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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-26
(45)【発行日】2024-10-04
(54)【発明の名称】CT撮像装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/03 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
A61B6/03 523B
A61B6/03 523P
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021571634
(86)(22)【出願日】2020-06-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-08-15
(86)【国際出願番号】 FI2020050379
(87)【国際公開番号】W WO2020249857
(87)【国際公開日】2020-12-17
【審査請求日】2023-06-01
(31)【優先権主張番号】20190042
(32)【優先日】2019-06-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(31)【優先権主張番号】20190054
(32)【優先日】2019-07-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(73)【特許権者】
【識別番号】591036309
【氏名又は名称】プランメカ オイ
【氏名又は名称原語表記】Planmeca Oy
【住所又は居所原語表記】Asentajankatu 6, 00880 Helsinki, Finland
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】マルメン カリ
【審査官】松岡 智也
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-195446(JP,A)
【文献】特開平07-178137(JP,A)
【文献】国際公開第2018/098147(WO,A1)
【文献】特開平06-014913(JP,A)
【文献】特開平03-165764(JP,A)
【文献】特表2014-521467(JP,A)
【文献】実開昭54-162767(JP,U)
【文献】特開2002-209885(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0205176(US,A1)
【文献】特表2006-518655(JP,A)
【文献】特開平10-225455(JP,A)
【文献】特開2017-86160(JP,A)
【文献】特開2013-240597(JP,A)
【文献】特開2010-178963(JP,A)
【文献】特開2008-289854(JP,A)
【文献】特開2006-51403(JP,A)
【文献】特開2001-245879(JP,A)
【文献】特開平8-80294(JP,A)
【文献】特開平2-209132(JP,A)
【文献】特開平1-153142(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0094796(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0002844(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第108245185(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第101606845(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第1663532(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/055、6/00-6/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
歯科用または医療用CT撮像装置であって、
-第1の方向に長手が延び、第1の端部及び第2の端部を備えるフレーム部分11と、
-前記フレーム部分11に接続され、前記フレーム部分11から前記第1の方向に対して直角の第2の方向に延びる支持構成12と、
-前記支持構成12に取り付けられたX線撮像アセンブリ14、15をまとめて形成するX線源14及び画像検出器15と、
-前記X線撮像アセンブリ14、15を仮想的または物理的な回転軸13を中心に移動させるように配置された第1の駆動機構16と、
-制御システムであって、前記制御システムが、前記第1の駆動機構16を動作させ、同時に前記X線撮像アセンブリ14、15を動作させる前記装置の少なくとも1つの動作モードを含む、前記制御システムと、を備え、
前記装置は、前記フレーム部分11に機械的に接続されたものとして、患者支持体18を備え、前記患者支持体18が、
前記フレーム部分11と平行に延びる患者支持体表面184を備え、前記第1の方向に延びる前記患者支持体表面184の2つの縁181において、
i)少なくとも1つの支持要素183、または
ii)少なくとも1つの支持要素183のための少なくとも1つの接続構成182
を有し、
ここで、前記少なくとも1つの支持要素183は、撮像露光中に患者がつかまる、もしくは患者が静止することに役立てるか、または患者が静止したままにすることに役立てるように設計された付属品であり、
前記第1の方向に伸びる前記患者支持体18の前記2つの縁181間の領域内で、前記患者支持体表面184が凹状である、ことを特徴とする、
前記装置。
【請求項2】
前記装置が、前記フレーム部分11が延びる前記第1の方向と平行な方向に前記支持構成12を移動させるように構成されている第2の駆動機構17を含むことを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1の方向に延びる前記患者支持体18の前記2つの縁181が、前記縁181が前記第1の方向に延びる距離の少なくとも一部分に対して、前記患者支持体表面183から前記第1の方向に垂直な方向に延び、前記患者支持体表面184から離れる方向に湾曲して、湾曲した縁部を形成する構造を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記湾曲した縁部が前記患者支持体表面184から延びる前記第1の方向に前記垂直な方向と、前記湾曲した縁部の終端部がその周辺で指し示す方向との間の角度が、90~100度であることを特徴とする、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記湾曲した縁部は、湾曲していない前記湾曲した縁部の端縁部で終端するセクションを備えることを特徴とする、請求項3または4に記載の装置。
【請求項6】
湾曲していない前記湾曲した縁部の前記端縁部で終端する前記セクションが、前記少なくとも1つの支持要素183のための接続構成182の一部であるか、または湾曲していない、前記湾曲した縁部の前記端縁部で終端する前記セクションそれ自体が前記少なくとも1つの支持要素183のための前記接続構成182を構成することを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第1の方向に延びる前記患者支持体18の前記2つの縁181が、前記縁181が前記第1の方向に延びる距離の少なくとも一部分に対して、前記患者支持体表面184から前記第1の方向に垂直な方向に延びる構造と、前記患者支持体表面184から延びる表面とは反対の前記構造の表面上に、前記少なくとも1つの支持要素183のための前記接続構成182と、を備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記患者支持体18が、前記患者支持体18を前記フレーム部分11に近づけるように及び遠ざけるように変位させることを可能にするように構成されている患者支持体調整機構19’、20’を備える接続構成19、20によって前記フレーム部分11に機械的に接続され、
前記患者支持体調整機構19’、20’が、第1の調整機構19’及び患者支持体駆動機構19”、20”に含まれる前記第1の調整機構19’のための第3の駆動機構19”、並びに第2の調整機構20’及び前記患者支持体駆動機構19”、20”に含まれる前記第2の調整機構20’のための第4の駆動機構20”を備え、前記第1の調整機構19’が、前記フレーム部分11の前記第1の端部に位置し、前記第2の調整機構20’が、前記フレーム部分11の前記第2の端部に位置し、前記患者支持体調整機構19’、20’が、前記制御システムと機能的に接続されて配置され、前記制御システムは、前記患者支持体駆動機構19”、20”を制御するように構成されており、
又は、
前記患者支持体調整機構19’、20’が、前記第1の調整機構19’及び前記第3の駆動機構19”、並びに前記第2の調整機構20’及び前記第4の駆動機構20”を備えない、
ことを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記制御システムが、前記第1の調整機構19’に対して前記第3の駆動機構19”を、前記第2の調整機構20’に対して前記第4の駆動機構20”を互いに独立して駆動することを可能にするように構成されていることを特徴とする、請求項に記載の装置。
【請求項10】
前記フレーム部分11の長さが、220cm~260cmの間であること、または前記患者支持体18の長さが前記フレーム部分11の長さの80~90%であること、または前記患者支持体18の放射線透過性部分の長さが、前記フレーム部分11の長さと同じ長さであることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記患者支持体18は、前記第1の方向が前記第1の方向に直交する第2の方向より長い寸法を有し、前記患者支持体18の前記第1の方向における少なくとも一部は、放射線透過性であることを特徴とする、
及び/または前記患者支持体18が、前記第1の方向における端部のうちの少なくともいずれかにおいて、放射線透過性でないセクションを備えることを特徴とする、または前記第1の方向における前記患者支持体18の放射線透過性部分の長さが、前記フレーム部分11の長さの80~90%であることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記支持構成12が、前記支持構成12に対して前記X線源14及び前記画像検出器15のうちの少なくともいずれかを第3の方向に移動させることを可能にするように構成されている少なくとも1つの案内構成50を含み、前記X線源14及び前記画像検出器15のうちの少なくともいずれかの前記第3の方向の移動の範囲が、ベース位置と、第1及び第2の極限位置を含み、前記第3の方向の移動は、前記回転軸13に対して直角である平面上の移動であることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つの案内構成50が、前記X線源14及び/または前記画像検出器15を前記第3の方向に移動させることを可能にするために、前記X線源14及び/または前記画像検出器15に取り付けられた少なくとも1つのキャリッジ51を備え、前記少なくとも1つのキャリッジ51の前記第3の方向の移動の範囲が、ベース位置と、第1及び第2の極限位置を含み、前記案内構成50が、前記キャリッジ51と機能的に接続された電動構成53を備え、前記電動構成53が、前記X線源14及び前記画像検出器15のうちの少なくともいずれかの前記第1の極限位置及び前記第2の極限位置を含む前記範囲内で、前記X線源14及び前記画像検出器15のうちの少なくともいずれかの前記第3の方向の移動を提供することを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記装置が、前記フレーム部分11に対して前記X線撮像アセンブリ14、15のための前記支持構成12の直線移動を可能にするように配置された直線移動機構50’を備える、
ことを特徴とする、請求項1~13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記装置が、前記フレーム部分11を、垂直に延びる位置と、水平に延びる位置との間で駆動する機構を備えることを特徴とする、請求項1~14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記制御システムが、前記患者支持体18の撮像モード位置及び前記患者支持体18の患者エントリー位置を含み、前記患者エントリー位置において、前記患者支持体18は、前記撮像モード位置よりも前記フレーム部分11に近い位置に駆動され、第1の患者エントリーモードの入力は、前記患者支持体18を前記患者エントリー位置に駆動することを特徴とする、請求項1~15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記制御システムは、第2の患者エントリーモードのための入力を備え、前記第2の患者エントリーモードに従って、
少なくとも1つの案内構成50が、前記X線源14及び/または前記画像検出器15の第3の方向の移動の範囲内で、前記X線源14及び前記画像検出器15のうちの少なくともいずれかを、第2の極限位置よりも第1の極限位置に近い位置に駆動するように動作される、ここで、前記第3の方向は、前記回転軸13に対して直角である平面上である、
及び/または
-前記第2の患者エントリーモードは、前記支持構成12の直線移動の範囲内で、第2の極限位置よりも第1の極限位置の近くに前記X線撮像アセンブリ14、15のための前記支持構成12を位置決めするように、直線移動機構50’を駆動することを含み、
前記患者支持体18が、患者エントリー位置に駆動されることを特徴とする、請求項12~16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
歯科用または医療用CT撮像装置であって、
-第1の方向に長手が延び、第1の端部及び第2の端部を備えるフレーム部分11と、
-前記フレーム部分11に接続され、前記フレーム部分11から前記第1の方向に対して直角の第2の方向に延びる支持構成12と、
-前記支持構成12に取り付けられたX線撮像アセンブリ14、15をまとめて形成するX線源14及び画像検出器15と、
-前記X線撮像アセンブリ14、15を仮想的または物理的な回転軸13を中心に移動させるように配置された第1の駆動機構16と、
-制御システムであって、前記制御システムが、前記第1の駆動機構16を動作させ、同時に前記X線撮像アセンブリ14、15を動作させる前記装置の少なくとも1つの動作モードを含む、前記制御システムと、を備え、
前記装置は、前記フレーム部分11に機械的に接続されたものとして、患者支持体18を備え、前記患者支持体18が、
-前記フレーム部分11と平行に延びる患者支持体表面184を備え、前記第1の方向に延びる前記患者支持体表面184の2つの縁181において、
i)少なくとも1つの支持要素183、または
ii)少なくとも1つの支持要素183のための少なくとも1つの接続構成182、
を有し、
ここで、前記少なくとも1つの支持要素183は、撮像露光中に患者がつかまる、もしくは患者が静止することに役立てるか、または患者が静止したままにすることに役立てるように設計された付属品であり、
前記装置は、フレーム部11が延びる前記第1の方向に対して直角であり、かつ前記X線撮像アセンブリ14、15の前記支持構成12が前記フレーム部11から延びる前記第2の方向に対して直角である第3の方向において、前記フレーム部分11に対して前記X線撮像アセンブリ14、15のための前記支持構成12の直線移動を可能とするように構成された直線移動機構50’を備え、前記支持構成12の直線移動の範囲は、前記フレーム部11に対する基本位置と、第1の極限位置および第2の極限位置とを含む。
前記装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ断層撮影撮像装置に関する。具体的には、本発明による装置の特徴は、歯科用及び医療用コーンビームコンピュータ断層撮影(CBCT)撮像装置のコンテクストでの使用に適用可能である。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ断層撮影(CT)は、撮像するボリュームを異なる方向から照射し、このようにして取得した画像情報から所望の二次元または三次元画像を再構成することができるX線撮像の一種である。
【0003】
従来のCT装置は、大きくて重く、それらは、典型的には、床に取り付けられる。患者は、典型的には、水平に延び、横方向に移動可能な検査プラットフォーム上で、装置の検査開口部内での撮像のために位置決めされる。
【0004】
例えば、撮像手段のより遅い回転速度が使用されるコーンビームコンピュータ断層撮影(CBCT)技術が開発されて以来、従来のCT装置よりも重量が少ない装置が開発されている。CBCT装置の中には、例えば、床に取り付けられるのではなく、可動性があるように構成されているものもある。また、垂直に延びるフレームと、撮像手段のための水平に延びる支持体とを備える構成が設計されている。
【0005】
一般に、医療用X線撮像装置を考慮すると、患者支持構成を備えるものは、典型的には、立っている患者、座っている患者、または横たわっている患者のいずれかの撮像を考慮して設計される。
【0006】
近年設計されたCT装置のいくつかは、2つ以上の撮像モダリティをサポートする多目的装置であり、一方で、例えば、新しい種類の移動の自由度が装置の1つ以上の構成要素に配置された結果として、装置の複雑さを増加させる傾向がある。また、装置の重量はこのようにして増加することがあるが、いくつかの修正は、例えば、露光のために患者を位置決めすることに関する新しい課題を生じさせることがある。撮像中に意図せずに移動する患者の問題に関して、患者を静止させるのを保つか、または静止させるのに役立つ様々なサポートが開発された。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は、CT装置、特にCBCT装置であって、患者を支持することに関する特徴を含むものである。これらの特徴は、特に、添付の請求項1に定義されるものを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明は、その好ましい実施形態のいくつか及び添付の図面を参照してより詳細に説明される。
図1】例として、本開示の特徴を備えることに適用可能な撮像装置の構成要素を示す概略側面図である。
図2a】例として、装置の撮像アセンブリと機能的に接続されて配置された電動案内構成を備える実施形態のいくつかの構造的詳細を示す。
図2b】例として、装置の撮像アセンブリと機能的に接続されて配置された電動案内構成を備える実施形態のいくつかの構造的詳細を示す。
図2c】例として、装置の撮像アセンブリと機能的に接続されて配置された電動案内構成を備える実施形態のいくつかの構造的詳細を示す。
図3】装置の撮像アセンブリの支持構成のハウジングによって部分的に覆われる、図2a~図2cに示されるような案内構成を示す。
図4】装置の撮像アセンブリが撮像アセンブリの支持構成のハウジングの外部に位置し、延びる実施形態を示す。
図5】装置の特定の要素がそれらの定義された移動の範囲内の様々な場所にどのように移動し得るかについての概略図である。
図6】向きを変更することを可能にする要素が配置された、図1に示されるもののような実施形態の概略側面図を示す。
図7図5に示されるものに対応する場所に駆動される特定の構成要素を有する、水平位置にある装置の概略図である。
図8a】例として、本開示の装置での使用に好適な患者支持体のいくつかの詳細を示す。
図8b】例として、本開示の装置での使用に好適な患者支持体のいくつかの詳細を示す。
図8c】例として、本開示の装置での使用に好適な患者支持体のいくつかの詳細を示す。
図9】装置の制御システムの例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書に開示される構成要素、プロセス、及び装置のより完全な理解は、添付の図面を参照することによって得ることができる。これらの図は、利便性及び本開示を実証する容易さに基づいた単なる概略的な表現であり、したがって、デバイスまたはその構成要素の相対的なサイズ及び寸法を示すこと、及び/または例示的な実施形態の範囲を定義または限定することを意図していない。
【0010】
特定の用語は、明確にするために以下の説明で使用されるが、これらの用語は、図面の例示のために選択される実施形態の特定の構造のみを指すことを意図しており、本開示の範囲を定義または限定することを意図していない。図面及び以下の説明において、同様の数字表示が、同様の機能の構成要素を指すと理解すべきである。
【0011】
単数形「a」、「an」、及び「the」は、コンテクストが明示的に別様に示さない限り、複数参照を含む。
【0012】
本明細書で使用される場合、約、概して、実質的に、の用語は、かかる用語によって修飾される要素または数値の目的に著しく影響を及ぼさない構造的または数値的修飾を包含することを意図している。例えば、実質的に、の用語は、記載された関係から25%、10%、または0%などの分散の範囲を含んでもよい。
【0013】
本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、「備える」という用語は、「からなる」及び「本質的に~からなる」実施形態を含んでよい。本明細書で使用される場合、「備える(comprise)」、「含む(include)」、「有する(having)」、「有する(has)」、「できる(can)」、「含有する(contain)」、及びそれらの変形は、名付けられた要素/ステップの存在を必要とし、他の要素/ステップの存在を許容する、開放的な移行句、用語、または単語であることを意図している。
【0014】
図1は、第1の方向に延び、第1の端部及び第2の端部を有する長手方向に延びるフレーム部分11を備える装置を示す。この長手方向に延びるフレーム部分11、または「細長いフレーム部分11」から、第2の方向にX線源14及び画像検出器15(図1には見えないようなもの)を支持する支持構成12が延び、第2の方向は、第1の方向に実質的に直交する。まとめてX線撮像アセンブリ14、15を形成するX線源14及び画像検出器15は、互いに本質的に反対側にX線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12に取り付けられてもよいが、さらに本発明の実施形態では、それらの位置はまた、調整可能であるように配置される。
【0015】
上記に論じたもののような装置は、患者支持体を含むことが多いが、図1は、細長いフレーム部分11に機械的に接続された1つの特定の種類の患者支持体18構造を示す。以下でさらにより詳細に論じられる本発明の様々な実施形態での使用に適用可能なこの患者支持体18は、細長いフレーム部分11と実質的に平行に延びる表面を備える。また、そのような患者支持体18は、いくつかの実施形態に関して任意選択であるが、図1の実施形態では、患者支持体18は、細長いフレーム部分11と本質的に同じ長さである。
【0016】
一態様によれば、例えば、細長いフレーム部分11の長さは、240cm程度である。
【0017】
一態様によれば、例えば、細長いフレーム部分11の長さは、220cm~260cmである。
【0018】
一態様によれば、例えば、患者支持体18の長さは、細長いフレーム部分11の長さの80~90%である。
【0019】
一態様によれば、例えば、患者支持体18は、第1の方向により長い寸法を有し、第1の方向に直交する第2の方向により短い寸法を有する。
【0020】
一態様によれば、例えば、患者支持体18は、少なくともその主要部分について、第1の方向にある。
【0021】
一態様によれば、例えば、患者支持体18の放射線透過性部分は、細長いフレーム部分11と本質的に同じ長さである。
【0022】
一態様によれば、例えば、患者支持体18は、第1の方向におけるその端部の少なくともいずれかで放射線透過性でないセクションを含む。
【0023】
一態様によれば、例えば、第1の方向における患者支持体18の放射線透過性部分の長さは、細長いフレーム部分11の長さの80~90%である。
【0024】
X線源14及び画像検出器15が、X線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12にどのように取り付けられ得るかについての例は、以下にさらに本開示の他の図のいくつかを論じるときに提示されるが、図1は、一般に、X線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12が、X線撮像アセンブリ14、15が取り付けられるリング形状の回転可能ガントリー122を覆うハウジング121をどのように備え得るかを示す。一実施形態では、ハウジング121は、X線源14及び画像検出器15を覆うように延びてもよく、別の実施形態では、ガントリーハウジング121は、X線源14及び画像検出器15自体ではなく、X線源14及び画像検出器15がガントリー122に接続される構成を覆ってもよい。
【0025】
X線撮像アセンブリ14、15は、回転軸13を中心に回転可能であるように配置されてもよい。上記に論じたように概略側面図を示す図1に示される特定の構成では、この回転軸13は、上記に論じたようにハウジング121及び回転可能なガントリー122のX線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12の中心軸と一致するか、またはその中心軸と一致するようにされ得る。
【0026】
したがって、図1に直接見えない一態様によれば、例えば、装置は、回転軸13を中心にX線撮像アセンブリ14、15を駆動するように構成された駆動機構16を備える。回転軸13は、図1の場合のように、物理的な軸であってもよいし、仮想的な回転軸であってもよい。
【0027】
一態様によれば、例えば、回転軸13、またはX線撮像アセンブリ14、15が湾曲した経路に沿って駆動され、したがって仮想的な回転軸13の場所を定義するときのこれらの回転の中心は、ガントリー122の中心軸13と一致する。
【0028】
一態様によれば、回転軸13は、瞬時(仮想的な)回転軸であり、上記に論じたようにハウジング121及び/または回転可能なガントリー122のX線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12の中心軸に対する瞬時回転軸の場所は、変更するように配置することができる。
【0029】
一態様によれば、線源14及び画像検出器15の構成要素のうちの少なくともいずれかは、他の構成要素と正確に反対の場所から横方向に移動可能であるように配置される。
【0030】
一態様によれば、X線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12は、中心軸を有するガントリー122を備え、装置の構造は、X線源14を、それが生成する中心光線がガントリー122の中心軸と一致する位置と、それが生成する中心光線がガントリー122の中心軸と一致しない位置との間で横方向に移動させることと、画像検出器15を、画像検出器15の中心で検出器表面に垂直なベクトルがガントリー122の中心軸と一致する位置と、画像検出器15の中心で検出器表面に垂直なベクトルがガントリー122の中心軸と一致しない位置との間で横方向に移動させることと、のうちの少なくともいずれかを可能にする。X線撮像アセンブリ14、15の横方向移動は、X線撮像アセンブリ14、15を、それらが互いに対面する位置に移動させることを含み得るが、一方で、X線源14が生成する中心光線は、ガントリー122の中心軸と一致せず、画像検出器15の中心で検出器表面に垂直なベクトルは、ガントリー122の中心軸と一致しない。
【0031】
回転可能ガントリー122の回転は、当業者に既知の任意の従来の機構によって実行されるように配置されてもよい。一実施形態では、少なくとも1つのプーリによって駆動される駆動ベルトは、リング形状の回転可能なガントリー122の周りに延びるように配置される。そのような構成は、360度を超える角度にわたってガントリー122を回転させることを実装することを可能にすることができる。
【0032】
本発明の別の態様によれば、別の駆動機構17は、細長いフレーム部分11が延びる方向と実質的に平行な方向にX線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12を前後に移動させることを可能にするように装置に配置される。一態様によれば、その駆動機構17は、支持構成12を細長いフレーム部分11に沿ってまたはそれに並んで移動させるように構成されてもよい。
【0033】
一態様によれば、細長いフレーム部分11が延びる方向と実質的に平行な方向に支持構成12を駆動する駆動機構17は、X線撮像アセンブリ14、15自体のために支持構成12に配置されたモータを備えることができる。
【0034】
細長いフレーム部分11に沿って、またはそれに並んで支持構成12を駆動する駆動機構17の構成の詳細にかかわらず、一実施形態では、装置の構成は、支持構成12を、細長いフレーム部分11の第1の端部と第2の端部との間の本質的に全長で駆動することを可能にする。
【0035】
細長いフレーム部分11が延びる方向と実質的に平行な方向にX線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12を前後に移動させるための駆動機構17の詳細は変動することがあるが、そのような機構の1つの好ましい例は、参照により本明細書に組み込まれる、特許出願第FI2019/0054号において開示される。
【0036】
本開示の装置は、歯科用または医療用CT撮像装置として説明することができ、
-第1の端部及び第2の端部を備える第1の長手方向に延びるフレーム部分11と、
-長手方向に延びるフレーム部分11から第1の方向に対して実質的に直角の第2の方向に延びる支持構成12と、
-支持構成12に取り付けられたX線撮像アセンブリ14、15をまとめて形成するX線源14及び画像検出器15と、
-X線撮像アセンブリ14、15を仮想的または物理的な回転軸13を中心に移動させるように配置された第1の駆動機構16と、を備える。
【0037】
装置の制御システムは、上記で定義されたような第1の駆動機構16を動作させ、X線撮像アセンブリ14、15を同時に動作させる少なくとも1つの動作モードを備えてもよい。
【0038】
図2a~2cを参照すると、それらは、例として、本発明の1つの可能な実施形態のいくつかの構造的詳細を示す。図2a~2cでは、X線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12のハウジング121の一部が取り外され、これにより、例えば、X線源14及び画像検出器15の少なくともいずれかと機能的に接続されて配置され得る案内構成50が見える。一実施形態によれば、案内構成50は、電動化される。
【0039】
図2a~2cは、X線源14及び画像検出器15をそれらの支持構成12に対して、またはガントリー122に対して、横方向に移動させることを可能にするように構成されている2つの案内構成50を示すが、一実施形態によれば、X線源14及び画像検出器15のいずれかのためにのみ、案内構成50が配置される。
【0040】
支持構成12またはガントリー122に対するX線源14及び/または画像検出器15の横方向移動は、X線撮像アセンブリ14、15が回転するように配置される回転軸13に直交する平面上で行われるように実装することができる。
【0041】
一態様によれば、例えば、本明細書で論じるような少なくとも1つの案内構成50は、X線撮像アセンブリ14、15を支持する支持構成12に配置されたリング形状のガントリー122に取り付けられる。
【0042】
案内構成50によって提供される、X線源14及び画像検出器15の少なくともいずれかの横方向移動の範囲は、ベース位置と、ベース位置から反対方向に位置する第1及び第2の極限位置を備えてもよい。
【0043】
図2a~図2cは、X線源14及び画像検出器15の両方のために構造的に同一の案内構成50が配置される実施形態を示し、異なる詳細で案内構成50を示すが、図の明確さのために、すべての構成要素がそれらのすべてにおいて均一に見えるわけではなく、各々及びすべての構成要素が、関連する参照番号を有する図2a~図2cの各々に提示されるわけではない。
【0044】
一態様によれば、装置は、X線源14及び画像検出器15のうちの少なくともいずれかのための案内構成50を備え、案内構成50は、X線源14及び/または画像検出器15に取り付けられたキャリッジ51(図2cで見える)を備え、X線源14及び画像検出器15のうちの少なくともいずれかの横方向移動を可能にする。キャリッジ51の横方向移動の範囲は、ベース位置と、ベース位置から反対方向に位置する第1及び第2の極限位置を含んでもよい。
【0045】
さらに、一態様によれば、少なくとも1つの案内構成50は、支持構成12の側面、またはガントリー122の側面に少なくとも1つの案内溝またはレール52と、キャリッジ51の側面に嵌合構成52’とを備える(図2cで再び見ることができる)。
【0046】
一態様によれば、少なくとも1つの案内構成50は、キャリッジ51と機能的に接続された電動構成53を備えることができ、電動構成53は、X線源14及び/または画像検出器15の第1及び第2の極端な位置を含む範囲内で、X線源14及び/または画像検出器15の横方向移動を提供する。
【0047】
一態様によれば、電動構成53は、少なくとも1つの案内溝またはレール52と平行に位置合わせされ、キャリッジ51と機能的に接続されて配置される駆動ネジ54を備えることができる。図2a~図2cに示す実施形態によれば、駆動ネジ54は、モータ532によって駆動されるベルト531を介して回転されるように配置されているが、駆動ネジ54を回転させるための別の構成が代わりに使用されてもよい。
【0048】
さらに別の態様によれば、案内構成50は、X線源14及び/または画像検出器15のうちの少なくともいずれかの横方向移動の範囲内で、X線源14及び/または画像検出器15の位置に関する情報を取得するように構成されている位置センサ配置55を含むことができる。
【0049】
一態様によれば、位置センサ配置55は、キャリッジ51の横方向移動の範囲内で、キャリッジ51の位置を検出するように構成され得る。
【0050】
さらなる一態様によれば、信号経路は、少なくとも1つの案内構成50と装置の制御システムとの間に配置され得る。
【0051】
一態様によれば、信号経路は、位置センサ配置55と装置の制御システムとの間の信号経路を含むことができる。
【0052】
一態様によれば、位置センサ配置55は、絶対位置センサ配置55である。
【0053】
一態様によれば、絶対位置センサ配置55は、キャリッジ51に構造的に接続され、少なくとも1つの案内溝またはレール52及び駆動ネジ54と平行に延びるロッド57に移動可能に接続された磁気構成要素56を備えることができる。
【0054】
一態様によれば、第1の長手方向に延びるフレーム部分11は、水平方向に延びるか、または水平方向に延びるように移動されるように配置され、案内構成50の電動構成53は、i)X線源14及び画像検出器15の横方向移動の範囲内のそれらのうちの少なくともいずれかの位置、及びii)第1の駆動機構16が、仮想的または物理的な回転軸13を中心にX線源14及び画像検出器15を移動させるように構成されている回転位置のすべてに関して自己保持として配置される。
【0055】
図3及び4を参照すると、一態様によれば、X線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12は、i)少なくとも1つの案内構成50及び任意選択でii)X線撮像アセンブリ14、15を仮想的または物理的な回転軸13を中心に移動させるように配置された第1の駆動機構16も収容するリング形状のガントリーハウジング121を備え、一方でX線源14及び画像検出器15は、リング形状のガントリーハウジング121の外部に位置するか、または外部に延びるように配置される。
【0056】
一実施形態によれば、X線源14及び画像検出器15は、リング形状のガントリーハウジング121の同じ側面から延び、リング形状のガントリーハウジング121のその側面は、他の方法で閉じられた表面を備えることができるが、その表面上に、X線源14及び画像検出器15のうちの少なくともいずれかのための開口部59がある。開口部59は、少なくとも1つの案内構成50によって案内されるように、X線源14及び/または画像検出器15の横方向移動の範囲を可能にするように寸法決めされ得る。
【0057】
図2c及び3は、ガントリーハウジング121内の開口部59を通って延びるように構成されている取り付けブラケット58を含む実施形態を示す。取り付けブラケット58は、一方の側でキャリッジ51に、及び他方の側でX線源14及び/または画像検出器15に固定され得る。図2c及び3に示されるように、異なって寸法決めされた取り付けブラケット58を使用することができる。
【0058】
一実施形態によれば、X線源14及び/または画像検出器15は、X線源14及び/または画像検出器15のためのハウジングを含むことができ、これは、X線源14及び画像検出器15の少なくともいずれかの横方向移動の範囲内のすべての位置で、ハウジングが取り付けブラケット58が延びる開口部59を覆うように設計及び寸法決めされる。
【0059】
一態様によれば、装置は、2つの案内構成50を含んでもよく、第1のものは、X線源14のためのものであり、第2のものは、画像検出器15のためのものである。案内構成50は、同様に機能するアセンブリを形成するために、同じ機能を有する同じ数の構成要素を備えることができる。第1及び第2の案内構成は同一であってもよく、任意選択で、取り付けブラケット58は、X線源14及び画像検出器15に特に適合されるように異なっていてもよい。
【0060】
一態様によれば、図4を参照すると、X線撮像アセンブリ15、16のための支持構成12のハウジング121は、X線撮像アセンブリ14、15を囲まないが、X線撮像アセンブリ14、15が取り付けられているリング形状のガントリー122などのハウジング、及び回転軸13を中心にX線撮像アセンブリ14、15を駆動するように装置に配置された構造のためのハウジングとして主にまたは単独で機能する。このような解決策は、X線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12をより軽量にすることを実現することを可能にし、患者及び人員によるX線撮像アセンブリ14、15の間の撮像ボリュームへのより良いアクセスのための可能性を提供し、また、患者が露光のために位置決めされるハウジング121内部の撮像ボリュームに人員が明確な視線を有することを容易にする。
【0061】
X線撮像アセンブリ14、15間のボリュームへのアクセスの態様に関して、図5は、装置の特定の構成要素が、それらのために配置された移動の範囲内で、様々な場所にどのように移動し得るかを示す。その実施形態によれば、X線源14及び画像検出器15のうちの少なくともいずれかを横方向に移動させるために上記に論じた本発明の実施形態は、X線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12内の患者のアクセスを容易にするために使用することができるが、細長いフレーム部分11に対して、X線撮像アセンブリ14、15自体のための支持構成12も横方向に移動させるために、同様に構成された別の構成または同様に機能する別の構成が装置に配置されてもよい。このような直線移動機構50’を装置に組み込むことによって、例えば、患者が撮像領域に入り、次いで露光のために適切に位置決めされるためにさらに多くの空間が提供されてもよい。
【0062】
撮像ボリュームの近傍におけるより多くの空間は、患者支持体18に配置された特定の特徴によって配置されてもよく、以下でさらに論じる。
【0063】
したがって、一態様によれば、装置は、長手方向に延びるフレーム部分11が延びる方向に対して直角の方向に、長手方向に延びるフレーム部分11に対してX線撮像アセンブリのための支持構成12を移動させることを可能にするように配置された直線移動機構50’をさらに備え、支持構成12の直線移動の範囲は、第1の長手方向に延びるフレーム部分11に対するベース位置と、第1及び第2の極限位置を備える。
【0064】
X線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12が、長手方向に延びるフレーム部分11に対して直角の方向に延びるときに、直線移動機構50’が、長手方向に延びるフレーム部分11に対してX線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12を移動させる方向も、その方向に対して直角である。
【0065】
X線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12のための直線移動機構50’によって提供されるベース位置、及びX線撮像アセンブリのための案内構成50によって提供されるベース位置に関して、実施形態では、第1及び第2の極限位置のいずれかは、ベース位置であってもよい。
【0066】
以下では、装置の様々な実施形態が提供する装置の様々な構成要素の移動の自由度をどのように利用するかに関する様々な例を与える。
【0067】
一態様によれば、図5を参照すると、光放出構成要素141は、X線源14と接続されて配置される。この光放出構成要素141は、X線源14が放出するように構成されるか、または放出するように調整することができるX線ビームの形状と同じ形状の光ビームを投影することができるように構成されてもよい。そのような光放出構成要素141は、例えば、装置の構成要素の残りの部分に対して移動可能に取り付けられるように、X線源14と同じ案内構成50に、例えばX線源14とは別個の構成要素として取り付けられてもよい。次いで、案内構成50の横方向移動の範囲は、好ましくは、X線源14及び光放出構成要素141が、案内構成50が提供する移動の範囲内で、同じ場所に位置決めされ得るように構成され、この構成は、実際のX線撮像露光が行われる、または開始される、まさに同じ場所から撮像される物体に位置決めする光をキャストすることができる新規の構成を提供する。
【0068】
別の態様によれば、装置の制御システムは、患者エントリーモードのための入力を含み、患者エントリーモードは、X線源14及び/または画像検出器15の横方向移動の範囲内で、X線源14及び/または画像検出器15のうちの少なくともいずれかを、第2の極限位置よりも第1の極限位置に近い位置に駆動ように、少なくとも1つの案内構成50を動作させることを含む。
【0069】
一態様によれば、装置が、X線源14及び画像検出器15の両方のための案内構成50を備え、装置の制御システムは、患者エントリーモードのための入力を備え、患者エントリーモードに従って、案内構成50が、X線源14及び画像検出器15の横方向移動の範囲内で、X線源14及び画像検出器15の両方を、第2の極限位置よりも第1の極限位置の近くに位置決めするように駆動される。
【0070】
別の態様によれば、装置は、X線源14及び画像検出器15の両方のための案内構成50を備え、装置の制御システムは、X線源14及び画像検出器15の横方向移動の範囲内で、第2の極限位置よりも第1の極限位置の近くにそれらを位置決めするように、X線源14及び画像検出器15を同じ方向に移動させるように案内構成50を動作させることを含む患者エントリーモードのための入力を備える。
【0071】
別の態様によれば、装置の制御システムは、支持構成12の直線移動の範囲内で、第2の極限位置よりも第1の極限位置の近くにX線撮像アセンブリのための支持構成12を位置決めするように、直線移動機構50’を駆動することを含む患者エントリーモードのための入力を備える。
【0072】
一態様によれば、装置の制御システムは、患者エントリーモードのための入力を含み、患者エントリーモードは、上述の2つのもの、またはX線撮像アセンブリ14、15及びそれらの支持構成12を、それらのベース位置から同じ方向または反対方向に位置決めするような他の患者エントリーモードの組み合わせを含む。
【0073】
一態様によれば、装置の制御システムは、患者エントリーモードのための入力を備え、患者エントリーモードに従って、少なくとも1つの案内構成50が、X線源14及び/または画像検出器15の横方向移動の範囲内で、X線源14及び/または画像検出器15のうちの少なくともいずれかを、第2の極限位置よりも第1の極限位置に近い位置に駆動するように動作され、直線移動機構50’が、X線源14及び/または画像検出器15の横方向移動の範囲内で、X線源14及び/または画像検出器15が駆動される位置よりも近いX線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12の直線移動の範囲内で、X線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12を、極限位置よりも近い位置に駆動するように動作される。
【0074】
一態様によれば、患者エントリーモードは、制御システムが第1の駆動機構16を制御して回転軸13を中心にX線撮像アセンブリ14、15を移動させて、少なくとも1つの案内構成50が、少なくとも1つの案内構成50によって可能にされる移動方向が第1の長手方向に延びるフレーム部分11が延びる方向に対して直角になるように位置決めされる回転位置にX線源14及び画像検出器15を駆動することを含む。
【0075】
上記の患者エントリーモードは、装置の構成が、ガントリーハウジング121の外部に延びるX線源14及び画像検出器15を備えるときに実装されるのに好適である。
【0076】
例として、概略的な側面図として、実施形態の特定の構成要素を示す図6を参照すると、上記で論じた第1の細長いフレーム部分11と呼ぶことができるものに加えて、第1の細長いフレーム部分11と本質的に同じ長さの第1の細長いフレーム部分11に機械的に接続された第2の細長いフレーム部分21がある。
【0077】
一態様によれば、依然として図6を参照すると、細長いフレーム部分11、12の第1の端部の近傍に、第1の細長いフレーム部分11及び第2の細長いフレーム部分21を機械的に接続し、かつ第2の細長いフレーム部分21に対して少なくとも1つの傾斜軸を中心に第1の細長いフレーム部分11を傾けることを可能にする関節式接続構成22が配置される。少なくとも1つの傾斜軸は、第1及び第2の細長いフレーム部分11、21が延びる方向、及びX線撮像アセンブリ14、15に対する支持構成12が、第1の長手方向に延びるフレーム部分11から垂直に延びる方向に直交する軸であってもよい。
【0078】
図6に示される実施形態では、少なくとも1つの傾斜軸は水平である。これは、傾斜軸が水平である必要があると理解されるべきではない。
【0079】
別の態様によれば、第2の細長いフレーム部分21の側面に、図6で直接見えない取り付け構造23が、関節式接続構成22と接続されて配置される。取り付け構造23は、第2の細長いフレーム部分21に沿ってまたはそれに並んで移動可能に配置される。
【0080】
別の態様によれば、例えば、第2の細長いフレーム部分21の第2の端部の近傍に、第1の細長いフレーム部分11及び第2の細長いフレーム部分21の接続及び分離を可能にするように構成されているロック機構24が配置される。特に、ロック機構24は、第1及び第2の細長いフレーム部分11、21の第2の端部の近傍に配置され、第1及び第2の細長いフレーム部分11、21の第2の端部の近接において、第1及び第2の細長いフレーム部分11、21をまとめて接続及び分離することを可能にするように構成されている。
【0081】
第2の細長いフレーム部分21が安定して取り付けられ、ロック機構24が第1の細長いフレーム部分11及び第2の細長いフレーム部分21を接続していないとき、第1の細長いフレーム部分11の第2の端部は横方向に自由に移動し、フレーム部分11、21間の関節式接続22は、第1の細長いフレーム部分11の第1の端部の近傍で、水平傾斜軸を中心に第1の細長いフレーム部分11を回転させることを可能にする。垂直開始位置の場合、上で論じたような移動可能に配置された取り付け構造は、第1の細長いフレーム部分11の第1の端部の下降及び上昇を可能にする。
【0082】
第1の細長いフレーム部分11の傾斜を可能にし、第1の細長いフレーム部分11の第1の端部の降下及び上昇を可能にする構成、及び上記に論じたロック機構24の構成は変動することがあるが、そのような例は、参照により本明細書に組み込まれる同時係属の特許出願第FI2019/0054号でより詳細に開示されている。
【0083】
図6は、第1の細長いフレーム部分11の第1の端部が下方に移動し、第1の細長いフレーム部分11の第2の端が表面上で水平に移動した段階での、図1による装置を示す。図6の装置は、第1の細長いフレーム部分11の第1の端部を、第2の細長いフレーム部分21の第2の端部の近傍までずっと下降させることを可能にするように構成されてもよい。
【0084】
また別の態様によれば、図6に直接見えないが、第2の細長いフレーム部分21との機能的接続では、第2の細長いフレーム部分21に沿ってまたはそれに並んで取り付け構造23を駆動する駆動機構27が配置される。第1の細長いフレーム部分11と機械的に接続されているときに、その第1の端部の近傍で、駆動機構27は、第2の細長いフレーム部分21が延びる方向に第1の細長いフレーム部分11の第1の端部を移動させることができる。
【0085】
取り付け構造23を駆動する駆動機構27は、駆動機構17が、第1の細長いフレーム部分11に沿ってまたはそれに並んでX線撮像アセンブリ14、15の支持構成12を駆動するのと同様の構成であってもよい。
【0086】
一態様によれば、取り付け構造23を駆動する駆動機構27は、チェーン駆動を含む。
【0087】
上記に論じた特徴のいくつかを説明するために、換言すれば、本発明の実施か携帯では、関節式接続構成22との機械的接続において、第2の細長いフレーム部分21の側面上に、第2の細長いフレーム部分21に沿ってまたはそれに並んで移動可能に配置された取り付け構造23が配置され、そのような構成により、関節式接続構成23に対して、及び関節式接続構成23に機械的に接続された第1の細長いフレーム部分11の第1の端部に対して、第2のフレーム部分21に沿ったまたはそれに並んで移動の自由度を提供する。
【0088】
一実施形態では、取り付け構造23は、第2の細長いフレーム部分21に沿ってまたはそれに並んで少なくとも本質的に、第1の細長いフレーム部分11の長さに対応する距離で移動可能に配置され、関節式接続構成22が、第1の細長いフレーム部分11及び第2の細長いフレーム部分21が本質的に平行に延びる向きと、第1の細長いフレーム部分11及び第2の細長いフレーム部分21が本質的に直交して延びる向きとの間で第1の細長いフレーム部分11の傾斜を可能にするように配置されている。
【0089】
さらに別の態様によれば、ロック機構24は、図6に直接見えない変位機構25であって、ロック機構24が第1及び第2の細長いフレーム部分11、21を分離するときに、第1の細長いフレーム部分11の第2の端部を第2の細長いフレーム部分21から一定距離離すように移動させる変位機構25を備える。
【0090】
図6に詳細に示されていない別の態様によれば、ロック機構24は、電動構造の側面と、第1の細長いフレーム部分11に嵌合要素をそれぞれ有する備えたモータ駆動配置を備える。
【0091】
ロック機構24は、第1の細長いフレーム部分11の第2の端部がロック機構24に向かって移動しているときに、ロック機構24上で第1の細長いフレーム部分11の第2の端部を真っ直ぐに案内するように構成された案内構成をさらに備えてもよい。または、言い換えれば、第1の細長いフレーム部分11の第2の端部が、第2の細長いフレーム部分21の第2の端部に向かって移動し、近づくときである。
【0092】
さらに別の態様によれば、図6に例として示されるように、第1の細長いフレーム部分11は、その第2の端部の近傍に少なくとも1つのホイールまたはローラ26を備える。
【0093】
別の態様によれば、ホイールまたはローラの代わりに、表面上でスライドするように設計された構造が、第1の細長いフレーム部分11の第2の端部に配置されてもよい。
【0094】
図7は、例として、水平方向に延びる装置の概略図である。図7には示されていないが、装置は、細長いフレーム部分11が延びる方向を変更することを可能にする、図6に関連して論じるような構成を備えてもよい。図7のX線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12は、図6の支持構成とは類似していないが、図7は、むしろ、図5に示され、患者エントリーモードのコンテクストにおいて上記に論じられたそれらに対応する位置に駆動される装置の特定の構成要素を示す。
【0095】
さらに別の態様によれば、図8aに示されるように、患者支持体18を細長いフレーム部分11に機械的に接続する接続構成19、20は、患者支持体18を(第1の)細長いフレーム部分11に近づけるように変位させること、及び遠ざけるように変位させることを可能にするように構成されている患者支持体調整機構19’、20’を含んでもよい。
【0096】
別の態様によれば、患者支持体駆動機構19”、20”は、患者支持体調整機構19’、20’と機能的に接続されて配置される。
【0097】
別の態様によれば、患者支持体調整機構19’、20’は、患者支持体駆動機構19”、20”に含まれる駆動機構19”と一緒に、細長いフレーム部分11の第1の端部に実質的に配置された第1の調整機構19’と、患者支持体駆動機構19”、20”に含まれる駆動機構20”と一緒に、細長いフレーム部分11の第2の端部に実質的に配置された第2の調整機構20’とを備えてもよい。
【0098】
一態様によれば、例えば、患者支持体調整機構19’、20’は、装置の制御システムと機能的に接続されて配置され、制御システムは、患者支持体調整機構19’、20’の患者支持体駆動機構19”、20”を制御するように構成されている。
【0099】
一態様によれば、例えば、制御システムは、駆動機構19”とともに、(第1の)細長いフレーム部分11の第1の端部に実質的に配置された第1の調整機構19’と、駆動機構20”とともに、細長いフレーム部分11の第2の端部に実質的に配置された第2の調整機構20’とを備える第1の接続構成19、20が、(第1の)細長いフレーム部分11と患者支持体18との間の距離を調整するときに、(第1の)細長いフレーム部分11の第1の端部及び第2の端部において、二者の間を同一距離に保つように制御するように構成されている。
【0100】
別の態様によれば、(第1の)細長いフレーム部分11の端部と患者支持体18との間の距離は、異なるように調整することができる。
【0101】
一態様によれば、図8bに示されるように、上記に論じた患者支持体18の第1の方向を考慮すると、その主要部分についてのその断面は、患者支持体18の凹面に対して患者をより良好に支持するために湾曲している。
【0102】
他の一態様によれば、図8bに示されるように、患者支持体18のその断面の縁181では、断面の形状は、反対方向に湾曲している。
【0103】
他の一態様によれば、また図8b及び8cにさらに示されるように、患者支持体18の上記に論じた断面の縁の近くであって、その主要部分の凹面とは反対側に、保持構造または支持要素183が配置される。保持構造183は、例えば、細長いハンドルであってもよく、一方、構成は、例えば、患者支持体18の凹面上またはその上方にわたるように設計されたストラップを受けて、患者にさらなる支持を提供し、撮像露光中に静止を維持するのに役立つように使用される接続構成182を含んでもよい。
【0104】
一態様によれば、既に一般的に上述したように、装置の構成要素の様々な自由度は、患者、またはより正確には、露光のための解剖学的構造を位置決めするときに活用され得る。一例として、上記に論じたもののように患者支持体18上に横たわっている間に患者の肩が検査される状況を考慮すると、まず患者が患者支持体18に乗りやすい高さの位置に位置するように患者支持体18を駆動することができる。次いで、患者が患者支持体18上に横たわっているとき、i)患者支持体18の高さ位置、ii)X線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12の水平位置、及びiii)X線源14及び画像検出器15のうちの少なくともいずれかの位置のうちの少なくとも1つは、そのために提供される横方向の動きの範囲内で、所望の解剖学的構造が装置の視野に位置するように調整され得る。これは、明らかに、そのために配置された装置の構成要素の移動の自由度の範囲内である。
【0105】
再び図8cを参照し、上記の開示を部分的に提示する、換言すれば、一態様によれば、装置は、第1の実質的に長手方向に延びるフレーム部分11に機械的に接続された患者支持体18を備え、これは、第1の長手方向に延びるフレーム部分11と実質的に平行に延びる患者支持体表面184を備え、第1の方向に延びるその2つの縁181において、またはその近傍で、i)少なくとも1つの支持要素183、またはii)少なくとも1つの支持要素183のための少なくとも1つの接続構成182を有し、支持要素183は、撮像露光中に患者がつかまる、もしくは患者が静止することに役立てるか、または患者が静止したままにすることに役立てるように設計された付属品である。
【0106】
別の態様によれば、第1の方向に延びる患者支持体18の2つの縁181が、縁181が第1の方向に延びる距離の少なくとも一部分に対して、患者支持体表面から第1の方向に垂直な方向に延び、患者支持体表面184から離れる方向に湾曲して、湾曲した縁部を形成する薄い構造を備える。
【0107】
また別の態様によれば、湾曲した縁部が患者支持体表面184から延びる第1の方向に垂直な方向と、湾曲した縁部の終端部がその周辺で指し示す方向との間の角度は、90~100度である。一態様によれば、湾曲した縁部の全体的な曲率は、90度未満である。
【0108】
一実施形態では、湾曲した縁部分の曲率半径は、好ましい実施形態ではまだ急激な変化を備えず、湾曲した縁部の周囲で、湾曲していない湾曲した縁部の端縁部で終端するセクションがある。さらなる実施形態では、湾曲していない前記湾曲した縁部の前記端縁部で終端する前記セクションが、前記少なくとも1つの支持要素183のための接続構成182の一部であるか、またはそれ自体を構成する。図8cの実施形態では、支持要素183は、患者支持体18の縁181上にクランプするように設計された構造を備える。
【0109】
図8cは、一実施形態の概略的な提示であるが、支持要素183の機能部分は、単に矩形のような構成要素として描かれるが、それでも、例えば、図に示される患者支持体18のその縁に沿って配置されたいくつかのうちの1つのノブ、または患者支持体18に並んで延びるハンドルバーを表すと考えてもよい。
【0110】
さらなる態様によれば、第1の方向に延びる患者支持体18の2つの縁が、縁181が第1の方向に延びる距離の少なくとも一部分に対して、患者支持体表面184から第1の方向に垂直な方向に延びる薄い構造と、患者支持体表面184から延びる表面とは反対の薄い構造の表面上に、少なくとも1つの支持要素183のための接続構成182とを備える。一実施形態では、例として、接続構成182は、自己接着表面を含み、一方、第1の方向に延びる患者支持体18の2つの縁181間の領域に関して、患者支持体表面184は凹状である。
【0111】
上記に論じたように、患者支持体18が、患者支持体18を第1の実質的に垂直に延びるフレーム部分11に近づけるように変位させること、及び遠ざけるように変位させることを可能にするように構成されている患者支持体調整機構19’、20’を備える接続構成19、20によって第1の実質的に長手方向に延びるフレーム部分11に機械的に接続される。さらに、患者支持体駆動機構19’、20’が、第1の調整機構19’及び患者支持体駆動機構19”、20”に含まれる第1の調整機構19’のための駆動機構19”と、第2の調整機構20’及び患者支持体駆動機構19”、20”に含まれる第2の調整機構20’のための駆動機構20”を備え、第1の調整機構19’が、細長いフレーム部分11の第1の端部に実質的に位置してもよく、第2の調整機構20’が、細長いフレーム部分11の第2の端部に実質的に位置し、患者支持体調整機構19’、20’が、制御システムと機能的に接続されて配置され、制御システムは、患者支持体駆動機構19”、20”を制御するように構成されている。
【0112】
一実施形態では、制御システムが、第1の調整機構19’に対して駆動機構19”を、第2の調整機構20’に対して駆動機構20”を互いに独立して駆動することを可能にするように構成されている。
【0113】
別の実施形態では、例えば、上記に、例えば、図6を参照して論じたように、装置は、第1の長手方向に延びるフレーム部分11を、垂直に延びる位置と、水平に延びる位置との間で駆動する機構を備える。
【0114】
一態様によれば、装置の制御システムは、患者支持体18の撮像モード位置と、患者支持体18の患者エントリー位置とを含み、患者エントリー位置では、患者支持体18は、撮像モード位置よりも第1の長手方向に延びるフレーム部分11に近い位置に駆動され、患者エントリーモードの入力は、患者支持体を患者エントリー位置に駆動する。
【0115】
一態様によれば、制御システムは、患者エントリーモードのための入力を備え、その患者エントリーモードに従って、
-少なくとも1つの案内構成50が、X線源14及び/または画像検出器15の横方向移動の範囲内で、X線源14及び画像検出器15のうちの少なくともいずれかを、第2の極限位置よりも第1の極限位置に近い位置に駆動するように動作される、
及び/または
-患者エントリーモードは、支持構成12の直線移動の範囲内で、第2の極限位置よりも第1の極限位置の近くにX線撮像アセンブリ14、15のための支持構成12を位置決めするように、直線移動機構50’を駆動することを含み、
患者支持体18は、患者エントリー位置に駆動される。
【0116】
上記の2つの患者エントリーモードの特徴は、上記でさらに論じた患者エントリーモードのいずれかに部分的または全体的に含まれてもよい。
【0117】
さらに別の態様によれば、装置は、少なくとも1つの制御信号を制御システムに送信するように構成されているリモート制御を備える。制御信号は、患者エントリーモードに従って装置を動作させることに関してもよく、制御システムは、リモート制御から送信された制御信号を認識することに応答として、患者エントリーモードに入るように構成されている。
【0118】
上記に論じたように、患者のエントリー及び位置決め動作を可能にする本発明の実施形態による構造に加えて、それらは、従来の種類のCT撮像以外のものを実行するために活用することもでき、CT撮像に加えて、X線撮像アセンブリの回転なしで単なる直線移動を有する撮像モードも展開されてもよい。
【0119】
したがって、一態様によれば、装置が、X線源14及び画像検出器15の両方のための案内構成50を備え、装置の制御システムは、X線源14及び画像検出器15の該横方向移動の範囲内で、ベース位置から開始して、同じ方向の距離でX線源14及び画像検出器15を移動させ、軸を中心にX線撮像アセンブリ14、15を回転させながら撮像露光を実行するように、案内構成50の電動構成53を駆動する動作モードを含む。
【0120】
一態様によれば、装置が、X線源14及び画像検出器15の両方のための案内構成50を備え、制御システムが、X線源14及び画像検出器15の該横方向移動の範囲内で、ベース位置以外の位置にX線源14及び画像検出器15を移動させるように案内構成50を駆動し、撮像露光を実行する動作モードを備える。
【0121】
一態様によれば、装置が、X線源14及び画像検出器15の両方のための案内構成50を備え、制御システムが、X線源14及び画像検出器15の該横方向移動の範囲内で、ベース位置から同じ方向において同一距離にある位置にX線源14及び画像検出器15を移動させるように案内構成50を駆動し、撮像露光を実行する動作モードを備える。
【0122】
一態様によれば、装置の動作モードは、撮像露光の前に、X線源14及び画像検出器15の両方が、X線源14と画像検出器15の該横方向移動の範囲内で、それらのベース位置から同じ方向に極限端部に位置するように駆動されることを含む。
【0123】
一態様によれば、装置が、X線源14及び画像検出器15の両方のための案内構成50を備え、制御システムが、撮像露光中のX線源14及び画像検出器15の該横方向移動の範囲内で、X線源14及び画像検出器15を移動させるように案内構成50を駆動する動作モードを備える。
【0124】
上記の動作モードの撮像露光は、制御システムがX線撮像アセンブリ14、15を回転軸13を中心に移動させるように配置された第1の駆動機構16の駆動を制御することを含む。
【0125】
一態様によれば、制御システムは、軸を中心にX線撮像アセンブリを回転させるように第1の駆動機構16を動作させ、同時に物体を撮像するようにX線撮像アセンブリ14、15を動作させる装置の少なくとも2つの撮像モードを備え、そのうち、第1の撮像モードでは、X線源14及び画像検出器15が、X線源14及び画像検出器15の横方向移動の範囲内で、それらのベース位置に位置し、第2の撮像モードでは、X線源14及び画像検出器15の両方が、X線源14及び画像検出器15の横方向移動の範囲内で、案内構成50に沿って移動して、ベース位置から同じ方向における同一距離に位置する。
【0126】
一態様によれば、装置が、X線源14と画像検出器15の両方のための案内構成50を備え、制御システムが、第1の撮像露光と第2の撮像露光とを備える動作モードを備え、第1の撮像露光は、X線源14及び画像検出器15の両方が、X線源14及び画像検出器15の該横方向移動の範囲内で、ベース位置からの同じ方向において第1の極限端部に位置するか、またはその近傍に位置するように駆動されている間、制御システムが、第1の回転方向にX線撮像アセンブリ14、15を回転軸13を中心に移動させるように配置された第1の駆動機構16を駆動するように制御することを含み、第2の撮像露光は、X線源14及び画像検出器15の両方が、X線源14及び画像検出器15の該横方向移動の範囲内で、中心位置からの同じ方向において第2の極限端部に位置するか、またはその近傍に位置するように駆動された後に、制御システムが、第1の回転方向とは反対の回転方向にX線撮像アセンブリ14、15を回転軸13を中心に移動させるように配置された第1の駆動機構16を駆動するように制御することを含む。
【0127】
一態様によれば、装置の制御システムは、2つの撮像走査回転を備える撮像モードを備え、第1の走査は、露光の前に、X線源14及び画像検出器15の両方が、X線源14及び画像検出器15の横方向移動の範囲内で、それらのベース位置から第1の極限端部に向かってある距離で位置するように同じ方向で駆動されたときに、第1の駆動機構16によって第1の回転方向にX線撮像アセンブリ14、15を移動させることを含み、第2の走査は、X線源14及び画像検出器15の両方が、露光の前に、X線源14及び画像検出器15の横方向移動の範囲内で、該ベース位置から第2の極限端部に向かってある距離で位置するように同じ距離に駆動されたときに、第1の駆動機構16によって第1の方向と反対の第2の回転方向にX線源14及び画像検出器15を移動させることを含む。
【0128】
一態様によれば、上述のような動作モードは、任意選択で、180度を超えるが360度未満の角度にわたる該第1及び第2の方向における回転を含む。
【0129】
図9は、本発明による装置での使用に適用可能な制御システムの構成要素の例をブロック図として示す。様々な実施形態では、これらの特徴のすべてが必ずしも装置の制御システムに存在するわけではない。図9に記載の制御システムは、まず露光中のX線源14及び画像検出器15の動作を制御することを可能にするように構成されている。X線源14及び画像検出器15の動作を制御する構成要素は、X線源14及び/または画像検出器15及び/または装置の他の場所に物理的に配置された構成要素を含むことができる。
【0130】
図9の制御システムは、支持構成20によって支持されるX線撮像アセンブリ14、15を回転させるもの、1つ以上の案内構成50を駆動するもの、及び撮像手段14、15自体のために支持構成20を移動させるものなど、装置の様々な駆動手段をさらに制御する。図9は、上述の駆動手段のうちの少なくとも1つを制御することを含む、少なくとも1つの患者エントリーモードを含む制御システムをさらに示す。対応して、少なくとも1つの走査モードは、図9の制御システムに含まれる。制御システムへの入力は、リモート制御によって提供されてもよい。
【0131】
図9にさらに示されるのは、上記でさらに論じたように、取り付け構造23への信号経路であり、上記で論じたように、装置が第1及び第2の細長いフレーム部分11、21を接続及び分離する電動ロック機構24を備える場合、制御システムはまた、ロック機構24の駆動手段を制御してもよい。
【0132】
全体的に、制御システムは、上記に論じたすべての動作またはその任意の一部を制御するように配置されてもよい。上記に論じた構造及び機能性は、患者の位置決めを容易にし、患者の撮像を実行するための様々な可能性を提供する。
図1
図2a
図2b
図2c
図3
図4
図5
図6
図7
図8a
図8b
図8c
図9