(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/338 20060101AFI20240930BHJP
H01L 29/812 20060101ALI20240930BHJP
H01L 29/778 20060101ALI20240930BHJP
H01L 21/337 20060101ALI20240930BHJP
H01L 29/808 20060101ALI20240930BHJP
H01L 21/28 20060101ALI20240930BHJP
H01L 29/41 20060101ALI20240930BHJP
H01L 29/417 20060101ALI20240930BHJP
H01L 23/48 20060101ALI20240930BHJP
【FI】
H01L29/80 G
H01L29/80 U
H01L29/80 H
H01L29/80 C
H01L21/28 301B
H01L29/44 L
H01L29/50 J
H01L23/48 P
(21)【出願番号】P 2021529962
(86)(22)【出願日】2020-06-19
(86)【国際出願番号】 JP2020024238
(87)【国際公開番号】W WO2021002225
(87)【国際公開日】2021-01-07
【審査請求日】2023-02-06
(31)【優先権主張番号】P 2019122873
(32)【優先日】2019-07-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000116024
【氏名又は名称】ローム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【氏名又は名称】小淵 景太
(72)【発明者】
【氏名】阿久津 稔
【審査官】西村 治郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-082011(JP,A)
【文献】特開2018-056538(JP,A)
【文献】特開2015-216346(JP,A)
【文献】特開2018-113429(JP,A)
【文献】特開2013-222781(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/28
H01L 21/337
H01L 21/338
H01L 23/48
H01L 29/41
H01L 29/417
H01L 29/778
H01L 29/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
窒化物半導体からなる電子走行層と、厚さ方向において互いに反対側を向く素子主面および素子裏面と、前記素子主面に配置されたゲート電極、ソース電極、およびドレイン電極と、を有する半導体素子と、
前記ドレイン電極が接合されている第1リードと、
前記ソース電極が接合されている第2リードと、
前記第1リードに対して、前記第2リードとは反対側に配置されている第3リードと、
前記第2リードに接続し、かつ、前記素子裏面側に、前記厚さ方向視において前記半導体素子に重なるように配置されている接続リードと、
を備え、
前記接続リード
は、
金属板であり、スイッチングの対象である主電流が流れ
、
前記厚さ方向視において前記半導体素子に重なる第1板状部と、
前記第2リードと前記第1板状部とに接続する第2板状部と、
前記第3リードと前記第1板状部とに接続する第3板状部と、
を備えている、
半導体装置。
【請求項2】
前記第2板状部および前記第3板状部は、前記厚さ方向に平行である、請求項
1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記接続リードは、前記素子裏面に接触している、請求項1
または2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記半導体素子は、前記素子裏面に配置され、かつ、前記ソース電極と電気的に接続された裏面電極をさらに備え、
前記接続リードには、前記裏面電極が接合されている、請求項
3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記半導体素子を覆う封止樹脂をさらに備え、
前記接続リードの一部は、前記封止樹脂から露出している、請求項1ないし
4のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項6】
前記封止樹脂は、前記厚さ方向において互いに反対側を向く樹脂主面および樹脂裏面と、前記樹脂主面および前記樹脂裏面に繋がる樹脂側面とを有する、請求項
5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第2リードは、前記樹脂主面および前記樹脂裏面から露出していない、請求項
6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第1リードおよび前記第3リードの一部は、前記樹脂裏面から露出している、請求項
6または
7に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記第3リードは、前記第1リードとは反対側を向き、かつ、前記樹脂側面から露出する第3端面を備え、
前記第3端面と前記樹脂側面とは、互いに面一である、請求項
6ないし
8のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1リードに対して、前記第2リードと同じ側に配置され、かつ、前記ゲート電極が接合されている第4リードをさらに備えている、請求項
6ないし
9のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第4リードは、前記第1リードとは反対側を向き、かつ、前記樹脂側面から露出する第4端面を備え、
前記第4端面と前記樹脂側面とは、互いに面一である、請求項
10に記載の半導体装置。
【請求項12】
前記第1リードは、前記厚さ方向視において前記第2リード側に向かって延びる複数の第1延出部を備え、
前記第2リードは、前記厚さ方向視において前記第1リード側に向かって延び、かつ、前記複数の第1延出部の間に配置される第2延出部を備え、
前記半導体素子は、前記第1延出部および前記第2延出部によって支持されている、請求項
5ないし
11のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項13】
前記第2リードは、前記厚さ方向視において前記第1リード側に向かって延びる複数の第2延出部を備え、
前記第1リードは、前記厚さ方向視において前記第2リード側に向かって延び、かつ、前記複数の第2延出部の間に配置される第1延出部を備え、
前記半導体素子は、前記第1延出部および前記第2延出部によって支持されている、請求項
5ないし
11のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項14】
前記第1リードは、前記第1延出部を2個以上備えており、
前記第2リードは、前記第2延出部を2個以上備えており、
前記第1延出部と前記第2延出部とは、前記第1延出部が延びる方向と前記厚さ方向とに直交する方向において、交互に配置されている、請求項
12または
13に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記第1延出部および前記第2延出部は、前記封止樹脂に覆われている、請求項
12ないし
14のいずれかに記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
窒化ガリウム(GaN)などのIII-V族窒化物半導体(以下では、「窒化物半導体」と記載する場合がある)を用いたHEMT(High Electron Mobility Transistor:高電子移動度トランジスタ)である半導体素子が開発されている。HEMTをパッケージ化した半導体装置が、特許文献1に開示されている。
【0003】
当該半導体装置は、半導体素子が搭載され、ソース電極に導通したソース用リード、ドレイン電極に導通したドレイン用リード、ゲート電極に導通したゲート用リード、および、半導体素子と各リードを覆う封止樹脂を備えている。各リードの一部は、それぞれ封止樹脂から露出して、回路基板に実装するための端子になっている。当該半導体装置においては、スイッチングの対象である主電流が、ドレイン用リードから入力されてドレイン電極に流れ、HEMT内をドレイン電極からソース電極に流れ、ソース電極からソース用リードに流れて出力される。この電流経路の長さに応じて、インダクタンスが増加する。当該インダクタンスは、半導体装置のスイッチング性能に影響を及ぼす可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した事情に鑑み、本開示は、インダクタンスを低減できる半導体装置を提供することを一の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によって提供される半導体装置は、窒化物半導体からなる電子走行層と、厚さ方向において互いに反対側を向く素子主面および素子裏面と、前記素子主面に配置されたゲート電極、ソース電極、およびドレイン電極と、を有する半導体素子と、前記ドレイン電極が接合されている第1リードと、前記ソース電極が接合されている第2リードと、前記第2リードに接続し、かつ、前記素子裏面側に、前記厚さ方向視において前記半導体素子に重なるように配置されている接続リードとを備え、前記接続リードにはスイッチングの対象である主電流が流れる。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、主電流が第1リードから入力されてドレイン電極に流れ、半導体素子内をドレイン電極からソース電極に流れ、ソース電極から第2リードに流れ、第2リードから接続リードを流れる。ドレイン電極が第1リードに接合され、ソース電極が第2リードに接合されているので、ボンディングワイヤで接続された場合と比較して、インダクタンスは低減される。また、接続リードは、素子裏面側に半導体素子に重なるように配置されており、第1リードから第2リードまでの電流経路とは反対方向に主電流が流れる。第1リードから第2リードまでの電流経路を流れる主電流により発生する磁場と、接続リードを流れる主電流により発生する磁場とが打ち消し合うので、発生するインダクタンスは低減される。
【0008】
本開示のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態にかかる半導体装置を示す斜視図である。
【
図7】
図1のVII-VII線に沿う断面図である。
【
図10】第2実施形態にかかる半導体装置を示す断面図である。
【
図11】第3実施形態にかかる半導体装置を示す断面図である。
【
図12】第4実施形態にかかる半導体装置を示す断面図である。
【
図13】第5実施形態にかかる半導体装置を示す断面図である。
【
図14】第5実施形態にかかる半導体装置を示す正面図である。
【
図15】第6実施形態にかかる半導体装置を示す断面図である。
【
図16】第7実施形態にかかる半導体装置を示す平面図である。
【
図17】第7実施形態にかかる半導体装置を示す右側面図である。
【
図18】第8実施形態にかかる半導体装置を示す平面図である。
【
図19】第9実施形態にかかる半導体装置を示す平面図である。
【
図20】第10実施形態にかかる半導体装置を示す平面図である。
【
図21】第11実施形態にかかる半導体装置を示す底面図である。
【
図22】第12実施形態にかかる半導体装置を示す底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0011】
図1~
図9に基づき、本開示の第1実施形態にかかる半導体装置A1について説明する。半導体装置A1は、複数のリード1~5、接続リード6、半導体素子7、および封止樹脂8を備えている。
【0012】
図1は、半導体装置A1を示す斜視図である。
図2および
図3は、半導体装置A1を示す平面図である。
図2においては、理解の便宜上、封止樹脂8および接続リード6を透過して、封止樹脂8の外形を想像線(二点鎖線)で示している。
図3においては、さらに半導体素子7を透過している。
図4は、半導体装置A1を示す正面図である。
図5は、半導体装置A1を示す底面図である。
図6は、半導体装置A1を示す右側面図である。
図7は、
図1のVII-VII線に沿う断面図である。
図8は、半導体素子7を示す平面図である。
図9は、半導体素子7を示す模式的な断面図である。
【0013】
これらの図に示す半導体装置A1は、様々な機器の回路基板に表面実装される装置である。半導体装置A1の厚さ方向視の形状は矩形状である。説明の便宜上、半導体装置A1の厚さ方向をz方向とし、z方向に直交する半導体装置A1の一方の辺に沿う方向(
図2における左右方向)をx方向、z方向およびx方向に直交する方向(
図2における上下方向)をy方向とする。z方向が本開示の「厚さ方向」に相当する。半導体装置A1の大きさは特に限定されず、本実施形態においては、たとえばx方向寸法が1~10mm程度、y方向寸法が1~20mm程度、z方向寸法が0.3~3mm程度である。
【0014】
複数のリード1~5は、半導体素子7を支持するとともに、半導体素子7と導通している。リード1~5は、金属からなり、好ましくはCuおよびNiのいずれか、またはこれらの合金や42アロイなどからなる。本実施形態においては、リード1~5が、Cuからなる場合を例に説明する。リード1~5の厚さは、たとえば0.08~1mmであり、本実施形態においては0.5mm程度である。リード1~5は、たとえば、金属板にエッチング加工を施すことで形成されている。なお、リード1~5は、金属板に打ち抜き加工や折り曲げ加工等を施すことにより形成されてもよい。以降の説明においては、リード1~5を個別に説明する場合は、第1リード1、第2リード2、第3リード3、第4リード4、および第5リード5と記載する。なお、まとめて示す場合は、リード1~5のように記載する。
【0015】
図3に示すように、第1リード1は、半導体装置A1のy方向の略中央に配置され、x方向の全体に広がっている。第2リード2と第3リード3とは、y方向において、第1リード1を挟んで互いに反対側に、それぞれ第1リード1から離間して配置されている。第2リード2は、y方向の一方側(
図3においては下側)の端部であり、かつ、x方向の略中央に配置されている。第3リード3は、y方向の他方側(
図3においては上側)の端部に配置され、x方向の全体に広がっている。第4リード4および第5リード5は、y方向において、第1リード1に対して第2リード2と同じ側(
図3においては下側)に、それぞれ第1リード1から離間して配置されている。つまり、z方向視において、第3リード3と、第2リード2、第4リード4、および第5リード5とは、第1リード1を挟んで互いに反対側に配置されている。また、第4リード4および第5リード5は、x方向において、第2リード2を挟んで互いに反対側に、それぞれ第2リード2から離間して配置されている。第4リード4は、y方向の一方側の端部であり、かつ、x方向の一方側(
図3においては左側)の端部に配置されている。第5リード5は、y方向の一方側の端部であり、かつ、x方向の他方側(
図3においては右側)の端部に配置されている。第1リード1は、z方向視寸法が、他のリード2~5に比べて大きい。z方向視寸法は、第3リード3、第2リード2の順に小さくなり、第4リード4および第5リード5が同程度であって最小である。
【0016】
第1リード1は、端子部110、連結部120、および延出部130を備えている。
【0017】
端子部110は、z方向視において、x方向に長い矩形状である。端子部110は、端子部主面111および端子部裏面112を有する。端子部主面111および端子部裏面112は、z方向において互いに反対側を向いている。端子部主面111は、
図4、
図6および
図7の上方を向く面である。端子部主面111は、半導体素子7の一部が接合される面である。端子部裏面112は、
図4、
図6および
図7の下方を向く面である。端子部裏面112は、封止樹脂8から露出して、裏面端子になる。なお、端子部110は、端子部110の一部が端子部裏面112からz方向に凹んだ裏面側凹部を、たとえばハーフエッチング処理により形成されてもよい。
【0018】
連結部120は、端子部110に繋がっており、z方向視矩形状である。連結部120は、端子部110のx方向の一方端面に1個配置されている。また、連結部120は、端子部110のx方向の他方端面にも1個配置されている。つまり、連結部120は、合計2個配置されている。各連結部120は、連結部主面121、連結部裏面122、および連結部端面123を有する。連結部主面121および連結部裏面122は、z方向において互いに反対側を向いている。連結部主面121は、
図4、
図6および
図7の上方を向く面である。連結部主面121と端子部主面111とは、面一になっている。連結部裏面122は、
図4、
図6および
図7の下方を向く面である。連結部120の厚さ(z方向の寸法)は、端子部110の厚さの半分同程度である。連結部120は、たとえばハーフエッチング処理により形成される。連結部端面123は、連結部主面121および連結部裏面122を繋ぐ面であり、x方向外側を向いている。連結部端面123は、封止樹脂8から露出している(
図1および
図6参照)。
【0019】
延出部130は、端子部110に繋がっており、z方向視においてy方向に長い矩形状である。延出部130は、端子部110のy方向の一方端面(
図3における下方の端面)から、y方向に延びている。つまり、延出部130は、端子部110から第2リード2側に向かって延びている。本実施形態では、延出部130は、x方向に等間隔で並んで、3個配置されている。つまり、第1リード1は、z方向視において、全体として櫛歯状に形成されている。各延出部130は、延出部主面131および延出部裏面132を有する。延出部主面131および延出部裏面132は、z方向において互いに反対側を向いている。延出部主面131は、
図4、
図6および
図7の上方を向く面である。延出部主面131は、半導体素子7の一部が接合される面である。延出部主面131と端子部主面111とは、面一になっている。したがって、端子部主面111、連結部主面121、および延出部主面131は、面一の一体となった面になっている(
図3参照)。延出部裏面132は、
図4、
図6および
図7の下方を向く面である。延出部130の厚さ(z方向の寸法)は、端子部110の厚さの半分同程度である。延出部130は、たとえばハーフエッチング処理により形成される。延出部130は、全体が封止樹脂8に覆われており、封止樹脂8から露出していない。延出部130が、本開示の「第1延出部」に相当する。
【0020】
第2リード2は、支持部210および延出部230を備えている。
【0021】
支持部210は、z方向視において、x方向に長い矩形状である。支持部210は、支持部主面211、支持部裏面212、および支持部端面213を有する。支持部主面211および支持部裏面212は、z方向において互いに反対側を向いている。支持部主面211は、
図4、
図6および
図7の上方を向く面である。支持部主面211は、半導体素子7の一部が接合される面である。支持部裏面212は、
図4、
図6および
図7の下方を向く面である。支持部210の厚さ(z方向の寸法)は、第1リード1の端子部110の厚さの半分同程度である。支持部210は、たとえばハーフエッチング処理により形成される。支持部主面211および支持部裏面212は、封止樹脂8から露出していない。支持部端面213は、支持部主面211および支持部裏面212を繋ぐ面であり、y方向外側(
図3においては下側)を向いている。支持部端面213は、封止樹脂8から露出している(
図1および
図4参照)。
【0022】
延出部230は、支持部210に繋がっており、z方向視においてy方向に長い矩形状である。延出部230は、支持部210のy方向の他方端面(
図3における上方の端面)から、y方向に延びている。つまり、延出部230は、支持部210から第1リード1側に向かって延びている。本実施形態では、延出部230は、x方向に並んで2個配置されている。つまり、第2リード2は、z方向視において、全体として櫛歯状に形成されている。また、各延出部230は、第1リード1の延出部130の間に配置されている。つまり、延出部130と延出部230とは、x方向において交互に配置されている。各延出部230は、延出部主面231および延出部裏面232を有する。延出部主面231および延出部裏面232は、z方向において互いに反対側を向いている。延出部主面231は、
図4、
図6および
図7の上方を向く面である。延出部主面231は、半導体素子7の一部が接合される面である。延出部主面231と支持部主面211とは、面一になっている。延出部裏面232は、
図4、
図6および
図7の下方を向く面である。延出部裏面232と支持部裏面212とは、面一になっている。つまり、延出部230の厚さ(z方向の寸法)は、支持部210の厚さと同程度である。延出部230は、たとえばハーフエッチング処理により形成される。延出部230は、全体が封止樹脂8に覆われており、封止樹脂8から露出していない。延出部230が、本開示の「第2延出部」に相当する。
【0023】
第3リード3は、端子部310および連結部320を備えている。
【0024】
端子部310は、z方向視において、x方向に長い矩形状である。端子部310は、端子部主面311、端子部裏面312、および端子部端面313を有する。端子部主面311および端子部裏面312は、z方向において互いに反対側を向いている。端子部主面311は、
図4、
図6および
図7の上方を向く面である。端子部主面311は、半導体素子7の一部が接合される面である。端子部裏面312は、
図4、
図6および
図7の下方を向く面である。端子部裏面312は、封止樹脂8から露出して、裏面端子になる。端子部310の厚さ(z方向の寸法)は、第1リード1の端子部110の厚さと同程度である。なお、端子部310は、端子部310の一部が端子部裏面312からz方向に凹んだ裏面側凹部を、たとえばハーフエッチング処理により形成されてもよい。端子部端面313は、端子部主面311および端子部裏面312を繋ぐ面であり、y方向外側(
図3においては上側)、すなわち、第1リード1とは反対側を向いている。端子部端面313は、封止樹脂8から露出して端子になる。端子部端面313が、本開示の「第3端面」に相当する。
【0025】
連結部320は、端子部310に繋がっており、z方向視矩形状である。連結部320は、端子部310のx方向の一方端面に1個配置されている。また、連結部320は、端子部310のx方向の他方端面にも1個配置されている。つまり、連結部320は、合計2個配置されている。各連結部320は、連結部主面321、連結部裏面322、および連結部端面323を有する。連結部主面321および連結部裏面322は、z方向において互いに反対側を向いている。連結部主面321は、
図4、
図6および
図7の上方を向く面である。連結部主面321と端子部主面311とは、面一になっている。連結部裏面322は、
図4、
図6および
図7の下方を向く面である。連結部320の厚さ(z方向の寸法)は、端子部310の厚さの半分同程度である。連結部320は、たとえばハーフエッチング処理により形成される。連結部端面323は、連結部主面321および連結部裏面322を繋ぐ面であり、x方向外側を向いている。連結部端面323は、封止樹脂8から露出している(
図1および
図6参照)。
【0026】
第4リード4は、端子部410および連結部420を備えている。
【0027】
端子部410は、z方向視において、x方向に長い矩形状である。端子部410は、端子部主面411、端子部裏面412および端子部端面413を有する。端子部主面411および端子部裏面412は、z方向において互いに反対側を向いている。端子部主面411は、
図4、
図6および
図7の上方を向く面である。端子部主面411は、半導体素子7の一部が接合される面である。端子部裏面412は、
図4、
図6および
図7の下方を向く面である。端子部裏面412は、封止樹脂8から露出して、裏面端子になる。端子部410の厚さ(z方向の寸法)は、第1リード1の端子部110の厚さと同程度である。なお、端子部410は、端子部410の一部が端子部裏面412からz方向に凹んだ裏面側凹部を、たとえばハーフエッチング処理により形成されてもよい。端子部端面413は、端子部主面411および端子部裏面412を繋ぐ面であり、y方向外側(
図3においては下側)、すなわち、第1リード1とは反対側を向いている。端子部端面413は、封止樹脂8から露出して端子になる。端子部端面413が、本開示の「第4端面」に相当する。
【0028】
連結部420は、端子部410に繋がっており、z方向視においてx方向に長い矩形状である。連結部420は、端子部410のx方向の一方端面(
図3における左側の端面)に1個配置されている。連結部420は、連結部主面421、連結部裏面422、および連結部端面423を有する。連結部主面421および連結部裏面422は、z方向において互いに反対側を向いている。連結部主面421は、
図4、
図6および
図7の上方を向く面である。連結部主面421と端子部主面411とは、面一になっている。連結部裏面422は、
図4、
図6および
図7の下方を向く面である。連結部420の厚さ(z方向の寸法)は、端子部410の厚さの半分同程度である。連結部420は、たとえばハーフエッチング処理により形成される。連結部端面423は、連結部主面421および連結部裏面422を繋ぐ面であり、x方向外側を向いている。連結部端面423は、封止樹脂8から露出している。
【0029】
第5リード5は、端子部510および連結部520を備えている。
【0030】
端子部510は、z方向視において、x方向に長い矩形状である。端子部510は、端子部主面511、端子部裏面512および端子部端面513を有する。端子部主面511および端子部裏面512は、z方向において互いに反対側を向いている。端子部主面511は、
図4、
図6および
図7の上方を向く面である。端子部主面511は、半導体素子7の一部が接合される面である。端子部裏面512は、
図4、
図6および
図7の下方を向く面である。端子部裏面512は、封止樹脂8から露出して、裏面端子になる。端子部510の厚さ(z方向の寸法)は、第1リード1の端子部110の厚さと同程度である。なお、端子部510は、端子部510の一部が端子部裏面512からz方向に凹んだ裏面側凹部を、たとえばハーフエッチング処理により形成されてもよい。端子部端面513は、端子部主面511および端子部裏面512を繋ぐ面であり、y方向外側(
図3においては下側)を向いている。端子部端面513は、封止樹脂8から露出して端子になる。
【0031】
連結部520は、端子部510に繋がっており、z方向視においてx方向に長い矩形状である。連結部520は、端子部510のx方向の他方端面(
図3における右側の端面)に1個配置されている。連結部520は、連結部主面521、連結部裏面522、および連結部端面523を有する。連結部主面521および連結部裏面522は、z方向において互いに反対側を向いている。連結部主面521は、
図4、
図6および
図7の上方を向く面である。連結部主面521と端子部主面511とは、面一になっている。連結部裏面522は、
図4、
図6および
図7の下方を向く面である。連結部520の厚さ(z方向の寸法)は、端子部510の厚さの半分同程度である。連結部520は、たとえばハーフエッチング処理により形成される。連結部端面523は、連結部主面521および連結部裏面522を繋ぐ面であり、x方向外側を向いている。連結部端面523は、封止樹脂8から露出している(
図1および
図6参照)。
【0032】
半導体素子7は、半導体装置A1の電気的機能を発揮する要素である。半導体素子7は、窒化物半導体を用いた半導体素子であり、本実施形態では、窒化ガリウム(GaN)を用いたHEMTである。半導体素子7は、素子本体70、ドレイン電極71、ソース電極72、ゲート電極73,74、および裏面電極75を備えている。半導体素子7は、ゲート電極73,74に印加される電圧信号に応じて、ドレイン電極71からソース電極72に流れる主電流を、流れる状態と流れない状態とで切り替える。つまり、半導体素子7は、主電流のスイッチングを行う。
【0033】
素子本体70は、素子主面7aおよび素子裏面7bを備えている。
図4、
図6および
図7に示すように、素子主面7aおよび素子裏面7bは、z方向において互いに反対側を向いている。素子主面7aは、
図4、
図6および
図7の上方を向く面である。素子裏面7bは、
図4、
図6および
図7の下方を向く面である。また、素子本体70は、
図9に示すように、基板701、バッファ層702、第1窒化物半導体層703、第2窒化物半導体層704、第3窒化物半導体層705、保護膜706、配線709、および導電部707を備えている。配線709は、配線709a,709b,709cを含んでいる。
【0034】
基板701は、たとえば低抵抗のSi基板である。基板701の厚さ(z方向の寸法)は、250~400μm程度である。バッファ層702は、基板701上に形成された窒化物半導体膜の多層バッファ層によって構成されている。本実施形態では、バッファ層702は、基板701に接するAlN膜からなる第1バッファ層と、当該第1バッファ層に積層されたAlGaN膜からなる第2バッファ層とによって構成されている。第2バッファ層は、AlN膜とGaN膜が交互に多重積層された超格子構造などでもよい。第1窒化物半導体層703は、バッファ層702上にエピタキシャル成長により積層されたGaN層からなり、電子走行層を構成している。第2窒化物半導体層704は、第1窒化物半導体層703上にエピタキシャル成長により積層されたAlGaN層からなり、電子供給層を構成している。バッファ層702、第1窒化物半導体層703および第2窒化物半導体層704を合わせた厚さ(z方向の寸法)は、2μm程度であり、基板701の厚さに比べて薄い。第1窒化物半導体層703の第2窒化物半導体層704との界面に近い位置に発生する二次元電子ガス(2DEG:2 Dimensional Electron Gas)が通電経路に用いられる。
【0035】
第3窒化物半導体層705は、第2窒化物半導体層704上にエピタキシャル成長により積層されたp型GaN層からなる。第3窒化物半導体層705上に、配線709aが形成されている。保護膜706は、たとえばSiN膜からなり、第2窒化物半導体層704、第3窒化物半導体層705、配線709aを覆う。配線709aの一部は、保護膜706から露出して、ゲート電極73,74に接続している。ゲート電極73,74は、半導体素子7のゲート電極として機能する。保護膜706上には、配線709b,709cが形成されている。配線709b,709cは、互いに離間して配置され、それぞれの一部が保護膜706を貫通して第2窒化物半導体層704に接している。配線709bは、第3窒化物半導体層705および配線709aを覆うように形成され、ソース電極72に接続している。ソース電極72は半導体素子7のソース電極として機能する。配線709cは、配線709bに隣接して形成され、ドレイン電極71に接続している。ドレイン電極71は、半導体素子7のドレイン電極として機能する。
【0036】
図8に示すように、ドレイン電極71、ソース電極72、ゲート電極73、およびゲート電極74は、素子主面7aに配置されている。各電極71~74は、互いに離間しており、リード1~5の配置に応じて配置されている。ドレイン電極71は、素子主面7aのy方向の一方側(
図8における下側)に配置され、x方向の全体に広がっている。ドレイン電極71は、帯状部711および3個の延出部712を有する。帯状部711は、z方向視においてx方向に長い矩形状であり、素子主面7aのy方向の一方端に配置されている。各延出部712は、帯状部711のx方向における両端および中心からy方向にそれぞれ延び、z方向視においてy方向に長い矩形状である。ソース電極72は、素子主面7aのy方向の他方側(
図8における上側)で、x方向の中央に配置されている。ソース電極72は、帯状部721および2個の延出部722を有する。帯状部721は、z方向視においてx方向に長い矩形状であり、素子主面7aのy方向の他方端に配置されている。各延出部722は、帯状部721のx方向における両端からy方向にそれぞれ延び、z方向視においてy方向に長い矩形状である。各延出部722は、延出部712の間に配置されている。つまり、延出部712と延出部722とは、x方向において交互に配置されている。ゲート電極73は、素子主面7aのy方向の他方側で、x方向の一方側(
図8における左側)に配置されている。ゲート電極73は、z方向視においてx方向に長い矩形状である。ゲート電極74は、素子主面7aのy方向の他方側で、x方向の他方側(
図8における右側)に配置されている。ゲート電極74は、z方向視においてx方向に長い矩形状である。なお、各電極71~74の配置および形状は限定されず、リード1~5の配置および形状と連動して設計される。
【0037】
裏面電極75は、基板701の裏面(バッファ層702が形成される面とは反対側を向く面)に形成されており、素子裏面7bに配置されている。
【0038】
導電部707は、たとえばビアホールであり、第2窒化物半導体層704、第1窒化物半導体層703、およびバッファ層702を貫通して基板701まで達している。導電部707は、保護膜706を貫通した配線709bに接して導通しており、基板701を介して裏面電極75にも導通している。したがって、ソース電極72と裏面電極75とは導通して同電位になる。なお、導電部707は、基板701も貫通して裏面電極75まで達してもよい。また、後述するように、ソース電極72と裏面電極75とは、第2リード2および接続リード6を介して導通し、同電位になるので、半導体素子7は、導電部707を備えなくてもよい。
【0039】
半導体素子7は、第1リード1、第2リード2、第4リード4、および第5リード5にフリップチップボンディングされている。つまり、半導体素子7は、素子主面7aをリード1,2,4,5の各主面に向けて、図示しない導電性接合材を介して、リード1,2,4,5に接合されている。半導体素子7は、z方向視において、第1リード1の延出部130および第2リード2の延出部230に重なり、第1リード1の端子部110、第2リード2の支持部210、第4リード4の端子部410、および第5リード5の端子部510のそれぞれ一部ずつに重なるように配置されている。つまり、半導体素子7は、延出部130および延出部230と、端子部110、支持部210、端子部410、および端子部510のそれぞれ一部ずつとによって支持されている。
【0040】
ドレイン電極71は、第1リード1に接合されている。より具体的には、ドレイン電極71の帯状部711は第1リード1の端子部主面111に接合され、ドレイン電極71の各延出部712は、それぞれ、第1リード1の延出部主面131に接合されている。これにより、第1リード1は、半導体素子7のドレイン電極71に電気的に接続されて、半導体素子7のドレイン端子として機能する。ソース電極72は、第2リード2に接合されている。より具体的には、ソース電極72の帯状部721は第2リード2の支持部主面211に接合され、ソース電極72の各延出部722は、それぞれ、第2リード2の延出部主面231に接合されている。また、後述するように、第2リード2は、接続リード6によって第3リード3に電気的に接続されている。これにより、第3リード3は、半導体素子7のソース電極72に電気的に接続されて、半導体素子7のソース端子として機能する。ゲート電極73は、第4リード4の端子部主面411に接合されている。これにより、第4リード4は、半導体素子7のゲート電極73に電気的に接続され、半導体素子7のゲート端子として機能する。また、ゲート電極74は、第5リード5の端子部主面511に接合されている。これにより、第5リード5は、半導体素子7のゲート電極74に電気的に接続され、半導体素子7のゲート端子として機能する。
【0041】
接続リード6は、第2リード2と第3リード3とを電気的に接続し、主電流の電流経路となる部材である。接続リード6は、金属板からなり、好ましくはCuおよびNiのいずれか、またはこれらの合金や42アロイなどからなる。本実施形態においては、接続リード6が、Cuからなる場合を例に説明する。接続リード6の厚さは、たとえば0.08~1mmであり、本実施形態においては0.5mm程度である。接続リード6は、たとえば、金属板に打ち抜き加工および折り曲げ加工等を施すことにより形成されている。接続リード6は、第1板部61、第2板部62、および第3板部63を有する。
【0042】
図1に示すように、第1板部61は、略矩形板状であり、z方向に直交するように、半導体素子7の素子裏面7b側に配置されている。第1板部61は、z方向視において、一部が半導体素子7に重なっている。また、第1板部61は、z方向視において、第1リード1、第2リード2、および第3リード3に重なっている。半導体素子7は、z方向視において、第1板部61と、第1リード1および第2リード2とによって挟まれている。第1板部61は、第1板部主面61aおよび第1板部裏面61bを有する。第1板部主面61aおよび第1板部裏面61bは、z方向において互いに反対側を向いている。第1板部主面61aは、
図4、
図6および
図7の上方を向く面である。第1板部主面61aは、封止樹脂8から露出している。第1板部裏面61bは、
図4、
図6および
図7の下方を向く面である。第1板部裏面61bは、半導体素子7の素子裏面7bに接触しており、図示しない導電性接合材を介して素子裏面7bに接合されている。素子裏面7bに形成されている裏面電極75は、導電性接合材を介して第1板部裏面61bに接合されている。第1板部61は、y方向の各端部で、第2板部62および第3板部63に繋がっている。第1板部61の第2板部62と繋がる端部のx方向の寸法は第2板部62のx方向の寸法に一致し、第1板部61の第3板部63と繋がる端部のx方向の寸法は第3板部63のx方向の寸法に一致している。
【0043】
第2板部62は、略矩形板状であり、z方向およびx方向に平行になるように、半導体素子7のy方向の一方側(
図6および
図7においては左側)に配置されている。第2板部62のz方向の一方端(
図6および
図7における上方端)は、第1板部61に接続している。第1板部61と第2板部62とは直交している。第2板部62のz方向の他方端(
図6および
図7における下方端)は、図示しない導電性接合材を介して、第2リード2の支持部主面211に接続している。第2板部62と第2リード2とは直交している。第2板部62は、封止樹脂8に覆われており、樹脂側面83から露出していない。
【0044】
第3板部63は、略矩形板状であり、z方向およびx方向に平行になるように、半導体素子7のy方向の他方側(
図6および
図7においては右側)に配置されている。第3板部63のz方向の一方端(
図6および
図7における上方端)は、第1板部61に接続している。第1板部61と第3板部63とは直交している。第3板部63のz方向の他方端(
図6および
図7における下方端)は、図示しない導電性接合材を介して、第3リード3の端子部主面311に接続している。第3板部63と第3リード3とは直交している。第3板部63は、封止樹脂8に覆われており、樹脂側面83から露出していない。
【0045】
半導体素子7が導通状態のとき、半導体装置A1の内部には、
図7の破線矢印に示すように電流が流れる。すなわち、電流は、ドレイン端子である第1リード1から入力されて、第1リード1から半導体素子7のドレイン電極71に流れる。そして、電流は、半導体素子7の内部において、ドレイン電極71からソース電極72に流れる。半導体素子7の内部においては、電流はさまざまな方向に流れるが、各電流が打ち消し合って、総合的にみると、
図7の半導体素子7の内部に示す破線矢印の方向に流れる。ソース電極72から出力された電流は、第2リード2および接続リード6を流れ、ソース端子である第3リード3から出力される。
【0046】
封止樹脂8は、各リード1~5および接続リード6の一部ずつと、半導体素子7とを覆っている。封止樹脂8は、たとえば黒色のエポキシ樹脂からなる。
【0047】
封止樹脂8は、樹脂主面81、樹脂裏面82および樹脂側面83を有する。樹脂主面81と樹脂裏面82とは、z方向において互いに反対側を向いている。樹脂主面81は、
図4、
図6および
図7の上方を向く面であり、樹脂裏面82は、
図4、
図6および
図7の下方を向く面である。樹脂側面83は、樹脂主面81および樹脂裏面82を繋ぐ面であり、x方向またはy方向を向いている。
【0048】
本実施形態においては、第1リード1の連結部端面123と、第2リード2の支持部端面213と、第3リード3の端子部端面313および連結部端面323と、第4リード4の端子部端面413および連結部端面423と、第5リード5の端子部端面513および連結部端面523とが、封止樹脂8の樹脂側面83と互いに面一である。また、第1リード1の端子部裏面112と、第3リード3の端子部裏面312と、第4リード4の端子部裏面412と、第5リード5の端子部裏面512とが、封止樹脂8の樹脂裏面82と互いに面一である。また、接続リード6の第1板部主面61aが、封止樹脂8の樹脂主面81と互いに面一である。
【0049】
次に、半導体装置A1の製造方法の一例について、以下に説明する。
【0050】
まず、リードフレームを用意する。リードフレームは、各リード1~5となる板状の材料である。リードフレームのうち、第1リード1の連結部120および延出部130と、第2リード2の支持部210および延出部230と、第3リード3の連結部320と、第4リード4の連結部420と、第5リード5の連結部520となる領域は、たとえばハーフエッチング処理によって、他の領域より、厚さ(z方向の寸法)を薄く形成されている。本実施形態においては、リードフレームの母材は、Cuからなる。
【0051】
次いで、リードフレームの所定の位置に、半導体素子7を導電性接合材によって、フリップチップボンディングする。次いで、別途形成された接続リード6を、半導体素子7に跨るように配置し、導電性接合材によって、リードフレームのうち第2リード2および第3リード3になる領域と、半導体素子7の素子裏面7bとに接合する。
【0052】
次いで、樹脂材料を硬化させることにより、半導体素子7、リードフレームの一部、および接続リード6の一部を覆う封止樹脂を形成する。次いで、リードフレームおよび封止樹脂を、切断線に沿って切断する。これにより、半導体装置A1となる個片が形成される。以上の工程を経ることにより、上述した半導体装置A1が得られる。
【0053】
次に、半導体装置A1の作用効果について説明する。
【0054】
本実施形態によると、半導体素子7が導通状態のとき、スイッチングの対象である主電流は、ドレイン端子である第1リード1から入力されて、第1リード1から半導体素子7のドレイン電極71に流れ、半導体素子7の内部において、ドレイン電極71からソース電極72に流れる。そして、ソース電極72から出力された主電流は、第2リード2および接続リード6を流れ、ソース端子である第3リード3から出力される。半導体素子7はフリップチップボンディングされ、ドレイン電極71が第1リード1に接合され、ソース電極72が第2リード2に接合されている。したがって、ボンディングワイヤで接続された場合と比較して、電流経路が短縮されるので、インダクタンスは低減される。また、接続リード6は、第1板部61が半導体素子7の素子裏面7b側でz方向視において一部が半導体素子7に重なるように配置されており、第2リード2と第3リード3とに接続している。したがって、接続リード6には、第1リード1から第2リード2までの電流経路とは反対方向に主電流が流れる。第1リード1から第2リード2までの電流経路を流れる主電流により発生する磁場と、接続リード6を流れる主電流により発生する磁場とが打ち消し合うので、発生するインダクタンスは低減される。
【0055】
また、本実施形態によると、接続リード6の第1板部61は、第1板部裏面61bが半導体素子7の素子裏面7bに接合されており、第1板部主面61aが封止樹脂8から露出している。つまり、第1板部61は、半導体素子7から発生する熱を放熱する放熱板として機能する。これにより、半導体素子7の温度上昇が抑制される。また、接続リード6は、半導体素子7から発生するノイズの遮蔽板としても機能する。これにより、半導体装置A1から放射されるノイズは低減される。
【0056】
また、本実施形態によると、第1リード1が延出部130を備え、第2リード2が延出部230を備えている。これにより、半導体素子7は適切に支持され、ドレイン電極71と第1リード1、および、ソース電極72と第2リード2の導通がより確実に行われる。また、延出部130および延出部230は、樹脂裏面82から露出していない。これにより、半導体装置A1を実装するときに、はんだペーストによって延出部130と延出部230とが繋がることがなく、第1リード1と第2リード2との短絡が防止される。
【0057】
なお、本実施形態では、半導体素子7がHEMTである場合について説明したが、これに限られない。半導体素子7は、ドレイン電極71とソース電極72とが同じ面に配置され、半導体素子7の内部をz方向に直交する方向に主電流が流れるものであればよい。
【0058】
また、本実施形態では、第1板部裏面61bが半導体素子7の素子裏面7bに接合されている場合について説明したが、これに限られない。第1板部裏面61bは、素子裏面7bに接合されていなくてもよいし、素子裏面7bとの間に封止樹脂8が充填されていてもよい。
【0059】
図10に基づき、本開示の第2実施形態にかかる半導体装置A2について説明する。
図10において、先述した半導体装置A1と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0060】
図10は、半導体装置A2を示す断面図であり、第1実施形態における
図7に対応する図である。
【0061】
本実施形態にかかる半導体装置A2は、接続リード6の形状が半導体装置A1と異なる。第2実施形態にかかる接続リード6は、第2板部62および第3板部63が、z方向に対して傾斜している。
【0062】
本実施形態においても、半導体素子7がフリップチップボンディングされているので、インダクタンスは低減される。また、接続リード6には、第1リード1から第2リード2までの電流経路とは反対方向に主電流が流れるので、発生する磁場が打ち消し合って、発生するインダクタンスは低減される。したがって、本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0063】
図11に基づき、本開示の第3実施形態にかかる半導体装置A3について説明する。
図11において、先述した半導体装置A1と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0064】
図11は、半導体装置A3を示す断面図であり、第1実施形態における
図7に対応する図である。
【0065】
本実施形態にかかる半導体装置A3は、第1板部主面61aが封止樹脂8の樹脂主面81から露出しない点で、半導体装置A1と異なる。第3実施形態にかかる接続リード6は、全体が封止樹脂8によって覆われている。
【0066】
本実施形態においても、半導体素子7がフリップチップボンディングされているので、インダクタンスは低減される。また、接続リード6には、第1リード1から第2リード2までの電流経路とは反対方向に主電流が流れるので、発生する磁場が打ち消し合って、発生するインダクタンスは低減される。また、接続リード6は半導体素子7から発生するノイズの遮蔽板として機能するので、半導体装置A1から放射されるノイズは低減される。
【0067】
図12に基づき、本開示の第4実施形態にかかる半導体装置A4について説明する。
図12において、先述した半導体装置A1と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0068】
図12は、半導体装置A4を示す断面図であり、第1実施形態における
図7に対応する図である。
【0069】
本実施形態にかかる半導体装置A4は、接続リード6の第2板部62および第3板部63が樹脂側面83から露出している点で、半導体装置A1と異なる。
【0070】
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、本実施形態によると、接続リード6の第2板部62および第3板部63も樹脂側面83から露出しているので、放熱性がさらに向上する。
【0071】
図13および
図14に基づき、本開示の第5実施形態にかかる半導体装置A5について説明する。
図13および
図14において、先述した半導体装置A1と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0072】
図13は、半導体装置A5を示す断面図であり、第1実施形態における
図7に対応する図である。
図14は、半導体装置A5を示す正面図であり、第1実施形態における
図4に対応する図である。
【0073】
本実施形態にかかる半導体装置A5は、接続リード6と第2リード2および第3リード3との接続方法が異なる点で、半導体装置A1と異なる。
【0074】
第5実施形態にかかる接続リード6は、第2板部62および第3板部63を備えておらず、第1板部61だけである。接続リード6と第2リード2および第3リード3とは、それぞれ2個の柱状部65によって接続されている。柱状部65は、接続リード6と第2リード2および第3リード3とを接続する導電体である。本実施形態では、柱状部65は、z方向に直交する断面が矩形の角柱形状である。なお、柱状部65の形状は限定されず、たとえば円柱形状などであってもよい。柱状部65のz方向の一方端(
図13および
図14における上方端)は、図示しない導電性接合材を介して、第1板部61に接続している。柱状部65のz方向の他方端(
図13および
図14における下方端)は、図示しない導電性接合材を介して、第2リード2の支持部主面211または第3リード3の端子部主面311に接続している。本実施形態では、柱状部65は、たとえばCuからなる。なお、柱状部65の材料や形成方法、形状、個数は限定されない。
【0075】
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。なお、本実施形態においては、接続リード6と第2リード2および第3リード3とが柱状部65によって接続される場合ついて説明したが、これに限られない。接続リード6と第2リード2および第3リード3とは、たとえばボンディングワイヤなどのその他の導電部材によって接続されてもよい。
【0076】
図15に基づき、本開示の第6実施形態にかかる半導体装置A6について説明する。
図15において、先述した半導体装置A1と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0077】
図15は、半導体装置A6を示す断面図であり、第1実施形態における
図7に対応する図である。
【0078】
本実施形態にかかる半導体装置A6は、ソース端子がドレイン端子(第1リード1)とは反対側を向く面に配置されている点で、半導体装置A1と異なる。
【0079】
第6実施形態にかかる半導体装置A6は、第2リード2を備えていない。また、第6実施形態にかかる接続リード6は、第3板部63を備えていない。接続リード6の第1板部61は、第1板部主面61aからz方向に突出した突出面61cを備えている。第1板部主面61aは、封止樹脂8によって覆われている。一方、突出面61cは封止樹脂8から露出し、樹脂主面81と互いに面一になっている。封止樹脂8から露出した突出面61cが、ソース端子になる。
【0080】
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施形態によると、第2リード2が配置されていないので、y方向の寸法を小さくすることができる。
【0081】
図16および
図17に基づき、本開示の第7実施形態にかかる半導体装置A7について説明する。
図16および
図17において、先述した半導体装置A1と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0082】
図16は、半導体装置A7を示す平面図であり、第1実施形態における
図3に対応する図である。
図16においては、理解の便宜上、封止樹脂8、接続リード6、および半導体素子7を透過して、封止樹脂8の外形を想像線(二点鎖線)で示している。
図17は、半導体装置A7を示す右側面図であり、第1実施形態における
図6に対応する図である。
【0083】
本実施形態にかかる半導体装置A7は、ゲート端子(第4リード4および第5リード5)とソース端子(第3リード3)の形状が、半導体装置A1と異なる。
【0084】
第7実施形態にかかる第3リード3は、端子部端面313からy方向に突出する突出部314を備えている。突出部314は、z方向視においてx方向に長い矩形状である。突出部314は、端子部310のy方向外側を向く端面に、x方向に等間隔で並んで4個配置されている。なお、突出部314の個数は限定されない。
【0085】
また、第7実施形態においては、第4リード4の端子部端面413および第5リード5の端子部端面513が、樹脂側面83と面一ではなく、樹脂側面83から突出している。
【0086】
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。なお、第4リード4の端子部端面413および第5リード5の端子部端面513は、樹脂側面83から凹んでいてもよい。また、これらの各端面は、平坦であってもよいし、湾曲していてもよいし、凹凸が形成されていてもよい。また、これらの各端面の形状も限定されない。また、第3リード3の端子部端面313が樹脂側面83に覆われ、突出部314が樹脂側面83から露出してもよい。また、第3リード3が突出部314を備えず、端子部端面313が樹脂側面83に覆われてもよい。
【0087】
図18に基づき、本開示の第8実施形態にかかる半導体装置A8について説明する。
図18において、先述した半導体装置A1と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0088】
図18は、半導体装置A8を示す平面図であり、第1実施形態における
図2に対応する図である。
図18においては、理解の便宜上、封止樹脂8および接続リード6を透過して、封止樹脂8の外形を想像線(二点鎖線)で示している。
【0089】
本実施形態にかかる半導体装置A8は、半導体素子7のドレイン電極71およびソース電極72の形状と、第1リード1および第2リード2の形状とが、半導体装置A1と異なる。
【0090】
第8実施形態においては、第1リード1が延出部130を2個備え、第2リード2が延出部230を1個備えている。また、ドレイン電極71は延出部712を2個備え、ソース電極72は延出部722を1個備えている。
【0091】
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。なお、第1リード1の延出部130の数、および、第2リード2の延出部230の数は限定されない。たとえば、延出部130が1個で、延出部230が2個であってもよい。ドレイン電極71の形状(延出部712の数も含む)およびソース電極72の形状(延出部722の数も含む)は、それぞれ、第1リード1の延出部130および第2リード2の延出部230の数および配置に応じて設計される。
【0092】
図19に基づき、本開示の第9実施形態にかかる半導体装置A9について説明する。
図19において、先述した半導体装置A1と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0093】
図19は、半導体装置A9を示す平面図であり、第1実施形態における
図2に対応する図である。
図19においては、理解の便宜上、封止樹脂8および接続リード6を透過して、封止樹脂8の外形を想像線(二点鎖線)で示している。
【0094】
本実施形態にかかる半導体装置A9は、半導体素子7のドレイン電極71およびソース電極72の形状と、第1リード1および第2リード2の形状とが、半導体装置A1と異なる。
【0095】
第9実施形態においては、第1リード1が延出部130を備えておらず、第2リード2が延出部230を備えていない。また、ドレイン電極71は延出部712を備えておらず、ソース電極72は延出部722を備えていない。つまり、半導体素子7は、第1リード1の端子部110の一部、第2リード2の支持部210の一部、第4リード4の端子部410の一部、および第5リード5の端子部510の一部だけで支持されている。また、ドレイン電極71は、帯状部711だけで第1リード1の端子部主面111に接合され、ソース電極72は、帯状部721だけで第2リード2の支持部主面211に接合されている。
【0096】
本実施形態においても、半導体素子7がフリップチップボンディングされているので、インダクタンスは低減される。また、接続リード6には、第1リード1から第2リード2までの電流経路とは反対方向に主電流が流れるので、発生する磁場が打ち消し合って、発生するインダクタンスは低減される。また、接続リード6は半導体素子7から発生する熱を放熱する放熱板として機能するので、半導体素子7の温度上昇が抑制される。また、接続リード6は半導体素子7から発生するノイズの遮蔽板として機能するので、半導体装置A1から放射されるノイズは低減される。
【0097】
図20に基づき、本開示の第10実施形態にかかる半導体装置A10について説明する 。
図20において、先述した半導体装置A1と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0098】
図20は、半導体装置A10を示す平面図であり、第1実施形態における
図2に対応する図である。
図20においては、理解の便宜上、封止樹脂8および接続リード6を透過して、封止樹脂8の外形を想像線(二点鎖線)で示している。
【0099】
本実施形態にかかる半導体装置A10は、半導体素子7のドレイン電極71およびソース電極72の形状が、半導体装置A1と異なる。
【0100】
第10実施形態においては、ドレイン電極71は帯状部711を備えておらず、ソース電極72は帯状部721を備えていない。つまり、ドレイン電極71は、延出部712だけで第1リード1の延出部主面131および端子部主面111に接合され、ソース電極72は、延出部722だけで第2リード2の延出部主面231および支持部主面211に接合されている。
【0101】
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0102】
図21に基づき、本開示の第11実施形態にかかる半導体装置A11について説明する。
図21において、先述した半導体装置A1と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0103】
図21は、半導体装置A11を示す底面図であり、第1実施形態における
図5に対応する図である。
【0104】
本実施形態にかかる半導体装置A11は、第2リード2の支持部裏面212が封止樹脂8の樹脂裏面82から露出し、支持部裏面212と樹脂裏面82とが互いに面一である点で、半導体装置A1と異なる。なお、半導体装置A11が回路基板に表面実装される際に、第2リード2は、ソース端子として回路基板の配線に接合されない。
【0105】
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0106】
図22に基づき、本開示の第12実施形態にかかる半導体装置A12について説明する。
図22において、先述した半導体装置A1と同一または類似の要素には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0107】
図22は、半導体装置A12を示す底面図であり、第1実施形態における
図5に対応する図である。
【0108】
本実施形態にかかる半導体装置A12は、第1リード1の延出部裏面132が封止樹脂8の樹脂裏面82から露出し、延出部裏面132と樹脂裏面82とが互いに面一である点で、半導体装置A1と異なる。なお、第2リード2の延出部裏面232は樹脂裏面82から露出しないので、半導体装置A12が回路基板に表面実装される際に、はんだペーストによって延出部130と延出部230とが繋がることがなく、第1リード1と第2リード2との短絡が防止される。
【0109】
本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。また、本実施形態によると、延出部裏面132が樹脂裏面82から露出しているので、半導体装置A12が回路基板に表面実装された場合に、延出部裏面132を介して放熱することができる。したがって、放熱性がさらに向上する。なお、本実施形態では、第1リード1の延出部裏面132が樹脂裏面82から露出し、第2リード2の延出部裏面232が樹脂裏面82から露出しない場合について説明したが、第2リード2の延出部裏面232が樹脂裏面82から露出し、第1リード1の延出部裏面132が樹脂裏面82から露出しない場合も同様である。
【0110】
本開示にかかる半導体装置は、先述した実施形態に限定されるものではない。本開示にかかる半導体装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【0111】
〔付記1〕
窒化物半導体からなる電子走行層と、厚さ方向において互いに反対側を向く素子主面および素子裏面と、前記素子主面に配置されたゲート電極、ソース電極、およびドレイン電極と、を有する半導体素子と、
前記ドレイン電極が接合されている第1リードと、
前記ソース電極が接合されている第2リードと、
前記第2リードに接続し、かつ、前記素子裏面側に、前記厚さ方向視において前記半導体素子に重なるように配置されている接続リードと、
を備え、
前記接続リードにはスイッチングの対象である主電流が流れる、
半導体装置。
〔付記2〕
前記接続リードは、前記素子裏面に接触している、付記1に記載の半導体装置。
〔付記3〕
前記半導体素子は、前記素子裏面に配置され、かつ、前記ソース電極と電気的に接続された裏面電極をさらに備え、
前記接続リードには、前記裏面電極が接合されている、付記2に記載の半導体装置。
〔付記4〕
前記半導体素子を覆う封止樹脂をさらに備え、
前記接続リードの一部は、前記封止樹脂から露出している、付記1ないし3のいずれかに記載の半導体装置。
〔付記5〕
前記封止樹脂は、前記厚さ方向において互いに反対側を向く樹脂主面および樹脂裏面と、前記樹脂主面および前記樹脂裏面に繋がる樹脂側面とを有する、付記4に記載の半導体装置。
〔付記6〕
前記第2リードは、前記樹脂主面および前記樹脂裏面から露出していない、付記5に記載の半導体装置。
〔付記7〕
前記接続リードは、金属板である、付記5または6に記載の半導体装置。
〔付記8〕
前記接続リードは、前記厚さ方向視において前記半導体素子に重なる第1板状部と、
前記第2リードと前記第1板状部とに接続する第2板状部と、
を備えている、付記7に記載の半導体装置。
〔付記9〕
前記第1リードに対して、前記第2リードとは反対側に配置されている第3リードをさらに備え、
前記接続リードは、前記第3リードと前記第1板状部とに接続する第3板状部をさらに備えている、付記8に記載の半導体装置。
〔付記10〕
前記第2板状部および前記第3板状部は、前記厚さ方向に平行である、付記9に記載の半導体装置。
〔付記11〕
前記第1リードおよび前記第3リードの一部は、前記樹脂裏面から露出している、付記9または10に記載の半導体装置。
〔付記12〕
前記第3リードは、前記第1リードとは反対側を向き、かつ、前記樹脂側面から露出する第3端面を備え、
前記第3端面と前記樹脂側面とは、互いに面一である、付記9ないし11のいずれかに記載の半導体装置。
〔付記13〕
前記第1リードに対して、前記第2リードと同じ側に配置され、かつ、前記ゲート電極が接合されている第4リードをさらに備えている、付記5ないし12のいずれかに記載の半導体装置。
〔付記14〕
前記第4リードは、前記第1リードとは反対側を向き、かつ、前記樹脂側面から露出する第4端面を備え、
前記第4端面と前記樹脂側面とは、互いに面一である、付記13に記載の半導体装置。
〔付記15〕
前記第1リードは、前記厚さ方向視において前記第2リード側に向かって延びる複数の第1延出部を備え、
前記第2リードは、前記厚さ方向視において前記第1リード側に向かって延び、かつ、前記複数の第1延出部の間に配置される第2延出部を備え、
前記半導体素子は、前記第1延出部および前記第2延出部によって支持されている、付記4ないし14のいずれかに記載の半導体装置。
〔付記16〕
前記第2リードは、前記厚さ方向視において前記第1リード側に向かって延びる複数の第2延出部を備え、
前記第1リードは、前記厚さ方向視において前記第2リード側に向かって延び、かつ、前記複数の第2延出部の間に配置される第1延出部を備え、
前記半導体素子は、前記第1延出部および前記第2延出部によって支持されている、付記4ないし14のいずれかに記載の半導体装置。
〔付記17〕
前記第1リードは、前記第1延出部を2個以上備えており、
前記第2リードは、前記第2延出部を2個以上備えており、
前記第1延出部と前記第2延出部とは、前記第1延出部が延びる方向と前記厚さ方向とに直交する方向において、交互に配置されている、付記15または16に記載の半導体装置。
〔付記18〕
前記第1延出部および前記第2延出部は、前記封止樹脂に覆われている、付記15ないし17のいずれかに記載の半導体装置。
【符号の説明】
【0112】
A1~A12:半導体装置
1 :第1リード
110 :端子部
111 :端子部主面
112 :端子部裏面
120 :連結部
121 :連結部主面
122 :連結部裏面
123 :連結部端面
130 :延出部
131 :延出部主面
132 :延出部裏面
2 :第2リード
210 :支持部
211 :支持部主面
212 :支持部裏面
213 :支持部端面
230 :延出部
231 :延出部主面
232 :延出部裏面
3 :第3リード
310 :端子部
311 :端子部主面
312 :端子部裏面
313 :端子部端面
314 :突出部
320 :連結部
321 :連結部主面
322 :連結部裏面
323 :連結部端面
4 :第4リード
410 :端子部
411 :端子部主面
412 :端子部裏面
413 :端子部端面
420 :連結部
421 :連結部主面
422 :連結部裏面
423 :連結部端面
5 :第5リード
510 :端子部
511 :端子部主面
512 :端子部裏面
513 :端子部端面
520 :連結部
521 :連結部主面
522 :連結部裏面
523 :連結部端面
6 :接続リード
61 :第1板部
61a :第1板部主面
61b :第1板部裏面
61c :突出面
62 :第2板部
63 :第3板部
65 :柱状部
7 :半導体素子
71 :ドレイン電極
711 :帯状部
712 :延出部
72 :ソース電極
721 :帯状部
722 :延出部
73,74:ゲート電極
75 :裏面電極
70 :素子本体
7a :素子主面
7b :素子裏面
701 :基板
702 :バッファ層
703 :第1窒化物半導体層
704 :第2窒化物半導体層
705 :第3窒化物半導体層
706 :保護膜
707 :導電部
709,709a~709c:配線
8 :封止樹脂
81 :樹脂主面
82 :樹脂裏面
83 :樹脂側面