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  • 特許-シート搬送装置および画像読取装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】シート搬送装置および画像読取装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 5/06 20060101AFI20240930BHJP
【FI】
B65H5/06 D
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020019177
(22)【出願日】2020-02-06
(65)【公開番号】P2021123478
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2023-01-25
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】菅 隆之
(72)【発明者】
【氏名】山口 拓也
【審査官】久米 伸一
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-013700(JP,A)
【文献】特開2002-356242(JP,A)
【文献】特開2004-331351(JP,A)
【文献】特開2002-114404(JP,A)
【文献】実開平03-107446(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2004/0256795(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送されるシートをガイドするガイド手段と、
前記ガイド手段によってガイドされるシートに従動して回転する回転体と、
前記回転体を支持する軸部と、
前記軸部を支持する支持部と、を有し、
前記支持部は、シート搬送方向の下流に向かうにつれてシートの搬送路に近づくように、且つ、前記シート搬送方向の下流に向かうにつれて互いに近づくように傾斜した第1の平面及び第2の平面を有し、
前記第1の平面は、前記軸部の軸方向から視て、前記軸部の中心を通過する鉛直線よりも水平方向における一方側、且つ、前記軸部の中心を通過する水平な水平線よりも鉛直方向における上方側で前記軸部に接する第1の接触部を含み、
前記第2の平面は、前記軸方向から視て、前記鉛直線よりも水平方向における他方側、且つ、前記水平線よりも鉛直方向における下方側で前記軸部に接する第2の接触部を含み、
前記回転体にシートが接触しない時に、前記第1の接触部と前記第2の接触部とが、前記軸部に接して前記回転体を支持することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項2】
前記第1の平面と前記第2の平面とは、前記軸方向において互いにずれた位置に形成されていること、
を特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
【請求項3】
前記支持部は、前記軸方向において前記回転体の両側に設けられ、前記軸部の両端部を支持すること、
を特徴とする請求項1または2に記載のシート搬送装置。
【請求項4】
前記支持部は、更に前記回転体の軸部の上方に位置する上面を有し、前記第1の平面と前記上面とは連続した面として形成され、前記第1の平面と上面との間には円弧形状を有する円弧面が形成され、
前記円弧面における円弧の半径は、前記回転体の軸部の半径と同じかそれ以上であること、
を特徴とする請求項3に記載のシート搬送装置。
【請求項5】
前記回転体は、シートの搬送に従って回転するコロ部を有し、
前記コロ部が前記軸部に対して回転可能に支持されていること、
を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート搬送装置。
【請求項6】
前記コロ部と前記軸部とは、異なる材質で形成されていること、
を特徴とする請求項5に記載のシート搬送装置。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート搬送装置と、
前記シート搬送装置によって搬送されたシートの画像を読み取る読取装置と、
を有する画像読取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートを搬送するシート搬送装置、およびシート搬送装置によって搬送されるシートの画像を読み取る画像読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像読取装置に備えられるシート搬送装置において、シートを搬送する搬送ローラと搬送されるシートを案内する搬送ガイドが設けられている。特許文献1において、搬送ローラにより搬送されるシートが搬送ガイドに接触することによる、シートと搬送ガイドとの摩擦抵抗および搬送ガイドの摩耗を抑制するために、搬送ガイドに従動コロを設ける構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-30718号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、搬送ガイドに従動コロを設ける場合に、従動コロの軸部を取付け部の穴部にてガタを設けて回転可能に支持することが想定される。このような支持手段でシートを搬送した場合、従動コロの表面にシートの先端が当接した際に、従動コロがガタの範囲内で移動し、軸部と穴部が衝突することによって異音が発生する。
【0005】
これらを鑑みて、本発明の目的は、搬送ガイドに従動コロを回転可能に支持する構成において、従動コロに起因する音の発生を抑制できるシート搬送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために、本発明のシート搬送装置は、シートを搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送されるシートをガイドするガイド手段と、前記ガイド手段によってガイドされるシートに従動して回転する回転体と、前記回転体を支持する軸部と、前記軸部を支持する支持部と、を有し、前記支持部は、シート搬送方向の下流に向かうにつれてシートの搬送路に近づくように、且つ、前記シート搬送方向の下流に向かうにつれて互いに近づくように傾斜した第1の平面及び第2の平面を有し、前記第1の平面は、前記軸部の軸方向から視て、前記軸部の中心を通過する鉛直線よりも水平方向における一方側、且つ、前記軸部の中心を通過する水平な水平線よりも鉛直方向における上方側で前記軸部に接する第1の接触部を含み、前記第2の平面は、前記軸方向から視て、前記鉛直線よりも水平方向における他方側、且つ、前記水平線よりも鉛直方向における下方側で前記軸部に接する第2の接触部を含み、前記回転体にシートが接触しない時に、前記第1の接触部と前記第2の接触部とが、前記軸部に接して前記回転体を支持することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、従動コロに起因する音の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態における画像読取装置を示す断面図。
図2】実施形態に係る従動コロを拡大した拡大図。
図3】実施形態1に係る従動コロと取り付け部の斜視図。
図4】実施形態1に係る従動コロの下面図。
図5】実施形態1に係る従動コロと支持部の斜視図。
図6】実施形態1に係る従動コロを支持する図。
図7】実施形態1に係るシートの先端が従動コロに接触した時の図。
図8】実施形態1に係るシートの裏面が従動コロに接触した時の図。
図9】実施形態2に係る従動コロを支持する図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について、図を参照して説明する。但し、以下の実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって変更されるべきであり、本発明の適用範囲をこれらに限定するものではない。
【0010】
[実施形態1]
<画像読取装置>
まず、本発明が適用される画像読取装置について、図1および図2を用いて説明する。図1は、実施形態1に係る画像読取装置301の概略構成を示す断面図である。図2は、図1における画像を読み取る読取部の拡大図である。画像読取装置301は、上部のシート搬送装置303と下部に読取装置302とから構成される。
【0011】
まず、シート搬送装置303に関して、説明する。シート搬送装置303には、シートである原稿102を載置する原稿トレイ101が設けられており、ユーザーによって積載される。原稿トレイ101におけるシート搬送方向の下流部には、原稿Sに当接し給送する給送ローラであるピックアップローラ103が設けられている。給送ローラ103は、シート搬送方向の下流側に設けられるフィードローラである搬送ローラ104とともに給紙モータM1によって回転し、原稿Sを給送する。搬送ローラ104の対向部には、搬送ローラ104側に押圧されるようにリタードローラである分離ローラ105が配置されている。分離ローラ105は、搬送ローラ104より僅かに摩擦が少ないゴム材等から形成されており、搬送ローラ104に従動する。そして、給送ローラ103によって給送される原稿Sを1枚ずつ捌いて給送する。
【0012】
搬送ローラ104のシート搬送下流側には、引き抜き駆動ローラ106および引き抜き従動ローラ107が設けられており、分離ローラに105によって1枚ずつに捌かれた原稿Sを引き抜き、さらに下流に搬送する。引き抜き駆動ローラ106のシート搬送方向下流側には、搬送手段であるリード駆動ローラ108およびリード従動ローラ109が設けられており、原稿を流し読みガラス116に向けて搬送する。流し読みガラス116の対向側には、プラテンガイドローラ110が配置されている。
【0013】
この際、流し読みガラス116上を通過する原稿Sの表面の画像情報は、読取装置に設けられたCCDラインセンサ126によって読み取られる。プラテンガイドローラ110のシート搬送方向下流側には、リード排出駆動ローラ111およびリード排出従動ローラ112が設けられており、原稿の画像を読み取った原稿Sを排紙駆動ローラ113および排紙従動ローラ117に向けて搬送する。そして、排紙駆動ローラ113は、原稿Sを排紙トレイ114に排出する。また、引き抜き駆動ローラ106、リード駆動ローラ108、リード排出駆動ローラ111、排紙駆動ローラ113は、搬送モータM2によって駆動力が伝達されて回転する。また、図2に示すように、リード駆動ローラ108とプラテンガイドローラ110との間には、回転体として従動コロ161がガイド手段である第1の搬送ガイド121に設けられている。これは、原稿の搬送に伴って従動回転し、原稿が第1の搬送ガイドに接触することで第1の搬送ガイドが摩耗したり、摺擦音が発生したりするのを防止する。詳細に関しては、後で詳細に説明する。
【0014】
以上、原稿トレイに積載されたシートSは、シート搬送装置303によって搬送されることにより、シートSの画像を読み取ることが可能となる。
【0015】
次に、読取装置302に関して説明する。読取装置302は、流し読みガラス116に対して光を照射するランプ119、および原稿Sからの反射光をレンズ125およびCCDラインセンサ126に導くミラー120を有する。ランプ119およびミラー120は、キャリッジ123に取り付けられている。原稿からの拡散光は、ミラー120を介してレンズ125に導かれ、レンズ125によってCCDラインセンサ126の受光部に結像される。そして、CCDラインセンサ126は、結像した反射光を受光素子で光電変換し、入射光量に応じた電気信号を出力する。なお、上記のように、シート搬送装置303を用いてシートを搬送して読み取る場合において、キャリッジ123は図1に示す位置に保持される。一方、原稿台ガラス118に原稿を直接載置して読み取る場合には、キャリッジ123が原稿台ガラスに沿って平行移動する。この時、キャリッジ123に連結されたタイミングベルト128に駆動モータM3による駆動を伝達し、キャリッジ123を移動させる。
【0016】
以上、画像読取装置301は、シート搬送装置303と読取装置302とが、互いに動作することによって、原稿トレイ101に載置される原稿を搬送しながら、読み取ることが可能である。
【0017】
<従動コロの取り付け部の概略>
図3は、本実施形態の従動コロ161の取り付け部を拡大した拡大図である。従動コロ161は、シート搬送方向において、プラテンガイドローラ110とリード駆動ローラ108との間に設けられており、第1の搬送ガイド121に回転可能に支持されている。
【0018】
図4は、従動コロ161を支持する第1の搬送ガイド121について、図2の流し読みガラス116側から見た図である。本実施形態において、従動コロ161は、シート搬送方向と垂直な幅方向において、複数個所である4か所設けられる。この結果、搬送されるシートに関して、幅の狭いシートから幅の大きいシートまで様々なサイズの原稿に対応している。
【0019】
図5は、従動コロ161と第1の搬送ガイド121における従動コロ161の支持部122を示している。図5(a)は従動コロ161を示しており、図5(b)は支持部122を示す。図5(a)に示すように、従動コロ161は、回転体としての樹脂製のコロ部161bと、従動コロ161の回転中心となる金属製の軸部161aから構成される。つまり、コロ部161bと軸部161aとは、それぞれ別部材で構成される。そして、軸部161aは、コロ部161bの軸方向の側面から両側に突き出るように支持されており、コロ部161bは軸部161aに対して回転可能である。また、図5(b)に示すように、第1の搬送ガイド121には従動コロ161を回転可能に支持する支持部122が設けられている。支持部122は、幅方向において2か所設けられており、軸部161aの両端部を支持している。さらに支持部122は、軸部161aの下部を支持する第1の支持部122aと軸部161aの側部を支持する第2の支持部122bとに分けることができる。第1の支持部122aと第2の支持部122bは、軸方向において互いにずれて形成されており、これは搬送ガイドの成形上の理由からである。
【0020】
<従動コロの軸部の支持構成>
次に、図6を用いて本実施形態の特徴である軸部の支持に関して、説明する。図6は、支持部122に取り付けられた従動コロ161の軸部161aにおける断面図である。図6において、軸部161aは、第1の支持部122aの第2の平面405と第2の支持部122bの第1の平面403に接して、静止している。また、第1の平面403および第2の平面405は、シート搬送方向の下流に向かうにつれて、原稿搬送路に近づくように下方に傾斜している。よって、支持された従動コロ161は、自重により図中の右下方向に移動し、自然状態で、軸部161aが第1の平面403および第2の平面405に同時に接触した状態となる。自然状態において、軸部161aは、第1の支持部122aの側面404および第2の支持部122bの上面401とは隙間が設けられている。なお、第1の平面403と上面401は、円弧形状の円弧面402を介して連続的に形成されている。円弧面における円弧の半径は、従動コロ161の軸部161aの半径と同じかそれ以上である。
【0021】
また、図6に示すように、軸部161aと第1の平面403とが接する位置を第1の接触部163とし、軸部161aと第2の平面405とが接する位置を第2の接触部164とした。この時、第1の接触部163は、軸部161aの中心を通過する鉛直な鉛直線LVよりも水平方向における一方側に位置する。さらに、第1の接触部163は、軸部161aの中心を通過する水平線LHよりも鉛直方向における上方側に位置する。つまり、第1の接触部163は、LHとLVのグラフにおいて、第1象限の位置に位置する。
【0022】
また、第2の接触部164は、鉛直線LVよりも水平方向における他方側に位置する。さらに、第2の接触部164は、軸部161aの中心を通過する水平線LHよりも鉛直方向における下方側に位置する。つまり、第1の接触部163は、LHとLVのグラフにおいて、第3象限の位置に位置する。
【0023】
本実施形態において、搬送される原稿の先端が、コロ部161bの外周のうちの、水平線LHより下方且つ鉛直線LVよりも水平方向における他方側の部分に接することができるように従動コロ161は配置されている。また、軸部161aが支持される支持部122には、一部に開口部174が設けられている。開口部174の幅は、軸部161aの直径よりも狭く、軸部161aを取り付ける際には、樹脂製の第1の支持部122aを弾性変形させて、取り付けている。
【0024】
<シート搬送中における従動コロの異音低減>
次に、上記のように従動コロを支持することにより、シート搬送中における従動コロの異音低減に関して、説明する。異音低減に関して、以下の2つの場合がある。1つ目は、図7に示すように、搬送される原稿の先端が従動コロに突き当たった時である。2つ目は、図8に示すように、従動コロの下流にある搬送ローラによって搬送される時に原稿の裏面が接触する時である。
【0025】
まず、1つ目の原稿の先端が従動コロに突き当たった時を説明する。図6に示すように、リード駆動ローラ108によって搬送されてきた原稿Sの先端は、従動コロ161のG点に接触する。すると、その接触点において、従動コロ161には原稿の先端が当接した方向に力Fが作用する。力Fは、X方向に力FxとZ方向に力Fzに分解される。この力Fxおよび力Fzによって、従動コロ161はX方向およびZ方向に移動しようとする。しかし、本実施形態は、自然状態において、従動コロの軸部161aが第1の平面403および第2の平面405に接触した状態となっているため、X方向とZ方向において移動することができない。これにより、原稿Sの先端が従動コロ161に接触したときに発生する音を抑制することができる。もし、軸部161aと支持部122において、X方向およびZ方向にガタがある場合、ガタ内で軸部161aが移動し、軸部161aと支持部122の平面とが接触することにより異音が発生する。
【0026】
次に、2つ目の従動コロの下流にある搬送ローラによって搬送される時に原稿の裏面が接触する時について説明する。図7に示すように、従動コロ161の下流側に設けられる各種搬送ローラによって、シートが搬送されている時に、従動コロ161はシートの裏面とG1点で接触する。すると、その接触点において、従動コロ161には従動コロの回転中心の位置に向けて力F1が作用する。同様に、力F1は、X方向に力F1xとZ方向に力F1zに分解される。この力F1xおよびF1zによって、従動コロ161はX方向およびZ方向に移動しようとする。しかし、本実施形態は、自然状態において、従動コロの軸部161aが第1の平面403に接触した状態となっているため、X方向において移動することができない。また、力F1zによってZ方向に従動コロ161が上方に移動しようとするが、第1の平面403から上方に連続して形成される円弧面402により、移動を抑制することができ、移動する際の異音を抑制することができる。
【0027】
これにより、原稿Sの裏面が従動コロ161に接触したときに発生する音を抑制することができる。また、第1の平面403と力F1とで形成される角度は、鋭角に設定している。
【0028】
本実施形態では、従動コロをリード駆動ローラ108とプラテンガイドローラ110との間に配置した構成について説明した。しかし、従動コロを他のシート搬送路、例えばリード駆動ローラ108の上流側やリード排出駆動ローラ111の上流側あるいは下流側などに設けた場合でも、本構成の支持部の構成を用いることにより、異音を抑制する効果が得られる。
【0029】
[実施形態2]
実施形態2は、実施形態1で示した第1の接触部163を変えた形態であり、図9に示す。図9に示すように、第1の接触部163は、断面鉛直方向において水平線LHと同じ又は下方で、軸部162に接するように配置した。本実施形態に関して、実施形態1と異なる部分についてのみ記載する。
【0030】
実施形態1と同様に、軸部161aと第1の平面403とが接する位置を第1の接触部163とし、軸部161aと第2の平面405とが接する位置を第2の接触部164とした。第1の平面403は、鉛直線LVと略平行に形成されており、第1の平面403と上面401は略直角で連続して形成されている。
【0031】
この時、第1の接触部163は、軸部161aの中心を通過する鉛直な鉛直線LVよりも水平方向における一方側に位置する。さらに、第1の接触部163は、軸部161aの中心を通過する水平線LHの上方側に位置する。ここで、第1の接触部163は、軸部161aの中心を通過する水平線LHの鉛直方向における下方側に位置しても良い。つまり、第1の接触部163は、LHとLVのグラフにおいて、第4象限の位置に位置する。第2の接触部164については、実施形態1と同様に、LHとLVのグラフにおいて、第3象限の位置に位置する。
【0032】
以上のような構成により、実施形態1で説明したのと同様に、原稿Sが搬送され従動コロ161に接触した時に、発生する音を抑制することができる。
【0033】
実施形態1および実施形態2において、軸部161aは従動コロ161bと別の部材で形成さえている構成について説明したが、一体的に形成されているような構成についても同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0034】
161 従動コロ(回転体)
161a 軸部
162b コロ部
108、109 搬送ローラ(搬送手段)
121 第1の搬送ガイド(ガイド手段)
122 支持部(支持部)
122a 第1の支持部
122b 第2の支持部
124 第2の搬送ガイド
163 第1の接触部
164 第2の接触部
401 上面
402 円弧面
403 第1の平面
404 側面
405 第2の平面
301 画像読取装置
302 読取装置
303 シート搬送装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9