(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-26
(45)【発行日】2024-10-04
(54)【発明の名称】ウォッシュイン、ウォッシュアウト時のシステム動作の変更を伴うコントラスト強調超音波撮像
(51)【国際特許分類】
A61B 8/06 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
A61B8/06
(21)【出願番号】P 2022502138
(86)(22)【出願日】2020-07-31
(86)【国際出願番号】 EP2020071644
(87)【国際公開番号】W WO2021023651
(87)【国際公開日】2021-02-11
【審査請求日】2023-06-14
(32)【優先日】2019-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100122769
【氏名又は名称】笛田 秀仙
(74)【代理人】
【識別番号】100163809
【氏名又は名称】五十嵐 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】ホープ シムプソン ダフィト
(72)【発明者】
【氏名】ベー ウンミン
(72)【発明者】
【氏名】シャムダサニ ヴィジャイ サクール
(72)【発明者】
【氏名】パワーズ ジェフリー アール
(72)【発明者】
【氏名】ルーパス タナシス
【審査官】清水 裕勝
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-523531(JP,A)
【文献】特開2016-214856(JP,A)
【文献】特表2008-531082(JP,A)
【文献】特開2019-017640(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0203112(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00-8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コントラスト強調画像を生成する超音波診断撮像システムであって、
超音波パルスを送信し、エコー信号を受信するように構成されるトランスデューサアレイプローブと、
前記トランスデューサアレイプローブに結合される送信コントローラと、
前記トランスデューサアレイプローブに結合され、コヒーレントエコー信号を生成するように構成されるビームフォーマと、
前記ビームフォーマに結合される信号プロセッサと、
前記信号プロセッサに結合され、コントラスト強調超音波画像を生成するように構成されるコントラスト画像プロセッサと、
前記コントラスト強調超音波画像を表示するように構成される画像ディスプレイと、
造影剤注入の開始又は関心領域における造影剤到達の時間を追跡するように構成されるコントラストタイマと、
前記コントラストタイマに応答して、造影剤ウォッシュイン、ウォッシュアウトのサイクルの間に、前記送信コントローラ、前記ビームフォーマ、信号プロセッサ、又は前記コントラスト画像プロセッサの一つ又はそれより多くの動作の変化をもたらすように構成される、変化コントローラと
を有し、
前記変化コントローラは、前記送信コントローラによって制御される送信周波数の変化をもたらすように更に構成され、
前記変化コントローラは、造影剤のウォッシュイン、ウォッシュアウトのサイクルの間において、より低い周波数からより高い周波数への前記トランスデューサアレイプローブの送信パルス周波数の変化をもたらすように更に構成される、
超音波診断撮像システム。
【請求項2】
前記コントラスト強調超音波画像は、前記造影剤のウォッシュイン、ウォッシュアウトサイクルのウォッシュイン段階とウォッシュアウト段階との両方をカバーする期間の間に生成される、請求項1に記載の超音波診断撮像システム。
【請求項3】
コントラスト強調画像を生成する超音波診断撮像システムであって、
超音波パルスを送信し、エコー信号を受信するように構成されるトランスデューサアレイプローブと、
前記トランスデューサアレイプローブに結合される送信コントローラと、
前記トランスデューサアレイプローブに結合され、コヒーレントエコー信号を生成するように構成されるビームフォーマと、
前記ビームフォーマに結合される信号プロセッサと、
前記信号プロセッサに結合され、コントラスト強調超音波画像を生成するように構成されるコントラスト画像プロセッサと、
前記コントラスト強調超音波画像を表示するように構成される画像ディスプレイと、
造影剤注入の開始又は関心領域における造影剤到達の時間を追跡するように構成されるコントラストタイマと、
前記コントラストタイマに応答して、造影剤ウォッシュイン、ウォッシュアウトのサイクルの間に、前記送信コントローラ、前記ビームフォーマ、信号プロセッサ、又は前記コントラスト画像プロセッサの一つ又はそれより多くの動作の変化をもたらすように構成される、変化コントローラと
を有し、
前記変化コントローラは、前記コントラスト画像プロセッサによる基本周波数成分の使用に変化をもたらすようにさらに構成され、
前記変化コントローラは、造影剤ウォッシュイン、ウォッシュアウトのサイクルの間の所定時間において、前記コントラスト画像プロセッサによる基本周波数成分の使用から高調波周波数成分の使用への変化をもたらすように更に構成される、
超音波診断撮像システム。
【請求項4】
コントラスト強調画像を生成する超音波診断撮像システムであって、
超音波パルスを送信し、エコー信号を受信するように構成されるトランスデューサアレイプローブと、
前記トランスデューサアレイプローブに結合される送信コントローラと、
前記トランスデューサアレイプローブに結合され、コヒーレントエコー信号を生成するように構成されるビームフォーマと、
前記ビームフォーマに結合される信号プロセッサと、
前記信号プロセッサに結合され、コントラスト強調超音波画像を生成するように構成されるコントラスト画像プロセッサと、
前記コントラスト強調超音波画像を表示するように構成される画像ディスプレイと、
造影剤注入の開始又は関心領域における造影剤到達の時間を追跡するように構成されるコントラストタイマと、
前記コントラストタイマに応答して、造影剤ウォッシュイン、ウォッシュアウトのサイクルの間に、前記送信コントローラ、前記ビームフォーマ、信号プロセッサ、又は前記コントラスト画像プロセッサの一つ又はそれより多くの動作の変化をもたらすように構成される、変化コントローラと
を有し、
前記変化コントローラは、造影剤ウォッシュイン、ウォッシュアウトのサイクルの間の所定の時間において、前記コントラスト画像プロセッサによる血流速度感度の変化をもたらすようにさらに構成される、
超音波診断撮像システム。
【請求項5】
前記変化コントローラは、造影剤ウォッシュイン、ウォッシュアウトのサイクルの間の所定の時間において、ノイズ低減量の変化をもたらすようにさらに構成される、請求項1に記載の超音波診断撮像システム。
【請求項6】
コントラスト強調画像を生成する超音波診断撮像システムであって、
超音波パルスを送信し、エコー信号を受信するように構成されるトランスデューサアレイプローブと、
前記トランスデューサアレイプローブに結合される送信コントローラと、
前記トランスデューサアレイプローブに結合され、コヒーレントエコー信号を生成するように構成されるビームフォーマと、
前記ビームフォーマに結合される信号プロセッサと、
前記信号プロセッサに結合され、コントラスト強調超音波画像を生成するように構成されるコントラスト画像プロセッサと、
前記コントラスト強調超音波画像を表示するように構成される画像ディスプレイと、
造影剤注入の開始又は関心領域における造影剤到達の時間を追跡するように構成されるコントラストタイマと、
前記コントラストタイマに応答して、造影剤ウォッシュイン、ウォッシュアウトのサイクルの間に、前記送信コントローラ、前記ビームフォーマ、信号プロセッサ、又は前記コントラスト画像プロセッサの一つ又はそれより多くの動作の変化をもたらすように構成される、変化コントローラと
を有し、
前記変化コントローラは、前記送信コントローラによって制御される送信パルス長の変化をもたらすように更に構成され、
前記変化コントローラは、造影剤のウォッシュイン、ウォッシュアウトのサイクルの間において、より短いパルスからより長いパルスへの前記トランスデューサアレイプローブの送信パルス長の変化をもたらすように更に構成される、
超音波診断撮像システム。
【請求項7】
前記変化コントローラは、造影剤ウォッシュイン、ウォッシュアウトのサイクルの間において、画像フレームレートの変化をもたらすようにさらに構成され、
前記変化コントローラは、造影剤のウォッシュイン、ウォッシュアウトのサイクルの間において、高いフレームレートから低いフレームレートへの画像フレームレートの変化をもたらすようにさらに構成される、
請求項1に記載の超音波診断撮像システム。
【請求項8】
造影剤の流れの存在下で取得される超音波エコー信号を受信するように結合され、高調波エコー信号データを生成するように構成される非線形信号分離器をさらに有し、
前記非線形信号分離器は、高調波エコー信号データ又は基本波エコー信号データの一方又は両方を生成するようにさらに構成される、
請求項1に記載の超音波診断撮像システム。
【請求項9】
コントラストフローからのエコー信号データに応答して、関心領域内の前記コントラストフローの時間強度曲線を生成するように構成される、時間強度曲線プロセッサをさらに有する、請求項1に記載の超音波診断撮像システム。
【請求項10】
前記コントラストタイマは、前記時間強度曲線プロセッサをさらに有し、
前記変化コントローラは、前記超音波
診断撮像システムの動作に変化をもたらすように時間強度曲線にさらに応答する、
請求項9に記載の超音波診断撮像システム。
【請求項11】
コントラスト強調画像を生成する超音波診断撮像システムの作動方法であって、前記超音波診断撮像システムは、トランスデューサアレイプローブと、前記トランスデューサアレイプローブに結合される送信コントローラと、前記トランスデューサアレイプローブに結合され、コヒーレントエコー信号を生成するように構成されるビームフォーマと、前記ビームフォーマに結合される信号プロセッサと、前記信号プロセッサに結合され、コントラスト強調超音波画像を生成するように構成されるコントラスト画像プロセッサと、コントラストタイマと、変化コントローラとを有し、前記方法は、
前記トランスデューサアレイプローブが、超音波パルスを送信し、エコー信号を受信するステップと、
前記コントラストタイマが、造影剤注入の開始又は関心領域における造影剤到達の時間を追跡するステップと、
前記変化コントローラが、前記コントラストタイマに応答して、造影剤ウォッシュイン、ウォッシュアウトのサイクルの間に、前記送信コントローラ、前記ビームフォーマ、前記信号プロセッサ、又は前記コントラスト画像プロセッサの一つ又はそれより多くの動作を変化させるステップと、
前記変化コントローラが、前記送信コントローラによって制御される送信周波数の変化をもたらすステップと、
前記変化コントローラが、造影剤のウォッシュイン、ウォッシュアウトのサイクルの間において、より低い周波数からより高い周波数への前記トランスデューサアレイプローブの送信パルス周波数の変化をもたらすステップと
を有する、方法。
【請求項12】
プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサに請求項11に記載の方法を実行させる命令を有する、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療診断用超音波システムに関し、特に、超音波システムの動作を変化させることによる造影剤のウォッシュイン及びウォッシュアウトの超音波撮像に関する。
【背景技術】
【0002】
癌が疑われる病態への血流を撮像するための超音波の使用は、造影剤の使用によってしばしば助けられる。超音波造影剤は、血流中に注入されるマイクロバブルのソリューションである。マイクロバブルは高度にエコー源性であり、容易に検出され、血流の領域を強調する強いエコー信号を戻す。さらに、マイクロバブルからのエコー信号は有意な高調波周波数成分を含み、マイクロバブルエコー信号が組織から戻る信号から容易にセグメント化されることを可能にする。造影剤注入の開始に続いて、しばしばボーラス注入の形成で、血流中の造影剤は、体内の関心領域(ROI)に到達し始め、造影剤の継続的な到達がROI中の、最初に、より大きく、より速く流れる血管中の、次いで、周囲組織の微小血管中の造影剤の濃度を増加させるにつれて、容易に識別可能である。これは、造影撮像プロシージャのいわゆる「ウォッシュイン」段階である。その後、造影剤のボーラスがROIを通過し、肺によって濾過されるにつれて、造影剤の濃度は低下する。これは、プロシージャのいわゆる「ウォッシュアウト」段階である。位相の時間及び造影剤蓄積の強度を観察及び測定することによって、臨床医は、癌性組織及び正常組織の血流特性を区別することができる。
【0003】
癌性病変は、癌性病変を栄養する血管の発達を特徴とすることが多い。これらの血管の機能は、比較的有意な血流、及び洗浄段階中の造影剤の早期到着によって特徴付けられる。その後、造影剤はウォッシュアウト位相の間に、より大きな血管において減少し始めるので、周囲の実質を照らす。造影剤撮像プロシージャの異なる段階の間にこれらの異なる造影剤挙動の検出を強化するように特に調整される信号及び画像処理変化を使用するように超音波システムを制御することができることが望ましいであろう。
【0004】
造影剤画像強調から利益を得る身体の主要領域の1つは肝臓である。B型肝炎患者及びC型肝炎患者は、原発性肝癌、肝細胞癌(HCC)を発症するリスクが高いことがわかっている。1980年代初頭に輸血を介して患者がC型肝炎を発症していたという発見により、病変は初期段階で最もよく治療されるため、HCCの発症のために定期的に検査を受ける必要があるC型肝炎患者は依然としてかなりの数にとどまっている。この疾患の通常の進行は、肝炎から肝硬変、HCCへと進行する。肝疾患進行の簡便なモニタリング技術は、この重篤な疾患の早期発見を支援する上で広く適用されてきたであろう。
【0005】
肝病変は他の癌と同様に、早期に発見される場合に最も効果的に治療されるため、高リスク患者はこれらの疾患の徴候について頻繁にモニタリングされるべきである。しかし、初期の段階では、肝病変はサイズが小さいため、通常の画像診断では検出が困難なことが多い。したがって、臨床医はしばしば病変が発生している他の徴候を探すために診断を行う。これらの符号の1つに、肝臓への血流の変化がある。肝臓は、独特の血液供給ネットワークを有する。肝臓への新鮮な血液の主な供給源は、肝動脈からの動脈流入である。しかし、肝臓には腹部の門脈という二次的な血液供給がある。動脈血と静脈の両方で、これらの供給源の機能は異なる。肝動脈からの血液の拍動流は、他の動脈流と同様に収縮期の直後に生じ、血液供給は心臓から直接来る。門脈からの血液の流入は心臓周期の後期に起こり、肺でろ過される血液を含んでいる。病変に血液を供給するために発達する血管網は一般に動脈血であるが、正常実質に供給される血液は一般に静脈性であることが分かっている。したがって、これらの2つの供給源からの血流の相対的なタイミング及び量は、それらが別々に区別され得る場合、有効な病変診断をもたらし得る。血液のこれらの異なる流れを区別することができる1つの技術は、マイクロバブル造影剤による超音波造影画像である。典型的なプロシージャでは、被検体が造影剤のボーラス注入、又は薬剤の連続注入のいずれかで注入される。ボーラス注射の後、肝動脈血供給から造影剤が到達すると肝臓の腫瘍が照明される。肝臓内の正常組織は、造影剤のボーラスが肺を通過した後に門脈を通って肝臓に入ると、後に照明される。この後の時点では、腫瘍は周辺の正常組織と同様か、それ以下の明るさで現れる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの血流状態は造影剤注入の開始に対して異なる時間に発生し、一度には動脈血流、別の時間には静脈血流によって特徴付けられるので、これらの異なる血流が造影剤相の間に発生する時間にこれらの異なる血流を最良に検出するように超音波システムの動作を調整することが再び望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の原理によれば、造影剤ウォッシュイン、ウォッシュアウトの間にシステム動作を自動的に変更して、造影剤撮像プロシージャの間に血液及び造影剤流の異なる状態を撮像するためにシステムを最適化する超音波システムが記載される。タイマーは関心領域への注入又は薬剤の到達の開始からの時間を追跡し、システム動作の一つ又はそれより多くの変化が、手続き中に呼び出される。プロシージャの異なる部分に対して最適化され得る動作の中には、超音波送信及び受信信号処理、ならびに画像処理がある。このプロセスはユーザによる制御操作を必要とせずにシステム動作の変化が行われるように、完全に自動化することができる。代替の実施形態では、ユーザが例えば、時間強度曲線のピークを観察することによって、いつウォッシュイン、ウォッシュアウト切り替えが生じるかを決定し、同時に複数の送信/受信パラメータを変更する制御を作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の原理に従って構成される超音波診断撮像システムをブロック図形式で示す。
【
図2】コントラスト強調撮像プロシージャ中に、画像処理における基本周波数成分及び高調波周波数成分の含有を変化させるための方法を示す図である。
【
図3】コントラスト強調撮像プロシージャ中に流速感度及び画像ノイズ低減を変更する方法を示す図である。
【
図4】コントラスト強調画像プロシージャ中に超音波パルス送信周波数を変更する方法を示す図である。
【
図5】コントラスト強調撮像プロシージャ中に超音波送信パルス長を変更するための方法を示す。
【
図6】コントラスト強調撮像プロシージャ中にディスプレイの画像フレームレートを変更する方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
まず
図1を参照すると、本発明の原理に従って構成される超音波システムがブロック図形式で示されている。超音波プローブ100は超音波パルスを送信し、超音波エコー信号を受信する超音波トランスデューサ素子のアレイ102を含む。アレイは、二次元画像のための一次元直線状又は湾曲アレイであってもよく、又は二次元又は三次元での電子ビームステアリング及び集束のためのトランスデューサ素子の二次元マトリックスであってもよい。アレイ102内の超音波トランスデューサ素子は伝送コントローラ28の制御の下で、その時限作動によって超音波エネルギのビームを伝送し、各伝送に応答して戻されるエコーを受信する。送信される超音波エネルギからのエコーはアレイ102のトランスデューサ素子によって受信され、これは送信/受信(T/R)スイッチ22を介して結合され、システムがデジタルビームフォーマ30を使用するときにアナログ/デジタル変換器によってデジタル化されるエコー信号を生成する。代替的に、アナログビームフォーマが使用されてもよい。超音波システムの制御、及びプローブ選択及びROI(関心領域)描写のような撮像のための様々な制御設定の制御は、超音波システムの様々な回路及びプロセッサに結合される、鍵、押しボタン、及びトラックボール又はコンピュータマウスのようなユーザ制御パネル20の制御のユーザ操作によって行われる。図示のシステムでは、ユーザ制御が送信コントローラ28、ビームフォーマ30、信号プロセッサ24、及びコントラスト画像プロセッサ38にユーザ入力を提供するように結合される。
【0010】
アレイ102のトランスデューサ素子からのエコー信号サンプルは、ビームフォーマ30によって遅延され、合計されて、画像に対するスキャンライン方向に沿ったコヒーレントエコー信号を形成する。次いで、デジタルコヒーレントエコー信号は、信号プロセッサ24によってフィルタリングされ、これはまた、空間的又は周波数複合化又は持続性処理によるようにノイズ低減を実行し得る。また、信号プロセッサは、コヒーレントエコー信号の周波数帯域を、より低い又はベースバンド周波数範囲にシフトさせることができる。信号プロセッサは例えば、米国特許第5,833,613号(Averkiouら)に示されるように構成することができる。ドップラー処理の場合のように位相情報が必要な場合には、直交(I及びQ)復調がエコー信号に対して行われることもある。この実施形態では、周波数foを中心とする送信帯域及び受信機周波数帯域はビームフォーマ30が周波数2foを中心とする高調波周波数帯域を含むような送信帯域とは別の周波数帯域を自由に受信できるように、個別に制御される。
【0011】
ビーム形成され処理されるコヒーレントエコー信号は、非線形信号分離器32に結合される。非線形信号分離器は第二高調波エコー信号をハイパスフィルタで分離することができるが、好ましくはパルス反転技術によって造影剤マイクロバブルから戻されるエコーの高調波周波数を分離する。このパルス反転技術では複数の、異なる位相を有する(反転される)パルスの画像位置への伝送から生じるエコー信号が基本信号成分を打ち消し、高調波成分を強調するために加算的に結合され、したがって、高調波帯域2fo内のエコー信号を生成する。あるいは、高調波信号が米国特許に記載されているように、振幅変調パルス反転によって分離することができる。5,577,505(Brock Fisherら)同じエコー信号を減算結合して、基本周波数帯域foのエコー信号を生成する。好ましいパルス反転技術は例えば、米国特許第6,186,950号(Averkiouら)及び米国特許第5,706,819号(Hwangら)に記載されている。マイクロバブルのような造影剤からの高調波エコー信号は、コントラスト画像プロセッサ38に結合される。造影剤はしばしば、血管をより明確に描写するために、又は 例えば、米国特許第6,692,438号(Skyba ら)に記載されるような組織の微小血管系の潅流検討を行うために使用される。
図1に示す実施例では、造影剤からのエコーを使用して、画像フィールド内の選択されるROI(個々の画素位置又は画素群)からコントラスト画像及び時間強度曲線(TIC)の両方を生成する。パラメトリックコントラスト画像の場合、時間強度曲線を形成する画素領域に対して3×3の画素群が好ましい。コントラスト画像プロセッサは、画像フィールド内の各点からの高調波周波数エコーの振幅(又は包絡線)検出によって解剖学的コントラスト画像を生成する。エコーが直交復調されるときにこれを行う1つの方法は、(I
2 +Q
2)
1/2の形式で各々の画素位置でシグナルの大きさを計算することである。これらのコントラスト強度信号は、空間的に定義される画像のディスプレイのためにサンプリングをR―θ座標からデカルト(x,y)座標に変換する走査変換によって所望のディスプレイフォーマットにマッピングされる。
【0012】
基本周波数エコー信号は、規格Bモード組織画像を生成するBモードプロセッサ36に結合される。Bモードプロセッサはコントラスト画像プロセッサと同様に動作するが、基本周波数エコーで動作する。エコー信号は、振幅(エンベロープ)が検出され、スキャン変換されて、画像フィールド内の組織の空間的に描出される画像が生成される。造影及びBモード画像は、画像ディスプレイ42上に画像を表示するのに必要な処理を実行するディスプレイプロセッサ40に結合される。これは、2つの画像を同時に並べて表示することを含むことができる。それはまた、潅流パラメータがパラメータの計算に導いた造影剤が位置する組織構造に関連して示されるように、潅流パラメータの色をBモード画像上に重ねることを含んでもよい。
【0013】
造影剤マイクロバブルから戻される高調波周波数信号はまた、造影剤ウォッシュイン及びウォッシュアウトの時間強度曲線を形成することによって、造影剤ウォッシュイン及びウォッシュアウトを測定するために使用され得る。時間強度曲線は、コントラスト画像内の各点(画素)に対してTICプロセッサ34によって形成される。造影剤のウォッシュイン及びウォッシュアウト中に取得される高調波信号振幅を使用して、各画素位置におけるコントラスト強度の曲線が米国特許第2011/0208061号(チャン)に記載されているように、TICプロセッサによって計算される。次いで、曲線は、TICプロセッサによって、瞬時造影剤潅流、ピーク造影剤潅流、又は潅流速度などの好ましい表示パラメータに変換される。ROI内の選択される位置に対する特定の時間強度曲線は、グラフィックプロセッサ26によってグラフィック表示することもできる。パラメトリック潅流画像の場合、ROI内の各画素位置における各曲線の所望のパラメータはグラフィックプロセッサ26内のカラーマップルックアップテーブルに適用され、ここで、パラメータは対応する色値に変換される。色は例えば、カラーフロー撮像の場合に行われるように、ある範囲の色のものとすることができる。次に、得られた色パラメータの一つ又はそれより多くのマップを、解剖学的に対応するBモード又はコントラスト画像上に重ね合わせ、潅流のパラメータ画像を生成する。画像は表示プロセッサ40に結合され、パラメトリック画像を単独で又はBモードプロセッサからのコントラスト画像又はBモード画像と並べて画像表示器42に表示する。
【0014】
本発明の原理によれば、
図1の超音波システムは造影剤の注入から、又はROIへの造影剤のボーラスの到達から経過した時間を追跡するコントラストタイマ50を有し、ROIは、ROIからのエコー信号の高調波成分の増加の検出によって自動的に検出可能である。時間測定は、造影剤注入中に1回以上の時間でシステム動作の1つ以上の変化を開始する変化コントローラ52に結合される。あるいは、変化コントローラが時間強度曲線のピークのような予め決定されるイベントの観察時に、ユーザによって作動させることができる。このようにして、コントラストウォッシュイン、ウォッシュアウトの予め決定される期間中の画像のためにシステムを最適化する、システム動作における所望の変化は、変化コントローラの動作によって生じる。変化コントローラは超音波送信動作に所望変化をもたらすために送信コントローラ28に、ビーム形成動作に所望変化をもたらすためにビームフォーマ30に、信号処理に所望変化をもたらすために信号プロセッサ24に、及びコントラスト画像処理に所望変化をもたらすためにコントラスト画像プロセッサ結合される。コントラストタイマ及び変化コントローラの動作によって、コントラスト撮像プロシージャ中のシステム動作の変更は、臨床医が造影剤はそのウォッシュイン及びウォッシュアウト位相で身体に適用され、身体を通過するときに、超音波画像から注意をそらす必要なしに、自動的に行われる。
【0015】
コントラスト強調撮像プロシージャを最適化するための
図1のシステムの使用の一例を
図2に示す。この例では、発達中の病変の血管系における血流が検査されている。病変に供給する血管内の流速は周囲の正常な実質の微小血管系に注入する流速よりも大きく、これらのより大きな血管内のコントラストの流れは実質潅流よりもウォッシュイン、ウォッシュアウトサイクルにおいて早期に生じるので、システムは早期段階の高速流に感受性であるように最適化される。プロシージャのステップ60において、被検体の血流への造影剤の注入が開始される。臨床医は制御パネル20上のボタンを押し、これにより、ステップ62においてコントラストタイマ50が開始される。造影剤注入の開始時に、システムは、ステップ64において、造影剤画像プロセッサによる画像処理において基本周波数信号成分を含むように設定される。非線形信号分離がパルス反転技術によって実行されているとき、2つの送信イベントから戻されるエコーが相補的であるように、画像フィールド内に動きがほとんど又は全くないことが重要である。しかし、エコーが流れる血液から戻ってくるとき、これは運動による場合ではなく、パルス反転処理は実際には2パルス運動検出器として作用する。これは、病変の血管内の血流を検出するのに理想的であり、したがって、システムはこの時点で、この血流の動きを撮像するために、基本周波数帯域内のこれらの動き感知信号をコントラスト画像プロセッサに適用するように設定される。また、コントラスト画像プロセッサはこの間に、ドップラー検出器として動作し、撮像のための血管内の流速の測度を生成するように調整することができる。速度画像がコントラスト画像プロセッサ38によって生成され、この画像はBモードプロセッサ36によって生成される組織画像に重ね合わされて、血管内の血流速度を描写し、これは、ステップ68において臨床医に表示される。このようにして、超音波システムは、この時点で、病変に栄養を供給する血管内の比較的高い血流に敏感になるように調整される。
【0016】
造影剤の注入が続くと、造影剤は病変の血管と同様に実質の微小血管内を流れ始める。コントラストの両方の領域を最適に見るために、コントラストタイマ50は、ウォッシュイン、ウォッシュアウトサイクルの後の時間に変化コントローラ52をトリガして、画像処理を変更する。コントラスト画像プロセッサ38への変更コマンドはステップ64でコントラスト画像プロセッサによる基本信号の使用を終了し、ステップ66に示すように、コントラスト画像プロセッサは、非線形信号分離器32からの高調波信号を有するコントラスト画像を生成する。このとき、柔組織は高調波コントラスト信号で明るくなる。ステップ68において、高調波コントラスト画像が臨床医に表示され、血管流及び実質潅流の両方が臨床医によって観察される。このシステム最適化の変更は連続的に変化するコントラスト画像が観察されているときに、任意の制御パネル制御を操作するように臨床医を注意散漫にする必要なしに、コントラスト注入プロセスの所定の時間に自動的に行われる。
【0017】
コントラスト強調撮像プロシージャを最適化するための
図1のシステムの使用の別の例を
図3に示す。ステップ60、62、68については既に説明した。この第2の例では、ステップ70に示されるように、超音波システムは最初に、高血流速度検出に対して感度を有するように調整される。特に、画像ノイズ低減努力は最小化され、特にノイズ低減のために時間処理を使用するものは最小化される。従って、より大きな血管内への造影剤の到達のような高速流のフレーム間の変化は、時間的なぼやけなしに観察することができる。造影剤がウォッシュイン、ウォッシュアウトサイクルの後半に関心領域の全ての領域に到達し、安定化し始めたとき、変化コントローラ52はより大きなノイズ低減処理へのステップ72の変化を開始し、その結果、柔組織内の比較的静止したマイクロバブルを明確に観察することができる。これは、例えば、送信コントローラ28、ビームフォーマ30、及び信号プロセッサ24に、複数の画像を空間的に合成して画像内のスペックルノイズを低減するように命令することによって行うことができる。別の例は、信号プロセッサによる連続する画像の持続処理の開始を命令することである。注入プロセスのこの後の段階では、システムが実質潅流のより明瞭さのために最適化される。
【0018】
コントラスト強調撮像プロシージャを最適化するための
図1のシステムの使用の別の例を
図4に示す。この例では、超音波システムが最初に、ステップ80に示されるように、より低い送信パルス周波数で撮像を開始する。送信コントローラ28及びトランスデューサアレイ102によるより低いパルス周波数の使用はより大きな共鳴を引き起こし、したがって、造影剤のより大きなマイクロバブルからより大きなエコー信号帰還をもたらす。より大きな微小気泡は例えば、病変のより大きな血管内を流れることが予想される。肝臓診断では、肺で血液がろ過され、主としてより小さなマイクロバブルのみが残っている門脈段階の静脈血流と比較して、心臓から直接来る動脈血流ではより大きなマイクロバブルが期待されるのであろう。より低い送信周波数の最適化は、動脈流がコントラスト強調肝臓検査において門脈流とより容易に区別されることを可能にする。
【0019】
コントラストタイマがコントラストプロシージャの所定の時間に達すると、変化コントローラ52はステップ82に示すように、送信コントローラ28をより高い送信パルス周波数の使用に変更させる。より高いパルス周波数は、造影剤のより小さい微小気泡と最も強く共振する。これは、例えば、微小血管系が細すぎて、より大きな微小気泡の通過を可能にしない、実質中の造影剤を撮像するための超音波システムを最適化する。それはまた、血流がより小さい微小気泡によって大部分が占められる肝臓検査中の門脈流のより最適な撮像に向けてシステムを最適化する。変化コントローラは、この例ではシステムの送信信号処理を変更している。
【0020】
図1のシステムを使用して、再び送信制御を介してコントラスト強調撮像プロシージャを最適化する別の例が
図5に示されている。この例では、超音波システムがステップ90に示されるように、ウォッシュイン、ウォッシュアウトサイクルの初期部分の間、より短いパルス(より少ないサイクル)を送信するように最初に調整される。短い送信パルスの使用はROI内のコントラスト流速が比較的高い、速度検出がコントラスト画像プロセッサによって実行されている場合、コントラストボーラスの初期到達によく適している。サイクルのウォッシュアウト位相の後に、柔組織が潅流され、流速が低くなった後、ステップ92で示されるように、より長い送信パルスの使用によって、低流量検出に対する感度が改善される。変化コントローラ52は画像内のより大きな流量感度のために、ウォッシュイン、ウォッシュアウトサイクルの後の部分の間、より長い送信パルスの使用に送信コントローラ28による変化をもたらす。
【0021】
コントラスト強調撮像プロシージャを最適化するための
図1のシステムの使用の別の例を
図6に示す。この例では、超音波システムがステップ100に示すように、ウォッシュインフェーズ中に、より高いフレームレートのディスプレイを使用することによって、コントラスト流の急激な変化を最適に撮像するように、最初に調整される。これにより、造影剤のボーラスがROIの血管に到達する際に、ROI内の造影剤の急速な蓄積をより明確に撮像することが可能になる。これはまた、肝臓造影撮像プロシージャの間に、動脈流のより明確な画像を提供し得る。プロシージャのウォッシュアウト位相の間、コントラストの急速な蓄積もはや存在しないが、ROIにおけるコントラストの濃度のゆっくりとした低下が存在する。この位相に対して、変化コントローラ52はステップ102に示されるように、超音波システムの送信、受信、及び信号処理コンポーネントを指令して、ディスプレイのより低いフレームレートに変化させる。これは、ROI内のより緩やかに変化する状態によく適合する。例えば、より低いフレームレートは、より良い空間分解能(ライン密度を増加させることによる)又はより長いバブル持続時間(1秒当たりの送信イベントの数を減少させることによる)とトレードオフすることができる。
【0022】
当業者であれば、他の変形及び修正を容易に思いつく。例えば、実施例に示される異なる変化を組み合わせることができる。例えば、
図6の方法のフレームレート変化は、
図4及び
図5に示すような送信パルス周波数又は長さの変化、ならびに
図3に示すようなより多くのノイズ低減の開始と組み合わせることもできる。変化コントローラによって呼び出される変更は、瞬間的である必要はなく、経時的に徐々に生じるより遅い変化変更であってもよい。TICプロセッサ34を有する実施態様ではコントラストタイマを、TICプロセッサによって生成される時間強度曲線で置き換えることが可能であり、システム動作の変化は時間強度曲線によって区切られた時間、持続時間、又はフローイベントに関して生じる。したがって、システム動作の変化は、コントラストウォッシュインのピークの発生など、ウォッシュイン、ウォッシュアウトサイクルの事象に応答して造影する。診断性能を改善するために呼び出すことができる受信信号経路に対する他の変化には、信号感度を改善するためのウォッシュアウト中の利得/TGCの増加、信号顕著性を改善するためのウォッシュアウト中のダイナミックレンジの減少、及び動脈相中に一般に遭遇する単一気泡応答と比較して遅い相中の気泡応答の拡散性質を考慮するためのウォッシュアウト中の画像処理アルゴリズムの変化が含まれる。
【0023】
コントラストエコー信号データを取得し、それを処理して最適化されるコントラスト画像、特に
図1の超音波システムの構成要素構造を形成する超音波システムは、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの組み合わせで実装されてもよいことは留意される。超音波システムの様々な実施形態及び/又は構成要素、例えば、モジュール、又はその中の構成要素及びコントローラは、一つ又はそれより多くのコンピュータ又はマイクロプロセッサの一部として実装されてもよい。コンピュータ又はプロセッサは例えばインターネットにアクセスするために、計算装置、入力装置、表示ユニット及びインターフェースを含むことができる。コンピュータ又はプロセッサは、マイクロプロセッサを含むことができる。マイクロプロセッサは例えば、以前に取得されるコントラスト画像を記憶するPACSシステムにアクセスするために、通信バスに接続されてもよい。コンピュータ又はプロセッサはまた、メモリを含んでもよい。変化コントローラ52のための所定の変更時間を記憶するメモリなどのメモリデバイスは、ランダムアクセスメモリ及びリードオンリーメモリを含んでもよい。コンピュータ又はプロセッサはさらに、記憶装置を含み、これは、ハードディスクドライブ、又はフロッピーディスクドライブ、光ディスクドライブ、ソリッドステートサムドライブなどのリムーバブル記憶ドライブであってもよい。記憶装置は、コンピュータプログラム又は他の命令をコンピュータ又はプロセッサにロードするための他の同様の手段であってもよい。
【0024】
本明細書で使用されるように、「コンピュータ」又は「モジュール」又は「プロセッサ」という用語は、マイクロコントローラ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、ASIC、論理回路、及び本明細書で説明される機能を実行することができる任意の他の回路又はプロセッサを使用するシステムを含む、任意のプロセッサベース又はマイクロプロセッサベースのシステムを含むことができる。上記の例は、例示的なものにすぎず、したがって、これらの用語の定義及び/又は意味を決して限定することを意図するものではない。
【0025】
コンピュータ又はプロセッサは入力データを処理するために、1つ以上の記憶素子に記憶される命令のセットを実行する。記憶素子はまた、所望又は必要に応じて、データ又は他の情報を記憶してもよい。記憶素子は、処理マシン内の情報源又は物理的メモリ素子の形態であってもよい。コントラストデータの取得、ならびに上述の時間強度曲線及びパラメータの計算を含む超音波システムの命令のセットは、本発明の様々な実施形態の方法及びプロセスなどの特定の動作を実行するように処理機械としてコンピュータ又はプロセッサに命令する様々なコマンドを含むことができる。
【0026】
命令のセットは、ソフトウェアプログラムの形成であってもよい。ソフトウェアは、システムソフトウェア又はアプリケーションソフトウェアのような様々な形態であってもよく、有形及び一時的でないコンピュータ可読媒体として具体化されてもよい。さらに、ソフトウェアは、別個のプログラム又はモジュールの集合体、より大きなプログラム内のプログラムモジュール、又はプログラムモジュールの一部の形成であってもよい。また、このソフトウェアは、オブジェクト指向プログラミングの形態でのモジュール式プログラミングを含んでもよい。処理装置による入力データの処理は、オペレータコマンドに応じて、又は前の処理の結果に応じて、又は他の処理装置による要求に応じて行われてもよい。
【0027】
さらに、以下のクレームの限定は手段プラス関数形式では記載されておらず、35 U.S.C.第112条第6段落に基づいて解釈されることを意図されていない。ただし、当該クレーム限定が明示的に「手段」という語句を使用し、その後にさらなる構造を欠く機能記述が続く場合はこの限りでない。