(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】ねじ状ターゲティング器具、システム、および使用方法
(51)【国際特許分類】
A61B 17/17 20060101AFI20240930BHJP
【FI】
A61B17/17
(21)【出願番号】P 2021547586
(86)(22)【出願日】2020-02-13
(86)【国際出願番号】 US2020018129
(87)【国際公開番号】W WO2020168092
(87)【国際公開日】2020-08-20
【審査請求日】2023-02-03
(32)【優先日】2019-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521358121
【氏名又は名称】パラゴン28・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】PARAGON 28, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【氏名又は名称】徳山 英浩
(72)【発明者】
【氏名】ドゲ,ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】ダコスタ,アルバート
(72)【発明者】
【氏名】バームズ,フランシス ディ
(72)【発明者】
【氏名】レイモンド,スパンキー
(72)【発明者】
【氏名】ブリンカー,ローラ ザグロキー
【審査官】木村 立人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/157170(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2008/0188852(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0280069(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/00―17/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガイドアームと、
前記ガイドアームに結合したガイドチューブと、
前記ガイドアームの端部に移動可能に係合したガイドピンと
を備え、
前記ガイドアームは、
第1端部と第2端部との間に延びた本体と、
前記本体の前記第1端部に係合した係合部と
を備え、
前記係合部は、前記ガイドアームの長手方向に沿って延びた貫通孔と、前記貫通孔を通って延びたねじを有し、
前記ガイドチューブは、
前記ガイドアームの前記ねじに係合するねじ状部と、
前記ねじ状部の第1端部に結合し、前記ねじ状部から離れて延びた本体と、
前記ねじ状部の第2端部に結合するヘッドと、
前記ガイドチューブの前記ヘッド、前記ねじ状部、および前記ガイドチューブの前記本体を通って、前記ガイドチューブの長手方向に沿って延びた貫通孔と
を備える、ターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項2】
前記ガイドアームは、
前記ガイドアームの本体から前記ガイドアームの第2端部に向けて下方向に延びた傾斜部分と、
前記ガイドアームの第1端部に設けられ、前記ガイドアームの本体から垂直方向に延びた幅広部分と
を更に備える、請求項
1に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項3】
前記幅広部分の貫通孔は、前記ガイドチューブを受け入れる、請求項
2に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項4】
前記ガイドアームの第2端部は、
前記ガイドアームの本体と対向する前記傾斜部分の端部に配置されたハウジング要素と、
第1側で前記ハウジング要素から離れて延びた第1突起と、
第2側で前記ハウジング要素から離れて延びた第2突起と
を備える、請求項
2に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項5】
前記ハウジング要素は、
上部開口部と、
底部開口部と
前記底部開口部と前記上部開口部との間に形成された内部空洞と
を備える、請求項
4に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項6】
前記内部空洞は、前記ガイドピンの対応する球体を受け入れる球体形状を有している、請求項
5に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項7】
前記ハウジング要素は、前記ハウジング要素の外部表面から前記内部空洞内に延びたチャネルを更に備える、請求項
5に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項8】
前記ガイドチューブの貫通孔に挿し通されるドリルガイドと、
前記ドリルガイドの貫通孔に挿し通される保護部材と、
第1端部と第2端部とを有し、前記保護部材の貫通孔内に受け入れられるターゲットピンと、
前記ガイドチューブの貫通孔に挿し通されるねじ状部材と
を更に備える、請求項
5に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項9】
前記保護部材は、
筒状部分と、
前記保護部材の筒状部分の端部に配置されたノブと
を備え、
前記保護部材の貫通孔は、前記保護部材の筒状部分を通過して延び、前記保護部材のノブは、前記保護部材の長手方向に沿って延びている、請求項
8に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項10】
前記ドリルガイドは、
筒状部分と、
前記ドリルガイドの筒状部分の端部に配置されたノブと
を備え、
前記ドリルガイドの貫通孔は、前記ドリルガイドの筒状部分を通過して延び、前記ドリルガイドのノブは、前記ドリルガイドの長手方向に沿って延びている、請求項
9に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項11】
前記ねじ状部材は、
前記ねじ状部材の第1端部に配置されたヘッド部分と、
前記ねじ状部材の第2端部に配置された少なくとも1つの切断フルートと、
長手方向の軸に沿って前記ねじ状部材を通過して延びたカニューレ開口部と、
前記ねじ状部材の外部表面の少なくとも一部に沿って配置されたねじと
を備える、請求項
10に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項12】
前記ガイドピンは、
第1端部および第2端部を有するシャフトと、
前記ガイドピンのシャフトの第1端部と第2端部との間で前記ガイドピンのシャフトに結合され、前記ハウジング要素の前記内部空洞内に挿入される球体部材と、
前記ガイドピンのシャフトの第2端部に配置された先端と
を備える、請求項
11に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項13】
前記ガイドピンの先端は、ねじ状である、請求項
12に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項14】
前記ガイドピンは、前記球体部材に隣接し、前記球体部材と前記ガイドピンの先端との間に配置された筒状突起を備える、請求項
12に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項15】
前記ガイドアームの本体にスライド可能に結合されているホルダを更に備える、請求項
14に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項16】
前記ホルダは、
上面と底面とを有するハウジングと、
前記ハウジングに回転可能に結合されたノブと、
前記ハウジング内の開口を通過して延びたロック部材と
を備える、請求項
15に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項17】
前記ホルダは、
前記ハウジングの前記底面から離れて、前記ハウジングの前記上面に向かって、前記ハウジングに平行に延びた取り付けアームと、
前記ハウジングと前記取り付けアームとの間に形成されたチャネルと
を備える、請求項
16に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項18】
前記ハウジングと前記取り付けアームとは、U字状構造を形成する、請求項
17に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項19】
前記取り付けアームは、外部表面から前記取り付けアームを通って前記ホルダのチャネルまで延びた少なくとも1つの開口を備える、請求項
17に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項20】
前記ホルダのノブの係合突起は、前記取り付けアームの前記少なくとも1つの開口に挿入され、前記ホルダを前記ガイドアームの本体に結合する、請求項
19に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項21】
前記係合突起は、ねじ状である、請求項
20に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項22】
前記ハウジングは、前記ロック部材を受け入れるために、前記ハウジングの開口に隣接して前記ハウジングの前記底面から離れて延びたアライメントポストを更に備える、請求項
20に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項23】
前記ロック部材は、
前記ハウジングの前記開口に係合するシャフトと、
前記ロック部材のシャフトの第1端部に配置されたノブと、
骨プレートと結合するために前記ロック部材のシャフトの第2端部に配置された係合部と
を備える、請求項
22に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項24】
前記係合部は、ねじ状である、請求項
23に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項25】
前記骨プレートは、
外部表面に対向する骨係合面と、
前記ホルダの前記ロック部材の前記係合部を受け入れて、前記ターゲティングガイドアセンブリを前記骨プレートに結合する係合開口と
を備える、請求項
23に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項26】
前記骨プレートは、前記外部表面から前記骨係合面に延び、複数の骨ファスナを受け入れるように構成された複数の開口を更に備える、請求項
25に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項27】
前記第1突起は、前記ハウジング要素の上部から底部まで前記第1突起を通って延びた第1貫通孔を備え、
前記第2突起は、前記ハウジング要素の前記上部から前記底部まで前記第2突起を通って延びた第2貫通孔を備える、請求項
4に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項28】
前記第1貫通孔内に受け入れられた第1固定用ワイヤと、
前記第2貫通孔内に受け入れられた第2固定用ワイヤと
を更に備える、請求項
27に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項29】
前記第1貫通孔は、前記第1貫通孔が前記ハウジング要素の前記上部から前記底部に向けて延びるように角度が付けられており、
前記第2貫通孔は、前記第2貫通孔が前記ハウジング要素の前記上部から前記底部に向けて延びるように角度が付けられている、請求項
27に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項30】
前記ガイドチューブのヘッドは、第1直径を有し、
前記ねじ状部は、第2直径を有し、
前記第1直径は、前記第2直径よりも大きい、請求項1に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項31】
前記ガイドチューブのヘッドは、
前記ガイドチューブのヘッドの外部表面の周りに周方向に配置された少なくとも1つの切り込みと、
前記ガイドチューブのヘッド内に延び、前記ガイドチューブの貫通孔を取り囲む凹状開口と
を備える、請求項1に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項32】
前記ガイドチューブのヘッドの前記少なくとも1つの切り込みに係合する係合タブを有する工具を更に備える、請求項
31に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項33】
前記ガイドチューブの貫通孔内に挿入されるドリルガイドと、
前記ドリルガイドの貫通孔を通って挿入される保護部材と、
第1端部と第2端部とを有し、前記保護部材の貫通孔内に受け入れられたターゲットピンと、
前記ガイドチューブの貫通孔を通って挿入されるねじ状部材と
を更に備える、請求項
32に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項34】
前記ドリルガイドのヘッドは、前記ガイドチューブのヘッドの前記凹状開口と係合する、請求項
33に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項35】
圧縮キャップを更に備え、
前記圧縮キャップは、
基部と、
前記基部の第2端部から離れて延びた複数のタブと、
前記複数のタブのそれぞれの間に配置された複数のグルーブと、
前記基部と前記複数のタブとを通って延びた貫通孔と、
前記複数のタブのそれぞれが各他部の内部表面から離れて前記圧縮キャップの貫通孔内に延びた歯を含む、複数の歯と
を備え、
前記複数のタブの前記複数の歯は、前記ガイドチューブの基端に配置されたリップと係合している、請求項
34に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【請求項36】
前記圧縮キャップは、前記圧縮キャップを通って、上面から底面まで、かつ、外部表面から前記圧縮キャップの貫通孔まで延びたスロットを更に備える、請求項
35に記載のターゲティングガイドアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
この出願は、2019年2月14日に出願された「ねじ状ターゲティング機器、システム、および使用方法」と題する米国仮出願第62/805777号の米国特許法119条(e)に基づく優先権の利益を主張するものであり、その内容は全体として本明細書に参照として組み込まれる。
【0002】
本発明は、概して、足の変形を矯正するために使用される一般的な外科、足病学、および整形外科用の器具に関する。より具体的には、限定的ではないが、本発明は、骨の変形を矯正するための器具、インプラント、プレート、システム、および方法に関する。
【背景技術】
【0003】
骨の変形および骨折を矯正するためにインプラントと組み合わせて使用される市販されている器具の多くは、様々なアライメント機構を使用する。現在市販されている器具には、十分な外科的露出が得られない、アライメントにばらつきがある、ターゲティングが不正確である、および不安定であるという問題がある。したがって、足および足首に埋め込む矯正器具および安定化器具の向きを適切かつ再現性のあるものにするために、新しい器具および使用方法が求められている。
【発明の概要】
【0004】
本発明の態様は、足の骨の変形を矯正するための器具、インプラント、プレート、システム、および方法を提供する。
【0005】
本発明の一態様では、ターゲティングガイドが本明細書で提供される。ターゲティングガイドは、ガイドアームと、ガイドアームに結合されたガイドチューブと、ガイドアームの端部に移動可能に係合したガイドピンとを含む。
【0006】
他の態様では、2つの骨を互いに固定するためにターゲットガイドを使用する方法が本明細書で提供される。この方法は、ガイドピンを骨に挿入し、インプラントホルダを骨プレートに固定することを含む。この方法は、ガイドアームの第2端部でガイドピンにガイドアームを固定し、インプラントホルダのチャネル内にガイドアームの中間部を固定することを含む。また、この方法は、ガイドチューブをガイドアームの第1端部内に挿入し、ガイドチューブの貫通孔を通してドリルガイドを挿入することを含む。次に、この方法は、ドリルガイドの貫通孔を通して保護部材を挿入し、保護部材を通して少なくとも1つの骨内にターゲットピンを挿入することを含む。この方法は、ガイドアームの第2端部に設けられたハウジング要素上に配置された2つの突起を通して2つの固定用ワイヤを挿入し、ガイドアームからガイドピンを取り外すことを含む。この方法は、近位に延びる第1中足骨を全体的に通して、距骨内にターゲットピンを挿入し、ドリルガイドから保護部材を取り外すことを含む。この方法は、ガイドチューブを回転させて、関節の縮小を行い、ターゲットピンの上に穴を開けることを含む。さらに、この方法は、ドリルガイドを通して骨の中にインプラントをねじ止めして、少なくとも2つの骨を固定することを含む。
【0007】
本発明のこれらのおよび他の目的、特徴、および利点は、添付の図面と併せて本発明の様々な態様の以下の詳細な説明から明らかになる。
【0008】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付の図面は、本発明の実施形態を図示しており、本明細書の詳細な説明とともに本発明の原理を説明する役割を果たす。図面は、好ましい実施形態を図示する目的のみに用いられ、本発明を限定するものとして解釈されるべきでない。業界の標準的な慣行に従って、様々な特徴は、縮尺通りに図示されていない。実際、様々な特徴の寸法は、議論を明確にするために、任意に増減できる。前述したまたは他の本発明の目的、特徴、および利点は、添付の図面と併せて本発明の様々な態様の以下の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一態様に従った、ターゲティングガイドの一実施形態の第1側面斜視図。
【
図2】本発明の一態様に従った、
図1のターゲティングガイドの第2側面斜視図。
【
図3】本発明の一態様に従った、
図1のターゲティングガイドの底面図。
【
図4】本発明の一態様に従った、
図1のターゲティングガイドの上面図。
【
図5】本発明の一態様に従った、
図1のターゲティングガイドの第1端面図。
【
図6】本発明の一態様に従った、
図1のターゲティングガイドの第2端面図。
【
図7】本発明の一態様に従った、
図1のターゲティングガイドの第1側面図。
【
図8】本発明の一態様に従った、
図1のターゲティングガイドの第2側面図。
【
図9】本発明の一態様に従った、
図1のターゲティングガイドの分解第1斜視図。
【
図10】本発明の一態様に従った、
図1のターゲティングガイドの分解第2斜視図。
【
図11】本発明の一態様に従った、
図1のターゲティングガイドの分解底面図。
【
図12】本発明の一態様に従った、
図1のターゲティングガイドの分解上面図。
【
図13】本発明の一態様に従った、結合された骨プレートを有する
図1のターゲティングガイドの第1斜視図。
【
図14】本発明の一態様に従った、
図13ターゲティングガイドおよび骨プレートの第2斜視図。
【
図15】本発明の一態様に従った、
図1のターゲティングガイドのガイドアームの第1斜視図。
【
図16】本発明の一態様に従った、
図15のガイドアームの第2斜視図。
【
図17】本発明の一態様に従った、
図15のガイドアームの底面図。
【
図18】本発明の一態様に従った、
図15のガイドアームの上面図。
【
図19】本発明の一態様に従った、
図15のガイドアームの第1端面図。
【
図20】本発明の一態様に従った、
図15のガイドアームの第2端面図。
【
図21】本発明の一態様に従った、
図15のガイドアームの第1側面図。
【
図22】本発明の一態様に従った、
図15のガイドアームの第2側面図。
【
図23】本発明の一態様に従った、
図15のガイドアームの第2端部の拡大図。
【
図24】本発明の一態様に従った、
図1のターゲティングガイドの保護部材の第1斜視図。
【
図25】本発明の一態様に従った、
図24の保護部材の第2斜視図。
【
図26】本発明の一態様に従った、
図24の保護部材の側面図。
【
図27】本発明の一態様に従った、
図24の保護部材の第1端面図。
【
図29】本発明の一態様に従った、
図1のターゲティングガイドのドリルガイドの第1斜視図。
【
図30】本発明の一態様に従った、
図29のドリルガイドの第2斜視図。
【
図31】本発明の一態様に従った、
図29のドリルガイドの側面図。
【
図32】本発明の一態様に従った、
図29のドリルガイドの端面図。
【
図33】本発明の一態様に従った、
図32の33-33線に沿った
図29のドリルガイドの断面図。
【
図34】本発明の一態様に従った、
図1のターゲティングガイドの縮小ガイドチューブ、縮小キャップ、および回転工具の第1斜視図。
【
図35】本発明の一態様に従った、
図34の縮小ガイドチューブおよび縮小キャップの第2斜視図。
【
図36】本発明の一態様に従った、
図34の縮小ガイドチューブおよび縮小キャップの上面図。
【
図37】本発明の一態様に従った、
図34の縮小ガイドチューブおよび縮小キャップの第1端面図。
【
図38】本発明の一態様に従った、
図34の縮小ガイドチューブおよび縮小キャップの第2端面図。
【
図39】本発明の一態様に従った、
図5の39-39線に沿った
図34の組み立てられた縮小ガイドチューブおよび縮小キャップの断面図。
【
図40】本発明の一態様に従った、
図38の40-40線に沿った
図34の分解された縮小ガイドチューブおよび縮小キャップの断面図。
【
図41】本発明の一態様に従った、
図13の骨プレートの第1斜視図。
【
図42】本発明の一態様に従った、
図41の骨プレートの第2斜視図。
【
図43】本発明の一態様に従った、足に挿入された
図1のターゲティングガイドのガイドピンを有する足の一部の背側斜視図。
【
図44】本発明の一態様に従った、骨プレートに結合された
図1のターゲティングガイドのインプラントホルダと、足に配置された
図41の骨プレートとを有する
図43の足の背側斜視図。
【
図45】本発明の一態様に従った、インプラントホルダおよびガイドピンに結合された
図15のガイドアームを有する
図44の足を内側から見た図。
【
図47】本発明の一態様に従った、ガイドアームに挿入された
図34の縮小ガイドチューブと、縮小ガイドチューブに挿入された
図29のドリルガイドと、ドリルガイドに挿入された
図24の保護部材とを有する
図46の背側斜視図。
【
図48】本発明の一態様に従った、保護部材を通して足に挿入されたターゲティングピンと、ガイドアームを通して足に挿入された2つの固定用ワイヤと、骨プレートを通して足に挿入されたオリーブワイヤとを有する
図47の足を内側からから見た図。
【
図50】本発明の一態様に従った、
図49の足上のガイドアームの近位端の拡大図。
【
図52】本発明の一態様に従った、透明の骨を有する
図49の足の一部の足裏の拡大斜視図。
【
図53】本発明の一態様に従った、縮小ガイドチューブに結合された縮小キャップを有し保護部材が取り外された
図49の足の足裏の図。
【
図54】本発明の一態様に従った、
図53の足の足裏の斜視図。
【
図55】本発明の一態様に従った、ドリルガイドを取り外し、ねじ状部材を挿入し、ターゲティングピンを取り外した後の
図54の足の足裏の斜視図。
【
図56】本発明の一態様に従った、
図55の足を内側から見た図。
【
図57】本発明の一態様に従った、骨プレートを通して足に骨ファスナを挿入し、固定用ワイヤ、オリーブワイヤ、ガイドアーム、縮小ガイドチューブ、縮小キャップ、インプラントホルダ、およびガイドピンを取り外した後の
図56の足を内側から見た図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
一般的に、本明細書では、骨の変形を矯正するための器具、インプラント、プレート、およびシステムについて述べ、開示する。また、器具、インプラント、プレート、およびシステムを用いた骨の欠陥を矯正するための方法を説明する。
【0011】
この詳細な説明および以下の特許請求の範囲において、近位(proximal)、遠位(distal)、前(anterior)または足裏(plantar)、後(posterior)、背側(dorsal)、内側(medial)、外側(lateral)、上(superior)および下(inferior)という用語は、自然骨の相対的な配置または基準の方向を示す用語に従って、骨またはインプラントの特定の部位または部分を示すためのそれらの標準的な使用法によって定義される。例えば、「近位(proximal)」とは、胴体に最も近い装置またはインプラントの部分を示す一方で、「遠位(distal)」とは、胴体から最も離れた装置またはインプラントの部分を示す。方向を示す用語として、「前(anterior)」は、身体の前側に向かう方向であり、「後(posterior)」は、身体の後側に向かう方向であり、「内側(medial)」は、身体の正中線に向かう方向であり、「外側(lateral)」は、側面または身体の正中線から離れる方向であり、「上(superior)」は、他のオブジェクトまたは構造の上側の方向であり、「下(inferior)」は、他のオブジェクトまたは構造の下側の方向である。さらに、特に足に関して、「背側(dorsal)」という用語は、足の上部を示し、「足裏(plantar)」という用語は、足の底を示す。
【0012】
同様に、位置または方向は、解剖学的構造または表面を参照して、本明細書で使用される。例えば、本明細書において本器具および方法が足の骨での使用を参照して記載されているように、足、足首、および下腿の骨が器具および方法の表面、位置、方向、または方位を記載するために用いられてもよい。さらに、本明細書で開示される器具および方法、並びに態様、構成要素、特徴などは、簡潔のために身体の片側に関して記載される。しかしながら、人間の身体は、対称線(正中線)について比較的対称または鏡像となっているため、本明細書に記載および/または図示される器具および方法、並びに態様、構成要素、特徴などは、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、同一または類似の目的で身体の反対側に使用または関連付けるために、変更、変化、修正、再構成、またはその他の方法で変更できることをここに明示的に意図する。例えば、右足に関して本明細書に記載される器具および方法、並びに態様、構成要素、特徴などは、同様に左足で機能するように反転されてもよい。さらに、本明細書に記載される器具および方法、並びに態様、構成要素、特徴などは、簡潔のために足に関して記載されるが、器具および方法は、類似の構造を有する身体の他の骨で使用されてもよいことを理解されたい。
【0013】
図1から
図42を参照すると、ターゲティングガイドアセンブリ100が示されている。ターゲティングガイドアセンブリ100は、ガイドアーム110と、ターゲットアセンブリ150と、インプラントホルダ260と、ガイドピン290と、固定用ワイヤ300,310とを備える。
図11,
図12に示すように、ターゲットアセンブリ150は、ガイドピン152と、保護部材160と、ドリルガイド180と、縮小ガイドチューブ200とを備えてもよく、縮小キャップ220を選択的に備えてもよい。縮小ガイドチューブ200は、ガイドアーム110の第1端部114に設けられた貫通孔122内に受け入れられる。インプラントホルダ260は、ガイドアーム110に移動可能に係合しており、例えば、
図45から
図47に示すように、結合された骨プレート320の位置調整を可能にするために、ガイドアーム110の本体112に沿ってスライドしてもよい。ガイドピン290は、ガイドアーム110の第2端部116に回転可能に結合しており、固定用ワイヤ300,310は、ガイドアーム110の第2端部116の近傍に設けられた穴142,146内に受け入れられている。
【0014】
図15から
図23に示すように、ガイドアーム110は、第1端部114と第2端部116とを接続する本体または細長い本体112を備える。第1端部114は、例えば、円弧上の側面を含む幅広部120を備えてもよく、幅広部120を本体112に対して概ね垂直な方向に取り付けるようにしてもよい。また、幅広部120は、縮小ガイドチューブ200を受け入れる大きさ又は形状を有する貫通孔122を有する結合部121を備えてもよい。貫通孔122は、例えば、
図15から
図23に示すものよりも大きくても小さくてもよい。また、貫通孔122は、例えば、貫通孔122の少なくとも一部に沿ってねじ状であってもよい。また、貫通孔122は、例えば、縮小ガイドチューブ200のねじ状部202の大きさに対応する大きさを有してもよい。貫通孔122は、幅広部120に沿って、本体112に平行に延びてもよく、これにより、ターゲットアセンブリ150は、ガイドアーム110の本体112に平行に延びる。
【0015】
図15から
図23を参照すると、第2端部116は、例えば、傾斜部118を備えてもよい。傾斜部118は、本体112から第2端部116に向けて下方に傾斜した方向に延びている。ハウジング要素124は、第2端部116に配置されてもよく、ガイドピン290を受け入れるように構成されるかガイドピン290を受け入れる大きさおよび形状を有してもよい。ハウジング要素124は、チャネル136によって分離された第1アーム部130および第2アーム部132を備えてもよい。チャネル136は、ハウジング要素124の外部表面からハウジング要素124内および傾斜部118内に延びてもよい。ハウジング要素124は、上部開口部126と底部開口部128とを備え、上部開口部126と底部開口部128とは、上部開口部126と底部開口部128との間に延びる内側表面または内部空洞134を形成する。内部空洞134は、チャネル136と交差してもよい。内部表面134は、例えば、
図6から
図8、
図15から
図16、および
図21から
図23に示すように、ガイドピン290が回動、回転、または複数の平面内で移動できるように構成されるか、ガイドピン290が回動、回転、または複数の平面内で移動できる大きさまたは形状を有してもよい。上部開口部126は、例えば、ガイドピン290の球体294のハウジング要素124内への挿入を許容する大きさを有してもよい。底部開口部128は、例えば、ハウジング要素124の内部空洞134内にガイドピン290を捕獲または保持するように、上部開口部126よりも僅かに小さくてもよい。ハウジング要素124は、
図15、
図16、および
図20から
図23に示すように、第1突起(または耳)140と、第2突起(または耳)144とを備えてもよい。第1突起140は、チャネル136とは反対側の側面において第1アーム部130から延びていてもよく、第2突起144は、チャネル136とは反対側の側面において第2アーム部132から延びていてもよい。第1突起140は、貫通孔142を備えてもよい。貫通孔142は、第1アーム部130を通って、例えば、斜めに延びてもよい。第2突起144は、貫通孔146を備えてもよく、貫通孔146は、第2アーム部132を通って、斜めに延びてもよい。第1貫通項142および第2貫通孔146の軌跡は、例えば、貫通孔142,146に挿入されたガイドワイヤが交差せずに収束するように配置されてもよい。
【0016】
図11および
図12のターゲットアセンブリ150を続けて参照すると、ガイドピンまたはターゲットピン152は、患者に挿入される第1端部(または第1先端)154と第1端部154と対向する第2端部156とを備えてもよい。ガイドピン152は、例えば、関節を通して挿入するためのガイドワイヤ、k-ワイヤ、ピンなどの細長いピンのような構造または部材であってもよい。図示の実施形態では、ガイドピン152は、一端に点または鋭利な部分154を有する滑らかな外表面を備えている。
図48から
図49に示すように、ガイドピン152は、例えば、骨経路に配置または挿入されたときに、保護部材160のカニューレ状開口または貫通孔176を通って遠位から近位の方向に挿入されて、ターゲティングガイドを手術部位に固定し、近位でのターゲット位置を確立できるようにする。
【0017】
図9から
図12および
図24から
図28を参照すると、保護部材160は、筒状部、本体部、またはシャフト168の第1端部に設けられたノブまたはヘッド162を備えてもよい。ヘッド162は、係合部164と、ストッパ部166とを備えてもよい。係合部164は、ドリルガイドチューブ180に挿入されたときに、ドリルガイドチューブ180の凹状領域に係合してもよい。ストッパ部166は、ドリルガイドチューブ180に挿入されたときに、ドリルガイドチューブ180の遠位端に接触してもよい。保護部材160は、患者の骨に接触する先端172を備えてもよい。先端172は、例えば、患者の骨との係合を補助する係合歯またはリッジ174を備えてもよい。保護部材160は、保護部材160を通って保護部材160の長手方向軸に沿って延びた貫通孔またはカニューレ状開口176をさらに備えてもよい。保護部材160の本体部168は、保護部材160の長さに沿って配置された複数の開口170を備えてもよい。開口170は、本体部168の外部表面から貫通孔176内に延びていてもよい。保護部材160は、例えば、ターゲットピン152が保護部材160を通って患者の骨内に挿入されたときに、周囲の軟部組織を保護してもよい。
図1から
図4、
図7から
図8、
図13から
図14、
図47から
図49、
図51、および
図52に示すように、保護部材160の先端172は、ドリルガイド180の先端188およびガイドチューブ200の近位端を通過して延びてもよい。ドリルガイド180の近位端およびガイドチューブ200に対する保護部材160の先端172の位置は、解剖学的位置の視認性を高め、骨の表面上の解剖学的軌跡を改善する。
【0018】
図9から
図12および
図29から
図33に示すように、ドリルガイドチューブまたはドリルガイド180は、筒状部、本体、またはシャフト182と、筒状部182の第1端部に配置されたノブまたはヘッド186とを備えてもよい。ドリルガイド180は、筒状部182の第2端部に配置された先端188を備えてもよい。ドリルガイド180の筒状部182は、例えば、保護部材160の筒状部168よりも大きな直径を有してもよい。ドリルガイド180は、ドリルガイド180の長手軸に沿って延びた貫通孔またはカニューレ状開口190を有してもよい。ドリルガイド180は、筒状部182の長さに沿って配置された複数の開口184を備えてもよい。開口184は、本体部182の外部表面から貫通孔190内に延びてもよい。ドリルガイド180は、例えば、ねじ状部材240を挿入するための開口を開けるために、ドリルがカニューレ状開口190を介して挿入されたときに、周囲の軟部組織を保護してもよい。
【0019】
図9から
図12、
図34から
図36、
図39、および
図40に示すように、縮小ガイドチューブ200は、ねじ状部202と、ねじ状部202の第1端部または遠位端から離れて延びた本体204と、ねじ状部202の第2端部または近位端に結合したヘッド208とを備える。ガイドチューブ200は、ガイドチューブ200の長手方向軸に沿って、ヘッド208、ねじ状部202、および本体204を通って延びた貫通孔216を備えてもよい。本体204は、例えば、本体204の長さに沿って配置され、本体204の外部表面から貫通孔216内に延びた複数の開口206を備えてもよい。本体204は、第1端部の近傍に配置され、本体204の外部表面から延びたリップまたは突起214を備えてもよい。リップ214は、本体204を周方向に取り囲んでもよい。ヘッド208は、ヘッド208の外部表面まわりに配置された切れ込みまたは凹部210を備えてもよい。切れ込み210は、貫通孔216に概ね直交していてもよい。切れ込み210は、例えば、工具、器具、ハンドル、およびかぎ型スパナ218の係合タブまたは突起219を受け入れる大きさおよび形状を有してもよい。工具218は、ガイドチューブ200を回転させ、ガイドアーム110の貫通孔122に対してガイドチューブ200を並進させるために使用されてもよい。ヘッド208は、第2端部から第1端部に向けてガイドチューブ200内に延びた凹状開口212を備えてもよい。凹状開口212は、例えば、貫通孔216の周囲に配置されてもよく、または貫通孔216を取り囲んで配置されてもよい。凹状開口212は、例えば、ドリルガイド180のノブ186を受け入れる大きさおよび形状を有してもよい。本体204は、第1直径を有してもよく、ねじ状部202は、第2直径を有してもよく、ヘッド208は、第3直径を有してもよい。示すように、第2直径は、例えば、第1直径よりも大きくてもよく、第3直径は、例えば、第1直径および第2直径よりも大きくてもよい。
【0020】
図9から
図12、
図34から
図36、および
図39を続けて参照すると、縮小キャップまたは圧縮キャップ220は、基部222と、基部222の第1端部または近位端から離れて延びた複数のタブまたは突起224を備えてもよい。縮小キャップは、基部222を通って、複数のタブ224の間において、縮小キャップ220の長手方向軸に沿って延びた貫通孔228を備えてもよい。複数のタブ224の各々は、タブ224の内部表面から貫通孔228内に延びた歯230を備えてもよい。複数の歯230は、例えば、ガイドチューブ200のリップ214と係合する大きさおよび形状を有してもよい。複数のタブ224は、縮小キャップ220の近位端から基部222に向かって延びた複数のグルーブ226によって分離されてもよい。縮小キャップ220は、例えば、縮小キャップ220の第1端部または近位端から縮小キャップ220の第2端部または遠位端に延び、縮小キャップ220の外部表面から貫通孔216内に延びたスロット(図示せず)を有してもよい。スロット(図示せず)は、ターゲットピン152が患者の足に挿入されている一方で、縮小キャップ220がターゲティングガイド100から取り外されることを可能にする。
【0021】
図1から
図4および
図7から
図14に示すように、ねじ状部材またはインプラント240は、ヘッド部242とシャフト246とを備えてもよい。ヘッド部242は、シャフト246の第1端部に配置されてもよく、シャフト246の第2端部には、切断フルートまたは遠位切断フルート248が配置されてもよい。ねじ状部材240は、ヘッド部242に配置された近位切断フルート244を備えてもよい。切断フルート244,248は、ねじ状部材240の骨内への挿入を容易にできる。また、ねじ状部材240は、ねじ状部材240を通って長手方向軸に沿って延びた貫通孔またはカニューレ状開口250を備えてもよい。貫通孔250は、ターゲットピン152を受け入れるように構成されてもよく、ターゲットピン152を受け入れる大きさおよび形状を有してもよい。代替的には、ねじ状部材240は、例えば、長手方向の開口を有しない中実であってもよい。図示されているように、ねじ状部材240は、全長に渡ってねじ状であるが、ねじ状部材240は、一部のみに沿ってねじ状であってもよく、例えば、長さに沿って、部分的またはセグメント的に分割されたねじを有することも考えられる。
【0022】
インプラントホルダ260は、ハウジング262と、ノブ274と、ロック部材280とを備えてもよい。ハウジング262は、ハウジング262からハウジング262と平行に延びて、例えば、U字形状またはフック状の構造を形成する取り付けアーム264を備えてもよい。取り付けアーム264は、ガイドアーム110の本体112の底部に引っ掛かって、本体112の長手方向軸に沿ってスライド移動できる。チャネル266は、取り付けアーム264とハウジング262との間に形成されており、ガイドアーム110の本体112を受け入れるように構成されてもよく、ガイドアーム110の本体112を受け入れる大きさおよび形状を有してもよい。取り付けアーム264は、取り付けアーム264を通って、外部表面からチャネル266内に延びた少なくとも1つの孔268を有してもよい。少なくとも1つの孔268は、例えば1つから4つの孔であってもよく、より具体的には、3つの孔であってもよい。インプラントホルダ260は、ハウジング262の底面から離れて延びたアライメントポスト270を備えてもよい。インプラントホルダ260は、ハウジング262を通って、上面からアライメントポスト270と隣接する底面に延びた貫通孔262を更に備えてもよい。ノブ274は、ノブ274の背面から離れて延びた係合突起276を備えてもよい。係合突起276は、例えば、インプラントホルダ260をガイドアーム110の本体112に所望の位置で固定するように、取り付けアーム264の少なくとも1つの孔268と係合するねじ状であってもよい。ロック部材280は、第1端部に設けられたノブ284および第2端部に設けられたねじ状部286を有するシャフト282を備えてもよい。シャフト282は、ノブ284がハウジング262の上面に接触し、ねじ状部286がハウジング262の底面を通過して延びるまで、ハウジング262の貫通孔272を通って挿入されてもよい。ねじ状部286は、以下により詳細に説明するように、骨プレート320のような骨プレートと係合してもよい。ノブ284は、ねじ状部286を骨プレート320内に挿入するために、また、骨プレート320からねじ状部286を取り外すために、回転されてもよい。
【0023】
図1から
図4、および
図6から
図14に示すように、ガイドピン290は、シャフト292、球体294、先端296、および筒状突起298を備えてもよい。球体または球状部材294は、第1端部と先端296との間に配置されてもよい。先端296は、ねじ状であるが、先端296は、挿入を容易にするために滑らかな外表面を有することも考えられる。先端296は、ユーザがガイドピン290をターゲットの骨に直接または皮膚を介して挿入することを許容するように構成されてもよく、または大きさおよび形状が決められてもよい。ターゲットの骨に挿入されると、ガイドピン290は、ねじ状部材240のターゲット位置を確立するために固定されてもよい。
図1から
図4、
図6、
図50、及び
図52に示すように、球体294は、全範囲の回動運動を可能にするために、ハウジング要素124内に挿入されるような大きさおよび形状を有してもよいし、そのように構成されていてもよい。筒状部298は、球体294に隣接して配置されてもよく、より具体的には、球体294と先端296との間に配置されてもよい。
【0024】
図1から
図14に示すように、ターゲティングガイド100は、第1固定用ワイヤ300と、第2固定用ワイヤ310とを備えてもよい。第1固定用ワイヤ300は、第1端部302と、第1端部302に対向して配置された第2端部または先端304とを備える。第2固定用ワイヤ310は、第1端部312と、第1端部312と対向して配置された第2端部または先端314とを備える。固定用ワイヤ300,310は、第1突起140および第2突起144の貫通孔142,146を通って患者の足内に挿入され得る。
【0025】
図13から
図14、及び
図41から
図42を参照すると、骨プレート320が図示されている。骨プレート320は、第2端部または遠位端324と対向する第1端部または近位端322と、底面または骨接触面328と対向する上面または外部表面326とを備える。骨プレート320は、第2端部324近傍に配置されたロック部材開口330を備えてもよい。ロック部材開口330は、ロック部材280のねじ状部286を受け入れて、骨プレート320をインプラントホルダ260に固定する。骨プレート320は、第1端部322近傍に配置された近位チャネルまたは開口332と、骨プレート320の中点近傍に配置された中間チャネルまたは開口334とを備えてもよい。骨プレート320は、骨プレート320の両側面および両端部に配置された複数のローブ336を更に備える。複数のローブ336の各ローブ336は、開口または骨ねじ開口338を備えてもよい。骨ねじ開口338は、骨ファスナまたは骨ねじを受け入れて、骨プレート320を患者の骨に固定する。
【0026】
ターゲティングガイドアセンブリ100は、ガイドピン290をガイドアーム110のハウジング要素124内に挿入することで組み立てられてもよい。代替的には、ガイドアーム110のハウジング要素124は、ガイドピン290に挿入されてもよい。縮小ガイドチューブ200は、ガイドアーム110の貫通孔122に挿入されてもよい。その後、ドリルガイド180は、ガイドチューブ200の貫通孔216に挿入されてもよい。次に、保護部材160は、ドリルガイド180の貫通孔190に挿入されて、ターゲットピン152を受け入れてもよい。代替的には、保護部材160は、ドリルガイド180に挿入されて、組み合わされた保護部材160およびドリルガイド180は、縮小ガイドチューブ200内に配置されてもよい。追加的には、インプラントホルダ260は、ガイドアーム110の本体112と位置合わせされて、ノブ274の係合突起276がガイドアーム110の本体と係合することで所望の位置に固定されてもよい。ロック部材280は、ハウジング262の開口272内に挿入されてもよい。そして、アライメントポスト270は、骨プレート320に設けられた対応するアライメント開口(図示せず)と位置合わせされてもよく、ロック部材280のねじ状部286は、骨プレート320の対応するねじ状開口330と係合してもよい。
【0027】
図43から
図58を参照すると、骨の変形を矯正するためのターゲティングガイドアセンブリ100の使用方法が示されている。本方法は、例えば、少なくとも1つの関節に渡って関節固定を行うことを含んでもよい。少なくとも1つの関節の少なくとも2つの骨は、所望の最終位置に配置されてもよく、一時的に固定されてもよい。
図43に示すように、本方法は、ガイドピン290を第1骨342に挿入し、ガイドピン152およびねじ状部材240用の軌跡を設定することを含んでもよい。第1骨342は、例えば、距骨であってもよく、具体的には、距骨の頸部であってもよい。次に、
図44に示すように、骨プレート320を選択し、ロック部材280を用いてインプラントホルダ260をロック部材開口330に結合させてもよい。ノブ274は、インプラントホルダ260が骨プレート320に結合される前後に、インプラントホルダ260の取り付けアーム264に結合されてもよい。その後、
図45から
図46に示すように、ガイドアーム110のハウジング要素124をガイドピン290の球体294と結合してもよい。ガイドアーム110を、球体294まわりに回転させ、ガイドアーム110の第1端部114を第2骨344に対して配置してもよい。第2骨344は、例えば、第1中足骨であってもよい。ガイドアーム110を球体294上で回動させつつ、ガイドアーム110をインプラントホルダ260のチャネル266内に挿入して、骨プレート320およびガイドアーム110の遠位部を第2骨344のヘッド上に配置してもよい。骨プレート320がインプラントホルダ260に結合すると、骨プレート320の位置は、ガイドアーム110の長さに沿って調整されて、第1面、例えば矢状面における骨プレート320の位置決めを可能にできる。ガイドアーム110は、長さに沿った調整に替えて、または、長さに沿った調整に加えて、ガイドピン290まわりに回転して、骨プレート320を第2面、例えば冠状面において回転させてもよい。2つの平面での骨プレート320の移動により、ターゲットピン152および/またはねじ状部材240との接触を避ける軌道で、固定装置または骨ねじ352を挿入できる。所望の位置または軌道を達成した後、インプラントホルダ260のノブ274を締めて、ガイドアーム110をインプラントホルダ260に固定してもよい。
【0028】
図47を参照すると、ターゲットアセンブリ150の縮小ガイドチューブ200、ドリルガイド180、および保護部材160がターゲットピンまたはビーミングスクリュガイドワイヤ152の開始点を位置決めするために配置されてもよい。例えば、縮小ガイドチューブ200は、ガイドチューブ200のねじ状部202をガイドアーム110の貫通孔122内に延びたねじと係合させて、貫通孔122内に挿入されてもよい。次に、ドリルガイド180のノブ186がガイドチューブ200の凹状開口212に位置するまで、ドリルガイド180をガイドチューブ200の貫通孔216に挿入してもよい。そして、保護部材160をドリルガイド180の貫通孔190に挿入してもよい。そして、
図48から
図49に示すように、ターゲットピン152を、保護部材160の貫通孔176を通して少なくとも1つの骨342,344,346,348に挿入してもよい。ターゲットピン152は、例えば、まず中足骨頭344から挿入されてもよい。ターゲットピン152の軌跡は、ガイドピン290と重複、交差、または係合する。一実施形態では、ガイドアーム110をガイドピン290に結合する前に、インプラントホルダ260をガイドアーム110に結合してもよい。代替的には、ターゲットピン152を骨342,344,346,348内に挿入した後に、インプラントホルダ260をガイドアーム110に結合させてもよい。代替的な実施形態では、骨プレート320をインプラントホルダ260に結合して、骨342,344,346,348上で位置合わせしてもよい。
【0029】
ターゲットピン152を所望の位置に配置し、蛍光透視法で確認した後に、
図48から
図50に示すように、2つの固定用ワイヤまたはk-ワイヤ300,310を第1骨342に挿入してもよい。代替的には、固定用ワイヤ300,310を、中足骨へのガイドワイヤ152の初期配置後であって関節の縮小の前に、挿入してもよい。追加の安定性のために、ワイヤ300,310をガイドアーム110の突起140,144に設けられた貫通孔142,146を通して、第1骨342に挿入してもよい。
図48から
図52に示すように、骨プレート320を足340に固定するために、骨プレート320に設けられた開口338を通して第3骨346、例えば内側楔状骨にオリーブワイヤ350を挿入してもよい。次に、
図51から
図52に示すように、第1骨344およびガイドアーム110のハウジング要素124からガイドピン290を取り外してもよい。ガイドピン290が取り外されると、
図51から
図52に示すように、ターゲットピン152を、第1中足骨344全体、内側楔状骨346、および舟状骨348を通して距骨または距骨本体342に進出させてもよい。ガイドピン290の軌跡が2つの固定用ワイヤ300,310の間に延びるように、固定用ワイヤ300,310を超えてガイドピン290を挿入してもよい。
【0030】
図53から
図54を参照すると、ガイドピン290が骨342,344,346,348を通して挿入された後、保護部材160をドリルガイド180から取り外してもよい。ガイドアーム180の貫通孔190からターゲットピン152上で保護部材160をスライドさせることで、保護部材160を取り外してもよい。次に、圧縮キャップ220を縮小ガイドチューブ200の近位端に選択的に結合してもよい。図示しないが、圧縮キャップ220は、ターゲットピン152がガイドチューブ200の貫通孔216を通して延びている状態で、ガイドチューブ200上に圧縮キャップ220を配置することを可能にするスリットを備えてもよい。保護部材160を取り外した後、結合された圧縮キャップ220があろうがなかろうが、縮小ガイドチューブ200のヘッドを、例えば時計回りに回転させることで関節縮小を行ってもよい。縮小を行うために追加のトルクが必要であれば、
図54に示すように、工具218の係合タブを工具218のヘッド208の切れ込み210に挿入して、ヘッド部208を回転させるように工具218を使用してもよい。
【0031】
ドリルガイド180を通してターゲットピン152上に穴を開けるためにカニューレドリルを選択的に使用してもよい。ドリルガイド180を通して皿穴を選択的に開けてもよい。次に、カニューレドリルおよびドリルガイド180を縮小ガイドチューブ200から取り外してもよい。その後、ねじ状部材240を、
図55から
図56に示すように、ターゲットピン150を越えて、ガイドチューブ200を通って、骨342,344,346,348内に挿入してもよい。次に、骨プレート320の位置を維持するために、少なくとも1つのオリーブワイヤ350、より好ましくは少なくとも2つのオリーブワイヤ350を骨プレート320のチャネル332,334内に配置してもよい。チャネル332,334内に挿入されたオリーブワイヤ350により、外科医が、骨プレート320を適切な配置のために近位-遠位方向にスライドできる。次に、
図57から
図58に示すように、縮小ガイドチューブ200、固定用ワイヤ300,310、ガイドアーム110、インプラントホルダ260、およびターゲットピン152を足340および手術領域から取り外してもよい。最後に、
図57から
図58に示すように、挿入時にねじ状部材240に接触しないように挿入された骨ファスナまたは骨ねじ352を用いて、骨プレート320を骨342,344,346,348に固定してもよい。骨ファスナ、骨ねじ、または固定装置352は、例えば、ロッキングファスナであってもよいし、ノンロッキングファスナであってもよい。図示しないが、ねじ状部材240が骨342,344,346,348に挿入される前に、骨プレート320を骨342,344,346,348に結合することも考えられる。
【0032】
本明細書の技術に基づいて当業者が認識できるように、本開示の範囲を逸脱することなく、本開示の上述の実施形態および他の実施形態に多数の変更および修正を加えることができる。添付の要約書および図面を含む明細書で開示された器具、ガイド、インプラント、プレート、および/またはシステムの構成要素は、意図した目的に対して同様の機能を提供するために、当業者に知られているような同一、同等、または類似の結果が得られる、別の実施形態に開示されているような代替的な構成要素または特徴に置き換えられてもよい。また、器具、ガイド、インプラント、プレート、および/またはシステムは、本明細書で記載され図示された実施形態よりも多いまたは少ない構成要素または特徴を有してもよい。例えば、本出願の
図1から
図58の構成要素および特徴と、全体として本明細書に参照として組み込まれた国際公開第2018/157170号の
図1から
図31の構成要素および特徴とは、当業者が修正または代替するような代替的な組み合わせで、交換可能に使用できる。また、本出願の
図1から
図58に関連付けられた手術方法のステップと、国際公開第2018/157170号の
図1から
図31に関連付けられた手術方法のステップとは、当業者が修正または代替するような代替的な組み合わせで、交換可能に使用できる。したがって、現在の好ましい実施形態のこの詳細な説明は、例示的に捉えられるべきであり、本開示を制限するものではない。
【0033】
本明細書で使用される用語は、特定の実施形態を説明する目的のみに使用され、本発明の限定を意図するものではない。本明細書で使用されるように、単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈上明らかに他を示す場合を除き、複数形を同様に含むことを意図している。用語「備える(comprise)」(および「comprises」、「comprising」などの他の形式のcomprise)、「有する(have)」(および「has」、「having」などの他の形式のhave)、「含む(include)」(および「includes」および「including」などの他の形式のinclude)、および「含む(contain)」(および「contains」、「containing」などの他の形式のcontain)は、制約のない連結動詞であることが理解される。その結果、1以上のステップまたは要素を「備える(comprises)」、「有する(has)」、「含む(includes)」、または「含む(contains)」方法または装置は、これらの1以上のステップまたは要素を所有するが、これらの1以上のステップまたは要素のみを所有することに限定されない。同様に、1以上の特徴を「備える(comprises)」、「有する(has)」、「含む(includes)」、または「含む(contains)」方法のステップまたは装置の要素は、これらの1以上の特徴を所有するが、これらの1以上の特徴のみを所有することに限定されない。さらに、ある方法で構成された装置または構造は、少なくともその方法で構成されているが、記載されていない方法で構成されてもよい。
【0034】
好ましい実施形態を参照して本発明を説明した。本明細書で記載された運用可能な実施形態は、同一の一般的な特徴、特性、および一般的なシステム運用を提供するための複数の可能な配置の例示であることが理解される。前述の詳細な説明を読んで理解した上で、他の修正および代替が発生し得る。発明がこのような修正および代替の全てを含むものとして解釈されることが意図されている。