、当業者にとっては、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る押圧式筆記具の実施例の構造模式図である。
図2図1の断面図である。
図3図2のA領域の部分拡大模式図である。
図4】本発明に係る押圧式筆記具の実施例における押圧位置決めアセンブリの分解図の其の一である。
図5】本発明に係る押圧式筆記具の実施例における押圧位置決めアセンブリの分解図の其の二である。
図6】本発明に係る押圧式筆記具の実施例における押圧位置決めアセンブリの部分構造の拡大模式図の其の一である。
図7】本発明に係る押圧式筆記具の実施例における押圧位置決めアセンブリの部分構造の拡大模式図の其の二である。
図8】本発明に係る押圧式筆記具の実施例における押圧位置決めアセンブリの部分構造の拡大模式図の其の三である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の好ましい実施形態
本発明の実施例の目的、技術的解決手段及び利点をより明確にするために、以下では本発明の実施例における図面を参照しながら、本発明の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明する。勿論、説明する実施例は本発明の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本発明の実施例に基づき、当業者であれば創造的な労力を必要とせずに得られた他のすべての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0019】
図1図8に示すように、本実施形態では、押圧式筆記具は、ペンホルダー1と、ペン芯2と、押圧位置決めアセンブリ3と、バネと、を備える押圧式筆記具であり、前記ペン芯2にペン先21が配置され、前記ペン芯2は前記ペンホルダー1の中に設置され、前記押圧位置決めアセンブリ3はガイド部材31と、スライド部材32と、位置決め部材33とを備え、前記ガイド部材31にガイドシュート311が設置され、前記ガイドシュート311の中に回動駆動部312と、位置決めマッチング部313とが設置され、前記スライド部材32は前記ガイドシュート311の長さ方向に沿って前記ガイド部材31に摺動可能に設置され、前記位置決め部材33は前記スライド部材32に回動可能に取り付けられ、前記位置決め部材33に位置決め部331が設置され、前記位置決め部331は前記ガイドシュート311の中に摺動可能に取り付けられ、前記ガイド部31は前記ペンホルダー1の中に設置され、前記スライド部材32は前記ペン芯2に接続され、前記バネ(図示せず)は前記ペンホルダー1の中に設置され、前記ペン芯2又は前記スライド部材32が復位するように駆動し、前記スライド部材32は前記位置決め部材33を前記回動駆動部312に向けて移動するように駆動する過程で、前記回動駆動部312は、前記位置決め部331に接触して前記位置決め部材33を回動するよう駆動するために用い、前記位置決めマッチング部313は、前記位置決め部331とマッチングして前記ペン芯2の前記ペン先を前記ペンホルダー1の外部に突出させることを制限するために用いる。
【0020】
具体的には、ペンホルダー1には、独立した押圧位置決めアセンブリ3が設置され、ペン芯2の突出後の位置決めが実現されている。スライド部材32が外力によって移動する際、位置決め部材33と共に移動するように駆動して、位置決め部331がガイドシュート311の中に摺動する。位置決め部331が回動駆動部312まで摺動して、回動駆動部312の接触によって位置決め部331がガイドシュート311の中に回動し、さらに位置決めマッチング部313が位置決め部331に接触することで、スライド部材32の位置を位置決めする。回動駆動部312は位置決め部331に触れるように位置決め部材33を回動させるよう駆動し、位置決めマッチング部313は、位置決め部331を係止するようにペン芯2のペン先がペンホルダー1の外部に突出し、ペン芯2が外部に出ている状態を保持し、ユーザによる書く使用の要求を満たすためのものである。ユーザの操作を容易にするために、押圧式筆記具は、独立したキャップ4を配置することができる。前記ペンキャップ4は前記スライド部材32に設置されている。
【0021】
具体的な使用過程は、ユーザが押圧式筆記具を用いて筆記する必要がある時、前記キャップを指で押すことにより、図6に示すように、前記ペンキャップがスライド部材32をペン先21方向に移動させるように駆動し、位置決め部331を回動駆動部312方向に移動させる。スライド部材32の移動過程では、図7に示すように、位置決め部331が回動駆動部312に接触し、回動駆動部312が位置決め部331を位置決めマッチング部313に向けて回動させるように駆動位置決め部331を回動させるように駆動する。ユーザが手を離すと、図8に示すように、バネによってスライド部材32が逆方向に移動するとともに、位置決め部331をガイドシュート311の中に逆方向に摺動するように駆動して、位置決め部331が位置決めマッチング部313の制限によって両方を係合させる。このとき、ペン芯2のペン先21は、ユーザが筆記しやすいようにペンホルダー1の外部に露出した状態を保持する。
【0022】
そして、ユーザが再び前記ペンキャップを押圧し、位置決め部331が再びガイドシュート311の中に回動駆動部312の方向に向けて移動し、このとき、位置決め部331が回動駆動部312から離間し、回動駆動部312が位置決め部331に接触すると、回動駆動部312が再び位置決め部331を回動させるように駆動する。ユーザが手を離すと、バネによってスライド部材32が逆方向に移動し、位置決め部331がガイドシュート311に沿って回動駆動部312と位置決めマッチング部313とを離間して、ガイドシュート311の端部まで移動し、その時、ペン芯2のペン先21がペンホルダー1の中に帰還する。
【0023】
押圧位置決めアセンブリ3によりペン芯2を位置決めし、全体の位置決め過程において、押圧位置決めアセンブリ3自体だけによりペン芯2の位置決めを実現し、ペンホルダー1における内部の位置決めリブとマッチングする必要がない。組立時には、操作員が押圧位置決めアセンブリ3全体をペンホルダー1の中に取り付けるだけで、速やかに容易に組み立てることができるように押圧位置決めアセンブリ3自体をペンホルダー1の外部で事前に組立ておく。一方、位置決め過程において位置決め部331が回動駆動部312と位置決めマッチング部313とをマッチングすることで、位置決めマッチング部313による位置決め部331の位置に対してリミットがより確実に実現され、ユーザの正常な使用が確保される。
【0024】
より重要なことは、ギア嵌合による位置決めを必要とせず、さらにギア配合位置決め時に発生するギアバウンド、衝撃、衝突を発生させることなく、押圧時に発生する騒音を大きく低減し、さらに静音押動の効果を実現することである。また、押圧位置決めアセンブリ3は、使用中に部品間の衝撃が衝突することがなく、ペン芯2中のインクの振動衝撃が小さく、さらに衝撃によるペン芯2のインク漏れの発生を低減することができる。
【0025】
なお、前記バネの取り付け位置については、通常の押圧式ペンのように、前記バネをペンホルダー1とペン芯2との間に取り付けられ、ペン芯2とスライド部材32との間に接触的接続する方式を採用することができる。前記バネがスライド部材32にバネ復帰力を与える場合、前記バネはペン芯2の外部でペンホルダー1とスライド部材32との間に挟持されるとともに、ペン芯2とスライド部材32との間にネジ接続や係止等の方式を採用することができ、ここでは制限及び説明を省略する。ガイド部材31とペンホルダー1との組み付け形態は、ペンホルダー1に着脱可能に取り付けられてもよく、ここでは特に説明しない。
【0026】
さらに、位置決め部331には、2つの背向配置された凹溝構造3311が配置されている。具体的には、ユーザは、前記ペンキャップを2回押す毎に位置決め部材33が180度回転し、位置決め部材33の両端部にそれぞれ凹溝構造3311が設けられていることで、位置決め部331と位置決めマッチング部313とのマッチングによるリミットの要求を満たすことができる。実際使用過程中において、ペン芯2のペン先21がペンホルダー1の外部に露出して使用状態にあるときには、位置決めマッチング部313は、ペン芯2のペン先21がペンホルダー1の外部に突出することを制限するように、対応する凹溝構造3311に係合する。
【0027】
ここで、回動駆動部312及び位置決めマッチング部313の具体的な表現実体については、ガイドシュート311の中に設けられた突出ブロックであってもよく、位置決め部331がスライド過程において、異なる位置の突出ブロックを利用して、位置決め部331を回動するように駆動し、及びマッチング、係合、リミットを完成させる。
【0028】
なお、位置決め部331のスライド過程における具体的な動作状態については、以下のように説明する。
【0029】
スライド部材32が回動駆動部312に向けて移動する過程において、回動駆動部312が一方の凹溝構造3311の中に突き当て位置決め部材33を回動させるように駆動し、スライド部材32が回動駆動部312から離間して逆方向に移動する過程において、位置決めマッチング部313が他方の凹溝構造3311の中に係合する。具体的には、ユーザが筆記する必要がある場合には、前記ペンキャップを1回押すことで、回動駆動部312が一方の凹溝構造3311とマッチングして位置決め部331の回動を実現し、他方の凹溝構造3311を位置決めマッチング部313に合わせることで、ユーザが手を離すと、位置決めマッチング部313と凹溝構造3311とをマッチングすることによって係合、リミット、ロック、位置決めを実現し、ペン先21をペンホルダー1の外部に露出させる。
【0030】
スライド部材32が再び回転駆動部312に向けて移動する過程では、位置決め部331の一側部に回動駆動部312が突き当て位置決め部材33が回動するように駆動し、位置決めマッチング部313が他方の凹溝構造3311から離脱し、スライド部材32が再び回転駆動部312を離間して逆方向に移動する過程では、位置決めマッチング部313が位置決め部331の他方の側部に突き当て位置決め部材33がガイドシュート311の側壁に沿って摺動するまで位置決め部材33を回動させるように駆動する。具体的には、ペン先21をペンホルダー1の中に帰還させる必要がある場合には、ユーザは前記ペンキャップを再度押圧する。そのとき、位置決めマッチング部313は、対応する凹溝構造3311の中から離脱して、接触するようにリミットするとともに、位置決め部331の回動を実現するように位置決め部331の側部が回動駆動部312に接触して、凹溝構造3311が位置決めマッチング部313の一側に偏って位置するようにする。ユーザが手を離すと、位置決め部331が逆方向に移動する過程では、位置決め部331がさらに回動するように位置決め部331の他方の側部が位置決めマッチング部313に接触して、位置決め部331が180度回動してガイドシュート311に沿って移動して復帰する。
【0031】
さらに、位置決め部331に対する良好なガイドを確保するとともに、位置決め部331がガイドシュート311の中での回動の要求を満たすため、ガイドシュート311は、第1の溝部3111と第2の溝部3112とを備え、第2の溝部3112の幅は第1の溝部3111の幅よりも大きく、回動駆動部312と位置決めマッチング部313は第2の溝部3112の中に位置し、位置決め部331は第2の溝部3112の中で回動する可能である。具体的には、第1の溝部3111の幅は、前記位置決め部の幅よりも僅かに大きく、前記位置決め部が第1の溝部3111の中で円滑に摺動して良好なガイドが得られる。第2の溝部3112の幅が徐々に大きくなり、前記位置決め部が第1の溝部3111から第2の溝部3112まで摺動した後、前記位置決め部が回動駆動部312に接触した後に第2の溝部3112の中で回動することができる。
【0032】
また、さらに回動駆動部312が前記位置決め部を確実に回動するように駆動できるために、回動駆動部312は位置決め部材33の中心移動軌跡の一方側に位置し、位置決めマッチング部313は位置決め部材33の中心移動軌跡の他方側に位置する。具体的には、位置決め部材33の移動過程において、位置決め部材33の中心が直線方向に往復移動し、回転駆動部312が中心移動軌跡の一方側に位置し、回転駆動部312が凹溝構造3311の中心位置に偏って凹溝構造3311に挿入され、位置決め部を回動させる。
【0033】
このため、回動駆動部312と位置決めマッチング部313との配置位置については、回動駆動部312がガイドシュート311の一方側に位置し、位置決めマッチング部313がガイドシュート311の他方側に位置し、回動駆動部312が位置決めマッチング部313に対して傾斜して対向配置される。具体的には、回動駆動部312は、第2の溝部3112の一方側に配置されて第1の溝部3111から離間して設置され、位置決めマッチング部313は、第2の溝部3112の他方側に配置されて第1の溝部3111に近接して設置されている。
【0034】
さらに、スライド部材32がガイド部材31に円滑なスライドを確保するために、ガイド部材31の側部には第1のガイド突起314がさらに設置され、スライド部材32の側部には第1のスライド溝321が設置され、第1のガイド突起314は第1のスライド溝321の中に位置している。具体的には、スライド部材32がスライドする過程では、第1のガイド突起314と第1のスライド溝321とが互いにマッチングして、スライド部材32の円滑に摺動するようにガイドされる。ガイド部材31の両側部にそれぞれ複数の第1のガイド突起314が配置されるとともに、スライド部材32の両側にそれぞれ第1のスライド溝321が設置される。同様にガイド部材31の側部に第2のスライド溝が設置されてもよく、スライド部材32の側部に第2のガイド突起が設置され、前記第2のガイド突起が前記第2のスライド溝の中に位置する。
【0035】
さらに、位置決め部材33とスライド部材32とを容易に組み付けるために、位置決め部材33には回転軸332が設置され、スライド部材32には軸孔(図示せず)が設置されており、前記軸孔の中に回転軸332が回動可能に設置されている。具体的には、回転軸332は、位置決め部材33が前記スライド部材32に回動可能に取り付けられるように軸孔の中に設置されている。コンパクト化の設計要件を満たすために、スライド部材32には円形溝322が設置されており、位置決め部材33は円盤構造であり、前記位置決め部は位置決め部材33の一方の面に位置し、回転軸332が位置決め部材33の他方の面に位置し、位置決め部材33は円形溝322の中に回動可能に設置されている。具体的には、スライド部材32に円形溝322を形成することにより、位置決め部材33の全体が円形溝322の中に設置され、前記位置決め部が円形溝322の外側に露出して、ガイドシュート311の中に位置し、全体構成をコンパクトにするようにスライド部材32とガイド部材31とを密着させることができる。
【0036】
最後に説明すべきことは以下の通りであり、以上の実施例は本発明の技術的解決手段を説明するためのものに過ぎず、制限するものではない。前述の実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者であれば以上のことが理解でき、それは依然として上記各実施例に記載の技術的解決手段を修正することができ、又はその技術的特徴の一部に対して等価置換することができる。これらの修正や置換は、対応する技術的解決手段の本質を本発明の各実施例の技術的解決手段の精神及び範囲から逸脱しない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8