(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-26
(45)【発行日】2024-10-04
(54)【発明の名称】クランプアセンブリ、クランプ装置、ジンバル及びスタビライザー
(51)【国際特許分類】
H04M 1/12 20060101AFI20240927BHJP
F16M 13/00 20060101ALI20240927BHJP
【FI】
H04M1/12 D
F16M13/00 S
(21)【出願番号】P 2023549657
(86)(22)【出願日】2022-02-21
(86)【国際出願番号】 CN2022077129
(87)【国際公開番号】W WO2022267499
(87)【国際公開日】2022-12-29
【審査請求日】2023-08-16
(31)【優先権主張番号】202121420205.7
(32)【優先日】2021-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202121888395.5
(32)【優先日】2021-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202122086306.1
(32)【優先日】2021-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202121774099.2
(32)【優先日】2021-07-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522019454
【氏名又は名称】リアルシー・(ベイジン)・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】REALSEE(BEIJING)TECHNOLOGY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【氏名又は名称】野田 雅一
(72)【発明者】
【氏名】ジン, シャ
(72)【発明者】
【氏名】メン, ファンフア
(72)【発明者】
【氏名】ジェン, ユジュ
【審査官】山中 実
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第212480652(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第111120817(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/12
F16M 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クランプアセンブリであって、
係合溝を有する支持部材と、
モバイル機器をクランプするように構成され、係合溝に取り外し可能に係合接続される係合接続構造を含むクランプ部材と、を含
み、
係合溝は、第1方向に沿って設けられた2つの第1フック溝と、第2方向に沿って設けられた2つの第2フック溝とを含み、第1方向は、第2方向に直交し、
クランプ部材は、ハウジング、クランプジョー及び対向して設けられた2ボタンを含み、ハウジングは、第2穴、及び2つのボタンに1対1で対応して設けられた2つの第1穴を含み、クランプジョーは、ハウジングに設けられており、モバイル機器をクランプするように構成され、ボタンは、ボタン本体と、ボタン本体とハウジングを接続する引張バネとを含み、ボタン本体は、第1穴を通して操作可能な押圧部と、第2穴から突き出るフック部とを含み、フック部は、外力の作用で引張バネを引き伸ばして第1フック溝に係合接続され得て、
2つのボタンのフック部のフック口は、互いに反対側にあり、2つのボタンのフック部は、2つの第1フック溝に1対1で対応して係合接続され得て、2つの第2フック溝に1対1で対応して係合接続され得るクランプアセンブリ。
【請求項2】
係合溝は、十字形であり、4つの阻止突起を含み、各阻止突起は、隣接する第1フック溝と第2フック溝との間に位置し、
ハウジングは、第2穴の縁に位置し且つ対向して設けられた2つの位置決めリブを含み、2つの置決めリブは、2つのボタンのフック部の延在方向に直交し、2つのボタンのフック部が2つの第1フック溝に1対1で対応して係合接続され、又は、2つの第2フック溝に1対1で対応して係合接続される場合、2つの位置決めリブは、4つの阻止突起により、係合溝内で回転するように制限される請求項
1に記載のクランプアセンブリ。
【請求項3】
2つの位置決めリブ1615の反対側には、それぞれガイド斜面がある請求項
2に記載のクランプアセンブリ。
【請求項4】
支持部材のクランプ部材に向かう表面には、略十字形の位置決め溝があり、
ハウジングには、略十字形の位置決め突起があり、位置決め突起は、第1方向に沿って位置決め溝に係合され得て、第2方向に沿って位置決め溝に係合され得て、第2穴は、位置決め突起の中央に設けられる請求項
1に記載のクランプアセンブリ。
【請求項5】
ハウジングは、角形のハウジングであり、2つの第1穴は、それぞれ角形のハウジングの対向端に位置する請求項
1に記載のクランプアセンブリ。
【請求項6】
角形のハウジングは、2つの第3穴を含み、2つの第3穴は、それぞれ角形のハウジングの他の2つの対向端に位置し、クランプジョーは、2つの第3穴を通過する請求項
5に記載のクランプアセンブリ。
【請求項7】
押圧部は、円弧状の押圧部であり、及び/又は
ボタン本体とハウジングは、少なくとも2つの引張バネによって接続される請求項
1に記載のクランプアセンブリ。
【請求項8】
支持部材の内部には、第1磁石が設けられ、ハウジングの内部には、第2磁石が設けられ、支持部材とクランプ部材は、第1磁石及び第2磁石によって磁気的に吸着され得る請求項
1に記載のクランプアセンブリ。
【請求項9】
支持部材は、第1本体と、第1本体に設けられた第1磁石とを含み、第1本体には、係合溝があり、係合溝の側壁には、少なくとも1つのウェーブビード係合溝があり、
クランプ部材は、第2本体と、第2本体に設けられており、第1磁石に磁気的に吸着され得る第2磁石と、第2本体に設けられており、モバイル機器をクランプするように構成されるクランプジョーと、少なくとも1つのウェーブビードネジと、を含み、第2本体は、係合溝に係合され得る突出部を有し、少なくとも1つのウェーブビードネジは、突出部に設けられ、各ウェーブビードネジのウェーブビードは、1つのウェーブビード係合溝に係合され得る請求項1に記載のクランプアセンブリ。
【請求項10】
少なくとも1つのウェーブビード係合溝は、少なくとも1つの第1ウェーブビード係合溝と少なくとも1つの第2ウェーブビード係合溝とを含み、
少なくとも1つのウェーブビーズネジは、少なくとも1つの第1ウェーブビード係合溝に1対1で対応して係合され得て、クランプ部材と共に支持部材に対して時計回り又は反時計回りに90°回転してから、少なくとも1つの第2ウェーブビード係合溝に1対1で対応して係合され得る請求項
9に記載のクランプアセンブリ。
【請求項11】
ジンバルであって、
請求項1に記載のクランプアセンブリと、
第1ガイド方向のガイドを提供するための第1ガイド構造を含む第1カンチレバーと、
第1ガイド構造にスライド可能に組み立てられ、第2ガイド方向のガイドを提供するための第2ガイド構造を含むものであって、第2ガイド方向は、第1ガイド方向に直交し、クランプアセンブリは、第2ガイド構造にスライド可能に組み立てられる第2カンチレバーと、
第1ガイド構造に対する第2カンチレバーのスライドをロックするように構成される第1ロック機構と、
第2ガイド構造に対するクランプアセンブリのスライドをロックするように構成される第2ロック機構と、
内部に第1駆動機構と第2駆動機構が設けられ、第1駆動機構は、第1カンチレバーを駆動して第1軸線の周りに回転させるように構成され、第2駆動機構は、機体アセンブリを駆動して第2軸線の周りに回転させるように構成され、ここで、第1軸線は、第1ガイド方向に沿って設けられ、第2軸線は、第2ガイド方向に沿って設けられる機体アセンブリと、を含むジンバル。
【請求項12】
第1カンチレバーは、第1ガイド方向に沿って延びる第1アームセグメントと、第2ガイド方向に沿って延びる第2アームセグメントとを含み、第1ガイド構造は、第1アームセグメントに設けられ、第1駆動機構は、第2アームセグメントを駆動して第1軸線の周りに回転させるように構成され、
第2カンチレバーは、第1ガイド方向に沿って延びる第3アームセグメントと、第2ガイド方向に沿って延びる第4アームセグメントとを含み、第3アームセグメントは、第1ガイド構造にスライド可能に組み立てられ、第2ガイド構造は、第4アームセグメントに設けられる請求項
11に記載のジンバル。
【請求項13】
第1ガイド構造は、第1アームセグメントに設けられたガイド溝を含み、ガイド溝は、阻止部を有し、第3アームセグメントは、ガイド溝にスライド可能に組み立てられるスライド部を含み、スライド部は、阻止部に停止可能な停止部を有し、停止部は、阻止部よりも第2アームセグメントに近く、及び/又は
第3アームセグメントは、第1ガイド方向に沿って延びるストリップ状の穴を有し、第1ガイド構造は、ストリップ状の穴内に位置し、ストリップ状の穴に対してスライド可能なガイドポストを含み、及び/又は
第1アームセグメントには、ネジ穴が設けられ、第1ロック機構は、ネジ穴にネジ接続された締結具であり、締結具は、第3アームセグメントに当接して第1ガイド構造に対する第3アームセグメントのスライドを制限する第1ロック位置にねじ込まれる可能であり、第3アームセグメントから分離して第1ガイド構造に対する第3アームセグメントのスライドを許可する第1ロック解除位置にねじ込まれる可能であり、第3アームセグメントの締結具に向かう側には、第1ガイド方向に沿って延びる溝があり、締結具は、第1ロック位置に溝の溝壁に当接する請求項
12に記載のジンバル。
【請求項14】
第2ロック機構は、クランプアセンブリに設けられたレンチアセンブリであり、レンチアセンブリは、
第2ロック位置及び第2ロック解除位置に回転可能なレンチと、
レンチによって駆動され、レンチが第2ロック位置にある場合、第4アームセグメントに当接して、第4アームセグメントに対するクランプアセンブリのスライドを制限し、レンチが第2ロック解除位置にある場合、第4アームセグメントから分離して、第4アームセグメントに対するクランプアセンブリのスライドを許可するロッキングブロックと、を含む請求項
12に記載のジンバル。
【請求項15】
クランプアセンブリは、第4アームセグメントにスライド可能に組み立てられるスライド溝と、スライド溝と連通する収容キャビティとを有し、レンチは、クランプアセンブリの外側に設けられており、レンチアセンブリは、
レンチと同軸に固定接続され且つ収容キャビティ内に延びるネジ付きシャフトをさらに含み、ロッキングブロックは、ネジ付きシャフトにネジ接続されており、ネジ付きシャフトに伴う回転が収容キャビティのキャビティ壁に制限されており、レンチが第2ロック解除位置から第2ロック位置に回転する場合、ロッキングブロックは、第4アームセグメントに向かって直線移動し、第4アームセグメントに当接可能であり、レンチが第2ロック位置から第2ロック解除位置に回転する場合、ロッキングブロックは、第4アームセグメントとは反対方向に直線移動し、
収容キャビティ内に位置するバネは、レンチとは反対方向の予備締め付け力をロッキングブロックに加えるように構成される、請求項
14に記載のジンバル。
【請求項16】
クランプアセンブリの裏側は、レンチの回転を第2ロック解除位置と第2ロック位置との間に制限するように構成される第1阻止側壁及び第2阻止側壁を有し、及び/又は
第4アームセグメントの第2ガイド方向に垂直な断面は、略台形であり、スライド溝は、あり溝であり、及び/又は
ロッキングブロックのレンチに向かう側には、収容溝があり、バネは、収容溝内に位置する請求項
15に記載のジンバル。
【請求項17】
支持部材は、クランプ部材に磁気的に接続され、支持部材及びクランプ部材のうちの一方の他方に向かう表面には、直交して設けられる2つの回転止め位置があり、支持部材とクランプ部材のうちの他方は、回転位置決め部を有し、回転位置決め部は、回転止め位置のいずれかに係合され得る請求項
11に記載のジンバル。
【請求項18】
スタビライザーであって、
請求項
11に記載のジンバルと、
機体アセンブリの底部に設けられており、第2駆動機構が機体アセンブリを駆動して第2軸線の周りに取り付けシャーシに対して回転させるように構成される取り付けシャーシと、
上部が取り付けシャーシに接続される支持フレームと、を含むスタビライザー。
【発明の詳細な説明】
【関連出願への相互参照】
【0001】
本出願は、以下の特許出願に対する優先権を主張する:
2021年6月24日に提案された出願番号202121420205.7、出願名「ジンバル及びスタビライザー」の実用新案特許、
2021年7月30日に提案された出願番号202121774099.2、出願名「クランプアセンブリ及びモバイル機器をクランプするためのクランプ装置」の実用新案特許、
2021年8月12日に提案された出願番号202121888395.5、出願名「クランプアセンブリ及びモバイル機器をクランプするためのクランプ装置」の実用新案特許、及び
2021年8月31日に提案された出願番号202122086306.1、出願名「クランプ機構及びモバイル機器をクランプするためのクランプ装置」の実用新案特許。
【0002】
以上の特許出願の全内容は、参照により本開示の一部として本開示に組み込まれる。
【技術分野】
【0003】
本開示は、クランプ装置の技術分野に関し、特にクランプアセンブリ、クランプ装置、ジンバル及びスタビライザーに関する。
【背景技術】
【0004】
関連技術における幾つかのクランプ装置、例えばジンバル、自撮り棒などは、ユーザがモバイル機器を使用しやすくするために、又は比較的安定した使用状態をモバイル機器に提供するために、携帯電話などのモバイル機器をクランプするために使用され得る。
【0005】
モバイル機器をクランプするクランプ装置の安定性及び操作の利便性は、消費者に広く受け入れられるかどうかの鍵となる。
【発明の概要】
【0006】
本開示の一態様によれば、係合溝を有する支持部材と、モバイル機器をクランプするように構成され、係合溝に取り外し可能に係合接続される係合接続構造を含むクランプ部材と、を含むクランプアセンブリが提供される。
【0007】
本開示の一態様によれば、上記態様のクランプアセンブリを含むクランプ装置が提供される。
【0008】
本開示の一態様によれば、上記態様のクランプアセンブリと、第1ガイド方向のガイドを提供するための第1ガイド構造を含む第1カンチレバーと、第1ガイド構造にスライド可能に組み立てられ、第2ガイド方向のガイドを提供するための第2ガイド構造を含み、第2ガイド方向は、第1ガイド方向に直交し、クランプアセンブリは、第2ガイド構造にスライド可能に組み立てられる第2カンチレバーと、第1ガイド構造に対する第2カンチレバーのスライドをロックするように構成される第1ロック機構と、第2ガイド構造に対するクランプアセンブリのスライドをロックするように構成される第2ロック機構と、内部に第1駆動機構及び第2駆動機構が設けられ、第1駆動機構は、第1カンチレバーを駆動して第1軸線の周りに回転させるように構成され、第2駆動機構は、機体アセンブリを駆動して第2軸線の周りに回転させるように構成され、第1軸線は、第1ガイド方向に沿って設けられ、第2軸線は、第2ガイド方向に沿って設けられる機体アセンブリと、を含むジンバルが提供される。
【0009】
本開示の一態様によれば、上記解決策のジンバルを含むスタビライザーが提供される。
【0010】
本開示のこれら及び他の態様は、以下に説明される実施例から明らかであり、以下に記載される実施例を参照して説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示のさらなる詳細、特徴及び利点は、添付の図面を参照した以下の例示的な実施例の説明で開示される。添付の図面は次の通りである:
【
図1】本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリがモバイル機器をクランプする概略図である。
【
図2】本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの概略図である。
【
図3】本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの分解図である。
【
図4】本開示の幾つかの実施例による部分的に組み立てられたクランプアセンブリの概略図である。
【
図5】本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの背面図及びそのA1-A1断面図及びB1-B1断面図である。
【
図6】本開示の別の幾つかの実施例によるクランプアセンブリがモバイル機器をクランプする概略図である。
【
図7】本開示の別の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの概略図である。
【
図8】本開示の別の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの分解図である。
【
図9】本開示の別の幾つかの実施例による第1本体の内部構造の正面図とそのA2-A2断面図、B2-B2断面図である。
【
図10】本開示の別の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの背面図及びそのC2-C2断面図である。
【
図11】本開示の別の幾つかの実施例による部分的に組み立てられたクランプアセンブリの概略図である。
【
図12】本開示の別の幾つかの実施例による部分的に組み立てられたクランプアセンブリの概略図である。
【
図13】本開示のさらなる別の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの3次元構造概略図である。
【
図14】本開示のさらなる別の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの分解構造概略図である。
【
図15】本開示のさらなる別の幾つかの実施例による弾性スライスが支持部材の位置決め用係合溝に取り付けられたクランプアセンブリの一部の部品の分解構造概略図である。
【
図16】本開示のさらなる別の幾つかの実施例における弾性スライスが位置決め用係合溝に取り付けられた正面図である。
【
図17】本開示のさらなる別の幾つかの実施例によるカムノブがロック解除状態にあるクランプアセンブリの背面図及びそのA3-A3断面図である。
【
図18】本開示のさらなる別の幾つかの実施例によるカムノブがロック状態にあるクランプアセンブリの背面図及びそのB3-B3断面図及びC3-C3断面図である。
【
図19】本開示の幾つかの実施例によるジンバルの正面図である。
【
図20】本開示の幾つかの実施例によるジンバルの3次元構造概略図である。
【
図21】本開示の幾つかの実施例によるジンバルの第1ガイド構造をXZ平面に沿って切断した断面概略図である。
【
図22A】ファインダーカメラのレンズ光学中心が第2軸線に対して水平方向にオフセットする距離がqである場合の、撮影死角及びフレーミング幅の概略図である。
【
図22B】ファインダーカメラのレンズ光学中心を第2軸線に位置合わせするときの撮影死角及びフレーミング幅の概略図である。
【
図23】本開示の幾つかの実施例によるジンバルの第1ロック構造をYZ平面に沿って切断した断面概略図である。
【
図24】本開示の幾つかの実施例によるジンバルの第2ロック構造をXY方向平面に沿って切断した断面概略図である。
【
図25】本開示の幾つかの実施例によるジンバルのクランプアセンブリをYZ平面に沿って切断した断面概略図である。
【
図26】本開示の幾つかの実施例によるクジンバルのクランプアセンブリの分解概略図である。
【
図27】本開示の幾つかの実施例によるスタビライザーの3次元構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下では、ある例示的な実施例のみを簡単に説明する。当業者に認識され得るように、記載された実施例は、本開示の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な異なる方式で変更され得る。したがって、添付の図面及び説明は、本質的に例示的なものであり、限定的なものではないと考えられる。
【0013】
本開示の発明者に知られている幾つかの関連技術における携帯電話をクランプするためのクランプ装置は、本体部と、本体部に磁気的に接続され、本体部に対して回転可能なクランプ部とを含み、クランプ部は、携帯電話をクランプするために使用される。クランプ部と本体部との間の磁気的接続により、クランプ装置への携帯電話の固定を実現することができ、クランプ部を本体部に対してある角度回転させることにより、携帯電話のクランプ装置上のクランプ方向の調整を達成することができる。しかしながら、このクランプ装置が使用される場合、クランプ部は、携帯電話とともに脱落するおそれがあり、携帯電話機のクランプ装置におけるクランプ方向を理想的なクランプ角度に安定して維持することができない。
【0014】
本開示の発明者に知られている幾つかの関連技術における別のタイプのクランプ装置は、本体部と、本体部にネジで着脱可能に固定接続され、本体部に対して固定角度を調整できるクランプ部とを含み、クランプ部は、携帯電話をクランプするために使用される。クランプ部と本体部との間の固定接続により、クランプ装置への携帯電話の固定を実現することができ、本体部に対するクランプ部の固定角度を調整することにより、携帯電話のクランプ装置におけるクランプ方向の調整を達成することができる。このクランプ装置は、クランプ部と本体部とをネジで確実に固定することができるが、携帯電話のクランプ装置におけるクランプ方向を調整する必要がある場合、ネジを取り外す必要があり、操作が非常に不便である。
【0015】
これに基づき、本開示の実施例は、モバイル機器をクランプするクランプ装置の安定性及び操作の利便性を向上させるために、クランプアセンブリ及びこのクランプアセンブリを含むクランプ装置を提供する。ここで、クランプ装置の具体的なタイプは、限定されず、例えば、ジンバル、スタビライザー、自撮り棒、モバイル機器用のデスクトップスタンドやベッドサイドスタンドなどでああってもよい。モバイル機器の具体的な製品タイプは、限定されず、例えば携帯電話、タブレットコンピュータ又はポータブル撮影機器などであってもよい。
【0016】
本開示の実施例によって提供されるクランプアセンブリは、支持部材とクランプ部材とを含み、支持部材は、係合溝を有し、クランプ部材は、モバイル機器をクランプするように構成され、クランプ部材は、係合溝に取り外し可能に係合接続される係合接続構造を含む。
【0017】
本開示の実施例の技術的解決策では、クランプ部材と支持部材は、取り外し可能に係合接続されており、接続が信頼性できるだけでなく、ネジの着脱を必要とせず、上記関連技術と比べて、モバイル機器をクランプするクランプの安定性及び操作の利便性を向上させることができる。
【0018】
以下、本開示のクランプアセンブリは、幾つかの具体的な実施例でさらに詳細に説明される。
【0019】
図1から
図5に示すように、
図1は本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリがモバイル機器をクランプする概略図であり、
図2は本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの概略図であり、
図3は本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの分解図であり、
図4は本開示の幾つかの実施例による部分的に組み立てられたクランプアセンブリの概略図であり、
図5は本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの背面図及びそのA1-A1断面図及びB1-B1断面図である。
【0020】
本開示の幾つかの実施例で提供されるクランプアセンブリ100は、クランプ装置の構造の一部として、支持部材110及びクランプ部材160を含む。支持部材110は、クランプ装置の他の構造と組み立てるために使用され、支持部材110は、係合溝111を有し、係合溝111は、第1方向に沿って設けられた第1フックス溝111aを含む。クランプ部材160は、ハウジング161、クランプジョー162及びボタン163を含み、ハウジング161は、第1穴1613及び第2穴1614を含む。クランプジョー162は、ハウジング161に設けられており、モバイル機器500をクランプするように構成される。ボタン163は、ボタン本体1631と引張バネ1632とを含み、ボタン本体1631は、第1穴1613を通して操作可能な押圧部1633と、第2穴1614から突き出るフック部1634とを含む。引張バネ1632は、ボタン本体1631とハウジング161とを接続する。フック部1634は、外力の作用で引張バネ1632を引き伸ばして第1フックス溝111aに係合接続され得る。押圧部1633が押圧される場合、フック部1634も引張バネ1632を引き伸ばして第1フック溝111aから離脱することができる。ここで、第1方向は、縦方向又は横方向であってもよい。この実施例では、フック部1634は、クランプ部材160の、係合溝111に着脱可能に係合接続される構造として機能する。
【0021】
ボタン163の数は、ニーズに応じて1つ又は2つ以上に設定され得る。本開示のこの実施例では、ボタン163は、数が2つであり、互いに対向して設けられており、これに対応して、第1穴1613の数は、2つであり、第1フック溝111aも2つであり、両方は2つのボタン163に1対1で対応して設けられる。2つのボタン163のフック部1634のフック口は、互いに反対側にあり、2つのボタン163のフック部1634は、2つの第1フック溝111aに一対一で対応して係合接続され得る。ボタン163の数が2つ又は2つ以上に設計される場合、操作するときにそれらが同時に動作する必要がある。本開示は、ボタン163の数が2つである場合についてのみ説明する。
【0022】
図1及び
図5に示すように、モバイル機器500をクランプ装置に固定する必要がある場合、まずクランプジョー162の2つのクランプ端部を引き伸ばし、モバイル機器500を嵌め込み、次に、2つのボタン163のフック部1634を係合溝111に位置合わせし、クランプ部材160全体を支持部材110に向けて押圧することにより、2つのボタン1634のフック部1634を2つの第1フック溝111aに1対1で対応してスライドさせ、それによって2つの第1フック溝111aに係合接続する。このプロセスでは、2つのボタン163の引張バネ1632は、まず引き伸ばされ、2つのボタン163のフック部1634が2つの第1フック溝111aに1対1で対応して係合接続された後にリセットされる。このプロセスが完了すると、クランプ装置へのモバイル機器500の固定が完了する。
【0023】
モバイル機器500がクランプジョー162に嵌め込まれた後、2つのボタン163の押圧部1633を押すことができ、2つのボタン163のフック部1634を2つの第1フック溝111aに1対で対応して送り込まれ、次に、2つのボタン163の押圧部1633を放すこともできる。
【0024】
モバイル機器をクランプ装置から取り外す必要がある場合、まず2つのボタン163の押圧部1633を押し、2つのボタン163のフック部1634に引張バネ1632を引き伸ばさせ、対応する第1フック溝111aから脱離させ、このとき、クランプ部材160を支持部材110から分離させることができ、次に、クランプジョー162の2つのクランプ端部を引き伸ばしてモバイル機器を取り外すだけでよい。
【0025】
関連技術と比較して、本開示の実施例におけるクランプアセンブリは、弾性的に押すことができるボタンを介してクランプ部材と支持部材との間の係合接続及び分離を実現するため、構造が簡単で信頼でき、操作の利便性が高い。上記の第1関連技術と比較して、モバイル機器は、安定してクランプされ得て、基本的に回転しない。上記の第2関連技術と比較して、ネジを取り外す必要がなく、操作の利便性が大幅に向上する。
【0026】
本開示のこの実施例では、
図2に示すように、係合溝111は、第2方向に沿って設けられた2つの第2フック溝111bをさらに含み、この第2方向は、上記の第1方向に直交する。2つのボタン163のフック部1634は、2つの第1フック溝111aに1対1で対応して係合接続され得るだけでなく、2つの第2フック溝111bにも1対1で対応して係合接続され得る。
【0027】
ボタン本体1631とハウジング161とは、少なくとも2つの引張バネ1632によって接続され得る。
【0028】
この実施例の設計により、モバイル機器のクランプ方向の調整を実現することができる。例えば、モバイル機器を携帯電話機として例に挙げると、携帯電話機を横方向にクランプする必要がある場合、2つのボタン163のフック部1634を2つの第1フック溝111aに1対1で嵌め込み、携帯電話機を縦方向にクランプする必要がある場合、クランプ部材160を取り外して90°回転させてから2つのボタン163のフック部1634を2つの第2フック溝111bに1対1に嵌め込む。この実施例の設計により、携帯電話のクランプ方向を柔軟に調整することができ、操作が簡単で便利である。
【0029】
また、クランプ部材160を支持部材110から分離させる必要がある場合、2つのボタン163の押圧部1633を同時に押して、2つのボタン163のフック部1634を対応するフック溝からロック解除させ、この時、クランプ部材160は、解放される。クランプアセンブリ100は、比較的バランスが取られた押圧力を受け、支持部材110とクランプ部材160のそれぞれへの力も比較的バランスが取れるため、クランプアセンブリ100の構造は、信頼性がより高く、耐久性があり、クランプ部材160と支持部材との分離及び係合接続操作も省力化され、便利である。ボタン163は、より優れた強度及び質感を有し、耐久性に優れたアルミニウム合金ボタンを使用することができる。
【0030】
この実施例では、ハウジング161は、角形のハウジングとして設計され、2つの第1穴1613は、それぞれ角形のハウジングの2つの対向端に位置し、押圧部1633は、円弧状の押圧部である。このように、クランプ部材160の把持及び取り入れ、並びにボタン163の押圧操作が便利になる。2つのボタン163がリセット状態で角形のハウジングの対向する2つの対向端面からそれぞれ突出するため、押圧操作がより便利になり、手の感触が良くなる。当然、本開示におけるハウジング及び押圧部1633の具体的な形状は、これに限定されず、クランプアセンブリ100の具体的な応用シナリオに従って適切に設計され得る。
【0031】
図4に示すように、幾つかの実施例では、角形のハウジングは、2つの第3穴1617をさらに含み、2つの第3穴1617は、それぞれ角形のハウジングの他の2つの対向端に位置し、クランプジョー162は、2つの第3穴1617を通過し、その2つのクランプ端部は、角形のハウジングの外側に位置する。クランプジョー162の具体的な構造形態は、限定されないが、モバイル機器を安定してクランプできるものであればよく、例えば、クランプジョー162は、弾性クランプジョーであってもよく、一方のクランプ端部又は2つのクランプ端部は、角形のハウジングに対して弾性的に伸縮することができる。
【0032】
図2に示すように、本開示の幾つかの実施例では、係合溝111は、十字形であり、2つの第1フック溝111aと2つの第2フック溝111bに加えて、4つの阻止突起起111cを含み、各阻止突起111cは、隣接する第1フック溝111aと第2フック溝111bとの間に位置する。ハウジング161は、第2穴1614の縁に位置し且つ対向して設けられた2つの位置決めリブ1615を含み、2つの位置決めリブ1615は、2つのボタン163のフック部1634の延在方向に直交し、2つのボタン163のフック部1634が2つの第1フック溝111aに1対1で対応して係合接続され、又は、2つの第2フック溝111bに1対1で対応して係合接続される場合、2つの位置決めリブ1615は、4つの阻止突起111cにより、係合溝111内で回転するように制限される。
【0033】
この実施例では、位置決めリブ1615と十字形の係合溝111との嵌合により、係合接続した後のクランプ部材160と支持部材110の相対回転を防止することができ、それによってモバイル機器をクランプするクランプの安定性がさらに向上する。2つの位置決めリブ1615の反対側には、それぞれガイド斜面があり、このように2つの位置決めリブ1615は、ガイド効果も有し、クランプ部材160が支持部材110に接触すると係合溝111に進入するため、クランプ部160と支持部材との係合接続及び位置合わせが便利になり、クランプ部材160を支持部材110に係合接続する際の抵抗を低減することができるため、係合操作がよりスムーズで、省力化され、手触りが良く、音が小さい。
【0034】
図2に示すように、本開示の幾つかの実施例では、支持部材110のクランプ部材160に向かう表面には、略十字形の位置決め溝114があり、ハウジング161には、略十字形の位置決め突起1616があり、位置決め突起1616は、第1方向に沿って位置決め溝114に係合され得て、第2方向に沿って位置決め溝114に係合され得て、第2穴1614は、位置決め突起1616の中央位置に設けられる。
【0035】
この実施例では、位置決め突起1616と位置決め溝114の係合により、それぞれ2つのクランプ方向におけるクランプ部材160と支持部材110の位置決めが容易になり、また、支持部材110に対するクランプ部材160の回転がある程度制限され得るため、モバイル機器をクランプするクランプ装置の安定性及び操作性をさらに向上させることができる。
【0036】
支持部材110の内部には、第1磁石(図示せず)が設けられてもよく、ハウジング161の内部には、第2磁石(図示せず)が設けられてもよく、支持部材110とクランプ部材160は、第1磁石及び第2磁石によって磁気的に吸着され得る。この設計により、クランプ部材160と支持部材110は、係合接続に基づいて磁気吸着によってさらに固定され、その結果、モバイル機器へのクランプがより安定になる。
【0037】
本開示の幾つかの実施例では、支持部材110及びクランプ部材160の様々な部品の加工及び組み立てを容易にするために、
図3に示すように、支持部材110は、1組のネジで固定された支持本体112及び支持カバー113を含み、係合溝111の構造は、支持カバー113に設けられる。クランプ部材160のハウジング161は、1組のネジで固定接続された角板本体1611と円形の角板カバー本体1612とを含み、ボタン163、クランプジョー162等の構造は、角板本体1611と角板カバー1612との間に設けられる。
【0038】
図3及び
図4に示すように、クランプアセンブリ100の組み立てプロセスは、次の通りである:まず、支持本体112と支持カバー113とを固定し、次に、ボタン本体1631を角板本体1611の取り付け溝に入れ、引張バネ1632の一端を角板本体1611に設けられた固定柱1618に引っ掛け、引張バネ1632の他端をボタン本体1631に設けられたボタンポスト1635に固定し、このとき、引張バネ1632は、ボタン163を確実に組み立てることができることを確保するために、わずかに伸びたエネルギー貯蔵状態になり、次に、クランプジョー162を角板本体1611に固定し、ボタン163の上面に位置させ、次に、角板カバー1612を角板本体1611に1組のネジで固定する。
【0039】
図2及び
図5に示すように、クランプ部材160と支持部材110を組み立てる必要がある場合、まず、クランプ部材160のガイド斜面を有する2つの位置決めリブ1615と係合溝111を大まかに位置決めし、このとき、2つのボタン163のフック部1634が係合溝111の縁に接触し始め、クランプ部材160を支持部材110に向かって押し、このとき、2つのボタン163のフック部1634が2つのボタン本体1631を引き寄せて近づけ、引張バネ1632をさらに引き伸ばし、2つのボタン163のフック部1634がそれぞれに対応するフック溝(第1フック溝111a又は第2フック溝111b)に入ろうとすると、引張バネ1632が最大限に引き伸ばされ、2つのボタン163のフック部1634がそれぞれに対応するフック溝(第1フック溝111a又は第2フック溝111b)に完全に入るまで、クランプ部材160を支持部材110に向けて押し続けると、フック溝との係合接続が完了し、このとき、引張バネ1632は、リセットされて短縮されるが、クランプが確実で、緩みにくいことを確保するために、依然としてわずかに引き伸ばされた状態にある。これまで、クランプ部材160と支持部材110との係合接続が完了する。
【0040】
また、クランプ部材160と支持部材110とを組み立てる際には、2つのボタン163の押圧部1633を押して、2つのボタン163のフック部1634をそれぞれに対応するフック溝(第1フック溝111a又は第2フック溝111b)に送り込んでから押圧部1633を放すこともできる。
【0041】
クランプ部材160を支持部材110から取り外して分離させる必要がある場合、まず2つのボタン163の押圧部1633を押して、2つのフック部1634に引張バネ1632を引き伸ばさせて対応するフック溝から離脱させ、このとき、係合溝111は、支持部材110に干渉しなくなり、クランプ部材160は、解放されるため、支持部材110から容易に分離することができる。
【0042】
モバイル機器のクランプ方向を調整する必要がある場合、上記のステップを参照してクランプ部材160を取り外してから90°回転させ、支持部材110と再度組み立てるだけでよい。
【0043】
本開示の幾つかの実施例によって提供されるクランプ装置は、
図1から
図5に示される実施例のクランプアセンブリ100を含む。クランプ装置の具体的なタイプは、限定されず、例えば、ジンバル、スタビライザー、自撮り棒、モバイル機器用のデスクトップスタンドやベッドサイドスタンドなどであってもよい。クランプ装置は、モバイル機器への安定したクランプを実現でき、操作がより便利である。
【0044】
図6-
図10に示すように、
図6は本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリがモバイル機器をクランプする概略図であり、
図7は本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの概略図であり、
図8は本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの分解図であり、
図9は本開示の幾つかの実施例による第1本体の内部構造の正面図及びそのA2-A2断面図及びB2-B2断面図であり、
図10は本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの背面図及びそのC2-C2断面図である。
【0045】
本開示の幾つかの実施例によって提供されるクランプアセンブリ200は、クランプ装置の構造の一部として、支持部材210及びクランプ部材260を含む。支持部材210は、クランプ装置の他の構造と組み立てるために使用される。支持部材210は、第1本体2100と、第1本体2100に設けられた第1磁石212とを含み、第1本体2100には、係合溝211があり、係合溝211の側壁には、少なくとも1つのボールビード係合溝213(例えば、図示される4つのボールビード係合溝213)がある。クランプ部材260は、第2本体2600と、第2本体2600に設けられ且つ第1磁石212に磁気的に吸着され得る第2磁石262と、第2本体2600に設けられ且つモバイル機器500をクランプするように構成されるクランプジョー264と、少なくとも1つのウェーブビードネジ263(例えば、図示される2つのウェーブビードネジ263)と、を含み、第2本体2600は、係合溝211に差し込まれ得る突出部261を有し、上記の少なくとも1つのウェーブビードネジ263は、突出部261に設けられ、各ウェーブビードネジ263のウェーブビード2631は、1つのウェーブ係合溝213に係合され得る。この実施例では、ウェーブビードネジ263は、クランプ部材260の、係合溝211に取り外し可能に係合接続するための係合接続構造として機能する。
【0046】
本開示の実施例では、クランプ部材260と支持部材210との組み立ては、第1磁石212と第2磁石262との磁気吸着と、ウェーブビードネジ263とウェーブビード係合溝213との係合とにより実現され、構造が簡単で信頼性が高く、操作の利便性も高い。
【0047】
図10に示すように、ウェーブビードネジ263の構造は、一般的に、雄ねじを有する中空円筒2632と、中空円筒2632内に設けられたバネ2633及びウェーブビード2631とを含む。
【0048】
ウェーブビード2631は、押されるとバネ2633を圧縮して中空円筒2632内に引っ込まれ、押圧が解除された後、ウェーブビード2631は、バネ2633の作用で中空円筒2632の外に突出する。ウェーブビード263とウェーブビード係合溝213との係合により、支持部210に対するランプ部材260の回転を防止することができ、クランプ部材260が支持部材210から不用意に脱離する(即ち、手動操作なしの場合、支持部材210から脱離する)ことを防止することもできる。上記の第1関連技術と比較して、モバイル機器は、安定してクランプされ得て、基本的に回転しない。上記の第2関連技術と比較して、ネジを取り外す必要がなく、操作の利便性が大幅に向上する。ウェーブビード2631をウェーブビード係合溝213内にスムーズに滑り込ませ、ウェーブビード係合溝213からのウェーブビードの不用意な脱離を回避することができるために、ウェーブビード係合溝213は、一定の形状を有するガイド円弧面として設計され得る。
【0049】
図6、
図7及び
図10に示すように、モバイル機器500をクランプ装置に固定する必要がある場合、まず、クランプジョー264の2つのクランプ端部を引き伸ばし、モバイル機器500をクランプジョー264に嵌め込み、次に、クランプ部材260の突出部261を係合溝211に位置合わせし、このとき、支持部材210とクランプ部材260は、第1磁石212と第2磁石262とによって互いに吸着され得て、吸着力の作用で、各ウェーブビーズネジ263のウェーブビーズ2631もそれぞれウェーブビーズ係合溝213に嵌め込まれる。当然、クランプ部材260全体を支持部材210側に向かって押すこともでき、補助クランプ部材260は、支持部材210に吸着され、ウェーブビーズネジ263は、ウェーブビーズ係合溝213に係合される。このプロセスが完了すると、クランプ装置へのモバイル機器500の固定が完了する。
【0050】
モバイル機器500をクランプ装置から取り外す必要がある場合、第1磁石212と第2磁石262との間の吸引力と、ウェーブビーズネジ263のバネ263の弾性力に打ち勝って、他の補助工具を使わずに、支持部材210からクランプ部260を引き抜くことができ、操作が非常に簡単である。クランプ部材260と支持部材210は、構造の信頼性に影響を与えることなく繰り返し取り外され得て、摩耗が少ないため、クランプアセンブリ200の耐用年数が長い。
【0051】
本開示の実施例では、ウェーブビーズ係合溝213とウェーブビーズネジ263の数は、具体的に限定されず、両者の数は、同じでも異なっていてもよい。例えば、上記の少なくとも1つのウェーブビーズネジ263は、突出部261でのねじ込み方向が完全に同じではない少なくとも2つのウェーブビーズネジ263(例えば、図示される2つのウェーブビーズネジ263)を含んでもよい。ウェーブビーズネジ263の数が増えるほど、支持部材210へのクランプ部材260の固定がより確実になり、クランプ部材260を支持部材210から分離させるための操作力も大きくなる。モバイル機器の取り付けニーズに応じてウェーブビードネジ263の数を適切に選択し、対応する設計を行うことができる。また、ウェーブビードネジ263の数は、1つだけであってもよい。
【0052】
本開示の実施例では、
図7及び
図9に示すように、上記の少なくとも1つのウェーブビーズ係合溝213は、少なくとも1つの第1ウェーブビーズ係合溝213a(例えば、図示される2つの第1ウェーブビーズ係合溝213a)と少なくとも1つの第2ウェーブビーズ係合溝213b(例えば、図示される2つの第2ウェーブビーズ係合溝213b)とを含み、上記の少なくとも1つのウェーブビーズネジ263(例えば、図示される2つのウェーブビーズネジ263)は、この少なくとも1つの第1ウェーブビーズ係合溝213aに1対1で対応して係合され、クランプ部材260と共に支持部材210に対して90°回転(例えば時計回り又は反時計回りに90°回転)した後、この少なくとも1つの第2ウェーブビーズ係合溝213bに1対1で対応して係合され得る。この実施例におけるウェーブビーズ係合溝213の数は、ウェーブビーズネジ263の数の2倍である。
【0053】
この実施例の設計により、モバイル機器のクランプ方向の調整を実現することができる。例えば、モバイル機器を携帯電話機として例に挙げると、携帯電話機を横方向にクランプする必要がある場合、支持部材210とクランプ部材260を吸着するとともに、上記の少なくとも1つのウェーブビードネジ263を上記の少なくとも1つの第1ウェーブビーズ係合溝213aに1対1で対応して係合し、携帯電話を縦方向にクランプする必要がある場合、クランプ部材260を取り外して時計回り又は反時計回りに90°回転してから、支持部材210とクランプ部材260とを吸着するとともに、上記の少なくとも1つのウェーブビーズネジ263を上記の少なくとも1つの第2ウェーブビーズ係合溝213bに1対1で対応して係合させる。この実施例の設計により、携帯電話のクランプ方向を柔軟に調整することができ、操作が簡単で便利である。
【0054】
図7と
図9に示すように、この実施例では、上記の少なくとも1つのウェーブビーズ係合溝213は、2つの第1ウェーブビーズ係合溝213aと2つの第2ウェーブビーズ係合溝213bとを含み、前記少なくとも1つのウェーブビーズネジ263は、突出部261でのねじ込み方向が逆である2つのウェーブビードネジ263を含み、2つのウェーブビードネジ263は、2つの第1ウェーブビード係合溝213aに1対1で対応して係合し、クランプ部材260と共に支持部材210に対して90°回転(例えば、時計回り又は反時計回りに90°回転)した後、2つの第2ウェーブビーズ係合溝213bに1対1で対応して係合することができる。構造が簡単で、確実であり、安定性が高い。
【0055】
本開示の幾つかの実施例では、クランプアセンブリのクランプ方向は、1つだけ設計され得て、このように、ウェーブビーズ係合溝とウェーブビーズネジの数は、同じく設計され得て、例えばそれぞれ2つである。
【0056】
突出部261は、係合溝211の形状に適合している。突出部261の具体的な形状は、限定されず、例えば、略円形、角形、多角形等であってもよい。クランプアセンブリ200が直交する2つのクランプ方向を有する場合、突出部261及び係合溝211の形状は、突出部261が支持部材260と共に支持部材210に対して90°回転(例えば時計回りに90°回転又は反時計回りに90°回転)した後に、係合溝211に差し込まれ得ることを満たすべきである。略角形の係合溝211は、組み立てや位置合わせが容易であるだけでなく、その内部での突出部261の回転を制限することもでき、したがって、モバイル機器をクランプするクランプ装置の安定性及び操作の利便性をさらに向上させることができる。本開示では、構造は、大まかにある形状を呈示するが、幾つかの詳細/又は誤差が無視された後、構造が全体としてこの形状を呈すると理解でき、例えば、この形状又はこの形状に近い形状を含むことができるが、狭い意味で理解されるべきではない。
【0057】
図7又は
図9に示すように、この実施例では、突出部261は、角形の突出部であり、2つのウェーブビードネジ263の軸線が互いに平行に設けられ、2つのウェーブビードネジ263のウェーブビード2631は、角形の突出部の2つの対向端に1対1で対応して露出している。それに応じて、係合溝211は、角形の係合溝であり、2つの第1ウェーブビード係合溝213aは、角形の係合溝の2つの対向する側壁に1対1で対応して設けられ、2つの第2ウェーブビード係合溝213bは、角形の係合溝の他の2つの対向する側壁に設けられる。突出部261の構造をよりコンパクトにするために、2つのウェーブビードネジ263を逆平行に設けることができる。
【0058】
本開示の他の実施例では、2つのウェーブビードネジ263を逆同軸線に設けることもできるが、本開示では具体的に限定されない。
【0059】
図8に示すように、本開示の幾つかの実施例では、第1本体2100は、第1ハウジング(例えば支持本体2101及び支持カバー2102を含む)であり、係合溝211は、第1ハウジングの内壁から突出し、第1磁石212は、第1ハウジング内に設けられ、係合溝211を環状に取り囲む。第2本体2600は、第2ハウジング(例えば、角板本体2601と角板カバー2602とを含む)であり、第2磁石262は、第2ハウジング内に設けられ、位置決め突起265によって第2ハウジングの内壁上に形成された凹部に位置する。この設計により、クランプアセンブリ200の全体構造をよりコンパクトにすることができ、第1ハウジング及び第2ハウジングは、例えば、プラスチックハウジング又は板金ハウジングなどである。第1磁石と第2磁石は、上記の形状及び位置の設計に限定されず、例えば、本開示の幾つかの他の実施例では、第1磁石は、第1本体の表面に貼り付けられた複数の第1磁石パッチを含んでもよく、第2磁石は、第2本体の表面に貼り付けられた複数の第2磁石パッチを含み、各第2磁石パッチは、1つの第1磁石パッチに対応して吸着されるように構成される。
【0060】
図7に示すように、本開示の幾つかの実施例では、支持部材210のクランプ部材260に向かう表面には、略十字形の位置決め溝215があり、第2本体2600には、略十字形の位置決め突起265があり、位置決め突起265は、第1方向に沿って位置決め溝215に嵌め込み、第2方向に沿って位置決め溝215に嵌め込むことができ、突出部261は、位置決め突起265の中央位置に設けられる。ここで、第1方向と第2方向は、直交することができ、例えば、第1方向は、横方向であり、第2方向は、縦方向である。ここで、上記「十字形」は、十字形と十字形に近い形状とを含み、狭義に理解されるものではない。
【0061】
この実施例では、位置決め突起265と位置決め溝215の嵌合により、クランプ部材260と支持部材20がそれぞれ2つのクランプ方向に位置決めすることが容易になり、また、支持部材210に対するクランプ部材260の回転が一定に制限され得るため、モバイル機器をクランプするクランプ装置の安定性及び操作性をさらに向上させることができる。この実施例では、ウェーブビードネジ263の組み立てを容易にするために、位置決め突起265の表面に、ウェーブビードネジのねじ込み方向指示マーク266、例えば図示する矢印パターンが設けられてもよい。
【0062】
幾つかの実施例では、第2ハウジング(即ち第2本体2600)は、ほぼ角形であり、その2つの対向する端部には、それぞれ貫通穴が設けられ、クランプジョー264は、2つの貫通穴を通過し、その2つのクランプ端部は、第2ハウジングの外側に位置する。クランプジョー264の具体的な構造形態は、限定されないが、モバイル機器を安定してクランプできるものであればよく、例えば、クランプジョー264は、弾性クランプジョーであってもよく、一方のクランプ端部又は2つのクランプ端部は、第2ハウジングに対して弾性的に伸縮することができる。
【0063】
図8、
図11及び
図12に示すように、
図11は本開示の幾つかの実施例による部分的に組み立てられたクランプアセンブリの概略図であり、
図12は本開示の幾つかの実施例による部分的に組み立てられたクランプアセンブリの概略図である。本開示の幾つかの実施例では、支持部材210及びクランプ部材260の様々な部品の加工及び組み立てを容易にするために、支持部材210の第1ハウジング(即ち第1本体2100)は、1組のネジで固定接続されたサポート本体2101及び支持カバー2102を含み、係合溝211の構造は、支持カバー2102に設けられる。クランプ部材260の第2ハウジング(即ち第2本体2600)は、1組のネジで固定接続された角板本体2601と円形の角板カバー2602とを含み、クランプジョー262、第2磁石262などの構造は、角板本体2601と角板カバー2602との間に設けられ、突出部261とウェーブビードネジ263等の構造は、角板本体2601に設けられる。
【0064】
図8、
図11及び
図12に示すように、1つの実施例では、クランプアセンブリ200の組み立てプロセスは、次の通りである:まず、環状の第1磁石212を支持カバー2102の内部、係合溝211構造の外周側に裏面接着剤で固定し、第2磁石262を角板本体2601内の凹部に裏面接着剤で固定し、次に、支持本体2101と支持カバー2102とを1組のネジで固定し、次に、クランプジョー264を角板本体2601の内部、第2磁石262の突出部261から離れる側に固定し、角板本体2601と第2磁石2602を1組のネジで固定し、次に、2つのウェーブビードネジ263を矢印の方向に従って角板本体2601の突出部261にねじ込み、これまで、クランプアセンブリ200の組み立てが完了する。上記組み立てプロセスでは、幾つかのステップの順序を調整できることが理解できる。
【0065】
図7及び
図10に示すように、クランプ部材260と支持部材210とを組み立てる必要がある場合、まず、クランプ部材260の突出部261と係合溝211とを大まかに位置決めし、このとき、ウェーブビード2631がまだ圧縮されなく、したがって、ウェーブビード2631は、中空円筒2632からから突き出て、クランプ部材260全体を支持部材210側に向かって押し、このとき、ウェーブビーズ2631は、係合溝211の側壁の押圧を受けて中空円筒2632内に押し込まれ、ウェーブビードネジ263がウェーブビード係合溝213の位置に移動すると、ウェーブビード2631への押圧が解除され、バネ2633の弾性力がウェーブビード2631を押し出すため、ウェーブビードが再び中空円筒2632から突き出て、ウェーブビード係合溝213に嵌め込まれる。以上のプロセスでは、第1磁石212と第2磁石262との間の吸着力により、クランプ部材260と支持部材210とが常に吸着結合傾向となり、したがって、ウェーブビーズ2631をウェーブビーズ係合溝213に嵌め込んだ後に、クランプ部材260と支持部材210は、確実に吸着して接続され得る。
【0066】
クランプ部材260と支持部材210を分離させる必要がある場合、第1磁石212と第2磁石262との間の吸引力と、ウェーブビーズネジ263のバネ弾性力に打ち勝って、クランプ部材260を、支持部材210から引き抜くだけでよい。
【0067】
第1磁石212と第2磁石262は、クランプ部材260と支持部材210に安定した吸着力を提供することができる。ウェーブビード263とウェーブビード係合溝213との係合により、支持部210に対するランプ部材260の回転を防止することができ、クランプ部材260が支持部材210から不用意に脱離することを防止することができる。以上の操作ステップから、クランプ部材260と支持部材210の組み立て及び取り外しが非常に便利であり、構造は、信頼性が高く、耐久性があることが分かる。
【0068】
本開示の幾つかの実施例によって提供されるクランプ装置は、
図6から
図12に示される実施例のクランプアセンブリ200を含む。クランプ装置の具体的なタイプは、限定されず、例えば、ジンバル、スタビライザー、自撮り棒、モバイル機器用のデスクトップスタンド又はモバイル機器であるベッドサイドスタンドなどであってもよい。クランプ装置は、モバイル機器への安定したクランプを実現でき、操作がより便利である。
【0069】
本開示の発明者は、ホルダと、ホルダにスライド可能に組み立てられるクランプモジュールと、調整ネジとを含み、クランプモジュールが携帯電話をクランプするように構成され、ネジがホルダに対するクランプモジュールのスライドをロックするように構成される関連技術におけるクランプ装置も知っている。クランプモジュールのホルダ上の位置を調整する必要がある場合、専用工具を使用して調整ネジを緩め、位置を調整した後、専用工具を使用して調整ネジを締める必要がある。このクランプ装置を使用すると、ホルダ上でのクランプモジュールの調整作業が非常に不便であり、調整ネジが滑りやすくなる。
【0070】
本開示の幾つかの実施例によって提供されるクランプアセンブリとクランプ装置は、上記の技術的問題を効果的に軽減することができる。
図13から
図18に示すように、
図13は本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの3次元構造概略図であり、
図14は本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの分解構造概略図であり、
図15は本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの一部の部品の分解構造概略図(弾性スライスが支持部材の位置決め用係合溝に取り付けられた)であり、
図16は本開示の幾つかの実施例における弾性スライスが位置決め用係合溝に取り付けられた正面図であり、
図17は本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの背面図及びそのA3-A3断面図(カムノブがロック解除状態にある)であり、
図18は本開示の幾つかの実施例によるクランプアセンブリの背面図及びそのB3-B3断面図及びC3-C3断面図(カムノブがロック状態にある)である。
【0071】
本開示の幾つかの実施例によって提供されるクランプアセンブリ3は、クランプ装置の一部として、スライド溝311を備えた支持部材310、モバイル機器をクランプするためのクランプ部材(支持部材310に取り外し可能に接続され、図示されず、構造について上記実施例の設計を参照できる)と、カンチレバー600と、ピンシャフト312と、カムノブ313と弾性素子314とを含む。カンチレバー600は、スライド溝311にスライド可能に組み立てられ、ピンシャフト312は、支持部材310の内側から支持部材310の外側まで延び、支持部材310との間に、径方向に移動可能な隙間Sがあり、カムノブ313は、支持部材310の外側に設けられ且つシャフト31に固定接続され、弾性素子314は、支持部材310の内側に設けられ、ピンシャフト312と支持部材310との間に位置する。
【0072】
本開示の実施例では、カムノブ313、ピンシャフト312及び弾性素子314などの協働により、カンチレバー600に対する支持部材310のスライドのロック及びロック解除を実現することができる。
図17及び
図18に示すように、カムノブ313を所定方向に沿って回転させる場合(例えば、カムノブ313が
図17に示す位置から
図18に示す位置まで時計回りに移動する場合)、ピンシャフト312は、弾性素子314に向かって移動し(例えば、
図17から
図18に示す左側への移動)、弾性素子314を圧縮し、カムノブ313のカム輪郭面は、カンチレバー600のスライド溝311内に位置する部分に当接して、カンチレバー600に対する支持部材300のスライドをロックすることができる。カムノブ313を所定方向の逆方向に回転させる場合(例えば、カムノブ313が
図18に示す位置から
図17に示す位置まで時計回りに移動する場合)、ピンシャフト312は、弾性素子314とは反対方向に移動し(例えば、
図18から
図17に示す右への移動)、弾性素子314が解放され、カムノブ313のカム輪郭面は、カンチレバー600のスライド溝311内に位置する部分から離れて、カンチレバー600に対する支持部材310のスライドをロック解除することができる。本開示の実施例におけるクランプアセンブリ3は、具体的な構造が簡単で信頼でき、調整操作の利便性が高いという特徴を有する。
【0073】
図14に示すように、支持部材310の作製及び組み立てを容易にするために、支持部材310は、締結具(例えばネジ3103)で固定接続されたハウジング3101及びカバー3102、スライド溝311、ピンシャフト312(例えばネジ3120)、カムノブ313及び弾性素子314は、ハウジング3101に設けられ、カムノブ313とスライド溝311は、ハウジング310のカバー3102とは反対側に設けられる。スライド溝311の具体的な形状は、限定されないが、
図17及び
図18に示すように、スライド溝311は、アリ溝であり、カンチレバー600の少なくとも一部がスライド溝311の形状に適合し、スライド溝311内でスライドすることができる。
【0074】
カンチレバー600は、強度が高いアルミニウム合金材料で作製され得て、応力を受けた後に変形しにくい。アリ溝の構造は、設計が簡単であり、加工作製が容易であり、加工精度に対する要求も比較的低い。
【0075】
図17及び
図18に示すように、本開示の1つの実施例では、ピンシャフト312は、具体的にはネジ3120であり、クランプアセンブリ3は、支持部材310の内側に設けられた第1ガスケット317と、支持部材310の外側に設けられた第2ガスケット318とを含み、第1ガスケット317は、ネジ3120にスリーブされ、ネジ3120のネジキャップと支持部材310との間に位置し、第2ガスケット318は、ネジ3120にスリーブされ、支持部材310とカムノブ313との間に位置する。第1ガスケット317と第2ガスケット318は、例えば銅シートであり、必要に応じて選択して設けられてもよく、例えば、第1ガスケット317のみ又は第2ガスケット318のみを設けることもできる。第1ガスケット317と第2ガスケット318は、2つの構造間の滑り摩擦を改善し、摩擦損失を低減することができ、また、カムノブ313の回転操作に一定の減衰感を持たせ、カムノブ313の回転をより安定かつ確実にすることができる。本開示の他の実施例では、ピンシャフト312は、リベットなどであってもよい。本開示は、ピンシャフト312の具体的な形状を特に限定するものではない。
【0076】
幾つかの実施例では、
図17及び
図18に示すように、カムノブ313は、カム部3132と、カム部3132に固定接続されたハンドル3131とを含み、支持部材310の表面には、溝316があり、溝316は、ハンドル3131の所定方向に沿った回転をロック位置に停止させるための第1側壁316aと、ハンドル3131の所定方向とは反対方向に沿った回転を設定された位置に停止させるための第2側壁316Bと、を含む。また、溝316は、第1側壁316aと第2側壁316bとを接続し、且つハンドル3131の回転根元の形状に適合する円弧状の側壁316cをさらに含むことができる。溝316は、ハウジング3101のカバー3102とは反対側の面に設けられてもよい。
【0077】
ハンドル3131が第1側壁316aに停止するまで、ハンドル3131を所定の方向(例えば時計回り)に回転する場合、ユーザは、カムノブ313がロック位置にあることを感知することができ、ハンドル3131を所定方向とは逆の方向(例えば反時計回り)に回転する場合、ハンドル3131は、第2側壁316aに停止することができ、即ちハンドル3131の最大回転ストロークは、第1側壁316aと第2側壁316bによって決定される。ハンドル3131の設計により、カムノブ313の回転操作は、比較的手間がかからない。カムノブ313は、強度が高いアルミニウム合金材料で作製され得て、応力を受けた後に変形しにくい。第1側壁316a、第2側壁316b及び円弧状側壁316cは、支持部材310の表面の溝316に形成されているため、構造設計が簡単であるだけでなく、支持部材310の設計厚さを低減することができる。
【0078】
本開示の幾つかの他の実施例では、ハンドル3131は、他の構造によって直接的又は間接的に止まることもでき、このように、ハンドル3131は、第1側壁316a及び/又は第2側壁316bに回転する必要がない。
【0079】
図15、
図17及び
図18に示すように、本開示の幾つかの実施例では、カムノブ313及び支持部材310のうちの一方(例えば、カムノブ313)の他方(例えばカムノブ313)に向かう表面には、凹部319があり、カムノブ313と支持体310のうちの他方(例えば支持部材310)には、凸部320がある。ハンドル3131を回転させて第1側壁316aに停止させる場合、カンチレバー600に対する支持部材310のスライドがロックされるとともに、凸部320が凹部319に係合接続される。このようにしてカンチレバー600に対する支持部材310のスライドがロックされるときに、セルフロック構造をさらに形成することができるため、カムノブ313が不用意に緩むことを防止することができ、使用中のクランプアセンブリ3の信頼性及び安定性をさらに確保することができる。凸部320が凹部319に係合接続される瞬間も、ユーザの手への力のフィードバックを形成することができ、その結果、ユーザは、カムノブ313が所定の位置に回転されたことを正確に感知することができる。逆に、ハンドル3131を逆方向に回転させる場合、凸部320が凹部319から脱離れてもユーザの手への力のフィードバックを形成することができ、その結果、ユーザは、カムノブ313がカンチレバー600に対する支持部材310のスライドのロックを解除したことを正確に感知することができる。
【0080】
本開示の別の幾つかの実施例では、必要に応じて上記凸部320と凹部319との係合接続構造を設計せず、弾性素子314の反発力、第1ガスケット317及び第2ガスケット318の減衰力により、構造のセルフロックを実現することができる。
【0081】
図14から
図16に示すように、本開示の幾つかの実施例では、支持部材310は、位置決め用係合溝315を有し、ピンシャフト312が位置決め用係合溝315の底壁を貫通するため、支持部材310からから突き出てカムノブ313に組み立てられてもよい。弾性素子314は、位置決め用係合溝315内に設けられた弾性スライスである。1つの実施例では、弾性スライスの材料が厚さ0.3mmのバネ鋼であり、力を受けた後に弾性変形し、良好な反発力を維持することができる。弾性スライスの具体的な構造形態は、限定されず、所望の位置で所望の方向及び大きさの弾性力を提供できればよい。
【0082】
図14に示すように、この実施例では、位置決め用係合溝315は、第1溝本体部315aと第2溝本体部315bとを含み、第1溝本体部315aは、ピンシャフト312を収容し、ピンシャフト312を位置決めするように構成され、第2溝本体部315bは、弾性スライスを収容して位置決めするように構成される。位置決め用係合溝315は、ピンシャフト312及び弾性スライスの具体的な構造と組み合わせて対応する設計を行うことにより、ピンシャフト312及び弾性スライスと支持部材310との組み立てを実現することができる。
【0083】
1つの実施例では、
図16に示すように、弾性スライスは、弾性素314として、一体に折り曲げられて接続され同一の方向に延びる第1平坦部314a及び第2平坦部314b、第2平坦部314bに接続された波状湾曲部314c、並びに波状湾曲部314cに接続されたフック部314dとを含み、波状湾曲部314cは、ピンシャフト312に隣接する。上記第2溝部315bは、弾性スライスを位置決めするように構成される少なくとも1つの突出部3150、例えば図示される2つの突出部3150を含む。弾性スライスの弾性変形は、主に波状湾曲部314cで発生し、この部分の波状湾曲形状により、弾性スライスは、良好な弾性を有し、破壊的な変形が発生しにくくなる。また、この形状で設計された弾性スライスの全体の占有空間も小さい。
【0084】
本開示の実施例では、クリップアセンブリ3は、支持部材310に取り外し可能に磁気的に接続されるクランプ部材(図示せず)をさらに含み、クランプ部材は、モバイル機器をクランプするように構成される。
図14に示すように、支持部材310及びクランプ部材のうちの一方(例えば支持部材310)の他方(例えばクランプ部材)に向かう表面には、異なる方向に沿って設けられた少なくとも2つの回転止め位置3100があり、支持部材310とクランプ部材のうちの他方(例えばクランプ部材)は、回転位置決め部を有し、回転位置決め部は、回転止め位置3100のいずれかと嵌合することができる。
【0085】
クランプ部材は、モバイル機器をクランプするための構造例えばバネジョー264として構成され、その中の1つのクランプ端部又は2つのクランプ端部は、弾性的に伸縮することができる。回転止め位置3100の具体的な構造は、限定されず、例えば、係合溝、係合突起、係合穴などであってもよく、回転位置決め部と嵌合し、支持部材310に対するクランプ部材の回転角度を制限するだけでよい。
【0086】
図14に示すように、幾つかの実施例では、回転止め位置3100は、2つであり、且つ直交して設けられ、2つの回転止め位置3100は、それぞれ係合溝であり、略十字状に連通する。回転止め位置(図示せず)は、突起状であり、これらの2つの係合溝の形状に適合する。ユーザは、撮影ニーズに応じて、モバイル機器を横方向又は縦方向にクランプアセンブリ3に固定するように選択する。これらの実施例では、モバイル機器のクランプ方向のために複数のオプションが提供されており、ユーザは、撮影ニーズに応じてモバイル機器のクランプ方向を柔軟に調整することができる。
【0087】
本開示の別の幾つかの実施例では、クランプアセンブリ3は、上記の取り外し可能な磁気吸着設計を採用せず、支持部材自体によってモバイル機器をクランプすることができ、例えば、支持部材には、クランプ方向が調整可能又は調整不可能であるバネジョー構造が設けられる。
【0088】
本開示の1つの実施例では、クランプアセンブリ3の組み立てプロセスは、次の通りである:まず、弾性スライス(即ち弾性素子314)をハウジング3101の位置決め用係合溝315に入れ、弾性スライスの主な変形領域(即ち弾性スライスの波状湾曲部314c)が位置決め用係合溝315の底壁に開設されたネジ穴の一側に位置し、次に、第2ガスケット318とカムノブ313をハウジング3101の表面の溝316に配置し、次に、第1ガスケット317とネジ3120(即ち前記ピンシャフト312)をハウジング3101に組み立て、ネジ3120を位置決め用係合溝315に貫通させてカムノブ313にねじ込み、次に、4本のネジ3103を使用してカバー3102をハウジング3101に固定接続し、これまで支持部材310の組み立てが完了し、次に、カムノブ313を回転してロック位置から離れ、支持部材310をカンチレバー600の適切な位置に取り付けた後、カムノブ313をロック位置まで回転し、これまでクランプアセンブリ3の組み立てが完了する。
【0089】
ネジ3120は、ピンシャフト312として機能し、カムノブ313は、ネジ3120の軸線を中心軸として回転する。
図17に示すように、カムノブ313のハンドル3131を回転させてロック位置から離れる場合、カムノブ313のカム部3132がカンチレバー600から分離されて緩んだ状態にあり、弾性スライスは、圧縮されていない自然な状態にあり、ネジ3120、第1ガスケット317及び第2ガスケット318は、支持部材310に対して右への位置にあり、カム部3132のカム輪郭面とカンチレバー600のスライド溝311に位置する部分との間に隙間があり、したがって、カンチレバー600は、スライド溝311内で自由にスライドすることができる。
【0090】
カムノブ313のハンドル3131をロック位置に徐々に回転させる場合(即ち第1側壁316aに近づく方向に回転させる場合)、カム部3132のカム輪郭面とカンチレバー600のスライド溝311内に位置する部分が徐々に接近して最終的に接触し、
図18に示すように、ネジ3120、第1ガスケット317及び第2ガスケット318は、カンチレバー600に押されて支持部材310に対して徐々に左に移動し、ネジ3120は、弾性スライスを圧縮して弾性変形を発生させる。弾性スライスの弾力作用で、カム部3132のカム輪郭面がカンチレバー600に当接し、発生した大きな摩擦力により、スライド溝311内でのカンチレバー600のスライドが制限され、それによってカンチレバー600に対する支持部材310のスライドがロックされる。これと同時に、カムノブ313の凹部319が支持部材310の凸部320に嵌め込まれ、セルフロックが形成される。
【0091】
カムノブ313のロックが解除されるときのクランプアセンブリ3の動作原理は、上記のプロセスとちょうど逆であるため、ここでは説明を省略する。支持部材310のカンチレバー600での位置を調整する必要がある場合、カムノブ313のハンドル3131を、ロック位置から脱離するまで回転し、支持部材310を適切な位置に調整した後、カムノブ313のハンドル3131をロック位置まで回転すればよい。
【0092】
本開示の実施例は、上記の実施例のいずれかのクランプアセンブリ3を含むクランプ装置をさらに提供する。クランプ装置の具体的なタイプは、限定されず、例えば、ジンバル、スタビライザー、自撮り棒、モバイル機器用のデスクトップスタンド又はモバイル機器であるベッドサイドスタンドなどであってもよい。クランプ装置は、モバイル機器への安定したクランプを実現でき、調整操作がより便利である。
【0093】
ジンバルは、携帯電話などのカメラを含むモバイル機器の支持プラットフォームとして、モバイル機器を固定及び支持し、モバイル機器の動きや撮影を制御し、それによってモバイル機器に安定した撮影状態を提供することができる。ジンバルは、通常、様々なブランド、型番のモバイル機器に適用することができる。関連技術では、異なるモバイル機器(例えば異なる型番、サイズ又は構造のモバイル機器)に含まれるカメラの数及び配置方式が異なるため、異なるモバイル機器は、ジンバルによって固定支持された後、ビューファインダカメラ(電子機器に複数のカメラが含まれている場合、ビューファインダカメラはメインカメラである)のレンズの光学中心のジンバル回転軸線に対するオフセット量も異なり、その結果、ジンバルを使用して撮影する様々なモバイル機器の撮影のためのフレーミング範囲に大きなばらつきが生じる。特に、ファインダーカメラのレンズ中心がジンバルの回転軸に対して大きくずれている場合、フレーミング範囲が著しく制限され、撮影死角が多くなるため、所望の結果を得ることが難しくなる。また、撮影死角が存在するため、モバイル機器がジンバルを使用して撮影したパノラマ写真は、縁に部分の画像情報が欠落し、例えば、パノラマ写真の上縁、下縁が黒くなるため、撮影効果は、非常に理想的ではない。
【0094】
これに基づき、本開示の実施例は、異なる型番、サイズ又は構造のモバイル機器のビューファインダカメラのレンズの光学中心をジンバルの水平回転軸及び垂直回転軸の両方に同時に位置合わせし、それによってジンバルを使用して撮影するモバイル機器のフレーミング範囲を拡大し、撮影効果を向上させることができる、ジンバル及びこのジンバルを含むスタビライザーを提供する。
【0095】
ジンバルの具体的な機能、用途に応じて、本開示の実施例においてジンバルの製品タイプは、具体的に限定されない。例えば、ジンバルは、一般的な撮影ジンバル、拡張現実(AR:Augmented Reality)ジンバル、仮想現実(VR:Virtual Reality)ジンバル、モニタリングジンバルなどであってもよい。
【0096】
本開示の実施例によって提供されるジンバルとスタビライザーが適用され得るモバイル機器の具体的な製品タイプは、限定されず、例えば、携帯電話、タブレットコンピュータ、カメラ、ビデオカメラ及び他のタイプのポータブル撮影機器などであってもよい。モバイル機器に含まれるカメラの数、具体的なタイプ、設置位置及び配置方式なども限定されない。例えば、モバイル機器は、クアッドカメラ携帯電話であってもよく、クアッドカメラは、携帯電話の裏面に4つのカメラが一字形に並び、4つのカメラのレンズは、それぞれ超広角レンズ、ズームレンズ、フレーミングレンズ、被写界深度アシストレンズである。
【0097】
図19、
図20及び
図21に示すように、本開示の幾つかの実施例のジンバル400は、第1カンチレバー41、第2カンチレバー42、クランプアセンブリ43、第1ロック機構44、第2ロック機構44及び機体アセンブリ46を含む。第1カンチレバー41は、第1ガイド方向(図示されるX方向)のガイドを提供するための第1ガイド構造413を含む。第2カンチレバー413は、第1ガイド構造413にスライド可能に組み立てられ、第2ガイド方向(図示されるZ方向)のガイドを提供するための第2ガイド構造423を含み、第2ガイド方向は、第1ガイド方向に直交する。クランプアセンブリ43は、第2ガイド構造423にスライド可能に組み立てられ、モバイル機器500をクランプして固定するように構成され、クランプアセンブリは、上記のいずれかの実施例の設計ソリューションを採用することができる。第1ロック機構44は、第1ガイド構造413に対する第2カンチレバー42のスライドをロックするように構成される。第2ロック機構45は、第2ガイド構造423に対するクランプアセンブリ43のスライドをロックするように構成される。機体アセンブリ機体46の内部には、第1駆動機構と第2駆動機構(図示せず)が設けられ、第1駆動機構は、第1カンチレバー41を駆動して第1軸線1Sの周りに回転させるように構成され、第2駆動機構は、機体アセンブリ46を駆動して第2軸線2Sの周りに回転させるように構成され、ここで、第1軸線1Sは、第1ガイド方向に沿って設けられ、第2軸線2Sは、第2ガイド方向に沿って設けられる。
【0098】
ジンバルとスタビライザーは、精密化し、特殊な機能を備えたクランプ装置であり、上記のいずれかの実施例のクランプ部品を含むことができる。
【0099】
本開示の幾つかの実施例では、ジンバル400の座標系は、
図19及び
図20に示すように設定され、水平方向(X方向)を第1ガイド方向とし、垂直方向(Z方向)を第2ガイド方向として定義し、第3ガイド方向(Y方向)は、第1ガイド方向(X方向)及び第2ガイド方向(Z方向)の両方に直交し、このように設定されると、第1軸線1Sは、ジンバル400の水平回転軸線となり、第2軸線2Sは、ジンバル400の垂直回転軸線となる。本開示の別の幾つかの実施例では、ジンバルの取り付け状態に応じて、垂直方向を第1ガイド方向として使用し、水平方向を第2ガイド方向とし、第1軸線を垂直回転軸線とし、第2軸線を水平回転軸線として使用することができ、本開示は、ジンバル座標系の設定を具体的に限定するものではない。
【0100】
第1駆動機構によって第1カンチレバー41を駆動して第1軸線1Sの回りに回転させることにより、モバイル機器500の第1軸線1Sの回りの回転、即ちビューファインダーのレンズの光学中心1Fの第1軸線1Sの周りの回転を実現することができる。第2駆動機構によって機体アセンブリ46を駆動して第2軸線2Sの周りに回転させることにより、モバイル機器500の第2軸線2Sの周りの回転、即ちファインダーカメラのレンズの光学中心1Fの第2軸2Sの周りの回転を実現することができ、第1駆動機構と第2駆動機構との協働作用により、ファインダーカメラのレンズの光学中心1Fの水平方向及び垂直方向の混合移動を実現することができ、その移動曲線上の各点は、第1軸線1Sの周りの回転運動成分と第2軸線1Sの周りの回転移動成分に分解され得る。ここで、第1駆動機構及び第2駆動機構の具体的な構造設計は、限定されず、例えば、モーター、ウォームギア、伝動ベルト及び伝動ギア等を含むことができる。
【0101】
本開示の実施例のジンバル400により、モバイル機器500のビューファインダーのレンズの光学中心1Fとジンバル400の水平回転軸線及び垂直回転軸線の両方との同時の位置合わせを実現することができ、具体的な操作は次のとおりである:
ステップ1において、モバイル機器500をクランプアセンブリ43にクランプして固定する。
【0102】
ステップ2において、クランプアセンブリ43の第2ガイド構造423での位置をスライドさせて調整し、ファインダーカメラのレンズの光学中心1Fを第1軸線1Sにほぼ位置合わせする(即ちファインダーカメラのレンズの光学中心1Fを第1軸線1Sにほぼ重ならせる)ために、肉眼で観察し、調整が完了した後、第2ロック機構45により第2ガイド構造423に対するクランプアセンブリ43のスライドをロックする。
【0103】
ステップ3において、第2カンチレバー42の第1ガイド構造413での位置をスライドさせて調整し、ファインダーカメラのレンズの光学中心1Fを第2軸線2Sにほぼ位置合わせする(即ちファインダーカメラのレンズの光学中心1Fを第2軸線2Sにほぼ重ならせる)ために肉眼で観察し、調整が完了した後、第1ロック機構44により第1ガイド構造413に対する第2カンチレバー42のスライドをロックする。このステップ3と上記ステップ2の操作順序は、入れ替えることも可能である。
【0104】
上記ステップが完了した後、モバイル機器500は、ジンバル400によって安定して固定及び支持され、モバイル機器500がジンバル400とともにどのように移動しても、そのビューファインダカメラのレンズの光学中心1Fは、常に第1軸線1S及び第2軸線2Sにほぼ位置合わせする。
図22Aに示すように、ジンバルに取り付けた後のモバイル機器のビューファインダーカメラのレンズの光学中心1Fの第2軸線2Sに対する水平オフセット距離をqとすると、ビューファインダカメラの撮影死角は、ファインダーカメラ自体の固有の撮影死角D1と、オフセット距離qによる撮影死角D2とを含む。空間におけるファインダーカメラのフレーミング幅は、L’である。
【0105】
図22Bに示すように、ジンバルに取り付けた後のモバイル機器のビューファインダカメラのレンズの光学中心1Fが第2軸線2Sに位置合わせし、即ち水平オフセット距離が理想的な値0であると仮定すると、ビューファインダカメラの撮影死角は、それ自身の固有の撮影死角D1のみを含み、
図22Aの撮影死角D1+D2よりも大幅に小さくなる。また、ファインダーカメラのレンズの光学中心1Fが第2軸線2Sに位置合わせするため、
図22A及び
図22Bと比較して、空間におけるファインダーカメラのフレーミング幅は、Lであり、明らかに、
図22Aのフレーミング幅L’よりも大きいことが分かる。フレーミング幅が広いほど、フレーミング範囲が広くなる。
【0106】
上記の分析から、本開示の実施例におけるジンバルの設計は、ビューファインダカメラのレンズの光学中心1Fを第1軸線1S及び第2軸線2Sとほぼ位置合わせすることができるため、関連する技術的欠陥を克服し、撮影死角を小さくし、大きいフレーミング範囲を取得することができ、さらにより良い撮影結果を得ることができる。
【0107】
異なるモバイル機器500(例えば異なるブランド又は型番のモバイル機器500)については、上記操作により、モバイル機器500のビューファインダカメラのレンズの光学中心1Fを第1軸線1S及び第2軸線2Sにほぼ位置合わせすることができる。したがって、本開示の実施例におけるジンバル400は、異なるモバイル機器に使用される場合、調整により大きなフレーミング範囲を得て、さらにより良い撮影効果を得ることができ、ジンバル400の適用範囲は、非常に広い。
【0108】
幾つかのジンバル製品、例えばARジンバル又はVRジンバルは、モバイル機器のソフトウェアがスティッチングアルゴリズムにより、複数の視野角で撮影した複数の写真をパノラマ写真に合成することをサポートする。関連技術では、ジンバルの回転軸線に対するレンズの光学中心のオフセット量が大きい場合、スティッチングアルゴリズムにより取得されたパノラマ写真の縁に画像情報が欠落する。本開示の実施例におけるジンバル400の設計により、レンズの光学中心1Fを第1軸線1S及び第2軸線2Sにほぼ位置合わせすることができ、つまり、モバイル機器500がジンバル400とともにどのように移動しても、レンズの光学中心1Fは、常にジンバル400に対して変化しないままであり、このように、写真の撮影死角をできるだけ小さくでき、スティッチングした後に比較的理想的なパノラマ写真を得ることができる。
【0109】
第1カンチレバー41には、レンズの光学中心1Fと第1軸線1Sとの位置合わせの基準となる第1基準マークと、レンズの光学中心1Fと第2軸線2Sとの位置合わせの基準となる第2基準マークとが設けられてもよく、第2カンチレバー42には、第2ガイド構造423に沿って目盛りマークが設けられてもよい。第1基準マーク、第2基準マーク及び目盛りマークは、ユーザがジンバル400を操作し、ジンバル400を調整するための調整基準を提供することができる。
【0110】
第1カンチレバー41及び第2カンチレバー42の具体的な構造形態は、限定されない。
図19及び
図21に示すように、幾つかの実施例では、第1カンチレバー41は、第1ガイド方向に沿って延びる第1アームセグメント411と、第2ガイド方向に沿って延びる第2アームセグメント412とを含み、第1ガイド構造413は、第1アームセグメント411に設けられ、第1駆動機構は、第2アームセグメント412を駆動して第1軸線1Sの周りに回転させるように構成され、第2カンチレバー42は、第1ガイド方向に沿って延びる第3アームセグメント421と第2ガイド方向に沿って延びる第4アームセグメント422とを含み、第3アームセグメント421は、第1ガイド構造413にスライド可能に組み立てられ、第2ガイド構造423は、第4アームセグメント422に設けられる。この実施例では、第1カンチレバー41及び第2カンチレバー42は、組み立てられた後に略U字状となる。
【0111】
第1ガイド構造413の具体的な構造形態は、限定されない。
図21に示すように、幾つかの実施例では、第1ガイド構造413は、第1アームセグメント411に設けられたガイド溝4231を含み、ガイド溝4231は、阻止部4233を有し、第3アームセグメント421は、ガイド溝にスライド可能に組み立てられるスライド部4211を含み、スライド部4211は、阻止部4233に停止可能な停止部4212を有し、停止部4212は、阻止部4233よりも第2アームセグメント412に近い。また、この実施例では、第3アームセグメント421は、第1ガイド方向に沿って延びるストリップ状の穴4213を有し、第1ガイド構造413は、ストリップ状の穴4213内に位置し、ストリップ状の穴4213に対してスライド可能なガイドポスト4232を含む。
【0112】
この実施例では、ガイド溝4231及びガイドポスト4232が第1カンチレバー41に対する第2カンチレバー42の第1ガイド方向へのスライドのガイドを同時に提供し、ガイドが正確かつ信頼性が高い。
【0113】
本開示の他の実施例では、構造設計を満たすことを前提として、ガイド溝4231のみ、又はガイドポスト4232のみが第1カンチレバー41に対する第2カンチレバー42の第1ガイド方向へのスライドのガイドを提供することができ、本開示では具体的に限定されない。
【0114】
本開示の図面に示される実施例では、第1ロック機構44は、締結具である。第1ロック機構の具体的な構造形態は、これに限定されるものではなく、例えば、第1ロック機構は、ロッキングバックルやロッキングレンチなどであってもよい。
【0115】
図23に示すように、幾つかの実施例では、第1アームセグメント411には、ネジ穴4110が設けられ、第1ロック機構44は、ネジ穴4110にねじ接続された締結具であり、締結具は、第1ロック位置(即ち図示される位置)と第1ロック解除位置までねじ込まれてもよい。第1ロック位置では、締結具は、第3アームセグメント421に当接し、当接摩擦力により、第1ガイド構造413に対する第3アームセグメント421のスライドが制限され、第1ロック解除位置では、締結具は、第3アームセグメント421から離れるまでねじ込まれ、それによって第3アームセグメント421は、第1ガイド構造413に対してスライドすることが可能となる。締結具を順方向又は逆方向にねじ込むことにより、第1ガイド構造413に対する第3アームセグメント421のスライドのロック及びロック解除が可能であり、構造設計が簡単であり、操作やすい。締結具は、例えば、様々なタイプの一般的な仕様のネジ又は専門に設計されたネジであってもよく、本開示では具体的に限定されない。
【0116】
この実施例では、第3アームセグメント421の締結具に向かう側には、第1ガイド方向に沿って延びる溝4214があり、締結具は、第1ロック位置にあるとき、溝4214の溝壁に当接する。
【0117】
溝4214は、例えばV字状の溝又は台形の溝である。この設計により、第1ガイド構造413に対する第3アームセグメント421のスライドをロックできるだけでなく、第3アームセグメント421が第1ガイド構造413に対して上下に動くことを防止することができ、それによってモバイル機器500を固定するジンバル400の機械的安定性を向上させることができる。一方、この設計は、第1カンチレバー41及び第2カンチレバー42の製造、組み立て精度の要求を低くし、それによって製造コストを削減するにも有利である。
【0118】
第2ロック機構45の具体的な構造形態は、これに限定されるものではなく、例えば、締結具、ロッキングバックルやロッキングレンチなどであってもよい。
【0119】
図19及び
図24に示すように、幾つかの実施例では、第2ロック機構45は、クランプアセンブリ43に設けられたレンチアセンブリであり、このレンチアセンブリは、レンチ451と、レンチ451によって駆動されるロッキングブロック452とを含み、レンチ451は、第2ロック位置及び第2ロック解除位置まで回転することができ、レンチ451が第2ロック位置にある場合、ロッキングブロック452は、第4アームセグメント422に当接して第4アームセグメント422に対するクランプアセンブリ43のスライドを制限し(即ち
図24に示される状態)、レンチ451が第2ロック解除位置にある場合、ロッキングブロック452は、第4アームセグメント422から分離され、それによってクランプアセンブリ43は、第4アームセグメント422に対してスライドすることが可能となる。レンチ451を順方向又は逆方向に回転することにより、第4アームセグメント422に対するクランプアセンブリ43のスライドをロック及びロック解除することができ、操作が簡単かつ省力である。
【0120】
本開示の実施例では、モバイル機器500をクランプするように構成されたクランプアセンブリ43の側をクランプ側として定義し、レンチ451は、クランプアセンブリ43のクランプ側又は非クランプ側に設けられてもよく、例えば、レンチ45は、クランプアセンブリ43のクランプ側の裏側に設けられてもよく、このように、モバイル機器500をクランプする操作とクランプアセンブリ43の位置をロックする操作は、相互に干渉しなく、操作の自由度がより高く、ジンバル400への調整もより便利である。
【0121】
本開示の幾つかの実施例では、
図24に示すように、クランプアセンブリ43は、第4アームセグメント422にスライド可能に組み立てられたスライド溝431と、スライド溝431と連通する収容キャビティ432とを有する。幾つかの実施例では、第4アームセグメント422の第2ガイド方向に垂直な断面は、図に示す略台形であり、この構造は、第2カンチレバー42の第2ガイド構造423として用いられ、スライド溝431は、それに適合するアリ溝であり、当然、スライド可能に組み立てる構造は、これに限定されるものではない。レンチ451は、クランプアセンブリ43の外側に設けられており、レンチアセンブリは、ネジ付きシャフト453及びバネ454をさらに含む。ネジ付きシャフト453とレンチ451は、ネジによって同軸に固定接続されており、ネジ付きシャフト453は、収容キャビティ432内に延びている。ロッキングブロック452は、ネジ軸453にネジ接続されており、収容キャビティ432のキャビティ壁によってネジ軸453に付随する回転が制限される。レンチ451が第2ロック解除位置から第2ロック位置に回転する場合、ロッキングブロック452は、第4アームセグメント422に向かって直線移動し、第4アームセグメント422に当接でき(
図24に示す状態は、レンチ451が第2ロック位置にあるときにロッキングブロックが第4アーム部422に当接した状態である)、レンチ451が第2ロック位置から第2ロック解除位置に回転する場合、ロッキングブロック452は、第4アームセグメント422とは反対方向に直線移動する。バネ454も受容チャンバ432内に設けられ、例えばロッキングブロック452の受容溝4520内に設けられ、レンチ451とは反対方向(即ち第4アームセグメントとは反対方向)の予備締め付け力をロッキングブロックに加えるように構成される。これらの実施例では、ロッキングブロック452のレンチ451に向かう側には受容溝4520があり、バネ454は、組み立てを容易にして伸縮方向を確保するために受容溝4520内に位置する。
【0122】
バネ454によってロッキングブロック452に加えられるレンチ451とは反対方向の予備締め付け力により、レンチ451が緩んだり軸方向に移動したりすることを防ぐことができる。これらの実施例は、レンチ451の回転移動をロッキングブロック452の直線移動に変換することにより、クランプアセンブリ43のスライドのロック及びロック解除を実現し、構造設計が独創的で信頼性が高く、レンチの占有スペースが少なく、操作は簡単で省力化される。
【0123】
図19に示すように、幾つかの実施例では、クランプアセンブリ43の裏側には、レンチ451の回転を第2ロック解除位置と第2ロック位置との間に制限するように構成された第1阻止側壁433及び第2阻止側壁434がある。例えば、レンチ451が時計回りに回転して第1阻止側壁433に止める場合、ユーザは、レンチ451が第2ロック解除位置にあることを感知することができ、レンチ451が第2阻止側壁434に停止するまで反時計回りに回転する場合、ユーザは、レンチ451が第2ロック解除位置にあることを感知することができる。第1阻止側壁433と第2阻止側壁434は、クランプアセンブリ43の裏側の溝構造の側壁であってもよく、構造設計が簡単になるだけでなく、クランプアセンブリ43の設計厚さを薄くすることができる。
【0124】
クランプアセンブリ43の具体的な構造形態は、限定されず、モバイル機器500を安定してクランプできればよい。
図25及び
図26に示すように、本開示の幾つかの実施例では、クランプアセンブリ43は、第2ガイド構造423にスライド可能に組み立てられる支持部材43aと、支持部材43aに取り外し可能に磁気的に接続されるクランプ部材43bと、対向して設けられる2つのクランプ部材43cと、2つのクランプ部材43cを接続する弾性伸縮機構(図示せず)とを含み、2つのクランプ部材43cと弾性伸縮機構は、クランプ部材43bに設けられる。
【0125】
2つのクランプ部材43cは、弾性伸縮機構の作用により、携帯機器500をクランプして固定することができる。本開示のこの実施例におけるクランプアセンブリ43のクランプ部材43bは、支持部材43aに取り外し可能に磁気的に接続されており、ユーザは、まずモバイル機器500をクランプ部材43bにクランプして固定し、次にクランプ部材43bを支持部材43aに磁気的に吸着するように選択してもよく、このように、モバイル機器500へのクランプ及び固定操作は、より便利であり、不適切なクランプ操作によるジンバル400の損傷を回避することもできる。クランプ部材43b、2つのクランプ部材43c及び弾性伸縮機構の全体は、ジンバル400製品のオプション部品として用いられてもよく、複数の仕様が設計されており、必要に応じて選択又は交換される。
【0126】
本開示の幾つかの実施例では、支持部材43a及びクランプ部材43bのうちの一方の他方に向かう表面には、異なる方向に沿って設けられた少なくとも2つの回転止め位置を有し、支持部材43aとクランプ部材43bのうちの他方は、回転位置決め部を有し、回転位置決め部は、回転止め位置のいずれかと嵌合することができる。例えば、
図26に示すように、支持部材310のクランプ部材43aに向かう表面には、異なる方向に沿って設けられた少なくとも2つの回転止め位置4431があり、支持部材43bの支持部材43aに向かう表面には、回転位置決め部4432があり、回転位置決め部4432は、回転止め位置4431のいずれかと嵌合するまでクランプ部材43と共に回転することができる。回転止め位置4431の具体的な構造は、限定されず、例えば、係合溝、係合突起、係合穴などであってもよく、回転位置決め部4432と嵌合し、支持部材43aに対するクランプ部材43bの回転角度を制限すればいい。
【0127】
図26に示すように、幾つかの実施例では、回転止め位置4431は、2つであり、且つ直交して設けられ、2つの回転止め位置4431は、それぞれ係合溝であり、十字状に連通する。回転位置決め部4432は、突起状であり、これらの2つの係合溝の形状に適合する。ユーザは、撮影ニーズに応じて、モバイル機器500をジンバル400に横方向又は縦方向に固定するように選択することができる。モバイル機器500をジンバル400に横方向に固定するように選択する場合、回転位置決め部4432は、その中の1つの係合溝に嵌合され、2つのクランプ部43cのクランプ方向は、第2ガイド方向に沿っているもの(
図19に示すように)であり、モバイル装置500をジンバル400に縦方向に固定するように選択する場合、回転位置決め部4432は、別の係合溝に嵌合され、2つのクランプ部43cのクランプ方向は、第1ガイド方向に沿っているものである。
【0128】
これらの実施例では、クランプアセンブリ43の設計により、モバイル機器500のクランプ方向のために複数のオプションが提供されており、ユーザは、撮影ニーズに応じてモバイル機器500のクランプ方向を柔軟に調整して所望及び理想的な撮影効果を取得することができる。
【0129】
本開示の上記実施例では、
図20に示すように、ジンバル400は、機体アセンブリ46の底部に設けられた取り付けシャーシ47をさらに含み、ジンバル400は、この取り付けシャーシ47によって例えば三脚などの支持キャリアに取り付けられるように構成される。第2駆動機構は、機体アセンブリ46を駆動し、第2軸線S2の周りに取り付けシャーシ47に対して回転させるように構成される。
【0130】
図27に示すように、本開示の実施例は、支持フレーム800と、支持フレーム800の上部に接続された上記の実施例のいずれかのジンバル400とを含むスタビライザー700も提供する。ここで、支持フレーム800は、伸縮機能及び/又は三脚機能を備えた支持フレームであってもよく、支持フレーム800は、手持ち式支持フレームであってもよい。
【0131】
幾つかの実施例では、
図27に示すように、支持フレーム800は、ロッド本体81及び第3ロック機構82を含み、取り付けシャーシ47は、ボールジョイントを介してロッド本体81に接続され、ロッド本体81に対する取り付けシャーシ47の回転は、第3ロック機構82によってロックされ得る。このようにして、ジンバル400は、支持フレーム800に対して全方向に回転することができ、より多くの撮影角度のニーズに適用できる。
【0132】
上述したように、本開示の上記実施例によって提供されるジンバル及びスタビライザーは、モバイル機器のビューファインダカメラのレンズの光学中心と、ジンバルの水平回転軸線及び垂直回転軸線の両方との同時の位置合わせを実現することができるため、ジンバルを使用して撮影するモバイル機器のフレーミング範囲を拡大し、撮影効果を向上させることができる。
【0133】
本明細書では、用語「中央」、「縦方向」、「横方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上方」、「下方」、「前方」、「後方」、「左」、「右」、「垂直」、「横」、「上部」、「底部」、「内側」、「外側」、「時計回り」、「反時計回り」、「軸方向」、「半径方向」、「円周方向」などに示される方位又は位置関係又はサイズは、図面に基づいて示される方位又は位置関係又はサイズであると理解すべきであり、これらの用語は、説明を容易にするためにのみ使用されており、示される装置又は素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構築及び操作することを示し又は暗示するためのものではなく、本開示及び保護範囲を制限するものとして理解されるべきではない。
【0134】
また、用語「第1」、「第2」、「第3」などは、説明の目的だけで使用され、相対的な重要性を示したり、暗示したり、示された技術的特徴の数を暗黙的に示したりするものとして理解できない。したがって、「第1」、「第2」、「第3」で限定される特徴は、1つ又は複数のこの特徴を明示的又は黙示的に含むことができる。本開示の説明では、「複数」は、特に明記しない限り、2つ以上を意味する。
【0135】
本開示では、特に明確に規定及び制限されていない限り、用語「取り付ける」、「連結」、「接続」、「固定」などの用語は、広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定的接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体型でもよいし、機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよいし、通信接続であってもよく、また、直接的接続であってもよく、中間媒体を介した間接的続であってもよいし、2つの素子の内部の連通又は2つの素子の相互作用関係であってもよい。当業者であれば、本開示における上記の用語の具体的な意味を具体的な状況に応じて理解することができる。
【0136】
本開示では、特に明確に規定及び制限されていない限り、第1特徴が第2特徴の「上」又は「下」に位置することは、第1特徴及び第2特徴が直接接触することを含むことができ、第1特徴及び第2の特徴直接接触せずにそれらの間の別の特徴によって接触され得ることを含むこともできる。
【0137】
さらに、第1特徴が第2特徴「上」、「上方」及び「上面」に位置することは、第1特徴が第2特徴の真上及び斜め上に位置することを含み、又は第1特徴のレベルが第2特徴のレベルよりも高いことを示すだけである。第1特徴が第2特徴の「下」、「下方」及び「下面」に位置することは、第1特徴が第2特徴の真下及び斜め下に位置することを含み、又は第1特徴のレベルが第2特徴のレベルよりも高いことを示すだけである。
【0138】
本明細書は、本開示を実現するために使用できる多くの異なる実施形態又は例を提供する。これらの異なる実施形態又は例は、完全に例示的なものであり、本開示の保護範囲をいかなる形で限定するためのものではないと理解すべきである。当業者であれば、本開示の明細書の開示内容に基づいて、様々な変更又は置換を想到することができ、これらは、全て本開示の保護範囲内に含まれるべきである。したがって、本開示の保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって定義される保護範囲に準拠するべきである。