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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】電気スイッチ装置
(51)【国際特許分類】
   H02B 11/127 20060101AFI20240930BHJP
   H02B 11/133 20060101ALI20240930BHJP
   H01H 33/42 20060101ALI20240930BHJP
【FI】
H02B11/127 B
H02B11/133 C
H01H33/42 D
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022509733
(86)(22)【出願日】2020-08-14
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-08
(86)【国際出願番号】 CN2020109086
(87)【国際公開番号】W WO2021027909
(87)【国際公開日】2021-02-18
【審査請求日】2023-04-27
(31)【優先権主張番号】201910755935.3
(32)【優先日】2019-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910755902.9
(32)【優先日】2019-08-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521293486
【氏名又は名称】シャンハイ リーディング コネクション メカトロニクス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI LEADING CONNECTION MECHATRONICS TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】ROOM 501-8A102, NO.125 LIUYING ROAD, HONGKOU DISTRICT, SHANGHAI, 200083, CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】521293497
【氏名又は名称】ジィァンスー ルゥォカイ メカニカル アンド エレクトリカル カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】JIANGSU LUOKAI MECHANICAL AND ELECTRICAL CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】NO.101 YONG’ANLI ROAD, LUOYANG TOWN, WUJIN DISTRICT, CHANGZHOU CITY, 213104, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】シー ヂォン
【審査官】荒木 崇志
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第203445559(CN,U)
【文献】特開2012-178969(JP,A)
【文献】特開昭61-218010(JP,A)
【文献】米国特許第06160229(US,A)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0101989(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01H 33/28 - 33/59
H02B 1/00 - 1/38
H02B 11/46 - 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気スイッチ装置であって、
遮断器本体が出入りする引き出し装置と、
引き出し装置に取り付けられる電気接続装置であって、クランプ機構を有し、遮断器本体のバスバーと外部回路とを連通させる電気接続装置と、
遮断器本体を移動させて、遮断器本体のバスバーが電気接続装置の領域に入ったり出たりするようにする駆動機構と、
電気接続装置のクランプ機構を駆動して、電気接続装置に遮断器本体のバスバーをクランプまたはアンクランプさせるロック機構とを含み、
駆動機構は遮断器本体を移動させ、
遮断器本体が取り得る状態は、
遮断器本体のバスバーが電気接続装置と分離され、遮断器本体が投入不可である分離状態
遮断器本体のバスバーが電気接続装置と分離され、遮断器本体が投入可能である試験状態
遮断器本体のバスバーが電気接続装置と接触し、電気接続装置がバスバーをクランプせず、遮断器本体が投入不可である接続非クランプ状態
遮断器本体のバスバーが電気接続装置と接触し、電気接続装置がバスバーをクランプし、遮断器本体が投入可能である接続クランプ状態を含むことを特徴とする電気スイッチ装置。
【請求項2】
駆動機構は引き出し装置に取り付けられ、
前記駆動機構は、
一端がハンドルに接続される駆動軸であって、ハンドルを回して駆動軸を回転させる駆動軸と、
駆動軸に取り付けられたスライド板であって、駆動軸の回転がスライド板のスライドに変換され、駆動軸はスライド板を移動させ、スライド板は引き出し装置の内側または外側に向かって移動し、遮断器本体を駆動して引き出し装置に出入りさせるスライド板と、
引き出し装置に取り付けられ、スライド板と協働し、スライド板は分離状態、試験状態、接続非クランプ状態及び接続クランプ状態に遷移することに応じて、分離角度、試験角度、接続非クランプ角度及び接続クランプ角度に回転する主軸と、
引き出し装置に取り付けられ、遮断器本体を移動させ、主軸と協働し、主軸が分離角度、試験角度、接続クランプ角度及び接続クランプ角度に回転することに応じて、遮断器本体を分離状態、試験状態、接続クランプ状態及び接続クランプ状態に遷移させるパレットとを備えることを特徴とする請求項1に記載の電気スイッチ装置。
【請求項3】
前記スライド板は、第1駆動溝と、第2駆動溝と、アンロック溝と、インターロック溝とを有し、
前記主軸には第1サスペンションアームと第2サスペンションアームが取り付けられ、第1サスペンションアームは分岐した第1駆動ロッドとインターロックロッドを有し、第2サスペンションアームは分岐した第2駆動ロッドとアンロックロッドを有し、
第1駆動溝とインターロック溝は第1サスペンションアームにおける第1駆動ロッドとインターロックロッドと駆動用カップリングを形成し、第2駆動溝とアンロック溝は第2サスペンションアームにおける第2駆動ロッドとアンロックロッドと駆動用カップリングを形成することを特徴とする請求項2に記載の電気スイッチ装置。
【請求項4】
遮断器本体引き出し装置に入るとき、順に分離状態試験状態接続非クランプ状態及び接続クランプ状態となり
分離状態において、主軸は分離角度に位置し、第1駆動ロッドは第1駆動溝に位置し、第2駆動ロッドは第2駆動溝に位置し、アンロックロッドとアンロック溝は相互に作用せず、インターロックロッドとインターロック溝は相互に作用せず、
遮断器本体が分離状態から試験状態遷移するとき、スライド板は引き出し装置の内側に向かって移動し、第1駆動溝の外側端は第1駆動ロッドを押し、第2駆動溝の外側端は第2駆動ロッドを押して、主軸を試験角度に回転させ、アンロックロッドとアンロック溝は相互に作用せず、インターロックロッドとインターロック溝は相互に作用せず、
遮断器本体が試験状態から接続非クランプ状態遷移するとき、スライド板は引き出し装置の内側に向かって移動し、第1駆動溝の外側端は第1駆動ロッドを、第1駆動ロッドが第1駆動溝から脱出するまで押し、第2駆動溝の外側端は第2駆動ロッドを、第2駆動ロッドが第2駆動溝から脱出するまで押し、これにより、主軸は接続非クランプ角度まで回転し、アンロックロッドはアンロック溝に入っているが、アンロックロッドとアンロック溝は相互に作用せず、インターロックロッドとインターロック溝は相互に作用せず、
遮断器本体が接続非クランプ状態から接続クランプ状態遷移するとき、スライド板は引き出し装置の内側に向かって移動し、アンロック溝の外側端はアンロックロッドを押して主軸を接続クランプ角度に回転させ、インターロックロッドはインターロック溝に入っているが、インターロックロッドとインターロック溝は相互に作用しないことを特徴とする請求項3に記載の電気スイッチ装置。
【請求項5】
遮断器本体は引き出し装置を出るとき、順に接続クランプ状態接続非クランプ状態試験状態及び分離状態となり
接続クランプ状態において、主軸は接続クランプ角度に位置し、インターロックロッドはインターロック溝に位置し、アンロックロッドはアンロック溝に位置し、第1駆動ロッドと第1駆動溝は相互に作用せず、第2駆動ロッドと第2駆動溝は相互に作用せず、
遮断器本体が接続クランプ状態から接続非クランプ状態遷移するとき、スライド板は引き出し装置の外側に向かって移動し、インターロック溝の内側端はインターロックロッドを、インターロックロッドがインターロック溝から脱出するまで押し、これにより、主軸は接続非クランプ角度に回転し、アンロックロッドはアンロック溝に位置するが、アンロックロッドとアンロック溝は相互に作用せず、第1駆動ロッドと第1駆動溝は相互に作用せず、第2駆動ロッドと第2駆動溝は相互に作用せず、
接続非クランプ状態から試験状態まで、スライド板は引き出し装置の外側に移動し、アンロック溝の内側端はアンロックロッドを押して、主軸を接続非クランプ角度から試験角度に回転させ、第1駆動ロッドは第1駆動溝に入り、第2駆動ロッドは第2駆動溝に入り、アンロック溝の内側端はアンロックロッドを、アンロックロッドがアンロック溝から脱出するまで押し、第1駆動溝の内側端は引き続き第1駆動ロッドを押し、第2駆動溝の内側端は引き続き第2駆動ロッドを押して、主軸を試験角度に回転させ、
試験状態から分離状態まで、スライド板は引き出し装置の外側に向かって移動し、第1駆動溝の内側端は第1駆動ロッドを押し、第2駆動溝の内側端は第2駆動ロッドを押して主軸を分離角度まで回転させ、第1駆動ロッドは第1駆動溝に保持され、第2駆動ロッドは第2駆動溝に保持されることを特徴とする請求項4に記載の電気スイッチ装置。
【請求項6】
前記主軸の両端に伝動歯車が取り付けられ、パレットの底部は円形を呈しかつ伝動歯を有し、伝動歯は伝動歯車と噛み合い、主軸は回転してパレットを回転させ、
パレットの内側壁は頂部に向かって延びてインターロック板を形成し、パレットの頂部の内側端は駆動溝を形成し、パレットの頂部の外側端は接続面を形成し、パレットの外側壁の頂部は凸角を呈し、退出駆動部を形成することを特徴とする請求項2に記載の電気スイッチ装置。
【請求項7】
側面スライド板をさらに含み、側面スライド板に進入軸ピンと退出軸ピンを有し、遮断器本体は側面スライド板に取り付けられ、進入軸ピンは内側に位置し、退出軸ピンは外側に位置し、遮断器本体は引き出し装置に入るとき、順に分離状態、試験状態、接続クランプ状態及び接続クランプ状態となり、
分離状態において、主軸は分離角度に位置し、パレットも分離角度に位置し、側面スライド板の進入軸ピンは駆動溝に位置し、遮断器本体は分離状態にあり、
遮断器本体が分離状態から試験状態に遷移するとき、主軸は分離角度から試験角度に回転して、パレットも分離角度から試験角度まで回転するように駆動し、駆動溝の外側端は側面スライド板の進入軸ピンを押し、遮断器本体を分離状態から試験状態に遷移させ、
遮断器本体が試験状態から接続非クランプ状態に遷移するとき、主軸は試験角度から接続非クランプ角度に回転し、パレットも試験角度から接続非クランプ角度まで回転させ、駆動溝の外側端は、進入軸ピンが駆動溝から脱出してパレットの接続面に止まるまで側面スライド板の進入軸ピンをして、遮断器本体を試験状態から接続非クランプ状態に遷移させ、
遮断器本体が接続非クランプ状態から接続クランプ状態に遷移するとき、主軸は接続非クランプ角度から接続クランプ角度に回転し、パレットも接続非クランプ角度から接続クランプ角度まで回転させ、進入軸ピンはパレットの接続面上をスライド移動し、パレットと進入軸ピンは相互に作用せず、遮断器本体は移動しないことを特徴とする請求項5に記載の電気スイッチ装置。
【請求項8】
遮断器本体は引き出し装置を出るとき、順に接続クランプ状態、接続非クランプ状態、試験状態及び分離状態となり、
接続クランプ状態において、主軸は接続クランプ角度に位置し、パレットは接続クランプ角度に位置し、側面スライド板の進入軸ピンはパレットの接続面に位置し、側面スライド板の退出軸ピンはパレットと接触せず、
遮断器本体は接続クランプ状態から接続非クランプ状態まで移動し、主軸は接続クランプ角度から接続非クランプ角度まで回転し、パレットも接続クランプ角度から接続非クランプ角度まで回転させ、進入軸ピンはパレットの接続面上をスライド移動し、パレットと進入軸ピン及び退出軸ピンはいずれも相互に作用せず、遮断器本体は移動せず、
接続非クランプ状態から試験状態まで、主軸は接続非クランプ角度から試験角度まで回転し、パレットも接続クランプ角度から試験角度まで回転させ、パレットの退出駆動部は退出軸ピンを押して、遮断器本体を外側に移動させ、進入軸ピンはパレットの接続面から駆動溝に入り、退出軸ピンはパレットと分離し、駆動溝の内側端は進入軸ピンを押して、遮断器本体を引き続き外側に試験状態まで移動させ、
試験状態から分離状態まで、主軸は試験角度から分離角度まで回転し、パレットも試験
角度から分離角度まで回転させ、駆動溝の内側端は進入軸ピンを押して、遮断器本体を外側に分離状態まで移動させることを特徴とする請求項7に記載の電気スイッチ装置。
【請求項9】
遮断器本体のトリップロッドと協働して、遮断器本体の投入を許可または阻止すると共に、引き出し装置に取り付けられるインターロック機構をさらに含み、
前記インターロック機構は、
引き出し装置に取り付けられ、引き出し装置の外側に近く、外側端と内側端は突出したインターロック部を形成し、中間は凹状の解放部を形成する引き出しインターロック部材と、
引き出しプッシュロッドであって、引き出し装置に取り付けられ、引き出しインターロック部材の内側に位置し、中部は回転軸によって引き出し装置に回転接続され、頂部は水平方向のインターロックロッドであり、底部は傾斜方向のトリガーロッドであり、インターロック位置及び解放位置を有し、インターロック位置において、インターロックロッドは下方に押圧され、解放位置において、インターロックロッドは上方に持ち上げられ、引き出しプッシュロッドはプッシュロッドのバネを有し、プッシュロッドのバネのバネ力によって引き出しプッシュロッドを解放位置に向かって回転させる引き出しプッシュロッドと、
パレットの内側壁から頂部に向かって延びるように形成されるインターロック板とを含むことを特徴とする請求項2に記載の電気スイッチ装置。
【請求項10】
遮断器本体はトリップロッドを有し、トリップロッドがロックされると、遮断器本体は投入不可になり、トリップロッドが解放されると、遮断器本体は投入可能になり、遮断器本体が引き出し装置に入るとき、順に分離状態、試験状態、接続クランプ状態及び接続クランプ状態となり、
分離状態において、引き出しインターロック部材の外側端のインターロック部はトリップロッドをロックし、遮断器本体は投入不可であり、
遮断器本体が分離状態から試験状態に遷移するとき、遮断器本体は内側に移動し、トリップロッドは引き出しインターロック部材の中間の凹状の解放部に入り、トリップロッドは解放され、遮断器本体は投入可能であり、
遮断器本体が試験状態から接続非クランプ状態に遷移するとき、遮断器本体は内側に移動し、トリップロッドは引き出しインターロック部材の解放部から脱出し、引き出しインターロック部材の内側端のインターロック部によってロックされ、遮断器本体は投入不可であり、遮断器本体は引き続き内側に移動し、インターロック板はパレットとともに回転し、かつ引き出しプッシュロッドのトリガーロッドと接触し、引き出しプッシュロッドは解放位置からインターロック位置に回転し、トリップロッドは引き出しインターロック部材と分離しているがトリップロッドは引き続き引き出しプッシュロッドのインターロックロッドにロックされ、遮断器本体は投入不可であり、
遮断器本体が接続非クランプ状態から接続クランプ状態に遷移するとき、遮断器本体は移動せず、インターロック板はパレットとともに回転し、かつ引き出しプッシュロッドのトリガーロッドと分離し、引き出しプッシュロッドはプッシュロッドのバネの作用でインターロック位置から解放位置に回転し、引き出しプッシュロッドのインターロックロッドはトリップロッドを解放し、遮断器本体は投入可能であることを特徴とする請求項9に記載の電気スイッチ装置。
【請求項11】
遮断器本体は引き出し装置を出るとき、順に接続クランプ状態接続非クランプ状態試験状態及び分離状態となり
接続クランプ状態において、引き出しプッシュロッドはプッシュロッドのバネの作用で解放位置に位置し、トリップロッドは解放され、遮断器本体は投入可能であり、
遮断器本体が接続クランプ状態から接続非クランプ状態遷移するとき、遮断器本体は移動せず、インターロック板はパレットとともに回転し、かつ引き出しプッシュロッドのトリガーロッドと接触し、引き出しプッシュロッドはインターロック板の作用で解放位置からインターロック位置に回転し、引き出しプッシュロッドのインターロックロッドはトリップロッドをロックし、遮断器本体は投入不可であり、
接続非クランプ状態から試験状態まで、遮断器本体は外側に移動し、トリップロッドは引き出しプッシュロッドのインターロックロッドと分離しているが、引き続き引き出しインターロック部材の内側端のインターロック部によってロックされ、遮断器本体は投入不可であり、遮断器本体は試験状態まで移動し、トリップロッドは引き出しインターロック部材の中間の凹状の解放部に入り、トリップロッドは解放され、遮断器本体は投入可能であり、
試験状態から分離状態まで、遮断器本体は外側に移動し、トリップロッドは引き出しインターロック部材の解放部から脱出し、引き出しインターロック部材の外側端のインターロック部によってロックされ、遮断器本体は投入不可であることを特徴とする請求項10に記載の電気スイッチ装置。
【請求項12】
駆動機構はロック機構を駆動して、ロック機構に電気接続装置のクランプ機構を駆動させ、電気接続装置は遮断器本体のバスバーをクランプまたはアンクランプさせ、ロック機構は引き出し装置に取り付けられ、前記ロック機構は、
引き出し装置に取り付けられる回転可能なロック歯車と、
ロック伝動軸であって、ロック歯車と電気接続装置のクランプ機構に接続され、ロック歯車が回転すると、ロック伝動軸によってクランプ機構を駆動して遮断器本体のバスバーをクランプまたはアンクランプさせるロック伝動軸と、
スライド板に形成され、スライド板の内側端から外側に向かって延びるロックラックとを含み、
スライド板は内側に移動し、ロックラックはロック歯車と接触しかつ噛み合い、ロック歯車をクランプ方向に回転させ、クランプ機構は遮断器本体のバスバーをクランプし、
スライド板は外側に移動し、ロック歯車をアンクランプ方向に回転させ、クランプ機構は遮断器本体のバスバーをアンクランプし、スライド板は引き続き外側に移動し、ロックラックはロック歯車から離脱することを特徴とする請求項2に記載の電気スイッチ装置。
【請求項13】
遮断器本体は引き出し装置に入るとき、順に分離状態試験状態接続非クランプ状態及び接続クランプ状態となり
分離状態及び試験状態において、ロック歯車はロックラックから離脱し、
遮断器本体が試験状態から接続非クランプ状態遷移するとき、スライド板と遮断器本体は内側に移動し、遮断器本体のバスバーは徐々に電気接続装置に入り、ロックラックはロック歯車と接触しかつ噛み合い、ロック歯車をクランプ方向に回転させ、クランプ機構は徐々にクランプし、
遮断器本体が接続非クランプ状態から接続クランプ状態遷移するとき、遮断器本体は移動せず、遮断器本体のバスバーは完全に電気接続装置に入り、スライド板は継続的に内側に移動し、ロックラックはロック歯車と噛み合い、ロック歯車を引き続きクランプ方向に回転させ、クランプ機構は遮断器本体のバスバーをクランプすることを特徴とする請求項12に記載の電気スイッチ装置。
【請求項14】
遮断器本体は引き出し装置を出るとき、順に接続クランプ状態接続非クランプ状態試験状態及び分離状態となり
遮断器本体が接続クランプ状態から接続非クランプ状態遷移するとき、遮断器本体は移動せず、スライド板は外側に移動し、ロックラックはロック歯車と噛み合い、ロック歯車をアンクランプ方向に回転させ、クランプ機構は遮断器本体のバスバーをアンクランプし、
接続非クランプ状態から試験状態まで、スライド板と遮断器本体は外側に移動し、遮断器本体のバスバーは徐々に電気接続装置を出て、ロックラックはロック歯車と噛み合い、ロック歯車を引き続きアンクランプ方向に回転させ、クランプ機構は引き続きアンクランプし、スライド板と遮断器本体は外側へ試験状態まで移動し、遮断器本体のバスバーは電気接続装置と分離し、ロックラックはロック歯車から離脱し、
試験状態から分離状態まで、ロック歯車はロックラックから離脱することを特徴とする請求項13に記載の電気スイッチ装置。
【請求項15】
遮断器本体は引き出し装置に入るとき、順に分離状態試験状態接続非クランプ状態及び接続クランプ状態となり
分離状態及び試験状態において、ロック歯車はロックラックから離脱し、
試験状態から接続非クランプ状態遷移するとき、スライド板と遮断器本体は内側に移動し、遮断器本体のバスバーは徐々に電気接続装置に入り、ロックラックはロック歯車から離脱し、
遮断器本体が接続非クランプ状態から接続クランプ状態遷移するとき、遮断器本体は移動せず、遮断器本体のバスバーは完全に電気接続装置に入り、スライド板は引き続き内側に移動し、ロックラックはロック歯車と接触しかつ噛み合い、ロック歯車をクランプ方向に回転させ、クランプ機構は遮断器本体のバスバーをクランプすることを特徴とする請求項12に記載の電気スイッチ装置。
【請求項16】
遮断器本体は引き出し装置を出るとき、順に接続クランプ状態接続非クランプ状態試験状態及び分離状態となり
遮断器本体が接続クランプ状態から接続非クランプ状態遷移するとき、遮断器本体は移動せず、スライド板は外側に移動し、ロックラックはロック歯車と噛み合い、ロック歯車をアンクランプ方向に回転させ、クランプ機構は遮断器本体のバスバーをアンクランプし、スライド板は外側へ接続非クランプ状態遷移し、ロックラックはロック歯車から離脱し、
接続非クランプ状態から試験状態まで、スライド板と遮断器本体は外側に移動し、遮断器本体のバスバーは徐々に電気接続装置を出て、ロックラックはロック歯車から離脱し、
試験状態から分離状態まで、ロック歯車はロックラックから離脱することを特徴とする請求項15に記載の電気スイッチ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器の分野に関し、より具体的には、引き出し式構造の電気スイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電気スイッチ装置は一般に引き出し式構造を有し、よく用いられる電気スイッチ装置は、ユニバーサル遮断器、プラスチックケース遮断器、引き出し装置付き自動切換スイッチ、中圧遮断器、中圧スイッチキャビネットなどを含む。引き出し式構造の装置は本体と引き出し装置を含む。本体にはブリッジ型コンタクトを本体バスバーとして使用し、引き出し装置にはコンタクトブリッジを設置して本体バスバーとの電気的接続を実現する。引き出し装置におけるコンタクトブリッジは、外部の出入り線端に接続される。本体を引き出し装置に押し込むと、本体のバスバーとコンタクトブリッジとは接触して導電通路を形成し、本体は外部の出入り線端と連通する。本体を引き出し装置から引き出すと、本体のバスバーはコンタクトブリッジから離脱し、導電性通路を切断し、試験または修理を容易にするために隔離を実現する。本体バスバーとコンタクトブリッジは引き出し式構造の電気機器の電気接続装置を構成する。一部の製品では、ブリッジ型コンタクトも引き出し式装置に設置され、コンタクトブリッジは本体に設置されるが、このような配置ではやはりバスバーとコンタクトブリッジとで引き出し式構造の電気機器の電気的接続装置が構成されており、基本的原理上で、前述の構成と同じである。
【0003】
本出願人によって既に提出されている公開番号がCN 111403939 A、CN 111403938 Aの特許出願、および公告番号CN 211017487 U、CN 211045800 Uの特許では、従来技術で使用されている電気接続装置の欠点が記載されており、かつ新型構造の電気接続装置が提案されている。前記新型構造の電気接続装置は挿入退出過程とクランプ過程とを分離させ、操作難易度を低下させるとともに、クランプ力と電気接続の接触面積を確保し、電気接続の電気性能を効果的に向上させる。
【0004】
該新型電気接続装置の構造は従来の電気接続装置と著しく異なるため、該新型電気接続装置を使用する電気スイッチ装置はそれに対応する駆動操作機構を組み合わせる必要がある。
【発明の概要】
【0005】
本発明の一実施例によれば、引き出し装置、電気接続装置、駆動機構とロック機構を含む電気スイッチ装置を提供する。遮断器本体は引き出し装置に出入りする。電気接続装置は引き出し装置に取り付けられ、電気接続装置はクランプ機構を有し、電気接続装置は遮断器本体のバスバーと外部回路とを連通させる。駆動機構は遮断器本体を駆動して移動させて、遮断器本体のバスバーを電気接続装置領域に出入りさせる。ロック機構は電気接続装置のクランプ機構を駆動し、電気接続装置に遮断器本体のバスバーをクランプまたはアンクランプさせる。駆動機構は遮断器本体の移動を駆動し、遮断器本体が取り得る状態分離状態試験状態接続非クランプ状態および接続クランプ状態を含む。分離状態において、遮断器本体のバスバーは電気接続装置と分離され、遮断器本体は投入(スイッチオン:switch on)不可である。試験状態において、遮断器本体のバスバーは電気接続装置と分離され、遮断器本体は投入可能である。接続非クランプ状態において、遮断器本体のバスバーは電気接続装置と接触し、電気接続装置はバスバーをクランプせず、遮断器本体は投入不可である。接続クランプ状態において、遮断器本体のバスバーは電気接続装置と接触し、電気接続装置はバスバーをクランプし、遮断器本体は投入可能である。
【0006】
一実施例では、駆動機構は引き出し装置に取り付けられ、駆動機構は、駆動軸、スライド板、主軸およびパレットを含む。駆動軸の一端はハンドルに接続され、ハンドルを回して駆動軸を駆動して回転させる。スライド板は駆動軸に取り付けられ、駆動軸の回転はスライド板のスライドに変換され、駆動軸はスライド板の移動を駆動し、スライド板は引き出し装置の内側または外側に向かって移動し、遮断器本体を駆動して引き出し装置に出入りさせる。主軸は引き出し装置に取り付けられ、主軸はスライド板と協働し、スライド板は、分離状態、試験状態、接続非クランプ状態及び接続クランプ状態に遷移することに応じて、主軸は分離角度、試験角度、接続非クランプ角度及び接続クランプ角度に回転する。パレットは引き出し装置に取り付けられ、パレットは遮断器本体の移動を駆動し、パレットは主軸と協働し、主軸は分離角度、試験角度、接続クランプ角度及び接続クランプ角度に回転し、パレットは遮断器本体を分離状態、試験状態、接続クランプ状態及び接続クランプ状態に遷移させる。
【0007】
一実施例では、スライド板は、第1駆動溝と、第2駆動溝と、アンロック溝と、インターロック溝とを有する。主軸には第1サスペンションアームと第2サスペンションアームが取り付けられ、第1サスペンションアームは分岐した第1駆動ロッドとインターロックロッドを有し、第2サスペンションアームは分岐した第2駆動ロッドとアンロックロッドを有する。ここでは、第1駆動溝とインターロック溝は第1サスペンションアームにおける第1駆動ロッドとインターロックロッドと駆動用カップリングを形成し、第2駆動溝とアンロック溝は第2サスペンションアームにおける第2駆動ロッドとアンロックロッドと駆動用カップリングを形成する。
【0008】
一実施例では、遮断器本体引き出し装置に入るとき、順に分離状態試験状態接続非クランプ状態及び接続クランプ状態となる
【0009】
分離状態において、主軸は分離角度に位置し、第1駆動ロッドは第1駆動溝に位置し、第2駆動ロッドは第2駆動溝に位置し、アンロックロッドとアンロック溝は相互に作用せず、インターロックロッドとインターロック溝は相互に作用しない。
【0010】
遮断器本体が分離状態から試験状態遷移するとき、スライド板は引き出し装置の内側に向かって移動し、第1駆動溝の外側端は第1駆動ロッドを押し、第2駆動溝の外側端は第2駆動ロッドを押して、主軸を試験角度に回転させ、アンロックロッドとアンロック溝は相互に作用せず、インターロックロッドとインターロック溝は相互に作用しない。
【0011】
遮断器本体が試験状態から接続非クランプ状態遷移するとき、スライド板は引き出し装置の内側に向かって移動し、第1駆動溝の外側端は第1駆動ロッドを、第1駆動ロッドが第1駆動溝から脱出するまで押し、第2駆動溝の外側端は第2駆動ロッドを、第2駆動ロッドが第2駆動溝から脱出するまで押し、主軸を接続非クランプ角度まで回転させ、アンロックロッドはアンロック溝に入っているがアンロックロッドとアンロック溝は相互に作用せず、インターロックロッドとインターロック溝は相互に作用しない。
【0012】
遮断器本体が接続非クランプ状態から接続クランプ状態遷移するとき、スライド板は引き出し装置の内側に向かって移動し、アンロック溝の外側端はアンロックロッドを押して主軸を接続クランプ角度に回転させ、インターロックロッドはインターロック溝に入っているが、インターロックロッドとインターロック溝は相互に作用しない。
【0013】
一実施例では、遮断器本体は引き出し装置を出るとき、順に接続クランプ状態接続非クランプ状態試験状態及び分離状態となる
【0014】
接続クランプ状態において、主軸は接続クランプ角度に位置し、インターロックロッドはインターロック溝に位置し、アンロックロッドはアンロック溝に位置し、第1駆動ロッドと第1駆動溝は相互に作用せず、第2駆動ロッドと第2駆動溝は相互に作用しない。
【0015】
遮断器本体が接続クランプ状態から接続非クランプ状態遷移するとき、スライド板は引き出し装置の外側に向かって移動し、インターロック溝の内側端はインターロックロッドを、インターロックロッドがインターロック溝から脱出するまで押し、これにより、主軸は接続非クランプ角度に回転し、アンロックロッドはアンロック溝に位置するが、アンロックロッドとアンロック溝は相互に作用せず、第1駆動ロッドと第1駆動溝は相互に作用せず、第2駆動ロッドと第2駆動溝は相互に作用しない。
【0016】
接続非クランプ状態から試験状態まで、スライド板は引き出し装置の外側に移動し、アンロック溝の内側端はアンロックロッドを押して、主軸を接続非クランプ角度から試験角度に回転させ、第1駆動ロッドは第1駆動溝に入り、第2駆動ロッドは第2駆動溝に入り、アンロック溝の内側端はアンロックロッドを、アンロックロッドがアンロック溝から脱出するまで押し、第1駆動溝の内側端は引き続き第1駆動ロッドを押し、第2駆動溝の内側端は引き続き第2駆動ロッドを押して、主軸を試験角度に回転させる。
【0017】
試験状態から分離状態まで、スライド板は引き出し装置の外側に向かって移動し、第1駆動溝の内側端は第1駆動ロッドを押し、第2駆動溝の内側端は第2駆動ロッドを押して主軸を分離角度まで回転させ、第1駆動ロッドは第1駆動溝に保持され、第2駆動ロッドは第2駆動溝に保持される。
【0018】
一実施例では、主軸の両端に伝動歯車が取り付けられ、パレットの底部は円形を呈しかつ伝動歯を有し、伝動歯は伝動歯車と噛み合い、主軸は回転してパレットを回転させる。パレットの内側壁は頂部に向かって延びてインターロック板を形成し、パレットの頂部の内側端は駆動溝を形成し、パレットの頂部の外側端は接続面を形成し、パレットの外側壁の頂部は凸角を呈し、退出駆動部を形成する。
【0019】
一実施例では、側面スライド板をさらに含み、側面スライド板に進入軸ピンと退出軸ピンを有し、遮断器本体は側面スライド板に取り付けられ、進入軸ピンは内側に位置し、退出軸ピンは外側に位置し、遮断器本体が引き出し装置に入るとき、順に分離状態、試験状態、接続クランプ状態及び接続クランプ状態となる。
【0020】
分離状態において、主軸は分離角度に位置し、パレットも分離角度に位置し、側面スライド板の進入軸ピンは駆動溝に位置し、遮断器本体は分離状態に位置する。
【0021】
遮断器本体が分離状態から試験状態遷移するとき、主軸は分離角度から試験角度に回転して、パレットも分離角度から試験角度まで回転するように駆動し、駆動溝の外側端は側面スライド板の進入軸ピンを押して、遮断器本体を駆動して分離状態から試験状態遷移させる。
【0022】
遮断器本体が試験状態から接続非クランプ状態遷移するとき、主軸は試験角度から接続非クランプ角度に回転し、パレットを駆動して試験角度から接続非クランプ角度に回転させ、駆動溝の外側端は側面スライド板の進入軸ピンを、進入軸ピンが駆動溝から脱出してパレットの接続面に止まるまで押して、遮断器本体を駆動して試験状態から接続非クランプ状態遷移させる。
【0023】
遮断器本体が接続非クランプ状態から接続クランプ状態遷移するとき、主軸は接続非クランプ角度から接続クランプ角度に回転し、パレットも接続非クランプ角度から接続クランプ角度まで回転させ、進入軸ピンはパレットの接続面上をスライド移動し、パレットと進入軸ピンは相互に作用せず、遮断器本体は移動しない。
【0024】
一実施例では、遮断器本体は引き出し装置を出るとき、順に接続クランプ状態接続非クランプ状態試験状態及び分離状態となる
【0025】
接続クランプ状態において、主軸は接続クランプ角度に位置し、パレットは接続クランプ角度に位置し、側面スライド板の進入軸ピンはパレットの接続面に位置し、側面スライド板の退出軸ピンはパレットと接触しない。
【0026】
遮断器本体は接続クランプ状態から接続非クランプ状態まで移動し、主軸は接続クランプ角度から接続非クランプ角度まで回転し、パレットも接続クランプ角度から接続非クランプ角度まで回転するように駆動し、進入軸ピンはパレットの接続面上をスライド移動し、パレットと進入軸ピン及び退出軸ピンはいずれも相互に作用せず、遮断器本体は移動しない。
【0027】
接続非クランプ状態から試験状態まで、主軸は接続非クランプ角度から試験角度まで回転し、パレットも接続クランプ角度から試験角度まで回転するように駆動し、パレットの退出駆動部は退出軸ピンを押して、遮断器本体を外側に移動させ、進入軸ピンはパレットの接続面から駆動溝に入り、退出軸ピンはパレットと分離し、駆動溝の内側端は進入軸ピンを押して、遮断器本体を引き続き外側に試験状態まで移動させる。
【0028】
試験状態から分離状態まで、主軸は試験角度から分離角度まで回転し、パレットも試験角度から分離角度まで回転するように駆動し、駆動溝の内側端は進入軸ピンを押して、遮断器本体を外側に分離状態まで移動させる。
【0029】
一実施例では、該電気スイッチ装置はさらにインターロック機構を含み、インターロック機構は遮断器本体のトリップロッドと協働し、遮断器本体の投入を許可または阻止し、インターロック機構は引き出し装置に取り付けられ、インターロック機構は、引き出しインターロック部材、引き出しプッシュロッドおよびインターロック板を含む。引き出しインターロック部材は引き出し装置に取り付けられ、引き出しインターロック部材は引き出し装置の外側に近く、引き出しインターロック部材の外側端と内側端は突出したインターロック部を形成し、引き出しインターロック部材の中間は凹状の解放部を形成する。引き出しプッシュロッドは引き出し装置に取り付けられ、引き出しプッシュロッドは引き出しインターロック部材の内側に位置し、引き出しプッシュロッドの中部は回転軸によって引き出し装置に回転接続され、引き出しプッシュロッドの頂部は水平方向のインターロックロッドであり、引き出しプッシュロッドの底部は傾斜方向のトリガーロッドであり、引き出しプッシュロッドはインターロック位置及び解放位置を有し、インターロック位置において、インターロックロッドは下方に押圧され、解放位置において、インターロックロッドは上方に持ち上げられ、引き出しプッシュロッドはプッシュロッドのバネを有し、プッシュロッドのバネのバネ力によって引き出しプッシュロッドを解放位置に向かって回転させる。インターロック板は、パレットの内側壁から頂部に向かって延びるように形成される。
【0030】
一実施例では、遮断器本体はトリップロッドを有し、トリップロッドはロックされ、遮断器本体は投入不可であり、トリップロッドは解放され、遮断器本体は投入可能であり、遮断器本体は引き出し装置に入るとき、順に分離状態、試験状態、接続クランプ状態及び接続クランプ状態となる。
【0031】
分離状態において、引き出しインターロック部材の外側端のインターロック部はトリップロッドをロックし、遮断器本体が投入不可である。
【0032】
遮断器本体が分離状態から試験状態遷移するとき、遮断器本体は内側に移動し、トリップロッドは引き出しインターロック部材の中間の凹状の解放部に入り、トリップロッドは解放され、遮断器本体は投入可能である。
【0033】
遮断器本体が試験状態から接続非クランプ状態遷移するとき、遮断器本体は内側に移動し、トリップロッドは引き出しインターロック部材の解放部から脱出し、引き出しインターロック部材の内側端のインターロック部によってロックされ、遮断器本体は投入不可であり、遮断器本体は引き続き内側に移動し、インターロック板はパレットとともに回転し、かつ引き出しプッシュロッドのトリガーロッドと接触し、引き出しプッシュロッドは解放位置からインターロック位置に回転し、トリップロッドは引き出しインターロック部材と分離しているがトリップロッドは引き続き引き出しプッシュロッドのインターロックロッドにロックされ、遮断器本体は投入不可である。
【0034】
遮断器本体が接続非クランプ状態から接続クランプ状態遷移するとき、遮断器本体は移動せず、インターロック板はパレットとともに回転し、かつ引き出しプッシュロッドのトリガーロッドと分離し、引き出しプッシュロッドはプッシュロッドのバネの作用でインターロック位置から解放位置に回転し、引き出しプッシュロッドのインターロックロッドはトリップロッドを解放し、遮断器本体は投入可能である。
【0035】
一実施例では、遮断器本体は引き出し装置を出るとき、順に接続クランプ状態接続非クランプ状態試験状態及び分離状態となる
【0036】
接続クランプ状態において、引き出しプッシュロッドはプッシュロッドのバネの作用で解放位置に位置し、トリップロッドは解放され、遮断器本体は投入可能である。
【0037】
遮断器本体が接続クランプ状態から接続非クランプ状態遷移するとき、遮断器本体は移動せず、インターロック板はパレットとともに回転し、かつ引き出しプッシュロッドのトリガーロッドと接触し、引き出しプッシュロッドはインターロック板の作用で解放位置からインターロック位置に回転し、引き出しプッシュロッドのインターロックロッドはトリップロッドをロックし、遮断器本体は投入不可である。
【0038】
接続非クランプ状態から試験状態まで、遮断器本体は外側に移動し、トリップロッドは引き出しプッシュロッドのインターロックロッドと分離しているが、引き続き引き出しインターロック部材の内側端のインターロック部によってロックされ、遮断器本体は投入不可であり、遮断器本体は試験状態まで移動し、トリップロッドは引き出しインターロック部材の中間の凹状の解放部に入り、トリップロッドは解放され、遮断器本体は投入可能である。
【0039】
試験状態から分離状態まで、遮断器本体は外側に移動し、トリップロッドは引き出しインターロック部材の解放部から脱出し、引き出しインターロック部材の外側端のインターロック部によってロックされ、遮断器本体は投入不可である。
【0040】
一実施例では、駆動機構はロック機構を駆動して、ロック機構に電気接続装置のクランプ機構を駆動させ、電気接続装置は遮断器本体のバスバーをクランプまたはアンクランプさせ、ロック機構は引き出し装置に取り付けられ、ロック機構は、ロック歯車、ロック伝動軸及びロックラックを含む。ロック歯車は引き出し装置に取り付けられ、ロック歯車は回転することができる。ロック伝動軸はロック歯車と電気接続装置のクランプ機構に接続され、ロック歯車は回転すると、ロック伝動軸によってクランプ機構を駆動して遮断器本体のバスバーをクランプまたはアンクランプさせる。ロックラックはスライド板に形成され、ロックラックはスライド板の内側端から外側に向かって延びている。ここでは、スライド板は内側に移動し、ロックラックはロック歯車と接触しかつ噛み合い、ロック歯車を駆動してクランプ方向に回転させ、クランプ機構は遮断器本体のバスバーをクランプする。スライド板は外側に移動し、ロック歯車を駆動してアンクランプ方向に回転させ、クランプ機構は遮断器本体のバスバーをアンクランプし、スライド板は引き続き外側に移動し、ロックラックはロック歯車から離脱する。
【0041】
一実施例では、遮断器本体は引き出し装置に入るとき、順に分離状態試験状態接続非クランプ状態及び接続クランプ状態となる
【0042】
分離状態及び試験状態において、ロック歯車はロックラックから離脱する。
【0043】
遮断器本体が試験状態から接続非クランプ状態遷移するとき、スライド板と遮断器本体は内側に移動し、遮断器本体のバスバーは徐々に電気接続装置に入り、ロックラックはロック歯車と接触しかつ噛み合い、ロック歯車を駆動してクランプ方向に回転させ、クランプ機構は徐々にクランプする。
【0044】
遮断器本体が接続非クランプ状態から接続クランプ状態遷移するとき、遮断器本体は移動せず、遮断器本体のバスバーは完全に電気接続装置に入り、スライド板は継続的に内側に移動し、ロックラックはロック歯車と噛み合い、ロック歯車を駆動して引き続きクランプ方向に回転させ、クランプ機構は遮断器本体のバスバーをクランプする。
【0045】
一実施例では、遮断器本体は引き出し装置を出るとき、順に接続クランプ状態接続非クランプ状態試験状態及び分離状態となる
【0046】
遮断器本体が接続クランプ状態から接続非クランプ状態遷移するとき、遮断器本体は移動せず、スライド板は外側に移動し、ロックラックはロック歯車と噛み合い、ロック歯車を駆動してアンクランプ方向に回転させ、クランプ機構は遮断器本体のバスバーをアンクランプする。
【0047】
接続非クランプ状態から試験状態まで、スライド板と遮断器本体は外側に移動し、遮断器本体のバスバーは徐々に電気接続装置を出るとき、ロックラックはロック歯車と噛み合い、ロック歯車を駆動して引き続きアンクランプ方向に回転させ、クランプ機構は引き続きアンクランプし、スライド板と遮断器本体は外側へ試験状態まで移動し、遮断器本体のバスバーは電気接続装置と分離し、ロックラックはロック歯車から離脱する。
【0048】
試験状態から分離状態まで、ロック歯車はロックラックから離脱する。
【0049】
一実施例では、遮断器本体は引き出し装置に入るとき、順に分離状態試験状態接続非クランプ状態及び接続クランプ状態となる
【0050】
分離状態及び試験状態において、ロック歯車はロックラックから離脱する。
【0051】
試験状態から接続非クランプ状態遷移するとき、スライド板と遮断器本体は内側に移動し、遮断器本体のバスバーは徐々に電気接続装置に入り、ロックラックはロック歯車から離脱する。
【0052】
遮断器本体が接続非クランプ状態から接続クランプ状態遷移するとき、遮断器本体は移動せず、遮断器本体のバスバーは完全に電気接続装置に入り、スライド板は引き続き内側に移動し、ロックラックはロック歯車と接触しかつ噛み合い、ロック歯車を駆動してクランプ方向に回転させ、クランプ機構は遮断器本体のバスバーをクランプする。
【0053】
一実施例では、遮断器本体は引き出し装置を出るとき、順に接続クランプ状態接続非クランプ状態試験状態及び分離状態となる
【0054】
遮断器本体が接続クランプ状態から接続非クランプ状態遷移するとき、遮断器本体は移動せず、スライド板は外側に移動し、ロックラックはロック歯車と噛み合い、ロック歯車を駆動してアンクランプ方向に回転させ、クランプ機構は遮断器本体のバスバーをアンクランプし、スライド板外側へ接続非クランプ状態遷移すると、ロックラックはロック歯車から離脱する。
【0055】
接続非クランプ状態から試験状態まで、スライド板と遮断器本体は外側に移動し、遮断器本体のバスバーは徐々に電気接続装置を出るとき、ロックラックはロック歯車から離脱する。
【0056】
試験状態から分離状態まで、ロック歯車はロックラックから離脱する。
【0057】
本発明の電気スイッチ装置は新しい構造の電気接続装置を有し、該電気接続装置は必要に応じて大きいクランプ力をセットして本体バスバーをクランプすることができ、これにより、電気機器の全体接触抵抗を大幅に減少させ、特に長期の使用中に低消費電力を大幅に低下させ、使用コストを大幅に削減し、電気機器の定格電流が高ければ高いほど、こういう利点はさらに顕著である。一方、接触抵抗の減少によって、製品の温度上昇を低下させ、電気機器の発熱を減少させ、大きな放熱空間を考慮する必要がなく、製品のサイズを減少させ、長期使用の確実性を向上させることに有利である。本発明の電気スイッチ装置は該電気接続装置と組み合わせた引き出し装置、駆動機構、ロック機構とインターロック機構を提供し、該電気接続装置の特徴と合わせて、本発明の電気スイッチ装置は分離状態、試験状態、接続クランプ状態及び接続クランプ状態の四つの動作状態を有し、電気スイッチ装置の操作性と安全性を確保する。一方、遮断器本体のバスバーの電気接続装置への入りおよび両方の間の電気接触クランプは接続クランプと接続クランプの2つの過程に分けられ、遮断器本体の運動の操作力と電気接続装置のクランプ力は相互に影響を受けず、遮断器本体が引き出し装置に入る過程全体の操作力を大幅に減少し、2種類の力の間に相互に妥協する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0058】
以下、図面および実施例の説明によって、本発明の上記及び他の特徴、性質と利点はより明確になり、図面において同様な参照符号は始終、同様な特徴である。
図1a】本発明の一実施例による電気スイッチ装置の構成図であり、遮断器本体がまだ引き出し装置に入っていない状態を示す。
図1b】本発明の一実施例による電気スイッチ装置の構成図であり、遮断器本体が引き出し装置に入った状態を示す。
図2a】本発明の一実施例による電気スイッチ装置における駆動機構の構成図である。
図2b】本発明の一実施例による電気スイッチ装置における駆動機構の構成図である。
図2c】本発明の一実施例による電気スイッチ装置における駆動機構の構成図である。
図2d】本発明の一実施例による電気スイッチ装置における駆動機構の構成図である。
図3】本発明の一実施例による電気スイッチ装置におけるロック機構の構成図である。
図4】本発明の一実施例による電気スイッチ装置におけるインターロック機構の引き出しインターロック部材の構成図である。
図5】本発明の一実施例による電気スイッチ装置の全体構成図である。
図6】本発明の一実施例による分離状態における電気スイッチ装置の側面構成図である。
図7a】本発明の一実施形態による分離状態における電気スイッチ装置の駆動機構の構成図である。
図7b】本発明の一実施形態による分離状態における電気スイッチ装置の駆動機構の構成図である。
図8】本発明の一実施例による試験状態における電気スイッチ装置の側面構成図である。
図9a】本発明の一実施例による試験状態における電気スイッチ装置の駆動機構の構成図である。
図9b】本発明の一実施例による試験状態における電気スイッチ装置の駆動機構の構成図である。
図10】本発明の一実施例による接続非クランプ状態における電気スイッチ装置の側面構成図である。
図11a】本発明の一実施例による接続非クランプ状態における電気スイッチ装置の駆動機構の構成図である。
図11b】本発明の一実施例による接続非クランプ状態における電気スイッチ装置の駆動機構の構成図である。
図12】本発明の一実施例による接続クランプ状態における電気スイッチ装置の側面構成図である。
図13a】本発明の一実施例による、接続クランプ状態における電気スイッチ装置の駆動機構の構成図である。
図13b】本発明の一実施例による、接続クランプ状態における電気スイッチ装置の駆動機構の構成図である。
図14a】異なる位置におけるスライド板と主軸との協働関係を示す。
図14b】異なる位置におけるスライド板と主軸との協働関係を示す。
図14c】異なる位置におけるスライド板と主軸との協働関係を示す。
図14d】異なる位置におけるスライド板と主軸との協働関係を示す。
【発明を実施するための形態】
【0059】
本発明は電気スイッチ装置を開示し、図1aと図1bは本発明の一実施例による電気スイッチ装置の構成図を開示する。該電気スイッチ装置は、引き出し装置101、電気接続装置102、駆動機構103、ロック機構104及びインターロック機構を含む。遮断器本体105は引き出し装置101に出入りする。電気接続装置102は引き出し装置101に取り付けられ、電気接続装置102はクランプ機構を有し、電気接続装置102は遮断器本体105のバスバー151と外部回路とを連通させる。駆動機構103は引き出し装置101には取り付けられ、駆動機構103は遮断器本体105を駆動して移動させて、遮断器本体のバスバー151が電気接続装置102のある領域に入ったり出たりするようにする。ロック機構104は引き出し装置101に取り付けられ、ロック機構104は電気接続装置102のクランプ機構を駆動し、電気接続装置102に遮断器本体のバスバー151をクランプまたはアンクランプさせる。インターロック機構は引き出し装置に取り付けられ、インターロック機構は図1a及び図1bには示されていないが、後続の図面には示される。インターロック機構は遮断器本体のトリップロッドと協働し、遮断器本体の投入を許可または阻止する。従来技術の電気スイッチ装置と比較して、本発明の電気スイッチ装置は、異なる構造の電気接続装置102を使用しており、電気接続装置102の具体的な構造に関して、本願の出願人は、公開番号CN 111403939 A、CN 111403938 Aの特許出願、および公告番号CN 211017487 U、CN 211045800 Uの特許を既に提出しており、上述した特許出願及び特許は、本出願において引用され、電気接続装置102の具体的な構成については、上述した特許出願を参照することができ、ここでは説明を繰り返さない。電気接続装置の構造および動作プロセスが従来技術とは異なるために、本発明の電気スイッチ装置の駆動機構、ロック機構、およびインターロック機構は、電気接続装置の構造変化に対応するために、変更される。全体的な観点から、本発明の電気スイッチ装置と従来技術の電気スイッチ装置との最大の相違点は以下のとおりである本発明の電気スイッチ装置は分離状態試験状態接続非クランプ状態および接続クランプ状態の4つの状態を有する。これに対して、従来技術の電気スイッチ装置は、遮断器本体のバスバーが電気接続装置に挿入される過程において、バスバーの所定位置への到着とクランプは同期して完了するため、分離状態試験状態、および接続状態の3つの状態のみがある。従来技術では、遮断器本体は接続状態に入り、バスバーが電気接続装置に挿入されてクランプされる。一方、本発明の電気スイッチ装置において、バスバーが電気接続装置に入ること、およびクランプされることは、別々行われるので、接続状態は、接続非クランプ状態および接続クランプ状態の2つの状態がある。本発明の電気スイッチ装置は4つの状態を有するが、依然として遮断器本体と引き出し装置との接続過程における基本原則を満たす必要があり、すなわち遮断器本体の投入機能を制限することによって安全性を確保することである。駆動機構は遮断器本体を移動させ、遮断器本体が取り得る状態は、
遮断器本体のバスバーが電気接続装置と分離され、遮断器本体は投入不可である分離状態
遮断器本体のバスバーが電気接続装置と分離され、遮断器本体は投入可能である試験状態
遮断器本体のバスバーは電気接続装置と接触し、電気接続装置はバスバーをクランプせず、遮断器本体は投入不可である接続非クランプ状態
遮断器本体のバスバーは電気接続装置と接触し、電気接続装置はバスバーをクランプし、遮断器本体は投入可能である接続クランプ状態を含む。
【0060】
図1a及び図1bは本発明の一実施例による電気スイッチ装置の構成図を示し、図1aは遮断器本体が引き出し装置に入っていない状態を示し、図1bは遮断器本体が引き出し装置に入った状態である。
【0061】
まず、本発明の電気スイッチ装置における駆動機構、ロック機構及びインターロック機構の構成について説明する。
【0062】
図2a、図2b、図2c及び図2dは、本発明の一実施例による電気スイッチ装置における駆動機構の構成図を示す。ここで、図2aはスライド板の構造を示し、図2bは主軸の構造を示し、図2cはパレットの構造を示し、図2dは組み立てられた駆動機構の構造である。一実施例では、該駆動機構は、駆動軸201、スライド板202、主軸203及びパレット204を含む。駆動軸201の一端はハンドル(図示せず)に接続され、ハンドルを回して駆動軸201を回転させる。スライド板202は駆動軸201に取り付けられ、駆動軸201の回転がスライド板202のスライドに変換される。ハンドルを回して伝動軸210を動かして回転させ、スライド板202を移動させ、スライド板202は引き出し装置101の内側または外側に向かって移動させ、遮断器本体105を動かして引き出し装置101に入ったり出たりするようにする。駆動軸とスライド板との接続手段は、従来のハンドルロッカー構造であり、こういう接続手段は、当技術分野で一般的に使用され、ここでは詳細に説明しない。また、説明の明確化と統一のために、本発明では、方向を次のように定義する。引き出し装置が遮断器本体から離れる方向を「外側」とし、引き出し装置が遮断器本体に近づく方向を「内側」とする。内側への移動は引き出し装置内部への移動を示し、外側への移動は引き出し装置開口の方向への移動を示し、内側端は内側寄りの端を示し、外側端は外側寄りの端である。主軸203は、引き出し装置101に取り付けられ、主軸203は、回転可能であり、スライド板202と協働する。スライド板202は、分離状態試験状態接続非クランプ状態及び接続クランプ状態遷移するとき、主軸203は対応的に分離角度、試験角度、接続非クランプ角度及び接続クランプ角度に回転する。パレット204は引き出し装置101に取り付けられ、パレット204は回転可能である。遮断機本体105はパレット204に架設され、パレット204は主軸203に協働する。主軸203は分離角度、試験角度、接続非クランプ角度及び接続クランプ角度に回転し、パレット204は対応的に分離角度、試験角度、接続非クランプ角度及び接続クランプ角度に回転し、かつ遮断器本体105を分離状態試験状態接続非クランプ状態及び接続クランプ状態遷移させる。
【0063】
図2a、図2b及び図2dに示すように、スライド板202には、第1駆動溝221、第2駆動溝222、アンロック溝223及びインターロック溝224が設けられる。主軸203には、第1サスペンションアーム231と第2サスペンションアーム232が取り付けられる。第1サスペンションアーム231は、分岐した第1駆動ロッド233とインターロックロッド234とを有し、第2サスペンションアーム232は、分岐した第2駆動ロッド235とアンロックロッド236とを有する。図示のように、第1駆動溝221及びインターロック溝224は直線状に配置され、第1駆動溝221及びインターロック溝224は第1サスペンションアームにおける第1駆動ロッド233及びインターロックロッド234と駆動用カップリングを形成する。第1サスペンションアーム231からの第1駆動ロッド233及びインターロックロッド234の開き角度は、第1駆動溝221及びインターロック溝224の間隔と一致する。動作時には、第1駆動ロッド233は第1駆動溝221に協働し、インターロックロッド234はインターロック溝224に協働する。第2駆動溝222及びアンロック溝223も直線状に配置され、第2駆動溝222及びアンロック溝223は、第2サスペンションアームにおける第2駆動ロッド235及びアンロックロッド236と駆動用カップリングを形成する。第2サスペンションアーム232からの第2駆動ロッド235およびアンロックロッド236の開き角度は、第2駆動溝222およびアンロック溝223の間隔と一致する。動作時、第2駆動ロッド235は第2駆動溝222と協働し、アンロックロッド236はアンロック溝223と協働する。図示の実施例では、スライド板202にはさらにガイド溝225が備えられ、ガイド溝225はスライド板の移動時にガイドされ、スライド板202はガイド溝225に沿って移動する。
【0064】
図2b、図2c及び図2dに示すように、主軸203の両端には伝動歯車237が取り付けられる。パレット204の底部は円形を呈し、かつ伝動歯車237と噛み合う伝動歯241を有し、主軸203が回転してパレット204を回転させる。主軸203とパレット204とは歯車噛合で伝動されるため、主軸203とパレット204との回転方向は逆方向となる。図2cを参照すると、パレット204の内側壁は頂部に向かって延びてインターロック板242を形成し、パレットの頂部の内側端は駆動溝243を形成し、パレットの頂部の外側端は接続面244を形成し、パレットの外側壁の頂部は凸角を呈し、退出駆動部245を形成する。
【0065】
図3は本発明の一実施例による電気スイッチ装置におけるロック機構の構成図である。駆動機構はロック機構を駆動することで、ロック機構は電気接続装置のクランプ機構を駆動し、電気接続装置が遮断器本体のバスバーをクランプまたはアンクランプする。図3を参照すると、ロック機構は、ロック歯車301、ロック伝動軸302及びロックラック303を含む。ロック歯車301は引き出し装置に取り付けられ、ロック歯車301は回転可能である。ロック伝動軸302は、ロック歯車301と電気接続装置102のクランプ機構に接続される。図示の実施例では、ロック伝動軸302は、ロック歯車301と同軸であり、ロック伝動軸302およびロック歯車301は、同期して回転する。ロック歯車301は回転し、ロック伝動軸302はロック歯車301とともに回転し、ロック伝動軸302は電気接続装置のクランプ機構に接続され、ロック伝動軸302はクランプ機構を駆動して遮断器本体のバスバーをクランプまたはアンクランプさせる。電気接続装置のクランプ機構が遮断器のバスバーをクランプまたはアンクランプさせる構造は、例えば、CN 111403939 A、CN 111403938 A、CN 211017487 U、CN 211045800 Uの特許出願および特許に記載されているとおりである。ロックラック303はスライド板202に形成され、ロックラック303はスライド板202の内側端から外側に向かって延びる。スライド板は内側に移動し、ロックラック303はロック歯車301と接触しかつ噛み合い、ロック歯車を駆動してクランプ方向に回転させ、ロック伝動軸302を介してクランプ機構を駆動して遮断器本体のバスバーをクランプさせる。スライド板は外側に移動し、ロック歯車301を駆動してアンクランプ方向に回転させ、ロック伝動軸302を介してクランプ機構を駆動して遮断器本体のバスバーをアンクランプさせる。スライド板202は引き続き外側に移動し、ロック歯車301の位置は固定されているので、スライド板202が十分な距離だけ外側に移動した後、ロックラック303がロック歯車301から離脱し、ロック歯車301が回転しなくなり、電気接続装置のクランプ機構も動作しなくなる。一実施例では、ロックラックおよびロック歯車は、常時噛み合うように構成されてもよい。これに対して、電気接続装置は、十分に大きなクランプストロークを有し、これにより、分離状態及び試験状態で、バスバーが電気接続装置にまだ挿入されていない時、電気接続装置がアイドリングする需要を満たす。具体的には、スライド板202を外側に向けて所定の位置に移動させた後、ロックラック303とロック歯車301は、依然として接触噛合状態にあってもよく、該実施例では、電気接続装置102のクランプストロークは十分に大きい必要があり、分離状態および試験状態のスライド板の移動中、電気接続装置102はアイドリングしてクランプされるが、遮断器本体のバスバー151が電気接続装置102に入る過程においてクランプ力を受けないように十分な空間間隔を有する。この実施例の利点は、ロックラック303がロック歯車301と噛み合いを保持して、全システムを常に結合状態にあるようにし、部品間の組み立て隙間による再噛み合いへの影響を回避することである。この実施例は、より安定的な動作性能を有する。
【0066】
インターロック機構は、引き出しインターロック部材401、引き出しプッシュロッド402とインターロック板242を含む。図4は、本発明の一実施例による電気スイッチ装置におけるインターロック機構の引き出しインターロック部材の構成図である。引き出しインターロック部材401は引き出し装置に取り付けられ、引き出しインターロック部材401の取り付け位置は引き出し装置101の外側に近い。図4を参照すると、引き出しインターロック部材401の外側端および内側端は、それぞれ凸状のインターロック部411、412を形成し、引き出しインターロック部材の中央部は凹状の解放部413を形成する引き出しプッシュロッド402は、本発明の一実施例による電気スイッチ装置の全体構成図を示す図5を参照することができる。引き出しプッシュロッド402は引き出し装置に取り付けられ、引き出しプッシュロッド402は引き出しインターロック部材401の内側に位置し、引き出しプッシュロッド402の中央部は回転軸を介して引き出し装置に回転接続される。引き出しプッシュロッドの頂部は水平方向のインターロックロッド421であり、引き出しプッシュロッドの底部は傾斜方向のトリガーロッド422であり、引き出しプッシュロッドはインターロック位置及び解放位置を有する。インターロック位置においてインターロックロッド421が下方に押し下げられ、解放位置においてインターロックロッド421が上方に持ち上げられ、引き出しプッシュロッドはプッシュロッドのバネ(図示せず)を有し、プッシュロッドのバネのバネ力により引き出しプッシュロッドは解放位置に向けて回転する。インターロック板242は、パレット204の内側壁から頂部に向かって延びるように形成され、インターロック板242は、図2cを参照して説明することができる。
【0067】
図5は本発明の一実施例による電気スイッチ装置の全体構成図である。図5は、引き出し装置および遮断器本体を取り除いて、電気接続装置102、駆動機構、ロック機構およびインターロック機構の構造をより明確に示す。角度の関係で、図5のロック機構におけるロック歯車およびロック伝動軸は図示されていないが、スライド板の内側端に位置するロックラックははっきり見えている。図5には、組み立てられた駆動軸201、スライド板202、主軸203、およびパレット204が示されている。図5に示す実施例では、駆動機構は、進入軸ピン251および退出軸ピン252を有する側面スライド板205をさらに含み、遮断器本体は、側面スライド板205に取り付けられる。側面スライド板205の進入軸ピン251と退出軸ピン252はパレット204と協働し、遮断器本体を駆動して引き出し装置に入ったり出たりさせる。図5には引き出しインターロック部材401と引き出しプッシュロッド402の位置が示され、引き出しインターロック部材401と引き出しプッシュロッド402は遮断器本体におけるトリップロッド501と協働し、トリップロッド501は遮断器本体が投入可能かどうかを決定する。トリップロッド501はロックされ、遮断器本体は投入不可であり、トリップロッド501は解放され、遮断器本体は投入可能である。
【0068】
以下、遮断器本体が取り得る4つの状態をそれぞれ紹介する。遮断器本体引き出し装置に入る過程において、順に分離状態試験状態接続非クランプ状態及び接続クランプ状態となる
【0069】
まず、分離状態について説明する分離状態の要件は、遮断器本体のバスバーが電気接続装置と分離され、かつ遮断器本体が投入不可であることである。図6は本発明の一実施例による分離状態における電気スイッチ装置の側面構成図である。図7a、図7bは本発明の一実施形態による分離状態における電気スイッチ装置の駆動機構の構成図である。図7a及び図7bに示すように、分離状態において、主軸203は分離角度に位置し、第1駆動ロッド233は第1駆動溝221に位置し、第2駆動ロッド235は第2駆動溝222に位置する。アンロックロッド236とアンロック溝223とは互いに分離され、相互に作用せず、インターロックロッド234とインターロック溝224とは互いに分離され、相互に作用しない。図6図7a及び図7bを参照すると、分離状態において、主軸203は分離角度に位置し、パレット204も分離角度に位置する。側面スライド板205の進入軸ピン251は、パレット204の駆動溝243内に位置する。側面スライド板に置かれた遮断器本体は、分離状態にある。分離状態において、引き出しインターロック部材401の外側端におけるインターロック部411は、回路遮断器本体が投入不可になるように、トリップロッド501を押圧してロックする。分離状態において、ロック歯車はロックラックから離脱するので、ロック機構が動作しない。上述したように、電気接続装置が十分に大きいクランプストロークを有する場合には、いくつかの実施例では、ロックラックとロック歯車とを常に噛み合うように構成することも可能である。
【0070】
そして、試験状態について説明する試験状態での要件は、遮断器本体のバスバーが電気接続装置と分離されるが、遮断器本体が投入可能であることである。試験状態は主に遮断器本体に対する電気スイッチ装置の操作機能、投入と遮断の操作を試験するため、遮断器本体は試験状態で投入と遮断の操作ができる必要がある。しかし、試験状態は遮断器本体の操作機能に対する試験に過ぎず、遮断器本体はまだ主回路に接続されていないため、遮断器本体のバスバーは電気接続装置と分離されている。図8は本発明の一実施例による試験状態における電気スイッチ装置の側面構成図である。図9a、図9bは、本発明の一実施例による試験状態における電気スイッチ装置の駆動機構の構成図である。図9a及び図9bに示すように、分離状態から試験状態遷移する過程で、スライド板202は駆動軸201の作用でガイド溝225に沿って引き出し装置の内側に移動し、第1駆動溝221の外側端は第1駆動ロッド233を押し、第2駆動溝222の外側端は第2駆動ロッド235を押す。第1サスペンションアーム231と第2サスペンションアーム232は主軸に固定されるため、第1駆動ロッドと第2駆動ロッドは第1駆動溝と第2駆動溝の推動で移動し、第1サスペンションアームと第2サスペンションアームを駆動して移動させ、主軸203を回転させ、これにより、主軸203を分離角度から試験角度まで回転させる。この過程でアンロックロッドとアンロック溝は相互に作用せず、インターロックロッドとインターロック溝も相互に作用しない。図8図9a及び図9bを参照して、分離状態から試験状態遷移するとき、主軸203は分離角度から試験角度に回転し、伝動歯車237を介して主軸と噛み合うパレット204も移動して分離角度から試験角度に回転する。なお、パレット204と主軸203とは歯車を介して噛み合っているので、パレットと主軸との回転方向は逆であり、主軸が時計回りに回転すると、パレットは反時計回りに回転する。主軸が反時計回りに回転すると、パレットは時計回りに回転する。パレットの駆動溝243の外側端は、側面スライド板205の進入軸ピン251を押す。パレットは分離角度から試験角度に回転し、側面スライド板205によって遮断器本体を分離状態から試験状態遷移させる。分離状態から試験状態遷移する過程で、遮断器本体は内側に移動し、トリップロッド501も内側に移動して引き出しインターロック部材401の中間の凹んだ解放部413に入る。解放部413は、内向きに凹んでいるため、トリップロッド501が解放され、遮断器本体が投入操作可能となり、試験状態での要件を満たす。試験状態において、ロック歯車は依然としてロックラックから離脱しているので、ロック機構は動作しない。上述したように、電気接続装置が十分に大きいクランプストロークを有する場合には、いくつかの実施例では、ロックラックとロック歯車とを常に噛み合うように構成することも可能である。
【0071】
次に、接続非クランプ状態について説明する。接続非クランプ状態での要件は遮断器本体のバスバーは電気接続装置と接触し、電気接続装置がバスバーをクランプせず、遮断器本体が投入不可であることである。試験状態から接続非クランプ状態に入ると、遮断器本体のバスバーは電気接続装置の領域に入る。しかし、バスバーが完全に電気接続部に挿入
され、クランプされる前に、主回路は遮断状態を維持する必要があり、そのため、このプロセスでは遮断器本体を投入してはいけない。図10は本発明の一実施例による接続非クランプ状態における電気スイッチ装置の側面構成図である。図11a、図11bは本発明の一実施例による接続非クランプ状態における電気スイッチ装置の駆動機構の構成図である。図11aおよび図11bに示すように、試験状態から接続非クランプ状態への遷移過程において、スライド板202は、駆動軸201の作用下でガイド溝225に沿って引き出し装置の内側へと移動し続ける。第1駆動溝221の外側端は、第1駆動ロッド233が第1駆動溝221から脱出するまで第1駆動ロッド233を押す(図11b参照)。第2駆動溝222の外側端は、第2駆動ロッド235が第2駆動溝222から脱出するまで第2駆動ロッド235を押す(図11b参照)。このとき、主軸203は、接続クランプ角度に回転する。接続クランプ角度にある主軸の第1駆動ロッド及び第2駆動ロッドは、第1駆動溝及び第2駆動溝から脱出した。インターロックロッド234は、インターロック溝224にまだ入っていない。アンロックロッド236は、アンロック溝223内に入ったが、アンロック溝223は比較的長い溝であるため、アンロックロッド236とアンロック溝223とはこの位置において相互に作用しない。したがって、接続非クランプ状態に到達した後、スライド板と主軸との間は一時的に相互作用しない。図10図11aおよび図11bを参照すると、試験状態から接続非クランプ状態に遷移するとき、主軸203は、試験角度から接続非クランプ角度に回転し、駆動歯車237によって主軸に噛み合ったパレット204も移動して、試験角度から接続非クランプ角度に回転する。この過程で、駆動溝243の外側端は側面スライド板205の進入軸ピン251を押し、側面スライド板205を介して遮断器本体を試験状態から接続非クランプ状態に遷移させる。主軸とパレットの両方が接続非クランプ角度に回転すると、側面スライド板と遮断器本体も接続非クランプ状態に到達した後、進入ピン251は駆動溝243から脱出し、パレット204の接続面244に止まる。接続面244は連続的な円弧面であるため、進入軸ピン251が接続面244上に位置する場合、パレット204の継続的な回転は、もはや接続軸ピン251を押すことができず、すなわち、パレット204が継続的に回転し、側面スライド板および遮断器本体の位置はもはや移動しない。試験状態から接続非クランプ状態に遷移する過程では、遮断器本体は内側に移動し、トリップロッド501は引き出しインターロック部材401の解放部413から脱出し、再び引き出しインターロック部材の内側端のインターロック部412に押されてロックされ、遮断器本体は投入不可にする。遮断器本体は引き続き内側に移動し、パレット204におけるインターロック板242はパレットと共に回転し、引き出しプッシュロッド402のトリガーロッド422と接触する。インターロック板242の作用で、引き出しプッシュロッド402がプッシュロッドのバネのバネ力に抗して、解放位置からインターロック位置に回転し、引き出しプッシュロッド402のインターロックロッド421が押し下げられる。トリップロッド501が遮断器本体とともに内側に移動して引き出しインターロック部材401と分離すると、トリップロッド501は引き続き引き出しプッシュロッド402のインターロックロッド421によって押し下げられてロックされ、遮断器本体は投入不可な状態を維持する。試験状態から接続非クランプ状態への遷移過程において、ロック機構は2つの実現モードを有する。第1モードでは、試験状態から接続非クランプ状態に遷移する過程で、スライド板202と遮断器本体は内側に移動し、遮断器本体のバスバーは電気接続装置102に徐々に入り、ロックラック303はロック歯車301と噛み合い、スライド板の移動に伴い、ロックラックは同期してロック歯車をクランプ方向に回転させ、電気接続装置102のクランプ機構は徐々に遮断器本体のバスバーをクランプする。第1モードでは、ロックラック303の長さが長く、スライド板の内側端から比較的長い距離延在しており、スライド板が試験状態を越えた後、ロックラック303がロック歯車と噛み合い始め、遮断器本体のバスバーが電気接続装置に入る動作と電気接続装置がバスバーをクランプする動作は同期して行われる。第2モードでは、試験状態から接続非クランプ状態に遷移するとき、スライド板と遮断器本体が内側に移動し、遮断器本体のバスバーは徐々に電気接続装置に入るが、ロックラックとロック歯車は依然として離脱を保持する。第2モードでは、ロックラック303の長さが短く、スライド板の内側端から比較的短い距離だけ延びており、スライド板が接続非クランプ状態に到達する前に、ロックラックとロック歯車は常に分離しており、遮断器本体のバスバーが電気接続装置に入る動作と電気接続装置がバスバーをクランプする動作は、分けて行われる。上述したように、電気接続装置が十分に大きいクランプストロークを有する場合には、いくつかの実施例では、ロックラックとロック歯車とを常に噛み合うように構成することも可能である。
【0072】
最後は、接続クランプ状態について説明する接続クランプ状態での要件は遮断器本体のバスバーは電気接続装置と接触し、電気接続装置がバスバーをクランプし、遮断器本体が投入可能であることである。接続クランプ状態は正常に使用される位置であり、遮断器本体のバスバーは電気接続装置と十分に接触してクランプされ、遮断器本体は主回路に接続されて正常に動作するので、接続クランプ状態で遮断器本体は投入可能である必要がある。図12は本発明の一実施例による接続クランプ状態における電気スイッチ装置の側面構成図である。図13a、図13bは本発明の一実施例による、接続クランプ状態における電気スイッチ装置の駆動機構の構成図である。図13aおよび図13bに示すように、接続非クランプ状態から接続クランプ状態遷移すると、スライド板202は、駆動軸201の作用下でガイド溝225に沿って引き出し装置の内側へ移動し続ける。この時、アンロックロッド236はアンロック溝223に位置し、アンロック溝223は比較的長い溝であるので、アンロック溝223の外側端がアンロックロッド236に接触する前に、スライド板202と主軸203との間に相互作用がなく、この時、スライド板202の内側への移動を続ける主な役割は、スライド板の内側端に設置されたロックラック303がロック歯車を回転させ、電気接続装置が遮断器本体のバスバーをクランプすることである。所定の位置にロックされた後、スライド板202は接続クランプ状態遷移する。このとき、アンロック溝223の外側端はアンロックロッド236に接触して押して、主軸203を接続クランプ角度まで回転させる。これと同時に、主軸が接続クランプ角度まで回転すると、インターロックロッド234はインターロック溝224に入ったが、インターロックロッド234とインターロック溝224は相互に作用しない。インターロックロッド234がインターロック溝224に入るのは、遮断器本体が退出したときに、インターロックロッド234とインターロック溝224とを利用して遮断器本体が改めてロックされて投入不可になるようにすることができるためである。図12図13a及び図13bに関連して、接続非クランプ状態から接続クランプ状態遷移した後、主軸203は接続非クランプ角度から接続クランプ角度に回転し、伝動歯車237を介して主軸と噛み合うパレット204も駆動されて、接続非クランプ角度から接続クランプ角度に回転する。この過程では、側面スライド板205の進入軸ピン251はパレット204の接続面244上をスライドし、パレット204と進入軸ピン251との間は相互に作用しないので、側面スライド板と遮断器本体の位置はいずれも移動しない。接続非クランプ状態から接続クランプ状態遷移する過程において、パレット204は、接続非クランプ角度から接続クランプ角度へと回転し、側面スライド板とはもはや相互に作用しないが、インターロック板242は、パレット204と共に回転し、引き出しプッシュロッド402のトリガーロッド422と分離する。このとき、引き出しプッシュロッド402はプッシュロッドのバネにより改めてインターロック位置から解放位置に回転し、引き出しプッシュロッド402のインターロックロッド421はトリップロッド501を解放し、遮断器本体は投入可能である。ロック機構については、前述したいずれのモード(ロックラックが長いことまたはロックラックが短いこと)を用いても、接続非クランプ状態から接続クランプ状態への遷移過程において、ロックラックはいずれもロック歯車と噛み合う。この過程で、遮断器本体は移動せず、遮断器本体のバスバーは完全に電気接続装置に入り、スライド板202は引き続き内側に移動し、ロックラック303はロック歯車と噛み合い、ロック歯車を駆動して引き続きクランプ方向に回転させ、クランプ機構は遮断器本体のバスバーをクランプする。
【0073】
図14a、図14b、図14c、図14dは異なる位置におけるスライド板と主軸との協働関係を示す。さらに、スライド板202における第1駆動溝221、第2駆動溝222、アンロック溝223、およびインターロック溝224と、主軸の第1サスペンションアーム231、第2サスペンションアーム232における第1駆動ロッド233、インターロックロッド234、第2駆動ロッド235、およびアンロックロッド236との、遮断器本体の前進中の協働プロセスが示されている。分離状態において、図14aを参照すると、主軸は分離角度に位置し、第1駆動ロッドは第1駆動溝に位置し(図14aでは角度関係で第1駆動ロッドと第1駆動溝が遮蔽されている)、第2駆動ロッド235は第2駆動溝222に位置し、アンロックロッド236はアンロック溝223と分離されかつ相互に作用せず、インターロックロッド234はインターロック溝224と分離されかつ相互に作用しない。分離状態から試験状態に遷移すると、図14bに示すように、スライド板202は引き出し装置の内側に向かって動き、図14a、図14b、図14c及び図14dにおいて矢印で示される方向はスライド板202の移動方向である。第1駆動溝の外側端は第1駆動ロッドを押し(第1駆動ロッドと第1駆動溝は図14bでは角度関係で遮蔽されている)、第2駆動溝222の外側端は第2駆動ロッド235を押すことで、主軸は試験角度まで回転し、アンロックロッド236とアンロック溝223は相互に作用せず、インターロックロッド234とインターロック溝224も相互に作用しない。図14cに示すように、試験状態から接続非クランプ状態へ遷移すると、スライド板202は、引き続き引き出し装置の内側へ移動し、第1駆動溝の外側端は、第1駆動ロッドが第1駆動溝から脱出するまで第1駆動ロッドを押し(角度関係で図14cでは第1駆動ロッドおよび第1駆動溝が遮蔽されている)、第2駆動溝222の外側端は、第2駆動ロッド235を、第2駆動ロッドが第2駆動溝から脱出するまで押す。これにより、主軸は、接続クランプ角度に回転する。このとき、アンロックロッド236はアンロック溝223に入るが、アンロック溝223は比較的長い溝であるため、アンロックロッド236とアンロック溝223は相互に作用せず、インターロックロッド234はまだインターロック溝224に進入していないので、インターロックロッド234とインターロック溝224も相互に作用しない。接続非クランプ状態から接続クランプ状態に遷移すると、図14dを参照すると、スライド板202は、引き続き引き出し装置の内側に向かって移動し、アンロック溝223の外側端は、アンロックロッド236に接触し、主軸を接続クランプ角度まで回転させるようにアンロックロッド236を押す。主軸が接続クランプ角度まで回転すると、インターロックロッド234はインターロック溝224に入るが、インターロックロッド234とインターロック溝224は相互に作用しない。インターロックロッド234がインターロック溝224に入るのは、退出時にインターロック溝224の内側端がインターロックロッド234に作用して遮断器本体のトリップロッドがロックされて投入不可になるようにするためである。
【0074】
遮断器本体が引き出し装置を出る過程は上記の過程と正反対であり、順に接続クランプ状態接続非クランプ状態試験状態及び分離状態となる
【0075】
接続クランプ状態において、図12図13aおよび図13bを参照されたい。主軸203は接続クランプ角度に位置し、インターロックロッド234はインターロック溝224に位置し、アンロックロッド236はアンロック溝223に位置し、第1駆動ロッドと第1駆動溝は相互に作用せず、第2駆動ロッドと第2駆動溝は相互に作用しない。接続クランプ状態において、主軸203は接続クランプ角度に位置し、パレット204は同様に接続クランプ角度に位置し、側面スライド板205の進入軸ピン251はパレット204の接続面244に位置し、側面スライド板205の退出軸ピン252はパレット204にも接触しない。接続クランプ状態において、インターロック板242は引き出しプッシュロッド402のトリガーロッド422と分離され、引き出しプッシュロッド402はプッシュロッドのバネの作用で解放位置にあり、インターロックロッド421は上に持ち上げられ、トリップロッド501は解放され、遮断器本体は投入可能である。
【0076】
図10図11a及び図11bを参照すると、接続クランプ状態から接続非クランプ状態へ遷移する。スライド板202は、駆動軸201の作用でガイド溝225に沿って引き出し装置の外側に向かって移動し、インターロック溝224の内側端は、インターロックロッド234がインターロック溝224から脱出するまでインターロックロッド234を押し、これにより、主軸203は接続非クランプ角度まで回転する。主軸が接続クランプ角度に回転する前に、アンロックロッド236はアンロック溝223内に位置するだけであるが、アンロックロッド236とアンロック溝223は相互に作用しない。第1駆動ロッドと第1駆動溝は相互に作用せず、第2駆動ロッドと第2駆動溝は相互に作用しない。接続クランプ状態から接続非クランプ状態へ遷移し、主軸203は接続クランプ角度から接続クランプ角度に回転し、伝動歯車237を介して主軸と噛み合うパレット204も移動して、接続クランプ角度から接続非クランプ角度に回転する。進入軸ピン251はパレット204の接続面244上をスライドし、退出軸ピン252とパレット204はまだ接触しておらず、パレット204と進入軸ピン251及び退出軸ピン252はいずれも相互に作用せず、側面スライド板205と遮断器本体はいずれも移動しない。接続クランプ状態から接続非クランプ状態に遷移するとき、側面スライド板と遮断器本体は移動しないが、インターロック板242はパレット204とともに回転して引き出しプッシュロッド402のトリガーロッド422と接触し、引き出しプッシュロッド402はインターロック板242の作用でプッシュロッドのバネのバネ力に抗して解放位置からインターロック位置に回転し、引き出しプッシュロッド402のインターロックロッド421はトリップロッド501を押し下げてロックし、遮断器本体は投入できない。接続クランプ状態から接続非クランプ状態に遷移するとき、側面スライド板と遮断器本体は移動せず、スライド板は外側に移動し、ロックラック303はロック歯車と噛み合い、ロックラック303はロック歯車をアンクランプ方向に回転させ、これにより、クランプ機構は遮断器本体のバスバーをアンクランプする。短いロックラックを使用するモード(前述の第2モードに対応)では、接続非クランプ状態に到達すると、ロックラックがロック歯車から離脱し、電気接続装置がバスバーをアンクランプする動作と、遮断器本体のバスバーが電気接続装置を退出する動作が別々に行われる。長いロックラックを使用するモード(前述の第1モードに対応)では、接続非クランプ状態に到達すると、ロックラックが依然としてロック歯車と噛み合ってまだ離脱せず、電気接続装置がバスバーをアンクランプする動作と、遮断器本体のバスバーが電気接続装置を退出する動作が同期して行われる。上述したように、電気接続装置が十分に大きいクランプストロークを有する場合には、いくつかの実施例では、ロックラックとロック歯車とを常に噛み合うように構成することも可能である。常に噛み合う形態である場合、ロックラックはロック歯車から離脱しない。
【0077】
接続非クランプ状態から試験状態まで、図8図9aおよび図9bを参照されたい。スライド板202は、駆動軸201の作用でガイド溝225に沿って引き出し装置の外側に向かって移動し、アンロック溝223の内側端はアンロックロッド236を押して、主軸203を接続非クランプ角度から試験角度に回転させる。この過程で、第1駆動ロッド233は第1駆動溝221に入り、第2駆動ロッド235は第2駆動溝222に入る。アンロック溝223の内側端は、アンロックロッド236がアンロック溝233から脱出するまでアンロックロッド236を押し続け、続いて、第1駆動溝221の内側端は、第1駆動ロッド233を押し続け、第2駆動溝222の内側端は第2駆動ロッド235を押し続けて、試験角度まで主軸203を回転させ続ける。接続非クランプ状態から試験状態まで、主軸203は接続非クランプ角度から試験角度まで回転し、伝動歯車237を介して主軸と噛み合うパレット204も接続非クランプ角度から試験角度まで回転するように駆動される。パレット204の退出駆動部245は退出軸ピン252に接触してそれを押すことで、側面スライド板205は遮断器本体を外側に移動させ、同時に進入軸ピン251はパレットの接続面から駆動溝243に入る。パレット204は引き続き回転し、退出軸ピン252はパレットの退出駆動部245と分離し、続いてパレットの駆動溝243の内側端によって進入軸ピン251を押すことで、側面スライド板205が遮断器本体を引き続き外側に試験状態に遷移させる。別の実施例では、退出駆動部245によって、退出軸ピン252を試験状態まで常に押してもよく、一方、進入軸ピン251は、退出過程に関与しない。接続クランプ状態から試験状態に至る過程において、遮断器本体は外側に移動し、トリップロッド501は引き出しプッシュロッド402のインターロックロッド421から離れているが、引き続き引き出しインターロック部材401の内側端のインターロック部413によって押し下げられてロックされ、遮断器本体は投入不可である。遮断器本体が試験状態に遷移するとき、トリップロッド501は引き出しインターロック部材401の中間の凹んだ解放部413に入り、トリップロッド501は解放され、遮断器本体は投入可能である。接続非クランプ状態から試験状態まで、スライド板と遮断器本体は外側に移動し、遮断器本体のバスバーは徐々に電気接続装置を退出する。長いロックラックを使用するモード(前述の第1モードに対応する)では、ロックラックは依然としてロック歯車と噛み合い、ロック歯車を引き続きアンクランプ方向に回転させ、クランプ機構は引き続きアンクランプし、スライド板と遮断器本体は外側へ試験状態まで移動し、遮断器本体のバスバーは電気接続装置と分離し、ロックラックはロック歯車から離脱する。短いロックラックを使用するモード(前述の第2モードに対応する)では、ロックラックとロック歯車は接続非クランプ状態で既に離脱しており、接続非クランプ状態から試験状態までスライド板と遮断器本体は外側に移動し、遮断器本体のバスバーは電気接続装置から徐々に退出する。上述したように、電気接続装置が十分に大きいクランプストロークを有する場合には、いくつかの実施例では、ロックラックとロック歯車とを常に噛み合うように構成することも可能である。常に噛み合う形態である場合、ロックラックはロック歯車から離脱しない。
【0078】
試験状態から分離状態まで、図6図7aおよび図7bを参照されたい。スライド板202は、駆動軸201の作用でガイド溝225に沿って引き出し装置の外側に移動し、第1駆動溝221の内側端は第1駆動ロッド233を押し、第2駆動溝222の内側端は第2駆動ロッド235を押して主軸を分離角度に回転させ、第1駆動ロッド233は第1駆動溝221に保持され、第2駆動ロッド235は第2駆動溝222に保持され、次の進入過程に備える。試験状態から分離状態まで、主軸は試験角度から分離角度まで回転し、伝動歯車237を介して主軸と噛み合うパレット204も駆動されて試験角度から分離角度まで回転し、駆動溝243の内側端は進入軸ピン251を押して、側面スライド板205と遮断器本体を外側に分離状態まで移動させる。別の実施例では、退出駆動部245によって、退出軸ピン252を、分離状態まで常に押してもよく、一方、進入軸ピン251は、退出過程に関与しない。試験状態から分離状態まで、遮断器本体が外側に移動し、トリップロッド501は引き出しインターロック部材401の解放部413から脱出し、引き出しインターロック部材の外側端のインターロック部411によってロックされ、遮断器本体は投入不可である。試験状態から分離状態までは、ロック歯車はロックラックから離脱し、ロック機構は動作しない。上述したように、電気接続装置が十分に大きいクランプストロークを有する場合には、いくつかの実施例では、ロックラックとロック歯車とを常に噛み合うように構成することも可能である。常に噛み合う形態である場合、ロックラックはロック歯車から離脱しない。
【0079】
本発明の電気スイッチ装置は新しい構造の電気接続装置を有し、該電気接続装置は必要に応じて大きいクランプ力をセットして本体バスバーをクランプすることができ、これにより、電気機器の全体接触抵抗を大幅に減少させ、特に長期の使用中に低消費電力を大幅に低下させ、使用コストを大幅に削減し、電気機器の定格電流が高ければ高いほど、こういう利点はさらに顕著である。一方、接触抵抗の減少によって、製品の温度上昇を低下させ、電気機器の発熱を減少させ、大きな放熱空間を考慮する必要がなく、製品のサイズを減少させ、長期使用の確実性を向上させることに有利である。本発明の電気スイッチ装置は該電気接続装置と組み合わせた引き出し装置、駆動機構、ロック機構とインターロック機構を提供し、該電気接続装置の特徴と合わせて、本発明の電気スイッチ装置は分離状態、試験状態、接続クランプ状態及び接続クランプ状態の四つの動作状態を有し、電気スイッチ装置の操作性と安全性を確保する。一方、遮断器本体のバスバーの電気接続装置への入りおよび両方の間の電気接触クランプは接続クランプと接続クランプの2つの過程に分けられ、遮断器本体の運動の操作力と電気接続装置のクランプ力は相互に影響を受けず、遮断器本体が引き出し装置に入る過程全体の操作力を大幅に減少し、2種類の力の間に相互に妥協する必要がない。
【0080】
上述した実施例は、本発明を実施又は使用するために当業者に提供されるものであり、当業者は、本発明の思想を逸脱することなく、上述した実施例に種々の修正又は変更を加えることができるので、本発明の保護範囲は、上述した実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された革新的な特徴に合致する最大の範囲であるべきである。
図1a
図1b
図2a
図2b
図2c
図2d
図3
図4
図5
図6
図7a
図7b
図8
図9a
図9b
図10
図11a
図11b
図12
図13a
図13b
図14a
図14b
図14c
図14d