IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 渡部 薫の特許一覧

特許7562164監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法
<>
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図1
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図2
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図3
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図4
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図5
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図6
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図7
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図8
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図9
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図10
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図11
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図12
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図13
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図14
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図15
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図16
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図17
  • 特許-監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法 図18
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20240930BHJP
   H04N 5/92 20060101ALI20240930BHJP
   H04N 5/93 20060101ALI20240930BHJP
   G08B 25/00 20060101ALI20240930BHJP
【FI】
H04N7/18 D
H04N5/92 010
H04N5/93
G08B25/00 510M
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2022515254
(86)(22)【出願日】2021-03-12
(86)【国際出願番号】 JP2021010108
(87)【国際公開番号】W WO2021210313
(87)【国際公開日】2021-10-21
【審査請求日】2024-01-17
(31)【優先権主張番号】P 2020071824
(32)【優先日】2020-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】511198900
【氏名又は名称】渡部 薫
(74)【代理人】
【識別番号】100117514
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 敦朗
(72)【発明者】
【氏名】渡部 薫
【審査官】鈴木 隆夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-046193(JP,A)
【文献】特開2008-178054(JP,A)
【文献】特開2015-061230(JP,A)
【文献】国際公開第2016/181907(WO,A1)
【文献】特開2011-151770(JP,A)
【文献】特開2009-272897(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/18
H04N 5/92
H04N 5/93
G08B 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像若しくは動画を撮像する撮像装置によって監視を行う監視情報管理システムであって、
前記撮像装置の現在位置を位置情報として取得する位置情報取得部と、
前記撮像装置で撮像された画像若しくは動画を記録データとして前記位置情報と関連付けて蓄積する映像蓄積部と、
前記撮像装置によって撮像された画像若しくは動画内に写っている被写体を視認不能に不鮮明化する加工処理部と、
前記加工処理部によって不鮮明化された前記画像若しくは動画中の不鮮明化された部分を段階的に鮮明化する復元処理を行う復元処理部と、
前記復元処理部による復元処理を要求又は実行した履歴、及びその要求又は実行したアクセス者を特定する情報とともに、前記撮像装置の前記位置情報を地図上に表した公開情報を、通信ネットワークを通じて公開する公開部と
を備えることを特徴とする監視情報管理システム。
【請求項2】
前記撮像装置によって撮像された記録データ中に写っている人物、行動又は事象の変化を認識し、記録データ中に写っている異変を検出する映像監視部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の監視情報管理システム。
【請求項3】
画像若しくは動画を撮像する撮像装置によって監視を行う監視情報管理プログラムであって、情報処理端末を、
前記撮像装置の現在位置を位置情報として取得する位置情報取得部と、
前記撮像装置で撮像された画像若しくは動画を記録データとして前記位置情報と関連付けて蓄積する映像蓄積部と、
前記撮像装置によって撮像された画像若しくは動画内に写っている被写体を視認不能に不鮮明化する加工処理部と、
前記加工処理部によって不鮮明化された前記画像若しくは動画中の不鮮明化された部分を段階的に鮮明化する復元処理を行う復元処理部と、
前記復元処理部による復元処理を要求又は実行した履歴、及びその要求又は実行したアクセス者を特定する情報とともに、前記撮像装置の前記位置情報を地図上に表した公開情報を、通信ネットワークを通じて公開する公開部
として機能させることを特徴とする監視情報管理プログラム。
【請求項4】
前記情報処理端末を、前記撮像装置によって撮像された記録データ中に写っている人物、行動又は事象の変化を認識し、記録データ中に写っている異変を検出する映像監視部としてさらに機能させることを特徴とする請求項3に記載の監視情報管理プログラム。
【請求項5】
画像若しくは動画を撮像する撮像装置によって監視を行う監視情報管理方法であって、
位置情報取得部が、前記撮像装置の現在位置を位置情報として取得するステップと、
前記撮像装置で撮像された画像若しくは動画を記録データとして前記位置情報と関連付けて映像蓄積部が蓄積するステップと、
前記撮像装置によって撮像された画像若しくは動画内に写っている被写体を、加工処理部が視認不能に不鮮明化するステップと、
前記加工処理部によって不鮮明化された前記画像若しくは動画中の不鮮明化された部分を、復元処理部が段階的に鮮明化する復元処理を行うステップと、
前記復元処理部による復元処理を要求又は実行した履歴、及びその要求又は実行したアクセス者を特定する情報とともに、前記撮像装置の前記位置情報を地図上に表した公開情報を、通信ネットワークを通じて公開するステップと
を含むことを特徴とする監視情報管理方法。
【請求項6】
情報処理端末の映像監視部が、前記撮像装置で撮像された記録データ中に写っている人物、行動又は事象の変化を認識し、記録データ中に写っている異変を検出する映像監視ステップをさらに含むことを特徴とする請求項5に記載の監視情報管理方法。
【請求項7】
請求項1に記載の監視情報管理システムで用いられる撮像装置であって、
撮像した映像を通信手段を通じて送信する機能と、
少なくとも底面に球面形状部分を有するカメラ筐体と、
前記カメラ筐体底面の前記球面形状部分に合致する曲率の球面を含む支持面を有するとともに、前記支持面を介して前記カメラ筐体を着脱自在に支持する支持台と、
前記カメラ筐体内部の前記球面形状部分に臨ませて配置された受電コイルと、
前記支持台内部の前記支持面に臨ませて配置され、前記受電コイルに対して非接触での充電が可能な送電コイルと
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項8】
請求項3記載の監視情報管理プログラムで用いられる撮像装置であって、
撮像した映像を通信手段を通じて送信する機能と、
少なくとも底面に球面形状部分を有するカメラ筐体と、
前記カメラ筐体底面の前記球面形状部分に合致する曲率の球面を含む支持面を有するとともに、前記支持面を介して前記カメラ筐体を着脱自在に支持する支持台と、
前記カメラ筐体内部の前記球面形状部分に臨ませて配置された受電コイルと、
前記支持台内部の前記支持面に臨ませて配置され、前記受電コイルに対して非接触での充電が可能な送電コイルと
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項9】
請求項5に記載の監視情報管理方法で用いられる撮像装置であって、
撮像した映像を通信手段を通じて送信する機能と、
少なくとも底面に球面形状部分を有するカメラ筐体と、
前記カメラ筐体底面の前記球面形状部分に合致する曲率の球面を含む支持面を有するとともに、前記支持面を介して前記カメラ筐体を着脱自在に支持する支持台と、
前記カメラ筐体内部の前記球面形状部分に臨ませて配置された受電コイルと、
前記支持台内部の前記支持面に臨ませて配置され、前記受電コイルに対して非接触での充電が可能な送電コイルと
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項10】
前記カメラ筐体底面の前記球面形状部分側と、前記支持台の支持面側とのそれぞれ設けられ、磁力によって吸着する吸着手段をさらに備えることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項11】
前記支持台は、
前記送電コイルに電力を供給する給電手段と、
前記支持面を介して支持された前記カメラ筐体を吊下する吊下手段と
をさらに備えることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワーク上に配置されたカメラを用いて、被写体のプライバシーを保護しつつ、社会の安全を確保する監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、監視システムの部技術分野では、インターネット回線の普及によってネットワークに接続され、遠隔のサーバーで監視するような運用が多くなりつつある。また、録画された画像を解析して、事故や犯罪の発生が認識可能となった。例えば、建物に無人の監視カメラを設置し、遠隔地において、警備会社などの防犯係員が監視カメラの映像を監視して、防犯に役立てることができる。
【0003】
監視カメラの自動化の従来技術として、画像処理装置、画像処理システム及びプログラム(特許文献1参照。)がある。この特許文献1に開示された技術では、監視領域の全景画像内に注視領域を設定し、画像解析手段により、設定した注視領域の画像を解析して移動体を検出し、検出に基づきカメラ部のズームカメラを作動して上記移動体を撮影する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2010-233185号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、監視カメラの自動化が進んだとしても、撮影された映像についてはプライバシーの保護がされておらず、監視という目的とはいえその映像を監視する者が人間である以上、その者が悪意を絶対に持たないとは言い切れず、監視目的で撮影した映像が悪用される可能性もあることは否めない。その一方で、上述したような、監視カメラの自動化を進めたとしても、事故や犯罪についての最終的な判断は人間が行わなければならず、そのような場合にも被写体のプライバシーが完全に保護されるかは保証の限りではない。
【0006】
そこで、本発明は、上記のような問題を解決するものであり、監視システムにおける異常の発生などの検出を自動的に行い、監視する目から人間を排除することにより、監視者の負担軽減はもとより、被写体のプライバシーの保護をより充実させることのできる監視情報管理システム、監視情報管理プログラム及び監視情報管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、画像若しくは動画を撮像する撮像装置によって監視を行う監視情報管理システムであって、撮像装置の現在位置を位置情報として取得する位置情報取得部と、撮像装置で撮像された画像若しくは動画を記録データとして位置情報と関連付けて蓄積する映像蓄積部と、撮像装置によって撮像された画像若しくは動画内に写っている被写体を視認不能に不鮮明化する加工処理部と、加工処理部によって不鮮明化された画像若しくは動画中の不鮮明化された部分を段階的に鮮明化する復元処理を行う復元処理部と、復元処理部による復元処理を要求又は実行した履歴と、その要求又は実行したアクセス者を特定する情報と、撮像装置の位置情報を表した地図とを公開情報として通信ネットワークを通じて公開する公開部とを備える。
【0008】
また、本発明は、画像若しくは動画を撮像する撮像装置によって監視を行う監視情報管理方法であって、
(1)位置情報取得部が、撮像装置の現在位置を位置情報として取得するステップと、
(2)撮像装置で撮像された画像若しくは動画を記録データとして位置情報と関連付けて映像蓄積部が蓄積するステップと、
(3)撮像装置によって撮像された画像若しくは動画内に写っている被写体を、加工処理部が視認不能に不鮮明化するステップと、
(4)加工処理部によって不鮮明化された画像若しくは動画中の不鮮明化された部分を、復元処理部が段階的に鮮明化する復元処理を行うステップと、
(5)復元処理部による復元処理を要求又は実行した履歴と、その要求又は実行したアクセス者を特定する情報と、撮像装置の位置情報を表した地図とを公開部が公開情報として通信ネットワークを通じて公開するステップと
を含む。
【0009】
上記発明では、撮像装置によって撮像された記録データ中に写っている人物、行動又は事象の変化を認識し、記録データ中に写っている異変を検出する映像監視部をさらに備えることが好ましい。
【0010】
なお、上述した本発明に係るシステムや方法は、所定の言語で記述された本発明のプログラムをコンピューター上で実行することにより実現することができる。すなわち、本発明の監視情報管理プログラムは、情報処理端末を、画像若しくは動画を撮像する撮像装置によって監視を行う監視情報管理プログラムであって、情報処理端末を、撮像装置の現在位置を特定する位置情報取得部と、撮像装置の現在位置を特定する位置情報取得部と、位置情報取得部が特定した撮像装置の位置情報を、通信ネットワークを通じて公開する撮像装置情報公開部と、撮像装置で撮像された画像若しくは動画を記録データとして位置情報と関連付けて蓄積する映像蓄積部と、撮像装置によって撮像された記録データ中に写っている人物、行動又は事象の変化を認識し、記録データ中に写っている異変を検出する映像監視部として機能させる。
【0011】
上記発明において、情報処理端末を、情報処理端末を、撮像装置によって撮像された画像若しくは動画内に写っている被写体を視認不能に不鮮明化する加工処理部と、加工処理部によって不鮮明化された画像若しくは動画を記録データとして蓄積する記録データ蓄積部と、記録データ蓄積部に蓄積された記録データ中の不鮮明化された部分を段階的に鮮明化する復元処理を行う復元処理部と、復元処理部による復元処理を要求又は実行した履歴を、その要求又は実行したアクセス者を特定する情報とともに復元履歴情報として記録する復元履歴記録部と、復元履歴記録部が記録した復元履歴情報を、通信ネットワークを通じて公開する復元履歴情報公開部としてさらに機能させることが好ましい。
【0012】
このような本発明のプログラムを、携帯端末装置やスマートフォン、ウェアラブル端末、タブレットPCその他の情報処理端末、パーソナルコンピューターやサーバーコンピューター等の汎用コンピューターのICチップ、メモリ装置にインストールし、CPU上で実行することにより、上述した各機能を有するシステムを構築して、本発明に係る方法を実施することができる。
【0013】
上述した本発明である監視情報管理システム、プログラム及び方法において、監視を行う撮像装置としては本発明の撮像装置を用いることが最適である。すなわち、本発明は、撮像した映像を通信手段を通じて送信する機能を含む撮像装置であって、
前記カメラ筐体の少なくとも底面に球面形状部分を有するカメラ筐体と、
前記カメラ筐体底面の前記球面形状部分に合致する曲率の球面を含む支持面を有するとともに、前記支持面を介して前記カメラ筐体を着脱自在に支持する支持台と、
前記カメラ筐体内部の前記球面形状部分に臨ませて配置された受電コイルと、
前記支持台内部の前記支持面に臨ませて配置され、前記受電コイルに対して非接触での充電が可能な送電コイルと
を備えたことを特徴とする。
【0014】
上記発明において、前記カメラ筐体底面の前記球面形状部分側と、前記支持台の支持面側とのそれぞれ設けられ、磁力によって吸着する吸着手段をさらに備えることが好ましい。また、上記発明において、前記支持台は、前記送電コイルに電力を供給する給電手段と、前記支持面を介して支持された前記カメラ筐体を吊下する吊下手段とをさらに備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
以上述べたように、上記発明によれば、撮像装置が撮像した画像若しくは動画を、AI(人工知能)等の技術により構成される映像監視部によって、撮像装置で撮像された記録データ中に写っている人物、行動又は事象の変化を自動的に認識して記録データ中に写っている異変を検出することから、人間がその監視映像を視ることができないようにすることができる。また、撮像装置の設置場所は、通信ネットワークを通じて地図上に公開されることから、予めその場所が監視対象となっていることを周知とし監視状態に対する注意を喚起することができ、犯罪の発生を未然に防止する抑止力とすることができる。これにより、監視する目から人間を排除することにより、監視者の負担軽減はもとより、被写体のプライバシーの保護をより充実させることができる。
【0016】
また、撮像装置によって撮像された画像若しくは動画内に写っている被写体を視認不能に不鮮明化するモザイク処理を施すことにより、人間がその映像を見ることのできない状態をより確実にでき、被写体のプライバシーの保護をさらに充実させることができる。
【0017】
特に、この不鮮明化された記録データについては、不鮮明化された部分を段階的に鮮明化する復元処理が可能であるため、映像不鮮明化の優先順位とその解除権限の仕組みとして、必要に応じてモザイクを外していくプロトコル(手順)を設定できる。これにより、人間が監視映像を見えない状態から閲覧可の権限付与の仕組みを提供し、所謂プライバシーコントロールを実現することができる。
【0018】
例えば、監視映像中の個人を特定する情報は、上記プライバシーコントロールによって
1)全部モザイク
2)顔以外のモザイク
3)場所、モノのモザイク
4)人物のモザイク
5)顔のモザイク
と言ったように段階的にのみ取り出せないようにする。これにより、例えば、人物や場所の不鮮明化のレベルを段階的に解除可能とすることによって、場所を明かすことなく人物の行動のみを確認できるようにしたり、場所を特定したうえで、人物の細かな行動を視認可能として、人物を特定する必要はないがその場所で発生した事故や事件の様子をある程度確認する必要がある場合など、映り込んでいる人物のプライバシーを保護しつつ、監視映像を有効に利用でき、犯罪防止や事件の解決に有効である。
【0019】
また、不鮮明化のレベルを段階的に解除するアクセス権限を管理する仕組みとして、情報セキュリティ上のアクセスプロトコル(手順)を設定することにより、所謂アクセスコントロールを実装することができる。このアクセス権限の強さとしては、例えば、
1)裁判所の開示命令
2)捜査機関の令状
3)セキュリティ責任者
4)本部長など
5)部長など
6)課長・店長など
7)一般社員
8)その他付与スタッフ
といったように、段階的に解除可能なレベルの権限を設定する。
【0020】
そして、このアクセス権限を行使してプライバシーコントロールを実行して記録データの鮮明化処理を行った場合には、その鮮明化処理を実行した者に関する情報が通信ネットワークを通じて、不特定多数の一般閲覧者に対して公開されることから、監視カメラで撮影された映像のプライバシーが侵害されないように一般公衆が通信ネットワークを通じて常にチェックすることができ、カメラの設置者が悪用目的で監視映像を閲覧するのを防止できる。
【0021】
さらに、上述した本発明の撮像装置によれば、支持面を介してカメラ筐体を支持台を磁力によって着脱自在に支持するとともに、送電コイルを介して受電コイルに対して非接触での充電を行えることから、カメラの設置や運用が容易となるうえ、設置場所の自由度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施形態に係る監視情報管理システムの全体構成を示す概念図である。
図2】実施形態に係る監視情報管理システムを構成するカメラの内部構成を示すブロック図である。
図3】実施形態に係る監視情報管理システムを構成する無線基地局の内部構成を示すブロック図である。
図4】実施形態に係る監視情報管理システムを構成する監視者端末装置の内部構成を示すブロック図である。
図5】実施形態に係る監視情報管理システムを構成する監視情報管理サーバーの内部構成を示すブロック図である。
図6】実施形態に係る監視情報管理システムにおいて監視カメラを設置する際の動作を示すフローチャート図である。
図7】実施形態に係る監視情報管理システムにおいて監視カメラによる監視動作を示すフローチャート図である。
図8】実施形態に係る監視情報管理システムにおいて監視カメラによる異常検出時の動作を示すフローチャート図である。
図9】視カメラに関する情報公開時における動作を示すフローチャート図である。
図10】実施形態に係る画像処理を示す説明図である。
図11】実施形態に係る画像処理を示す説明図である。
図12】実施形態に係る画像処理を示す説明図である。
図13】実施形態に係る監視カメラの全体構成を示す斜視図であり、(a)が大径のカメラ筐体を示し、(b)が小径のカメラ筐体を示す。
図14】実施形態に係る監視カメラの使用状態を示す斜視図である。
図15】実施形態に係る監視カメラの支持台を示す斜視図である。
図16】実施形態に係る支持台の内部構成を示す説明図である。
図17】実施形態に係る無線充電の仕組みを概念的に示すブロック図である。
図18】実施形態の変更例に係る監視カメラを示す斜視である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る監視情報管理システムの実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る監視情報管理システムの全体構成を示す概念図である。なお、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0024】
(監視情報管理サービスの概要)
本実施形態に係る監視情報管理サービスは、画像、映像、音響その他のセンサー検出データを用いて所定の場所を監視するとともに、監視に用いられる各記録データ(映像、音響、その他のセンサー検出データを含む)の蓄積、解析及び管理を提供するサービスである。なお、本実施形態では、監視装置の所有者自身が監視装置を設置する設置者でもある場合であり、且つ設置者自身が監視者でもある場合を例に説明するが、監視装置の所有者、設置者、管理者及び監視者がそれぞれ別の者であってもよく、その場合には各者のアクセス権限を分散させて、各自固有のIDで区別することが好ましい。
【0025】
監視に用いられる記録データとしては、主に図2で示すような監視カメラ2で撮像される画像や動画の他、音声マイクによって録音される音響、赤外センサー、照度センサー,人感センサー,温度センサー、臭い・煙センサーなどの各種センサーから取得される検出データが用いられる。この監視カメラ2で撮像された画像若しくは動画は、監視情報管理サーバー3において、映像監視部25d,314dが備えるAI(人工知能)等の技術によって、映像中に写っている人物、行動又は事象の変化を自動的に認識して、映像中の異変を検出するとともに、撮像された画像若しくは動画内に写っている被写体を視認不能に不鮮明化するモザイク処理が施されており、人間がその監視映像を視ることができないようになっている。
【0026】
特に、不鮮明化された記録データについては、不鮮明化された部分のモザイクを、いつ、どこで、だれが、だれと、何をしているかといったように、必要に応じて段階的に外していくプライバシーコントロールが実装されているとともに、不鮮明化のレベルを段階的に解除するアクセス権限を管理するアクセスコントロールも実装されている。そして、事故や事件など何かしらのインシデント(事案)が起きたときには、映像監視部25d,314dが備えるAIがその映像を確認する必要があると判断した場合のみ、モザイクを解除できるアクセス権限を有する者が段階的に不鮮明化を解除して、映像を目視によって確認できる。
【0027】
これと併せて、各監視カメラ2の設置場所を、通信ネットワークNWを通じて地図上に公開しているとともに、アクセス権限を行使してプライバシーコントロールを実行して記録データの鮮明化処理を行った場合には、その鮮明化処理を実行した者に関する情報が通信ネットワークを通じて、不特定多数の一般閲覧者に対して公開され、監視カメラで撮影された映像のプライバシーが侵害されないように一般公衆が通信ネットワークを通じて常にチェックする仕組みが設けられている。
【0028】
監視情報管理サービスの用途及び機能としては、以下のようなケースが考えられる。
(1)ホテル等向け付加サービス
ホテルや旅館等の宿泊施設向けの付加サービスとして、エントランスや館内各所、客室内に監視カメラ2を設置し不審者・不審行動を探知し、異常を検知した際に通報・アラートを行ったり、警備員を駆けつけさせたりするなどの機能を提供する。また、映像監視部25d,314dが備えるAIによる顔認識や動体検知を応用することにより、各部屋に出入りした人数をカウントする機能、フロント等での来客を監視して通知する機能、混雑具合の統計分析を行いその結果を通知する機能や、男女識別率を分別することによる防犯や利用統計を提供する機能、AIによって一定時間動かない物、異物を検知することによりスーツケース等の置忘れを探知したり、危険物を発見したりする機能も提供できる。
【0029】
(2)飲食店等向け付加サービス
飲食店や店舗、ショッピングモールなど多数の来客がある店舗向けの付加サービスとして、店舗内各所に監視カメラ2を設置し不審者・不審行動を探知し、異常を検知した際に通報・アラートを行ったり、警備員を駆けつけさせたりするなどの機能を提供する。また、映像監視部25d,314dが備えるAIによる顔認識や動体検知を応用することにより、入店毎に出入りした人数をカウントする機能や、レジ等を監視して通知する機能、混雑具合の統計分析を行いその結果を通知する機能、男女識別率を分別することによる防犯や利用統計を提供する機能の他、AIによって一定時間動かない物、異物を検知することにより鞄やバッグ等の置忘れを探知したり、危険物を発見したりする機能も提供できる。
【0030】
(3)駐車場向け付加サービス
駐車場など多数の車両の出入りがある施設向けの付加サービスとして、駐車場内各所に監視カメラ2を設置し、事故や、車両や部品(ホイール等)の盗難、車上荒らし、いたずらなどの不審者・不審行動を探知し、異常を検知した際に通報・アラートを行ったり、警備員を駆けつけさせたりするなどの機能を提供する。また、映像監視部25d,314dが備えるAIによる顔認識や動体検知を応用することにより、入庫或いは出庫した台数をカウントしたり、使用状況の統計分析を行いその結果を通知する機能や、敷地内で発生した事故の原因分析の他、売上予測、売上統計を提供する機能も提供できる。
【0031】
(4)倉庫・工場向け付加サービス
倉庫や工場など多数の物品が流通・生産される施設向けの付加サービスとして、敷地内各所に監視カメラ2を設置し不審者・不審行動を探知し、異常を検知した際に通報・アラートを行ったり、警備員を駆けつけさせたりするなどの機能を提供する。また、映像監視部25d,314dが備えるAIによる顔認識や動体検知を応用することにより、敷地内で稼働しているカート台車やコンテナ、荷物の個数又は移動、出入りした人員などをカウントする機能や、荷物又は人員の動線の統計分析を行いその結果を通知する機能、AIによる品質管理機能も提供できる。
【0032】
(5)農業用地向け付加サービス
農場、牧場、ビニールハウスなど広い面積且つ少人数で生産を行う施設向けの付加サービスとして、敷地内各所に監視カメラ2を設置し不審者・不審行動を探知し、盗難や獣害等の異常を検知した際に通報・アラートを行ったり、警備員を駆けつけさせたりするなどの機能を提供する。また、映像監視部25d,314dが備えるAIによる顔認識や動体検知を応用することにより、敷地内に出入りした人員などをカウントする機能や、温度・湿度・輝度(照度)の統計分析を行いその結果を通知する機能、AIによる品質管理、成長具合統計分析機能も提供できる。
【0033】
(監視情報管理システムの全体構成)
以上説明した用途・機能を実現するため、本実施形態に係る監視情報管理システムは、図1に示すように、画像若しくは動画を撮像する監視カメラ2によって監視を行うシステムであり、無線通信を含む通信ネットワークNWを通じてデータ通信を行う機能を有する監視カメラ2を、各地に点在する監視対象に臨ませて設置して、監視情報管理サーバー3において管理運営する。具体的に本実施形態における監視情報管理システムは、通信ネットワークNW上に、監視情報管理サーバー3と、無線基地局4と、無線基地局4又は通信衛星9を通じて無線若しくは有線による通信が可能な監視カメラ2と、監視者が使用する汎用的なPC等の端末装置5を配置している。
【0034】
通信ネットワークNWは、公衆電話回線網やインターネットの通信網であり、有線回線網、無線通信網を含み、これら回線網には、通信プロトコルTCP/IPを用いて種々の通信回線(電話回線やISDN回線、ADSL回線、光回線などの公衆回線、専用回線、5G、4G、LTE、3Gなど無線通信網)を相互に接続して構築される分散型の通信ネットワークが含まれる。なお、この通信ネットワークNWには、10BASE-Tや100BASE-TX等によるイントラネット(企業内ネットワーク)や、所定領域(企業、家庭等)内ネットワークなどのLAN・Wifiなども含まれる。
【0035】
監視情報管理サーバー3は、通信ネットワークNW上に配置され、各監視カメラ2に対するアプリケーション管理、デバイス管理、ユーザー管理、稼働状況管理、監視・制御管理、設定管理、リモート管理、データ収集管理など、各監視カメラ2を遠隔的に管理・制御するアプリケーションサーバーである。これらの管理機能により、監視情報管理サーバー3は、遠隔地に設置された監視カメラ2に対して動作制御を実行したり、監視情報管理アプリケーションのアプリケーション設定やリモート管理における制御通知をしたり、監視カメラ2からデータを収集したりする。
【0036】
具体的にこの監視情報管理サーバー3は、監視情報管理サービスの提供者側が運用するサーバー装置であり、監視情報管理サービスに関し、予め各監視カメラの所有者又は管理者(設置者)の識別情報や、監視カメラの設置場所に関する位置情報を登録し、監視カメラ2から送信された各情報に基づいて各監視情報(記録データ等)の管理サービスを実行する。
【0037】
図1に示すマップM1は、監視カメラ2が配置された位置情報を座標上に記録した設置位置情報である。このマップM1は、公開情報として公開情報配信部303によって通信ネットワークNWを通じて、一般閲覧者Uaの一般端末8によって閲覧が可能となっている。このマップM1には、監視カメラ2が配置された座標や地名などの位置情報に、その監視カメラを設置した設置者Umに関する情報と、解除レベルに関する情報が紐付けられて公開されている。また、設置者Umの設定に応じた解除レベルの撮影データも、上記位置情報に紐付けられて公開されている。
【0038】
無線基地局4は、中継装置6を通じて通信ネットワークNWに接続され、監視カメラ2との間で無線通信接続を確立し、監視カメラ2による通話やデータ通信を提供する装置である。なお、本実施形態における無線基地局4は、通信ネットワークNW上において、各移動端末がどのセルに在圏しているのかを管理する位置情報取得部としての機能を果たす。具体的には、監視カメラ2から送信された位置登録の要求に基づいて、当該監視カメラ2の位置を特定する。この位置登録要求は、ユーザーの移動などによって在圏するセルが切り替えられた場合、監視カメラ2から、新たに在圏することになったセルを管理する無線基地局に対して送信され、この位置登録要求とともにフェムトセル基地局に割り当てられている基地局識別情報に基づいて、監視カメラ2の位置を把握することができる。
【0039】
中継装置6は、通信ネットワークNWに接続するためのモデムやターミナルアダプタ、ゲートウェイ装置等のノード装置であり、通信経路の選択や、データ(信号)の相互変換を行い、無線基地局4と、通信ネットワークNWとの間における中継処理を行う。
【0040】
端末装置5は、監視者や監視カメラ2の所有者・設置者が使用する情報処理端末であり、CPUによる演算処理機能、及び通信インターフェースによる通信処理機能を備え、例えば、パーソナルコンピューター等の汎用コンピューターや、機能を特化させた専用装置により実現することができ、スマートフォンやモバイルコンピューター、携帯電話機等も含まれる。
【0041】
(各装置の構造)
次いで、上述した監視情報管理システムを構成する各装置の構造について説明する。図2は、本実施形態に係る監視情報管理システムを構成する監視カメラ2の内部構成を示すブロック図であり、図3は、本実施形態に係る監視情報管理システムを構成する無線基地局4の内部構成を示すブロック図であり、図4は、本実施形態に係る監視情報管理システムを構成する端末装置5の内部構成を示すブロック図であり、図5は、本実施形態に係る監視情報管理サーバー3の内部構成を示すブロック図である。なお、説明中で用いられる「モジュール」とは、装置や機器等のハードウェア、或いはその機能を持ったソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成され、所定の動作を達成するための機能単位を示す。
【0042】
(1)監視カメラ2
監視カメラ2は、光学的に画像や動画を撮影するとともに、音声・音響を録音したり、撮像した映像を通信手段を通じて送信する機能などを備えた撮像装置である。具体的にこの監視カメラ2は、本実施形態では、図13及び図14に示すように、撮像機能の基体となるカメラ筐体2L(又は2S)と、このカメラ筐体を着脱自在に支持する支持台20とから構成される。
【0043】
カメラ筐体2L又は2Sは、本実施形態では、同図(a)及び(b)に示すように、直径の異なる大小の2種類が設置可能となっている。これらカメラ筐体2L又は2Sは、少なくともその底面に球面形状部分を有するケーシングであり、その前面には平面状且つ円形の前面パネルが形成され、この前面パネルにCCDカメラ21aや赤外線ライト22bが配置されている。
【0044】
支持台20は、図15図17に示すように、カメラ筐体2L(又は2S)底面の球面形状部分に合致する曲率の球面を含む支持面20a及び20bをその上部に有するとともに、支持面20a及び20bを介してカメラ筐体2L(又は2S)を着脱自在に支持する。
【0045】
そして、支持台10の支持面20a及び20bの内側には、支持面20a及び20bの背面に臨ませて上方に向けられた送電コイル202a及び202bが配置されている。この送電コイル202a及び202bは、カメラ筐体2L(又は2S)側の受電コイル0に対して非接触での充電を可能とするものである。また、支持台10の支持面20a及び20bの内側の中央には磁力によってカメラ筐体2L(又は2S)を吸着する吸着手段としての磁石204を備えている。
【0046】
支持面20a及び20bは、この上面に載置されるカメラ筐体2L(又は2S)底面の曲率に合致した曲率の曲面(球面)が形成されて凹んだ形状となっている。本実施形態において支持面20aは円形をなし、支持台10上面の中央に位置され、支持面20bは円形の支持面20aの外縁に位置した同心円状となっている。
【0047】
また、図16に示すように、中央の支持面20aの曲率Raは外縁の支持面20bよりも大きな曲率をなしており、中央の支持面20aには小径のカメラ筐体2Sが合致され、外縁の支持面20bには大径のカメラ筐体2Lが合致されるようになっている。
【0048】
また、送電コイル202a及び202bは、それぞれの支持面20a及び2s0bに対応させて配置されている。すなわち、送電コイル202a及び202bは、導線を渦巻き状に形成したドーナツ状の誘電コイルであり、平面視において支持台20の中央に小径の送電コイル202aが配置され、その上段に大径の送電コイル202bが配置されている。
【0049】
一方、カメラ筐体2L(又は2S)下端内部には、カメラ筐体0内部の球面形状部分に臨ませて受電コイル28dが配置されているとともに、カメラ筐体2L(又は2S)底面の球面形状部分側には磁石204と吸着する磁性体が設けられている。これらの構成により、異なる径のカメラ筐体2L及び2Sの両方が支持台20に確実に吸着固定されるとともに、給電を受けることができる。カメラ筐体2L及び2Sが対応した支持面20b又は20aに合致されて吸着固定された状態では、合致されたカメラ筐体底面の径や曲率に応じて送電コイル202a及び202bが近接されることとなり、適切に非接触給電を行えるようになっている。
【0050】
次いで監視カメラ2の内部構成について説明する。監視カメラ2は、図2に示すように、ユーザーインターフェース系のモジュールとして入力インターフェース21と、出力インターフェース22とを備えている。入力インターフェース21は、操作ボタンなどユーザー操作を入力するデバイスの他、CCDカメラ21aが撮像した画像や動画、や音声マイク21bが取得した音響、赤外センサー、照度センサー,人感センサー,温度センサー、臭い・煙センサーなど内蔵又は外付けされた各種センサーが接続されるインターフェースである。出力インターフェース22は、ディスプレイやスピーカーなど、映像や音響を出力するデバイスが接続されるインターフェースである。
【0051】
さらに、監視カメラ2は、位置情報取得部23を備えている。位置情報取得部23は、自機の現在位置を測定するモジュールであり、例えば、通信衛星9からのGPS信号に基づいて現在位置の座標を演算したり、接続処理部27が確立した通信相手である基地局の基地局識別子やこの基地局からの信号強度などの電波状況からネットワーク上における自機の位置情報を取得することが可能となっている。
【0052】
また、監視カメラ2は、通信系のモジュールとして無線インターフェース26と、接続処理部27とを備えている。無線インターフェース26は、通話やデータ通信を行うための移動通信用のプロトコルによる無線通信機能と、例えば無線LAN等のデータ通信用のプロトコルによる無線通信機能とを備えている。
【0053】
本実施形態では、アクセスポイントである無線基地局4とクライアントである監視カメラ2のそれぞれに識別子が設定される。そして、これらの識別子を通じて、無線基地局4の無線通信範囲に存在する監視カメラを検出し、自動的にリンクを設定して無線LANのホットスポットを形成してデータ通信が可能となる。
【0054】
接続処理部27は、無線基地局4と無線通信を介して接続するためのモジュールであり、自機を特定するための識別子(電話番号や、IPアドレス、ユーザーID)を接続対象となる無線基地局4に送信し、認証を行う。なお、接続処理部27は、無線基地局4との間で無線LAN接続を行う場合には、データの送受信を行うためのリンクを形成するために、無線信号を監視して無線基地局4を識別する識別子を検出するようにしてもよい。
【0055】
さらに、監視カメラ2は、アプリケーション実行系のモジュールとして、制御部25と、メモリ24とを備えている。制御部25は、CPU等の演算処理装置であり、この制御部25上で各種プログラムを実行することにより、各機能モジュールを仮想的に構築する。この制御部25には、アプリケーション実行系のモジュールとして、実行処理部25cと、実行条件設定部25aと、監視状況通知部25bとが構築される。
【0056】
実行処理部25cは、監視情報管理に関するアプリケーションを実行し、監視カメラ2と監視情報管理サーバー3とを接続して、監視カメラ2及び監視情報管理サーバー3とを協動させることによって各種機能・サービスを実現するモジュールである。この実行処理部25cで実行されるアプリケーション内には映像監視部25dが備えられている。この映像監視部25dは、監視カメラ2で撮像された記録データ中に写っている人物、行動又は事象の変化を認識し、記録データ中に写っている異変を検出するモジュールである。なお、この映像監視部の機能は、本実施形態では、監視情報管理サーバー3側にも設けられており、監視カメラ2のスペックによってはこの映像監視部25dの機能の全てを監視情報管理サーバー3の映像監視部314d側で実行するようにしてもよく、映像監視部25d及び314d間で連携して機能を実現するようにしてもよい。
【0057】
また、実行処理部25cで実行されるアプリケーション内には、UI制御部が備えられ。このUI制御部は、例えば、HTTP等の言語で作成されたWebページを接続処理部27や無線インターフェース26を通じて、ユーザーインターフェースを提供するモジュールである。このWebページを通じて、実行条件を設定したり、カメラで撮影された画像や動画を配信したりすることができる。
【0058】
監視状況通知部25bは、撮像画像中において急激な変化が検出されたり過大な音響が検出されるなど、監視範囲において異変が検知された場合に、その状況を監視状況通知として、監視情報管理サーバー3やユーザー端末等に通知するモジュールである。この通知の方式としては、例えば、監視情報管理サーバー3に所定のプロトコルによるデータを送信したり、所定の文字列を記述した電子メールを送信したり、UI制御部が提供するWebページを通じてHTTPなどのプロトコルにより所定の情報データを送受信することなどが考えられる。この監視情報状況通知には、当該監視カメラ2を特定するための識別子(電話番号、端末ID)が含まれ、自動的に認証処理を行えるようになっており、送信した監視情報状況と監視カメラとを関連付けて、監視情報管理サーバー3に蓄積することができる。
【0059】
実行条件設定部25aは、アプリケーションの実行に関する条件(実行条件)を設定し、各監視カメラでの実行処理部25cによるアプリケーションの実行を規制するモジュールである。この実行条件設定部25aで設定される条件には、異常を検出する条件が含まれる。
【0060】
さらに、電源系のモジュールとして、カメラ筐体2L(又は2S)が受電部28を備えている一方、支持台20は、送電部202と、電源部201と、通信部204とを備えている。図17に上記送電部202及び受電部28の内部構成を示す。
【0061】
同図に示すように、送電部202は、送信コイル(1次コイル)202a,202bと、インバータ回路202eと、制御回路202dと、復調器202cとを備える。インバータ回路202eは、Hブリッジ回路(フルブリッジ回路)あるいはハーフブリッジ回路を含み、送信コイル202a,202bに駆動信号S1、具体的にはパルス信号を印加し、送信コイル202a,202bに流れる駆動電流により、送信コイル202a,202bに電磁界の電力信号S2を発生させる。制御回路202dは、送電部202全体を統括的に制御するものであり、具体的には、インバータ回路202eのスイッチング周波数、あるいはスイッチングのデューティ比を制御することにより、送信電力を変化させる。
【0062】
送電部202と受電部28の間では、所定の通信プロトコルが定められており、受電装置30から送電部202に対して、制御信号S3による情報の伝達が可能となっている。この制御信号S3は、例えば後方散乱変調(Backscatter modulation)を利用して、AM(Amplitude Modulation)変調された形で、受電コイル28d(2次コイル)から送信コイル202a(202b)に送信される。この制御信号S3には、たとえば、受電装置30に対する電力供給量を制御する電力制御データとしてのパケットや、受電装置30の固有の情報を示すデータなどが含まれる。受電部28側の復調器202cは、送信コイル202a(202b)の電流あるいは電圧に基づいて制御信号S3を復調する。制御回路202dは、復調された制御信号S3に含まれる電力制御データにもとづいて、インバータ回路202eを制御する。
【0063】
電源部201は、送電部202で送電される電力を供給するモジュールであり、充電池やバッテリーなどの蓄電手段を有するとともに、USBコネクタ203やAcアダプターなどを通じて外部からの電力供給を受けることもできる。蓄電手段を有することにより、停電などの無電力状態となっても一定の時間、駆動力を確保することができる。
【0064】
受電部28は、受電コイル28d、整流回路23b、平滑コンデンサ28f、変調器28c、制御回路28a、電源回路28eを備える。受電コイル28dは、送信コイル202a(202b)からの電力信号S2を受信するとともに、制御信号S3を送信コイル202a(202b)側に対して送信する。整流回路28bおよび平滑コンデンサ28fは、電力信号S2に応じて受電コイル32に誘起される電流S4を整流・平滑化し、直流電圧VRECTに変換する。
【0065】
電源回路28eは、送電部202から供給された電力を利用して、電源部29の二次電池(バッテリーや充電池)を充電し、あるいは直流電圧Vrectを昇圧あるいは降圧し、コントローラ42やその他の負荷40に供給する。
【0066】
制御回路28aは、整流電圧Vrectがその目標値に近づくように、送電部202からの電力供給量を制御する電力制御データ(コントロールエラーパケット、CEパケット等を含む)を生成する。変調器28cは、電力制御データを含む制御信号S3にもとづいて受電コイル28dのコイル電流を変調することにより、送信コイル202a(202b)に制御信号S3を送信する。
【0067】
上記通信部204は、データ通信を行うための通信インターフェースであり、無線等による非接触通信や、ケーブル、アダプタ手段等により接触(有線)通信をする機能が含まれる。この通信部204は、支持台20に関するステイタス情報を監視情報管理サーバー3の監視装置管理部314に、無線或いは有線通信により送信する。このステイタス情報としては、制御回路202dを通じて取得される情報、例えば支持台20側の電源部201のバッテリー残量、送電部202による送電の可否・送電力量等の送電状況、監視カメラ2側の電源部29のバッテリー残量、受電部28による受電の可否・受電力量等の受電状況などが含まれる。
【0068】
(2)中継装置6及び無線基地局4
中継装置6は、図3に示すように、通信系モジュールとして、通信ネットワークNWに対する通信インターフェースである通信部61と、無線基地局4との接続を制御する接続管理部65と、無線基地局4に対する無線通信と、通信ネットワークNWに対するパケット通信との間で、データ変換を行うデータ変換部63とを備えている。
【0069】
また、中継装置6は、監視カメラ2の現在地を特定するための位置情報管理部62を備えており、監視カメラ2が通信を確立した無線基地局4を特定する基地局識別子を管理し、この基地局識別子に基づいて、監視カメラ2が在圏するフェムトセルを特定し、無線基地局4における監視カメラ2に対する電波強度を用いるなどして、監視カメラ2の位置情報を算出する。このように基地局識別子に基づいて得られた位置情報は、監視情報管理サーバー3に通知される。なお、この基地局識別子による位置情報の特定は、監視カメラ2側で行い、監視カメラ2から監視情報管理サーバー3に通知することもできる。
【0070】
(3)監視情報管理サーバー3
監視情報管理サーバー3は、図5に示すように、通信系のモジュールとして、通信部302と、接続処理部301と、公開情報配信部303とを備えるとともに、ユーザー管理系のモジュールとして制御部310を備えている。また、この制御部310には、各種データを記録する記憶部320と、現在時刻を取得する計時部304とが接続されている。
【0071】
通信部302は、パケットデータを送受信することにより各種データを通信ネットワークNWに対して送受信する通信デバイスである。本実施形態では、この通信部302は、Webページをインターネット上に配信するWebサーバー機能や電子メール受信機能を備えており、HTTPやSMTP等のプロトコルにより、監視カメラ2との電子メールの送受信を実行し、これらのプロトコルを通じて、監視情報状況通知を取得することができる。接続処理部301は、無線基地局4と、無線基地局4が管轄する所定エリア内に在圏する監視カメラ2との無線通信を確立させるモジュールである。
【0072】
記憶部320は、監視情報管理システムに関する情報を蓄積するデータベースであり、本実施形態においては、カメラの所有者若しくは設置者に関する情報を保持する設置者データベース320aと、地図DB320bと、撮像された記録データ及び加工処理された記録データを蓄積する記録データ蓄積部320cとを備えている。
【0073】
設置者データベース320aは、カメラを設置した(或いは所有する)者を特定する設置者識別番号に、設置者の氏名、住所、携帯電話番号、メールアドレス等の個人情報を関連付けて記憶する記憶装置である。特に、本実施形態において、設置者データベース320aには、設置者が所有する端末装置5に関するアクセス権限や、プライバシーコントロールに関する設定情報、及び復元履歴が設置者識別情報に関連付けられて記憶される。
【0074】
公開情報データベース320bは、通信ネットワークNWを通じて一般閲覧者Uaの一般端末8に対して配信される情報を蓄積する記憶装置である。この公開情報としては、図1のマップM1のような監視カメラ2を設置した場所の位置情報(緯度・経度・高度、住所、建物名、建物内の位置、設置角度等、撮影映像(静止画・動画・サムネイル等)を含む。)、その監視カメラ2を設置した設置者に関する情報(ユーザーID、必要な個人情報、アクセス権限等を含む。)が含まれる。また、この公開情報には、監視カメラの所有者・設置者が権限を行使して記録データの不鮮明化を解除する処理(復元処理)を行った復元履歴情報を周知する情報、例えば、監視カメラの設置値情報と、その時点の解除レベル、及び不鮮明化の解除を実行したアクセス者(解除権限を行使した設置者)を特定する情報が含まれる。
【0075】
記録データ蓄積部320cは、監視カメラ2で撮像された画像若しくは動画を記録データとして、撮像された位置情報と関連付けて蓄積する記憶装置である。また、記録データ蓄積部320cは、加工処理部314aによって不鮮明化された画像若しくは動画を記録データとして蓄積する記録データ蓄積部としての機能も果たす。
【0076】
制御部310は、CPUやDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサ、メモリ、及びその他の電子回路等のハードウェア、或いはその機能を持ったプログラム等のソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成された演算モジュールであり、プログラムを適宜読み込んで実行することにより種々の機能モジュールを仮想的に構築し、構築された各機能モジュールによって、各部の動作制御、ユーザー操作に対する種々の処理を行っている。本実施形態において、制御部310は、設置者登録部311と、認証処理部313と、公開情報管理部312と、監視装置管理部314とを備えている。計時部304は、随時現在時刻を取得するモジュールであり、本実施形態では、認証処理部313において実行された認証処理の時刻、記録データ或いは公開処理の実行時刻等の時間情報として取得し、その取得した現在時刻を制御部310に送信する。
【0077】
公開情報管理部312は、公開情報データベース320bに蓄積される公開情報を管理し、その公開を制御するモジュールであり、この公開情報には、復元履歴記録部314cが記録した復元履歴情報が含まれる。この公開情報管理部312は、撮像装置情報公開部312aと、解除レベル制御部312bとを有している。撮像装置情報公開部312aは、位置情報取得部23が特定した監視カメラ2の位置情報を、その監視カメラ2の設置者(所有者、管理者を含む。)を特定する情報と関連付けて通信ネットワークを通じて公開するモジュールである。
【0078】
解除レベル制御部312bは、監視装置管理部314に対して記録データの加工や復元処理を制御するモジュールである。この解除レベル制御部312bもAIを備えており、映像監視部25dや314dが検知した異常を検知した場合に、その発生した事故や事件などのインシデント(事案)に応じて、その映像を確認する必要があるか否か判断する。解除レベル制御部312bのAIは、確認する必要があると判断したときには、その不鮮明化処理を解除するレベルに応じて、プライバシーコントロールのプロトコルに基づき、いつ、どこで、だれが、だれと、何をしているかを特定するのに必要な映像中の部位(人物、顔、身体、だれと、時間、場所、モノ、何で(手段)等)を特定し、視認可能とする解除レベルを決定する。この解除レベル制御部312bによる決定は監視装置管理部314に入力され、決定された解除レベルに応じて加工処理部314a及び復元処理部314bが記録データの加工・復元処理を実行する。
【0079】
監視装置管理部314は、各地に設置された監視カメラ等の監視装置を管理し、制御するモジュールである。具体的に監視装置管理部314は、監視カメラ2等の監視装置にアクセスし、その動作条件等の設定を行ったり、稼働状態を監視したり、各監視装置から各装置で撮像、録音、検出されたデータを収集し、蓄積する。また、監視装置管理部314は、記録データの加工や復元処理を実行し、その加工されたデータや処理履歴を記録する。
【0080】
また、監視装置管理部314は、監視装置が支持台20上に監視カメラ2を載置するタイプであるときには、支持台20にアクセスし、その動作条件等の設定を行ったり、稼働状態を監視し、それら検出されたデータを収集し蓄積する。例えば、支持台20の通信部204は、データ通信により支持台20に関するステイタス情報を、この監視装置管理部314に、無線或いは有線通信により送信する。このステイタス情報には、例えば支持台20側の電源部201のバッテリー残量、送電部202による送電の可否・送電力量等の送電状況、監視カメラ2側の電源部29のバッテリー残量、受電部28による受電の可否・受電力量等の受電状況などが含まれる。
【0081】
このように支持台20の稼働状態を監視することにより、例えば、電源供給が切れていたり、バッテリー残量が少なくなっていたりなど正常な稼働に対して障害が発生している場合や、支持台20上に載置されている監視カメラ2が、支持台20から外れていたり、電源供給に障害が発生したりなど、監視カメラ2側で異常が発生している場合にも、それを監視情報管理サーバー3側で検知することができ、報知部314eを通じて監視者に報知することができる。この結果、監視装置側における故障や盗難などの異常に迅速に対応でき、監視状態の安定維持を確保できる。
【0082】
本実施形態において監視装置管理部314は、加工処理部314aと、復元処理部314bと、復元履歴記録部314cと、映像監視部314dと、報知部314eとを備えている。
加工処理部314aは、監視カメラ2で撮像された画像若しくは動画内に写っている被写体を視認不能に不鮮明化するモジュールである。本実施形態では、解除レベル制御部312bによって決定された解除レベルに応じて、加工処理部314a及び復元処理部314bが記録データの加工・復元処理を実行する。復元処理部314bは、記録データ蓄積部320cに蓄積された記録データ中の不鮮明化された部分を段階的に鮮明化する復元処理を行うモジュールである。復元履歴記録部314cは, 復元処理部314bによる復元処理を要求又は実行した履歴を、その要求又は実行したアクセス者を特定する情報とともに復元履歴情報として記録するモジュールである。
【0083】
映像監視部314dは、監視カメラ2で撮像された記録データ中に写っている人物、行動又は事象の変化を認識し、記録データ中に写っている異変を検出するモジュールである。この映像監視部314d異変が検出された場合には、報知部314eを通じて、アラートを送信し監視者にその旨を報知する。なお、この映像監視部の機能は、本実施形態では、監視カメラ2側にも設けられており、監視カメラ2のスペックによってはこの映像監視部314dの機能の全てを監視カメラ2の映像監視部25d側で実行するようにしてもよく、映像監視部25d及び314d間で連携して機能を実現するようにしてもよい。
【0084】
映像監視部25d及び314dにはAI(人工知能)が備えられており、自動的に認識処理を行うほか、ディープラーニング等の機械学習によって認識精度を高めることができる。これら映像監視部25d,314dが備えるAIの基本機能としては、継続的に監視・画像解析を行い異常を検知するウォッチ機能及びセキュリティ機能、異常を検知した際或いは定期的に通報・アラートを行う機能、人員や物品等を計数するカウント機能、男女,普通自動車,軽自動車,自転車などを識別する機能、特定の個人,クルマの種別などを認識する認識機能が含まれる。また、他の基本機能としては、特定の動きを検出するモーションセンサー機能、温度,湿度,輝度等に関するセンサー感度機能が含まれる。
【0085】
さらに映像監視部25d,314dが備えるAIには、収集したビックデータに基づく統計分析機能を有しており、この統計分析機能には、統計分析した結果を可視化・グラフ化する機能、計算機能、統計分析の結果得られたモデルを教師データとした機械学習機能、及び生成されたモデルに基づく行動予測機能及び結果予測機能が含まれる。
【0086】
上記認証処理部313は、監視カメラ2又は端末装置5から送信された装置識別情報や設置者識別情報を取得し、これらの識別情報に基づいて、認証処理を実行するモジュールである。具体的に認証処理部313は、アクセス者の正当性を検証するコンピューター或いはその機能を持ったソフトウェアであり、通信ネットワークNWを通じて設置者識別情報を取得し、設置者データベース320aを照合することによって、アクセス者にその権利があるか否かや、そのアクセス者が本人であるか否かなどを確認する。そして、認証処理部313は、認証結果情報を公開情報管理部312又は監視装置管理部314へ送信する。
【0087】
設置者登録部311は、本システムによる監視情報管理サービスを受けるためのユーザー登録や監視カメラ等の監視装置の登録を受け付け、登録に係る各種情報を設置者データベース320aに記録するモジュールである。ここで、設置者登録部311は、設置者登録の際に、設置者を特定するための識別子として、設置者識別番号であるIDを登録し、設置者の情報として、氏名、住所、スマートフォン・携帯電話番号、メールアドレス等を登録し、及び設置者のアクセス権限や認証情報等を登録する。また、設置者登録部311は、監視カメラ登録の際には、設置者を特定するための識別子として、設置者識別番号であるIDを登録し、設置者の情報として、氏名、住所、スマートフォン・携帯電話番号、メールアドレス等を登録し、及び設置者のアクセス権限や認証情報等を登録する。
【0088】
公開情報配信部303は、公開情報管理部312が生成した公開情報を、通信部302から通信ネットワークNWを通じて、一般閲覧者Uaの一般端末8等に向けて配信するモジュールである。具体的にこの公開情報配信部303は、コンテンツ配信機能を有するWebサーバー機能で実現され、WWW(World Wide Web)等のドキュメントシステムにおいて、HTML(HyperText Markup Language)、映像、音声、画像などの素材データから構成され、架電接続率計測に必要なWebページ等のコンテンツを配信できるようになっている。
【0089】
(4)端末装置5
端末装置5には、ユーザーインターフェース系のモジュールとして入力インターフェース51と、出力インターフェース52とを備えている。入力インターフェース51は、操作ボタンやタッチパネル、ジョグダイヤルなどユーザー操作を入力するデバイスである。
【0090】
出力インターフェース52は、ディスプレイやスピーカーなど、映像や音響を出力するデバイスである。特に、この出力インターフェース52には、液晶ディスプレイなどの表示部52aが含まれており、アプリケーション実行部53によってGUI(Graphical User Interface)この表示部22aに表示する。
【0091】
アプリケーション実行部53は、一般のOSやブラウザソフト、ワープロソフトなどのオフィスソフト、画像表示ソフトなどのアプリケーションを実行するモジュールであり、通常はCPU等により実現される。本実施形態では、ブラウザソフトを実行することにより、監視カメラ2や監視情報管理サーバー3に接続し、これらの装置が提供するWebページなどを表示することで、ユーザー操作を受け付け、データの送受信を行う機能を実装するようになっている。
【0092】
また、端末装置5には通信インターフェース54を備えている。通信インターフェース54は、データ通信を行うための通信インターフェースであり、無線等による非接触通信や、ケーブル,アダプタ手段等により接触(有線)通信をする機能を備えている。本実施形態において、通信インターフェース54は、通信ネットワークNWを通じて、監視情報管理サーバー3に対して各種要求や認証情報を送信するとともに、監視情報管理サーバー3からWebページなどの情報データを受信する。
【0093】
(監視情報管理方法)
以上の構成を有する監視情報管理システムを動作させることによって、監視情報管理方法を実施することができる。図6図9は、本実施形態に係る監視情報管理方法を示すフローチャート図である。なお、以下で説明する処理手順は一例に過ぎず、各処理は可能な限り変更されてもよい。また、以下で説明する処理手順について、実施の形態に応じて、適宜、ステップの省略、置換及び追加が可能である。
【0094】
(1)新規監視カメラ設置時の動作
先ず、監視カメラの設置時おける動作について説明する。図6は、本実施形態に係る監視情報管理システムにおいて監視カメラを設置する際の動作を示すフローチャート図である。
【0095】
同図に示すように、監視対象となる場所を撮影する監視カメラ2を、所定の場所に設置する(S101)。設置した後、設置者Umが使用する端末装置5との通信接続を接続処理部27により確立する(S102及びS103)。この通信確立は共通のWifiネットワーク内に新規監視カメラ2及び端末装置5の両機を在圏させ、これらの装置間で無線通信を確立する。次いで、この確立された通信を用いて端末装置5側から監視カメラ2に対して各種設定を行う(S104及びS105)。この設定では、先ず、監視カメラ2に関する無線基地局4、中継装置6及び監視情報管理サーバー3との無線接続に必要な情報を実行条件設定部25aによって設定する。
【0096】
これにより、監視カメラ2が通信ネットワークNWを通じて監視情報管理サーバー3に接続され、この監視情報管理サーバー3を通じて通信ネットワークNW上に分散配置された一般端末8に情報を配信できるようになる。さらに、実行条件設定部25aによる設定としては監視条件に関するものが含まれる。この監視条件の設定としては、動体検知の条件(監視範囲、検出感度、駆動時間帯)、以上検出時の動作(メール送信、静止画・動画ファイルの転送設定)などが含まれる。
【0097】
次いで、端末装置5から監視情報管理サーバー3に対して、新規監視カメラの登録手続を実行する。具体的には、設置者登録部311に対して端末装置5から監視情報管理サーバー3にアクセスし、アドミニストレイターとしてのユーザーIDなど所有者識別情報を端末装置5から監視情報管理サーバー3に送信する(S106)。この所有者識別情報を受信(S107)した監視情報管理サーバー3側では、認証処理部313において受信した所有者識別情報を用いて認証処理を行い(S108及びS109)、認証が成功した場合には、設置者登録部311によってカメラ情報の登録処理を進める。
【0098】
このカメラ情報の登録処理では、先ず、監視カメラ2側で決定された設置位置情報を端末装置5で取得する(S110)。この設置位置情報の決定方法としては、監視カメラ2自身で位置情報を取得する方法と、端末装置5や監視情報管理サーバー3側で検出した監視カメラ2の位置情報を用いる方法などが挙げられる。このようにして設置された監視カメラ2の位置情報と、そのカメラの所有者である設置者UmのユーザーIDとを関連付けて登録する(S112)。
【0099】
(2)監視時の動作
次いで、このように設置された監視カメラを用いた監視時における動作について説明する。図7は、本実施形態に係る監視情報管理システムにおいて監視カメラによる監視動作を示すフローチャート図であり、図8は、本実施形態に係る監視情報管理システムにおいて監視カメラによる異常検出時の動作を示すフローチャート図である。
【0100】
同図に示すように、監視処理が開始されると、先ず監視カメラ2と監視情報管理サーバー3との間で接続処理が実行され(S201及びS202)、接続処理が確立された後、監視カメラ2側で監視撮像開始する。次いで、監視状況通知部25bが逐次記録データを監視情報管理サーバー3に送信し、これを受信した監視情報管理サーバー3側では、記録データ収集部305が受信した記録データを監視装置管理部314が記録データ蓄積部320cに蓄積する(S203及びS204)。この蓄積された記録データについて、監視情報管理サーバー3の加工処理部314aが、記録データに所定の不鮮明か処理を施す映像加工処理を実行し、加工された記録データは記録データ蓄積部320cに蓄積される(S205)。
【0101】
また、監視情報管理サーバー3では、公開情報管理部312によって公開情報の生成が行われる(S206)。この公開情報としては、監視カメラの設置位置情報と、設置者に関する情報、現時点での不鮮明化処理の解除レベルなどが含まれる。この生成された公開情報は公開情報配信部303、通信部302から通信ネットワークNWを通じて一般閲覧者Uaに配信される(S207)。
【0102】
その後、図8に示すように、監視カメラ2の映像監視部25d若しくは監視情報管理サーバー3の監視装置管理部314及び映像監視部314dにおいて異常検知処理が実行される。具体的には、ループ処理により異常が検知されるまで通常の撮像処理が継続される(S302「N」)。そして、監視装置(監視カメラ2及び支持台20を含む。)の駆動状態、若しくは撮影された映像中に異常が検知された場合には(S301における「Y」)、異常発生通知が生成され、監視状況通知部25b、報知部314e若しくは公開情報管理部312を通じて監視情報管理サーバー3若しくは端末装置5、その他の情報端末を通じて監視者に送信される(S302)。この異常発生通知としては、異常が発生された旨と、その種別、根拠となる画像データや音声データファイル(或いはこれらデータファイルの保存場所を示すURL等のアドレス情報)が添付されている。この異常発生通知を受けた端末装置5ではアラートを表示・出力処理を実行し、監視情報管理サーバー3では発生した異常に関する情報を蓄積するとともに、公開情報として公開情報配信部303から通信ネットワークNWを通じて閲覧可能に公開する。
【0103】
(3)情報公開時における動作
次いで、監視カメラで撮像された情報の公開する処理について説明する。図9は、本実施形態に係る監視情報管理システムにおいて、監視カメラに関する情報公開時における動作を示すフローチャート図である。ここでは、異常検知した監視カメラが撮影した記録データを、そのカメラの所有者が閲覧する場合を例に説明する。
【0104】
先ず、端末装置5から監視情報管理サーバー3にアクセスして認証処理を行うとともに、閲覧を希望する旨の閲覧要求を実行処理部25cから監視情報管理サーバー3に送信する(S401)。次いで、認証処理が成功したときには、解除レベル制御部312bによって、閲覧要求を送信したアクセス者の閲覧権限の確認を行う(S402)。アクセス者の閲覧権限が確認されると、承認されたアクセス者である設置者Umは所望する解除レベルを設定して監視情報管理サーバー3に対して送信する。この解除レベルの設定を受けた監視情報管理サーバー3側では、その解除レベルに対する承認を行う(S404)。
【0105】
詳述すると、解除レベル制御部312bでは、備えられたAIによって、映像監視部25dや314dが検知した異常について、その発生した事故や事件などのインシデント(事案)に応じて、その映像を確認する必要があるか否か判断する。解除レベル制御部312bのAIは、確認する必要があると判断したときには、その不鮮明化処理を解除するレベルに応じて、プライバシーコントロールのプロトコルに基づき、いつ、どこで、だれが、だれと、何をしているかを特定するのに必要な映像中の部位(人物、顔、身体、だれと、時間、場所、モノ、何で(手段)等)を特定し、視認可能とする解除レベルを決定する。
【0106】
次いで、解除レベル制御部312bによる決定が、監視装置管理部314に入力され、決定された解除レベルに応じて加工処理部314a及び復元処理部314bが鮮明化(復元)処理を実行する(S405)。この復元処理について詳述すると、監視情報管理サーバー3に蓄積された記録データは、不鮮明化処理を施す前のオリジナル画像では、図10に示すように、人物、場所が特定可能なように画像全体が鮮明な状態となっている。このオリジナル画像に対して、例えば図11に示すように、人物と場所の両方が特定できないように、画像中の人物が不鮮明化処理されるとともに、場所が特定される建造物や建物、モニュメントなどを除去するといった加工処理を施す。この人物及び場所を不鮮明にする解除レベルとしては、同図に示すように、人物・場所を特定不能としたうえで、人物の行動のみが視認できるレベル(同図(a))から、場所を多少特定できるように、モニュメントを表示したうえで、地名や住所などを特定される文字情報は不鮮明化したレベル(同図(b))、地名がある程度特定できるように背景やモニュメントを表示するレベル(同図(c))などが設定可能となっている。
【0107】
また、他の解除レベルとしては、場所を明確としたうえで、人物の不鮮明化処理のレベルを可変とする方式も考えられる。例えば、図12に示すように、人物の全身にモザイクをかけるなどの不鮮明化処理を施し、場所を特定したうえで、人物の顔や服装を特定できないまでも人の流れや行動などは確認できる用にするレベル(同図(a))や、人物の顔だけを特定できないようにするが、個々の細かな行動を視認できるようにするレベル(同図(b))などが考えられる。
【0108】
これらのように人物や場所の不鮮明化のレベルを段階的に解除可能とすることによって、場所を明かすことなく人物の行動のみを確認できるようにしたり、場所を特定したうえで、人物の細かな行動を視認可能として、人物を特定する必要はないが、その場所で発生した事故や事件の様子をある程度確認する必要がある場合など、映り込んでいる人物のプライバシーを保護しつつ、監視映像を有効に利用することができるため、犯罪防止や事件の解決に有効である。
【0109】
そして、このように所有者が権限を行使して記録データの鮮明化処理を行った事実が記録されるとともに、公開情報として通信ネットワークNW上に配信され、不特定多数の一般端末8に対して公開される。具体的には、監視カメラの設置値情報と、その時点の解除レベル、及び不鮮明化の解除を実行した者(解除権限を行使した設置者)を特定する復元履歴情報が公開情報データベース320bにきろくされるとともに、この復元履歴情報を含む公開情報が公開情報管理部312で生成され(S406)、公開情報配信部303から通信ネットワークNWへ配信され、一般端末8によって一般閲覧者Uaが閲覧可能となる(S407)。
【0110】
(監視情報管理プログラム)
なお、上述した本発明に係る監視情報管理システムや監視情報管理方法は、所定の言語で記述された本発明の監視情報管理プログラムをコンピューター上で実行することにより実現することができる。すなわち、本実施形態に係るプログラムを、携帯端末装置やスマートフォン、ウェアラブル端末、モバイルPCその他の情報処理端末、パーソナルコンピューターやサーバーコンピューター等の汎用コンピューターのICチップ、メモリ装置にインストールし、CPU上で実行することにより、上述した各機能を有する監視情報管理システムを構築して、本発明に係る監視情報管理方法を実施することができる。
【0111】
具体的には、上述した本発明の監視情報管理プログラムを監視情報管理サーバー3上で実行することにより、監視情報管理サーバー3を、監視カメラ2の現在位置を特定する位置情報取得部23と、監視カメラ2の位置情報を通信ネットワークNWを通じて公開する撮像装置情報公開部312aと、記録データとして位置情報と関連付けて蓄積する記録データ蓄積部320cと、記録データ中に写っている人物、行動又は事象の変化を認識し、記録データ中に写っている異変を検出する映像監視部314dとして機能させる。
【0112】
さらに、監視情報管理プログラムによって、記録データ内に写っている被写体を視認不能に不鮮明化する加工処理部314aと、不鮮明化された記録データとして蓄積する記録データ蓄積部320cと、記録データ中の不鮮明化された部分を段階的に鮮明化する復元処理を行う復元処理部314bと、復元処理部314bによる復元処理を要求又は実行した履歴をその要求又は実行したアクセス者を特定する情報とともに復元履歴情報として記録する復元履歴記録部314cと、復元履歴情報を通信ネットワークNWを通じて公開する公開情報管理部312としても機能させる。
【0113】
なお、本発明の監視情報管理プログラムは、例えば、通信回線を通じて配布することが可能であり、また、コンピューターで読み取り可能な記録媒体に記録することにより、スタンドアローンの計算機上で動作するパッケージアプリケーションとして譲渡することができる。この記録媒体として、具体的には、フレキシブルディスクやカセットテープ等の磁気記録媒体、若しくはCD-ROMやDVD-ROM等の光ディスクの他、RAMカードなど、種々の記録媒体に記録することができる。そして、このプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体によれば、汎用のコンピューターや専用コンピューターを用いて、上述したシステム及び方法を簡便に実施することが可能となるとともに、プログラムの保存、運搬及びインストールを容易に行うことができる。
【0114】
(変更例)
なお、以上説明した実施形態の説明は、本発明の一例である。このため、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0115】
例えば、上述した実施形態では支持台20を置きタイプとして支持台20の上面にカメラ筐体を載置するような形式としたが、図18に示すような吊り下げ式としてもよい。具体的には、同図に示すように、上述した支持台20を、支持面20a又は20bを介して支持されたカメラ筐体2L(又は2S)を吊下する吊下手段7とする。
【0116】
本実施形態において吊下手段7は、屋内天井面に設けられた電源供給用のローゼット75に対して下方から接続されるフランジ部74を介して、天井面に吊下されるダクトレール73を備えている。このダクトレール73はフランジ部74を中心として水平面内で回転可能に接続されているとともに、下面中央の長手方向に沿ってスリット73aが形成されている。このスリット73aに筒状の引掛シーリング部72がスライドコンセント72aを介して、スライド移動可能に吊下されている。
【0117】
スリット73aの内部には、ダクトレール73の長手方向に沿って電源供給用のローゼット75から電気的に接続された給電レールが敷設されている一方、引掛シーリング部72の下方にはユニバーサルジョイント71を介して支持台70が吊下されており、スリット73aの給電レールからスライドコンセント72aを通じて、支持台70の送電部202に電気が供給されるようになっている。
【0118】
この支持台80下面の支持面20a(20b)の内部には、上述したのと同様に、コイル202a、202bが配設されているとともに、磁石204が設けられており、この支持面20a(20b)にはカメラ筐体2L(又は2S)が磁石204により吸着されることによって非接触給電が可能となる。
【0119】
(作用・効果)
本実施形態によれば、人物や場所の不鮮明化のレベルを段階的に解除可能とすることによって、場所を明かすことなく人物の行動のみを確認できるようにしたり、場所を特定したうえで、人物の細かな行動を視認可能として、人物を特定する必要はないが、その場所で発生した事故や事件の様子をある程度確認する必要がある場合など、映り込んでいる人物のプライバシーを保護しつつ、監視映像を有効に利用することができるため、犯罪防止や事件の解決に有効である。
【0120】
その一方で、不鮮明化した記録データについて、設置者等がその権限を行使して記録データの鮮明化処理を行った場合には、その鮮明化処理を実行した者に関する情報が通信ネットワークNWを通じて、不特定多数の一般端末8に対して公開されることから、監視カメラで撮影された映像のプライバシーが侵害されないように一般公衆が通信ネットワークを通じて常にチェックすることができ、カメラの設置者が悪用目的で監視映像を閲覧することを防止できる。
【0121】
なお、本発明は、上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【符号の説明】
【0122】
Ua…一般閲覧者
Um…設置者(監視者)
2…監視カメラ
3…監視情報管理サーバー
4…無線基地局
5…端末装置
6…中継装置
7…通信ネットワーク
8…一般端末
9…通信衛星
20…支持台
21…入力インターフェース
21a…CCDカメラ
21b…音声マイク
22…出力インターフェース
22a…表示部
23…位置情報取得部
24…メモリ
25…制御部
25a…実行条件設定部
25b…監視情報状況通知部
25c…実行処理部
25d…映像監視部
26…無線インターフェース
27…接続処理部
28…受電部
29…電源部
51…入力インターフェース
52…出力インターフェース
52a…表示部
53…アプリケーション実行部
54…通信インターフェース
61…通信部
62…位置情報管理部
63…データ変換部
65…接続管理部
201…電源部
202…送電部
203…コネクタ
204…通信部
301…接続処理部
302…通信部
303…公開情報配信部
304…計時部
310…制御部
311…設置者登録部
312…公開情報管理部
312a…撮像装置情報公開部
312b…解除レベル制御部
313…認証処理部
314…監視装置管理部
314a…加工処理部
314b…復元処理部
314c…復元履歴記録部
314d…映像監視部
314e…報知部
320…記憶部
320a…設置者データベース
320b…公開情報データベース
320c…記録データ蓄積部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18