(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】連続洗濯機
(51)【国際特許分類】
D06F 31/00 20060101AFI20240930BHJP
【FI】
D06F31/00
(21)【出願番号】P 2021024448
(22)【出願日】2021-02-18
【審査請求日】2023-12-25
(73)【特許権者】
【識別番号】390027421
【氏名又は名称】株式会社東京洗染機械製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001520
【氏名又は名称】弁理士法人日誠国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三科 道利
(72)【発明者】
【氏名】山口 晃司
【審査官】東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-137590(JP,A)
【文献】特開2010-214002(JP,A)
【文献】特開2017-093799(JP,A)
【文献】特開2007-130380(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
投入された被洗物を連続して送りながら洗濯する複数の洗濯槽からなる洗濯ゾーンと、
洗濯ゾーンで洗濯された前記被洗物が連続して送られて濯がれる複数の濯ぎ槽、加工槽からなる濯ぎゾーンと、を備えた連続洗濯機であって、
洗濯水を排出した前記洗濯ゾーンの洗濯槽内に、前記濯ぎゾーンの濯ぎ槽内の濯ぎ水を供給する第一循環手段を有
し、
前記洗濯ゾーンは、前記被洗物を予洗する複数の予洗槽と、複数の予洗槽で予洗された被洗物を本洗いする複数の本洗槽と、を有し、前記洗濯ゾーンの最後に位置する本洗最終槽は、本洗いと濯ぎ洗いを行い、
前記濯ぎゾーンの濯ぎ水は、前記濯ぎゾーンに位置する濯ぎ槽から前記洗濯ゾーンの前記本洗最終槽に隣接する濯ぎ先頭槽まで送られ、前記濯ぎ先頭槽内の濯ぎ水が前記本洗最終槽に供給されることを特徴とする連続洗濯機。
【請求項2】
前記第一循環手段が、
前記洗濯ゾーンの最後に位置する本洗最終槽内の洗濯水を排出する洗濯水排出管路と、
前記濯ぎゾーンの最初に位置する濯ぎ先頭槽内の濯ぎ水を排出する濯ぎ水排出管路と、
前記濯ぎ水排出管路から排出された前記濯ぎ先頭槽内の濯ぎ水を回収する濯ぎ水回収タンクと、
前記濯ぎ先頭槽と前記濯ぎ水回収タンクとの間に設けられて前記濯ぎ水排出管路により排出された前記濯ぎ先頭槽内の濯ぎ水からリントを捕捉するロータリースクリーンと、
前記濯ぎ水回収タンクに回収された濯ぎ水を前記本洗最終槽内に供給する濯ぎ水供給管路と、からなることを特徴とする請求項1に記載の連続洗濯機。
【請求項3】
前記濯ぎ先頭槽内の濯ぎ水を、前記ロータリースクリーンを通して前記濯ぎ水回収タンクに回収し、該濯ぎ水回収タンクに回収された洗濯水を前記濯ぎ先頭槽内に供給することを特徴とする請求項
2に記載の連続洗濯機。
【請求項4】
前記濯ぎゾーンの加工槽内の濯ぎ水を排出する濯ぎ水排出管路と、
前記濯ぎ水排出管路から排出された前記加工槽内の濯ぎ水を回収するフラッシュタンクと、
前記加工槽と前記フラッシュタンクとの間に設けられて前記濯ぎ水排出管路により排出された前記加工槽内の濯ぎ水からリントを捕捉す
るロータリースクリーンと、
前記フラッシュタンクに回収された濯ぎ水を前記加工槽内に供給する濯ぎ水供給管路と、からなる第二循環手段を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の連続洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の洗濯槽、複数の濯ぎ槽を用いてこれらの洗濯槽、濯ぎ槽に被洗物を移動させながら連続して洗濯、濯ぎを行う連続洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
被洗物を移動させながら洗濯する連続洗濯機が特許文献1に開示されている。特許文献1で開示されている連続洗濯機は、投入された被洗物を水、洗剤、殺菌剤等により洗濯する洗濯ゾーンと、洗濯ゾーンで洗濯された被洗物を新水によって濯ぎ洗いする濯ぎゾーンとで構成されている。洗濯ゾーンは、投入された被洗物を予洗する複数の予洗槽と、被洗物を本洗いする複数の本洗槽とからなる。濯ぎゾーンは、洗濯ゾーンの本洗槽で洗濯された被洗物を濯ぎ洗いする複数の濯ぎ槽からなる。そして、被洗物は、予洗槽、本洗槽、濯ぎ槽を洗濯水、濯ぎ水と共に移動しながら洗濯される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、洗濯ゾーンの本洗槽から濯ぎゾーンの濯ぎ槽に被洗物を移動させる際に、本洗槽内の汚れや洗剤成分を含む洗濯水が濯ぎ槽内に被洗物とともに移動する。このため、複数の濯ぎ槽による濯ぎ性能が悪化する。特に、洗濯ゾーンの本洗槽内の洗濯水に含まれるリント(糸くず)がそのまま濯ぎゾーンの濯ぎ槽内に移動してしまう。
【0005】
そこで、本発明は、洗濯ゾーンの最終の洗濯槽内の汚れや洗剤成分を含む洗濯水が、濯ぎゾーンの先頭の濯ぎ槽内に送られることがなく、濯ぎゾーンでの濯ぎ性能を向上することができる連続洗濯機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の一態様は、投入された被洗物を連続して送りながら洗濯する複数の洗濯槽からなる洗濯ゾーンと、洗濯ゾーンで洗濯された前記被洗物が連続して送られて濯がれる複数の濯ぎ槽、加工槽からなる濯ぎゾーンと、を備えた連続洗濯機であって、洗濯水を排出した前記洗濯ゾーンの洗濯槽内に、前記濯ぎゾーンの濯ぎ槽内の濯ぎ水を供給する第一循環手段を有し、前記洗濯ゾーンは、前記被洗物を予洗する複数の予洗槽と、複数の予洗槽で予洗された被洗物を本洗いする複数の本洗槽と、を有し、前記洗濯ゾーンの最後に位置する本洗最終槽は、本洗いと濯ぎ洗いを行い、前記濯ぎゾーンの濯ぎ水は、前記濯ぎゾーンに位置する濯ぎ槽から前記洗濯ゾーンの前記本洗最終槽に隣接する濯ぎ先頭槽まで送られ、前記濯ぎ先頭槽内の濯ぎ水が前記本洗最終槽に供給されることを特徴としている。
【0007】
本発明の一態様は、前記第一循環手段が、前記洗濯ゾーンの最後に位置する本洗最終槽内の洗濯水を排出する洗濯水排出管路と、前記濯ぎゾーンの最初に位置する濯ぎ先頭槽内の濯ぎ水を排出する濯ぎ水排出管路と、前記濯ぎ水排出管路から排出された前記濯ぎ先頭槽内の濯ぎ水を回収する濯ぎ水回収タンクと、前記濯ぎ先頭槽と前記濯ぎ水回収タンクとの間に設けられて前記濯ぎ水排出管路により排出された前記濯ぎ先頭槽内の濯ぎ水からリントを捕捉するロータリースクリーンと、前記濯ぎ水回収タンクに回収された濯ぎ水を前記本洗最終槽内に供給する濯ぎ水供給管路と、からなることを特徴とする。
【0009】
本発明の一態様は、前記濯ぎ先頭槽内の濯ぎ水を、前記ロータリースクリーンを通して前記濯ぎ水回収タンクに回収し、該濯ぎ水回収タンクに回収された洗濯水を前記濯ぎ先頭槽に供給することを特徴とする。
【0010】
本発明の一態様は、前記濯ぎゾーンの加工槽内の濯ぎ水を排出する濯ぎ水排出管路と、前記濯ぎ水排出管路から排出された前記加工槽内の濯ぎ水を回収するフラッシュタンクと、前記加工槽と前記フラッシュタンクとの間に設けられて前記濯ぎ水排出管路により排出された前記加工槽内の濯ぎ水からリントを捕捉するロータリースクリーンと、前記フラッシュタンクに回収された濯ぎ水を前記加工槽内に供給する濯ぎ水供給管路と、からなる第二循環手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、第一循環手段によって、洗濯水を排出した洗濯ゾーンの洗濯槽内に、濯ぎゾーンの濯ぎ槽内の濯ぎ水を供給することで、洗濯ゾーンの最終の洗濯槽内の汚れや洗剤成分を含む洗濯水が、濯ぎゾーンの先頭の濯ぎ槽内に送られることがない。これにより、汚れや洗剤成分、リントを含む洗濯水が濯ぎゾーンの濯ぎ槽内に送られることがないので、濯ぎゾーンでの濯ぎ性能を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施の形態に係る連続洗濯機を簡略して示すブロック図。
【
図2】本発明の実施の形態に係る連続洗濯機の工程を示す工程図。
【
図3】本発明の実施の形態に係る連続洗濯機における被洗物の流れを示し、(a)は被洗物が本洗最終槽に移動した状態を示す説明図、(b)は本洗最終槽から洗濯水を排出した状態を示す説明図、(c)は濯ぎゾーンの濯ぎ先頭槽内の濯ぎ水を本洗最終槽内に供給した状態を示す説明図。
【
図4】本発明の実施の形態に係る連続洗濯機における被洗物の流れを示し、(a)は本洗最終槽内の被洗物が濯ぎ先頭槽内に移動した状態を示す説明図、(b)は濯ぎ先頭槽内の濯ぎ水からロータリースクリーンによってリントを除去した濯ぎ水を濯ぎ先頭槽内に供給した状態を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る連続洗濯機の実施の形態について詳細に説明する。本実施の形態の連続洗濯機1は、投入された被洗物2(
図3,
図4参照)を連続して送りながら洗濯する複数の洗濯槽3a、3b、3c、3d、3e、3f、3g、3h、7からなる洗濯ゾーン4と、洗濯ゾーン4で洗濯された被洗物2が連続して送られて濯ぎ洗いされる複数の濯ぎ槽8、5a、5b、5c、加工槽5dからなる濯ぎゾーン6と、を備えている。また、本実施の形態の連続洗濯機1は、洗濯水が排出された洗濯ゾーン4の洗濯槽7内に、濯ぎゾーン6の濯ぎ槽8内の濯ぎ水を供給する第一循環手段9を有している。
【0014】
図1、2に示すように、洗濯ゾーン4は、2つの予洗槽3a、3bと、6つの本洗槽3c、3d、3e、3f、3g、3hと、洗濯ゾーン4の最後に位置する本洗最終槽7とが連続して設けられている。予洗槽3aには、被洗物2が投入される投入口10が設けられている。投入口10から投入された被洗物2は、予洗槽3a、3bで予洗された後に、本洗槽3c、3d、3e、3f、3g、3hへと順次送られて本洗い(バッチフロー)され、本洗最終槽7内に送られる。本洗最終槽7内には、第一循環手段9によって濯ぎゾーン6の最初に位置する濯ぎ先頭槽8内の濯ぎ水が供給される。
【0015】
濯ぎゾーン6は、本洗最終槽7に隣接した濯ぎ先頭槽8と、3つの濯ぎ槽5a、5b、5cとが設けられ、濯ぎ槽5cの後には加工用の加工槽5dが設けられ、加工用の加工槽5dの後部には脱水機11が設けられている。濯ぎゾーン6で用いられる濯ぎ水は、濯ぎゾーン6の最終の濯ぎ槽5cから洗濯ゾーン4の本洗最終槽7に隣接する濯ぎ先頭槽8まで送られ(カウンターフロー)、濯ぎ先頭槽8内の濯ぎ水が本洗最終槽7に、第一循環手段9によって、予め洗濯水が排出された本洗最終槽7内に供給される。
【0016】
第一循環手段9は、洗濯ゾーン4の本洗最終槽7内の洗濯水を排出する洗濯水排出管路12と、濯ぎゾーン6の濯ぎ先頭槽8内の濯ぎ水を排出する濯ぎ水排出管路13と、濯ぎ水排出管路13から排出された濯ぎ先頭槽8内の濯ぎ水を回収する濯ぎ水回収タンク14と、濯ぎ先頭槽8と濯ぎ水回収タンク14との間に設けられて濯ぎ水排出管路13により排出された濯ぎ先頭槽8内の濯ぎ水からリントを捕捉するロータリースクリーン15と、濯ぎ水回収タンク14に回収された濯ぎ水を本洗最終槽7内に供給する濯ぎ水供給管路16とで形成されている。濯ぎ水供給管路16の途中には、濯ぎ水回収タンク14内の濯ぎ水を本洗最終槽7に送るポンプ22が設けられている。
【0017】
なお、濯ぎ水回収タンク14から本洗最終槽7内に濯ぎ水供給管路16によって供給する濯ぎ水は、濯ぎ先頭槽8に供給しても良い。また、濯ぎ水回収タンク14内には、新水を供給しても良い。また、濯ぎ水回収タンク14をオーバーフローした濯ぎ水は、排出管路24により排出するようにしても良い。
【0018】
また、濯ぎゾーン6の最終の加工槽5d内の濯ぎ水は、第二循環手段17によって循環されている。第二循環手段17は、加工槽5d内の濯ぎ水を排出する濯ぎ水排出管路18と、濯ぎ水排出管路18から排出された加工槽5d内の濯ぎ水を回収するフラッシュタンク19と、加工槽5dとフラッシュタンク19との間に設けられて濯ぎ水排出管路18により排出された加工槽5d内の濯ぎ水からリントを捕捉するロータリースクリーン20と、フラッシュタンク19に回収された濯ぎ水を加工槽5d内に供給する濯ぎ水供給管路21とで形成されている。濯ぎ水供給管路21の途中には、フラッシュタンク19内の濯ぎ水を加工槽5dに送るポンプ23が設けられている。
【0019】
なお、フラッシュタンク19内には、新水を供給しても良い。また、フラッシュタンク19をオーバーフローした濯ぎ水は、排出管路25により排出するようにしても良い。
【0020】
次に、本洗最終槽7から濯ぎ先頭槽8に被洗物2を送る手順について
図3及び
図4を用いて説明する。
図3(a)に示すように、洗濯槽3hにて本洗いされた被洗物2は、洗濯槽3h内の洗濯水とともに本洗最終槽7に送られる。本洗最終槽7内で被洗物2を本洗いすると、
図3(b)に示すように、本洗最終槽7内の洗濯水が洗濯水排出管路12によって外部に排出される。この状態では、本洗最終装置7内に被洗物2が残っている。
【0021】
図3(c)に示すように、濯ぎ先頭槽8内の濯ぎ水は濯ぎ水排出管路13をとおって濯ぎ水回収タンク14に排出される。この際、濯ぎ水排出管路13をとおって濯ぎ水回収タンク14に排出される濯ぎ先頭槽8内の濯ぎ水は、ロータリースクリーン15によりリントやその他のごみが捕捉される。リントやごみが捕捉され、濯ぎ水回収タンク14に回収された濯ぎ水は、ポンプ22により本洗最終槽7内に供給される。濯ぎ先頭槽8から、ロータリースクリーン15、濯ぎ水回収タンク14をとおり、本洗最終槽7内に供給された濯ぎ水によって、本洗最終槽7内の被洗物2は濯ぎ洗いされる。このため、本洗最終槽7では、被洗物2は本洗いと濯ぎ洗いされる。濯ぎ先頭槽8からの濯ぎ水が供給された本洗最終槽7内の被洗物2は、
図4(a)に示すように、濯ぎ水とともに濯ぎ先頭槽8に送られる。
【0022】
なお、
図4(b)に示すように、濯ぎ先頭槽8から濯ぎ水排出管路13を通って排出され、ロータリースクリーン15を通過した濯ぎ水を再び濯ぎ先頭槽8内に供給してもよい。また、濯ぎゾーン6では、加工槽5d内の濯ぎ液は、濯ぎ水排出管路18を通り、ロータリースクリーン20を通過してフラッシュタンク19に排出された後に、再び加工槽5dに戻される。そして、濯ぎ槽5cには新水が供給され、濯ぎ槽5c内の濯ぎ水は、被洗物2が送られる方向と逆方向に、すなわち濯ぎ先頭槽8に向けて、濯ぎ槽5c、5b、5a、濯ぎ先頭槽8へと送られる。
【0023】
このため、濯ぎゾーン6の濯ぎ先頭槽8、濯ぎ槽5a、5b、5c内の濯ぎ水は濯ぎ槽5c、5b、5a、濯ぎ先頭槽8の順にきれいな濯ぎ水が貯留されている。したがって、濯ぎ先頭槽8内の被洗物は、濯ぎ槽5a、5b、5cに順次送られると次第にきれいな濯ぎ水によって濯ぎ洗いされることになる。
【0024】
なお、上記の実施の形態では、本洗最終槽7に隣接する濯ぎ先頭槽8内の濯ぎ水をロータリースクリーン15、濯ぎ水回収タンク14を経て本洗最終槽7に供給する例を示したが、本洗最終槽7と濯ぎ先頭槽8が隣接していなくても良い。洗濯ゾーン4の洗濯槽3h内の洗濯水を排出した後に、濯ぎ先頭槽8内の濯ぎ水を洗濯槽3h内に供給しても良い。また、濯ぎ槽5a内の濯ぎ槽を本洗最終槽7、あるいは洗濯槽3hに供給して良い。したがって、比較的きれいな濯ぎゾーン6の濯ぎ水を、洗濯ゾーンのいずれかの洗濯槽内の洗濯水を排出した後に供給しても良い。
【0025】
以上説明したように、本実施の形態における連続洗濯機1は、第一循環手段9によって、洗濯水が排出された洗濯ゾーン4の本洗最終槽7内に、濯ぎゾーン6の濯ぎ先頭槽8内の濯ぎ水を供給することで、洗濯ゾーン4の本洗最終槽7内の汚れや洗剤成分を含む洗濯水が、濯ぎゾーン6の濯ぎ先頭槽8内に送られることが抑制される。これにより、汚れや洗剤成分、リントを含む洗濯水が濯ぎゾーン6の濯ぎ先頭槽8内に送られ難くなるので、濯ぎゾーン6での濯ぎ性能を向上することができる。
【0026】
また、本実施の形態の連続洗濯機1では、濯ぎ先頭槽8内の濯ぎ水をロータリースクリーンによって濾過することでリントやごみを除去しているので、洗濯水を排出した洗濯ゾーン4の本洗最終槽7に供給することで本洗最終槽7内の被洗物をきれいな濯ぎ水により濯ぎ洗いすることができる。
【0027】
さらに、本実施の形態の連続洗濯機1では、濯ぎゾーン6の複数の濯ぎ槽内を濯ぎ水が、被洗物2の送り方向と逆方向に送られるので、濯ぎ先頭槽8から濯ぎゾーン6の最終の濯ぎ槽5cで最もきれいな濯ぎ水によって濯ぎ洗いされる。したがって、被洗物2をきれいに洗濯することができる。
【0028】
上述の通り、本発明の実施の形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明に係る連続洗濯機は、予洗、本洗工程を行った後に濯ぎ洗いを連続して行う連続洗濯機に広く利用することができる。
【符号の説明】
【0030】
1 連続洗濯機
2 被洗物
3a~3h 洗濯槽
4 洗濯ゾーン
5a~5c 濯ぎ槽
7 本洗最終槽
8 濯ぎ先頭槽
9 第一循環手段