(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】マルチメディアクリップの速度調整方法、装置、機器及び媒体
(51)【国際特許分類】
H04N 7/01 20060101AFI20240930BHJP
G06F 3/0484 20220101ALI20240930BHJP
H04N 5/783 20060101ALI20240930BHJP
H04N 5/91 20060101ALI20240930BHJP
H04N 21/8547 20110101ALI20240930BHJP
H04N 23/62 20230101ALI20240930BHJP
【FI】
H04N7/01 270
G06F3/0484
H04N5/783
H04N5/91
H04N21/8547
H04N23/62
(21)【出願番号】P 2023579684
(86)(22)【出願日】2023-05-31
(86)【国際出願番号】 CN2023097371
(87)【国際公開番号】W WO2023232066
(87)【国際公開日】2023-12-07
【審査請求日】2023-12-26
(31)【優先権主張番号】202210622737.1
(32)【優先日】2022-06-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521431088
【氏名又は名称】北京字跳▲網▼絡技▲術▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Zitiao Network Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】0207, 2/F, Building 4, Zijin Digital Park, Haidian District, Beijing,P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ビエン,ウェイボ
(72)【発明者】
【氏名】ゾン,シアンロイ
【審査官】公文代 康祐
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第112738627(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0275121(US,A1)
【文献】特開2010-176575(JP,A)
【文献】特開2002-125174(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0169765(US,A1)
【文献】米国特許第07676142(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 7/00 - 7/088
H04N 5/783
H04N 5/91
H04N 21/8547
H04N 23/62
G06F 3/0484
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチメディアクリップの速度調整方法であって、
オーディオビデオの編集トラックにおいて、マルチメディア素材クリップを複数の区間に分割することであって、前記複数の区間がターゲット区間を含み、且つ前記マルチメディア素材クリップにおいて前記ターゲット区間に対応する第一の制御点と第二の制御点とが設けられていることと、
前記第一の制御点に対する移動操作に応答して、前記第一の制御点の前記編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を調整し、調整した速度変化量に応じて変速するように前記ターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御し、速度が変化した後の再生時間長に基づいて、前記ターゲット区間の前記編集トラックにおける表示長さを対応して伸縮調整することと、
前記第二の制御点に対する移動操作に応答して、前記第二の制御点の前記ターゲット区間における位置に基づいて速度曲線の傾きを調整し、傾き調整後の速度曲線に応じて変速するように前記ターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御することとを含む、マルチメディアクリップの速度調整方法。
【請求項2】
前記第一の制御点は、前記ターゲット区間の終了位置に設置され、
前記第一の制御点に対する移動操作に応答して、前記第一の制御点の前記編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を調整することは、
前記第一の制御点に対する右への移動操作に応答して、右へ引き伸ばすように前記ターゲット区間の終了点の前記編集トラックにおける位置を制御し、前記第一の制御点の前記編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を減少させることであって、前記ターゲット区間の開始点の前記編集トラックにおける位置が変わらないこと、又は、
前記第一の制御点に対する左への移動操作に応答して、左へ短縮するように前記ターゲット区間の終了点の前記編集トラックにおける位置を制御し、前記第一の制御点の前記編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を増加させることであって、前記ターゲット区間の開始点の前記編集トラックにおける位置が変わらないこと、を含む、請求項1に記載の速度調整方法。
【請求項3】
前記第一の制御点は、前記ターゲット区間の開始位置に設置され、
前記第一の制御点に対する移動操作に応答して、前記第一の制御点の前記編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を調整することは、
前記第一の制御点に対する右への移動操作に応答して、右へ短縮するように前記ターゲット区間の開始点の前記編集トラックにおける位置を制御し、前記第一の制御点の前記編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を増加させることであって、前記ターゲット区間の終了点の前記編集トラックにおける位置が変わらないこと、又は、
前記第一の制御点に対する左への移動操作に応答して、左へ引き伸ばすように前記ターゲット区間の開始点の前記編集トラックにおける位置を制御し、前記第一の制御点の前記編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を減少させることであって、前記ターゲット区間の終了点の前記編集トラックにおける位置が変わらないこと、を含む、請求項1に記載の速度調整方法。
【請求項4】
調整した速度変化量に応じて変速するように前記ターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御することは、
前記ターゲット区間内のビデオフレームが等速再生される場合、調整した速度変化量に応じて速くなったり遅くなったりして等速再生するように前記ターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御すること、又は、
前記ターゲット区間内のビデオフレームが速度曲線に基づいて非等速再生される場合、調整した速度変化量に応じて速くなったり遅くなったりして非等速再生するように前記ターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御すること、を含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の速度調整方法。
【請求項5】
前記マルチメディア素材クリップに対する分割操作に応答して、前記ターゲット区間のビデオフレームの数が予め設定されるビデオ閾値よりも小さいかどうかを検出することと、
前記ビデオフレームの数が前記ビデオ閾値よりも小さいことを検出により知った場合、分割できない旨のプロンプト情報を表示することとをさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の速度調整方法。
【請求項6】
第一の吸付制御オン操作に応答して、前記第一の制御点の前記編集トラックにおける移動操作の終了位置を取得し、前記終了位置と隣接する他の区間の分割位置とを吸い付けて揃えることをさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の速度調整方法。
【請求項7】
前記第二の制御点の前記ターゲット区間における位置に基づいて速度曲線の傾きを調整し、傾き調整後の速度曲線に応じて変速するように前記ターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御することは、
前記第二の制御点が前記ターゲット区間の中間位置にあることに応答して、前記速度曲線の傾きをゼロに調整して、前記第一の制御点により調整された速度に合わせる等速直線を生成することと、
前記等速直線に応じて再生するように前記ターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御することとを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の速度調整方法。
【請求項8】
前記第二の制御点が前記中間位置と前記ターゲット区間の終了位置との間で移動することに応答して、前記速度曲線の傾きを調整して、上昇速度曲線を生成することであって、前記第二の制御点が前記ターゲット区間の終了位置にある場合、前記速度曲線に対応する傾きの値が最も大きいことと、
前記上昇速度曲線に応じて再生するように前記ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度を制御することとをさらに含む、請求項7に記載の速度調整方法。
【請求項9】
前記第二の制御点が前記中間位置と前記ターゲット区間の開始位置との間で移動することに応答して、前記速度曲線の傾きを調整して、降下速度曲線を生成することであって、前記第二の制御点が前記ターゲット区間の開始位置にある場合、前記速度曲線に対応する傾きの値が最も小さいことと、
前記降下速度曲線に応じて再生するように前記ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度を制御することとをさらに含む、請求項7に記載の速度調整方法。
【請求項10】
前記第一の制御点により調整された速度、及び予め設定される、調整後の前記速度曲線の傾きに対応する倍速範囲に基づいて、調整後の前記速度曲線の速度区間値を決定することと、
前記速度区間値を前記第二の制御点の前記ターゲット区間における位置の予め設定される領域内に表示することとをさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の速度調整方法。
【請求項11】
前記第二の制御点に対する前記ターゲット区間内のドラッグ操作に応答して、前記ターゲット区間内に速度調整されるビデオフレームに対して変速調整状態の表示を行うことと、
傾き調整後の速度曲線に基づいて、前記ターゲット区間内の速度が遅くなるビデオフレームを広くして表示し、且つ前記ターゲット区間内の速度が速くなるビデオフレームを狭くして表示することとをさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の速度調整方法。
【請求項12】
第二の吸付制御オン操作に応答して、前記第二の制御点の前記ターゲット区間における位置に基づいて傾き調整後の速度曲線を取得することと、
前記傾き調整後の速度曲線に基づいて、前記ターゲット区間の終了位置の再生速度を決定することと、
前記ターゲット区間の終了位置の再生速度と隣接区間の開始位置の再生速度との差分値が予め設定される閾値よりも小さい場合、前記ターゲット区間の終了位置と前記隣接区間の開始位置の速度を調整して揃えることとをさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の速度調整方法。
【請求項13】
機能パネル領域に前記マルチメディア素材クリップに対応する概略図を関連付けて表示することであって、前記概略図が、前記ターゲット区間に対応する概略区間と、前記第一の制御点に対応する速度制御識別子とを含むことと、
前記概略区間に対応する領域に、前記第一の制御点に基づいて前記ターゲット区間において調整された速度を表示することとをさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の速度調整方法。
【請求項14】
前記第二の制御点の前記ターゲット区間における位置に基づいて、前記速度曲線の傾きを調整することと、
前記概略区間に、傾き調整後の速度曲線及び前記速度曲線の速度区間値を関連付けて表示することとをさらに含む、請求項13に記載の速度調整方法。
【請求項15】
編集下書きの保存操作に応答して、隣接する概略区間の前記速度制御識別子に対応する速度を比較することと、
左側区間終了位置の速度制御識別子に対応する速度と右側区間開始位置の速度制御識別子に対応する速度とが同じである場合、二つの前記速度制御識別子を、移動機器に表示されるための一つの速度制御点として統合して記憶することと、
左側区間終了位置の速度制御識別子に対応する速度と右側区間開始位置の速度制御識別子に対応する速度とが異なる場合、二つの前記速度制御識別子を、移動機器に表示されるための二つの速度制御点としてそれぞれ記憶することとをさらに含む、請求項13に記載の速度調整方法。
【請求項16】
マルチメディアクリップの速度調整装置であって、
オーディオビデオの編集トラックにおいてマルチメディア素材クリップを複数の区間に分割するための区分モジュールであって、前記複数の区間がターゲット区間を含み、且つ前記マルチメディア素材クリップにおいて前記ターゲット区間に対応する第一の制御点と第二の制御点とが設けられている区分モジュールと、
前記第一の制御点に対する移動操作に応答して、前記第一の制御点の前記編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を調整し、調整した速度変化量に応じて変速するように前記ターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御し、速度が変化した後の再生時間長に基づいて、前記ターゲット区間の前記編集トラックにおける表示長さを対応して伸縮調整するための第一の変速制御モジュールと、
前記第二の制御点に対する移動操作に応答して、前記第二の制御点の前記ターゲット区間における位置に基づいて速度曲線の傾きを調整し、傾き調整後の速度曲線に応じて変速するように前記ターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御するための第二の変速制御モジュールとを含む、マルチメディアクリップの速度調整装置。
【請求項17】
電子機器であって、
プロセッサと、
前記プロセッサによる実行可能な命令を記憶するためのメモリとを含み、
前記プロセッサは、前記メモリから前記実行可能な命令を読み取り、前記実行可能な命令を実行して上記請求項1から3のいずれか一項に記載のマルチメディアクリップの速度調整方法を実現するために用いられる、電子機器。
【請求項18】
プロセッサにより実行される時、前記プロセッサに上記請求項1から3のいずれか一項に記載のマルチメディアクリップの速度調整方法を実行させる、コンピュータプログラムが記憶される、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
プロセッサにより実行される時、前記プロセッサに請求項1から3のいずれか一項に記載のマルチメディアクリップの速度調整方法を実行させる命令を含む、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、中国出願番号が202210622737.1であり、出願日が2022年6月1日である出願に基づくものであり、その優先権を主張しており、この中国特許出願の開示内容は全体として本願に取り込まれる。
【0002】
本開示は、ビデオ処理技術分野に関し、特にマルチメディアクリップの速度調整方法、装置、機器及び媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
オーディオビデオの普及と流行に伴い、ユーザは自分のニーズに応じてオーディオビデオのクリップに対して変速調整を行うことが多い。
【0004】
関連技術では、変速調整方式には通常の均一変速と曲線変速とがあり、ユーザはニーズに応じてアプリケーションにおける予め設定される変速テンプレートから必要なテンプレートを選択して援用する。
【発明の概要】
【0005】
本開示の実施例は、マルチメディアクリップの速度調整方法を提供し、前記方法は、オーディオビデオの編集トラックにおいてマルチメディア素材クリップを複数の区間に分割することであって、前記複数の区間がターゲット区間を含み、且つ前記マルチメディア素材クリップにおいて前記ターゲット区間に対応する第一の制御点と第二の制御点とが設けられていることと、前記第一の制御点に対する移動操作に応答して、前記第一の制御点の前記編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を調整し、調整した速度変化量に応じて変速するように前記ターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御し、速度が変化した後の再生時間長に基づいて、前記ターゲット区間の前記編集トラックにおける表示長さを対応して伸縮調整することと、前記第二の制御点に対する移動操作に応答して、前記第二の制御点の前記ターゲット区間における位置に基づいて速度曲線の傾きを調整し、傾き調整後の速度曲線に応じて変速するように前記ターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御することとを含む。
【0006】
本開示の実施例は、マルチメディアクリップの速度調整装置をさらに提供し、前記装置は、オーディオビデオの編集トラックにおいてマルチメディア素材クリップを複数の区間に分割するための区分モジュールであって、前記複数の区間がターゲット区間を含み、且つ前記マルチメディア素材クリップにおいて前記ターゲット区間に対応する第一の制御点と第二の制御点とが設けられている区分モジュールと、前記第一の制御点に対する移動操作に応答して、前記第一の制御点の前記編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を調整し、調整した速度変化量に応じて変速するように前記ターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御し、速度が変化した後の再生時間長に基づいて、前記ターゲット区間の前記編集トラックにおける表示長さを対応して伸縮調整するための第一の変速制御モジュールと、前記第二の制御点に対する移動操作に応答して、前記第二の制御点の前記ターゲット区間における位置に基づいて速度曲線の傾きを調整し、傾き調整後の速度曲線に応じて変速するように前記ターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御するための第二の変速制御モジュールとを含む。
【0007】
本開示の実施例は、電子機器をさらに提供し、前記電子機器は、プロセッサと、前記プロセッサによる実行可能な命令を記憶するためのメモリとを含み、前記プロセッサは、前記メモリから前記実行可能な命令を読み取り、前記実行可能な命令を実行して本開示の実施例によるマルチメディアクリップの速度調整方法を実現するために用いられる。
【0008】
本開示の実施例は、本開示の実施例によるマルチメディアクリップの速度調整方法を実行するためのコンピュータプログラムが記憶されるコンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。
【0009】
本開示の実施例は、プロセッサにより実行される時、前記プロセッサに本開示の実施例によるマルチメディアクリップの速度調整方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラムをさらに提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の各実施例の上記と他の特徴、利点及び態様は、図面を結び付けて以下の具体的な実施の形態を参照することでより明らかとなる。図面を通して、同じ又は類似する符号は、同じ又は類似する要素を表す。理解すべきこととして、図面は例示的なものに過ぎず、元の部材と要素は必ずしも比例的に描画されているとは限らない。
【
図1】本開示の実施例によるマルチメディアクリップの速度調整方法のフローチャート概略図である。
【
図2】本開示の実施例によるオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図3A】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図3B】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図4A】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図4B】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図5A】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図5B】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図6A】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図6B】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図6C】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図7】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図8A】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図8B】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図9A】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図9B】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図10A】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図10B】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図10C】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図11】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図12A】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図12B】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図13A】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図13B】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図14】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図15】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図16】本開示の実施例による別のオーディオビデオ情報の速度調整シナリオの概略図である。
【
図17】本開示の実施例によるマルチメディアクリップの速度調整装置の構造概略図である。
【
図18】本開示の実施例による電子機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下は、図面を参照しながら、本開示の実施例をより詳細に記述する。図面には本開示のいくつかの実施例を示しているが、理解すべきこととして、本開示は、様々な形態で実現でき、そしてここで説明される実施例に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、本開示のより良い理解と完全な理解のためにこれらの実施例が提供される。理解すべきこととして、本開示の図面及び実施例は例示的なものに過ぎず、本開示の保護範囲を限定するためのものではない。
【0012】
理解すべきこととして、本開示の方法の実施の形態に記載の各ステップは異なる順序で実行し、及び/又は並行して実行してもよい。なお、方法の実施の形態は、追加のステップを含んでもよく、及び/又は、示されるステップの実行を省略してもよい。本開示の範囲はこの点では制限されない。
【0013】
本明細書に使用される「含む」という用語及びその変形は、非制限的な「含む」、即ち、「含むが、それらに限らない」である。「に基づいて」という用語は、「少なくとも部分的に基づいて」である。「一つの実施例」という用語は、「少なくとも一つの実施例」を表し、「別の実施例」という用語は、「少なくとも一つの別の実施例」を表し、「いくつかの実施例」という用語は、「少なくともいくつかの実施例」を表す。他の用語の関連する定義は、以下の説明において与えられる。
【0014】
注意すべきこととして、本開示に言及された「第一」、「第二」などの概念は、異なる装置、モジュール又はユニットを区別するためのものに過ぎず、これらの装置、モジュール又はユニットが実行する機能の順序又は相互依存関係を限定するためのものではない。
【0015】
注意すべきこととして、本開示に言及された「一つ」、「複数」という修飾語は、例示的なものであり、制限的なものではなく、当業者であれば理解すべきこととして、文脈上に明らかに他の意味を示さない限り、「一つ又は複数」と理解されるべきである。
【0016】
本開示の実施の形態における複数の装置の間でやり取りされるメッセージ又は情報の名称は、説明のためのものに過ぎず、これらのメッセージ又は情報の範囲を制限するためのものではない。
【0017】
以上に記載のように、ユーザが必要に応じてアプリケーションにおける予め設定される変速テンプレートから必要なテンプレートを選択して援用するという方式は、ユーザのパーソナライズされた変速調整ニーズを良好に満たすことができない。
【0018】
カスタム変速方式の調節プロセスでは、機能パネルにおける複数の制御点に対するドラッグにより速度曲線を調整するが、一つの制御点を調整すると、制御点に繋がる二つの領域の速度曲線もこれに伴って変化し、オーディオビデオのクリップの変速調整の正確率も非常に低くなり、効率も非常に悪くなる。
【0019】
上記問題を解決するために、本開示の実施例は、マルチメディアクリップの速度調整方法を提供する。この方法では、マルチメディア素材を複数の区間に区分することで、複数の区間同士のビデオフレームの再生速度が独立して調整され、互いに関連しておらず、且つ各区間内のビデオフレームに対して、第一の制御点に基づき、再生速度の全体的な調整を実現することができる。同一の区間内の異なるビデオフレームの再生速度が異なるように、第二の制御点に基づいて再生速度に対する変速調整を実現することもできる。それによって、ビデオフレームの再生速度の精細な調整を実現し、且つビデオフレームの再生速度調整の精度と効率を向上する。
【0020】
上記課題を解決するか又は上記課題を少なくとも部分的に解決するために、本開示は、ビデオフレームの再生速度の精細な調整を実現し、且つビデオフレームの再生速度調整の精度と効率を向上するためのマルチメディアクリップの速度調整方法、装置、機器及び媒体を提供する。
【0021】
以下では、実施例を参照してこの方法を紹介する。
【0022】
図1は、本開示の実施例によるマルチメディアクリップの速度調整方法のフローチャート概略図である。この方法は、マルチメディアクリップの速度調整装置により実行されてもよく、ここで、この装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアを採用して実現されてもよく、一般的には電子機器に集積されてもよい。
図1に示すように、この方法は、ステップ101~103を含む。
【0023】
ステップ101:オーディオビデオの編集トラックにおいてマルチメディア素材クリップを複数の区間に分割し、複数の区間がターゲット区間を含み、且つマルチメディア素材クリップにおいてターゲット区間に対応する第一の制御点と第二の制御点とが設けられている。
【0024】
容易に理解できるように、オーディオビデオ情報などのマルチメディア素材に対する速度調整を容易にするために、可視化インタフェースにオーディオビデオの編集トラックを表示する。このオーディオビデオの編集トラックには、調整対象のビデオストリームがマッピングされ、トラックにおける異なる区間は、プリビデオストリームにおける異なるビデオストリームセグメントに対応する。オーディオビデオの編集トラックの表示は、いくつかのショートカットキーによりプルアップされてもよく、予め設定されるコントロールをトリガーすることでプルアップされてもよく、ここで一つずつ列挙しない。
【0025】
本開示の実施例では、ビデオストリームにおけるビデオフレームの再生速度に対する精細な調整を実現するために、オーディオビデオの編集トラックでマルチメディア素材を異なる区間に区分する。区間内の対応するビデオフレームの再生の初期速度は、分割前のビデオストリートの再生速度であってもよい。
【0026】
いくつかの実施例では、計算ストレスなどを低減するためには、マルチメディア素材クリップを複数の区間に分割する場合、ビデオストリームなどのマルチメディア素材が小さすぎる区間に切り分けないように、ターゲット区間のビデオフレームの数が予め設定されるビデオ閾値よりも小さいかどうかをさらに検出する。マルチメディア素材が小さすぎる区間に切り分けられると、再生速度の調整効率に影響を与えるだけでなく、計算ストレスの増加を招いてしまう。予め設定される閾値は、実験のデータに応じて定められてもよく、例えば、3などであってもよい。ビデオフレームの数がビデオ閾値よりも小さいことを検出により知った場合、分割できない旨のプロンプト情報を表示し、例えば、「区間が小さすぎて、追加できません」などのメッセージをポップアップ表示する。
【0027】
本開示のいくつかの実施例では、異なる区間をより直観的に区別するために、分割点を異なる区間の区別識別子としてもよい。例えば、分割点は、ビデオストリームを異なる区間に区分することを指示する任意の識別子であってもよく、文字識別子、アルファベット識別子、パターン識別子、色識別子などのうちの一つ又は複数を含むが、それらに限らない。
【0028】
いくつかの実施例では、
図2に示すように、分割点は、対向する二つの台形パターンであり、対応するビデオストリームは、分割点により複数の区間に区分される。例えば、区間Q1と区間Q2との間に分割点1が含まれ、分割点1は、対応する二つの台形パターンa1とa2とを含む。
【0029】
異なる区間に対応するビデオフレームの再生速度に対する単独した調整を実現するために、分割点により異なる区間に区分した後に、分割点の一部の領域を隣接するターゲット区間の第一の制御点とする。この第一の制御点は、ターゲット区間の速度調整と他の区間の速度調整とを分割処理するために用いられる。
【0030】
いくつかの実施例では、区間における分割点の表示の完全性を確保し、分割点の二つの部分が分けられて表示されて区間の分割表示効果に影響を与えることを回避するために、ターゲット区間上の第一の吸付制御スイッチ(この第一の吸付制御スイッチは、可視化インタフェースに表示されるコントロールなどであってもよい)に対するオン操作に応答して、第一の制御点の編集トラックにおける移動操作の終了位置を取得し、終了位置と隣接する他の区間の分割位置とを吸い付けて揃える。即ち、第一の制御点の移動に従い、オーディオビデオの編集トラックにおける他の分割点と区間全体が追従して移動することを確保する。
【0031】
つまり、第一の制御点は、対応するターゲット区間内のビデオフレームの再生速度の制御に単独で用いられ、異なる区間は、異なる第一の制御点に対応し、異なる区間内のビデオフレームの再生速度の独立した調整を実現することができる。
【0032】
異なる応用シナリオでは、隣接するターゲット区間における第一の制御点の設置位置は異なる。
【0033】
いくつかの実施例では、第一の制御点は、ターゲット区間の終了位置に設置される。本実施例では、分割点に基づき区間の分割を行うと、分割点が一般的には左右の二つの領域部分により左右の二つの領域部分の間に位置する区間を限定するため、分割点の左半分の領域、即ちターゲット区間の終了位置に対応する分割点領域を、例えば
図3Aに示すように、左に隣接するターゲット区間の第一の制御点としてもよく、分割点が上記
図2に示すような場合、分割点1にとって、左半分の領域に位置する台形パターンa1を第一の制御点としてもよく、この第一の制御点は、台形パターンa1に隣接する左の区間Q1部分のビデオフレームの再生速度を制御するために用いられる。
【0034】
別のいくつかの実施例では、第一の制御点は、ターゲット区間の開始位置に設置される。本実施例では、分割点に基づき区間の分割を行うと、分割点が一般的には左右の二つの領域部分により左右の二つの領域部分の間に位置する区間を限定するため、分割点の左半分の領域、即ちターゲット区間の開始位置に対応する分割点領域を、例えば
図3Bに示すように、左に隣接するターゲット区間の第一の制御点としてもよく、分割点が上記
図2に示すような場合、分割点1にとって、右半分の領域に位置する台形パターンa2を第一の制御点としてもよく、この第一の制御点は、台形パターンa2の右に隣接する区間Q2部分のビデオフレームの再生速度を制御するために用いられる。
【0035】
本実施例では、マルチメディア素材クリップにおいては、ターゲット区間に対応する第一の制御点に加えて、第二の制御点がさらに設置されている。例えば、この第二の制御点は、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度に対して変速調整を行うために用いられ、第二の制御点に関する説明は、後続の実施例を参照する。
【0036】
ステップ102:第一の制御点に対する移動操作に応答して、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を調整し、調整した速度変化量に応じて変速するようにターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御し、速度が変化した後の再生時間長に基づいて、ターゲット区間の編集トラックにおける表示長さを対応して伸縮調整する。
【0037】
以上に述べたように、第一の制御点が、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度を調整するために用いられるため、第一の制御点に対する移動操作に応答して、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度を制御することができる。例えば、第一の制御点の移動操作は、ユーザがドラッグによりトリガーしたもの、音声によりトリガーしたものなどであってもよく、ここで一つずつ列挙しない。
【0038】
本開示の実施例では、第一の制御点に対する移動操作に応答して、編集トラックにおいて移動するように第一の制御点を制御し、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を調整し、調整した速度変化量に応じて変換するようにターゲット区間に関連するビデオフレームの速度を制御する。
【0039】
即ち、本実施例では、第一の制御点に基づき、ターゲット区間内に含まれるビデオフレームの再生速度の全体的な変化を制御し、全体速度の変化の度合いは、第一の制御点の編集トラックにおける移動の長さなどによって決まる。
【0040】
ターゲット区間内のビデオフレームの再生時間長を直観的に指示するために、速度が変化した後の再生時間長に基づいて、ターゲット区間の編集トラックにおける表示長さを対応して伸縮調整してもよい。例えば、調整の直観性をさらに高めるために、調整中のターゲット区間を視覚的に強調表示してもよく、例えば、矩形枠を用いて現在のターゲット区間のオーディオビデオの編集トラックにおける領域を囲み、矩形枠などをハイライト表示する。
【0041】
説明すべきこととして、異なる応用シナリオでは、第一の制御点に対する移動操作に応答して、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を調整する形態は異なり、その例は以下のとおりである。
【0042】
いくつかの実施例では、ターゲット区間の終了位置を左に隣接するターゲット区間の第一の制御点とする場合、第一の制御点に対する右への移動操作に応答して、右へ引き伸ばすようにターゲット区間終了点の編集トラックにおける位置を制御し、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を減少させる。ターゲット区間開始点の編集トラックにおける位置は変わらない。
【0043】
つまり、本実施例では、各ターゲット区間に対応するビデオフレームは変わらず、第一の制御点を調整することでターゲット区間終了点の編集トラックにおける位置を変え、ターゲット区間終了点の編集トラックにおける位置を右へ引き伸ばすことは、ターゲット区間に対応するビデオフレームの再生時間長を延長することと同等であってもよい。それによって、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度を低減させることに相当し、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を減少させることで、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度を低減させる。
【0044】
例を挙げると、
図4Aに示すように、ターゲット区間Q3にとって、第一の制御点に対する右への移動操作に応答して、右へ引き伸ばすようにターゲット区間終了点の編集トラックにおける位置を制御し、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を減少させる。例えば、ターゲット区間終了点の編集トラックにおける位置が右へL1だけ引き伸ばされると、速度変化量が0.5Xだけ減少することによって、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度は、元々の1Xから0.5Xに低減した。
【0045】
又は、本実施例では、第一の制御点に対する左への移動操作に応答して、左へ短縮するようにターゲット区間終了点の編集トラックにおける位置を制御し、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を増加させ、ターゲット区間開始点の編集トラックにおける位置が変わらない。
【0046】
つまり、本実施例では、各ターゲット区間に対応するビデオフレームは変わらず、第一の制御点を調整することでターゲット区間終了点の編集トラックにおける位置を変え、ターゲット区間終了点の編集トラックにおける位置を左へ短縮することは、ターゲット区間に対応するビデオフレームの再生時間長を短縮することと同等であってもよい。それによって、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度を高めることに相当し、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を増加させることで、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度を高める。
【0047】
例を挙げると、
図4Bに示すように、ターゲット区間Q3にとって、第一の制御点に対する左への移動操作に応答して、左へ短縮するようにターゲット区間終了点の編集トラックにおける位置を制御し、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を増加させる。例えば、ターゲット区間終了点の編集トラックにおける位置が左へL2だけ短縮されると、速度変化量が0.25Xだけ増加することによって、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度は、元々の1Xから1.25Xに高めた。
【0048】
いくつかの実施例では、ターゲット区間の開始位置を右に隣接するターゲット区間の第一の制御点とする場合、第一の制御点に対する右への移動操作に応答して、右へ短縮するようにターゲット区間開始点の編集トラックにおける位置を制御し、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を増加させ、ターゲット区間終了点の編集トラックにおける位置が変わらない。
【0049】
つまり、本実施例では、各ターゲット区間に対応するビデオフレームは変わらず、第一の制御点を調整することでターゲット区間開始点の編集トラックにおける位置を変え、ターゲット区間開始点の編集トラックにおける位置を右へ短縮することは、ターゲット区間に対応するビデオフレームの再生時間長を短縮することと同等であってもよい。それによって、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度を高めることに相当し、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を増加させることで、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度を高める。
【0050】
例を挙げると、
図5Aに示すように、ターゲット区間Q4にとって、第一の制御点に対する右への移動操作に応答して、右へ短縮するようにターゲット区間開始点の編集トラックにおける位置を制御し、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を増加させる。例えば、ターゲット区間開始点の編集トラックにおける位置が右へL3だけ短縮されると、速度変化量が0.25Xだけ増加することによって、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度は、元々の1Xから1.25Xに高めた。
【0051】
又は、本実施例では、第一の制御点に対する左への移動操作に応答して、左へ引き伸ばすようにターゲット区間開始点の編集トラックにおける位置を制御し、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を減少させ、ターゲット区間終了点の前記編集トラックにおける位置が変わらない。
【0052】
つまり、本実施例では、各ターゲット区間に対応するビデオフレームは変わらず、第一の制御点を調整することでターゲット区間開始点の編集トラックにおける位置を変え、ターゲット区間開始点の編集トラックにおける位置を左へ引き伸ばすことは、ターゲット区間に対応するビデオフレームの再生時間長を長くすることと同等であってもよい。それによって、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度を低減させることに相当し、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を減少させることで、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度を低減させる。
【0053】
例を挙げると、
図5Bに示すように、ターゲット区間Q4にとって、第一の制御点に対する左への移動操作に応答して、左へ引き伸ばすようにターゲット区間開始点の編集トラックにおける位置を制御し、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を減少させる。例えば、ターゲット区間開始点の編集トラックにおける位置が左へL4だけ引き伸ばされると、速度変化量が0.25Xだけ減少することによって、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度は、元々の1Xから0.75Xに低減した。
【0054】
ステップ103:ターゲット区間上の第二の制御点に対する移動操作に応答して、第二の制御点のターゲット区間における位置に基づいて速度曲線の傾きを調整し、傾き調整後の速度曲線に応じて変速するようにターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御する。
【0055】
上記第一の制御点が、ターゲット区間におけるビデオフレーム全体の再生速度を制御するためのものに過ぎないため、例えば
図6Aに示すように、ターゲット区間内に10フレームのビデオフレームが含まれ、且つ10フレームのビデオフレームの再生速度がいずれも同じであり、等速変化する場合、第一の制御点に基づき、実現可能な効果は、10フレームのビデオフレームの再生速度を、全体的に高めるか又は全体的に下げるかするように制御することである。各フレームのビデオフレームの再生速度は同じである(図面ではビデオフレームの表示幅によりビデオフレームの再生速度を表す)。
【0056】
いくつかの実施例では、ユーザがビデオフレームに対する変速調整を求める場合、上記の、第一の制御点のみに基づき再生速度調整を行う方式は、高くない精細化の度合いを示す。例えば、
図6Bに示すように、ターゲット区間内に10フレームのビデオフレームが含まれる場合、ユーザは、これら10フレームのビデオフレームの再生速度が次第に低減するか又は次第に高めることを望む(図面ではビデオフレームの表示幅によりビデオフレームの再生速度を表す)。
【0057】
本開示のいくつかの実施例では、上記の、ビデオフレームに対する変速調整の要求を満たすために、ターゲット区間に対する第二の制御点がさらに設置されている。この第二の制御点は、可視化されて表示され、文字識別子、アルファベット識別子、パターン識別子、色識別子などのうちの一つ又は複数を含むが、それらに限らない。
【0058】
本実施例では、第二の制御点のターゲット区間における位置に基づいて速度曲線の傾きを調整し、傾き調整後の速度曲線に応じて変速するようにターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御する。
【0059】
本実施例では、
図7に示すように、速度曲線の縦軸は、再生速度に対応し、横軸は、ターゲット区間のビデオフレームに対応する。それによって、速度曲線の傾きは、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度を決定することができ、ビデオフレームまで精細化して再生速度の変速調整を実現することができる。例えば、
図7を参照すると、速度曲線が急峻であるほど、対応する再生速度の変化率が大きくなり、逆に、速度曲線が緩やかであるほど、対応する再生速度の変化率が低くなる。
【0060】
異なる応用シナリオでは、第二の制御点のターゲット区間における位置に基づいて速度曲線の傾きを調整する方式は異なり、異なる調整方式は、後続の実施例を参照し、ここでこれ以上説明しない。
【0061】
ここで強調すべきこととして、第一の制御点が主に、対応するターゲット区間内のビデオフレームの再生速度に対して全体的な制御を行うために用いられる。そのため、上記
図6Aに示すように、ターゲット区間内のビデオフレームが等速再生される場合、調整した速度変化量に応じて速くなったり遅くなったりして等速再生するようにターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御する。
【0062】
しかし、ターゲット区間内のビデオフレームが第二の制御点による制御で変速変化が実現された場合、第一の制御点に基づき実現される効果も、変速に基づく全体的な変化である。即ちターゲット区間内のビデオフレームが速度曲線に基づいて非等速再生される場合、調整した速度変化量に応じて速くなったり遅くなったりして非等速再生するようにターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御する。
【0063】
例えば、
図6Cに示すように、ターゲット区間内に10フレームのビデオフレームが含まれる場合、これら10フレームのビデオフレームの、速度曲線に基づいて決定される再生速度は、次第に低減する。第一の制御点の移動操作に基づいて決定される対応する速度変化量が、速度が0.5Xだけ低減することである場合、これら10フレームのビデオフレームの再生速度が次第に低減することを維持する上で、この0.5Xに基づいて全体的な再生速度を低減させる。
【0064】
以上をまとめると、本開示の実施例によるマルチメディアクリップの速度調整方法は、オーディオビデオの編集トラックにおいてマルチメディア素材クリップを複数の区間に分割する。例えば、複数の区間がターゲット区間を含み、且つマルチメディア素材クリップにおいてターゲット区間に対応する第一の制御点と第二の制御点とが設けられている。第一の制御点に対する移動操作に応答して、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を調整し、調整した速度変化量に応じて変速するようにターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御し、速度が変化した後の再生時間長に基づいて、ターゲット区間の編集トラックにおける表示長さを対応して伸縮調整し、ターゲット区間上の第二の制御点に対する移動操作に応答して、第二の制御点のターゲット区間における位置に基づいて速度曲線の傾きを調整し、傾き調整後の速度曲線に応じて変速するようにターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御する。これによって、マルチメディア素材を複数の区間に区分することで、複数の区間の間のビデオフレームの再生速度が独立して調整され、互いに関連しておらず、且つ各区間内のビデオフレームに対して、第一の制御点に基づき、再生速度の全体的な調整を実現することができる。第二の制御点に基づき、再生速度に対する変速調整を実現し、同一の区間内の異なるビデオフレームの再生速度を異ならせることもできる。それによって、ビデオフレームの再生速度の精細な調整を実現し、且つビデオフレームの再生速度調整の精度と効率を高めた。
【0065】
以上の図面に表されるように、速度調節の直観性を確保し、速度調節の状況を高めるために、機能パネル領域にマルチメディア素材クリップに対応する概略図を関連付けて表示してもよい。例えば、この概略図は、ターゲット区間に対応する概略区間と、第一の制御点に対応する速度制御識別子とを含み、且つ概略区間の対応する領域に、第一の制御点に基づいてターゲット区間に対して調整を行った速度を表示する。これによって、概略図とオーディオビデオの編集トラックを連動して表示することに基づき、現在の第一の制御点の速度調整状況を直観的に提示することができる。
【0066】
例を挙げると、
図8Aを参照し、機能パネル領域にマルチメディア素材クリップに対応する概略図を関連付けて表示する。概略図は、第一の制御点に対応する速度制御識別子と、ターゲット区間Qsに対応する概略区間Qs’とを含む。第一の制御点a2sを隣接する概略区間の速度制御識別子とし、且つ概略区間Qs’の対応する領域に、第一の制御点に基づいてターゲット区間に対して調整を行った速度を表示し、図面では調整後の速度は、0.5Xである。
【0067】
本開示のいくつかの実施例は、同様に概略図に、第二の制御点に基づいて調整を行った速度を連動して表示し、即ち、第二の制御点のターゲット区間における位置に基づいて、速度曲線の傾きを調整し、概略区間に、傾き調整後の速度曲線及び速度曲線の速度区間値を関連付けて表示する。
【0068】
例を挙げると、
図8Bに示すように、第二の制御点のターゲット区間Qsでの位置が、中心位置からターゲット区間の終了位置まで移動すると、第二の制御点のターゲット区間における位置に基づいて速度曲線の傾きを調整することで得られる速度曲線S1及び速度区間値は、図面に示すとおりである。ユーザは、変速調節結果を直観的に見ることができる。
【0069】
本開示のいくつかの実施例では、編集下書きの保存操作に応答して、隣接する概略区間の速度制御識別子に対応する速度を比較する。左側区間終了位置の速度制御識別子に対応する速度と右側区間開始位置の速度制御識別子に対応する速度とが同じである場合、
図9Aに示すように、二つの速度制御識別子を、移動機器に表示されるための一つの速度制御点として統合して記憶し、左側区間終了位置の速度制御識別子に対応する速度と右側区間開始位置の速度制御識別子に対応する速度とが異なる場合、
図9Bに示すように、二つの速度制御識別子を、移動機器に表示されるための二つの速度制御点としてそれぞれ記憶してもよい。
【0070】
いくつかの実施例では、ユーザによる調整の利便性をさらに図るために、概略図を下書きとして保存した後に、他の機器に同期して表示してもよい。例えば、PC端で調整された概略図を携帯電話機器に同期して表示する。
【0071】
本開示のいくつかの実施例では、携帯電話などの移動端末における関連する概略図に同期する場合、ユーザは、移動端末において概略図に対して操作を行うことができ、第一の制御点が分割点の一部の領域により識別される場合、本実施例では、二つの領域を含む分割点について、移動端末において他のパターンにより表示されてもよい。即ち移動端末の表示ルールに適応するように、移動端末において変換表示を行う。
【0072】
例えば、
図10Aに示すように、移動端末において、分割点の異なる領域を丸点の形態で表示する。ユーザがそのうちの一つの丸点をドラッグすることが検出される場合、この点のx軸座標を変更してもよく、二つの点の間にm個の画素の間隔が置かれており、PC端に同期した場合、対応する二つの丸点は、分割点の異なる領域として表示される。しかし、pc端において分割点の異なる領域の間隔が1フレームであるため、区間に含まれる最低ビデオフレーム数も限られている。例えば、3フレームよりも小さくてはいけない場合、移動端においてドラッグされる丸点に対応するx軸とPC端の表示ルールとが矛盾すると、やり取りした後にこの丸点を破棄し、PC端においてこの丸点に対応する分割点領域を表示しなくてもよい。
【0073】
いくつかの実施例では、移動端末側で調整された概略図をPC端に同期させて戻す場合、x軸のピッチ=1フレームである時、
図10Bに示すように、移動端の二つの点は、一つの完全な分割点として統合されて表示され、余分な丸点は統合されない。例えば、abcの三つの点の間隔がいずれも1フレームであり、abが一つの完全な分割点として統合されて表示され、cが、一つの分割点の一部の領域として独立して表示され、x軸のピッチが1に等しくない場合、一つの丸点は、分割点の一部の領域として表示される。PC端に同期した後に、ビデオフレームが予め設定される最低ビデオフレーム数よりも小さい区間が生じる場合、
図10Cに示すように、ビデオフレームが予め設定される最低ビデオフレーム数よりも小さい区間における一番目の分割点領域をリザーブし、他の分割点領域を削除してもよい。
【0074】
以上をまとめると、本開示の実施例のマルチメディアクリップの速度調整方法は、機能パネル領域にマルチメディア素材クリップに対応する概略図を関連付けて表示する。概略図がターゲット区間に対応する概略区間を含む場合、概略図における概略区間に対応する領域に第一の制御点及び第二の制御点によるターゲット区間の速度調整結果を表示することで、速度調整の直観性を高め、速度調整のユーザ体験を高めた。
【0075】
上記実施例によれば、上記第二の制御点のトリガー操作は、ターゲット区間におけるビデオフレームの変速変化を制御するために用いられ、第二の制御点は、変速変化の速度曲線の傾きを決定しており、以下では、第二の制御点のターゲット区間における位置に基づいて速度曲線の傾きを如何に調整するかについて、例示的に説明する。
【0076】
本開示のいくつかの実施例では、ターゲット区間上の第二の制御点に対するトリガー操作に応答して、第二の制御点のターゲット区間における位置に基づいて速度曲線の傾きを調整することは、以下のステップを含む。
【0077】
ターゲット区間上の第二の制御点に対する追加操作に応答して、第二の制御点のターゲット区間における追加位置に基づいて速度曲線の傾きを調整する。本実施例では、第二の制御点の、ターゲット区間に設置される位置が異なると、対応する傾きは異なる。例えば、第二の制御点がターゲット区間の中間位置にあることに応答して、速度曲線の傾きをゼロに調整して、第一の制御点により調整された速度に合わせる等速直線を生成し、さらに等速直線に応じて再生するようにターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御する。
【0078】
例を挙げると、
図11に示すように、第二の制御点がターゲット区間内に表示される「丸点」である場合、丸点の、ターゲット区間に設置される位置は、速度曲線の傾きを決定しており、「丸点」がターゲット区間に対応するトラックの中間位置に設置される場合、対応する傾きは0であり、この場合、ターゲット区間内のビデオフレームは等速再生される。
【0079】
「丸点」が、ターゲット区間に対応するトラックの右位置に向かって移動する場合、対応する傾きは追従して変化し、例えば、速度曲線の平均傾きが次第に増大し、この場合、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度が傾きの変化に伴って変化することで、再生速度の調整が実現され、「丸点」が、ターゲット区間に対応するトラックの左位置に向かって移動する場合、対応する傾きは追従して変化し、例えば、速度曲線の平均傾きが次第に低減し、この場合、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度が傾きの変化に伴って変化することで、再生速度の調整が実現される。
【0080】
本実施例では、第二の制御点に対する移動操作に応答して、第二の制御点のターゲット区間上での移動位置に基づいて速度曲線の傾きを調整してもよく、ターゲット区間上の第二の制御点に対する追加操作に応答して、第二の制御点のターゲット区間における追加位置に基づいて速度曲線の傾きを調整した後に、第二の制御点のターゲット区間上での移動位置に基づいて速度曲線の傾きを調整することができ、例えば、第二の制御点のターゲット区間における追加位置に対応する傾きが0である場合、第二の制御点の右への移動操作又は左への操作に伴って、速度曲線の傾きを調整することができる。
【0081】
右又は左へ移動する場合、異なるシナリオにおける傾きの調整状況は異なる。
【0082】
いくつかの実施例では、ターゲット区間上の第二の制御点の移動の候補位置点を取得し、各候補位置点と傾きとの対応関係を構築し、異なる候補位置点間の傾きの変化は、候補位置点の位置変化と関連してもよく、関連しなくてもよく、ここで限定しない。
【0083】
本実施例では、第二の制御点に対する移動操作に応答して、第二の制御点の移動先のターゲット位置点を決定し、上記対応関係を照会してターゲット位置点に対応する傾きを決定して速度曲線の傾きを調整する。
【0084】
別のいくつかの実施例では、第二の制御点が中間位置とターゲット区間の終了位置との間で移動することに応答して、速度曲線の傾きを調整して上昇速度曲線を生成し、第二の制御点がターゲット区間の終了位置にある場合、速度曲線に対応する傾きの値が最も大きく、即ち第二の制御点がターゲット区間の終了位置にある場合、上昇速度曲線全体が急峻になり、この時、傾きの値が最も大きいことは、速度曲線の傾きの値の平均値が最も大きいと理解されてもよい。
【0085】
理解できるように、本実施例では、第二の制御点がターゲット区間の終了位置にある場合、ターゲット区間の開始位置から中心位置までの傾きの変化率が最も大きく、さらに上昇速度曲線に応じて再生するようにターゲット区間内のビデオフレームの再生速度を制御する。
【0086】
即ち理解できるように、本実施例では、第二の制御点がターゲット区間の終了位置に近づくほど、対応する上昇速度曲線の開始位置から中心位置までの傾きの増大値が大きくなり、第二の制御点の移動と傾きの増大とを関連付けることで、操作のインタラクティブ感を高めた。
【0087】
第二の制御点が中間位置とターゲット区間の終了位置との間で移動する場合、上昇の傾向にある曲線を生成し、且つターゲット区間の開始位置から中心位置までの傾きが次第に増大することを確保する上で、この上昇速度曲線は任意の形態であってもよく、例えば、
図12Aに示すように、この傾きが、中心位置点を対称中心とし、ターゲット区間の開始位置から中心位置までの傾きが次第に増大し、ターゲット区間の中心位置から終了位置までの傾きが次第に減少するなどであってもよく、本実施例では、引き続き
図12Aを参照すると、第二の制御点がターゲット区間の終了位置に近づく度合いに伴い、ターゲット区間の開始位置から中心位置までの傾きの変化率が次第に増大し、第二の制御点がターゲット区間の終了位置にある場合、ターゲット区間の開始位置から中心位置までの傾きの変化率が最も大きく、この時、速度曲線に対応する傾きの値は最も大きく、速度曲線全体は最も急峻である。
【0088】
さらに例えば、
図12Bに示すように、この傾きは、傾きが正の正弦波曲線であってもよく、ターゲット区間の開始位置から終了位置まで、速度曲線の傾きが次第に低減し、引き続き
図12Bを参照すると、第二の制御点がターゲット区間の終了位置に近づく度合いに伴い、ターゲット区間の開始位置から中心位置までの傾きの変化率が次第に増大し、第二の制御点がターゲット区間の終了位置にある場合、速度曲線の傾きの値が最も大きい。
【0089】
本開示のいくつかの実施例では、第二の制御点が中間位置とターゲット区間の開始位置との間で移動することに応答して、速度曲線の傾きを調整して降下速度曲線を生成し、第二の制御点がターゲット区間の開始位置にある場合、速度曲線に対応する傾きの値が最も小さく、さらに降下速度曲線に応じて再生するようにターゲット区間内のビデオフレームの再生速度を制御する。本実施例では、降下速度曲線の傾きが負の値であるため、速度曲線に対応する傾きの値が最も小さい場合、速度曲線が急峻になり、この時、傾きの値が最も小さいことは、速度曲線に含まれる各点の傾きの値の平均値が最も小さいなどと理解されてもよい。
【0090】
即ち理解できるように、本実施例では、第二の制御点がターゲット区間の開始位置に近づくほど、対応する降下速度曲線の開始位置から中心位置までの傾きの絶対値の増大値が大きくなり、第二の制御点の移動と傾きの増大とを関連付けることで、操作のインタラクティブ感を高めた。
【0091】
第二の制御点が中間位置からターゲット区間の開始位置へ移動する場合、降下の傾向にある曲線を生成し、且つターゲット区間の開始位置から中心位置までの傾きの絶対値が次第に増大することを確保する上で、この降下速度曲線は任意の形態であってもよく、例えば、
図13Aに示すように、この傾きが、中心位置点を対称中心とし、ターゲット区間の開始位置から中心位置までの傾きの絶対値が次第に増大し、ターゲット区間の中心位置から終了位置までの傾きの絶対値が次第に減少するなどであってもよく、本実施例では、引き続き
図13Aを参照すると、第二の制御点がターゲット区間の開始位置に近づく度合いに伴い、ターゲット区間の開始位置から中心位置までの傾きの絶対値の変化率が次第に増大し、第二の制御点がターゲット区間の開始位置にある場合、負の値である速度曲線の傾きの値が最も小さく、速度曲線が最も急峻である。
【0092】
さらに例えば、
図13Bに示すように、この傾きは、傾きが負の正弦波曲線であってもよく、ターゲット区間の開始位置から終了位置まで、速度曲線の傾きの絶対値が次第に増大し、引き続き
図13Bを参照すると、第二の制御点がターゲット区間の開始位置に近づく度合いに伴い、ターゲット区間の開始位置から中心位置までの傾きの変化率が次第に増大し、第二の制御点がターゲット区間の開始位置にある場合、負の値である速度曲線の傾きの値が最も小さく、速度曲線が最も急峻である。
【0093】
上記速度調整範囲が大きすぎてビデオフレームの再生効果が悪くなり、例えば、速度変化が速すぎるか又は遅すぎることなどを招く可能性があることを回避するために、本開示の一つの実施例では、速度曲線の速度区間値をさらに限定し、速度区間値に基づいて速度調整範囲を限定する。
【0094】
本実施例では、第一の制御点により調整された速度、及び予め設定される、調整後の速度曲線の傾きに対応する倍速範囲に基づいて、調整後の速度曲線の速度区間値を決定し、速度区間値を第二の制御点のターゲット区間における位置の予め設定される領域内に表示し、表示方式は、タグ表示、フローティング表示などの任意の形態であってもよく、現在の第二の制御点に対応する調整速度範囲を指示するために用いられる。
【0095】
区間速度が等速である場合、ターゲット区間位置の予め設定される領域内に「変速n.nX」を提示し、区間速度が変速である場合、ターゲット区間位置の予め設定される領域内に「変速a.aX~b.bX」を提示し、a.aは、開始位置の速度であり、b.bは、終了位置の速度である。
【0096】
いくつかの実施例では、第一の制御点により調整された速度が速度曲線の傾きに対応する倍速範囲における境界値に近づく度合いに基づいて、調整後の速度曲線の速度区間値を決定してもよく、例えば、第一の制御点により調整された速度を中心位置とし、近づいた境界値を速度区間の一つの境界とする。
【0097】
例を挙げると、
図14に示すように、第一の制御点により調整された速度が0.5Xであり、予め設定される倍速範囲が0.1X-10Xである場合、1Xと0.5Xとの第一の倍数、及び10Xと0.5Xとの第二の倍数をそれぞれ計算し、第一の倍数と第二の倍数とに基づいて、比較的に小さい倍数を決定し、即ち第一の倍数に対応する境界値が0.1Xであるため、0.1Xを境界値とし、0.5Xを中心値とし、速度曲線の速度区間値を0.1X-1Xとして決定する。
【0098】
別のいくつかの実施例では、第一の制御点により調整された速度を取得した後に、この速度と予め設定される調整値との和を求めた値、及び第一の制御点とこの予め設定される調整値との差を求めた値を計算し、和を求たる値と差を求たる値とをそれぞれ速度区間値の最大区間境界値と最小区間境界値として、調整後の速度曲線の速度区間値を決定する。
【0099】
この差を求めた値が、予め設定される、調整後の速度曲線の傾きに対応する倍速範囲の最小値よりも小さい場合、倍速範囲の最小値を速度区間値の最小区間境界値とし、同様に、和を求めた値の和が、予め設定される、調整後の速度曲線の傾きに対応する倍速範囲の最大値よりも大きい場合、倍速範囲の最大値を速度区間値の最大区間境界値とする。
【0100】
上記の、第二の制御点に対するターゲット区間内のドラッグ操作に基づき、傾き調整を行う場合、調整の直観性を高めるために、さらにビデオフレームに基づき、対応する調整効果をリアルタイムに表示する。
【0101】
本実施例では、第二の制御点に対するターゲット区間内のドラッグ操作に応答して、ターゲット区間内に速度調整されるビデオフレームに対して変速調整状態の表示を行い、傾き調整後の速度曲線に基づいて、ターゲット区間内の速度が遅くなるビデオフレームを広くして表示し、且つターゲット区間内の速度が速くなるビデオフレームを狭くして表示し、ビデオフレームの広狭により対応するビデオフレームの速度調整状況を表す。実際の実行中、調整が完了した後に、間引き表示の方式を採用して対応するビデオフレームを正常に表示してもよく、ここで制限しない。
【0102】
例を挙げると、
図15に示すように、第二の制御点がターゲット区間の中間位置にある場合、ビデオフレームの再生速度は、等速の0.5Xであり、各フレームのビデオフレームの幅は同じであり、ユーザが第二の制御点をターゲット区間の終了位置にドラッグする場合、傾き調整後の速度曲線に基づいて、ターゲット区間内の速度が遅くなるビデオフレームを広くして表示し、且つターゲット区間内の速度が速くなるビデオフレームを狭くして表示する。
【0103】
また、いくつかの実施例では、ビデオ再生の流暢さを高めるために、異なる区間内の接するところの速度が近づく場合、速度を揃えることができる。
【0104】
本開示のいくつかの実施例では、第二の吸付制御オン操作に応答して、第二の制御点のターゲット区間における位置に基づいて、傾き調整後の速度曲線を取得し、傾き調整後の速度曲線に基づいて、ターゲット区間の終了位置の再生速度を決定し、ターゲット区間の終了位置の再生速度と隣接区間の開始位置の再生速度との差分値が実験のデータに応じて定められた、予め設定される閾値よりも小さい場合、ターゲット区間の終了位置と隣接区間の開始位置の速度とを調整して揃え、第二の吸付制御スイッチが可視化されたコントロールなどであってもよく、これによって、再生速度に対するユーザのパーソナライズされたニーズを満たす上で、ビデオ再生の流暢さを確保した。
【0105】
例を挙げると、
図16に示すように、ターゲット区間Qiの終了位置o2の再生速度と隣接区間Q(i+1)の開始位置w1の再生速度との差分値が予め設定される閾値よりも小さい場合、ターゲット区間の終了位置と隣接区間の開始位置の速度を調整して揃える。
【0106】
以上をまとめると、本開示の実施例のマルチメディアクリップの速度調整方法は、応用シナリオによって、第二の制御点の移動操作に基づいて速度曲線の傾きを柔軟に決定することで、ターゲット区間内のビデオフレームの再生速度の変速調節ニーズを満たし、調節の柔軟性を高める。
【0107】
上記実施例を実現するために、本開示は、マルチメディアクリップの速度調整装置をさらに提供する。
【0108】
図17は、本開示の実施例によるマルチメディアクリップの速度調整装置の構造概略図であり、この装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアにより実現されてもよく、一般的には電子機器に集積されてオーディオビデオ情報の速度調整を行うことができる。
図17に示すように、この装置は、区分モジュール1710と、第一の変速制御モジュール1720と、第二の変速制御モジュール1730とを含む。
【0109】
区分モジュール1710は、オーディオビデオの編集トラックにおいてマルチメディア素材クリップを複数の区間に分割するために用いられ、複数の区間がターゲット区間を含み、且つマルチメディア素材クリップにおいてターゲット区間に対応する第一の制御点と第二の制御点とが設けられている。
【0110】
第一の変速制御モジュール1720は、第一の制御点に対する移動操作に応答して、前記第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を調整し、調整した速度変化量に応じて変速するようにターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御し、速度が変化した後の再生時間長に基づいて、ターゲット区間の編集トラックにおける表示長さを対応して伸縮調整するために用いられる。
【0111】
第二の変速制御モジュール1730は、第二の制御点に対する移動操作に応答して、第二の制御点のターゲット区間における位置に基づいて速度曲線の傾きを調整し、傾き調整後の速度曲線に応じて変速するようにターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御するために用いられる。
【0112】
本開示の実施例によるマルチメディアクリップの速度調整装置は、本開示の任意の実施例によるマルチメディアクリップの速度調整方法を実行することができ、方法の実行に該当する機能モジュールと有益な効果を有する。
【0113】
上記実施例を実現するために、本開示は、コンピュータプログラム製品をさらに提供し、前記コンピュータプログラム製品は、プロセッサにより実行される時、上記実施例におけるマルチメディアクリップの速度調整方法を実現するコンピュータプログラム/命令を含む。
【0114】
図18は、本開示の実施例による電子機器の構造概略図である。
【0115】
以下、
図18を参照すると、それは、本開示の実施例における電子機器1800を実現するのに適する構造概略図を示す。本開示の実施例における電子機器1800は、携帯電話、ノートパソコン、デジタル放送受信機、PDA(パーソナルデジタルアシスタント)、PAD(タブレットパソコン)、PMP(携帯型マルチメディアプレーヤ)、車載端末(例えば、車載ナビゲーション端末)などのような携帯端末及びデジタルTV、デスクトップコンピュータなどのような固定端末を含んでもよいが、それらに限らない。
図18に示す電子機器は、ただ一つの例だけであり、本開示の実施例の機能と使用範囲に何ら制限を及ぼすものではない。
【0116】
図18に示すように、電子機器1800は、プロセッサ(例えば、中央処理装置、グラフィックスプロセッサなど)1801を含んでもよく、それは、リードオンリーメモリ(ROM)1802に記憶されているプログラム又はメモリ1808からランダムアクセスメモリ(RAM)1803にロードされるプログラムに基づいて、様々な適切な動作と処理を実行することができる。RAM 1803には、電子機器1800の操作に必要な様々なプログラムとデータがさらに記憶されている。プロセッサ1801、ROM 1802及びRAM 1803は、バス1804を介して互いに接続される。入力/出力(I/O)インターフェース1805もバス1804に接続される。
【0117】
一般的には、例えば、タッチスクリーン、タッチパネル、キーボード、マウス、カメラ、マイクロホン、加速度計、ジャイロなどを含む入力装置1806、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、スピーカー、バイブレータなどを含む出力装置1807、例えば、磁気テープ、ハードディスクなどを含むメモリ1808、及び通信装置1809という装置は、I/Oインターフェース1805に接続されてもよい。通信装置1809は、電子機器1800と他の機器とが無線又は有線通信を行ってデータ交換できるようにすることができる。
図18に様々な装置を有する電子機器1800を示しているが、理解すべきこととして、全ての示されている装置を実施又は具備することを要求しない。より多く又は少ない装置を代替的に実施又は具備してもよい。
【0118】
例えば、本開示の実施例によれば、以上のフローチャートを参照して記述されるプロセスは、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現してもよい。例えば、本開示の実施例は、非一時的コンピュータ可読媒体に乗せられるコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を含み、このコンピュータプログラムは、フローチャートに示す方法を実行するためのプログラムコードを含む。このような実施例では、このコンピュータプログラムは、通信装置1809によってネットワークからダウンロードされてインストールされてもよく、又は、メモリ1808からインストールされてもよく、又は、ROM 1802からインストールされてもよい。このコンピュータプログラムがプロセッサ1801によって実行される時、本開示の実施例のマルチメディアクリップの速度調整方法において限定される上記機能を実行する。
【0119】
説明すべきこととして、本開示の上記のコンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体又は上記両者の任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、電気、磁気、光、電磁、赤外線、又は半導体のシステム、装置又はデバイス、又は任意の以上の組み合わせであってもよいが、それらに限らない。コンピュータ可読記憶媒体の例は、一つ又は複数の導線を有する電気的接続、携帯型コンピュータ磁気ディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバー、携帯型コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は上記の任意の適切な組み合わせを含んでもよいが、それらに限らない。本開示では、コンピュータ可読記憶媒体は、プログラムを包含又は記憶する任意の有形の媒体であってもよく、このプログラムは、命令実行システム、装置又はデバイスによって使用されるか又はそれと組み合わせられて使用されてもよい。本開示では、コンピュータ可読信号媒体は、ベースバンドで又は搬送波の一部として伝搬されるデータ信号を含んでもよく、それにコンピュータ可読プログラムコードが乗せられる。このような伝搬されるデータ信号は、様々な形式を採用してもよく、電磁信号、光信号又は上記の任意の適切な組み合わせを含むが、それらに限らない。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であってもよく、このコンピュータ可読信号媒体は、命令実行システム、装置又はデバイスによって使用されるか又はそれと組み合わせて使用されるためのプログラムを送信、伝搬又は伝送することができる。コンピュータ可読媒体に含まれるプログラムコードは、任意の適切な媒体によって伝送されてもよく、電線、光ケーブル、RF(無線周波数)など、又は上記の任意の適切な組み合わせを含むが、それらに限らない。
【0120】
いくつかの実施の形態では、クライアント、サーバは、HTTP(HyperText Transfer Protocol、ハイパーテキスト転送プロトコル)のような任意の従来の既知の又は将来に開発されるネットワークプロトコルを利用して通信を行ってもよく、そして任意の形式又は媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)と相互接続してもよい。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、インターネット(例えば、インターネットワーク)及びエンドツーエンドネットワーク(例えば、ad hocエンドツーエンドネットワーク)、及び任意の従来の既知の又は将来に開発されるネットワークを含む。
【0121】
上記コンピュータ可読媒体は、上記電子機器に含まれるものであってもよく、単独で存在し、この電子機器に組み込まれていないものであってもよい。
【0122】
上記コンピュータ可読媒体に、この電子機器によって実行される時、この電子機器に上記実施例における方法を実行させる一つ又は複数のプログラムが乗せられる。
【0123】
オーディオビデオの編集トラックにおいてマルチメディア素材クリップを複数の区間に分割し、複数の区間がターゲット区間を含み、且つマルチメディア素材クリップにおいてターゲット区間に対応する第一の制御点と第二の制御点とが設置されており、第一の制御点に対する移動操作に応答して、第一の制御点の編集トラックにおける位置に基づいて速度変化量を調整し、調整した速度変化量に応じて変速するようにターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御し、速度が変化した後の再生時間長に基づいて、ターゲット区間の編集トラックにおける表示長さを対応して伸縮調整し、ターゲット区間上の第二の制御点に対する移動操作に応答して、第二の制御点のターゲット区間における位置に基づいて速度曲線の傾きを調整し、傾き調整後の速度曲線に応じて変速するようにターゲット区間内のビデオフレームの速度を制御する。これによって、マルチメディア素材を複数の区間に区分することで、複数の区間の間のビデオフレームの再生速度が独立して調整され、互いに関連しておらず、且つ各区間内のビデオフレームに対して、第一の制御点に基づき、再生速度の全体的な調整を実現することができ、第二の制御点に基づき、再生速度の変速調整を実現し、同一の区間内の異なるビデオフレームの再生速度を異ならせることもでき、それによって、ビデオフレームの再生速度の精細な調整を実現し、且つビデオフレームの再生速度調整の精度と効率を高める。電子機器は、一つ又は複数のプログラミング言語又はその組み合わせで本開示の操作を実行するためのコンピュータプログラムコードを作成ことができ、上記プログラミング言語は、例えばJava(登録商標)、Smalltalk、C++のようなオブジェクト指向プログラミング言語を含むが、それらに限らず、例えば「C」言語又は類似するプログラミング言語のような一般的なプロシージャ式プログラミング言語をさらに含む。プログラムコードは、ユーザコンピュータ上で完全に実行されてもよく、ユーザコンピュータ上で部分的に実行されてもよく、一つの特立したソフトウェアパッケージとして実行されてもよく、一部がユーザコンピュータ上で実行されて一部がリモートコンピュータ上で実行されてもよく、又はリモートコンピュータ又はサーバ上で完全に実行されてもよい。リモートコンピュータに関わる場合には、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意の種類のネットワークによってユーザコンピュータに接続されてもよく、又は、外部コンピュータ(例えばインターネットサービスプロバイダーを利用してインターネットによって接続される)に接続されてもよい。
【0124】
本開示の実施例は、プロセッサにより実行される時、前記プロセッサに本開示の実施例によるマルチメディアクリップの速度調整方法を実行させる命令を含むコンピュータプログラムをさらに提供する。
【0125】
図面におけるフローチャートとブロック図は、本開示の様々な実施例のシステム、方法とコンピュータプログラム製品の実現可能なシステムアーキテクチャ、機能と操作を示す。この点では、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、一つのモジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部を代表することができ、このモジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部は、規定される論理機能を実現するための一つ又は複数の実行可能な命令を含む。さらに注意すべきこととして、いくつかの代替的な実現では、ブロックにマーキングされた機能は、図面に記載された順序とは異なる順序で発生してもよい。例えば、二つの連続して示されるブロックは実際に実質に並行に実行してもよく、それらは、逆の順序に応じて実行されてもよく、これは、関わる機能によって決まる。さらに注意すべきこととして、ブロック図及び/又はフローチャートにおける各ブロック、及びブロック図及び/又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、規定される機能又は操作を実行する専用のハードウェアに基づくシステムによって実現されてもよく、又は、専用ハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせによって実現されてもよい。
【0126】
本開示の実施例の記述に関わるユニットは、ソフトウェアの方式によって実現されてもよく、ハードウェアの方式によって実現されてもよい。ユニットの名称は、ある場合にはこのユニット自体に対する限定を構成しない。
【0127】
本明細書では、以上に記述される機能は、少なくとも部分的に一つ又は複数のハードウェア論理部材によって実行されてもよい。例えば、非制限的には、使用可能な例示的なタイプのハードウェア論理部材は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、専用集積回路(ASIC)、専用標準製品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、複合プログラマブル論理機器(CPLD)などを含む。
【0128】
本開示の文脈では、機器可読媒体は、有形の媒体であってもよく、それは、命令実行システム、装置又は機器が使用するのに供するか又は命令実行システム、装置又は機器と組み合わせられて使用されるプログラムを含むか又は記憶してもよい。機器可読媒体は、機器可読信号媒体又は機器可読記憶媒体であってもよい。機器可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、又は半導体のシステム、装置又は機器、又は上記内容の任意の適切な組み合わせを含んでもよいが、それらに限らない。機器可読記憶媒体の例は、一つ又は複数の線に基づく電気的接続、携帯型コンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバー、携帯型コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、光学記憶機器、磁気記憶機器、又は上記内容の任意の適切な組み合わせを含む。
【0129】
以上の記述は、本開示の好適な実施例及び運用される技術原理に対する説明に過ぎない。当業者であれば理解できるように、本開示に関わる開示の範囲は、上述の技術的特徴の特定の組み合わせによる技術案に限定されるものではなく、それとともに上記開示の構想を逸脱することなく、上記技術的特徴又はその同等の特徴を任意に組み合わせることで形成される他の技術案をカバーすべきである。例えば、上記特徴と本開示に開示される(それらに限らない)類似する機能を有する技術的特徴とが互いに置き換えることで形成される技術案を含む。
【0130】
なお、特定の順序を採用して各操作を記述したが、これは、これらの操作が、示された特定の順序又は先後順序で実行されることを要求するものと理解すべきではない。一定の環境では、マルチタスクと並行処理が有利である可能性がある。同様に、上記の議論には複数の具体的な実現の詳細が含まれているが、これらは本開示の範囲を制限するものと解釈すべきではない。単独した実施例の文脈で記述されたいくつかの特徴は、単一の実施例で組み合わせて実現されてもよい。逆に、単一の実施例の文脈で記述された様々な特徴は、単独で、又は任意の適切なサブコンビネーションで、複数の実施例に実現されてもよい。
【0131】
本主題は構造上の特徴及び/又は方法上の論理的動作に特有の言語で説明されているが、理解すべきこととして、添付の特許請求の範囲により限定される主題は、以上に記述された特定の特徴又は動作に必ずしも限定されるとは限らない。逆に、以上に記述された特定の特徴と動作とは、特許請求の範囲を実現する例示的な形態に過ぎない。