IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社フジ医療器の特許一覧

<>
  • 特許-椅子式マッサージ機 図1
  • 特許-椅子式マッサージ機 図2
  • 特許-椅子式マッサージ機 図3
  • 特許-椅子式マッサージ機 図4
  • 特許-椅子式マッサージ機 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】椅子式マッサージ機
(51)【国際特許分類】
   A61H 7/00 20060101AFI20240930BHJP
【FI】
A61H7/00 323G
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020199655
(22)【出願日】2020-12-01
(65)【公開番号】P2022087621
(43)【公開日】2022-06-13
【審査請求日】2023-10-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000136491
【氏名又は名称】株式会社フジ医療器
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 吉祥
【審査官】立花 啓
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-220275(JP,A)
【文献】特開2009-056220(JP,A)
【文献】特開2015-000070(JP,A)
【文献】特開2008-206719(JP,A)
【文献】特開2008-206720(JP,A)
【文献】国際公開第2020/054919(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被施療者の臀部及び大腿部を支持する座部と、
前記座部の下方に位置する基台フレームと、
前記基台フレームに回動可能に取り付けられ、前記被施療者の下腿を収容するオットマンと、を備え、
前記オットマンは、
前記基台フレームに回動可能に取り付けられる固定フレームと、
前記固定フレームにスライド可能に取り付けられる中間フレームと、
前記中間フレームにスライド可能に取り付けられる足首フレームと、
前記中間フレームを前記固定フレームに対して前記被施療者の膝から足首に向かう方向及びその逆方向にスライドさせる第1駆動部と、
前記足首フレームを前記中間フレームに対して前記被施療者の膝から足首に向かう方向及びその逆方向にスライドさせる第2駆動部と、
前記中間フレームのスライド位置の限界値を認識するリミットセンサと、
を含み、
前記被施療者が所定のコースを選択すると、
前記中間フレームが前記被施療者の膝から足首に向かう方向又はその逆方向にスライドし、
前記リミットセンサが前記中間フレームのスライド位置の限界を認識した後は、前記足首フレームを前記中間フレームの進行方向と同一の方向にスライドすることを特徴とする、椅子式マッサージ機。
【請求項2】
被施療者の臀部及び大腿部を支持する座部と、
前記座部の下方に位置する基台フレームと、
前記基台フレームに回動可能に取り付けられ、前記被施療者の下腿を収容するオットマンと、を備え、
前記オットマンは、
前記基台フレームに回動可能に取り付けられる固定フレームと、
前記固定フレームにスライド可能に取り付けられる中間フレームと、
前記中間フレームにスライド可能に取り付けられる足首フレームと、
前記中間フレームを前記固定フレームに対して前記被施療者の膝から足首に向かう方向及びその逆方向にスライドさせる第1駆動部と、
前記足首フレームを前記中間フレームに対して前記被施療者の膝から足首に向かう方向及びその逆方向にスライドさせる第2駆動部と、
前記足首フレームのスライド位置の限界値を認識するリミットセンサと、
を含み、
前記被施療者が所定のコースを選択すると、
前記足首フレームが前記被施療者の膝から足首に向かう方向又はその逆方向にスライドし、
前記リミットセンサが前記足首フレームのスライド位置の限界を認識した後は、前記中間フレームを前記足首フレームの進行方向と同一の方向にスライドすることを特徴とする、椅子式マッサージ機。
【請求項3】
被施療者の臀部及び大腿部を支持する座部と、
前記座部の下方に位置する基台フレームと、
前記基台フレームに回動可能に取り付けられ、前記被施療者の下腿を収容するオットマンと、を備え、
前記オットマンは、
前記基台フレームに回動可能に取り付けられる固定フレームと、
前記固定フレームにスライド可能に取り付けられる中間フレームと、
前記中間フレームにスライド可能に取り付けられる足首フレームと、
前記中間フレームを前記固定フレームに対して前記被施療者の膝から足首に向かう方向及びその逆方向にスライドさせる第1駆動部と、
前記足首フレームを前記中間フレームに対して前記被施療者の膝から足首に向かう方向及びその逆方向にスライドさせる第2駆動部と、
前記中間フレームのスライド位置の第1限界値を認識する第1リミットセンサと、
前記足首フレームのスライド位置の第2限界値を認識する第2リミットセンサと、
を含み、
前記被施療者が所定のコースを選択すると、
前記中間フレームが前記被施療者の膝から足首に向かう方向にスライドし、
前記第1リミットセンサが前記中間フレームのスライド位置の限界を認識した後は、前記足首フレームが前記中間フレームの進行方向と同一の方向にスライドする伸張ストレッチが実行され、
前記伸張ストレッチの実行後に、
前記足首フレームが前記被施療者の足首から膝に向かう方向にスライドし、
前記第2リミットセンサが前記足首フレームのスライド位置の限界を認識した後は、前記中間フレームが前記足首フレームの進行方向と同一の方向にスライドする収縮ストレッチが実行されることを特徴とする、椅子式マッサージ機。
【請求項4】
前記被施療者の膝から足首に向かう方向及びその逆方向に関して、前記中間フレームの前記固定フレームに対するスライド可能長さは、前記足首フレームの前記中間フレームに対するスライド可能長さより長い、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の椅子式マッサージ機。
【請求項5】
前記オットマンは、
前記中間フレームに取り付けられ、前記オットマンが前記被施療者の下腿を収容するときに前記被施療者の脹脛に接触する脹脛接触部と、
前記足首フレームに取り付けられ、前記オットマンが前記被施療者の下腿を収容するときに前記被施療者の足裏に接触する足裏接触部と、をさらに含む、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の椅子式マッサージ機。
【請求項6】
前記オットマンは、
前記被施療者の脹脛が前記脹脛接触部に対して前記被施療者の膝から足首に向かう方向に移動することを抑制する脹脛抑制部と、
前記被施療者の足裏が前記足裏接触部に対して前記足裏接触部から離れる方向に移動することを抑制する足裏抑制部と、をさらに含み、
前記脹脛抑制部が前記被施療者の脹脛の移動を抑制し、前記足裏抑制部が前記被施療者の足裏の移動を抑制している状態で、前記第2駆動部は、前記足首フレームを前記中間フレームから離れる方向にスライドさせる、請求項5に記載の椅子式マッサージ機。
【請求項7】
前記オットマンは、前記被施療者の足裏が前記足裏接触部に対して前記足裏接触部から離れる方向に移動することを抑制する足裏抑制部をさらに含み、
前記椅子式マッサージ機は、前記被施療者の大腿部が前記座部に対して前記被施療者の大腿部の付け根から膝に向かう方向に移動することを抑制する大腿部抑制部をさらに備え、
前記大腿部抑制部が前記被施療者の大腿部の移動を抑制し、前記足裏抑制部が前記被施療者の足裏の移動を抑制している状態で、前記第2駆動部は、前記足首フレームを前記中間フレームから離れる方向にスライドさせる、請求項5に記載の椅子式マッサージ機。
【請求項8】
前記オットマンは、前記被施療者の足裏が前記足裏接触部に対して前記足裏接触部から離れる方向に移動することを抑制する足裏抑制部をさらに含み、
前記被施療者の大腿部の付け根から膝に向かう方向と前記被施療者の膝から足首に向かう方向とが交差するように前記オットマンの前記基台フレームに対する位置が調整され、前記足裏抑制部が前記被施療者の足裏の移動を抑制している状態で、前記第2駆動部は、前記足首フレームを前記中間フレームから離れる方向にスライドさせる、請求項5に記載の椅子式マッサージ機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オットマンを備える椅子式マッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、オットマンを備える椅子式マッサージ機が種々開発されている。例えば、特許文献1で開示されている椅子式マッサージ機は、被施療者に煩わしさを与えることなく、足支持部と脚支持部を被施療者の任意の位置に調整することができる構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-25628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1で開示されている椅子式マッサージ機は、脚支持部を支持する第一フレームと、足支持部を支持する第二フレームと、第一フレーム及び第二フレームを支持する第三フレームと、を備える構成である。
【0005】
特許文献1で開示されている椅子式マッサージ機は、第一フレーム及び第二フレームの両方が第三フレームによって支持される構成であるので、大柄な被施療者に十分に対応可能とするために脚支持部の位置調整幅と足支持部の位置調整幅をともに大きくすると、第三フレームが大型化するという問題を有する。
【0006】
第三フレームの大型化は、例えばオットマンのコスト上昇、重量増加等を招く。また、オットマンの重量が増加すれば、オットマンを回動させるための駆動機構のコストも上昇する。
【0007】
本発明は、上記の状況に鑑み、被施療者の脹脛に接触する部分及び被施療者の足裏に接触する部分の位置調整が可能であり、コンパクトな構造でそれらの位置調整幅が大きい椅子式マッサージ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書中に開示されている椅子式マッサージ機は、被施療者の臀部及び大腿部を支持する座部と、前記座部の下方に位置する基台フレームと、前記基台フレームに回動可能に取り付けられ、前記被施療者の下腿を収容するオットマンと、を備え、前記オットマンは、前記基台フレームに回動可能に取り付けられる固定フレームと、前記固定フレームにスライド可能に取り付けられる中間フレームと、前記中間フレームにスライド可能に取り付けられる足首フレームと、前記中間フレームを前記固定フレームに対して前記被施療者の膝から足首に向かう方向及びその逆方向にスライドさせる第1駆動部と、前記足首フレームを前記中間フレームに対して前記被施療者の膝から足首に向かう方向及びその逆方向にスライドさせる第2駆動部と、を含む構成(第1の構成)である。
【0009】
上記第1の構成の椅子式マッサージ機において、前記オットマンは、前記中間フレームに取り付けられ、前記オットマンが前記被施療者の下腿を収容するときに前記被施療者の脹脛に接触する脹脛接触部と、前記足首フレームに取り付けられ、前記オットマンが前記被施療者の下腿を収容するときに前記被施療者の足裏に接触する足裏接触部と、をさらに含む構成(第2の構成)にしてもよい。
【0010】
上記第2の構成の椅子式マッサージ機において、前記被施療者の膝から足首に向かう方向及びその逆方向に関して、前記中間フレームの前記固定フレームに対するスライド可能長さは、前記足首フレームの前記中間フレームに対するスライド可能長さより長い構成(第3の構成)にしてもよい。
【0011】
上記第2又は第3の構成の椅子式マッサージ機において、前記オットマンは、前記被施療者の脹脛が前記脹脛接触部に対して前記被施療者の膝から足首に向かう方向に移動することを抑制する脹脛抑制部と、前記被施療者の足裏が前記足裏接触部に対して前記足裏接触部から離れる方向に移動することを抑制する足裏抑制部と、をさらに含み、前記脹脛抑制部が前記被施療者の脹脛の移動を抑制し、前記足裏抑制部が前記被施療者の足裏の移動を抑制している状態で、前記第2駆動部は、前記足首フレームを前記中間フレームから離れる方向にスライドさせる構成(第4の構成)にしてもよい。
【0012】
上記第2又は第3の構成の椅子式マッサージ機において、前記オットマンは、前記被施療者の足裏が前記足裏接触部に対して前記足裏接触部から離れる方向に移動することを抑制する足裏抑制部をさらに含み、前記椅子式マッサージ機は、前記被施療者の大腿部が前記座部に対して前記被施療者の大腿部の付け根から膝に向かう方向に移動することを抑制する大腿部抑制部をさらに備え、前記大腿部抑制部が前記被施療者の大腿部の移動を抑制し、前記足裏抑制部が前記被施療者の足裏の移動を抑制している状態で、前記第2駆動部は、前記足首フレームを前記中間フレームから離れる方向にスライドさせる構成(第5の構成)にしてもよい。
【0013】
上記第2又は第3の構成の椅子式マッサージ機において、前記オットマンは、前記被施療者の足裏が前記足裏接触部に対して前記足裏接触部から離れる方向に移動することを抑制する足裏抑制部をさらに含み、前記被施療者の大腿部の付け根から膝に向かう方向と前記被施療者の膝から足首に向かう方向とが交差するように前記オットマンの前記基台フレームに対する位置が調整され、前記足裏抑制部が前記被施療者の足裏の移動を抑制している状態で、前記第2駆動部は、前記足首フレームを前記中間フレームから離れる方向にスライドさせる構成(第6の構成)にしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本明細書中に開示されている椅子式マッサージ機によれば、被施療者の脹脛に接触する部分及び被施療者の足裏に接触する部分の位置調整が可能であり、コンパクトな構造でそれらの位置調整幅を大きくできる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一実施例に係る椅子式マッサージ機の概略斜視図
図2】オットマンのフレーム等を示す斜視図
図3】オットマンのフレーム等を示す正面図
図4】オットマンを模式的に示す正面図
図5】座部及び腕施療部を模式的に示す正面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
図1は一実施例に係る椅子式マッサージ機100の前方斜視図である。なお、図1においては、後述する第1エアバッグA1及び第3エアバッグの一部は、他の部材によって隠れていないが、第1エアバッグA1及び第3エアバッグの図示は省略している。以下の説明において、椅子式マッサージ機100に着座した被施療者から見て前側(正面側)を「前側」といい、椅子式マッサージ機100に着座した被施療者から見て後側(背面側)を「後側」という。また、椅子式マッサージ機100に着座した被施療者から見て上側(頭側)を「上側」といい、椅子式マッサージ機100に着座した被施療者から見て下側(脚側)を「下側」という。また、椅子式マッサージ機100に着座した被施療者から見て右側を「右側」といい、椅子式マッサージ機100に着座した被施療者から見て左側を「左側」という。
【0018】
椅子式マッサージ機100は、座部200、背凭れ部300、基台部400、腕施療部500、操作部600、コード線700、スタンド800、及びオットマン900を備える。
【0019】
座部200は、被施療者の臀部及び大腿部を支持する。基台フレーム(図1において不図示)は、座部200の下方に位置する。
【0020】
背凭れ部300は、被施療者の肩、腰、及び背中を支持する。背凭れ部300は、左右方向に沿って延びるリクライニング回転軸回りに回動可能に、座部200の後端に取り付けられている。背凭れ部300は、被施療者の肩及び腰に接する面300Aに沿って延びるガイドレール300B及び300Cを内蔵している。背面用マッサージユニット(不図示)は、ガイドレール300B及び300Cによって案内されて背凭れ部300内で昇降する。なお、ガイドレール300B及び300Cを座部200の後部にまで延長し、背面用マッサージユニットが座部200及び背凭れ部300内で昇降するようにしてもよい。背面用マッサージユニットは、背面用施療子と、背面用施療子に揉み動作を行わせる揉み駆動機構と、背面用施療子にたたき動作を行わせるたたき駆動機構と、を備える。
【0021】
基台部400は、座部200の左右両側且つ座部200の下方に立設して設けられる。
【0022】
腕施療部500は、座部200の左右両側且つ座部200の上方に立設して設けられる。腕施療部500は、膨縮可能な膨縮袋を内蔵しており、当該膨縮袋によって被施療者の腕を支持しながら施療する。
【0023】
操作部600は、被施療者が施療パターンの選択や施療の強弱調節などを行うための入力装置である。操作部600はコード線700を介して座部200の下方に設けられる制御部(不図示)に接続される。制御部(不図示)は、操作部600から出力される信号に基づいて椅子式マッサージ機100の各部を制御する。
【0024】
スタンド800は、座部200の左側に設けられる腕施療部500に固定されている。操作部600はスタンド800に対して装脱着可能である。
【0025】
オットマン900は、被施療者の下腿を収容する。オットマン900は、基台フレーム(図1において不図示)に回動可能に取り付けられる。より詳細には、オットマン900は、左右方向に沿って延びる回転軸AX(図2及び図3参照)回りに回動可能に、基台フレーム(図1において不図示)に取り付けられる。オットマン900は、基台フレーム(図1において不図示)の前方に位置する。
【0026】
図2はオットマン900のフレーム等を示す斜視図であり、図3はオットマン900のフレーム等を示す正面図である。なお、図2では、基台フレームF0のオットマン900が取り付けられる部分の上端面を点線で図示している。
【0027】
オットマン900は、固定フレームF1、中間フレームF2、及び足首フレームF3を含む。
【0028】
固定フレームF1は、基台フレームF0に回動可能に取り付けられる。より詳細には、固定フレームF1は、左右方向に沿って延びる回転軸AX回りに回動可能に、基台フレームF0に取り付けられる。
【0029】
中間フレームF2は、固定フレームF1にスライド可能に取り付けられる。図2及び図3は、中間フレームF2が固定フレームF1に最も近づいている状態、言い換えると、中間フレームF2が固定フレームF1側に最も縮んでいる状態を図示している。
【0030】
足首フレームF3は、中間フレームF2にスライド可能に取り付けられる。図2及び図3は、足首フレームF3が中間フレームF2に最も近づいている状態、言い換えると、足首フレームF3が中間フレームF2側に最も縮んでいる状態を図示している。
【0031】
足首フレームF3には、被施療者の足裏の長手方向中央部を施療するローラR1が2つ搭載される。2つのローラR1は、左右方向に並ぶ。2つのローラR1のうち右側に配置されるローラR1は、被施療者の右足裏の長手方向中央部を施療する。2つのローラR1のうち左側に配置されるローラR1は、被施療者の左足裏の長手方向中央部を施療する。なお、足裏の長手方向中央部は、土踏まずとも呼ばれる。ローラR1は、ローラR1の径方向外側に突出する突出部を有する。
【0032】
足首フレームF3には、ローラR1が偏心して取り付けられるシャフトS1も搭載される。シャフトS1は、左右方向に沿って延びる。
【0033】
足首フレームF3には、シャフトS1を回転させる回転駆動機構も搭載される。当該回転駆動機構は、モータM3を含み、モータM3の回転駆動力をシャフトS1に伝達する。
【0034】
オットマン900は、第1駆動部D1及び第2駆動部D2をさらに含む。
【0035】
第1駆動部D1は、中間フレームF2を固定フレームF1に対して被施療者の膝から足首に向かう方向及びその逆方向にスライドさせる。第1駆動部D1の構成は特に限定されないが、本実施例ではモータM1を含む電動直動機構である。
【0036】
第2駆動部D2は、足首フレームF3を中間フレームF2に対して前記被施療者の膝から足首に向かう方向及びその逆方向にスライドさせる。第2駆動部D2の構成は特に限定されないが、本実施例ではモータM2を含む電動直動機構である。なお、第2駆動部D2の構成は、第1駆動部D1の構成と同様であってもよく、第1駆動部D1の構成と異なっていてもよい。
【0037】
オットマン900は、脹脛接触部C1及び足裏接触部C2をさらに含む。
【0038】
脹脛接触部C1は、オットマン900が被施療者の下腿を収容するときに被施療者の脹脛に接触する。本実施例では、脹脛接触部C1は、中間フレームF2に固定される例えば合成皮革、天然皮革等の外装カバーの一部である。脹脛接触部C1は、中間フレームF2に取り付けられる。したがって、中間フレームF2が固定フレームF1に対してスライドすることで、被施療者の脹脛に接触する部分である脹脛接触部C1の位置を調整することができる。これにより、被施療者が大柄な人であっても小柄な人であっても、脹脛接触部C1を適切な位置に調整することができる。
【0039】
足裏接触部C2は、オットマン900が被施療者の下腿を収容するときに被施療者の足裏に接触する。本実施例では、足裏接触部C2は、足首フレームF3に固定される例えば合成皮革、天然皮革等の外装カバーの一部である。足裏接触部C2は、足首フレームF3に取り付けられる。したがって、足首フレームF3が位置調整後の中間フレームF2に対してスライドすることで、被施療者の足裏に接触する部分である足裏接触部C2の位置を調整することができる。これにより、被施療者が大柄な人であっても小柄な人であっても、足裏接触部C2を適切な位置に調整することができる。
【0040】
オットマン900は、固定フレームF1が足首フレームF3を支持しておらず、固定フレームF1が中間フレームF2を支持し、中間フレームF2が足首フレームF3を支持する構造であるため、固定フレームF1をさほど大型化せずとも(固定フレームF1のスライド方向長さをさほど長くしなくても)、脹脛接触部C1の位置調整幅と足裏接触部C2の位置調整幅をともに大きくする。つまり、オットマン900は、コンパクトな構造で脹脛接触部C1の位置調整幅と足裏接触部C2の位置調整幅をともに大きくすることができる。脹脛接触部C1の位置調整及び足裏接触部C2の位置調整は、例えば、被施療者の足裏が足裏接触部C2に接触していることを検知するセンサ(例えば接触センサ、圧電センサなど)を足裏接触部C2に設けて、次のような手順で行うとよい。まず、第1駆動部D1が中間フレームF2を固定フレームF1から最大限離れた位置に移動させ尚且つ第2駆動部D2が足首フレームF3を中間フレームF2から最大限離れた位置に移動させる。次に、中間フレームF2が固定フレームF1から最大限離れている状態で第2駆動部D2が足首フレームF3を中間フレームF2に近づく方向に移動させ、上記センサによって被施療者の足裏が足裏接触部C2に接触していることが検知されたタイミングで第2駆動部D2が足首フレームF3の中間フレームF2に対する移動を停止させる。その後、固定フレームF1に対する足首フレームF3の位置が変動しないように、第1駆動部D1が中間フレームF2を固定フレームF1に近づく方向に移動させるとともに、中間フレームF2の固定フレームF1に対する移動量と足首フレームF3の中間フレームF2に対する移動量を同一にしながら第2駆動部D2が足首フレームF3を中間フレームF2から離れる方向に移動させる。最後に、脹脛接触部C1が適切な位置になったことを示す操作部600に対するユーザ操作等に基づいて、第1駆動部D1が中間フレームF2の固定フレームF1に対する移動を停止させ、第2駆動部D2が足首フレームF3の中間フレームF2に対する移動を停止させる。
【0041】
被施療者の膝から足首に向かう方向及びその逆方向に関して、中間フレームF2の固定フレームF1に対するスライド可能長さは、足首フレームF3の中間フレームF2に対するスライド可能長さより長いことが望ましい。すなわち、本実施例では、モータM1を含む電動直動機構の直動ストローク長は、モータM2を含む電動直動機構の直動ストローク長よりも長いことが望ましい。被施療者の体格に応じて中間フレームF2が適切な位置に調整された後であれば、中間フレームF2に対する足首フレームF3の適切な位置は被施療者の体格に応じてさほど変化しないからである。
【0042】
本実施例では、制御部(不図示)が第1駆動部D1及び第2駆動部D2を制御する。制御部(不図示)は、被施療者の識別情報(例えば氏名情報、呼び名情報等)と中間フレームF2の固定フレームF1に対するスライド位置情報及び足首フレームF3の中間フレームF2に対するスライド位置情報とを紐づけて不揮発的に記憶してもよい。脹脛接触部C1及び足裏接触部C2を適切な位置に調整してその調整内容を示す情報を被施療者の識別情報とともに制御部(不図示)に記憶させることで、次回以降、制御部(不図示)が記憶している情報に基づき、脹脛接触部C1及び足裏接触部C2を適切な位置に容易に移動させることができる。
【0043】
椅子式マッサージ機100は、被施療者の足首を伸ばす(被施療者の足首の底屈を行う)ストレッチ施療が可能である。以下、被施療者の足首を伸ばすストレッチ施療の具体例について説明する。
【0044】
オットマン900は、被施療者の脹脛が脹脛接触部C1に対して被施療者の膝から足首に向かう方向に移動することを抑制する脹脛抑制部1をさらに含む。
【0045】
本実施例では、脹脛抑制部1は、図4に示すように、第1~第4エアバッグA1~A4を含む。第1~第4エアバッグA1~A4及び後述する第5~第10エアバッグは、被施療者を施療する施療部としても利用することができる。なお、図4中の第1~第4エアバッグA1~A4は収縮状態で図示されている。第1エアバッグA1は、オットマン900が被施療者の下腿を収容するときに被施療者の右脹脛の右側に配置される。第2エアバッグA2は、オットマン900が被施療者の下腿を収容するときに被施療者の右脹脛の左側に配置される。第3エアバッグA3は、オットマン900が被施療者の下腿を収容するときに被施療者の左脹脛の右側に配置される。第4エアバッグA4は、オットマン900が被施療者の下腿を収容するときに被施療者の左脹脛の左側に配置される。
【0046】
第1エアバッグA1及び第2エアバッグA2が膨張状態になると、被施療者の右脹脛が左右両側から第1エアバッグA1及び第2エアバッグA2によって挟まれ、被施療者の右脹脛が脹脛接触部C1に対して被施療者の膝から足首に向かう方向に移動することが抑制される。なお、被施療者の左下腿を収容する第1収容空間と被施療者の右下腿を収容する第2収容空間とを仕切るための仕切り壁W1がオットマン900に設けられているので、第1エアバッグA1又は第2エアバッグA2のいずれか一方を設けない構成にしても、施療者の右脹脛が脹脛接触部C1に対して被施療者の膝から足首に向かう方向に移動することを抑制することができる。
【0047】
第3エアバッグA3及び第4エアバッグA4が膨張状態になると、被施療者の左脹脛が左右両側から第3エアバッグA3及び第4エアバッグA4によって挟まれ、被施療者の左脹脛が脹脛接触部C1に対して被施療者の膝から足首に向かう方向に移動することが抑制される。なお、被施療者の左下腿を収容する第1収容空間と被施療者の右下腿を収容する第2収容空間とを仕切るための仕切り壁W1がオットマン900に設けられているので、第3エアバッグA3又は第4エアバッグA4のいずれか一方を設けない構成にしても、施療者の左脹脛が脹脛接触部C1に対して被施療者の膝から足首に向かう方向に移動することを抑制することができる。
【0048】
オットマン900は、被施療者の足裏が足裏接触部C2に対して足裏接触部C2から離れる方向に移動することを抑制する足裏抑制部2をさらに含む。
【0049】
本実施例では、足裏抑制部2は、図4に示すように、第5~第8エアバッグA5~A8を含む。なお、図4中の第5~第8エアバッグA5~A8は収縮状態で図示されている。第5エアバッグA5は、オットマン900が被施療者の下腿を収容するときに被施療者の右足首の右側に配置される。第6エアバッグA6は、オットマン900が被施療者の下腿を収容するときに被施療者の右足首の左側に配置される。第7エアバッグA7は、オットマン900が被施療者の下腿を収容するときに被施療者の左足首の右側に配置される。第8エアバッグA8は、オットマン900が被施療者の下腿を収容するときに被施療者の左足首の左側に配置される。
【0050】
第5エアバッグA5及び第6エアバッグA6が膨張状態になると、第5エアバッグA5及び第6エアバッグA6が被施療者の右足の甲を足裏側に押さえて、被施療者の右足裏が足裏接触部C2に対して足裏接触部C2から離れる方向に移動することが抑制される。なお、第5エアバッグA5又は第6エアバッグA6のいずれか一方を設けない構成にしても、被施療者の右足裏が足裏接触部C2に対して足裏接触部C2から離れる方向に移動することを抑制することができる。
【0051】
第7エアバッグA7及び第8エアバッグA8が膨張状態になると、第7エアバッグA7及び第8エアバッグA8が被施療者の左足の甲を足裏側に押さえて、被施療者の左足裏が足裏接触部C2に対して足裏接触部C2から離れる方向に移動することが抑制される。なお、第7エアバッグA7又は第8エアバッグA8のいずれか一方を設けない構成にしても、被施療者の左足裏が足裏接触部C2に対して足裏接触部C2から離れる方向に移動することを抑制することができる。
【0052】
椅子式マッサージ機100は、被施療者の大腿部が座部200に対して被施療者の大腿部の付け根から膝に向かう方向に移動することを抑制する大腿部抑制部3をさらに備える。
【0053】
本実施例では、大腿部抑制部3は、図5に示すように、第9エアバッグ及び第10エアバッグ10を含む。なお、図5中の第9エアバッグA9及び第10エアバッグA10は収縮状態で図示されている。第9エアバッグA9は、被施療者が座部200に着座するときに被施療者の右大腿部の右側に配置される。第10エアバッグA10は、被施療者が座部200に着座するときに被施療者の左大腿部の左側に配置される。
【0054】
第9エアバッグA9及び第10エアバッグA10が膨張状態になると、被施療者の右大腿部及び左大腿部が左右両側から第9エアバッグA9及び第10エアバッグA10によって挟まれ、被施療者の右大腿部及び左大腿部が座部200に対して被施療者の大腿部の付け根から膝に向かう方向に移動することが抑制される。
【0055】
被施療者の足首を伸ばすストレッチ施療の第1具体例では、脹脛抑制部1が被施療者の脹脛の移動を抑制し、足裏抑制部2が被施療者の足裏の移動を抑制している状態で、第2駆動部D2は、足首フレームF3を中間フレームF2から離れる方向にスライドさせる。
【0056】
被施療者の足首を伸ばすストレッチ施療の第2具体例では、大腿部抑制部3が被施療者の大腿部の移動を抑制し、足裏抑制部2が被施療者の足裏の移動を抑制している状態で、第2駆動部D2は、足首フレームF3を中間フレームF2から離れる方向にスライドさせる。
【0057】
被施療者の足首を伸ばすストレッチ施療の第3具体例では、被施療者の大腿部の付け根から膝に向かう方向と被施療者の膝から足首に向かう方向とが交差するようにオットマン900の基台フレームF0に対する位置が調整され、足裏抑制部2が被施療者の足裏の移動を抑制している状態で、第2駆動部D2は、足首フレームF3を中間フレームF2から離れる方向にスライドさせる。この第3具体例では、被施療者の膝が曲がった状態になるようにオットマン900の基台フレームF0に対する位置が調整されるので、第2駆動部D2が足首フレームF3を中間フレームF2から離れる方向にスライドさせるときに、被施療者の膝が伸びることを座部200が抑制する。したがって、被施療者の膝が曲がった状態のままで、被施療者の足首を伸ばすことができる。
【0058】
椅子式マッサージ機100は、被施療者の足首を略平面である脹脛接触部C1の法線方向にストレッチする施療が可能である。以下、被施療者の足首ストレッチ施療の具体例について説明する。
【0059】
被施療者の足首ストレッチ施療の第1具体例では、脹脛抑制部1が被施療者の脹脛の移動を抑制している状態で、足首ストレッチ駆動部(図示せず)は、足首フレームF3を中間フレームF2に対して脹脛接触部C1の法線方向にスライドさせる。すなわち、脹脛を膝の裏から押す方向である。この方向は、オットマン900が初期位置では、前方向、オットマン900が回動して水平位置の場合は略上方向になる。なお、このとき、足裏抑制部2が被施療者の足裏の移動を抑制している状態であってもよく、足裏抑制部2が被施療者の足裏の移動を抑制していない状態であってもよい。
【0060】
被施療者の足首ストレッチ施療の第2具体例では、大腿部抑制部3が被施療者の大腿部の移動を抑制している状態で、足首ストレッチ駆動部(図示せず)は、足首フレームF3を中間フレームF2に対して、脹脛接触部C1の法線方向にスライドさせる。すなわち、脹脛を膝の裏から押す方向である。この方向は、オットマン900が初期位置では、前方向、オットマン900が回動して水平位置の場合は略上方向になる。なお、このとき、足裏抑制部2が被施療者の足裏の移動を抑制している状態であってもよく、足裏抑制部2が被施療者の足裏の移動を抑制していない状態であってもよい。
【0061】
椅子式マッサージ機100は、被施療者の脹脛を脛に向かう方向に押すストレッチ施療が可能である。以下、被施療者の脹脛を脛に向かう方向に押すストレッチ施療の具体例について説明する。
【0062】
被施療者の脹脛を脛に向かう方向に押すストレッチ施療の第1具体例では、大腿部抑制部3が被施療者の大腿部の移動を抑制し、脹脛抑制部1が被施療者の脹脛の移動を抑制している状態で、脹脛ストレッチ駆動部(図示せず)は、中間フレームF2を固定フレームF1に対して脹脛接触部C1の法線方向であって被施療者の脹脛から脛に向かう方向にスライドさせる。
【0063】
被施療者の脹脛を脛に向かう方向に押すストレッチ施療の第2具体例では、被施療者の大腿部の付け根から膝に向かう方向と被施療者の膝から足首に向かう方向とが交差するようにオットマン900の基台フレームF0に対する位置が調整され、脹脛抑制部1が被施療者の脹脛の移動を抑制している状態で、脹脛ストレッチ駆動部(図示せず)は、中間フレームF2を固定フレームF1に対して脹脛接触部C1の法線方向であって被施療者の脹脛から脛に向かう方向にスライドさせる。この第2具体例では、被施療者の膝が曲がった状態になるようにオットマン900の基台フレームF0に対する位置が調整されるので、脹脛ストレッチ駆動部(図示せず)が中間フレームF2を脹脛接触部C1の法線方向であって被施療者の脹脛から脛に向かう方向にスライドさせるときに、被施療者の膝が伸びることを座部200が抑制する。したがって、被施療者の膝が曲がった状態のままで、被施療者の脹脛を脛に向かう方向に押すことができる。
【0064】
椅子式マッサージ機100は、被施療者の脹脛を脛から脹脛に向かう方向に引くストレッチ施療が可能である。以下、被施療者の脹脛を脛から脹脛に向かう方向に引くストレッチ施療の具体例について説明する。
【0065】
被施療者の脹脛を脛から脹脛に向かう方向に引くストレッチ施療の第1具体例では、大腿部抑制部3が被施療者の大腿部の移動を抑制し、脹脛抑制部1が被施療者の脹脛の移動を抑制している状態で、脹脛ストレッチ駆動部(図示せず)は、中間フレームF2を固定フレームF1に対して脹脛接触部C1の法線方向であって被施療者の脛から脹脛に向かう方向にスライドさせる。
【0066】
(足首、脹脛ストレッチの使用方法)
椅子式マッサージ機100の操作部600に設けられるタッチパネル等には所定の施療コースを行える項目が配置されている。この項目を選択することで、例えば、脹脛(中間フレームF2)を前後にスライドする項目や、足首(足首フレームF3)を前後にスライドすることができる。
【0067】
上記のうち脹脛(中間フレームF2)を前方にスライドする項目を選択することで、オットマン900を回動して水平状態にした状態で、脹脛(中間フレームF2)が前方にスライドする。所定時間が経過し、脹脛(中間フレームF2)を前方にスライドする位置の限界値を認識するリミットセンサが脹脛(中間フレームF2)の前方スライド限界を認識すると、その後は足首(足首フレームF3)を前方向にスライドする。
【0068】
上記のうち脹脛(中間フレームF2)を後方にスライドする項目を選択することで、オットマン900を回動して水平状態にした状態で、脹脛(中間フレームF2)が後方にスライドする。所定時間が経過し、脹脛(中間フレームF2)を後方にスライドする位置の限界値を認識するリミットセンサが脹脛(中間フレームF2)の後方スライド限界を認識すると、その後は足首(足首フレームF3)を後方にスライドする。なお、脹脛(中間フレームF2)の後方スライド時にリミットセンサが後方スライドの限界を認識後、被施療者により被施療者の足首を蹴り足首(足首フレームF3)に逆方向の力を加えると、足首(足首フレームF3)も後方にスライドして収納動作をすることになる。
【0069】
上記のうち足首(足首フレームF3)を前方にスライドする項目を選択することで、オットマン900を回動して水平状態にした状態で、足首(足首フレームF3)が前方にスライドする。所定時間が経過し、足首(足首フレームF3)を前方にスライドする位置の限界値を認識するリミットセンサが足首(足首フレームF3)の前方スライド限界を認識すると、その後は脹脛(中間フレームF2)を前方向にスライドする。
【0070】
上記のうち足首(足首フレームF3)を後方にスライドする項目を選択することで、オットマン900を回動して水平状態にした状態で、足首(足首フレームF3)が後方にスライドする。所定時間が経過し、足首(足首フレームF3)を後方にスライドする位置の限界値を認識するリミットセンサが足首(足首フレームF3)の後方スライド限界を認識すると、その後は脹脛(中間フレームF2)を後方向にスライドする。
【0071】
さらに、脹脛自動コースを選択もしくは個別の脹脛ストレッチ項目を選択すると、オットマン900を回動して水平状態にした状態で、脹脛(中間フレームF2)、足首(足首フレームF3)の順に伸長ストレッチ(前方スライド)をする。上記伸長ストレッチ(前方スライド)の後、足首(足首フレームF3)、脹脛(中間フレームF2)の順に収縮ストレッチ(後方スライド)を行う。この収縮ストレッチ(後方スライド)の際には、足首(足首フレームF3)の後方スライドの際に被施療者の足裏に関する圧力や負荷をセンサが検知した場合、上記足裏の検知位置から足首(足首フレームF3)の後方スライドを停止し足裏位置を固定した状態で、脹脛(中間フレームF2)の後方スライドを継続する。
【0072】
上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
【0073】
例えば、オットマン900は被施療者の下腿を施療する施療部(ローラR1、第1~第10エアバッグA1~A10等)を備える構成であったが、施療部を備えない構成にオットマン900を変形しても構わない。
【0074】
さらに、かかとを起点に足首を回動させる機能を追加して足首の底屈や背屈ストレッチ効果を向上させることができる。
【符号の説明】
【0075】
1 脹脛抑制部
2 足裏抑制部
3 大腿部抑制部
100 椅子式マッサージ機
200 座部
900 オットマン
F0 基台フレーム
F1 固定フレーム
F2 中間フレーム
F3 足首フレーム
D1、D2 第1駆動部、第2駆動部
図1
図2
図3
図4
図5