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特許7561346画像管理装置、画像管理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-26
(45)【発行日】2024-10-04
(54)【発明の名称】画像管理装置、画像管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/18 20120101AFI20240927BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020177494
(22)【出願日】2020-10-22
(65)【公開番号】P2022068683
(43)【公開日】2022-05-10
【審査請求日】2023-09-25
(73)【特許権者】
【識別番号】519046144
【氏名又は名称】坂 憲一
(73)【特許権者】
【識別番号】509317715
【氏名又は名称】株式会社テックリンク
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】弁理士法人湘洋特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】坂 憲一
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-110004(JP,A)
【文献】国際公開第2007/116736(WO,A1)
【文献】特開2008-236159(JP,A)
【文献】特開2019-016100(JP,A)
【文献】特開2019-200653(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のユーザが扱う第1の端末装置からアップロードされた、前記第1のユーザが撮影者となり第2のユーザを被写体として撮影した画像を画像DBに保管するアップロード処理部と、
前記画像DBに保管されている前記画像をダウンロードするためのアクセス情報を生成するアクセス情報生成部と、
生成された前記アクセス情報に基づいて前記画像DBにアクセスした前記第2のユーザが扱う第2の端末装置に対して前記画像をダウンロードさせるダウンロード処理部と、
前記第1のユーザ及び前記第2のユーザに対して前記画像の商業的利用に対する許諾を確認する許諾確認部と、
前記第1のユーザ及び前記第2のユーザから前記画像の商業的利用に対する許諾が得られた場合、商業的利用が可能となるように前記画像を管理する画像管理部と、を備え
前記許諾確認部は、
前記第1の端末装置から前記画像がアップロードされる前に、前記第1の端末装置に第1の許諾確認画面を表示させ、前記第1の許諾確認画面に対する前記第1のユーザの入力に基づき、前記第1のユーザが撮影した前記画像の商業的利用に対する許諾を確認し、
前記第2の端末装置に前記画像がダウンロードされた後に、前記第2の端末装置に第2の許諾確認画面を表示させ、前記第2の許諾確認画面に対する前記第2のユーザの入力に基づき、前記第2のユーザが前記被写体となった前記画像の商業的利用に対する許諾を確認する
ことを特徴とする画像管理装置。
【請求項2】
請求項に記載の画像管理装置であって、
前記画像管理部は、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの少なくとも一方から前記画像の商業的利用に対する許諾が得られなかった場合、前記画像DBに保管された前記画像を、アップロードを起点とする所定の期間が経過した後に削除する
ことを特徴とする画像管理装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の画像管理装置であって、
前記画像管理部は、前記第2のユーザからの削除要請に応じ、前記画像DBに保管された、前記第2のユーザが写っている画像を削除する
ことを特徴とする画像管理装置。
【請求項4】
請求項1~のいずれか一項に記載の画像管理装置であって、
前記アクセス情報生成部は、第1の端末装置から前記画像がアップロードされた後に前記アクセス情報を生成する
ことを特徴とする画像管理装置。
【請求項5】
請求項1~のいずれか一項に記載の画像管理装置であって、
前記アクセス情報生成部は、第1の端末装置から前記画像がアップロードされる前に予め前記アクセス情報を生成する
ことを特徴とする画像管理装置。
【請求項6】
請求項1~のいずれか一項に記載の画像管理装置であって、
前記ダウンロード処理部は、商業的利用が可能とされた前記画像を、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザとは異なる第3のユーザが扱う第3の端末装置に対してダウンロードさせる
ことを特徴とする画像管理装置。
【請求項7】
請求項1~のいずれか一項に記載の画像管理装置であって、
前記第1のユーザは、利用登録済みであり、
前記第2のユーザは、利用登録済み、または未登録である
ことを特徴とする画像管理装置。
【請求項8】
画像管理装置による画像管理方法であって、
第1のユーザが撮影者となり第2のユーザを被写体として撮影した画像を、前記第1のユーザが第1の端末装置を用いてアップロードする前に、前記第1の端末装置に第1の許諾確認画面を表示させ、前記第1の許諾確認画面に対する前記第1のユーザの入力に基づき、前記第1のユーザが撮影した前記画像の商業的利用に対する許諾を前記第1のユーザに確認する第1の許諾確認ステップと、
前記第1の端末装置からアップロードされた前記画像を画像DBに保管するアップロード処理ステップと、
前記画像DBに保管されている前記画像をダウンロードするためのアクセス情報を生成するアクセス情報生成ステップと、
生成された前記アクセス情報に基づいて前記画像DBにアクセスした前記第2のユーザが扱う第2の端末装置に対して前記画像をダウンロードさせるダウンロード処理ステップと、
前記第2の端末装置に第2の許諾確認画面を表示させ、前記第2の許諾確認画面に対する前記第2のユーザの入力に基づき、ダウンロードした、前記第2のユーザが前記被写体となった前記画像の商業的利用に対する許諾を前記第2のユーザに確認する第2の許諾確認ステップと、
前記第1のユーザ及び前記第2のユーザから前記画像の商業的利用に対する許諾が得られた場合、商業的利用が可能となるように前記画像を管理する画像管理ステップと、
を含むことを特徴とする画像管理方法。
【請求項9】
コンピュータを、
第1のユーザが扱う第1の端末装置からアップロードされた、前記第1のユーザが撮影者となり第2のユーザを被写体として撮影した画像を画像DBに保管するアップロード処理部と、
前記画像DBに保管されている前記画像をダウンロードするためのアクセス情報を生成するアクセス情報生成部と、
生成された前記アクセス情報に基づいて前記画像DBにアクセスした前記第2のユーザが扱う第2の端末装置に対して前記画像をダウンロードさせるダウンロード処理部と、
前記第1のユーザ及び前記第2のユーザに対して前記画像の商業的利用に対する許諾を確認する許諾確認部と、
前記第1のユーザ及び前記第2のユーザから前記画像の商業的利用に対する許諾が得られた場合、商業的利用が可能となるように前記画像を管理する画像管理部と、して機能させ
前記許諾確認部は、
前記第1の端末装置から前記画像がアップロードされる前に、前記第1の端末装置に第1の許諾確認画面を表示させ、前記第1の許諾確認画面に対する前記第1のユーザの入力に基づき、前記第1のユーザが撮影した前記画像の商業的利用に対する許諾を確認し、
前記第2の端末装置に前記画像がダウンロードされた後に、前記第2の端末装置に第2の許諾確認画面を表示させ、前記第2の許諾確認画面に対する前記第2のユーザの入力に基づき、前記第2のユーザが前記被写体となった前記画像の商業的利用に対する許諾を確認する
ことを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像管理装置、画像管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、撮影者(以下、ユーザAと称する)がその場で出会った被撮影者(以下、ユーザBと称する)を撮影し、その写真や動画(以下、単に画像と称する)をユーザBに渡すには、ユーザAがユーザBのメールアドレス、電話番号、SNSアドレス等の連絡先を聞き出して該連絡先に画像を送信する方法がある。しかしながら、画像を受け取れるとしてもその場で出会った人(いまの場合、ユーザA)に対して自己の連絡先を知らせることに抵抗を感じる人(いまの場合、ユーザB)も多い。
【0003】
ユーザBが自己の連絡先をユーザAに知らせることなく画像を受け取る方法に関連し、例えば特許文献1には「自機をアクセスポイントとする無線ネットワークを形成する形成手段と、二次元コードを生成する生成手段と、を備える通信装置であって、情報端末への画像データの送信指示を受け付けると、無線ネットワークを形成するとともに、形成した無線ネットワークのネットワーク情報を示す第1の二次元コードを生成して表示し、前記情報端末が前記第1の二次元コードを用いて前記無線ネットワークに接続すると、送信対象である画像データのアクセス情報を示す第2の二次元コードを生成して表示することを特徴とする通信装置」が記載されている。
【0004】
また、ユーザBが自己の連絡先をユーザAに知らせることなく画像を受け取る方法として、オンラインストレージサービスを利用する方法がある。具体的には、ユーザAがユーザBを撮影した画像をオンラインストレージサービスにアップロードし、オンラインストレージサービスのダウンロードURLを印刷した名刺等の印刷物をユーザBに渡し、ユーザBが、スマートフォン等のブラウザを用いて該URLにアクセスし、オンラインストレージサービスから画像をダウンロードする方法である。なお、オンラインストレージサービスにアップロードされた画像は、通常、アップロードしたユーザAが削除するか、一定期間後に削除されるか、ユーザBによるダウンロード後に削除される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2019-208181号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
オンラインストレージサービスを用いた場合、手順は面倒ではあるが、ユーザBが自己の連絡先をユーザAに知らせることなく画像を受け取るという目的は達成できる。
【0007】
ところで、オンラインストレージサービスにアップロードされた画像は、商業的利用が想定されていない。ここで、商業的利用とは、例えば、店舗やイベント会場等に客として訪れたユーザBをユーザAが撮影し、その画像を、当事者であるユーザA,Bとは異なる第三者(以下、ユーザCと称する)が宣伝、広告、マーケティング等に用いることを指す。
【0008】
なお、仮にオンラインストレージサービスにアップロードされた画像を商業的に利用するとしても、当事者双方の許諾なしでは撮影者の著作権と被撮影者の肖像権を適切に保護することができない。
【0009】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、撮影された画像を当事者以外の第三者が容易に商業的に利用できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下のとおりである。
【0011】
上記課題を解決すべく、本発明の一態様に係る画像管理装置は、第1のユーザが扱う第1の端末装置からアップロードされた画像を画像DBに保管するアップロード処理部と、前記画像DBに保管されている画像をダウンロードするためのアクセス情報を生成するアクセス情報生成部と、生成された前記アクセス情報に基づいて前記画像DBにアクセスした第2のユーザが扱う第2の端末装置に対して前記画像をダウンロードさせるダウンロード処理部と、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザに対して前記画像の商業的利用に対する許諾を確認する許諾確認部と、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザから前記画像の商業的利用に対する許諾が得られた場合、商業的利用が可能となるように前記画像を管理する画像管理部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
前記第1のユーザは、前記画像の撮影者とすることができ、前記第2のユーザは、前記画像に写っている被撮影者とすることができる。
【0013】
前記画像管理部は、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザの少なくとも一方から前記画像の商業的利用に対する許諾が得られなかった場合、前記画像DBに保管された前記画像を、アップロードを起点とする所定の期間が経過した後に削除することができる。
【0014】
前記画像管理部は、前記第2のユーザからの削除要請に応じ、前記画像DBに保管された、前記第2のユーザが写っている画像を削除することができる。
【0015】
前記アクセス情報生成部は、第1の端末装置から前記画像がアップロードされた後に前記アクセス情報を生成することができる。
【0016】
前記アクセス情報生成部は、第1の端末装置から前記画像がアップロードされる前に予め前記アクセス情報を生成することができる。
【0017】
前記許諾確認部は、前記第1の端末装置が前記画像をアップロードする前に前記第1のユーザに対して商業的利用に対する許諾を確認し、前記第2の端末装置が前記画像をダウンロードした後に前記第2のユーザに対して商業的利用に対する許諾を確認することができる。
【0018】
前記ダウンロード処理部は、商業的利用が可能とされた前記画像を、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザとは異なる第3のユーザが扱う第3の端末装置に対してダウンロードさせることができる。
【0019】
前記第1のユーザは、利用登録済みとすることができ、前記第2のユーザは、利用登録済み、または未登録とすることができる。
【0020】
本発明の他の一態様に係る画像管理方法は、前記第1のユーザに対してアップロードする画像の商業的利用に対する許諾を確認する第1の許諾確認ステップと、第1のユーザが扱う第1の端末装置からアップロードされた画像を画像DBに保管するアップロード処理ステップと、前記画像DBに保管されている画像をダウンロードするためのアクセス情報を生成するアクセス情報生成ステップと、生成された前記アクセス情報に基づいて前記画像DBにアクセスした第2のユーザが扱う第2の端末装置に対して前記画像をダウンロードさせるダウンロード処理ステップと、前記第2のユーザに対してダウンロードした前記画像の商業的利用に対する許諾を確認する第2の許諾確認ステップと、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザから前記画像の商業的利用に対する許諾が得られた場合、商業的利用が可能となるように前記画像を管理する画像管理ステップと、を含むことを特徴とする。
【0021】
本発明のさらに他の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、第1のユーザが扱う第1の端末装置からアップロードされた画像を画像DBに保管するアップロード処理部と、前記画像DBに保管されている画像をダウンロードするためのアクセス情報を生成するアクセス情報生成部と、生成された前記アクセス情報に基づいて前記画像DBにアクセスした第2のユーザが扱う第2の端末装置に対して前記画像をダウンロードさせるダウンロード処理部と、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザに対して前記画像の商業的利用に対する許諾を確認する許諾確認部と、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザから前記画像の商業的利用に対する許諾が得られた場合、商業的利用が可能となるように前記画像を管理する画像管理部と、して機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、撮影された画像を当事者以外の第三者が容易に商業的に利用することが可能となる。
【0023】
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る利用許諾システムの構成例を示す図である。
図2図2は、画像管理装置の構成例を示す図である。
図3図3は、ユーザ情報DB(データベース)のデータ構造の一例を示す図である。
図4図4は、画像DBのデータ構造の一例を示す図である。
図5図5は、利用許諾システムによる動作概要の一例を説明するタイミングチャートである。
図6図6は、画像をアップロードする際の一連の画面表示例を示す図である。
図7図7は、画像をアップロードする際の一連の画面表示例を示す図である。
図8図8は、画像をダウンロードする際の一連の画面表示例を示す図である。
図9図9は、画像をダウンロードする際の一連の画面表示例を示す図である。
図10図10は、画像の削除を要請する際の一連の画面表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明に係る一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、一実施形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。同様に、以下の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。
【0026】
<本発明の一実施形態に係る利用許諾システム10>
図1は、本発明の一実施形態に係る利用許諾システム10の構成例を示している。
【0027】
利用許諾システム10は、撮影者であるユーザAがユーザBを被撮影者(被写体)として撮影した画像を、当事者であるユーザA,Bとは異なる第三者であるユーザCによる商業的な利用を容易に実現するものである。
【0028】
ここで、撮影した画像とは、静止画像(写真)に限らず動画像(ビデオ)を含む。画像のデータ形式については任意であり、一般的なものであれば、その種類は限定されない。
【0029】
利用許諾システム10は、ネットワーク11を介して接続された、端末装置20、端末装置30、画像管理装置40、及び端末装置50を備える。なお、同図には、端末装置20、端末装置30、及び端末装置50をそれぞれ1台ずつ図示しているが、これらは多数存在し得る。また、画像管理装置40についても複数存在してもよい。
【0030】
ネットワーク11は、インターネット、携帯電話通信網等に代表される双方向通信網である。
【0031】
端末装置20は、撮影者であるユーザAによって使用される。端末装置20及びユーザAは、本発明の第1の端末装置及び第1のユーザに相当する。
【0032】
ユーザAは、画像のアップロードに際し、予め画像管理装置40に対して利用登録を行う必要がある。
【0033】
端末装置20は、スマートフォンやタブレット型コンピュータ等の携行可能なコンピュータが想定される。ただし、端末装置20は、デスクトップ型やノート型のパーソナルコンピュータ等の一般的なコンピュータであってもよい。
【0034】
端末装置20は、ネットワーク11を介して画像管理装置40に接続するブラウジング機能を備える。ブラウジング機能は、端末装置20にてブラウザ(アプリケーションプログラム)を実行することにより実現される。さらに、端末装置20は、内蔵するカメラユニットによって画像を撮影する撮影機能、及びデジタルカメラや半導体メモリ等から画像を取得する取得機能の少なくとも一方を備え、ユーザAが撮影した画像を保存することができる。端末装置20は、撮影した画像、または保存している画像を、ブラウジング機能により画像管理装置40にアクセスしてアップロードする一連の動作を実行することができる。
【0035】
ただし、ブラウジング機能を用いる代わりに、利用許諾システム10を利用するための専用のアプリケーションプログラムを端末装置20にインストールし、該専用のアプリケーションプログラムにより、画像をアップロードする一連の動作を実行するようにしてもよい。
【0036】
端末装置30は、被撮影者となるユーザBによって使用される。端末装置30及びユーザBは、本発明の第2の端末装置及び第2のユーザに相当する。端末装置30は、ユーザBが携行可能なスマートフォンやタブレット型コンピュータが想定される。
【0037】
ユーザBは、画像のダウンロードに際し、画像管理装置40に対して利用登録を行ってもよいし、行わなくてもよい。ただし、利用登録の有無によって、ユーザBによる自身が写っている画像の削除を画像管理装置40に要請する方法が異なるものとなる(詳細後述)。
【0038】
端末装置30は、QRコード(商標)を読み取って(撮影して)認識する認識機能、及びブラウジング機能を少なくとも備える。これらの機能は、端末装置30にてそれぞれに対応するアプリケーションプログラムを実行することにより実現される。
【0039】
端末装置30は、認識機能によりQRコードが表すURL(uniform resource locator)を認識し、ブラウジング機能により該URLが表すWebページにアクセスして画像をダウンロードする一連の動作を実行することができる。
【0040】
また、端末装置30は、ブラウジング機能により画像管理装置40に対して画像の削除を要請する一連の動作を実行することができる。
【0041】
ただし、ブラウジング機能を用いる代わりに、利用許諾システム10を利用するための専用のアプリケーションプログラムを端末装置30にインストールし、該専用のアプリケーションプログラムにより、画像をダウンロードする一連の動作、及び、画像の削除を要請する一連の動作を実行するようにしてもよい。
【0042】
画像管理装置40は、ネットワーク11を介してアクセスしてきた端末装置20のユーザAに対し、画像の商業的利用に対する許諾を確認した後、端末装置20から送信された画像を受信して一時的に保管する。そして、画像管理装置40は、保管した画像をダウンロード可能なWebページのURLを表すQRコードを生成して端末装置20に送信する。該QRコードは、本発明のアクセス情報に相当する。ただし、アクセス情報としては、QRコードの他、URLを表すQRコード以外の画像を採用してもよいし、URLそのものをアクセス情報としてもよい。
【0043】
なお、端末装置20においては画像管理装置40から送信されたQRコードが画面に表示される。そこで、ユーザAが端末装置20の画面に表示されたQRコードをユーザBに提示し、ユーザBが端末装置30の認識機能によりQRコードを読み取り、該Webページにアクセスすれば、画像をダウンロードすることができる。
【0044】
さらに、画像管理装置40は、一時的に保管している画像を端末装置30に送信した後(ダウンロードさせた後)、ユーザBに対し、画像の商業的利用に対する許諾を確認する。そして、画像管理装置40は、当事者双方(ユーザA及びユーザB)の許諾が得られた画像については、第三者(ユーザC)による商業的利用が可能な状態で管理するようにする(詳細後述)。反対に、当事者双方の少なくとも一方の許諾が得られなかった画像については削除する。
【0045】
端末装置50は、当事者とは異なる第三者のユーザCによって使用される。端末装置50及びユーザCは、本発明の第3の端末装置及び第3のユーザに相当する。
【0046】
ユーザCは、画像のダウンロードに際し、予め画像管理装置40に対し、有償ビジネスユーザまたは有償プレミアムユーザ(詳細後述)として利用登録を行う必要がある。ユーザCは、利用登録を行うことにより、商業的利用が可能な状態で管理されている画像をダウンロードできるWebページのURLを取得できる。なお、ユーザA,Bが有償ビジネスユーザまたは有償プレミアムユーザを選択して利用登録を行えば、ユーザA,Bは第3のユーザに含まれ得る。
【0047】
端末装置50は、スマートフォン、タブレット型コンピュータ、パーソナルコンピュータ等の一般的なコンピュータが想定される。端末装置50は、画像管理装置40にアクセスし、商業的利用が可能な画像をダウンロードする。ダウンロードされた画像は、ユーザCにより、適宜、商業的に利用される。例えば、ダウンロードした画像を自社のWebサイトやSNSに広告や宣伝のために掲載したり、多数の画像の内容や画像の属性を解析してマーケティングデータとして用いたりすることができる。
【0048】
<画像管理装置40の構成例>
次に、図2は、画像管理装置40の構成例を示している。画像管理装置40は、処理部41、記憶部42、入力部43、表示部44、及び通信部45を備える。
【0049】
画像管理装置40は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等のメモリ、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等のストレージ、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力デバイス、ディスプレイ等の出力デバイス、及び、NIC(Network Interface Card)等の通信モジュールを備えるサーバコンピュータ等の一般的なコンピュータから成る。なお、画像管理装置40は、1台のコンピュータによって構成してもよいし、2台以上のコンピュータによって構成してもよい。
【0050】
処理部41は、コンピュータのプロセッサにより実現される。処理部41は、登録部411、アップロード処理部412、ダウンロード処理部413、アクセス情報生成部414、許諾確認部415、及び、画像管理部416の機能ブロックを有する。これらの機能ブロックは、コンピュータのプロセッサがメモリにロードされた所定のプログラムを実行することによって実現される。ただし、これらの機能ブロックの一部または全部を集積回路等によりハードウェアとして実現してもよい。
【0051】
登録部411は、撮影した画像をアップロードしたいユーザA、自身が写っている画像をダウンロードしたいユーザB、画像を商業的に利用したいユーザCからの利用登録を受け付け、ユーザアカウント等のユーザ情報を記憶部42のユーザ情報DB421に記録する。また、登録部411は、画像をダウンロードしたいユーザBからの利用登録を受け付けて、ユーザアカウント等のユーザ情報を記憶部42のユーザ情報DB421に記録する。ただし、ユーザA,Cの利用登録は必須であるが、自身が写っている画像をダウンロードしたいユーザBの利用登録は任意である。また、登録部411は、ユーザからのログインを受け付ける。
【0052】
アップロード処理部412は、端末装置20に画像をアップロードさせる処理を制御し、アップロードされた画像を記憶部42の画像DB422に格納する。ダウンロード処理部413は、画像DB422に格納された画像を端末装置30,50にダウンロードさせる処理を制御する。
【0053】
アクセス情報生成部414は、端末装置20から画像がアップロードされる毎に、画像が属する画像フォルダに対応するQRコードを生成する。アクセス情報生成部414は、ユーザAのユーザ区分(詳細後述)に応じた有効期限を設定して該QRコードを生成する。生成されたQRコードは、通信部45によりネットワーク11を介して端末装置20に送信され、端末装置20の画面に表示される。
【0054】
また、アクセス情報生成部414は、ユーザAが利用登録を行った際、ユーザAに対して設定される1または複数の各画像フォルダに対応し、画像フォルダに属する画像を選択してダウンロードできるWebページのURLを表すQRコードを生成する。生成されたQRコードは、通信部45によりネットワーク11を介して端末装置20に送信される。ユーザAは、該QRコードを、例えば名刺等に印刷することができる。
【0055】
許諾確認部415は、撮影者として画像の著作権を有するユーザAに対し、画像がアップロードされる前に、該画像に対する商業的利用の許諾を確認し、確認結果を撮影者許諾フラグ4225(図4)として画像DB422に記録する。
【0056】
また、許諾確認部415は、被撮影者として画像の肖像権を有するユーザBに対し、画像がダウンロードされた後に、該画像に対する商業的利用の許諾を確認し、確認結果を被撮影者許諾フラグ4226(図4)として画像DB422に記録する。
【0057】
なお、商業的利用の許諾のタイミングについては、ユーザAに対して、画像がアップロードされた後に行ってもよいし、ユーザBに対して、画像がダウンロードされる前に行ってもよい。
【0058】
画像管理部416は、画像DB422に格納された画像に対する当事者双方から商業的利用の許諾が得られた場合、該画像を商業的利用が可能な状態で管理する。具体的には、画像DB422の商業的利用可否フラグ4227(図4)を初期値であるNGからOKに変更する。また、画像管理部416は、画像DB422に格納された画像に対するユーザA及びユーザBの少なくとも一方から商業的利用の許諾が得られなかった場合、該画像を、例えば、アップロード日を起点する所定の期間が経過した削除予定日に画像DB422から削除する。これにより、ユーザAの著作権と、ユーザBの肖像権を保護することができる。
【0059】
さらに、画像管理部416は、画像DB422に格納された画像に対する当事者双方から商業的利用の許諾が得られていた場合であっても、被撮影者であるユーザBからの削除要請に応じ、ユーザBが写っている画像を画像DB422から削除する。これにより、ユーザBは、画像をダウンロードした際に商業的利用の内容を理解せずに安易に許諾してしまった場合であっても、自身の肖像権を守ることができる。
【0060】
記憶部42は、コンピュータのメモリ及びストレージによって実現される。記憶部42には、ユーザ情報DB421、及び画像DB422が設けられる。ただし、記憶部42には、ユーザ情報DB421、及び画像DB422以外の情報を格納してもよい。
【0061】
ユーザ情報DB421には、利用登録を行ったユーザ、すなわち、撮影した画像をアップロードしたいユーザA、自身が写っている画像をダウンロードしたいユーザB、商業的利用が可能な画像をダウンロードしたいユーザC等のユーザ情報が格納される。ユーザ情報DB421のデータ構造については図3を参照して詳述する。
【0062】
画像DB422には、ユーザA等からアップロードされた画像が格納される。画像DB422のデータ構造については図4を参照して詳述する。
【0063】
入力部43は、コンピュータの入力デバイスによって実現される。入力部43は、画像管理装置40のオペレータからの各種の操作を受け付ける。表示部44は、コンピュータのディスプレイによって実現される。通信部45は、コンピュータの通信モジュールによって実現される。通信部45は、ネットワーク11を介し、端末装置20,30、50と接続して各種のデータを通信する。
【0064】
<ユーザ情報DB421のデータ構造>
次に、図3は、ユーザ情報DB421のデータ構造の一例を示している。
【0065】
ユーザ情報DB421には、登録部411により、各ユーザのユーザアカウント4211、パスワード4212、ユーザ区分4213、支払方法4214、フォルダネーム4215、及び、画像ファイルネーム4216が対応付けて記録される。
【0066】
ユーザアカウント4211には、例えば、ユーザが登録したメールアドレスが記録される。なお、メールアドレスとは異なる文字列をユーザアカウントにしてもよい。パスワード4212には、ログイン時に必要となるパスワードが記録される。
【0067】
ユーザ区分4213には、ユーザが選択したユーザ区分を表す値が記録される。ユーザ区分としては、例えば、1:無償ユーザ、2:有償個人ユーザ、3:有償ビジネスユーザ、4:有償プレミアムユーザ等が考えられる。
【0068】
無償ユーザは、無料で当該システムを利用でき、例えば、1か月に5回まで画像のアップロードが可能、画像フォルダの数は1、アップロードした画像をダウンロードするためのQRコードの有効期間が24時間に固定されている。ダウンロードできる画像は、自身が撮影した画像、及び自身が写っている画像に限られる。
【0069】
例えば、ユーザBのように自身が写っている画像のダウンロードのみを目的とする人が利用登録を行う場合には、無償ユーザを選択すればよい。ただし、画像のダウンロードのみを目的とする場合、上述したように、ユーザBは利用登録をしなくてもよい。
【0070】
有償個人ユーザは、例えば、月額980円で当該システムを利用でき、回数無制限で画像のアップロードが可能、画像フォルダの数は最大5、アップロードした画像をダウンロードするためのQRコードの有効期間、時間指定、回数制限等を任意に設定できる。ダウンロードできる画像は、自身が撮影した画像、及び自身が写っている画像に限られる。
【0071】
有償ビジネスユーザは、例えば、月額1980~5980円で当該システムを利用でき、回数無制限で画像のアップロードが可能、画像フォルダの数は最大10、アップロードした画像をダウンロードするためのQRコードの有効期間、時間指定、回数制限等を任意に設定できる。ダウンロードできる画像には、自身が撮影した画像、及び自身が写っている画像の他、他のユーザがアプロードした商業的利用が許諾されている画像が含まれる。ただし、月額に応じて、商業的利用が許諾されている画像をダウンロードできるデータ量が異なる。例えば、月額1980円の場合には1か月に1GBまで、月額3980円の場合には1か月に3GBまで、月額5980円の場合には1か月に10GBまで、商業的利用が許諾されている画像をダウンロードすることができる。
【0072】
有償プレミアムユーザは、例えば、月額10000円で当該システムを利用でき、回数無制限で画像のアップロードが可能、画像フォルダの数は無制限、アップロードした画像をダウンロードするためのQRコードの有効期間、時間指定、回数制限等を任意に設定できる。ダウンロードできる画像には、自身が撮影した画像、及び自身が写っている画像の他、他のユーザがアプロードした商業的利用が許諾されている画像が含まれる。商業的利用が許諾されている画像をダウンロードできるデータ量も無制限となる。
【0073】
なお、ユーザ区分の種類や各ユーザ区分における各種の制限は上述した例に限らない。
【0074】
支払方法4214には、ユーザが有償個人ユーザ、有償ビジネスユーザ、または有償プレミアムユーザである場合の支払い方法、例えばクレジットカード情報等が記録される。フォルダネーム4215には、ユーザに対して設定されている画像フォルダのフォルダネームが記録される。画像ファイルネーム4216には、各画像フォルダに属する画像のファイルネームが記録される。なお、ユーザは、ユーザ区分に応じて1または複数の画像フォルダを設けることができ、各画像フォルダには任意のフォルダネームをつけることができる。ユーザに対して複数の画像フォルダが設けられている場合、ユーザは画像フォルダを選択して画像をアップロードすることができる。
【0075】
<画像DB422のデータ構造>
次に、図4は、画像DB422のデータ構造の一例を示している。
【0076】
画像DB422には、アップロード処理部412により、各画像のファイルネーム4221、ユーザアカウント4222、アップロード日時4223、削除予定日4224、撮影者許諾フラグ4225、被撮影者許諾フラグ4226、商業的利用可否フラグ4227、及び、画像データ4228が対応付けて記録される。
【0077】
ファイルネーム4221には、画像のファイルネームが記録される。ユーザアカウント4222には、該画像をアップロードしたユーザのユーザアカウントが記録される。アップロード日時4223には、画像がアップロードされた日付が記録される。削除予定日4224には、アップロードされた日を起点とする所定期間後、例えば、1週間後の日付が記録される。そして、許諾確認部415によって、削除予定日までに画像の商業的利用に対する撮影者及び被撮影者の許諾が得られた場合、画像管理部416によって削除予定日が消去される。
【0078】
撮影者許諾フラグ4225には、許諾確認部415によって確認された画像の商業的利用に対する撮影者の許諾の有無(OKまたはNG)が記録される。
【0079】
被撮影者許諾フラグ4226には、許諾確認部415によって確認された画像の商業的利用に対する被撮影者の許諾の有無が記録される。なお、被撮影者が利用登録済みであり、ログイン後に画像をダウンロードした場合、被撮影者許諾フラグ4226には、被撮影者のユーザアカウントも記録される。
【0080】
商業的利用可否フラグ4227には、画像の商業的利用の可否(OKまたはNG)が記録される。より具体的には、画像がアップロードされたことに応じ、アップロード処理部412が、初期値として画像の商業的利用の不可能を表すNGを記録し、許諾確認部415によって、削除予定日までに画像の商業的利用に対する撮影者及び被撮影者の許諾を得られたことが確認できた場合、画像管理部416が、該フラグを、不可能を表すNGから可能を表すOKに変更する。
【0081】
画像データ4228には、画像を表示するためのバイナリデータが記録される。上述したように、画像は、静止画像に限らず、動画像であってもよい。画像データのデータ形式は一般的なものであれば任意の形式のものでよい。画像データ4228には、バイナリデータの他、画像の撮影時の属性情報であるExif(Exchangeable image file format)情報を記録してもよい。もちろん、画像データ4228は、画像DB422とは別のDBに保存されてもよい。
【0082】
<利用許諾システム10による動作概要>
次に、図5は、利用許諾システム10による動作概要の一例を説明するタイミングチャートを示している。
【0083】
前提として、撮影者のユーザAは、利用許諾システム10を利用するために利用登録を済ませており、画像管理装置40のログイン画面100(図6)のURLを把握しているものとする。
【0084】
初めに、ユーザAが端末装置20のブラウジング機能を用い画像管理装置40にアクセスすると、登録部411により端末装置20にログイン画面100が表示され、ユーザAがログイン画面100にユーザアカウントおよびパスワードを入力してログインを行う(ステップS1)。次に、ユーザAが端末装置20の撮影機能を用い、アップロードする画像としてユーザBを撮影する(ステップS2)。なお、ここで、撮影を行う代わりに、既に撮影済みで端末装置20に保存されている画像の中から、アップロードする、ユーザBが写っている画像を選択してもよい。
【0085】
次に、画像管理装置40の許諾確認部415が、端末装置20のユーザAに対して、アップロードする画像に対する商業的利用の許諾を確認し、確認結果を撮影者許諾フラグ4225(図4)として画像DB422に記録する(ステップS11)。
【0086】
次に、端末装置20が、画像管理装置40のアップロード処理部412からの制御にしたがって画像のアップロードを行い(ステップS3)、アップロード処理部412がアップロードされた画像を画像DB422に格納する(ステップS12)。
【0087】
次に、画像管理装置40のアクセス情報生成部414が、アップロードされた画像が属する画像フォルダに対応する、画像をダウンロードできるWebページのURLを表すQRコードを生成する。そして、アクセス情報生成部414が通信部45を制御し、該QRコードを、ネットワーク11を介して端末装置20に送信させる(ステップS13)。
【0088】
次に、端末装置20が、受信したQRコードをQRコード画面130(図7)に表示する(ステップS4)。ここで、ユーザAが端末装置20に表示されたQRコード画面130をユーザBに提示し、QRコードの読み取りを促す。
【0089】
次に、ユーザBが端末装置30の認識機能を用いてQRコードを認識し(ステップS21)、ブラウジング機能により、QRコードが表す該URLにアクセスし、自身が写っている画像を選択してダウンロードの実行を指示すると、ダウンロード処理部413が通信部45を制御し、選択された画像を画像DB422から読み出し端末装置30に送信させる(ステップS22)。
【0090】
次に、画像管理装置40の許諾確認部415が、ダウンロードした画像における肖像権を有するユーザBに対し、該画像に対する商業的利用の許諾を確認し、確認結果を被撮影者許諾フラグ4226(図4)として画像DB422に記録する(ステップS14)。
【0091】
次に、画像管理装置40の画像管理部416が、画像DB422を参照してダウンロードされた画像に対応する撮影者許諾フラグ4225、及び被撮影者許諾フラグ4226を確認し(ステップS15)、双方の許諾フラグがOKである場合(ステップS15でYES)、商業的利用可否フラグ4227をNGからOKに変更する(ステップS16)。
【0092】
反対に、双方の許諾フラグの少なくとも一方がNGである場合(ステップS15でNO)、画像管理部416が、商業的利用可否フラグ4227をNGのままとする(ステップS17)。この結果、該画像は削除予定日に削除されることになる。
【0093】
以上説明したように、利用許諾システム10によれば、撮影された画像の当事者以外の第三者による商業的利用を容易に実現することが可能となる。
【0094】
<画像をアップロードする際の画面表示例>
次に、図6及び図7は、端末装置20が画像をアップロードする際の一連の画面表示例を示している。
【0095】
図6左側は、ユーザAが始めにアクセスするログイン画面100の表示例を示している。ログイン画面100は、図5のステップS1にて、登録部411の制御により端末装置20に表示される。
【0096】
ログイン画面100には、ユーザアカウント入力欄101、パスワード入力欄102、及び、利用登録ボタン103が設けられている。ユーザAは、ユーザアカウント入力欄101にユーザアカウントを入力し、パスワード入力欄102にパスワードを入力することによりログインを実行できる。利用登録ボタン103は、利用登録を済ませていない人が利用登録用のWebページ(不図示)に移動するための操作ボタンである。
【0097】
図6中央は、ログイン後に表示されるホーム画面104の表示例を示している。ホーム画面104は、図5のステップS2にて、アップロード処理部412の制御により端末装置20に表示される。
【0098】
ホーム画面104には、撮影ボタン105、画像選択ボタン106、及びQRコード認識ボタン107が設けられている。撮影ボタン105は、アップロードする画像を撮影できる撮影画面(不図示)を表示させるための操作ボタンである。画像選択ボタン106は、端末装置20に保存されている画像の中からアップロードする画像を選択できるアップロード画像選択画面110(図6右側)を表示させるための操作ボタンである。QRコード認識ボタン107は、QRコードを読み取って認識するための操作ボタンである。
【0099】
例えば、ユーザAが撮影ボタン105を操作して撮影画面を表示し、撮影を行うと、撮影された画像がアップロードの対象となって、画面は図7左側の許諾確認画面120に遷移する。
【0100】
また、例えば、ユーザAが画像選択ボタン106を操作すると、アップロード処理部412の制御により端末装置20の画面にはアップロード画像選択画面110が表示され、ユーザがアップロード画像選択画面110にて、アップロードする画像を1枚以上選択してからアップロードボタン111を操作すると、画面は図7左側の許諾確認画面120に遷移する。
【0101】
さらに、例えば、ユーザAがQRコード認識ボタン107を操作し、自身に対して予め設定されている画像フォルダを表すQRコードを読み取れば、これからアップロードする画像が属する画像フォルダを事前に指定することができる。この後、撮影ボタン105または画像選択ボタン106を操作して、アップロードする画像を撮影または選択することになる。
【0102】
図7左側は、許諾確認画面120の表示例を示している。許諾確認画面120は、図5のステップS11にて、許諾確認部415の制御により端末装置20に表示される。
【0103】
許諾確認画面120には、ユーザAがアップロードしようとしている画像の撮影者であることを確認するためのYESボタン121、及びNOボタン122、並びに、アップロードしようとしている画像の商業的利用の許諾の有無を確認するための許諾するボタン123、及び許諾しないボタン124が設けられている。ただし、許諾するボタン123、及び許諾しないボタン124は、YESボタン121が操作された場合にのみ操作可能となる。
【0104】
ユーザAが、YESボタン121を操作すると、許諾するボタン123、及び許諾しないボタン124が操作可能となり、許諾するボタン123、または許諾しないボタン124を操作した場合、画像のアップロードが開始されて、アップロード処理部412の制御により端末装置20の画面には、図7中央に示すようなアップロードの進捗状況と広告が表示される。
【0105】
ユーザAが、NOボタン122を操作した場合、自身で撮影した画像以外はアップロードできない旨が表示されて(不図示)、撮影画面(不図示)またはアップロード画像選択画面110(図6右側)に戻される。
【0106】
画像のアップロードが終了した場合、端末装置20にはQRコード画面130(図7右側)が表示される。
【0107】
図7右側は、QRコード画面130の表示例を示している。QRコード画面130は、図5のステップS4にて、アクセス情報生成部414の制御により端末装置20の画面に表示される。
【0108】
QRコード画面130には、画像管理装置40から送信された、アップロードした画像をダウンロードできるWebページのURLを表すQRコード131が表示される。また、QRコード画面130には、QRコード131をメールや各種のSNS(Social Networking Service)で送信するための選択ボタン132が設けられている。
【0109】
ユーザAは、QRコード画面130をユーザBに見せてQRコード131の読み取りを促すか、または、ユーザBからメールアドレスやSNSのアカウントを聞き出すことができれば、選択ボタン132のいずれかを操作して、メールやSNSによりQRコード131をユーザBに伝えることができる。なお、メールやSNSでは、QRコード131を画像として送信してもよいし、QRコード131が表すURLを送信してもよい。
【0110】
<画像をダウンロードする際の画面表示例>
次に、図8及び図9は、端末装置30が画像をダウンロードする際の一連の画面表示例を示している。
【0111】
図8左側は、ユーザBが端末装置30の認識機能を用い、ユーザAから見せられた端末装置20のQRコード画面130(図7右側)のQRコード131を読み取り、QRコード131が表すURLにブラウジング機能を用いてアクセスしたときに表示されるホーム画面150の表示例である。ホーム画面150は、図5のステップS22にて、ダウンロード処理部413の制御により端末装置20に表示される。
【0112】
ホーム画面150には、ログインボタン151、利用登録ボタン152、及びダウンロードボタン153が設けられている。ログインボタン151は、既に利用登録を済ませているユーザのための操作ボタンであり、操作された場合、ログイン画面100(図6左側)が表示され、ログイン後に画面表示がダウンロード画像選択画面160(図8中央)に遷移する。
【0113】
利用登録ボタン152は、未登録のユーザが利用登録を行うための利用登録ページ(不図示)を表示させるための操作ボタンである。利用登録画面にて利用登録を行うと、画面表示は、ダウンロード画像選択画面160に遷移する。
【0114】
ダウンロードボタン153は、未登録のユーザが利用登録を行わずに画像のダウンロードを行うための操作ボタンである。操作された場合、ダウンロード画像選択画面160に遷移する。
【0115】
図8中央は、ダウンロード画像選択画面160の表示例を示している。ダウンロード画像選択画面160は、図5のステップS22にて、ダウンロード処理部413の制御により端末装置20に表示される。
【0116】
ダウンロード画像選択画面160では、ダウンロードする画像を同時に複数枚に選択することができる。ダウンロードボタン161は、選択した画像のダウンロードを指示するための操作ボタンである。
【0117】
ダウンロード画像選択画面160にて、ユーザBがダウンロードする画像を1枚以上選択してからダウンロードボタン161を操作すると、画像のダウンロードが開始されて、図8右側に示すように、画面にはダウンロードの進捗状況と広告が表示される。
【0118】
そして、画像のダウンロードが終了すると、画面表示が許諾確認画面170(図9左側)に遷移する。
【0119】
図9左側は、許諾確認画面170の表示例を示している。許諾確認画面170は、図5のステップS14にて、許諾確認部415の制御により端末装置20に表示される。
【0120】
許諾確認画面170には、ユーザがダウンロードした画像の被撮影者であることを確認するためのYESボタン171、及びNOボタン172、並びに、ダウンロードした画像の商業的利用の許諾を確認するための許諾するボタン173、及び許諾しないボタン174が設けられている。ただし、許諾するボタン173、及び許諾しないボタン174は、YESボタン171が操作された場合にのみ操作可能となる。
【0121】
例えば、ユーザBが、YESボタン171を操作すると、許諾するボタン173、及び許諾しないボタン174が操作可能となり、許諾するボタン173、または許諾しないボタン174を操作した場合、ユーザBが会員としてログインしていなければ、画面はQRコード画面180(図9中央)を経てから終了画面190(図9右側)に遷移し、ユーザBが会員としてログインしていれば、画面はQRコード画面180を経ずに終了画面190に遷移する。
【0122】
図9中央は、ログインしていないユーザが画像をダウンロードした後に表示されるQRコード画面180の表示例を示している。QRコード画面180は、アクセス情報生成部414の制御により端末装置20の画面に表示される。
【0123】
QRコード画面180には、画像管理装置40から送信された、ユーザBがログインせずに画像をダウンロードした画像の消去を要請できるWebページのURLを表すQRコード181が表示される。また、QRコード画面180には、QRコード181をメールや各種のSNSで送信するための選択ボタン182が設けられている。
【0124】
ユーザBは、QRコード画面180をスクリーンショットとして保存するか、選択ボタン182を操作して、QRコード181を自身のメールアドレスやSNSのアカウントに送信することができる。なお、QRコード181は、画像として送信してもよいし、QRコード181が表すURLを送信してもよい。
【0125】
そして、ログインせずに画像をダウンロードしたユーザBが端末装置30によってQRコード181を読み取る等により、QRコード181に対応するURLにアクセスすると、端末装置30には画像の削除を要請できる削除画像選択画面200(図10左側)が表示される。
<画像の削除を要請する際の画面表示例>
次に、図10は、端末装置30が画像の削除を要請する際の一連の画面表示例を示している。
【0126】
図10左側は、ログインせずに画像をダウンロードしたユーザBの端末装置30に表示された削除画像選択画面200の表示例を示している。削除画像選択画面200は、画像管理部416の制御により端末装置20の画面に表示される。
【0127】
削除画像選択画面200には、同時にダウンロードした画像(図8中央のダウンロード画像選択画面160で同時に選択した画像)の一覧が表示され、ユーザは同時に複数枚に選択することができる。削除ボタン201は、選択した画像の削除を要請するための操作ボタンである。
【0128】
削除画像選択画面200において、ユーザが画像を選択し、削除ボタン201を操作すると、画像管理部416により該画像が画像DB422から削除される。そして、画像の削除が終了すると、図10右側に示す終了画面210が表示される。
【0129】
なお、ユーザBがログインして画像をダウンロードした場合には、QRコード画面180は表示されない。よって、ユーザBがログインしてダウンロードした画像の削除を要請するには、利用登録時に通知されている削除要請用のWebページにアクセスすればよい。この場合、該Webページにログインすると、ユーザBがログインしてダウンロードした画像の一覧を表示する削除画像選択画面(不図示。削除画像選択画面200と同様の画面)が表示されるので、該画面にて、削除する画像を選択すればよい。
【0130】
また変形例として、該WebページにユーザBがユーザアカウントを入力したことに応じ、ユーザアカウントとなっているユーザBのメールアドレスに、削除要請を確認するためのメールを送信し、ユーザBによる削除要請が確認できた場合には、ユーザBがログインしてダウンロードした全ての画像、すなわち、画像DB422の被撮影者許諾フラグ4226にユーザBのユーザアカウントが記録されているすべての画像を一括して削除するようにしてもよい。
【0131】
これにより、ユーザは、画像をダウンロードした際に商業的利用の内容を理解せずに安易に許諾してしまった場合であっても、自身の肖像権を守ることができる。
【0132】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上述した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えたり、追加したりすることが可能である。
【0133】
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD等の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0134】
10・・・利用許諾システム、11・・・ネットワーク、20・・・端末装置、30・・・端末装置、40・・・画像管理装置、41・・・処理部、411・・・登録部、412・・・アップロード処理部、413・・・ダウンロード処理部、414・・・アクセス情報生成部、415・・・許諾確認部、416・・・画像管理部、42・・・記憶部、421・・・ユーザ情報DB、4211・・・ユーザアカウント、4212・・・パスワード、4213・・・ユーザ区分、4214・・・支払方法、4215・・・フォルダネーム、4216・・・画像ファイルネーム、422・・・画像DB、4221・・・ファイルネーム、4222・・・ユーザアカウント、4223・・・アップロード日時、4224・・・削除予定日、4225・・・撮影者許諾フラグ、4226・・・被撮影者許諾フラグ、4227・・・商業的利用可否フラグ、4228・・・画像データ、43・・・入力部、44・・・表示部、45・・・通信部、50・・・端末装置、100・・・ログイン画面、101・・・ユーザアカウント入力欄、102・・・パスワード入力欄、103・・・利用登録ボタン、104・・・ホーム画面、105・・・撮影ボタン、106・・・画像選択ボタン、107・・・QRコード認識ボタン、110・・・アップロード画像選択画面、111・・・アップロードボタン、120・・・許諾確認画面、121・・・YESボタン、122・・・NOボタン、123・・・許諾するボタン、124・・・許諾しないボタン、130・・・QRコード画面、131・・・QRコード、132・・・選択ボタン、150・・・ホーム画面、151・・・ログインボタン、152・・・利用登録ボタン、153・・・ダウンロードボタン、160・・・ダウンロード画像選択画面、161・・・ダウンロードボタン、170・・・許諾確認画面、171・・・YESボタン、172・・・NOボタン、173・・・許諾するボタン、174・・・許諾しないボタン、180・・・QRコード画面、181・・・QRコード、182・・・選択ボタン、190・・・終了画面、200・・・削除画像選択画面、201・・・削除ボタン、210・・・終了画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10