(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-26
(45)【発行日】2024-10-04
(54)【発明の名称】津波防御三段壁浮上システム。
(51)【国際特許分類】
E02B 3/04 20060101AFI20240927BHJP
【FI】
E02B3/04
(21)【出願番号】P 2023190412
(22)【出願日】2023-10-13
【審査請求日】2024-04-15
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517222100
【氏名又は名称】野中 清隆
(72)【発明者】
【氏名】野中 清隆
【審査官】山口 剛
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-105106(JP,A)
【文献】特開2013-122115(JP,A)
【文献】特開2015-212505(JP,A)
【文献】特表2023-528109(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0010298(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02B 3/04 - 3/14
E02B 7/20 - 7/54
(57)【特許請求の範囲】
【請求項3】
4つの鉄筋ブロック(19.20.21.22)を備え、4つの鉄筋ブロック(19.20.21.22)は、上部に本体基礎部が嵌まる埋め込み溝(35.36.37.38)と、上下に貫通する海底固定穴(27.28.29.30)と、津波防御三段浮上システムの側面に凸部(23.26)と、防御三段浮上システムの側面の他方側面に凹部(24.25)と、を有しており、4つの鉄筋ブロック(19.20.21.22)が、津波防御三段浮上システムの底部四隅に対応して設置され、凸部(23.26)及び凹部(24.25)は、防御三段浮上システムを増設する際に、隣り合う一方の防御三段浮上システムにおける凸部又は凹部と他方の防御三段浮上システムにおける凸部又は凹部とが嵌合するように構成されている。請求項1又は請求項2に記載の防御三段浮上システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は津波の防御並び上昇を制御する津波防御三段壁浮上ステムに関する。
(以下、防御三段壁と言う)
【背景技術】
【0002】
過去に於ける津波防止は下記[特許文献1]の防波堤らが主力に成り、津波による人命や社会資産などの被害を防止すべく多様な防波機能らが開発されているが、防波堤が恒久的に設置される構造物で有る以上、海岸周辺の景観や生活環境に懸念を与える場合も有る事から、津波や高潮の発生時に出現し、防御を開始出来る発明が不可欠とされ、引き潮時も津波海面に従い海面下に格納される事が可能な防波堤の提供が望まれている。
【先行技術文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1は[第3図]に見られる様に従来の防潮堤に高い構造物を設置し海流を巻き上げる構成だが、高い防潮堤では沿岸の景観を損ない退潮時に影響を受ける恐れがあり、また津波の先端波を巻き上げた海流の落下による海面衝突での津波の制御は、上昇する津波に対し持続的効果は難しいなど疑問視される部分もある。
【0005】
本発明の防御三段壁は沖合い海面下(5m--6m)に敷設するが、時速(30)km程とされる津波速度に対し、75℃傾斜の防御三段壁が(8m)程立ち上がり防御を開始すれば、L1程の津波なら津波警報が鳴り住民が避難する時間の猶予に成り、仮に津波が防御壁を超ても高さは低く、地域の河川津波などで、人命及び社会資産の損害を最小限に喰い止める事が出来る、津波の防御と上昇を制御する、津波防御三段壁浮上システムを提供する事に有る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、前記の課題を解決する為に構成され、防御三段壁(1 2 3)の先端部に発泡スチロールを密閉した浮上タンク(1A 2A 3A)が、津波発生と同時に浮上し防御を開始するが、先端波を巻き込む第I壁内の補強加速板(39)と第2壁.第3壁で落下させる構成。防御三段壁の高さが異なる三段波に分断して巻き込みと落下させた海流を、第1壁と防御壁前反り下の第2壁下と第3壁下の開口部(40)の本体基礎床部(14)上で三段波の落下を合流させ強力な逆海流を起こす構成。合流し加速した(W10mXH3m)の巨大な逆海流を、後続の海底津波に衝突させて減速減圧を図る構成。浅い海底(5m-6m)で大量の気泡を含む巨大な逆海流の衝突圧力は、必然的に急速な上昇海流を創り、後方の海底津波の抵抗海流に成り上昇するが、海底津波本体の強い先端波が続く限り循環海流を起こす構成で有り、津波の防御と上昇を制御する津波防御三段壁浮上システム。
【0007】
海底に敷設する鉄筋ブロック(19 20 21 22)は左右増設スパンを繋ぐ凹凸部(23 24 25 26)と本体基礎部(15 16 17 18)を埋め込み溝の(35 36 37 38)に固定。固定穴の(27 28 29 30)で海底岩盤にパイルを打ち込み固定。本体基礎床部下の補強部(14a)で補強した本体基礎床部(14)と本体傾斜機関部の左側面(12)と右側面(13)の第I壁(1d=1h).第2壁(2d=2h).第3壁(3d=3h).の左右可動主軸の(1B-1C).(2B-2C).(3B-3C)により防御三段壁は立ち上がり防御する構成。本体基礎機関後部防御壁(41)を主力に上記防御三段壁(1 2 3)左右側面の75℃傾斜の防御壁三段連結補強軸(44)と(45)で強化し、更に防御壁(1)の可動軸軸締結上部(1D 1E 1F 1G 1H)と前記防御壁(2)の可動床軸締結下部(2d 2e 2f 2g 2h)を斜め下に化学繊維強化ロープ又は屈折板状(43)で連結。以下同様に防御壁(2)の主軸締結上部(2D 2E 2F 2G 2H)と防御壁(3)の可動床軸締結下部(3d 3e 3f 3g 3h)を連結し、防御壁(3)の主軸締結上部(3D 3E 3F 3G 3H)と締結穴(4a 4b 4c 4d 4e)に締結し強化する。更に前記防御壁三段上部の6本(5-5A.6-6A.7-7A.)を加え強化し、総数(30)本で強化し総重量(約130t)で津波に対抗し防御と上昇を制御する津波防御三段壁浮上システム。
【発明の効果】
【0008】
本発明の海側に75℃傾斜する津波防御三段壁浮上システムは海面下に敷設し防御三段壁(1 2 3)先端部の耐水性発泡スチロールを密閉した浮上タンク(1A 2A 3A)が津波発生と同時に浮上し防御を開始する構成。浮上開始の初期は防御三段壁の第1壁(W10mX8m)第2壁(W10mX7m)第3壁(W10mX6m)が高さで防御するが、後方津波に押され津波海面が上昇する先端波は防御三段壁に前進を遮断され、激突する海流を75℃傾斜により本格的に防御三段壁に巻き込み落下させる構成。前記防御三段壁で分断した巻き込み落下する海流圧力を第(1)壁と防御壁前反り下の第(2)壁下と第(3)壁下の開口部(40)の本体基礎床部(14)上で三段波を合流させた巨力な逆海流(W10mXH3m)を起こす構成。
【0009】
巻き込みと落下と合流で起こした逆海流を水深(5m--6m)の浅い海底で(W10mXH3m)の巨大な逆海流を、後続の海底津波に衝突させ持続力の減速減圧を図る構成、大量の泡を含む逆海流の衝突圧力は、必然的に急速な上昇海流を創り、後方津波の抵抗海流と成り上昇する。合流海面で更に後方津波に押される先端波を連続的に防御三段壁に巻き込みと落下の合流を衝突させるが防御三段壁の75℃傾斜効果は先端波の衝撃緩和と巻き込みは、海底津波の強い先端波が続く限り循環海流を作る構成を特徴とする。津波の防御と上昇を制御する津波防御三段壁浮上システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】 海底に格納される水平な正面図(
図1-1)と背面図(
図1-2)で有る。
【
図2】 海底に敷設された防御壁左右三段連結補強軸と右側面図(
図2-1)と左側面図(
図2-2)
【
図3】 上下の構成を示す平面図(
図3-1)と底面図(
図3-2)で有る。
【
図4】 本発明に関わる使用状態を示す参考図(
図4-1と
図4-2)で有る。
【発明を実地するための形態】
【0011】
図4は、本発明の津波防御傾斜三段壁浮上システムの使用状態を示す参考図で有る。防御三段壁は本体左右側面傾斜機関部(12)(13)の可動主軸締結下部の第1壁(1d=1h)第2壁(2d=2h)第3壁(3d=3h)より立ち上る構成。浮上タンク(1A 2A 3A)を持つ防御三段壁は沖合い(5m-6m)に敷設し津波発生と同時に浮上し防御するが、津波の上昇に合わせ防御三段壁の高さ(8m--7m--6m)の傾斜角度が75℃上れば、本格的な海流の巻き込みと三段波の落下を基礎床部(14)上で合流させる構成.本体基礎床部(14)の(W10mxD10m)上で合流し起した(W10mXH3m)の巨大な逆海流を、後方の海底津波に衝突させ減速減圧を図る構成。浅い(5m-6m)の海底で大量の気泡を含む逆海流の衝突圧力は、必然的に急速な上昇海流を起こし、後方津波の抵抗海流と成り上昇する。合流した海面で後方の津波に押される先端波を連続的に防御三段壁に巻き込みと落下と逆海流の衝突による津波の防御と自然的な循環海流で上昇を制御する津波防御三段壁浮上システム。
【0012】
従来、逆海流を起こし海底津波に衝突させて上昇海流を作り防御と自然的な循環制御の前例は散見しないが、本発明では海側に75℃傾斜を持つ防御壁三段別の高さの違いが、先端波を抵抗なく効率よく巻き込み海流を落下し合流させて巨大な逆海流を創る構成で有る。防御三段壁本体の海底敷設は船舶の通行など水深と周辺環境による構造体規模の変化でも機能に影響は無く、仮に防御壁本体がカーボン製で有れば鋼鉄の10倍の強度に軽量な特性は、防御壁先端部の浮上用タンクは必要無く、防御三段壁本体の長大化も可能に成り簡易性を含め抜群の応用価値が有る。その上で大量の鋼板の需要は鉄鋼産業界への貢献と将来的に魚類産卵場に成ればと期待する構造体。
【符号の説明】
【0013】
別紙に記載する。
【符号の説明】
【0014】
1 第1防御壁
1A 浮上タンク
1B 防御壁可動主軸
1C 防御壁可動主軸
1D 1H 可動軸締結上部
1E.1F.1G. タンク下補強軸締結上部
1d.1h. 可動主軸締結下部 1e.1f.1g.可動床軸締結下部
2 第2防御壁
2A 浮上タンク
2B 防御壁可動主軸
2C 防御壁可動主軸
2D.2H. 可動軸締結上部
2E.2F.2G. タンク下補強軸締結上部
2d.2h. 可動主軸締結下部 2e.2f.2g. 可動床軸締結下部
3 第3防御壁
3A 浮上タンク
3B. 防御壁可動主軸
3C. 防御壁可動主軸 x
3D.3H. 可動軸締結上部
3E.3F.3G. タンク下補強軸締結上部
3d.3h 可動主軸締結下部 3e.3f.3g. 可動床軸締結下部
4a.4b.4c.4d.4e 締結穴
5-5A.6-6A.7-7A. 防御壁上部 1 2 3 上下連結
8.9. 左右スパン上部連結壁
10 11 左右スパン下部連結壁
12 13 本体左右側面傾斜機関部
14 本体基礎床部 14a 床下補強部
15 16 17 18 本体基礎部
19 20 21 22 鉄筋ブロック
23 24 25 26 海底ブロック差し込み凹凸部
27 28 29 30 海底岩盤パイル打ち込み穴
31 32 33 34 海底ブロック作業吊り上げフック
35 36 37 38 本体基礎部埋め込み溝
39 補強加速板
40 防御壁前反り下 第2壁下と第3壁下 の開口部
41 本体基礎機関部後防御壁
42 左右スパン本体連結 ボルト
43 科学繊維強化ロープ、折板状ストッパー
44 左側面 1 2 3 壁三段連結補強軸
45 右側面 1 2 3 壁三段連結補強軸
【要約】 (修正有)
【課題】津波の先端波を三段に分断し落下と合流と衝突による海底津波の持続力の減速減圧を図り、連続的な衝突圧が上昇する循環海流を創り、津波の防御と上昇を制御し被害を最小限に止める津波防御三段壁浮上システムを提供する。
【解決手段】先端波の津波衝撃の緩和と巻き込み角度に適合し、海面下に敷設する防御三段壁1、2、3の先端部に、耐水性の発泡スチロールを密閉した浮上タンク1A、2A、3Aを有し、津波先端波を捉え同時に浮上することで先端波を防御三段壁で分断し、第I壁内部の補強加速板39と第2壁.第3壁で落下させ防御を開始することから構成される。
【選択図】
図4-1