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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】食材供給装置
(51)【国際特許分類】
   A23L 7/10 20160101AFI20240930BHJP
【FI】
A23L7/10 E
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020184692
(22)【出願日】2020-11-04
(65)【公開番号】P2022074562
(43)【公開日】2022-05-18
【審査請求日】2023-10-16
(73)【特許権者】
【識別番号】591094262
【氏名又は名称】鈴茂器工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101971
【弁理士】
【氏名又は名称】大畑 敏朗
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 美奈子
(72)【発明者】
【氏名】橋本 晃佳
【審査官】三須 大樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-044891(JP,A)
【文献】実開平1-137201(JP,U)
【文献】中国実用新案第220051926(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L
B27B
B23D
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食材を上方より下方へ圧縮して板状にしながら搬送する食材圧縮搬送手段と、
前記食材圧縮搬送手段によって搬送される板状の食材を分割する分割手段と、
を備え、
前記分割手段は、
前記板状の食材の搬送方向に対して交差した状態で配置され、前記板状の食材を搬送方向に対して交差するように分割する分割刃と、
前記分割刃の長手方向の両端部の各々に接続され、前記分割刃を揺動自在の状態で支持する一対の支持アームと、
を備え、
前記分割刃の長手方向両端側の少なくとも一方には、前記分割刃の第1面と当該第1面の裏側の第2面との間を貫通する孔または前記分割刃の厚さ方向に窪む凹部が設けられており、
前記一対の支持アームの少なくとも一方には、前記分割刃を着脱自在の状態で取り付ける分割刃取付部が設けられており、
前記分割刃取付部は、
前記分割刃に対向する第3面および当該第3面の裏側の第4面を有する取付ブロックと、
前記取付ブロックの前記第3面から出没自在の状態で設けられ、前記第3面から突出したときに前記分割刃の前記孔または前記凹部に篏合される固定ピンと、
前記取付ブロックの前記第3面と前記第4面との間を貫通するように設けられ、前記固定ピンが挿入されるピン挿入孔と、
前記ピン挿入孔の内部に設けられ、前記固定ピンの一部が前記取付ブロックの前記第3面から突出するように付勢する付勢部と、
前記取付ブロックの前記第3面に対向した位置に、前記第3面との間に前記分割刃の厚さ分の距離を隔てて設けられ、前記分割刃が脱落するのを抑える抑止部と、
前記取付ブロックの前記第4面側において前記固定ピンに係合され、前記取付ブロックの外方に引き出された状態で設けられ、前記固定ピンの出没動作を操作する操作部と、
を備えることを特徴とする食材供給装置。
【請求項2】
前記操作部は、
長手方向の途中位置において前記取付ブロックの前記第4面と前記固定ピンとの間に挟まれた状態で前記固定ピンと係合され、
第1方向およびこれとは反対の第2方向の2方向で前記固定ピンの出没動作が操作可能とされている、
ことを特徴とする請求項1記載の食材供給装置。
【請求項3】
前記ピン挿入孔は、
前記取付ブロックの前記第3面から前記ピン挿入孔の軸方向の途中位置まで延びる大径孔部と、
前記取付ブロックの前記第4面から前記大径孔部に連通して設けられ、前記大径孔部より小径に形成された小径孔部と、
前記大径孔部と前記小径孔部との境界に設けられた段差部と、
を備え、
前記固定ピンは、
前記大径孔部と前記小径孔部とに跨って配置された軸部と、
前記軸部において前記大径孔部側の端部に、前記大径孔部より小径に形成されて前記大径孔部に嵌め込み自在の状態で設けられ、前記軸部より大径に形成された第1の大径部と、
前記軸部において前記小径孔部側の端部に、前記小径孔部の外側の前記取付ブロックの前記第4面に設けられ、前記小径孔部および前記軸部より大径に形成された第2の大径部と、
を備え、
前記付勢部は、前記固定ピンの前記第1の大径部と、前記ピン挿入孔の前記段差部との間において、前記固定ピンの前記軸部に装着された状態で設けられたコイルバネによって構成されている、
ことを特徴とする請求項1または2記載の食材供給装置。
【請求項4】
前記抑止部において前記分割刃の挿入口側には、前記分割刃を固定位置に誘導する誘導部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1~3の何れか一項に記載の食材供給装置。
【請求項5】
前記食材が米飯である、ことを特徴とする請求項1~4の何れか一項に記載の食材供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食材供給装置に関し、例えば、米飯の供給装置に適用して有効な技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
米飯供給装置については、例えば、特許文献1に記載があり、米飯ホッパに供給された米飯を米飯圧縮搬送部によって板状に圧縮搬送した後、米飯圧縮搬送部から連続的に搬送される板状の米飯を分割シャッタ部によって所定量(サイズ)に分割して供給する米飯供給装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-044891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、図13は本発明者が検討した米飯供給装置の分割シャッタ部の一部を抜き出して示す部分斜視図、図14(a),(b)はそれぞれ図13の分割シャッタ部を構成する分割刃の表裏面を示す平面図である。
【0005】
図13に示すように、分割シャッタ部100は、分割刃101と、その長手方向両端側において分割刃101を支持する一対の支持アーム102,102とを備えている。分割刃101は支持アーム102,102によって上下に揺動するようになっており、分割刃101が下方に位置したときに板状の米飯を分割するようになっている。なお、符号102pは分割刃101を取り付けるためのピンである。
【0006】
図14(a),(b)に示すように、分割刃101は、例えば、プラスチック材料からなり、その一方の長辺(米飯の分割時に米飯に対向する側)には刃部101aが形成されている。また、分割刃101の長手方向の一端側(図14(a),(b)の右側)にはその長手方向一端面から分割刃101の長手方向中央に向かって延びる平面視でU字状の溝101bが形成されている。一方、分割刃101の長手方向の他端側(図14(a),(b)の左側)には、分割刃101の刃部101a側の辺から分割刃101の幅方向(短方向)中央に向かって延びる平面視でU字状の溝101cが形成されている。
【0007】
図15図14の分割刃の長手方向の他端側の部分拡大平面図、図16(a)は分割刃を固定したときの図15のI-I線に沿った断面図、図16(b)は分割刃を取り外すときの図15(a)のI-I線に沿った断面図である。
【0008】
図15に示すように、分割刃101の取り付け時には、分割刃101の長手方向の他端側の溝101cに、分割刃101を位置決め固定するための固定ピン103pが嵌め込まれるようになっている。図16(a),(b)に示すように、一方の支持アーム102の先端部には、分割刃101を固定するための取付部103bが設けられている。この取付部103bには、その上下面間を貫通する貫通孔103hが形成されている。この貫通孔103hには、前述の固定ピン103pが、その軸方向の両端部を取付部103bの表裏面から突出させた状態で挿入されている。この固定ピン103pの軸方向両端部には、固定ピン103pの軸部103p-1よりも大径の大径部103p-2,103p-3が軸部103p-1と一体的に形成されている。この固定ピン103pの軸方向下端側の大径部103p-3と取付部103bの裏面との間には、コイルバネ103sが嵌め込まれており、このコイルバネ103sによって固定ピン103pの軸方向上端部が貫通孔103h内に向かって引っ込む方向に付勢されている。
【0009】
分割刃101を一対の支持アーム102の間に取り付けるには、図13および図14に示すように、分割刃101の長手方向一端側の溝101bを一方の支持アーム102の先端部のピン102pに嵌め込んだ後、その一方のピン102pを支点として分割刃101を回転させて分割刃101の長手方向他端側を他方の支持アーム102に近づけていく。
【0010】
その際、図16(b)に示すように、他方の支持アーム102に設置された取付部103の裏面側から固定ピン103pを押して固定ピン103pの軸方向上端部を押し上げる。その状態で、分割刃101の他方の溝101cを取付部103の固定ピン103pの上端側の軸部103p-1に嵌め込む。このときに分割刃101の他方の溝101cに固定ピン103pを嵌め込むことができるように、分割刃101の他方の溝101cは、分割刃101の刃部101a側の辺から分割刃101の幅方向の中央に向かって延びるように形成されている。
【0011】
その後、取付部103bの裏面側から固定ピン103pを押すのをやめると、図16(a)に示すように、固定ピン103pがコイルバネ103sの付勢力により元の位置に戻る。これにより、固定ピン103pの軸方向上端部の大径部103p-2と取付部103の表面との間に分割刃101の一部が挟まれることにより、分割刃101が固定される。このようにして支持アーム102の取付部103bに分割刃101を固定することができる。
【0012】
ところで、このような分割シャッタ部100においては、分割刃101の一端側の溝101cが、前述のように固定ピン103pに嵌め込まれるように、分割刃101の刃部101a側の辺から分割刃101の幅方向中央に向かって延びるように形成されている。このため、分割刃101により米飯を分割する際に、切断力に対する反力によって溝101cが固定ピン103pにより押し広げられ、溝101cの周辺部(分割刃101の取付部分)で変形または破損が生じる。そのため、分割刃101を取付部103bに確実に固定することができない。そして、そのため、分割刃101に対して浮き方向(分割刃101の厚さ方向)の抑えが利かなくなり、分割刃101が意図せず脱落することがある。
【0013】
また、前述の分割シャッタ部100においては、分割刃101を固定する取付部103bの裏面側から固定ピン103pを操作することで、固定ピン103pを押し上げる構造になっている。しかし、分割刃101の停止位置によっては取付部103の裏面側に障害物があり、固定ピン103pを操作することができない場合がある。
【0014】
さらに、前述の分割シャッタ部100においては、固定ピン103pを付勢するコイルバネ103sが取付部103bの外側に露出した状態で設置されている。このため、コイルバネ103sが破損したときにその破片が異物となるおそれがある。
【0015】
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、食材供給装置を構成する分割刃の取付部分の劣化を抑制または防止することを目的とする。
【0016】
また、本発明の他の目的は、食材供給装置を構成する分割刃の着脱操作を容易にすることを目的とする。
【0017】
さらに、本発明の他の目的は、食材供給装置において異物の発生を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記課題を解決するため、請求項1の発明に係る食材供給装置は、食材を上方より下方へ圧縮して板状にしながら搬送する食材圧縮搬送手段と、前記食材圧縮搬送手段によって搬送される板状の食材を分割する分割手段と、を備え、前記分割手段は、前記板状の食材の搬送方向に対して交差した状態で配置され、前記板状の食材を搬送方向に対して交差するように分割する分割刃と、前記分割刃の長手方向の両端部の各々に接続され、前記分割刃を揺動自在の状態で支持する一対の支持アームと、を備え、前記分割刃の長手方向両端側の少なくとも一方には、前記分割刃の第1面と当該第1面の裏側の第2面との間を貫通する孔または前記分割刃の厚さ方向に窪む凹部が設けられており、前記一対の支持アームの少なくとも一方には、前記分割刃を着脱自在の状態で取り付ける分割刃取付部が設けられており、前記分割刃取付部は、前記分割刃に対向する第3面および当該第3面の裏側の第4面を有する取付ブロックと、前記取付ブロックの前記第3面から出没自在の状態で設けられ、前記第3面から突出したときに前記分割刃の前記孔または前記凹部に篏合される固定ピンと、前記取付ブロックの前記第3面と前記第4面との間を貫通するように設けられ、前記固定ピンが挿入されるピン挿入孔と、前記ピン挿入孔の内部に設けられ、前記固定ピンの一部が前記取付ブロックの前記第3面から突出するように付勢する付勢部と、前記取付ブロックの前記第3面に対向した位置に、前記第3面との間に前記分割刃の厚さ分の距離を隔てて設けられ、前記分割刃が脱落するのを抑える抑止部と、前記取付ブロックの前記第4面側において前記固定ピンに係合され、前記取付ブロックの外方に引き出された状態で設けられ、前記固定ピンの出没動作を操作する操作部と、を備えることを特徴とする。
【0019】
請求項2の発明に係る食材供給装置は、請求項1記載の発明において、前記操作部は、長手方向の途中位置において前記取付ブロックの前記第4面と前記固定ピンとの間に挟まれた状態で前記固定ピンと係合され、第1方向およびこれとは反対の第2方向の2方向で前記固定ピンの出没動作が操作可能とされている、ことを特徴とする。
【0020】
請求項3の発明に係る食材供給装置は、請求項1または2記載の発明において、前記ピン挿入孔は、前記取付ブロックの前記第3面から前記ピン挿入孔の軸方向の途中位置まで延びる大径孔部と、前記取付ブロックの前記第4面から前記大径孔部に連通して設けられ、前記大径孔部より小径に形成された小径孔部と、前記大径孔部と前記小径孔部との境界に設けられた段差部と、を備え、前記固定ピンは、前記大径孔部と前記小径孔部とに跨って配置された軸部と、前記軸部において前記大径孔部側の端部に、前記大径孔部より小径に形成されて前記大径孔部に嵌め込み自在の状態で設けられ、前記軸部より大径に形成された第1の大径部と、前記軸部において前記小径孔部側の端部に、前記小径孔部の外側の前記取付ブロックの前記第4面に設けられ、前記小径孔部および前記軸部より大径に形成された第2の大径部と、を備え、前記付勢部は、前記固定ピンの前記第1の大径部と、前記ピン挿入孔の前記段差部との間において、前記固定ピンの前記軸部に装着された状態で設けられたコイルバネによって構成されている、ことを特徴とする。
【0021】
請求項4の発明に係る食材供給装置は、請求項1~3の何れか一項に記載の発明において、前記抑止部において前記分割刃の挿入口側には、前記分割刃を固定位置に誘導する誘導部が設けられている、ことを特徴とする。
【0022】
請求項5の発明に係る食材供給装置は、請求項1~4の何れか一項に記載の発明において、前記食材が米飯であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、食材供給装置を構成する分割刃の取付部分の劣化を抑制または防止することができる。
【0024】
また、分割刃の着脱を操作する操作部を取付ブロックの外方に設けたことにより、食材供給装置を構成する分割刃の着脱操作を容易にすることができる。
【0025】
さらに、取付部の固定ピンを付勢する付勢部をピン挿入孔内に設けたことにより、たとえ付勢部が破損したとしてもその破片が外部に飛散することがないので、食材供給装置において異物の発生を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の第1の実施の形態に係る米飯供給装置の全体斜視図である。
図2図1の米飯供給装置の縦断面図である。
図3図1の米飯供給装置の分割シャッタ部の要部斜視図である。
図4】(a),(b)はそれぞれ図3の分割シャッタ部を構成する分割刃の表面および裏面の平面図である。
図5】固定ピンを突出させたときの取付部の斜視図である。
図6】(a),(b)は図5の取付部の縦断面図である。
図7】(a)は固定ピンを引っ込めたときの取付部の斜視図、(b)は(a)の取付部の縦断面である。
図8】(a)は固定ピンを引っ込めたときの取付部の斜視図、(b)は(a)の取付部の縦断面図である。
図9】本発明の第2の実施の形態における米飯供給装置の分割シャッタ部の要部斜視図である。
図10】(a),(b)はそれぞれ図9の分割シャッタ部を構成する分割刃の表面および裏面の平面図である。
図11】本発明の第3の実施の形態における米飯供給装置の分割シャッタ部を構成する分割刃を固定する取付部の縦断面図である。
図12】本発明の第4の実施の形態における米飯供給装置の分割シャッタ部の要部斜視面図である。
図13】本発明者が検討した米飯供給装置の分割シャッタ部の一部を抜き出して示す部分斜視図である。
図14】(a),(b)はそれぞれ図13の分割シャッタ部を構成する分割刃の表裏面を示す平面図である。
図15図14の分割刃の長手方向の他端側の部分拡大平面図である。
図16】(a)は分割刃を固定したときの図15のI-I線に沿った断面図、(b)は分割刃を取り外すときの図15のI-I線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0028】
(第1の実施の形態)
【0029】
まず、本実施の形態の米飯供給装置の構成について図1および図2を参照して説明する。
【0030】
図1は本実施の形態に係る米飯供給装置の全体斜視図、図2図1の米飯供給装置の縦断面図である。
【0031】
図1および図2に示すように、本実施の形態の米飯供給装置(食材供給装置)10は、例えば、米飯塊を板状に成形して供給するシャリシート成形機であり、上方から下方に向かって順に、ホッパ部11と、米飯解し部12と、米飯圧縮搬送部13と、分割シャッタ部14とを備えている。
【0032】
ホッパ部11は、米飯を一時的に貯留する貯留手段である。このホッパ部11には、例えば、炊飯されて酢や砂糖等のような調味料が混合された米飯が投入される。
【0033】
米飯解し部12は、ホッパ部11から供給された米飯を解す手段であり、複数の解し羽根12a,12bを備えている。ホッパ部11から米飯解し部12に供給された米飯は、解し羽根12a,12bの回転によって解されながら米飯圧縮搬送部13に搬送されるようになっている。
【0034】
米飯圧縮搬送部13は、米飯解し部2で解された米飯を上方より下方へ圧縮しながら板状に成形して搬送する手段であり、複数対のローラ13aを備えている。この複数対のローラ13aは、米飯供給方向の上流側から下流側に向かって間隔が徐々に狭められるように配置されている。米飯解し部12から米飯圧縮搬送部13に供給された米飯は、複数対のローラ13aの回転によって圧縮され、板状に成形された状態で下方に搬送されるようになっている。また、米飯圧縮搬送部13では、複数対のローラ13aの回転角度、駆動時間または駆動速度を制御することにより米飯の分量を間接的に調整(計量)することができるようになっている。
【0035】
分割シャッタ部(分割手段)14は、米飯圧縮搬送部13から連続的に搬送される板状の米飯を搬送方向に対して交差(直交)するように分割刃14aによって分割する手段である。分割刃14aは、板状の米飯の搬送方向に対して交差(直交)するように設置されるとともに、図2に示す矢印Aの方向に沿って揺動自在の状態で設置されている。板状の米飯は、分割刃14aの下方側への揺動が最大になったときに分割されるようになっている。なお、分割刃14aの先端は、下方側への揺動が最大になったときに、米飯を下方に滑らせる下板15(図2参照)の表面に接触するようになっている。また、分割された各組の米飯は、搬送トレイ16上に落下して載置され、排出側に搬送されるようになっている。
【0036】
次に、上記した分割シャッタ部14について図3図8を参照して説明する。
【0037】
図3図1の米飯供給装置の分割シャッタ部の要部斜視図を示している。
【0038】
図3において、分割シャッタ部14は、分割刃14aと、一対の支持アーム14b,14bとを備えている。分割刃14aは、一対の支持アーム14b,14bの先端部の間に一対の支持アーム14b,14bに橋渡すように支持されている。
【0039】
分割刃14aにおいて米飯と対向する一方の長辺には、米飯を分割するための刃部14a-1が形成されている。また、分割刃14aの表面(第1面)において分割刃14aの長手方向両端部の近傍には、印R,Lが目視可能な状態で印されている。この印R,Lは、米飯供給装置10(図1参照)の使用者が分割刃14aの装着方向(表裏の向き、左右の向き)を間違わないようにするための目印である。
【0040】
一対の支持アーム14b,14bのうちの一方の支持アーム14b(図3の右側)の先端部には、分割刃14aを取り付けるための取付部14cが設けられている。この取付部14cにおいて分割刃14aに対向する面には、ボルト等で構成されるピン14dが螺合されている。後述するように、分割刃14aの長手方向一端側は、その一端側に形成された溝(図3には図示せず)にピン14dを嵌め込むことで一方の支持アーム14bと着脱自在の状態で接続されている。
【0041】
また、一対の支持アーム14b,14bのうちの他方の支持アーム14b(図3の左側)の先端部には、分割刃14aを取り付けるための取付部(分割刃取付部)14eが設けられている。後述するように、この取付部14eにおいて分割刃14aと対向する面には、固定ピン(図3には図示せず)が出没自在の状態で設けられている。分割刃14aの長手方向他端側は、その他端側に形成された後述の孔(図3には図示せず)に固定ピンを嵌め込むことで他方の支持アーム14bと着脱自在の状態で接続されている。
【0042】
一対の支持アーム14b,14bの後端部は、それらを橋渡すように設けられた連結シャフト14fによって互いに接続されている。また、一対の支持アーム14b,14bのうちの一方(図3の右側)の後端部には、テコ14gが接続されている。このテコ14gの後端は電動モータ(図示せず)と機械的に接続されている。そして、この電動モータが所定のタイミングで駆動されると、クランク機構の作用により分割刃14aが図2の矢印Aの方向に往復動作(揺動)するようになっている。
【0043】
米飯の分割時には、圧縮され板状に形成された米飯が搬送された状態で分割シャッタ部14(図3参照)が駆動されると分割刃14aが下方に移動して米飯の分割を開始する。そして、分割刃14aは、その下方側への移動位置が最大になったときに分割刃14aの刃部14a-1が下板15(図2参照)の表面に一旦接触した後、分割シャッタ部14のクランク機構の作用により上方側の元の位置に戻る。これにより、分割シャッタ部14による板状の米飯の1回分の分割動作が完了し、次回の分割時まで待機することになる。
【0044】
次に、図4(a),(b)はそれぞれ図3の分割シャッタ部を構成する分割刃の表面および裏面の平面図を示している。
【0045】
図4(a),(b)に示すように、分割刃14aは、衛生面、安全性、軽量化および低コスト化等の観点からプラスチック材料からなり、2つの長辺と、それらの間の2つの短辺と、それらに囲まれた表面(第1面)および裏面(第2面)とを有する平面視で短冊状の板体で形成されている。なお、特に限定されるものではないが、分割刃14aの厚さ(最も厚い部分の厚さ)は、例えば、10mm程度である。
【0046】
この分割刃14aの長手方向の一端側(図4の右側)には、その長手方向一端面から分割刃14aの長手方向中央に向かって延びる平面視でU字状の前述の溝14a-2が形成されている。この溝14a-2に、図3に示す一方の支持アーム14bの先端部に設けられた取付部14cのピン14dを嵌め込むことで分割刃14aの長手方向一端は一方の支持アーム14bと接続される。
【0047】
一方、分割刃14aの長手方向の他端側(図4の左側)には、分割刃14aの表裏面間を貫通する平面視で円形状の前述の孔14a-3が形成されている。この孔14a-3内に、図3に示す他方の支持アーム14bの先端部に設けられた取付部14eの後述する固定ピン(図4には図示せず)を嵌め込むことで、分割刃14aの長手方向他端は他方の支持アーム14bと接続される。
【0048】
次に、図5は固定ピンを突出させたときの取付部の斜視図、図6(a),(b)は図5の取付部の縦断面図、図7(a)は固定ピンを引っ込めたときの取付部の斜視図、図7(b)は図7(a)の取付部の縦断面、図8(a)は固定ピンを引っ込めたときの取付部の斜視図、図8(b)は図8(a)の取付部の縦断面図である。なお、図6(b)、図7(b)および図8(b)には分割刃14aも示している。
【0049】
図5図8に示すように、一方の支持アーム14bの先端部には、取付部14eが、ボルト等のような固定部材14hによって着脱自在の状態で固定されている。取付部14eは、分割刃14a(図6(b)、図7(b)および図8(b)参照)を着脱自在の状態で取り付け固定するための部材であり、取付ブロック14e-1と、ピン挿入孔14e―2と、固定ピン14e-3と、コイルバネ(付勢部)14e-4と、抑止板(抑止部)14e-5と、操作レバー部(操作部)14e―6とを備えている。
【0050】
ここで、取付ブロック14e-1は、分割刃14aの裏面に対向する表面(第3面)と、その裏側の裏面(第4面)とを有する略直方体状のブロックで形成されている。この取付ブロック14e―1には、その表裏面間を貫通するようにピン挿入孔14e-2が形成されている。
【0051】
このピン挿入孔14e-2は、図6図7(b)および図8(b)に示すように、大径孔部LHと、それより小径の小径孔部SHと、これらの孔部の境界に形成された段差部SPとを有している。大径孔部LHは、取付ブロック14e-1の表面からピン挿入孔14e-2の途中の深さ位置まで形成されている。小径孔部SHは、取付ブロック14e-1の裏面から大径孔部LHに達するまで形成されて大径孔部LHと連通している。
【0052】
このピン挿入孔14e-2には、図5図8に示すように、固定ピン14e-3が取付ブロック14e-1の表面から出没自在の状態で挿入されている。この固定ピン14e-3は、図6(b)に示すように、固定ピン14e-3の突出部が分割刃14aの孔14a-3内に篏合されることで、分割刃14aを位置決め固定する部材であり、図6図7(b)および図8(b)に示すように、軸部SDと、軸部SDの軸方向一端側に軸部SDと一体的に形成された大径部(第1の大径部)LD1と、軸部SDの軸方向他端面に螺合されたネジ部(第2の大径部)LD2とを備えている。
【0053】
固定ピン14e-3の軸部SDは、常にピン挿入孔14e-2内に配置されている。この軸部SDの径方向外周において、固定ピン14e-3の大径部LD1と、ピン挿入孔14e-2の段差部SPとの間には、コイルバネ14e-4が装着されている。このコイルバネ14e-4は、固定ピン14e-3の大径部LD1が取付ブロック14e-1の表面から突出するように付勢する部材である。このコイルバネ14e-4もピン挿入孔14e-2内に配置されており、ピン挿入孔14e-2の外部に露出されることはない。このため、万が一、コイルバネ14e-4が破損したとしてもその破片が外部に飛散することはない。したがって、本実施の形態の米飯供給装置においては異物の発生を低減することができる。
【0054】
固定ピン14e-3の大径部LD1は、取付ブロック14e-1の表面から出没する部分である。この大径部LD1の直径は、ピン挿入孔14e-2の大径孔部LH内および分割刃14aの孔14a-3内に大径部LD1が入り込むことが可能な寸法に設定されている。
【0055】
固定ピン14e-3のネジ部LD2は、取付ブロック14e-1の裏面側に配置されている。このネジ部LD2の頭部の直径は、ピン挿入孔14e-2の小径孔部SHの直径より大きく設定されており、ピン挿入孔14e-2の外部に配置されている。
【0056】
ここで、図13に示す米飯供給装置の分割シャッタ部100においては、分割刃101の他端側において固定ピン103pが嵌め込まれる溝101cが、分割刃101の刃部101a側の辺から分割刃101の幅方向中央に向かって延びているので、分割刃101により米飯を分割する際に、切断力に対する反力によって溝101cが固定ピン103pにより押し広げられ、その溝101cの周辺部(分割刃101の取付部分)で変形または破損が生じる。そのため、分割刃101を取付部103bに固定することができない。また、そのため、分割刃101に対して浮き方向(分割刃101の厚さ方向)の抑えが利かなくなり、分割刃101が意図せず脱落することがある。
【0057】
これに対して、本実施の形態においては、取付部14eを上述のような構造にしたことにより、分割刃14aにおいて固定ピン14e-3が嵌め込まれる部分を孔14a-3にすることができる。このため、分割刃14aにおいて孔14a-3の周辺部分の強度を向上させることができるので、分割刃14aにより米飯を分割する際に、切断力に対する反力が分割刃14aに加わっても孔14a-3の周辺部が変形または破損するのを抑制または防止することができる。このため、分割刃14aを取付部14eに確実に固定することができる。また、分割刃14aが意図せず脱落する不具合を回避することができる。
【0058】
図5図8に示すように、抑止板14e-5は、分割刃14aを取付部14eに取り付け固定したときに分割刃14aが脱落するのを抑える部分であり、取付ブロック14e-1の表面(固定ピン14e-3の上面)に対向する位置に、取付ブロック14e-1の表面との間に分割刃14aの厚さ(例えば、10mm程度)より僅かに大きな距離を隔てて設置されている。
【0059】
また、抑止板14e-5において分割刃14aの挿入口側には、分割刃14aを固定位置に誘導するガイド部(誘導部)Gが一体的に形成されている。ガイド部Gは、分割刃14aの挿入側から固定ピン14e-3に向かって次第に下方に傾斜するように形成されている。このようなガイド部Gを設けたことにより、取付ブロック14e-1と抑止板14e-5との間に分割刃14aをスムーズに挿入することができる。
【0060】
また、操作レバー部14e-6は、固定ピン14e-3の出没動作を操作するための部分であり、取付ブロック14e-1の裏面側において固定ピン14e-3に係合された状態で、先端側が取付ブロック14e-1の外方に引き出されている。この操作レバー部14e-6は、その長手方向の途中位置において、取付ブロック14e-1の裏面と固定ピン14e-3のネジ部LD2の頭部との間に挟まれた状態で固定ピン14e-3と係合されている。
【0061】
図5および図6に示すように、固定ピン14e-3の上部(大径部LD1)がピン挿入孔14e-2から突出している状態を操作レバー部14e-6の基準位置として、固定ピン14e-3をピン挿入孔14e-2内に引っ込めるには、図7に示すように、操作レバー部14e-6を基準位置に対して下方(第1方向)に押し下げてもよいし、図8に示すように、操作レバー部14e-6を基準位置に対して上方(第2方向)に押し上げてもよい。何れの場合も、てこの原理により固定ピン14e-3の上部(大径部LD1)がピン挿入孔14e-2内に引っ込むようになっている。
【0062】
ここで、図13に示す米飯供給装置の分割シャッタ部100においては、分割刃101を固定する取付部103bの裏面側から固定ピン103pを操作することになっているので、分割刃101の停止位置によっては取付部103の裏面側に障害物があり、固定ピン103pを操作することができない場合がある。
【0063】
これに対して、本実施の形態においては、固定ピン14e-3の出没動作を操作する操作レバー部14e-6が外方に引き出されており、分割刃14aを取り外すときに操作レバー部14e-6を上下2方向に操作することができるので、分割刃14aの停止位置によって取付部14eの表面側または裏面側に障害物があったとしても固定ピン14e-3の出没動作を良好に行うことができる。したがって、分割刃14aの着脱操作を容易にすることができる。
【0064】
次に、分割刃14aの着脱方法の一例について図3図8を参照して説明する。
【0065】
まず、図3に示すように、分割刃14aを一対の支持アーム14b,14bに取り付けるには、一方の支持アーム14bの先端部のピン14d(図3参照)に分割刃14aの一端側の溝14a-2(図4参照)を嵌め込んだ後、一方のピン14dを支点として分割刃14aを回転させて分割刃14aの他端側を他方の支持アーム14bの取付部14eに近づける。
【0066】
その際、図7および図8に示すように、操作レバー部14e-6を上または下に押すことで取付部14eの表面の固定ピン14e-3をピン挿入孔14e-2内に引っ込める。この状態で分割刃14aの他端側を抑止板14e-5の裏面と取付ブロック14e-1の表面との間に挿入する。すると、分割刃14aの他端側は、抑止板14e-5のガイド部Gによって、抑止板14e-5の裏面と取付ブロック14e-1の表面との間に誘導される。
【0067】
その後、図5および図6に示すように、操作レバー部14e-6を離してコイルバネ14e-4の付勢力で基準位置に設定することで取付ブロック14e-1の表面から固定ピン14e-3を突出させて、分割刃14aの孔14a―3内に嵌め込む。これにより、他方の支持アーム14bの取付部14eに分割刃14aを固定することができる。
【0068】
一方、図3に示すように、分割刃14aを一対の支持アーム14b,14bから取り外すには、取付部14eの操作レバー部14e-6を上または下に押すことで、図7図8に示すように、固定ピン14e-3を取付ブロック14e-1の表面からピン挿入孔14e-2内に引っ込める。この状態で、図3に示すように、一方の支持アーム14bのピン14dを支点として分割刃14aを回転させて分割刃14aの他端側を取付部14eから離間する方向に移動する。その後、一方のピン14dから分割刃14aの一方の溝14a-2(図4参照)を引き抜いて分割刃14aを取り外す。
【0069】
(第2の実施の形態)
【0070】
図9は本実施の形態における米飯供給装置の分割シャッタ部の要部斜視図、図10(a),(b)はそれぞれ図9の分割シャッタ部を構成する分割刃の表面および裏面の平面図を示している。
【0071】
図9に示すように、本実施の形態においては、分割シャッタ部14を構成する一対の支持アーム14b,14bの両方の先端部に取付部14e,14eが設置されている。そして、図10に示すように、分割刃14aの長手方向両端近傍に、分割刃14aの表裏面間を貫通する孔14a-3,14a-3が形成されている。
【0072】
前述した第1の実施の形態と同様、分割刃14aは、その長手方向両端近傍の孔14a-3,14a-3に取付部14e,14eの固定ピン14e-3,14e-3(図5図8参照)が嵌め込まれることで固定される。このため、本実施の形態においては、分割刃14aの長手方向両端近傍の孔14a-3,14a-3の周辺部での強度を向上させることができるので、両方の孔14a-3,14a-3の周辺部での変形または破損を抑制または防止することができる。
【0073】
分割刃14aを一対の支持アーム14b,14bに取り付けるには、第1の実施の形態と同様にしてもよいが、以下のようにしてもよい。まず、一対の支持アーム14b,14bの取付部14e,14eの操作レバー部14e-6,14e-6を操作して両方の取付部14e,14eの固定ピン14e-3,14e-3(図5図8参照)を引っ込める。続いて、分割刃14aの長手方向の両端部を各々の取付部14e,14eに配置し、両方の取付部14e,14eの操作レバー部14e-6,14e-6を離して取付部14e,14eの固定ピン14e-3,14e-3を突出させて分割刃14aの孔14a-3,14a-3に嵌め込む。このようにして分割刃14aの長手方向両端側を固定してもよい。
【0074】
また、分割刃14aを一対の支持アーム14b,14bから取り外す場合も、第1の実施の形態と同様にしてもよいが、一対の支持アーム14b,14bの各々の取付部14e,14eの操作レバー部14e-6,14e-6を操作して、各々の取付部14e,14eの固定ピン14e-3,14e-3を引っ込めてから分割刃14aを引き抜くようにしてもよい。
【0075】
このように本実施の形態においては、第1の実施の形態の場合よりも分割刃14aを容易に着脱することができる。これら以外の構成および効果は第1の実施の形態と同じである。
【0076】
(第3の実施の形態)
【0077】
図11は本実施の形態における米飯供給装置の分割シャッタ部を構成する分割刃を固定する取付部の縦断面図である。
【0078】
本実施の形態においては、分割刃14aを固定する取付部14eの設置向きが、第1、第2の実施の形態に対して逆さになっている。すなわち、取付部14eは、その取付ブロック14e-1の表面(固定ピン14e-3が出没する面)が下を向くように設置されている。また、その取付ブロックの表面の対向側に抑止板14e-5が設置されている。また、操作レバー部14e-6は上側に設置されている。これら以外の構成および効果は、第1、第2の実施の形態と同じである。
【0079】
(第4の実施の形態)
【0080】
図12は本実施の形態における米飯供給装置の分割シャッタ部の要部斜視面図である。
【0081】
本実施の形態においては、分割刃14aの表面において分割刃14aの長手方向一端近傍に分割刃14aの表面に対して直交するように取付板14a-4が一体的に形成されている。この取付板14a-4には、その厚さ方向の側面間を貫通する孔14a―5が形成されている。
【0082】
また、支持アーム14bの先端部の取付部14eが、第1、第2の実施の形態に対して90度反転して縦置きに設置されている。すなわち、取付部14eは、その取付ブロック14e-1の表面(固定ピン14e-3が出没する面)が分割刃14aの取付板14a-4に対向するように横向きに設置されている。そして、分割刃14aの取付板14a-4の孔14a-5内に、取付ブロック14e-1の表面から突出した固定ピン14e-3(図5図8参照)を嵌め込むことにより、分割刃14aが取付部14eに固定される。
【0083】
また、操作レバー部14e-6は横側に設置されている。分割刃14aを取り外すには、操作レバー部14e-6を基準位置に対して左右に押し、取付部14eの固定ピン14e-3(図5図8参照)をピン挿入孔14e-2(図5図8参照)内に引っ込めればよい。
【0084】
また、本実施の形態においては、分割刃14aの取付板14a-4が前述した抑止板14e-5(図5図8参照)と同様に作用するので、あらためて抑止板14e-5を設ける必要はない。なお、本実施の形態においては、分割刃14aの長手方向一端部に取付板14a-4を設け、一方の支持アーム14bの先端部に取付部14eを設けたが、このような構成を分割刃14aの長手方向両端側に設けてもよい。これら以外の構成および効果は、第1、第2の実施の形態と同じである。
【0085】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
【0086】
例えば、上記した実施の形態においては、分割刃14aの長手方向一端または両端近傍に分割刃固定用の孔14a-3,14a-5を形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、孔14a-3,14a-5に代えて、分割刃14aにおいて取付部14eの取付ブロック14e-1の表面(固定ピン14e-3が出没する面)に対向する面に分割刃14eまたは取付板14a-4の厚さ方向に窪む凹部を設けてもよい。この分割刃14aの凹部内に取付部14eの固定ピン14e-3を嵌め込むことで分割刃14aを固定する。この場合、孔の場合よりも分割刃14aの取付部分の強度を向上させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明による食材供給装置は、例えば、餅類、麺類または菓子類等のような他の食材を板状に成形して連続的に供給する食材供給装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0088】
10 米飯供給装置(食材供給装置)
11 ホッパ部
12 米飯解し部
13 米飯圧縮搬送部
14 分割シャッタ部(分割手段)
14a 分割刃
14a-1 刃部
14a-2 溝
14a-3 孔
14a-4 取付板
14a-5 孔
14b 支持アーム
14c 取付部
14d ピン
14e 取付部(分割刃取付部)
14e-1 取付ブロック
14e-2 ピン挿入孔
14e-3 固定ピン
14e-4 コイルバネ(付勢部)
14e-5 抑止板(抑止部)
14e-6 操作レバー部(操作部)
14f 連結シャフト
14g テコ
14h 固定部材
15 下板
16 搬送トレイ
G ガイド部(誘導部)
LD1 大径部(第1の大径部)
LD2 ネジ部(第2の大径部)
LH 大径孔部
SD 軸部
SH 小径孔部
SP 段差部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16