(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-26
(45)【発行日】2024-10-04
(54)【発明の名称】監視カメラ管理装置、監視カメラ管理システム、監視カメラ管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 7/18 20060101AFI20240927BHJP
H04N 23/63 20230101ALI20240927BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20240927BHJP
G08B 25/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H04N7/18 D
H04N7/18 K
H04N23/63 100
H04N23/60 500
G08B25/00 510M
(21)【出願番号】P 2022171735
(22)【出願日】2022-10-26
(62)【分割の表示】P 2020043114の分割
【原出願日】2020-03-12
【審査請求日】2023-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】川口 慎太郎
【審査官】秦野 孝一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-225122(JP,A)
【文献】特開2016-127563(JP,A)
【文献】特開2009-230363(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/18
H04N 23/00
H04N 23/40-23/76
H04N 23/90-23/959
G08B 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エリアにおける複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を割り当てる解析機能設定部と、
前記複数の監視カメラそれぞれに対応したカメラアイコンと、前記複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた前記解析機能の解析結果がアラートの条件を満たした場合、前記アラートの対象である前記監視カメラに対応した前記カメラアイコンに関連付けたアラートアイコンと、を含む画面を表示させる画面出力部と、を備え、
前記アラートアイコンは、前記アラートの条件を満たした前記解析機能の種別を判別可能であ
り、
前記カメラアイコンは、前記監視カメラが撮影した画像に対して解析中かもしくは未解析かが判別可能に表示される、
監視カメラ管理装置。
【請求項2】
エリアにおける複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を割り当てる解析機能設定部と、
前記複数の監視カメラそれぞれに対応したカメラアイコンと、前記複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた前記解析機能の解析結果がアラートの条件を満たした場合、前記アラートの対象である前記監視カメラに対応した前記カメラアイコンに関連付けたアラートアイコンと、を含む画面を表示させる画面出力部と、を備え、
前記アラートアイコンは、前記アラートの条件を満たした前記解析機能の種別に対応し
、
前記カメラアイコンは、前記監視カメラが撮影した画像に対して解析中かもしくは未解析かが判別可能に表示される、
監視カメラ管理装置。
【請求項3】
エリアにおける複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を割り当てる解析機能設定部と、
前記複数の監視カメラそれぞれに対応したカメラアイコンと、前記複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた前記解析機能に対応したアイコンと、を含む画面を表示させる画面出力部と、を備え、
前記アイコンは、前記監視カメラに割り当てられた前記解析機能の種別を判別可能であ
り、
前記カメラアイコンは、前記監視カメラが撮影した画像に対して解析中かもしくは未解析かが判別可能に表示される、
監視カメラ管理装置。
【請求項4】
エリアにおける複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を割り当てる解析機能設定部と、
前記複数の監視カメラそれぞれに対応したカメラアイコ
ンを含む画面を表示させる画面出力部と、を備え、
前記カメラアイコンは、前記監視カメラが撮影した画像に対して解析中かもしくは未解析かが判別可能に表示される、
監視カメラ管理装置。
【請求項5】
請求項1または2に記載の監視カメラ管理装置であって、
前記画面出力部は、前記エリアを含む地図上に前記アラートアイコンを表示させる、
監視カメラ管理装置。
【請求項6】
請求項3または4に記載の監視カメラ管理装置であって、
前記画面出力部は、前記エリアを含む地図上に前記
カメラアイコンを表示させる、
監視カメラ管理装置。
【請求項7】
請求項1から4いずれかに記載の監視カメラ管理装置であって、
前記カメラアイコンは、前記複数の監視カメラそれぞれの位置に対応する、
監視カメラ管理装置。
【請求項8】
請求項1から4いずれかに記載の監視カメラ管理装置であって、
前記複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた前記解析機能には群衆推定機能が含まれ、
前記画面出力部は、
前記監視カメラに対応した前記カメラアイコンに関連付けられ、前記群衆推定機能によって検知された群衆の密度の程度および群衆の向きが表示される、解析情報アイコンを含む画面を表示させる、
監視カメラ管理装置。
【請求項9】
エリアの少なくとも一部を監視する監視カメラと、
前記監視カメラを管理する監視カメラ管理装置と、を有し、
前記エリアにおける複数の監視カメラのうち少なくとも1つの前記監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を割り当てる解析機能設定部と、
前記複数の監視カメラそれぞれに対応したカメラアイコンと、前記複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた前記解析機能の解析結果がアラートの条件を満たした場合、前記アラートの対象である前記監視カメラに対応した前記カメラアイコンに関連付けたアラートアイコンと、を含む画面を表示させる画面出力部と、を備え、
前記アラートアイコンは、前記アラートの条件を満たした前記解析機能の種別を判別可能であ
り、
前記カメラアイコンは、前記監視カメラが撮影した画像に対して解析中かもしくは未解析かが判別可能に表示される、
監視カメラ管理システム。
【請求項10】
エリアの少なくとも一部を監視する監視カメラと、
前記監視カメラを管理する監視カメラ管理装置と、を有し、
前記エリアにおける複数の監視カメラのうち少なくとも1つの前記監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を割り当てる解析機能設定部と、
前記複数の監視カメラそれぞれに対応したカメラアイコンと、前記複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた前記解析機能の解析結果がアラートの条件を満たした場合、前記アラートの対象である前記監視カメラに対応した前記カメラアイコンに関連付けたアラートアイコンと、を含む画面を表示させる画面出力部と、を備え、
前記アラートアイコンは、前記アラートの条件を満たした前記解析機能の種別に対応し
、
前記カメラアイコンは、前記監視カメラが撮影した画像に対して解析中かもしくは未解析かが判別可能に表示される、
監視カメラ管理システム。
【請求項11】
エリアの少なくとも一部を監視する監視カメラと、
前記監視カメラを管理する監視カメラ管理装置と、を有し、
前記エリアにおける複数の監視カメラのうち少なくとも1つの前記監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を割り当てる解析機能設定部と、
前記複数の監視カメラそれぞれに対応したカメラアイコンと、前記複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた前記解析機能に対応したアイコンと、を含む画面を表示させる画面出力部と、を備え、
前記アイコンは、前記監視カメラに割り当てられた前記解析機能の種別を判別可能であ
り、
前記カメラアイコンは、前記監視カメラが撮影した画像に対して解析中かもしくは未解析かが判別可能に表示される、
監視カメラ管理システム。
【請求項12】
エリアの少なくとも一部を監視する監視カメラと、
前記監視カメラを管理する監視カメラ管理装置と、を有し、
前記エリアにおける複数の監視カメラのうち少なくとも1つの前記監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を割り当てる解析機能設定部と、
前記複数の監視カメラそれぞれに対応したカメラアイコ
ンを含む画面を表示させる画面出力部と、を備え、
前記カメラアイコンは、前記監視カメラが撮影した画像に対して解析中かもしくは未解析かが判別可能に表示される、
監視カメラ管理システム。
【請求項13】
請求項9から12いずれかに記載の監視カメラ管理システムであって、
前記複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた前記解析機能には群衆推定機能が含まれ、
前記画面出力部は、
前記監視カメラに対応した前記カメラアイコンに関連付けられ、前記群衆推定機能によって検知された群衆の密度の程度および群衆の向きが表示される、解析情報アイコンを含む画面を表示させる、
監視カメラ管理システム。
【請求項14】
エリアにおける複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を割り当て、
前記複数の監視カメラそれぞれに対応したカメラアイコンと、前記複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた前記解析機能の解析結果がアラートの条件を満たした場合、前記アラートの対象である前記監視カメラに対応した前記カメラアイコンに関連付けたアラートアイコンと、を含む画面を表示させ、
前記アラートアイコンは、前記アラートの条件を満たした前記解析機能の種別を判別可能であ
り、
前記カメラアイコンは、前記監視カメラが撮影した画像に対して解析中かもしくは未解析かが判別可能に表示される、
監視カメラ管理方法。
【請求項15】
エリアにおける複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を割り当て、
前記複数の監視カメラそれぞれに対応したカメラアイコンと、前記複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた前記解析機能の解析結果がアラートの条件を満たした場合、前記アラートの対象である前記監視カメラに対応した前記カメラアイコンに関連付けたアラートアイコンと、を含む画面を表示させ、
前記アラートアイコンは、前記アラートの条件を満たした前記解析機能の種別に対応し
、
前記カメラアイコンは、前記監視カメラが撮影した画像に対して解析中かもしくは未解析かが判別可能に表示される、
監視カメラ管理方法。
【請求項16】
エリアにおける複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を割り当て、
前記複数の監視カメラそれぞれに対応したカメラアイコンと、前記複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた前記解析機能それぞれに対応したアイコンと、を含む画面を表示させ、
前記アイコンは、前記監視カメラに割り当てられた前記解析機能の種別を判別可能であ
り、
前記カメラアイコンは、前記監視カメラが撮影した画像に対して解析中かもしくは未解析かが判別可能に表示される、
監視カメラ管理方法。
【請求項17】
エリアにおける複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を割り当て、
前記複数の監視カメラそれぞれに対応したカメラアイコ
ンを含む画面を表示させ、
前記カメラアイコンは、前記監視カメラが撮影した画像に対して解析中かもしくは未解析かが判別可能に表示される、
監視カメラ管理方法。
【請求項18】
請求項14から17いずれかに記載の監視カメラ管理方法であって、
前記複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた前記解析機能には群衆推定機能が含まれ、
前記監視カメラに対応した前記カメラアイコンに関連付けられ、前記群衆推定機能によって検知された群衆の密度の程度および群衆の向きが表示される解析情報アイコンを含む画面を表示させる、
監視カメラ管理方法。
【請求項19】
請求項1
4から1
7のいずれかに記載の監視カメラ管理方法の手順をプロセッサに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、監視カメラ管理装置、監視カメラ管理システム、監視カメラ管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の監視カメラを管理し、各カメラにて撮影した画像を取得して端末に複数の監視画像を表示し、集中的に監視を行う監視システムが利用されている。この種の監視システムにおいて、監視対象の異常状態、機器の故障状態など、特定の状態にある場合に警告表示などを行うことにより、管理者が監視対象の状態を容易に識別可能にしたものがある。
【0003】
例えば、特許文献1には、異常発生中、ライブ表示中などの現時点で所望する状態による表示が行われている場合、当該状態にある監視手段が設置されている監視区画を識別表示し、当該監視区画を容易に特定することを可能にした監視装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
監視システムにおいて、一つのカメラに対して監視機能に関する複数の設定を行い、複数の機能を切り替えて状況に応じた監視を可能にすることが考えられる。この場合、現在動作中の機能に応じた適切な監視画像の表示が必要とされる。
【0006】
本開示は、上述した従来の事情に鑑みて案出され、監視カメラに時刻に応じて設定可能な機能に対応して、複数の機能、状態等を容易に認識することが可能な監視カメラ管理装置、監視カメラ管理システム、監視カメラ管理方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、一態様として、エリアにおける複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を割り当てる解析機能設定部と、前記複数の監視カメラそれぞれに対応したカメラアイコンと、前記複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた前記解析機能の解析結果がアラートの条件を満たした場合、前記アラートの対象である前記監視カメラに対応した前記カメラアイコンに関連付けたアラートアイコンと、を含む画面を表示させる画面出力部と、を備え、前記アラートアイコンは、前記アラートの条件を満たした前記解析機能の種別を判別可能であり、前記カメラアイコンは、前記監視カメラが撮影した画像に対して解析中かもしくは未解析かが判別可能に表示される、監視カメラ管理装置を提供する。
【0008】
本開示は、一態様として、エリアの少なくとも一部を監視する監視カメラと、前記監視カメラを管理する監視カメラ管理装置と、を有し、前記エリアにおける複数の監視カメラのうち少なくとも1つの前記監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を割り当てる解析機能設定部と、前記複数の監視カメラそれぞれに対応したカメラアイコンと、前記複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた前記解析機能の解析結果がアラートの条件を満たした場合、前記アラートの対象である前記監視カメラに対応した前記カメラアイコンに関連付けたアラートアイコンと、を含む画面を表示させる画面出力部と、を備え、前記アラートアイコンは、前記アラートの条件を満たした前記解析機能の種別を判別可能であり、前記カメラアイコンは、前記監視カメラが撮影した画像に対して解析中かもしくは未解析かが判別可能に表示される、監視カメラ管理システムを提供する。
【0009】
本開示は、一態様として、エリアにおける複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を割り当て、前記複数の監視カメラそれぞれに対応したカメラアイコンと、前記複数の監視カメラのうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた前記解析機能の解析結果がアラートの条件を満たした場合、前記アラートの対象である前記監視カメラに対応した前記カメラアイコンに関連付けたアラートアイコンと、を含む画面を表示させ、前記アラートアイコンは、前記アラートの条件を満たした前記解析機能の種別を判別可能であり、前記カメラアイコンは、前記監視カメラが撮影した画像に対して解析中かもしくは未解析かが判別可能に表示される、監視カメラ管理方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、監視カメラに時刻に応じて設定可能な機能に対応して、複数の機能、状態等を容易に認識することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施の形態に係る監視カメラ管理システムの構成の一例を示すブロック図
【
図2】実施の形態に係る監視カメラ管理装置の構成の一例を示すブロック図
【
図3】実施の形態に係る監視カメラ管理装置における表示画面の画面遷移の一例を示す図
【
図4】実施の形態に係るカメラ設定処理の一例を示すフローチャート
【
図5】実施の形態に係るスケジュール設定処理の一例を示すフローチャート
【
図6】実施の形態に係る監視カメラ管理装置のメイン画面の例を示す図
【
図7】実施の形態に係る監視カメラ管理装置のアラート確認画面の例を示す図
【
図8】実施の形態に係る監視カメラ管理装置のカメラ設定画面のうちのカメラ制御画面の例を示す図
【
図9】実施の形態に係る監視カメラ管理装置のカメラ設定画面のうちの方向設定画面の例を示す図
【
図10】実施の形態に係る監視カメラ管理装置のカメラ設定画面のうちの領域設定画面の例を示す図
【
図11】実施の形態に係る監視カメラ管理装置のカメラ設定画面のうちの検知設定画面の例を示す図
【
図12】実施の形態に係る群衆推定機能を説明する図
【
図13】実施の形態に係る侵入検知機能を説明する図
【
図14】実施の形態に係る不審物検知機能を説明する図
【
図15】実施の形態に係る特徴検知機能を説明する図
【
図16】実施の形態に係る監視カメラ管理装置のスケジュール設定画面の例を示す図
【
図17】実施の形態に係るスケジュール設定の他の例を示す図
【
図18】実施の形態に係る監視カメラ管理装置の画像解析設定画面の例を示す図
【
図19】実施の形態に係るアイコン表示処理の一例を示すフローチャート
【
図20】実施の形態に係る監視カメラ管理装置の全域マップ画面の表示例を示す図
【
図21】実施の形態に係る監視カメラ管理装置のエリアマップ画面の表示例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
(本開示に至った経緯)
複数の監視カメラを接続した監視システムにおいて、監視機能に関する設定として、一つのカメラに対して複数の異なる機能やパラメータの設定を行うことを想定する。この場合、各カメラに設定した機能に応じた状態を監視用の画面に表示し、管理者が容易に認識できるようになると便利である。特に、複数のカメラのそれぞれに複数機能を設定可能なシステムにおいて、時刻ごとに機能を設定する場合、現在の設定機能や機能に応じた状態を判別できると便利である。
【0013】
特許文献1に記載されているような従来技術では、一つのカメラに対して一つの状態を表示するようになっているが、複数のカメラにおいて、各カメラが時刻ごとにどの機能で動作しているかを把握することはできなかった。
【0014】
そこで、本開示では、複数の機能、状態等を時刻ごとに容易に判別できるようにした監視カメラ管理装置及び監視カメラ管理システムの構成例を示す。
【0015】
以下、添付図面を適宜参照しながら、本開示に係る監視カメラ管理装置、監視カメラ管理システム、監視カメラ管理方法及びプログラムを具体的に開示した実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0016】
(監視カメラ管理システムの構成)
図1は、実施の形態に係る監視カメラ管理システムの構成の一例を示すブロック図である。監視カメラ管理システムは、複数の監視カメラ20が接続され、それぞれの監視カメラ20により取得した監視画像の画像解析処理を制御する画像解析制御装置10を有する。画像解析制御装置10は、監視カメラ管理装置としての機能を有し、監視カメラ管理システムの監視動作に関する各種制御を実行する。画像解析制御装置10は、監視カメラ20の監視画像に対する画像解析に関する機能設定、パラメータ設定、スケジュール設定、及び設定した画像解析機能に応じた制御を行う。画像解析制御装置10は、監視カメラ管理システムの管理者が操作入力を行い、監視カメラの機能設定、パラメータ設定、スケジュール設定等を実行させる。
【0017】
監視カメラ管理システムは、画像解析管理サーバ31、画像解析サーバ32、マルチ配信装置33、画像解析結果配信装置34、及び映像監視端末装置40を有する。画像解析管理サーバ31は、画像解析制御装置10により設定された画像解析機能の設定情報を受信して格納し、画像解析処理のスケジュールを管理する。画像解析サーバ32は、監視カメラ20により取得した監視画像の撮像データを受信し、設定された画像解析処理のスケジュールに従って、監視画像の画像解析処理を実行する。画像解析管理サーバ31は、画像解析サーバ32による画像解析処理の結果を画像解析結果情報として受信して格納する。
【0018】
マルチ配信装置33は、監視カメラ20によって撮影した監視画像のカメラ映像の撮像データを受信し、マルチキャストによりカメラ映像を複数の装置に配信する。図示例では、マルチ配信装置33は、カメラ映像の撮像データを画像解析制御装置10、画像解析サーバ32、画像解析結果配信装置34、映像監視端末装置40に配信する。画像解析結果配信装置34は、画像解析管理サーバ31から画像解析結果情報を受信し、監視画像のカメラ映像と画像解析結果とを重畳して解析後映像を生成し、映像監視端末装置40に配信する。画像解析結果配信装置34は、解析後映像を画像解析制御装置10に配信してよい。また、画像解析制御装置10、画像解析管理サーバ31、画像解析サーバ32、マルチ配信装置33、画像解析結果配信装置34、及び映像監視端末装置40において、設定情報、画像解析結果情報等の各種のデータ情報を送受信する。
【0019】
映像監視端末装置40は、マルチ配信装置33からのカメラ映像、及び画像解析結果配信装置34からの解析後映像を受信し、ライブのカメラ映像及び/又は解析後映像を含む監視画像を表示する。
【0020】
画像解析制御装置10は、プロセッサ及びメモリを含む処理部を有するコンピュータ等の情報処理装置により構成される。画像解析制御装置10は、例えば、プロセッサがストレージ又はメモリに保持された所定のプログラムを実行することにより、各種機能を実現する。プロセッサは、MPU(Micro processing Unit)、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphical Processing Unit)等を含んでよい。メモリは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含んでよい。ストレージは、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、光ディスク装置、メモリカード等を含んでよい。
【0021】
画像解析制御装置10は、画像解析管理サーバ31及びマルチ配信装置33との間で映像データ及び各種のデータ情報を送受信する通信部を有する。通信部は、有線LAN又は無線LAN等によるコンピュータネットワーク、LTE(Long Term Evolution)、5G等によるモバイル通信ネットワークなど、各種の通信インタフェースを用いて構成してよい。また、画像解析制御装置10は、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置を含む表示部を有してよい。画像解析制御装置10は、タッチパネル、タッチパッド、キーボード、マウス等の入力デバイスを含む入力部を有してよい。画像解析制御装置10は、ユーザ端末として機能させ、監視カメラの管理画面や監視画像等の各種画面を表示してよい。
【0022】
画像解析管理サーバ31、画像解析サーバ32、マルチ配信装置33、及び画像解析結果配信装置34は、プロセッサ及びメモリを含む処理部を有するサーバ装置又はコンピュータ等の情報処理装置により構成される。これらの装置は、例えば、プロセッサがストレージ又はメモリに保持された所定のプログラムを実行することにより、各種機能を実現する。プロセッサは、MPU、CPU、DSP、GPU等を含んでよい。メモリは、RAM、ROM等を含んでよい。ストレージは、HDD、SSD、光ディスク装置、メモリカード等を含んでよい。また、画像解析管理サーバ31、画像解析サーバ32、マルチ配信装置33、及び画像解析結果配信装置34は、各装置のノード間で映像データ及び各種のデータ情報を送受信する通信部を有する。通信部は、有線LAN又は無線LAN等によるコンピュータネットワーク、LTE、5G等によるモバイル通信ネットワークなど、各種の通信インタフェースを用いて構成してよい。
【0023】
なお、画像解析制御装置10、画像解析管理サーバ31、画像解析サーバ32、マルチ配信装置33、及び画像解析結果配信装置34は、それぞれを一つの情報処理端末又は装置で構成してもよいし、いずれかの装置を複数の情報処理端末又は装置に分散して構成してもよいし、複数の装置の機能をまとめて一つの情報処理端末又は装置で構成してもよい。
【0024】
映像監視端末装置40は、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置を含む表示部を有する。映像監視端末装置40は、画像解析管理サーバ31、マルチ配信装置33及び画像解析結果配信装置34との間で映像データ及び各種のデータ情報を送受信する通信部を有する。通信部は、有線LAN又は無線LAN等によるコンピュータネットワーク、LTE、5G等によるモバイル通信ネットワークなど、各種の通信インタフェースを用いて構成してよい。映像監視端末装置40は、プロセッサ及びメモリを含む処理部を有するコンピュータ等の情報処理装置により構成されてもよい。複数の映像監視端末装置40それぞれは、ユーザ端末として機能させ、監視カメラの管理画面や監視画像等の各種画面を表示してよい。
【0025】
図2は、実施の形態に係る監視カメラ管理装置の構成の一例を示すブロック図である。監視カメラ管理装置として機能する画像解析制御装置10は、処理部11、通信部12、表示部13、及び入力部14を有する。これら処理部11、通信部12、表示部13、及び入力部14は、バスライン等の接続線によって接続され、データや信号の送受信を行う。処理部11は、上述したようにプロセッサ及びメモリを有して構成され、監視カメラ20の監視画像に対する画像解析に関する機能設定、パラメータ設定、スケジュール設定等の処理を実行する。処理部11は、監視カメラ20に対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を時刻に応じて割り当てる解析機能設定部と、監視エリアを含む地図上にカメラアイコン等のアイコンを含む画面をユーザ端末に表示させる画面出力部と、を含む機能を実現する。
【0026】
通信部12は、上述したようにコンピュータネットワーク等の各種の通信規格に対応した通信インタフェースを有して構成され、画像解析管理サーバ31、マルチ配信装置33等との間で映像データ及び各種のデータ情報の送受信を行う。表示部13は、上述したように液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置を有して構成され、監視カメラ20の設定に関する設定画面、監視映像に関する映像モニタ画面などを表示する。入力部14は、上述したようにタッチパネル等の入力デバイスを有して構成され、管理者等のユーザによる監視カメラ20の設定、監視カメラ管理システムの制御等に関する操作入力を受け付けて処理部11に入力する。
【0027】
(監視カメラ管理システムにおける表示画面)
次に、実施の形態の監視カメラ管理システムにおける動作時の表示画面について説明する。監視カメラ管理システムにおいて、画像解析制御装置10は、以下に示す画面を表示部13に表示し、ユーザからの操作入力を受け付けて設定動作等を実行する。
【0028】
図3は、実施の形態に係る監視カメラ管理装置における表示画面の画面遷移の一例を示す図である。画像解析制御装置10は、表示画面として、メイン画面・アラート確認画面51、カメラ設定画面52、スケジュール設定画面53、画像解析設定画面54、全域マップ画面55、エリアマップ画面56を表示部13に表示する。各画面の詳細については後述する。
【0029】
画像解析制御装置10は、監視カメラ管理システムの通常の動作時の画面として、メイン画面・アラート確認画面51を表示する。画像解析制御装置10は、システムの動作時にメイン画面を表示し、監視画像の解析結果の履歴をユーザに提示する。監視カメラ管理システムにおいて、所定のアラート条件を満たす場合、画像解析制御装置10は、ユーザ操作に応じてアラート確認画面を表示し、アラートの内容をユーザに提示する。所定のアラート条件とは、例えば、侵入者又は侵入物が検知される、不審物が検知される、特定の特徴を持つものが検知される、などの異常検知や対象物検知が挙げられる。また、所定の密度や人数以上の群衆が判定された場合などの事象が挙げられる。
【0030】
画像解析制御装置10は、監視カメラ20のカメラ設定、及び画像解析機能の設定を行う際には、カメラ設定画面52を表示し、ユーザの操作入力に応じてカメラ設定動作を実行する。また、画像解析制御装置10は、各カメラにおける機能のスケジュールの設定を行う際には、スケジュール設定画面53を表示し、ユーザの操作入力に応じてスケジュール設定動作を実行する。また、画像解析制御装置10は、設定したスケジュールの各時刻における画像解析機能の選択、設定を行う際には、画像解析設定画面54を表示し、ユーザの操作入力に応じて時刻ごとの機能設定動作を実行する。
【0031】
画像解析制御装置10は、ユーザによりそれぞれの監視カメラ20の位置及び画像解析状態を確認可能にするために、解析結果画面として全域マップ画面55又はエリアマップ画面56を表示する。全域マップ画面55は、監視対象領域の全域又は広範囲の領域をカバーする地図表示画面である。エリアマップ画面56は、監視対象領域における特定の領域をカバーする地図表示画面である。全域マップ画面55及びエリアマップ画面56は、地図上にカメラの位置、方向、状態等を表すアイコンを配置し、各カメラの位置及び状態を提示する。画像解析制御装置10は、全域マップ画面55又はエリアマップ画面56の表示から、ユーザ操作に応じてメイン画面・アラート確認画面51に戻ってメイン画面又はアラート確認画面を表示する。
【0032】
以下、これらの表示画面を用いた監視カメラ管理システムにおけるカメラ設定及びスケジュール設定の動作について説明する。
【0033】
(カメラ設定)
図4は、実施の形態に係るカメラ設定処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、画像解析制御装置10の処理部11において主体的に処理を行う例を示す。なお、画像解析管理サーバ31において一部の処理を実行してよい。
【0034】
画像解析制御装置10の処理部11は、表示部13において、メイン画面・アラート確認画面51の表示状態から、ユーザ操作に基づいてカメラ設定画面52を表示し、監視カメラ20のカメラ設定処理を実行する。処理部11は、入力部14より操作入力を受け付け、ユーザにより選択された今回設定対象とするプリセットの選択情報を入力する(S11)。カメラ設定のプリセットは、例えば監視カメラに対して1~10の10個など、複数のプリセットを設定して事前登録可能である。なお、プリセットは、設定対象の一つの監視カメラに対してそれぞれ複数のプリセットを有してもよいし、一つの監視カメラ毎に一つのプリセットを有してもよいし、複数の監視カメラに対して複数のプリセットを共用可能に有してもよい。
【0035】
次に、処理部11は、選択されたプリセットに対して、入力部14より操作入力を受け付け、ユーザにより選択された解析機能の選択情報を入力する(S12)。また、処理部11は、入力部14より操作入力を受け付け、ユーザにより設定された監視カメラの画角、向き、及び解析領域の設定情報を入力する(S13)。また、処理部11は、入力部14より操作入力を受け付け、ユーザにより設定された解析機能に応じた詳細設定の設定情報を入力する(S14)。そして、処理部11は、今回選択したプリセットに関して、前の手順で設定された解析機能の選択情報と各種の設定情報とをプリセットとして保存する(S15)。このとき、処理部11は、各プリセットに対応する解析機能の選択情報及び設定情報をメモリに格納し、通信部12を介して画像解析管理サーバ31に送信して画像解析管理サーバ31のストレージに保存させる。
【0036】
(スケジュール設定)
図5は、実施の形態に係るスケジュール設定処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、画像解析制御装置10の処理部11において主体的に処理を行う例を示す。なお、画像解析管理サーバ31において一部の処理を実行してよい。
【0037】
画像解析制御装置10の処理部11は、表示部13において、メイン画面・アラート確認画面51の表示状態から、ユーザ操作に基づいてスケジュール設定画面53を表示し、監視カメラ20のスケジュール設定処理を実行する。画像解析機能のスケジュールの設定は、時間軸で所定の時刻ごとに異なる複数の機能を設定可能となっている。すなわち、監視画像の解析機能は、一つのカメラに対して複数の機能のうちの少なくとも一つを時刻に応じて割り当て可能となっている。
【0038】
処理部11は、入力部14より操作入力を受け付け、ユーザにより選択された今回設定対象とするスケジュールの時刻情報を保存する(S21)。そして、処理部11は、入力部14より操作入力を受け付け、ユーザにより選択された設定対象のスケジュールに対応するプリセットの選択情報を保存する(S22)。次に、処理部11は、入力部14からの操作入力があった場合、必要に応じて設定されているプリセットの編集処理を実行する(S23)。このとき、処理部11は、上述した
図4の処理と同様にして、ユーザ操作入力に基づいてプリセットの設定変更処理を行う。そして、処理部11は、今回設定したスケジュールに関して、時刻情報とプリセットの設定情報とを紐づけて保存する。このとき、処理部11は、各スケジュールに対応する時刻情報及び設定情報をメモリに格納し、通信部12を介して画像解析管理サーバ31に送信して画像解析管理サーバ31のストレージに保存させる。
【0039】
画像解析制御装置10又は画像解析管理サーバ31は、上記のスケジュール設定に基づき、対象の時刻に対象の監視カメラの設定内容の機能を適応させる(S24)。これにより、スケジュール設定された時刻に、制御対象の監視カメラ及び画像解析サーバがプリセットに応じて動作し、該当するプリセットの設定内容の機能が実行される。
【0040】
(表示画面の詳細)
次に、上述したそれぞれの表示画面について、具体例を示して説明する。
【0041】
図6は、実施の形態に係る監視カメラ管理装置のメイン画面の例を示す図である。画像解析制御装置10は、監視カメラ管理システムの通常の動作時に、メイン画面60を表示する。メイン画面60は、図示例では画面中央部にアラート一覧61を表示した画面となっている。監視カメラ管理システムにおいて、管理者等のユーザに報知すべき所定のアラート条件を満たす場合に、画像解析制御装置10は、アラート発生事象としてアラート一覧のリストにレコードを追加して表示する。アラート一覧61において、アラート発生事象のレコードは、一例として、ステータス、グループ番号(グループNo.)、カメラグループ、カメラ番号(カメラNo.)、カメラ設置場所、発生日時、検知種別、備考情報などが含まれる。監視カメラは、所定の監視対象領域ごとにグループ化され、グループ番号が付与される。それぞれのカメラグループにおいて、各監視カメラにカメラ番号が付与される。これらのグループ番号とカメラ番号によって、特定領域の特定位置に設置された監視カメラが特定される。このアラート一覧61によって、ユーザはどこのカメラにおいて、どの検知種別(すなわち画像解析機能)によるアラートが発生したかを判別可能である。
【0042】
メイン画面60の左端部には、カメラ一覧62が表示される。複数の監視カメラは、図示例において、○○体育館、◆◆競技場、××公園、△△スタジアムなどのように、所定の領域ごとにグループ化されている。○○体育館の領域には、□□交差点、△△交差点、××駅前、○○道路のそれぞれの位置に、監視カメラが設置されている。
【0043】
また、メイン画面60の上部左側には、未対応、対応中、完了の各ステータスを示すステータスボタン63が表示される。ユーザがいずれかのステータスボタン63をクリック等して指定することにより、対応するステータスのアラート発生事象のレコードが抽出表示される。メイン画面60の上部右側には、群衆推定、侵入検知、不審物検知、特徴検知の各画像解析機能を示す機能ボタン64が表示される。ユーザがいずれかの機能ボタン64をクリック等して指定することにより、対応する画像解析機能のアラート発生事象のレコードが抽出表示される。
【0044】
図7は、実施の形態に係る監視カメラ管理装置のアラート確認画面の例を示す図である。メイン画面60において、ユーザがいずれかのアラート発生事象のレコードをクリック等して指定することにより、画像解析制御装置10は、対応するアラート発生事象を示すアラート確認画面70を表示する。なお、画像解析制御装置10は、アラートが発生した際に、アラート確認画面70を表示して現在発生したアラートの内容を報知してもよい。アラート確認画面70は、アラート発生時のアラートの状態を含む各種情報を表示する画面である。
【0045】
アラート確認画面70は、上部に指定された特定のカメラの撮影位置71(□□交差点など)が表示され、このカメラにてアラート発生が検知された画像解析機能72(群衆推定など)が表示される。また、画面中央部には、アラート発生時の監視画像73の撮像データと画像解析結果74のメタデータとが重畳された検知画像が表示される。
【0046】
また、アラート確認画面70には、該当するカメラにおけるアラート発生事象のアラート一覧が時系列にリスト表示される。また、アラート確認画面70の下部には、過去のいくつか(図示例では4つ)のアラート発生時の監視画像が縮小表示される。
【0047】
メイン画面60及びアラート確認画面70において、画面左上の角部をユーザがクリック等して指示することにより、図示しないメニュー画面が表示される。メニュー画面において、ユーザが各種の画面表示メニューをクリック等して指定することにより、選択されたカメラ設定画面52、スケジュール設定画面53、画像解析設定画面54、全域マップ画面55、エリアマップ画面56などを表示可能となっている。
【0048】
図8は、実施の形態に係る監視カメラ管理装置のカメラ設定画面52のうちのカメラ制御画面80の例を示す図である。画像解析制御装置10は、カメラ設定処理においてカメラの画角等のカメラ制御の設定を行う場合に、カメラ制御画面80を表示する。カメラ制御画面80において、図示例では右側上部に、カメラ制御、方向設定、領域設定、検知設定の各設定項目を示すカメラ設定項目ボタン65が表示される。また、カメラ制御画面80の中央上部には、複数組の異なる設定情報を保存するプリセットの番号を示すプリセットボタン66が表示される。また、プリセットボタン66の下部には、群衆推定、侵入検知、不審物検知、特徴検知のいずれかの画像解析機能を指定する検知種別ボタン67が表示される。カメラ設定項目ボタン65の下部には、カメラ制御設定ボタン82が表示される。なお、カメラ制御画面80以外のカメラ設定画面52において、ユーザがカメラ設定項目ボタン65のうちの領域設定ボタン651をクリック等して指定することにより、カメラ設定項目ボタン65の下部にカメラ制御設定ボタン82が表示され、カメラ制御画面80に遷移する。図示例では、プリセット1番に、群衆推定の画像解析機能を選択し、群衆推定の機能についての各種設定を行う例を示している。
【0049】
カメラ設定項目ボタン65の下部に表示されるカメラ制御設定ボタン82は、パン・チルト、ズーム、フォーカスなどのカメラの画角等の撮影パラメータについて設定することができる。また、画面中央部には、現在の設定内容に対応するカメラの監視画像83が表示される。監視画像83は、画像下部の静止画/ライブの画像選択ボタンの操作入力に応じて、現在撮影中のライブの映像又は保存された静止画の映像を表示可能である。ユーザがカメラ制御設定ボタン82を操作入力することにより、設定対象のカメラのパン、チルト、ズーム、フォーカス等の撮影パラメータが設定される。図示例では、パン及びチルトの変位量、ズーム倍率、フォーカスの自動/遠/近などのパラメータが設定される。カメラ制御のパラメータは、使用する画像解析機能に応じて検知種別の機能ごとに画角などを設定する。カメラ制御画面80において、右下端部の設定保存ボタンをユーザがクリック等して選択することにより、カメラの設定情報と選択されているプリセットの番号を関連づけて保存される。ここでは、カメラの設定情報の一例として、設定された画像解析機能とカメラ設定項目ボタン65の各設定項目の設定内容を保存している。なお、カメラ制御設定ボタン82以外の表示内容及び処理については、カメラ設定画面52において共通の表示内容である。以下、カメラ設定画面52の例をいくつか説明するが、カメラ制御画面80におけるカメラ制御設定ボタン82以外の共通部分については、説明を省略する。
【0050】
図9は、実施の形態に係る監視カメラ管理装置のカメラ設定画面52うちの方向設定画面90の例を示す図である。画像解析制御装置10は、カメラ設定処理においてカメラの撮影方向の設定を行う場合に、カメラ設定画面52のうちの方向設定画面90を表示する。方向設定画面90以外のカメラ設定画面52において、ユーザがカメラ設定項目ボタン65のうちの方向設定ボタン652をクリック等して指定することにより、カメラ設定項目ボタン65の下部に方向設定マップ91が表示され、方向設定画面90に遷移する。
【0051】
方向設定マップ91には、設定対象のカメラの位置を示すカメラアイコン92が地図上に表示され、カメラアイコン92の周りに円周状に所定角度毎に方向を指定する方向指定マーク93が表示される。また、画面中央部には、現在の撮影方向に対応するカメラの監視画像が表示される。ユーザが方向指定マーク93のうちの所望のマークを選択操作することにより、設定対象のカメラの撮影方向が選択されたマークの方向に設定される。図示例では、カメラ全周360度を32分割した方向において、ユーザ指定された方向に撮影方向が設定され、設定方向に向いたカメラアイコンが表示される。
【0052】
図10は、実施の形態に係る監視カメラ管理装置のカメラ設定画面52のうちの領域設定画面100の例を示す図である。画像解析制御装置10は、カメラ設定処理において画像解析を実行する対象となる解析領域の設定を行う場合に、カメラ設定画面52のうちの領域設定画面100を表示する。領域設定画面100以外のカメラ設定画面52において、ユーザがカメラ設定項目ボタン65のうちの領域設定ボタン653をクリック等して指定することにより、カメラ設定項目ボタン65の下部にクリアボタン101が表示され、領域設定画面100に遷移する。
【0053】
領域設定画面100の画面中央部には、設定対象のカメラによる現在の撮影パラメータ及び撮影方向の監視画像103が表示される。ユーザが監視画像103に対して操作入力を行い、監視画像103内の解析領域を示す解析領域枠104を指定することにより、設定対象のカメラの監視画像における解析領域が設定される。図示例では、ユーザにより指定された多角形の領域によって群衆推定のための解析領域が設定される。
【0054】
図11は、実施の形態に係る監視カメラ管理装置のカメラ設定画面52のうちの検知設定画面110の例を示す図である。画像解析制御装置10は、カメラ設定処理においてアラート条件を満たす検知パラメータの設定を行う場合に、カメラ設定画面52のうちの検知設定画面110を表示する。検知設定画面110以外のカメラ設定画面52において、ユーザがカメラ設定項目ボタン65のうちの検知設定ボタン654をクリック等して指定することにより、カメラ設定項目ボタン65の下部に検知パラメータ設定オブジェクト112が表示され、検知設定画面110に遷移する。
【0055】
検知設定画面110の右側には、画像解析対象として設定された解析領域に関する解析パラメータ、測定領域、アラート閾値等の検知パラメータについて設定する検知パラメータ設定オブジェクト112が表示される。また、画面中央部には、検知対象のカメラの監視画像103及び解析領域枠104が表示される。ユーザが検知パラメータ設定オブジェクト112を操作入力することにより、検知対象の解析領域に関するアラート条件を指定する検知パラメータが設定される。図示例では、解析パラメータの種別、測定領域の面積及び距離レート、群衆推定の際のアラート条件の閾値としての人密度及び人数などが設定される。検知パラメータは、画像解析機能ごとに異なるパラメータを定義して設定可能である。
【0056】
上述したカメラ制御画面80、方向設定画面90、領域設定画面100、検知設定画面110において設定した各種パラメータは、各画面の右下端部の設定保存ボタンをユーザがクリック等して選択することにより、ユーザがプリセットボタン66により指定したプリセット番号ごとに、プリセット番号に紐づけてそれぞれの設定情報が保存される。1つのプリセット番号に対して、画像解析機能の種別、カメラの撮影パラメータ、撮影方向、画像解析を行う解析領域、アラート条件を満たす検知パラメータなどの各種設定情報が設定されて保存される。
【0057】
ここで、実施の形態の監視カメラ管理システムにおける画像解析の機能について説明する。本実施の形態では、画像解析の機能の例として、群衆推定機能、侵入検知機能、不審物検知機能、特徴検知機能について説明する。なお、監視カメラの監視画像に対して時刻に応じて設定する画像解析などの機能は、上記の4つの例に限定されるものではなく、他の機能を適用可能である。
【0058】
図12は、実施の形態に係る群衆推定機能を説明する図である。群衆推定機能は、監視画像において、群衆の有無、群衆の人数及び密度、群衆の移動速度などを推定して検知する機能である。監視カメラ管理システムにおいて、画像解析サーバ32は、画像解析制御装置10及び画像解析管理サーバ31による画像解析機能の設定に基づき、群衆推定の画像解析を実行する。この際、画像解析サーバ32は、監視画像中の解析領域121において、検知された人の人数、密度、群衆の移動速度、移動方向(進行方向)などを検知する。
【0059】
図13は、実施の形態に係る侵入検知機能を説明する図である。侵入検知機能は、監視画像において、車両、人物などの移動体が検知対象領域に侵入したことを検知する機能である。侵入検知対象の移動体として、特定の車両、自転車、人物、物体、生物などの属性を予め設定してよい。監視カメラ管理システムにおいて、画像解析サーバ32は、画像解析制御装置10及び画像解析管理サーバ31による画像解析機能の設定に基づき、侵入検知の画像解析を実行する。この際、画像解析サーバ32は、監視画像中の解析領域としての検知対象領域131において、侵入検知枠132で示すように車両等を検知し、検知対象領域131の中に検知対象の移動体が侵入したことを検知する。
【0060】
図14は、実施の形態に係る不審物検知機能を説明する図である。不審物検知機能は、監視画像において、不審物として予め設定した特定の物体を検知する機能である。検知対象の不審物として、置き去りされた荷物、カバン等の属性を予め設定してよい。監視カメラ管理システムにおいて、画像解析サーバ32は、画像解析制御装置10及び画像解析管理サーバ31による画像解析機能の設定に基づき、不審物検知の画像解析を実行する。この際、画像解析サーバ32は、監視画像中の解析領域としての検知対象領域141において、不審物検知枠142で示すように予め設定した特定の荷物等の物体を検知し、検知対象領域141の中に検知対象の不審物が存在することを検知する。
【0061】
図15は、実施の形態に係る特徴検知機能を説明する図である。特徴検知機能は、監視画像において、予め設定した特定の特徴を持つ検知対象を検知する機能である。検知対象の特徴として、大きな荷物を持った人、赤い服の人、マスクをした人等の属性を予め設定してよい。監視カメラ管理システムにおいて、画像解析サーバ32は、画像解析制御装置10及び画像解析管理サーバ31による画像解析機能の設定に基づき、特徴検知の画像解析を実行する。この際、画像解析サーバ32は、監視画像中の解析領域としての検知対象領域151において、特徴検知枠152で示すように予め設定した特定の特徴を検知し、検知対象領域151の中に検知対象の特徴が存在することを検知する。図示例では、大きなスーツケースを引いている人物を検知対象として検知している。なお、
図12-
図15を用いて本実施の形態における4つの解析機能を説明してきたが、これら4つの解析機能に限定されるものではない。これら4つの解析機能のほかに人物検知機能や顔認証機能等を加えてもよいし、反対に4つの解析機能から不要な解析機能を削ってもよい。
次に、スケジュール設定処理における表示画面の例を説明する。
【0062】
図16は、実施の形態に係る監視カメラ管理装置のスケジュール設定画面53の例を示す図である。画像解析制御装置10は、スケジュール設定処理においてカメラごと及び時刻ごとに画像解析機能のスケジュールの設定を行う場合に、スケジュール設定画面160を表示する。監視カメラ20で撮影した監視画像の映像データは、画像解析サーバ32の所定の入力チャネルに割り当てられて入力され、画像解析処理が行われる。図示例では、複数の監視カメラに対して、複数の画像解析サーバを有し、それぞれの画像解析サーバの複数の入力チャネルにいずれかの監視カメラの監視画像を入力して画像解析処理を行う場合を示している。なお、監視カメラ20の数、画像解析サーバ32の数、画像解析サーバの入力チャネルの数は任意である。
【0063】
スケジュール設定画面160は、複数の入力チャネル(入力CH)が画面縦方向に並んで表示され、各入力チャネルについて画面横方向に時間軸で設定登録された画像解析機能の種別の設定状態が表示された画像解析スケジュール161が表形式で表示される。画像解析スケジュール161は、横方向に時刻を示す時間帯、縦方向にそれぞれの監視画像の入力チャネルが示されている。図示例では、画像解析サーバ32として解析サーバ01と解析サーバ02の2つの画像解析サーバを用いて画像解析処理を行う場合を示している。この場合、解析サーバ01の入力チャネル2は、時刻00時から14時の時間帯に、□□交差点のカメラの監視画像についてプリセット(1)の画像解析の機能を実行し、時刻15時から翌日の時刻05時の時間帯に、××駅前のカメラの監視画像についてプリセット(3)の画像解析の機能を実行する。また、解析サーバ01の入力チャネル3は、時刻00時から時刻14時の時間帯に、△△交差点のカメラの監視画像についてプリセット(2)の画像解析の機能を実行し、時刻15時から翌日の時刻05時の時間帯に、○○道路のカメラの監視画像についてプリセット(1)の画像解析の機能を実行する。画像解析スケジュール161において、時間帯ごとに設定登録されたカメラ及び機能の各スケジュールは、色、パターン等で分けて判別可能に表示してよい。各入力チャネルは、一つのカメラの監視画像に対して時刻ごとに異なる複数の機能を割り当ててもよいし、時刻ごとに異なる複数のカメラの監視画像を割り当ててもよい。また、図示の例では日をまたいだ時刻までを表示しているが、日単位の時間が表示されるようにしてもよい。
【0064】
図17は、実施の形態に係るスケジュール設定の他の例を示す図である。
図17は画像解析機能のスケジュール設定の他の具体例を示したものである。所定の日付の時刻10:00から11:00の時間帯に、画像解析サーバ32の入力チャネル1は、□□交差点の監視画像についてプリセット(1)に設定された侵入検知機能の画像解析を実行する。同じ時間帯に、入力チャネル2は、□□交差点の監視画像についてプリセット(2)に設定された群衆検知機能の画像解析を実行する。このように、同じ時間帯に、同じ監視カメラの監視画像に対して異なる画像解析機能を設定することが可能である。時刻11:00から12:00の時間帯に、入力チャネル1は、□□交差点の監視画像についてプリセット(3)に設定された不審物検知機能の画像解析を実行する。同じ時間帯に、入力チャネル2は、△△交差点の監視画像についてプリセット(1)に設定された不審物検知を実行する。このように、同じ時間帯に、異なる監視カメラの監視画像に対して同じ画像解析機能を設定することが可能である。さらに、時刻12:00から13:00の時間帯に、□□交差点の監視画像についてプリセット(2)に設定された群衆推定機能の画像解析を実行する。同じ時間帯に、入力チャネル2は、△△交差点の監視画像についてプリセット(2)に設定された特徴検知機能の画像解析を実行する。このように、同じ時間帯に、異なる監視カメラの監視画像に対してそれぞれ異なる画像解析機能を設定することが可能である。
【0065】
図18は、実施の形態に係る監視カメラ管理装置の画像解析設定画面54の例を示す図である。スケジュール設定画面160において、ユーザが画像解析スケジュール161のいずれかの入力チャネル及び時刻の欄をクリック等して指定することにより、画像解析制御装置10は、対応する入力チャネル及び時刻の画像解析機能を設定するための画像解析設定画面180を表示する。
【0066】
画像解析設定画面180の左端部には、解析サーバリスト181、カメラリスト182が表示される。画像解析設定画面180の上部には、各種パラメータが設定されたプリセット番号を示すプリセットボタン183が表示される。プリセットボタン183の下部には、画像解析機能の各種設定項目を示す画像解析設定オブジェクト184が表示される。ユーザが指定した時刻における設定対象の解析サーバの入力チャネル及びカメラについて、プリセットボタン183を選択入力することにより、画像解析機能のプリセット番号が設定される。そして、画像解析設定オブジェクト184において、プリセットに対応する監視画像、画像解析機能の種別(検知種別)、検知パラメータの設定情報が表示される。このとき、ユーザが必要に応じて画像解析設定オブジェクト184を操作入力することにより、プリセットの設定変更を実行する。画像解析設定オブジェクト184の下部には、設定対象のスケジュールの時刻が表示される。画像解析設定画面180において、右下端部の設定保存ボタンをユーザがクリック等して選択することにより、設定対象のスケジュールにおける画像解析の設定情報が保存される。
【0067】
(解析結果画面の詳細)
次に、監視画像のカメラ映像、画像解析結果を含む解析後映像を表示する際に用いる全域マップ画面55又はエリアマップ画面56による解析結果画面の具体例と、解析結果画面の表示動作について説明する。
【0068】
図19は、実施の形態に係るアイコン表示処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、画像解析制御装置10の処理部11において主体的に処理を行う例を示す。なお、映像監視端末装置40において一部又は全部の処理を実行してよい。
【0069】
画像解析制御装置10の処理部11は、監視カメラ管理システムにおける監視エリアの地図情報を画像解析管理サーバ31又は他の地図情報配信サーバから取得する(S31)。処理部11は、取得した地図情報を用いて、監視エリアの地図を含むエリアマップ画面56を生成する。次に、処理部11は、監視カメラ20の情報を取得し、エリアマップ画面56の地図上に監視カメラのカメラアイコンを配置する(S32)。また、処理部11は、画像解析サーバ32から各カメラの時刻ごとの画像解析結果を取得し、画像解析の状況を示すアクティブアイコンをカメラアイコンの周辺近傍に配置する(S33)。アクティブアイコンは、画像解析中/未解析などの解析状態を表すアイコンである。アクティブアイコンは、解析領域内で検知した群衆の密度、移動方向を表すものでもよい。また、処理部11は、画像解析結果において所定のアラート条件を満たした場合、画像解析サーバ32からアラート情報を取得し、アラートの内容を示すアラートアイコンをカメラアイコンの周囲近傍に配置する(S34)。アラートアイコンは、侵入検知、不審物検知、特徴検知などの解析機能におけるアラート発生状態を表すアイコンである。そして、処理部11は、地図上にカメラアイコン、アクティブアイコン、アラートアイコンを含むエリアマップ画面56を表示部13に表示させる(S35)。
【0070】
図20は、実施の形態に係る監視カメラ管理装置の全域マップ画面55の表示例を示す図である。画像解析制御装置10は、ユーザからの操作入力によって解析結果画面の表示指示を受けた場合、監視対象領域の全域又は広範囲の領域を示す全域マップ画面200を表示する。全域マップ画面200は、監視対象領域の全域又は広範囲の領域の地図が表示され、監視カメラが配置される特定のエリアの位置に対応して、エリアアイコン201が配置されて表示される。
【0071】
エリアアイコン201は、監視対象領域中の特定のエリアの位置を示すアイコンである。エリアアイコン201は、例えば、アイコンが示す位置の検知対象領域における監視カメラの少なくとも1つが、現在リアルタイムで画像解析中であるか、或いは未解析であるか、を示すとともに、領域内における監視カメラの少なくとも1つが、アラートが発生している(アラート有り)か、或いはアラートが発生していない(アラート無し)か、を示すものである。図示例では、画像解析中のエリアは破線枠で示され、アラート無しのエリアは斜線パターン、アラート有りのエリアはドットパターンで示されている。エリアアイコン201によって、それぞれのエリアごとに、画像解析状況及びアラート発生状況をユーザが容易に判別可能である。
【0072】
図21は、実施の形態に係る監視カメラ管理装置のエリアマップ画面56の表示例を示す図である。全域マップ画面200において、ユーザがいずれかのエリアのエリアアイコンをクリック等して指定することにより、画像解析制御装置10は、選択された特定のエリアを示すエリアマップ画面210を表示する。エリアマップ画面210は、対応するエリアの地図が表示され、エリアに配置されている監視カメラの位置に対応して、カメラアイコン211が配置されて表示される。カメラアイコン211は、監視カメラが配置されている位置を示すものであるが、カメラの撮影方向を示してもよい。また、図示例のカメラアイコン211は、対応位置の監視カメラに関して、現在リアルタイムで画像解析中であるか、或いは未解析であるか、画像解析の状況を示すアクティブアイコンの要素を含んでいる。図示例では、画像解析中のカメラは破線枠で示されている。また、カメラアイコン211は、現在の画像解析中の機能の検知種別を示してよい。ここでの未解析とは、解析を行ってないことを含むものである。つまり、解析前の状態も未解析であり、解析が終わった後も未解析の状態に戻るということである。
【0073】
また、エリアマップ画面210において、画像解析制御装置10は、監視画像の解析結果を示すアイコンを表示する。解析機能の解析結果がアラートの条件を満たした場合、カメラアイコン211-214それぞれの周辺には、対応する監視カメラの監視画像においてアラートが発生したことを示すアラートアイコンがカメラアイコン211-214それぞれに関連付けて表示される。また、群衆推定機能の解析状況及び解析結果は、アラートアイコンとは異なるアイコンとして、解析状況アイコンが対応する監視カメラのカメラアイコン周辺に表示される。解析状況アイコンは、アクティブアイコン及びアラートアイコンの要素を含むものである。解析状況アイコンは、解析結果として、群衆の密度情報無し/混んでいる/少し混んでいる/混んでいない、のように群衆の密度の程度を色又はパターン等によって複数段階で表す。解析状況アイコンは、解析結果として、群衆の移動方向(進行方向)を示す矢印により、進行方向有り/無し、進行方向の向きを表す。
【0074】
アラートアイコンは、監視カメラごとでアラートが発生している特定の解析機能のアラート内容を確認し、アラートを対応済みの状態に変更することで表示が消える。なお、時間で区切ってアラートアイコンの表示が消えるようにしてもよい。例えば、アラートが発生してから24時間経った場合は、対応済みの状態に変更されていなくてもアラートアイコンの表示を消すようにする。他にも、解析中から未解析の状態になった後、再度解析中になった際に、前の解析中で表示されたアラートアイコンについては一旦表示を消し、今回の解析中でアラートが発生した場合は再度アラートアイコンを表示するなどが考えられる。このように、重要性が低いと思われるアラートアイコンの表示を消すことで、今対応が必要なアラートをユーザが容易に見つけることができる。
【0075】
図示のカメラアイコン211の一例について説明する。カメラアイコン211に対応する監視カメラは、画像解析を行っており、解析結果として、特徴検知機能、不審物検知機能及び侵入検知機能においてアラートが発生している。また、群衆推定の解析結果は、混んでいる状態で、群衆は道を下方向に移動している。このとき、アラートアイコン221として、特徴検知機能のアラートを示す特徴検知アイコン、不審物検知機能のアラートを示す不審物アイコン、侵入検知機能のアラートを示す侵入アイコンが表示される。解析状況アイコン231として、混んでいる状態を示す赤色の背景に、群衆は道を下方向に移動している旨を示す下矢印が道に沿った角度で表示される。
【0076】
図示のカメラアイコン212の一例について説明する。カメラアイコン212に対応する監視カメラは、画像解析を行っており、解析結果として、特徴検知機能においてアラートが発生している。また群衆推定の解析結果は、混んでいる状態で、群衆は道を左方向に移動している。このとき、アラートアイコン222として、特徴検知機能のアラートを示す特徴検知アイコンが表示される。解析状況アイコン232として、混んでいる状態を示す赤色の背景に、群衆は道を左方向に移動している旨を示す左矢印が道に沿った角度で表示される。
【0077】
図示のカメラアイコン213の一例について説明する。カメラアイコン213に対応する監視カメラは、画像解析を行っており、解析結果として、アラートは発生していない。また群衆推定の解析結果は、混んでいない状態で、群衆は道を右方向に移動している。このとき、アラートアイコンは、表示されず、解析状況アイコン233として、混んでいない状態を示す青色の背景に、群衆は道を右方向に移動している旨を示す右矢印が道に沿った角度で表示される。
【0078】
図示のカメラアイコン214の一例について説明する。カメラアイコン214に対応する監視カメラは、画像解析を行っていない。そのため、解析結果はなく、アラートは発生しない。また同様に群衆推定の解析も行われていないため、密度情報はない状態である。このとき、アラートアイコンは表示されず、解析状況アイコン233として密度情報無し状態を示す灰色背景の解析状況アイコン233が表示される。
【0079】
また、アラートアイコンの代わりに、現在解析中の機能をアイコンのシンボルによって判別可能に図示し、色又はパターンによってアラートの有無、解析中/未解析を示す解析機能アイコンを表示させてもよい。例えば、アラートアイコン221について、アラート発生時は赤色のアイコンを表示し、解析中だがアラートは発生していないときは同じ絵柄で灰色のアイコンを表示させる。こうすることで、アラートが発生した機能をユーザが容易に判別できるだけでなく、解析を行っている機能についてもユーザが容易に判別できるようになる。
【0080】
カメラアイコンとアラートアイコンを関連付けて表示させる際に、カメラアイコンとアラートアイコンとの要素を含む一つのアイコンとして表示させてもよく、アラートアイコンをカメラアイコンと同一のアイコンとして表示させてもよい。例えば、カメラアイコン211の枠を大きくし、その中にアラートアイコン221が表示されるようにする等が考えられる。
【0081】
監視カメラの画像に対して群衆推定機能の解析を行っていない場合、密度情報無しを示す解析状況アイコンを表示していたが、解析状況アイコン自体を非表示にしてもよい。こうすることで、解析を行っていない場合の表示を簡易的なものにすることができる。
【0082】
このように、カメラアイコン211によって、カメラごとに画像解析状況をユーザが容易に判別可能である。また、アラートアイコン221、解析状況アイコン231によって、アラート発生状況及び画像解析結果をユーザが容易に判別可能である。
【0083】
エリアマップ画面210の表示状態から、画像解析制御装置10は、ユーザの操作入力によって全域マップ画面200に戻って表示可能である。また、エリアマップ画面210において、ユーザの操作入力によって特定のカメラ、領域を指定することにより、対応するカメラ、領域を含むメイン画面60又はアラート確認画面70を表示することも可能である。ユーザの操作入力によって任意のカメラアイコン211が選択されると、画像解析制御装置10は、選択されたカメラアイコン211に対応する監視カメラの撮像データを自装置の表示部13又は映像監視端末装置40等のユーザ端末に表示させる。
【0084】
実施の形態によれば、監視カメラにおいて時間軸で異なる複数の機能が設定されている状態で、アラート条件を満たす事象が発生した場合に、どのカメラがどの機能によって解析されているか、どの機能によるアラートが発生したかを、ユーザが容易に把握することができる。また、地図上に表示したアイコンによって、どこに配置したカメラにおいてその機能によるアラートが発生したかを、ユーザが容易に把握することができる。また、アラートが発生していない場合でも、監視画像の解析中又は解析結果において、どのカメラでどの機能の解析が行われているかを、ユーザが容易に把握することができる。
【0085】
以上のように、本実施の形態の監視カメラ管理装置、監視カメラ管理システム、監視カメラ管理方法及びプログラムは、監視エリアにおける複数の監視カメラ20のうち少なくとも一つの監視カメラに対して、複数の解析機能から少なくとも一つの解析機能を時刻に応じて割り当てる。例えば、群衆推定、侵入検知、不審物検知、特徴検知などの複数の画像解析機能のうち、いずれかを時刻に応じて割り当てる。また、監視エリアを含む地図上に、複数の監視カメラ20それぞれの位置に対応したカメラアイコン211と、複数の監視カメラ20のうち少なくとも一つの監視カメラに割り当てられた解析機能の解析結果がアラートの条件を満たした場合、アラートの対象である監視カメラに対応したカメラアイコン211に関連付けたアラートアイコン221と、を含む画面をユーザ端末に表示させる。アラートアイコン221は、アラートの条件を満たした解析機能を判別可能となっている。例えば、割り当てられた解析機能に応じたアラートアイコン、解析機能によって異なるアラートアイコンを表示させる。これにより、監視カメラに時刻に応じて設定可能な機能に対応して、複数の機能、状態等を容易に認識することが可能となる。例えば、監視カメラに複数の機能を時刻ごとに割り当てた場合、現在時刻などの特定の時刻において、どの解析機能によってアラートが発生したかを、ユーザが容易に把握することができる。
【0086】
また、監視カメラ管理装置は、カメラアイコン211がユーザ操作等により選択されると、この選択されたカメラアイコン211に対応する監視カメラの撮像データをユーザ端末に表示させる。これにより、カメラアイコンを選択して指定することにより、カメラアイコンに対応する所望の監視カメラの撮像データによる監視画像を確認可能となる。
【0087】
また、監視カメラ管理装置は、アラートアイコン221をカメラアイコン211の周辺に表示させる。これにより、カメラアイコン211とアラートアイコン221とによって、どの監視カメラに関連するアラートであるかをユーザが容易に把握できる。
【0088】
また、監視カメラ管理装置は、アラートアイコンとカメラアイコンとを、一つのアイコンとして表示させる。例えば、カメラアイコンとアラートアイコンとの要素を含む一つのアイコンにより表示させる、或いは、アラートアイコンをカメラアイコンと同一のアイコンとして表示させる。これにより、アイコンが対応する監視カメラにおいて、どの解析機能が動作しているか、どの解析機能によるアラートが発生したかをユーザが容易に把握できる。
【0089】
また、監視カメラ管理装置は、少なくとも一つの監視カメラにおいて、時刻に応じて異なる解析機能を割り当て、アラートアイコンを表示させる場合、監視カメラに対して割り当てられたそれぞれの解析機能に対応したアラートアイコンを表示させる。これにより、時刻に応じて異なる解析機能が割り当てられた場合、それぞれの解析機能に対応したアラートアイコンによって、侵入検知等の複数の機能のうちどの機能が動作しているか、どの解析機能によってアラートが発生したかをユーザが容易に把握できる。
【0090】
また、監視カメラ管理装置は、解析機能の解析結果がアラートの条件を満たしていない場合、アラートアイコン221とは異なるアイコンを監視カメラに対応したカメラアイコン211に関連付けて表示させる。例えば、異なるアイコンとして、群衆推定等の機能の解析状況を表す解析状況アイコン231を表示させる。これにより、アラートが発生していない場合に、監視カメラに時刻に応じて設定可能な機能に対応して、複数の機能、状態等を容易に認識することが可能となる。例えば、現在時刻などの特定の時刻において、どの解析機能によって解析中であるか、解析結果がどのような状態であるか、などをユーザが容易に把握することができる。
【0091】
また、監視カメラ管理装置は、少なくとも一つの監視カメラにおいて、時刻に応じて異なる解析機能を割り当て、異なるアイコンを表示させる場合、監視カメラに対して割り当てられたそれぞれの解析機能に対応したアイコンを表示させる。これにより、時刻に応じて異なる解析機能が割り当てられた場合、それぞれの解析機能に対応したアイコンによって、侵入検知等の複数の機能のうちどの機能が動作しているか、どの解析機能による解析結果、解析状況であるかをユーザが容易に把握できる。
【0092】
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した各種の実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本開示は、監視カメラに時刻に応じて設定可能な機能に対応して、複数の機能、状態等を容易に認識することが可能となる効果を有し、監視カメラを用いた各種システムにおける監視カメラ管理装置、監視カメラ管理システム、監視カメラ管理方法及びプログラムとして有用である。
【符号の説明】
【0094】
10 画像解析制御装置
11 処理部
12 通信部
13 表示部
14 入力部
20 監視カメラ
31 画像解析管理サーバ
32 画像解析サーバ
33 マルチ配信装置
34 画像解析結果配信装置
40 映像監視端末装置
51 メイン画面・アラート確認画面
52 カメラ設定画面
53 スケジュール設定画面
54 画像解析設定画面
55、200 全域マップ画面
56、210 エリアマップ画面
201 エリアアイコン
92、211、212、213、214 カメラアイコン
221、222 アラートアイコン
231、232、233、234 解析状況アイコン