(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】光学センサを保護するための装置及び対応する運転者支援システム
(51)【国際特許分類】
G03B 17/08 20210101AFI20240930BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20240930BHJP
G03B 17/02 20210101ALI20240930BHJP
H04N 23/52 20230101ALI20240930BHJP
H04N 23/51 20230101ALI20240930BHJP
B60S 1/62 20060101ALI20240930BHJP
【FI】
G03B17/08
G03B15/00 V
G03B17/02
H04N23/52
H04N23/51
B60S1/62 110A
B60S1/62 120Z
(21)【出願番号】P 2023501269
(86)(22)【出願日】2021-06-07
(86)【国際出願番号】 EP2021065190
(87)【国際公開番号】W WO2022008144
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2023-03-02
(32)【優先日】2020-07-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】512092737
【氏名又は名称】ヴァレオ システム デシュヤージュ
【氏名又は名称原語表記】VALEO SYSTEMES D’ESSUYAGE
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100141830
【氏名又は名称】村田 卓久
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック、ゴッセル
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック、ブルタグノル
(72)【発明者】
【氏名】マルセル、トレブー
【審査官】藏田 敦之
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-535580(JP,A)
【文献】特開2006-251681(JP,A)
【文献】特開2001-171491(JP,A)
【文献】特開平07-052755(JP,A)
【文献】特開2008-134315(JP,A)
【文献】特開2013-047752(JP,A)
【文献】国際公開第2008/082233(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/08
G03B 15/00
B60R 1/00
B60S 1/56
B60S 1/62
G02B 7/02
G03B 17/02
H04N 23/40 - 23/76
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車両(100)用の運転者支援システム(1)の光学センサ(13)を保護するための装置(3)であって、前記光学センサ(13)が光学素子(14)を備え、前記装置(3)が、
-前記光学センサ(13)の前記光学素子(14)の上流側に位置されて、第1の回転軸(A1)を中心に回転可能に装着されるように構成される光学要素(9)と、
-前記光学要素(9)を回転させるように構成される電気モータ(5)と、
を含む、装置(3)において、
前記電気モータ(5)は、前記光学要素(9)の前記第1の回転軸(A1)と交差する第2の回転軸(A2)を中心に回転するように構成されるロータ(51)を備え
、
前記装置(3)は、前記電気モータ(5)の前記ロータ(51)の動きを前記光学要素(9)に伝達するための少なくとも1つの手段(7)を含み、
前記手段(7)は、前記第2の回転軸(A2)を中心に回転する第1のスプロケットホイール又は歯付きホイール(71)と、前記第1のスプロケットホイール又は歯付きホイール(71)と噛み合って位置され、前記第1の回転軸(A1)を中心に回転する第2のスプロケットホイール又は歯付きホイール(73)とを含み、
前記第2のスプロケットホイール又は歯付きホイール(73)は、前記光学センサ(13)の前記光学素子(14)の周りに位置する、ことを特徴とする装置(3)。
【請求項2】
前記電気モータ(5)の前記第2の回転軸(A2)は、前記光学要素(9)の前記第1の回転軸(A1)に対して実質的に垂直である、請求項1に記載の装置(3)。
【請求項3】
前記光学要素(9)は、前記光学要素(9)の前記第1の回転軸(A1)が前記光学センサ(13)の光軸(15)と平行又は一致するように、前記光学センサ(13)の前記光学素子(14)に対して配置されるように構成される、請求項1又は2に記載の装置(3)。
【請求項4】
前記光学センサ(13)及び前記電気モータ(5)を受けるように構成されるハウジング(6’)を含む、請求項1から
3のいずれか一項に記載の装置(3)。
【請求項5】
前記装置(3)は、前記光学要素(9)の少なくとも1つの領域(Z1)の上に空気ジェットを生成及び/又は噴射するためのモジュール(8)を更に備える、請求項1から
4のいずれか一項に記載の装置(3)。
【請求項6】
前記空気ジェットの生成及び/又は噴射モジュール(8)が少なくとも1つの空気噴射ノズル(81)を含む、請求項
5に記載の装置(3)。
【請求項7】
前記空気噴射ノズル(81)は、前記光学要素の中央領域に空気ジェット(F)を噴射するように配置される、請求項
6に記載の装置(3)。
【請求項8】
前記空気ジェットの生成及び/又は噴射モジュール(8)は、少なくともピストン、ポンプ(83)、空気リザーバ、及び、インペラから選択される少なくとも1つの空気生成部材を備える、請求項
5から
7のいずれか一項に記載の装置(3)。
【請求項9】
前記空気ジェットの生成及び/又は噴射モジュール(8)は、
-空気ジェットを生成するための少なくとも1つのポンプ(83)と、
-前記ポンプ(83)によって生成された前記空気ジェットを貯蔵するように前記ポンプ(83)に接続される空気リザーバ(85)と、
を含む、請求項
5から
8のいずれか一項に記載の装置(3)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転者支援の分野、特に、特定の車両に設置される運転者支援システムに関し、運転者支援システムは、場合により、例えば対物レンズを備える、特に少なくとも1つのレンズを備えるカメラなどの光学センサを含む。特に、本発明は、そのような光学センサを保護するための装置に関する。また、本発明は、そのような保護装置を組み立てるための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、多くの自動車両には、フロントカメラ、リアカメラ、又は更には、側方視カメラが備えられる。これらのカメラは、特に、駐車支援システムなどの運転者支援システム、或いは更には、車線逸脱を検出するためのシステムの一部を形成する。
【0003】
後部ウインドスクリーン/窓に当て付いて車両の車室内に設置されるとともに車両の後部ウインドスクリーンを通じて後方を向くカメラが知られている。これらのカメラは、外部の天候事象及び有機又は無機汚染物質によって引き起こされる汚れから十分に保護される。しかしながら、車室の内部に設置されるそのようなカメラにおける画角は、特に例えば駐車支援システムにとって最適ではない。これは、例えば、それらのカメラによって車両の後方に近接して位置される障害物を見ることができないからである。
【0004】
したがって、このため、運転者支援システムのカメラを例えばフロントバンパー又はリアバンパーの領域或いは車両のフロントナンバープレート又はリアナンバープレートの領域において所望の用途に応じて様々な場所で車両の外部に設置することが好ましい。したがって、この場合、カメラは、その光学素子上に堆積する可能性があり、したがってその有効性を低下させる又は動作不能にする可能性さえある有機又は無機の汚れの飛散に大いに晒される。特に、雨天時には、雨や埃の飛散が観察され、これらは、そのようなカメラを備える運転者支援システムの操作性に大きな影響を与える可能性がある。カメラの光学素子の表面は、それらの光学素子が良好な作動順序のままであることを保証するべく洗浄されなければならない。
【0005】
カメラ上の汚れの堆積に対抗するために、経時的に堆積される汚染要素を除去するべく、カメラの光学素子を洗浄するための装置、一般的には洗浄液の噴射器を光学素子に近接して配置することが知られている。しかしながら、これらの噴射器の使用は、噴射器が多大な量の洗浄液の使用を要するため、そのような運転者支援システムの動作コストの増大をもたらす。
【0006】
他の解決策によれば、カメラが保護装置内に配置される。しかしながら、そのような保護装置は、設置するための非常に大きな設置面積を有する。設置面積の低減は、自動車分野、より具体的には運転者支援の分野における絶え間ない目標である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、カメラなどの光学センサ上の汚れの堆積を防止できるようにする、光学センサを保護するための別の装置を提供することによって前述の欠点を少なくとも部分的に克服することを提案し、その構成はその設置面積を低減するために最適化される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的のために、本発明は、自動車両用の運転者支援システムの光学センサを保護するための装置に関し、光学センサが光学素子を備え、前記装置は、
- 光学センサの光学素子の上流側に位置されて、第1の回転軸を中心に回転可能に装着されるように構成される光学要素と、
- 光学要素を回転させるように構成されるモータ、特に電気モータと、
を含む。
【0009】
本発明によれば、モータは、光学要素の第1の回転軸と交差する第2の回転軸を中心に回転するように構成されるロータを備える。
【0010】
そのような構成は、保護装置の設置面積を減らすことができるようにし、特に自動車両に対する組み立てのための単一のハウジング内での保護装置の位置決めを容易にする。
【0011】
光学センサを保護するための装置は、個別に又は組み合わせて解釈される以下の特徴のうちの1つ以上を更に含むことができる。
- モータの第2の回転軸は、光学要素の第1の回転軸に対して実質的に垂直である;
- 光学要素が少なくとも部分的に透明である;
- 光学要素が光学センサとは別個である;
- 光学要素は、光学要素の第1の回転軸が光学センサの光軸と平行又は一致するように、光学センサの光学素子に対して配置されるように構成される;
- 光学要素は、光学要素の第1の回転軸が光学センサの光軸と一致するように、光学センサの光学素子に対して配置されるように構成される;
- 前記装置は、モータのロータの動きを光学要素に伝達するための少なくとも1つの手段を含む;
- 伝達手段は、モータのロータによって駆動されるように構成されるとともに第2のスプロケットホイールを駆動するように構成される第1のスプロケットホイールを含む、少なくとも2つのスプロケットホイールを含む;
- 前記装置は、光学センサ及びモータを受けるように構成されるハウジングを含む;
- 光学センサ及びモータがハウジングの単一の凹部に受けられる;
- ハウジングは、前記少なくとも1つの伝達手段を受けるように構成される;
- 光学センサ、モータ、及び、前記少なくとも1つの伝達手段は、ハウジングの単一の凹部に受けられる;
- 前記装置は、空気を生成する及び/又は空気を光学要素の少なくとも1つの領域に噴射するためのモジュールを更に含む;
- 空気生成及び/又は噴射モジュールは、圧縮空気のジェットを生成して噴射するように構成される;
- 圧縮空気のジェットは、好ましくは10バール未満の圧力を有する;
- 空気生成及び/又は噴射モジュールは、例えば10ml程度の所定量の空気を生成するように構成される;
- 空気生成及び/又は噴射モジュールは、少なくとも1つの空気噴射ノズルを含む;
- 空気噴射ノズルは、光学要素に対して固定して配置される;
- 空気噴射ノズルは、光学要素の中央領域に空気のジェットを噴射するように配置される;
- 空気生成及び/又は噴射モジュールが少なくとも1つの空気生成部材を備える;
- 前記少なくとも1つの空気生成部材は、少なくともピストン、ポンプ、空気リザーバ、及び、インペラから選択される;
- 空気生成及び/又は噴射モジュールが少なくとも1つのバルブ又はソレノイドバルブを備える;
- 空気生成及び/又は噴射モジュールは、空気のジェットを生成するための少なくとも1つのポンプと、ポンプによって生成される空気ジェットを貯蔵するためにポンプに接続される空気リザーバとを含む;
- 空気生成及び/又は噴射モジュールは、空気リザーバ及び噴射ノズルに接続されて、噴射ノズルに送られる空気ジェットを所定の空気量及び圧力に調整できるようにする少なくとも1つのバルブを更に含む;
- ハウジングは、前記少なくとも1つの空気生成部材を受けるように構成される;
- 少なくとも1つの空気生成部材は、光学センサ、及び/又はモータ、及び/又は前記少なくとも1つの伝達手段と同じ凹部に受けられる;
- 光学要素は、光学センサの視野内に位置されるように構成される少なくとも1つの表面を有する;
- 光学要素は、光学センサの視野内に位置されるように構成される少なくとも1つの少なくとも部分的に平坦な又は実質的に平坦な表面を有する;
- 光学要素は、光学センサの視野内に位置されるように構成される少なくとも1つの少なくとも部分的に球形又は実質的に球形の表面を有する;
-光学要素は、光学センサの視野内に位置されるように構成される少なくとも1つの部分的に非球面の表面を有する;
- 前記少なくとも1つの表面は、光学センサの視野の範囲以上の範囲を有する;
- 光学要素は、第1の回転軸に対して中心付けられて位置される。
【0012】
また、本発明は、光学素子を備える光学センサを含む運転者支援システムにも関連する。本発明によれば、前記システムは、先に規定されるような光学センサを保護するための装置を含む。
【0013】
本発明の他の特徴及び利点は、例示的で非限定的な例として与えられる以下の説明を読むと、及び、添付図面から、より明確に分かるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】(
図1)本発明に係る運転者支援システムを備える自動車両を概略的に示す。
【
図2】(
図2)光学センサを保護するための装置の斜視図である。
【
図3】(
図3)前記装置の異なる要素を受けるハウジングが取り外された、[
図2](
図2)の保護装置の分解図である。
【
図4】(
図4)前記装置の光学要素及び空気噴射ノズルを概略的に示す。
【
図5a】(
図5a)水滴を伴う光学要素の側面図を概略的に示す。
【
図6a】(
図6a)空気ジェットに晒される光学要素の領域を概略的に示す。
【
図6b】(
図6b)光学要素と、光学要素の回転後に空気ジェットに晒される表面とを概略的に示す。
【0015】
これらの図では、同一の要素が同じ参照符号を有する。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の実施形態は一例である。説明は1つ以上の実施形態に言及するが、このことは、それぞれの言及が同じ実施形態に関連すること、又は、特徴が単一の実施形態のみに適用されることを必ずしも意味しない。他の実施形態を提供するために、異なる実施形態の個々の特徴を組み合わせる又は交換することもできる。
【0017】
説明において、特定の要素には、例えば、第1の要素又は第2の要素などの序数を与えることができる。この場合、序数は、単に、類似しているが同一ではない要素を区別して示すためのものにすぎない。この順序番号付けは、1つの要素が別の要素よりも優先されることを意味するものではなく、そのような番号付けは、この明細書本文の範囲から逸脱することなく容易に交換することができる。同様に、この順序番号付けは、いかなる時系列も意味しない。
【0018】
[
図1](
図1)は、本発明に係る少なくとも1つの運転者支援システム1を備える自動車両100を示す。
【0019】
運転者支援システム1は、特に、少なくとも1つの光学センサ13と、[
図2]及び[
図3](
図2及び
図3)においてより明確に見える光学センサ13を保護するための装置3とを含む。
【0020】
光学センサ13は、例えば、カメラなどの画像捕捉光学センサ13である。光学センサは、小型フォトダイオードのアレイを含むCCD(電荷結合素子)センサ又はCMOSセンサとすることができる。他の変形によれば、光学センサはLIDAR(光検出及び測距)センサとすることができる。
【0021】
[
図3](
図3)でより明確に分かるように、光学センサ13は、光軸15を有する光学素子14を含む。光学素子14は例えば対物レンズである。対物レンズは、少なくとも1つのレンズ、特に視野及び分解能に応じて複数のレンズ、例えば2~10個のレンズ、一般的には4つ又は5つのレンズ、或いは更には魚眼の場合には10個のレンズを含むことができる。光学素子14のレンズの少なくとも1つは例えば凸状(湾曲状)であり、その凸面は、例えば、例として魚眼の場合、光学センサ13の外側へと向けられる。
【0022】
光学センサ13のホルダ17を設けることもできる。このホルダ17は、光学素子14とは反対側の光学センサ13の背後に配置される。
【0023】
図示の実施形態において、光学センサ13は、保護装置3内に装着されるようになっている。より正確には、光学センサ13、特にそのホルダ17は、保護装置3内に固定して装着されるようになっている。
【0024】
更に、保護装置3は、ハウジング6’に締結されるようになっているマウント31を含むことができ、マウント31には光学センサ13のホルダ17が締結される。この目的のために、ホルダ17のシャフトを受けるためのオリフィス33をマウント31に形成することができる。
【0025】
[
図1](
図1)に示される例によれば、保護装置3は、バンパーの領域において自動車両100の前部に装着される。勿論、変形例として、保護装置3は、自動車両100の後部、例えばバンパー又はナンバープレートの領域に装着され得る。保護装置は、例えば、車両の側部、例えばバックミラーの領域に装着することもできる。
【0026】
保護装置3は、任意の既知の技術を使用して、車体の要素、又は、バンパー、バックミラーもしくはナンバープレートなどの外部要素などの車両100の任意の要素2に締結され得る。これは、クリップのシステム、ねじ込みシステム、又は更には、接着結合システムを含むことができるが、これらに限定されない。
【0027】
保護装置
より正確には、再び[
図2]及び[
図3](
図2及び
図3)を参照すると、保護装置3は、
- 自動車両100用の少なくとも1つの付属品4(
図1も参照)であって、第1の回転軸A1を中心に回転可能に装着されるとともに光学センサ13を保護する機能を有する、付属品4と、
- 付属品4を回転させるように構成されるアクチュエータ、より正確にはモータ5、特に電気モータと、
を含む。
【0028】
したがって、保護装置3は電動装置である。
【0029】
保護装置3は、好適には、保護装置3の全ての要素のためのホルダを収容又は形成するためのハウジング6’([
図2]-
図2)を更に含む。また、ハウジング6’は、光学センサ13を収容することもできる。
【0030】
特に、保護装置3は、互いに組み立てられてハウジング6’内に配置される第1のサブアセンブリ及び第2のサブアセンブリを含むことができる。第1のサブアセンブリは付属品4を含むことができる。第2のサブアセンブリはモータ5を含むことができる。
【0031】
付属品
付属品4又は保護手段は、少なくとも部分的に透明であり得る。
【0032】
説明した実施形態において、付属品4は、光学要素9([
図2]及び[
図3]-
図2及び
図3参照)を含む。
【0033】
光学要素9は、光学素子14を損傷する可能性がある汚れ又は固体残骸の潜在的な飛散から光学センサ13の光学素子14を保護するようになっている。したがって、光学要素は、光学センサ13を保護するための要素、又はより正確には保護するためのマスクである。この目的のために、光学要素9は、光学センサ13の光学素子14の上流側に位置されるようになっている。本文において、上流側という用語は、光軸15に対して、及び、光学センサ13がその画像捕捉に関与する道路シーン画像に対して規定される。言い換えれば、光学素子14の「上流側」は、光学素子14と光学センサ13がその画像捕捉に関与する道路シーン画像との間に光学要素9が配置される光軸15に沿う位置を意味するように与えられる。外部からの攻撃、すなわち、水及び汚染物質の飛散、石片、並びに、汚染物質の堆積物又はウォーターマークに晒されるのがこの光学要素9である。
【0034】
この光学要素9は、好適には、光学素子14の表面の全てを覆うように寸法付けられる。したがって、光学要素9は光学センサ13の視野内に配置される。この目的のために、光学要素9は、好適には、光学センサ13の有効性に悪影響を及ぼさないように、少なくとも部分的に透明である。この光学要素9は、ガラス又はポリカーボネートなどの透明プラスチックから形成され得る。光学要素9は、この場合には中央に、光学素子14に少なくとも部分的に面して位置されるようになっている少なくとも1つの表面9a、9b([
図5a]及び[
図5b]-
図5a、
図5b参照)を有する。再び[
図2]及び[
図3](
図2及び
図3)を参照すると、光学要素9は、光学素子14を少なくとも部分的に取り囲むようになっている外周リム90を有する。
【0035】
光学要素9は、光学センサ13に対して中心付けられて、より正確には光学素子14に対して中心付けられて配置され得る。光学要素9は、その光軸91が光学センサ13の光軸15と平行になるように又は一致するように配置される。
【0036】
説明した実施形態では、光学要素9が光学センサ13とは別個である。
【0037】
この光学要素9は光軸91を有する。
【0038】
図示の例によれば、保護装置3が車両100の前方に装着された状態で、光学要素9は、自動車両100の前方へと向けられて、保護装置3の前方に配置される。言い換えると、光学要素9は、付属品4の前面に或いは更にはハウジング6’の前面に配置される。「保護装置3の前方」とは、保護装置3が車両100([
図1]-
図1)に装着されるときに光学センサ13がその捕捉に関与する道路シーン画像に面するようになっている部分を意味するように与えられる。
【0039】
勿論、変形例として、光学センサ9は、自動車両100の後部へと向けられ得る、又は、車両の側部、例えばバックミラーの領域に装着され得る。
【0040】
更に、光学要素9は、遠心効果によって光学要素9を洗浄できるようにするために、それがモータ5によって回転されるように配置される。光学要素9は、好適には、保護装置3及び光学センサ13がハウジング6’に装着されるときに、その回転軸A1が光学センサ13の光軸15と平行に又は実質的に平行になるように位置される。好適には、光学要素9の第1の回転軸A1は光学センサ13の光軸15と一致する。また、この第1の回転軸A1も光学要素9の光軸91と平行である又は一致している。
【0041】
光学要素9は、第1の回転軸A1に対して中心付けられて位置され得る。この光学要素9は、特に、第1の回転軸A1を中心とする回転対称性を有する。
【0042】
加えて、光学センサ13を受ける保護装置3が車両100([
図1]-
図1も参照)に装着されると、光学素子14及び光学要素9は、好適には、車両100の要素2に設けられる開口部から突出する。
【0043】
光学要素9は、光学センサ13の視野内に少なくとも部分的に位置されるように構成される少なくとも1つの表面9a、9bを更に有することができる。この表面9a、9bは、好適には、光学センサ13の視野の範囲以上の範囲を有する。
【0044】
一実施形態によれば、この表面9a、9bは、光学センサ13の光学素子14の視野内で少なくとも部分的に又は更には完全に平坦である。少なくとも部分的に平坦な光学要素9は、簡単に製造され得る。
【0045】
変形例として、少なくとも1つの表面9a、9bは、光学センサ13の視野内で少なくとも部分的に球形又は実質的に球形である。
【0046】
更なる変形例によれば、少なくとも1つの表面9a、9bは、光学センサ13の視野内で少なくとも部分的に非球面である。
【0047】
特に、記載された実施形態によれば、光学要素9は、互いに対向する内面9a及び外面9bを含む。表面9a、9bは、[
図5a]及び[
図5b]においてより明確に見ることができる(
図5a及び
図5b)。光学要素9の内面9aは、光学センサ13の光学素子14に面して配置されるようになっている表面である。
【0048】
また、[
図2]及び[
図3](
図2及び
図3)も参照すると、内面9a及び外面9bは、光学センサ13がハウジング6’内に収容されるときに光学センサ13の視野内に部分的に又は完全に位置される。内面9aと外面9bとは平行であり得る。表面9a、9bは、好適には、光学センサ13に対して、より正確には光学素子14に対して中心付けられる。
【0049】
また、光学素子14と光学要素9との間の結露形成を防止するために、光学要素9の内面9aが好適には防曇性を有する。特に、光学要素9の内面9aは防曇コーティングを有する。
【0050】
変形例として、又はそれに加えて、光学要素9の内面9a及び/又は外面9bは、以下の特性、すなわち、疎水性、赤外線フィルタ、光触媒性、超疎水性、疎油性、親水性、或いは更には、超親水性、耐石屑性、又は、汚れの付着を低減できるようにする任意の他の表面処理のうちの1つ以上を有することができる。特に、光学要素9の外面の疎水性により、水がこの外面に付着できないため、任意の水滴が染みを残すことなく外面から流れ出る。したがって、光学要素9の外面9b上の層又はコーティングは、運転者支援システム1の満足のいく動作に悪影響を及ぼす可能性がある、有機又は無機汚染物質の潜在的な付着及び光学要素9上のウォーターマークの存在を制限できるようにする。好適には、疎水性膜を形成するために、Rain-X(登録商標)タイプの溶液などの液体溶液を光学要素9の外面9b上に堆積させることができる。これらの典型的な実施形態は、非限定的な例示として与えられる。例えば、当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、この外面9bへの汚れの付着を制限できるようにする他の特性を有する外面9bを有する透明光学要素9を使用することができる。
【0051】
任意選択的に、光学要素9は、気象条件にかかわらず運転者支援システム1が満足に動作することができることを保証することを可能にするべく、例えば除霜フィラメント又は抵抗器など、一体型除霜又は除曇システムを備えることもできる。
【0052】
好適には、以下で結露防止手段(図示せず)と呼ばれる凝縮を制限するための少なくとも1つの手段が設けられる。そのような結露防止手段は、光学素子14を少なくとも部分的に取り囲む光学要素9のリムに設けることができる。非限定的な例として、結露防止手段は、少なくとも1つの貫通オリフィスを備えることができる。好ましくは、複数のオリフィスが設けられる場合、それらのオリフィスは光学要素9の回転軸A1に対して対称に配置される。更に、それぞれがオリフィスと一直線に配置される1つ以上の半透膜を設けることができる(図示せず)。これらの膜は、空気を透過して水を透過させないため、光学素子14と光学要素9との間の十分な通気を促進し、したがって、結露の蓄積を防止する。
【0053】
更に、図示されていない変形実施形態によれば、保護装置3は、伝達手段7によってモータ5により回転されるようになっている光学要素9に強固に接続される回転ハウジングを更に含むことができる。これは、特に、光学センサ13を少なくとも部分的に受けることができる回転ハウジングとなり得る。
【0054】
ドライブ
モータ5に関して、これは、好適には、小型電気モータ又は更にはミニチュア電気モータである。
【0055】
「小型電気モータ」は、本発明の範囲内で、ステッピングモータ、アクチュエータ、ブラシ付き又はブラシレスDCモータ、非同期モータ又は同期モータを意味するように与えられ、その重量は、10kg未満、又は更には1kg未満であり、特に車両内の機器を作動させるために使用される。
【0056】
「ミニチュア電気モータ」は、本発明の範囲内で、ステッピングモータ、アクチュエータ、ブラシ付き又はブラシレスDCモータ、非同期モータ又は同期モータを意味するように与えられ、その重量は、200g未満、又は更には100g未満、好ましくは30g~100g、例えば30g~70gである。
【0057】
非限定的な例として、モータ5は、より詳細にはブラシレスモータとなり得る。
【0058】
モータ5は、1,000~50000回転/分、好ましくは5,000~20000回転/分、更により好ましくは7,000~15,000回転/分の回転速度を有することができる。そのような回転速度は、光学要素9上に堆積された任意の汚れを遠心効果によって除去できるようにし、したがって、運転者支援システム1が最適に動作するようにするべく光学センサ13の光学素子14を清浄に保つことを可能にする。以下に説明する特に有利な実施形態によれば、回転速度を約4,000~5,000回転/分程度の速度まで低下させることができる。
【0059】
モータ5には、例えば、車両100の一般的な電気回路([
図1]-
図1も参照)に接続された電源によって電力が供給される。
【0060】
再び[
図2]及び[
図3](
図2及び
図3)を参照すると、モータ5は、第2の回転軸A2を中心に回転可能に装着される。モータ5はロータ51及び固定ステータ53を含み、ロータ51は固定ステータ53に対して回転できる。ロータ51は回転シャフト510を有する。図示の実施形態によれば、ステータ53はロータ51の周りに位置される。したがって、ステータ53は外部にあり、ロータ51は内部にある。
【0061】
モータ5は、付属品4、すなわちこの例では光学要素9を回転させるように構成される。
【0062】
モータ5、特にロータ51は、第2の回転軸A2を中心に回転可能に装着される。モータ5は、例えば、その回転軸A2が光学要素9の回転軸A1及び光学センサ13の光軸15と交差するように配置される。より詳細には、モータ5は、その回転軸A2が光学要素9の第1の回転軸A1及び光学センサ13の光軸15に対して垂直又は実質的に垂直になるように配置される。そのような構成は、ハウジング6’内に受けられるコンパクトなアセンブリを得ることができるようにする。
【0063】
この場合、保護装置3は、電気モータの回転シャフトの動きを光学要素に伝達するための少なくとも1つの手段7を含む。図示の例によれば、伝達手段7は、少なくとも2つのスプロケット又は歯付きホイール71、73を含む。第1のスプロケットホイール71は、第2の回転軸A2を中心に回転できるように配置される。第2のスプロケットホイール73は、第1のスプロケットホイール71と噛み合って位置され、第1の回転軸A1を中心に回転することができる。回転シャフト510は、第2の回転軸A2を中心に第1のスプロケットホイール71を回転させるために、第1のスプロケットホイール71に結合される。この第1のスプロケットホイール71は、第2のスプロケットホイール73を第1の回転軸A1を中心に回転させる。第1のスプロケットホイール71は、ボールベアリング75などのベアリングを介在させてマウント31に装着され得る。
【0064】
第2のスプロケットホイール73は、光学要素9を回転させるように構成される。第2のスプロケットホイール73と光学要素9、特に光学要素9の外周リム90との間に、ボールベアリング77などの他のベアリングを特に設けることができる。第2のスプロケットホイール73は、光学要素9及びベアリング77を少なくとも部分的に受けるための中央オリフィスを有する。
【0065】
コンパクトな配置のために、第2のスプロケットホイール73を光学センサ13の光学素子14の周りに位置させることもできる。
【0066】
空気生成及び/又は噴射モジュール
特定の実施形態によれば、保護装置3は、空気生成及び/又は噴射モジュール8を更に含む。このモジュール8は、少なくとも1つの空気ジェットを生成する及び/又は少なくとも1つの空気ジェットを光学要素9の少なくとも1つの領域上に噴射するのに適している。光学要素9上に噴射された空気ジェットは、[
図4]及び[
図5b](
図4及び
図5b)に矢印Fによって表される。
【0067】
特に、それは圧縮空気Fのジェットである。圧縮空気のジェットFは、特に、10バール未満、例えば1バール~2バール、好ましくは1.5バール程度の圧力を有する。
【0068】
また、空気生成及び/又は噴射モジュール8([
図2]及び[
図3]-
図2及び
図3)は、例えば10ml程度の所定量の空気を生成するようにも構成される。
【0069】
この目的のために、空気生成及び/又は噴射モジュール8は、[
図2]及び[
図3](
図2及び
図3)に見ることができ且つ[
図4]、[
図5b]及び[
図6a]及び[
図6b](
図4、5b及び
図6a、6b)に非常に概略的に示されている少なくとも1つの空気噴射ノズル81を含む。
【0070】
空気噴射ノズル81は、光学要素9に対して固定して配置される。この空気噴射ノズル81は、自動車両の最終的な配置に対応する、[
図2]~[
図4]及び[
図5b]~[
図6b](
図2~
図4及び
図5b~
図6b)における要素の位置決めに関して、光学要素9の上方に位置される。空気噴射ノズル81は、特に光学要素9に近接して配置される。
【0071】
また、空気噴射ノズル81は、少なくとも光学要素9の中央領域に空気ジェットFを噴射するように配置される。特に、空気噴射ノズル81は、空気ジェットFを光学要素9の中央領域及び任意選択的に下部領域に噴射するように配置される。下部という用語は、[
図6a](
図6a)における要素の位置付けに関連して示される。下部領域は、空気噴射ノズル81から最も遠い領域に相当する。空気ジェットFが噴射される光学要素9の外面9bの領域全体は、Z1と呼ばれ、[
図6a](
図6a)に概略的に示される。空気噴射ノズル81の形状は、空気ジェットFを調整するように変更することができる。空気ジェットFを受ける領域Z1のこの表示は非常に概略的であり、特に、光学要素9は回転可能であるため、空気ジェットFを受ける光学要素9の領域Z1が回転中に同じではないことは明らかである。
【0072】
図示の例によれば、空気噴射ノズル81、特にその端部は、略円錐形状を有することができ、その結果、噴射された空気ジェットFは、光学要素9の略三角形又はV字形の領域Z1に到達する。この例では、[
図6a](
図6a)における光学要素9の外面9bの位置決めに関連して、三角形の頂点は光学要素9の外面9bの中心又はその付近と同じ高さであり、三角形の底辺は下部と同じ高さである。
【0073】
[
図5a]及び[
図5b](
図5a及び
図5b)を参照すると、空気ジェットFの噴射は、光学要素9の中心に又は実質的に中心に残っている小さな水滴10を除去できるようにする。空気ジェットFは、光学要素9の外面9bに均一に噴射され得る。
【0074】
特に、光学要素9が回転している間に空気生成及び/又は噴射モジュール8を実装することができる。光学要素9の回転と組み合わせて、光学要素9の外面9bの全て又は実質的に全ては、[
図6b](
図6b)における円形領域Z2によって概略的に示されるように、空気ジェットFによって掃引される。
【0075】
空気噴射ノズル81によって噴射される有利に圧縮された空気のジェットFは、光学要素9の回転と併せて、その最適化された洗浄を確保できるようにする。光学要素9の中心に近いほど、光学要素9の中心又はその近くに位置する小さな水滴又は汚れは、中心の回転速度がそれらを除去するのに不十分であり得るので、除去するのがより困難であり得る。そのような水滴は、概略的に示されており、[
図5a]及び[
図5b](
図5a及び
図5b)において参照符号10で示される。中心におけるこれらの小さな水滴を除去するために、回転は、非常に速く、例えば10000回転/分を超えなければならない。代替として、少量の圧縮空気、例えば10mlの圧縮空気を1.5バールで一定期間にわたって、すなわち、所定の10mlの圧縮空気を放出するように記載されている場合には100msにわたって噴射することにより、この所定の空気量を放出するのに要する時間内に、光学要素9の外面9bの全部又は実質的に全部が、空気ジェットF下で、1回又は複数回、例えば6~7回通過する。
【0076】
これにより、光学要素9の外面9bの中央からの水滴10だけでなく、その周辺の水滴も除去することができる。空気ジェットが光学要素9の回転に併せて光学要素9を清掃すると、モータ5の速度を特に約4,000~5,000回転/分まで低下させることができる。
【0077】
勿論、1.5バールの圧力での10mlの空気量の例は、例示的な非限定的な実施形態である。量及び圧力の値は、特に保護装置3を最小限に抑える目的で調整することができる。
【0078】
他の実施形態によれば、光学要素9の外面9bへの空気の連続的な噴射を想定することができる。
【0079】
更に、図示されていない変形例によれば、保護装置3は、複数の噴射ノズル、特に洗浄液などの他の流体を噴射するためのノズルを備えることができる。
【0080】
また、空気生成及び/又は噴射モジュール8は、少なくとも1つの空気生成部材も備える。この空気生成部材は、例えば、モータ5に取り付けられない外部部材となり得る。この空気生成部材は、1つ以上のピストン、1つ以上のポンプ、1つ以上の空気リザーバ、又は、1つ以上のインペラを含むことができるが、これらに限定されない。また、空気生成及び/又は噴射モジュール8は、1つ以上のバルブ又はソレノイドバルブを備えることもできる。
【0081】
[
図2]及び[
図3](
図2及び
図3)に示される他の特定の例によれば、空気生成及び/又は噴射モジュール8は、
- 空気ジェットを生成するための少なくとも1つのポンプ83又はマイクロポンプと、
- ポンプ83によって生成された空気ジェットを貯蔵するようにポンプ83に接続される空気リザーバ85と、
を含む。
【0082】
この例において、空気生成及び/又は噴射モジュール8は、特に所定の空気量、例えば10mlを所定の圧力、例えば1.5バールで送達するために、噴射ノズル81に送られる空気ジェットを調整及び制御できるようにする、空気リザーバ85及び噴射ノズル81に接続される少なくとも1つのバルブ又はソレノイドバルブ87を更に含む。バルブ87又はソレノイドバルブは、空気ジェットを順次に放出できるようにする。
【0083】
勿論、空気ジェットを生成する又は生み出すことができるようにする任意の他の手段を想定することができる。光学要素9の外面9bに空気を搬送できる及び/又は空気を噴射できるようにする任意の手段も想定することができる。
【0084】
図示されていない代替形態によれば、光学要素9を回転させるために設けられるモータ5を使用して、光学要素9上に噴射されるべき空気ジェットFを生成することができる。
【0085】
ハウジング
再び[
図3](
図3)を参照すると、ハウジング6’は、好適には、密閉ハウジング6’である。ハウジング6’は、当業者に知られている任意の適切な材料から形成することができる。
【0086】
このハウジング6’は、光学センサ13及びモータ5を受けるように構成される。特に、ハウジング6’は、光学センサ13及びモータ5の両方を受ける凹部60を画定することができる。
【0087】
また、このハウジング6’は、回転シャフト510の動きを光学要素9に伝達するための手段7を受けることもできる。伝達手段7は、モータ5及び光学センサ13と同じ凹部60に受けられ得る。
【0088】
前述したように、保護装置3は空気生成部材を含むことができ、この場合、ハウジング6’は、特に光学センサ13、モータ5、及び、伝達手段7と同じ凹部内にこの空気生成部材を受けることができる。
【0089】
図示の実施形態によれば、凹部60は、ポンプ83、空気リザーバ85、及び、バルブ又はソレノイドバルブ87も含む。当然ながら、ポンプ83及び空気リザーバ85は、離れていてもよく、すなわち、光学センサ13の隣のハウジング6’の外側に配置され得る。
【0090】
更に、好適には、保護装置3の内部への水蒸気及び/又は他の汚染物質の侵入を制限するために、ケーブル又はワイヤの通過のためにモータ5の後部のハウジング6’に密閉構成が設けられる。
【0091】
したがって、動作中、アクチュエータ、より正確にはモータ5は、第1のスプロケットホイール71を回転させ、これにより、光学要素9と噛み合う第2のスプロケットホイール73が回転する。光学要素9の回転は、任意選択的に、光学要素9の外面9bへの圧縮空気のジェットなどの流体の噴射と組み合わせて、汚れのそれが受ける遠心力に起因する除去を確保する。したがって、光学センサ13の視野は、鮮明なままである。
【0092】
更に、モータ5の回転軸A2が光学要素9の回転軸A1と交差する又は回転軸A1と垂直でさえあるこの保護装置3を製造することにより、保護装置3の設置面積を削減し、非常にコンパクトな装置3を得ることが可能になる。これは、特に自動車両100へのその装着を容易にする。