(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-26
(45)【発行日】2024-10-04
(54)【発明の名称】機能部品及びその機能部品を備えた照明装置
(51)【国際特許分類】
F21V 33/00 20060101AFI20240927BHJP
F21V 21/03 20060101ALI20240927BHJP
F21V 23/06 20060101ALI20240927BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20240927BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240927BHJP
【FI】
F21V33/00 400
F21V21/03 305
F21V23/06
F21V23/00 110
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2022163628
(22)【出願日】2022-10-12
(62)【分割の表示】P 2021179246の分割
【原出願日】2017-09-28
【審査請求日】2022-10-12
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390014546
【氏名又は名称】三菱電機照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001461
【氏名又は名称】弁理士法人きさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】樋口 暁紀
【審査官】谷口 東虎
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-265836(JP,A)
【文献】特開2006-138677(JP,A)
【文献】特開平10-040728(JP,A)
【文献】特開2011-210466(JP,A)
【文献】特開2017-021922(JP,A)
【文献】特開平08-264016(JP,A)
【文献】特開2013-048052(JP,A)
【文献】特開2016-178093(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0195252(US,A1)
【文献】特開2017-027691(JP,A)
【文献】特開2017-123248(JP,A)
【文献】特開2012-190718(JP,A)
【文献】特開2017-091795(JP,A)
【文献】特開2017-041326(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21V 33/00
F21V 21/03
F21V 23/06
F21V 23/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、前記光源の外周側に設けられた外周壁と、を備えた照明器具に取り付けられる機能部品であって、
前記外周壁の外側に向かって突き出すように設けられた保持部を有しており、前記外周壁に取り付けられる固定部材と、
機能を実現するための部品を内部に収容するように箱状に形成され、前記固定部材に固定されるケース部材と、
を備え、
前記ケース部材は、一面に前記部品の一部を露出させる開口部が形成され、前記保持部に底面が当接して保持されるケースボトム部を有し、
前記保持部は、
前記外周壁に対してスライドさせた前記ケース部材の底面に当接して、前記ケース部材を目標の位置で保持する機能部品。
【請求項2】
前記部品は、
前記開口部から露出するように設けられたセンサ部材と、前記ケース部材の内部に収納されたコネクタと、を有しており、
前記保持部は、露出させた前記センサ部材を避けて、前記コネクタと対向するように設けられている、請求項1に記載の機能部品。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の機能部品を前記照明器具に取り付けて成る、照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明器具に取り付けられる機能部品及びその機能部品を備えた照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に開示されているような照明器具が知られている。この照明器具は、上開口部と下開口部を有する支柱枠組の内部に、光源ユニットを固定した構成である。支柱枠組は、上開口部から下開口部に渡って配置された主支柱部材と、主支柱部材を連結したガード部材と、を組み合わせて構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されているような照明器具では、例えば人感センサ、照度センサ、非常灯ユニット又は無線ユニットのような機能部品を必要に応じて後から取り付ける場合がある。照明器具に機能部品を取り付ける手段として、例えば照明器具と、機能部品とを、ねじ等の締結部材で接合することが考えられる。しかし、照明器具の支柱枠組などに締結部材を通すための挿入孔を形成すると、支柱枠組の強度が低下してしまう虞がある。また、照明器具の支柱枠組に挿入孔を形成するための孔加工を行う手間も要するため、作業者にとって負担が大きいものとなる。
【0005】
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、照明器具に安定させて取り付けることができる、機能部品及びその機能部品を備えた照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る機能部品は、光源と、前記光源の外周側に設けられた外周壁と、を備えた照明器具に取り付けられる機能部品であって、前記外周壁の外側に向かって突き出すように設けられた保持部を有しており、前記外周壁に取り付けられる固定部材と、機能を実現するための部品を内部に収容するように箱状に形成され、前記固定部材に固定されるケース部材と、を備え、前記ケース部材は、一面に前記部品の一部を露出させる開口部が形成され、前記保持部に底面が当接して保持されるケースボトム部を有し、前記保持部は、前記外周壁に対してスライドさせた前記ケース部材の底面に当接して、前記ケース部材を目標の位置で保持するものである。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、上記構成を有しているため、機能部品を照明器具に安定させて取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係る機能部品を備えた照明装置を示した斜視図である。
【
図2】実施の形態1に係る機能部品を備えた照明装置を示した正面図である。
【
図3】実施の形態1に係る機能部品を備えた照明装置であって、照明器具から機能部品を取り外した状態を拡大して示した斜視図である。
【
図4】実施の形態1に係る機能部品を取り付ける照明器具の分解斜視図である。
【
図5】実施の形態1に係る機能部品の分解斜視図である。
【
図6】実施の形態1に係る機能部品であって、照明器具に取り付けた状態の縦断面図である。
【
図7】実施の形態1に係る機能部品の第二固定部材を示した斜視図である。
【
図8】実施の形態1に係る機能部品を照明器具に取り付ける要領を示した説明図である。
【
図9】実施の形態1に係る機能部品を照明器具に取り付ける要領を示した説明図である。
【
図10】実施の形態1に係る機能部品を照明器具に取り付ける要領を示した説明図である。
【
図11】実施の形態1に係る機能部品を照明器具に取り付けた状態を示した斜視図である。
【
図12】実施の形態2に係る機能部品の分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本開示に係る機能部品及びその機能部品を備えた照明装置の実施の形態について説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付して、その説明を適宜省略又は簡略化する。また、各図に記載の構成について、その形状、大きさ、及び配置等は、本開示の範囲内で適宜変更することができる。
【0010】
実施の形態1.
実施の形態1に係る機能部品2は、照明器具1に設けた支持機構14を介して該照明器具1に取り付けられて照明装置100を構成するものである。先ずは、照明器具1の構成を、
図1~
図4に基づいて説明する。
図1は、実施の形態1に係る機能部品を備えた照明装置を示した斜視図である。
図2は、実施の形態1に係る機能部品を備えた照明装置を示した正面図である。
図3は、実施の形態1に係る機能部品を備えた照明装置であって、照明器具から機能部品を取り外した状態を拡大して示した外観斜視図である。
図4は、実施の形態1に係る機能部品を取り付ける照明器具の分解斜視図である。照明器具1は、
図1~
図4に示すように、アーム10と、電源ユニット11と、天板12と、支柱枠組13と、光源ユニット15と、カバー部材18と、を有している。
【0011】
アーム10は、照明器具1を天井又は梁に取り付けるものである。アーム10は、略U字形状であり、両端部が支柱枠組13の両側面の中央に回動自在に取り付けられている。
【0012】
電源ユニット11は、六面体の箱状の金属製筐体の内部に、光源ユニット15へ電力を供給するための電源回路を有した構成である。
【0013】
天板12は、上面中央に電源ユニット11を載せて電源ユニット11を固定するものである。天板12は、支柱枠組13の上面に固定されており、光源ユニット15の上面を覆っている。天板12は、金属板で構成されている。
【0014】
支柱枠組13は、光源ユニット15を収納するものである。支柱枠組13は、主支柱部材13aと、中間支柱部材13bと、ガード部材13cと、を略直方体形状となるように組み合わせて柵状の外側面を形成した構成である。支柱枠組13は、上開口部が天板12で覆われ、下開口部がカバー部材18によって覆われている。主支柱部材13a、中間支柱部材13b及びガード部材13cは、それぞれ金属板で構成されている。
【0015】
主支柱部材13aは、金属板を略直角に折り曲げてL字状に形成された構成であり、支柱枠組13の四隅に配置されている。
【0016】
中間支柱部材13bは、支柱枠組13の長辺部分にて隣接する主支柱部材13aの間において、主支柱部材13aと平行させて設けられている。中間支柱部材13bには、機能部品2を取り付けるための支持機構14が設けられている。この支持機構14は、中間支柱部材13bの左右側縁から主支柱部材13a側に向かって突き出す一対の凸部14aと、該凸部14aの上方に設けられ、第一固定部材4を差し込むための凹部14bとで構成されている。
【0017】
ガード部材13cは、隣接する主支柱部材13aを連結するものである。ガード部材13cは、主支柱部材13a及び中間支柱部材13bとネジ接合されている。なお、
図1に示すように、支柱枠組13の長辺部分におけるガード部材13cは、機能部品2を取り付ける際に取り外される場合がある。
【0018】
光源ユニット15は、支柱枠組13の内部に配置されて固定され、電源ユニット11から電力の供給を受けて光源を発光させるものである。光源ユニット15は、ヒートシンク16と、ヒートシンク16の下面に配置されたLED基板17と、を有している。ヒートシンク16は、矩形状の放熱板16aと、放熱板16aから立設された複数の放熱フィン16bと、を有している。放熱板16aは、支柱枠組13と略同一の平面形状で構成され、上面の外周縁に上方に向かって立ち上がる外周壁16cが設けられている。LED基板17は、一例として6個のLED17aを配列した構成である。LED17aは、放熱フィン16bの直下に配置されている。
【0019】
カバー部材18は、支柱枠組13にネジ接合等で固定され、光源ユニット15の底面を覆っている。カバー部材18は、例えば合成樹脂製である。
【0020】
次に、実施の形態1に係る機能部品2の構成を、
図1~
図4を参照しつつ
図5~
図7に基づいて説明する。
図5は、実施の形態1に係る機能部品の分解斜視図である。
図6は、実施の形態1に係る機能部品であって、照明器具に取り付けた状態の縦断面図である。
図7は、実施の形態1に係る機能部品の第二固定部材を示した斜視図である。
図5に示した機能部品2は、一例として人感センサである。人感センサとは、人間の有無及び所在を検知するためのセンサである。人感センサから成る機能部品2は、
図1~
図3に示すように、外郭を形成するケース部材3と、ケース部材3に設けられた第一固定部材4と、照明器具1に取り付けられる第二固定部材5と、を備えている。
【0021】
ケース部材3は、
図5に示すように、下面に開口を有するケーストップ部30と、ケーストップ部30の開口を覆うケースボトム部31と、で構成されている。ケース部材3は、ケーストップ部30とケースボトム部31とを組み合わせて箱状に形成される。ケース部材3は、一例としてケーストップ部30に設けた爪部を、ケースボトム部31に設けた係止孔に掛け留めることにより組み合わされる。ケース部材3の内部には、センサ基板32とセンサ部材33とが収納されている。
【0022】
ケーストップ部30は、中間支柱部材13bに当接させる当接面部30aと、当接面部30aの上端縁から下面に向かって湾曲する湾曲面30bと、を有している。湾曲面30bは、ケース部材3の背面側を形成するものであり、不要な部分を省略して小型化するための形状である。但し、ケーストップ部30は、略長方形状とした構成でもよいし、湾曲面30bを傾斜面としてもよい。
【0023】
ケーストップ部30は、上面に電線19(ハーネス)を通すための電線孔30cが形成されている。電線19は、一端がケース部材3の内部に配置したセンサ基板32に接続され、他端が照明器具1の電源ユニット11に接続されている。電線19の一端は、
図6に示すように、ケーストップ部30の内部において、インシュロック19bで張力止めされて固定されている。一方、電線19の他端は、
図3に示すように、クリップ19cで張力止めされて電源ユニット11を構成する金属製筐体の上面に固定される。
図1~
図3に示すように、電線19と電源ユニット11とを接続した箇所は、コネクターカバー19aによって覆われて保護されている。コネクターカバー19aは、電源ユニット11の上面にネジ部材等の接合部材でしっかりと固定されている。なお、電線19は、アーム10の可動範囲を妨げないような長さとする。
【0024】
ケーストップ部30には、
図6に示すように、内面に上下方向に延びるリブ30dが4つ設けられている。リブ30dは、ケース部材3を補強する目的のほか、センサ基板32の上面側に当接して、該センサ基板32を固定するために設けられている。
【0025】
ケースボトム部31は、上面に開口を有する凹形状で構成されている。ケースボトム部31の底面には、内部に収容したセンサ部材33の受光部35を露出させるための開口部31aが4つ形成されている。また、ケースボトム部31の凹内部の四隅には、センサ基板32に形成された貫通孔32aに挿入されて、センサ基板32の下面側を固定するための基板支持部31bが3つ設けられている。
【0026】
センサ基板32は、板面がケース部材3の底面と対向するように、ケース部材3の内部に配置されている。センサ基板32は、電線19を接続するためのコネクタ36と、センサ部材33とが、ケース部材3の底面に位置するように実装されており、センサ部材33からの信号を取得して処理するセンサ回路を有するものである。センサ基板32は、ケーストップ部30のリブ30dとケースボトム部31の基板支持部31bとで固定されている。
【0027】
センサ部材33は、センサ基板32に取り付けられるセンサースペーサ34と、該センサースペーサ34によって共通に支持された4つの受光部35と、で構成されている。受光部35は、センサースペーサ34に支持された一方が、センサ基板32に接続されている。また、受光部35は、ケースボトム部31に設けた開口部31aから一部が外部へ露出している。
【0028】
第一固定部材4は、支持機構14にスライドさせて組み付けられるものである。第一固定部材4は、照明器具1に取り付けらえるケース部材3の当接面部30aに間隔をあけて設けられた一対の係合部40と、係合部40の下端に設けられた接合部41と、で構成されている。
【0029】
係合部40は、支持機構14に向かって突き出し、突き出した端部を内方に屈曲させた形状を成し、ケーストップ部30の当接面部30aの高さ方向に沿って縦長に形成されている。係合部40は、支持機構14の凸部14aを両側から挟み付けるようにスライドさせて組み付けられる。
【0030】
接合部41は、支持機構14にスライドさせて組み付けられた第一固定部材4を第二固定部材5に接合するために設けられている。接合部41は、貫通孔41aを有する平面部と、平面部の一端縁から下方に向かって屈曲した垂直面部とでL字状に構成されている。
【0031】
第二固定部材5は、
図3及び
図6に示すように、ケース部材3を照明器具1に取り付ける際に、放熱板16aの外周壁16cに取り付けられる。第二固定部材5は、
図7に示すように、ケース部材3の当接面部30aが当接する垂直面部50と、垂直面部50の上端縁から照明器具1側に向かって屈曲した水平面部51と、水平面部51の両端に設けられ、放熱板16aに掛け留める2つのフック部52と、を有している。また、第二固定部材5は、垂直面部50の下端縁からケース部材3側に向かって突き出し、ケース部材3の底面に当接して、ケース部材3を目標の位置で保持する保持部53を有している。なお、第二固定部材5は、保持部53を設けることが望ましいが、保持部53を設けない構成でもよい。
【0032】
垂直面部50は、
図6に示すように、中間支柱部材13bの下方に配置されて、中間支柱部材13bと共にケース部材3の当接面部30aが当接される。水平面部51は、
図6に示すように、中間支柱部材13bの下端を内方に屈曲させた屈曲面に当接される。
【0033】
フック部52は、ケース部材3の横幅寸法と略同程度の間隔をあけて設けられている。左右のフック部52の間にケース部材3をスライドさせて嵌め込むためである。フック部52は、中間支柱部材13bを挟んで左右両側に位置するように、放熱板16aの外周壁16cに取り付けられる。各フック部52には、第一固定部材4の接合部41と接合するために、ネジ等の締結部材6の貫通孔52aが形成されている。
【0034】
保持部53は、センサ基板32に実装されたコネクタ36と対向するように設けられている。上記したように、センサ基板32には、ケースボトム部31の底面に設けた開口部31aから受光部35が外部へ露出するセンサ部材33を有している。そのため、保持部53は、受光部35を避けた位置に設ける必要がある。ここで、ケース部材3の内部では、保持部53と対向する位置に空間が生じる。ケース部材3は、当該空間にコネクタ36を配置することで内部を有効活用することができ、ひいてはケース部材3を小型化して軽量化することに繋がる。
【0035】
次に、機能部品2を照明器具1に取り付けるための手順を、
図8~
図11に基づいて説明する。
図8~
図10は、実施の形態1に係る機能部品を照明器具に取り付ける要領を示した説明図である。
図11は、実施の形態1に係る機能部品を照明器具に取り付けた状態を示した斜視図である。
【0036】
先ず、機能部品2は、
図8に示すように、第二固定部材5を照明器具1の放熱板16aに取り付ける。第二固定部材5は、2つのフック部52を放熱板16aの外周壁16cに掛け留めて取り付けられる。フック部52を放熱板16aの外周壁16cに掛け留める作業は、
図9に示すように、第二固定部材5を斜めに傾けつつ、フック部52を放熱板16aの内側に差し込んだ後、傾けた状態の第二固定部材5を、
図6に示す元の状態に戻すことで行われる。
【0037】
次に、
図10に示すように、ケース部材3の当接面部30aを中間支柱部材13bに当てがい、第一固定部材4の係合部40を支持機構14の凹部14bに差し込み、第一固定部材4を下方にスライドさせて係合部40を凸部14aに組み合わせる。第一固定部材4は、ケース部材3の底面が第二固定部材5の保持部53に突き当たるまで下方にスライドさせる。
【0038】
そして、
図11に示すように、フック部52の貫通孔52aと、第一固定部材4の接合部41の貫通孔41aとに、締結部材6を共通に挿入して締結する。締結部材6は、ねじ孔とした貫通孔41a及び52aにねじ部材をねじ込む構成でもよいし、ボルトとナットによって締結してもよい。以上により、機能部品2が照明器具1に取り付けられて照明装置100が完成する。
【0039】
なお、
図2に示すように、機能部品2は、ケースボトム部31から露出した受光部35が、カバー部材18の底面よりも上方となるように照明器具1に取り付けられる。照明装置100を仮置きした際に、受光部35が仮置きした場所と接触して損傷することを防止するためである。
【0040】
上述したように、実施の形態1係る機能部品2では、内部にセンサ基板32を収納したケース部材3と、ケース部材3に設けられ、支持機構14にスライドさせて組み付けられる第一固定部材4と、照明器具1に取り付けられ、支持機構14にスライドさせて組み付けられた第一固定部材4と接合されて、第一固定部材4のスライド方向の移動を規制する第二固定部材5と、備えている。よって、機能部品2は、照明器具1に設けられた支持機構14に第一固定部材4をスライドさせて組み付け、照明器具1に取り付けられた第二固定部材5に第一固定部材4を接合する構成なので、照明器具1に締結部材を通すための挿入孔を形成することなく取り付けることができ、支柱枠組13の強度を維持することができる。
【0041】
また、第二固定部材5は、第一固定部材4をスライドさせたケース部材3の底面に当接して、ケース部材3を目標の位置で保持する保持部53を有している。したがって、機能部品2は、照明器具1に取り付けた際に、ケース部材3を安定させて保持することができる。また、機能部品2は、保持部53がケースボトム部31の底面で当接することで、ケース部材3の落下を防ぐとともに、ケーストップ部30からケースボトム部31が外れたとしても、保持部53が保持して落下を防止できる。
【0042】
また、センサ基板32には、センサ部材33とコネクタ36とが保持部53で保持されるケース部材3の底面に位置するように実装されている。そして、センサ部材33は、ケース部材3の底面から一部(受光部35)が露出するように設けられている。保持部53は、露出したセンサ部材33を避けて、コネクタ36と対向するように設けられている。したがって、機能部品2は、保持部53が露出したセンサ部材33を避けることによって生じた空間にコネクタ36を配置した構成なので、当該空間を有効活用することができ、ケース部材3を小型化して軽量化することができる。
【0043】
実施の形態2.
次に、実施の形態2に係る機能部品を
図12に基づいて説明する。
図12は、実施の形態2に係る機能部品の分解斜視図である。なお、実施の形態1で説明した機能部品と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を適宜省略する。
【0044】
実施の形態2に係る機能部品2は、ケース部材3と第一固定部材7とを別部材で構成したことを特徴としている。第一固定部材7は、ケーストップ部30の当接面部30aに取り付けられる。第一固定部材7は、中間支柱部材13bに当接させる平板部70と、平板部70の左右の両端縁に沿って設けられた一対の係合部71と、係合部71の下端に設けられた接合部72と、で構成されている。
【0045】
平板部70には、ケース部材3に向かって窪ませた第一凹部70aが形成されている。第一凹部70aには、ネジ部材8の軸部を通すためのネジ孔80が高さ方向に2つ形成されている。また、第一凹部70aには、上下のネジ孔80の中間に、貫通孔81が形成されている。一方、ケーストップ部30の当接面部30aには、第一凹部70aが嵌め込まれる第二凹部70bが形成されている。第二凹部70bには、ネジ孔80と共通する位置に、ネジ孔82が形成されている。また、第二凹部70bには、貫通孔81と共通する位置に突起部83が形成されている。第一固定部材7は、第一凹部70aが第二凹部70bに嵌るように、平板部70をケーストップ部30の当接面部30aに当てがい、貫通孔81に突起部83を嵌め込んで位置決めした後、ネジ孔80及び82にネジ部材8を共通に通してネジ込むことで、ケーストップ部30に取り付けられる。
【0046】
係合部71は、支持機構14に向かって突き出し、突き出した端部を内方に屈曲させた形状を成し、平板部70の高さ方向に沿って縦長に形成されている。係合部71は、支持機構14の凸部14aを両側から挟み付けるようにスライドさせて組み付けられる。
【0047】
接合部72は、支持機構14にスライドさせて組み付けられた第一固定部材7を第二固定部材5に接合するために設けられている。接合部72は、ネジ部材等の締結部材を通すための貫通孔72aを有する平面部と、平面部の一端縁から上方に向かって屈曲した垂直面部とでL字状に構成されている。
【0048】
上記したように、実施の形態2に係る機能部品は、ケース部材3と第一固定部材7とを別部材で構成したので、構造の異なる支持機構14であっても、適合する第一固定部材7に取り替えて使用することができ、ケース部材3の形状を変更する必要がないため、使い勝手に優れている。また、例えば第一固定部材7が破損等した場合であっても、新しい第一固定部材7と交換すればよいので、維持管理が容易であり、経済的となる。
【0049】
以上に、本開示に係る機能部品2及び照明装置100を実施の形態に基づいて説明したが、機能部品2及び照明装置100は、上述した実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば、機能部品2は、一例として人感センサとした構成を示したが、これに限定されない。機能部品2は、例えば照度センサ、非常灯ユニット又は無線ユニット等でもよい。また、支持機構14の上記構成は一例であって、第一固定部材4をスライドさせて組み付けることができれば、他の構成でもよい。また、詳細に図示することは省略したが、機能部品2は、照明器具1との間に高さを変化させる機構或いは左右方向に回転させることができる機構を付加して、センサの検知範囲を可変できる構成としてもよい。要するに、いわゆる当業者が必要に応じてなす種々なる変更、応用、利用の範囲をも本開示の要旨(技術的範囲)に含むことを念のため申し添える。
【符号の説明】
【0050】
1 照明器具、2 機能部品、3 ケース部材、4 第一固定部材、5 第二固定部材、6 締結部材、7 第一固定部材、8 ネジ部材、10 アーム、11 電源ユニット、12 天板、13 支柱枠組、13a 主支柱部材、13b 中間支柱部材、13c ガード部材、14 支持機構、14a 凸部、14b 凹部、15 光源ユニット、16 ヒートシンク、16a 放熱板、16b 放熱フィン、16c 外周壁、17 LED基板、17a LED、18 カバー部材、19 電線、19a コネクターカバー、19b インシュロック、19c クリップ、30 ケーストップ部、30a 当接面部、30b 湾曲面、30c 電線孔、30d リブ、31 ケースボトム部、31a 開口部、31b 基板支持部、32 センサ基板、32a 貫通孔、33 センサ部材、34 センサースペーサ、35 受光部、36 コネクタ、40 係合部、41 接合部、41a 貫通孔、50 垂直面部、51 水平面部、52 フック部、52a 貫通孔、53 保持部、70 平板部、70a 第一凹部、70b 第二凹部、71 係合部、72 接合部、72a 貫通孔、80 ネジ孔、81 貫通孔、82 ネジ孔、83 突起部、100 照明装置。