(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】電池パックおよびこれを含むデバイス
(51)【国際特許分類】
H01M 50/242 20210101AFI20240930BHJP
H01M 50/291 20210101ALI20240930BHJP
【FI】
H01M50/242
H01M50/291
(21)【出願番号】P 2023504857
(86)(22)【出願日】2021-12-27
(86)【国際出願番号】 KR2021019914
(87)【国際公開番号】W WO2022154315
(87)【国際公開日】2022-07-21
【審査請求日】2023-01-24
(31)【優先権主張番号】10-2021-0004508
(32)【優先日】2021-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ジェフン・オ
(72)【発明者】
【氏名】ジンファン・シン
【審査官】鈴木 雅雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-111101(JP,A)
【文献】特開2015-032584(JP,A)
【文献】特開2015-204262(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0085681(KR,A)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0061390(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/242
H01M 50/244
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルを含む電池モジュールと、
前記電池モジュールを収納するパックフレームと、
前記電池モジュールを前記パックフレームに固定するホールドダウンブラケットと
を含む電池パックであって、
前記ホールドダウンブラケットは、前記電池モジュールに締結される第1締結部、前記パックフレームに締結される第2締結部、前記第1締結部と前記第2締結部を連結する連結部、および前記連結部と結合される補強部材を含み、
前記連結部と前記補強部材が結合された垂直断面は、閉断面構造を有する電池パック。
【請求項2】
前記連結部は下向きに湾入されて上部が開放された構造であり、
前記連結部と前記補強部材が結合された垂直断面は、閉断面形態の二重板構造を形成する、請求項1に記載の電池パック。
【請求項3】
前記補強部材は、上向きに湾入されて下部が開放された構造である、請求項1又は2に記載の電池パック。
【請求項4】
前記連結部の側面部分と前記補強部材の側面部分が重ね合わされた状態で溶接接合される、請求項1から3のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項5】
前記電池モジュールは、上部電池モジュールおよび下部電池モジュールを含み、
前記上部電池モジュールが前記下部電池モジュールの上に積層される、請求項1から4のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項6】
前記ホールドダウンブラケットの前記第1締結部が前記上部電池モジュールと締結される、請求項5に記載の電池パック。
【請求項7】
前記連結部は、上部方向に曲がる部分を含む、請求項6に記載の電池パック。
【請求項8】
前記第1締結部の幅が前記第2締結部の幅より広い、請求項1から7のいずれか一項に記載の電池パック。
【請求項9】
前記連結部は、前記第1締結部から前記第2締結部の方向に行くほど幅が狭くなる、請求項8に記載の電池パック。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の電池パックを含むデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互引用
本出願は、2021年1月13日付韓国特許出願第10-2021-0004508号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として組み含まれる。
【0002】
本発明は、電池パックおよびこれを含むデバイスに関し、より具体的には構造的安全性が向上した電池パックおよびこれを含むデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
現代社会では、携帯電話、ノートパソコン、カムコーダ、デジタルカメラなどの携帯型機器の使用が日常的になることに伴い、このようなモバイル機器と関連した分野の技術に対する開発が活発になってきている。また、充放電が可能な二次電池は、化石燃料を使用する既存のガソリン車両などの大気汚染などを解決するための方案として、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(P-HEV)などの動力源として利用されているところ、二次電池に対する開発の必要性が高まっている。
【0004】
現在商用化された二次電池としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などがあるが、このうちリチウム二次電池は、ニッケル系の二次電池に比べてメモリ効果がほとんど起こらず、充放電が自由であり、自己放電率が非常に低く、エネルギー密度が高いという長所のため、脚光を浴びている。
【0005】
このようなリチウム二次電池は、主にリチウム系酸化物と炭素材をそれぞれ正極活物質と負極活物質として使用する。リチウム二次電池は、このような正極活物質と負極活物質がそれぞれ塗布された正極板と負極板がセパレータを間に置いて配置された電極組立体と、電極組立体を電解液と共に密封収納する電池ケースとを備える。
【0006】
一般的にリチウム二次電池は、外装材の形状により、電極組立体が金属缶に内装されている缶型二次電池と、電極組立体がアルミニウムラミネートシートのパウチに内装されているパウチ型二次電池とに分類され得る。
【0007】
小型機器に利用される二次電池の場合、2~3個の電池セルが配置されるが、自動車などのような中大型デバイスに利用される二次電池の場合は、多数の電池セルを電気的に連結した電池モジュール(Battery module)が利用される。このような電池モジュールは、多数の電池セルが互いに直列または並列に連結されて電池セル積層体を形成することによって容量および出力が向上する。また、一つ以上の電池モジュールは、BMS(Battery Management System)、冷却システムなどの各種制御および保護システムと共に装着されて電池パックを形成することができる。
【0008】
電池パックの内部が集積化され、多様な内部構成部品が位置することによって、電池パック内部に空間的な制約が発生して、電池パック内部に収納された電池モジュールを締結する構造物の剛性の確保が難しくなる場合が発生する。電池パックの制約された空間内で、電池パックの構造的安全性を向上させることができる技術方案が要求されている実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、電池パックの制約された空間内で活用が可能であり、同時に耐久性を備えた電池モジュール締結構造を備えた電池パックおよびこれを含むデバイスを提供することにある。
【0010】
しかし、本発明の実施形態が解決しようとする課題は、前述した課題に限定されず、本発明に含まれている技術的な思想の範囲で多様に拡張され得る。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施形態による電池パックは、複数の電池セルを含む電池モジュール、前記電池モジュールを収納するパックフレーム、前記電池モジュールを前記パックフレームに固定するホールドダウンブラケット(Hold Down Bracket)を含む。前記ホールドダウンブラケットは、前記電池モジュールに締結される第1締結部、前記パックフレームに締結される第2締結部、前記第1締結部と前記第2締結部を連結する連結部、および前記連結部と結合される補強部材を含む。結合された前記連結部と前記補強部材は、閉じられた構造を有する。
【0012】
前記連結部は下向きに湾入されて上部が開放された構造であり得、前記補強部材が前記連結部上に結合して閉じられた形態の二重板構造を形成することができる。
【0013】
前記補強部材は、上向きに湾入されて下部が開放された構造であり得る。
【0014】
前記連結部の側面部分と前記補強部材の側面部分が重ね合わされた状態で溶接接合され得る。
【0015】
前記電池モジュールは、上部電池モジュールおよび下部電池モジュールを含むことができ、前記上部電池モジュールが前記下部電池モジュールの上に積層され得る。
【0016】
前記ホールドダウンブラケットの前記第1締結部が前記上部電池モジュールと締結され得る。
【0017】
前記連結部は、上部方向に曲がる部分を含むことができる。
【0018】
前記第1締結部の幅が前記第2締結部の幅より広くてもよい。
【0019】
前記連結部は、前記第1締結部から前記第2締結部の方向に行くほど幅が狭くなり得る。
【発明の効果】
【0020】
本発明の実施形態によれば、電池モジュール締結構造を閉じられた構造で作ることで、電池パック内部の制約された空間内でも前記電池モジュール締結構造の剛性を確保することができる。
【0021】
本発明の効果は、以上で言及した効果に制限されず、言及されていないまた他の効果は特許請求の範囲の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の一実施形態による電池パックを示す部分斜視図である。
【
図2】
図1の電池パックに含まれている電池モジュールを示す斜視図である。
【
図3】
図2の電池モジュールに含まれている電池セルを示す斜視図である。
【
図4】
図1の電池パックに含まれているホールドダウンブラケットを示す斜視図である。
【
図5】
図4のホールドダウンブラケットの分解斜視図である。
【
図6】
図4の切断線A-Aに沿って切断した断面を示す断面図である。
【
図7】
図1の電池パックをxz平面に沿って切断した断面を示す断面図である。
【
図8】本発明の比較例によるホールドダウンブラケットを示す斜視図である。
【
図9】
図8のホールドダウンブラケットが装着された電池パックをxz平面に沿って切断した断面を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付した図面を参照して本発明の多様な実施形態について本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。本発明は、多様な異なる形態に実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0024】
本発明を明確に説明するために、説明上不要な部分は省略し、明細書全体にわたって同一または類似の構成要素については同一の参照符号を付した。
【0025】
また、図面に示された各構成の大きさおよび厚さは、説明の便宜のために任意に示したため、本発明が必ずしも図示されたところに限定されるのではない。図面において、複数の層および領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。そして図面において、説明の便宜のために、一部の層および領域の厚さを誇張して示した。
【0026】
また、層、膜、領域、板などの部分が他の部分の「上」にあるという時、これは他の部分の「直上」にある場合だけでなく、その中間にまた他の部分がある場合も含む。反対に、ある部分が他の部分の「直上」にあるという時には中間にまた他の部分がないことを意味する。また、基準となる部分の「上」にあるということは、基準となる部分の上または下に位置することであり、必ずしも重力反対方向に向かって「上」に位置することを意味するのではない。
【0027】
また、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」という時、これは特に反対になる記載がない限り、他の構成要素を除外せず、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0028】
また、明細書全体において、「平面上」という時、これは対象部分を上方から見た時を意味し、「断面上」という時、これは対象部分を垂直に切断した断面を側方から見た時を意味する。
【0029】
図1は本発明の一実施形態による電池パックを示す部分斜視図である。
図2は
図1の電池パックに含まれているホールドダウンブラケットを示す斜視図である。
図3は
図2のホールドダウンブラケットの分解斜視図である。
【0030】
図1乃至
図3を参照すれば、本発明の一実施形態による電池パックは、複数の電池セル110を含む電池モジュール100、電池モジュール100を収納するパックフレーム200、および電池モジュール100をパックフレーム200に固定するホールドダウンブラケット(Hold Down Bracket)300を含む。
【0031】
電池モジュール100は、複数の電池セル110がモジュールフレーム120内部に収納されて形成され得る。電池セル110は、パウチ型電池セルであることが好ましい。例えば、本実施形態による電池セル110は、二つの電極リード111、112が互いに対向してセル本体113の一端部114aと他の一端部114bからそれぞれ突出している構造を有する。より詳細には、電極リード111、112は電極組立体(図示せず)と連結され、電極組立体(図示せず)から電池セル110の外部に突出する。
【0032】
一方、電池セル110は、セルケース114に電極組立体(図示せず)を収納した状態でセルケース114の両端部114a、114bと、これらを連結する一側部114cとを接着することによって製造され得る。言い換えると、本実施形態による電池セル110は、総3ヶ所のシーリング部114sa、114sb、114scを有し、シーリング部114sa、114sb、114scは、熱融着などの方法によりシーリングされる構造であり、他の一側部はベンディング部115からなることができる。セルケース114は、樹脂層と金属層を含むラミネートシートからなることができる。
【0033】
また、ベンディング部115は、電池セル110の一縁に沿って長く伸びられており、ベンディング部115の端部にはバットイヤー(bat-ear)と呼ばれる電池セル110の突出部110pが形成され得る。電池セル110は、複数個で構成され得、複数の電池セル110が積層されて互いに電気的に連結される。
【0034】
一方、本実施形態による電池パックにおいて電池モジュール100は、複数で構成されてパックフレーム200に収納され得る。また複数の電池モジュール100がパックフレーム200に収納される時、二層構造を形成することができる。言い換えると、電池モジュール100は、上部電池モジュール100aおよび下部電池モジュール100bを含むことができ、上部電池モジュール100aが下部電池モジュール100bの上に積層され得る。下部電池モジュール100bは、パックフレーム200上に積層され得る。
【0035】
一方、電池モジュール100は、マウンティング部100Ma、100Mbを含むことができる。具体的に、上部電池モジュール100aがマウンティング部100Maを含むことができ、下部電池モジュール100bもマウンティング部100Mbを含むことができる。下部電池モジュール100bのマウンティング部100Mbにボルトなどが挿入されてパックフレーム200に締結され得る。上部電池モジュール100aは、下部電池モジュール100bの上に位置するため、直ちにパックフレーム200に締結されるのではなく、別途の締結部材であるホールドダウンブラケット300により締結され得る。
【0036】
以下、本実施形態によるホールドダウンブラケット300について詳細に説明する。
【0037】
図4は
図1の電池パックに含まれているホールドダウンブラケットを示す斜視図である。
図5は
図4のホールドダウンブラケットの分解斜視図である。
図6は
図4の切断線A-Aに沿って切断した断面を示す断面図である。
図7は
図1の電池パックをxz平面に沿って切断した断面を示す断面図である。
【0038】
図1および
図4乃至
図7を参照すれば、本実施形態によるホールドダウンブラケット300は、電池モジュール100に締結される第1締結部310、パックフレーム200に締結される第2締結部320、第1締結部310と第2締結部320を連結する連結部330、および連結部330と結合される補強部材400を含む。この時、結合された連結部330と補強部材400は閉じられた構造を有する。
【0039】
第1締結部310にボルトB1が挿入され得る少なくとも一つの第1貫通ホール310Hが形成され得る。第1貫通ホール310Hを通過したボルトB1が電池モジュール100と結合される方式で、第1締結部310が電池モジュール100に締結され得る。この時、第1締結部310が電池モジュール100のうち上部電池モジュール100aに締結され得、第1貫通ホール310Hを通過したボルトB1が上部電池モジュール100aのマウンティング部100Maに結合され得る。つまり、二層構造を形成する電池モジュール100のうち上部に位置した上部電池モジュール100aは、ホールドダウンブラケット300によりパックフレーム200に締結され得る。
【0040】
第2締結部320にボルトが挿入され得る少なくとも一つの第2貫通ホール320Hが形成され得る。第2貫通ホール320Hを通過したボルトB2がパックフレーム200と結合される方式で、第2締結部320がパックフレーム200に締結され得る。
【0041】
一方、
図4および
図5に示されているように、本実施形態による連結部330は、下向きに湾入されて上部が開放された構造であり得、一重からなることができる。つまり、一重からなっているため、上部や下部が開放された形態となる。一方、補強部材400は、上向きに湾入されて下部が開放された構造であり得る。このような補強部材400が連結部330上に結合して閉じられた形態の二重板構造を形成することができる。
【0042】
連結部330と補強部材400の結合において、
図6に示されているように、連結部330の側面部分と補強部材400の側面部分とが重ね合わされた状態で溶接接合され得る。
【0043】
一方、前述したとおり、ホールドダウンブラケット300の第1締結部310と第2締結部320がそれぞれ上部電池モジュール100aとパックフレーム200に締結され得るが、これによって第1締結部310と第2締結部320を連結する連結部330は上部方向に曲がる部分を含むことができる。前記上部方向に曲がる部分に補強部材400が結合され得る。
【0044】
一方、第1締結部310の幅が第2締結部320の幅より広くてもよい。一例として
図4に示されているように、第1締結部310は4個の第1貫通ホール310Hが形成され得る程度に相対的に幅が広い反面、第2締結部320は1個の第2貫通ホール320Hだけ形成される程度に相対的に幅が狭い。締結部の幅や貫通ホールの個数に特別な制限はなく、設計により変わり得るが、前述のように第1締結部310の幅が第2締結部320の幅より広くてもよい。そのために、本実施形態による連結部330は、第1締結部310から第2締結部320の方向に行くほど幅が狭くなる形態を有することができる。
【0045】
電池パックの小型化やエネルギー密度向上などのような要求を充足させるために電池パック内部は多数の部品が集約的に配置されるしかなく、電池パック内部の空間活用は電池パックの性能に直結する要素となっている。このような背景で、パックフレーム200に固定される第2締結部320の幅を減らすことによって、内部空間の活用性を高めることができる。反面、電池モジュール100と直接的に締結される第1締結部310は、電池モジュール100の安定した装着のために、電池モジュール100の幅とある程度対応する幅を有することが好ましい。そのために、本実施形態によるホールドダウンブラケット300は、電池パック内部の空間活用性に対する要求と電池モジュール100の安定した固定に対する要求間の均衡のために第1締結部310の幅が第2締結部320の幅より広い形態を有することができる。
【0046】
以下、本実施形態による補強部材400が有する機能について本発明の比較例によるホールドダウンブラケット30と比較して詳細に説明する。
【0047】
図8は本発明の比較例によるホールドダウンブラケットを示す斜視図である。
図9は
図8のホールドダウンブラケットが装着された電池パックをxz平面に沿って切断した断面を示す断面図である。
【0048】
まず、
図8を参照すれば、本発明の比較例によるホールドダウンブラケット30は、第1締結部31、第2締結部32および連結部33を含む。連結部33に補強部材が結合されないことを除き、本実施形態によるホールドダウンブラケット300と類似の構造を有する。
【0049】
図8および
図9を共に参照すれば、本比較例によるホールドダウンブラケット30を利用して電池モジュール100をパックフレーム200に固定することができる。特に、電池モジュール100は、二層構造の上部電池モジュール100aと下部電池モジュール100bを含むことができ、ホールドダウンブラケット30の第1締結部31が、ボルトB1により上部電池モジュール100aのマウンティング部100Maと結合され得る。ホールドダウンブラケット30の第2締結部32は、ボルトB2によりパックフレーム200に結合され得る。
【0050】
外部衝撃や振動などにより電池パック内部に配置された電池モジュール100が上下方向の挙動が発生することがあり、このような挙動により第1締結部31と第2締結部32を連結する連結部33に荷重が集中することがある。この時、下向きに湾入されて上部が開放された連結部33は特に剛性が脆弱であるため、荷重の集中によりこのような連結部33が損傷する問題が発生することがある。
【0051】
反面、
図1および
図7を参照すれば、本実施形態によるホールドダウンブラケット300は、連結部330に結合される補強部材400を含む。前述したとおり、下向きに湾入され、上部が開放されて剛性が脆弱な連結部330に電池モジュール100の挙動による荷重が集中することがある。剛性の補完のために単純に連結部の厚さを増やす方向を考慮してみることができるが、厚さの増加だけでは限界がある。そのために、上向きに湾入されて下部が開放された補強部材400を連結部330と結合させることで、閉じられた形態の二重板構造を形成することによって、連結部330の剛性を確保することができる。
【0052】
特に、本実施形態例による連結部330は、前述したとおり、上部方向に曲がる部分を含み、第1締結部310から第2締結部320方向に行くほど幅が狭くなる形態を有することができる。これは連結部330の剛性を阻害する要因になり得るが、本実施形態では、補強部材400を結合することによって、連結部330の剛性を補完した。この時、補強部材400は、
図5に示されているように、上部方向に曲がる部分を含むことができ、第1締結部310から第2締結部320方向に行くほど幅が狭くなる形態を有することができる。つまり、補強部材400の形態は、連結部330の形態と対応するように構成され得る。
【0053】
一方、前述した本実施形態による電池パックは、電池モジュール以外に、BDU(Battery Disconnect Unit)、BMS(Battery Management System)、冷却システムなどの各種制御および保護システムを含むことができる。
【0054】
本実施形態による電池パックは、多様なデバイスに適用され得る。具体的には、電気自転車、電気自動車、ハイブリッドなどの運送手段に適用され得るが、これに制限されず、二次電池を使用することができる多様なデバイスに適用可能である。
【0055】
本実施形態で前、後、左、右、上、下のような方向を示す用語が使用されているが、このような用語は説明の便宜のためのものに過ぎず、対象となる事物の位置や観測者の位置などにより変わり得る。
【0056】
以上で本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の多様な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0057】
100:電池モジュール
200:パックフレーム
300:ホールドダウンブラケット
400:補強部材