(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置、及びシステム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/5375 20140101AFI20240930BHJP
A63F 13/79 20140101ALI20240930BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20240930BHJP
A63F 13/80 20140101ALI20240930BHJP
【FI】
A63F13/5375
A63F13/79
A63F13/69 510
A63F13/80 B
(21)【出願番号】P 2022187910
(22)【出願日】2022-11-25
【審査請求日】2024-06-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】大場 直之
(72)【発明者】
【氏名】吉村 勇人
(72)【発明者】
【氏名】林 揚恩
【審査官】進藤 利哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-000249(JP,A)
【文献】特開2021-115284(JP,A)
【文献】特表2008-526383(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F 13/00-13/98
A63F 1/00-5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
対戦開始時にデッキに含まれる複数のカードを、プレイヤーの手札としての第1カード群、及びその他のカードを含む第2カード群に分けるステップと、
対戦開始後において、前記第2カード群に含まれるカードを前記プレイヤーが認識可能な状態になったか否かを判断するステップと、
認識可能になった場合、前記第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、前記プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを算出するステップと、
前記第2カード群の表示領域とは異なる領域に、前記少なくともいずれかのカードと、前記確からしさを表す指標とを表示するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記判断するステップにおいて、前記第2カード群に含まれるカードを前記プレイヤーが認識可能な状態とは、前記第1カード群を前記プレイヤーに開示することである請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記第2カード群は、前記プレイヤーが対戦中にカードをドローするための第3カード群と、対戦の戦況を表すための第4カード群とを含み、
前記判断するステップにおいて、前記第2カード群に含まれるカードを前記プレイヤーが認識可能な状態とは、前記第1カード群を前記プレイヤーに開示し、前記第3カード群を前記プレイヤーが確認することである請求項1記載のプログラム。
【請求項4】
前記第2カード群は、前記プレイヤーが対戦中にカードをドローするための第3カード群と、対戦の戦況を表すための第4カード群とを含み、
前記判断するステップにおいて、前記第2カード群に含まれるカードを前記プレイヤーが認識可能な状態とは、前記第1カード群を前記プレイヤーに開示し、前記第4カード群を前記プレイヤーが確認することである請求項1記載のプログラム。
【請求項5】
前記判断するステップにおいて、所定のゲーム中の効果により、前記第2カード群に含まれるカードを前記プレイヤーが認識可能な状態となる請求項1記載のプログラム。
【請求項6】
前記算出するステップにおいて、前記確からしさを算出するカードを、カードに関する情報に基づき選択する請求項1記載のプログラム。
【請求項7】
前記算出するステップにおいて、前記確からしさを算出するカードを、自身のプレイ履歴、又は他プレイヤーのプレイ履歴に基づき選択する請求項6記載のプログラム。
【請求項8】
前記算出するステップにおいて、前記対戦前に前記プレイヤーから指定されたカードを、前記確からしさを算出するカードとして選択する請求項6記載のプログラム。
【請求項9】
前記算出するステップにおいて、前記第2カード群に含まれるカードのうち前記プレイヤーから指定されたカードを、前記確からしさを算出するカードとして選択する請求項1記載のプログラム。
【請求項10】
前記表示するステップにおいて、前記プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、前記少なくともいずれかのカードを直接的に取得できる場合、第1指標を表示する請求項1記載のプログラム。
【請求項11】
前記表示するステップにおいて、前記プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、前記少なくともいずれかのカードを間接的に取得できる場合、第2指標を表示する請求項1記載のプログラム。
【請求項12】
前記表示するステップにおいて、前記プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、前記少なくともいずれかのカードを抽選で取得できる場合、第3指標を表示する請求項1記載のプログラム。
【請求項13】
前記表示するステップにおいて、前記第3指標は数値である請求項12記載のプログラム。
【請求項14】
前記表示するステップにおいて、前記少なくともいずれかのカードを取得できない場合、第4指標を表示する請求項1記載のプログラム。
【請求項15】
前記表示するステップにおいて、前記少なくともいずれかのカードが前記第4カード群にある場合、第5指標を表示する請求項3記載のプログラム。
【請求項16】
前記算出するステップにおいて、認識可能になった後、前記プレイヤーからの要求に応じ、前記少なくともいずれかのカードを手札に加えられる確からしさを算出する請求項1記載のプログラム。
【請求項17】
前記表示するステップにおいて、前記表示されるカードが前記プレイヤーにより選択されると、選択された前記カードを取得する手順を表示する請求項1記載のプログラム。
【請求項18】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
対戦開始時にデッキに含まれる複数のカードが、プレイヤーの手札としての第1カード群と、その他のカードを含む第2カード群とに分けられた後に、前記第2カード群に含まれるカードを前記プレイヤーが認識可能な状態になったか否かを判断するステップと、
認識可能になった場合、前記第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、前記プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを算出するステップと、
前記第2カード群の表示領域とは異なる領域に、前記少なくともいずれかのカードと、前記確からしさを表す指標とを表示するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項19】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
TCGの対戦を行うプレイヤーが使用するデッキに含まれる複数のカードが、プレイヤーの手札としての第1カード群と、その他のカードを含む第2カード群とに分けられており、前記第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、前記プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを取得するステップと、
前記第2カード群の表示領域とは異なる領域に、前記少なくともいずれかのカードと、前記確からしさを表す指標とを表示するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項20】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
対戦開始時にデッキに含まれる複数のカードを、プレイヤーの手札としての第1カード群、及びその他のカードを含む第2カード群に分けるステップと、
対戦開始後において、前記第1カード群に含まれる使用カード
が使用されたか否かを判断するステップと、
前記使用カードが使用されたことに基づいて、前記第2カード群に含まれるカードのうち、前記使用カードの効果に対応する特定カードを前記第1カード群に含まれるカードとするステップと、
前記使用カードが使用されたことに基づいて、前記第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、前記プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを算出するステップと、
前記第2カード群の表示領域とは異なる領域に、前記少なくともいずれかのカードと、前記確からしさを表す指標とを表示するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項21】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、前記プロセッサが、
対戦開始時にデッキに含まれる複数のカードを、プレイヤーの手札としての第1カード群、及びその他のカードを含む第2カード群に分けるステップと、
対戦開始後において、前記第2カード群に含まれるカードを前記プレイヤーが認識可能な状態になったか否かを判断するステップと、
認識可能になった場合、前記第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、前記プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを算出するステップと、
前記第2カード群の表示領域とは異なる領域に、前記少なくともいずれかのカードと、前記確からしさを表す指標とを表示するステップと
を実行する方法。
【請求項22】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、前記制御部が、
対戦開始時にデッキに含まれる複数のカードを、プレイヤーの手札としての第1カード群、及びその他のカードを含む第2カード群に分けるステップと、
対戦開始後において、前記第2カード群に含まれるカードを前記プレイヤーが認識可能な状態になったか否かを判断するステップと、
認識可能になった場合、前記第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、前記プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを算出するステップと、
前記第2カード群の表示領域とは異なる領域に、前記少なくともいずれかのカードと、前記確からしさを表す指標とを表示するステップと
を実行する情報処理装置。
【請求項23】
対戦開始時にデッキに含まれる複数のカードを、プレイヤーの手札としての第1カード群、及びその他のカードを含む第2カード群に分ける手段と、
対戦開始後において、前記第2カード群に含まれるカードを前記プレイヤーが認識可能な状態になったか否かを判断する手段と、
認識可能になった場合、前記第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、前記プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを算出する手段と、
前記第2カード群の表示領域とは異なる領域に、前記少なくともいずれかのカードと、前記確からしさを表す指標とを表示する手段と
を具備するシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが互いに複数のカードを用いてデッキを組み、組んだデッキを使ってユーザ同士で対戦するTCG(Trading Card Game)が普及している。TCGは、現実のカードを用いてプレイされてもよいし、情報処理装置を用いたデジタル空間によるものでもよい。
【0003】
TCGでは、様々な効果を有するカードが存在するため、ゲームプレイ中の限られた時間内に組んだデッキに含まれるカードを有効に使うことは初心者には困難である場合がある。
【0004】
カジノにおけるカードゲームについて、デックに残っているカードに関する簡略統計をプレイヤーに提示する技術がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、カジノにおけるカードゲームについて記載されているが、TCGについては言及されていない。
【0007】
本開示の目的は、TCGのプレイヤーのプレイスキルの向上をサポートすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムである。プログラムは、プロセッサに、対戦開始時にデッキに含まれる複数のカードを、プレイヤーの手札としての第1カード群、及びその他のカードを含む第2カード群に分けるステップと、対戦開始後において、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態になったか否かを判断するステップと、認識可能になった場合、第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを算出するステップと、第2カード群の表示領域とは異なる領域に、少なくともいずれかのカードと、確からしさを表す指標とを表示するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0009】
開示によれば、TCGのプレイヤーのプレイスキルの向上をサポートできる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係るTCGの対戦を準備する局面を示す図である。
【
図2】本実施形態に係るTCGの対戦を開始しようとする局面を示す図である。
【
図3】各ユーザがTCGの対戦を進行させている局面を示す図である。
【
図4】システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
【
図5】
図4に示す端末装置10の構成例を表すブロック図である。
【
図6】サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。
【
図7】カード情報182のデータ構造を示す図である。
【
図8】デッキ情報183のデータ構造を示す図である。
【
図9】対戦管理情報184のデータ構造を示す図である。
【
図10】対戦情報185のデータ構造を示す図である。
【
図11】ユーザ情報テーブル2021のデータ構造を示す図である。
【
図12】カードマスタテーブル2022のデータ構造を示す図である。
【
図13】デッキ情報テーブル2023のデータ構造を示す図である。
【
図14】対戦情報テーブル2024のデータ構造を示す図である。
【
図15】TCGの対戦中において、プレイヤーを補助する情報を表示する際の制御部190の動作の例を表すフローチャートである。
【
図16】対戦中の端末装置10のディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
【
図17】プレイヤーからカードの指定を受け付ける際のディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
【
図18】プレイヤーを補助する情報を表示する際のディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
【
図19】第2カード38の取得手順を表示する際のディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
【
図20】第3指標が付されたカードが指定された場合の当該カードの取得手順を表示する際のディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
【
図21】補助情報を要求するためのオブジェクトが表示されている場合のディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
【
図22】アナログカードを用いたTCGの対戦中において、プレイヤーを補助する情報を表示する際の制御部190の動作の例を表すフローチャートである。
【
図23】TCGの対戦を観戦するユーザを補助する情報を表示する際の端末装置の制御部の動作の例を表すフローチャートである。
【
図24】コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0012】
<概略>
本実施形態に係るプログラムは、TCGの対戦中において、プレイヤーに対し、現在の局面においてプレイヤーが必要とするカードを、当該カードを手札に加えられる確からしさと共に提示する。このため、プレイヤーは、初心者であっても、上級者と同様に重要なカードを手札に加えられる可能性に気付けるため、レベルの高い対戦を経験することが可能となる。
【0013】
まず、本実施形態に係るTCGの概要について説明する。次いで、本実施形態に係るプログラムについて説明する。
【0014】
<0 TCGの概要>
図1は、本実施形態に係るTCGの対戦を準備する局面を示す図である。
図2は、本実施形態に係るTCGの対戦を開始しようとする局面を示す図である。
図3は、各ユーザがTCGの対戦を進行させている局面を示す図である。
【0015】
ユーザは、プレイマット30を配置し、TCGの対戦に使用するカードを組み合わせて構築したデッキを用い、TCGの対戦を行う。
【0016】
<0.1 プレイマット30の構成>
図1を参照して、各ユーザがTCGの対戦で使用する各種用品について説明する。
図1に示すように、ユーザ5A(第1ユーザ)と、ユーザ5B(第2ユーザ)とが、TCGの対戦を開始するにあたり、ユーザ5Aとユーザ5Bとの間にプレイマット30を配置する。プレイマット30は、デッキに含まれるカードを配置するためのものである。各ユーザは、プレイマット30に山札等としてカードを配置し、山札からカードを手札に加えつつTCGの対戦を進行させる。
【0017】
プレイマット30の構成について説明する。プレイマット30は、例えば、カードを配置する位置が表されるマットを含む。プレイマット30は、例えば、山札配置部31A及び山札配置部31B(以下、「山札配置部31」と総称することもある)と、準備カード配置部32A及び準備カード配置部32B(以下、「準備カード配置部32」と総称することもある)と、勝敗条件カード配置部33A及び勝敗条件カード配置部33B(以下、「勝敗条件カード配置部33」と総称することもある)と、バトルカード配置部34A及びバトルカード配置部34B(以下、「バトルカード配置部34」と総称することもある)と、消費カード配置部35A及び消費カード配置部35B(以下、「消費カード配置部35」と総称することもある)と、を含む。プレイマット30は、ユーザ毎に配置されてもよい。このとき、例えば、プレイマット30は、一方のユーザと関わる領域を含む。具体的には、例えば、プレイマット30は、山札配置部31Aと、準備カード配置部32Aと、勝敗条件カード配置部33Aと、バトルカード配置部34Aと、消費カード配置部35Aとを含む。
【0018】
図3に示すように、TCGの対戦において、各ユーザは、山札からカードを手札に補充しつつ、カード同士のバトルを進行させる。
図3の例では、ユーザ5Aは、手札93A(
図3の例では手札に2枚のカード)を有している。ユーザ5Bは、手札93B(
図3の例では手札に3枚のカード)を有している。
【0019】
山札配置部31は、各ユーザが所有するデッキを構成するカードのうちいずれかを、山札として配置するための領域である。山札配置部31Aは、ユーザ5Aがカードを山札として配置するための領域である。山札配置部31Bは、ユーザ5Bがカードを山札として配置するための領域である。
【0020】
図2に示すように、各ユーザがTCGの対戦を開始するにあたり、各ユーザは、デッキを構成するカードを混ぜ、カードを裏向きにして山札配置部31に配置する。ユーザ5Aは、山札配置部31Aにカードを山札91Aとして配置する。ユーザ5Bは、山札配置部31Bにカードを山札91Bとして配置する。
【0021】
準備カード配置部32は、対戦相手のカードと戦うことができるカードを準備するための領域である。各ユーザは、準備カード配置部32に配置されているカードと、バトルカード配置部34に配置されているカードとを入れ替えつつ、バトルカード配置部34に配置されているカード同士を戦わせる。
【0022】
図2に示すように、TCGの対戦を開始する前においては、準備カード配置部32、バトルカード配置部34にはカードは配置されていない。一方、
図3に示すように、TCGの対戦が進行すると、各ユーザが準備カード配置部32、バトルカード配置部34にカードを配置し、バトルカード配置部34にカード同士を戦わせる。各ユーザは山札から手札を補充しつつ、手札の中からバトルに使用するカードを準備カード配置部32、バトルカード配置部34に配置する。ユーザ5Aは、準備カード配置部32Aにカードを配置する。ユーザ5Bは、準備カード配置部32Bにカードを配置する。
【0023】
勝敗条件カード配置部33は、各プレイヤが勝利条件をどの程度満たしているかを示す領域である。本実施形態では、勝敗条件カード配置部33に、各プレイヤが山札から所定枚数のカードを裏向きにして勝敗条件カード配置部33に配置する。
図2に示すように、ユーザ5Aは、勝敗条件カード配置部33Aにカードを配置する。ユーザ5Bは、勝敗条件カード配置部33Bにカードを配置する。勝敗条件カード配置部33に配置されたカードは、サイドと称されてもよい。
【0024】
バトルカード配置部34は、対戦相手のカードと戦うカードを配置するための領域である。ユーザ5Aは、バトルカード配置部34Aにカードを配置する。ユーザ5Bは、バトルカード配置部34Bにカードを配置する。本実施形態では、基本的には、バトルカード配置部34Aに配置されるカードと、バトルカード配置部34Bに配置されるカードとが、各カードに設定される体力、攻撃力、カードに示されるキャラクタの属性、弱点の属性、その他のパラメータに基づいて戦う。バトルカード配置部34に配置されているカードは、攻撃力・カードの属性・弱点等に応じたダメージが与えられ、与えられたダメージが体力から減らされていく。攻撃を受ける等によりカードに設定される体力が失われると、カードがバトルカード配置部34から退場させられ、消費カード配置部35に配置される。
【0025】
消費カード配置部35は、TCGの対戦で消費したカードを配置するための領域である。例えば、バトルで体力を失ったカード、効果を発動させたカード等が消費カード配置部35に配置される。
図3に示すように、ユーザ5Aは、消費カード配置部35Aに、対戦で消費したカードを、カード92Aとして配置する。ユーザ5Bは、消費カード配置部35Bに、対戦で消費したカードを、カード92Bとして配置する。
【0026】
消費カード配置部35に配置されたカードは、所定のカードの効果を発動させることで、山札配置部31、準備カード配置部32、手札等に配置させることが可能である。プレイマット30は、消費カード配置部35の他に、対戦で消費したカードを配置するための領域をさらに有してもよい。当該領域を、例えば、第2消費カード配置部と称する。第2消費カード配置部に配置されたカードは、所定のカードの効果を発動させても、場に戻ってくることはない。なお、第2消費カード配置部に配置されたカードの枚数によって、所定の効果が発動するようにしてもよい。
【0027】
<0.2 TCGで使用するカードの種類>
本実施形態のTCGでは、カードの種類として、(i)バトルに使用することができるキャラクタカードと、(ii)キャラクタカードに関連付けて使用する行動力カード(エネルギーカード)と、(iii)対戦中に特定の効果を発揮させる効果カード(サポートカード、グッズカード、スタジアムカード等)とがある。
【0028】
(i)キャラクタカードには、ユーザが山札からカードを引いて手札に加えると、準備カード配置部32又はバトルカード配置部34に配置することができるカード(「無条件カード」とも言う)と、特定の条件を満たすことにより、準備カード配置部32又はバトルカード配置部34に配置することができるカード(「条件付きカード」とも言う)とが含まれる。
【0029】
(iA)例えば、条件付きカードは、条件付きカードに関連する無条件カードを配置することを条件として、配置することができる。例えば、キャラクタの進化になぞらえて、まず無条件カードをプレイマット30に配置すること等により対戦相手のユーザに提示したうえで、当該無条件カードに関連する条件付きカードをプレイマット30に配置する。このような条件付きカードは、無条件カードから進化させたものとして「進化キャラクタ」とも称されることがある。また、無条件カードは、「進化キャラクタ」を配置するための元となるキャラクタともいえるため、「たねキャラクタ」とも称されることがある。
【0030】
(iB)例えば、条件付きカードは、特定のカードを消費して消費カード配置部35に移動させることにより、準備カード配置部32又はバトルカード配置部34に配置できる。具体的には、特定のカードとして、プレイマット30に配置されている無条件カードを消費して(消費カード配置部35に移動させて)、条件付きカードを準備カード配置部32又はバトルカード配置部34に配置できる、としてもよい。
【0031】
例えば、条件付きカードは、プレイマット30にユーザが配置した単数又は複数のキャラクタカードと引き換えに、準備カード配置部32又はバトルカード配置部34に配置できる。例えば、各キャラクタカードに、カードに示されるキャラクタの攻撃力等の個々のパラメータとは別に、キャラクタの総合的な性能を示すパラメータ(例えば、進化レベルなど)が付されている場合に、ユーザが配置したキャラクタカードの進化レベルの値に対応した進化レベルを有する条件付きカードを配置してもよい。例えば、進化レベル1のキャラクタと進化レベル2のキャラクタとをプレイマット30に配置した状態で、これらキャラクタのカードに重ねて(または、これらのキャラクタカードと引き換えに)、進化レベル3の条件付きカードを配置できる。
【0032】
この他にも、条件付きカードにより定められる複数のキャラクタカードと引き換えに、当該条件付きカードをバトルに参加させることができる、としてもよい。このとき、キャラクタカードとは異なる後述する補助カードを消費して、条件付きカードをバトルに参加させることとしてもよい。例えば、補助カードに示される効果として、プレイマット30のバトルカード配置部34、消費カード配置部35等にある特定の無条件カードと引き換えに、特定の条件付きカードをバトルに参加させられることが定められている。
【0033】
(iC)これらカードには、上記キャラクタカード、後述する行動力カード、補助カードのうち複数を兼ねるものも含まれる。例えば、キャラクタカードとしても使用でき、補助カードとしても使用できる特殊なカードが含まれることとしてもよい。ユーザは、当該特殊なカードを、キャラクタカードを配置すべき位置(例えば準備カード配置部32、バトルカード配置部34)に配置した場合は、キャラクタカードとして使用することができる。
【0034】
(ii)行動力カード(エネルギーカード)は、ユーザが山札からカードを引いて手札に加えたのち、キャラクタカードと関連付けてプレイマット30に配置することにより、キャラクタカードに示される所定の行動を行うことを可能とするものである。行動力カードをキャラクタカードに関連付ける操作は、例えば、ユーザのターン中に行えることとしてもよい。例えば、プレイマット30に配置されるキャラクタカードの近傍に行動力カードを配置することで、キャラクタカードに行動力カードを関連付けたとしてもよい。また、ターン中に行動力カードをキャラクタカードに関連付けられる回数は制限があってもよい。例えば、ユーザのターン中に1回、プレイマット30に配置されるキャラクタカードのいずれかに、手札中の行動力カードを関連付けるよう配置することができる。例えば、キャラクタカードに、第1の攻撃アクションと、第2の攻撃アクションとが設定されているとする。第1の攻撃アクションは、キャラクタカードに1枚の行動力カードが関連付けられている場合に使用可能であり、第2の攻撃アクションは、1枚の行動力カードでは足りず2枚の行動力カードがキャラクタカードに関連付けられている場合に使用可能であるとしてもよい。
【0035】
キャラクタカードがバトルにより体力値が尽きる等により、バトルカード配置部34から退場することとなった場合、当該キャラクタカードに関連付けられている行動力カードを当該対戦中で使用不可とすることとしてもよい。また、当該キャラクタカードに関連付けられている行動力カードを消費カード配置部35へ移動させてもよい。
【0036】
(iii)対戦を補助する補助カードには、ユーザの手札にある限り、ユーザがターン中に何枚でも使用できるカード種と、ターン中に1枚だけ使用できるカード種とが含まれる。これら補助カードには、ユーザが補助カードの効果を使用することを宣言することで効果を発揮させるものも含まれる。
【0037】
なお、補助カードとして、予めプレイマット30の所定の位置(本実施形態では、当該所定の位置については図示していない)に、裏向きにするなどして配置したうえで、ユーザが補助カードの使用を発声等により宣言することで補助カードの効果を発揮させるものも含まれる。
【0038】
<0.3 TCGの対戦ルールの概要>
以上のように、TCGの対戦で使用するプレイマット30と、カードの種類とについて説明した。次に、TCGの対戦ルールについて詳細に説明する。
【0039】
本実施形態に示すTCGでは、上記のように、各ユーザがバトルカード配置部34A、バトルカード配置部34Bに配置したカードに基づき攻撃または防御(バトル)を行ってTCGの対戦を進行させるものとする。TCGの対戦は、ユーザがターン毎に交互に行動して進行するものとする。例えば、第1ユーザが行動した後にターンを終えると、第2ユーザのターンとなる。第2ユーザは自身のターンで行動し、行動が終了すると、第1ユーザのターンとなる。
【0040】
各ユーザは、ターンが到来するごとに、山札から所定枚数のカードを引いて手札に加える。
【0041】
各ユーザは、手札にあるカードのうち、対戦相手のユーザのカードへの攻撃または防御に使用するカード(キャラクタカード)の候補を準備カード配置部32に配置する。
【0042】
ユーザ5Aは、準備カード配置部32Aに並べられたカードと、バトルカード配置部34Aに並べられたカードとを、ユーザ5Aのターン中に入れ替えることができる。また、ユーザ5Bは、準備カード配置部32Aに並べられたカードと、バトルカード配置部34Aに並べられたカードとを、ユーザ5Bのターン中に入れ替えることができる。
【0043】
勝敗条件カード配置部33Aと勝敗条件カード配置部33Bとは、上記のように、それぞれのユーザが対戦に勝利する条件に対してどの程度の進捗があるかを各ユーザに通知するための領域である。ここで、ユーザが対戦に勝利する条件としては、例えば、勝敗条件カード配置部33A又は勝敗条件カード配置部33Bに配置されるカードが全て回収されることとしてもよい。すなわち、勝敗条件カード配置部33A又は勝敗条件カード配置部33Bのいずれかにおいて、全てのカードが回収されたことにより、勝敗が決することとしてもよい。
【0044】
例えば、各ユーザが、TCGの対戦に先立ち、山札から勝敗条件カード配置部33に所定枚数のカードを配置する。すなわち、ユーザ5Aは、山札91Aから所定枚数のカードを抜き出して勝敗条件カード配置部33Aに配置する。ユーザ5Bは、山札91Bから所定枚数のカードを抜き出して勝敗条件カード配置部33Bに配置する。ユーザ5Aとユーザ5Bとが、バトルカード配置部34Aに配置したキャラクタカードと、バトルカード配置部34Bに配置したキャラクタカードとを対戦させ、キャラクタカードに設定される退場条件が満たされると(例えば、キャラクタカードに設定される体力値が、対戦相手のキャラクタカードに設定される攻撃力に基づき減算され、尽きた場合)、当該キャラクタカードのキャラクタが気絶したものとして、当該キャラクタカードを消費カード配置部35(「トラッシュ」ともいう)へ移動させる。
【0045】
これにより、バトルに勝利して対戦相手のキャラクタカードを退場させたユーザは、勝敗条件カード配置部33A又は勝敗条件カード配置部33Bに配置されたカードを手札に加える。例えば、ユーザ5Bが、自身のターンでユーザ5Aのキャラクタカードに攻撃をすることによりバトルカード配置部34Aに配置されるカードを退場させた場合、勝敗条件カード配置部33Bに配置されるカードから所定枚数のカードを取って手札に加える。一方、ユーザ5Aが、自身のターンでユーザ5Bのキャラクタカードに攻撃をすることによりバトルカード配置部34Bに配置されるカードを退場させた場合、勝敗条件カード配置部33Aに配置されるカードから所定枚数のカードを取って手札に加える。これら操作を繰り返し、ユーザ5Bが勝敗条件カード配置部33Bに配置されるカードを全て回収したとき、または、ユーザ5Aが勝敗条件カード配置部33Aに配置されるカードを全て回収したときに、回収しきったユーザを、TCGの対戦に勝利したユーザと決定することとしてもよい。
【0046】
なお、対戦の勝利条件としては、この他に、バトルカード配置部34と準備カード配置部32のいずれにもキャラクタカードがない場合に敗北する、としてもよい。また、対戦の勝利条件としては、各ユーザが自分のターンで山札配置部31から山札を引けない場合に敗北する、としてもよい。
【0047】
図1~
図3では、ユーザ同士が対面してTCGの対戦を行う例を説明している。しかしながら、TCGの対戦は、ユーザ同士が対面するものに限定されない。ユーザ同士がインターネットで接続し、相手の音声及び相手のカード配置等をインターネットを介して取得することで対戦を行ってもよい。具体的には、例えば、ユーザは、プレイマット30における自身の領域をカメラ等で撮影しながら対戦を行う。撮影された画像は、リアルタイムで対戦相手へ送信される。ユーザが所持する端末装置は、対戦相手から送られてきた、対戦相手の領域についての画像を受信し、受信した画像をディスプレイに表示する。これにより、ユーザは、現実の自身のカードを扱いながら、画面越しに対戦相手のカードをリアルタイムに確認することが可能となる。このように、ユーザは、アナログカードを用いたTCGの対戦をオンラインで実施してもよい。
【0048】
カメラが複数ある場合、又は、カメラの視野角を調整可能なデバイスがある場合、ユーザの顔を撮影し、撮影した画像を対戦相手へ送信してもよい。こうすることで、対戦中の相手の表情を確認することが可能となるため、オンラインでのTCGの対戦で、対面での対戦の満足度を得ることが可能となる。
【0049】
<1 システム全体の構成図>
図4は、システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
図4に示すシステム1は、例えば、端末装置10、及びサーバ20を含む。端末装置10、及びサーバ20は、例えば、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0050】
図4において、システム1が端末装置10を3台含む例を示しているが、システム1に含まれる端末装置10の数は、3台に限定されない。システム1に含まれる端末装置10は、2台以下であってもよいし、4台以上であってもよい。
【0051】
図4において、システム1がサーバ20を1台含む例を示しているが、システム1に含まれるサーバ20の数は、1台に限定されない。サーバ20は、有する機能に応じ、複数のサーバから構成されていてもよい。また、サーバ20は、例えば、複数の装置の集合体を1つのサーバとしてもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るサーバ20を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はサーバ20に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0052】
図4に示す端末装置10は、例えば、デジタルTCGをプレイするユーザが操作する情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット等の携帯端末により実現される。また、端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等により実現されてもよいし、HMD(Head Mount Display)等のウェアラブル端末により実現されてもよい。
【0053】
端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19とを備える。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド等)である。出力装置14は、ユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカー等)である。
【0054】
サーバ20は、例えば、カードに関する情報及びデッキに関する情報を管理する情報処理装置である。
【0055】
サーバ20は、例えば、ネットワーク80に接続されたコンピュータにより実現される。
図4に示すように、サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対して情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0056】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成及び、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。端末装置10、及びサーバ20のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成及びコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0057】
<1.1 端末装置の構成>
図5は、
図4に示す端末装置10の構成例を表すブロック図である。
図5に示すように、端末装置10は、通信部120と、入力装置13と、出力装置14と、音声処理部17と、マイク171と、スピーカー172と、カメラ160と、位置情報センサ150と、記憶部180と、制御部190とを備える。端末装置10に含まれる各ブロックは、例えば、バス等により電気的に接続される。
【0058】
通信部120は、端末装置10が他の装置と通信するための変復調処理等の処理を行う。通信部120は、制御部190で生成された信号に送信処理を施し、外部(例えば、サーバ20)へ送信する。通信部120は、外部から受信した信号に受信処理を施し、制御部190へ出力する。
【0059】
入力装置13は、端末装置10を操作するユーザが指示、又は情報を入力するための装置である。入力装置13は、例えば、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチ・センシティブ・デバイス131等により実現される。端末装置10がPC等である場合には、入力装置13は、リーダー、キーボード、マウス等により実現されてもよい。入力装置13は、ユーザから入力される指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御部190へ出力する。なお、入力装置13には、例えば、外部の入力機器から入力される電気信号を受け付ける受信ポートが含まれてもよい。
【0060】
出力装置14は、端末装置10を操作するユーザへ情報を提示するための装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ141等により実現される。ディスプレイ141は、制御部190の制御に応じたデータを表示する。ディスプレイ141は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。
【0061】
音声処理部17は、例えば、音声信号のデジタル-アナログ変換処理を行う。音声処理部17は、マイク171から与えられる信号をデジタル信号に変換して、変換後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部17は、音声信号をスピーカー172へ与える。音声処理部17は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク171は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部17へ与える。スピーカー172は、音声処理部17から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0062】
カメラ160は、受光素子により光を受光し、撮影信号として出力するためのデバイスである。
【0063】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。位置情報センサ150は、端末装置10が接続する無線基地局の位置から、端末装置10の現在の位置を検出してもよい。
【0064】
記憶部180は、例えば、メモリ15、及びストレージ16等により実現され、端末装置10が使用するデータ、及びプログラムを記憶する。記憶部180は、例えば、ユーザ情報181、カード情報182、デッキ情報183、対戦管理情報184、対戦情報185を記憶する。
【0065】
ユーザ情報181は、例えば、TCGをプレイするユーザに関する情報を含む。ユーザに関する情報には、例えば、ユーザID、ユーザの氏名、年齢、住所、生年月日、登録年月日等が含まれる。
【0066】
カード情報182は、例えば、カードに関する情報を含む。カード情報182は、ユーザが所有するカードに関する情報を含んでいてもよい。詳細は後述する。
【0067】
デッキ情報183は、例えば、ユーザが構築したデッキに関する情報を含む。詳細は後述する。
【0068】
対戦管理情報184は、現在実施している対戦において、デッキに組み込まれているデジタルカードの所在に関する情報を含む。詳細は後述する。
【0069】
対戦情報185は、プレイヤーが過去に実施した対戦に関する情報を含む。詳細は後述する。
【0070】
制御部190は、プロセッサ19が記憶部180に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部190は、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、操作受付部191、送受信部192、管理部193、表示制御部194、対戦処理部195、算出部196としての機能を発揮する。
【0071】
操作受付部191は、入力装置13から入力される指示、又は情報を受け付けるための処理を行う。具体的には、例えば、操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等から入力される指示、又は情報を受け付ける。
【0072】
また、操作受付部191は、カメラ160から入力される画像を受け付ける。具体的には、例えば、操作受付部191は、カメラ160により撮影された撮影データを受信する。
【0073】
また、操作受付部191は、マイク171から入力される音声情報を受け付ける。具体的には、例えば、操作受付部191は、マイク171から入力され、音声処理部17でデジタルデータに変換された音声データを受信する。
【0074】
送受信部192は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。具体的には、例えば、送受信部192は、ユーザから入力された指示、又は取得した種々の情報をサーバ20へ送信する。また、送受信部192は、サーバ20から提供される情報を受信する。サーバ20から提供される情報は、例えば、新たにユーザが入手したカードに関する情報、又は、デッキに関する情報を含む。
【0075】
管理部193は、記憶部180に記憶される、ユーザ情報181、カード情報182、デッキ情報183、対戦管理情報184、対戦情報185を管理する。例えば、管理部193は、ユーザに関する情報が編集されると、編集された情報をユーザ情報181に記憶する。また、管理部193は、カードに関する情報が更新されると、カード情報182を更新する。また、管理部193は、デッキに関する情報が編集されると、デッキ情報183を更新する。また、管理部193は、プレイヤー同士の対戦が進行するに伴い、対戦管理情報184を更新する。また、管理部193は、対戦の結果に応じ、対戦情報185を更新する。
【0076】
表示制御部194は、ユーザに対して所定の画像を表示するため、出力装置14を制御する。例えば、表示制御部194は、カード情報182で管理される情報と、デッキ情報183で管理される情報とに基づき、ユーザが所有しているカードの管理画面を表示するように、ディスプレイ141を制御する。また、表示制御部194は、デッキに関する情報を表示するように、ディスプレイ141を制御する。
【0077】
また、表示制御部194は、TCGの対戦において、プレイヤーを補助する情報を表示するように、ディスプレイ141を制御する。具体的には、例えば、表示制御部194は、TCGの対戦において、プレイヤーが所定のカードを手札に加えられる期待値に応じた指標を、山札配置部31とは異なる位置に表示するように、ディスプレイ141を制御する。表示制御部194は、指標が付されたカードがプレイヤーにより選択されると、選択されたカードを取得するための手順を表示する。
また、表示制御部194は、所定のカードが、所定の領域に存在することを表す指標を、山札配置部31とは異なる位置に表示するように、ディスプレイ141を制御する。例えば、表示制御部194は、所定のカードが勝敗条件カード配置部33に配置されている場合、当該カードが勝敗条件カード配置部33に配置されていることを表す指標をディスプレイ141に表示させる。
【0078】
対戦処理部195は、他ユーザとの対戦処理を制御する。対戦は、例えば、以下の態様が想定される。
・デジタルカードで構築したデッキを用いたCPUとの対戦
・デジタルカードで構築したデッキを用いた他プレイヤーとの対戦
・大会での対戦
【0079】
対戦処理部195は、プレイヤーが所持する手札に対する操作、所定の領域に配置されたカードに対する操作等をプレイヤーから受け付け、受け付けた操作に基づき、TCGの対戦を進行させる。
【0080】
対戦処理部195は、対戦中に、所定の条件が満たされたか否かを判断する。所定の条件とは、例えば、デッキに含まれるカードが、第1カード群(手札)と第2カード群(手札以外)とに分割されて配布される場合、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能となったときである。当該条件を具体的に表すと、例えば、以下となる。
・配布された第1カード群をプレイヤーが確認したとき
・第2カード群が第3カード群(山札)と第4カード群(サイド)とを含む場合、第1カード群がプレイヤーに開示され、第3カード群をプレイヤーが確認したとき
・第2カード群が第3カード群(山札)と第4カード群(サイド)とを含む場合、第1カード群がプレイヤーに開示され、第4カード群をプレイヤーが確認したとき
・所定のゲーム中の効果により、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態となったとき
【0081】
所定のゲーム中の効果とは、例えば、所定のカードを手札に加えられる可能性に応じた指標を表示するという特性を有するカードの効果を含む。所定のゲーム中の効果とは、例えば、所定のカードを手札に加えられる可能性に応じた指標を表示するというアイテムの効果を含む。
【0082】
対戦処理部195は、対戦中に所定の条件が満たされると、算出部196による処理を実施させる。
【0083】
算出部196は、対戦に用いられるデッキに含まれるデジタルカードの所在に基づき、所定のカードをプレイヤーが手札に加えられる可能性を算出する。具体的には、例えば、算出部196は、対戦管理情報184を参照し、デッキに含まれるデジタルカードのうちいずれかがプレイヤーの手札に加えられる可能性(確からしさ、期待値)を算出する。
【0084】
算出部196は、手札に加えられる可能性を算出する所定のカードを、例えば、カードに関する情報に基づいて選択する。より具体的には、例えば、算出部196は、所定のカードを、以下のように選択する。
・自身のプレイ履歴に基づき、所定の局面における自身が採用したプレイ中の行動(プレイ行動)の傾向を分析し、プレイヤーが必要とする傾向の高いカードを選択する
・他プレイヤーのプレイ履歴に基づき、所定の局面において他プレイヤーが採用したプレイ行動の傾向を分析し、プレイヤーが必要とする傾向の高いカードを選択する
・対戦前にプレイヤーから指定されたカードを選択する
・対戦中に山札配置部31、勝敗条件カード配置部33、消費カード配置部35に配置されるカード群のうち、プレイヤーから指定されたカードを選択する
・新しくデッキに組み込まれたカード
【0085】
対戦前にプレイヤーから指定されるカードは、例えば、プレイヤーが対戦を有利にするために手札に加える必要性が高いカードである。また、対戦前にプレイヤーから指定されるカードは、例えば、必要性が高いカードを取得できる可能性があるカードである。指定可能なカードの枚数には、制限が設けられていてもよい。また、所定の要件を満たすと、設定されている制限が解除、又は緩和されるようにしてもよい。
【0086】
対戦中にプレイヤーから指定されるカードの出所は、山札配置部31に限定されない。本実施形態では、デッキに含まれるカードが、山札配置部31と、勝敗条件カード配置部33とに配置される場合を説明しているため、山札配置部31に配置されるカードから指定を受ける例を説明している。デッキに含まれるカードが分割されない場合、手札以外のカードから、プレイヤーからの指定を受け付けるようにしてもよい。指定可能なカードの枚数には、制限が設けられていてもよい。また、所定の要件を満たすと、設定されている制限が解除、又は緩和されるようにしてもよい。
【0087】
算出部196は、所定のカードを手札に加えられる可能性を算出する。具体的には例えば、算出部196は、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、選択したカードを直接的に取得できる場合、当該カードを取得できる可能性、つまり確率を100%と算出し、取得手順を「直接」とする。カードを直接的に取得できるとは、例えば、カードの効果を発動させることで、選択したカードを取得できることを表す。プレイヤーが使用可能なカードの効果は、例えば、手札に含まれるカードの効果、準備カード配置部32に配置されるカードの効果、バトルカード配置部34に配置されるカードの効果、スタジアムカードの効果等を含む。算出部196は、カードの効果を、例えば、カード情報182から取得する。表示制御部194は、例えば、直接的に確実に取得できることを表す第1指標を、算出部196により選択されたカードに関連付けて表示する。表示制御部194は、取得できる確率を表示してもよい。
【0088】
算出部196は、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、選択したカードを間接的に取得できる場合、当該カードを取得できる可能性、つまり確率を100%と算出し、取得手順を「間接」とする。カードを間接的に取得できるとは、例えば、カードの効果を発動させることで、選択したカードを直接的に取得できる効果を有するカードを取得できることを表す。なお、間接的なカードは、複数回取得されてもよい。表示制御部194は、例えば、間接的に確実に取得できることを表す第2指標を、算出部196により選択されたカードに関連付けて表示する。表示制御部194は、取得できる確率を表示してもよい。
【0089】
算出部196は、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、選択したカードを抽選で取得できる場合、当該カードを取得できる可能性、つまり確率を対戦管理情報184を参照して算出する。例えば、算出部196は、選択したカードを山札配置部31から引く確率、選択したカードを取得可能なカードを山札配置部31から引く確率等に基づき、選択したカードを取得できる確率を算出する。表示制御部194は、例えば、直接的、又は間接的に確率に基づき取得できることを表す第3指標を、算出部196により選択されたカードに関連付けて表示する。表示制御部194は、取得できる確率を表示してもよい。
【0090】
算出部196は、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、選択したカードを取得できない場合、当該カードを取得できる可能性、つまり確率を0%と算出する。このとき、山札配置部31に選択したカードが存在していない場合のみならず、山札配置部31にカードが存在する場合であっても、対戦の戦況によっては、カードを取得できない場合が発生し得る。表示制御部194は、例えば、カードを取得できないことを表す第4指標を、算出部196により選択されたカードに関連付けて表示する。
【0091】
<1.2 サーバの機能的な構成>
図6は、サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。
図6に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0092】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0093】
記憶部202は、例えば、ユーザ情報テーブル2021、カードマスタテーブル2022、デッキ情報テーブル2023、対戦情報テーブル2024を有する。
【0094】
ユーザ情報テーブル2021は、例えば、TCGに関するサービスに登録しているユーザに関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0095】
カードマスタテーブル2022は、例えば、ユーザが入手可能なカードに関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0096】
デッキ情報テーブル2023は、例えば、ユーザにより登録されたデッキに関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0097】
対戦情報テーブル2024は、例えば、過去に実施された対戦に関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0098】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、プログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、管理モジュール2033、対戦処理モジュール2034としての機能を発揮する。
【0099】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0100】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0101】
管理モジュール2033は、記憶部202に記憶されるテーブルを管理する。具体的には、例えば、管理モジュール2033は、デッキに関する操作が入力されると、デッキ情報テーブル2023を更新する。例えば、管理モジュール2033は、ユーザから公開が要求されたデッキが新規なデッキである場合、デッキコードを発行する。また、管理モジュール2033は、対戦に関する情報を受信すると、対戦情報テーブル2024を更新する。
【0102】
対戦処理モジュール2034は、ユーザ同士の対戦処理を制御する。例えば、対戦処理モジュール2035は、デジタルカードで構築したデッキを用いたプレイヤー同士の対戦を制御する。
【0103】
<2 データ構造>
図7~
図10は、端末装置10が記憶する情報のデータ構造を示す図である。なお、
図7~
図10は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。
【0104】
図7は、カード情報182のデータ構造を示す図である。
図7に示すカード情報182は、カードIDをキーとして、名称、種別、属性、カード情報、画像データ、枚数等のカラムを有するテーブルである。カード情報182は、これらの他に、全く同じカードに対してもカードを一意に特定するためのカード管理ID、レギュレーション、又はレアリティに関する情報等を有していてもよい。
【0105】
カードIDは、カードの種類を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。本実施形態において、全く同じカードに対しては同一のカードIDが割り当てられている。同一の名称であっても、効果が異なるカード、レアリティが異なるカード、レギュレーションが異なるカードには、異なるカードIDが割り振られている。名称は、カードの名称を記憶する項目である。種別は、カードの種類を記憶する項目である。本実施形態において、カードの種類は、例えば、キャラクタ、エネルギー、サポート、グッズ、スタジアム等を含む。
【0106】
属性は、キャラクタが属する性質を記憶する項目である。本実施形態において、属性は、例えば、炎、水、雷、草、超、鋼、悪、闘等を含む。属性には、相対すると有利になる属性、及び不利になる属性が存在する。カード情報は、カードの内容を説明する情報を記憶する項目である。カードの種別がキャラクタである場合、カード情報は、例えば、キャラクタの攻撃力、体力、技を出すのに必要なエネルギー量、逃げるのに必要なエネルギー量、弱点、抵抗力、キャラクタが有する特殊な特性等を含む。カードの種別がサポート、グッズ、スタジアムである場合、カード情報は、例えば、カードの使用要件、カード使用時に発生する効果等を含む。
【0107】
画像データは、画像を記憶する項目である。画像データは、他の場所に配置された画像データファイルに対する参照情報(パス)を記憶するものとしてもよい。枚数は、ユーザが所持している、同一のカードIDが割り振られているカードの枚数を記憶する項目である。本実施形態において、同一の名称であっても、効果が異なるカードには、異なるカードIDが割り振られている。また、同一の名称であっても、レアリティが異なるカードには、異なるカードIDが割り振られている。また、同一の名称であっても、レギュレーションが異なるカードには、異なるカードIDが割り振られている。なお、所有しているカードがカード管理IDにより一意に管理されている場合、枚数は管理されなくてもよい。
【0108】
図8は、デッキ情報183のデータ構造を示す図である。
図8に示すデッキ情報183は、デッキIDをキーとして、名称、編成カード、完成、更新日、登録情報等のカラムを有するテーブルである。デッキ情報183は、これらの他に、デッキの通称名称に関する情報、デッキの使用履歴、代表画像等を有していてもよい。デッキの通称名称は、例えば、デッキに用いられている特徴的なカードに基づいて付けられる、デッキの特徴を端的に表す、複数のユーザ間で共通の認識のもと付けられる名称である。代表画像は、例えば、デッキに編成されるカードのうち、ユーザにより指定されたカードについての画像である。代表画像は、例えば、カードの記載のうち、文章を除く、イラストに係る画像である。代表画像は、例えば、画素数を所定の数まで縮小させた画像、例えば、サムネイル画像である。
【0109】
デッキIDは、デッキを一意に識別するための識別子を記憶する項目である。名称は、デッキの名称を記憶する項目である。名称は、例えば、ユーザにより付けられる。編成カードは、デッキを編成するカードを記憶する項目である。編成カードでは、例えば、デッキを編成するカードのカードIDが記憶される。
【0110】
完成は、デッキが完成しているか否かを記憶する項目である。本実施形態において、丸はデッキが完成していることを表し、ばつはデッキが完成していないことを表す。完成しているか否かが識別可能であれば、丸、ばつの入力に限定されない。本実施形態において、デッキが完成しているとは、例えば、規定枚数のカードによりデッキを組み上げ、対戦に使用可能な状態となったことを表す。更新日は、デッキの構成を変更した日を記憶する項目である。更新日の算定において、一のデッキに採用されるカードを他のデッキで採用することも変更と扱ってもよい。登録情報は、サーバ20に登録されているデッキとの係りを記憶する項目である。登録情報には、例えば、デッキがサーバ20に登録されたときに発行されるデッキコードが記憶される。
【0111】
デッキについてのレコードは、ユーザからの指示により、端末装置10において新たなデッキが作成されたときに追加される。
【0112】
図9は、対戦管理情報184のデータ構造を示す図である。
図9に示す対戦管理情報184は、カードIDをキーとして、名称、種別、属性、カード情報、存在位置等のカラムを有するテーブルである。対戦管理情報184に記憶される情報は、対戦が終了すると消去されてもよい。対戦管理情報184は、対戦で使用するデッキに組み込まれているカードに関する情報を記憶する。
【0113】
存在位置は、対戦中において、カードが配置される領域に関する情報を記憶する項目である。例えば、存在位置には、対戦で用いられるデッキに組み込まれているカードが配置される領域が記憶される。カードが配置される領域には、例えば、山札配置部31、準備カード配置部32、勝敗条件カード配置部33、バトルカード配置部34、消費カード配置部35、手札のうち少なくともいずれかが含まれる。また、例えば、存在位置には、領域に配置されているカードの枚数が記憶される。配置されるカードの枚数は、領域毎に異なる。また、配置されるカードの枚数は、対戦の進行に応じて変化する。また、例えば、存在位置には、配置されているカードのうち何番目に配置されているかが記憶される。カードが配置される番号は、例えば、カードを引く順序に応じて割り当てられている。カードが配置される番号は、例えば、対戦の進行に応じて変化する。
【0114】
具体的には、例えば、カードID:C0001のカードが山札配置部31に配置されており、山札配置部31に配置されているカードが40枚あり、カードID:C0001のカードが6回目に引かれる位置に配置されている場合、カードID:C0001の「存在位置」は、「山札 6/40」と記憶される。この後にプレイヤーが山札配置部31からカードを1枚引くと、カードID:C0001の「存在位置」は、「山札 5/39」となる。なお、山札における存在位置は、ゲームを適正に進めるために必要な情報であり、プレイヤーがカードを入手する確率を直接的に算出するものではない。つまり、カードID:C0001の「存在位置」が、「山札 6/40」である場合であっても、プレイヤーが山札からの次の1枚のドローでカードID:C0001を入手する確率は、40分の1(2.5%)であり、0%とはならない。つまり、プレイヤーが認識できない情報は、データとして管理されていたとしても確率計算には使われない。
【0115】
また、例えば、カードID:C0003のカードが手札にあり、手札にはカードが8枚あり、カードID:C0003のカードが左から3枚目に配置されている場合、カードID:C0003の「存在位置」は、「手札 3/8」と記憶される。この後にプレイヤーが手札からカードID:C0003以外のカードを使用すると、カードID:C0001の「存在位置」は、「手札 2/7」又は「手札 3/7」となる。
【0116】
図10は、対戦情報185のデータ構造を示す図である。
図10に示す対戦情報185は、対戦IDをキーとして、日時、対戦相手、デッキコード、対戦結果、対戦ログ情報、大会情報等のカラムを有するテーブルである。
【0117】
対戦IDは、対戦を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。対戦IDは、対戦に関する新たな情報が登録されると、サーバ20により発行される。日時は、対戦が行われた日時を記憶する項目である。対戦相手は、対戦を行ったプレイヤーに関する情報を記憶する項目である。本実施形態では、例えば、対戦相手には、対戦を行った相手プレイヤーのユーザIDが記憶される。
【0118】
デッキコードは、対戦に用いられたデッキを識別するデッキコードを記憶する項目である。本実施形態では、例えば、自身が用いたデッキのデッキコードと、対戦相手が用いたデッキのデッキコードとが記憶される。デッキコードは、自身が使用したデッキのデッキコードのみが記憶されてもよい。デッキコードは、サーバ20に登録されているデッキコードでなく、デッキ情報183に記憶されるデッキIDが記憶されてもよい。デッキコードは、必ずしも情報が記憶されていなくてもよい。
【0119】
対戦結果は、対戦の結果を記憶する項目である。対戦結果は、例えば、対戦における「勝ち」、「負け」が記憶される。なお、勝ち、又は負けが識別可能であれば、丸、又はばつのように記憶されてもよい。対戦ログ情報は、対戦中にプレイヤーが採用したプレイ行動を記憶する項目である。具体的には、例えば、対戦ログ情報には、プレイヤーが所定の配置部(山札又は勝敗条件カード等)からカードを引くこと、プレイヤーが所定の配置部にカードを配置すること、プレイヤーが所定のカードの効果を使用すること等が記憶される。大会情報は、対戦に関する情報を記憶する項目である。例えば、大会情報には、対戦が行われた大会名、大会における対戦のラウンド数が含まれる。大会情報は、公式に開催された大会に関わらず、プライベートで開催された大会での対戦情報を含んでもよい。また、大会情報は、大会に限定されず、プライベートでの対戦での対戦情報を含んでもよい。
【0120】
対戦情報185におけるレコードは、対戦が新たに登録されると追加される。
【0121】
図11~
図14は、サーバ20が記憶する情報のデータ構造を示す図である。なお、
図11~
図14は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。
【0122】
図11は、ユーザ情報テーブル2021のデータ構造を示す図である。
図11に示すユーザ情報テーブル2021は、ユーザIDをキーとして、氏名、年齢、住所、生年月日、登録年月日等のカラムを有するテーブルである。ユーザ情報テーブル2021は、上記に限らず、熟練度、フォロワー等をカラムとして有してもよい。
【0123】
ユーザIDは、ユーザを一意に識別するための識別子を記憶する項目である。氏名は、ユーザの氏名を記憶する項目である。年齢は、ユーザの年齢を記憶する項目である。住所は、ユーザが住んでいる場所を記憶する項目である。生年月日は、ユーザが生まれた日付を記憶する項目である。登録年月日は、ユーザがTCGに係るサービスの利用を開始した日付を記憶する項目である。
【0124】
ユーザ情報テーブル2021におけるレコードは、ユーザが新たに登録されると追加される。
【0125】
図12は、カードマスタテーブル2022のデータ構造を示す図である。
図12に示すカードマスタテーブル2022は、カードIDをキーとして、名称、種別、属性、カード情報、画像データ等のカラムを有するテーブルである。
【0126】
カードIDは、カードの種類を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。名称は、カードの名称を記憶する項目である。種別は、カードの種類を記憶する項目である。属性は、キャラクタが属する性質を記憶する項目である。カード情報は、カードの内容を説明する情報を記憶する項目である。画像データは、画像を記憶する項目である。
【0127】
カードマスタテーブル2022におけるレコードは、例えば、カードが新たに発行されると追加される。
【0128】
図13は、デッキ情報テーブル2023のデータ構造を示す図である。
図13に示すデッキ情報テーブル2023は、デッキコードをキーとして、名称、作成者、作成日、編成カード、対戦情報、公開等のカラムを有するテーブルである。デッキ情報テーブル2023は、これらの他に、デッキの通称名称に関する情報、代表画像、登録者、閲覧回数、ユーザが登録を要求した日、デッキの使用が所定の条件を達成した日等を有していてもよい。登録者は、例えば、デッキを登録したユーザのうち、作成者ではないユーザを記憶する。つまり、登録者は、2番目以降にデッキを作成して登録したユーザのユーザIDを表す。閲覧回数は、例えば、デッキの内容を確認したユーザ数を記憶する。デッキ編成をコピーする機能をサーバ20が提供している場合、コピーしたユーザの数を参照回数として記憶してもよい。
【0129】
デッキコードは、登録されているデッキを一意に識別するための識別子を記憶する項目である。デッキコードは、ユーザから公開が要求されたデッキが新規なデッキである場合、管理モジュール2033により発行される。新規なデッキとは、例えば、デッキの少なくとも一部が既存のデッキと異なるデッキを表す。また、新規なデッキとは、例えば、全く同一の構成のデッキが存在しないデッキを表すと換言可能である。
図13に示すデッキコードは、例えば、
図8に示すデッキIDとは異なる識別子となっている。
図13に示すデッキコードは、公開されているデッキを管理するものであり、
図8に示すデッキIDは、自身のデッキを管理するためのものであるからである。
【0130】
名称は、デッキの名称を記憶する項目である。名称はユーザにより付けられる。作成者は、デッキを最初に作成したユーザのユーザIDを記憶する項目である。作成日は、デッキが最初に作成された日付を記憶する項目である。編成カードは、デッキを編成するカードを記憶する項目である。編成カードでは、例えば、デッキを編成するカードのカードIDが記憶される。対戦情報は、デッキコードにより識別されるデッキを用いて実施した対戦に関する情報を記憶する項目である。対戦情報は、例えば、以下の情報を含む。
・対戦を識別するための対戦ID
・対戦の日時
・参加した大会
・大会の結果
【0131】
公開は、デッキが他ユーザに公開されているか否かを記憶する項目である。本実施形態において、丸はデッキが他ユーザに公開されていることを表し、ばつはデッキが他ユーザに公開されていないことを表す。公開が承諾されているか否かが識別可能であれば、丸、ばつの入力に限定されない。本実施形態において、デッキが公開されていないとは、自身のみが確認可能なことを意味する。
【0132】
デッキ情報テーブル2023におけるレコードは、デッキが新たに登録されると追加される。
【0133】
図14は、対戦情報テーブル2024のデータ構造を示す図である。
図14に示す対戦情報テーブル2024は、対戦IDをキーとして、日時、対戦者、デッキコード、勝者、対戦ログ情報、大会情報等のカラムを有するテーブルである。
【0134】
対戦IDは、対戦を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。対戦IDは、対戦に関する新たな情報が登録されると、管理モジュール2033により発行される。日時は、対戦が行われた日時を記憶する項目である。対戦者は、対戦を行ったプレイヤーに関する情報を記憶する項目である。本実施形態では、例えば、対戦者には、対戦を行ったプレイヤー同士のユーザIDが記憶されている。
【0135】
デッキコードは、対戦に用いられたデッキを識別するコードを記憶する項目である。本実施形態では、例えば、対戦を行ったプレイヤーと、そのプレイヤーが使用したデッキのデッキコードとが関連付けられている。なお、デッキコードは必ずしも記憶されていなくてもよい。つまり、デッキコードが登録されていなくてもよい。
【0136】
勝者は、対戦の勝者を記憶する項目である。対戦ログ情報は、対戦中にプレイヤーが採用したプレイ行動を記憶する項目である。大会情報は、対戦に関する情報を記憶する項目である。例えば、大会情報には、対戦が行われた大会名、大会における対戦のラウンド数が含まれる。大会情報は、公式に開催された大会に関わらず、プライベートで開催された大会での対戦情報を含んでもよい。また、大会情報は、大会に限定されず、プライベートでの対戦での対戦情報を含んでもよい。
【0137】
対戦情報テーブル2024におけるレコードは、対戦が新たに登録されると追加される。
【0138】
<3 動作>
端末装置10がTCGの対戦において、プレイヤーを補助する情報を表示する際の端末装置10の動作について説明する。
【0139】
図15は、TCGの対戦中において、プレイヤーを補助する情報を表示する際の制御部190の動作の例を表すフローチャートである。
図15では、デジタルカードを用いて対戦する場合を例に説明する。
【0140】
まず、端末装置10を操作するプレイヤーは、端末装置10に対し、対戦相手とTCGの対戦を開始する指示を入力する。対戦相手は、対戦開始前にプレイヤーにより選択されてもよいし、対戦開始前に制御部190の対戦処理部195により選択されてもよい。対戦が大会に含まれる対戦である場合、対戦相手は大会の運営により予め設定されてもよい。
【0141】
対戦で使用するデッキは、対戦開始前にプレイヤーにより選択されてもよい。対戦が大会に含まれる対戦である場合、デッキは自身の登録により予め設定されてもよい。
【0142】
ステップS11において、プレイヤーから対戦の開始が指示されると、対戦処理部195は、デッキに含まれるカードをプレイヤーに配布する。具体的には、対戦処理部195は、デッキをシャッフルし、所定枚数のカードをプレイヤーに手札として配布し、所定枚数のカードを勝敗条件カード配置部33に配布する。対戦処理部195は、残りのカードを山札として山札配置部31に配布する。
【0143】
プレイヤーから対戦の開始が指示されると、管理部193は、対戦情報185にレコードを発行する。管理部193は、例えば、発行したレコードの「対戦ID」、「日時」、「対戦相手」、「デッキコード」に情報を入力する。管理部193は、対戦管理情報184に対戦で使用するデッキに組み込まれているカードに関する情報を記憶し、カードそれぞれの「存在位置」を、配布されたカードに基づいて更新する。
【0144】
ステップS12において、対戦処理部195は、プレイヤーからの操作に基づき、対戦を進行させる。
【0145】
図16は、対戦中の端末装置10のディスプレイ141の表示例を表す模式図である。山札配置部31には、表面が伏せられた複数枚のカードが積まれて配置されている。準備カード配置部32には、表面を向けた複数枚(
図16によれば2枚)のキャラクタカードが配置されている。勝敗条件カード配置部33には、表面が伏せられた複数枚(
図16によれば6枚)のカードが配置されている。バトルカード配置部34には、バトルをするためのキャラクタカードが1枚配置されている。消費カード配置部35には、まだカードが配置されていないが、対戦が進むにつれて、表面を向けたカードが積まれていく。プレイヤーは、5枚のカードを手札93として有している。
【0146】
ステップS13において、対戦処理部195は、所定の条件が満たされたか否かを判断する。具体的には、例えば、対戦処理部195は、デッキに含まれるカードが、第1カード群(手札)と第2カード群(手札以外)とに分割され、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能となったか否かを判断する。
【0147】
より具体的には、例えば、対戦処理部195は、第1カード群がプレイヤーに開示され、第3カード群をプレイヤーが確認したかどうかを判断する。例えば、以下の効果を有するカードが存在する。
・山札配置部31に配置されているカードの中から所定のカードを手札に加えるカード
・山札配置部31に配置されているカードを所定の順序に入れ替えるカード
【0148】
これらの効果を有するカードをプレイヤーが使用した場合、プレイヤーは、山札配置部31に配置されているカードの中身を確認することが可能となる。対戦処理部195は、プレイヤーに手札が配布された後、上記のような効果を有するカードがプレイヤーにより使用された場合、条件が満たされたと判断する。手札にあるカード、及び山札配置部31に配置されているカードをプレイヤーが確認できると、プレイヤーは、勝敗条件カード配置部33に何のカードが配置されているかを把握可能となる。つまり、プレイヤーは、全てのカードがどこに配置されているかを把握可能となる。対戦処理部195は、プレイヤーが全てのカードの配置を把握可能となると、補助情報を表示するようにする。プレイヤーは、例えば、山札配置部31に配置されているカードの中から所定のカードを手札に加えた後、引き抜いた元のカードをシャッフルして山札配置部31に戻す。そのため、山札を確認した後であってもプレイヤーは山札の何枚目に各カードが位置するかは把握できない。そのため、確からしさの計算では山札の何枚目に位置するカードか、という情報は利用されない。
【0149】
また、例えば、対戦処理部195は、第1カード群がプレイヤーに開示され、第4カード群をプレイヤーが確認したかどうかを判断する。例えば、勝敗条件カード配置部33に配置されているカードを確認できる効果を有するカードが存在する。この効果を有するカードをプレイヤーが使用した場合、プレイヤーは、勝敗条件カード配置部33に配置されているカードの中身を確認することが可能となる。対戦処理部195は、プレイヤーに手札が配布された後、上記のような効果を有するカードがプレイヤーにより使用された場合、条件が満たされたと判断する。手札にあるカード、及び勝敗条件カード配置部33に配置されているカードをプレイヤーが確認できると、プレイヤーは、山札配置部31に何のカードが配置されているかを把握可能となる。つまり、プレイヤーは、全てのカードがどこに配置されているかを把握可能となる。
【0150】
また、例えば、対戦処理部195は、所定の効果を有するカード又はアイテムが使用されたか否かを判断する。例えば、所定のカードを手札に加えられる可能性に応じた指標を表示するという効果を有するカード、又は、所定のカードを手札に加えられる可能性に応じた指標を表示するという効果を有するアイテムが存在する。このようなカード又はアイテムをプレイヤーが使用した場合、対戦処理部195は、所定の効果を有するカード又はアイテムが使用されたと判断する。
【0151】
ステップS14において、制御部190は、可能性(確からしさ、期待値)を算出する。具体的には、例えば、制御部190は、算出部196により、対戦に用いられるデッキに含まれるカードの所在に基づき、所定のカードをプレイヤーが手札に加えられる可能性を算出する。
【0152】
より具体的には、例えば、算出部196は、可能性を算出するカードを選択する。算出部196は、例えば、対戦情報185の「デッキコード」、「対戦ログ情報」を参照し、現在のデッキと、現状の局面とにおいて、自プレイヤーがどのようなプレイ行動を採用するか推定する。算出部196は、推定したプレイ行動に基づき、自プレイヤーが必要とする傾向の高いカードを選択する。
【0153】
また、算出部196は、対戦情報テーブル2024の「デッキコード」、「対戦ログ情報」を参照し、現在のデッキと、現状の局面とにおいて、有力な(有名な)他プレイヤーがどのようなプレイ行動を採用するか推定する。算出部196は、推定したプレイ行動に基づき、他プレイヤーが必要とする傾向の高いカードを選択してもよい。
【0154】
また、算出部196は、新しくデッキに組み込まれたカードを選択してもよい。
【0155】
また、算出部196は、対戦前にプレイヤーから指定されたカードを選択してもよい。対戦前にプレイヤーから指定されるカードは、例えば、プレイヤーが対戦を有利にするために手札に加える必要性が高いカードである。例えば、強力なキャラクタカード、又は対戦を有利に進める効果を発動するサポートカードである。また、対戦前にプレイヤーから指定されるカードは、例えば、必要性が高いカードを取得できる可能性があるカードである。
【0156】
また、算出部196は、対戦中に山札配置部31、勝敗条件カード配置部33、消費カード配置部35に配置されるカード群のうち、プレイヤーから指定されたカードを選択してもよい。例えば、プレイヤーが補助情報の表示を要求すると、表示制御部194は、山札配置部31、勝敗条件カード配置部33、消費カード配置部35に配置されているカードを、それぞれの配置部とは異なる領域に表示する。
【0157】
また、算出部196は、プレイヤーからの選択、プレイヤー及び他プレイヤーの傾向の把握等に関わらず、山札に含まれる全てのカードを、期待値を表示する対象としてもよい。
【0158】
図17は、プレイヤーからカードの指定を受け付ける際のディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
図17によれば、表示制御部194は、山札配置部31、勝敗条件カード配置部33、消費カード配置部35に配置されているカードを領域36に表示する。算出部196は、プレイヤーからカードの指定を受け付ける。
【0159】
算出部196は、複数枚のカードを選択してもよいし、1枚のカードを選択してもよい。
【0160】
算出部196がカードを選択する仕様は、例えば、対戦前にプレイヤーにより指定されている。また、算出部196がカードを選択する仕様は、例えば、対戦中にプレイヤーにより選択されてもよい。
【0161】
算出部196は、対戦管理情報184を参照し、選択したカードがプレイヤーの手札に加えられる可能性(確からしさ、期待値)を算出する。算出部196は、例えば、以下の可能性を算出する。
・直接的に確実に取得できる可能性
・間接的に確実に取得できる可能性
・直接的、又は間接的に、確率に基づき取得できる可能性
【0162】
ステップS15において、制御部190は、プレイヤーを補助する情報をディスプレイ141に表示させる。具体的には、制御部190は、表示制御部194により、選択されたカードと、選択されたカードがプレイヤーの手札に加えられる可能性(確からしさ、期待値)を表す指標とをディスプレイ141に表示させる。表示制御部194は、例えば、以下の指標を表示する。
・直接的に確実に取得できる可能性を表す第1指標
・間接的に確実に取得できる可能性を表す第2指標
・直接的、又は間接的に、確率に基づき取得できる可能性を表す第3指標
・取得できないことを表す第4指標
【0163】
図18は、プレイヤーを補助する情報を表示する際のディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
図18によれば、表示制御部194は、第1カード37と、第2カード38とを表示する。表示制御部194は、第1カード37に第1指標を付し、第2カード38に第2指標を付す。なお、第1カード37と、第2カード38とは、同一のカードであってもよいし、異なるカードであってもよい。つまり、1枚のカードに対して取得できる経路が2種類以上ある場合がある。また、2種類のカードそれぞれに対し、所定の指標で表される可能性での取得経路がある。
【0164】
指標は、可能性、期待値、確からしさを識別可能であれば、いかなる態様であってもよい。例えば、指標は、数値であってもよいし、記号であってもよいし、色彩であってもよい。指標は、アイコンとして付されていてもよいし、注釈のように付されていてもよい。具体的には、表示制御部194は、第1指標を「1」、第2指標を「2」、第3指標を「3」、第4指標を「4」のように設定してもよい。また、表示制御部194は、第1指標を「青」、第2指標を「緑」、第3指標を「黄色」、第4指標を「赤」のように設定してもよい。表示制御部194は、第3指標を、可能性を表す値(パーセント)で表示してもよい。
【0165】
表示制御部194は、指標を付しているカードの指定をプレイヤーから受け付ける。
図18によれば、表示制御部194は、第1カード37と、第2カード38とへの指定をプレイヤーから受け付ける。表示制御部194は、プレイヤーから指定されたカードを取得するための手順を表示する。具体的には、例えば、
図18において、第2カード38がプレイヤーにより指定されると、表示制御部194は、第2カード38を取得するための手順を表示する。
【0166】
図19は、第2カード38の取得手順を表示する際のディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
図19によれば、表示制御部194は、指定されたカードを取得するための手順を表示するための領域39を表示する。表示制御部194は、領域39において、第2カード38を取得するために使用するカード391、カード392を表示する。
【0167】
図20は、第3指標が付されたカードが指定された場合の当該カードの取得手順を表示する際のディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
図20によれば、表示制御部194は、指定されたカードを取得するための手順を表示するための領域39を表示する。表示制御部194は、領域39において、第3カード310を取得するために使用するカード391、カード392を表示する。表示制御部194は、例えば、手順に含まれるカードのいずれかに、取得できる可能性の値を表示する。
【0168】
図20において、カード391を使用して実際に得られたカードが、カード392ではなかった場合、つまり、確率で得られるカードを引けなかった場合、算出部196は、所望のカードを入手できる可能性を再計算してもよい。算出部196は、確率で得られるカードを引けなかったことに応じ、再計算してもよいし、プレイヤーからの再計算の指示に応じ、再計算をしてもよい。
【0169】
また、表示制御部194は、例えば、選択されたカードが所定の領域に存在することを表す指標と、当該カードとを、山札配置部31、勝敗条件カード配置部33と異なる領域に表示するように、ディスプレイ141を制御する。例えば、表示制御部194は、選択されたカードが勝敗条件カード配置部33に配置されている場合、当該カードを、当該カードが勝敗条件カード配置部33に配置されていることを表す第5指標を付して、ディスプレイ141に表示させる。
【0170】
図15では、所定の条件が満たされると、算出部196が所望のカードを手札に加えられる期待値を算出する場合を例に説明した。しかしながら、算出部196は、プレイヤーからの要求に応じ、期待値を算出してもよい。
【0171】
図21は、補助情報を要求するためのオブジェクトが表示されている場合のディスプレイ141の表示例を表す模式図である。
図21において、表示制御部194は、補助情報の要求を受け付けるためのオブジェクト311をディスプレイ141に表示させる。上級者は、現状の局面に最も適していると考えられるカードを選択することが可能であるため、補助する情報は不要である。そのため、プレイヤーが要求しない場合には補助する情報を表示しないことにより、情報が煩わしさを与えることを避けることが可能となる。
【0172】
以上のように、上記実施形態では、対戦処理部195は、対戦開始時にデッキに含まれる複数のカードを、プレイヤーの手札としての第1カード群、及びその他のカードを含む第2カード群に分ける。対戦処理部195は、対戦開始後において、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態になったか否かを判断する。算出部196は、認識可能になった場合、第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを算出する。表示制御部194は、第2カード群の表示領域とは異なる領域に、少なくともいずれかのカードと、確からしさを表す指標とを表示する。これにより、端末装置10は、現在の局面においてプレイヤーが必要とするカードを、当該カードを取得できる確からしさと共に、プレイヤーに提示することが可能となる。このため、プレイヤーは、初心者であっても、上級者と同様に重要なカードを手札に加えられる可能性に気付けるため、レベルの高い対戦を経験することが可能となる。つまり、いわゆる上級者によるプレイ中の思考と同様の情報を知覚しながら対戦を行うことが可能となる。
【0173】
したがって、本実施形態に係るプログラムによれば、TCGのプレイヤーのプレイスキルの向上をサポートできる。
【0174】
また、上記実施形態では、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態とは、第1カード群をプレイヤーに開示することである。これにより、プレイヤーは、手札が配布された後は、現在の局面においてプレイヤーが必要とするカードを、当該カードを取得できる確からしさと共に確認することが可能となる。
【0175】
また、上記実施形態では、第2カード群は、プレイヤーが対戦中にカードをドローするための第3カード群(山札)と、対戦の戦況を表すための第4カード群(サイド)とを含む。第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態とは、第1カード群をプレイヤーに開示し、第3カード群をプレイヤーが確認することである。これにより、プレイヤーは、手札と、山札とからサイドの内容を推測可能であるため、手札が配布され、所定のカードの効果により山札の内容を確認した後は、現在の局面においてプレイヤーが必要とするカードを、当該カードを取得できる確からしさと共に確認することが可能となる。
【0176】
また、上記実施形態では、第2カード群は、プレイヤーが対戦中にカードをドローするための第3カード群と、対戦の戦況を表すための第4カード群とを含む。第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態とは、第1カード群をプレイヤーに開示し、第4カード群をプレイヤーが確認することである。これにより、プレイヤーは、手札と、サイドとから山札の内容を推測可能であるため、手札が配布され、所定のカードの効果によりサイドの内容を確認した後は、現在の局面においてプレイヤーが必要とするカードを、当該カードを取得できる確からしさと共に確認することが可能となる。
【0177】
また、上記実施形態では、対戦処理部195は、所定のゲーム中の効果により、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態とする。これにより、プレイヤーは、特殊な効果を有するカードを使用した後は、現在の局面においてプレイヤーが必要とするカードを、当該カードを取得できる確からしさと共に確認することが可能となる。
【0178】
また、上記実施形態では、算出部196は、確からしさを算出するカードを、カードに関する情報に基づき選択する。これにより、プレイヤーが必要とするカードを適切に選択することが可能となる。このため、表示制御部194は、現在の局面においてプレイヤーが必要とするカードを、当該カードを取得できる確からしさと共に提示することが可能となる。
【0179】
また、上記実施形態では、算出部196は、確からしさを算出するカードを、自身のプレイ履歴、又は他プレイヤーのプレイ履歴に基づき選択する。これにより、自身が欲する傾向が高いカードが、確からしさと共に提示されることになる。また、他プレイヤーが推奨するカードが、確からしさと共に提示されることになる。このため、自身のプレイスキル向上に役立つことになる。
【0180】
また、上記実施形態では、算出部196は、対戦前にプレイヤーから指定されたカードを、確からしさを算出するカードとして選択する。これにより、プレイヤーは、自身が欲するカードを手札に加えられる確からしさを把握することが可能となる。
【0181】
また、上記実施形態では、算出部196は、第2カード群に含まれるカードのうちプレイヤーから指定されたカードを、確からしさを算出するカードとして選択する。これにより、プレイヤーは、現在の局面において自身が欲するカードを手札に加えられる確からしさを把握することが可能となる。
【0182】
また、上記実施形態では、表示制御部194は、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、少なくともいずれかのカードを直接的に取得できる場合、第1指標を表示する。これにより、表示制御部194は、カードを直接的に取得できることを直感的にプレイヤーに伝えることが可能となる。
【0183】
また、上記実施形態では、表示制御部194は、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、少なくともいずれかのカードを間接的に取得できる場合、第2指標を表示する。これにより、表示制御部194は、カードを間接的に取得できることを直感的にプレイヤーに伝えることが可能となる。
【0184】
また、上記実施形態では、表示制御部194は、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、少なくともいずれかのカードを抽選で取得できる場合、第3指標を表示する。これにより、表示制御部194は、カードを抽選で取得できることを直感的にプレイヤーに伝えることが可能となる。このとき、表示制御部194は、第3指標を数値で表してもよい。これにより、表示制御部194は、カードを取得できる確率を正確にプレイヤーに伝えることが可能となる。
【0185】
また、上記実施形態では、表示制御部194は、表示したカードを取得できない場合、第4指標を表示する。これにより、表示制御部194は、カードを取得できないことを直感的にプレイヤーに伝えることが可能となる。
【0186】
また、上記実施形態では、表示制御部194は、表示したカードが第4カード群にある場合、第5指標を表示する。これにより、表示制御部194は、カードが第4カード群に存在することを直感的にプレイヤーに伝えることが可能となる。
【0187】
また、上記実施形態では、算出部196は、認識可能になった後、プレイヤーからの要求に応じ、少なくともいずれかのカードを手札に加えられる確からしさを算出する。これにより、プレイヤーからの要求があった場合にのみ補助情報が表示されるため、補助情報が不要なプレイヤーへは補助情報が提示されなくなり、上級者にとっての使いやすさが向上する。
【0188】
また、上記実施形態では、表示制御部194は、表示されるカードがプレイヤーにより選択されると、選択されたカードを取得する手順を表示する。これにより、表示制御部194は、プレイヤーが必要とするカードをどのように取得かを、プレイヤーに提示することが可能となる。
【0189】
<変形例>
(アナログカードを用いた対戦)
図15に基づく説明では、デジタルカードを用いたTCGの対戦を実施する場合を説明した。しかしながら、本実施形態は、デジタルカードを用いたTCGの対戦に限定されない。本実施形態は、アナログカードを用いたTCGの対戦にも利用可能である。
【0190】
図22は、アナログカードを用いたTCGの対戦中において、プレイヤーを補助する情報を表示する際の制御部190の動作の例を表すフローチャートである。
【0191】
ステップS21において、例えば、制御部190は、カメラ160により、手札、及び盤面を撮影する。制御部190は、画像を解析し、撮影された画像に含まれるアナログカードを認識する。プレイヤーは、山札配置部31に配置されているカードの中身を確認可能な効果を有するカードを使用した場合、山札配置部31に配置されているカードの中身を確認する。制御部190は、山札配置部31に配置されているカードの中身を撮影し、山札配置部31に含まれているカードを把握する。管理部193は、把握したカードに基づき、対戦管理情報184を更新する。プレイヤーの確認の仕方等に由来して山札配置部31に配置されているカードの中身を撮影し辛い場合、表示制御部194は、再度カードを撮影させることをプレイヤーに要求してもよい。
【0192】
プレイヤーは、勝敗条件カード配置部33に配置されているカードの中身を確認可能な効果を有するカードを使用した場合、勝敗条件カード配置部33に配置されているカードの中身を確認する。制御部190は、勝敗条件カード配置部33に配置されているカードの中身を撮影し、勝敗条件カード配置部33に含まれているカードを把握する。管理部193は、把握したカードに基づき、対戦管理情報184を更新する。プレイヤーの確認の仕方等に由来して勝敗条件カード配置部33に配置されているカードの中身を撮影し辛い場合、表示制御部194は、再度カードを撮影させることをプレイヤーに要求してもよい。
【0193】
制御部190は、ステップS13~ステップS15を、
図15と同様に実行する。
【0194】
以上のことから、アナログカードでの対戦でも、端末装置10は、現在の局面においてプレイヤーが必要とするカードを、当該カードを取得できる確からしさと共に、プレイヤーに提示することが可能となる。
【0195】
(観戦における補助表示)
上記実施形態では、対戦中のプレイヤーを補助する情報を表示する例を説明した。しかしながら、本実施形態に係る補助表示は、対戦中のプレイヤーを補助する情報に限定されない。対戦を観戦するユーザを補助する情報を表示してもよい。
【0196】
図23は、TCGの対戦を観戦するユーザを補助する情報を表示する際の端末装置の制御部の動作の例を表すフローチャートである。
【0197】
ステップS31において、端末装置の制御部は、ユーザから補助情報の要求があったか否かを判断する。制御部は、補助情報の要求があった場合、処理をステップS32へ移行させる。
【0198】
ステップS32において、制御部は、算出部196が選択したカードに関する情報と、算出部196が算出した指標に関する情報とを取得する。具体的には、例えば、算出部196は、選択したカードに関する情報と、選択したカードについて算出した指標に関する情報とを、サーバ20に送信する。制御部は、算出部196が選択したカードに関する情報と、算出部196が算出した指標に関する情報とをサーバ20から取得する。
【0199】
ステップS33において、制御部は、ユーザを補助する情報をディスプレイに表示させる。具体的には、制御部は、サーバ20から取得したカードと、当該カードがプレイヤーの手札に加えられる可能性(期待値)を表す指標とをディスプレイに表示させる。制御部は、例えば、一方のプレイヤーのプレイを補助する情報を表示してもよいし、両方のプレイヤーのプレイを補助する情報を表示してもよい。制御部は、例えば、一方のプレイヤーの手札のみを見ながら対戦を観戦する場合、一方のプレイヤーのプレイを補助する情報を表示する。また、制御部は、例えば、両方のプレイヤーの手札を見ながら対戦を観戦する場合、両方のプレイヤーのプレイを補助する情報を表示する。
【0200】
以上のことから、TCGの対戦を観戦する状況においても、端末装置は、現在の局面でプレイヤーが必要とするカードを、当該カードを取得できる確からしさと共に、プレイヤーに提示することが可能となる。
【0201】
また、上記実施形態では、制御部190が算出部196を有する場合を説明した。算出部196は、サーバ20の制御部203により実現されてもよい。
【0202】
また、上記実施形態では、プレイヤーが二人である場合を説明した。しかしながら、プレイヤーは、三人以上であっても構わない。
【0203】
<4 コンピュータの基本ハードウェア構成>
図24は、コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ94、主記憶装置95、補助記憶装置96、通信IF99(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらはバスにより相互に電気的に接続される。
【0204】
プロセッサ94とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ94は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0205】
主記憶装置95とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0206】
補助記憶装置96とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0207】
通信IF99とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
【0208】
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えば、Wi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0209】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ90に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ90は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0210】
<コンピュータ90の基本機能構成>
図24に示すコンピュータ90の基本ハードウェア構成により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
【0211】
なお、コンピュータ90が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ90に分散して設けても実現することができる。コンピュータ90は、単一のコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0212】
制御部は、プロセッサ94が補助記憶装置96に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置95に展開し、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットを実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置として実現される。
【0213】
記憶部は、主記憶装置95、補助記憶装置96により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ94は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置95または補助記憶装置96に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ94に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。
【0214】
データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブルと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル同士の関係を設定し、関連づけることができる。
【0215】
通常、各テーブルにはレコードを一意に特定するためのキーとなるカラムが設定されるが、カラムへのキーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ94に、記憶部に記憶された特定のテーブルにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
【0216】
通信部は、通信IF99により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ90と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ90から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ94に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ90へ送信することができる。
【0217】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0218】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
(付記1)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、対戦開始時にデッキに含まれる複数のカードを、プレイヤーの手札としての第1カード群、及びその他のカードを含む第2カード群に分けるステップと、対戦開始後において、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態になったか否かを判断するステップと、認識可能になった場合、第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを算出するステップと、第2カード群の表示領域とは異なる領域に、少なくともいずれかのカードと、確からしさを表す指標とを表示するステップとを実行させるプログラム。
(付記2)
判断するステップにおいて、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態とは、第1カード群をプレイヤーに開示することである(付記1)に記載のプログラム。
(付記3)
第2カード群は、プレイヤーが対戦中にカードをドローするための第3カード群と、対戦の戦況を表すための第4カード群とを含み、判断するステップにおいて、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態とは、第1カード群をプレイヤーに開示し、第3カード群をプレイヤーが確認することである(付記1)に記載のプログラム。
(付記4)
第2カード群は、プレイヤーが対戦中にカードをドローするための第3カード群と、対戦の戦況を表すための第4カード群とを含み、判断するステップにおいて、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態とは、第1カード群をプレイヤーに開示し、第4カード群をプレイヤーが確認することである(付記1)に記載のプログラム。
(付記5)
判断するステップにおいて、所定のゲーム中の効果により、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態となる(付記1)乃至(付記4)のいずれかに記載のプログラム。
(付記6)
算出するステップにおいて、確からしさを算出するカードを、カードに関する情報に基づき選択する(付記1)乃至(付記5)のいずれかに記載のプログラム。
(付記7)
算出するステップにおいて、確からしさを算出するカードを、自身のプレイ履歴、又は他プレイヤーのプレイ履歴に基づき選択する(付記6)に記載のプログラム。
(付記8)
算出するステップにおいて、対戦前にプレイヤーから指定されたカードを、確からしさを算出するカードとして選択する(付記6)に記載のプログラム。
(付記9)
算出するステップにおいて、第2カード群に含まれるカードのうちプレイヤーから指定されたカードを、確からしさを算出するカードとして選択する(付記1)乃至(付記5)のいずれかに記載のプログラム。
(付記10)
表示するステップにおいて、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、少なくともいずれかのカードを直接的に取得できる場合、第1指標を表示する(付記1)乃至(付記9)のいずれかに記載のプログラム。
(付記11)
表示するステップにおいて、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、少なくともいずれかのカードを間接的に取得できる場合、第2指標を表示する(付記1)乃至(付記10)のいずれかに記載のプログラム。
(付記12)
表示するステップにおいて、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、少なくともいずれかのカードを抽選で取得できる場合、第3指標を表示する(付記1)乃至(付記11)のいずれかに記載のプログラム。
(付記13)
表示するステップにおいて、第3指標は数値である(付記12)に記載のプログラム。
(付記14)
表示するステップにおいて、少なくともいずれかのカードを取得できない場合、第4指標を表示する(付記1)乃至(付記13)のいずれかに記載のプログラム。
(付記15)
表示するステップにおいて、少なくともいずれかのカードが第4カード群にある場合、第5指標を表示する(付記3)に記載のプログラム。
(付記16)
算出するステップにおいて、認識可能になった後、プレイヤーからの要求に応じ、前記少なくともいずれかのカードを手札に加えられる確からしさを算出する(付記1)乃至(付記15)のいずれかに記載のプログラム。
(付記17)
表示するステップにおいて、表示されるカードがプレイヤーにより選択されると、選択されたカードを取得する手順を表示する(付記1)乃至(付記16)のいずれかに記載のプログラム。
(付記18)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、対戦開始時にデッキに含まれる複数のカードが、プレイヤーの手札としての第1カード群と、その他のカードを含む第2カード群とに分けられた後に、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態になったか否かを判断するステップと、認識可能になった場合、第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを算出するステップと、第2カード群の表示領域とは異なる領域に、少なくともいずれかのカードと、確からしさを表す指標とを表示するステップとを実行させるプログラム。
(付記19)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、TCGの対戦を行うプレイヤーが使用するデッキに含まれる複数のカードが、プレイヤーの手札としての第1カード群と、その他のカードを含む第2カード群とに分けられており、第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを取得するステップと、第2カード群の表示領域とは異なる領域に、少なくともいずれかのカードと、確からしさを表す指標とを表示するステップとを実行させるプログラム。
(付記20)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、対戦開始時にデッキに含まれる複数のカードを、プレイヤーの手札としての第1カード群、及びその他のカードを含む第2カード群に分けるステップと、対戦開始後において、第1カード群に含まれる使用カード使用されたか否かを判断するステップと、使用カードが使用されたことに基づいて、第2カード群に含まれるカードのうち、使用カードの効果に対応する特定カードを第1カード群に含まれるカードとするステップと、使用カードが使用されたことに基づいて、第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを算出するステップと、第2カード群の表示領域とは異なる領域に、少なくともいずれかのカードと、確からしさを表す指標とを表示するステップと
を実行させるプログラム。
(付記21)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、プロセッサが、対戦開始時にデッキに含まれる複数のカードを、プレイヤーの手札としての第1カード群、及びその他のカードを含む第2カード群に分けるステップと、対戦開始後において、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態になったか否かを判断するステップと、認識可能になった場合、第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを算出するステップと、第2カード群の表示領域とは異なる領域に、少なくともいずれかのカードと、確からしさを表す指標とを表示するステップとを実行する方法。
(付記22)
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、制御部が、対戦開始時にデッキに含まれる複数のカードを、プレイヤーの手札としての第1カード群、及びその他のカードを含む第2カード群に分けるステップと、対戦開始後において、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態になったか否かを判断するステップと、認識可能になった場合、第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを算出するステップと、第2カード群の表示領域とは異なる領域に、少なくともいずれかのカードと、確からしさを表す指標とを表示するステップとを実行する情報処理装置。
(付記23)
対戦開始時にデッキに含まれる複数のカードを、プレイヤーの手札としての第1カード群、及びその他のカードを含む第2カード群に分ける手段と、対戦開始後において、第2カード群に含まれるカードをプレイヤーが認識可能な状態になったか否かを判断する手段と、認識可能になった場合、第2カード群に含まれるカードのうち少なくともいずれかのカードを、プレイヤーが使用可能なカード効果に基づき、手札に加えられる確からしさを算出する手段と、第2カード群の表示領域とは異なる領域に、少なくともいずれかのカードと、確からしさを表す指標とを表示する手段とを具備するシステム。
【符号の説明】
【0219】
1…システム
10…端末装置
12…通信IF
120…通信部
13…入力装置
131…タッチ・センシティブ・デバイス
14…出力装置
141…ディスプレイ
15…メモリ
150…位置情報センサ
16…ストレージ
160…カメラ
17…音声処理部
171…マイク
172…スピーカー
180…記憶部
19…プロセッサ
190…制御部
20…サーバ