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特許7561367情報提示システム、ロビーインターホン、及び、情報提示方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-26
(45)【発行日】2024-10-04
(54)【発明の名称】情報提示システム、ロビーインターホン、及び、情報提示方法
(51)【国際特許分類】
   H04M 9/00 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
H04M9/00 D
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020164953
(22)【出願日】2020-09-30
(65)【公開番号】P2022056943
(43)【公開日】2022-04-11
【審査請求日】2023-06-19
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】六車 充
(72)【発明者】
【氏名】橋本 尚典
(72)【発明者】
【氏名】小久保 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】山口 剛史
【審査官】吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-127151(JP,A)
【文献】特開2019-165297(JP,A)
【文献】特開2011-134112(JP,A)
【文献】特開2020-155810(JP,A)
【文献】特開2017-174227(JP,A)
【文献】特開2001-142891(JP,A)
【文献】特開2015-212862(JP,A)
【文献】特開2019-130219(JP,A)
【文献】特開平06-266975(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0310381(US,A1)
【文献】特開2019-037389(JP,A)
【文献】特開2017-167921(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-10/10
30/00-30/08
50/00-50/20
50/26-99/00
G16Z99/00
H04L51/00-51/58
67/00-67/75
H04M9/00-9/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報端末によって送信される事業者を識別するための事業者識別情報と、前記情報端末が位置する施設を識別するための施設識別情報とを取得する第一取得部と、
取得された前記施設識別情報を含む、前記施設に関連する情報のリクエストを、取得された前記事業者識別情報によって特定されるサーバへ出力する第一出力部と、
前記リクエストへの応答として、前記サーバから前記情報を取得する第二取得部と、
取得された前記情報を前記情報端末へ出力する第二出力部とを備える
情報提示システム。
【請求項2】
前記施設は、集合住宅であり、
前記情報端末は、前記集合住宅のエントランスに設置されたロビーインターホンである
請求項1に記載の情報提示システム。
【請求項3】
前記情報端末は、携帯端末であり、
前記第一取得部は、前記携帯端末の位置情報を前記施設識別情報として取得する
請求項1に記載の情報提示システム。
【請求項4】
前記事業者は、前記施設への訪問サービスを提供する事業者であり、
前記情報端末は、前記訪問サービスを行う訪問者に対して前記情報を提示する
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報提示システム。
【請求項5】
前記情報は、前記施設における前記訪問サービスを支援するための情報である
請求項4に記載の情報提示システム。
【請求項6】
前記第二出力部は、取得された前記情報に加えて、前記施設において行われる行事に関連する情報を前記情報端末へ出力する
請求項4に記載の情報提示システム。
【請求項7】
施設のエントランスに設置されたロビーインターホンであって、
事業者を識別するための事業者識別情報を取得する取得部と、
取得された前記事業者識別情報に基づいて、前記施設に関する情報の提供元を選択する選択部と、
提示部とを備え、
前記取得部は、選択された前記提供元から前記情報を取得
前記提示部は、取得された前記情報を前記施設の訪問者に提示す
ビーインターホン。
【請求項8】
記選択部は、取得された前記事業者識別情報に基づいて前記情報の提供元のサーバを選択し、
前記ロビーインターホンは、さらに、選択された前記サーバに、前記情報のリクエストを出力する出力部を備え、
前記取得部は、前記リクエストへの応答として、選択された前記サーバから前記情報を取得する
請求項7に記載のロビーインターホン。
【請求項9】
さらに、前記訪問者により前記事業者識別情報が入力される入力受付部を備え、
前記取得部は、前記入力受付部に入力された前記事業者識別情報を取得する
請求項8に記載のロビーインターホン。
【請求項10】
さらに、前記訪問者により前記エントランスに設けられた電気錠を解錠するための暗証番号が入力される入力受付部を備え、
前記電気錠を解錠するために、前記暗証番号に加えて、前記事業者識別情報の前記入力受付部への入力が要求される
請求項8に記載のロビーインターホン。
【請求項11】
情報端末によって送信される事業者を識別するための事業者識別情報と、前記情報端末が位置する施設を識別するための施設識別情報とを取得する第一取得ステップと、
取得された前記施設識別情報を含む、前記施設に関連する情報のリクエストを、取得された前記事業者識別情報によって特定されるサーバへ出力する第一出力ステップと、
前記リクエストへの応答として、前記サーバから前記情報を取得する第二取得ステップと、
取得された前記情報を前記情報端末へ出力する第二出力ステップとを含む
情報提示方法。
【請求項12】
請求項11に記載の情報提示方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項13】
施設のエントランスに設置されたロビーインターホンによって実行される情報提示方法であって、
事業者を識別するための事業者識別情報を取得するステップと、
取得された前記事業者識別情報に基づいて、前記施設に関する情報の提供元を選択する選択ステップと、
選択された前記提供元から前記情報を取得する取得ステップと、
取得された前記情報を前記施設の訪問者に提示する提示ステップとを含む
情報提示方法。
【請求項14】
請求項13に記載の情報提示方法をロビーインターホンに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提示システム、ロビーインターホン、及び、情報提示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザに情報を提示するための様々な技術が提案されている。特許文献1には、PC(Personal Computer)、スマートフォン、及び、タブレット端末等の端末に応じた画面の表示が可能な情報配信装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-144146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、施設の訪問者に情報の提示を行うことができる情報提示システム等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る情報提示システムは、情報端末によって送信される事業者を識別するための事業者識別情報と、前記情報端末が位置する施設を識別するための施設識別情報とを取得する第一取得部と、取得された前記施設識別情報を含む、前記施設に関連する情報のリクエストを、取得された前記事業者識別情報によって特定されるサーバへ出力する第一出力部と、前記リクエストへの応答として、前記サーバから前記情報を取得する第二取得部と、取得された前記情報を前記情報端末へ出力する第二出力部とを備える。
【0006】
本発明の一態様に係るロビーインターホンは、施設のエントランスに設置されたロビーインターホンであって、前記施設に関する情報の提供元を選択する選択部と、選択された前記提供元から前記情報を取得する取得部と、取得された前記情報を前記施設の訪問者に提示する提示部とを備える。
【0007】
本発明の一態様に係る情報提示方法は、情報端末によって送信される事業者を識別するための事業者識別情報と、前記情報端末が位置する施設を識別するための施設識別情報とを取得する第一取得ステップと、取得された前記施設識別情報を含む、前記施設に関連する情報のリクエストを、取得された前記事業者識別情報によって特定されるサーバへ出力する第一出力ステップと、前記リクエストへの応答として、前記サーバから前記情報を取得する第二取得ステップと、取得された前記情報を前記情報端末へ出力する第二出力ステップとを含む。
【0008】
本発明の一態様に係るプログラムは、前記情報提示方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0009】
本発明の一態様に係る情報提示方法は、施設のエントランスに設置されたロビーインターホンによって実行される情報提示方法であって、前記施設に関する情報の提供元を選択する選択ステップと、選択された前記提供元から前記情報を取得する取得ステップと、取得された前記情報を前記施設の訪問者に提示する提示ステップとを含む。
【0010】
本発明の一態様に係るプログラムは、前記情報提示方法をロビーインターホンに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本発明の情報提示システム等は、施設の訪問者に情報の提示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施の形態に係る情報提示システムの機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施の形態に係る情報提示システムの動作例1のシーケンス図である。
図3図3は、事業者情報の入力画面の一例を示す図である。
図4図4は、暗証番号の入力画面の一例を示す図である。
図5図5は、アドレス情報の一例を示す図である。
図6図6は、管理情報の一例を示す図である。
図7図7は、情報提示用の画像の第一の例を示す図である。
図8図8は、情報提示用の画像の第二の例を示す図である。
図9図9は、情報提示用の画像の第三の例を示す図である。
図10図10は、情報提示用の画像の第四の例を示す図である。
図11図11は、テレビ通話が行われるときの画像の一例を示す図である。
図12図12は、実施の形態に係る情報提示システムの動作例2のシーケンス図である。
図13図13は、携帯端末のUI部に表示される入力画面の一例を示す図である。
図14図14は、携帯端末のUI部に表示される情報提示用の画像の一例を示す図である。
図15図15は、実施の形態に係る情報提示システムの動作例3のシーケンス図である。
図16図16は、所在地情報の一例を示す図である。
図17図17は、管理情報の別の一例(動作例3における管理情報)を示す図である。
図18図18は、実施の形態に係る情報提示システムの動作例4のシーケンス図である。
図19図19は、実施の形態に係る情報提示システムの動作例5のシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0014】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0015】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る情報提示システムの構成について説明する。図1は、実施の形態に係る情報提示システムの機能構成を示すブロック図である。図1に示されるように、情報提示システム10は、第一サーバ20と、複数の第二サーバ30と、電気錠42と、ゲートウェイ43と、ロビーインターホン50と、携帯端末60とを備える。
【0016】
集合住宅40は、情報提示システム10が適用される施設の一例である。集合住宅40のエントランス41(正面玄関)に設けられた扉は、いわゆるオートロック式ドアである。集合住宅40に出入りするにはエントランス41の扉に設けられた電気錠42が解錠される必要がある。
【0017】
ここで、配達サービス、訪問介護サービス、及び、家事代行サービスなどのサービス提供事業者は、集合住宅40に訪問者を派遣する。情報提示システム10は、このような訪問者がロビーインターホン50または携帯端末60に対して電気錠42を解錠するための操作を行うときに、集合住宅40に関する情報を訪問者に提示することができる。
【0018】
集合住宅40に関する情報とは、例えば、集合住宅40における訪問サービスを支援するための情報である。情報提示システム10は、例えば、集合住宅40の訪問者が事業者Aに所属する配達員である場合には、事業者Aの集合住宅40に対する配達予定情報を当該配達員に提示する。情報提示システム10は、訪問者が事業者Bに所属する配達員である場合には、事業者Bの集合住宅40に対する配達予定情報を当該配達員に提示する。以下、情報提示システム10が備える各装置(構成要素)について説明する。
【0019】
まず、第一サーバ20について説明する。第一サーバ20は、集合住宅40外に設置されるクラウドサーバである。第一サーバ20は、例えば、上記サービス提供事業者とは異なる事業者によって使用される。第一サーバ20は、具体的には、通信部21と、情報処理部22と、記憶部23とを備える。
【0020】
通信部21は、第一サーバ20がインターネットなどの広域通信ネットワーク70を介して他の装置と通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部21によって行われる通信は、例えば、有線通信であるが、無線通信であってもよい。通信に用いられる通信規格についても特に限定されない。
【0021】
情報処理部22は、電気錠42の解錠、及び、訪問者への情報の提示に関する情報処理を行う。情報処理部22は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。
【0022】
情報処理部22は、機能的な構成要素として、第一取得部24、第二取得部25、第一出力部26、及び、第二出力部27を有する。第一取得部24、第二取得部25、第一出力部26、及び、第二出力部27の機能は、例えば、情報処理部22を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部23に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。第一取得部24、第二取得部25、第一出力部26、及び、第二出力部27のそれぞれの詳細な機能については後述する。
【0023】
記憶部23は、電気錠42の解錠、及び、訪問者への情報の提示に関する情報処理に必要な情報、及び、情報処理部22が実行するコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部23は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)によって実現されるが、半導体メモリなどによって実現されてもよい。
【0024】
次に、複数の第二サーバ30について説明する。複数の第二サーバ30のそれぞれは、集合住宅40外に設置されるクラウドサーバである。第二サーバ30のそれぞれは、例えば、訪問型のサービスを提供するサービス提供事業者によって使用される。
【0025】
次に、集合住宅40に設置される、電気錠42、ゲートウェイ43、及び、ロビーインターホン50について説明する。
【0026】
電気錠42は、エントランス41の扉を解錠するためのロック機構である。電気錠42の具体的な態様は特に限定されず、エントランス41の扉に対応する態様であればよい。ここでの電気錠42は広義の電気錠を意味し、錠前の構造を有するものに限定されない。電気錠42は、電気信号に基づいてエントランス41の扉をロック及びロック解除できるロック機構であればよく、その具体的態様は特に限定されない。なお、電気錠42は、例えば、ドアが解錠されてから一定時間の経過後に自動的に扉を施錠する。つまり、エントランス41の扉は、オートロックされる。なお、エントランス41に設けられた扉は、引き戸であってもよいし、開き戸であってもよい。
【0027】
ゲートウェイ43は、ロビーインターホン50などの集合住宅40に設置された装置が、広域通信ネットワーク70を通じて他の装置と通信するための通信装置である。
【0028】
ロビーインターホン50は、集合住宅40のエントランス41(つまり、共用部)に設置される情報端末である。ロビーインターホン50は、例えば、エントランス41に設けられた扉の電気錠42の解錠、及び、訪問者への情報の提示などに使用される。ロビーインターホン50は、入力受付部51と、表示部52と、情報処理部53と、記憶部54と、撮像部55と、無線通信部56と、出音部57とを備える。
【0029】
入力受付部51は、訪問者の入力(入力操作)を受け付ける。入力受付部51は、例えば、テンキーボタン、及び、呼出ボタンなどによって実現されるが、タッチパネルによって実現されてもよい。なお、テンキーボタンは、集合住宅40への訪問者が特定の専有部の番号を入力するためのボタンであり、呼出ボタンは、特定の専有部の番号を押した後、特定の専有部のインターホンを呼び出す(鳴らす)ためのボタンである。
【0030】
表示部52は、訪問者に対して画像を表示する。表示部52は、例えば、液晶パネルまたは有機EL(Electro Luminescence)パネルなどの表示パネルによって実現される。
【0031】
情報処理部53は、電気錠42の解錠、及び、訪問者への情報の提示に関する情報処理を行う。情報処理部53は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。
【0032】
情報処理部53は、機能的な構成要素として、取得部53a、選択部53b、出力部53c、及び、提示部53dを有する。取得部53a、選択部53b、出力部53c、及び、提示部53dの機能は、例えば、情報処理部53を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部54に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。取得部53a、選択部53b、提示部53d、及び、出力部53cのそれぞれの詳細な機能については後述する。
【0033】
記憶部54は、電気錠42の解錠、及び、訪問者への情報の提示に関する情報処理に必要な情報、及び、情報処理部53が実行するコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部54は、半導体メモリによって実現される。
【0034】
撮像部55は、訪問者の画像(動画像)を撮影するカメラである。撮像部55は、イメージセンサなどによって実現される。
【0035】
無線通信部56は、ロビーインターホン50が携帯端末60と近距離無線通信(局所通信ネットワークを用いた通信)を行うための通信回路(通信モジュール)である。無線通信部56は、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)などの通信規格にしたがって無線通信を行う。
【0036】
出音部57は、訪問者への音の出力に用いられるスピーカである。
【0037】
次に、携帯端末60について説明する。携帯端末60は、サービス提供事業者から派遣される訪問者が使用する携帯型の情報端末である。携帯端末60は、具体的には、スマートフォン、または、タブレット端末などである。携帯端末60は、UI(User Interface)部61と、通信部62と、制御部63と、記憶部64と、位置計測部65と、無線通信部66とを備える。
【0038】
UI部61は、訪問者の入力(入力操作)を受け付け、かつ、訪問者へ画像を提示するユーザインタフェース装置である。UI部61は、タッチパネルなどの操作受付部、及び、表示パネルなどの表示部によって実現される。
【0039】
通信部62は、携帯端末60が広域通信ネットワーク70を介して他の装置と通信を行うための通信モジュール(通信回路)である。通信部62によって行われる通信は、無線通信である。通信に用いられる通信規格は特に限定されない。
【0040】
制御部63は、携帯端末60が電気錠42の解錠を第一サーバ20に依頼するための情報処理を行う。制御部63は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサによって実現されてもよい。制御部63の機能は、例えば、制御部63を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサ等が記憶部64に記憶されたコンピュータプログラムを実行することによって実現される。
【0041】
記憶部64は、携帯端末60が電気錠42の解錠を第一サーバ20に依頼するための情報処理に必要な情報、及び、制御部63が実行するコンピュータプログラムなどが記憶される記憶装置である。記憶部64は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。
【0042】
位置計測部65は、携帯端末60の現在位置(具体的には、緯度及び経度などの座標)を計測し、位置情報として出力する。位置計測部65は、例えば、GPS(Global Positioning System)信号(つまり、衛星から送信される電波)を取得し、取得したGPS信号に基づいて携帯端末60の現在位置を計測するGPSモジュールによって実現される。
【0043】
無線通信部66は、携帯端末60がロビーインターホン50と近距離無線通信(局所通信ネットワークを用いた通信)を行うための通信回路(通信モジュール)である。無線通信部66は、例えば、BLEなどの通信規格にしたがって無線通信を行う。
【0044】
[動作例1]
次に、情報提示システム10の動作例1について説明する。図2は、情報提示システム10の動作例1のシーケンス図である。以下の動作例1では、集合住宅40への訪問者は、配達事業者から派遣された配達員であるとして説明が行われる。
【0045】
配達事業者の配達員は、集合住宅40のエントランス41に到着すると、ロビーインターホン50に所定の入力を行う。ロビーインターホン50の入力受付部51は、所定の入力を配達員から受け付ける(S11)。所定の入力には、事業者識別情報(例えば、事業者番号)の入力と、電気錠42を解錠するための暗証番号の入力とが含まれる。
【0046】
事業者識別情報は、事業者を識別するための情報であり、図中では事業者IDとも記載される。図3は、事業者情報の入力画面の一例を示す図である。ステップS11で入力される事業者識別情報は、配達員が所属する配達事業者を示す情報であり、配達員は自身が所属する配達事業者の事業者識別情報を事前に把握している。
【0047】
また、暗証番号は、電気錠42を解錠するための番号である。図4は、暗証番号の入力画面の一例を示す図である。暗証番号については、配達員が属する配達事業者があらかじめ発行したものであり、配達事業者から配達員に事前に通知されている。また、配達事業者が使用する第二サーバ30の記憶部には、暗証番号が記憶されている(後述の管理情報参照)。以下では、ステップS11において入力された暗証番号を入力番号とも記載する。
【0048】
一般的な電気錠42の解錠方法として、専有部の番号を入力し、呼出ボタンを押下して当該専有部の居住者を呼び出すことで、当該居住者に電気錠42を解錠してもらう方法が知られている。ロビーインターホン50は、このような方法に加えて、図3及び図4に示される認証ボタンを押した後、事業者番号、及び、暗証番号を入力する解錠方法が採用されている。後述のように、この解錠方法によれば、配達員は、配達物の受取人(居住者)が不在であっても電気錠42を解錠することができ、集合住宅40内の宅配ボックス(宅配ロッカー)への配達物の預け入れ、及び、いわゆる置き配(配達物を専有部の玄関前に置く配達手法)などを行うことができる。
【0049】
所定の入力が完了すると、情報処理部53は、解錠依頼情報をゲートウェイ43へ送信する(S12)。解錠依頼情報には、ステップS11において入力された事業者識別情報、及び、ステップS11において入力された暗証番号(入力番号)が含まれる。
【0050】
また、解錠依頼情報には、撮像部55によって撮影された画像の画像情報が含まれる。上記図3及び図4に示されるように、例えば、所定の入力が開始される(認証ボタンが押される)と、撮像部55によってロビーインターホン50の前に立つ配達員の画像の撮影が開始される。解錠依頼情報に含まれる画像情報は、この画像の画像情報である。なお、画像の撮影は、所定の入力が完了したときに(所定の入力が完了したことを契機に)行われてもよい。
【0051】
ゲートウェイ43は、ロビーインターホン50から解錠依頼情報を受信する。ゲートウェイ43が備える記憶部(図示せず)には、ロビーインターホン50が位置する集合住宅40(つまり、ロビーインターホン50が設置された集合住宅40)を識別するための集合住宅識別情報(図中では、集合住宅IDとも記載される)があらかじめ記憶されている。集合住宅識別情報は、施設識別情報の一例である。集合住宅識別情報としては、例えば、ゲートウェイ43のMAC(Media Access Control)アドレスが使用されるが、集合住宅40を識別できる情報であれば他の情報であってもよい。
【0052】
ゲートウェイ43は、受信した解錠依頼情報に、集合住宅識別情報を付加(追加)し、集合住宅識別情報が付加された解錠依頼情報を第一サーバ20へ送信する(S13)。
【0053】
第一サーバ20の通信部21は、解錠依頼情報を受信する。第一取得部24は、受信された解錠依頼情報に含まれる、事業者識別情報、入力番号、画像情報、及び、集合住宅識別情報を取得する(S14)。
【0054】
ここで、記憶部23には、事業者識別情報と、事業者識別情報が示すサービス提供事業者が使用する第二サーバ30のアドレス(宛先)とが紐づけられた、アドレス情報があらかじめ記憶されている。図5は、アドレス情報の一例を示す図である。第一出力部26は、アドレス情報において、ステップS14で取得された事業者識別情報に紐づけられたアドレスを選択する。つまり、第一出力部26は、事業者識別情報に基づいて複数の第二サーバ30の1つを選択(特定)することができる(S15)。
【0055】
次に、第一出力部26は、集合住宅40に関連する情報のリクエストを、通信部21にステップS15において特定された第二サーバ30へ送信させる(S16)。つまり、第一出力部26は、集合住宅40に関連する情報のリクエストをステップS15において特定された第二サーバ30へ出力する。リクエストには、ステップS14において取得された、集合住宅識別情報、入力番号、及び、画像情報が含まれる。
【0056】
第二サーバ30は、第一サーバ20からリクエストを受信する。第二サーバ30の記憶部(図示せず)には、管理情報が記憶されている。図6は、管理情報の一例を示す図である。管理情報においては、例えば、集合住宅識別情報と、当該集合住宅識別情報が示す集合住宅40への配達物の配達予定情報と、当該集合住宅40のエントランス41に設けられた電気錠42を解錠するための暗証番号とが紐づけられている。
【0057】
第二サーバ30は、管理情報において、ステップS16で受信したリクエストに含まれる集合住宅識別情報に紐づけられた、配達予定情報及び暗証番号を特定する。第二サーバ30は、特定した暗証番号と、ステップS16で受信したリクエストに含まれる入力番号とが一致するか否かを判定し、判定結果を示す判定結果情報を生成する。第二サーバ30は、生成した判定結果情報と、特定した配達予定情報とを、上記リクエストに対する含む応答として第一サーバ20へ送信する(S17)。
【0058】
なお、ステップS16で受信したリクエストに含まれる画像情報については、第二サーバ30において、解錠依頼情報を受信した日時などとともに履歴情報として記憶される。この履歴情報は、例えば、電気錠42の不正な解錠などが発覚した場合に参照される。
【0059】
第一サーバ20の通信部21は、判定結果情報及び配達予定情報を受信する。第二取得部25は、判定結果情報及び配達予定情報を取得する(S18)。第二出力部27は、取得された判定結果情報に基づいて解錠可否情報を生成し、解錠可否情報に配達予定情報を含めて通信部21にゲートウェイ43へ送信させる(S19)。後述のように、解錠可否情報は、最終的にはロビーインターホン50によって受信されるため、第二出力部27は、解錠可否情報をロビーインターホン50へ出力するともいえる。なお、解錠可否情報は、判定結果情報が暗証番号と入力番号とが一致することを表す場合に解錠許可を示し、判定結果情報が暗証番号と入力番号とが一致しないことを表す場合に解錠拒否を示す情報である。
【0060】
ゲートウェイ43は、ロビーインターホン50から解錠可否情報を受信する。ゲートウェイ43が備える記憶部(図示せず)には、訪問者に通知すべき通知情報があらかじめ記憶されている。通知情報は、例えば、集合住宅40において行われる行事の予定を示す行事予定情報(つまり、集合住宅40において行われる行事に関連する情報)などである。ゲートウェイ43は、解錠可否情報を受信した日に訪問者に通知すべき通知情報がある場合には、解錠可否情報に通知情報を付加(追加)し、通知情報が付加された解錠可否情報をロビーインターホン50へ送信する(S20)。なお、ゲートウェイ43は、解錠可否情報を受信した日に訪問者に通知すべき通知情報がない場合には、解錠可否情報に通知情報を付加(追加)しない。
【0061】
ロビーインターホン50の情報処理部53は、ゲートウェイ43から解錠可否情報を受信する。情報処理部53は、受信した解錠指示情報に含まれる配達予定情報、及び、通知情報を取得し、取得した配達予定情報、及び、通知情報に基づいて、表示部52に情報提示用の画像を表示する(S21)。図7及び図8は、情報提示用の画像の一例を示す図である。
【0062】
図7は、配達予定情報(配達先の専有部の番号、配達物の個数、及び、配達物の内容など)のみが表示された画像を示しており、このような画像は、例えば、ゲートウェイ43によって解錠可否情報に通知情報が追加されなかった場合に表示される。図8は、領域Cに配達予定情報(配達先の専有部の番号、配達物の個数、及び、伝票番号など)が表示され、領域Dに通知情報が表示された画像を示しており、このような画像は、例えば、ゲートウェイ43によって解錠可否情報に通知情報が追加された場合に表示される。
【0063】
なお、配達予定情報は、集合住宅40に関する情報の一例である。つまり、ステップS21において行われる処理は、集合住宅40に関する情報の提示処理であるといえる。ステップS21においては、画像による情報の提示に加えて、出音部57が出力する音による情報の提示が行われてもよい。
【0064】
また、情報処理部53は、ステップS20において受信された解錠可否情報が解錠許可を示す場合に電気錠42を解錠する(S22)。なお、情報処理部53は、受信した解錠可否情報が解錠禁止を示す場合には、電気錠42を解錠しない。
【0065】
以上説明したように、情報提示システム10は、配達員がロビーインターホン50に対して電気錠42を解錠するための入力を行うときに、配達員に集合住宅40に関する情報(配達予定情報など)を提示することができる。
【0066】
なお、上記動作例1のステップS17~ステップS20においては、配達予定情報は、判定結果情報が暗証番号と入力番号とが一致しないことを表す場合にも第二サーバ30からロビーインターホン50へ伝送されるものとして説明された。しかしながら、判定結果情報が暗証番号と入力番号とが一致しないことを表す場合には、配達予定情報は伝送されなくてもよい。言い換えれば、暗証番号と入力番号とが一致しない場合、ステップS17においては判定結果情報のみが第二サーバ30から第一サーバ20へ送信され、ステップS18においては判定結果情報のみが取得されてもよい。また、暗証番号と入力番号とが一致しない場合、ステップS19においては配達予定情報を含まない解錠可否情報が第一サーバ20からゲートウェイ43へ送信され、ステップS20においては配達予定情報及び通知情報を含まない解錠可否情報がゲートウェイ43からロビーインターホン50へ送信されてもよい。
【0067】
なお、動作例1では、第二サーバ30によって判定結果情報が送信された結果、電気錠42が解錠される。このため、判定結果情報は、電気錠42の解錠を命令する情報であるといえる。同様に、動作例1では、第一サーバ20によって解錠可否情報が送信された結果、電気錠42が解錠される。このため、解錠可否情報は、電気錠42の解錠を命令する情報であるといえる。
【0068】
また、上記動作例1では、配達事業者が使用する第二サーバ30から当該配達事業者に所属する配達員へ情報が提示される例について説明されたが、他のサービス提供事業者が使用する第二サーバ30から、当該他のサービス提供事業者に所属する訪問者へ情報を提供することもできる。
【0069】
図9は、訪問介護サービスを提供する事業者に所属する訪問者への情報提示用の画像の一例を示す図である。図9は、領域Eに訪問予定情報が表示され、領域Fに通知情報が表示された画像を示している。図10は、家事代行サービスを提供する事業者に所属する訪問者への情報提示用の画像の一例を示す図である。図10は、訪問先、作業内容、および、居住者への返却物などの情報が表示された画像を示している。
【0070】
また、動作例1で説明したように、情報提示システム10においては、ロビーインターホン50と第二サーバ30との間で情報の送受信が可能であり、ロビーインターホン50は、撮像部55によって訪問者の画像を撮影することができる。また、図示されないが、ロビーインターホン50は、訪問者の音声を取得するマイクロフォンを備えている。よって、訪問者は、第二サーバ30を介して第二サーバ30を使用するサービス提供事業者に所属するオペレータと、テレビ通話を行うこともできる。図11は、テレビ通話が行われるときの画像の一例を示す図である。
【0071】
[動作例2]
動作例1では、訪問者のロビーインターホン50への入力を契機に、電気錠42の解錠及び情報の提示が行われたが、電気錠42の解錠及び情報の提示は、訪問者の携帯端末60への入力を契機に行われてもよい。以下、このような情報提示システム10の動作例2について説明する。図12は、情報提示システム10の動作例2のシーケンス図である。以下の動作例2においては、動作例1との相違点を中心に説明が行われ、既出事項についての説明は適宜省略される。また、以下の動作例2では、集合住宅40への訪問者は、配達事業者から派遣された配達員であるとして説明が行われる。
【0072】
配達事業者の配達員は、集合住宅40のエントランス41の近辺(ロビーインターホン50の近辺)に到着すると、専用のアプリケーションプログラムを実行中の携帯端末60に対して所定の入力を行う。このとき、携帯端末60は、集合住宅40に位置しているといえる。携帯端末60のUI部61(操作受付部)は、所定の入力を配達員から受け付ける(S31)。所定の入力には、事業者識別情報(事業者番号)の入力と、電気錠42を解錠するための暗証番号の入力とが含まれる。図13は、UI部61(表示部)に表示される入力画面の一例を示す図である。
【0073】
所定の入力が完了すると、制御部63は、解錠依頼情報を無線通信部66にロビーインターホン50へ送信させる(S32)。解錠依頼情報には、ステップS31において入力された事業者識別情報、及び、ステップS31において入力された暗証番号(入力番号)が含まれる。
【0074】
ロビーインターホン50の無線通信部56は、携帯端末60から解錠依頼情報を受信する。以降は、動作例1のステップS12~ステップS20と同様の処理が行われる。なお、動作例2では、解錠依頼情報に画像情報は含まれないが、解錠依頼情報には、携帯端末60が備える撮像部(図示せず)によって撮影された画像の画像情報が含まれてもよい。
【0075】
ステップS20において、ロビーインターホン50の情報処理部53は、ゲートウェイ43から解錠可否情報を受信する。情報処理部53は、ステップS20において受信された解錠可否情報が解錠許可を示す場合に電気錠42を解錠する(S33)。なお、情報処理部53は、受信した解錠可否情報が解錠禁止を示す場合には、電気錠42を解錠しない。
【0076】
また、情報処理部53は、受信した解錠指示情報に含まれる配達予定情報、及び、通知情報を取得し、取得した配達予定情報、及び、通知情報を無線通信部56に携帯端末60へ送信させる(S34)。なお、ゲートウェイ43によって解錠可否情報に通知情報が追加されなかった場合、ステップS34において通知情報は送信されない。
【0077】
携帯端末60の無線通信部66は、ロビーインターホン50から、配達予定情報、及び、通知情報を受信する。制御部63は、受信した配達予定情報、及び、受信した通知情報に基づいて、UI部61(表示部)に情報提示用の画像を表示する(S35)。図14は、携帯端末60のUI部61に表示される、情報提示用の画像の一例を示す図である。
【0078】
以上説明したように、情報提示システム10は、配達員が携帯端末60に対して電気錠42を解錠するための入力を行うときに、配達員に集合住宅40に関する情報(配達予定情報など)を提示することができる。
【0079】
なお、動作例2においては、携帯端末60に情報提示用の画像が表示されたが、情報提示用の画像は、ロビーインターホン50に表示されてもよい。この場合、ステップS34の処理は省略される。
【0080】
[動作例3]
動作例1及び2では、電気錠42の解錠を意図した訪問者の入力を契機に情報の提示が行われた。言い換えれば、電気錠42を解錠するために、暗証番号の入力に加えて、事業者識別情報の入力受付部51への入力が要求された。しかしながら、情報の提示は、電気錠42の解錠とは独立して行われてもよい。例えば、情報の提示は、ロビーインターホン50を経由せずに行われてもよい。以下、このような情報提示システム10の動作例3について説明する。図15は、情報提示システム10の動作例3のシーケンス図である。以下の動作例3においては、動作例1及び2との相違点を中心に説明が行われ、既出事項についての説明は適宜省略される。また、以下の動作例3では、集合住宅40への訪問者は、配達事業者から派遣された配達員であるとして説明が行われる。
【0081】
配達事業者の配達員は、集合住宅40のエントランス41の近辺(ロビーインターホン50の近辺)に到着すると、専用のアプリケーションプログラムを実行中の携帯端末60に対して所定の入力を行う。携帯端末60のUI部61(操作受付部)は、所定の入力を配達員から受け付ける(S41)。動作例3において、所定の入力には、事業者識別情報(事業者番号)の入力が含まれ、電気錠42を解錠するための暗証番号の入力は含まれない。
【0082】
所定の入力が完了すると、制御部63は、情報提供要求を通信部62に第一サーバ20へ送信させる(S42)。情報提供要求には、ステップS41において入力された事業者識別情報が含まれる。また、情報提供要求には、位置計測部65によって計測される携帯端末60の位置情報が含まれる。上述のように、位置情報は、例えば、携帯端末60の現在位置(緯度及び経度)を示す情報である。
【0083】
第一サーバ20の通信部21は、情報提供要求を受信する。第一取得部24は、受信された情報提供要求に含まれる、事業者識別情報、及び、位置情報を取得する(S43)。
【0084】
ここで、動作例3においては、記憶部23には、集合住宅識別情報と、集合住宅識別情報が示す集合住宅の所在地とが紐づけられた所在地情報があらかじめ記憶されている。図16は、所在地情報の一例を示す図である。なお、図16に示される所在地情報には、集合住宅の名称情報が含まれているが、名称情報が含まれることは必須ではない。
【0085】
第一取得部24は、所在地情報において、取得した位置情報が示す位置に関する所定要件を満たす所在地情報に紐づけられた集合住宅識別情報を1つ特定する(S44)。この場合の所定要件とは、例えば、位置情報が示す位置を基準として所定の範囲内(例えば、位置情報が示す位置を中心として半径50m以内など)に、所在地情報が示す集合住宅40の所在地が含まれるという第一要件を満たし、かつ、第二要件も満たすことである。第二要件は、第一要件を満たす所在地情報の中で、当該所在地情報が示す所在地が携帯端末60の位置に最も近いことである。つまり、ステップS44では、携帯端末60の位置に最も近い集合住宅40の集合住宅識別情報が特定(取得)される。
【0086】
なお、所在地情報は、ステップS43において取得された位置情報を集合住宅識別情報に変換する変換テーブルであるともいえる。つまり、ステップS43において取得された位置情報は、集合住宅識別情報と等価であり、第一取得部24は、ステップS43において位置情報を集合住宅識別情報として取得しているともいえる。
【0087】
また、動作例1及び2と同様に、アドレス情報(例えば、図5)があらかじめ記憶されている。第一出力部26は、アドレス情報において、ステップS44で特定(取得)された事業者識別情報に紐づけられたアドレスを選択する。つまり、第一出力部26は、事業者識別情報に基づいて複数の第二サーバ30の1つを選択(特定)することができる(S45)。
【0088】
次に、第一出力部26は、集合住宅40に関連する情報のリクエストを、通信部21にステップS45において特定された第二サーバ30へ送信させる(S46)。つまり、第一出力部26は、集合住宅40に関連する情報のリクエストをステップS45において特定された第二サーバ30へ出力する。リクエストには、ステップS44において特定(取得)された集合住宅識別情報が含まれる。
【0089】
第二サーバ30は、第一サーバ20からリクエストを受信する。第二サーバ30の記憶部(図示せず)には、管理情報が記憶されている。図17は、動作例3における管理情報の一例を示す図である。管理情報においては、例えば、集合住宅識別情報と、当該集合住宅識別情報が示す集合住宅40への配達物の配達予定情報とが紐づけられている。第二サーバ30は、管理情報において、ステップS46で受信したリクエストに含まれる集合住宅識別情報に紐づけられた配達予定情報を特定する。第二サーバ30は、特定した配達予定情報を、上記リクエストに対する含む応答として第一サーバ20へ送信する(S47)。
【0090】
第一サーバ20の通信部21は、配達予定情報を受信する。第二取得部25は、配達予定情報を取得する(S48)。第二出力部27は、配達予定情報を通信部21に携帯端末60へ送信させる(S49)。つまり、第二出力部27は、配達予定情報を携帯端末60へ出力する。
【0091】
携帯端末60の通信部62は、第一サーバ20から、配達予定情報を受信する。制御部63は、受信した配達予定情報に基づいて、UI部61(表示部)に情報提示用の画像を表示する(S50)。
【0092】
以上説明したように、情報提示システム10は、電気錠42を解錠するための入力とは独立して、配達員に集合住宅40に関する情報(配達予定情報など)を提示することができる。
【0093】
[動作例4]
動作例1~3では、第一サーバ20は、事業者識別情報に基づいて第二サーバ30を選択(特定)した。ここで、第二サーバ30の選択は、ロビーインターホン50によって行われてもよい。以下、このような情報提示システム10の動作例4について説明する。図18は、情報提示システム10の動作例4のシーケンス図である。以下の動作例4においては、動作例1~3との相違点を中心に説明が行われ、既出事項についての説明は適宜省略される。また、以下の動作例4では、集合住宅40への訪問者は、配達事業者から派遣された配達員であるとして説明が行われる。
【0094】
配達事業者の配達員は、集合住宅40のエントランス41に到着すると、ロビーインターホン50に所定の入力を行う。ロビーインターホン50の入力受付部51は、所定の入力を配達員から受け付ける(S51)。所定の入力には、事業者識別情報(事業者番号)の入力と、電気錠42を解錠するための暗証番号の入力とが含まれる。
【0095】
取得部53aは、ステップS51において入力された事業者識別情報、及び、ステップS51において入力された暗証番号(入力番号)を取得する(S52)。動作例4においては、ロビーインターホン50の記憶部54には、事業者識別情報と、事業者識別情報が示すサービス提供事業者が使用する第二サーバ30のアドレス(宛先)とが紐づけられたアドレス情報(例えば、図5)があらかじめ記憶されている。選択部53bは、アドレス情報において、ステップS52で取得された事業者識別情報に紐づけられたアドレスを選択する。つまり、選択部53bは、事業者識別情報に基づいて、複数の第二サーバ30の中から集合住宅40に関する情報の提供元の第二サーバ30を選択(特定)する(S53)。
【0096】
次に、出力部53cは、集合住宅40に関連する情報のリクエストをゲートウェイ43へ送信する(S54)。このリクエストにおいては、ステップS53において選択された第二サーバ30が宛先と指定されている。つまり、出力部53cは、ステップS53において選択された第二サーバ30に、集合住宅40に関する情報のリクエストを出力するともいえる。
【0097】
また、このリクエストは、解錠依頼情報としての機能も有し、ステップS52において取得された入力番号が含まれる。また、リクエストには、撮像部55によって撮影された画像の画像情報が含まれる。例えば、所定の入力が開始されると、撮像部55によってロビーインターホン50の前に立つ配達員の画像の撮影が開始される。リクエストに含まれる画像情報は、この画像の画像情報である。
【0098】
ゲートウェイ43は、ロビーインターホン50からリクエストを受信する。ゲートウェイ43が備える記憶部(図示せず)には、ロビーインターホン50が位置する集合住宅40(つまり、ロビーインターホン50が設置された集合住宅40)を識別するための集合住宅識別情報があらかじめ記憶されている。
【0099】
ゲートウェイ43は、受信したリクエストに、集合住宅識別情報を付加(追加)し、集合住宅識別情報が付加されたリクエストを、ステップS53において選択された第二サーバ30へ送信する(S55)。
【0100】
第二サーバ30は、ゲートウェイ43からリクエストを受信する。第二サーバ30の記憶部(図示せず)には、管理情報(例えば、図6)が記憶されている。管理情報においては、例えば、集合住宅識別情報と、当該集合住宅識別情報が示す集合住宅40への配達物の配達予定情報と、当該集合住宅40のエントランス41に設けられた電気錠42を解錠するための暗証番号とが紐づけられている。
【0101】
第二サーバ30は、管理情報において、ステップS55で受信したリクエストに含まれる集合住宅識別情報に紐づけられた、配達予定情報及び暗証番号を特定する。第二サーバ30は、特定した暗証番号と、ステップS55で受信したリクエストに含まれる入力番号とが一致するか否かを判定し、判定結果を示す判定結果情報を生成する。第二サーバ30は、生成した判定結果情報と、特定した配達予定情報とを、上記リクエストに対する含む応答としてゲートウェイ43へ送信する(S56)。
【0102】
なお、ステップS55で受信したリクエストに含まれる画像情報については、第二サーバ30において、解錠依頼情報を受信した日時などとともに履歴情報として記憶される。この履歴情報は、例えば、電気錠42の不正な解錠などが発覚した場合に参照される。
【0103】
ゲートウェイ43は、ロビーインターホン50から判定結果情報、及び、配達予定情報を受信する。ゲートウェイ43が備える記憶部(図示せず)には、訪問者に通知すべき通知情報があらかじめ記憶されている。ゲートウェイ43は、判定結果情報、及び、配達予定情報を受信した日に訪問者に通知すべき通知情報がある場合には、判定結果情報、及び、配達予定情報に加えて通知情報をロビーインターホン50へ送信する(S57)。なお、ゲートウェイ43は、解錠可否情報を受信した日に訪問者に通知すべき通知情報がない場合には、判定結果情報、及び、配達予定情報をロビーインターホン50に送信し、通知情報をロビーインターホン50に送信しない。
【0104】
ロビーインターホン50の情報処理部53は、ゲートウェイ43から判定結果情報、配達予定情報、及び、通知情報を受信する。取得部53aは、受信された判定結果情報、配達予定情報、及び、通知情報を、ステップS54において送信されたリクエストへの応答として取得する(S58)。提示部53dは、取得された配達予定情報、及び、通知情報に基づいて、表示部52に情報提示用の画像(例えば、図8など)を表示する(S59)。なお、配達予定情報、及び、通知情報は、集合住宅40に関する情報の一例である。ステップS59においては、画像の表示に加えて、出音部57が出力する音による情報の提示が行われてもよい。
【0105】
また、情報処理部53は、ステップS58において取得された判定結果情報が暗証番号と入力番号とが一致することを示す場合に電気錠42を解錠する(S60)。なお、情報処理部53は、ステップS58において取得された判定結果情報が暗証番号と入力番号とが一致しないことを示す場合には、電気錠42を解錠しない。
【0106】
以上説明したように、情報提示システム10は、配達員がロビーインターホン50に対して電気錠42を解錠するための入力を行うときに、配達員に集合住宅40に関する情報(配達予定情報など)を提示することができる。
【0107】
[動作例5]
動作例4では、訪問者のロビーインターホン50への入力を契機に、電気錠42の解錠及び情報の提示が行われたが、電気錠42の解錠及び情報の提示は、訪問者の携帯端末60への入力を契機に行われてもよい。以下、このような情報提示システム10の動作例5について説明する。図19は、情報提示システム10の動作例5のシーケンス図である。以下の動作例5においては、動作例4との相違点を中心に説明が行われ、既出事項についての説明は適宜省略される。また、以下の動作例5では、集合住宅40への訪問者は、配達事業者から派遣された配達員であるとして説明が行われる。
【0108】
配達事業者の配達員は、集合住宅40のエントランス41の近辺(ロビーインターホン50の近辺)に到着すると、専用のアプリケーションプログラムを実行中の携帯端末60に対して所定の入力を行う。携帯端末60のUI部61(操作受付部)は、所定の入力を配達員から受け付ける(S61)。所定の入力には、事業者識別情報(事業者番号)の入力と、電気錠42を解錠するための暗証番号の入力とが含まれる。このとき、UI部61(表示部)には、図13のような入力画面が表示される。
【0109】
所定の入力が完了すると、制御部63は、解錠依頼情報を無線通信部66にロビーインターホン50へ送信させる(S62)。解錠依頼情報には、ステップS61において入力された事業者識別情報、及び、ステップS61において入力された暗証番号(入力番号)が含まれる。
【0110】
ロビーインターホン50の無線通信部56は、携帯端末60から解錠依頼情報を受信する。以降のステップS64~S67の処理は、動作例4のステップS53~S56と同様である。なお、動作例4では、解錠依頼情報に画像情報は含まれないが、解錠依頼情報には、携帯端末60が備える撮像部(図示せず)によって撮影された画像の画像情報が含まれてもよい。
【0111】
ステップS68において、ロビーインターホン50の情報処理部53は、ゲートウェイ43から判定結果情報、配達予定情報、及び、通知情報を受信する。取得部53aは、受信された判定結果情報、配達予定情報、及び、通知情報を、ステップS65において送信されたリクエストへの応答として取得する(S69)。情報処理部53は、ステップS69において取得された判定結果情報が暗証番号と入力番号とが一致することを示す場合に電気錠42を解錠する(S70)。なお、情報処理部53は、ステップS69において取得された判定結果情報が暗証番号と入力番号とが一致しないことを示す場合には、電気錠42を解錠しない。
【0112】
また、情報処理部53は、ステップS69において取得された配達予定情報、及び、通知情を無線通信部56に携帯端末60へ送信させる(S71)。なお、ゲートウェイ43によって通知情報が送信されなかった場合、ステップS71においても通知情報は送信されない。
【0113】
携帯端末60の無線通信部66は、ロビーインターホン50から、配達予定情報、及び、通知情報を受信する。制御部63は、受信した配達予定情報、及び、受信した通知情報に基づいて、UI部61(表示部)に情報提示用の画像(例えば、図14)を表示する(S72)。
【0114】
以上説明したように、情報提示システム10は、配達員が携帯端末60に対して電気錠42を解錠するための入力を行うときに、配達員に集合住宅40に関する情報(配達予定情報など)を提示することができる。
【0115】
なお、動作例4においては、携帯端末60に情報提示用の画像が表示されたが、情報提示用の画像は、ロビーインターホン50に表示されてもよい。この場合、ステップS71の処理は省略される。
【0116】
[変形例]
動作例1~5は、任意に組み合わされてよい。例えば、動作例1、2、4、5において、動作例3のように電気錠42の解錠と独立して情報の提示が行われてもよい。この場合、訪問者は、暗証番号の入力に代えて、情報の提示を要求するための入力(例えば、情報の提示を受けるための専用番号の入力など)を行う。
【0117】
また、上記実施の形態では、集合住宅40に関する情報(集合住宅40の訪問者に提示される情報)として、集合住宅40における訪問サービスを支援するための情報が例示された。集合住宅40における訪問サービスを支援するための情報とは、具体的には、配達予定情報、訪問介護サービスの訪問予定情報、家事代行サービスに関する情報(訪問先、作業内容、および、居住者への返却物などを示す情報)などである。しかしながら、集合住宅40に関する情報は、このような情報に限定されない。
【0118】
例えば、配達員が置き配サービスを行うような場合、置き配サービスに使用される鍵を解錠するための解錠番号が配達員に提示されてもよい。集合住宅40内に宅配ロッカー(宅配ボックス)が設置されている場合、宅配ロッカーを使用するための番号が配達員に提示されてもよい。つまり、集合住宅に関する情報(集合住宅40における訪問サービスを支援するための情報)には、置き配サービスに使用される鍵を解錠するための解錠番号、及び、宅配ロッカーを使用するための番号などが含まれてもよい。
【0119】
また、集合住宅40に関する情報、及び、通知情報の取得経路(言い換えれば、情報の提供元)は、特に限定されない。例えば、上記実施の形態において、通知情報はゲートウェイ43から提供されたが、ゲートウェイ43とロビーインターホン50の間に介在する制御装置(図示せず)などから提供されてもよい。
【0120】
また、上記実施の形態では、訪問者は、ロビーインターホン50または携帯端末60に手動入力を行ったが、手動入力に代えて音声入力(音声認識)を行ってもよい。
【0121】
また、上記実施の形態では、訪問者によって事業者識別情報が入力されたが、事業者識別情報が記憶されたICカード、または、事業者識別情報が記憶された携帯端末などから事業者識別情報が取得されてもよい。例えば、訪問者がICカードまたは携帯端末をロビーインターホン50にかざすと、ロビーインターホン50によって事業者識別情報が取得されるような構成が考えられる。
【0122】
また、事業者の識別は、画像認識処理に基づいて行われてもよい。例えば、配達員は、配達事業者ごとに異なるユニフォームを着用しているので、ロビーインターホン50の撮像部55によって撮影される画像の画像情報に基づいて、配達員が所属している配達事業者を特定することができる。つまり、撮像部55によって撮影される画像の画像情報は、事業者識別情報として使用できる。なお、配達事業者を識別するための画像認識処理は、ロビーインターホン50によって行われてもいし、第一サーバ20によって行われてもよい。
【0123】
また、上記実施の形態では、訪問者によって暗証番号が入力されたが、暗証番号が記憶されたICカード、または、暗証番号が記憶された携帯端末などから事業者識別情報が取得されてもよい。例えば、訪問者がICカードまたは携帯端末をロビーインターホン50にかざすと、ロビーインターホン50によって暗証番号が取得されるような構成が考えられる。
【0124】
[効果等]
以上説明したように、情報提示システム10は、情報端末によって送信される事業者を識別するための事業者識別情報と、情報端末が位置する施設を識別するための施設識別情報とを取得する第一取得部24と、取得された施設識別情報を含む、施設に関連する情報のリクエストを、取得された事業者識別情報によって特定されるサーバへ出力する第一出力部26と、リクエストへの応答として、第二サーバ30から上記情報を取得する第二取得部25と、取得された上記情報を情報端末へ出力する第二出力部27とを備える。施設識別情報は、上記実施の形態の集合住宅識別情報に相当する。
【0125】
このような情報提示システム10は、施設の訪問者に、訪問者が所属する事業者に応じた情報の提示を行うことができる。
【0126】
また、動作例1及び2では、施設は、集合住宅40であり、情報端末は、集合住宅40のエントランス41に設置されたロビーインターホン50である。
【0127】
このような情報提示システム10は、ロビーインターホン50を介して、事業者に応じた情報の提示を行うことができる。
【0128】
また、動作例3では、情報端末は、携帯端末60であり、第一取得部24は、携帯端末60の位置情報を施設識別情報として取得する。
【0129】
このような情報提示システム10は、携帯端末60を介して、事業者に応じた情報の提示を行うことができる。
【0130】
また、例えば、事業者は、施設への訪問サービスを提供する事業者であり、情報端末は、訪問サービスを行う訪問者に対して情報を提示する。
【0131】
このような情報提示システム10は、施設の訪問者に対して、訪問者が所属する事業者に応じた情報の提示(つまり、訪問者に応じた情報の提示)を行うことができる。
【0132】
また、例えば、上記情報は、施設における訪問サービスを支援するための情報である。
【0133】
このような情報提示システム10は、施設における訪問サービスを支援するための情報を提示することができる。
【0134】
また、例えば、第二出力部27は、取得された上記情報に加えて、施設において行われる行事に関連する情報を情報端末へ出力する。
【0135】
このような情報提示システム10は、施設において行われる行事に関連する情報を提示することができる。
【0136】
また、動作例4及び5では、ロビーインターホン50は、施設(集合住宅40)のエントランス41に設置されたロビーインターホンである。施設(集合住宅40)に関する情報の提供元を選択する選択部53bと、選択された提供元から上記情報を取得する取得部53aと、取得された上記情報を施設(集合住宅40)の訪問者に提示する提示部53dとを備える。
【0137】
このようなロビーインターホン50は、施設の訪問者に情報の提示を行うことができる。
【0138】
また、例えば、取得部53aは、事業者を識別するための事業者識別情報をさらに取得し、選択部53bは、取得された事業者識別情報に基づいて上記情報の提供元の第二サーバ30を選択する。ロビーインターホン50は、さらに、選択された第二サーバ30に、上記情報のリクエストを出力する出力部53cを備える。取得部53aは、リクエストへの応答として、選択された第二サーバ30から上記情報を取得する。
【0139】
このようなロビーインターホン50は、施設の訪問者に、訪問者が所属する事業者に応じた情報の提示を行うことができる。
【0140】
また、例えば、ロビーインターホン50は、さらに、訪問者により事業者識別情報が入力される入力受付部51を備える。取得部53aは、入力受付部51に入力された事業者識別情報を取得する。
【0141】
このようなロビーインターホン50は、訪問者によって入力された事業者識別情報に基づいて、第二サーバ30を選択することができる。
【0142】
また、例えば、ロビーインターホン50は、さらに、訪問者によりエントランス41に設けられた電気錠42を解錠するための暗証番号が入力される入力受付部51を備える。電気錠42を解錠するために、暗証番号に加えて、事業者識別情報の入力受付部51への入力が要求される。
【0143】
このようなロビーインターホン50は、電気錠42を解錠するための入力が行われたときに、施設(集合住宅40)に関する情報を提示することができる。
【0144】
また、情報提示システム10などのコンピュータによって実行される情報提示方法は、情報端末によって送信される事業者を識別するための事業者識別情報と、情報端末が位置する施設を識別するための施設識別情報とを取得する第一取得ステップS14と、取得された施設識別情報を含む、施設に関連する情報のリクエストを、取得された事業者識別情報によって特定される第二サーバ30へ出力する第一出力ステップS16と、リクエストへの応答として、第二サーバ30から情報を取得する第二取得ステップS18と、取得された情報を情報端末へ出力する第二出力ステップS19及びS20とを含む。
【0145】
このような情報提示方法は、施設の訪問者に、訪問者が所属する事業者に応じた情報の提示を行うことができる。
【0146】
また、施設(集合住宅40)のエントランス41に設置されたロビーインターホン50によって実行される情報提示方法は、施設に関する情報の提供元を選択する選択ステップS45と、選択された提供元から情報を取得する取得ステップS48と、取得された情報を施設の訪問者に提示する提示ステップS50とを含む。
【0147】
このような情報提示方法は、施設の訪問者に情報の提示を行うことができる。
【0148】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0149】
例えば、上記実施の形態では、情報提示システムは、集合住宅に適用されたが、オフィスビルなどの集合住宅以外の施設に適用されてもよい。
【0150】
例えば、上記実施の形態では、情報提示システムは、複数の装置によって実現されたが、単一の装置として実現されてもよい。例えば、情報提示システムは、第一サーバに相当する単一の装置として実現されてもよいし、ロビーインターホンまたは携帯端末に相当する単一の装置として実現されてもよい。情報提示システムが複数の装置によって実現される場合、情報提示システムが備える構成要素(特に、機能的な構成要素)は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。
【0151】
例えば、上記実施の形態における装置間の通信方法については特に限定されるものではない。また、装置間の通信においては、図示されない中継装置(ブロードバンドルータなど)が介在してもよい。
【0152】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0153】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0154】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。例えば、各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0155】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0156】
例えば、本発明は、上記実施の形態の情報提示システムによって実行される情報提示方法として実現されてもよいし、コンピュータに情報提示方法を実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0157】
また、本発明は、上記実施の形態のロビーインターホンによって実行される情報提示方法として実現されてもよいし、ロビーインターホンに情報提示方法を実行させるためのプログラムとして実現されてもよい。また、本発明は、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0158】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0159】
10 情報提示システム
24 第一取得部
25 第二取得部
26 第一出力部
27 第二出力部
30 第二サーバ
40 集合住宅(施設)
41 エントランス
42 電気錠
50 ロビーインターホン
51 入力受付部
53a 取得部
53b 選択部
53c 出力部
53d 提示部
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