(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-26
(45)【発行日】2024-10-04
(54)【発明の名称】ワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路
(51)【国際特許分類】
H05B 45/375 20200101AFI20240927BHJP
H05B 45/14 20200101ALI20240927BHJP
H05B 45/325 20200101ALI20240927BHJP
H05B 45/345 20200101ALI20240927BHJP
H05B 47/105 20200101ALI20240927BHJP
H05B 45/355 20200101ALI20240927BHJP
【FI】
H05B45/375
H05B45/14
H05B45/325
H05B45/345
H05B47/105
H05B45/355
(21)【出願番号】P 2023199520
(22)【出願日】2023-11-26
【審査請求日】2023-11-26
(31)【優先権主張番号】202310695190.2
(32)【優先日】2023-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】317016394
【氏名又は名称】厦門普為光電科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100185694
【氏名又は名称】山下 隆志
(72)【発明者】
【氏名】易政法
(72)【発明者】
【氏名】劉栄土
(72)【発明者】
【氏名】盧福星
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-027200(JP,A)
【文献】特開2006-073438(JP,A)
【文献】特開2023-003370(JP,A)
【文献】特開2013-246974(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 39/00-39/10
H05B 45/00-45/59
H05B 47/00-47/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電圧入力信号を受信して整流信号を生成する入力回路と、
前記整流信号を受信して駆動信号を生成する力率補正回路と、
前記駆動信号を受信して負荷を駆動するための定電流出力信号を生成し、検出点を有する降圧電源回路と、
前記検出点の検出電圧を処理して第1サンプリング信号を生成する電源スイッチング回路と、
前記第1サンプリング信号に応じて変調信号を生成し、前記降圧電源回路の前記定電流出力信号を調整する降圧制御回路と、
補助電源回路、センシング回路および調光制御回路とを備え、
前記補助電源回路は、前記駆動信号を受信して前記センシング回路を駆動するための電源信号を生成し、前記センシング回路は、センシング信号を生成し、前記調光制御回路は、前記センシング信号を受信して調光信号を生成し、前記降圧制御回路は、前記調光信号に基づいて前記変調信号を調整し、前記降圧電源回路の前記定電流出力信号を調整することを特徴とするワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路。
【請求項2】
前記力率補正回路から第2サンプリング信号を受信して力率制御信号を生成する力率制御回路を更に備え、前記力率補正回路は、前記力率制御信号に基づいて前記駆動信号を調整することを特徴とする請求項1に記載のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路。
【請求項3】
前記電源スイッチング回路は、電源スイッチを有し、前記電源スイッチを切り替えることで前記第1サンプリング信号を変更することを特徴とする請求項1に記載のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路。
【請求項4】
前記降圧制御回路は、前記第1サンプリング信号および基準電圧信号に基づいて変調信号を生成する請求項1に記載のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路。
【請求項5】
前記変調信号は、パルス幅変調信号であることを特徴とする請求項1に記載のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路。
【請求項6】
前記センシング回路は、マイクロ波センサまたは赤外線センサであることを特徴とする請求項
1に記載のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路。
【請求項7】
前記入力回路は、整流回路、フィルタ回路およびアンチサージ回路を含むことを特徴とする請求項1に記載のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路。
【請求項8】
前記整流回路は、ブリッジ型整流器であることを特徴とする請求項
7に記載のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路。
【請求項9】
前記負荷は、発光ダイオードまたは発光ダイオードアレイであることを特徴とする請求項1に記載のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオード定電流駆動回路、特にワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の発光ダイオード定電流駆動回路は、発光ダイオード負荷にしか適用することができない。この発光ダイオード定電流駆動回路の出力電流を変更しようとする場合、ユーザは、発光ダイオード定電流駆動回路の電源パラメータを調整するか、発光ダイオード定電流駆動回路を交換する必要があり、使用上、非常に不便である。一部の従来の発光ダイオード定電流駆動回路は、出力電流を調整することができる。一般に、電子スイッチを介して電流検出抵抗の抵抗値を調整することによって出力電流を変更することができる。しかし、上記の調整機構により電子スイッチに大きな電流応力がかかるため、従来の発光ダイオード定電流駆動回路には、大電力用途における信頼性の低さ、精度の低さ、安全性の低さなどの欠点が依然として残されている。
【0003】
中国特許出願公開第110839311号明細書および中国特許出願公開第112996181号明細書は、いずれも定電流駆動回路に関する技術的解決策を開示しているが、依然として従来技術の問題を効果的に解決できていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】中国特許出願公開第110839311号明細書
【文献】中国特許出願公開第112996181号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、入力回路、力率補正回路、降圧電源回路、電源スイッチング回路および降圧制御回路を備えるワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路を提供する。入力回路は、交流電圧入力信号を受信して整流信号を生成する。力率補正回路は、前記整流信号を受信して駆動信号を生成する。降圧電源回路は、駆動信号を受信して負荷を駆動するための定電流出力信号を生成し、検出点を有する。電源スイッチング回路は、検出点の検出電圧を処理して第1サンプリング信号を生成する。降圧制御回路は、第1サンプリング信号に応じて変調信号を生成し、降圧電源回路の定電流出力信号を調整する。
【0007】
本発明の一改良として、発光ダイオード定電流駆動回路は、力率制御回路を更に備える。力率制御回路は、力率補正回路から第2サンプリング信号を受信して力率制御信号を生成し、力率補正回路は、力率制御信号に基づいて駆動信号を調整する。
【0008】
本発明の一改良として、電源スイッチング回路は、電源スイッチを有し、前記電源スイッチを切り替えることで前記第1サンプリング信号を変更する。
【0009】
本発明の一改良として、降圧制御回路は、第1サンプリング信号および基準電圧信号に基づいて変調信号を生成する。
【0010】
本発明の一改良として、変調信号は、パルス幅変調信号である。
【0011】
本発明の一改良として、発光ダイオード定電流駆動回路は、補助電源回路、センシング回路および調光制御回路を更に備える。補助電源回路は、駆動信号を受信してセンシング回路を駆動するための電源信号を生成する。センシング回路は、センシング信号を生成し、調光制御回路は、センシング信号を受信して調光信号を生成する。降圧制御回路は、調光信号に基づいて変調信号を調整し、降圧電源回路の定電流出力信号を調整する。
【0012】
本発明の一改良として、センシング回路は、マイクロ波センサまたは赤外線センサである。
【0013】
本発明の一改良として、入力回路は、整流回路、フィルタ回路およびアンチサージ回路を含む。
【0014】
本発明の一改良として、整流回路は、ブリッジ型整流器である。
【0015】
本発明の一改良として、負荷は、発光ダイオードまたは発光ダイオードアレイである。
【発明の効果】
【0016】
上記に基づいて、本発明の実施形態によるワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路は、以下の利点の1つ以上を有することができる。
(1)発光ダイオード定電流駆動回路の回路設計は、その入力回路に広い電圧入力範囲を実現させる電力調整機能を提供することができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路は、各種異なる発光ダイオード負荷に適用することができる。また、発光ダイオード定電流駆動回路は、高性能化も実現することができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路の応用をより広範にし、将来の発展の趨勢に対応可能にさせる。
(2)発光ダイオード定電流駆動回路の降圧電源回路は、検出点を有し、その電源スイッチング回路は、電源スイッチを含む。検出点の検出電圧は、電源スイッチング回路を介して第1サンプリング信号を生成し、降圧制御回路は、第1サンプリング信号に基づいて変調信号を生成し、降圧電源回路の定電流出力信号を調整する。第1サンプリング信号は、電源スイッチング回路の電源スイッチを切り替えることで変更することができる。したがって、電源スイッチは、検出点でサンプリングされた小さな信号を処理するために使用され、電源スイッチは大きな応力衝撃に耐える必要がない。これにより、発光ダイオード定電流駆動回路の安全性と信頼性が大幅に向上し、スムーズな電源切り替えを実現することができる。
(3)発光ダイオード定電流駆動回路の電源スイッチング回路は、電源スイッチを有する。ユーザは、この電源スイッチの複数の位置を介して降圧電源回路の定電流出力信号を調整することができる。したがって、この発光ダイオード定電流駆動回路を使用した照明装置の明るさは、異なる応用の要求を満たすことができ、より柔軟な使用が可能になる。
(4)発光ダイオード定電流駆動回路の調光制御回路は、パルス幅変調調光回路、抵抗調光回路および電圧調光回路とすることができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路は、さまざまな調光メカニズムをサポートすることができ、異なる環境に応用することができ、実際の応用の要求を満たすことができる。
(5)発光ダイオード定電流駆動回路は、センシング回路を有し、センシング回路は、マイクロ波センサまたは赤外線センサとすることができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路は、さまざまなセンサをサポートし、さまざまな知能的な応用の要求を満たすことができる。
(6)発光ダイオード定電流駆動回路は、回路設計が簡単であり、コストを大幅に増加させることなく所望の効果を得ることができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路の実用性を効果的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態1のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路のブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態2のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路の回路図である。
【
図3】本発明の実施形態3のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の実施形態では、本発明の詳細な特徴及び利点を説明し、その内容は、当業者に本発明の技術内容を理解し、それに応じて実施可能にさせるのに十分であり、且つ本明細書の開示内容、特許請求の範囲及び図面により、当業者が本発明に関する目的及び利点を容易に理解できるようにする。
【0019】
以下では、関連する図面を参照し、本発明のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路の実施形態について説明するが、分かり易く且つ図面で説明し易くするために、図面内の各部材は、寸法及び比率を誇張又は縮小して示し得る。以下の説明及び/又は特許請求の範囲において、部材が別の部材に「接続」又は「結合」すると述べる場合、それは、当該別の部材に直接的な接続又は結合してもよく、仲介する部材が存在してもよい。部材が別の部材に「直接接続」又は「直接結合」すると述べる場合、仲介する部材が存在せず、部材又は層間の関係を説明するための他の用語についても同様に解釈されるべきである。理解し易くするため、以下の実施形態における同じ部材は、同じ符号で示して説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施形態1のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路のブロック図である。同図に示すように、発光ダイオード定電流駆動回路1は、入力回路11と、力率補正回路12と、力率制御回路13と、降圧電源回路14と、降圧制御回路15と、電源スイッチング回路16とを備える。入力回路11は、力率補正回路12に接続される。力率補正回路12は、力率制御回路13および降圧電源回路14に接続される。降圧電源回路14は、降圧制御回路15、電源スイッチング回路16および負荷LDに接続される。降圧制御回路15は、電源スイッチング回路16に接続される。
【0021】
入力回路11は、交流電圧入力信号Asを受信して、整流信号Rsを生成する。交流電圧入力信号Asは、外部電源(商用電源、発電機など)から入力することができる。実施形態1において、入力回路11は、整流回路、フィルタ回路およびアンチサージ回路を含む。実施形態1では、整流回路は、フルブリッジ整流器、ハーフブリッジ整流器、または他の類似の部材などのブリッジタイプ整流器であってよい。
【0022】
力率補正回路12は、整流信号Rsを受信して駆動信号Dsを生成する。実施形態1では、力率補正回路12は、各種従来の力率補正器であってよく、その回路構成は、当業者にとって周知であるため、ここでは詳細に説明しない。
【0023】
力率制御回路13は、力率補正回路12から第2サンプリング信号S2を受信して力率制御信号Psを生成し、力率補正回路12は、力率制御信号Psに基づいて駆動信号Dsを調整する。実施形態1では、力率制御回路13は、各種従来の力率補正制御器であってよく、フィードバック信号を受信して力率制御信号Psを生成し、力率補正機能を実行することができる。力率制御回路13の回路構造および動作メカニズムは、当業者にとって周知であるため、ここでは詳細に説明しない。
【0024】
降圧電源回路14は、駆動信号Dsを受信して定電流出力信号Csを生成し、負荷LDを駆動する。降圧電源回路14は、検出電圧SVを提供することができる検出点を有する。実施形態1では、降圧電源回路14は、各種従来の降圧電源チップであってよく、その回路構造は、当業者にとって周知であるため、ここでは詳細に説明しない。実施形態1では、負荷は、発光ダイオード(LED)、発光ダイオードアレイ、またはその他の類似の部材である。
【0025】
電源スイッチング回路16は、電源スイッチを含む。降圧電源回路14の検出点における検出電圧SVは、電源スイッチング回路16を介して第1サンプリング信号S1を生成することができる。第1サンプリング信号S1は、電源スイッチング回路16の電源スイッチを切り替えることにより変更することができる。実施形態1では、電源スイッチング回路16は、各種従来の電源スイッチング回路であってよく、その回路構成は、当業者にとって周知であるため、ここでは詳細に説明しない。
【0026】
次に、降圧制御回路15は、第1サンプリング信号S1に応じて変調信号Msを生成し、降圧電源回路14の定電流出力信号Csを調整する。降圧制御回路15は、第1サンプリング信号S1および基準電圧信号に基づいて変調信号Msを生成する。実施形態1では、変調信号Msは、パルス幅変調(PWM)信号であってよく、別の実施形態では、変調信号Msは、正弦波信号、方形波信号または他の類似の信号であってもよい。実施形態1では、降圧制御回路15は、各種従来の降圧制御チップであってよく、その回路構成および動作機構は、当業者にとって周知であるため、ここでは詳細に説明しない。
【0027】
上記から、上述の回路設計によって、発光ダイオード定電流駆動回路1の入力回路11は、広い電圧入力範囲を有するため、各種異なる発光ダイオード負荷に適用することができ、高性能を実現できることが分かる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路1の応用をより広範にし、将来の発展の趨勢に対応可能にさせる。
【0028】
また、発光ダイオード定電流駆動回路1の降圧電源回路14は、検出点を有し、その電源スイッチング回路16は、電源スイッチを含む。検出点の検出電圧SVは、電源スイッチング回路16を介して第1サンプリング信号S1を生成し、降圧制御回路15は、第1サンプリング信号S1に基づいて変調信号Msを生成し、降圧電源回路14の定電流出力信号Csを調整する。第1サンプリング信号S1は、電源スイッチング回路16の電源スイッチを切り替えることにより変更することができる。したがって、電源スイッチは、検出点でサンプリングされた小さな信号を処理するために使用され、電源スイッチは大きな応力衝撃に耐える必要がない。これにより、発光ダイオード定電流駆動回路1の安全性および信頼性が大幅に向上し、スムーズな電源切り替えを実現可能となる。
【0029】
当然ながら、実施形態1は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、実施形態1のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0030】
図2は、本発明の実施形態2のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路の回路図である。実施形態2は、発光ダイオード定電流駆動回路1の回路構成とその動作メカニズムを例示説明している。図に示すように、降圧制御回路15は、出力端子E1、第1入力端子E2および第2入力端子E2’を有する。降圧制御回路15の出力端子E1は、出力制御回路151を介して降圧電源回路14に接続される。降圧制御回路15の第1入力端子E2は、第1ノードN1に接続され、降圧制御回路15の第2入力端子E2’は、第2ノードN2に接続され、第2ノードN2は、接地点GNDに接続される。出力制御回路151の一端は、降圧制御回路15の出力端子E1に接続され、出力制御回路151の一端は、第3ノードN3に接続される。出力制御回路151は、第7抵抗R7、第8抵抗R8および第1ダイオードD1を含む。第7抵抗R7は、第1ダイオードD1と直列に接続され、第7抵抗R7と第1ダイオードD1からなる直列回路は、第8抵抗R8と並列に接続される。
【0031】
電源スイッチング回路16は、電源スイッチSW、第1抵抗R1、第2抵抗R2、第3抵抗R3、第4抵抗R4、第5抵抗R5および可変抵抗VRを含む。電源スイッチング回路16の一端は、第1ノードN1に接続され、電源スイッチング回路16の他端は、第1抵抗R1の一端、第2抵抗R2の一端および第3抵抗R3の一端にそれぞれ接続される。第1抵抗R1の他端、第2抵抗R2の他端および第3抵抗R3の他端は、第2ノードN2に接続される。接続される電源スイッチSWは、3つのスイッチw1、w2、w3を含む。スイッチw1は、第1抵抗R1の一端を第1ノードN1に接続するかどうかを制御するために使用される。スイッチw2は、第2抵抗R2の一端を第1ノードN1に接続するか否かを制御するために使用される。スイッチw3は、第1抵抗R1の一端を第1ノードN1に接続するかどうかを制御するために使用される。可変抵抗器VRの一端は、第1ノードN1に接続され、可変抵抗器VRの他端は、第4抵抗器R4の一端に接続される。第4抵抗R4の他端は、第2ノードN2に接続される。第5抵抗R5の一端は、第1ノードN1に接続され、第5抵抗R5の他端は、降圧電源回路14に接続される。
【0032】
降圧電源回路14は、検出点Nsを有し、第5抵抗R5の他端に接続される。降圧電源回路14は、第1検出抵抗Rs1、第2検出抵抗Rs2、第6抵抗R6、トランジスタQ1、第2ダイオードD2、第3ダイオードD3、第1コンデンサC1および第1インダクタL1を含む。第1検出抵抗Rs1の一端は、検出点Nsに接続され、第1検出抵抗Rs1の他端は、第2ノードN2に接続される。第2検出抵抗Rs2の一端は、検出点Nsに接続され、第2検出抵抗Rs2の他端は、第2ノードN2に接続される。実施形態2では、検出抵抗は、並列接続された第1検出抵抗Rs1と第2検出抵抗Rs2で構成されるが、これに限定されるものではない。別の実施形態では、検出抵抗は、1つの抵抗、または直列又は並列に接続された複数の抵抗であってよい。第6抵抗R6の一端は、第3ノードN3に接続され、第6抵抗R6の他端は、検出点Nsに接続される。トランジスタQ1のゲートは、第3ノードN3に接続され、トランジスタQ1のドレインは、検出点Nsに接続され、トランジスタQ1のソースは、第4ノードN4に接続される。実施形態2では、トランジスタQ1は、金酸化物電界効果トランジスタである。別の実施形態では、トランジスタQ1は、三極管または他の類似の部材であってもよい。第2ダイオードD2の一端は、第5ノードN5に接続され、第2ダイオードD2の他端は、第4ノードN4に接続される。第5ノードN5は、動作電圧源Vccに接続される。第3ダイオードD3の一端は、第5ノードN5に接続され、第3ダイオードD2の他端は、第4ノードN4に接続される。第1キャパシタC1の一端は、第5ノードN5に接続され、第1キャパシタC1の他端は、第6ノードN6に接続される。第1インダクタL1の一端は、第6ノードN6に接続され、第1インダクタL1の他端は、第4ノードN4に接続される。
【0033】
降圧電源回路14は、出力フィルタ回路141を介して負荷LDの正極LED+および負極LED-に接続され、負荷LDを駆動する。出力フィルタ回路141は、第2コンデンサC2、第2コンデンサC3、第9抵抗R9、第10抵抗R10および第2インダクタL2を含む。
【0034】
第1検出抵抗Rs1および第2検出抵抗Rs2を介してトランジスタQ1がスイッチングするごとの電流を検出し、検出点Nsに検出電圧SVを生成させることができる。次に、検出電圧SVは、電源スイッチング回路16によって処理されて第1サンプリング信号S1を生成し、第1サンプリング信号S1を降圧制御回路15の第1入力端子E2に送信する(第1サンプリング信号S1は、現在の電力を表すことができる)。次に、第1サンプリング信号S1は、降圧制御回路15内部のオペアンプによって処理された後、降圧制御回路15の内部降圧回路チップが計算を実行して第1サンプリング信号S1を基準電圧信号と比較し、変調信号Msを生成する(降圧回路チップの演算は、当業者にとって周知であるため、ここでは詳細に説明しない)。変調信号Msは、トランジスタQ1の導通時間を制御することができ、降圧電源回路14の出力電力を適切な値に調整可能にさせる。
【0035】
ユーザは、電源スイッチSWを操作することにより、第1抵抗R1、第2抵抗R2および第3抵抗R3の1つまたは複数を第1ノードN1に接続し、第1検出抵抗Rs1および第2検出抵抗Rs2を第1抵抗R1、第2抵抗R2および第3抵抗R3の1つまたは複数と並列に接続させることができる。このようにして、ユーザは、電源スイッチSWを操作することによって第1サンプリング信号S1を調整することができ、それによって変調信号Msを変更し、降圧電源回路14の出力電力を切り替えることができる。
【0036】
また、電源スイッチSWは、検出点Nsでサンプリングされた微小な信号を処理するために使用され、大きな応力衝撃に耐える必要がない。これにより、発光ダイオード定電流駆動回路1の安全性および信頼性が大幅に向上し、スムーズな電源切り替えを実現可能となる。
【0037】
また、発光ダイオード定電流駆動回路1の回路設計は、電源スイッチング機能を実現することができるため、その入力回路11は、広い電圧入力範囲を達成することができ、各種異なる発光ダイオード負荷に適用することができる。また、発光ダイオード定電流駆動回路1の高性能化も実現することができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路1の応用をより広範にし、将来の発展の趨勢に対応可能にさせる。
【0038】
当然ながら、実施形態2は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、実施形態2のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0039】
なお、一部の従来の発光ダイオード定電流駆動回路の出力電流は、調整可能である。一般に、電子スイッチを介して電流検出抵抗の抵抗値を調整することによって出力電流を変更することができる。しかし、従来の発光ダイオード定電流駆動回路は、大電力用途における信頼性の低さ、精度の低さ、安全性の低さなどの欠点が依然として残されている。反対に、本発明の実施形態1、2によれば、発光ダイオード定電流駆動回路の回路設計は、その入力回路に広い電圧入力範囲を実現させる電力調整機能を提供することができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路は、各種異なる発光ダイオード負荷に適用することができる。また、発光ダイオード定電流駆動回路は、高性能化も実現することができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路の応用をより広範にし、将来の発展の趨勢に対応可能にさせる。
【0040】
本発明の実施形態1、2によれば、発光ダイオード定電流駆動回路の降圧電源回路は、検出点を有し、その電源スイッチング回路は、電源スイッチを含む。検出点の検出電圧は、電源スイッチング回路を介して第1サンプリング信号を生成し、降圧制御回路は、第1サンプリング信号に基づいて変調信号を生成し、降圧電源回路の定電流出力信号を調整する。第1サンプリング信号は、電源スイッチング回路の電源スイッチを切り替えることで変更することができる。したがって、電源スイッチは、検出点でサンプリングされた小さな信号を処理するために使用され、電源スイッチは大きな応力衝撃に耐える必要がない。これにより、発光ダイオード定電流駆動回路の安全性と信頼性が大幅に向上し、スムーズな電源切り替えを実現することができる。
【0041】
また、本発明の実施形態1、2によれば、発光ダイオード定電流駆動回路の電源スイッチング回路は、電源スイッチを有する。ユーザは、この電源スイッチの複数の位置を介して降圧電源回路の定電流出力信号を調整することができる。したがって、この発光ダイオード定電流駆動回路を使用した照明装置の明るさは、異なる応用の要求を満たすことができ、より柔軟な使用が可能になる。
【0042】
また、本発明の実施形態1、2によれば、発光ダイオード定電流駆動回路の調光制御回路は、パルス幅変調調光回路、抵抗調光回路および電圧調光回路とすることができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路は、さまざまな調光メカニズムをサポートすることができ、異なる環境に応用することができ、実際の応用の要求を満たすことができる。
【0043】
また、本発明の実施形態1、2によれば、発光ダイオード定電流駆動回路は、センシング回路を有し、センシング回路は、マイクロ波センサまたは赤外線センサとすることができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路は、さまざまなセンサをサポートし、さまざまな知能的な応用の要求を満たすことができる。
【0044】
更に、本発明の実施形態1、2によれば、発光ダイオード定電流駆動回路は、回路設計が簡単であり、コストを大幅に増加させることなく所望の効果を得ることができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路の実用性を効果的に向上させることができる。以上より、本発明の実施形態1、2の発光ダイオード定電流駆動回路は、確かに優れた技術的効果を達成できることが分かる。
【0045】
図3は、本発明の実施形態3のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路のブロック図である。同図に示すように、発光ダイオード定電流駆動回路1は、入力回路11と、力率補正回路12と、力率制御回路13と、降圧電源回路14と、降圧制御回路15と、電源スイッチング回路16とを備える。
【0046】
上記の各部材は、前述の実施形態1、2と同様であるため、ここでは詳細に説明しない。実施形態1、2と異なることは、発光ダイオード定電流駆動回路1が補助電源回路17、センシング回路18および調光制御回路19を更に備えることである。
【0047】
補助電源回路17は、力率補正回路12に接続される。補助電源回路17は、力率補正回路12の駆動信号Dsを受信し、電源信号Vsを生成する。
【0048】
センシング回路18は、補助電源回路17に接続される。補助電源回路17は、電源信号Vsを介してセンシング回路18を駆動する。センシング回路18が移動物体(人など)を検出すると、センシング回路18はセンシング信号Tsを生成する。実施形態3では、センシング回路18は、マイクロ波センサ、赤外線センサまたは他の類似の部材である。
【0049】
調光制御回路19は、センシング回路18および降圧制御回路15に接続される。調光制御回路19は、センシング信号Tsを受信して調光信号Usを生成し、調光信号Usを降圧制御回路15に送信する。降圧制御回路15は、調光信号Usに基づいて変調信号Msを調整して、降圧電源回路14の定電流出力信号Csを調整する(負荷LDの明るさを高めるなど)。上述の調光制御回路19は、パルス幅変調調光回路、抵抗調光回路、または電圧調光回路であってよい。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路1は、さまざまな調光メカニズムをサポートすることができ、異なる環境に応用することができ、実際の応用の要求を満たすことができる。
【0050】
上記から、発光ダイオード定電流駆動回路1は、センシング回路18を有し、センシング回路18は、マイクロ波センサまたは赤外線センサであってよい。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路1は、異なるセンサをサポートし、さまざまな知能的な応用の要求を満たすことができる。
【0051】
当然ながら、実施形態3は、例示説明に用いるのみであって本発明の範囲を制限するものではなく、実施形態3のワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路に基づいて行う均等の修正又は変更は、依然として本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0052】
まとめると、本発明の実施形態1~3によれば、発光ダイオード定電流駆動回路の回路設計は、その入力回路に広い電圧入力範囲を実現させる電力調整機能を提供することができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路は、各種異なる発光ダイオード負荷に適用することができる。また、発光ダイオード定電流駆動回路は、高性能化も実現することができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路の応用をより広範にし、将来の発展の趨勢に対応可能にさせる。
【0053】
本発明の実施形態1~3によれば、発光ダイオード定電流駆動回路の降圧電源回路は、検出点を有し、その電源スイッチング回路は、電源スイッチを含む。検出点の検出電圧は、電源スイッチング回路を介して第1サンプリング信号を生成し、降圧制御回路は、第1サンプリング信号に基づいて変調信号を生成し、降圧電源回路の定電流出力信号を調整する。第1サンプリング信号は、電源スイッチング回路の電源スイッチを切り替えることで変更することができる。したがって、電源スイッチは、検出点でサンプリングされた小さな信号を処理するために使用され、電源スイッチは大きな応力衝撃に耐える必要がない。これにより、発光ダイオード定電流駆動回路の安全性と信頼性が大幅に向上し、スムーズな電源切り替えを実現することができる。
【0054】
また、本発明の実施形態1~3によれば、発光ダイオード定電流駆動回路の電源スイッチング回路は、電源スイッチを有する。ユーザは、この電源スイッチの複数の位置を介して降圧電源回路の定電流出力信号を調整することができる。したがって、この発光ダイオード定電流駆動回路を使用した照明装置の明るさは、異なる応用の要求を満たすことができ、より柔軟な使用が可能になる。
【0055】
また、本発明の実施形態1~3によれば、発光ダイオード定電流駆動回路の調光制御回路は、パルス幅変調調光回路、抵抗調光回路および電圧調光回路とすることができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路は、さまざまな調光メカニズムをサポートすることができ、異なる環境に応用することができ、実際の応用の要求を満たすことができる。
【0056】
また、本発明の実施形態1~3によれば、発光ダイオード定電流駆動回路は、センシング回路を有し、センシング回路は、マイクロ波センサまたは赤外線センサとすることができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路は、さまざまなセンサをサポートし、さまざまな知能的な応用の要求を満たすことができる。
【0057】
更に、本発明の実施形態1~3によれば、発光ダイオード定電流駆動回路は、回路設計が簡単であり、コストを大幅に増加させることなく所望の効果を得ることができる。したがって、発光ダイオード定電流駆動回路の実用性を効果的に向上させることができる。
【0058】
本明細書では上記各実施形態につき説明を行っているが、本発明の特許請求の範囲を制限するものではないことに留意すべきである。従って、本発明の革新的理念に基づく、本明細書に記載の実施形態への変更及び修正、又は本発明の明細書及び図面の内容を用いて行われる均等の構造又は均等の過程の置換、直接的又は間接的に上記技術案をその他の関連する技術分野に適用することは、何れも本発明の特許請求の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0059】
1 発光ダイオード定電流駆動回路
11 入力回路
12 力率補正回路
13 力率制御回路
14 降圧電源回路
141 出力フィルタ回路
15 降圧制御回路
151 出力制御回路
16 電源スイッチング回路
17 補助電源回路
18 センシング回路
19 調光制御回路
E1 出力端子
E2 第1入力端子
E2’ 第2入力端子
SW 電源スイッチ
w1 スイッチ
w2 スイッチ
w3 スイッチ
R1 第1抵抗
R2 第2抵抗
R3 第3抵抗
R4 第4抵抗
R5 第5抵抗
R6 第6抵抗
R7 第7抵抗
R8 第8抵抗
R9 第9抵抗
R10 第10抵抗
Rs1 第1検出抵抗
Rs2 第2検出抵抗
VR 可変抵抗
D1 第1ダイオード
D2 第2ダイオード
D3 第3ダイオード
Q1 トランジスタ
C1 第1コンデンサ
C2 第2コンデンサ
C3 第3コンデンサ
L1 第1インダクタ
L2 第2インダクタ
N1 第1ノード
N2 第2ノード
N3 第3ノード
N4 第4ノード
N5 第5ノード
N6 第6ノード
Ns 検出点
GND 接地点
Vcc 動作電圧源
LD 負荷
LED+ 負荷の正極
LED- 負荷の負極
As 交流電圧入力信号
Rs 整流信号
Ds 駆動信号
Ps 力率制御信号
Ms 変調信号
Vs 電源信号
Ts センシング信号
Us 調光信号
S1 第1サンプリング信号
S2 第2サンプリング信号
SV 検出電圧
Cs 定電流出力信号
【要約】
【課題】ワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路を提供する。
【解決手段】
ワイド電圧対応発光ダイオード定電流駆動回路は、入力回路、力率補正回路、降圧電源回路、電源スイッチング回路および降圧制御回路を備える。入力回路は、交流電圧入力信号を受信して整流信号を生成する。力率補正回路は、前記整流信号を受信して駆動信号を生成する。降圧電源回路は、駆動信号を受信して負荷を駆動するための定電流出力信号を生成し、検出点を有する。電源スイッチング回路は、電源スイッチを含み、検出点の検出電圧を処理して第1サンプリング信号を生成する。降圧制御回路は、第1サンプリング信号に応じて変調信号を生成し、降圧電源回路の定電流出力信号を調整する。
【選択図】
図1