(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-26
(45)【発行日】2024-10-04
(54)【発明の名称】自動判定装置、自動判定方法および自動判定プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/14 20120101AFI20240927BHJP
G06Q 40/03 20230101ALI20240927BHJP
【FI】
G06Q20/14
G06Q40/03
(21)【出願番号】P 2022012326
(22)【出願日】2022-01-28
【審査請求日】2024-05-17
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】仲 晋作
(72)【発明者】
【氏名】江端 祐介
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】上田 智志
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-016261(JP,A)
【文献】特開2004-171219(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える自動判定装置であって、
役務毎に、代弁請求期限日数と、極度額チェック率と、を対応付けた代位弁済管理マスタと、
契約番号に、極度額と、審査結果と、を対応付けた審査データと、
契約番号に、役務コードと、代位弁済請求額と、貸付残高と、期限の利益喪失日と、代位弁済請求日と、を対応付けた代位弁済請求データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部は、
前記代位弁済管理マスタと、前記審査データと、前記代位弁済請求データと、を参照し、役務毎に、代弁請求期限
が超過しているか否か、および
、貸付残高が極度額
に極度額チェック率を乗じた値を超過しているか否か、の少なくとも一
方を判定する判定部を備えること、
を特徴とする自動判定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の自動判定装置であって、
前記制御部は、
前記判定部の判定結果を出力する出力制御部をさらに備えること、
を特徴とする自動判定装置。
【請求項3】
制御部を備える自動判定装置で実行される自動判定方法であって、
役務毎に、代弁請求期限日数と、極度額チェック率と、を対応付けた代位弁済管理マスタと、
契約番号に、極度額と、審査結果と、を対応付けた審査データと、
契約番号に、役務コードと、代位弁済請求額と、貸付残高と、期限の利益喪失日と、代位弁済請求日と、を対応付けた代位弁済請求データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行される、
前記代位弁済管理マスタと、前記審査データと、前記代位弁済請求データと、を参照し、役務毎に、代弁請求期限
が超過しているか否か、および
、貸付残高が極度額
に極度額チェック率を乗じた値を超過しているか否か、の少なくとも一
方を判定する判定ステップを含むこと、
を特徴とする自動判定方法。
【請求項4】
制御部を備える自動判定装置に実行させるための自動判定プログラムであって、
役務毎に、代弁請求期限日数と、極度額チェック率と、を対応付けた代位弁済管理マスタと、
契約番号に、極度額と、審査結果と、を対応付けた審査データと、
契約番号に、役務コードと、代位弁済請求額と、貸付残高と、期限の利益喪失日と、代位弁済請求日と、を対応付けた代位弁済請求データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部に実行させるための、
前記代位弁済管理マスタと、前記審査データと、前記代位弁済請求データと、を参照し、役務毎に、代弁請求期限
が超過しているか否か、および
、貸付残高が極度額
に極度額チェック率を乗じた値を超過しているか否か、の少なくとも一
方を判定する判定ステップを含むこと、
を特徴とする自動判定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動判定装置、自動判定方法および自動判定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、有償契約の締結の可否の判定に関し、有償契約を締結するか否かの判定に要す負担を、これに先立つ審査の実行により軽減するとともに、滞納リスクを的確に判断し、事務負担を負うリスク、回収不能のリスクおよび代位弁済するリスク等を的確に判断する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、保証会社では、金融機関から代位弁済請求があった場合、手作業で1件ずつ実行可否を判定している。このため、保証会社では、金融機関からの代位弁済請求の実行可否を1件ずつ判定することで、業務負荷が掛かるうえ、金融機関への回答に時間を要してしまうという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、金融機関からの代位弁済請求の実行可否の判定業務を効率化するとともに、金融機関へ回答するスピードを向上することができる自動判定装置、自動判定方法および自動判定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る自動判定装置は、制御部を備える自動判定装置であって、役務毎に、代弁請求期限日数と、極度額チェック率と、を対応付けた代位弁済管理マスタと、契約番号に、極度額と、審査結果と、を対応付けた審査データと、契約番号に、役務コードと、代位弁済請求額と、貸付残高と、期限の利益喪失日と、代位弁済請求日と、を対応付けた代位弁済請求データと、にアクセス可能であり、前記制御部は、前記代位弁済管理マスタと、前記審査データと、前記代位弁済請求データと、を参照し、役務毎に、代弁請求期限および極度額の少なくとも一方が超過しているか否かを判定する判定部を備えること、を特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る自動判定方法は、制御部を備える自動判定装置で実行される自動判定方法であって、役務毎に、代弁請求期限日数と、極度額チェック率と、を対応付けた代位弁済管理マスタと、契約番号に、極度額と、審査結果と、を対応付けた審査データと、契約番号に、役務コードと、代位弁済請求額と、貸付残高と、期限の利益喪失日と、代位弁済請求日と、を対応付けた代位弁済請求データと、にアクセス可能であり、前記制御部で実行される、前記代位弁済管理マスタと、前記審査データと、前記代位弁済請求データと、を参照し、役務毎に、代弁請求期限および極度額の少なくとも一方が超過しているか否かを判定する判定ステップを含むこと、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る自動判定プログラムは、制御部を備える自動判定装置に実行させるための自動判定プログラムであって、役務毎に、代弁請求期限日数と、極度額チェック率と、を対応付けた代位弁済管理マスタと、契約番号に、極度額と、審査結果と、を対応付けた審査データと、契約番号に、役務コードと、代位弁済請求額と、貸付残高と、期限の利益喪失日と、代位弁済請求日と、を対応付けた代位弁済請求データと、にアクセス可能であり、前記制御部に実行させるための、前記代位弁済管理マスタと、前記審査データと、前記代位弁済請求データと、を参照し、役務毎に、代弁請求期限および極度額の少なくとも一方が超過しているか否かを判定する判定ステップを含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、金融機関からの代位弁済請求の実行可否の判定業務を効率化するとともに、金融機関へ回答するスピードを向上することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施形態に係る自動判定装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る自動判定装置の代位弁済管理マスタにおける代位弁済管理マスタデータテーブルの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る自動判定装置の審査データにおける審査データテーブルの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る自動判定装置の代位弁済請求データにおける代位弁済請求データテーブルの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、保証業務の概要を模式的に説明する図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る自動判定装置が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、実施形態に係る自動判定装置の判定部が生成する代位弁済可否判定データにおける代位弁済可否判定データテーブルの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る自動判定装置のモニタが表示する代位弁済判定結果リスト出力画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明に係る自動判定装置、自動判定方法および自動判定プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0012】
[1.構成]
本実施形態に係る自動判定装置の構成の一例について、
図1等を参照して説明する。
図1は、自動判定装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【0013】
図1に示す自動判定装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、自動判定装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0014】
自動判定装置100は、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108と、を備えている。自動判定装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0015】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、自動判定装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と、通信回線と、を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、自動判定装置100と、サーバ200と、を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0016】
入出力インターフェース部108には、入力装置112と、出力装置114と、が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0017】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、代位弁済管理マスタ106aと、審査データ106bと、代位弁済請求データ106cと、を記憶している。
【0018】
代位弁済管理マスタ106aは、役務毎に、代弁請求期限日数と、極度額チェック率と、を対応付けて記憶する。
【0019】
図2は、代位弁済管理マスタ106aにおける代位弁済管理マスタデータテーブルの一例を示す図である。
図2に示す代位弁済管理マスタデータテーブルT1の1行目には、役務コード「1001」に、代弁請求期限日数「30」と、極度額チェック率「118%」と、を対応付けて記憶されている。なお、代位弁済管理マスタデータテーブルT1では、役務毎に、代弁請求期限日数と、極度額チェック率と、を対応付けて記憶させているが、これに限定されることなく、会社毎役務毎に、代弁請求期限日数と、極度額チェック率と、を対応付けて記憶させてもよい。
【0020】
審査データ106bは、契約番号に、極度額と、審査結果と、を対応付けて記憶する。
【0021】
図3は、審査データ106bにおける審査データテーブルの一例を示す図である。
図3に示す審査データテーブルT2の1行目には、契約番号「10」に、極度額「1,500,000」と、審査結果「OK」と、を対応付けて記憶している。
【0022】
代位弁済請求データ106cは、契約番号に、役務コードと、代位弁済請求額と、貸付残高と、利息と、遅延損害金と、期限の利益喪失日と、代位弁済請求日と、を対応付けて記憶する。
【0023】
図4は、代位弁済請求データ106cにおける代位弁済請求データテーブルの一例を示す図である。代位弁済請求データテーブルT3の1行目には、契約番号「10」に、役務コード「1001」と、代位弁済請求額「1,110,000」と、貸付残高「1,000,000」と、利息「100,000」と、遅延損害金「10,000」と、期限の利益喪失日「2021/10/1」と、代位弁済請求日「2021/11/1」と、を対応付けて記憶している。
【0024】
図1に戻り、自動判定装置100の構成の説明を続ける。
制御部102は、自動判定装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、取得部102aと、判定部102bと、出力制御部102cと、を備える。
【0025】
取得部102aは、記憶部106または融資会社(銀行)から代位弁済請求データ106cを取得する。
【0026】
判定部102bは、代位弁済管理マスタ106aと、審査データ106bと、代位弁済請求データ106cと、を参照し、役務毎に、代弁請求期限および極度額の少なくとも一方が超過しているか否かを判定する。
【0027】
出力制御部102cは、出力制御部102cは、判定部102bの判定結果の代位弁済可否判定を出力する。
【0028】
[2.保証業務の概要]
次に、保証業務の概要について説明する。
図5は、保証業務の概要を模式的に説明する図である。
【0029】
図5に示すように、融資会社(銀行)は、保証会社に対して債務者の保証審査申込を行う(ステップS1)。
【0030】
続いて、保証会社は、融資会社(銀行)からの債務者の保証審査申込を審査し、審査結果を融資会社(銀行)へ送信するとともに、債務者の保証実行を行う(ステップS2)。
【0031】
その後、融資会社(銀行)は、保証会社と契約および残高情報等の月次報告等を連携する(ステップS3)。
【0032】
続いて、融資会社(銀行)は、債務者に支払遅延が発生した場合、保証会社に代位弁済請求を依頼する(ステップS4)。
【0033】
その後、保証会社は、融資会社(銀行)からの代位弁済請求に応じて、代位弁済実行可否を判定し、この代位弁済判定結果を融資会社(銀行)へ送信するとともに、かつ、債務者に対して代位弁済を実行する(ステップS5)。この場合、従来の保証会社では、金融機関から代位弁済請求があった場合、手作業で1件ずつ実行可否を判定しているため、金融機関からの代位弁済請求の実行可否を1件ずつ判定することで、業務負荷が掛かるうえ、金融機関への回答に時間を要していた。自動判定装置100による代位弁済実行可否の詳細については、後述する。
【0034】
[3.自動判定装置100が実行する処理]
次に、自動判定装置100が実行する処理について説明する。
図6は、自動判定装置100が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【0035】
図6に示すように、取得部102aは、代位弁済請求データ106cを取得する(ステップS101)。
【0036】
続いて、判定部102bは、代位弁済管理マスタ106aと、審査データ106bと、代位弁済請求データ106cと、を参照し、役務毎に、代弁請求期限および極度額の少なくとも一方が超過しているか否かを判定する(ステップS102)。
【0037】
まず、契約番号「10」の代位弁済における実行可否の判定について説明する。
図4の代位弁済請求データテーブルT3の1行目に示すように、判定部102bは、契約番号「10」の場合、代弁請求期限チェックに該当し、代位弁済請求日「2021/11/1」から期限の利益喪失日「2021/10/1」を減算した日数が31((2021/11/1)-(2021/10/1)=31)が代弁請求期限日数(30)を超えているか否かを判定する。このとき、判定部102bは、代弁請求期限日数(30)を超えていると判定する。即ち、判定部102bは、契約番号「10」が代位弁済不可(NO)と判定する。
【0038】
次に、契約番号「20」の代位弁済における実行可否の判定について説明する。
図4の代位弁済請求データテーブルT3の2行目に示すように、判定部102bは、契約番号「20」の場合、極度額超過チェックに該当し、貸付残高「2,000,000」が極度額「1,600,000」に極度額チェック率「118%」を乗じた値(1,600,000×1.18=1,888,000)を超えているか否かを判定する。このとき、貸付残高「2,000,000」が極度額「1,600,000」に極度額チェック率「118%」を乗じた値(1,600,000×1.18=1,888,000)を超えていると判定する(2,000,000>1,888,000)。即ち、判定部102bは、契約番号「20」が代位弁済不可(NO)と判定する。
【0039】
最後に、契約番号「30」の代位弁済における実行可否の判定について説明する。
図4の代位弁済請求データテーブルT3の3行目に示すように、判定部102bは、契約番号「30」の場合、代弁請求期限チェックに該当し、代位弁済請求日「2021/11/1」から期限の利益喪失日「2021/10/20」を減算した日数が31((2021/11/1)-(2021/10/20)=21)が代弁請求期限日数(30)を超えているか否かを判定する。このとき、判定部102bは、代弁請求期限日数(30)以下であると判定する(30≦21)。
【0040】
さらに、判定部102bは、
図4の代位弁済請求データテーブルT3の3行目に示すように、判定部102bは、契約番号「30」の場合、極度額超過チェックに該当し、貸付残高「3,000,000」が極度額「3,000,000」に極度額チェック率「115%」を乗じた値(3,000,000×1.15=3,450,000)を超えているか否かを判定する。このとき、貸付残高「3,000,000」が極度額「3,000,000」に極度額チェック率「115%」を乗じた値(3,000,000×1.15=3,450,000)以下であると判定する(3,000,000≦3,450,000)。
【0041】
即ち、判定部102bは、契約番号「30」の場合、代位弁済請求日から期限の利益喪失日を減算した日数が代弁請求期限日数以下であり、かつ、貸付残高が極度額に極度額チェック率を乗じた値以下であるため、契約番号「30」が代位弁済可(OK)と判定する。
【0042】
このように、判定部102bは、契約番号毎に判定することで、契約番号毎の判定結果である代位弁済可否判定データを生成する。
図7は、判定部102bが生成する代位弁済可否判定データにおける代位弁済可否判定データテーブルの一例を示す図である。
図7に示す代位弁済可否判定データテーブルT4には、契約番号に、代位弁済実行金額と、代位弁済判定結果と、を対応付けて記憶されている。具体的には、代位弁済可否判定データテーブルT4の1行目には、契約番号「10」に、代位弁済実行金額「1,110,000」と、代位弁済判定結果「NG」と、を対応付けて記憶されている。
【0043】
図6に戻り、ステップS103において、出力制御部102cは、判定部102bの判定結果の代位弁済可否判定を出力する。
図8は、モニタ114が表示する代位弁済判定結果リスト出力画面の一例を示す図である。
図8に示すように、代位弁済判定結果リスト出力画面P1には、代位弁済請求日の入力フォームB1,B2および判定部102bの判定結果の代位弁済可否判定結果の出力を指示する出力アイコンA1が含まれる。出力制御部102cは、ユーザが入力装置112を用いて入力フォームB1,B2に代位弁済請求日、例えば「2021/11/1」~「2021/11/1」が入力され、出力アイコンA1が押下された場合、判定部102bの判定結果の代位弁済可否判定結果をモニタ114に出力する。具体的には、出力制御部102cは、上述した
図7の代位弁済可否判定データテーブルT4をモニタ114に出力する。ステップS103の後、自動判定装置100は、本処理を終了する。
【0044】
以上説明した実施形態によれば、判定部102bが、代位弁済管理マスタ106aと、審査データ106bと、代位弁済請求データ106cと、を参照し、役務毎に、代弁請求期限および極度額の少なくとも一方が超過しているか否かを判定するため、金融機関からの代位弁済請求の実行可否の判定業務を効率化するとともに、金融機関へ回答するスピードを向上することができる。
【0045】
また、実施形態によれば、出力制御部102cが判定部102bの判定結果の代位弁済可否判定を出力するため、ユーザが金融機関からの代位弁済請求の実行可否を直感的に把握することができる。
【0046】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0047】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0048】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0049】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0050】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0051】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメーターを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0052】
また、自動判定装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0053】
例えば、自動判定装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて自動判定装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0054】
また、このコンピュータプログラムは、自動判定装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0055】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0056】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0057】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0058】
また、自動判定装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、自動判定装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0059】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明は、債務者を保証する保証会社等のノンバンクおよび信用保証業界等において有用である。
【符号の説明】
【0061】
100 自動判定装置
102 制御部
102a 取得部
102b 判定部
102c 出力制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 代位弁済管理マスタ
106b 審査データ
106c 代位弁済請求データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク