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特許7562206電池モジュールおよびこれを含む電池パック
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  • 特許-電池モジュールおよびこれを含む電池パック 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】電池モジュールおよびこれを含む電池パック
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/211 20210101AFI20240930BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20240930BHJP
   H01M 10/647 20140101ALI20240930BHJP
   H01M 10/653 20140101ALI20240930BHJP
   H01M 10/6556 20140101ALI20240930BHJP
   H01M 50/271 20210101ALI20240930BHJP
   H01M 50/289 20210101ALI20240930BHJP
   H01M 50/30 20210101ALI20240930BHJP
【FI】
H01M50/211
H01M10/613
H01M10/647
H01M10/653
H01M10/6556
H01M50/271 B
H01M50/289
H01M50/30
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022545118
(86)(22)【出願日】2021-02-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-20
(86)【国際出願番号】 KR2021001335
(87)【国際公開番号】W WO2021221275
(87)【国際公開日】2021-11-04
【審査請求日】2022-07-25
(31)【優先権主張番号】10-2020-0052249
(32)【優先日】2020-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】スンファン・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ジュンヨプ・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ミン・ソプ・キム
【審査官】山下 裕久
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-073790(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0131596(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0126531(US,A1)
【文献】特表2018-518032(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/20-298
H01M 50/30
H01M 10/613
H01M 10/647
H01M 10/6556
H01M 10/653
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルが積層されている電池セル積層体と、
前記電池セル積層体を収容しており、上部が開放されたU字状フレームと、
開放された前記U字状フレームの上部で前記電池セル積層体の一部を覆う少なくとも2つの上部プレートと、を含み、
前記U字状フレームが、底部と、2つの側面部とを含み、前記2つの側面部はそれぞれ前記底部の両端部から上向に延長されていると共に前記複数の電池セルの積層方向に垂直な方向に延在しており、
前記上部プレートの両端部には、前記U字状フレームに向かって下向に延びた結合部が設けられており、前記上部プレートと前記U字状フレームとが結合されたとき、前記結合部が前記U字状フレームの前記側面部の上部を覆い、
前記少なくとも2つの上部プレートのうち隣り合う2つの上部プレートが互いに離隔している、電池モジュール。
【請求項2】
前記上部プレートは、両端部が前記U字状フレームの上部と結合するように形成されたストラップ形状を有する、請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記上部プレートの前記結合部と前記U字状フレームは、溶接、ボルティング、接着剤、スナップフィットのいずれか1つの手段によって結合される、請求項に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記上部プレートの前記結合部と前記U字状フレームは、スナップフィットによって結合され、
前記結合部は、前記電池セル積層体に向かって突出した突起が形成されたフック部を含み、
前記U字状フレームは、前記突起と結合する結合ホールを含む、請求項に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記隣り合う2つの上部プレートが互いに離隔している部分は、ベントホールとして作用する、請求項に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記上部プレートと前記電池セル積層体との間に配置される保護シートをさらに含む、請求項1~の何れか一項に記載の電池モジュール。
【請求項7】
請求項1~のいずれか1項に記載の少なくとも1つの電池モジュールと、
前記少なくとも1つの電池モジュールをパッケージングするパックケースと
を含む電池パック。
【請求項8】
請求項に記載の少なくとも1つの電池パックを含むデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願との相互参照)
本出願は、2020年4月29日付の韓国特許出願第10-2020-0052249号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されたすべての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、電池モジュールおよびこれを含む電池パックに関し、より詳しくは、組立てが容易であり、コスト節減が可能な電池モジュールおよびこれを含む電池パックに関する。
【背景技術】
【0003】
製品群による適用の容易性が高く、高いエネルギー密度などの電気的特性を有する二次電池は、携帯用機器だけでなく、電気的駆動源によって駆動する電気自動車またはハイブリッド自動車、電力貯蔵装置などに普遍的に応用されている。このような二次電池は、化石燃料の使用を画期的に減少させることができるという一次的なメリットだけでなく、エネルギーの使用による副産物が全く発生しないという点から、環境にやさしくおよびエネルギー効率性アップのための新たなエネルギー源として注目されている。
【0004】
小型モバイル機器には、デバイス1台あたり1個または2、3、4個の電池セルが用いられるのに対し、自動車などのような中大型デバイスには高出力大容量が必要である。したがって、多数の電池セルを電気的に連結した中大型電池モジュールが用いられる。
【0005】
中大型電池モジュールは、できる限り小さい大きさと重量で製造されることが好ましいので、高い集積度で積層可能であり、容量対比重量の小さい角型電池、パウチ型電池などが中大型電池モジュールの電池セルとして主に用いられている。一方、電池モジュールは、セル積層体を外部衝撃、熱または振動から保護するために、前面と後面が開放されて電池セル積層体を内部空間に収納するフレーム部材を含むことができる。
【0006】
このようなフレーム部材としては、U字状フレームと、U字状フレームの開放された上部を覆う上部プレートとが結合して管形状をなすように形成されたモジュールフレームが適用できる。このようなモジュールフレームを形成するために、モジュールフレームのU字状フレームの内部に電池セル積層体が装着された状態で、U字状フレームと上部プレートとが溶接などによって結合される。この時、上部プレートがU字状フレームの開放された上面全体を覆う従来の構造では、上部プレートとU字状フレームとの結合のための溶接地点が増加し、一部のセルで熱暴走が発生する場合に生じうる火炎や高温高圧のガスが排出されるための別途の構成を備えなければならないなどの問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は、組立性が改善され、コストを節減でき、同時に安全性を確保できる電池モジュールおよびこれを含む電池パックを提供することである。
【0008】
しかし、本発明の実施例が解決しようとする課題は上述した課題に限定されず、本発明に含まれている技術的な思想の範囲で多様に拡張可能である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を実現するための、本発明の一実施例による電池モジュールは、複数の電池セルが積層されている電池セル積層体と、前記電池セル積層体を収容しており、上部が開放されたU字状フレームと、開放された前記U字状フレームの上部で前記電池セル積層体の一部を覆う少なくとも2つの上部プレートと、を含む。
【0010】
前記少なくとも2つの前記上部プレートのうち隣り合う2つの上部プレートが互いに離隔した部分は、空き空間として存在することができる。
【0011】
前記上部プレートは、両端部が前記U字状フレームの上部と結合するように形成されたストラップ形状を有してもよい。
【0012】
前記上部プレートは、前記両端部に前記U字状フレームに向かって延びた結合部を含むことができる。
【0013】
前記上部プレートの前記結合部と前記U字状フレームは、溶接、ボルティング、接着剤、スナップフィットのいずれか1つの手段によって結合される。
【0014】
前記上部プレートの前記結合部と前記U字状フレームは、スナップフィットによって結合され、前記結合部は、前記電池セル積層体に向かって突出した突起が形成されたフック部を含み、前記U字状フレームは、前記突起と結合する結合ホールを含むことができる。
【0015】
前記空き空間は、ベントホールとして作用することができる。
【0016】
前記上部プレートと前記電池セル積層体との間に配置される保護シートをさらに含むことができる。
【0017】
本発明の他の実施例による電池パックは、前記電池モジュールを含む。
【0018】
本発明のさらに他の実施例によるデバイスは、前記少なくとも1つの電池パックを含むことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の実施例によれば、モジュールフレームの上部プレートを、電池セル積層体の一部を覆う複数の上部プレートで構成することによって、組立効率性を向上させ、コストを節減することができる。
【0020】
また、電池セル積層体において熱暴走などの問題が発生する場合に生成される火炎および高温、高圧のガスを効率的に排出可能で、電池モジュールの安全性を向上させることができる。
【0021】
本発明の効果は以上に言及した効果に制限されず、言及されていないさらに他の効果は特許請求の範囲の記載から当業者に明確に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施例による電池モジュールの分解斜視図である。
図2図1の電池モジュールの構成が組立てられた様子を示す図である。
図3】本発明の一実施例による電池モジュールにおいて熱暴走が発生する場合を説明するための図である。
図4】比較例による電池モジュールの斜視図である。
図5】本発明の他の実施例による電池モジュールの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に説明される実施例は発明の理解のために例として示したものであって、本発明はここで説明される実施例と異なって多様に変形されて実施できることが理解されなければならない。ただし、本発明を説明するにあたり、かかる公知の機能あるいは構成要素に関する具体的な説明が本発明の要旨を不必要にあいまいにし得ると判断された場合、その詳細な説明および具体的な図示を省略する。また、添付した図面は発明の理解のために実際の縮尺通りに示されたものではなく、一部の構成要素の大きさが誇張されて示される。
【0024】
本出願で使用される第1、第2用語は多様な構成要素を説明するのに用いられるが、構成要素は用語によって限定されてはならない。用語は1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。
【0025】
また、本出願で使用される用語は単に特定の実施例を説明するために使用されたもので、権利範囲を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明らかに異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」、「なる」または「構成される」などの用語は、明細書上記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらの組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないことが理解されなければならない。
【0026】
以下、図1および図2を参照して、本発明の一実施例による電池モジュールの構成について説明する。
【0027】
図1は、本発明の一実施例による電池モジュールの分解斜視図である。図2は、図1の電池モジュールの構成が組立てられた様子を示す図である。
【0028】
図1および図2を参照すれば、本発明の一実施例による電池モジュール100は、複数の電池セルが積層された電池セル積層体110と、電池セル積層体110を収容するモジュールフレーム210、220とを含む。
【0029】
本実施例による電池セルは二次電池であって、パウチ型二次電池で構成される。このような電池セルは複数構成され、複数の電池セルは、相互に電気的に連結できるように相互に積層されて電池セル積層体110を形成することができる。複数の電池セルはそれぞれ、電極組立体と、セルケースと、電極組立体から突出した電極リードとを含むことができる。
【0030】
モジュールフレーム210、220は、電池セル積層体110を収容する。本発明の一実施例によれば、モジュールフレーム210、220は、電池セル積層体110の下面および両側面をカバーするU字状フレーム210と、電池セル積層体110の上面に配置される少なくとも2つの上部プレート220とを含むことができる。
【0031】
本実施例による電池モジュール100は、電池セル積層体110の前後面をカバーするエンドプレート230をさらに含むことができる。前述したモジュールフレーム210、220を介して内部に収容された電池セル積層体110を物理的に保護することができる。一方、具体的に図示しないが、電池セル積層体110とエンドプレート230との間には、バスバーが装着されるバスバーフレームおよび電気的絶縁のための絶縁カバーなどが位置することができる。
【0032】
電池セル積層体110を収納するモジュールフレーム210、220のU字状フレーム210は、底部と、底部の両端部から上向に延長された2つの側面部とを含むことができる。底部は、電池セル積層体110の下面(z軸の反対方向)をカバーすることができ、側面部は、電池セル積層体110の両側面(x軸方向とその反対方向)をカバーすることができる。一方、具体的に図示しないが、U字状フレームの底部下面には、冷媒などが注入されて電池モジュール100からの熱を冷却させることができるヒートシンクが一体に形成されていてよい。また、具体的に図示しないが、U字状フレーム210の底部と電池セル積層体110との間には、熱伝導性樹脂(Thermal resin)を含む熱伝導性樹脂層が位置することができる。前記熱伝導性樹脂は、熱伝導性接着物質を含むことができ、具体的には、シリコーン(Silicone)素材、ウレタン(Urethan)素材およびアクリル(Acrylic)素材の少なくとも1つを含むことができる。前記熱伝導性樹脂は、塗布時には液状であるが、塗布後に硬化して電池セル積層体110を構成する1つ以上の電池セルを固定する役割を果たすことができる。また、熱伝導特性に優れ、電池セルで発生した熱を迅速に電池モジュール100の下側に伝達することができる。
【0033】
上部プレート220は、U字状フレーム210によって囲まれる前記下面および前記両側面を除いた残りの上面(z軸方向)に配置される。上部プレート220は、少なくとも2つ備えられ、1つの上部プレート220は、電池セル積層体110の一部をカバーするストラップ形状に形成される。つまり、図面にてx軸方向に長く形成された長方形のストラップ形状を有することができる。
【0034】
少なくとも2つの上部プレート220(図面では3つの上部プレート220)は、互いに離隔して配置される。つまり、図面にてy軸方向に互いに離隔している。互いに離隔している上部プレート220の間は、図示のように、空き空間として存在することができる。本明細書では、3つの上部プレート220を具備し、2つの空き空間が存在することを例として説明したが、これに限定されるものではなく、電池モジュール100の大きさなどを考慮して適切に選択可能である。このように空き空間が存在することによって、モジュールフレーム210、220全体の重量を減少させることができ、また、材料費も減少させることができる。それだけでなく、電池モジュール100の内部で熱暴走などの問題が発生して、高温、高圧のガスおよび火炎が発生しても、これを容易に外部へ排出可能になる。図3は、このように電池モジュールにおいて熱暴走が発生する場合を模式的に示す図である。つまり、逆三角形で表示したように、内部の高温、高圧のガスおよび火炎が、上部プレート220間の空き空間を通して迅速に外部へ排出される。これによって、高温、高圧のガスおよび火炎が電池モジュール100の内部に蓄積されて爆発などが起こるのを防止できることから、電池モジュール100の安全性を向上させることができる。
【0035】
上部プレート220の両端部には、U字状フレーム210に向かって延びた結合部222を含む。つまり、図面にて、上部プレート220のy軸方向端部から、z軸方向の下部に延びて、上部プレート220とU字状フレーム210との結合時、結合部222がU字状フレーム210の側面の上部を覆うように形成される。
【0036】
このような結合部222は、U字状フレーム210の側面の上部に溶接、ボルティング、接着剤、スナップフィットなどの方法によって結合可能であり、特に限定されない。本実施例では、上部プレート220とU字状フレーム210との結合が、U字状フレーム210の側面の上端部の全体縁で行われるのではなく、空き空間を除いた上部プレート220との接点部分でのみ行われるため、電池モジュール100の製造時の組立効率を高めることができる。つまり、従来の電池モジュール100を示した図4のように、従来は、U字状フレーム210の上端縁の全体に沿って溶接が行われるため、溶接にかかる時間および費用が増加する。これに対し、本実施例によれば、U字状フレーム210と上部プレート220との接する部分が減少するため、溶接部位も低減可能であり、溶接ではない、ボルティング、接着剤、スナップフィットなどの方法によってもより少ない結合点でも強固な結合が可能なため、組立効率が大きく向上できる。
【0037】
それだけでなく、図4に示した従来の構造によれば、電池セル積層体110の上面全体が上部プレート220によって覆われているため、熱暴走によって火炎および高温、高圧のガスが発生しても、外部へ排出されにくくて電池モジュール100の爆発などが発生する恐れがあり、これを防止するためには、別途の排出ホールなどを上部プレートまたはエンドプレートに備えなければならないが、製造工程が複雑になる問題がある。これに対し、本実施例では、先に説明したように、電池セル積層体110で熱暴走などの問題が発生して高温、高圧のガスおよび火炎が発生しても、上部プレート220間の空き空間を通して迅速に外部へ排出することが可能で、蓄積された熱とガスによって電池モジュール100の爆発などが発生するのを防止できることから、電池モジュール100の安全性を向上させることができる。
【0038】
一方、上部プレート220の結合部222は、図1に示しているように、例えば、電池セル積層体に向かって突出した突起が形成されているフック部222aを含むことができ、この時、U字状フレーム210は、突起と結合する結合ホール210aを含むことができる。これによれば、上部プレート220とU字状フレーム210は、スナップフィット方式によって結合される。つまり、上部から上部プレート220をU字状フレーム210に結合する時、突起が先にU字状フレーム210の上部と接触し、上部プレート220の両側端部の結合部222が外側へやや広がりながらU字状フレーム210と結合して、突起が結合ホール210aに挿入されるまで結合される。ただし、これは結合方法の例示であり、これに替えて、上部プレート220側にホールが形成され、U字状フレーム210の外面に突起が形成されるか、または他の方式のスナップフィット結合も可能である。なお、上述したように、溶接、ボルティング、接着剤などによる結合も可能である。
【0039】
図5は、本発明の他の実施例による電池モジュールの分解斜視図である。
【0040】
本発明の他の実施例では、電池セル積層体110の上部に保護シート300をさらに含むことができる。つまり、絶縁材質などで形成された保護シート300を電池セル積層体110の上部に備えることによって、上部プレート220の組立過程などで電池セル積層体110の損傷が発生するのを防止することができ、また、上部プレート220間の空き空間によって電池セル積層体110または内部の電装部品などが損傷するのを防止することができる。
【0041】
このように、本発明の一実施例によれば、モジュールフレーム210、220の上部プレート220を、電池セル積層体110の上部の一部を覆う複数の上部プレート220で構成し、隣り合う上部プレート220の間に空き空間が存在するように構成することによって、組立効率性を向上させ、材料費を節減してコストを節減することができる。それだけでなく、電池セル積層体110において熱暴走などの問題が発生して高温、高圧のガスおよび火炎が発生しても、上部プレート220間の空き空間を通して迅速に外部へ排出することが可能で、蓄積された熱とガスによって電池モジュール100の爆発などが発生するのを防止できることから、電池モジュール100の安全性を向上させることができる。
【0042】
上述した電池モジュールは、電池パックに含まれる。電池パックは、本実施例による電池モジュールを1つ以上まとめて電池の温度や電圧などを管理する電池管理システム(Battery Management System;BMS)と冷却装置などを追加してパッキングした構造であってもよい。
【0043】
前記電池パックは、多様なデバイスに適用可能である。このようなデバイスには、電気自転車、電気自動車、ハイブリッド自動車などの運送手段に適用できるが、本発明はこれに制限されず、電池モジュールを使用できる多様なデバイスに適用可能であり、これも本発明の権利範囲に属する。
【0044】
以上、本発明の好ましい実施例について図示および説明したが、本発明は上述した特定の実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者によって多様な変形実施が可能であることはもちろんであり、このような変形実施は本発明の技術的な思想や展望から個別的に理解されてはならない。
【符号の説明】
【0045】
1:デバイス
100:電池モジュール
110:電池セル積層体
210:U字状フレーム
210a:結合ホール
220:上部プレート
230:エンドプレート
222:結合部
222a:フック部
300:保護シート
図1
図2
図3
図4
図5