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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】微粒子捕捉デバイス
(51)【国際特許分類】
   C12M 1/26 20060101AFI20240930BHJP
   G01N 1/04 20060101ALI20240930BHJP
【FI】
C12M1/26
G01N1/04 H
G01N1/04 M
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2022553719
(86)(22)【出願日】2021-09-03
(86)【国際出願番号】 JP2021032514
(87)【国際公開番号】W WO2022070776
(87)【国際公開日】2022-04-07
【審査請求日】2023-02-10
(31)【優先権主張番号】P 2020163376
(32)【優先日】2020-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000004385
【氏名又は名称】NOK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137589
【弁理士】
【氏名又は名称】右田 俊介
(74)【代理人】
【識別番号】100160864
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 政治
(74)【代理人】
【識別番号】100158698
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 基樹
(72)【発明者】
【氏名】小森 隆幸
【審査官】藤井 美穂
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/095395(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/049860(WO,A1)
【文献】国際公開第2007/035498(WO,A2)
【文献】国際公開第2014/145075(WO,A2)
【文献】国際公開第2019/069900(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第110468042(CN,A)
【文献】Biomicrofluidics,Vol.7, 014112,2013年02月27日,pp.1-16
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C12M 1/00 - 3/10
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
微粒子含有液を通過させて、前記微粒子含有液に含まれる微粒子を捕捉するチップを備える微粒子捕捉デバイスであって、
前記チップは、平面部とその上に設けられた多数の凸部とを有し、入口から入った前記微粒子含有液が、前記チップにおける前記平面部の表面上、かつ、前記凸部とそれに隣り合う別の前記凸部との間を通過し、出口から排出されるように構成されており、
前記凸部の高さは5~50μmであり、
前記凸部は、前記平面部上において層状に設けられ、各層は複数の前記凸部を含んでおり、入口側の層を通過した前記微粒子含有液がそれに隣り合う出口側の層を通過するように構成されており、
特定の層とそれに隣り合う別の層との幅が7.5~30μmであり、
各層において、前記凸部とそれに隣り合う前記凸部との間の幅が捕捉対象である前記微粒子の直径よりも小さく設定されている捕捉部と、大きく設定されているバイパス部とが形成されており、
前記チップの主面に垂直な方向から見た場合に、前記凸部は、矩形をベースにてその四隅の角の一部が直線によって切り落とされて面取りされた五角形をなしており、面取り部分の面積は捕捉する前記微粒子の投影面積の半分以下であり、
特定の層におけるバイパス部の出口側に、それに隣り合う別の層の一部として捕捉部が配置されており、
前記微粒子含有液は相対的に大粒径の前記微粒子と小粒径の前記微粒子とを含み、
前記捕捉部の幅が、前記入口側の層においては大きく、前記出口側の層においては小さくなっているため、前記入口側の層における前記捕捉部において前記大粒径の前記微粒子を捕捉することができ、合わせて、前記出口側の層における前記捕捉部において前記小粒径の前記微粒子を捕捉することができる、微粒子捕捉デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は微粒子捕捉デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、生体細胞性質を調べる方法としてバルク解析が用いられている。バルク解析とは、細胞集団を採取/破壊し、遺伝子やタンパク質を解析する方法である。一方で、この方法は採取した全ての細胞の情報が含まれているため、目的としない細胞の情報もデータに反映されてしまう。また、近年、同種の細胞でもそれぞれの遺伝子発現が異なることも分かり、1細胞レベルでの解析方法の確立が望まれている。これを実現する上で、1細胞レベルでの細胞捕捉が必要となる。
【0003】
1細胞捕捉を実現する方法として、誘電泳動法を用いてウェル内に細胞を捕捉する方法(特許文献1、非特許文献1参照)や、細胞を直接操作/捕捉する方法などがある(非特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-34641号公報
【非特許文献】
【0005】
【文献】森本篤史、et al.「転移性乳がん患者からの血中循環がん細胞の検出と1細胞遺伝子解析」、TOSOH Research & Technology Review Vol.59 (2015)
【文献】齋藤真人、et al.「一細胞分離分析デバイスの開発」、生体医工学 51 (3) :211-216,2013
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、これらの方法はデバイスに特殊な構造が必要であり、熟練の操作技術が必要となり、さらに細胞の種類によるスクリーニングも困難である。
【0007】
上記のような生体細胞性質を調べる方法の他、PM10やPM2.5のような微粒子物質やマイクロプラスチックの粒子を分析するために、微粒子を単一で分離する技術が求められている。
【0008】
本発明は上記のような課題を解決することを目的とする。すなわち、本発明は、電気や特殊な操作を行わずに微粒子含有液を流路に流すだけで単一粒子が捕捉できる微粒子捕捉デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は以下の(1)~(2)である。
(1)微粒子含有液を通過させて、前記微粒子含有液に含まれる微粒子を捕捉するチップを備える微粒子捕捉デバイスであって、
前記チップは、平面部とその上に設けられた多数の凸部とを有し、入口から入った前記微粒子含有液が、前記チップにおける前記平面部の表面上、かつ、前記凸部とそれに隣り合う別の前記凸部との間を通過し、出口から排出されるように構成されており、
前記凸部は、前記平面部上において層状に設けられ、各層は複数の前記凸部を含んでおり、入口側の層を通過した前記微粒子含有液がそれに隣り合う出口側の層を通過するように構成されており、
各層において、前記凸部とそれに隣り合う前記凸部との間の幅が捕捉対象である前記微粒子の直径よりも小さく設定されている捕捉部と、大きく設定されているバイパス部とが形成されており、
特定の層におけるバイパス部の出口側に、それに隣り合う別の層の一部として捕捉部が配置されている、微粒子捕捉デバイス。
(2)前記チップの主面に垂直な方向から見た場合に、前記凸部が矩形または略矩形である、上記(1)に記載の微粒子捕捉デバイス。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、電気や特殊な操作を行わずに微粒子含有液を流路に流すだけで単一粒子が捕捉できる微粒子捕捉デバイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】好ましい態様の本発明の微粒子捕捉デバイスにおけるチップ表面の概略図である。
図2図1におけるB-B線断面図である。
図3図1における部分Aの拡大図である。
図4】実施例において用いたチップの表面の拡大写真である。
図5】実施例において微粒子を捕捉した状態を示す実体顕微鏡で観察して得たチップの拡大写真である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の微粒子捕捉デバイスは、微粒子含有液を通過させて、前記微粒子含有液に含まれる微粒子を捕捉するチップを備える微粒子捕捉デバイスであって、前記チップは、平面部とその上に設けられた多数の凸部とを有し、入口から入った前記微粒子含有液が、前記チップにおける前記平面部の表面上、かつ、前記凸部とそれに隣り合う別の前記凸部との間を通過し、出口から排出されるように構成されており、前記凸部は、前記平面部上において層状に設けられ、各層は複数の前記凸部を含んでおり、入口側の層を通過した前記微粒子含有液がそれに隣り合う出口側の層を通過するように構成されており、各層において、前記凸部とそれに隣り合う前記凸部との間の幅が捕捉対象である前記微粒子の直径よりも小さく設定されている捕捉部と、大きく設定されているバイパス部とが形成されており、特定の層におけるバイパス部の出口側に、それに隣り合う別の層の一部として捕捉部が配置されている、微粒子捕捉デバイスである。
【0013】
本発明の微粒子捕捉デバイスについて、図1~3を用いて説明する。
図1は、本発明の微粒子捕捉デバイス1におけるチップ10の主面を示す概略図であり、図2図1におけるB-B線断面図であり、図3図1の部分Aの拡大図である。
【0014】
図1に例示する本発明の微粒子デバイス1は、チップ10と、チップ10へ微粒子含有液を供給するための入口3と、チップ10を通過した微粒子含有液が排出される出口5を備える。本発明の微粒子捕捉デバイスの構成は図1に例示したものに限定されず、例えば図1に示す本発明の微粒子捕捉デバイス1の全体が筐体に覆われていてもよい。
【0015】
図1図2に示すように、本発明の微粒子捕捉デバイス1におけるチップ10は、平面部12と、その上に設けられた多数の凸部14とを含む。
【0016】
図2に示すように、凸部14の高さ(h)は5~50μmであることが好ましく、8~20μmであることがより好ましい。
【0017】
このような本発明の微粒子捕捉デバイス1では、ポンプや静水圧、電気浸透流等によって、入口3から入った微粒子含有液が出口5へ向かって流れるが、その過程においてチップ10における平面部12の表面上、かつ、凸部14とそれに隣り合う別の凸部14との間を流れ、特定の凸部14間において微粒子が挟まって捕捉される。
【0018】
ここで微粒子含有液は微粒子が含まれている液体であれば特に限定されない。微粒子含有液として、例えば人間の血液や血液が緩衝液に分散している混合液が挙げられる。また、数μm~数百μm程度の微粒子が分散している液体であってよく、具体的にはPM10やPM2.5のような微粒子物質が分散している分散液や、平均粒子径が数μm~数百μm程度のマイクロプラスチック粒子を分散している分散液が挙げられる。
【0019】
また、凸部14は、図1に示すように、平面部12上において層状に設けられている。
図1では、最も入口に近い層を第1層とし、第1層に隣り合う出口側(下流側)の層を第2層としている。また、ある層を第P層とし、第P層に隣り合う出口側(下流側)の層を第P+1層とし、さらに隣り合う出口側(下流側)の層を第P+2層としている。
また、各層は複数の凸部14を含む。図1では各層が7個の凸部14を含む例が示されているが、各層に含まれる凸部14の個数は特に限定されない。さらに、層の数も特に限定されない。
【0020】
入口3から本発明の微粒子捕捉デバイス1へ入った微粒子含有液は平面部12の表面上を流れ、初めに第1層における凸部14間の流路を通過し、次に第2層における凸部14間の流路を通過する。その後も同様にして、第P層における凸部14間の流路を通過し、次に第P+1層における凸部14間の流路を通過するように構成されている。
【0021】
チップの大きさや材質は特に限定されない。例えばシリコーンゴム、アクリル樹脂、ポリカーボネート、環状オレフィンポリマー、環状オレフィンコポリマー、ポリスチレン、ポチエチレン、ポチエチレンテレフタラート等の樹脂から形成されていてよく、樹脂がガラス等の基板に貼り付けられた態様のものであることが好ましい。
【0022】
図3は、本発明の微粒子捕捉デバイスの場合における、図1の部分Aの拡大図である。
図3に示すように、本発明の微粒子捕捉デバイスの各層において凸部14とそれに隣り合う凸部14との間の幅(流路の幅)L1が捕捉対象である微粒子の直径よりも小さく設定されている捕捉部21と、当該幅L2が捕捉対象である微粒子の直径よりも大きく設定されているバイパス部23とが形成されている。
【0023】
なお、第P層と第P+1層との幅L3は7.5~30μmであることが好ましく、8~15μmであることがより好ましい。
ここで、幅L3は、第P層と第P+1層との最短距離を意味するものとする。
【0024】
図3の例では、第P層、第P+1層、第P+2層の各層において、複数の凸部14の間には流路として捕捉部21とバイパス部23が交互に形成されている。ただし、本発明の微粒子捕捉デバイスにおいて、各層に形成されている捕捉部とバイパス部とは、図3のように交互に形成されていなくてもよい。例えば層内において複数の捕捉部が連続して存在していてもよい。
【0025】
さらに、特定の層におけるバイパス部23の出口側に、それに隣り合う別の層の一部として捕捉部21が配置されている。すなわち、図3の例では、第P層におけるバイパス部23の出口側(下流側)に、第P+1層における捕捉部21が配置されている。
図3に例示するように、層方向に対する垂直方向において、第P層におけるバイパス部23と、第P+1層における捕捉部21とが並んで配置されていることが好ましい。より具体的には、層方向に対する垂直方向の直線を引いたときに、当該直線が第P層におけるバイパス部23と、第P+1層における捕捉部21とを通過する(すなわち、当該直線が凸部14に接しない)ように、第P層におけるバイパス部23と、第P+1層における捕捉部21とが配置されていることが好ましい。
【0026】
図3に示す例では、入口側(上流側)から流れてきて第P層に到達した微粒子含有液に含まれる微粒子は、原則、捕捉部21を通過できないので、微粒子の少なくとも一部は捕捉部21で捕捉される。微粒子が捕捉されると当該捕捉部21は閉塞する。一方、捕捉された微粒子以外の成分(より粒子径が小さい微粒子を含む)は第P層の捕捉部21を通過して第P+1層に到達する。また、第P層に到達した微粒子含有液に含まれる全ての成分はバイパス部23を通過できる。よって、第P層の捕捉部21で捕捉されなかった微粒子は第P層のバイパス部23を通過して第P+1層に到達し、その少なくとも一部は第P+1層における捕捉部21で捕捉される。ここで、第P層におけるバイパス部23の出口側(下流側)に、第P+1層における捕捉部21が配置されているので、第P層のバイパス部23を通過した微粒子は、第P+1層の捕捉部21で捕捉されやすい。
【0027】
ここで、層ごとに捕捉部の幅を変更することができる。
例えば微粒子含有液が、相対的に大粒径の微粒子と小粒径の微粒子とを含んでおり、各々を捕捉して分離したい場合に、チップにおける捕捉部の幅を、入口側(上流側)の層においては大きく、出口側(下流側)の層においては小さくする。この場合、入口側の層における捕捉部の幅を、捕捉対象の大粒径の粒子の径より小さく、かつ、捕捉対象外の小粒径の粒子の径よりも大きくすれば、入口側の層における捕捉部において大粒径の微粒子を1粒子ごとに捕捉することができる。小粒径の粒子は入口側の層における捕捉部を通過するが、出口側の層における捕捉部の幅を、捕捉対象の小粒径の粒子の径より小さくすれば、出口側の捕捉部で捕捉される。
【0028】
図1図3に示すような平面図において(すなわち、本発明の微粒子捕捉デバイス1をチップ10の主面に垂直な方向から見た場合に、)、凸部14は図1に示すような矩形であることが好ましい。また、凸部14は図3に示すような略矩形(矩形をベースにして、その四隅の角の一部が直線によって切り落とされて面取りされている形状や、矩形の四隅における少なくとも一部の角が削られて丸みを帯びた形状)であることが好ましい。ここで直線によって切り落とされた面取り部分および丸みを帯びるように削られた面取り部分の面積は、捕捉する微粒子の面積(投影面積)の半分以下であることが好ましい。
凸部14が矩形または略矩形である場合、すでに微粒子が捕捉されている捕捉部21に到達した別の微粒子が、凸部14の表面に沿って層方向へ移動し、バイパス部23から下流側の隣の層へ移動して、下流側の層における捕捉部21で捕捉されやすい。この結果、微粒子の捕捉効率が高まることを、本発明者は見出した。凸部14が矩形ではない場合(例えば円形や楕円形等の場合)、その外形にRが含まれるので、そのRに沿って微粒子が移動してしまい、下流側の隣の層における捕捉部21へ移動しない可能性がある。
【実施例
【0029】
<微粒子捕捉デバイスの作成>
以下に示す手順で、微粒子捕捉デバイスを作製した。なお、チップにおける捕捉部の幅は、入口側(上流側)の層においては15μm、出口側(下流側)の層においては5μmとなるようにした。また、チップにおけるバイパス部の幅は上流側の層においては30μm、出口側(下流側)の層においては10μm、特定の層とそれに隣り合う別の層との幅は全て50μmとなるようにした。
【0030】
初めに、スピナーを用いて板状のシリコンウエハーの表面に感光性樹脂(SU-8 3050、日本化薬社製)を均一に塗布した。
次に、マスクを通して感光性樹脂に紫外線を照射した。
次に、紫外線を当てたシリコーンウエハー上の感光性樹脂を95℃でベイクした。
次に、developer(SU-8 Developer、日本化薬社製)を用いて、紫外線未照射部を除去し、モールドを作製した。
次に、モールドにシリコーンゴム(SILPOT184、ダウコーニング社製)を流し込んだ。
次に、100℃で0.5時間の条件でシリコーンゴムを加硫した。
次に、シリコーンウエハーからシリコーンゴムを剥がして流路形成チップを形成した。
次に、入口および出口となる箇所にパンチ穴を開け、流体導入部を作製して、微粒子捕捉デバイスを作製した。
【0031】
<接合>
光源(L 12530-01、浜松ホトニクス株式会社製)を用いて、流路形成チップが形成されたガラス基板との双方に真空紫外光を15秒照射した。そして、双方の照射面を張り合わせることでチップを作製した。
作製したチップを実体顕微鏡で観察して得た拡大写真を図4に示す。
【0032】
<実験>
リン酸緩衝液(PBS(-)、和光純薬工業社製)に、直径が25μm、6μm、または1μmである3種類のポリスチレンビーズを分散させて試薬を調整した。
次に、ピペットを用いて試薬を微粒子捕捉デバイスに流した。
そして、微粒子捕捉デバイスのチップを実体顕微鏡で観察した。実体顕微鏡で観察して得た拡大写真を図5に示す。なお、図5の拡大倍率は図4の場合と同一である。
拡大写真から、上流側の層の捕捉部において直径が25μmのポリスチレンビーズが、下流側の層の捕捉部において直径が6μmのポリスチレンビーズが単一で捕捉できたことを確認した。
【0033】
この出願は、2020年9月29日に出願された日本出願特願2020-163376を基礎とする優先権を主張し、その開示のすべてをここに取り込む。
【符号の説明】
【0034】
1 本発明の微粒子捕捉デバイス
3 入口
5 出口
10 チップ
12 平面部
14 凸部
21 捕捉部
23 バイパス部
図1
図2
図3
図4
図5