(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-27
(45)【発行日】2024-10-07
(54)【発明の名称】デジタル帳票入力反映システム、デジタル帳票入力反映方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/08 20120101AFI20240930BHJP
【FI】
G06Q50/08
(21)【出願番号】P 2024515143
(86)(22)【出願日】2023-12-21
(86)【国際出願番号】 JP2023045914
【審査請求日】2024-03-07
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514311678
【氏名又は名称】スパイダープラス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004440
【氏名又は名称】弁理士法人ソシデア知的財産事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100177220
【氏名又は名称】小木 智彦
(72)【発明者】
【氏名】藤田 智之
【審査官】深津 始
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-051723(JP,A)
【文献】特開2020-009222(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -G06Q 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映するデジタル帳票入力反映システムであって、
前記テンプレートを作成する作成部と、
作成した前記テンプレートに対して、項目設定を登録する第1登録部と、
対象ファイルに対して、フォーマット設定を登録する第2登録部と、
前記項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付けるテンプレート指定受付部と、
前記フォーマット設定を登録した前記対象ファイルを取得する取得部と、
新規ファイルを作成する際に、作成した前記テンプレートの中から、所望するテンプレートを選択する選択部と、
選択した前記テンプレートを用いた帳票イメージにレイヤデータを重ねて配置
して、前記レイヤデータを重ねて配置した帳票イメージを出力する帳票イメージ出力部と、
出力した前記帳票イメージに対して、選択した前記テンプレートに登録された項目設定を反映した入力フォームを出力するフォーム出力部と、
出力した前記入力フォームに対して、入力を受け付けるフォーム入力受付部と、
受け付けた入力内容を、
入力を受け付けた入力フォームの項目に基づいて特定した位置に重ねて配置された前記レイヤデータに反映する反映部と、
を備えるデジタル帳票入力反映システム。
【請求項2】
作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映するデジタル帳票入力反映システムであって、
前記テンプレートを作成する作成部と、
作成した前記テンプレートに対して、項目設定を登録する第1登録部と、
対象ファイルに対して、フォーマット設定を登録する第2登録部と、
前記項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付けるテンプレート指定受付部と、
前記フォーマット設定を登録した前記対象ファイルを取得する取得部と、
新規ファイルを作成する際に、作成した前記テンプレートの中から、所望するテンプレートを選択する選択部と、
選択した前記テンプレートを用いた帳票イメージに、レイヤデータを重ねて配置
して、前記レイヤデータを重ねて配置した前記帳票イメージを出力する帳票イメージ出力部と、
出力した前記帳票イメージに対して、項目の指定を受け付ける項目指定受付部と、
受け付けた前記項目に対して、直接入力を受け付ける項目入力受付部と、
受け付けた入力内容を、
入力を受け付けた入力フォームの項目に基づいて特定した位置に重ねて配置された前記レイヤデータに反映する反映部と、
を備えるデジタル帳票入力反映システム。
【請求項3】
前記帳票イメージに、予め文字が入力されているか否かを判定する判定部と、
前記文字が入力されていると判定した場合、前記文字
および当該文字の位置を認識する認識部と、
を更に備え、
前記反映部は、
認識した前記文字を
、認識した当該文字の位置に基づいて前記レイヤデータに反映する、
請求項1又は2に記載のデジタル帳票入力反映システム。
【請求項4】
受け付けた入力内容を反映した前記帳票イメージを、アイコン化するイメージアイコン化部と、
前記作業現場の図面上に、アイコン化した前記帳票イメージを配置するイメージアイコン配置部と、
を更に備える請求項1又は2に記載のデジタル帳票入力反映システム。
【請求項5】
入力を受け付けた前記入力フォームを、アイコン化するフォームアイコン化部と、
前記作業現場の図面上に、アイコン化した前記入力フォームを配置するフォームアイコン配置部と、
を更に備える請求項1に記載のデジタル帳票入力反映システム。
【請求項6】
前記デジタル帳票が対応する前記作業現場の図面を前記帳票イメージに貼り付ける位置を示すタグを、前記帳票イメージに埋め込む埋込部と、
前記帳票イメージへの前記図面の貼付入力を受け付ける貼付入力受付部と、
受け付けた貼付入力に基づいて、前記タグに基づいた位置に、前記図面を貼り付ける図面貼付部と、
を更に備える請求項1又は2に記載のデジタル帳票入力反映システム。
【請求項7】
作成した前記テンプレートを複製する複製部、
を更に備え、
前記第1登録部は、複製した前記テンプレートに、前記項目設定を登録する、
請求項1又は2に記載のデジタル帳票入力反映システム。
【請求項8】
取得した前記対象ファイルに、指定を受け付けた前記テンプレートを紐付ける紐付部と、
を更に備える請求項1又は2に記載のデジタル帳票入力反映システム。
【請求項9】
作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映するコンピュータが実行するデジタル帳票入力反映方法であって、
前記テンプレートを作成するステップと、
作成した前記テンプレートに対して、項目設定を登録するステップと、
対象ファイルに対して、フォーマット設定を登録するステップと、
前記項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付けるステップと、
前記フォーマット設定を登録した前記対象ファイルを取得するステップと、
新規ファイルを作成する際に、作成した前記テンプレートの中から、所望するテンプレートを選択するステップと、
選択した前記テンプレートを用いた帳票イメージに、レイヤデータを重ねて配置
して、前記レイヤデータを重ねて配置した前記帳票イメージを出力するステップと、
出力した前記帳票イメージに対して、選択した前記テンプレートに登録された項目設定を反映した入力フォームを出力するステップと、
出力した前記入力フォームに対して、入力を受け付けるステップと、
受け付けた入力内容を、
入力を受け付けた入力フォームの項目に基づいて特定した位置に重ねて配置された前記レイヤデータに反映するステップと、
を備えるデジタル帳票入力反映方法。
【請求項10】
作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映するコンピュータが実行するデジタル帳票入力反映方法であって、
前記テンプレートを作成するステップと、
作成した前記テンプレートに対して、項目設定を登録するステップと、
対象ファイルに対して、フォーマット設定を登録するステップと、
前記項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付けるステップと、
前記フォーマット設定を登録した前記対象ファイルを取得するステップと、
新規ファイルを作成する際に、作成した前記テンプレートの中から、所望するテンプレートを選択するステップと、
選択した前記テンプレートを用いた帳票イメージに、レイヤデータを重ねて配置
して、前記レイヤデータを重ねて配置した前記帳票イメージを出力するステップと、
出力した前記帳票イメージに対して、項目の指定を受け付けるステップと、
受け付けた前記項目に対して、直接入力を受け付けるステップと、
受け付けた入力内容を、
入力を受け付けた入力フォームの項目に基づいて特定した位置に重ねて配置された前記レイヤデータに反映するステップと、
を備えるデジタル帳票入力反映方法。
【請求項11】
作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映するコンピュータに、
前記テンプレートを作成するステップ、
作成した前記テンプレートに対して、項目設定を登録するステップ、
対象ファイルに対して、フォーマット設定を登録するステップ、
前記項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付けるステップ、
前記フォーマット設定を登録した前記対象ファイルを取得するステップ、
新規ファイルを作成する際に、作成した前記テンプレートの中から、所望するテンプレートを選択するステップ、
選択した前記テンプレートを用いた帳票イメージに、レイヤデータを重ねて配置
して、前記レイヤデータを重ねて配置した前記帳票イメージを出力するステップ、
出力した前記帳票イメージに対して、選択した前記テンプレートに登録された項目設定を反映した入力フォームを出力するステップ、
出力した前記入力フォームに対して、入力を受け付けるステップ、
受け付けた入力内容を、
入力を受け付けた入力フォームの項目に基づいて特定した位置に重ねて配置された前記レイヤデータに反映するステップ、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【請求項12】
作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映するコンピュータに、
前記テンプレートを作成するステップ、
作成した前記テンプレートに対して、項目設定を登録するステップ、
対象ファイルに対して、フォーマット設定を登録するステップ、
前記項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付けるステップ、
前記フォーマット設定を登録した前記対象ファイルを取得するステップ、
新規ファイルを作成する際に、作成した前記テンプレートの中から、所望するテンプレートを選択するステップ、
選択した前記テンプレートを用いた帳票イメージに、レイヤデータを重ねて配置
して、前記レイヤデータを重ねて配置した前記帳票イメージを出力するステップ、
出力した前記帳票イメージに対して、項目の指定を受け付けるステップ、
受け付けた前記項目に対して、直接入力を受け付けるステップ、
受け付けた入力内容を、
入力を受け付けた入力フォームの項目に基づいて特定した位置に重ねて配置された前記レイヤデータに反映するステップ、
を実行させるためのコンピュータ読み取り可能なプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設現場やメンテナンス現場等の作業現場における帳票作成に有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、建設現場やメンテナンス現場等の作業現場における帳票に関する技術が注目されている。
例えば、特許文献1では、作業現場に関する情報を含む帳票の作成をより効率的に行う技術が提供されている。
また、他には、特許文献2では、建築現場に関する帳票を比較的容易に作成することができ、作業員の作業時間を低減可能な技術が提供されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2022-137963号公報
【文献】特開2021-163367号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
作業現場では、様々な帳票が活用されている。
しかしながら、作業現場で活用されている其々の帳票は、レイアウトも記録する内容も異なるため、デジタル化して入力結果を反映することが困難であった。
そのため、様々な帳票をデジタル化し、入力結果を反映する技術が求められている。
しかしながら、特許文献1及び2に記載の技術では、様々な帳票をデジタル化し、入力結果を反映することが出来なかった。
そこで、本発明者は、作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映する仕組みに着目した。
【0005】
本発明は、作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映することにより、作業現場で活用される様々な帳票を、簡単にデジタル化して入力結果を反映することが可能なデジタル帳票入力反映システム、デジタル帳票入力反映方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映するデジタル帳票入力反映システムであって、
前記テンプレートを作成する作成部と、
作成した前記テンプレートに対して、項目設定を登録する第1登録部と、
対象ファイルに対して、フォーマット設定を登録する第2登録部と、
前記項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付けるテンプレート指定受付部と、
前記フォーマット設定を登録した前記対象ファイルを取得する取得部と、
新規ファイルを作成する際に、作成した前記テンプレートの中から、所望するテンプレートを選択する選択部と、
選択した前記テンプレートを用いた帳票イメージに、レイヤデータを重ねて配置するレイヤデータ配置部と、
前記レイヤデータを重ねて配置した前記帳票イメージを出力する帳票イメージ出力部と、
出力した前記帳票イメージに対して、選択した前記テンプレートに登録された項目設定を反映した入力フォームを出力するフォーム出力部と、
出力した前記入力フォームに対して、入力を受け付けるフォーム入力受付部と、
受け付けた入力内容を、前記レイヤデータに反映する反映部と、
を備えるデジタル帳票入力反映システムを提供する。
【0007】
また、本発明は、作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映するデジタル帳票入力反映システムであって、
前記テンプレートを作成する作成部と、
作成した前記テンプレートに対して、項目設定を登録する第1登録部と、
対象ファイルに対して、フォーマット設定を登録する第2登録部と、
前記項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付けるテンプレート指定受付部と、
前記フォーマット設定を登録した前記対象ファイルを取得する取得部と、
新規ファイルを作成する際に、作成した前記テンプレートの中から、所望するテンプレートを選択する選択部と、
選択した前記テンプレートを用いた帳票イメージに、レイヤデータを重ねて配置するレイヤデータ配置部と、
前記レイヤデータを重ねて配置した前記帳票イメージを出力する帳票イメージ出力部と、
出力した前記帳票イメージに対して、項目の指定を受け付ける項目指定受付部と、
受け付けた前記項目に対して、直接入力を受け付ける項目入力受付部と、
受け付けた入力内容を、前記レイヤデータに反映する反映部と、
を備えるデジタル帳票入力反映システムを提供する。
【0008】
本発明によれば、作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映することにより、作業現場で活用される様々な帳票を、簡単にデジタル化して入力結果を反映することが可能となる。
【0009】
本発明は、システムのカテゴリであるが、方法及びプログラムであっても同様の作用、効果を奏する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、作業現場で活用される様々な帳票を、簡単にデジタル化して入力結果を反映することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】デジタル帳票入力反映システム1の概要を説明する図である。
【
図2】デジタル帳票入力反映システム1の機能構成を示す図である。
【
図3】コンピュータ10が実行する登録処理のフローチャートを示す図である。
【
図5】コンピュータ10が項目設定の入力を受け付ける際のUIを模式的に示す図である。
【
図6】対象ファイルにタグを登録した状態を模式的に示す図である。
【
図7】対象ファイルにフォームを登録した状態を模式的に示す図である。
【
図8】コンピュータ10が実行する複製処理のフローチャートを示す図である。
【
図9】コンピュータ10が実行する取得処理のフローチャートを示す図である。
【
図10】コンピュータ10が実行する帳票イメージ出力処理のフローチャートを示す図である。
【
図11】コンピュータ10が実行する第1反映処理のフローチャートを示す図である。
【
図12】第1反映処理における帳票イメージを模式的に示す図である。
【
図13】コンピュータ10が実行する第2反映処理のフローチャートを示す図である。
【
図14】第2反映処理における帳票イメージを模式的に示す図である。
【
図15】コンピュータ10が実行する第3反映処理のフローチャートを示す図である。
【
図16】コンピュータ10が実行する第1アイコン配置処理のフローチャートを示す図である。
【
図17】コンピュータ10が実行する第2アイコン配置処理のフローチャートを示す図である。
【
図18】コンピュータ10が実行する貼付処理のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以降の図においては、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。また、以下の説明において、コンピュータ10の各モジュールが、所定のデータ等を情報端末3に出力するとは、コンピュータ10の各モジュールが、所定のデータ等を情報端末3に送信するだけでなく、情報端末3に、この所定のデータ等を表示させることも含むものである。
【0013】
[デジタル帳票入力反映システム1の概要]
図1は、デジタル帳票入力反映システム1の概要を説明するための模式図である。
図1に基づいて、デジタル帳票入力反映システム1の構成物について説明する。
デジタル帳票入力反映システム1は、少なくともサーバ機能を有するコンピュータ10からなる作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映するシステムである。本実施形態において、デジタル帳票入力反映システム1は、コンピュータ10に加え、帳票の作成を所望する作業者や管理者等のユーザ2が管理する情報端末3を備える。
コンピュータ10は、サーバ機能を有し、例えば、1台のコンピュータで実現されても良いし、クラウドコンピュータのように、複数のコンピュータで実現されても良い。
本明細書におけるクラウドコンピュータとは、ある特定の機能を果たす際に、任意のコンピュータをスケーラブルに用いるものや、あるシステムを実現するために複数の機能モジュールを含み、その機能を自由に組み合わせて用いるものの何れであっても良い。
情報端末3は、帳票の出力を所望する作業者や管理者等のユーザ2が管理する端末装置であり、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ等の端末装置である。情報端末3の数は、ユーザ2の数に応じた数であれば良く、特に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
なお、デジタル帳票入力反映システム1は、上述したコンピュータ10及び情報端末3に加え、その他の端末や装置類等が含まれていても良く、その数、種類及び機能については、特に限定されるものではなく、適宜設計可能である。
【0014】
デジタル帳票入力反映システム1が、作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映する際の処理ステップの概要について説明する。
【0015】
コンピュータ10は、テンプレートを作成する(ステップS1)。
コンピュータ10は、登録画面等の所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、テンプレートの作成に必要な入力を行い、この入力結果に基づいて、テンプレートを作成する。または、コンピュータ10は、予め設定されたテンプレートの作成に必要な内容に基づいて、テンプレートを作成する。
【0016】
コンピュータ10は、作成したテンプレートに対して、項目設定を登録する(ステップS2)。
コンピュータ10は、項目の名称、タグ、フォーム等を項目設定として、作成したテンプレートに登録する。コンピュータ10は、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して項目設定に必要な入力を行い、この入力結果に基づいて、項目設定を登録する。
【0017】
コンピュータ10は、対象ファイルに対して、フォーマット設定を登録する(ステップS3)。
コンピュータ10は、タグ、フォーム等をフォーマット設定として、対象ファイルに対して登録する。コンピュータ10は、対象ファイルに、タグ、フォームを埋め込み、フォーマット設定を登録する。
【0018】
コンピュータ10は、項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付ける(ステップS4)。
コンピュータ10は、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、テンプレートの指定に必要な入力を行い、この入力結果に基づいて、項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付ける。
【0019】
コンピュータ10は、フォーマット設定を登録した対象ファイルを取得する(ステップS5)。
コンピュータ10は、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、コンピュータ10への対象ファイルの送信に必要な入力を行い、この入力の結果送信された対象ファイルを受信し、フォーマット設定を登録した対象ファイルを取得する。コンピュータ10は、指定を受け付けたテンプレートを、取得した対象ファイルに紐付ける。
【0020】
コンピュータ10は、新規ファイルを作成する際に、作成したテンプレートの中から、所望するテンプレートを選択する(ステップS6)。
コンピュータ10は、新規ファイルの作成時、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、テンプレートの選択に必要な入力を行い、この入力結果に基づいて、新規ファイルを作成する際に、作成したテンプレートの中から、所望するテンプレートを選択する。
【0021】
コンピュータ10は、選択したテンプレートを用いた帳票イメージに、レイヤデータを重ねて配置する(ステップS7)。
コンピュータ10は、選択したテンプレートに紐付けられた対象ファイルに基づいた帳票イメージを作成し、この帳票イメージにレイヤデータを重ねて配置する。
【0022】
コンピュータ10は、レイヤデータを重ねて配置した帳票イメージを出力する(ステップS8)。
コンピュータ10は、所定のUI等を介して、レイヤデータを重ねて配置した帳票イメージを、情報端末3に表示させ、この帳票イメージを出力する。
コンピュータ10は、この帳票イメージに対して、二種類(ステップS9A~S11Aの処理及びステップS9B~S11Bの処理)の処理を実行する。
【0023】
コンピュータ10が実行する一方の処理について説明する。
コンピュータ10は、出力した帳票イメージに対して、選択したテンプレートに登録された項目設定を反映した入力フォームを出力する(ステップS9A)。
コンピュータ10は、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、帳票イメージに登録されたフォームに対する入力を行い、この入力結果に基づいて、項目設定を反映した入力フォームを、情報端末3に表示させ、この入力フォームを出力する。
【0024】
コンピュータ10は、出力した入力フォームに対して、入力を受け付ける(ステップS10A)。
コンピュータ10は、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、入力を行った入力フォームの入力結果を受信し、出力した入力フォームに対して、入力を受け付ける。
【0025】
コンピュータ10は、受け付けた入力内容を、レイヤデータに反映する(ステップS11A)。
コンピュータ10は、入力フォームに対して受け付けた入力内容を、レイヤデータの該当する位置に入力し、受け付けた入力内容を、レイヤデータに反映する。
コンピュータ10は、入力内容を反映したレイヤデータが重ねて配置された帳票イメージを、情報端末3に表示させ、この帳票イメージを出力する。
【0026】
コンピュータ10が実行する他方の処理について説明する。
コンピュータ10は、出力した帳票イメージに対して、項目の指定を受け付ける(ステップS9B)。
コンピュータ10は、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、帳票イメージに登録されたフォームや項目の名称の指定に必要な入力を行い、この入力結果に基づいて、項目の指定を受け付ける。
【0027】
コンピュータ10は、受け付けた項目に対して、直接入力を受け付ける(ステップS10B)。
コンピュータ10は、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、受け付けた項目に対して、入力を行った入力結果を受信し、受け付けた項目に対して、直接入力を受け付ける。
【0028】
コンピュータ10は、受け付けた入力内容を、レイヤデータに反映する(ステップS11B)。
コンピュータ10は、項目に対して直接入力を受け付けた入力内容を、レイヤデータの該当する位置に入力し、受け付けた入力内容を、レイヤデータに反映する。
コンピュータ10は、入力内容を反映したレイヤデータが重ねて配置された帳票イメージを、情報端末3に表示させ、この帳票イメージを出力する。
【0029】
以上が、デジタル帳票入力反映システム1の概要である。
本デジタル帳票入力反映システム1によれば、作業現場で活用される様々な帳票を、簡単にデジタル化して入力結果を反映することが可能となる。
【0030】
[装置構成]
図2は、デジタル帳票入力反映システム1の構成を示すブロック図である。
図2に基づいて、デジタル帳票入力反映システム1の装置構成について説明する。
デジタル帳票入力反映システム1は、作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映するシステムであり、少なくともコンピュータ10により構成される。本実施形態において、デジタル帳票入力反映システム1は、コンピュータ10に加え、作業者や管理者等のユーザ2が管理する情報端末3により構成される。
デジタル帳票入力反映システム1は、コンピュータ10が、公衆回線網等のネットワーク8を介して、情報端末3とデータ通信可能に接続されたシステムである。
なお、デジタル帳票入力反映システム1において、情報端末3の数は、ユーザ2の数に応じて、適宜設計可能であり、特に限定されるものではない。また、デジタル帳票入力反映システム1は、コンピュータ10及び情報端末3に加えて、その他の端末や装置類等を含んでいても良く、その他の端末や装置類等の数、種類及び機能については、適宜設計可能である。
【0031】
コンピュータ10は、サーバ機能を有し、例えば、1台のコンピュータで実現されても良いし、クラウドコンピュータのように、複数のコンピュータで実現されても良い。
コンピュータ10は、制御部として、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備え、通信部として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス、項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付けるテンプレート指定受付部11、フォーマット設定を登録した対象ファイルを取得する取得部12、レイヤデータを重ねて配置した帳票イメージを出力する帳票イメージ出力部13、出力した帳票イメージに対して、選択したテンプレートに登録された項目設定を反映した入力フォームを出力するフォーム出力部14、出力した入力フォームに対して、入力を受け付けるフォーム入力受付部15、出力した帳票イメージに対して、項目の指定を受け付ける項目指定受付部16、受け付けた項目に対して、直接入力を受け付ける項目入力受付部17等を備える。
コンピュータ10は、記憶部として、ハードディスクや半導体メモリ、記録媒体、メモリカード等によるデータのストレージ部を備える。
コンピュータ10は、処理部として、各種処理を実行する各種デバイス、テンプレートを作成する作成部21、作成したテンプレートに対して、項目設定を登録する第1登録部22、対象ファイルに対して、フォーマット設定を登録する第2登録部23、新規ファイルを作成する際に、作成したテンプレートの中から、所望するテンプレートを選択する選択部24、選択したテンプレートを用いた帳票イメージに、レイヤデータを重ねて配置するレイヤデータ配置部25、受け付けた入力内容を、レイヤデータに反映する反映部26等を備える。
【0032】
コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、通信部と協働して、項目設定受付モジュール、テンプレート指定受付モジュール、取得モジュール、帳票イメージ出力モジュール、フォーム出力モジュール、フォーム入力受付モジュール、項目指定受付モジュール、項目入力受付モジュール、図面出力モジュール、貼付入力受付モジュールを実現する。
また、コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、記憶部と協働して、記憶モジュールを実現する。
また、コンピュータ10において、制御部が所定のプログラムを読み込むことにより、処理部と協働して、テンプレート作成モジュール、項目設定登録モジュール、フォーマット設定登録モジュール、複製モジュール、紐付モジュール、新規ファイル作成モジュール、選択モジュール、帳票イメージ作成モジュール、レイヤデータ配置モジュール、反映モジュール、文字判定モジュール、文字認識モジュール、イメージアイコン化モジュール、イメージアイコン配置モジュール、入力フォームアイコン化モジュール、入力フォームアイコン配置モジュール、埋込モジュール、貼付モジュールを実現する。
【0033】
情報端末3は、ユーザ2が管理する端末装置であり、例えば、上述した端末装置である。
情報端末3は、端末制御部として、CPU、GPU、RAM、ROM等を備え、通信部として、他の端末や装置等と通信可能にするためのデバイス等を備え、入出力部として、所定の入力等の受付、各種データの入出力等を実行する各種デバイス等を備える。
【0034】
以下、デジタル帳票入力反映システム1が実行する各処理について、上述した各モジュールが実行する処理と併せて説明する。
本明細書において、各モジュールは、その処理内容を、自身が有する機能として実行するものであっても良いし、所定のアプリケーションを介して実行するものであっても良い。
【0035】
[コンピュータ10が実行する登録処理]
図3に基づいて、コンピュータ10が実行する登録処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する登録処理のフローチャートを示す図である。本登録処理は、テンプレートを作成する作成処理(ステップS1)、作成したテンプレートに対して、項目設定を登録する第1登録処理(ステップS2)、対象ファイルに対して、フォーマット設定を登録する第2登録処理(ステップS3)の詳細である。
【0036】
テンプレート作成モジュールは、テンプレートを作成する(ステップS20)。
テンプレートは、作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票に関するものである(
図4参照)。このテンプレートは、例えば、対象ファイルの種類(表計算ファイル、文書ファイル、プレゼンテーションファイル等)、検査書名、工事名称、提出日、立合者、測定者、工事監理者、元請会社、専門工事会社、測定日、測定場所、天候・気温・湿度、測定機器、測定結果等の帳票に必要な各項目の位置(セル(行/列)の位置等)、フォント(文字サイズ、文字書体、文字色等)、印刷範囲、タイトル等である。各項目の名称、データ型(テキスト、アイコン、画像等)、行数、列数、データ形式等については、後述する処理により登録されるものとなる。
テンプレート作成モジュールは、登録画面等の所定のUI(User Interface)を介して、ユーザ2が情報端末3に必要な内容の入力を行い、この入力結果に基づいて、テンプレート及びこのテンプレートの名称を作成するものであっても良いし、予め設定された内容に基づいて、テンプレート及びこのテンプレートの名称を作成するものであっても良い。テンプレート作成モジュールは、作成したテンプレートと名称とを紐付ける。
テンプレート作成モジュールが作成するテンプレートの数、種類及びその内容は、特に限定されるものではなく、ユーザ2が所望する内容又は予め設定された内容に応じて、適宜作成されるものであれば良い。
【0037】
図4に基づいて、テンプレート作成モジュールが作成するテンプレートについて説明する。同図は、テンプレートの例を模式的に示す図である。同図において、テンプレート30が示されている。
テンプレート30は、帳票に必要な内容として、提出日欄31、書類名欄32、工事名欄33、立合者欄34、測定者欄35、署名欄36、測定内容欄37、測定結果欄38の各欄の位置、フォント、印刷範囲等が設定されたものである。
提出日欄31は、帳票の提出日を入力する欄である。書類名欄32は、帳票の名称を入力する欄である。工事名欄33は、作業現場や工事の名称を入力する欄である。立合者欄34は、立合者の所属、氏名を入力する欄である。測定者欄35は、測定者の所属、氏名を入力する欄である。署名欄36は、工事監理者、元請会社、専門工事会社の署名を入力する欄である。測定内容欄37は、測定日、測定場所、天候・気温・湿度、測定機器(品名、型式、製造者名、製造番号、校正有効期限等)を入力する欄である。測定結果欄38は、具体的な測定内容(No、階、室名・場所名、測定高、光源種類、設計照度、測定照度、平均照度、合・否判定、確認日、確認者、備考)を入力する欄である。
テンプレート作成モジュールは、各欄の位置等を決定し、テンプレート30を作成する。
なお、テンプレート30における各欄の内容や種類等については、上述した例に限定されるものではなく適宜設計可能である。
【0038】
図3に戻り、登録処理の続きを説明する。
項目設定受付モジュールは、作成したテンプレートに対する項目設定の入力を受け付ける(ステップS21)。
項目設定の入力は、例えば、項目、タグ、フォームに関する入力である。項目は、上述した各項目の名称、データ型、行数、列数、文字数、データ形式等である。タグは、テンプレート内に反映するデータの種類等を示す所定の文字(所定の記号(#等)+所定の文字(提出日、工事名称、会社名、測定者、測定日、測定場所、場所名、測定値、備考等)等である。フォームは、テンプレート内にユーザ2からデータ入力を受け付ける箇所等である。
項目設定受付モジュールは、登録画面等の所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に入力した項目設定の入力結果を受信し、作成したテンプレートに対する項目設定の入力を受け付ける(
図5参照)。
項目設定受付モジュールは、項目の入力を受け付ける場合、項目の名称、データ型、行数、列数、文字数、データ形式等の入力を受け付ける。項目設定受付モジュールは、タグの入力を受け付ける場合、タグの名称、文字、位置等の入力を受け付ける。項目設定受付モジュールは、フォームの入力を受け付ける場合、フォームの名称、位置等の入力を受け付ける。項目設定受付モジュールは、これら以外の項目設定についても同様に、適宜その入力を受け付ける。
【0039】
図5に基づいて、項目設定受付モジュールが受け付ける項目設定について説明する。
図5は、項目設定受付モジュールが、項目設定の入力を受け付ける際のUIを模式的に示す図である。同図において、UI40が示されている。
UI40は、項目設定の内、項目に関する入力を受け付ける際のものである。UI40は、項目の名称が入力される名称欄41、データ型が入力されるデータ型欄42、最大行数が入力される行数欄43、最大文字数が入力される文字数欄44、データ形式が入力されるデータ形式欄45等が存在する。ユーザ2が各欄に対して行う入力方法は、文字の直接入力によるものであっても良いし、予め設定された複数の選択肢の選択入力によるものであっても良いし、予め設定されたものによるものであっても良い。
項目設定受付モジュールは、ユーザ2が登録アイコン46の入力を行った際、ユーザ2が各欄に対して入力した入力結果を受信し、作成したテンプレートに対する項目に関する入力を受け付ける。
なお、項目設定受付モジュールが、タグ及びフォームの入力を項目設定として受け付ける場合、項目に関する入力を受け付ける場合と同様であれば良い。項目設定受付モジュールは、ユーザ2がタグの名称、文字、位置等が入力される各欄に対して入力した入力結果を受信し、作成したテンプレートに対するタグに関する入力を受け付ける。また、項目設定受付モジュールは、ユーザ2がフォームの名称、文字、位置等が入力される各欄に対して入力した入力結果を受信し、作成したテンプレートに対するフォームに関する入力を受け付ける。
また、タグ及びフォームに関しては、文字の入力の代わりに、作成したテンプレートを介して、その入力を受け付けても良い。項目設定受付モジュールは、テンプレート上の位置の入力結果及びこの位置に対するタグの入力結果を受信し、作成したテンプレートに対するタグに関する入力を受け付けても良い。項目設定受付モジュールは、テンプレート上の位置の入力結果及びこの位置に対するフォームの入力結果を受信し、作成したテンプレートに対するフォームに関する入力を受け付けても良い。
【0040】
図3に戻り、登録処理の続きを説明する。
項目設定登録モジュールは、作成したテンプレートに対して、項目設定を登録する(ステップS22)。
項目設定登録モジュールは、作成したテンプレートに対して、入力を受け付けた項目設定(項目の名称、タグ、フォーム)を登録する。項目設定登録モジュールは、受け付けた項目設定を関連付け、作成したテンプレートに対して、項目設定を登録する。また、項目設定登録モジュールは、項目の名称については、作成したテンプレートの対応する位置に入力し、項目設定を登録する。
【0041】
フォーマット設定登録モジュールは、対象ファイルに対して、フォーマット設定を登録する(ステップS23)。
フォーマット設定は、受け付けた項目設定における各内容を、対象ファイル(表計算ファイル、文書ファイル、プレゼンテーションファイル等)に設定するものである。この対象ファイルは、作成したテンプレートに含まれる内容に基づいたものであっても良いし、ユーザ2が指定するものであっても良い。なお、本実施形態において、対象ファイルが表計算ファイルであるものを例として説明する。本発明は、表計算ファイル以外のファイルであっても適用可能なことは言うまでもない。
フォーマット設定が、タグである場合、対象ファイルの該当する位置(ユーザ2が指定した位置、予め文字列に設定された位置、文字列と一致又は類似する項目名の位置等)に、該当するタグが埋め込まれ、設定される。また、フォーマット設定が、フォームである場合、対象ファイルの該当する位置(ユーザ2が指定した位置、予め文字列に設定された位置、文字列と一致又は類似する項目名の位置等)に、該当するフォームが埋め込まれ、設定される。
フォーマット設定登録モジュールは、タグを受け付けた場合、このタグの該当する位置に、タグを埋め込み、フォーマット設定を登録する(
図6参照)。また、フォーマット設定登録モジュールは、フォームを受け付けた場合、このフォームに該当する位置に、フォームを埋め込み、フォーマット設定を登録する(
図7参照)。
【0042】
図6に基づいて、フォーマット設定登録モジュールがタグを登録する場合について説明する。同図は、対象ファイルにタグを登録した状態を模式的に示す図である。同図において、対象ファイル50が示されている。この対象ファイル50は、表計算ファイルである。
フォーマット設定登録モジュールは、受け付けたタグを、対象ファイル50における各タグに該当するセル位置(各タグ51の位置)に埋め込む。同図では、タグ51は、「#+文字列」のものが示されている。同図において、タグ51として、「#提出日」、「#工事名称」、「#会社名」、「#測定者」、「#測定日」、「#測定場所」、「#場所名1~6」、「#測定値1~6」、「#備考1~6」が存在する。フォーマット設定登録モジュールは、各タグ51を、テンプレートに登録された項目の名称に該当するセル位置に埋め込む。例えば、フォーマット設定登録モジュールは、項目の名称「提出日:」のセル位置に、「#提出日」のタグ51を埋め込む。フォーマット設定登録モジュールは、他のタグ51についても、同様に、タグ51に該当する項目の名称のセル位置に、タグ51を埋め込む。
【0043】
図7に基づいて、フォーマット設定登録モジュールがフォームを登録する場合について説明する。同図は、対象ファイルにフォームを登録した状態を模式的に示す図である。同図において、対象ファイル60が示されている。この対象ファイル60は、表計算ファイルである。
フォーマット設定登録モジュールは、受け付けたフォームを、対象ファイル60における各フォームに該当するセル位置(各フォーム61の位置)に埋め込む。同図では、フォーム61は、ハッチングにより示されている。同図において、フォーマット設定登録モジュールは、各フォーム61を、テンプレートに登録された項目の名称に該当するセル位置に埋め込む。例えば、フォーマット設定登録モジュールは、項目の名称「提出日:」のセル位置に、フォーム61を埋め込む。フォーマット設定登録モジュールは、他のフォーム61についても、同様に、フォーム61に該当する項目の名称のセル位置に、フォーム61を埋め込む。
【0044】
以上が、登録処理である。
【0045】
[コンピュータ10が実行する複製処理]
図8に基づいて、コンピュータ10が実行する複製処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する複製処理のフローチャートを示す図である。
【0046】
複製モジュールは、作成したテンプレートを複製する(ステップS30)。
複製モジュールは、上述したステップS20の処理により作成したテンプレートを複製する。複製モジュールが複製するテンプレートは、項目設定がなされていない状態である。複製モジュールは、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、複製しようとするテンプレートの指定等の入力を行い、この入力結果に基づいて、テンプレートを複製するものであっても良いし、予め設定された種類や数に基づいて、テンプレートを複製するものっであっても良い。
なお、複製モジュールが、テンプレートを複製する際、複製であることを示すために、テンプレートの名称を変更するものであっても良い。例えば、複製モジュールは、複製したテンプレートの名称に、所定の文字(英数字、記号等)を追加するものであっても良い。ここで、一のテンプレートから複数のテンプレートを複製した場合、複製したテンプレートの名称に数字の連番を追加しても良い。具体的には、複製元のテンプレートの名称が、「テンプレートX」である場合、複製したテンプレートの名称を、「テンプレートX01」、「テンプレートX02」、…、等にしても良い。
【0047】
項目設定登録モジュールは、複製したテンプレートに、項目設定を登録する(ステップS31)。
項目設定登録モジュールは、上述したステップS22の処理と同様の処理を、複製した各テンプレートに対して行い、複製したテンプレートに、項目設定を登録する。
【0048】
以上が、複製処理である。
【0049】
[コンピュータ10が実行する取得処理]
図9に基づいて、コンピュータ10が実行する取得処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する取得処理のフローチャートを示す図である。本取得処理は、項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付けるテンプレート指定受付処理(ステップS4)、フォーマット設定を登録した対象ファイルを取得する取得処理(ステップS5)の詳細である。
【0050】
テンプレート指定受付モジュールは、項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付ける(ステップS40)。
テンプレート指定受付モジュールは、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、テンプレートの指定等の入力を行い、この入力結果に基づいて、項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付ける。なお、テンプレート指定受付モジュールは、予め設定された作業現場における作業内容等に基づいて、テンプレートの指定を受け付けるものであっても良い。また、テンプレート指定受付モジュールは、一のテンプレートのみの指定を受け付けるものであっても良いし、複数のテンプレートの指定を受け付けるものであっても良い。
【0051】
取得モジュールは、フォーマット設定を登録した対象ファイルを取得する(ステップS41)。
取得モジュールは、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、指定したテンプレートを用いた対象ファイルのコンピュータ10への送信の入力等を行い、この入力の結果送信された対象ファイルを受信し、フォーマット設定を登録した対象ファイルを取得する。
【0052】
紐付モジュールは、取得した対象ファイルに、指定を受け付けたテンプレートを紐付ける(ステップS42)。
紐付モジュールは、取得した対象ファイルと、指定を受け付けたテンプレートを関連付ける。
なお、紐付モジュールは、指定を受け付けたテンプレートが一つである場合、対象ファイルに、この一のテンプレートを関連付け、指定を受け付けたテンプレートが複数である場合、対象ファイルに、この複数のテンプレートを関連付ける。
【0053】
記憶モジュールは、紐付結果を記憶する(ステップS43)。
【0054】
以上が、取得処理である。
【0055】
[コンピュータ10が実行する帳票イメージ出力処理]
図10に基づいて、コンピュータ10が実行する帳票イメージ出力処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する帳票イメージ出力処理のフローチャートを示す図である。本帳票イメージ出力処理は、新規ファイルを作成する際に、作成したテンプレートの中から、所望するテンプレートを選択する選択処理(ステップS6)、選択したテンプレートを用いた帳票イメージに、レイヤデータを重ねて配置するレイヤデータ配置処理(ステップS7)、レイヤデータを重ねて配置した帳票イメージを出力する帳票イメージ出力処理(ステップS8)の詳細である。
【0056】
新規ファイル作成モジュールは、新規ファイルを作成する(ステップS50)。
新規ファイルは、ユーザ2が作成しようとする帳票のファイルである。この新規ファイルは、上述した対象ファイルと同様に、表計算ファイル、文書ファイル、プレゼンテーションファイル等である。
新規ファイル作成モジュールは、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、新規ファイルの作成の入力を行い、この入力結果に基づいて、新規ファイルを作成する。
【0057】
選択モジュールは、新規ファイルを作成する際、作成したテンプレートの中から、所望するテンプレートを選択する(ステップS51)。
選択モジュールは、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、テンプレートの選択入力等を行い、この入力結果に基づいて、所望するテンプレートを選択する。選択モジュールは、上述した登録処理により作成したテンプレート又は上述した複製処理により複製したテンプレートの中から、ユーザ2が所望するテンプレートを選択する。選択モジュールは、上述した取得処理により対象ファイルに紐付けたテンプレートの内、今回作成した新規ファイルと一致する対象ファイルに紐付けられたテンプレートの中から、ユーザ2が所望するテンプレートを選択する。
【0058】
帳票イメージ作成モジュールは、選択したテンプレートを用いた帳票イメージを作成する(ステップS52)。
帳票イメージ作成モジュールは、選択したテンプレートに登録された項目設定に基づいた帳票イメージを作成する。帳票イメージ作成モジュールは、この項目設定に従い、項目等を反映させた帳票イメージを作成する。このとき、帳票イメージ作成モジュールは、作成した新規ファイルと一致する対象ファイルに登録したフォーマット設定に基づいた帳票イメージを作成する。帳票イメージ作成モジュールは、このフォーマット設定に従い、タグ及びフォーム等を埋め込んだ帳票イメージを作成する。
この結果、帳票イメージ作成モジュールは、登録した項目設定及びフォーマット設定を反映した帳票イメージを作成する。
【0059】
レイヤデータ配置モジュールは、選択したテンプレートを用いた帳票イメージに、レイヤデータを重ねて配置する(ステップS53)。
レイヤデータは、帳票イメージに重ねる透明な仮想シートであり、アイコン、画像、メモ、文字等を、反映可能なものである。
レイヤデータ配置モジュールは、帳票イメージを透過表示するレイヤデータを作成し、作成したレイヤデータを、帳票イメージに重ねて配置する。
なお、レイヤデータの構造は、上述した例に限定されるものではない。また、レイヤデータの数は、特に限定されるものではなく、一枚であっても良いし、複数枚であっても良い。複数枚である場合、レイヤデータ配置モジュールは、出力する内容に応じた数のレイヤデータを作成しても良いし、この内容に依らず、予め設定された数のレイヤデータを作成しても良い。
【0060】
帳票イメージ出力モジュールは、レイヤデータを重ねて配置した帳票イメージを出力する(ステップS54)。
帳票イメージ出力モジュールは、所定のUI等を介して、レイヤデータを重ねて配置した帳票イメージを、情報端末3に表示させ、この帳票イメージを出力する。帳票イメージ出力モジュールが実際に出力する帳票イメージとしては、後述する第1反映処理及び第2反映処理により出力するものとなる。
ユーザ2は、情報端末3が表示する帳票イメージに対して、所定の入力を行い、帳票への入力を行うことになる。
【0061】
以上が、帳票イメージ出力処理である。
【0062】
[コンピュータ10が実行する第1反映処理]
図11に基づいて、コンピュータ10が実行する第1反映処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第1反映処理のフローチャートを示す図である。本第1反映処理は、出力した帳票イメージに対して、選択したテンプレートに登録された項目設定を反映した入力フォームを出力するフォーム出力処理(ステップS9A)、出力した入力フォームに対して、入力を受け付けるフォーム入力受付処理(ステップS10A)、受け付けた入力内容を、レイヤデータに反映する反映処理(ステップS11A)の詳細である。
【0063】
フォーム出力モジュールは、出力した帳票イメージに対して、選択したテンプレートに登録された項目設定を反映した入力フォームを出力する(ステップS60)。
フォーム出力モジュールは、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、帳票イメージに埋め込まれたフォームに対する入力を行い、この入力結果に基づいて、項目設定を反映した入力フォームを、情報端末3に出力する。ステップS60の処理におけるフォーム出力モジュールが出力する入力フォームは、帳票イメージに埋め込まれたフォームとは異なるものである。情報端末3は、出力された入力フォームを、既に表示している帳票イメージの一部に重畳させて表示する。なお、情報端末3が表示する入力フォームの場所やサイズ等については、特に限定されるものではない。
【0064】
フォーム入力受付モジュールは、出力した入力フォームに対して、入力を受け付ける(ステップS61)。
フォーム入力受付モジュールは、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、入力を行った入力フォームの入力結果を受信し、出力した入力フォームに対して、入力を受け付ける。
【0065】
反映モジュールは、受け付けた入力内容を、レイヤデータに反映する(ステップS62)。
反映モジュールは、受け付けた入力内容を反映するべき帳票イメージに埋め込まれたフォームの位置を特定する。反映モジュールは、入力を受け付けたフォームの項目の名称に基づいて、この位置を特定する。反映モジュールは、この位置に重ねて配置されたレイヤデータに、入力フォームへの入力結果を入力し、受け付けた入力内容を、レイヤデータに反映する。
【0066】
帳票イメージ出力モジュールは、入力内容を反映した帳票イメージを出力する(ステップS63)。
帳票イメージ出力モジュールは、レイヤデータに入力内容を反映した帳票イメージを、情報端末3に出力する。ユーザ2は、情報端末3が表示する帳票イメージを閲覧し、入力内容の確認や帳票の作成を行うことが可能となる。
【0067】
図12に基づいて、第1反映処理における帳票イメージについて説明する。同図は、第1反映処理における帳票イメージを模式的に示す図である。同図において、帳票イメージ70が示されている。
帳票イメージ70は、所定の項目(同図では、工事名称、立合者(会社名、立合者)、測定者(会社名、測定者))にフォーム71が埋め込まれた状態であり、このフォーム71をハッチングにより示している。
フォーム出力モジュールは、ユーザ2が情報端末3に対して、フォーム71の何れかに対して入力を行った際、このフォーム71に対応する入力フォーム72を出力する。情報端末3は、この帳票イメージ70の一部に、フォーム71を重畳させて表示する。なお、入力フォーム72は、複数の項目の名称が存在しているが、一のフォーム71に対応するものであっても良い。
フォーム入力受付モジュールは、ユーザ2が情報端末3に対して、入力フォーム72の何れかに対する入力を行った際、この入力フォーム72に対する入力結果を受信し、その入力を受け付ける。同図において、入力フォーム72における「工事名称」に、「サンプル工事現場」が入力された状態が示されている。
反映モジュールは、この入力フォーム72における入力を受け付けた項目の名称(工事名称)に基づいて、帳票イメージ70におけるこの項目の位置を特定する。反映モジュールは、この位置に重ねて配置されたレイヤデータに、入力フォーム72への入力結果(サンプル工事現場)を入力し、受け付けた入力内容を、レイヤデータに反映する(反映結果73)。
帳票イメージ出力モジュールは、反映結果73が入力された帳票イメージ70を、情報端末3に出力する。
【0068】
以上が、第1反映処理である。
【0069】
[コンピュータ10が実行する第2反映処理]
図13に基づいて、コンピュータ10が実行する第2反映処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第2反映処理のフローチャートを示す図である。本第2反映処理は、出力した帳票イメージに対して、項目の指定を受け付ける項目指定受付処理(ステップS9B)、受け付けた項目に対して、直接入力を受け付ける項目入力受付処理(ステップS10B)、受け付けた入力内容を、レイヤデータに反映する反映処理(ステップS11B)の詳細である。
【0070】
項目指定受付モジュールは、出力した帳票イメージに対して、項目の指定を受け付ける(ステップS70)。
項目指定受付モジュールは、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、帳票イメージに埋め込まれたフォームや、帳票イメージに存在する項目の名称の指定の入力等を行い、この入力結果に基づいて、出力した帳票イメージに対して、項目の指定を受け付ける。
【0071】
項目入力受付モジュールは、受け付けた項目に対して、直接入力を受け付ける(ステップS71)。
項目入力受付モジュールは、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に対して、受け付けた項目に対して、直接入力(仮想キーボード等による入力)を行った文字の入力結果を受信し、受け付けた項目に対して、直接入力を受け付ける。
【0072】
反映モジュールは、受け付けた入力内容を、レイヤデータに反映する(ステップS72)。
反映モジュールは、受け付けた入力内容を反映するべき帳票イメージに埋め込まれたフォームや項目の名称の位置を特定する。反映モジュールは、この位置に重ねて配置されたレイヤデータに、入力フォームへの入力結果を入力し、受け付けた入力内容を、レイヤデータに反映する。
【0073】
帳票イメージ出力モジュールは、入力内容を反映した帳票イメージを出力する(ステップS73)。
帳票イメージ出力モジュールは、レイヤデータに入力内容を反映した帳票イメージを、情報端末3に出力する。ユーザ2は、情報端末3が表示する帳票イメージを閲覧し、入力内容の確認や帳票の作成を行うことが可能となる。
【0074】
図14に基づいて、第2反映処理における帳票イメージについて説明する。同図は、第2反映処理における帳票イメージを模式的に示す図である。同図において、帳票イメージ80が示されている。
帳票イメージ80は、所定の項目(同図では、提出日、工事名称、立合者(会社名、立合者)、測定者(会社名、測定者))にフォーム81が埋め込まれた状態であり、このフォーム81をハッチングにより示している。
項目指定受付モジュールは、所定のUI等を介して、ユーザ2が入力した帳票イメージに埋め込まれたフォーム81への入力結果や、帳票イメージに存在する項目の名称への入力結果を受信し、出力した帳票イメージに対して、項目の指定を受け付ける。同図において、「工事名称」のフォーム81の項目の指定を受け付けた状態が示されている。
項目入力受付モジュールは、所定のUI等を介して、受け付けた項目に対して、直接入力を受け付けた文字の入力結果(サンプル工事現場)を受信し、受け付けた項目に対して、直接入力を受け付ける。同図において、フォーム81における「工事名称」に、「サンプル工事現場」が入力された状態が示されている。
反映モジュールは、このフォーム81における入力を受け付けたフォーム81の位置や項目の名称(工事名称)の位置を特定する。反映モジュールは、この位置に重ねて配置されたレイヤデータに、フォーム81への入力結果(サンプル工事現場)を入力し、受け付けた入力内容を、レイヤデータに反映する(反映結果82)。
帳票イメージ出力モジュールは、反映結果82が入力された帳票イメージ80を、情報端末3に出力する。
【0075】
以上が、第2反映処理である。
【0076】
[コンピュータ10が実行する第3反映処理]
図15に基づいて、コンピュータ10が実行する第3反映処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第3反映処理のフローチャートを示す図である。
【0077】
文字判定モジュールは、帳票イメージに、予め文字が入力されているか否かを判定する(ステップS80)。
文字判定モジュールは、上述した帳票イメージ出力処理に際して、作成した帳票イメージにおいて、予め文字が入力されているか否かを判定する。文字判定モジュールは、帳票イメージにおける文字のレイアウト等に基づいて、この判定を行う。
文字判定モジュールが、帳票イメージに、予め文字が入力されていないと判定した場合(ステップS80 NO)、コンピュータ10は、本処理を終了する。
【0078】
一方、文字判定モジュールが、帳票イメージに予め文字が入力されていると判定した場合(ステップS80 YES)、文字認識モジュールは、文字を文字認識する(ステップS81)。
文字認識モジュールは、帳票イメージを解析し、文字の切出、文字単位の認識等を行い、文字認識を行い、帳票イメージに入力されている文字及びこの文字の位置を特定する。
【0079】
反映モジュールは、文字認識した文字を、レイヤデータに反映する(ステップS82)。
反映モジュールは、文字認識した文字を、この文字の位置に重ねて配置されたレイヤデータに、入力し、文字認識した文字を、レイヤデータに反映する。
【0080】
以上が、第3反映処理である。
コンピュータ10は、本第3反映処理の結果、上述した帳票イメージ出力処理に際して、文字認識した文字を、レイヤデータに反映した状態で、帳票イメージを出力することになる。
【0081】
[コンピュータ10が実行する第1アイコン配置処理]
図16に基づいて、コンピュータ10が実行する第1アイコン配置処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第1アイコン配置処理のフローチャートを示す図である。
【0082】
イメージアイコン化モジュールは、受け付けた入力内容を反映した帳票イメージを、アイコン化する(ステップS90)。
帳票イメージのアイコン化とは、帳票イメージを、予め設定等された所定のアイコン(記号、文字、マーク、ピン等)に格納、紐付、変更等することである。
イメージアイコン化モジュールは、上述した第1反映処理及び第2反映処理の結果、レイヤデータに入力内容を反映した状態の帳票イメージを、アイコン化する。アイコン化された帳票イメージは、受け付けた入力内容が維持された状態となる。
イメージアイコン化モジュールは、所定のアイコンにこの帳票イメージを紐付けるものであっても良いし、所定のアイコン内にこの帳票イメージをデータ化した状態で格納するものであっても良い。
【0083】
イメージアイコン配置モジュールは、作業現場の図面上に、アイコン化した帳票イメージを配置する(ステップS91)。
イメージアイコン配置モジュールは、予め取得した作業現場の図面上に直接又はこの図面上に重ねて配置されたレイヤデータに、このアイコン化した帳票イメージを配置する。イメージアイコン配置モジュールは、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に入力した図面上の位置や予め設定された図面上の位置に、このアイコン化した帳票イメージを配置する。
【0084】
図面出力モジュールは、アイコン化した帳票イメージを配置した図面を出力する(ステップS92)。
図面出力モジュールは、所定のUI等を介して、アイコン化した帳票イメージを配置した図面を、情報端末3に表示させ、アイコン化した帳票イメージを配置した図面を出力する。
ユーザ2は、情報端末3が表示するアイコン化した帳票イメージを配置した図面を閲覧し、帳票の記入が必要な場所等を把握する。
【0085】
以上が、第1アイコン配置処理である。
【0086】
[コンピュータ10が実行する第2アイコン配置処理]
図17に基づいて、コンピュータ10が実行する第2アイコン配置処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する第2アイコン配置処理のフローチャートを示す図である。
【0087】
入力フォームアイコン化モジュールは、入力を受け付けた入力フォームを、アイコン化する(ステップS100)。
入力フォームのアイコン化とは、入力フォームを、予め設定等された所定のアイコン(記号、文字、マーク、ピン等)に格納、紐付、変更等することである。
入力フォームアイコン化モジュールは、上述した第1反映処理の結果、入力を受け付けた入力フォーム(
図12における入力フォーム72)を、アイコン化する。アイコン化された入力フォームは、受け付けた入力内容が維持された状態となる。
入力フォームアイコン化モジュールは、所定のアイコンにこの入力フォームを紐付けるものであっても良いし、所定のアイコン内にこの入力フォームをデータ化した状態で格納するものであっても良い。
【0088】
入力フォームアイコン配置モジュールは、作業現場の図面上に、アイコン化した入力フォームを配置する(ステップS101)。
入力フォームアイコン配置モジュールは、予め取得した作業現場の図面上に直接又はこの図面上に重ねて配置されたレイヤデータに、このアイコン化した入力フォームを配置する。入力フォームアイコン配置モジュールは、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に入力した図面上の位置や予め設定された図面上の位置に、このアイコン化した入力フォームを配置する。
【0089】
図面出力モジュールは、アイコン化した入力フォームを配置した図面を出力する(ステップS102)。
図面出力モジュールは、所定のUI等を介して、アイコン化した入力フォームを配置した図面を、情報端末3に表示させ、アイコン化した入力フォームを配置した図面を出力する。
ユーザ2は、情報端末3が表示するアイコン化した入力フォームを配置した図面を閲覧し、帳票の記入が必要な場所に加えて、帳票に入力すべき内容等を把握する。
【0090】
以上が、第2アイコン配置処理である。
【0091】
[コンピュータ10が実行する貼付処理]
図18に基づいて、コンピュータ10が実行する貼付処理について説明する。同図は、コンピュータ10が実行する貼付処理のフローチャートを示す図である。
【0092】
埋込モジュールは、デジタル帳票が対応する作業現場の図面を帳票イメージに貼り付ける位置を示すタグを、帳票イメージに埋め込む(ステップS110)。
ステップS110におけるタグは、上述した登録処理におけるタグと同様に、所定の文字列+所定の文字等であれば良い。デジタル帳票が対応する作業現場の図面は、本処理に用いる帳票イメージが用いられる作業現場の図面である。このタグは、予め取得した作業現場の図面と紐付けられたものである。
埋込モジュールは、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に入力した帳票イメージの位置や予め設定された帳票イメージの位置に、このタグを埋め込む。埋込モジュールは、帳票イメージに直接このタグを埋め込むものであっても良いし、帳票イメージに重ねて配置したレイヤデータにこのタグを埋め込むものであっても良い。
なお、埋込モジュールが実行する処理は、上述した登録処理におけるステップS23の処理において、フォーマット設定登録モジュールが実行するものであっても良い。
コンピュータ10は、このタグが埋め込まれた帳票イメージを、上述したステップS54の処理により、出力する。
【0093】
貼付入力受付モジュールは、帳票イメージへの図面の貼付入力を受け付ける(ステップS111)。
貼付入力受付モジュールは、所定のUI等を介して、ユーザ2が情報端末3に入力した貼付入力(タグが埋め込まれた場所をタップ等)の入力結果を受信し、帳票イメージへの図面の貼付入力を受け付ける。
【0094】
貼付モジュールは、受け付けた貼付入力に基づいて、タグに基づいた位置に、図面を貼付する(ステップS112)。
貼付モジュールは、タグが埋め込まれた位置に、このタグに紐付けられた図面を貼付する。貼付モジュールは、帳票イメージに直接又はこの帳票イメージに重ねて配置されたレイヤデータに、この図面を貼付する。
【0095】
帳票イメージ出力モジュールは、図面を貼付した帳票イメージを出力する(ステップS113)。
帳票イメージ出力モジュールは、所定のUI等を介して、図面を貼付した帳票イメージを、情報端末3に表示させ、この帳票イメージを出力する。
ユーザ2は、情報端末3が表示する帳票イメージに対して、所定の入力を行い、帳票への入力を行うことになる。
【0096】
以上が、貼付処理である。
【0097】
上述した各処理は、別個の処理として記載しているが、コンピュータ10は、上述した各処理の一部又は全部を組み合わせて実行する構成も可能である。また、コンピュータ10は、各処理において、説明したタイミング以外のタイミングであっても、その処理を実行する構成も可能である。
【0098】
上述した手段、機能は、コンピュータ(CPU、情報処理装置、各種端末を含む)が、所定のプログラムを読み込んで、実行することによって実現される。プログラムは、例えば、コンピュータからネットワーク経由で提供される(SaaS:ソフトウェア・アズ・ア・サービス)形態やクラウドサービスで提供されて良い。また、プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された形態で提供されて良い。この場合、コンピュータはその記録媒体からプログラムを読み取って内部記録装置又は外部記録装置に転送し記録して実行する。また、そのプログラムを、記録装置(記録媒体)に予め記録しておき、その記録装置から通信回線を介してコンピュータに提供するようにしても良い。
【0099】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限るものではない。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0100】
本実施形態に開示される第1の態様は、作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映するデジタル帳票入力反映システムであって、
前記テンプレートを作成する作成部と、
作成した前記テンプレートに対して、項目設定を登録する第1登録部と、
対象ファイルに対して、フォーマット設定を登録する第2登録部と、
前記項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付けるテンプレート指定受付部と、
前記フォーマット設定を登録した前記対象ファイルを取得する取得部と、
新規ファイルを作成する際に、作成した前記テンプレートの中から、所望するテンプレートを選択する選択部と、
選択した前記テンプレートを用いた帳票イメージに、レイヤデータを重ねて配置するレイヤデータ配置部と、
前記レイヤデータを重ねて配置した前記帳票イメージを出力する帳票イメージ出力部と、
出力した前記帳票イメージに対して、選択した前記テンプレートに登録された項目設定を反映した入力フォームを出力するフォーム出力部と、
出力した前記入力フォームに対して、入力を受け付けるフォーム入力受付部と、
受け付けた入力内容を、前記レイヤデータに反映する反映部と、
を備えるデジタル帳票入力反映システムを提供する。
【0101】
本実施形態に開示される第2の態様は、作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映するデジタル帳票入力反映システムであって、
前記テンプレートを作成する作成部と、
作成した前記テンプレートに対して、項目設定を登録する第1登録部と、
対象ファイルに対して、フォーマット設定を登録する第2登録部と、
前記項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付けるテンプレート指定受付部と、
前記フォーマット設定を登録した前記対象ファイルを取得する取得部と、
新規ファイルを作成する際に、作成した前記テンプレートの中から、所望するテンプレートを選択する選択部と、
選択した前記テンプレートを用いた帳票イメージに、レイヤデータを重ねて配置するレイヤデータ配置部と、
前記レイヤデータを重ねて配置した前記帳票イメージを出力する帳票イメージ出力部と、
出力した前記帳票イメージに対して、項目の指定を受け付ける項目指定受付部と、
受け付けた前記項目に対して、直接入力を受け付ける項目入力受付部と、
受け付けた入力内容を、前記レイヤデータに反映する反映部と、
を備えるデジタル帳票入力反映システムを提供する。
【0102】
本実施形態に開示される第3の態様は、前記帳票イメージに、予め文字が入力されているか否かを判定する判定部と、
前記文字が入力されていると判定した場合、前記文字を文字認識する認識部と、
を更に備え、
前記反映部が、文字認識した前記文字を、前記レイヤデータに反映する、
第1又は第2の態様に記載のデジタル帳票入力反映システムを提供する。
【0103】
本実施形態に開示される第4の態様は、受け付けた入力内容を反映した前記帳票イメージを、アイコン化するイメージアイコン化部と、
前記作業現場の図面上に、アイコン化した前記帳票イメージを配置するイメージアイコン配置部と、
を更に備える第1又は第2の態様に記載のデジタル帳票入力反映システムを提供する。
【0104】
本実施形態に開示される第5の態様は、入力を受け付けた前記入力フォームを、アイコン化するフォームアイコン化部と、
前記作業現場の図面上に、アイコン化した前記入力フォームを配置するフォームアイコン配置部と、
を更に備える第1の態様に記載のデジタル帳票入力反映システムを提供する。
【0105】
本実施形態に開示される第6の態様は、前記デジタル帳票が対応する前記作業現場の図面を前記帳票イメージに貼り付ける位置を示すタグを、前記帳票イメージに埋め込む埋込部と、
前記帳票イメージへの前記図面の貼付入力を受け付ける貼付入力受付部と、
受け付けた貼付入力に基づいて、前記タグに基づいた位置に、前記図面を貼り付ける図面貼付部と、
を更に備える第1は第2の態様に記載のデジタル帳票入力反映システムを提供する。
【0106】
本実施形態に開示される第7の態様は、作成した前記テンプレートを複製する複製部、
を更に備え、
前記第1登録部が、複製した前記テンプレートに、前記項目設定を登録する、
第1又は第2の態様に記載のデジタル帳票入力反映システムを提供する。
【0107】
本実施形態に開示される第8の態様は、取得した前記対象ファイルに、指定を受け付けた前記テンプレートを紐付ける紐付部と、
を更に備える第1又は第2の態様に記載のデジタル帳票入力反映システムを提供する。
【符号の説明】
【0108】
1 デジタル帳票入力反映システム
2 ユーザ
3 情報端末
8 ネットワーク
10 コンピュータ
11 テンプレート指定受付部
12 取得部
13 帳票イメージ出力部
14 フォーム出力部
15 フォーム入力受付部
16 項目指定受付部
17 項目入力受付部
21 作成部
22 第1登録部
23 第2登録部
24 選択部
25 レイヤデータ配置部
26 反映部
30 テンプレート
31 提出日欄
32 書類名欄
33 工事名欄
34 立合者欄
35 測定者欄
36 署名欄
37 測定内容欄
38 測定結果欄
40 UI
41 名称欄
42 データ型欄
43 行数欄
44 文字数欄
45 データ形式欄
46 登録アイコン
50 対象ファイル
51 タグ
60 対象ファイル
61 フォーム
70 帳票イメージ
71 フォーム
72 入力フォーム
73 反映結果
80 帳票イメージ
81 フォーム
82 反映結果
【要約】
【課題】作業現場で活用される様々な帳票を、簡単にデジタル化して入力結果を反映する。
【解決手段】作業現場で活用する帳票をデジタル化したデジタル帳票のテンプレートを用いた帳票イメージに対して、入力結果を反映するデジタル帳票入力反映システムは、テンプレートを作成し、作成したテンプレートに対して、項目設定を登録し、対象ファイルに対して、フォーマット設定を登録し、項目設定を登録したテンプレートの指定を受け付け、フォーマット設定を登録した対象ファイルを取得し、新規ファイルを作成する際に、作成したテンプレートの中から、所望するテンプレートを選択し、選択したテンプレートを用いた帳票イメージに、レイヤデータを重ねて配置し、レイヤデータを重ねて配置した帳票イメージを出力し、出力した帳票イメージに対して、選択したテンプレートに登録された項目設定を反映した入力フォームを出力し、出力した入力フォームに対して、入力を受け付け、又は、出力した帳票イメージに対して、項目の指定を受け付け、受け付けた項目に対して、直接入力を受け付け、受け付けた入力内容を、レイヤデータに反映する。