(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-26
(45)【発行日】2024-10-04
(54)【発明の名称】ヨーク一体型シャフト
(51)【国際特許分類】
F16D 3/26 20060101AFI20240927BHJP
B62D 1/20 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
F16D3/26 X
B62D1/20
(21)【出願番号】P 2020203829
(22)【出願日】2020-12-09
【審査請求日】2023-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000004204
【氏名又は名称】日本精工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森山 誠一
(72)【発明者】
【氏名】小池 康男
【審査官】倉田 和博
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-196650(JP,A)
【文献】実開昭53-103222(JP,U)
【文献】特開2015-137679(JP,A)
【文献】実開昭51-110143(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16D 3/06、3/26、3/38
B62D 1/20
B60K 17/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端が第1方向を指し、他端が第2方向を指すシャフトと、
前記シャフトの前記一端と溶接されるヨークと、
前記シャフトと前記ヨークとを溶接して生成される溶接部と、
を備え、
前記ヨークは、
前記シャフトの軸と平行な軸方向に貫通する貫通孔を有する環状体の基部と、
前記基部から前記第1方向に突出する一対のアームと、
を備え、
前記シャフトは、
前記シャフトの前記一端に位置し、前記基部の前記貫通孔に挿入される嵌合部と、
前記嵌合部から前記第2方向に延び、アウタチューブに摺動自在に支持される軸部と、
を有し、
前記溶接部の前記第1方向の表面が露出し
、
前記アームの内周側の領域であり、かつ前記軸方向から視て前記軸から径方向に延びて前記アームの周方向の両端に接する一対の仮想線に挟まれる領域を、アーム内側領域とし、
前記軸方向から視て、前記溶接部は、前記アーム内側領域と重ならず、
前記溶接部は、
第1溶接部と、
前記第1溶接部に対し、前記軸を中心に点対称に配置された第2溶接部と、
を有している
ヨーク一体型シャフト。
【請求項2】
前記基部は、前記第1方向を向く第1面を有し、
前記嵌合部は、前記基部の前記第1面よりも前記第1方向に突出しており、
前記嵌合部は、カシメにより径方向外側に変形して成るカシメ部を有し、
前記カシメ部は、前記基部の前記第1面に当接し、
前記軸方向から視て、前記カシメ部は、前記アーム内側領域と重なっている
請求項
1に記載のヨーク一体型シャフト。
【請求項3】
前記軸部は、外周面を覆う樹脂製のコーティング層を有する
請求項1
又は請求項2に記載のヨーク一体型シャフト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヨーク一体型シャフトに関する。
【背景技術】
【0002】
車両は、運転者によるステアリングホイールの操作を車輪に伝えるため、ステアリング装置を備える。ステアリング装置は、一端がステアリングホイールと連結されるステアリングシャフトと、一端がステアリングシャフトの他端と連結する中間シャフトと、一端が中間シャフトの他端と連結されるピニオンシャフトと、を備える。
【0003】
下記特許文献1に示すように、中間シャフトは、筒状のアウタチューブと、インナシャフトと、を備える。インナシャフトは、アウタチューブに収容され、アウタチューブに摺動自在に支持されている。これにより、中間シャフトは、伸縮して走行中の振動を吸収する。又は、車両がキャブチルトされた場合(運転席が前方に持ち上げられた場合)、中間シャフトは伸長する。
【0004】
下記特許文献1に示すように、ステアリング装置では、ステアリングシャフトと中間シャフトを繋いだり、中間シャフトとピニオンシャフトを繋いだりするための継手として、ユニバーサルジョイントが用いられる。ユニバーサルジョイントのヨークは、インナシャフトの一端に溶接され、インナシャフトとヨークとが一体化している。以下、インナシャフトとヨークとが一体化したものをヨーク一体型シャフトと呼ぶ。また、溶接によりインナシャフトとヨークとを接合する部位を溶接部という。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ヨークは、一対のアームと、一対のアームを支持する環状の基部と、を備える。また、インナシャフトは、ヨークの基部の貫通孔に挿入される嵌合部と、一対のアームと反対方向に延出する軸部と、を備える。特許文献1では、溶接は、基部に対し、軸部が延在している方向から行われていた。そして、軸部の外周面のうち基部寄りの部分には、スパッタや溶接ビードが発生していた。このため、アウタチューブは、軸部のうち基部寄りの部分を収容できなかった。つまり、特許文献1の軸部は、スライド可能なスライド有効長が短く、改善が求められていた。
【0007】
本開示は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、軸部のスライド有効長を長くすることができるヨーク一体型シャフトを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本開示の一態様に係るヨーク一体型シャフトは、一端が第1方向を指し、他端が第2方向を指すシャフトと、前記シャフトの一端と溶接されるヨークと、溶接により生成される溶接部と、を備える。前記ヨークは、前記シャフトの軸と平行な軸方向に貫通する貫通孔を有する環状体の基部と、前記基部から前記第1方向に突出する一対のアームと、を備える。前記シャフトは、前記シャフトの一端に位置し、前記基部の貫通孔に挿入される嵌合部と、前記嵌合部から前記第2方向に延び、アウタチューブに摺動自在に支持される軸部と、を有する。前記溶接部の前記第1方向の表面が露出している。
【0009】
本開示のヨーク一体型シャフトは、溶接部の第1方向の表面が露出し、シャフトと基部との溶接は第1方向から行われている。このため、スパッタや溶接ビードは、基部を介して溶接部と反対側に位置する軸部に生成されない。よって、軸部の外周面は、平滑性が確保され、軸部の全長をアウタチューブに収容できる。以上から、軸部のスライド有効長が長くなる。
【0010】
また、上記のヨーク一体型シャフトの望ましい態様として、前記溶接部は、第1溶接部と、前記第1溶接部に対し、前記軸を中心に点対称に配置された第2溶接部と、を有する。
【0011】
シャフトとヨークとの間で伝達されるトルクが第1溶接部と第2溶接部とにバランスよく振り分けられ、溶接部の耐久性が向上する。
【0012】
また、上記のヨーク一体型シャフトの望ましい態様として、前記軸方向から視て、前記軸と前記アームの周方向の両端部とを結ぶ一対の仮想線の間の領域は、アーム内側領域である。前記軸方向から視て、前記第1溶接部と前記第2溶接部とは、前記アーム内側領域と重なっていない。
【0013】
溶接作業は、基部の径方向外側に配置されたトーチを径方向内側に移動し、基部の溶接個所にトーチを対向させて行う。また、第1溶接部及び第2溶接部は、径方向外側にアームが存在していない。よって、溶接個所(第1溶接部及び第2溶接部)は、トーチの移動が容易な個所に位置し、溶接作業が容易となる。
【0014】
また、上記のヨーク一体型シャフトの望ましい態様として、前記基部は、前記第1方向を向く第1面を有する。前記嵌合部は、前記基部の前記第1面よりも前記第1方向に突出している。前記嵌合部は、カシメにより径方向外側に変形して成るカシメ部を有している。前記カシメ部は、前記基部の前記第1面に当接している。前記軸方向から視て、前記カシメ部は、前記アーム内側領域と重なっている。
【0015】
これによれば、仮に溶接部が破損しても、カシメ部がヨークの第1面に当接し、シャフトがヨークから離脱しない。また、カシメ部は、トーチが進入し難い範囲に設けられている。よって、溶接し難い領域を有効に活用しつつ、シャフトがヨークから離脱することを防止している。
【0016】
また、上記のヨーク一体型シャフトの望ましい態様として、前記軸部は、外周面を覆う樹脂製のコーティング層を有する。
【0017】
軸部は、アウタチューブに対する摺動性が高くなる。また、溶接が基部の第1方向から行われ、コーティング層にスパッタが付着しない。よって、コーティング層の溶融を回避できる。
【発明の効果】
【0018】
本開示のヨーク一体型シャフトによれば、軸部のスライド有効長が長くなり、短縮時の中間シャフトの長さを短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、実施形態1のステアリング装置の模式図である。
【
図2】
図2は、実施形態1のステアリング装置の斜視図である。
【
図3】
図3は、実施形態1のヨーク一体型シャフトを外周面の方から視た全体図である。
【
図4】
図4は、実施形態1のインナシャフトとヨークとを組み合わせる前の分解斜視図である。
【
図5】
図5は、実施形態1のインナシャフトを抽出して第1方向から視た図である。
【
図6】
図6は、実施形態1のヨーク一体型シャフトを第1方向から視た図である。
【
図8】
図8は、
図6のVIII-VIII線の矢視断面図である。
【
図11】
図11は、変形例1のヨーク一体型シャフトを第1方向から視た図である。
【
図12】
図12は、変形例2のインナシャフトとヨークとを組み合わせる前の分解斜視図である。
【
図13】
図13は、変形例3のインナシャフトとヨークとを組み合わせる前の分解斜視図である。
【
図14】
図14は、変形例4のインナシャフトとヨークとを組み合わせる前の分解斜視図である。
【
図15】
図15は、変形例4のヨーク一体型シャフトを第1方向から視た図である。
【
図16】
図16は、変形例5のヨーク一体型シャフトを第1方向から視た図である。
【
図17】
図17は、変形例6のインナシャフトとヨークとを組み合わせる前の分解斜視図である。
【
図18】
図18は、変形例6のヨーク一体型シャフトを第1方向から視た図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0021】
図1は、実施形態1のステアリング装置の模式図である。
図2は、実施形態1のステアリング装置の斜視図である。ステアリング装置80の基本的な構造について、
図1、
図2を参照しながら説明する。ステアリング装置80は、操作者から付与される操作力(操舵トルク)が伝達する順に、ステアリングホイール81、ステアリングシャフト82、操舵力アシスト機構83、第1ユニバーサルジョイント84、中間シャフト85、及び第2ユニバーサルジョイント86を備える。
【0022】
操舵力アシスト機構83は、ECU(Electronic Control Unit)90と、減速装置92と、電動モータ93と、トルクセンサ94と、図示しないトーションバーと、を備える。ECU90には、イグニッションスイッチ98がオンの状態で、電源装置99(例えば車載のバッテリ)から電力が供給される。なお、本実施形態のヨーク一体型シャフト4は、操舵力アシスト機構83を備えたステアリング装置80(電動パワーステアリング装置)に適用した例を挙げているが、本開示のヨーク一体型シャフトは、操舵力アシスト機構83を備えていないステアリング装置に適用してもよい。
【0023】
ステアリングシャフト82は、入力軸82aと、出力軸82bと、を備える。入力軸82aの一方の端部は、ステアリングホイール81と連結している。また、入力軸82aの他方の端部は、操舵力アシスト機構83のトーションバー(不図示)を介して、出力軸82bの一方の端部と連結している。操舵トルクにより入力軸82aが回転すると、トーションバーが捻じれ、入力軸82aと出力軸82bとの回転に角度差が生じる。
【0024】
トルクセンサ94は、入力軸82aと出力軸82bとの角度差を検出し、その結果をECU90に送信する。ECU90は、車両の車速センサ95から車両の走行速度を取得する。ECU90は、入力軸82aと出力軸82bとの角度差と、車両の走行速度とに基づいて、電動モータ93を駆動させる。減速装置92は、電動モータ93の出力軸に連結する図示しないウォームと、出力軸82bと連結する図示しないウォームホイールと、を備える。よって、電動モータ93が駆動すると、減速装置92を介して出力軸82bに操舵補助トルクが付与され、入力軸82aと出力軸82bとの回転に角度差がなくなる。
【0025】
図2に示すように、出力軸82bの他方の端部は、第1ユニバーサルジョイント84を介して、中間シャフト85の一方の端部と連結している。中間シャフト85の他方の端部は、第2ユニバーサルジョイント86を介して、ピニオンシャフト87の一方の端部と連結している。ピニオンシャフト87の他方の端部は、ピニオン88aを備える。ピニオン88aは、ラック88bと噛み合っている。ステアリングギヤ88は、ピニオン88aに伝達された回転運動をラック88bで直進運動に変換する。ラック88bは、タイロッド89に連結される。ラック88bが移動することで車輪の角度が変化する。
【0026】
中間シャフト85は、第1ユニバーサルジョイント84と接合されるインナシャフト1と、第1ユニバーサルジョイント84と接合されるアウタチューブ2と、を備える。インナシャフト85aは、アウタチューブ85bに摺動自在に支持されている。よって、中間シャフト85は、車両の振動により長さ方向に伸縮し、車体に歪を吸収する(
図2の矢印A1参照)。また、キャブチルトにより運転席が前方に持ち上がった場合(
図2の矢印A2参照)、中間シャフト85は、長さ方向に短縮する。次に、インナシャフト1と第1ユニバーサルジョイント84のヨーク3とを接合してなるヨーク一体型シャフト4について説明する。なお、本実施形態において、インナシャフト1が入力軸となっており、アウタチューブ2が出力軸となっているが、本開示のヨーク一体型シャフトは、出力軸のインナシャフトに適用してもよい。
【0027】
図3は、実施形態1のヨーク一体型シャフトを外周面の方から視た全体図である。
図4は、実施形態1のインナシャフトとヨークとを組み合わせる前の分解斜視図である。
図5は、実施形態1のインナシャフトを抽出して第1方向から視た図である。
図6は、実施形態1のヨーク一体型シャフトを第1方向から視た図である。
図7は、
図3のVII-VII線の矢視断面図である。
図8は、
図6のVIII-VIII線の矢視断面図である。
図9は、
図6のIX-IX線の矢視断面図である。
図10は、
図6のX-X線の矢視断面図である。
【0028】
図3に示すように、ヨーク一体型シャフト4は、インナシャフト1とヨーク3を溶接により接合して成る。よって、ヨーク一体型シャフト4は、インナシャフト1と、ヨーク3と、溶接部5(
図6、
図8を参照)と、を備える。インナシャフト1及びヨーク3は、機械構造用炭素鋼(Carbon Steel for Machine Structural Use)で製造されている。以下、インナシャフト1の軸Xと平行な方向を軸方向と呼ぶ。インナシャフト1の軸方向の中央部から視てヨーク3が配置される方向を第1方向X1と呼び、ヨーク3が配置されていない方向を第2方向X2と呼ぶ。
【0029】
インナシャフト1は、ヨーク3の基部30に嵌合される嵌合部10と、基部30から第2方向X2に延在する軸部20と、を備える。
図4に示すように、インナシャフト1は、軸Xと直交する方向に切った断面が十字形状となっている。よって、嵌合部10は、軸Xを中心に径方向外側に突出する4つの第1突起11を備える。また、軸部20は、第1突起11と軸方向に連続する4つの第2突起21を備える。
【0030】
図5に示すように、第1突起11は、径方向外側を向く外向面12と、周方向を向く一対の13、13を備える。第1突起11の周面13は、径方向内端が隣り合う第1突起11の周面13と連続している。第2突起21は、第1突起11よりも径方向外側への突出量が大きい。よって、インナシャフト1は、嵌合部10と軸部20との境界で第1方向X1を向く突き当て面22を有している。また、軸部20において周方向に隣り合う第2突起21の間は、軸方向に延在する空間となっている。つまり、軸部20は、第2突起21の間で軸方向に延在する4つの開放部23を備えている。
【0031】
図3に示すように、軸部20は、アウタチューブ2に収容され、アウタチューブ2に摺動自在に支持される。よって、軸部20がアウタチューブ2に収容される軸方向の長さが増加すると、中間シャフト85が短縮する。軸部20は、アウタチューブ2との摺動性を確保するため、軸部20の外周面を被覆する樹脂製のコーティング層25を有している。このコーティング層25は、インナシャフト1とヨーク3とを溶接する前からインナシャフト1を被覆している。
【0032】
図4に示すように、ヨーク3は、基部30と、基部30から第1方向X1に突出する一対のアーム31、31を備える。基部30は、環状体であり、貫通孔32を備える。また、基部30は、第1方向X1を向く第1面33と、第2方向X2を向く第2面34と、貫通孔32を囲む内周面35と、を備える。
【0033】
一対のアーム31、31は、基部30の第1面33に設けられている。アーム31は、軸Xを中心に径方向に貫通する円形状の円形孔31aを有する。円形孔31aには、第1ユニバーサルジョイント84の図示しない十字軸が挿入される。以下、円形孔31aの中心線Oと平行な方向を第3方向Yと呼ぶ。また、軸方向と第3方向Yとのそれぞれに直交する方向を第4方向Zと呼ぶ。また、軸Xから径方向に延び、アーム31の周方向の両端31b、31cに接する仮想線L1、L2に挟まれる領域をアーム内側領域8と呼ぶ。
【0034】
貫通孔32は、基部30の中央部を軸方向に貫通している。また、貫通孔32には、基部30の第2面34の方から、インナシャフト1の嵌合部10が挿入されている(
図4の矢印A3参照)。これにより、インナシャフト1の嵌合部10は、基部30の内周面35に嵌合している(
図7参照)。
【0035】
なお、
図8に示すように、貫通孔32にインナシャフト1が挿入された時、インナシャフト1の突き当て面22が第2面34に突き当てられている。よって、ヨーク3に対し、インナシャフト1の軸方向の位置決めが容易となっている。また、嵌合部10の軸方向の長さは、基部30の軸方向の長さよりも長い。よって、嵌合部10の第1方向X1の端面14は、基部30の第1面33よりも第1方向X1に位置している(
図8の第1面33に沿って引いた仮想線Hを参照)。
【0036】
図7に示すように、内周面35は、90度間隔で配置された円弧状の4つの当接面37と、当接面37の間に介在する円弧状の4つの非当接面38と、当接面37と非当接面38との境界で径方向に延在する8つの段差面39と、を備える。
【0037】
当接面37は、第1突起11の外向面12と径方向に対向している。当接面37の内径は、第1突起11の外向面12の外径よりも僅かに小さい。よって、第1突起11は、当接面37に圧入されており、ヨーク3からインナシャフト1が脱落し難い。なお、嵌合部10の圧入により基部30に応力が作用するが、嵌合部10の全周でなく、第1突起11の外向面12の部分だけが圧入されている。よって、基部30に作用する応力は小さく、耐久強度が高い。
【0038】
当接面37の周方向の長さは、外向面12の周方向の長さと同じとなっている。よって、当接面37に対して周方向の両側にある段差面39は、第1突起11における一対の周面13の径方向外側の端部と当接している。これにより、仮に溶接部5が破損しても、インナシャフト1とヨーク3とは、相対回転することなく、確実にトルクが伝達される。
【0039】
非当接面38は、当接面37よりも内径が小さい。非当接面38は、周方向に隣り合う2つの周面13、13の間を周方向に延在している。よって、非当接面38と、非当接面38を周方向から挟む2つの周面13、13と、の間には、軸方向に延在する連通穴16が設けられている。そして、連通穴16は、基部30の第1方向X1の空間と第2方向X2の空間を連通している(
図10参照)。
【0040】
内周面35において、2つの当接面37は、軸Xから視て第3方向Yに配置されている。他の2つの当接面37は、軸Xから視て第4方向Zに配置されている。よって、
図6に示すように、4つの第1突起11のうち、2つの第1突起11は、軸Xから視て第3方向Yに配置される。残り2つの第1突起11は、軸方向から視て第4方向Zに配置される。以下、4つの第1突起11のうち、軸Xから視て第3方向Yに配置されるものをアーム側第1突起11aと呼び、軸Xから視て第4方向Zに配置されるものを開放側第1突起11bと呼ぶ。
【0041】
図6に示すように、第1面33は、内周面35との境界に、第2方向X2に窪む環状の内縁部36を有している。インナシャフト1の端面14には、溶接部5と、カシメ部15と、が設けられている。
【0042】
図8に示すように、溶接部5は、基部30の当接面37と、開放側第1突起11bの外向面12と、の突合せ面のうち、第1方向X1寄りの部分を接合している。よって、溶接部5の第1方向X1の表面は、基部30の第1面33とインナシャフト1の端面14との間から露出している。この溶接部5は、第1面33の内縁部36と、開放側第1突起11bの端面14の外縁部と、の境界に対し、第1方向X1から熱を加えることで生成される。つまり、本実施形態の溶接部5は、インナシャフト1と基部30とを、基部30の第1方向X1から溶接して生成されている。そして、この溶接部5により、インナシャフト1とヨーク3とが強固に結合している。
【0043】
溶接部5は、第1溶接部6と、第2溶接部7と、を備える。第1溶接部6と第2溶接部7とは、第1方向X1から視ると、それぞれ内縁部36に沿って円弧状を成している。第1溶接部6と第2溶接部7は、軸Xを中心に相反する方向に突出する2つの開放側第1突起11bと、基部30と、を接合している。つまり、第1溶接部6と、第2溶接部7とは、互いに軸Xを中心に点対称に配置されている。また、第1溶接部6と第2溶接部7は、アーム内側領域8に対し周方向にずれて配置され、アーム内側領域8と重なっていない。
【0044】
図9に示すように、カシメ部15は、嵌合部10の第1方向X1の端部のうち、基部30の第1面33よりも第1方向X1に突出している部分(
図8の仮想線Hよりも第1方向X1に配置される部位)をカシメることで生成されている。カシメ部15は、第1面33の内縁部36と接触している。よって、仮に2つの溶接部5が破損しても、インナシャフト1はヨーク3から離脱しない。
図6に示すように、2つのカシメ部15は、アーム内側領域8と重なっている。
【0045】
次に実施形態1のヨーク一体型シャフト4の効果を説明する。溶接部5は、基部30の第1面33の方に設けられている。このため、溶接時に発生するスパッタや溶接ビードは、基部30を介して溶接部5と反対側に位置する軸部20に生成されない。このため、軸部20の外周面の平滑性が確保され、軸部20の全長をアウタチューブ2に収容できるようになる。よって、軸部20のスライド有効長が長くなり、短縮時の中間シャフト85の長さが短くなる。
【0046】
また、溶接部5は、基部30の第1面33の方に設けられているため、スパッタがコーティング層25に付着し難い。よって、コーティング層25の溶融を抑制できる。
【0047】
また、
図6に示すように、第1溶接部6と第2溶接部7は、アーム内側領域8と重なっていない。ここで、基部30の当接面37と、開放側第1突起11bの外向面12と、の溶接作業は、軸方向から視て、第1面33の径方向外側に配置されたトーチを径方向内側に移動させ、第1面33と軸方向に対向させる(
図6の矢印A4参照)。次に、当接面37と外向面12との境界に熱を加えつつ、トーチを周方向に移動させる(
図6の矢印A5参照)。次に、溶接が完了したら、トーチを径方向外側に移動させる(
図6の矢印A6参照)。以上から、トーチの移動経路(
図6の矢印A4、A5、A6参照)上にアームが存在していないため、トーチがアーム31と接触しない。また、トーチが周方向に移動する経路(矢印A5参照)の径方向外側にアーム31が存在しないため、トーチから引き出されている配線がアーム31と接触しない。よって、第1溶接部6、第2溶接部7は、溶接作業がしやすい箇所に設けられており、ヨーク一体型シャフト4の生産効率が向上する。
【0048】
一方で、2つのカシメ部15は、アーム内側領域8と重なっており、溶接し難い箇所に設けられている。よって、溶接し難い領域を有効に活用しつつ、インナシャフト1がヨーク3から離脱することを防止している。
【0049】
また、第1溶接部6と、第2溶接部7とは、互いに軸Xを中心に点対称に配置されている。このため、一対のアーム31、31から基部30に伝達されるトルクは、第1溶接部6と第2溶接部7とに均等に作用して、インナシャフト1の嵌合部10に伝達される。よって、トルクが第1溶接部6と第2溶接部7とにバランスよく振り分けられ、溶接部5の耐久性が向上する。
【0050】
図10に示すように、連通穴16の第1方向X1の第1開口部16aは、閉塞されていない。よって、連通穴16は、基部30の第1面33側の空間と連続している。連通穴16の第2方向X2の第2開口部16bは、軸部20の開放部23と連続している。よって、連通穴16は、基部30の第2面34側の空間と連続している。以上から、溶接により溶接部5を生成する際、溶接個所に供給されたシールドガスは、溶接個所に当たった後、連通穴16に流入する。その後、
図10の矢印A7に示すように、シールドガスは、連通穴16を第2方向X2に流れ、軸部20の開放部23から排出される。よって、溶接個所に供給されたシールドガスは、基部30の第1面33やインナシャフト1の端面14に滞留することなく流れる。そして、溶接個所の近傍にある酸素等もシールドガスに連れられて流れる。このため、溶接欠陥の発生が抑えられる。
【0051】
以上、実施形態1のヨーク一体型シャフト4は、一端が第1方向X1を指し、他端が第2方向X2を指すシャフト(インナシャフト1)と、シャフト(インナシャフト1)の一端と溶接されるヨーク3と、溶接により生成される溶接部5と、を備える。ヨーク3は、シャフト(インナシャフト1)の軸Xと平行な軸方向に貫通する貫通孔32を有する環状体の基部30と、基部30から第1方向X1に突出する一対のアーム31、31と、を備える。シャフト(インナシャフト1)は、シャフト(インナシャフト1)の一端に位置し、基部30の貫通孔32に挿入される嵌合部10と、嵌合部10から第2方向X2に延び、アウタチューブ2に摺動自在に支持される軸部20と、を有する。前記溶接部の前記第1方向の表面が露出している溶接部5は、嵌合部10と基部30とを、基部30の第1方向X1から溶接して成る。
【0052】
これによれば、溶接時に発生するスパッタや溶接ビードは、軸部20に生成されず、軸部20の全長をアウタチューブ2に収容できる。以上から、軸部20のスライド有効長が長くなり、短縮時の中間シャフト85の長さを短くすることができる。
【0053】
また、実施形態1のヨーク一体型シャフト4において、溶接部5は、第1溶接部6と、第1溶接部6に対し、軸Xを中心に点対称に配置された第2溶接部7と、を有する。
【0054】
これによれば、シャフト(インナシャフト1)とヨーク3との間で伝達されるトルクが第1溶接部6と第2溶接部7とにバランスよく振り分けられ、溶接部5の耐久性が向上する。
【0055】
また、実施形態1のヨーク一体型シャフト4において、軸方向から視て、軸Xとアーム31の周方向の両端31b、31cとを結ぶ一対の仮想線L1、L2の間の領域は、アーム内側領域8である。軸方向から視て、第1溶接部6と第2溶接部7とは、アーム内側領域8と重なっていない。
【0056】
これによれば、トーチ及びトーチに接続する配線がアーム31に接触しないため、溶接作業が容易となり、ヨーク一体型シャフト4の生産効率が向上する。
【0057】
また、実施形態1のヨーク一体型シャフト4において、基部30は、第1方向X1を向く第1面33を有する。嵌合部10は、基部30の第1面33よりも第1方向X1に突出している。嵌合部10は、カシメにより径方向外側に変形して成るカシメ部15を有する。カシメ部15は、基部30の第1面33に当接する。カシメ部15は、軸方向から視て、アーム内側領域8と重なっている。
【0058】
これによれば、溶接し難い領域を有効に活用しつつ、シャフト(インナシャフト1)がヨーク3から離脱することを防止している。
【0059】
また、実施形態1のヨーク一体型シャフト4において、軸部20は、外周面を覆う樹脂製のコーティング層25を有する。
【0060】
これにより、軸部20は、アウタチューブ2との摺動性が高くなる。また、溶接が基部の第1方向X1から行われているため、コーティング層25にスパッタが付着しない。よって、コーティング層25の溶融が回避される。
【0061】
次に、実施形態1のヨーク一体型シャフト4の変形例を説明する。なお、以下の説明においては、上述した実施形態1で説明したものと同じ構成要素には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
【0062】
(変形例1)
図11は、変形例1のヨーク一体型シャフトを第1方向から視た図である。
図11に示すように、変形例1のヨーク一体型シャフト4Aは、カシメ部15に代えて溶接部5が設けられている点で、実施形態1のヨーク一体型シャフト4と相違する。この変形例1によれば、4つの溶接部5を備え、インナシャフト1とヨーク3との接合強度が非常に高い。
【0063】
なお、変形例1で示すように、本開示のヨーク一体型シャフトは、カシメ部15は必須の構成ではない。また、カシメ部15を備えていない場合、インナシャフト1の端面14は、基部30の第1面33よりも第1方向X1に突出させなくてもよい。言い換えると、インナシャフト1の端面14は、基部30の第1面33に対して面一であったり、又は基部30の第1面33よりも第2方向X2に位置していたりしてもよい。
【0064】
(変形例2)
図12は、変形例2のインナシャフトとヨークとを組み合わせる前の分解斜視図である。
図12に示すように、変形例2のヨーク一体型シャフト4Bは、インナシャフト1の第1突起11の外向面12が雄セレーション部17を有している点で、実施形態1のヨーク一体型シャフト4と相違する。また、変形例2のヨーク一体型シャフト4Bは、ヨーク3の内周面35が雌セレーション部40を有している点で、実施形態1のヨーク一体型シャフト4と相違する。
【0065】
雌セレーション部40は、内周面35の全周に亘って設けられている。そして、嵌合部10は、基部30の貫通孔32に挿入され、外向面12の雄セレーション部17は、当接面37の雌セレーション部40とセレーション嵌合している。よって、溶接部5(
図8参照)が破損しても、インナシャフト1とヨーク3とは、相対回転することなく、確実にトルクが伝達される。
【0066】
(変形例3)
図13は、変形例3のインナシャフトとヨークとを組み合わせる前の分解斜視図である。変形例3のヨーク一体型シャフト4Cは、インナシャフト1の第1突起11と第2突起21との突出量が同じとなっている点で、実施形態1のヨーク一体型シャフト4と相違する。つまり、インナシャフト1は、突き当て面22(
図8参照)を有していない。また、変形例3のヨーク一体型シャフト4Cは、ヨーク3の内周面35が円形となっている点で、実施形態1のヨーク一体型シャフト4と相違する。そして、嵌合部10は、基部30の貫通孔32に挿入され、外向面12は、基部30の内周面35に圧入され、嵌合している。
【0067】
(変形例4)
図14は、変形例4のインナシャフトとヨークとを組み合わせる前の分解斜視図である。
図15は、変形例4のヨーク一体型シャフトを第1方向から視た図である。
図14に示すように、変形例4のヨーク一体型シャフト4Dは、インナシャフト1に代えてインナシャフト1Dを用いている点で、実施形態1のヨーク一体型シャフト4と相違する。なお、変形例4のヨーク一体型シャフト4Dのヨーク3Dは、基部30の内周面35に雌セレーション部40が設けられた変形例2のヨーク3と同じである。
【0068】
インナシャフト1Dは、外形が円形状で軸方向に延在している。よって、嵌合部10D及び軸部20Dも円形となっている。軸部20は、第2方向X2の端部に雄セレーション部26が設けられている。雄セレーション部26は、アウタチューブ2(
図4参照)の雌セレーション(不図示)に嵌合している。これにより、軸部20は、アウタチューブ2に対し、軸方向に摺動自在に支持され、かつ確実にトルクを伝達できるようになっている。また、コーティング層25は、軸部20Dのうち雄セレーション部26のみを被覆している。
【0069】
嵌合部10は、全周に亘って雄セレーション部18を有している。
図15に示すように、雄セレーション部18の全周が雌セレーション部40にセレーション嵌合している。このため、溶接部5が破損しても、インナシャフト1Dとヨーク3Dとは、相対回転することなく、確実にトルクが伝達される。また、変形例2に示すヨーク一体型シャフト1Bよりも、トルクを伝達する確実性が高い。
【0070】
図15に示すように、ヨーク一体型シャフト4Dは、溶接部5Dとカシメ部15Dとを備える。溶接部5Dは、基部30の第1面33の方に設けられており、スパッタや溶接ビードが軸部20Dに生成されないようになっている。溶接部5Dは、第1溶接部6Dと、第2溶接部7Dと、を備える。第1溶接部6Dと第2溶接部7Dとは、軸Xから第4方向Zに配置されており、アーム内側領域8と重なっていない。よって、第1溶接部6Dと、第2溶接部7Dは、溶接作業がしやすい箇所に設けられている。また、カシメ部15は、2つ設けられており、軸Xから第3方向Yに配置されており、アーム内側領域8と重なっている。よって、溶接し難い領域を有効に活用しつつ、インナシャフト1Dがヨーク3Dから離脱することを防止している。
【0071】
(変形例5)
図16は、変形例5のヨーク一体型シャフトを第1方向から視た図である。
図16に示すように、変形例5のヨーク一体型シャフト4Eは、環状の溶接部5Eを備える点で、変形例4のヨーク一体型シャフト4Dと相違する。溶接部5Eは、雄セレーション部18と雌セレーション部40とを基部30Dの第1方向X1から全周溶接して成る。変形例5のヨーク一体型シャフト4Eであっても、スパッタや溶接ビードが軸部20Dに生成されず、軸部20Dのスライド有効長を長くすることができる。
【0072】
(変形例6)
図17は、変形例6のインナシャフトとヨークとを組み合わせる前の分解斜視図である。
図18は、変形例6のヨーク一体型シャフトを第1方向から視た図である。
図17に示すように、変形例6のヨーク一体型シャフト4Fは、軸部10Fの断面形状を変更している点が変形例4のヨーク一体型シャフト4Dと相違する。また、変形例6のヨーク一体型シャフト4Fは、基部30Fの内周面35Fの形状を変更している点で、変形例4のヨーク一体型シャフト4Dと相違する。
【0073】
インナシャフト1Fの軸部10Fは、2つの平面19aと、2つの平面19aと連続する2つの円弧面19bと、を備える。
図18に示すように、平面19aは、軸方向と、第3方向Yと、に延在している。また、2つの平面19a、19aは、第4方向Zに離隔している。円弧面19bは、軸Xを中心とする円弧状の面である。また、基部30Fの内周面35Fは、平面19aと対向する2つの第1対向面42と、円弧面39aと対向する2つの第2対向面43と、を備えている。第1対向面42は、平面状を成し、全面が平面19aと当接している。また、第2対向面43は、円弧面19bに沿って延在し、全面が円弧面19bと当接している。このため、溶接部5Fが破損しても、インナシャフト1Fとヨーク3Fとは、相対回転することなく、確実にトルクが伝達される。
【0074】
インナシャフト1Fは、溶接部5Fとカシメ部15Fとを備える。溶接部5Fは、基部30の第1面33の方に設けられている。よって、スパッタや溶接ビードが軸部20Dに生成されない。溶接部5Fは、第1溶接部6Fと、第2溶接部7Fと、を備える。第1溶接部6Fと第2溶接部7Fとは、軸Xから第4方向Zに配置されており、アーム内側領域8と重なっていない。よって、第1溶接部6Dと、第2溶接部7Dは、溶接作業がしやすい箇所に設けられている。また、カシメ部15Fは、2つ設けられており、軸Xから第3方向Yに配置されており、アーム内側領域8と重なっている。よって、溶接し難い領域を有効に活用しつつ、インナシャフト1Fがヨーク3Fから離脱することを防止している。
【0075】
以上、実施形態1と、変形例1から変形例6とについて説明したが、本開示のヨーク一体型シャフトは、実施形態及び変形例に示した例に限定されない。例えば、実施形態及び変形例では、ヨーク一体型シャフトのシャフトとして、中間シャフト85のインナシャフト1に適用しているが、本開示のヨーク一体型シャフトは、他のシャフトに適用してもよい。
【符号の説明】
【0076】
1、1D、1F インナシャフト(シャフト)
2 アウタチューブ
3 ヨーク
4、4A、4B、4C、4D、4E、4F ヨーク一体型シャフト
5、5D、5E、5F 溶接部
6、6D、6F 第1溶接部
7、7D、7F 第2溶接部
8 アーム内側領域
10、10F嵌合部
11 第1突起
11a アーム側第1突起
11b 開放側第1突起
12 外向面
13 周面
15、15D カシメ部
16 連通穴
16a 第1開口部
16b 第2開口部
17 雄セレーション部
19a 平面
19b 円弧面
20 軸部
21 第2突起
23 開放部
25 コーティング層
30 基部
31 アーム
32 貫通孔
33 第1面
34 第2面
35、35F 内周面
37 当接面
38 非当接面
39 段差面
40 雌セレーション部
42 第1対向面
43 第2対向面
80 ステアリング装置
84 第1ユニバーサルジョイント
85 中間シャフト
86 第2ユニバーサルジョイント