(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-26
(45)【発行日】2024-10-04
(54)【発明の名称】自転車
(51)【国際特許分類】
B62J 45/00 20200101AFI20240927BHJP
B62J 23/00 20060101ALI20240927BHJP
B62M 6/55 20100101ALI20240927BHJP
【FI】
B62J45/00
B62J23/00 F
B62M6/55
(21)【出願番号】P 2019237073
(22)【出願日】2019-12-26
【審査請求日】2022-11-14
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】米田 優也
(72)【発明者】
【氏名】加茂 広之
(72)【発明者】
【氏名】栗原 博志
【審査官】中島 昭浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-142399(JP,A)
【文献】特開2016-107835(JP,A)
【文献】特開2018-103797(JP,A)
【文献】特開2012-148580(JP,A)
【文献】特開平04-358986(JP,A)
【文献】特開2002-240765(JP,A)
【文献】国際公開第2017/154256(WO,A1)
【文献】特開2017-030503(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0002053(US,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1169754(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62J 1/08
B62J 23/00
B62J 45/00
B62M 6/40 - 6/55
B62K 19/00 - 19/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドル及びサドルが取り付けられる自転車本体と、
外部装置との間で通信を行う通信ユニットと、
モータに電力を供給するバッテリに接続される電力線を覆うカバーと、
人力駆動力によって回転可能な回転軸を収容するケースと、を備え、
前記通信ユニットは、前記ケースと前記カバーに挟まれた空間に設けられている、
自転車。
【請求項2】
前記ケースには、前記モータが収容される、
請求項1に記載の自転車。
【請求項3】
前記カバーは、前記カバーが前記自転車本体に取り付けられた状態において、前記バッテリの下端部が配置される第1開口部を有する、
請求項1又は2に記載の自転車。
【請求項4】
前記カバーは、前記カバーが前記自転車本体に取り付けられた状態において、前記ケースの一部が配置される第2開口部を有する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の自転車。
【請求項5】
前記カバーは、前記カバーが前記自転車本体に取り付けられた状態において、前記回転軸の少なくとも一部が配置される第3開口部を有する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の自転車。
【請求項6】
前記回転軸から出力された動力を、複数の車輪のうちの少なくとも一つに伝達する動力伝達体を更に備え、
前記動力伝達体は、前記自転車本体の左右方向において一方側に取り付けられ、
前記カバーは、前記自転車本体の左右方向において他方側に取り付けられる、
請求項1~5のいずれか1項に記載の自転車。
【請求項7】
前記カバーは樹脂により形成されている、
請求項1~6のいずれか1項に記載の自転車。
【請求項8】
ハンドル及びサドルが取り付けられる自転車本体と、
外部装置との間で通信を行う通信ユニットと、を備え、
前記自転車本体は、前輪の上部に配置されているかごを含み、
前記通信ユニットは、前記かごにおける前記前輪との対向面に設けられている、
自転車
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に自転車に関する。より詳細には、本開示は、通信ユニットを備える自転車に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、無線通信機能を備えた自転車(電動補助自転車)が記載されている。特許文献1に記載の自転車は、通信ユニット(無線通信部)を備える。通信ユニットは、ハンドルに設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の自転車では、通信ユニットがハンドルに設けられているため、使用者が自転車を運転する際に通信ユニットが邪魔になる場合があった。
【0005】
本開示の目的は、使用者が自転車を運転する際に通信ユニットが邪魔になりにくい自転車を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る自転車は、自転車本体と、通信ユニットと、カバーと、ケースと、を備える。前記自転車本体には、ハンドル及びサドルが取り付けられる。前記通信ユニットは、外部装置との間で通信を行う。前記カバーは、モータに電力を供給するバッテリに接続される電力線を覆う。前記ケースは、人力駆動力によって回転可能な回転軸を収容する。前記通信ユニットは、前記ケースと前記カバーに挟まれた空間に設けられている。
本開示の別の態様に係る自転車は、自転車本体と、通信ユニットと、を備える。前記自転車本体には、ハンドル及びサドルが取り付けられる。前記通信ユニットは、外部装置との間で通信を行う。前記自転車本体は、前輪の上部に配置されているかごを含む。前記通信ユニットは、前記かごにおける前記前輪との対向面に設けられている。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、使用者が自転車を運転する際に通信ユニットが邪魔になりにくい、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る自転車の側面図である。
【
図2】
図2Aは、同上の自転車に用いられるカバーの正面図である。
図2Bは、同上の自転車に用いられるカバーの背面図である。
【
図3】
図3は、実施形態の変形例1に係る自転車の側面図である。
【
図4】
図4は、実施形態の変形例2に係る自転車の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態に係る自転車1及びドライブユニット14について、図面を参照して説明する。下記の実施形態等において参照する
図1、
図2A、
図2B、
図3及び
図4は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0011】
また、以下では、特に断りのない限り、走行面100は水平面であるとして説明する。ただし、実際は、走行面100は水平面である必要はなく、水平面に対して傾斜していてもよいし、凹凸のある面であってもよい。
【0012】
さらに、以下では、自転車1が進む方向を「前方向」とし、前方向の反対方向を「後方向」とし、前方向及び後方向を併せて「前後方向」として定義する。また、前後方向に直交し、かつ水平面に沿う互いに反対向きの2方向を「左右方向」として定義する。さらに、前後方向及び左右方向の両方に直交する方向を「上下方向」として定義する。ただし、これらの方向の定義は、自転車1及びドライブユニット14の使用態様を限定する趣旨ではない。また、図面中の各方向を示す矢印は、説明のために表記しているにすぎず、実体を伴わない。
【0013】
(実施形態)
(1)概要
まず、本実施形態に係る自転車1及びドライブユニット14の概要について、図面を参照して説明する。本実施形態では、自転車1は、電動自転車である。したがって、以下では、特に断りがない限り、「自転車1」を「電動自転車1」として説明する。
【0014】
電動自転車1は、電気的な動力によって、走行面100を走行可能な自転車である。本実施形態では、電動自転車1は、使用者の踏む力(踏力)をモータ141によって補助する電動アシスト自転車である。
【0015】
本実施形態に係る(電動)自転車1は、
図1に示すように、自転車本体10と、通信ユニット12と、を備える。自転車本体10には、ハンドル22及びサドル17が取り付けられる。通信ユニット12は、外部装置2との間で通信を行う。通信ユニット12は、自転車本体10に設けられている。外部装置2は、例えば、通信ユニット12との間で通信を行うサーバ装置である。
【0016】
本実施形態に係るドライブユニット14は、
図3に示すように、電動自転車1に用いられるドライブユニット14である。ドライブユニット14は、伝達機構142と、ケース144と、通信ユニット12と、を備える。伝達機構142は、駆動力を発生するモータ141からの駆動力をクランク軸(回転軸)143に伝達する。ケース144は、伝達機構142を収容する。通信ユニット12は、ケース144内に設けられている。通信ユニット12は、外部装置2との間で通信を行う。
【0017】
本実施形態に係る自転車1では、上述したように、通信ユニット12が、ハンドル22及びサドル17が取り付けられる自転車本体10に設けられている。そのため、通信ユニット12がハンドル22に設けられている場合に比べて、使用者が自転車1を運転する際に通信ユニット12が邪魔になりにくい、という利点がある。
【0018】
また、通信ユニット12がドライブユニット14のケース144内に設けられている場合には、通信ユニット12がケース144で覆われており、外部に露出していないため、盗難されにくい、という利点がある。
【0019】
(2)構成
次に、本実施形態に係る電動自転車1及びドライブユニット14の構成について、図面を参照して説明する。
【0020】
本実施形態に係る電動自転車1は、
図1に示すように、フレーム11と、通信ユニット12と、バッテリユニット13と、ドライブユニット14(
図3参照)と、を備えている。また、電動自転車1は、カバー15と、複数(図示例では2つ)の車輪16と、サドル17と、一対(図示例では1つ)のクランクアーム18と、一対(図示例では1つ)のペダル19と、を備えている。さらに、電動自転車1は、フロントフォーク21と、ハンドル22と、動力伝達体23と、かご24と、フロントフェンダー25と、リアフェンダー26と、サークル錠27と、操作装置28と、を備えている。本実施形態では、フレーム11、ドライブユニット14、カバー15及びかご24により自転車本体10が構成されている。すなわち、本実施形態では、ハンドル22及びサドル17は、自転車本体10を構成していない。
【0021】
(2.1)フレーム
フレーム11は、複数の車輪16、フロントフォーク21、ハンドル22、サドル17、バッテリユニット13及びドライブユニット14が取り付けられる骨組みである。フレーム11の材料は、例えば、アルミニウムを主成分とするアルミニウム合金である。ただし、フレーム11の材料は、アルミニウム合金に限らず、例えば、鉄、クロムモリブデン鋼、ハイテンスチール、チタン、又はマグネシウムであってもよい。また、フレーム11の材料は、金属に限らず、例えば、カーボン、木材、竹、又は繊維強化合成樹脂(例えば、CFRP;Carbon Fiber Reinforced Plastics)であってもよい。
【0022】
本実施形態のフレーム11は、複数のパイプとして、ヘッドチューブ111と、ダウンチューブ112と、シートチューブ113と、一対(図示例では1つ)のシートステー114と、一対(図示例では1つ)のチェーンステー115と、を備えている。つまり、自転車本体10は、複数のパイプを有するフレーム11を含む。また、フレーム11は、ブラケット116を備えている。本開示でいう「パイプ」とは、細長くて中空な部材を意味する。本開示のパイプの断面形状は、例えば、円形状(正円、長円及び楕円を含む)、長方形状(正方形を含む)、六角形状、又は八角形状であってもよい。
【0023】
(2.1.1)ヘッドチューブ
ヘッドチューブ111は、フロントフォーク21を支えるパイプである。ヘッドチューブ111の中心軸は、上方向に行くに従って後方向に行くように、走行面100に対して傾いている。ヘッドチューブ111には、ヘッドチューブ111の中心軸とステアリングコラム213の中心軸とが沿うように、ステアリングコラム213が通されている。これによって、ヘッドチューブ111は、ステアリングコラム213を回転可能に支える。ステアリングコラム213の回転軸は、本実施形態では、ヘッドチューブ111の中心軸と同じである。
【0024】
(2.1.2)ダウンチューブ
ダウンチューブ112は、ヘッドチューブ111とシートチューブ113とをつなぐパイプである。ダウンチューブ112の長手方向の前端は、ヘッドチューブ111に接続されている。ダウンチューブ112の長手方向の後端は、ブラケット116に接続されている。本実施形態では、ダウンチューブ112の長手方向は、後方向に行くに従って下方向に行くように、走行面100に対して傾いている。
【0025】
(2.1.3)シートチューブ
シートチューブ113は、サドル17を保持するパイプである。シートチューブ113の長手方向の下端は、ブラケット116に接続されている。シートチューブ113の長手方向の上端には、サドル17が移動可能に取り付けられている。シートチューブ113の中心軸は、下端から上方向に行くに従って後方向に行くように、走行面100に対して傾いている。シートチューブ113の下端には、ブラケット116を介してダウンチューブ112の長手方向の後端が接続されている。本実施形態では、シートチューブ113には、バッテリユニット13が取外し可能に取り付けられている。
【0026】
(2.1.4)チェーンステー
一対のチェーンステー115は、後輪162のシャフト1623を支えるパイプである。チェーンステー115の長手方向の前端は、ブラケット116に接続されている。チェーンステー115の長手方向の後端は、シートステー114の後端に接続されている。一対のチェーンステー115は、左右方向に離れており、一対のチェーンステー115の後端部には、ハブ1621に通されたシャフト1623を介して、後輪162が回転可能に取り付けられている。後輪162の回転軸は、走行面100に対して略平行であり、後輪162を支えるシャフト1623の中心軸と同じである。
【0027】
(2.1.5)シートステー
一対のシートステー114は、一対のチェーンステー115とシートチューブ113とをつなぐパイプである。本実施形態では、シートステー114の長手方向の後端は、チェーンステー115の長手方向の後端に接続されている。シートステー114の長手方向の前端は、シートチューブ113に接続されている。
【0028】
(2.1.6)ブラケット
ブラケット116は、ドライブユニット14(
図3参照)が取り付けられている部分である。ブラケット116には、ダウンチューブ112の長手方向の後端、シートチューブ113の長手方向の下端及びチェーンステー115の長手方向の前端が接続されている。これによって、ダウンチューブ112の長手方向の後端、シートチューブ113の長手方向の下端及びチェーンステー115の長手方向の前端は、互いに固定されている。
【0029】
(2.2)通信ユニット
通信ユニット12は、外部装置2との間で通信を行うための通信インターフェースである。通信ユニット12は、無線通信モジュールを有している。また、通信ユニット12は、
図2Bに示すように、筐体121と、ハーネス122と、を有している。筐体121は、前後方向に長い直方体状である。無線通信モジュールは、筐体121内に収納されている。通信ユニット12は、無線通信モジュールにより、例えば、電波を媒体とする無線通信にて、インターネット等のネットワークを介して外部装置2と通信する。本実施形態では、通信ユニット12は、ハーネス122の先端に設けられたコネクタ123によってモータ141に接続され、モータ141から電力が供給される。
【0030】
(2.3)バッテリユニット
バッテリユニット13は、バッテリ131と、バッテリ制御部(図示せず)と、を備えている。
【0031】
バッテリ131は、ドライブユニット14に電力を供給する。より詳細には、バッテリ131は、ドライブユニット14のモータ141に電力を供給する。また、バッテリ131は、モータ141に加えて、例えば、通信ユニット12、操作装置28及びヘッドライト(図示せず)に電力を供給する。バッテリ131は、シートチューブ113に対して取外し可能に取り付けられている。
【0032】
バッテリ制御部は、電動自転車1が使用されるごとに、電動自転車1の走行時(使用時)にバッテリ131で消費された電力量(バッテリ消費電力量)を求める。また、バッテリ制御部は、バッテリ131の残量を管理する。より詳細には、バッテリ制御部は、使用前のバッテリ残量とバッテリ消費電力量との差分を新たなバッテリ残量として求める。
【0033】
なお、バッテリ残量は、バッテリ131の劣化を考慮して補正される。バッテリ131の劣化は、バッテリ131の充放電を表す充放電履歴により、求めることができる。充放電履歴は、バッテリ131のID(Identification)と共に保存される。充放電履歴は、通信ユニット12にて外部装置2に送信され、外部装置2に保存される。
【0034】
(2.4)ドライブユニット
ドライブユニット14は、
図3に示すように、モータ141と、伝達機構142と、クランク軸(回転軸)143と、ケース144と、を備えている。ドライブユニット14は、駆動補助出力を出力可能な装置である。ドライブユニット14は、本実施形態では、人力駆動力である踏力に駆動補助出力を加えて、動力伝達体23を介して、後輪162に伝達する。
【0035】
モータ141は、電動自転車1の車輪16に回転動力を与えるように構成されている。モータ141は、電動自転車1のクランク軸143の近傍に設けられており、バッテリ131からの電力によって駆動し、クランク軸143に動力を伝達する。
【0036】
伝達機構142は、例えば、複数の歯車で構成されており、モータ141からの駆動力を減速する減速機として機能する。伝達機構142は、クランク軸143に連結されており、モータ141からの駆動力を減速してクランク軸143に伝達する。
【0037】
ドライブユニット14のクランク軸143には、
図3に示すように、一対のクランクアーム18が取り付けられている。各クランクアーム18の長手方向は、クランク軸143の回転軸に対して交差する(図示例では、直交する)方向である。一対のクランクアーム18は、クランク軸143の回転軸方向に見て一直線上に並ぶ。
【0038】
ケース144は、例えば、アルミダイキャストにて箱状に形成されている。ケース144の内部には、モータ141、伝達機構142及びクランク軸143等が収容されている。すなわち、ケース144は、伝達機構142を収容している。
【0039】
(2.5)カバー
カバー15は、配線群30を覆うための配線カバーである。配線群30は、第1配線31と、第2配線32と、を含む。第1配線31は、バッテリ131に接続される電力線である。第2配線32は、操作装置28に接続される電力線及び信号線である。
【0040】
カバー15は、例えば、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂のような合成樹脂により、一面が開口した扁平な箱状に形成されている。カバー15は、
図2A及び
図2Bに示すように、第1開口部151と、第2開口部152と、第3開口部153と、を有している。
【0041】
第1開口部151は、バッテリ131を逃がすための部分であり、左右方向から見た形状が前後方向に長い矩形状である。そして、電動自転車1にカバー15を取り付けた状態では、第1開口部151内にバッテリ131の下端部が配置される。
【0042】
第2開口部152は、ドライブユニット14のケース144の一部を逃がすための部分であり、左右方向から見た形状が半楕円状である。ケース144の一部は、モータ141に対応する部分である。そして、電動自転車1にカバー15を取り付けた状態では、第2開口部152内にケース144の一部が配置される。
【0043】
第3開口部153は、クランク軸143を逃がすための部分であり、左右方向から見た形状が円弧状である。そして、電動自転車1にカバー15を取り付けた状態では、第3開口部153内にクランク軸143が配置される。
【0044】
また、カバー15は、
図2Bに示すように、複数(図示例では5つ)の引掛け部154を有している。複数の引掛け部154の各々は、支持部1541と、爪部1542と、を含む。支持部1541は、左右方向に長い板状であって、カバー15の右面から右方向に突出している。爪部1542は、支持部1541の先端から支持部1541と交差(図示例では直交)する方向に突出している。複数の引掛け部154は、上述した通信ユニット12をカバー15に取り付けるための手段である。つまり、通信ユニット12は、複数の引掛け部154にてカバー15に取り付けられる。
【0045】
(2.6)車輪
複数の車輪16は、フレーム11を走行面100の上に支える部材である。本実施形態に係る電動自転車1は、複数の車輪16として、前輪161と、後輪162と、を備えている。前輪161は、その中心にハブ1611を有している。後輪162は、その中心にハブ1621を有している。
【0046】
前輪161は、前後方向に並ぶ二つの車輪16のうちの前側の車輪である。前輪161は、本実施形態では、レッグ211によって、左右方向に沿った軸回りに回転し得るように支持される。前輪161は、本実施形態では、モータ141から動力の伝達を受けない車輪である。
【0047】
前輪161の上方には、前輪161の周方向に沿って湾曲したフロントフェンダー25が設けられている。フロントフェンダー25は、電動自転車1の走行中において、前輪161により跳ね上げられた水飛沫又は泥等が、使用者に向かって飛散するのを防ぐ泥除けとして機能する。
【0048】
後輪162は、前後方向に並ぶ二つの車輪16のうちの後側の車輪である。後輪162は、本実施形態では、一対のチェーンステー115によって、左右方向に沿った軸回りに回転可能に支持される。
【0049】
後輪162は、ハブ1621と同心状で、かつハブ1621に対して一体的に取り付けられたリアスプロケット1622を更に有している。リアスプロケット1622は、ドライブユニット14のクランク軸143(
図3参照)に連結された駆動スプロケット(図示せず)に対し、動力伝達体23を介して連結されている。これにより、ドライブユニット14から出力された動力は、後輪162に伝達される。
【0050】
後輪162の上方には、後輪162の周方向に沿って湾曲したリアフェンダー26が設けられている。リアフェンダー26は、電動自転車1の走行中において、後輪162により跳ね上げられた水飛沫又は泥等が、使用者に向かって飛散するのを防ぐ泥除けとして機能する。
【0051】
また、後輪162には、サークル錠27が取り付けられている。サークル錠27は、施錠状態と、開錠状態と、開錠可能状態と、のいずれかの状態をとり得る。施錠状態は、後輪162の回転を規制することにより電動自転車1の走行を禁止する状態である。開錠状態は、後輪162の回転を規制せずに電動自転車1の走行を許容する状態である。開錠可能状態は、後輪162の回転を規制することにより電動自転車1の走行を禁止しているが、操作装置28での操作を受け付けると施錠状態から開錠状態へと切り替えられる状態である。つまり、施錠状態においては、サークル錠27は、使用者が操作装置28を操作しても開錠状態へと切り替えられないが、開錠可能状態においては、サークル錠27は、使用者が操作装置28を操作すると開錠状態へと切り替えられる。本実施形態では、電動自転車1の未使用状態においては、サークル錠27は、原則として施錠状態にある。
【0052】
(2.7)サドル
サドル17は、シートピラー171と、運転者が座る部分172と、を有している。シートピラー171は、シートチューブ113の中心軸に沿うようにして、シートチューブ113に通されている。シートピラー171は、サドル17において運転者が座る部分172から下側に突出している。シートピラー171は、本実施形態では、下方向に行くに従って前方向に行くように、走行面100に対して傾斜している。シートピラー171は、シートチューブ113に対し、シートチューブ113の中心軸に沿って移動可能に取り付けられている。
【0053】
(2.8)ペダル
ペダル19は、各クランクアーム18の長手方向の端部のうち、クランク軸(回転軸)143側とは反対側の端部181に取り付けられている。ペダル19は、クランクアーム18に対して、回転可能に取り付けられている。ペダル19の回転軸は、クランク軸143の回転軸に対して略平行である。
【0054】
(2.9)フロントフォーク
フロントフォーク21は、前輪161を支える。フロントフォーク21は、一対のレッグ211と、クラウン212と、ステアリングコラム213と、を備える。クラウン212は、一対のレッグ211の上端をつなぐ。ステアリングコラム213は、クラウン212から突出する。一対のレッグ211には、ハブ1611に通されたシャフトを介して、前輪161が回転可能に取り付けられている。前輪161の回転軸は、走行面100に対して平行である。ステアリングコラム213の突出方向(長手方向)は、クラウン212から、上方向に行くに従って後方向に行くように延びており、走行面100に対して傾いている。
【0055】
(2.10)ハンドル
ハンドル22は、ステアリングコラム213の上端に取り付けられており、フロントフォーク21に対して固定されている。ステアリングコラム213は、フレーム11のヘッドチューブ111に通されており、フレーム11に回転可能に取り付けられている。ステアリングコラム213の回転軸は、ステアリングコラム213の長手方向に略平行である。したがって、ハンドル22は、ステアリングコラム213の長手方向に沿う軸を回転軸として、前輪161を回転させることができる。
【0056】
ハンドル22とステアリングコラム213との接続部分の上方には、使用者の所持物等を収容するかご(バスケット)24が取り付けられている。また、ハンドル22には、操作装置28が取り付けられている。
【0057】
(2.11)動力伝達体
動力伝達体23は、ドライブユニット14(
図3参照)から出力された動力を、複数の車輪16のうちの少なくとも一つに伝達する。動力伝達体23は、本実施形態では、ドライブユニット14のクランク軸143に連結された駆動スプロケット(図示せず)と後輪162のリアスプロケット1622との間で動力伝達可能に架けられるチェーンである。ただし、本開示では、動力伝達体23は、例えば、ベルト、シャフト、ワイヤ、又はギヤであってもよい。
【0058】
(2.12)操作装置
操作装置28は、電動自転車1のハンドル22に取り付けられている。操作装置28は、使用者により押操作される電源スイッチを有する。また、操作装置28は、モータ141による、使用者の踏む力(踏力)を補助する度合いを変更するための入力を受け付けるスイッチ、及びバッテリ131の残量等のパラメータを表示するディスプレイを更に有する。
【0059】
(3)通信ユニットの配置
次に、通信ユニット12の配置について、図面を参照して説明する。
【0060】
本実施形態に係る電動自転車1では、通信ユニット12は、
図2Bに示すように、カバー15に設けられた複数の引掛け部154にてカバー15に取り付けられている。そして、通信ユニット12が取り付けられたカバー15は、通信ユニット12側の面(右面)を電動自転車1側に向けた状態で電動自転車1に取り付けられる。その結果、通信ユニット12は、カバー15の内側に設けられることになる。また、本実施形態では、カバー15は自転車本体10に含まれているため、通信ユニット12は、自転車本体10に設けられていることになる。
【0061】
本実施形態に係る電動自転車1では、通信ユニット12がカバー15の内側に設けられている。そのため、通信ユニット12がハンドル22に設けられている場合に比べて、使用者が電動自転車1を運転する際に通信ユニット12が邪魔になりにくい、という利点がある。また、カバー15が電動自転車1に取り付けられた状態では、通信ユニット12は、カバー15で覆われており、外部に露出していない。そのため、通信ユニット12が盗難されにくい、という利点がある。さらに、通信ユニット12は、ハーネス122の先端に設けられたコネクタ123を、近傍に配置されているモータ141に接続する構成であるため、ハーネス122の長さを短くすることができる。
【0062】
ところで、本実施形態に係る電動自転車1では、図示を省略しているが、通信ユニット12は、前後方向から見て、左右方向において一対のクランクアーム18間に設けられている。言い換えると、通信ユニット12は、左右方向において、一対のクランクアーム18の間の空間に収まるように配置されている。これにより、例えば、電動自転車1が転倒した場合でも、クランクアーム18の端部181に取り付けられたペダル19が走行面100に接触することになり、クランクアーム18よりも内側に位置する通信ユニット12は破損しにくい、という利点がある。
【0063】
(4)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0064】
(4.1)変形例1
通信ユニット12は、
図3に示すように、ドライブユニット14のケース144内に設けられていてもよい。以下、変形例1に係る電動自転車1について、
図3を参照して説明する。また、上述の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0065】
変形例1に係る電動自転車1は、
図3に示すように、フレーム11と、通信ユニット12と、バッテリユニット13と、ドライブユニット14と、を備えている。また、電動自転車1は、カバー15と、複数(図示例では2つ)の車輪16と、サドル17と、一対(図示例では1つ)のクランクアーム18と、一対(図示例では1つ)のペダル19と、を備えている。さらに、電動自転車1は、フロントフォーク21と、ハンドル22と、動力伝達体23と、かご24と、フロントフェンダー25と、リアフェンダー26と、サークル錠27と、操作装置28と、を備えている。
【0066】
変形例1に係る電動自転車1では、
図3に示すように、通信ユニット12は、ドライブユニット14のケース144内に設けられている。また、変形例1では、ドライブユニット14は自転車本体10に含まれているため、通信ユニット12は、自転車本体10に設けられていることになる。ここで、ドライブユニット14のケース144は、上述したように、アルミダイキャスト製品である。そして、通信ユニット12は、電波を媒体とする無線通信を行う構造であるため、少なくともアンテナ部分についてはケース144の外部に露出させるのが好ましいが、ケース144の内部に収納されていてもよい。
【0067】
変形例1に係る電動自転車1では、通信ユニット12がドライブユニット14のケース144内に設けられている。そのため、通信ユニット12がハンドル22に設けられている場合に比べて、使用者が電動自転車1を運転する際に通信ユニット12が邪魔になりにくい、という利点がある。また、通信ユニット12はケース144で覆われており、外部に露出していない。そのため、通信ユニット12が盗難されにくい、という利点がある。さらに、通信ユニット12は、ハーネス122の先端に設けられたコネクタ123を、近傍に配置されているモータ141に接続する構成であるため、ハーネス122の長さを短くすることができる。
【0068】
また、変形例1においても、通信ユニット12は、図示を省略しているが、前後方向から見て、左右方向において一対のクランクアーム18間に設けられている。これにより、例えば、電動自転車1が転倒した場合でも、クランクアーム18の端部181に取り付けられたペダル19が走行面100に接触することになり、クランクアーム18よりも内側に位置する通信ユニット12は破損しにくい、という利点がある。
【0069】
(4.2)変形例2
通信ユニット12は、
図4に示すように、フレーム11又はかご24に設けられていてもよい。以下、変形例2に係る電動自転車1について、
図4を参照して説明する。また、上述の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0070】
変形例2に係る電動自転車1は、
図4に示すように、フレーム11と、通信ユニット12と、バッテリユニット13と、ドライブユニット14と、を備えている。また、電動自転車1は、カバー15と、複数(図示例では2つ)の車輪16と、サドル17と、一対(図示例では1つ)のクランクアーム18と、一対(図示例では1つ)のペダル19と、を備えている。さらに、電動自転車1は、フロントフォーク21と、ハンドル22と、動力伝達体23と、かご24と、フロントフェンダー25と、リアフェンダー26と、サークル錠27と、操作装置28と、を備えている。
【0071】
変形例2に係る電動自転車1では、通信ユニット12は、サドル17の下方に設けられている。本開示でいう「下方」とは、
図4に示すように、左右方向から見た場合に、前後方向において、上下方向に沿ってサドル17の後端部を通る第1直線L1と、上下方向に沿ってクランク軸143の中心を通る第2直線L2と、で挟まれた領域をいう。この場合、通信ユニット12は、
図4に示すように、シートチューブ113の前面に設けられていてもよいし、シートステー114の上面に設けられていてもよい。これらの構成によれば、通信ユニット12がハンドル22に設けられている場合に比べて、使用者が電動自転車1を運転する際に通信ユニット12が邪魔になりにくい、という利点がある。また、これらの場合には、通信ユニット12からバッテリユニット13までの距離が短くなり、通信ユニット12に対してバッテリ131から直接電源を供給する場合には配線長を短くすることができる。
【0072】
さらに、通信ユニット12は、サドル17の下方で、かつ領域R1内に設けられていてもよい。領域R1は、
図4における一点鎖線で示すように、第1パイプとしてシートチューブ113と、第2パイプとしてのチェーンステー115と、第3パイプとしてのシートステー114と、で囲まれた領域である。この場合、通信ユニット12は、シートチューブ113の後面に設けられていてもよいし、シートステー114の下面に設けられていてもよい。また、通信ユニット12がシートステー114の下面に設けられている場合には、通信ユニット12をリアフェンダー26に固定してもよい。これにより、通信ユニット12をより強固に固定することができる。また、この場合においても、通信ユニット12がハンドル22に設けられている場合に比べて、使用者が電動自転車1を運転する際に通信ユニット12が邪魔になりにくい、という利点がある。さらに、この場合には、通信ユニット12がシートチューブ113、シートステー114及びチェーンステー115で覆われており、転倒時において通信ユニット12が破損しにくいという利点がある。
【0073】
また、通信ユニット12は、ダウンチューブ112に設けられていてもよい。言い換えると、通信ユニット12は、フレーム11を構成する複数のパイプのうち、前後方向において、前輪161に設けられたハブ1611と、モータ141からの駆動力が伝達されるクランク軸(回転軸)143と、の間に位置するパイプであるダウンチューブ112に設けられていてもよい。この場合において、通信ユニット12は、
図4に示すように、ダウンチューブ112の上面に設けられていてもよいし、ダウンチューブ112の下面に設けられていてもよい。この場合、通信ユニット12がハンドル22に設けられている場合に比べて、使用者が電動自転車1を運転する際に通信ユニット12が邪魔になりにくい、という利点がある。また、これらの場合には、通信ユニット12の周囲に電波を遮る障害物が少ないため、通信感度をよくすることができる。
【0074】
また、通信ユニット12は、かご24に設けられていてもよい。言い換えると、通信ユニット12は、かご24における前輪161との対向面である下面に設けられていてもよい。すなわち、変形例2に係る電動自転車1では、自転車本体10は、前輪161の上部に配置されているかご24を含む。この場合においても、通信ユニット12がハンドル22に設けられている場合に比べて、使用者が電動自転車1を運転する際に通信ユニット12が邪魔になりにくい、という利点がある。また、この場合には、通信ユニット12が見えにくい位置に配置されているため、盗難されにくいという利点もある。
【0075】
さらに、変形例2においても、通信ユニット12は、図示を省略しているが、前後方向から見て、左右方向において一対のクランクアーム18間に設けられている。これにより、例えば、電動自転車1が転倒した場合でも、クランクアーム18の端部181に取り付けられたペダル19が走行面100に接触することになり、クランクアーム18よりも内側に位置する通信ユニット12は破損しにくい、という利点がある。
【0076】
(4.3)その他の変形例
上述の実施形態では、モータ141がドライブユニット14の構成要素に含まれているが、モータ141はドライブユニット14の構成要素に含まれていなくてもよい。この場合、モータ141は、例えば、前輪161に取り付けられたハブモータであってもよい。この構成によれば、ドライブユニット14を小型化することができる。
【0077】
上述の実施形態では、カバー15に設けられた複数の引掛け部154にて通信ユニット12をカバー15に取り付けているが、これに限らない。通信ユニット12は、例えば、ねじにてカバー15に取り付けてもよいし、両面テープにてカバー15に取り付けてもよい。通信ユニット12をねじにてカバー15に取り付ける場合には、通信ユニット12をより強固にカバー15に取り付けることができる。また、通信ユニット12を両面テープにてカバー15に取り付ける場合には、カバー15における通信ユニット12の位置を調整することができる。
【0078】
上述の実施形態では、電動自転車(自転車)1は、使用者の踏力をモータ51によって補助する電動アシスト自転車である。これに対して、電動自転車1は、例えば、踏力により車輪16に動力を与える駆動系(人力駆動系)と、モータ141により車輪16に動力を与える駆動系(モータ駆動系)とが独立している自転車(モータ141から出力された動力のみで走行可能な自転車)でもよい。要するに、電動自転車1は、電動アシスト自転車であってもよいし、モータ141から出力された動力のみで走行可能な自転車であってもよい。電動自転車1がモータ141から出力された動力のみで走行可能な自転車である場合には、モータ141からの動力のみで電動自転車1を走行させることができる。
【0079】
上述の実施形態では、電動自転車1は、1つの前輪161及び1つの後輪162を備える二輪自転車であるが、電動自転車1は、例えば、1つの前輪161及び2つの後輪162を備える三輪自転車であってもよい。または、電動自転車1は、2つの前輪161及び1つの後輪162を備える三輪自転車であってもよい。また、電動自転車1は、2つの前輪161及び2つの後輪162を備える四輪自転車であってもよい。これらの場合、電動自転車1の安定性が向上するという利点がある。
【0080】
上述の実施形態では、自転車1は電動自転車であるが、これに限らない。自転車1は、通信ユニット12を備えていればよく、電動アシスト機能を持たない自転車であってもよい。つまり、自転車1は、モータ141を有していない自転車であってもよい。この場合、モータ141を駆動するためのバッテリが不要であるという利点がある。
【0081】
上述の実施形態では、外部装置2がサーバ装置であるが、これに限らない。外部装置2は、例えば、使用者が所持しているスマートフォンであってもよい。この構成によれば、通信ユニット12とスマートフォンとが通信可能な状態にあれば、場所を選ばずに通信することができる。
【0082】
上述の実施形態及び変形例1においても、通信ユニット12は、サドル17の下方に設けられていることが好ましい。この構成によれば、使用者が電動自転車1を運転する際に通信ユニット12が邪魔になりにくいという利点がある。
【0083】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る自転車(1)は、自転車本体(10)と、通信ユニット(12)と、を備える。自転車本体(10)は、ハンドル(22)及びサドル(17)が取り付けられる。通信ユニット(12)は、外部装置(2)との間で通信を行う。通信ユニット(12)は、自転車本体(10)に設けられている。
【0084】
この態様によれば、通信ユニット(12)がハンドル(22)に設けられている場合に比べて、使用者が自転車(1)を運転する際に通信ユニット(12)が邪魔になりにくい、という利点がある。
【0085】
第2の態様に係る自転車(1)では、第1の態様において、通信ユニット(12)は、サドル(17)の下方に設けられている。
【0086】
この態様によれば、通信ユニット(12)がハンドル(22)に設けられている場合に比べて、使用者が自転車(1)を運転する際に通信ユニット(12)が邪魔になりにくい、という利点がある。
【0087】
第3の態様に係る自転車(1)は、第1又は第2の態様において、一対のクランクアーム(18)を更に備える。一対のクランクアーム(18)は、一対のペダル(19)と、回転軸(143)と、を接続する。回転軸(143)は、モータ(141)からの駆動力が伝達される。通信ユニット(12)は、前後方向から見て一対のクランクアーム(18)間に設けられている。
【0088】
この態様によれば、自転車(1)が転倒した場合に、通信ユニット(12)が破損しにくい、という利点がある。
【0089】
第4の態様に係る自転車(1)は、第1~第3のいずれかの態様において、カバー(15)を更に備える。カバー(15)は、モータ(141)に電力を供給するバッテリ(131)に接続される電力線(31)を覆う。通信ユニット(12)は、カバー(15)の内側に設けられている。
【0090】
この態様によれば、通信ユニット(12)がカバー(15)で覆われており、外部に露出していないため、盗難されにくい、という利点がある。
【0091】
第5の態様に係る自転車(1)は、第1~第3のいずれかの態様において、ドライブユニット(14)を更に備える。ドライブユニット(14)は、伝達機構(142)、及びケース(144)を有する。伝達機構(142)は、モータ(141)からの駆動力を回転軸(143)に伝達する。ケース(144)は、伝達機構(142)を収容する。通信ユニット(12)は、ケース(144)内に設けられている。
【0092】
この態様によれば、通信ユニット(12)がケース(144)で覆われており、外部に露出していないため、盗難されにくい、という利点がある。
【0093】
第6の態様に係る自転車(1)では、第1~第3のいずれかの態様において、自転車本体(10)は、複数のパイプ(111~115)を有するフレーム(11)を含む。通信ユニット(12)は、複数のパイプ(111~115)のうち、前後方向において、ハブ(1611)と、回転軸(143)と、の間に位置するパイプ(112)に設けられている。ハブ(1611)は、前輪(161)に設けられている。回転軸(143)は、モータ(141)からの駆動力が伝達される。
【0094】
この態様によれば、通信ユニット(12)がハンドル(22)に設けられている場合に比べて、使用者が自転車(1)を運転する際に通信ユニット(12)が邪魔になりにくい、という利点がある。
【0095】
第7の態様に係る自転車(1)では、第1~第3のいずれかの態様において、自転車本体(10)は、かご(24)を含む。かご(24)は、前輪(161)の上部に配置されている。通信ユニット(12)は、かご(24)における前輪(161)との対向面に設けられている。
【0096】
この態様によれば、自転車(1)が転倒した場合に、通信ユニット(12)が破損しにくい、という利点がある。
【0097】
第8の態様に係る自転車(1)では、第1~第3のいずれかの態様において、自転車本体(10)は、複数のパイプ(111~115)を有するフレーム(11)を含む。通信ユニット(12)は、複数のパイプ(111~115)のうち、第1パイプ(113)と第2パイプ(115)と第3パイプ(114)とで囲まれた領域(R1)内に設けられている。第1パイプ(113)は、サドル(17)を保持する。第2パイプ(115)は、後輪(162)に設けられたシャフト(1623)を支持する。第3パイプ(114)は、第1パイプ(113)と第2パイプ(115)とをつなぐ。
【0098】
この態様によれば、自転車(1)が転倒した場合に、通信ユニット(12)が破損しにくい、という利点がある。
【0099】
第9の態様に係るドライブユニット(14)は、電動自転車(1)に用いられるドライブユニット(14)である。ドライブユニット(14)は、伝達機構(142)と、ケース(144)と、通信ユニット(12)と、を備える。伝達機構(142)は、モータ(141)からの駆動力を回転軸(143)に伝達する。ケース(144)は、伝達機構(142)を収容する。通信ユニット(12)は、ケース(144)内に設けられている。通信ユニット(12)は、外部装置(2)との間で通信を行う。
【0100】
この態様によれば、通信ユニット(12)がケース(144)で覆われており、外部に露出していないため、盗難されにくい、という利点がある。
【0101】
第2~第8の態様に係る構成については、自転車(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0102】
1 自転車
2 外部装置
10 自転車本体
11 フレーム
12 通信ユニット
14 ドライブユニット
15 カバー
17 サドル
18 クランクアーム
19 ペダル
22 ハンドル
24 かご
31 第1配線(電力線)
111 ヘッドチューブ(パイプ)
112 ダウンチューブ(パイプ)
113 シートチューブ(第1パイプ、パイプ)
114 シートステー(第3パイプ、パイプ)
115 チェーンステー(第2パイプ、パイプ)
131 バッテリ
141 モータ
142 伝達機構
143 クランク軸(回転軸)
144 ケース
161 前輪
162 後輪
1611 ハブ
1623 シャフト
R1 領域