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特許7563051変調方式推定装置、変調方式推定方法、及びそのプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】変調方式推定装置、変調方式推定方法、及びそのプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 27/00 20060101AFI20241001BHJP
   G06N 20/00 20190101ALI20241001BHJP
【FI】
H04L27/00 A
G06N20/00 130
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020144856
(22)【出願日】2020-08-28
(65)【公開番号】P2022039703
(43)【公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-07-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】高橋 清彦
(72)【発明者】
【氏名】岸本 薫
(72)【発明者】
【氏名】竹内 俊樹
(72)【発明者】
【氏名】大辻 太一
【審査官】竹内 亨
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/166005(WO,A1)
【文献】特開2008-211760(JP,A)
【文献】特表2009-512031(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 27/00-27/38
G06N 20/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
変調方式が未知の受信信号から取得したベースバンド信号の周波数シフト量を推定し、推定結果に基づき当該ベースバンド信号を補正する周波数シフト補正部と、
前記周波数シフト量の推定において生じる誤差に基づいて設定した範囲から、複数の周波数誤差を生成する周波数誤差生成部と、
互いに異なる変調方式で変調された複数の元信号のそれぞれを、前記複数の周波数誤差の各値だけ周波数シフトさせた複数の学習用ベースバンド信号を取得する周波数誤差導入部と、
前記複数の学習用ベースバンド信号と、それぞれの学習用ベースバンド信号の変調方式を示すラベルとを含む学習データを用いた機械学習により作成された第1の機械学習モデルに、前記周波数シフト補正部によって補正された補正信号を入力し、入力に対する出力結果に基づき前記受信信号の変調方式を推定する変調方式推定部と、
を備えた変調方式推定装置。
【請求項2】
前記周波数シフト補正部は、
中心周波数のずれた信号と、当該中心周波数のずれた信号の周波数シフト量との関係を学習した第2の機械学習モデルに前記ベースバンド信号を入力し、入力に対する出力結果に基づいて前記ベースバンド信号の周波数シフト量を推定し、推定結果に基づき前記ベースバンド信号を補正する、
請求項1に記載の変調方式推定装置。
【請求項3】
前記周波数シフト補正部は、
前記ベースバンド信号のスペクトル分析の結果に基づき前記周波数シフト量を推定し、推定結果に基づき前記ベースバンド信号を補正する、
請求項1に記載の変調方式推定装置。
【請求項4】
前記周波数誤差生成部は、
前記設定した範囲から、ランダムに前記複数の周波数誤差を生成する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の変調方式推定装置。
【請求項5】
変調方式が未知の受信信号から取得したベースバンド信号の周波数シフト量を推定し、推定結果に基づき当該ベースバンド信号を補正する周波数シフト補正ステップと、
前記周波数シフト量の推定において生じる誤差に基づいて設定した範囲から、複数の周波数誤差を生成する周波数誤差生成ステップと、
互いに異なる変調方式で変調された複数の元信号のそれぞれを、前記複数の周波数誤差の各値だけ周波数シフトさせた複数の学習用ベースバンド信号を取得する周波数誤差導入ステップと、
前記複数の学習用ベースバンド信号と、それぞれの学習用ベースバンド信号の変調方式を示すラベルとを含む学習データを用いた機械学習により作成された第1の機械学習モデルに、前記周波数シフト補正ステップによって補正された補正信号を入力し、入力に対する出力結果に基づいて前記受信信号の変調方式を推定する変調方式推定ステップと、
を備えた変調方式推定方法。
【請求項6】
コンピュータに、
変調方式が未知の受信信号から取得したベースバンド信号の周波数シフト量を推定し、推定結果に基づき当該ベースバンド信号を補正する周波数シフト補正ステップと、
前記周波数シフト量の推定において生じる誤差に基づいて設定した範囲から、複数の周波数誤差を生成する周波数誤差生成ステップと、
互いに異なる変調方式で変調された複数の元信号のそれぞれを、前記複数の周波数誤差の各値だけ周波数シフトさせた複数の学習用ベースバンド信号を取得する周波数誤差導入ステップと、
前記複数の学習用ベースバンド信号と、それぞれの学習用ベースバンド信号の変調方式を示すラベルとを含む学習データを用いた機械学習により作成された第1の機械学習モデルに、前記周波数シフト補正ステップによって補正された補正信号を入力し、入力に対する出力結果に基づいて前記受信信号の変調方式を推定する変調方式推定ステップと、
を実行させる変調方式推定プログラム。
【請求項7】
変調方式が未知の受信信号から取得したベースバンド信号の周波数シフト量の推定において生じる誤差に基づいて設定した範囲から、複数の周波数誤差を生成する周波数誤差生成部と、
互いに異なる変調方式で変調された複数の元信号のそれぞれを、前記複数の周波数誤差の各値だけ周波数シフトさせた複数の学習用ベースバンド信号を取得する周波数誤差導入部と、
前記複数の学習用ベースバンド信号と、それぞれの学習用ベースバンド信号の変調方式を示すラベルとを含む学習データを用いた機械学習により第1の機械学習モデルを作成する変調方式学習部と、
を備える変調方式推定装置。
【請求項8】
中心周波数のずれた信号と、当該中心周波数のずれた信号の周波数シフト量との関係を学習した第2の学習モデルを作成する周波数シフト学習部、
をさらに備えた請求項7に記載の変調方式推定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変調方式推定装置、変調方式推定方法、及びそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
違法電波監視やコグニティブ無線では、監視対象となる広い周波数帯域から未知の通信信号を検出し、分析を行う。通信信号の変調方式推定は、発信者の特定などにつながる重要な作業であるが、対象が未知の信号であるため、中心周波数の推定と合わせて行う必要がある。また、バースト信号などの信号長が短い電波も分析する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-211760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常の通信では、中心周波数や周波数補正に使うパイロット信号などが既知の信号を扱うが、違法電波監視やコグニティブ無線では、これらが未知の信号を対象に変調方式推定を行う必要がある。ここで、監視対象の信号の中心周波数が正確に把握できていないと、変調方式の特徴がつかみ辛いという問題があった。以下、図1及び図2を用いて当該問題について具体的に説明する。
【0005】
図1及び図2は、QPSK(四位相偏移変調 / Quadrature Phase Shift Keying)方式で変調された信号から取得したベースバンド信号を、複素平面に表示したグラフである。監視対象の信号を受信する装置では、受信信号をベースバンド信号に変換する際、受信信号の中心周波数とベースバンド変換する帯域の中心周波数を合わせる。図1は、2つの中心周波数が正確に合っている場合のベースバンド信号を表示した例である。図2は、2つの中心周波数に、変調帯域幅に対して約1%の誤差がある場合のベースバンド信号を表示した例である。図1からはQPSK方式で変調された信号の特徴である4点のコンスタレーションを読み取ることが可能であるが、図2は特徴が大きく変化しており、変調方式がQPSKであることを読み取ることは困難である。
【0006】
本開示は、このような課題を解決するためになされたものである。即ち、中心周波数が未知の無線信号の変調方式を高速かつ高精度に推定する変調方式推定装置、方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示にかかる変調方式推定装置は、変調方式が未知の受信信号から取得したベースバンド信号の周波数シフト量を推定し、推定結果に基づき当該ベースバンド信号を補正する周波数シフト補正部と、前記周波数シフト量の推定において生じる誤差に基づいて設定した範囲から、複数の周波数誤差を生成する周波数誤差生成部と、互いに異なる変調方式で変調された複数の元信号のそれぞれを、各周波数誤差分だけ周波数シフトさせた複数の学習用ベースバンド信号を取得する周波数誤差導入部と、前記複数の学習用ベースバンド信号と、それぞれの学習用ベースバンド信号の変調方式を示すラベルとを含む学習データを用いた機械学習により作成された第1の機械学習モデルに、前記周波数シフト補正部によって補正された補正信号を入力し、入力に対する出力結果に基づき前記受信信号の変調方式を推定する変調方式推定部と、を備える。
【0008】
本開示にかかる変調方式推定方法は、変調方式が未知の受信信号から取得したベースバンド信号の周波数シフト量を推定し、推定結果に基づき当該ベースバンド信号を補正する周波数シフト補正ステップと、前記周波数シフト量の推定において生じる誤差に基づいて設定した範囲から、複数の周波数誤差を生成する周波数誤差生成ステップと、互いに異なる変調方式で変調された複数の元信号のそれぞれを、各周波数誤差分だけ周波数シフトさせた複数の学習用ベースバンド信号を取得する周波数誤差導入ステップと、前記複数の学習用ベースバンド信号と、それぞれの学習用ベースバンド信号の変調方式を示すラベルとを含む学習データを用いた機械学習により作成された第1の機械学習モデルに、前記周波数シフト補正ステップによって補正された補正信号を入力し、入力に対する出力結果に基づいて前記受信信号の変調方式を推定する変調方式推定ステップと、を備える。
【0009】
本開示にかかる変調方式推定プログラムは、コンピュータに、変調方式が未知の受信信号から取得したベースバンド信号の周波数シフト量を推定し、推定結果に基づき当該ベースバンド信号を補正する周波数シフト補正ステップと、前記周波数シフト量の推定において生じる誤差に基づいて設定した範囲から、複数の周波数誤差を生成する周波数誤差生成ステップと、互いに異なる変調方式で変調された複数の元信号のそれぞれを、各周波数誤差分だけ周波数シフトさせた複数の学習用ベースバンド信号を取得する周波数誤差導入ステップと、前記複数の学習用ベースバンド信号と、それぞれの学習用ベースバンド信号の変調方式を示すラベルとを含む学習データを用いた機械学習により作成された第1の機械学習モデルに、前記周波数シフト補正ステップによって補正された補正信号を入力し、入力に対する出力結果に基づいて前記受信信号の変調方式を推定する変調方式推定ステップと、を実行させるものである。
【0010】
本開示にかかる変調方式推定装置は、変調方式が未知の受信信号から取得したベースバンド信号の周波数シフト量の推定において生じる誤差に基づいて設定した範囲から、複数の周波数誤差を生成する周波数誤差生成部と、互いに異なる変調方式で変調された複数の元信号のそれぞれを、各周波数誤差分だけ周波数シフトさせることにより、複数の学習用ベースバンド信号を生成する周波数誤差導入部と、前記複数の学習用ベースバンド信号と、それぞれの学習用ベースバンド信号の変調方式を示すラベルとを含む学習データを用いた機械学習により第1の機械学習モデルを作成する変調方式学習部と、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、中心周波数が未知の無線信号の変調方式を高速かつ高精度に推定できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】中心周波数が合っている場合のベースバンド信号のI成分とQ成分とを座標表示したグラフである。
図2】中心周波数が合っていない場合のベースバンド信号のI成分とQ成分とを座標表示したグラフである。
図3】関連技術にかかる変調方式推定装置の構成を示すブロック図である。
図4】実施形態1にかかる変調方式推定装置の構成を示すブロック図である。
図5】実施形態2にかかる変調方式推定装置の構成を示すブロック図である。
図6】第1の機械学習モデルにおける機械学習の概要を示す概略図である。
図7】周波数シフト補正部の構成を示すブロック図である。
図8】第2の機械学習モデルにおける機械学習の概要を示す概略図である。
図9】実施形態2にかかる変調方式推定方法の流れを示すフローチャートである。
図10】実施形態2による周波数シフトの補正精度を示すグラフである。
図11】実施形態2による変調方式の推定精度を示すグラフである。
図12】実施形態3にかかる変調方式推定装置の構成を示すブロック図である。
図13】実施形態4にかかる変調方式推定装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施形態にいたる検討)
以下の実施の形態を説明するにあたり、発明者が行った検討についての説明を行う。まず、特許文献1にかかる技術の課題について詳細に説明し、次に、機械学習を用いた関連技術における課題についての説明を行う。
【0014】
まず、特許文献1にかかる技術について説明する。特許文献1は、中心周波数を正確に調べて、ベースバンド信号のパターンを分析する技術である。特許文献1にかかる変調方式推定部は、受信信号のシンボルパターンから方式推定を行う。受信信号からシンボル抽出を行うためには、受信信号の中心周波数とシンボルレートが必要になるが、特許文献1では、スペクトル分析によりこれらの情報を推定している。また、シンボルパターンの分析には、数千シンボル以上の統計データが必要となる。
【0015】
次に、特許文献1に関する技術の課題について説明する。変調方式推定部は、ベースバンド信号のパターンを統計的に解析して変調方式を推定する。そのためには、中心周波数は、正確に補正される必要がある。そこで、特許文献1における周波数偏差・伝送レート推定部は、受信信号を長時間蓄積して、スペクトル分析することにより、高精度に中心周波数を推定している。例えば、変調方式推定対象に64QAM(直角位相振幅変調 / Quadrature Amplitude Modulation)信号が含まれる場合、64QAMではシンボル間の間隔が16度しかない個所があるため、ノイズによるコンスタレーションの分散も考えると、統計データ取得中の位相回転を一桁度以内に収める必要がある。これは、変調帯域幅1MHzの変調信号を推定する場合で考えると、数Hzの周波数誤差しか許されないことを意味する。さらに、スペクトル分析の際には、平均化によるノイズ軽減なども行うため、当該技術によると、周波数シフト補正に秒単位の信号データが必要となる。
【0016】
したがって、当該技術によると、短時間の信号受信では中心周波数の補正精度が十分に出せないため、未知の受信信号に対して変調方式を短時間で高精度に推定することはできないという問題がある。
【0017】
次に、機械学習を用いた関連技術について説明する。関連技術にかかる変調方式推定装置は、中心周波数シフトによるベースバンド信号の特徴変化を、機械学習モデルに学習させる。ここで、個々の信号は短くてもよい。
【0018】
図3は、関連技術にかかる変調方式推定装置200の構成を示すブロック図である。変調方式推定装置200は、実運用時における構成210と、学習時における構成220とに分けられる。実運用時は、機械学習モデルを用いて受信信号の変調方式を推定する段階である。学習時は、当該機械学習モデルを学習用のデータを用いて機械学習により作成する段階である。このように、変調方式推定装置200は、機械学習により事前に作成された機械学習モデルを用いて、受信信号の変調方式を推定する。
【0019】
まず、実運用時について説明する。実運用時の構成210は、受信部211と、変調方式推定部213とを備える。受信部211は、受信信号からベースバンド信号を取得して出力する。変調方式推定部213は、学習時に生成された第1の機械学習モデル2131を記憶している。第1の機械学習モデルは、ベースバンド信号波形と、変調方式との関係を学習した学習済みモデルである。変調方式推定部213は、受信部211から出力されたベースバンド信号を第1の機械学習モデル2131に入力して、受信信号の変調方式を推定する。
【0020】
次に、学習時について説明する。学習時の構成220は、受信部225と、周波数シフト生成部226と、変調方式学習部224とを備える。周波数シフト生成部226は、受信部225が過去に受信した元信号に、複数の周波数シフトを導入し、複数の学習用ベースバンド信号を生成する。変調方式学習部224は、複数の学習用ベースバンド信号と、変調方式の正解ラベルとを含む学習データを用いた機械学習により、第1の機械学習モデル2131を作成する。
【0021】
なお、学習用ベースバンド信号の生成に用いられる元信号は、過去に受信した信号でなくてもよい。元信号は、シミュレーションによって生成された信号であってもよい。また、周波数シフト生成部226は、無線監視の対象となる全監視帯域をカバーできるように、上述した周波数シフトを生成する必要がある。
【0022】
変調方式推定装置200の問題点は、監視対象の周波数帯域が広くなると、膨大な数の学習データが必要となることである。これは、実測された信号の中心周波数と、受信機が想定している中心周波数との間に僅かな誤差があるだけで、変調方式推定部213から見たベースバンド信号の特徴が大きく変化するため、誤差量を僅かずつ変化させた信号を、監視対象の周波数帯域分だけ用意して学習させる必要があるためである。このような場合、変調方式推定装置200は、現実的な計算リソースでは、十分なデータ量を処理できず、高精度に変調方式を推定することができない。
【0023】
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について説明する。なお、図面は簡略的なものであるから、この図面の記載を根拠として実施の形態の技術的範囲を狭く解釈してはならない。また、同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0024】
(実施形態1)
図4は、実施形態1にかかる変調方式推定装置100の構成を示す構成図である。変調方式推定装置100は、周波数シフト補正部112と、周波数誤差生成部122と、周波数誤差導入部123と、変調方式推定部113とを備える。
【0025】
周波数シフト補正部112は、変調方式が未知の受信信号から取得したベースバンド信号の周波数シフト量を推定し、推定結果に基づき当該ベースバンド信号を補正する。周波数シフト補正部112は、機械学習モデルを用いて周波数シフト量を推定してもよく、スペクトル分析により周波数シフト量を推定してもよい。周波数シフト補正部112は、ベースバンド信号を、推定した周波数シフト量に基づき周波数シフトさせる。
【0026】
周波数シフト補正部112は、例えば、中心周波数のずれた信号と周波数シフト量との関係を学習した第2の学習モデルにベースバンド信号を入力し、入力に対する出力結果に基づいて周波数シフト量を推定し、推定結果に基づきベースバンド信号を補正してもよい。また、周波数シフト補正部112は、例えば、ベースバンド信号のスペクトル分析の結果に基づき周波数シフト量を推定し、推定結果に基づきベースバンド信号を補正してもよい。
【0027】
周波数誤差生成部122は、周波数シフト量の推定において生じる誤差(補正誤差)に基づいて設定した範囲から、複数の周波数誤差を生成する。周波数誤差生成部122は、例えば、誤差の標準偏差をσとした場合に、3σで定まる範囲から複数の周波数誤差を生成してもよい。周波数誤差生成部122は、定まった範囲からランダムに複数の周波数誤差を生成してもよい。
【0028】
周波数誤差導入部123は、互いに異なる変調方式で変調された複数の元信号のそれぞれを、各周波数誤差分だけ周波数シフトさせた複数の学習用ベースバンド信号を取得する。複数の元信号は、例えば、それぞれBPSK(二位相偏移変調 / 2PSK / Binary Phase Shift Keying)、QPSK、8PSK(位相偏移変調 / Phase Shift Keying)、64QAM方式で変調されていてもよい。周波数誤差導入部123は、データベースから複数の学習用ベースバンド信号を取得してもよく、元信号を周波数シフトさせることにより複数の学習用ベースバンド信号を生成してもよい。
【0029】
変調方式推定部113は、複数の学習用ベースバンド信号と、それぞれの学習用ベースバンド信号の変調方式を示すラベルとを含む学習データを用いた機械学習により作成された第1の機械学習モデルに、周波数シフト補正部112によって補正された補正信号を入力し、入力に対する出力結果に基づいて受信信号の変調方式を推定する。
【0030】
変調方式推定装置100は、周波数シフト量の推定において生じる誤差に基づいて、学習用ベースバンド信号に与える中心周波数のシフト範囲を制限し、機械学習モデルを学習させる。よって、変調方式推定装置100は、現実的な学習データ量で、未知の信号の変調方式を推定することができる。
【0031】
尚、変調方式推定装置100は、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、本実施形態にかかる変調方式推定方法の処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムを前記メモリへ読み込ませ、当該コンピュータプログラムを実行する。これにより、前記プロセッサは、周波数シフト補正部112、周波数誤差生成部122、周波数誤差導入部123、及び変調方式推定部113の機能を実現する。
【0032】
または、周波数シフト補正部112、周波数誤差生成部122、周波数誤差導入部123、及び変調方式推定部113は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)等を用いることができる。
【0033】
また、変調方式推定装置100の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。また、変調方式推定装置100の機能がSaaS(Software as a Service)形式で提供されてもよい。
【0034】
(実施形態2)
実施形態2は、実施形態1の具体例である。図5は、実施形態2にかかる変調方式推定装置100aの構成を示すブロック図である。変調方式推定装置100aは、実運用時の構成110と、学習時の構成120とに分けられる。実運用時は、周波数シフト補正部112を用いて周波数シフトを補正し、変調方式推定部113を用いて変調方式を推定する段階である。学習時は、周波数シフト補正部112に備えられる第2の機械学習モデル1121を事前に作成し、変調方式推定部113に備えられる第1の機械学習モデル1131を事前に作成する段階である。
【0035】
実運用時の構成110は、受信部111と、周波数シフト補正部112と、変調方式推定部113とを備える。受信部111は、変調方式が未知の受信信号を受信し、当該受信信号からベースバンド信号を取得し、周波数シフト補正部112に出力する。
【0036】
周波数シフト補正部112は、学習時に作成された第2の機械学習モデル1121を有する。第2の機械学習モデル1121は、信号波形と、周波数シフト量との関係を学習した学習済みモデルである。なお、第2の機械学習モデル1121の作成方法については後述する。周波数シフト補正部112は、第2の機械学習モデル1121に、受信部111から出力されたベースバンド信号を入力し、入力に対する出力結果に基づき周波数シフト量を推定する。そして、周波数シフト補正部112は、推定結果に基づきベースバンド信号を周波数シフトさせて、補正信号を出力する。
【0037】
変調方式推定部113は、学習時に作成された第1の機械学習モデル1131を有する。第1の機械学習モデル1131は、信号波形と、変調方式との関係を学習した学習済みモデルである。第1の機械学習モデル1131の作成方法については後述する。変調方式推定部113は、第1の機械学習モデル1131に、周波数シフト補正部112によって補正された補正信号を入力し、入力に対する出力結果に基づき受信信号の変調方式を推定する。
【0038】
学習時の構成120は、受信部125と、周波数シフト生成部126と、周波数シフト導入部127と、周波数シフト学習部128と、受信部121と、周波数誤差生成部122と、周波数誤差導入部123と、変調方式学習部124とを備える。なお、後述するように、学習時の構成120は、受信部121及び125を含まなくてもよい。
【0039】
受信部125は、学習データの収集時に受信した信号から取得したベースバンド信号を、元信号データとして周波数シフト導入部127に出力する。元信号データは、周波数シフトのない信号であることが望ましいが、予め周波数シフトの大きさがわかっていれば、周波数シフトのある信号であってもよい。なお、元信号データは、シミュレーションによって生成された信号であってもよい。すなわち、受信部125は学習データ取得のための一手段に過ぎず、受信部125を含まない構成も、実施形態1には含まれ得る。
【0040】
周波数シフト生成部126は、元信号に対して導入される周波数シフト量を生成し、周波数シフト導入部127に出力する。また、周波数シフト生成部126は、機械学習における正解値として、当該周波数シフト量を周波数シフト学習部128に出力する。なお、元信号データに周波数シフトがある場合は、元信号データが持つ周波数シフト量と周波数シフト生成部126が生成する周波数シフト量とを合計した値が、機械学習における正解値として、周波数シフト学習部128に出力される。
【0041】
周波数シフト導入部127は、周波数シフト生成部126により生成された周波数シフトを元信号に導入し、周波数シフト学習部128に出力する。
【0042】
周波数シフト学習部128は、周波数シフト導入部127が出力した信号データと、周波数シフト生成部126が出力した周波数シフト量とを含む学習データを複数用いた機械学習により第2の機械学習モデル1121を作成する。周波数シフト学習部128は、正解値と、補正値とから誤差σを統計的に算出し、周波数誤差生成部122に出力する。誤差σは、補正誤差とも呼ぶ。なお、機械学習の詳細については後述する。
【0043】
受信部121は、学習データの収集時に受信した信号から取得したベースバンド信号を元信号データとして周波数誤差導入部123に出力する。そして、当該ベースバンド信号の変調方式が、機械学習における正解ラベルとして、変調方式学習部124に出力される。元信号データは、周波数シフトのないベースバンド信号であることが望ましいが、予め周波数シフトの大きさがわかっていれば、周波数シフトのある信号であってもよい。なお、元信号データは、シミュレーションによって生成されてもよい。すなわち、受信部121は学習データ取得のための一手段に過ぎず、受信部121を含まない構成も、実施形態1には含まれ得る。元信号は、過去に受信したベースバンド信号のデータベース、又はシミュレーションによって生成された信号のデータベースから取得されてもよい。
【0044】
周波数誤差生成部122は、例えば、誤差σにより決定した3σの範囲で中心周波数を振り、生成した周波数誤差を周波数誤差導入部123に出力する。周波数誤差導入部123は、生成された周波数誤差を元信号に導入し、学習データとして変調方式学習部124に出力する。なお、元信号データに周波数シフトがある場合は、元信号データが持つ周波数シフト量と周波数誤差生成部122が生成する周波数誤差とを合計した値が、3σの範囲で振れているように調整される。
【0045】
変調方式学習部124は、周波数誤差導入部123が出力した信号と、元信号の変調方式を示すラベルとを含む学習データを用いた機械学習により、第1の機械学習モデル1131を作成する。なお、機械学習の詳細については後述する。
【0046】
次に、図6を用いて、第1の機械学習モデル1131について詳細に説明する。変調方式学習部124が作成する第1の機械学習モデル1131は、無線通信におけるベースバンド信号を入力されると、推定した変調方式を示すフラグを返す機械学習モデルである。ベースバンド信号は、I信号とQ信号との組み合わせであってもよい。ここで、I信号とは同相(In-Phase)信号を表し、Q信号とは直交位相(Quadrature)信号を表す。推定される変調方式は、例えば、BPSK、QPSK、8PSK、64QAM等である。変調方式学習部124は、ベースバンド信号と、変調方式の正解を示すフラグとを受け取り、正解を導き出せるように第1の機械学習モデル1131の内部のパラメータを調整する。
【0047】
次に、第2の機械学習モデル1121について詳細に説明する。図7は、周波数シフト補正部112の詳細な機能構成を示すブロック図である。周波数シフト補正部112は、第2の機械学習モデル1121と、信号補正部1122とを備える。第2の機械学習モデル1121は、周波数シフト量推定部とも呼ぶ。信号補正部1122は、ベースバンド信号を、第2の機械学習モデル1121の推定結果に基づき周波数シフトさせる。
【0048】
なお、学習時の周波数シフト学習部128も、実運用時の周波数シフト補正部112と同様に、第2の機械学習モデル1121と、信号補正部1122とを備える。周波数シフト学習部128は、第2の機械学習モデル1121の推定の誤差σを出力する。
【0049】
図8に示すように、第2の機械学習モデル1121は、中心周波数のずれたベースバンド信号を入力されると、周波数シフトの量(Hz)を返す。学習時は、周波数シフト学習部128が、ベースバンド信号と、周波数シフト量の答えとを第2の機械学習モデル1121に渡し、正解を導き出せるように第2の機械学習モデル内のパラメータを調整する。誤差σは、第2の機械学習モデル1121の内部パラメータの調整が終了した後に、周波数シフト量の推定値と、周波数シフト量の答えの差分についての統計を取り、その結果として算出される。
【0050】
次に、図9を用いて機械学習モデルの作成方法について説明する。まず、学習及びテストに使用する元信号が、取得される(ステップS101)。元信号は、周波数シフト学習部128、及び変調方式学習部124が学習に使う変調信号(変調方式を示す正解タグ付き)である。なお、正解タグは、ラベルとも呼ぶ。ここで、元信号の中心周波数は、シフトしていてもしていなくてもよい。以下では、中心周波数がシフトしていないものとして説明を行う。
【0051】
次に、第2の機械学習モデル1121の作成方法について説明する。周波数シフト導入部127は、まず、元信号を周波数シフトさせた信号データ(周波数シフト量を示す正解タグ付き)を作成する(ステップS201)。ここで、周波数シフト量の範囲は、無線監視を行う範囲で設定される。ステップS201で作成された信号データは、学習データとテストデータとに分けられ、周波数シフト学習部128は、学習データを用いて機械学習を行う(ステップS202)。機械学習後の第2の機械学習モデル1121は、実運用時に使用される。最後に、周波数シフト学習部128は、テストデータを用いて、周波数シフト量の推定における誤差σを評価する(ステップS203)。誤差σは、補正誤差、推定誤差とも呼ぶ。
【0052】
次に、第1の機械学習モデル1131の作成方法について説明する。まず、周波数誤差生成部122は、周波数シフト学習部128から周波数シフト量の誤差σを受け取る(ステップS301)。次に、周波数誤差生成部122は、誤差σをもとに、第1の機械学習モデル1131が対応すべき周波数シフト量の範囲を決定し(例えば、3σ等に決定される)、元信号を当該範囲で周波数シフトさせた信号データを作成する(ステップS302)。最後に、変調方式学習部124は、周波数シフトさせた信号データで機械学習を行う(ステップS303)。機械学習後の第1の機械学習モデル1131は、実運用時に使用される。
【0053】
次に、発明の効果について説明する。発明の効果の検証は、変調帯域幅200kHz、信号データ長640μsの受信信号を用いて行われた。なお、この検証条件は、変調帯域幅1MHzでは、データ長128μsに相当する。
【0054】
図10は、変調方式推定装置100aによる周波数シフト量の推定精度を示すグラフである。縦軸は、周波数シフト量の正答数の累積分布(割合)を示し、横軸は周波数シフト量の推定における誤差[kHz]を示す。例えば、累積分布が0.9となる点を参照すると、変調帯域幅に対して48%の推定誤差を許容すれば正答率9割を確保できることがわかる。
【0055】
図11は、変調方式推定装置100aによる変調方式の推定精度を示すグラフである。縦軸は変調方式推定の精度(割合)を示し、横軸は信号対雑音電力比[dB]を示す。図11から、変調方式推定装置100aにより十分な推定精度が得られることがわかった。
【0056】
検証の結果、変調方式推定装置100aは、周波数シフト量の推定における誤差が大きい場合であっても、変調方式推定の精度を十分に有することがわかった。また、変調方式推定装置100aによると、変調方式の推定に必要な信号データ長を、特許文献1に記載された技術を用いた場合と比べて3桁程度短くすることができた。
【0057】
(実施形態3)
実施形態3も、実施形態2と同様、実施形態1の具体例である。実施形態3にかかる変調方式推定装置100bは、機械学習モデルではなく、スペクトル分析を用いてベースバンド信号の周波数シフト量を推定する。
【0058】
図12は、実施形態3にかかる変調方式推定装置100bの構成を示すブロック図である。変調方式推定装置100bの構成は、実施形態2と同様に、実運用時の構成110と、学習時の構成120とに分けられる。実運用時の構成110は、受信部111と、周波数シフト補正部112と、変調方式推定部113とを備える。学習の構成120は、受信部121と、周波数誤差生成部122と、周波数誤差導入部123と、変調方式学習部124とを備える。以下では、実施形態2と異なる点について説明する。
【0059】
周波数シフト補正部112は、受信部111が出力したベースバンド信号に対してスペクトル分析を行い、周波数シフト量を推定する。周波数シフト補正部112は、例えば、所定の閾値とスペクトルが交差する2点の平均を、周波数シフト量と推定してもよい。そして、周波数シフト補正部112は、キャリブレーション等を行って事前に誤差σを自己診断する。誤差σは、補正誤差とも呼ぶ。周波数シフト補正部112は、例えば、周波数シフト量が既知のベースバンド信号に対して周波数シフト量の推定を行い、実際の周波数シフト量との差分を算出して誤差σとしてもよい。ここで、周波数シフト補正部112は、周波数シフト量が既知の複数のベースバンド信号を用いて、誤差σを算出してもよい。
【0060】
周波数誤差生成部122は、周波数シフト補正部112が算出した誤差σに応じて誤差生成幅(範囲)を調整する。変調方式学習部124は、誤差σに基づく周波数範囲での機械学習により、第1の機械学習モデル1131を作成することとなる。
【0061】
変調方式推定装置100bは、誤差σを考慮して機械学習を行うため、周波数の推定に誤差がある場合であっても、変調方式の推定における推定精度を保つことができる。よって、変調方式推定装置100bも、実施形態2と同様に、信号データ長が特許文献1に比べて3桁程度短い場合であっても、ベースバンド信号から変調方式を推定することができる。
【0062】
(実施形態4)
機械学習モデルの作成(トレーニング)及び更新は、オンプレミス以外にも、サービス提供者により行われる場合がある。このような場合、サービス提供者は、ユーザから違法電波の実測データを提供してもらい、実測データをもとに機械学習モデルの再学習等を行う。
【0063】
即ち、ユーザは、提供された機械学習モデルを使用して、未知の無線信号の変調方式を推定する。また、ユーザは、観測した違法電波の信号データを蓄積してサービス提供者に提供する。一方、サービス提供者は、提供された信号データを使用して機械学習モデルの再学習や、機械学習モデルの構造の改良を行う。サービス提供者は、改良した機械学習モデルをユーザに提供する。
【0064】
実施形態4にかかる変調方式推定装置100cは、サービス提供者が機械学習モデルを作成する際に使用される装置であり、図13に示すように、周波数誤差生成部122と、周波数誤差導入部123と、変調方式学習部124とを備える。
【0065】
周波数誤差導入部123は、変調方式が未知の受信信号から取得したベースバンド信号の周波数シフト量の推定において生じる誤差に基づいて設定した範囲から、複数の周波数誤差を生成する。周波数誤差導入部123は、互いに異なる変調方式で変調された複数の元信号のそれぞれを、各周波数誤差分だけ周波数シフトさせた複数の学習用ベースバンド信号を取得する。変調方式学習部124は、複数の学習用ベースバンド信号と、それぞれの学習用ベースバンド信号の変調方式を示すラベルとを含む学習データを用いた機械学習により第1の機械学習モデルを作成する。
【0066】
実施形態4にかかる変調方式推定装置100cは、変調方式の推定を高精度化する機械学習モデルを作成できる。
【0067】
また、上述したプログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体は、例えば、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリを含む。磁気記録媒体は、例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブなどである。光磁気記録媒体は、例えば光磁気ディスクなどである。半導体メモリは、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)などである。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0068】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【符号の説明】
【0069】
100、100a、100b、100c 変調方式推定装置
111 受信部
112 周波数シフト補正部
1121 第2の機械学習モデル
113 変調方式推定部
1131 第1の機械学習モデル
121 受信部
122 周波数誤差生成部
123 周波数誤差導入部
124 変調方式学習部
125 受信部
126 周波数シフト生成部
127 周波数シフト導入部
128 周波数シフト学習部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13