(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-26
(45)【発行日】2024-10-04
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240927BHJP
G03G 21/16 20060101ALI20240927BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20240927BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H04N1/00 350
G03G21/16 104
B41J29/42 E
G06F3/041 400
(21)【出願番号】P 2021020888
(22)【出願日】2021-02-12
【審査請求日】2023-09-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100159385
【氏名又は名称】甲斐 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100163407
【氏名又は名称】金子 裕輔
(74)【代理人】
【識別番号】100166936
【氏名又は名称】稲本 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100174883
【氏名又は名称】冨田 雅己
(72)【発明者】
【氏名】藤木 大輔
【審査官】豊田 好一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-012224(JP,A)
【文献】特開2021-086109(JP,A)
【文献】特開2018-049187(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G03G 21/16
B41J 29/42
G06F 3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体の筐体の上部に設けられた操作ユニットを備え、
前記操作ユニットは、操作画面を表示する表示ユニットと、前記表示ユニットの操作画面に対するユーザーの操作を受付けるタッチパネルユニットと、前記表示ユニットおよび前記タッチパネルユニットの周囲を支持する支持枠体と、前記支持枠体の上面部に設けられた発光表示ユニットとを有してなり、
前記発光表示ユニットは、所定色で発光することによって所定の情報を報知または前記タッチパネルユニットへの入力に応答して発光する発光表示部を有し、
前記発光表示部は、バー状であって前記操作画面の上辺と平行に設けられており、少なくとも垂直方向から水平方向に亘る範囲へ光を照射するように構成され
ており、
前記操作ユニットは、操作ユニット本体と、前記筐体に前記操作ユニット本体を所定のチルト角度範囲内で揺動可能に連結するヒンジ部とを有し、
前記ヒンジ部が、前記筐体に取り付けられた軸部と、前記支持枠体の上辺に設けられて前記軸部に枢着される枢着部とを有し、
前記枢着部は、前記支持枠体の上辺の上面部から隆起する半円柱形の外面を有し、
前記発光表示ユニットが、前記枢着部の半円柱形の外面を前記発光表示部の発光面として有する、ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
装置本体の筐体の上部に設けられた操作ユニットを備え、
前記操作ユニットは、操作画面を表示する表示ユニットと、前記表示ユニットの操作画面に対するユーザーの操作を受付けるタッチパネルユニットと、前記表示ユニットおよび前記タッチパネルユニットの周囲を支持する支持枠体と、前記支持枠体の上面部に設けられた発光表示ユニットとを有してなり、
前記発光表示ユニットは、所定色で発光することによって所定の情報を報知または前記タッチパネルユニットへの入力に応答して発光する発光表示部を有し、
前記発光表示部は、バー状であって前記操作画面の上辺と平行に設けられており、少なくとも垂直方向から水平方向に亘る範囲へ光を照射するように構成されており、
前記操作ユニットは、操作ユニット本体と、前記筐体に前記操作ユニット本体を所定のチルト角度範囲内で揺動可能に連結するヒンジ部とを有し、
前記ヒンジ部が、前記筐体に取り付けられた軸部と、前記支持枠体の上辺に設けられて前記軸部に枢着される枢着部とを有し、
前記軸部は、前記支持枠体の上辺の上面部よりも隆起する半円柱形の外面を有し、
前記発光表示ユニットが、前記軸部の半円柱形の外面を前記発光表示部の発光面として有する、ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記発光表示部は、前記操作画面の上辺の長さ以上の長さを有する、請求項1
または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記発光表示部が、所定色で発光することによって所定の情報を報知または前記タッチパネルユニットへの入力に応答して発光する第1発光表示部および第2発光表示部を有してなる、請求項1~
3のいずれか1つに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1発光表示部の両端側に一対の前記第2発光表示部が配置されている、請求項
4に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーに装置状況を報知可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置、特に画像形成に係る複数の機能を実行可能な複合機は、ユーザーが選択あるいは設定すべき機能が多く、所望の出力を得るためにユーザーが行うべき操作が複雑になりがちである。そこで、特許文献1のように、状況に応じて操作画面の表示内容を柔軟に変更できるドットマトリックス方式のディスプレイを用い、それに対応してユーザーの指示を受け付けるタッチパネルを操作認識部として用いる構成が多用されている。
【0003】
また、特許文献1の画像形成装置において、タッチパネルを有する操作ユニットは印刷ユニットを有する筐体上部の前面にヒンジ部を介して設けられており、さらに、筐体上部の前面における操作パネルよりも上方位置には、第1LED表示部と、第1LED表示部の左右両側に配置された第2LED表示部とが設けられている場合がある。
第1および第2LED表示部は、ユーザーに対して所定色でそれぞれ発光して所定の装置状態を報知するものである。
【0004】
中央に配置された第1LED表示部は、例えば、タッチパネルによる操作時、タッチパネルにスマートフォンを近づけて行う無線操作時、筐体上部の前面における操作パネルの左側に設けられたUSB接続端子へのUSBメモリの接続時等において、所定色(例えば、青色)で発光することによって、主に操作者に対してそのときの装置状態を報知する。
一方(左側)の第2LED表示部は印刷指令データの受信時、FAX受信時等において所定色(例えば、緑色)で発光し、他方(右側)の第2LED表示部はメンテナンス時期またはエラー時において所定色(例えば、赤色)で発光することによって、画像形成装置の近くのユーザーおよび離れたユーザーに対してそのときの装置状態を報知する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
筐体上部の前面において、操作パネルのヒンジ部と連結する箇所は若干傾斜がつけられた凹部となっており、これによってタッチパネル操作者がLED表示部を上方から目視し難くなっているため、視認性の向上が求められていた。
本発明は、このような事情に鑑みなされた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、装置本体の筐体の上部に設けられた操作ユニットを備え、
前記操作ユニットは、操作画面を表示する表示ユニットと、前記表示ユニットの操作画面に対するユーザーの操作を受付けるタッチパネルユニットと、前記表示ユニットおよび前記タッチパネルユニットの周囲を支持する支持枠体と、前記支持枠体の上面部に設けられた発光表示ユニットとを有してなり、
前記発光表示ユニットは、所定の情報を報知または前記タッチパネルユニットへの入力に応答して発光する発光表示部を有し、
前記発光表示部は、バー状であって前記操作画面の上辺と平行に設けられており、少なくとも垂直方向から水平方向に亘る範囲へ光を照射するように構成されたことを特徴とする画像形成装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、タッチパネル操作をするユーザーは上方から発光表示ユニットの発光表示部の発光を目視して所定の情報やタッチパネルユニットの入力操作に対する応答を認識することができると共に、画像形成装置から離れたユーザーも発光表示部の発光を目視して同様に認識することができる。すなわち、画像形成装置の近くのユーザーと離れたユーザーの両方が所定の情報やタッチパネルユニットの入力操作に対する応答を認識しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明に係る画像形成装置の第1実施形態を示す正面側から視た斜視図である。
【
図4】第1実施形態の画像形成装置の発光表示ユニットを示す左側面図である。
【
図5】第2実施形態の画像形成装置の発光表示ユニットを示す左側面図である。
【
図6】第3実施形態の画像形成装置の発光表示ユニットを示す左側面図である。
【
図7】第4実施形態の画像形成装置の発光表示ユニットを示す斜視図である。
【
図8】第4実施形態の画像形成装置の発光表示ユニットを示す左側面図である。
【
図9】第5実施形態の画像形成装置の発光表示ユニットを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、本発明を限定するものと解されるべきではない。
【0011】
(第1実施形態)
図1は本発明に係る画像形成装置の第1実施形態を示す正面側から視た斜視図であり、
図2は
図1の画像形成装置の平面図である。また、
図3は
図1の画像形成装置の部分拡大図であり、
図4は第1実施形態の画像形成装置の発光表示ユニットを示す左側面図である。
図1に示すように、この画像形成装置(複合機)1は、印刷ユニット10を有する筐体2と、筐体2の上部に設けられた操作ユニット70とを備える。
筐体2において、印刷ユニット10の下方には上下複数段で用紙トレイ21を引き出し可能に収納する収納空間が設けられ、印刷ユニット10の上方には上下2段で排出トレイ31が設けられ、上の排出トレイ31の上方にスキャナーユニット40が設けられ、筐体2の上部の前面(スキャナーユニット40の前面)における操作ユニット70の左側にUSB接続端子61が設けられている。また、筐体2において、印刷ユニット10の上部右側は、印刷済み用紙を排出トレイ31、32へ排出する排出部30となっている。
【0012】
この画像形成装置1において、筐体2の印刷ユニット10の右側面には手差しトレイ22が設けられ、筐体2の右側面における手差しトレイ22の上方には別の排出トレイ32が設けられ、筐体2のスキャナーユニット40の後部上縁に原稿搬送ユニット50がヒンジ部を介して連結されている。
また、画像形成装置1は、図示しない制御部、通信インターフェース回路および画像処理回路等を筐体2内に備えている。制御部は、操作認識部、表示制御部、ジョブ制御部およびメモリを含む。
【0013】
図1~4に示すように、操作ユニット70は、操作ユニット本体71と、筐体2に操作ユニット本体71を揺動可能に連結するヒンジ部77とを備えてなる。
操作ユニット本体71は、操作画面を表示する表示ユニットと、表示ユニットの操作画面に対するユーザーの操作を受付けるよう表示ユニット上に設けられたタッチパネルユニット72と、表示ユニットおよびタッチパネルユニット72の周囲を支持する支持枠体73と、所定の情報を報知またはタッチパネルユニット72への入力に応答して発光するように支持枠体73の上面に設けられた発光表示ユニット74とを有する。なお、発光表示ユニット74の発光例について詳しくは後述する。
【0014】
操作認識部は、タッチパネルユニット72が検出する操作の信号を認識して表示ユニットに表示された画面の何れの要素に対する操作がなされたかを認識する。
表示ユニットは、例えば、液晶ディスプレイ装置で構成されており、表示制御部の制御に従った画面を表示する。
さらに、ジョブ制御部は、スキャナーユニット40および印刷ユニット10に配置された図示しないセンサーが検出した状態を認識する。そして、スキャナーユニット40および印刷ユニット10に配置された図示しないモータ、アクチュエータ、デバイス等の動作を制御する。また、画像処理回路の画像に係る処理を制御する。
【0015】
操作認識部、表示制御部およびジョブ制御部を含む制御部は、具体的な構成態様として、例えばCPU(Central Processing Unit)あるいはMPU(Micro Processing Unit、以下この明細書でCPU、MPUを総称してCPUあるいはコンピュータと呼ぶ)を中心にしている。それに加えて、メモリ、入出力インターフェース回路、タイマ回路等のハードウェア資源で構成される。前記CPUがメモリに格納された制御プログラムを実行することによって操作の認識、表示の制御、原稿画像の読取りや画像の印刷等に係る各種のジョブ、言い換えると画像形成に係る一連の処理が実現される。
【0016】
メモリは、具体的な構成態様として、例えばRAMおよび不揮発性メモリを備える。不揮発性メモリを構成するハードウェアの一例として、フラッシュメモリが挙げられる。前述のCPUは、不揮発性メモリに格納された制御プログラムを読み出して適宜RAMに展開する。そして、RAMに展開された制御プログラムに従った処理を実行し、複合機1の制御を行う。即ち、ソフトウェア資源とハードウェア資源とが協働して制御部としての機能が実現される。
【0017】
制御部と印刷ユニット10、制御部とスキャナーユニット40とはそれぞれデータ転送可能に接続されている。
通信インターフェース回路は、ネットワークを介して外部の機器とデータの通信を行うためのインターフェースである。
【0018】
支持枠体73は、タッチパネルユニット72を露出させる窓部を有する枠形の上面部73aと、上面部73aの周囲に設けられた周囲部73bと、上面部73aの反対側に設けられて表示ユニットおよびタッチパネルユニット72を下方から支持する下面部73cとを有する。なお、本実施形態の場合、上面部73aの上辺側の幅は、下辺部の幅よりもやや広くなっている。
【0019】
ヒンジ部77は、筐体2の上部の前面2aの固定部2bに取り付けられた左右方向の軸部77aと、支持枠体73の下面部72cに設けられて軸部77aに枢着される枢着部77bとを有する。
なお、本実施形態の場合、筐体2における排出部30およびスキャナーユニット40の前面2aは、上方へ向かうにつれて後方へ傾斜しており(
図4参照)、操作ユニット本体71はヒンジ部77を介して左右軸心を中心として揺動可能にスキャナーユニット40の傾斜した前面2aに連結している。
【0020】
本実施形態において、発光表示ユニット74は、支持枠体73の上面部73aの上辺近傍から隆起するように半円柱形のバー状に形成された発光表示部を有しており、この半円柱形の外面(湾曲面)を発光表示部の発光面74fとして有している。発光表示ユニット74は、例えば、半円柱形の半透明樹脂製カバー内にLED基板が収納されてなる。
【0021】
図4に示すように、ヒンジ部77の軸部77aを中心として操作ユニット本体71を揺動させる際、水平に近づくように操作ユニット本体71の下端を上げると上端がスキャナーユニット40の前面2aに当接して移動が規制され、(二点鎖線で示すように)垂直に近づくように操作ユニット本体71の下端を下げると下端が排出部30の前面2aに当接して移動が規制されるようになっている。
【0022】
このようにして操作ユニット本体71は所定のチルト角度θの範囲内で揺動可能となっており、操作ユニット本体71を水平に近づけたときも垂直に近づけたときも、発光表示ユニット74は、少なくとも垂直方向から水平方向に亘る範囲へ光を半円柱形の発光面74fから照射するようになっている。つまり、発光表示ユニット74の発光面74fは湾曲しているため、操作ユニット本体71のチルト角度θを所定範囲内でどのように調整しても、発光表示ユニット74の発光を上方(矢印A方向)からも前方(矢印B方向)からも斜め上方からも目視することができる。
【0023】
また、
図1~3に示すように、本実施形態において、発光表示ユニット74は、所定色で発光することによって所定の装置状態を報知する半円柱形バー状の前記発光表示部を有している。本実施形態の場合、具体的に発光表示部は、第1発光表示部74aおよび第2発光表示部74bを有してなる。さらに詳しくは、第1発光表示部74aの両端側に一対の第2発光表示部74bがバー状に並んで配置されている。
なお、本発明において、発光表示部は、このように第1発光表示部74aと第2発光表示部74bとが区別されているものに限定されるものではなく、例えば、1本のバー状の発光表示部内に単色の発光LEDまたはカラー発光LED(3色一体)が1つまたは等間隔に複数併設されて単色の光または複数色の光を1つの発光表示部が発光できるものであってもよい。
【0024】
本実施形態の場合、第1発光表示部74aは、主に画像形成装置1に近づいて操作ユニット70を操作するユーザーに対してそのときの装置状態、例えば、タッチパネル操作、スマートフォンによる無線操作、USBメモリ接続等が確実に行われていることを報知するようになっている。このとき、第1発光表示部は所定色(例えば、青色)で発光する。
【0025】
また、一対の第2発光表示部74bは、画像形成装置1の近くのユーザーと離れたユーザーに対してそのときの装置状態を報知するようになっている。さらに詳しくは、左側の第2発光表示部74bは、例えば、印刷データ受信、FAX受信等を報知し、右側の第2発光表示部74bは、例えば、紙詰まりといったエラーやトナー交換といったメンテナンス時期を報知するようになっている。このとき、左側の第2発光表示部74bは所定色(例えば、緑色)で発光し、右側の第2発光表示部74bは所定色(例えば、赤色)で発光する。
【0026】
このように、本実施形態の画像形成装置1によれば、タッチパネル操作をするユーザーは上方から発光表示ユニット74の発光を目視して装置状態を認識することができると共に、画像形成装置1から離れたユーザーも発光表示ユニット74の発光を目視して装置状態を認識することができる。すなわち、画像形成装置1の近くのユーザーと離れたユーザーの両方が装置状態を認識しやすくなる。
なお、例えば、ユーザーのタッチパネル操作に対して反応や応答するとき、人感センサによって装置の前にいる人を検知したとき、色を変化させたり点滅しながら待機するときなどに、発光表示ユニット74が発光してもよい。
【0027】
(第2実施形態)
図5は第2実施形態の画像形成装置の発光表示ユニットを示す左側面図である。なお、
図5において、
図4中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図5に示すように、第2実施形態の画像形成装置101は、操作ユニット170の発光表示ユニット174の構成が第1実施形態とは異なる以外は、第1実施形態と概ね同様に構成されている。以下、第2実施形態における第1実施形態とは異なる点を主に説明する。
【0028】
第2実施形態の場合、発光表示ユニット174が、三角柱形に形成されており、その三角柱形の外面2面(長方形の2面)を発光面174fとして有している。なお、この場合も、第1実施形態と同様に、発光表示ユニット174は、第1発光表示部と、その左右に配置された一対の第2発光表示部とを有している(
図2参照)。なお、第1発光表示部と第2発光表示部とは区別されていなくてもよく、1本のバー状の発光表示部内に単色の発光LEDまたはカラー発光LED(3色一体)が1つまたは等間隔に複数併設されて単色の光または複数色の光を1つの発光表示部が発光できるものであってもよい。
【0029】
このように発光表示ユニット174を構成すれば、操作ユニット170のチルト角度θをどのように調整しても、タッチパネル操作をするユーザーは上方(矢印A方向)から発光表示ユニット174の発光を目視して装置状態を認識することができると共に、画像形成装置101から離れたユーザーも前方(矢印B方向)から発光表示ユニット174の発光を目視して装置状態を認識することができる。つまり、第1実施形態と同様に、画像形成装置101の近くのユーザーと離れたユーザーの両方が装置状態を認識しやすくなる。
【0030】
(第3実施形態)
図6は第3実施形態の画像形成装置の発光表示ユニットを示す左側面図である。なお、
図6において、
図4中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図6に示すように、第3実施形態の画像形成装置201は、操作ユニット本体271の支持枠体273および発光表示ユニット274の構成が第1実施形態とは異なる以外は、第1実施形態と概ね同様に構成されている。以下、第3実施形態における第1実施形態とは異なる点を主に説明する。
【0031】
第3実施形態の場合、支持枠体273は、その上辺に起立方向(上面部273a側)に屈曲する屈曲部273pを有している。なお、屈曲部273pの端面は湾曲面となっている。
また、発光表示ユニット274は、この屈曲部273pの平坦な外面および湾曲面を発光面274fとして有している。なお、この場合も、第1実施形態と同様に、発光表示ユニット274は、第1発光表示部と、その左右に配置された一対の第2発光表示部とを有している(
図2参照)。なお、第1発光表示部と第2発光表示部とは区別されていなくてもよく、1本のバー状の発光表示部内に単色の発光LEDまたはカラー発光LED(3色一体)が1つまたは等間隔に複数併設されて単色の光または複数色の光を1つの発光表示部が発光できるものであってもよい。
【0032】
このように発光表示ユニット274を構成すれば、操作ユニット270のチルト角度θをどのように調整しても、タッチパネル操作をするユーザーは上方(矢印A方向)から発光表示ユニット274の発光を目視して装置状態を認識することができると共に、画像形成装置201から離れたユーザーも前方(矢印B方向)から発光表示ユニット274の発光を目視して装置状態を認識することができる。つまり、第1実施形態と同様に、画像形成装置201の近くのユーザーと離れたユーザーの両方が装置状態を認識しやすくなる。
【0033】
(第4実施形態)
図7は第4実施形態の画像形成装置の発光表示ユニットを示す斜視図であり、
図8は第4実施形態の画像形成装置の発光表示ユニットを示す左側面図である。なお、
図7と8において、
図3と4中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図7と8に示すように、第4実施形態の画像形成装置301は、操作ユニット370の構成が第1実施形態とは異なる以外は、第1実施形態と概ね同様に構成されている。以下、第4実施形態における第1実施形態とは異なる点を主に説明する。
【0034】
第4実施形態の場合、操作ユニット370において、ヒンジ部377は、操作ユニット本体371の支持枠体373の上辺に設けられている。
この場合、ヒンジ部377は、筐体302の上部の前面302aに設けられた左右一対の取付片302bに取り付けられた軸部377aと、支持枠体373の上辺に設けられて軸部377aに枢着される枢着部377bとを有している。この場合、支持枠体373の上辺には一対の取付片302bを差し込む切れ込み373bが設けられている。
【0035】
ヒンジ部377において、枢着部377bが支持枠体373の上辺の上面部373aから隆起する半円柱形の外面を有すると共に、操作ユニット本体371の上方への揺動を規制する凸部377cが枢着部377bに突設されている。
発光表示ユニット374は、ヒンジ部377の枢着部377bにおける一対の取付片302bの間部分に設けられており、枢着部377bの半円柱形の湾曲した外面を発光面374fとして有している。なお、この場合も、第1実施形態と同様に、発光表示ユニット374は、第1発光表示部374aと、その左右に配置された一対の第2発光表示部374bとを有している。なお、第1発光表示部と第2発光表示部とは区別されていなくてもよく、1本のバー状の発光表示部内に単色の発光LEDまたはカラー発光LED(3色一体)が1つまたは等間隔に複数併設されて単色の光または複数色の光を1つの発光表示部が発光できるものであってもよい。
【0036】
このように操作ユニット370を構成すれば、操作ユニット370のチルト角度θをどのように調整しても、タッチパネル操作をするユーザーは上方(矢印A方向)から発光表示ユニット374の発光を目視して装置状態を認識することができると共に、画像形成装置301から離れたユーザーも前方(矢印B方向)から発光表示ユニット374の発光を目視して装置状態を認識することができる。つまり、第1実施形態と同様に、画像形成装置301の近くのユーザーと離れたユーザーの両方が装置状態を認識しやすくなる。
【0037】
(第5実施形態)
図9は第5実施形態の画像形成装置の発光表示ユニットを示す斜視図である。なお、
図9において、
図7中の要素と同様の要素には同一の符号を付している。
図9に示すように、第5実施形態の画像形成装置401は、操作ユニット470の構成が第1実施形態とは異なる以外は、第1実施形態と概ね同様に構成されている。以下、第5実施形態における第1実施形態とは異なる点を主に説明する。
【0038】
第5実施形態の場合、操作ユニット470において、ヒンジ部477は、筐体302の前記一対の取付片302bに取り付けられた軸部477aと、支持枠体473の上辺の左右両端に設けられて軸部477aに枢着される一対の枢着部477bとを有する。この場合、支持枠体473の上辺には切欠き部473bが設けられている。
【0039】
ヒンジ部477において、枢着部477bが支持枠体473の上辺の上面部473aから隆起する半円柱形の外面を有すると共に、操作ユニット本体471の上方への揺動を規制する凸部(
図8参照)が枢着部477bに突設されている。
軸部477aは、支持枠体473の上辺の上面部473aよりも隆起する半円柱形の外面を有し、発光表示ユニット474が、軸部477aの半円柱形の外面を発光面474fとして有している。なお、この場合も、第1実施形態と同様に、発光表示ユニット474は、第1発光表示部474aと、その左右に配置された一対の第2発光表示部474bとを有している。なお、第1発光表示部と第2発光表示部とは区別されていなくてもよく、1本のバー状の発光表示部内に単色の発光LEDまたはカラー発光LED(3色一体)が1つまたは等間隔に複数併設されて単色の光または複数色の光を1つの発光表示部が発光できるものであってもよい。
【0040】
第5実施形態の場合、発光表示ユニット474はヒンジ部477の軸部477aと一体化され、かつ、軸部477aは一対の取付片302bに固定されているため、軸部477aを中心として操作ユニット470を揺動させても発光表示ユニット474は揺動しない。
このように操作ユニット470を構成すれば、操作ユニット470のチルト角度をどのように調整しても、タッチパネル操作をするユーザーは上方から発光表示ユニット474の発光を目視して装置状態を認識することができると共に、画像形成装置401から離れたユーザーも前方から発光表示ユニット474の発光を目視して装置状態を認識することができる。つまり、第1実施形態と同様に、画像形成装置401の近くのユーザーと離れたユーザーの両方が装置状態を認識しやすくなる。
【0041】
(まとめ)
以上に述べたように、
(1)本発明による画像形成装置は、装置本体の筐体の上部に設けられた操作ユニットを備え、
前記操作ユニットは、操作画面を表示する表示ユニットと、前記表示ユニットの操作画面に対するユーザーの操作を受付けるタッチパネルユニットと、前記表示ユニットおよび前記タッチパネルユニットの周囲を支持する支持枠体と、前記支持枠体の上面部に設けられた発光表示ユニットとを有してなり、
前記発光表示ユニットは、所定色で発光することによって所定の情報を報知または前記タッチパネルユニットへの入力に応答して発光する発光表示部を有し、
前記発光表示部は、バー状であって前記操作画面の上辺と平行に設けられており、少なくとも垂直方向から水平方向に亘る範囲へ光を照射するように構成されたことを特徴とする。
この構成によれば、タッチパネル操作をするユーザーは上方から発光表示ユニットの発光表示部の発光を目視して所定の情報やタッチパネルユニットの入力操作に対する応答を認識することができると共に、画像形成装置から離れたユーザーも発光表示部の発光を目視して同様に認識することができる。すなわち、画像形成装置の近くのユーザーと離れたユーザーの両方が所定の情報やタッチパネルユニットの入力操作に対する応答を認識しやすくなる。
【0042】
さらに、本発明の好ましい態様について説明する。
(2)前記発光表示部は、前記操作画面の上辺の長さ以上の長さを有するものであってもよい。
この構成によれば、発光表示部の光を目視するユーザーの視認性を上げつつデザイン性を上げることができる。
【0043】
(3)前記操作ユニットは、操作ユニット本体と、前記筐体に前記操作ユニット本体を所定のチルト角度範囲内で揺動可能に連結するヒンジ部とを有するものであってもよい。
この構成によれば、ユーザーがタッチパネル操作しやすいように操作ユニットのチルト角度を調整することができる。
【0044】
(4)前記発光表示ユニットが、半円柱筒形の外面を前記発光表示部の発光面として有するものであってもよい。
この構成によれば、操作ユニットのチルト角度を変化させても、画像形成装置の近くのユーザーと離れたユーザーが発光表示部の発光を目視することができる。
【0045】
(5)前記発光表示ユニットが、三角柱形の外面を前記発光表示部の発光面として有するものであってもよい。
この構成によれば、操作ユニットのチルト角度を変化させても、画像形成装置の近くのユーザーと離れたユーザーが発光表示部の発光を目視することができる。
【0046】
(6)前記支持枠体は、その上辺に起立方向に屈曲する屈曲部を有し、
前記発光表示ユニットが、前記屈曲部の外面を前記発光表示部の発光面として有するものであってもよい。
この構成によれば、操作ユニットのチルト角度を変化させても、画像形成装置の近くのユーザーと離れたユーザーが発光表示部の発光を目視することができる。
【0047】
(7)前記ヒンジ部が、前記筐体に取り付けられた軸部と、前記支持枠体の上辺に設けられて前記軸部に枢着される枢着部とを有し、
前記枢着部は、前記支持枠体の上辺の上面部から隆起する半円柱形の外面を有し、
前記発光表示ユニットが、前記枢着部の半円柱形の外面を前記発光表示部の発光面として有するものであってもよい。
この構成によれば、操作ユニットのチルト角度を変化させても、画像形成装置の近くのユーザーと離れたユーザーが発光表示部の発光を目視することができる。
【0048】
(8)前記ヒンジ部が、前記筐体に取り付けられた軸部と、前記支持枠体の上辺に設けられて前記軸部に枢着される枢着部とを有し、
前記軸部は、前記支持枠体の上辺の上面部よりも隆起する半円柱形の外面を有し、
前記発光表示ユニットが、前記軸部の半円柱形の外面を前記発光表示部の発光面として有するものであってもよい。
この構成によれば、操作ユニットのチルト角度を変化させても、画像形成装置の近くのユーザーと離れたユーザーが発光表示部の発光を目視することができる。
【0049】
(9)前記発光表示部が、所定色で発光することによって所定の情報を報知または前記タッチパネルユニットへの入力に応答して発光する第1発光表示部および第2発光表示部を有してなるものであってもよい。
この構成によれば、一例として、第1発光表示部は主に画像形成装置に近づいて操作するユーザーに対してそのときの装置状態(タッチパネル操作、スマートフォンによる無線操作、USBメモリ接続等が確実に行われていること)を報知し、第2発光表示部は画像形成装置の近くのユーザーと離れたユーザーに対してそのときの装置状態(印刷データ受信、FAX受信、紙詰まりやトナー交換といったメンテナンス時期)を報知することができる。
【0050】
(10)前記第1発光表示部の両端側に一対の前記第2発光表示部が配置されているものであってもよい。
この構成によれば、一例として、一方の第2発光表示部は印刷データ受信、FAX受信等を報知し、他方の第2発光表示部は紙詰まりといったエラーやトナー交換といったメンテナンス時期を報知することができる。
【0051】
本発明の好ましい態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含まれる。
前述した実施の形態の他にも、本発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、本発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。本発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
例えば、発光表示ユニットが、支持枠体の下辺の上面に設けられてもよい。あるいは、支持枠体は、その下辺に下方に屈曲する屈曲部を有し、発光表示ユニットが、屈曲部の外面を発光面として有するものであってもよい。あるいは、発光表示ユニットが、支持枠体の上面における右辺側または左辺側に設けられてもよい。また、発光表示ユニットは、筐体と一体化されていてもよい。本発明はこのような各種変形例を排除するものではない。
【符号の説明】
【0052】
1:画像形成装置、 2:筐体、 2a:前面、 2b:固定部、 10:印刷ユニット、 21:用紙トレイ、 22:手差しトレイ、 30:排出部、 31:排出トレイ、 32:排出トレイ、 40:スキャナーユニット、 50:原稿搬送ユニット、 61:USB接続端子、 70:操作ユニット 71:操作ユニット本体、 72:タッチパネルユニット、 73:支持枠体、 73a:上面部、 73b:周囲部、 73c:下面部、 74:発光表示ユニット、 74a:第1発光表示部、 74b:第2発光表示部、 74f:発光面、 77:ヒンジ部、 77a:軸部、 77b:枢着部、 101:画像形成装置、 170:操作ユニット、 174:発光表示ユニット、 174f:発光面、 201:画像形成装置、 270:操作ユニット、 271:操作ユニット本体、 273:支持枠体、 273a:上面部、 273p:屈曲部、 274:発光表示ユニット、 274f:発光面、 301:画像形成装置、 302:筐体、 302a:前面、 302b:取付片、 370:操作ユニット、 371:操作ユニット本体、 373:支持枠体、 373a:上面部、 373b:切れ込み、 374:発光表示ユニット、 374a:第1発光表示部、 374b:第2発光表示部、 374f:発光面、 377:ヒンジ部、 377a:軸部、 377b:枢着部、 377c:凸部、 401:画像形成装置、 470:操作ユニット、 471:操作ユニット本体、 473:支持枠体、 473a:上面部、 473b:切欠き部、 474:発光表示ユニット、 474a:第1発光表示部、 474b:第2発光表示部、 474f:発光面、 477:ヒンジ部、 477a:軸部、 477b:枢着部、 A:矢印、 B:矢印、 θ:チルト角度