IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アルプス電気株式会社の特許一覧

特許7562929演出システム、演出制御装置、および演出装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】演出システム、演出制御装置、および演出装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/165 20200101AFI20241001BHJP
   A63J 99/00 20090101ALI20241001BHJP
   H05B 45/20 20200101ALI20241001BHJP
   H05B 47/105 20200101ALI20241001BHJP
   H05B 47/19 20200101ALI20241001BHJP
【FI】
H05B47/165
A63J99/00 Z
H05B45/20
H05B47/105
H05B47/19
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023567568
(86)(22)【出願日】2022-10-19
(86)【国際出願番号】 JP2022038947
(87)【国際公開番号】W WO2023112471
(87)【国際公開日】2023-06-22
【審査請求日】2024-02-27
(31)【優先権主張番号】P 2021204083
(32)【優先日】2021-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000010098
【氏名又は名称】アルプスアルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】河村 敏和
(72)【発明者】
【氏名】中山 高志
(72)【発明者】
【氏名】牛来 志浩
(72)【発明者】
【氏名】西村 進一
【審査官】松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-4323(JP,A)
【文献】国際公開第2017/175689(WO,A1)
【文献】特開2020-194030(JP,A)
【文献】特開2017-169692(JP,A)
【文献】特開2005-303722(JP,A)
【文献】特開2015-38820(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 47/00
H05B 45/20
A63J 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イベントの参加者によって保持され、選択操作および状態検出が可能な演出装置と、
前記演出装置から送信された、前記選択操作に関する選択操作情報および前記状態検出に関する状態検出情報の少なくともいずれか一方を取得する情報取得部と、
前記情報取得部によって取得された、前記選択操作情報および前記状態検出情報の少なくともいずれか一方に基づいて、前記イベントの演出を制御する演出制御部と
を備え、
前記演出装置は、当該演出装置が有する発光部の発光色の前記選択操作が可能であり、
前記情報取得部は、前記演出装置から送信された、前記参加者によって選択された発光色を示す発光色情報を、前記選択操作情報として取得し、
前記演出制御部は、前記情報取得部によって取得された前記発光色情報に基づいて、前記発光色毎の割合に応じて、前記イベントの演出を制御する
ことを特徴とする演出システム。
【請求項2】
前記演出制御部は、複数の照明装置による発光色毎の割合が、前記発光色情報に基づく前記発光色毎の割合となるように、前記複数の照明装置の発光を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の演出システム。
【請求項3】
前記演出制御部は、ライブ映像に重ねて表示される発光色の割合を示すバーグラフの表示が、前記発光色情報に基づく前記発光色毎の割合を示すように、前記バーグラフの表示を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の演出システム。
【請求項4】
前記演出制御部は、前記イベントの出演者に装着されている発光装置の発光色を、所定の割合以上の発光色に制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の演出システム。
【請求項5】
前記演出制御部は、前記所定の割合以上の発光色で発光している複数の前記演出装置を振動させる
ことを特徴とする請求項4に記載の演出システム。
【請求項6】
前記演出制御部は、前記発光色情報に基づく前記発光色毎の割合に基づいて、前記イベントの出演者によって歌唱されている曲のイメージカラーと一致する発光色の前記割合に応じた数の照明装置を点灯させる
ことを特徴とする請求項1に記載の演出システム。
【請求項7】
イベントの参加者によって保持され、選択操作および状態検出が可能な演出装置から送信された、前記選択操作に関する選択操作情報および前記状態検出に関する状態検出情報の少なくともいずれか一方を取得する情報取得部と、
前記情報取得部によって取得された、前記選択操作情報および前記状態検出情報の少なくともいずれか一方に基づいて、前記イベントの演出を制御する演出制御部と
を備え、
前記演出装置は、当該演出装置が有する発光部の発光色の前記選択操作が可能であり、
前記情報取得部は、前記演出装置から送信された、前記参加者によって選択された発光色を示す発光色情報を、前記選択操作情報として取得し、
前記演出制御部は、前記情報取得部によって取得された前記発光色情報に基づいて、前記発光色毎の割合に応じて、前記イベントの演出を制御する
ことを特徴とする演出制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演出システム、演出制御装置、および演出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、サーバにより、ネットワークを介して棒状ライトの発光を制御する発光制御システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2016/108287号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、棒状ライトを所持するユーザの意志を、イベントの演出に反映させることができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る演出システムは、イベントの参加者によって保持され、選択操作および状態検出が可能な演出装置と、演出装置から送信された、選択操作に関する選択操作情報および状態検出に関する状態検出情報の少なくともいずれか一方を取得する情報取得部と、情報取得部によって取得された、選択操作情報および状態検出情報の少なくともいずれか一方に基づいて、イベントの演出を制御する演出制御部とを備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明の一実施形態によれば、イベントにおける参加者および出演者の一体感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態に係る演出システムのシステム構成の一例を示す図
図2】一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図
図3】一実施形態に係る演出装置の構成の一例を示す図
図4】一実施形態に係る演出制御装置の機能構成の一例を示す図
図5】第1実施例に係る演出制御装置による処理の手順の一例を示すフローチャート
図6】第1実施例に係る演出制御装置による演出制御の一具体例を示す図
図7】第2実施例に係る演出制御装置による処理の手順の一例を示すフローチャート
図8】第2実施例に係る演出制御装置による演出制御の一具体例を示す図
図9】第3実施例に係る演出制御装置による処理の手順の一例を示すフローチャート
図10】第3実施例に係る演出制御装置による演出制御の一具体例を示す図
図11】第4実施例に係る演出制御装置による演出制御の一具体例を示す図
図12】第5実施例に係る演出制御装置による演出制御の一具体例を示す図
図13】第6実施例に係る演出制御装置による演出制御の一具体例を示す図
図14】第7実施例に係る演出制御装置による演出制御の一具体例を示す図
図15】第7実施例に係る演出制御装置による演出制御の一具体例を示す図
図16A】第8実施例に係る演出制御装置による演出制御の一具体例を示す図
図16B】第8実施例に係る演出制御装置による演出制御の一具体例を示す図
図16C】第8実施例に係る演出制御装置による演出制御の一具体例を示す図
図17】第9実施例に係る演出制御装置による演出制御の一具体例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
【0009】
(演出システム1のシステム構成の一例)
図1は、一実施形態に係る演出システム1のシステム構成の一例を示す図である。図1に示すように、演出システム1は、演出制御装置100と、複数の参加者(参加者A、参加者B、参加者C、・・・)によって保持される複数の演出装置10(演出装置10a、10b、10c、・・・)とを備える。
【0010】
演出制御装置100は、複数の演出装置10から、複数の情報端末11を介して、各種情報(選択操作情報、物理的挙動情報、および生体情報)を受信することができる。演出制御装置100は、複数の演出装置10から受信した各種情報に基づいて、複数の参加者が参加するイベントの演出を制御することできる。例えば、本実施形態では、演出制御装置100は、複数の演出装置10から受信した各種情報に基づいて、イベントの会場に設置されている照明システム20、イベントの出演者に装着されている発光装置30、映像配信装置40によって配信されるイベントのライブ映像の表示内容、および、複数の演出装置10を制御することができる。なお、演出制御装置100は、1台の情報処理装置によって実現されてもよく、複数の情報処理装置によって実現されてもよい。また、例えば、照明システム20は、複数の照明装置22と、複数の照明を制御するコントローラ24とを有して構成される。また、複数の照明装置22の各々は、複数の発光色の中から任意の発光色を選択的に発行可能なもの(例えば、フルカラーLED)が用いられる。
【0011】
演出装置10は、選択操作情報、物理的挙動情報、および生体情報を取得し、これらの情報を、情報端末11を介して、演出制御装置100に送信することできる。選択操作情報は、参加者による複数の色の中からの任意の色の選択結果を示す情報である。物理的挙動情報は、演出装置10によって検出される、演出装置10の物理的挙動を示す情報である。生体情報は、演出装置10によって検出される参加者の生体情報である。また、演出装置10は、演出制御装置100からの制御によって、発光および振動することができる。
【0012】
例えば、演出装置10は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信によって情報端末11と接続し、情報端末11を介して、演出制御装置100と通信を行う。ただし、これに限らず、例えば、演出装置10は、他の無線通信方式(例えば、無線LAN(Local Area Network)、無線WAN(Wide Area Network)等)によって情報端末11と接続してもよく、無線通信によって演出制御装置100と直接的に通信を行ってもよい。
【0013】
また、図1に示すように、演出システム1は、映像配信装置40と、複数の参加者(参加者A、参加者B、参加者C、・・・)によって保持される複数の情報端末11(情報端末11a、11b、11c、・・・)とを備える。
【0014】
映像配信装置40は、インターネットやLAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNを介して、イベントの会場で撮影されたイベントのライブ映像を、所定の配信先(複数の情報端末11の各々、イベント会場外の参加者が使用する視聴装置42等)に配信することができる。
【0015】
情報端末11は、参加者が利用する、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又はPC(Personal Computer)等の情報端末である。情報端末11は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信により、演出装置10と通信を行うことができる。また、情報端末11は、無線通信によってネットワークN(例えば、インターネット、LAN(Local Area Network)等)に接続することにより、ネットワークNを介して演出制御装置100と通信を行うことができる。情報端末11は、映像配信装置40から配信されるイベントのライブ映像を、演出制御装置100を介して取得し、当該ライブ映像を表示することができる。これにより、各参加者は、自身が所持する情報端末11によって、映像配信装置40から配信されるライブ映像を視聴することができる。また、情報端末11は、演出装置10から送信される各種情報(選択操作情報、物理的挙動情報、および生体情報)を、演出制御装置100に送信することができる。また、情報端末11は、演出制御装置100から送信される各種情報(例えば、演出装置10の発光、振動等の制御情報)を、演出装置10に送信することができる。なお、情報端末11は、映像配信装置40から配信されるライブ映像と演出制御装置100により制御された演出とをそれぞれ取得する構成でもよい。この場合、情報端末11は、ライブ映像と演出をそれぞれ独立して表示する構成でもよい。また、情報端末11は、演出制御装置100により制御された演出が埋め込まれたライブ映像を、映像配信装置40を介して取得する構成であってもよい。
【0016】
このように、一実施形態に係る演出システム1は、複数の演出装置10によって得られた各種情報(選択操作情報、物理的挙動情報、および生体情報)に基づいて、各種装置(照明システム20、発光装置30、および、複数の演出装置10)の動作、および、映像配信装置40によって配信されるイベントのライブ映像の表示内容を制御することができる。これにより、一実施形態に係る演出システム1は、複数の参加者の意思をイベントに反映させることができ、よって、参加者および出演者の一体感を高めることができる。
【0017】
(コンピュータ200のハードウェア構成の一例)
図2は、一実施形態に係るコンピュータ200のハードウェア構成の一例を示す図である。情報端末11、映像配信装置40、及び演出制御装置100は、例えば、図2に示すようなコンピュータ200のハードウェア構成を有する。なお、演出制御装置100は、複数のコンピュータ200によって構成されるものであっても良い。
【0018】
コンピュータ200は、例えば、プロセッサ201、メモリ202、ストレージデバイス203、通信装置204、入力装置205、出力装置206、及びバス207等を有する。
【0019】
プロセッサ201は、例えば、ストレージデバイス203、又はメモリ202等の記憶媒体に記憶した所定のプログラムを実行することにより、様々な機能を実現するCPU(Central Processing Unit)等の演算装置である。メモリ202は、例えば、プロセッサ201のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリであるRAM(Random Access Memory)、及びプロセッサ201の起動用のプログラム等を記憶する不揮発性のメモリであるROM(Read Only Memory)等を含む。ストレージデバイス203は、OS(Operating System)、アプリケーション等のプログラム、及び各種のデータ、情報等を記憶する大容量の記憶装置であり、例えば、SSD(Solid State Drive)、又はHDD(Hard Disk Drive)等によって実現される。
【0020】
通信装置204は、コンピュータ200を通信ネットワークNに接続して、他の装置と通信するための、例えば、LAN、又はWAN等の通信デバイスである。なお、通信装置204は、無線通信を行うものであってもよいし、有線通信を行うものであってもよい。また、コンピュータ200が、情報端末11である場合、通信装置204には、例えば、Bluetooth等の近距離無線通信を行う通信デバイスが含まれる。
【0021】
入力装置205は、例えば、タッチパネル、キーボード、又はポインティングデバイス等の外部からの入力を受け付ける入力デバイスである。出力装置206は、例えば、ディスプレイ、スピーカ、又は発光素子等の外部への出力を行う出力デバイスである。なお、入力装置205、及び出力装置206は、例えば、タッチパネルディスプレイ等のように、入力装置205と出力装置206が一体化された構成であってもよい。
【0022】
バス207は、上記の各構成要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号、及び各種の制御信号等を伝送する。
【0023】
(演出装置10の構成の一例)
図3は、一実施形態に係る演出装置10の構成の一例を示す図である。参加者が利用する演出装置10は、一例として、図3に示すようにスティック状の筐体10Aを有し、参加者が手で握れるように構成されている。なお、筐体10Aは、スティック状に限らず、その他の形状を有してもよい。
【0024】
また、演出装置10の外側には、例えば、フルカラーLED(Light Emitting Diode)301、色変更ボタン302、アピールボタン303、脈拍センサ304、マイク305、ディスプレイ306、および電源ボタン307が設けられている。
【0025】
フルカラーLED301は、演出装置10が備えるMCU(Micro Controller Unit)等からの制御に従って、任意の発光色で発光可能な発光部の一例である。色変更ボタン302は、フルカラーLED301の発光する発光色の変更操作を参加者から受け付ける。演出装置10は、色変更ボタン302が押下されることにより、フルカラーLED301の発光する発光色を、複数の発光色の間で切り替えることができる。演出装置10は、現在の選択されている発光色を示す発光色情報を、選択操作情報として出力する。
【0026】
アピールボタン303は、利用者の押下を受け付ける。例えば、参加者は、アピールボタン303を連打することにより、出演者等にアピールすることができる。
【0027】
脈拍センサ304は、参加者の脈拍、又は心拍等の生体情報を検出し、検出された生体情報を出力する。なお、脈拍センサ304は、参加者の状態を示す生体情報を取得するセンサの一例である。演出装置10は、脈拍センサ304に代えて(又は加えて)、参加者の汗を検出する汗センサ、又は参加者の体温を検出する体温センサ等を有していてもよい。
【0028】
マイク305は、参加者の声や、周辺の音等を収音する。ディスプレイ306は、例えば、メッセージ等を表示する。電源ボタン307は、参加者等による演出装置10の電源のオン、オフ操作を受け付ける。
【0029】
また、演出装置10は、筐体10Aの内部に、MCU308、加速度・角速度センサ309、振動デバイス310、および通信デバイス311を有する。
【0030】
MCU308は、1つの集積回路にコンピュータシステムを統合した、組み込み用のプロセッサであり、所定のプログラムを実行することにより、演出装置10の各構成部を制御する。
【0031】
加速度・角速度センサ309は、演出装置10の加速度および角速度を検出し、検出された加速度および角速度を示す加速度情報および角速度情報を、物理的挙動情報の一例として出力する。振動デバイス310は、振動を発生することにより、演出装置10を振動させる。通信デバイス311は、情報端末11と無線通信を行う。例えば、通信デバイス311には、無線モジュール、無線IC(Integrated Circuit)等が用いられる。
【0032】
例えば、演出装置10は、所定の送信間隔(例えば、数秒間隔)で連続的に、通信デバイス311(「送信部」の一例)および情報端末11を介して、各種情報(発光色情報、物理的挙動情報、および生体情報)を、演出制御装置100へ送信することができる。
【0033】
(演出制御装置100の機能構成の一例)
図4は、一実施形態に係る演出制御装置100の機能構成の一例を示す図である。図4に示すように、演出制御装置100は、通信部601、情報取得部602、および演出制御部603を備える。
【0034】
通信部601は、通信装置204を用いて、複数の情報端末11、および、通信ネットワークNに接続する。そして、通信部601は、複数の情報端末11、および、通信ネットワークNに接続されている各種装置(照明システム20のコントローラ24、発光装置30、および映像配信装置40)との通信を行う。
【0035】
情報取得部602は、複数の演出装置10の各々から、複数の情報端末11および通信部601を介して、各種情報(発光色情報、物理的挙動情報、および生体情報)を取得する。
【0036】
演出制御部603は、情報取得部602によって取得された各種情報(発光色情報、物理的挙動情報、および生体情報)に基づいて、イベントの演出を制御する。例えば、演出制御部603は、情報取得部602によって取得された各種情報(発光色情報、物理的挙動情報、および生体情報)に基づいて、照明システム20が備える複数の照明装置22の発光、イベントの出演者に装着されている発光装置30の発光、複数の演出装置10の各々の発光および振動、および、映像配信装置40によって配信されるイベントのライブ映像の表示内容を制御する。
【0037】
(第1実施例)
以下、一実施形態に係る演出システム1の第1実施例を説明する。第1実施例では、演出制御装置100によって、複数の演出装置10における発光色毎の割合に応じて、照明システム20が備える複数の照明装置22の発光を制御する。また、第1実施例では、演出制御装置100によって、複数の演出装置10における発光色毎の割合に応じて、映像配信装置40によって配信されるイベントのライブ映像に重ねて表示される発光色の割合を示すバーグラフ44の表示を制御する。
【0038】
<演出制御装置100による処理の手順の一例>
図5は、第1実施例に係る演出制御装置100による処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0039】
まず、情報取得部602が、複数の情報端末11および通信部601を介して、複数の演出装置10の各々から、発光色情報を取得する(ステップS501)。
【0040】
次に、演出制御部603が、ステップS501で取得された複数の発光色情報に基づいて、発光色毎の割合を算出する(ステップS502)。例えば、演出制御部603は、発光色毎に、下記式(1)により、当該発光色の割合[%]を算出する。
【0041】
発光色の割合=発光色数/全体数・・・(1)
【0042】
次に、演出制御部603が、ステップS502で算出された発光色毎の割合に応じて、照明システム20が備える複数の照明装置22の発光を制御する(ステップS503)。具体的には、演出制御部603は、複数の照明装置22による発光色毎の割合が、ステップS502で算出された発光色毎の割合となるように、複数の照明装置22の発光を制御する。この制御は、例えば、通信部601および通信ネットワークNを介して、コントローラ24へ制御信号を送信することにより実現される。
【0043】
次に、演出制御部603が、ステップS502で算出された発光色毎の割合に応じて、映像配信装置40によって配信されるイベントのライブ映像に重ねて表示される発光色の割合を示すバーグラフ44の表示を制御する(ステップS503)。具体的には、演出制御部603は、ライブ映像に重ねて表示される発光色の割合を示すバーグラフ44の表示が、ステップS502で算出された発光色毎の割合を示すように、ライブ映像に重ねて表示される発光色の割合を示すバーグラフ44の表示を制御する。この制御は、例えば、通信部601および通信ネットワークNを介して、映像配信装置40へ制御信号を送信することにより実現される。
【0044】
その後、演出制御装置100は、図5に示す一連の処理を終了する。なお、演出制御装置100は、所定の処理周期で、図5に示す一連の処理を繰り返し実行する。
【0045】
<演出制御装置100による演出制御の一具体例>
図6は、第1実施例に係る演出制御装置100による演出制御の一具体例を示す図である。図6に示す例では、説明を判り易くするために、演出装置10、情報端末11、および照明装置22の数を、いずれも3としている。
【0046】
図6に示す例では、2つの演出装置10において、発光色として「青」が選択されており、1つの演出装置10において、発光色として「赤」が選択されている。
【0047】
この場合、演出制御装置100は、2つの演出装置10から、2つの情報端末11および通信ネットワークNを介して、発光色として「青」を示す発光色情報を取得する。
【0048】
また、演出制御装置100は、1つの演出装置10から、1つの情報端末11および通信ネットワークNを介して、発光色として「赤」を示す発光色情報を取得する。
【0049】
そして、演出制御装置100は、全体数が「3」であり、発光色「青」の数が2であることから、上記式(1)に基づき、発光色「青」の割合として「66[%]」を算出する。
【0050】
また、演出制御装置100は、全体数が「3」であり、発光色「赤」の数が1であることから、上記式(1)に基づき、発光色「赤」の割合として「33[%]」を算出する。
【0051】
そして、演出制御装置100は、通信ネットワークNおよびコントローラ24を介して、2つの照明装置22を「青」で発光させ、1つの照明装置22を「赤」で発光させることにより、3つの照明装置22による、発光色「青」の割合を「66[%]」にして、発光色「赤」の割合を「33[%]」にする。
【0052】
また、演出制御装置100は、通信ネットワークNおよび映像配信装置40を介して、視聴装置42に配信されるライブ映像に重ねて表示されるバーグラフ44の表示において、発光色「青」の割合を「66[%]」にして、発光色「赤」の割合を「33[%]」にする。
【0053】
これにより、3つの演出装置10、2つの照明装置22、およびバーグラフ44のいずれにおいても、発光色「青」の割合が「66[%]」となり、発光色「赤」の割合が「33[%]」となる。
【0054】
以上説明したように、第1実施例に係る演出システム1によれば、複数の演出装置10における発光色毎の割合(すなわち、複数の参加者による発光色の選択結果)を、複数の照明装置22による発光色毎の割合、および、ライブ映像に重ねて表示されるバーグラフ44の表示が示す発光色毎の割合に、リアルタイムに反映することができる。したがって、第1実施例に係る演出システム1によれば、イベントにおける参加者および出演者の一体感を高めることができる。
【0055】
(第2実施例)
以下、一実施形態に係る演出システム1の第2実施例を説明する。第2実施例では、演出制御装置100によって、照明システム20が備える複数の照明装置22、出演者に装着されている発光装置30、および、映像配信装置40によって配信されるイベントのライブ映像の画面を、複数の演出装置10において最も数が多い発光色に制御する。
【0056】
<演出制御装置100による処理の手順の一例>
図7は、第2実施例に係る演出制御装置100による処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0057】
まず、情報取得部602が、複数の情報端末11および通信部601を介して、複数の演出装置10の各々から、発光色情報を取得する(ステップS701)。
【0058】
次に、演出制御部603が、ステップS701で取得された複数の発光色情報に基づいて、発光色毎の割合を算出する(ステップS702)。例えば、演出制御部603は、発光色毎に、上記式(1)により、当該発光色の割合[%]を算出する。
【0059】
次に、演出制御部603が、ステップS701で取得された複数の発光色情報に基づいて、最も数が多い発光色を特定する(ステップS703)。
【0060】
次に、演出制御部603が、照明システム20が備える全ての照明装置22の発光色を、ステップS703で特定された最も数が多い発光色に制御する(ステップS704)。この制御は、例えば、通信部601および通信ネットワークNを介して、コントローラ24へ制御信号を送信することにより実現される。
【0061】
次に、演出制御部603が、ステップS702で算出された発光色毎の割合を示すように、映像配信装置40によって配信されるライブ映像に重ねて表示されるバーグラフ44の表示を制御する(ステップS705)。この制御は、例えば、通信部601および通信ネットワークNを介して、映像配信装置40へ制御信号を送信することにより実現される。
【0062】
また、演出制御部603が、映像配信装置40によって配信されるライブ映像の画面を、ステップS703で特定された最も数が多い発光色の枠で囲むように制御する(ステップS706)。この制御は、例えば、通信部601および通信ネットワークNを介して、映像配信装置40へ制御信号を送信することにより実現される。
【0063】
次に、演出制御部603が、出演者に装着されている発光装置30の発光色を、ステップS703で特定された最も数が多い発光色に制御する(ステップS707)。この制御は、例えば、通信部601および通信ネットワークNを介して、発光装置30へ制御信号を送信することにより実現される。
【0064】
その後、演出制御装置100は、図7に示す一連の処理を終了する。なお、演出制御装置100は、所定の処理周期で、図7に示す一連の処理を繰り返し実行する。
【0065】
<演出制御装置100による演出制御の一具体例>
図8は、第2実施例に係る演出制御装置100による演出制御の一具体例を示す図である。図8に示す例では、説明を判り易くするために、演出装置10、情報端末11、および照明装置22の数を、いずれも5としている。
【0066】
図8に示す例では、3つの演出装置10において、発光色として「青」が選択されており、2つの演出装置10において、発光色として「赤」が選択されている。
【0067】
この場合、演出制御装置100は、3つの演出装置10から、3つの情報端末11および通信ネットワークNを介して、発光色として「青」を示す発光色情報を取得する。
【0068】
また、演出制御装置100は、2つの演出装置10から、2つの情報端末11および通信ネットワークNを介して、発光色として「赤」を示す発光色情報を取得する。
【0069】
そして、演出制御装置100は、全体数が「5」であり、発光色「青」の数が3であることから、上記式(1)に基づき、発光色「青」の割合として「60[%]」を算出する。
【0070】
また、演出制御装置100は、全体数が「5」であり、発光色「赤」の数が2であることから、上記式(1)に基づき、発光色「赤」の割合として「40[%]」を算出する。
【0071】
また、演出制御装置100は、最も数が多い発光色を「青」と特定する。
【0072】
そして、演出制御装置100は、通信ネットワークNおよびコントローラ24を介して、全ての照明装置22を、最も数が多い発光色である「青」で発光させる。
【0073】
また、演出制御装置100は、通信ネットワークNおよび映像配信装置40を介して、視聴装置42に配信されるライブ映像に重ねて表示されるバーグラフ44の表示において、発光色「青」の割合を「60[%]」にして、発光色「赤」の割合を「40[%]」にする。
【0074】
また、演出制御装置100は、通信ネットワークNおよび映像配信装置40を介して、視聴装置42に配信されるライブ映像の画面を、最も数が多い発光色である「青」の枠46で囲むように制御する。
【0075】
また、演出制御装置100は、通信ネットワークNを介して、出演者に装着されている発光装置30を、最も数が多い発光色である「青」で発光させる。
【0076】
これにより、全ての照明装置22の発光色、発光装置30の発光色、および、ライブ映像に表示される枠46の表示色が、いずれも、最も数が多い発光色である「青」となる。
【0077】
以上説明したように、第2実施例に係る演出システム1によれば、全ての照明装置22の発光色、出演者に装着されている発光装置30の発光色、および、映像配信装置40によって配信されるライブ映像に表示される枠46の表示色を、複数の演出装置10において最も数が多い発光色にリアルタイムに制御することができる。したがって、第2実施例に係る演出システム1によれば、イベントにおける参加者および出演者の一体感を高めることができる。
【0078】
(第3実施例)
以下、一実施形態に係る演出システム1の第3実施例を説明する。第3実施例では、演出制御装置100によって、複数の演出装置10において特定の発光色の数が所定の割合以上である場合、その発光色で発光している複数の演出装置10を振動させるとともに、出演者に装着されている発光装置30を、その発光色で発光させ、且つ、振動させるように制御する。
【0079】
<演出制御装置100による処理の手順の一例>
図9は、第3実施例に係る演出制御装置100による処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0080】
まず、情報取得部602が、複数の情報端末11および通信部601を介して、複数の演出装置10の各々から、発光色情報を取得する(ステップS901)。
【0081】
次に、演出制御部603が、ステップS901で取得された複数の発光色情報に基づいて、発光色毎の割合を算出する(ステップS902)。例えば、演出制御部603は、発光色毎に、上記式(1)により、当該発光色の割合[%]を算出する。
【0082】
次に、演出制御部603が、ステップS902で算出された割合が所定の割合以上となった発光色があるか否かを判断する(ステップS903)。
【0083】
ステップS903において、ステップS902で算出された割合が所定の割合以上となった発光色がないと判断された場合(ステップS903:No)、演出制御装置100は、図9に示す一連の処理を終了する。
【0084】
一方、ステップS903において、ステップS902で算出された割合が所定の割合以上となった発光色があると判断された場合(ステップS903:No)、演出制御部603が、出演者に装着されている発光装置30の発光色を、所定の割合以上の発光色に制御する(ステップS904)。また、演出制御部603が、出演者に装着されている発光装置30を振動させる(ステップS905)。これらの制御は、例えば、通信部601および通信ネットワークNを介して、発光装置30へ制御信号を送信することにより実現される。
【0085】
さらに、演出制御部603が、所定の割合以上の発光色で発光している複数の演出装置10を振動させる(ステップS906)。この制御は、例えば、通信部601、通信ネットワークN、および複数の情報端末11を介して、複数の演出装置10へ制御信号を送信することにより実現される。
【0086】
その後、演出制御装置100は、図9に示す一連の処理を終了する。なお、演出制御装置100は、所定の処理周期で、図9に示す一連の処理を繰り返し実行する。
【0087】
<演出制御装置100による演出制御の一具体例>
図10は、第3実施例に係る演出制御装置100による演出制御の一具体例を示す図である。図10に示す例では、説明を判り易くするために、演出装置10および情報端末11の数を、いずれも5としている。
【0088】
図10に示す例では、4つの演出装置10において、発光色として「青」が選択されており、1つの演出装置10において、発光色として「赤」が選択されている。
【0089】
この場合、演出制御装置100は、4つの演出装置10から、4つの情報端末11および通信ネットワークNを介して、発光色として「青」を示す発光色情報を取得する。
【0090】
また、演出制御装置100は、1つの演出装置10から、1つの情報端末11および通信ネットワークNを介して、発光色として「赤」を示す発光色情報を取得する。
【0091】
そして、演出制御装置100は、全体数が「5」であり、発光色「青」の数が4であることから、上記式(1)に基づき、発光色「青」の割合として「80[%]」を算出する。
【0092】
また、演出制御装置100は、全体数が「5」であり、発光色「赤」の数が1であることから、上記式(1)に基づき、発光色「赤」の割合として「20[%]」を算出する。
【0093】
ここで、演出制御装置100は、所定の割合を「80[%]」とした場合、発光色「青」の割合が「80[%]」であることから、発光色「青」を、所定の割合以上の発光色として特定する。
【0094】
そして、演出制御装置100は、通信ネットワークNを介して、出演者に装着されている発光装置30を、所定の割合以上の発光色である「青」で発光させ、且つ、振動させる。
【0095】
また、演出制御装置100は、通信ネットワークNおよび4つの情報端末11を介して、所定の割合以上の発光色である「青」を発光している4つの情報端末11を振動させる。
【0096】
これにより、発光装置30、および、4つの情報端末11のいずれも、所定の割合以上の発光色である「青」を発光し、且つ、振動することとなる。
【0097】
以上説明したように、第3実施例に係る演出システム1によれば、出演者に装着されている発光装置30の発光および振動を、所定の割合以上の発光色で発光している複数の演出装置10の発光および振動にリンクさせることができる。したがって、第3実施例に係る演出システム1によれば、イベントにおける参加者および出演者の一体感を高めることができる。
【0098】
なお、第3実施例に係る演出システム1において、演出制御装置100は、複数の演出装置10の各々から取得した物理的挙動情報または生体情報に基づいて、各演出装置が参加者によって保持されている状態であるか否かを判断し、参加者によって保持されている状態ではない演出装置10(すなわち、手離されている状態の演出装置10)を、上記した発光色毎の割合の算出に含めなくともよい。
【0099】
(第4実施例)
以下、一実施形態に係る演出システム1の第4実施例を説明する。第4実施例では、演出制御装置100によって、複数の演出装置10のうち、単独で歌唱している出演者に装着されている発光装置30の発光色と同色で発光している演出装置10を振動させるように制御する。
【0100】
<演出制御装置100による演出制御の一具体例>
図11は、第4実施例に係る演出制御装置100による演出制御の一具体例を示す図である。
【0101】
図11に示す例では、複数の出演者のうち、単独で歌唱している出演者に装着されている発光装置30が、発光色「青」で発光している。
【0102】
この場合、演出制御装置100は、単独で歌唱している出演者に装着されている発光装置30から、通信ネットワークNを介して、発光色として「青」を示す発光色情報を取得する。
【0103】
なお、単独で歌唱している出演者を特定する方法は、如何なる方法であってもよい。例えば、演出制御装置100は、単独で歌唱している出演者を、音声認識処理等によって自動認識してもよい。
【0104】
また、演出制御装置100は、通信ネットワークNおよび複数の情報端末11を介して、複数の演出装置10の各々から、発光色情報を取得する。
【0105】
そして、演出制御装置100は、複数の情報端末11のうち、発光色「青」で発光している演出装置10を、通信ネットワークNおよび情報端末11を介して、振動させる。
【0106】
一方、演出制御装置100は、複数の情報端末11のうち、発光色「青」以外の発光色で発光している演出装置10を、振動させない。
【0107】
以上説明したように、第4実施例に係る演出システム1によれば、複数の演出装置10のうち、単独で歌唱している出演者に装着されている発光装置30の発光色と同色で発光している演出装置10を振動させることができる。したがって、第4実施例に係る演出システム1によれば、イベントにおける参加者および出演者の一体感を高めることができる。
【0108】
(第5実施例)
以下、一実施形態に係る演出システム1の第5実施例を説明する。第5実施例では、演出制御装置100によって、演出装置10の発光色に応じて、その演出装置10に対応する情報端末11に表示させるライブ映像を制御する。
【0109】
<演出制御装置100による演出制御の一具体例>
図12は、第5実施例に係る演出制御装置100による演出制御の一具体例を示す図である。
【0110】
図12に示す例では、演出装置10が、発光色「青」で発光している。この場合、演出制御装置100は、複数のライブ映像のうち、発光色「青」で発光している発光装置30を装着している出演者が映し出されているライブ映像を、発光色「青」で発光している演出装置10に対応する情報端末11に表示させることができる。
【0111】
なお、演出装置10の発光色と同色で発光している発光装置30を装着している出演者が映し出されているライブ映像を特定する方法は、如何なる方法であってもよい。例えば、演出制御装置100は、演出装置10の発光色と同色で発光している発光装置30を装着している出演者が映し出されているライブ映像を、画像認識処理等によって自動認識してもよい。
【0112】
以上説明したように、第5実施例に係る演出システム1によれば、演出装置10の発光色と同色で発光している発光装置30を装着している出演者が映し出されているライブ映像を、その演出装置10に対応する情報端末11に表示させることができる。すなわち、参加者は、自身が保持する演出装置10の発光色を変更することにより、自身が保持する情報端末11に表示させる出演者を変更することができる。したがって、第5実施例に係る演出システム1によれば、イベントにおける参加者および出演者の一体感を高めることができる。
【0113】
(第6実施例)
以下、一実施形態に係る演出システム1の第6実施例を説明する。第6実施例では、演出制御装置100によって、演出装置10の発光色および動きに応じて、その発光色に予め対応付けられている出演者の発光装置30を制御する。
【0114】
<演出制御装置100による演出制御の一具体例>
図13は、第6実施例に係る演出制御装置100による演出制御の一具体例を示す図である。
【0115】
図13に示す例では、演出装置10が、発光色「青」が選択されており、且つ、参加者によって振られている。代わりに、演出装置10が、発光色「青」が選択されており、且つ、参加者によって所定のボタンが押されてもよい。
【0116】
この場合、演出制御装置100は、演出装置10から、情報端末11およびネットワークNを介して、発光色情報と物理的挙動情報を取得することにより、演出装置10が、発光色「青」で発光しており、且つ、参加者によって振られていることを検出する。そして、演出制御装置100は、発光色「青」に予め対応付けられている出演者の発光装置30を、発光色「青」で発光させるとともに、振動させることができる。
【0117】
以上説明したように、第6実施例に係る演出システム1によれば、参加者が、演出装置10の発光色を選択し、且つ、演出装置10を振ることで、その発光色に予め対応付けられている出演者の発光装置30を、その発光色で発光させるとともに、振動させることができる。すなわち、参加者は、演出装置10に対する動作を、特定の出演者に伝えることができる。したがって、第6実施例に係る演出システム1によれば、イベントにおける参加者および出演者の一体感を高めることができる。
【0118】
(第7実施例)
以下、一実施形態に係る演出システム1の第7実施例を説明する。第7実施例では、演出制御装置100によって、演出装置10の発光色と、出演者によって歌唱されている曲のイメージカラーとに基づいて、情報端末11に表示されるライブ映像および演出装置10の振動を制御する。
【0119】
<演出制御装置100による演出制御の一具体例>
図14および図15は、第7実施例に係る演出制御装置100による演出制御の一具体例を示す図である。
【0120】
図14に示す例では、演出装置10が、発光色「青」で発光している。この場合、演出制御装置100は、演出装置10から、情報端末11およびネットワークNを介して、発光色情報を取得することにより、演出装置10が、発光色「青」で発光していることを検出する。そして、演出制御装置100は、発光色「青」が、出演者によって歌唱されている曲のイメージカラーと一致しないことから、情報端末11に表示されるライブ映像に演出画像48を表示させず、且つ、演出装置10を振動させない。
【0121】
一方、図15に示す例では、演出装置10が、発光色「赤」で発光している。この場合、演出制御装置100は、演出装置10から、情報端末11およびネットワークNを介して、発光色情報を取得することにより、演出装置10が、発光色「赤」で発光していることを検出する。そして、演出制御装置100は、発光色「赤」が、出演者によって歌唱されている曲のイメージカラーと一致することから、情報端末11に表示されるライブ映像に演出画像48を表示させ、且つ、演出装置10を振動させる。
【0122】
以上説明したように、第7実施例に係る演出システム1によれば、参加者が、演出装置10の発光色として、出演者によって歌唱されている曲のイメージカラーと一致する発光色を選択することにより、情報端末11に表示されるライブ映像に演出画像48を表示させることができるとともに、演出装置10を振動させることができる。したがって、第7実施例に係る演出システム1によれば、イベントにおける参加者および出演者の一体感を高めることができる。
【0123】
(第8実施例)
以下、一実施形態に係る演出システム1の第8実施例を説明する。第8実施例では、演出制御装置100によって、演出装置10の発光色と、出演者によって歌唱されている曲のイメージカラーとに基づいて、複数の照明装置22を制御する。
【0124】
<演出制御装置100による演出制御の一具体例>
図16A図16Cは、第8実施例に係る演出制御装置100による演出制御の一具体例を示す図である。
【0125】
図16Aに示す例では、演出装置10が、複数の演出装置10から発光色情報を取得した結果、出演者によって歌唱されている曲のイメージカラーと一致する発光色の数が、全体数の5割である。このため、図16Aに示すように、演出装置10は、ネットワークNおよびコントローラ24を介して、比較的少ない数の照明装置22を点灯させる。
【0126】
図16Bに示す例では、演出装置10が、複数の演出装置10から発光色情報を取得した結果、出演者によって歌唱されている曲のイメージカラーと一致する発光色の数が、全体数の7割である。このため、図16Bに示すように、演出装置10は、ネットワークNおよびコントローラ24を介して、比較的多い数の照明装置22を点灯させる。
【0127】
図16Cに示す例では、演出装置10が、複数の演出装置10から発光色情報を取得した結果、出演者によって歌唱されている曲のイメージカラーと一致する発光色の数が、全体数の9割である。このため、図16Cに示すように、演出装置10は、ネットワークNおよびコントローラ24を介して、比較的より多い数の照明装置22を点灯させる。
【0128】
以上説明したように、第8実施例に係る演出システム1によれば、より多くの参加者が、演出装置10の発光色として、出演者によって歌唱されている曲のイメージカラーと一致する発光色を選択することにより、より多くの照明装置22を点灯させることができる。したがって、第8実施例に係る演出システム1によれば、イベントにおける参加者および出演者の一体感を高めることができる。
【0129】
(第9実施例)
以下、一実施形態に係る演出システム1の第9実施例を説明する。第9実施例では、演出制御装置100によって、別会場の複数の参加者が保持する複数の演出装置10の発光色に基づいて、本会場の複数の照明装置22、本会場の出演者に装着されている発光装置30、および、会場外で視聴されるイベントのライブ映像の画面を制御する。
【0130】
<演出制御装置100による演出制御の一具体例>
図17は、第9実施例に係る演出制御装置100による演出制御の一具体例を示す図である。図17に示す例では、説明を判り易くするために、演出装置10、情報端末11、および照明装置22の数を、いずれも5としている。
【0131】
図17に示す例では、別会場における5つの演出装置10において、発光色として「青」が選択されている。なお、本会場とは、実際に出演者が演出を行っている会場である。また、別会場とは、本会場とは異なる場所に設けられている会場であり、本会場のライブ映像を、大型モニタ等によって複数の参加者が視聴可能な会場である。
【0132】
この場合、演出制御装置100は、別会場における5つの演出装置10から、5つの情報端末11および通信ネットワークNを介して、発光色として「青」を示す発光色情報を取得する。
【0133】
そして、演出制御装置100は、全体数が「5」であり、発光色「青」の数が5であることに伴って、本会場の複数の照明装置22、本会場の出演者に装着されている発光装置30、および、会場外で視聴されるイベントのライブ映像の画面を制御する。
【0134】
例えば、図17に示すように、演出制御装置100は、通信ネットワークNおよびコントローラ24を介して、本会場の全ての照明装置22を、最も数が多い発光色である「青」で発光させる。
【0135】
また、例えば、図17に示すように、演出制御装置100は、通信ネットワークNを介して、本会場の出演者に装着されている発光装置30を、最も数が多い発光色である「青」で発光させる。
【0136】
また、例えば、図17に示すように、演出制御装置100は、通信ネットワークNおよび映像配信装置40を介して、会場外の視聴装置42で視聴されるライブ映像に重ねて表示されるバーグラフ44の表示を、発光色「青」の割合に応じた表示にする。
【0137】
以上説明したように、第9実施例に係る演出システム1によれば、別会場において、複数の参加者が、他の参加者が保持する演出装置10の発光色を視認できるため、複数の参加者の間での一体感を高めることができる。
【0138】
また、第9実施例に係る演出システム1によれば、別会場の複数の演出装置10の発光色に基づいて、本会場の複数の照明装置22、本会場の出演者に装着されている発光装置30、および、会場外で視聴されるイベントのライブ映像の画面を制御することができる。したがって、第9実施例に係る演出システム1によれば、参加者と出演者がそれぞれ異なる会場に居る場合であっても、イベントにおける参加者および出演者の一体感を高めることができる。
【0139】
(効果)
以上説明したように、一実施形態に係る演出システム1は、イベントの参加者によって保持され、選択操作および状態検出が可能な演出装置10と、演出装置10から送信された、選択操作に関する選択操作情報および状態検出に関する状態検出情報を取得する情報取得部602と、情報取得部602によって取得された、選択操作情報および状態検出情報の少なくともいずれか一方に基づいて、イベントの演出を制御する演出制御部603とを備える。
【0140】
これにより、一実施形態に係る演出システム1は、参加者による演出装置10に対する選択操作、および、演出装置10による状態検出の少なくともいずれか一方を、イベントの演出に反映することができる。すなわち、一実施形態に係る演出システム1は、参加者の意思や行動を、イベントの演出に反映することができる。したがって、一実施形態に係る演出システム1によれば、イベントにおける参加者および出演者の一体感を高めることができる。
【0141】
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、又は応用が可能である。
【0142】
本国際出願は、2021年12月16日に出願した日本国特許出願第2021-204083号に基づく優先権を主張するものであり、当該出願の全内容を本国際出願に援用する。
【符号の説明】
【0143】
1 演出システム
10、10a~10c 演出装置
10A 筐体
11、11a~11c 情報端末
20 照明システム
22 照明装置
24 コントローラ
30 発光装置
40 映像配信装置
42 視聴装置
44 バーグラフ
46 枠
100 演出制御装置
200 コンピュータ
201 プロセッサ
202 メモリ
203 ストレージデバイス
204 通信装置
205 入力装置
206 出力装置
207 バス
301 フルカラーLED(発光部)
302 色変更ボタン
303 アピールボタン
304 脈拍センサ
305 マイク
306 ディスプレイ
307 電源ボタン
308 MCU
309 加速度・角速度センサ
310 振動デバイス
311 通信デバイス
601 通信部
602 情報取得部
603 演出制御部
N 通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16A
図16B
図16C
図17