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▶ ライカ ビオズュステムス ヌスロッホ ゲーエムベーハーの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-26
(45)【発行日】2024-10-04
(54)【発明の名称】組織処理装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 1/28 20060101AFI20240927BHJP
   G01N 1/31 20060101ALI20240927BHJP
   G01N 1/36 20060101ALI20240927BHJP
   G01N 1/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
G01N1/28 J
G01N1/31
G01N1/36
G01N1/00 101X
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023503512
(86)(22)【出願日】2020-07-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-31
(86)【国際出願番号】 CN2020106114
(87)【国際公開番号】W WO2022021288
(87)【国際公開日】2022-02-03
【審査請求日】2023-05-19
(73)【特許権者】
【識別番号】500113648
【氏名又は名称】ライカ ビオズュステムス ヌスロッホ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】リウ、ビン
(72)【発明者】
【氏名】チェン、チー
【審査官】中村 圭伸
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/036760(WO,A1)
【文献】特表2020-531804(JP,A)
【文献】特開2000-346767(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0055777(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 1/00 - 1/44
G01N 33/48 - 33/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1レトルトと、
第2レトルトと、
第1レトルト及び第2レトルトに対して流体的にカップル化される複数の試薬ボトルと、
第1レトルト及び第2レトルトに対して流体的にカップル化される複数の浸潤バスと、
第1レトルト、第2レトルト、複数の試薬ボトル及び複数の浸潤バスに対して流体的にカップル化される圧力生成アッセンブリと、ここで、圧力生成アッセンブリは、それぞれのレトルトの中へ又はそれぞれのレトルトから試薬又は浸潤材料を引き入れるか又は吸い出すために第1レトルト及び第2レトルトの少なくとも1つ内に陽圧又は陰圧をもたらし、
第1及び第2レトルトを複数の試薬ボトルに対して流体的にカップル化するとともに、複数の試薬ボトルの1つを第1及び第2レトルトに対して選択的に連通する回転バルブと、
を含む組織処理装置であって、
前記組織処理装置が第1トラップボトル及び第2トラップボトルを更に含み、第1トラップボトルが第1レトルトと圧力生成アッセンブリとの間で流体的にカップル化され、第2トラップボトルが第2レトルトと圧力生成アッセンブリとの間で流体的にカップル化され、第1トラップボトルが第1レトルトからの試薬蒸気又は浸潤材料蒸気を凝縮し、そして第2トラップボトルが第2レトルトからの試薬蒸気又は浸潤材料蒸気を凝縮する、
組織処理装置。
【請求項2】
凝縮物ボトルを更に含み、当該凝縮物ボトルが第1及び第2トラップボトルに対して流体的にカップル化されるとともに、第1及び第2トラップボトルからの凝縮液を収集する、請求項1に記載の組織処理装置。
【請求項3】
第1凝縮液バルブ及び第2凝縮液バルブを更に含み、第1凝縮液バルブが第1トラップボトルと凝縮物ボトルとの間で流体的にカップル化されるとともに第1トラップボトルを凝縮物ボトルに対して選択的に連通し、第2凝縮液バルブが第2トラップボトルと凝縮物ボトルとの間で流体的にカップル化されるとともに、第2トラップボトルを凝縮物ボトルに対して選択的に連通する、請求項2に記載の組織処理装置。
【請求項4】
第3トラップボトルを更に含み、当該第3トラップボトルが複数の浸潤バスと圧力生成アッセンブリとの間で流体的にカップル化され、当該第3トラップボトルが複数の浸潤バスからの浸潤材料蒸気を凝縮する、請求項2又は3に記載の組織処理装置。
【請求項5】
第3凝縮液バルブを更に含み、当該第3凝縮液バルブが第3トラップボトルと凝縮物ボトルとの間で流体的にカップル化されるとともに、第3トラップボトルを凝縮物ボトルに対して選択的に連通する、請求項4に記載の組織処理装置。
【請求項6】
エアマニホールドを更に含み、当該エアマニホールドが大気に対して流体連通状態にあり、圧力生成アッセンブリ、複数の試薬ボトル、複数の浸潤バス及び凝縮物ボトルがエアマニホールドに対して流体的にカップル化され、エアマニホールドが水平方向に対して傾斜しており、エアマニホールドの最も高い位置のポートが大気に対してカップル化され、そしてエアマニホールドの最も低い位置のポートが凝縮物ボトルに対してカップル化される、請求項1~5のいずれか1項に記載の組織処理装置。
【請求項7】
バルブマニホールドを更に含み、当該バルブマニホールドが第1及び第2レトルトを回転バルブに対して流体的にカップル化するとともに、回転バルブによって選択された複数の試薬ボトルの1つを第1及び第2レトルトの内の1つに対して選択的に連通する、請求項1~6のいずれか1項に記載の組織処理装置。
【請求項8】
パージバルブを更に含み、当該パージバルブがバルブマニホールドと圧力生成アッセンブリとの間で流体的にカップル化されるとともに、バルブマニホールドを圧力生成アッセンブリに対して選択的に連通する、請求項7に記載の組織処理装置。
【請求項9】
前記パージバルブがバルブマニホールドに組み込まれる、請求項8に記載の組織処理装置。
【請求項10】
クリアリングバッファを更に含み、当該クリアリングバッファがパージバルブとバルブマニホールドとの間で流体的にカップル化されるとともに、圧力生成アッセンブリによってもたらされた陽圧又は陰圧の下で複数の試薬ボトルから又は複数の試薬ボトルの中へクリアリング試薬を引き入れるか又は吸い出す、請求項8に記載の組織処理装置。
【請求項11】
第1濃度メータ及び第2濃度メータを更に含み、第1濃度メータがバルブマニホールドと第1レトルトとの間で流体的にカップル化され、第2濃度メータがバルブマニホールドと第2レトルトとの間で流体的にカップル化され、第1及び第2濃度メータが第1及び第2レトルトのそれぞれへ移される試薬の濃度を検出する、請求項7~10のいずれか1項に記載の組織処理装置。
【請求項12】
第1圧力センサ、第1リリーフバルブ、第2圧力センサ及び第2リリーフバルブを更に含み、
第1圧力センサ及び第1リリーフバルブが圧力生成アッセンブリと第1レトルトとの間に備えられ、第1圧力センサが圧力生成アッセンブリと第1レトルトとの間でカップル化される第1エアチューブにおける第1圧力を検出し、そして検出された圧力が安全閾値を超える時に圧力を開放するように第1リリーフバルブが開かれ、
第2圧力センサ及び第2リリーフバルブが圧力生成アッセンブリと第2レトルトとの間に備えられ、第2圧力センサが圧力生成アッセンブリと第2レトルトとの間にカップル化される第2エアチューブにおける第2圧力を検出し、検出された第2圧力が安全閾値を超える時に圧力を開放するように第2リリーフバルブが開かれる、
請求項1~11のいずれか1項に記載の組織処理装置。
【請求項13】
リモートコネクタを更に含み、リモートコネクタが回転バルブに対して流体的にカップル化され、リモートコンテナから試薬を引き入れるか又はリモートコンテナへ試薬を吸い出すために、リモートコンテナをカップル化するようにリモートコネクタが構成される、請求項1~12のいずれか1項に記載の組織処理装置。
【請求項14】
ドレインコネクタを更に含み、当該ドレインコネクタが複数の浸潤バスに対して流体的にカップル化され、浸潤材料をリモートコンテナへ吸い出すためにリモートコンテナをカップル化するようにドレインコネクタが構成される、請求項1~13のいずれか1項に記載の組織処理装置。
【請求項15】
炭素フィルタを更に含み、圧力生成アッセンブリが炭素フィルタを介して大気に対して流体的にカップル化され、炭素フィルタが試薬煙霧を外部へ濾し出す、請求項1~14のいずれか1項に記載の組織処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、組織処理技術の分野に、より具体的には組織処理装置に関連する。
【背景技術】
【0002】
組織学的な組織標本の調製は、生物学的な標本に対して化学溶液を反応させることを含む物理的なプロセスである。典型的には、バイオプシ及びオートプシからの組織サンプルなどの標本は、処理を必要とする。そのような処理の最終結果は、保存されており、パラフィンが浸潤しているサンプルである。一度組織がパラフィン内に包埋された状態になると、組織は安定であり、続いて包埋してミクロトームで切片化することができる。
【0003】
このプロセスは、典型的には、4つの異なるサブステップ:固定、脱水、クリアリング及び浸潤を含んでいる。
【0004】
固定は、細胞タンパク質を安定化する(stabilised)ためのプロセスであり、当該プロセスは通常は化学溶液を使用して実行される。良好な固定剤は、通常は、組織を収縮又は膨張のいずれもさせない流動体であり、より具体的には、組織の構成パーツを溶解しないが、細菌を殺しかつ酵素を不活性化する。最も一般的に使用される化学溶液はホルマリンである。
【0005】
組織標本処理の最終的な目的はパラフィン内に組織サンプルを浸潤することであり、水とパラフィンとが混和不可能であるため、固定ステップの後にサンプルを脱水しなければならない。これは、通常は、増加する濃度のアルコールに対して組織サンプルを供することによって達成される。
【0006】
パラフィンとアルコールとが混和不可能であるため、脱水の後に、組織サンプルはパラフィンを受容することが未だに不可能である。アルコール及びパラフィンの両方に対して混和可能になるように選択された化学溶液は、サンプルからアルコールをクリア(除去)することに使用される。最も一般的に使用される化学溶液はキシレンである。
【0007】
組織サンプル処理の第4のステップであり最終ステップは、通常はパラフィンワックスでサンプルを浸潤させることである。このステップにおいて、クリアリングされた組織サンプルはパラフィンの融解温度よりも数度高く加熱されたパラフィンの中に置かれる。組織が融解パラフィンで完全に浸潤されるように、残渣キシレンを除去するためにはパラフィンの数回の交換が必要とされ得る。
【0008】
組織処理の間に、組織処理装置のレトルト(複数)の中に試薬蒸気又は浸潤材料蒸気が生じ、組織処理装置のエアシステムの中に入り込み得る。それによってエアシステムの目詰まり及び異なる残渣試薬のクロスコンタミネーションを導き得る。これらは低い組織処理品質を導き得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】中国特許出願公開第110869733号
【発明の概要】
【0010】
本開示の実施形態(複数)は、関連技術分野に存在する少なくとも1つの課題を少なくともある程度解決することを目的とする。
【0011】
本開示の実施形態(複数)は組織処理装置を提供する。組織処理装置は、 第1レトルトと;第2レトルトと;第1レトルト及び第2レトルトに対して流体的にカップル化される複数の試薬ボトルと;第1レトルト及び第2レトルトに対して流体的にカップル化される複数の浸潤バスと;第1レトルト、第2レトルト、複数の試薬ボトル及び複数の浸潤バスに対して流体的にカップル化される圧力生成アッセンブリと、ここで圧力生成アッセンブリは、それぞれのレトルトの中へ又はそれぞれのレトルトから試薬又は浸潤材料を引き入れるか(draw)又は吸い出す(drain)ために第1レトルト及び第2レトルトの少なくとも1つ内に陽圧又は陰圧をもたらし;そして第1及び第2レトルトを複数の試薬ボトルに対して流体的にカップル化するとともに、複数の試薬ボトルの1つを第1及び第2レトルトに対して選択的に連通する回転バルブとを含み、組織処理装置は、第1トラップボトル及び第2トラップボトルを更に含み、第1トラップボトルが第1レトルトと圧力生成アッセンブリとの間で流体的にカップル化され、第2トラップボトルが第2レトルトと圧力生成アッセンブリとの間で流体的にカップル化され、第1トラップボトルが第1レトルトからの試薬蒸気又は浸潤材料蒸気を凝縮し、そして第2トラップボトルが第2レトルトからの試薬蒸気又は浸潤材料蒸気を凝縮する。
【0012】
組織処理装置において圧力生成アッセンブリと第1及び第2レトルトとの間で流体的にカップル化される第1及び第2トラップボトルを提供することにより、第1及び第2レトルトからの試薬蒸気又は浸潤材料蒸気を第1及び第2トラップボトルによって凝縮することができ、圧力生成アッセンブリと第1及び第2レトルトとの間でカップル化されるエアチューブの中に試薬蒸気又は浸潤材料蒸気が入り込むことが防止される。従って、異なる残渣試薬によってエアシステムがクロスコンタミネーションすることを防止でき、それによって組織処理の品質が改善する。更に、組織処理装置は単純な構造も有し、コスト面で低い。
【0013】
いくつかの実施形態において、組織処理装置は凝縮物ボトルを更に含み、当該凝縮物ボトルは第1及び第2トラップボトルに対して流体的にカップル化されるとともに、第1及び第2トラップボトルからの凝縮液を収集する。凝縮物ボトルが満杯の時には、凝縮物ボトルを組織処理装置からシンプルに取り出すことができ、第1及び第2トラップボトルの操作に影響を及ぼすことなく他の空の凝縮物ボトルと置き換えることができる。
【0014】
いくつかの実施形態において、組織処理装置は第1凝縮液バルブ及び第2凝縮液バルブを更に含み、第1凝縮液バルブは第1トラップボトルと凝縮物ボトルとの間で流体的にカップル化されるとともに第1トラップボトルを凝縮物ボトルに対して選択的に連通し、第2凝縮液バルブは第2トラップボトルと凝縮物ボトルとの間で流体的にカップル化されるとともに、第2トラップボトルを凝縮物ボトルに対して選択的に連通する。従って、組織処理の通常操作に影響を与えること無しに、第1及び第2トラップボトル内の凝縮液を必要条件(accrual requirements)に応じて凝縮物ボトルの中に吸い出されるように制御することができる。
【0015】
いくつかの実施形態において、組織処理装置は第3トラップボトルを更に含み、当該第3トラップボトルは複数の浸潤バスと圧力生成アッセンブリとの間で流体的にカップル化され、当該第3トラップボトルは複数の浸潤バスからの浸潤材料蒸気を凝縮する。つまり、複数の浸潤バスからの浸潤材料蒸気を第3トラップボトルによって凝縮することができ、圧力生成アッセンブリと複数の浸潤バスとの間でカップル化されるエアチューブの中に浸潤材料蒸気が入り込むことが防止される。
【0016】
いくつかの実施形態において、組織処理装置は第3凝縮液バルブを更に含み、当該第3凝縮液バルブは第3トラップボトルと凝縮物ボトルとの間で流体的にカップル化されるとともに、第3トラップボトルを凝縮物ボトルに対して選択的に連通する。つまり、組織処理の通常操作に影響を与えること無しに、第3トラップボトル内の凝縮液を必要条件に応じて凝縮物ボトルの中に吸い出されるように制御することができる。
【0017】
いくつかの実施形態において、組織処理装置はエアマニホールドを更に含み、当該エアマニホールドが大気に対して流体連通状態にあり(in fluid communication with ambient)、圧力生成アッセンブリ、複数の試薬ボトル、複数の浸潤バス及び凝縮物ボトルがエアマニホールドに対して流体的にカップル化され、エアマニホールドが傾斜しており、エアマニホールドの最も高い位置のポート(出入口)が大気(ambient)に対してカップル化され、そしてエアマニホールドの最も低い位置のポートが凝縮物ボトルに対してカップル化される。つまり、エアマニホールドはコンデンサとしての役割を果たすことができ、空気(the air)由来の凝縮液はエアマニホールドのより低い部分へ向かって流れ、凝縮物ボトル内に収集され得る。
【0018】
いくつかの実施形態において、組織処理装置はバルブマニホールドを更に含み、当該バルブマニホールドは第1及び第2レトルトを回転バルブに対して流体的にカップル化するとともに、回転バルブによって選択された複数の試薬ボトルの1つを第1及び第2レトルトの内の1つに対して選択的に連通する。すなわち、回転バルブ及びバルブマニホールドは、複数の試薬ボトルの1つを第1レトルト及び第2レトルトの内の1つに対して協同的に連通する。
【0019】
いくつかの実施形態において、組織処理装置はパージバルブを更に含み、当該パージバルブはバルブマニホールドと圧力生成アッセンブリとの間で流体的にカップル化されるとともに、バルブマニホールドを圧力生成アッセンブリに対して選択的に連通する。つまり、圧力生成アッセンブリから導かれる圧縮空気をフラッシュして、バルブマニホールド70及びバルブマニホールドと回転バルブとの間でカップル化されるエアチューブを洗浄(ないし清浄化:clean)することができ、異なる残渣試薬によるクロスコンタミネーションを防止することができる。
【0020】
いくつかの実施形態において、組織処理装置はパージバルブを更に含み、当該パージバルブはバルブマニホールドに組み込まれる(integrated on)。つまり、組織処理装置の構造を単純化することができる。
【0021】
いくつかの実施形態において、組織処理装置はクリアリングバッファを更に含み、当該クリアリングバッファはパージバルブとバルブマニホールドとの間で流体的にカップル化されるとともに、圧力生成アッセンブリによってもたらされた陽圧又は陰圧の下で複数の試薬ボトルから又は複数の試薬ボトルの中へクリアリング試薬を引き入れるか又は吸い出す。つまり、クリアリング剤を繰り返し導入してフラッシュし、バルブマニホールド及びバルブマニホールドと回転バルブとの間でカップル化されるエアチューブを洗浄(ないし清浄化:clean)することができ、異なる残渣試薬によるクロスコンタミネーションを防止することができる。
【0022】
いくつかの実施形態において、組織処理装置は第1濃度メータ及び第2濃度メータを更に含み、第1濃度メータはバルブマニホールドと第1レトルトとの間で流体的にカップル化され、第2濃度メータはバルブマニホールドと第2レトルトとの間で流体的にカップル化され、第1及び第2濃度メータが第1及び第2レトルトのそれぞれへ移される試薬の濃度を検出する。つまり、第1及び第2レトルトに移される試薬が適切か否かを決定することができる。
【0023】
いくつかの実施形態において、組織処理装置は第1圧力センサ、第1リリーフバルブ、第2圧力センサ及び第2リリーフバルブを更に含み、第1圧力センサ及び第1リリーフバルブは圧力生成アッセンブリと第1レトルトとの間に備えられ、第1圧力センサは圧力生成アッセンブリと第1レトルトとの間でカップル化される第1エアチューブにおける第1圧力を検出し、そして検出された圧力が安全閾値を超える時に圧力を開放するように第1リリーフバルブが開かれ、第2圧力センサ及び第2リリーフバルブは圧力生成アッセンブリと第2レトルトとの間に備えられ、第2圧力センサは圧力生成アッセンブリと第2レトルトとの間にカップル化される第2エアチューブにおける第2圧力を検出し、検出された第2圧力が安全閾値を超える時に圧力を開放するように第2リリーフバルブが開かれる。つまり、組織処理装置の安全性を確保することができる。
【0024】
いくつかの実施形態において、組織処理装置はリモートコネクタを更に含み、リモートコネクタは回転バルブに対して流体的にカップル化され、リモートコンテナから試薬を引き入れる(draw)か又はリモートコンテナへ試薬を吸い出す(drain)ために、リモートコンテナをカップル化するようにリモートコネクタが構成される。第1及び第2レトルトはリモートコンテナに対してカップル化することができ、つまりオペレータは複数の試薬ボトルを頻繁に置き換える必要が無く、労働強度が低減される。
【0025】
いくつかの実施形態において、組織処理装置はドレインコネクタを更に含み、当該ドレインコネクタは複数の浸潤バスに対して流体的にカップル化され、浸潤材料をリモートコンテナへ吸い出すためにリモートコンテナをカップル化するようにドレインコネクタが構成される。つまり、浸潤材料をリモートコンテナの中へ容易に吸い出すことができる。
【0026】
いくつかの実施形態において、組織処理装置は炭素フィルタを更に含み、圧力生成アッセンブリは炭素フィルタを介して大気に対して流体的にカップル化され、炭素フィルタが試薬煙霧(reagent fume)を外部へ濾し出す。つまり、試薬煙霧(agent fume)を容易に濾過することができる。
【0027】
本開示の実施形態(複数)の更なる視点及び利点は、以下の記載において部分的にもたらされて以下の記載から部分的に明らかになり、又は本開示の実施形態(複数)の実施から学習されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
本開示の実施形態(複数)のこれらの及び他の視点及び利点は、図面を参照しつつ以下の記載から明らかになりより容易に分かるだろう。
図1図1は、本開示の一実施形態の組織処理装置の斜視図である。
図2図2は、本開示の第1の実施形態の織処理装置の模式図である。
図3図3は、本開示の第2の実施形態の組織処理装置の模式図である。
【0029】
[実施形態]
本開示の実施形態(複数)に対して参照が詳細に行われる。図面を参照しつつ本願に記載される実施形態(複数)は説明のためのものであり、例示的なものであり、かつ本開示を一般的に理解するために使用される。実施形態(複数)は本開示を限定するように解釈されるべきではない。同一の又は類似の要素及び 同一の又は類似の機能を有する要素は、本願記載の全体にわたって類似の引用符号によって記される。
【0030】
本開示の実施形態(複数)によれば、図1及び図2に示すように、組織処理装置1000は、第1レトルト10と;第2レトルト20と;第1レトルト10及び第2レトルト20に対して流体的にカップル化される複数の試薬ボトル30と;第1レトルト10及び第2レトルト20に対して流体的にカップル化される複数の浸潤バス40と;第1レトルト10、第2レトルト20、複数の試薬ボトル30、及び複数の浸潤バス40に対して流体的にカップル化される圧力生成アッセンブリ50と(ここで、圧力生成アッセンブリ50 は、それぞれのレトルトの中へ又はそれぞれのレトルトから試薬又は浸潤材料を引き入れるか又は吸い出すために第1レトルト10及び第2レトルト20の少なくとも1つ内に陽圧又は陰圧をもたらす);第1及び第2レトルト10、20を複数の試薬ボトル30に対して流体的にカップル化するとともに、複数の試薬ボトル30の1つを第1及び第2レトルト10、20に対して選択的に連通する回転バルブ60とを含む。
【0031】
例えば、圧力生成アッセンブリ50は、第1及び第2レトルト10、20内に45kPa及び~70kPaの圧力を設定することができる。組織処理の4つのサブステップを達成するように、試薬は、試薬ボトル30と第1及び第2レトルト10、20との間で移すことができ、あるいは浸潤材料は第1及び第2レトルト10、20と複数の浸潤バス40との間で移すことができる。
【0032】
複数の試薬ボトル30は固定、脱水及びクリアリングのための異なる試薬を含むことができ、そして複数の浸潤バス40は浸潤のための浸潤材料、例えばパラフィンを含むことができると理解され得る。
【0033】
図2に示すように、組織処理装置1000は第1トラップボトル110及び第2トラップボトル150を更に含み、第1トラップボトル110は第1レトルト10と圧力生成アッセンブリ50との間で流体的にカップル化され、第2トラップボトル150は第2レトルト20と圧力生成アッセンブリ50との間で流体的にカップル化され、第1トラップボトル110は第1レトルト10からの試薬蒸気又は浸潤材料蒸気を凝縮し、そして第2トラップボトル150は第2レトルト20からの試薬蒸気又は浸潤材料蒸気を凝縮する。
【0034】
組織処理装置1000において、圧力生成アッセンブリ50と第1及び第2レトルト10、20との間で流体的にカップル化される第1及び第2トラップボトル110、150を備えることにより、第1及び第2レトルト10、20からの試薬蒸気又は浸潤材料蒸気を第1及び第2トラップボトル110、150によって凝縮することができ、圧力生成アッセンブリ50と第1及び第2レトルト10、20との間でカップル化されるエアチューブの中に試薬蒸気又は浸潤材料蒸気が入り込むことが防止される。従って、異なる残渣試薬によってエアシステムがクロスコンタミネーションすることを防止でき、それによって組織処理の品質が改善する。更に、組織処理装置1000は単純な構造も有し、コスト面で低い。
【0035】
図2に示すように、いくつかの実施形態において、組織処理装置1000は凝縮物ボトル120を更に含み、当該凝縮物ボトル120は第1及び第2トラップボトル110、150に対して流体的にカップル化されるとともに、第1及び第2トラップボトル110、150からの凝縮液を収集する。凝縮物ボトルが満杯の時には、凝縮物ボトルを組織処理装置1000からシンプルに取り出すことができ、第1及び第2トラップボトル110、150の操作に影響を及ぼすことなく他の空の凝縮物ボトル120と置き換えることができる。
【0036】
図2に示すように、いくつかの実施形態において、組織処理装置1000は第1凝縮液バルブ及び第2凝縮液バルブを更に含み、第1凝縮液バルブは第1トラップボトル110と凝縮物ボトル120との間で流体的にカップル化されるとともに第1トラップボトル110を凝縮物ボトル120に対して選択的に連通し、第2凝縮液バルブは第2トラップボトル150と凝縮物ボトル120との間で流体的にカップル化されるとともに、第2トラップボトル150を凝縮物ボトル120に対して選択的に連通する。従って、組織処理の通常操作に影響を与えること無しに、第1及び第2トラップボトル110、150内の凝縮液を必要条件に応じて凝縮物ボトルの中に吸い出されるように制御することができる。
【0037】
図2に示すように、いくつかの実施形態において、組織処理装置1000は第3トラップボトル200を更に含み、当該第3トラップボトル200は複数の浸潤バス40と圧力生成アッセンブリ50との間で流体的にカップル化され、当該第3トラップボトル200は複数の浸潤バス40からの浸潤材料蒸気を凝縮する。つまり、複数の浸潤バス40からの浸潤材料蒸気を第3トラップボトル200によって凝縮することができ、圧力生成アッセンブリ50と複数の浸潤バス40との間でカップル化されるエアチューブの中に浸潤材料蒸気が入り込むことが防止される。いくつかの実施形態において、第1、第2及び第3トラップボトル110、150、200は、試薬蒸気又は浸潤材料蒸気を凝縮するための強力な熱放散キャパシティを有するステンレス鋼ボトルであり得、凝縮液を収集することができる。
【0038】
図2に示すように、いくつかの実施形態において、組織処理装置1000は第3凝縮液バルブを更に含み、当該第3凝縮液バルブは第3トラップボトル200と凝縮物ボトル120との間で流体的にカップル化されるとともに、第3トラップボトル200を凝縮物ボトル120に対して選択的に連通する。つまり、組織処理の通常操作に影響を与えること無しに、第3トラップボトル200内の凝縮液を必要条件に応じて凝縮物ボトル120の中に吸い出されるように制御することができる。
【0039】
例えば、圧力生成アッセンブリ50は、複数の浸潤バス40内を-40kPa圧力周期(1サイクルに関して40秒)に設定することができ、そして、その際に第3凝縮液バルブを開いて第3トラップボトル200が凝縮液を凝縮物ボトル120へ吸い出せるようにしてもよい。
【0040】
図2に示すように、いくつかの実施形態において、組織処理装置1000はエアマニホールド180を更に含み、当該エアマニホールド180が大気に対して流体連通状態にあり、圧力生成アッセンブリ50、複数の試薬ボトル30、複数の浸潤バス40及び凝縮物ボトル120がエアマニホールド180に対して流体的にカップル化され、エアマニホールド180が傾斜しており、エアマニホールド180の最も高い位置のポート(出入口)が大気に対してカップル化され、そしてエアマニホールド180の最も低い位置のポートが凝縮物ボトル120に対してカップル化される。つまり、エアマニホールド180はコンデンサとしての役割を果たすことができ、空気由来の凝縮液はエアマニホールド180のより低い部分へ向かって流れ、凝縮物ボトル120内に収集され得る。
【0041】
図2に示すように、いくつかの実施形態において、組織処理装置1000はバルブマニホールド70を更に含み、当該バルブマニホールド70は第1及び第2レトルト10、20を回転バルブ60に対して流体的にカップル化するとともに、回転バルブ60によって選択された複数の試薬ボトル30の1つを第1及び第2レトルト10、20の内の1つに対して選択的に連通する。すなわち、回転バルブ60及びバルブマニホールド70は、複数の試薬ボトル30の1つを第1レトルト10及び第2レトルト20の内の1つに対して協同的に連通する。
【0042】
図2に示すように、いくつかの実施形態において、組織処理装置1000はパージバルブを更に含み、当該パージバルブはバルブマニホールド70と圧力生成アッセンブリ50との間で流体的にカップル化されとともに、バルブマニホールド70を圧力生成アッセンブリ50に対して選択的に連通する。つまり、圧力生成アッセンブリ50から導かれる圧縮空気をフラッシュして、バルブマニホールド70及びバルブマニホールド70と回転バルブ60との間でカップル化されるエアチューブを洗浄(ないし清浄化:clean)することができ、異なる残渣試薬によるクロスコンタミネーションを防止することができる。
【0043】
図2に示すように、いくつかの実施形態において、組織処理装置1000はパージバルブを更に含み、当該パージバルブはバルブマニホールド70に組み込まれる。つまり、組織処理装置1000の構造を単純化することができる。
【0044】
図3に示すように、いくつかの実施形態において、組織処理装置1000はクリアリングバッファ900を更に含み、当該クリアリングバッファ900はパージバルブとバルブマニホールド70との間で流体的にカップル化されるとともに、圧力生成アッセンブリ50によってもたらされた陽圧又は陰圧の下で複数の試薬ボトルから又は複数の試薬ボトルの中へクリアリング試薬を引き入れるか又は吸い出す。つまり、クリアリング剤を繰り返し導入してフラッシュし、バルブマニホールド70及びバルブマニホールド70と回転バルブ60との間でカップル化されるエアチューブを洗浄(ないし清浄化:clean)することができ、異なる残渣試薬によるクロスコンタミネーションを防止することができる。いくつかの実施形態において、クリアリングバッファ900は他のレトルトであり得る。
【0045】
図2に示すように、いくつかの実施形態において、組織処理装置1000は第1濃度メータ260及び第2濃度メータ270を更に含み、第1濃度メータ260はバルブマニホールド70と第1レトルト10との間で流体的にカップル化され、第2濃度メータ270はバルブマニホールド70と第2レトルト20との間で流体的にカップル化され、第1及び第2濃度メータ260、270が第1及び第2レトルト10、20のそれぞれへ移される試薬の濃度を検出する。つまり、第1及び第2レトルト10、20に移される試薬が適切か否かを決定することができる。
【0046】
図2に示すように、いくつかの実施形態において、組織処理装置1000は第1圧力センサ220、第1リリーフバルブ230、第2圧力センサ240及び第2リリーフバルブ250を更に含み、第1圧力センサ220及び第1リリーフバルブ230は圧力生成アッセンブリ50と第1レトルト10との間に備えられ、第1圧力センサ220は圧力生成アッセンブリ50と第1レトルト10との間でカップル化される第1エアチューブ501における第1圧力を検出し、そして検出された圧力が安全閾値を超える時に圧力を開放するように第1リリーフバルブ230が開かれ、第2圧力センサ240及び第2リリーフバルブ250は圧力生成アッセンブリ50と第2レトルト20との間に備えられ、第2圧力センサ240は圧力生成アッセンブリ50と第2レトルト20との間にカップル化される第2エアチューブ502における第2圧力を検出し、検出された第2圧力が安全閾値を超える時に圧力を開放するように第2リリーフバルブ250が開かれる。つまり、組織処理装置1000の安全性を確保することができる。
【0047】
図2に示すように、いくつかの実施形態において、組織処理装置1000はリモートコネクタ80を更に含み、リモートコネクタ80は回転バルブ60に対して流体的にカップル化され、リモートコンテナから試薬を引き入れる(draw)か又はリモートコンテナへ試薬を吸い出す(drain)ために、リモートコンテナをカップル化するようにリモートコネクタ80が構成される。第1及び第2レトルト10、20はリモートコンテナに対してカップル化することができ、つまりオペレータは複数の試薬ボトル30を頻繁に置き換える必要が無く、労働強度が低減される。
【0048】
例えば、回転バルブ60はリモートコネクタ80を選択することができ、その際に圧力生成アッセンブリ50はレトルト10、20内を45kPa又は-70kPaの圧力に設定することができ、リモート充填/吸出機能が達成される。
【0049】
図2に示すように、いくつかの実施形態において、組織処理装置1000はドレインコネクタ90を更に含み、当該ドレインコネクタ90は複数の浸潤バス40に対して流体的にカップル化され、浸潤材料を第2リモートコンテナへ吸い出すためにリモートコンテナをカップル化するようにドレインコネクタ90が構成される。つまり、浸潤材料を第2リモートコンテナの中へ容易に吸い出すことができる。
【0050】
図2に示すように、いくつかの実施形態において、組織処理装置1000は炭素フィルタ290を更に含み、圧力生成アッセンブリ50は炭素フィルタ290を介して大気に対して流体的にカップル化され、炭素フィルタ290が試薬煙霧(reagent fume)を外部へ濾し出す。つまり、試薬煙霧(agent fume)を容易に濾過することができる。
【0051】
図1及び図2に示すように、本開示の第1の実施形態の組織処理装置1000が以下に詳細に記載される。
【0052】
本開示の組織処理装置1000は、第1レトルト10及び第2レトルト20、17本の試薬ボトル30及び4つの浸潤バス40、及び圧力生成アッセンブリ50を含む。第1及び第2レトルト10、20は、17本の試薬ボトル30、4つの浸潤バス40及び圧力生成アッセンブリ50との流体連通状態にある。
【0053】
組織処理装置1000は回転バルブ60を更に含む。回転バルブ60は、18個の位置を有する。第1及び第2レトルト10、20は、回転バルブ60を介して、17本の試薬ボトル30又はリモートコネクタ80との流体連通状態にある。回転バルブ60は、17本の試薬ボトル30の内の1本か又はリモートコネクタ80を第1及び第2レトルト10、20に対して選択的に連通する。リモートコネクタ80は、リモートコンテナに対して流体的にカップル化され、リモートコンテナから第1及び第2レトルト10、20の中へ試薬を引き入れるか、又は第1及び第2レトルト10、20内の試薬をリモートコンテナへ吸い出すことができる。
【0054】
組織処理装置1000は、バルブマニホールド70を更に含む。第1及び第2レトルト10、20は、バルブマニホールド70を介して 回転バルブ60との流体連通状態にある。バルブマニホールド70は、回転バルブ60によって選択された17本の試薬ボトル30の内の1本か又はリモートコネクタ80を第1及び第2レトルト10、20の内の1つに対して選択的に連通する。
【0055】
第1レトルト10は第1液体チューブ301を介してバルブマニホールド70に対して流体的にカップル化され、バルブマニホールド70は第2液体チューブ302を介して回転バルブ60に対して流体的にカップル化され、回転バルブ60は17本の第3液体チューブ303のそれぞれを介して17本の試薬ボトル30に対して流体的にカップル化され(良好な明瞭性のために図2では第3液体チューブ303の内の1本が示される)、そして回転バルブ60は第4チューブ304を介してリモートコネクタ80に対して流体的にカップル化される。
【0056】
第1レトルト10はそれ自体に第1液体バルブ12が備えられ、第1液体バルブ12は第1レトルト10及び第1液体チューブ301の内部との流体連通状態にある。第1液体バルブ12は第1レトルト10を選択的に開放又は閉鎖し、試薬が第1液体チューブ301を介して第1レトルト10に入れるようにするか又は出られるようにする。
【0057】
第1レトルト10は第1加熱チューブ(heated tube)401を介して4つの浸潤バス40との流体連通状態にある。第1レトルト10はそれ自体に第2の液体バルブ14が備えられ、第2の液体バルブ14は第1レトルト10及び第1加熱液体チューブ401の内部との流体連通状態にある。第2の液体バルブ14は第1レトルト10を選択的に開放又は閉鎖し、浸潤材料が第1加熱液体チューブ401を介して第1レトルト10に入れるようにするか又は出られるようにする。
【0058】
第2レトルト20は第5液体チューブ305を介してバルブマニホールド70に対して流体的にカップル化される。第2レトルト20はそれ自体に第3の液体バルブ22を備え、第3の液体バルブ22は第2レトルト20及び第5液体チューブ305の内部との流体連通状態にある。第3の液体バルブ22は第2レトルト20を選択的に開放又は閉鎖し、試薬が第5液体チューブ305を介して第2レトルト20に入れるようにするか又は出られるようにする。
【0059】
第2レトルト20は、第2加熱チューブ402を介して4つの浸潤バス40との流体連通状態にある。第2レトルト20はそれ自体に第4液体バルブ24が備えられ、第4液体バルブ24は第2レトルト20及び第2加熱液体チューブ402の内部との流体連通状態にある。第4液体バルブ24は第2レトルト20を選択的に開放又は閉鎖し、浸潤材料が第2加熱液体チューブ402を介して第2レトルト20に入れるようにするか又は出られるようにする。
【0060】
4つの浸潤バス40は4つの液体バルブを、すなわち第5液体バルブ42、第6液体バルブ44、第7液体バルブ46、及び第8液体バルブ48をそれぞれに備える。第5液体バルブ42、第6液体バルブ44、第7液体バルブ46、及び第8液体バルブ48の各々はそれぞれの浸潤バス40及び第1及び第2レトルト10、20の内部との流体連通状態にあり、そしてそれぞれの浸潤バス40を選択的に開放又は閉鎖して、浸潤材料が第1及び第2加熱液体チューブ401、402を介して第1及び第2レトルト20に入れるようにするか又は出られるようにする。
【0061】
4つの浸潤バス40は第3加熱液体チューブ403を介してドレインコネクタ90に対して流体的にカップル化される。ドレインコネクタ90は第2のリモートコンテナに対して流体的にカップル化して、4つの浸潤バス40の中の浸潤材料を第2のリモートコンテナへ吸い出すことができる。
【0062】
4つの浸潤バス40は第9液体バルブ49を備え、第9液体バルブ49は4つの浸潤バス40及びドレインコネクタ90の内部との流体連通状態にあり、そして4つの浸潤バス40を選択的に開放又は閉鎖して、浸潤材料が4つの浸潤バス40から第2のリモートコンテへ吸い出せるようにする。
【0063】
バルブマニホールド70はそれ自体に第10液体バルブ72及び第11液体バルブ74を備える。第1レトルト10は第10液体バルブ72を介して回転バルブ60に対して流体的にカップル化され、第10液体バルブ72は第1レトルト10を回転バルブ60に対して選択的に連通する。第2レトルト20は第11液体バルブ74を介して回転バルブ60に対して流体的にカップル化され、第11液体バルブ74は第2レトルト20を回転バルブ60に対して選択的に連通する。すなわちバルブマニホールド70は、第1及び第2レトルト10、20の内の1つを回転バルブ60によって選択された17本の試薬ボトル30及びリモートコネクタ80の内の1つに対して選択的に連通することができる。
【0064】
圧力生成アッセンブリ50はポンプ52、補償器(compensator)54、第1エアバルブ56及び第2エアバルブ58を含む。
【0065】
ポンプ52は入口端522及び出口端524を有する。第1エアバルブ56は、第1通常開ポート(normally-open port )562、第1通常閉ポート(normally-closed port)564及び第1共通ポート566を有し、第2エアバルブ58は、第2通常開ポート582、第2通常閉ポート584及び第2共通ポート586を有する。第1通常開ポート562及び第2通常開ポート582は、ポンプ52の入口端522に対して流体的にカップル化され、第1通常閉ポート564及び第2通常閉ポート584はポンプ52の出口端524に対して流体的にカップル化される。
【0066】
第2共通ポート586は、第1レトルト10、第2レトルト20、4つの浸潤バス40、及びバルブマニホールド70に対して流体的にカップル化される。第2共通ポート586は第1エアチューブ501を介して第1レトルト10に対して流体的にカップル化され、第2共通ポート586は第2エアチューブ502を介して第2レトルト20に対して流体的にカップル化され、第2共通ポート586は第3エアチューブ503を介して4つの浸潤バス40に対して流体的にカップル化され、そして第2共通ポート586は第4エアチューブ504を介してバルブマニホールド70に対して流体的にカップル化される。
【0067】
第3エアバルブ100は第1エアチューブ501の中に備えられ、第2共通ポート586と第1レトルト10とを選択的にカップル化する。
【0068】
組織処理装置1000は、第1トラップボトル110を更に含む。第1トラップボトル110は第1エアチューブ501の中に、第3エアバルブ100と第1レトルト10との間で備えられる。第1トラップボトル110は、空気から試薬蒸気又は浸潤材料蒸気を分離し、それを凝縮して、試薬蒸気又は浸潤材料蒸気が第1エアチューブ501の中に入り込むことを防止する。第1トラップボトル110は第1レトルト10の近くに(adjacent)配置され得る。更に、試薬蒸気又は浸潤材料蒸気の凝縮を容易にするように、第1冷却部を第1トラップボトル110に備えることができる。
【0069】
第1トラップボトル110は、第1凝縮物チューブ601を介して凝縮物ボトル120に対して流体的にカップル化される。
【0070】
第4エアバルブ130(第1凝縮液バルブの一例)が第1凝縮物チューブ601の中に備えられ、第1トラップボトル110を凝縮物ボトル120に対して選択的に連通する。すなわち、第4エアバルブ130が開かれる時に、第1トラップボトル110の中の凝縮液を第1凝縮物チューブ601を介して凝縮物ボトル120の中に排出する(discharged)ことができる。第1エアチューブ501を介して圧力生成アッセンブリ50によって第1トラップボトル110内に陽圧がもたらされると、凝縮液は凝縮物ボトル120の中へ急速に放出され得ると理解される。
【0071】
第5エアバルブ140は第2エアチューブ502の中に備えられ、第2共通ポート586を第2レトルト20に対して選択的に連通する。
【0072】
第2トラップボトル150は第2エアチューブ502の中に、第5エアバルブ140と第2レトルト20との間で備えられる。第2トラップボトル150は空気から試薬蒸気又は浸潤材料蒸気を分離し、それを凝縮して、試薬蒸気又は浸潤材料蒸気が第2エアチューブ502の中に入り込むことを防止する。試薬蒸気又は浸潤材料蒸気の凝縮を容易にするために、第2冷却部が第2トラップボトル150において備えられ得る。
【0073】
第2トラップボトル150は第2の凝縮物チューブ602を介して凝縮物ボトル120に対して流体的にカップル化される。第6エアバルブ160(第2凝縮液バルブの一例)が第2の凝縮物チューブ602の中に備えられ、第2トラップボトル150を凝縮物ボトル120に対して選択的に連通する。すなわち、第6エアバルブ160が開かれる時に、第2トラップボトル150内の凝縮液を第2の凝縮物チューブ602を介して凝縮物ボトル120の中に排出することができる。第2エアチューブ502を介して圧力生成アッセンブリ50によって第2トラップボトル150内に陽圧がもたらされると、凝縮液は凝縮物ボトル120の中へ急速に放出され得ると理解される。
【0074】
第12液体バルブ170(パージバルブの一例)が第4エアチューブ504の中に備えられる。第12液体バルブ170は第2エアバルブ58をバルブマニホールド70に対して選択的に連通する。第12液体バルブ170は、バルブマニホールド70に組み込むことができ、組織処理装置1000の構造が単純化される。バルブマニホールド70を垂直に配置することができ、第12液体バルブ170を回転バルブ60から離れたバルブマニホールド70の端部に備えることができる。
【0075】
第1共通ポート566は、第5エアチューブ505を介してエアマニホールド180に対して流体的にカップル化される。
【0076】
エアマニホールド180は、第6エアチューブ506を介して大気(ambient) に対して流体的にカップル化され、急速に大気(ambient) から空気(the air)を引き入れるか又は空気を大気へ追い出す(expel)ことを助けるように、ファン280が第6エアチューブ506の中に備えられ、そして空気を濾過すること、例えば試薬煙霧(reagent fume)を濾し出すことを助けるように炭素フィルタ290が第6エアチューブ506の中に備えられ得る。
【0077】
エアマニホールド180は、17本の第7エアチューブ507を介して17本の試薬ボトル30に対して流体的にカップル化される(図2では1本の第7エアチューブ507のみが示される)。
【0078】
エアマニホールド180は、第8エアチューブ508を介して4つの浸潤バス40に対して流体的にカップル化される。
【0079】
第1共通ポート566、17本の試薬ボトル30及び4つの浸潤バス40は、エアマニホールド180を介して大気と連通状態にあると理解される。
【0080】
エアマニホールド180は、第3凝縮物チューブ603を介して凝縮物ボトル120に対して流体的にカップル化される。エアマニホールド180は傾斜している。第6エアチューブ506はエアマニホールド180の最も高い位置のポートに対して流体的にカップル化され、第3凝縮物チューブ603はエアマニホールド180の最も低い位置のポートに対して流体的にカップル化される。エアマニホールド180はコンデンサとしての役割を果たすことができ、空気由来の凝縮液はエアマニホールド180のより低い部分へ向かって流れ、凝縮物ボトル120の中に収集され得る。
【0081】
第7エアバルブ190は第3及び第8エアチューブ503、508と4つの浸潤バス40との間に備えられる。第7エアバルブ190は第3及び第8エアチューブ503、508の内の1つを4つの浸潤バス40に対して選択的に連通する。
【0082】
第7エアバルブ190は、第1ポート192、第2ポート194及び第3ポート196を有する。第1ポート192は第9エアチューブ509を介して4つの浸潤バス40に対して連通状態にあり、第2ポート194は第8エアチューブ508及びエアマニホールド180を介して大気に対して連通状態にあり、そして第3ポート196は第3エアチューブ503を介して第2エアバルブ58に対して連通状態にある。第1ポート192は、第2及び第3ポート194、196の内の1つと選択的に連通され得る。第1ポート192が第2ポート194に対して内部的に連通する時には4つの浸潤バス40は大気に対して連通状態にあり、第1ポート192が第3ポート196に対して内部的に連通する時には4つの浸潤バス40は第2エアバルブ58に対して連通状態にある。
【0083】
第3トラップボトル200は、第9エアチューブ509の中に、第7エアバルブ190と4つの浸潤バス40との間で備えられる。第3トラップボトル200は空気から浸潤材料蒸気を分離してそれを凝縮し、浸潤材料蒸気が第9エアチューブ509の中に入り込むことを防止する。浸潤材料蒸気の凝縮を容易にするために、第3冷却部が第3トラップボトル200において備えられ得る。
【0084】
第1、第2及び第3冷却部は凝縮コイルであり得る。凝縮コイルは、第1トラップボトル110と第1レトルト10との間で、第2トラップボトル150と第2レトルト20との間で、及び第3トラップボトル200と4つの浸潤バス40との間で流体的にカップル化され得る。
【0085】
第3トラップボトル200は、第4凝縮物チューブ604を介して凝縮物ボトル120に対して流体的にカップル化される。第8エアバルブ210(第3凝縮液バルブの一例)が第4凝縮物チューブ604の中に備えられ、第3トラップボトル200を凝縮物ボトル120に対して選択的に連通する。すなわち、第8エアバルブ210が開かれる時に、第3トラップボトル200内の凝縮液を第4凝縮物チューブ604を介して凝縮物ボトル120の中に吸い出すことができる。第9エアチューブ509を介して圧力生成アッセンブリ50によって第3トラップボトル200の中に陽圧がもたらされると、凝縮液を凝縮物ボトル120の中に急速に放出することができると理解される。
【0086】
第1圧力センサ220及び第1リリーフバルブ230は、第1エアチューブ501に対して備えられる。第1圧力センサ220は、第1エアチューブ501の中の圧力を検出する。検出された圧力が安全閾値を超える時に、圧力を開放するように第1リリーフバルブ230が開いてエアシステムの安全性を確保することができる。例えば、安全閾値は50kPaであり得る。
【0087】
第2圧力センサ240及び第2リリーフバルブ250は第2エアチューブ502に対して備えられる。第2圧力センサ240は第2エアチューブ502の中の圧力を検出する。検出された圧力が安全閾値を超える時に、圧力を開放するように第2リリーフバルブ250が開いてエアシステムの安全性を確保することができる。
【0088】
第1濃度メータ260は第1液体チューブ301の中に備えられる。第1濃度メータ260は、第1液体チューブ301の中の試薬の濃度を検出して、選択された試薬が適切か否かを決定することができる。
【0089】
第2濃度メータ270は第5液体チューブ305の中に備えられる。第2濃度メータ270は、第5液体チューブ305の中の試薬の濃度を検出して、選択された試薬が適切か否かを決定することができる。
【0090】
圧力生成アッセンブリ50が第1作動状態にある時に、第1通常開ポート562及び第2通常開ポート582は開かれて、大気空気(ambient air) が第1エアバルブ56を介してポンプへ導入され、そして圧縮空気が[第2エアバルブ58を介して]第1レトルト10、第2レトルト20及び4つの浸潤バス40に対して放出されて、第1レトルト10、第2レトルト20、及び4つの浸潤バス40の中に陽圧をもたらす。
【0091】
圧力生成アッセンブリ50が第2作動状態にある時に、第1通常閉ポート564及び第2通常閉ポート584は開かれて、空気(the air) が第1レトルト10、第2レトルト20及び4つの浸潤バス40から第2エアバルブ58を介してポンプへ導入され、そして圧縮空気が第1エアバルブ56を介して大気(ambient)へ放出されて、第1レトルト10、第2レトルト20、及び4つの浸潤バス40の中に陰圧をもたらす。
【0092】
図3に示すように、本開示の第2の実施形態の組織処理装置1000’が以下に記載される。
【0093】
組織処理装置1000’は、第1レトルト10’及び第2レトルト20’、17本の試薬ボトル30’及び4つの浸潤バス40’、及び圧力生成アッセンブリ50’を含む。第1及び第2レトルト10’、20’は17本の試薬ボトル30’、4つの浸潤バス40’及び圧力生成アッセンブリ50’との流体連通状態にある。
【0094】
組織処理装置1000’は、組織処理装置1000’がクリアリングバッファ900を更に含むことを除いて、本開示の第1の実施形態の組織処理装置1000と実質的に同一の構造を有する。
【0095】
クリアリングバッファ900は、バルブマニホールド70’とバルブマニホールド70’から分離された第12液体バルブ170’との間で流体的にカップル化される。クリアリングバッファ900の中に陰圧がもたらされてクリアリング試薬を17本の試薬ボトル30’の内の1本から、又はリモートコネクタ80’から引き入れることができる。続いてクリアリングバッファ900の中に陽圧がもたらされてクリアリングバッファ900から17本の試薬ボトル30’の内の1本へ又はリモートコネクタ80’へ押し戻すことができる。クリアリング試薬をフラッシュして、バルブマニホールド70’及び第2液体チューブ302´内の異なる残渣試薬をクリアリングすることができ、異なる薬剤のクロスコンタミネーションが防止される。
【0096】
アルコールは他の薬剤と混和可能であり、フラッシュイング及び残渣試薬のクリアリングが容易であるため、クリアリング剤はアルコールであり得ることに留意すべきである。
【0097】
ポンプ、補償器、回転バルブ、バルブマニホールド、エアマニホールド、エアバルブ及び液体バルブ又は同様のものは、本発明の分野において一般的に使用され、かつ商業的に利用可能である。
【0098】
組織処理装置の他の構造及び原理は、本発明の技術分野における通常の知識を有する者であれば認知することができ、本願においては特記されない。
【0099】
更に、「第1」及び「第2」などの用語は、本願において記載の目的で使用され、相対的な重要性又は顕著さを示す又は示唆すること、あるいは記された技術的特徴の数を示唆することを意図するものではない。つまり、「第1」及び「第2」 を用いて定義される特徴は、1つ以上のこの特徴を含み得る。本発明の記載において、用語 「複数の」は、別段に特定されない限り2以上を意味する。
【0100】
「実施形態」 「いくつかの実施形態」 「一実施形態」、「他の実施例、」 「実施例、」 「具体的な実施例、」又は「いくつかの実施例」 についての当明細書の全体に渡る引用は、実施形態又は実施例と関連付けて記載される特定の特徴、構造、材料、又は特性が本開示の少なくとも1つの実施形態又は実施例に含まれることを意味する。つまり、当明細書の全体に渡る様々な箇所での「いくつかの実施形態において」 「1つの実施形態において」、「実施形態において」、「他の実施例において」 「実施例において」 「具体的な実施例において」又は「いくつかの実施例において」などの語句の出現は、本開示の同一の実施形態又は実施例を必ずしも意味しない。更に、特定の特徴、構造、材料、又は特性は、1以上の実施形態又は実施例において任意の適切な様式において組み合わせることができる。
【0101】
説明的な実施形態(複数)が示されかつ記載されているが、本発明の技術分野における通常の知識を有する者であれば、上記の実施形態は本開示を限定するように解釈できず、本開示の趣旨、原理及び範囲から逸脱することなく実施形態(複数)において変更、置換、及び変形がなされ得ることがわかるだろう。
【符号の説明】
【0102】
10、10’ :第1レトルト
12 :第1液体バルブ
14 :第2の液体バルブ
20、20’ :第2レトルト
22 :第3の液体バルブ
24 :第4液体バルブ
30、30’ :試薬ボトル
40、40’ :浸潤バス
42 :第5液体バルブ
44 :第6液体バルブ
46 :第7液体バルブ
48 :第8液体バルブ
49 :第9液体バルブ
50、50’ :圧力生成アッセンブリ
52 :ポンプ
56 :第1エアバルブ
58 :第2エアバルブ
60 :回転バルブ
70、70’ :バルブマニホールド
72 :第10液体バルブ
74 :第11液体バルブ
80、80’ :リモートコネクタ
90 :ドレインコネクタ
100 :第3エアバルブ
110 :第1トラップボトル
120 :凝縮物ボトル
130 :第4エアバルブ
140 :第5エアバルブ
150 :第2トラップボトル
160 :第6エアバルブ
170、170’:第12液体バルブ
180 :エアマニホールド
190 :第7エアバルブ
192 :第1ポート
194 :第2ポート
196 :第3ポート
200 :第3トラップボトル
210 :第8エアバルブ
220 :第1圧力センサ
230 :第1リリーフバルブ
240 :第2圧力センサ
250 :第2リリーフバルブ
260 :第1濃度メータ
270 :第2濃度メータ
280 :ファン
290 :炭素フィルタ
301 :第1液体チューブ
302、302´:第2液体チューブ
303 :第3液体チューブ
304 :第4チューブ
305 :第5液体チューブ
401 :第1加熱液体チューブ
402 :第2加熱チューブ、第2加熱液体チューブ
403 :第3加熱液体チューブ
501 :第1エアチューブ
502 :第2エアチューブ
503 :第3エアチューブ
504 :第4エアチューブ
505 :第5エアチューブ
506 :第6エアチューブ
507 :第7エアチューブ
508 :第8エアチューブ
509 :第9エアチューブ
522 :入口端
524 :出口端
562 :第1通常開ポート
564 :第1通常閉ポート
566 :第1共通ポート
582 :第2通常開ポート
584 :第2通常閉ポート
586 :第2共通ポート
601 :第1凝縮物チューブ
602 :第2の凝縮物チューブ
603 :第3凝縮物チューブ
604 :第4凝縮物チューブ
900 :クリアリングバッファ
1000、1000’:組織処理装置
図1
図2
図3