(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】画像処理装置、および、画像処理方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/12 20060101AFI20241001BHJP
G06F 3/04845 20220101ALI20241001BHJP
G06F 3/04842 20220101ALI20241001BHJP
G06F 3/04812 20220101ALI20241001BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
G06F3/12 356
G06F3/12 305
G06F3/12 324
G06F3/12 355
G06F3/12 357
G06F3/12 378
G06F3/04845
G06F3/04842
G06F3/04812
B41J29/42 F
(21)【出願番号】P 2021001493
(22)【出願日】2021-01-07
【審査請求日】2023-11-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山田 和美
(72)【発明者】
【氏名】土屋 剛
(72)【発明者】
【氏名】山田 知幸
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-100635(JP,A)
【文献】特開2020-123237(JP,A)
【文献】特開2016-048456(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00- 29/70
H04N 1/00
G06F 3/04845
G06F 3/04842
G06F 3/04812
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
立体物を形成するために用いられる画像処理装置であって、
ユーザーが指示を行うための第1画面を表示部に表示させる制御部と、
前記ユーザーからの指示を、前記表示部を介して受け付ける受付部と、を備え、
前記第1画面は、前記立体物に形成する
画像を前記ユーザーに視認可能とするプレビュー画面
と、
前記プレビュー画面に対応する操作画面と、を有し、
前記操作画面は、
(i)前記ユーザーが前記立体物の第1形成面に形成する前記画像である第1画像を個別に選択するための第1個別選択画面と、
(ii)前記ユーザーが前記立体物の前記第1形成面とは異なる第2形成面に形成する前記画像である第2画像を個別に選択するための第2個別選択画面と、
(iii)前記ユーザーが前記立体物の前記第1形成面および前記第2形成面とは異なる第3形成面に形成する前記画像である第3画像を個別に選択するための第3個別選択画面と、を含み、
前記プレビュー画面は、
(i)前
記第1
画像を前記ユーザーに視認可能とする第1プレビュー画面と、
(ii)前
記第2
画像を前記ユーザーに視認可能とする第2プレビュー画面と、
(iii)前
記第3
画像を前記ユーザーに視認可能とする第3プレビュー画面と、を含む、画像処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像処理装置であって、
前記第1プレビュー画面は、前記第1形成面とともに前記第1画像を視認可能とし、
前記第2プレビュー画面は、前記第2形成面とともに前記第2画像を視認可能とし、
前記第3プレビュー画面は、前記第3形成面とともに前記第3画像を視認可能とする、画像処理装置。
【請求項3】
請求項1
または請求項2に記載の画像処理装置であって、
前記第1プレビュー画面は、前記第1プレビュー画面に表示されている前記第1
画像を前記第1形成面に形成するか否かを前記ユーザーが決定するための第1個別決定画面を含む、画像処理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像処理装置であって、
前
記操作画面は、前記第1プレビュー画面に表示されている前記第1
画像を前記第1形成面に形成するか否かを前記ユーザーが決定するための決定画面を含む、画像処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の画像処理装置であって、
前記受付部を介した前記第1個別決定画面に対する前記ユーザーの決定と、前記受付部を介した前記決定画面に対する前記ユーザーの決定とは、互いに連動する、画像処理装置。
【請求項6】
請求項
1から請求項5までのいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
前
記操作画面は、前記第1
画像のサムネイルを前記ユーザーに視認可能とするサムネイル画面を含む、画像処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画像処理装置であって、
前記第1プレビュー画面は、前記立体物とともに前記第1
画像を視認可能とし、
前記サムネイル画面は、前記立体物は視認可能とせず、かつ、前記第1
画像を視認可能とする、画像処理装置。
【請求項8】
請求項3から請求項7までのいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
前記第2プレビュー画面は、前記第2プレビュー画面に表示されている前記第2
画像を前記第2形成面に形成するか否かを前記ユーザーが決定するための第2個別決定画面を含み、
前記第3プレビュー画面は、前記第3プレビュー画面に表示されている前記第3
画像を前記第3形成面に形成するか否かを前記ユーザーが決定するための第3個別決定画面を含む、画像処理装置。
【請求項9】
請求項
1から請求項8までのいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
前記第1画面は、前記第1
画像と、前記第2
画像と、前記第3
画像との組み合わせを前記ユーザーが選択するための組み合わせ選択画面を含む、画像処理装置。
【請求項10】
請求項
1から請求項9までのいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
前記制御部は、前記第1画面と、第2画面と、を切り替え可能に前記表示部に表示させ、
前記第2画面は、前記立体物の前記第1形成面と、前記第2形成面と、前記第3形成面とは異なる他形成面に形成する前記
画像である他
画像を前記ユーザーに視認可能とする他プレビュー画面を含み、
前記第1画面は、前記他プレビュー画面を含まない、画像処理装置。
【請求項11】
請求項10に記載の画像処理装置であって、
前記第2画面は、さらに、前記第1プレビュー画面と、前記第2プレビュー画面と、前記第3プレビュー画面とを含む、画像処理装置。
【請求項12】
請求項11に記載の画像処理装置であって、
前記第1画面の前記プレビュー画面は、M個(Mは3以上の整数)の第1個別プレビュー画面を含み、
前記第2画面は、N個(NはMよりも大きい整数)の第2個別プレビュー画面を含み、
前記M個の第1個別プレビュー画面は、前記第1個別プレビュー画面としての、前記第1プレビュー画面と前記第2プレビュー画面と前記第3プレビュー画面とを含み、
前記N個の第2個別プレビュー画面は、前記第2個別プレビュー画面としての、前記第1プレビュー画面と前記第2プレビュー画面と前記第3プレビュー画面と前記他プレビュー画面とを含む、画像処理装置。
【請求項13】
請求項
10から請求項
12までのいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
前記第2画面は、前記操作画面を含まない、画像処理装置。
【請求項14】
請求項
3に記載の画像処理装置であって、
前記第1画面は、前記第1個別決定画面に、前記受付部を介して、前記ユーザーが前記
画像を形成しない非形成指示をしたときには、前記プレビュー画面に、前記非形成指示があった前記
画像を表示しない、画像処理装置。
【請求項15】
請求項
1から請求項
14までのいずれか一項に記載の画像処理装置であって、
前記制御部は、前記プレビュー画面に表示される前記
画像が第1の場合よりも少ない第2の場合のときには、前記プレビュー画面に表示される前記
画像の大きさを前記第1の場合よりも拡大できる、画像処理装置。
【請求項16】
立体物を形成するために用いられる画像処理装置であって、
ユーザーが指示を行うための第1画面を表示部に表示させる制御部と、
前記ユーザーからの指示を、前記表示部を介して受け付ける受付部と、を備え、
前記第1画面は、前記立体物に形成する形成物候補を前記ユーザーに視認可能とするプレビュー画面と、操作画面と、を有し、
前記プレビュー画面は、
(i)前記立体物の第1形成面に形成する前記形成物候補である第1形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第1プレビュー画面と、
(ii)前記立体物の前記第1形成面とは異なる第2形成面に形成する前記形成物候補である第2形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第2プレビュー画面と、
(iii)前記立体物の前記第1形成面および前記第2形成面とは異なる第3形成面に形成する前記形成物候補である第3形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第3プレビュー画面と、を含み、
前記第1プレビュー画面は、前記第1プレビュー画面に表示されている前記第1形成物候補を前記第1形成面に形成するか否かを前記ユーザーが決定するための第1個別決定画面を含み、
前記操作画面は、前記第1プレビュー画面に対応する第1操作画面を含み、
前記第1操作画面は、前記第1プレビュー画面に表示されている前記第1形成物候補を前記第1形成面に形成するか否かを前記ユーザーが決定するための決定画面を含み、
前記受付部を介した前記第1個別決定画面に対する前記ユーザーの決定と、前記受付部を介した前記決定画面に対する前記ユーザーの決定とは、互いに連動する、画像処理装置。
【請求項17】
立体物を形成するために用いられる画像処理装置であって、
ユーザーが指示を行うための第1画面を表示部に表示させる制御部と、
前記ユーザーからの指示を、前記表示部を介して受け付ける受付部と、を備え、
前記第1画面は、前記立体物に形成する形成物候補を前記ユーザーに視認可能とするプレビュー画面と、操作画面と、を有し、
前記プレビュー画面は、
(i)前記立体物の第1形成面に形成する前記形成物候補である第1形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第1プレビュー画面と、
(ii)前記立体物の前記第1形成面とは異なる第2形成面に形成する前記形成物候補である第2形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第2プレビュー画面と、
(iii)前記立体物の前記第1形成面および前記第2形成面とは異なる第3形成面に形成する前記形成物候補である第3形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第3プレビュー画面と、を含み、
前記操作画面は、前記第1プレビュー画面に対応する第1操作画面を含み、
前記第1操作画面は、前記第1形成物候補のサムネイルを前記ユーザーに視認可能とするサムネイル画面を含む、画像処理装置。
【請求項18】
立体物を形成するために用いられる画像処理装置であって、
ユーザーが指示を行うための第1画面と第2画面とを切り替え可能に表示部に表示させる制御部と、
前記ユーザーからの指示を、前記表示部を介して受け付ける受付部と、を備え、
前記第1画面は、前記立体物に形成する形成物候補を前記ユーザーに視認可能とするプレビュー画面を有し、
前記プレビュー画面は、
(i)前記立体物の第1形成面に形成する前記形成物候補である第1形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第1プレビュー画面と、
(ii)前記立体物の前記第1形成面とは異なる第2形成面に形成する前記形成物候補である第2形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第2プレビュー画面と、
(iii)前記立体物の前記第1形成面および前記第2形成面とは異なる第3形成面に形成する前記形成物候補である第3形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第3プレビュー画面と、を含み、
前記第2画面は、前記立体物の前記第1形成面と、前記第2形成面と、前記第3形成面とは異なる他形成面に形成する前記形成物候補である他形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする他プレビュー画面を含み、
前記第1画面は、前記他プレビュー画面を含まない、画像処理装置。
【請求項19】
立体物を形成するために用いられる画像処理方法であって、
ユーザーが指示を行うための第1画面を表示部に表示させる表示工程と、
前記ユーザーからの指示を、前記表示部を介して受け付ける受付工程と、を備え、
前記第1画面は、前記立体物に形成する
画像を前記ユーザーに視認可能とするプレビュー画面
と、
前記プレビュー画面に対応する操作画面と、を有し、
前記操作画面は、
(i)前記ユーザーが前記立体物の第1形成面に形成する前記画像である第1画像を個別に選択するための第1個別選択画面と、
(ii)前記ユーザーが前記立体物の前記第1形成面とは異なる第2形成面に形成する前記画像である第2画像を個別に選択するための第2個別選択画面と、
(iii)前記ユーザーが前記立体物の前記第1形成面および前記第2形成面とは異なる第3形成面に形成する前記画像である第3画像を個別に選択するための第3個別選択画面と、を含み、
前記プレビュー画面は、
(i)前
記第1
画像を前記ユーザーに視認可能とする第1プレビュー画面と、
(ii)前
記第2
画像を前記ユーザーに視認可能とする第2プレビュー画面と、
(iii)前
記第3
画像を前記ユーザーに視認可能とする第3プレビュー画面と、を含む、画像処理方法。
【請求項20】
立体物を形成するために用いられる画像処理方法であって、
ユーザーが指示を行うための第1画面を表示部に表示させる表示工程と、
前記ユーザーからの指示を、前記表示部を介して受け付ける受付工程と、を備え、
前記第1画面は、前記立体物に形成する形成物候補を前記ユーザーに視認可能とするプレビュー画面と、操作画面と、を有し、
前記プレビュー画面は、
(i)前記立体物の第1形成面に形成する前記形成物候補である第1形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第1プレビュー画面と、
(ii)前記立体物の前記第1形成面とは異なる第2形成面に形成する前記形成物候補である第2形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第2プレビュー画面と、
(iii)前記立体物の前記第1形成面および前記第2形成面とは異なる第3形成面に形成する前記形成物候補である第3形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第3プレビュー画面と、を含み、
前記第1プレビュー画面は、前記第1プレビュー画面に表示されている前記第1形成物候補を前記第1形成面に形成するか否かを前記ユーザーが決定するための第1個別決定画面を含み、
前記操作画面は、前記第1プレビュー画面に対応する第1操作画面を含み、
前記第1操作画面は、前記第1プレビュー画面に表示されている前記第1形成物候補を前記第1形成面に形成するか否かを前記ユーザーが決定するための決定画面を含み、
前記第1個別決定画面に対する前記ユーザーの決定と、前記決定画面に対する前記ユーザーの決定とは、互いに連動する、画像処理方法。
【請求項21】
立体物を形成するために用いられる画像処理方法であって、
ユーザーが指示を行うための第1画面を表示部に表示させる表示工程と、
前記ユーザーからの指示を、前記表示部を介して受け付ける受付工程と、を備え、
前記第1画面は、前記立体物に形成する形成物候補を前記ユーザーに視認可能とするプレビュー画面と、操作画面と、を有し、
前記プレビュー画面は、
(i)前記立体物の第1形成面に形成する前記形成物候補である第1形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第1プレビュー画面と、
(ii)前記立体物の前記第1形成面とは異なる第2形成面に形成する前記形成物候補である第2形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第2プレビュー画面と、
(iii)前記立体物の前記第1形成面および前記第2形成面とは異なる第3形成面に形成する前記形成物候補である第3形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第3プレビュー画面と、を含み、
前記操作画面は、前記第1プレビュー画面に対応する第1操作画面を含み、
前記第1操作画面は、前記第1形成物候補のサムネイルを前記ユーザーに視認可能とするサムネイル画面を含む、画像処理方法。
【請求項22】
立体物を形成するために用いられる画像処理方法であって、
ユーザーが指示を行うための第1画面と第2画面とを切り替え可能に表示部に表示させる表示工程と、
前記ユーザーからの指示を、前記表示部を介して受け付ける受付工程と、を備え、
前記第1画面は、前記立体物に形成する形成物候補を前記ユーザーに視認可能とするプレビュー画面を有し、
前記プレビュー画面は、
(i)前記立体物の第1形成面に形成する前記形成物候補である第1形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第1プレビュー画面と、
(ii)前記立体物の前記第1形成面とは異なる第2形成面に形成する前記形成物候補である第2形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第2プレビュー画面と、
(iii)前記立体物の前記第1形成面および前記第2形成面とは異なる第3形成面に形成する前記形成物候補である第3形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第3プレビュー画面と、を含み、
前記第2画面は、前記立体物の前記第1形成面と、前記第2形成面と、前記第3形成面とは異なる他形成面に形成する前記形成物候補である他形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする他プレビュー画面を含み、
前記第1画面は、前記他プレビュー画面を含まない、画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像処理装置、画像処理方法、立体物形成装置、および、コンピュータープログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、曲面形状を有する基材に対して、多関節ロボットやプリントヘッドを用いて印刷を行う技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
立体物を構成する複数の面に対して画像を形成する構成や、立体物自体を形成する構成
等、立体物の複数の面から画像を視認することが可能なように画像形成を行う場合において、ユーザーの利便性に優れた技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本開示の第一形態によれば、画像処理装置が提供される。この画像処理装置は、立体物を形成するために用いられ、ユーザーが指示を行うための第1画面を表示部に表示させる制御部と、前記ユーザーからの指示を、前記表示部を介して受け付ける受付部と、を備え、前記第1画面は、前記立体物に形成する形成物候補を前記ユーザーに視認可能とするプレビュー画面であって、前記プレビュー画面は、(i)前記立体物の第1形成面に形成する前記形成物候補である第1形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第1プレビュー画面と、(ii)前記立体物の前記第1形成面とは異なる第2形成面に形成する前記形成物候補である第2形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第2プレビュー画面と、(iii)前記立体物の前記第1形成面および前記第2形成面とは異なる第3形成面に形成する前記形成物候補である第3形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第3プレビュー画面と、を含む。
【0006】
(2)本開示の第二形態によれば、立体物形成装置が提供される。この立体物形成装置は、液体を吐出する吐出ヘッドと、上記形態に記載の画像処理装置と、を備える。
【0007】
(3)本開示の第三形態によれば、画像処理方法が提供される。この画像処理方法は、立体物を形成するために用いられ、ユーザーが指示を行うための第1画面を表示部に表示させる表示工程と、前記ユーザーからの指示を、前記表示部を介して受け付ける受付工程と、を備え、前記第1画面は、前記立体物に形成する形成物候補をユーザーに視認可能とするプレビュー画面であって、前記プレビュー画面は、(i)前記立体物の第1形成面に形成する前記形成物候補である第1形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第1プレビュー画面と、(ii)前記立体物の前記第1形成面とは異なる第2形成面に形成する前記形成物候補である第2形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第2プレビュー画面と、(iii)前記立体物の前記第1形成面および前記第2形成面とは異なる第3形成面に形成する前記形成物候補である第3形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第3プレビュー画面と、を含む。
【0008】
(4)本開示の第四形態によれば、コンピュータープログラムが提供される。このコンピュータープログラムは、立体物を形成するために用いられ、ユーザーが指示を行うための第1画面を表示部に表示させる表示機能と、前記ユーザーからの指示を、前記表示部を介して受け付ける受付機能と、をコンピューターに実行させ、前記第1画面は、前記立体物に形成する形成物候補をユーザーに視認可能とするプレビュー画面であって、前記プレビュー画面は、(i)前記立体物の第1形成面に形成する前記形成物候補である第1形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第1プレビュー画面と、(ii)前記立体物の前記第1形成面とは異なる第2形成面に形成する前記形成物候補である第2形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第2プレビュー画面と、(iii)前記立体物の前記第1形成面および前記第2形成面とは異なる第3形成面に形成する前記形成物候補である第3形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第3プレビュー画面と、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の実施形態における立体物形成システムの概略を示す斜視図。
【
図2】画像処理装置とロボット制御装置との概略構成を示すブロック図。
【
図3】本開示の実施形態における第1画面の一例を示す図。
【
図4】本開示の実施形態における装置状態表示画面を説明するための図。
【
図5】本開示の実施形態におけるメッセージ画面を説明するための図。
【
図6】本開示の実施形態における警告通知画面を説明するための図。
【
図7】本開示の実施形態におけるユーザー選択画面を説明するための図。
【
図8】本開示の実施形態における印刷準備ダイアログを説明するための図。
【
図9】本開示の実施形態における印刷ダイアログを説明するための図。
【
図10】本開示の実施形態における第2画面の一例を示す図。
【
図11】本開示の実施形態における管理者用画面の一例を示す図。
【
図12】本開示の実施形態における管理者用設定画面の全体を模式的に表した図。
【
図13】本開示の実施形態における編集画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の説明は、互いに交差するX軸、Y軸およびZ軸を適宜に用いて行う。また、X軸に沿う一方向をX1方向といい、X1方向と反対の方向をX2方向という。同様に、Y軸に沿って互いに反対の方向をY1方向およびY2方向という。また、Z軸に沿って互いに反対の方向をZ1方向およびZ2方向という。
【0011】
ここで、X軸、Y軸およびZ軸は、後述の立体物Wおよび基台210が設置される空間に設定されるベース座標系の座標軸である。典型的には、Z軸が鉛直な軸であり、Z2方向が鉛直方向での下方向に相当する。なお、Z軸は、鉛直な軸でなくてもよい。また、X軸、Y軸およびZ軸は、典型的には互いに直交するが、これに限定されず、直交しない場合もある。例えば、X軸、Y軸およびZ軸が80°以上100°以下の範囲内の角度で互いに交差すればよい。
【0012】
A.実施形態:
A-1.立体物形成システムの構成
図1は、本開示の実施形態における立体物形成システム10の概略を示す斜視図である。立体物形成システム10は、立体物形成装置100と、ロボット制御装置50と、画像処理装置60とを備える。立体物形成装置100とロボット制御装置50、および、ロボット制御装置50と画像処理装置60とは、有線または無線により接続される。
【0013】
立体物形成装置100は、垂直多関節ロボットを用いて立体物Wの表面にインクジェット方式により形成物としての画像を印刷によって形成する装置である。ロボット制御装置50は、立体物形成装置100の動作を制御する。画像処理装置60は、例えば、パーソナルコンピューター、スマートフォン、タブレット型端末であり、表示部601と、表示部601に表示する画像を制御する表示制御装置610とを備える。表示部601は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイにより構成される。なお、表示部601は、視覚的に情報を表示する機能に加えて、後述する受付部621、例えば、タッチパネルのように、ユーザーからの指示を受け付ける機能を同時に備えてもよい。ここで、画像処理装置60が担う機能の少なくとも一部は、ロボット制御装置50の一部として内蔵されてもよい。また、画像処理装置60と表示部601とは別体に構成され、有線や無線によってデータ通信する構成であってもよい。
【0014】
立体物形成装置100は、ロボット200と、液体吐出ユニット300と、液体供給ユニット400と、を有する。以下、まず、
図1に示す立体物形成装置100の各部を説明する。
【0015】
ロボット200は、立体物Wに対する液体吐出ユニット300の位置および姿勢を変化させる移動機構である。
図1に示す例では、ロボット200は、いわゆる6軸の垂直多関節ロボットである。ロボット200は、基台210と、アーム220とを有する。
【0016】
基台210は、アーム220を支持する台である。
図1に示す例では、基台210は、Z1方向を向く床面等の設置面にネジ止め等により固定される。なお、基台210が固定される設置面は、いかなる方向を向く面でもよく、例えば、壁、天井、移動可能な台車等が有する面でもよい。
【0017】
アーム220は、基台210に取り付けられる基端と、基端に対して三次元的に位置および姿勢を変化させる先端と、を有する6軸のロボットアームである。具体的には、アーム220は、アーム221、222、223、224、225および226を有し、これらがこの順に連結される。
【0018】
アーム221は、基台210に対して第1回動軸O1回りに回動可能に関節部230_1を介して連結される。アーム222は、アーム221に対して第2回動軸O2回りに回動可能に関節部230_2を介して連結される。アーム223は、アーム222に対して第3回動軸O3回りに回動可能に関節部230_3を介して連結される。アーム224は、アーム223に対して第4回動軸O4回りに回動可能に関節部230_4を介して連結される。アーム225は、アーム224に対して第5回動軸O5回りに回動可能に関節部230_5を介して連結される。アーム226は、アーム225に対して第6回動軸O6回りに回動可能に関節部230_6を介して連結される。なお、以下では、関節部230_1~230_6のそれぞれを関節部230という場合がある。
【0019】
アーム220の先端、すなわち、アーム226には、エンドエフェクターとして、液体吐出ユニット300が装着される。
【0020】
液体吐出ユニット300は、液体の一例であるインクを立体物Wに向けて吐出する液体吐出ヘッド310と、液体吐出ヘッド310から立体物W上に吐出されたインクを硬化または固化させるエネルギー出射部330と、液体吐出ヘッド310に供給される液体の圧力を調整する圧力調整弁320と、を有する。これらの各要素310,320,330は、アーム226に固定されるので、互いの位置および姿勢の関係が固定される。
【0021】
液体吐出ヘッド310が吐出するインクは、特に限定されず、水系溶媒に染料または顔料等の色材を溶解させた水系インク、紫外線硬化型等の硬化性樹脂を用いた硬化性インク、および、有機溶剤に染料または顔料等の色材を溶解させた溶剤系インクが挙げられる。中でも、硬化性インクが好適に用いられる。硬化性インクは、特に限定されず、熱硬化型、光硬化型、放射線硬化型および電子線硬化型のいずれでもよいが、紫外線硬化型等の光硬化型が好適である。なお、インクは、溶液に限定されず、分散媒に色材等を分散質として分散させたインクでもよい。また、インクは、色材を含むインクに限定されず、配線等を形成するための金属粒子等の導電性粒子を分散質として含むインクでもよい。
【0022】
図1では図示しないが、液体吐出ヘッド310は、液体に圧力を付与するためのエネルギーを生成するエネルギー生成素子と、インクを収容するキャビティー(圧力室)と、キャビティーに連通するノズルと、を有する。ここではエネルギー生成素子として、圧電素子を用いる。ただし、エネルギー生成素子として発熱素子を用いてもよい。ここで、圧電素子は、キャビティーごとに設けられており、インクを吐出するための信号が圧電素子に供給されることにより、圧電素子が屈曲振動する。これにより、キャビティーの圧力が変化し、キャビティーに対応する液体吐出ヘッド310が有するノズルからインクが吐出される。
【0023】
圧力調整弁320は、液体吐出ヘッド310内のインクの圧力に応じて開閉する弁機構である。この開閉により、液体吐出ヘッド310内のインクの圧力が予め定められた範囲内の負圧に維持される。このため、液体吐出ヘッド310のノズルに形成されるインクのメニスカスの安定化が図られる。
【0024】
なお、
図1に示す例では、液体吐出ユニット300が有する液体吐出ヘッド310および圧力調整弁320のそれぞれの数は1個であるが、これに限られるものではなく、2個以上でもよい。また、圧力調整弁320の設置する位置は、アーム226に限定されず、例えば、他のアームでもよいし、基台210に対して固定の位置としてもよい。
【0025】
エネルギー出射部330は、インクの種類に応じて、光、熱、電子線または放射線等のエネルギーを出射する。例えば、インクが紫外線硬化型である場合におけるエネルギーは、紫外線である。エネルギー出射部330は、エネルギーの種類に応じた構成を有する。例えば、エネルギーが紫外線である場合、エネルギー出射部330は、紫外線を出射するLED(light emitting diode)等の発光素子等の光源を含む。なお、エネルギー出射部330は、出射されるエネルギーの強度を調整可能であることが好ましい。また、エネルギー出射部330は、さらに、エネルギーの出射方向または出射範囲を調整するためのレンズ等の光学部品等を有してもよい。以下では、エネルギー出射部330がエネルギーを出射する部分によって形成される面を出射面と呼ぶ。
【0026】
液体供給ユニット400は、インクを液体吐出ヘッド310に供給するための機構である。液体供給ユニット400は、液体貯留部410と、供給流路420と、を有する。
【0027】
液体貯留部410は、液体としてのインクを貯留する容器である。液体貯留部410は、例えば、可撓性のフィルムで形成された袋状のインクパックである。
【0028】
液体貯留部410は、液体吐出ヘッド310よりも常にZ1方向に位置するように、壁、天井または柱等に固定される。すなわち、液体貯留部410は、液体吐出ヘッド310の移動領域よりも鉛直方向での上方に位置する。このため、ポンプ等の機構を用いなくても、液体貯留部410から液体吐出ヘッド310に予め定められた加圧力でインクを供給することができる。なお、液体貯留部410の設置場所は、液体貯留部410から液体吐出ヘッド310よりも鉛直方向での下方に位置してもよい。この場合は、例えば、ポンプを用いて、液体貯留部410から液体吐出ヘッド310に予め定められた圧力でインクを供給すればよい。
【0029】
供給流路420は、液体貯留部410から液体吐出ヘッド310にインクを供給する流路である。供給流路420の途中には、前述した圧力調整弁320が設けられる。このため、液体吐出ヘッド310と液体貯留部410との位置関係が変化しても、液体吐出ヘッド310内のインクの圧力の変動を低減することができる。
【0030】
供給流路420は、例えば、管体の内部空間で構成される。ここで、供給流路420に用いる管体は、ゴム材料またはエラストマー材料等の弾性材料で構成されており、可撓性を有する。このように、可撓性を有する管体を用いて供給流路420を構成することにより、液体貯留部410と圧力調整弁320との相対的な位置関係の変化が許容される。したがって、液体貯留部410の位置および姿勢を固定したまま、液体吐出ヘッド310の位置または姿勢が変化しても、液体貯留部410から圧力調整弁320へインクを供給することができる。なお、供給流路420の一部が可撓性を有しない部材で構成されてもよい。また、供給流路420の一部は、インクを複数の箇所に分配する分配流路を有する構成でもよいし、液体吐出ヘッド310または圧力調整弁320と一体となるよう構成されてもよい。
【0031】
図2は、画像処理装置60とロボット制御装置50との概略構成を示すブロック図である。ロボット制御装置50は、ロボット200の駆動を制御する装置である。ロボット制御装置50は、ロボット200の駆動を制御する機能と、液体吐出ヘッド310の吐出動作を制御する機能と、液体吐出ヘッド310の吐出動作をロボット200の動作に同期させる機能と、を有する。
【0032】
画像処理装置60は、前述の表示部601と表示制御装置610に加え、記憶部650と、通信部660とを備える。通信部660は、外部の機器、例えば、ロボット制御装置50とデータ通信を行う。記憶部650は、RAMとROM等の記憶装置によって構成される。記憶部650は、画像処理装置60の動作を制御する各種プログラムを記憶する。
【0033】
表示制御装置610は、CPUによって構成される。表示制御装置610は、1または複数の制御部611と、1または複数の受付部621と、1または複数の生成部631と、1または複数の認識部641と、を含む。制御部611と、受付部621と、生成部631と、認識部641と、のそれぞれは、記憶部650に記憶された各種プログラムを展開することにより機能する。表示制御装置610の少なくとも一部の機能は、ハードウェア回路によって構成されてもよい。
【0034】
制御部611は、ユーザーが指示を行うための画面を生成して表示部601に表示させる。ユーザーは、表示部601に表示された画面を用いて、画像処理装置60に対する指示を入力する。
【0035】
受付部621は、ユーザーからの指示を、表示部601やキーボードやマウス等の入力機器を介して受け付ける。なお、入力機器は、音声入力装置であってもよい。
【0036】
生成部631は、入力された指示の内容に沿って、立体物Wに対して液体を吐出して形成物としての画像を形成するための画像データを生成する。生成された画像データは、通信部660を介してロボット制御装置50に送信される。ロボット制御装置50は、受信した画像データに基づいて、ロボット200を制御するための制御指示を生成してロボット200に送信する。
【0037】
認識部641は、表示部601を介して指示を行うユーザーおよびその者の権限等を認識する。認識部641が認識したユーザーの権限に基づいて、制御部611は表示部601に表示される内容を変更する。認識部641の詳細な機能については、後述する。
【0038】
ロボット制御装置50とロボット200とを用いて立体物Wの各面に画像を印刷する印刷工程は以下の工程を有する。すなわち、印刷工程は、基準点および経路を設定する形成前工程と、立体物形成の一部としての液体吐出動作を行う形成工程と、硬化動作を行う硬化工程と、を有する。ロボット制御装置50が画像処理装置60から、画像データを含む印刷開始の指示を受けた場合、形成前工程が実行される。
【0039】
受付部621を介して、印刷開始の指示を受けると、形成前工程が実行される。形成前工程では、まず、第1基準点および第2基準点が設定される。ここで、第1基準点は、液体吐出ヘッド310の位置を示す点であり、第1基準点が前述のノズル面の中心に位置する点である。また、第2基準点は、エネルギー出射部330の位置を示す点であり、第2基準点が、出射面の中心に位置する点である。なお、第1基準点は、ノズル面および出射面の中心に限定されず、液体吐出ユニット300内における出射面よりノズル面に近い位置であればよい。また、第2基準点は、出射面の中心に限定されず、液体吐出ユニット300内におけるノズル面よりも出射面に近い位置であればよい。なお、第1基準点および第2基準点は、どちらか一方の基準点のみを備えるように制御されてもよい。
【0040】
第1基準点および第2基準点の設定は、例えば、これらの基準点のうちの一方の基準点とすべき液体吐出ユニット300の部位をベース座標系における既知の位置に移動させることにより行われる。他方の基準点は、これらの基準点間の位置関係に基づいて設定される。なお、第1基準点および第2基準点の設定は、立体物形成装置100に備えたカメラ、または、センサーによって、立体物Wおよび形成対象部位を判定する工程を含んでもよい。
【0041】
次に、ロボット制御装置50は、立体物Wの位置および形状を示す立体物情報に基づいて、第1基準点の移動すべき経路として第1経路を決定する。同様に、ロボット制御装置50は、立体物Wの位置および形状を示す立体物情報に基づいて、第2基準点の移動すべき経路として第2経路を決定する。このとき、立体物Wの三次元形状等の情報は、予めロボット制御装置50に格納されていてもよいし、立体物形成装置100に備えたカメラ、または、センサーによって認識した情報であってもよい。なお、第1経路および第2経路は、互いに同一でも異なっていてもよい。
【0042】
形成工程では、ロボット制御装置50の制御に従い、第1基準点が第1経路に沿って移動しながら、液体吐出ヘッド310の吐出制御を行う。これにより、液体吐出ヘッド310によって、立体物Wに向けて、液体が吐出され、立体物Wの各面に画像の印刷が行われる。
【0043】
硬化工程では、ロボット制御装置50の制御に従い、第2基準点が第2経路に沿って移動しながら、エネルギー出射部330が立体物Wに吐出されたインクに向けてエネルギーを出射することにより、インクが硬化または固化される。
【0044】
なお、立体物Wは、回転等によりその位置および姿勢が変化しうる状態でもよく、固定されていてもよい。例えば、多関節ロボットのアーム220の先端に、エンドエフェクターとして、ハンドを装着し、そのハンドで、立体物Wを把持してもよい。立体物形成装置100による形成動作に適した位置へ立体物Wを移動させ、その位置において、ハンドを回転等の操作により、ハンドの回転に付随して立体物Wの姿勢を変化させることで、立体物Wの任意の面に形成物を形成できる。また、立体物Wを固定する場合には、例えば、位置および姿勢を回転により変化させることができる台座に、立体物Wを固定することで、立体物Wへの形成物の形成箇所を調整できるようにしてもよい。さらに、床面、天井、壁等に固定された台座に、立体物Wを固定することにより、立体物Wが一定の位置および姿勢に保たれるようにしてもよい。
【0045】
このように、立体物Wに形成物としての画像を印刷して形成するとき、形成される形成物候補を予めプレビューにて視認可能とし、さらに、プレビュー画像を三次元画像として表示することにより、ユーザーの利便性を向上させる方法が考えられる。このとき、固定された三次元画像においてプレビューを行うと、1視点からの情報しか得られず、複数の方向から見たときに狙い通りに形成物が形成されるかどうかを確認することができない。また、三次元画像の視認箇所を回転操作等により可変とするプレビューを行うと、多角的に形成後の状態を把握できるが、ユーザーによる操作を求めることとなり、簡便性に欠ける。
【0046】
そこで、本開示は、立体物Wを形成するために用いられる画像処理装置60において、ユーザーにとって利便性の高い技術を提供する。以下で、本開示の実施形態における画像処理装置60の処理内容および表示部601に表示されるオペレーター用画面の表示態様について説明する。
【0047】
A-2.画像処理装置の処理内容およびオペレーター用画面の表示態様
以上で説明した装置構成を前提として、立体物形成システム10における画像処理装置60が制御する表示と入力の態様について説明する。
【0048】
画像処理装置60が備える
図2に示す認識部641は、後述するユーザー選択画面758において選択されたユーザーが「オペレーター」と、オペレーターとは異なるユーザーとしての「管理者」とのいずれであるかを認識し、それぞれの権限に応じた画面を表示する制御を行う。ユーザーとして「オペレーター」が選択される場合には、制御部611は、オペレーター用の画面としての第1画面S1と第2画面S2とを表示部601に切り替え可能に表示する。また、ユーザーとして「管理者」が選択される場合には、制御部611は、組み合わせ設定画面としての管理者用画面ASを表示部601に表示する。
【0049】
図3は、本開示の実施形態における第1画面S1の一例を示す図である。第1画面S1は、第1画面S1の上端領域に表示されたステータス画面750と、第1画面S1の左端領域に表示されたユーザー用メニュー画面770と、第1画面S1の左側領域に表示されたプレビュー画面70と、第1画面S1の右側領域に表示された操作画面80と、を含む。各画面750,770,70,80の表示位置は上記に限定されるものではない。
【0050】
ステータス画面750は、立体物形成装置100の状態に関する情報を表示する画面である。ステータス画面750は、ジョブ名表示画面751と、装置状態表示画面752と、メッセージ確認ボタン753と、警告通知確認ボタン755と、ユーザー表示画面757と、基本設定ボタン760とを含む。ジョブ名表示画面751は、現在選択されている、設定内容に関するジョブ名が表示される。
図3では、ジョブ名として「カスタム設定」が選択された状態である。装置状態表示画面752は、立体物形成装置100における印刷動作の状態を表示するための画面である。メッセージ確認ボタン753は、後述する管理者からのメッセージを確認するためのボタンである。警告通知確認ボタン755は、立体物形成システム10からの警告通知を一覧で表示する画面である。ユーザー表示画面757は、立体物形成システム10のユーザーを選択するための画面である。基本設定ボタン760は、立体物形成システム10に関する設定を行うための画面を表示するボタンである。以下に、装置状態表示画面752と、メッセージ確認ボタン753と、警告通知確認ボタン755と、ユーザー表示画面757と、基本設定ボタン760との詳細を説明する。
【0051】
図4は、本開示の実施形態における装置状態表示画面752を説明するための図である。
図4では、6つの状態が示されている。6つの状態は、「エラー」、「非常停止」、「一時停止中」、「印刷中」、「印刷準備中」を示す状態である。また、6つの状態に加えて、
図3に示す装置状態表示画面752のように「印刷待機中」を示す状態がある。各文字情報の左には、各文字情報の内容を示すロゴ情報が表示される。装置状態表示画面752には、印刷動作の状態に応じて、以下に説明する7つの状態のいずれかが表示される。
【0052】
「印刷待機中」の状態は、ロボット制御装置50が画像処理装置60から、画像データを含む印刷開始の指示を受け付けるまでの間、すなわち、後述する印刷実行ボタン864が押下される前の状態のときに表示される。「エラー」の状態は、立体物形成装置100において、印刷を行うことができない何らかの異常が発生したときに表示される。「非常停止」の状態は、ユーザーが受付部621を介して、表示部601に表示される図示しない非常停止スイッチを押下し、立体物形成装置100が緊急的に停止しているときに表示される。その他、「非常停止」の状態は、インクの過昇温や漏れを検知したとき等、立体物形成装置100が自動で停止したときにも表示される。「一時停止中」の状態は、形成工程と硬化工程とのいずれか一方を実行しているとき、受付部621を介して、ユーザーから一時的に印刷を停止する指示を受け付けた場合、または、次の印刷ジョブを開始する前に印刷を一時停止する旨の設定が予めされている場合に表示される。なお、指示を受け付け、実際にインクの吐出が停止するまでの間についても、「一時停止中」が表示される。「印刷中」の状態は、立体物形成装置100が印刷としての形成工程および硬化工程を実行している場合に表示される。「印刷準備中」の状態は、印刷実行ボタン864を押下した後、形成工程が実行される前までの期間に表示される。
【0053】
図5は、本開示の実施形態におけるメッセージ画面754を説明するための図である。メッセージ画面754は、管理者からのメッセージ、例えば、管理者からの指示がある場合に表示される。メッセージ画面754は、例えば、ユーザーがマウスの操作によってカーソルをメッセージ確認ボタン753上に配したとき、自動的に立ち上がるポップアップ形式で表示される。また、メッセージ画面754は、管理者からのメッセージが登録されている場合に、常に表示される状態でもよく、ユーザーがメッセージ確認ボタン753を押下したときにのみ表示される状態であってもよい。なお、管理者からのメッセージの入力方法は、後述する。
【0054】
図6は、本開示の実施形態における警告通知画面756を説明するための図である。
図6に示す例では、警告表示の内容は、印刷に用いる消耗品であるインクまたはトナーの残量が印刷下限値に近づいていることを知らせる第1警告通知と、廃液タンクの空き容量が限界値に近づいていることを知らせる第2警告通知とを含む。警告通知画面756は、例えば、ユーザーがマウスの操作によってカーソルを警告通知確認ボタン755上に配したとき、自動的に立ち上がるポップアップ形式で表示される。このとき、警告通知確認ボタン755は、警告通知があるとき、視覚的に認識しやすいよう表示されてもよい。例えば、警告通知確認ボタン755が点滅するよう制御されてもよい。また、警告通知画面756は、警告通知がある場合に、常に表示される状態でもよく、ユーザーが警告通知確認ボタン755を押下したときにのみ表示される状態であってもよい。インク残量の算出方法および廃液の貯留量の算出方法については、後述する。
【0055】
図7は、本開示の実施形態におけるユーザー選択画面758を説明するための図である。ユーザー選択画面758は、ユーザー選択ボタン759を含む。
図7に示す例では、ユーザー選択画面758は、ユーザー表示画面757上を、例えば、クリック動作により選択することで、表示される。また、ユーザー表示画面は、現在選択されているユーザーを常時表示する。
【0056】
ユーザー選択画面758には、現在選択されているユーザーが表示される。
図7に示す例では、ユーザーとして「オペレーター」が選択されている。ユーザー選択画面758に表示される名称は、「オペレーター」、「管理者」のように、権限の違いにより区分されるユーザーの一群を総称した名称でもよく、個人を識別しうる名称、例えば、氏名や社員番号、個人に割り振られたユーザーIDおよびこれらの併記であってもよい。
【0057】
ユーザー選択ボタン759は、現在選択されているユーザーから別のユーザーへ切り替えるためのボタンである。
図7に示す例では、ユーザー選択ボタン759上を、例えば、クリック動作により選択することで、図示しないが、ユーザーを選択するための別画面が表示される。この別画面は、例えば、ユーザーを選択するためのユーザー選択欄を設けてもよい。ユーザー選択欄は、例えば、記憶部650に予め記憶されたユーザーを、一覧表示するプルダウンメニューや文字入力による検索機能を備えた入力欄である。
【0058】
ユーザー選択ボタン759において選択されたユーザーは、認識部641によって認識される。具体的には、認識部641は、ユーザーがいずれであるかを認識するとともに、その者の権限を認識する。ユーザーおよびユーザーの権限の認識は、例えば、以下のような構成および制御により実現できる。記憶部650には、予めユーザーに関する情報としての個人に割り振られたID、氏名、およびユーザー権限が記憶される。ユーザー権限とは、前述した「オペレーター」、「管理者」のように、実施できる機能の範囲により区分される一群の権限である。「オペレーター」と「管理者」の区分により実行できる機能の範囲が異なる。まず、認識部641は、記憶部650に格納されたユーザーのIDと、現在選択されているユーザーのIDとを照合し、現在選択されているユーザーの権限が「オペレーター」と「管理者」とのいずれであるかを認識する。次に、制御部611は、認識部641の認識結果に基づいて、ユーザーの権限に応じた画面を表示する。本実施形態では、ユーザー権限が「オペレーター」であるときには、オペレーターが実行できる機能の1つとして、オペレーター用画面としての第1画面S1と第2画面S2とのいずれかを選択的に表示部601に表示させる。また、ユーザー権限が「管理者」のときには、オペレーターが実行できる機能に加えて、後述する管理者が実行できる機能の1つとしての管理者用画面ASが表示される。
【0059】
なお、ユーザー選択ボタン759によってユーザーを変更しない場合、すなわち、現在選択されているユーザーからユーザーを変更しない場合は、前述した認識部641の処理は現在選択されているユーザーに対して実行される。
【0060】
図3に示す基本設定ボタン760は、第1画面S1、後述する第2画面S2および後述する管理者用画面ASに表示される各種設定項目とは別の設定を行うための画面を表示するときに用いられるボタンである。例えば、制御部611は、基本設定ボタン760が押下されたことを認識することで、第1画面S1とは異なる画面を表示部601に表示させる。例えば、制御部611は、立体物形成システム10で現在使用しているソフトウェアの設定を行うための画面を表示部601に表示させる。
【0061】
画像処理装置60は、ユーザーの権限に応じて、複数のメニューを提供する。
図3に示すように、ユーザー用メニュー画面770は、主要なメニューを切り替えるための画面である。ユーザー用メニュー画面770は、第1メニューボタン771と、第2メニューボタン772とを含む。
図3に示す例では、第1メニューボタン771は、印刷画面としての第1画面S1と後述する第2画面S2とを選択的に表示させる。また、第2メニューボタン772は、立体物形成システム10の保守や維持管理をするための設定を行うメンテナンス画面を表示させる。第2メニューボタン772の起動により表示される画面には、例えば、液体吐出ヘッド310に備えたノズルのノズルチェックや液体吐出ヘッド310のクリーニングの実行をユーザーが指示するための画面が表示される。なお、画像処理装置60が提供するメニューの数およびメニューボタンの数は、これに限られるものではない。
【0062】
次に、プレビュー画面70および操作画面80について説明する。まず、プレビュー画面70について説明する。
【0063】
図3に示すように、プレビュー画面70の外形は、短形の領域で規定されている。プレビュー画面70は、第1個別プレビュー画面701と、立体物Wのワーク名861と、倍率変更画面862とを含む。
【0064】
第1個別プレビュー画面701は、立体物Wの複数の面に印刷される画像を含む複数の画面を有する。すなわち、第1画面S1におけるプレビュー画面70は、M個(Mは3以上の整数)の第1個別プレビュー画面701を含む。本実施形態では、Mは「4」である。具体的には、M個の第1個別プレビュー画面701は、第1個別プレビュー画面701としての第1プレビュー画面71と、第1個別プレビュー画面701としての第2プレビュー画面72と、第1個別プレビュー画面701としての第3プレビュー画面73と、第1個別プレビュー画面701としての第4プレビュー画面74とを含む。それぞれの第1個別プレビュー画面701の外形は、短形の領域で規定されている。
【0065】
第1プレビュー画面71は、立体物Wの形成面としての第1形成面711に形成する形成物候補である第1形成物候補721をユーザーに視認可能とする。第2プレビュー画面72は、立体物Wの第1形成面711とは異なる形成面としての第2形成面712に形成する形成物候補である第2形成物候補722をユーザーに視認可能とする。第3プレビュー画面73は、立体物Wの第1形成面711および第2形成面712とは異なる形成面としての第3形成面713に形成する形成物候補である第3形成物候補723をユーザーに視認可能とする。第4プレビュー画面74は、立体物Wの第1形成面711、第2形成面712および第3形成面713とは異なる形成面としての第4形成面714に形成する形成物候補である第4形成物候補724をユーザーに視認可能とする。
【0066】
本実施形態における立体物Wは、把手を備えた筒型のコップ、いわゆるマグカップである。また、立体物Wの外面、すなわち、マグカップの外面のうち、把手が位置する側とは反対側から見た面を第1形成面711としての前面とする。また、立体物Wの外面のうち、把手が位置する側から見た面を第2形成面712としての背面とする。また、立体物Wの外面のうち、把手が左側になる一方の側から見た面を第3形成面713としての左面とする。また、立体物Wの外面のうち、把手が右側になる他方の側から見た面を第4形成面714としての右面とする。
【0067】
第1個別プレビュー画面701には、立体物Wにおける形成面711~714のいずれに対応するプレビューであるかを、ユーザーが視覚的に認識しやすくするため、形成面711~714の名称が表示されることが好ましい。例えば、第1プレビュー画面71は、第1形成面711としての前面における印刷プレビューを表示する画面である。よって、
図3に示すように、第1プレビュー画面71内には、前面図を意味する「Front Image」が表示されている。なお、形成面711~714を区別するための表示は、本実施形態に限られるものではなく、ユーザーが区別できる表記であればよい。
【0068】
第1プレビュー画面71、第2プレビュー画面72、第3プレビュー画面73、第4プレビュー画面74には、形成物候補を立体物Wの形成面711~714上に投影したプレビュー画像781~784が表示される。つまり、制御部611は、複数の第1個別プレビュー画面701のそれぞれについて、印刷する候補となる画像を立体物Wの形成面711~714の画像に合成したプレビュー画像781~784を生成して表示部601に表示する。
【0069】
第1プレビュー画面71には、第1形成物候補721を立体物Wの第1形成面711上に投影したプレビュー画像としての第1プレビュー画像781が表示される。
図3に示す例では、第1形成物候補721であるハートの画像をマグカップの第1形成面711としての前面に投影したプレビュー画像としての第1プレビュー画像781が表示されている。同様に、第2プレビュー画面72には、第2形成物候補722を立体物Wの第2形成面712上に投影したプレビュー画像としての第2プレビュー画像782が表示される。また、第3プレビュー画面73には、第3形成物候補723を立体物Wの第3形成面713上に投影したプレビュー画像としての第3プレビュー画像783が表示される。さらに、第4プレビュー画面74には、第4形成物候補724を立体物Wの第4形成面714上に投影したプレビュー画像としての第4プレビュー画像784が表示される。
【0070】
第1個別プレビュー画面701は、さらに、各形成面711~714に対応する個別決定画面731~734を含む。個別決定画面731~734は、形成面711~714のそれぞれについて、画像を印刷するか否かのユーザーからの指示を受け付ける画面である。第1プレビュー画面71は、第1個別決定画面731を含む。同様に、第2プレビュー画面72は、第2個別決定画面732を含み、第3プレビュー画面73は、第3個別決定画面733を含む。また、第4プレビュー画面74は、第4個別決定画面734を含む。
【0071】
第1個別決定画面731は、第1プレビュー画面71に表示されている第1形成物候補721としての画像を第1形成面711に印刷するか否かをユーザーが決定するための画面である。同様に、第2個別決定画面732は、第2プレビュー画面72に表示されている第2形成物候補722としての画像を第2形成面712に印刷するか否かをユーザーが決定するための画面である。また、第3個別決定画面733は、第3プレビュー画面73に表示されている第3形成物候補723としての画像を第3形成面713に印刷するか否かをユーザーが決定するための画面である。さらに、第4個別決定画面734は、第4プレビュー画面74に表示されている第4形成物候補724としての画像を第4形成面714に印刷するか否かをユーザーが決定するための画面である。
【0072】
第1個別決定画面731、第2個別決定画面732、第3個別決定画面733、および第4個別決定画面734は、チェックボックスで構成される。チェックボックスにチェックが入力されることで、ロボット200によって画像が対応する形成面711~714上に印刷される。
【0073】
表示部601を介して、個別決定画面731~734においてユーザーの指示を受け付けた場合に制御部611が実行する処理フローを、第1個別決定画面731を例に挙げ、説明する。なお、第2個別決定画面732~第4個別決定画面734についても第1個別決定画面731と同様の処理フローである。
【0074】
立体物Wの第1形成面711に第1形成物候補721としての画像を印刷する場合、ユーザーは表示部601に表示される第1個別決定画面731にチェックを入れる。第1個別決定画面731にチェックが入ると、受付部621を介して、認識部641は、ユーザーから印刷が必要であるという形成指示を受け付けたと認識する。続いて、認識部641は、立体物Wの第1形成面711への第1形成物候補721の形成指示を、制御部611へと送信する。制御部611は、入力された指示、ここでは形成指示に従い、当該形成指示に対応する画像データであって、生成部631により予め生成されている画像データを、表示部601、ここでは、第1プレビュー画面71に位置する第1プレビュー画像781として表示する。なお、ここでは予め生成部631が画像データを生成したが、認識部641が受付部621での形成指示の受け付けを認識したときに、生成部631に当該形成指示を生成部631にも送信し、その受信に基づいて生成部631が画像データを生成してもよい。
【0075】
形成指示が受け付けられた場合には、対応するプレビュー画面71~74内に形成物候補721~724のデータ名が表示されてもよい。例えば、
図3の第1プレビュー画面71には、第1形成物候補721のデータ名である「Figure1.jpg」が表示されている。
【0076】
図3に示すように、第2個別決定画面732のチェックを外すと、受付部621を介して、制御部611は、ユーザーから印刷が不要であるという非形成指示を受け付けたと認識する。非形成指示を受け付けた場合は、生成部631への形成指示の送信は行わない。なお、個別決定画面731~734のチェックを外した場合、すなわち、印刷をしない指示が受け付けられた場合には、対応する第1個別プレビュー画面701内に、印刷しない旨が表示されてもよい。例えば、
図3の第2プレビュー画面72に示すように、第2個別決定画面732のチェックが外されている場合は、第2形成物候補722のデータ名の代わりに、「印刷しません」と表示されている。また、印刷をしない指示を受け付けた場合には、印刷しない旨の表示を行う代わりに、印刷をしない形成面に対応する第1個別プレビュー画面701自体を表示しないよう制御されてもよい。また、印刷をしない指示を受け付けた場合に、印刷しない旨の表示を行う代わりに、印刷しない形成面711~714に対応する第1個別プレビュー画面701は表示するものの、その形成面711~714に対応する形成物候補721~724を表示しないよう制御されてもよい。なお、理解の容易のために、第2個別決定画面732にチェックが入っている場合に印刷される第2形成物候補722を点線で示す。
【0077】
なお、制御部611は、個別決定画面731~734に、受付部621を介して、ユーザーが形成物候補721~724を形成しない非形成指示をしたときには、対応するプレビュー画面71~74に、非形成指示があった形成面711~714のプレビュー画像781~784を表示しないよう制御してもよい。例えば、非形成指示を受け付けた第2プレビュー画面72を非表示にする。このようにすると、プレビュー画面70内に表示される第1個別プレビュー画面701の数が減り、非表示とした領域が空き領域となる。空き領域には、別の第1個別プレビュー画面701、例えば、後述する他プレビュー画面75を表示させてもよいし、現在表示されている第1個別プレビュー画面701、例えば、第1プレビュー画面71を拡大して表示させてもよい。
【0078】
制御部611は、さらに、プレビュー画面70に表示される第1個別プレビュー画面701の数が第1の場合よりも少ない第2の場合のときには、プレビュー画面70のうち第1個別プレビュー画面701の大きさ、または、第1個別プレビュー画面701内のプレビュー画像781~784の大きさを、第1の場合よりも拡大できるよう制御してもよい。
【0079】
倍率変更画面862は、第1個別プレビュー画面701に表示される各第1個別プレビュー画面701および後述する第2個別プレビュー画面702の大きさを変更する画面である。倍率変更画面862は、現在の表示倍率を表示するとともに、拡大ボタンと、縮小ボタンとを備える。
図3に示す例では、表示倍率は「100%」であり、表示倍率の右側に設けられた「+ボタン」が拡大ボタン、表示倍率の左側に設けられた「-ボタン」が縮小ボタンである。ユーザーは、拡大ボタンを押下することで表示倍率を大きくすることができ、縮小ボタンを押下することで表示倍率を小さくすることができる。なお、拡大ボタンおよび縮小ボタンの代わりに、入力欄を設け、入力欄にユーザーが表示倍率を入力することで、表示倍率を変更できるようにしてもよい。また、表示部601がタッチパネル機能を有する場合には、プレビュー画面70上において、ユーザーの指によるピンチイン、または、ピンチアウトにより表示倍率を変更できるようにしてもよい。
【0080】
拡大ボタンと縮小ボタンとの少なくとも一方によるユーザーからの倍率変更指示を受け付けた場合は、第1形成面711の表示倍率と第1形成物候補721の表示倍率とをともに変化させることが好ましく、第1個別プレビュー画面701全体が拡大または縮小されてもよい。
【0081】
以上で説明した画像処理装置60によれば、三次元の物体である立体物Wに形成物を形成するとき、形成される形成物候補を複数の方向から見た画像を表示する。そのため、ユーザーは、多面的に形成後の状態を把握することができる。すなわち、立体物Wの各形成面711~714に対して狙い通りの形成物が形成されるかどうかを、ユーザーは印刷が開始される前に確認できる。
【0082】
さらに、以上で説明した画像処理装置60は、プレビュー画像781~784を立体物Wの形成面711~714ごとに表示する。そのため、ユーザーに回転等の操作を求めることなく、立体物Wのプレビュー画像781~784を視認することができる。すなわち、ユーザーは簡便に、三次元物体としての立体物Wのプレビュー画像を多面的に確認することができる。
【0083】
次に、操作画面80について説明する。操作画面80の外形は短形の領域で規定されている。操作画面80は、プレビュー画面70と隣り合って配置されている。操作画面80は、現在選択している組み合わせと、それに対する設定に関する情報を表示し、ユーザーの操作を受け付けるための画面である。操作画面80は、組み合わせ選択画面840と、読み込みボタン891と、組み合わせ保存ボタン892と、を含む。組み合わせ選択画面840と、読み込みボタン891と、組み合わせ保存ボタン892とは、操作画面80の上、上側の領域に横一列に並んで表示されている。操作画面80は、さらに、第1操作画面81と、第2操作画面82と、第3操作画面83と、第4操作画面84と、を含む。第1操作画面81~第4操作画面84は、組み合わせ選択画面840よりも下側の領域において、縦一列に並んで表示されている。操作画面80は、さらに、第2表示状態変更ボタンDC2と、部数設定画面863と、印刷実行ボタン864とを含む。第2表示状態変更ボタンDC2は、操作画面80のうちで、第1操作画面81~第4操作画面84よりも左側に配置されている。第2表示状態変更ボタンDC2の詳細な機能については、後述する。部数設定画面863と印刷実行ボタン864とはそれぞれ、操作画面80のうちで、第1操作画面81~第4操作画面84よりも下側に配置されている。
【0084】
操作画面80には、各画面の操作手引が表示されてもよい。例えば、組み合わせ選択画面840、読み込みボタン891および組み合わせ保存ボタン892を含む領域を「組み合わせ選択領域」とする。また、第1操作画面81、第2操作画面82、第3操作画面83および第4操作画面84を含む、各第1個別プレビュー画面701に対応した画面が表示される領域を「操作領域」とする。
図3に示す例では、操作手引として、組み合わせ選択領域の見出しとしての「ジョブを選択」という表示と、組み合わせ選択領域の操作内容を示すための説明文が表示されている。例えば、組み合わせ選択領域における説明文は、「プリセットされたジョブを選択します。または既存のジョブを変更して保存することもできます。」である。同様に、
図3に示す例では、操作手引として、操作領域の見出しとしての「印刷画像」という表示と、操作領域の操作内容を示すための説明文として「ワークの各面に印刷する画像を選択します。」と表示されている。なお、領域における見出しや説明文は本開示に限られるものではなく、任意に表示させることが可能であり、表示をしなくてもよい。
【0085】
また、第1画面S1のユーザーはオペレーターである。オペレーターの主な業務は、印刷を実行する前に、仕上がりイメージとしてのプレビュー画像を確認し、表示部601に表示されている設定内容に問題がないかを確認した上で、印刷を実行することである。そのため、第1画面S1において、オペレーターがプレビュー画像を視認しやすくなるよう、プレビュー画面70は、操作画面80より大きく表示されることが好ましい。
図3に示す例では、第1画面S1におけるプレビュー画面70と、第1画面S1における操作画面80とは、およそ3:2の比率で表示されている。なお、本開示は、前述した比率に限られるものではなく、第1画面S1においてプレビュー画面70と、操作画面80とが表示される状態であればよい。
【0086】
組み合わせ選択画面840は、後述する管理者用設定画面90において、管理者により記憶部650に予め登録された立体物Wの各形成面711~714に形成する形成物としての画像の組み合わせをユーザーが選択する画面である。本実施形態における画像の組み合わせは、第1形成物候補721と、第2形成物候補722と、第3形成物候補723と、第4形成物候補724とを含む形成物候補の組み合わせであり、立体物Wの形成面711~714と印刷する画像とを関連付けた情報である。さらに、組み合わせには、立体物Wに関する情報と、各形成面711~714に対する形成物候補721~724としての画像の印刷位置および印刷の有無等の情報を含む。なお、組み合わせには、画像の色彩情報等を含んでもよい。
【0087】
組み合わせ選択画面840で選択される組み合わせは、前述の通り、立体物Wの形成面711~714と、各形成面711~714に印刷する画像とを関連付けた一群の情報である。このため、組み合わせ選択画面840に表示されるいずれかの組み合わせを選択することで、立体物Wの各形成面711~714に印刷する画像を一度に設定できる。一度に設定する場合に好適に用いられる形成物の例として、組み合わせとして登録されている設定内容を変更する頻度が低い場合や立体物Wに共通して特定の形成物候補を付す場合が考えられる。例えば、形成物候補721~724が企業名や標語のときである。ユーザーは、組み合わせを用い印刷する画像の設定を行えることで、設定内容を変更する頻度が低い画像に関して、立体物Wの各形成面711~714に対して印刷を行う度に設定をし直す必要がない。すなわち、立体物Wに形成物を形成するときのデータの設定において、個別設定のみの場合と比べて、組み合わせによる設定を設けることでユーザーの利便性が向上する。
【0088】
図3に示す例では、組み合わせ選択画面840は、プルダウンメニューにより構成される。組み合わせ選択画面840が選択されると、選択可能な組み合わせがプルダウンメニューにより表示され、ユーザーは、プルダウンメニューにより表示された組み合わせの中から1つの組み合わせを選択することができる。なお、組み合わせ選択画面840は、プルダウンメニューでなくてもよく、組み合わせを示す文字を入力するテキストボックスであってもよい。この場合、制御部611は、入力された文字に近い名称の組み合わせを記憶部650に記憶された複数の組み合わせの中から検索し、組み合わせ選択画面840に表示する。さらに、プルダウンメニューと検索機能を備えたテキストボックスとを併用したコンボボックスであってもよい。
【0089】
読み込みボタン891は、組み合わせ選択画面840で選択した組み合わせを読み込み、プレビュー画面70および操作画面80に選択した組み合わせの情報を反映させるためのボタンである。読み込みボタン891が押下された場合、制御部611は、各形成面711~714に対応する第1個別プレビュー画面701および各形成面711~714に対応する操作画面80に、組み合わせ選択画面840で選択された組み合わせを構成する画像を表示させる。操作画面80における表示態様は、以下で説明する。
【0090】
組み合わせ保存ボタン892は、組み合わせ選択画面840において選択された組み合わせに対して、後述する第1操作画面81~第4操作画面84において、組み合わせの少なくとも一部がユーザーにより変更された場合に、変更後の組み合わせを別の名称を付して保存するためのボタンである。組み合わせ保存ボタン892の詳細な機能は、後述する。
【0091】
第1操作画面81は、第1プレビュー画面71に対応する画面であり、立体物Wの第1形成面711に印刷される第1形成物候補721に関する設定を行うための画面である。第1操作画面81は、第1表示状態変更ボタンDC1と、決定画面としての第1決定画面831と、個別選択画面としての第1個別選択画面841と、サムネイル画面としての第1サムネイル画面851とを含む。
【0092】
個別の操作画面81~84には、立体物Wのいずれの形成面711~714に対するプレビューであるかを、ユーザーが視覚的に認識しやすくするため、形成面711~714の名称が見出しとして表示されることが好ましい。例えば、第1操作画面81には、
図3に示すように、前面を意味する「Front Image」と表示されている。なお、形成面711~714を区別するための表示は、本実施形態に限られるものではなく、ユーザーが区別できる表記であればよい。
【0093】
第1表示状態変更ボタンDC1は、画面内の特定の領域を折りたたみ可能に開閉することで、表示と非表示とを切り替えるボタンである。すなわち、第1操作画面81においては、第1操作画面81内における操作情報領域を折りたたみ可能に開閉することで、表示と非表示とを切り替える。前述の「操作情報領域」とは、第1決定画面831、第1個別選択画面841、第1サムネイル画面851および第1形成物候補721のデータ名等の操作情報を含む領域を意味する。
【0094】
本実施形態において、初期の状態は、操作情報領域が表示されている状態である。操作情報領域が表示されている状態で、ユーザーが第1表示状態変更ボタンDC1を押下すると、操作情報領域は下方から上方に向けて見出しと平行に折りたたまれる。すなわち、見出しのみが表示された状態となり、操作情報領域が非表示となる。さらに、操作情報領域が表示されていない状態で、再度ユーザーが第1表示状態変更ボタンDC1を押下すると、操作情報領域が再び表示される。
【0095】
第2操作画面82は、第2プレビュー画面72に対応する画面であり、立体物Wの第2形成面712に印刷される第2形成物候補722に関する設定を行うための画面である。第2操作画面82は、第1表示状態変更ボタンDC1と、決定画面としての第2決定画面832と、個別選択画面としての第2個別選択画面842と、サムネイル画面としての第2サムネイル画面852とを含む。
図3に示す例では、第2操作画面82内には、背面図を意味する「Back Image」と表示されている。
【0096】
また、第3操作画面83は、第3プレビュー画面73に対応する画面であり、立体物Wの第3形成面713に印刷される第3形成物候補723に関する設定を行うための画面である。第3操作画面83は、第1表示状態変更ボタンDC1と、決定画面としての第3決定画面833と、個別選択画面としての第3個別選択画面843と、サムネイル画面としての第3サムネイル画面853とを含む。
図3に示す例では、第3操作画面83内には、左面図を意味する「Left Image」と表示されている。
【0097】
さらに、第4操作画面84は、第4プレビュー画面74に対応する画面であり、立体物Wの第4形成面714に印刷される第4形成物候補724に関する設定を行うための画面である。第4操作画面84は、第1表示状態変更ボタンDC1と、決定画面としての第4決定画面834と、個別選択画面としての第4個別選択画面844と、サムネイル画面としての第4サムネイル画面854とを含む。
図3に示す例では、第4操作画面84内には、右面図を意味する「Right Image」と表示されている。
【0098】
上記において、操作画面80は、個別の第1操作画面81~第4操作画面84を含んでいたが、個別の操作画面の数は、変更可能である。例えば、立体物Wの第1形成面711~第4形成面714とは異なる面についての新たな個別の操作画面を含んでいてもよい。新たな個別の操作画面を他操作画面とも呼ぶ。この他操作画面を介して、異なる面に形成する画像を決定してもよい。また、例えば、第1操作画面81~第4操作画面84のそれぞれが、形成物を形成する立体物Wの面を選択可能に構成されていてもよい。例えば、第1表示状態変更ボタンDC1の横に、形成面711~714を選択するためのプルダウンメニューを表示するためのボタンが配置され、このボタンを選択することで、形成物としての画像の設定などを行う対象となる面が選択される。
【0099】
第1決定画面831は、第1プレビュー画面71に表示されている第1形成物候補721を第1形成面711に形成するか否かをユーザーが決定するための画面である。同様に、第2決定画面832は、第2プレビュー画面72に表示されている第2形成物候補722を第2形成面712に形成するか否かをユーザーが決定するための画面である。また、第3決定画面833は、第3プレビュー画面73に表示されている第3形成物候補723を第3形成面713に形成するか否をユーザーが決定するための画面である。さらに、第4決定画面834は、第4プレビュー画面74に表示されている第4形成物候補724を第4形成面714に形成するか否かをユーザーが決定するための画面である。
【0100】
図3に示す例では、第1決定画面831、第2決定画面832、第3決定画面833および第4決定画面834は、チェックボックスで構成される。表示部601を介して、決定画面831~834においてユーザーの指示を受け付けた場合に制御部611が実行する処理フローを、第1決定画面831を例に挙げ、説明する。なお、第2決定画面832~第4決定画面834についても第1決定画面831と同様の処理フローである。
【0101】
本実施形態における制御部611は、受付部621を介した第1個別決定画面731に対するユーザーの決定と、受付部621を介した第1決定画面831に対するユーザーの決定とを、互いに連動させる。そのため、立体物Wの第1形成面711に第1形成物候補721としての画像を印刷する場合、ユーザーは表示部601に表示される第1個別決定画面731と第1決定画面831とのいずれか一方にチェックを入れる。第1個別決定画面731と第1決定画面831とのいずれか一方にチェックが入ると、受付部621を介して、認識部641は、ユーザーから印刷が必要であるという形成指示を受け付けたと認識する。続いて、認識部641は、立体物Wの第1形成面711への第1形成物候補721の形成指示を、制御部611へと送信する。生成部631は、入力された指示、ここでは形成指示に従い、立体物Wに対してインクを吐出して形成物としての画像を形成するための画像データを生成する。制御部611は、形成指示に従い、当該形成指示に対応する画像データであって、生成部631により予め生成されている画像データを、表示部601、ここでは、第1プレビュー画面71に位置する第1プレビュー画像781として表示する。
【0102】
前述のように、形成指示を受け付けた場合には、各形成面711~714に対応する個別の操作画面81~84内に、形成物候補721~724のデータ名が表示されてもよい。例えば、
図3の第1操作画面81には、第1形成物候補721のデータ名である「Figure1.jpg」が表示されている。
【0103】
図3に示すように、第2決定画面832のチェックを外すと、受付部621を介して、制御部611は、ユーザーから印刷が不要であるという非形成指示を受け付けたと認識する。非形成指示を受け付けた場合は、生成部631への形成指示の送信は行わない。なお、決定画面831~834のチェックを外した場合、すなわち、印刷をしない指示を受け付けた場合には、各形成面711~714に対応する第1操作画面81~第4操作画面84内に、印刷しない旨を表示させてもよい。例えば、
図3に示す例では、決定画面831~834におけるチェックが外れている第2決定画面832では、第2形成物候補722のデータ名の代わりに、「印刷しません」と表示されている。また、印刷をしない指示を受け付けた場合には、サムネイル画面851~854に画像を表示しないようにすることが好ましい。
【0104】
第1決定画面831を構成するチェックボックスには、ユーザーが操作対象を認識しやすくするため、印刷の有無を決めるためのチェックボックスであることを併記して表示することが好ましい。例えば、
図3に示す例では、第1決定画面831のチェックボックスには、「印刷する」という文言が併記されている。
【0105】
個別選択画面としての第1個別選択画面841は、第1プレビュー画面71に対応する画面であり、立体物Wの第1形成面711に印刷される第1形成物候補721としての画像をユーザーが個別に選択するための画面である。同様に、個別選択画面としての第2個別選択画面842は、第2プレビュー画面72に対応する画面であり、立体物Wの第2形成面712に印刷される第2形成物候補722としての画像をユーザーが個別に選択するための画面である。また、個別選択画面としての第3個別選択画面843は、第3プレビュー画面73に対応する画面であり、立体物Wの第3形成面713に印刷される第3形成物候補723としての画像をユーザーが個別に選択するための画面である。さらに、個別選択画面としての第4個別選択画面844は、第4プレビュー画面74に対応する画面であり、立体物Wの第4形成面714に印刷される第4形成物候補724としての画像をユーザーが個別に選択するための画面である。
【0106】
図3に示す例では、第1個別選択画面841、第2個別選択画面842、第3個別選択画面843、および第4個別選択画面844は、ボタンにより構成される。表示部601を介して、個別選択画面においてユーザーからの指示を受け付けた場合に制御部611が実行する処理フローを、第1個別選択画面841を例に挙げ、説明する。なお、第2個別選択画面842~第4個別選択画面844についても第1個別選択画面841と同様の処理フローである。
【0107】
第1個別選択画面841を構成するボタンが押下されると、図示しないが、立体物Wの第1形成面711に印刷する第1形成物候補721としての画像を個別に選択するための別画面が表示される。第1個別選択画面841の起動に伴う別画面には、現在選択されている第1形成物候補721とは異なる画像を選択するための手段が表示され、例えば、管理者により記憶部650に予め登録された複数の画像を一覧表示させる機能や記憶部650に格納された画像の保存先であるフォルダーを参照するための機能を備える。
【0108】
なお、本実施形態では、第1個別選択画面841における画像の選択は、現在選択されている画像を別の画像に置換する機能に限られる。すなわち、オペレーター用画面としての第1画面S1における第1個別選択画面841では、オペレーターとしての権限を有するにすぎず、後述するように、管理者用画面ASで管理者が実行しうる立体物Wの形成面711~714に対する画像の位置設定等の機能は、実行できないものとする。ただし、本開示は、これに限られるものではなく、ユーザーの権限がオペレーターの場合にも、管理者用画面ASの有する機能の一部を実行できるようにしてもよい。
【0109】
第1個別選択画面841において新たに画像が選択されると、制御部611は、新たに選択された画像を第1形成物候補721として認識し、第1形成物候補721の変更および内容を生成部631へと送信する。生成部631は、入力された指示、ここでは第1形成物候補721の変更要求に従い、立体物Wに対してインクを吐出して画像を形成するための画像データを生成する。制御部611は、生成部631において生成された画像データを表示部601、ここでは、第1プレビュー画面71に位置する第1プレビュー画像781として表示するとともに、後述する第1サムネイル画面851に新たに選択された画像を表示する。
【0110】
ここで、制御部611は、受付部621を介して、第1個別選択画面841に対するユーザーの決定と、組み合わせ選択画面840に対するユーザーの決定と、の両方を受け付けた場合には、第1個別選択画面841に対するユーザーの決定を優先する。つまり、制御部611は、組み合わせ選択画面840の決定内容に関わらず、第1個別選択画面841の決定内容を用いてプレビュー画面70の制御を行う。
【0111】
第1個別選択画面841における画像の選択、すなわち画像の置換が行われた場合、各形成面711~714に対して設定した内容は、現在実行されている印刷ジョブに限って適用される。なお、組み合わせ選択画面840により選択した組み合わせを、各形成面711~714における個別選択画面841~844において一部を変更した場合に、管理者により記憶部650に予め登録された組み合わせと、その組み合わせの一部を変更した変更後の組み合わせと、を区別できるようにした上で、変更後の組み合わせを別の名称を付して保存できるようにしてもよい。例えば、管理者により記憶部650に予め登録された組み合わせが「Seleted list item」の場合、その組み合わせの一部を変更した変更後の組み合わせを「Seleted list item”変更”」として保存できるようにしてもよい。このとき、
図3に示す例では、前述したような組み合わせの別名称による保存は、組み合わせ保存ボタン892によって実現される。
【0112】
前述の通り、個別決定画面731~734、決定画面831~834および個別選択画面841~844は、立体物Wの各形成面711~714に対して、個別に設定をするための画面である。このため、立体物Wにおける複数の形成面711~714のうち、一部について設定を変更する場合、ユーザーは個別に設定を変更できる。個別設定が好適に用いられる形成物の例として、組み合わせとして登録されている設定内容を変更する頻度が高い場合が考えられる。例えば、形成物候補721~724が氏名や血液型等の個人情報のときである。ユーザーは、個別決定画面731~734、決定画面831~834および個別選択画面841~844としての個別設定を行うことで、設定内容を変更する頻度が高い項目に関して、変更の度に新たな組み合わせの登録を行うことなく、設定を行うことができる。すなわち、立体物Wに形成物を形成するときのデータの設定において、立体物Wの各形成面711~714に印刷する画像を一度に設定する組み合わせによる設定のみを設けた場合と比べて、個別設定を設けることでユーザーの利便性が向上する。
【0113】
また、制御部611は、個別選択画面841~844において、管理者により形成物候補721~724の変更を禁止する禁止設定がなされている場合には、ユーザーが組み合わせを構成する形成物候補721~724を個別に変更することを禁止し、禁止設定がなされていない場合には、ユーザーが組み合わせを構成する形成物候補721~724を個別に変更することを可能とするよう制御してもよい。禁止設定がなされる形成物候補721~724としては、複数種類の立体物Wに対して共通に印刷される共通画像が挙げられる。共通画像としては、例えば、企業名やブランドロゴである。
【0114】
なお、制御部611は、個別選択画面841~844において、1つの形成面711~714に対して、複数の形成物候補721~724を設定できるよう制御してもよい。
【0115】
サムネイル画面としての第1サムネイル画面851は、第1形成物候補721としての画像を縮小して表示したサムネイルを、ユーザーに視認可能とするための画面である。同様に、サムネイル画面としての第2サムネイル画面852は、第2形成物候補722としてのサムネイルを、ユーザーに視認可能とするための画面である。また、サムネイル画面としての第3サムネイル画面853は、第3形成物候補723としてのサムネイルを、ユーザーに視認可能とするための画面である。さらに、サムネイル画面としての第4サムネイル画面854は、第4形成物候補724としてのサムネイルを、ユーザーに視認可能とするための画面である。なお、操作画面80は、各形成面711~714における形成物候補721~724を選択する画面であるため、サムネイル画面851~854には、立体物Wの形成面711~714は視認可能とせず、かつ形成物候補721~724を視認可能とする。なお、サムネイル画面851~854の外形は、それぞれ短形の領域で規定されている。
【0116】
表示部601を介して、組み合わせ選択画面840と個別選択画面841~844との少なくとも一方においてユーザーからの指示を受け付けたとき、選択された形成物候補721~724が対応するサムネイル画面851~854へ表示される。例えば、
図3に示すように、表示部601を介して、組み合わせ選択画面840または第1個別選択画面841において、第1形成物候補721にハートの画像が選択されると、第1サムネイル画面851には、第1形成物候補721であるハートの画像が表示される。
【0117】
また、表示部601を介して、個別決定画面731~734と決定画面831~834とのいずれか一方において、チェックボックスのチェックが外されたとき、すなわち、ユーザーからの非形成指示を受け付けたとき、制御部611は、以下を実行する。つまり、制御部611は、非形成指示を受け付けた形成面711~714に対応するサムネイル画面851~854のサムネイルの表示を中止する。このとき、サムネイル画面851~854には、非形成指示があった旨の表示をさせることが好ましい。非形成指示を受け付けた場合、例えば、
図3における第2プレビュー画面72のように、制御部611は、第2サムネイル画面852にはサムネイルを表示せず、斜線を表示するよう制御する。
【0118】
制御部611は、さらに、部数設定画面863を介して1つの組み合わせとして立体物Wを形成する数を設定する部数設定が可能である。部数設定画面863は、プレビュー画面70および操作画面80で設定した内容に従って、立体物Wに形成物としての画像を印刷によって形成する部数の入力を受け付けるための画面である。部数設定画面863は、例えば、部数を数字で入力する入力欄である。
図3に示す例では、立体物Wの第1形成面711には第1形成物候補721であるハートの画像を、第3形成面713には第3形成物候補723であるクラブの画像を、第4形成面714には第4形成物候補724であるスペードの画像を、形成する設定がなされており、この組み合わせで画像を印刷する部数として、「100」と入力されている。すなわち、立体物Wとしてのマグカップ100個に対して、前述の組み合わせにより各形成面711~714への印刷が行われる。
【0119】
部数設定画面863は、複数組の組み合わせのそれぞれの印刷部数を入力できるように構成されていてもよい。例えば、部数設定画面863は、組み合わせとしての第1組み合わせの画像を立体物Wに印刷して形成する数と、第1組み合わせとは異なる組み合わせとしての第2組み合わせとしての画像を体物Wに印刷して形成する数とを、入力できるようにしてもよい。すなわち、立体物Wの各形成面711~714への印刷の有無および形成物候補721~724の置換を含む組み合わせは、個体ごとに設定することができ、複数の個体を1つの印刷ジョブとして実行することもできる。
【0120】
印刷実行ボタン864は、第1画面S1および後述する第2画面S2に表示されている内容によって印刷を実行するための、印刷実行指示を行うボタンである。制御部611は、ユーザーにより印刷実行ボタン864が押下されたことを認識し、形成前工程を開始するための制御を行う。印刷実行ボタン864がユーザーにより押下されると、後述する印刷準備ダイアログ870が表示され、形成前工程が開始される。
【0121】
図8は、本開示の実施形態における印刷準備ダイアログ870を説明するための図である。印刷準備ダイアログ870は、第1画面S1または後述する第2画面S2に位置する印刷実行ボタン864をユーザーが押下した場合に表示される画面である。印刷準備ダイアログ870は、第1画面S1または第2画面S2において設定した内容を、印刷開始前にユーザーが再度確認できるよう、設定内容の一部を視認可能とするための画面である。なお、印刷準備ダイアログ870が表示されているときは、形成工程を開始するための指示である、印刷開始指示を受け付けるのを待っている状態である。
【0122】
印刷準備ダイアログ870は、印刷情報表示画面871と、印刷前プレビュー画面872と、第1消耗品残量確認画面873と、印刷開始ボタン865と、キャンセルボタン866とを含む。
【0123】
印刷情報表示画面871は、第1画面S1と第2画面S2との少なくとも一方において設定した内容の一部をユーザーに視認可能とするための画面である。印刷情報表示画面871は、情報領域と、部数設定画面863と、装置入力欄921とを含む。
【0124】
印刷情報表示画面871に位置する情報領域は、印刷実行指示を受け付けた1つの組み合わせとしての印刷ジョブに関する情報が表示される。情報領域には、印刷ジョブに関する情報として、例えば、印刷ジョブの名称のほか、現在選択されている印刷様式としての印刷モード、印刷様式の内容としてのコメントが表示される。
図8に示す例では、印刷ジョブの名称として「Job01コップ.ejb」、印刷モードとして「コップ♯1」、コメントとして「コップ用(きれいモード)」と表示されている。ユーザーは、情報領域を視認することで、印刷ジョブに関する情報を簡便に把握することができる。
【0125】
印刷情報表示画面871に位置する部数設定画面863は、第1画面S1と第2画面S2との少なくとも一方における部数設定画面863で入力した数を視認可能とする画面である。印刷情報表示画面871における部数設定画面863は、部数を数字で入力する入力欄であることが好ましい。このようにすると、印刷実行指示をした後であっても、ユーザーは印刷開始指示を行う前に、必要に応じて部数を変更することができる。
【0126】
印刷情報表示画面871に位置する装置入力欄921は、前述した印刷を実行させる立体物形成装置100を選択するための画面である。すなわち、1つの画像処理装置60に対して、複数の立体物形成装置100が通信可能に接続されている場合に、ユーザーは、装置入力欄921において、いずれの立体物形成装置100に印刷開始指示を送信し、印刷を実行させるかを選択することができる。
【0127】
図8に示す例では、装置入力欄921は、プルダウンメニューにより構成される。装置入力欄921が選択されると、選択可能な立体物形成装置100の機体情報、例えば、立体物形成装置100のIPアドレスに紐付けされた印刷装置名がプルダウンメニューにより表示される。ユーザーは、プルダウンメニューにより表示された立体物形成装置100としての印刷装置名の中から、印刷開始指示を送信する1つの立体物形成装置100を選択することができる。なお、装置入力欄921は、プルダウンメニューでなくてもよく、画像処理装置60と現在接続されている立体物形成装置100を表示できる表示形態であればよい。
【0128】
図8に示す例では、装置入力欄921には、印刷開始指示の送信先として「プリンター♯1」が選択されている。なお、本実施形態では、装置入力欄921に初期設定として表示される印刷装置名は、後述する管理者用設定画面90に位置する装置入力画面920において、管理者により選択された立体物形成装置100である。
【0129】
また、1つの画像処理装置60に対して、1つの立体物形成装置100のみが通信可能に接続されていてもよい。この場合における装置入力欄921には、現在接続されている立体物形成装置100の機体情報、例えば、立体物形成装置100のIPアドレスが表示される。
【0130】
印刷前プレビュー画面872は、第1画面S1と第2画面S2との少なくとも一方に位置するプレビュー画面70において設定した内容の一部をユーザーに視認可能とするための画面である。
図8に示す例では、第1プレビュー画像781と、第2プレビュー画像782と、第3プレビュー画像783と、第4プレビュー画像784とともにそれぞれに対応する形成面711~714の種別、形成物候補721~724の名称、プレビュー画像781~784の名称を表示している。例えば、第1形成面711の種別として「Front Image」、第1形成物候補721の名称として「Figure1.jpg」、第1プレビュー画像781の名称として、「Figure1.tif」が表示されている。
【0131】
第1消耗品残量確認画面873は、液体貯留部410に貯留されている液体としてのインク残量および廃液タンクに貯留されている廃液の貯留量をユーザーに視認可能とするための画面である。インク残量は、例えば、制御部611により、インク消費量としての吐出量に基づいて算出される。廃液の貯留量は、例えば、制御部611により、液体吐出ヘッド310のクリーニング動作により消費されたインクの吐出量に基づいて算出される。なお、液体貯留部410および廃液タンクには、インク残量および廃液の貯留量を検知するためのセンサーを設けてもよく、液体貯留部および廃液タンクに備えたセンサーにより、貯留量が算出されてもよい。
【0132】
インク残量および廃液の貯留量は、
図8のように、ユーザーが視認しやすいよう、グラフ等で表示されることが好ましい。
図8に示す例では、上方から順に、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4種類のインクについてのインク残量が横棒グラフで表示され、横棒グラフの左側に、シアンは「C」、マゼンタは「M」、イエローは「Y」、ブラックは「K」と表示されている。横棒グラフにおいて、色が付いている領域は、インクの残量を示す。また、インク残量が予め定められた値、例えば、印刷動作を実行した場合に、印刷動作に要するインク量を示す値、に達する場合に、警告を促すマークを表示してもよい。
図8では、ブラックのインク残量が予め定められた値を下回ったため、インク残量を示す横棒グラフの右側に、警告を促すマークが表示されている。
【0133】
さらに、ブラックのインク残量を示す横棒ブラフの下方に、廃液の貯留量が横棒ブラフで表示されている。横棒グラフにおいて、色が付いている領域は、廃液タンク内における廃液の貯留量を示す。また、廃液の貯留量が予め定められた値、例えば、廃液タンクの最大貯留量の8割以上となる値に達した場合に、警告を促すマークを表示してもよい。
図8では、廃液の貯留量が廃液タンクの最大貯留量の8割を超えたため、廃液の貯留量を示す横棒グラフの右側に、警告を促すマークを表示されている。
【0134】
第1消耗品残量確認画面873は、さらに、インク残量をもとに、印刷を実行できる部数を予測した印刷可能部数を表示する機能を備えてもよい。例えば、印刷可能部数は、以下によって決定される。まず、制御部611は、各色のインク残量を認識するとともに、現在設定されている印刷ジョブを1個体に対して実行した場合に要する各色のインクの消費量を算出する。次に、前述した1個体あたりのインク消費量をもとに、現在のインク残量において実行できる部数を、それぞれの色ごとに算出する。続いて、それぞれの色ごとに算出された実行可能と算出された部数のうち、実行可能な印刷部数が最も少ない色を基準に、立体物形成システム10としての印刷可能部数を決定する。制御部611は、決定された印刷可能部数を第1消耗品残量確認画面873に表示させる。
【0135】
なお、印刷可能部数が予め定められた部数よりも多いときには、部数単位での表示ではなく、段階ごとに表示するようにしてもよい。仮に、前述の方法により決定された印刷可能部数が123セットであり、印刷可能部数が100セット以上である場合に、100セット単位で表示するよう制御されているとする。このとき、印刷可能部数として、「あと123セット印刷可能」ではなく、
図8のように、「最後に印刷した画像と同じ内容を、あと100セット以上印刷可能」と表示してもよい。
【0136】
印刷開始ボタン865は、印刷準備ダイアログ870に表示されている内容で印刷としての形成工程を開始させるための印刷開始指示を行うボタンである。制御部611は、ユーザーにより印刷開始ボタン865が押下されたことを認識し、形成工程を開始するための制御を行う。印刷開始ボタン865がユーザーにより押下されると、後述する印刷ダイアログ880が表示され、形成工程が開始される。
【0137】
なお、印刷開始ボタン865は、印刷実行ボタン864と印刷開始ボタン865とを、ユーザーが区別できるよう、異なる表示形態であることが望ましい。例えば、本実施形態では、第1画面S1に位置する印刷実行ボタン864は「Print」、印刷開始ボタン865は「Print Start」と表示されている。
【0138】
キャンセルボタン866は、現在表示部601に表示されている画面の表示を中止し、1つ前に表示されていた画面に戻るためのボタンである。本実施形態では、印刷準備ダイアログ870内に位置するキャンセルボタン866が押下された場合、制御部611は、1つ前に表示されていた画面、すなわち、第1画面S1と第2画面S2とのいずれか一方を表示部601に表示させる。ユーザーは、キャンセルボタン866を押下することで、第1画面S1と第2画面S2とのいずれか一方において、プレビュー画面70や操作画面80を視認し、再び設定をすることが可能となる。
【0139】
図9は、本開示の実施形態における印刷ダイアログ880を説明するための図である。印刷ダイアログ880は、印刷準備ダイアログ870に位置する印刷開始ボタン865をユーザーが押下した場合に表示される画面である。印刷ダイアログ880は、形成工程が開始されると表示され、硬化工程が終了するまで表示される。すなわち、印刷ダイアログ880は、形成工程および硬化工程が実行されているときに表示される。
【0140】
印刷ダイアログ880は、印刷状態表示画面881と、状態確認画面882と、第2消耗品残量確認画面883と、印刷中止ボタン884とを含む。
【0141】
印刷状態表示画面881は、現在実行されている印刷に関する情報を表示する画面である。すなわち、印刷状態表示画面881は、印刷準備ダイアログ870までの操作において、設定された内容の一部をユーザーに視認可能とするとともに、印刷ジョブの進捗をユーザーに視認可能とする。印刷状態表示画面881は、情報領域と、進捗表示領域とを含む。
【0142】
印刷状態表示画面881における情報領域の表示内容は、印刷情報表示画面871における情報領域の表示内容と同一である。すなわち、情報領域には、印刷ジョブに関する情報として、例えば、印刷ジョブの名称のほか、現在選択されている印刷様式としての印刷モード、印刷様式の内容としてのコメントが表示される。
【0143】
進捗表示領域には、現在実行されている印刷ジョブの進捗に関する情報として、例えば、部数設定画面863において入力した部数や印刷が完了した部数が表示される。
図9に示す例では、部数設定画面863で入力した部数として「セット数:100」、現在までに印刷が完了している部数として「印刷完了:20」と表示されている。さらに、部数設定画面863において入力した部数に対する、現在までに印刷が完了している部数の割合を、印刷ジョブの進捗状況として表示させてもよい。例えば、
図9のように、印刷ジョブの進捗状況を横棒グラフで表示させてもよい。このとき、横棒グラフにおいて、色が付いている領域は、部数設定画面863に入力した部数を全体部数とした場合における全体部数に対する印刷が完了した部数の割合を示す。
【0144】
また、進捗表示領域には、現在実行されている印刷ジョブが完了するまでの残り時間の目安を表示してもよい。例えば、残り時間の算出は、以下のような制御により実現できる。まず、制御部611は、1個体において印刷が開始されてから印刷が完了するまでの時間、すなわち、1個体あたりの印刷時間を認識する。次に、制御部611は、全体部数から印刷が完了した部数を差し引き、現時点以降に印刷を実行する部数を、残りの部数として算出する。さらに、制御部611は、印刷を実行する残りの部数および1個体あたりの印刷時間に基づいて、現在実行されている印刷速度において印刷が実行された場合に、印刷ジョブが完了するまでの残り時間を算出する。制御部611は、算出された残り時間を印刷状態表示画面881に表示させる。
図9に示す例では、印刷ジョブが完了するまでの残り時間の目安として「残り時間:2時間59分」と表示されている。
【0145】
状態確認画面882は、印刷を実行している立体物形成装置100の状態を文字情報で表示するための画面である。立体物形成装置100が問題なく印刷を実行している場合は、例えば、
図9のように、「正常に動作しています」と表示される。また、立体物形成装置100に異常が発生した等の場合には、発生した異常の内容が表示される。
【0146】
印刷ダイアログ880に位置する第2消耗品残量確認画面883は、印刷準備ダイアログ870に位置する第1消耗品残量確認画面873と同様に、各色のインク残量および廃液の貯留量を算出する。
図9に示す例では、第2消耗品残量確認画面883の表示形態は、
図8における第1消耗品残量確認画面873の表示形態と同様である。
【0147】
第2消耗品残量確認画面883は、さらに、予め定められた時間ごとにインク残量を算出し、印刷ジョブの進捗に合わせた表示がなされることが好ましい。第2消耗品残量確認画面883が表示されるのは、形成工程および硬化工程を実行している最中である。形成工程では、液体吐出ヘッド310から液体としてのインクが吐出され、吐出量に応じてインク残量は刻々と変化している。例えば、第2消耗品残量確認画面883における表示は、以下のような制御により実現できる。
【0148】
まず、制御部611は、第1消耗品残量確認画面873での算出方法と同様の方法により、予め定められた時間、例えば、10秒ごとに各色のインク残量を算出する。次に、制御部611は、算出された各色のインク残量をもとに、第1消耗品残量確認画面873と同様の方法により、印刷可能部数の算出を行う。さらに、制御部611は、算出された各色のインク残量および印刷可能部数を第2消耗品残量確認画面883に表示させる。このようにすることで、ユーザーは、印刷ジョブの進捗と連動した状態で、インク残量を確認することができる。
【0149】
印刷中止ボタン884は、現在実行されている印刷ジョブを中止する、すなわち、印刷を停止するためのボタンである。制御部611は、ユーザーにより印刷中止ボタン884が押下されたことを認識し、現在実行されている印刷ジョブを停止するための制御を行う。なお、印刷中止ボタン884が押下された場合、現在実行しているジョブを一時的に停止し、印刷を継続するか否かをユーザーが決定するための画面を表示してもよい。
【0150】
このようにすることで、形成工程および硬化工程を行っている最中に、ユーザーは、立体物形成装置100の状態、印刷ジョブの情報および印刷ジョブの進捗を確認することができる。
【0151】
なお、印刷ダイアログ880が表示されるタイミングは、形成工程の開始と厳密に同時としなくてもよく、例えば、画像処理装置60と立体物形成装置100とが通信する時間等、時間的な誤差があってもよい。また、印刷ダイアログ880の表示が終了するタイミングは、硬化工程の終了と厳密に同時としなくてもよく、例えば、硬化工程が終了した後であればよい。
【0152】
以上で説明した画像処理装置60によれば、立体物Wに形成物を形成するときのデータの設定において、組み合わせによる設定と、個別決定画面731~734、決定画面831~834および個別選択画面841~844としての個別設定とを併用する。そのため、ユーザーは、立体物Wに形成物を形成するとき、形成物候補721~724の種別や用途に応じて、設定方法を選択することができる。すなわち、ユーザーは、立体物Wに形成物を形成するときのデータ設定を簡便に行うことができる。
【0153】
図10は、本開示の実施形態における第2画面S2の一例を示す図である。第2画面S2は、操作画面80を非表示にした画面であり、第2表示状態変更ボタンDC2を含む。制御部611は、第2表示状態変更ボタンDC2を用いて、表示部601おける操作画面80を折りたたみ可能に開閉することで、操作画面80の表示と非表示とを切り替え、第1画面S1と第2画面S2とを切り替え可能に表示部601に表示させる。例えば、第2表示状態変更ボタンDC2による第1画面S1と第2画面S2との切り替えは、以下のような制御により実現できる。
【0154】
図10において、制御部611は、ユーザーにより第2画面S2に位置する第2表示状態変更ボタンDC2が押下されたことを認識すると、非表示となっていた操作画面80は右方から左方に向けてユーザー用メニュー画面770と平行に展開される。すなわち、プレビュー画面70と、操作画面80との間に第2表示状態変更ボタンDC2が位置し、プレビュー画面70と、操作画面80とが同時に表示部601に表示される状態となる。本実施形態では、プレビュー画面70と操作画面80とが同時に表示される状態の画面を、第1画面S1と呼ぶ。第1画面S1の構成は、前述した通りである。なお、第2表示状態変更ボタンDC2の押下により、操作画面80が展開される方向は、任意であり、これに限られるものではない。
【0155】
反対に、
図3において、制御部611は、ユーザーにより第1画面S1に位置する第2表示状態変更ボタンDC2が押下されたことを認識すると、操作画面80は左方から右方に向けてユーザー用メニュー画面770と平行に折りたたまれる。すなわち、操作画面80が非表示の状態となり、第1画面S1の右端に第2表示状態変更ボタンDC2が位置し、プレビュー画面70の領域が広がる。本実施形態では、第1画面S1に位置する第2表示状態変更ボタンDC2の押下により、操作画面80が非表示となった画面を、第2画面S2と呼ぶ。なお、第2表示状態変更ボタンDC2の押下により、操作画面80が折りたたまれるときの方向は、任意であり、これに限られるものではない。
【0156】
第2画面S2は、ステータス画面750と、ユーザー用メニュー画面770と、プレビュー画面70とを含む。なお、第2画面S2におけるステータス画面750およびユーザー用メニュー画面770の機能等は、第1画面S1におけるステータス画面750およびユーザー用メニュー画面770の機能と同一である。
【0157】
第2画面S2におけるプレビュー画面70は、N個(NはMよりも大きい整数)の第2個別プレビュー画面702と、立体物Wのデータ名としてのワーク名861と、倍率変更画面862とを含む。本実施形態では、Nは「5」である。なお、第2画面S2におけるワーク名861および倍率変更画面862は、第1画面S1におけるワーク名861および倍率変更画面862と同一である。
【0158】
N個の第2個別プレビュー画面702は、第2個別プレビュー画面702としての、第1プレビュー画面71と第2プレビュー画面72と第3プレビュー画面73と第4プレビュー画面74と他プレビュー画面75とを含む。
【0159】
図10に示す例では、第1プレビュー画面71~第4プレビュー画面74は、第1画面S1における第1プレビュー画面71~第4プレビュー画面74と同一である。なお、第2個別プレビュー画面702には、個別決定画面731~734および後述する第5個別決定画面としての他個別決定画面735を含まなくてもよい。
【0160】
他プレビュー画面75は、さらに、第1形成面711~第4形成面714とは異なる立体物Wの第5形成面としての他形成面715に形成する形成物候補である第5形成物候補としての他形成物候補725をユーザーに視認可能とする第2個別プレビュー画面702としての他プレビュー画面75を含む。他プレビュー画面75には、他形成物候補725を立体物Wの他形成面715上に投影した第5プレビュー画像としての他プレビュー画像785が表示される。
【0161】
図10に示す例では、他形成物候補725であるダイヤの画像をマグカップの他形成面715としての底面に投影した他プレビュー画像785が表示されている。また、他プレビュー画面75内には、底面図を意味する「Bottom Image」が表示されている。
【0162】
第2個別プレビュー画面702としての他プレビュー画面75は、さらに、他形成面715に対応する第5個別決定画面としての他個別決定画面735を含む。他個別決定画面735は、他プレビュー画面75に表示されている他形成物候補725としての画像を他形成面715に印刷するか否かをユーザーが決定するための画面である。他個別決定画面735は、チェックボックスで構成される。チェックボックスにチェックが入力されることで、画像が他形成面715上に印刷される。なお、他個別決定画面735において、ユーザーからの指示を受け付けた場合の処理フローは、前述した第1個別決定画面731と同様である。
【0163】
前述のように、形成指示を受け付けた場合には、対応するプレビュー画面71~75内に形成物候補721~725のデータ名が表示されてもよい。例えば、
図10に示す例では、他プレビュー画面75には、他形成物候補725のデータ名である「Figure5.jpg」が表示されている。
【0164】
第2画面S2におけるプレビュー画面70は、第1画面S1におけるプレビュー画面70よりも、プレビューを表示する領域が大きい。そのため、ユーザーは、第1画面S1における第1個別プレビュー画面701よりも多くの第2個別プレビュー画面702を表示することができる。
【0165】
印刷実行ボタン864は、前述の通り、第1画面S1および第2画面S2に表示されている内容によって印刷を実行するための、印刷実行指示を行うボタンである。印刷実行ボタン864の機能については、前述した通りである。
【0166】
以下において、本開示の実施形態における画像処理装置60の処理内容および表示部601に表示される管理者用画面ASの表示態様について説明する。
【0167】
A-3.画像処理装置の処理内容および管理者用画面の表示態様
図11は、本開示の実施形態における管理者用画面ASの一例を示す図である。
図3に示す第1画面S1と同様の構成については同一符号を付すとともに、同一の構成については適宜説明を省略する。組み合わせ設定画面としての管理者用画面ASは、管理者用画面ASの上端領域に表示されたステータス画面750と、管理者用画面ASの左端領域に表示された管理者用メニュー画面901と、管理者用画面ASの右側領域に表示された管理者用設定画面90と、を含む。さらに、管理者用画面ASは、管理者用画面ASの左側領域に隣り合って表示された案内画面91と、管理者用画面ASの下端領域に表示されたキャンセルボタン866と、管理者用画面ASの下端領域に表示され、キャンセルボタン866の左側に配置された設定保存ボタン918とを含む。管理者用画面ASに位置する各画面750,901,90,91および各ボタン866,918の表示位置は上記に限定されるものではない。
【0168】
ここで、管理者用画面ASの下端領域に固定されて設けられたエリアをアクションボタンエリアと呼ぶ。設定保存ボタン918およびキャンセルボタン866は、管理者用画面ASの下端領域としてのアクションボタンエリアに位置する。アクションボタンエリアには、設定保存ボタン918やキャンセルボタン866以外の画面やボタンを設けてもよい。
図11に示す例では、アクションボタンエリアにおいて、設定保存ボタン918の左側領域に「PreOperation check」と表示されたボタンが設けられ、さらに、その左側領域、かつ、隣り合うように「印刷設定...」と表示されたボタンが設けられている。
【0169】
本実施形態では、設定保存ボタン918およびキャンセルボタン866を含むアクションボタンエリアが管理者用画面ASの下端領域に固定されている。このようにすると、ユーザーとしての管理者は、管理者用設定画面90の表示範囲の如何に関わらず、例えば、作成した組み合わせの保存と、組み合わせの作成と、を任意のタイミングで中止することができる。設定保存ボタン918およびキャンセルボタン866の詳細な機能については、後述する。
【0170】
管理者用画面ASにおけるステータス画面750は、ジョブ名表示画面751と、装置状態表示画面752と、メッセージ確認ボタン753と、警告通知確認ボタン755と、ユーザー表示画面757と、基本設定ボタン760とを含む。管理者用画面ASにおけるステータス画面750の機能は、第1画面S1および第2画面S2におけるステータス画面750の機能と同一である。
【0171】
管理者用画面ASに位置する管理者用メニュー画面901は、第1画面S1および第2画面S2におけるユーザー用メニュー画面770と同様に、主要なメニューを切り替えるための画面である。管理者用メニュー画面901は、第1メニューボタン771と、第2メニューボタン772と、第3メニューボタン773と、第4メニューボタン774と、第5メニューボタン775とを含む。管理者用画面ASにおける第1メニューボタン771の機能と、第2メニューボタン772の機能とは、第1画面S1および第2画面S2における第1メニューボタン771の機能と、第2メニューボタン772の機能と同一である。すなわち、ユーザーの権限が「管理者」であるときには、ユーザーの権限が「オペレーター」であるときに使用できる機能と、ユーザーの権限が「管理者」であるときに使用できる機能との両方を実行することができる。
【0172】
第3メニューボタン773は、後述する管理者用設定画面90を表示させる。第4メニューボタン774は、ユーザーとしての「オペレーター」およびユーザーとしての「管理者」とは異なる、「サービスエンジニア」が設定を行うための図示しないサービスエンジニア用設定画面を表示させる。ここで言うサービスエンジニアとは、例えば、立体物形成システム10を提供する提供元の社員である。サービスエンジニア用設定画面では、立体物形成システム10が備えるハードウェアおよびソフトウェアの保守や維持管理をするための設定を行う画面を表示させる。第5メニューボタン775は、立体物形成システム10の保守や維持管理をするための設定を、ユーザーとしての管理者が行うための管理者用メンテナンス画面を表示させる。なお、画像処理装置60が提供するメニューの数およびメニューボタンの数は、これに限られるものではない。
【0173】
次に、管理者用設定画面90について説明する。管理者用設定画面90は、立体物Wの形成面711~714に形成する形成物としての画像の組み合わせをユーザーとしての管理者が作成し、記憶部650に登録するための画面である。管理者用設定画面90の外形は短形の領域で規定されており、管理者用画面ASの中央に配置されている。管理者用設定画面90は、組み合わせ作成画面910と、装置入力画面920と、ワーク選択画面930と、形成物候補選択画面940と、メッセージ入力画面950とを含む。
図11に示す例では、管理者用設定画面90に含まれる各画面910,920,930,940,950の一部が表示されている状態である。なお、管理者用設定画面90において、表示部601に表示されている領域を以下では設定表示領域と呼ぶ。
【0174】
管理者用設定画面90の右端には、管理者用設定画面90内の表示範囲を上下方向に移動させるための鉛直スクロールバーSBが、縦方向に設けられている。ユーザーとしての管理者は、管理者用設定画面90に設けられた鉛直スクロールバーSBを、例えば、マウス等で操作することにより、表示部601に表示される管理者用設定画面90の表示範囲を調整する。
【0175】
図12は、本開示の実施形態における管理者用設定画面90の全体を模式的に表した図である。
図12では、管理者用設定画面90に含まれる各画面910,920,930,940,950の全てが表示されるよう、便宜的に1つの図として表している。管理者用設定画面90に含まれる各画面910,920,930,940,950の外形は、それぞれ短形の領域で規定されている。管理者用設定画面90に含まれる各画面910,920,930,940,950は、この順に、管理者用設定画面90の上端から縦一列に並んで表示されている。各画面910,920,930,940,950の表示位置は上記に限定されるものではない。
【0176】
管理者用設定画面90に含まれる各画面910,920,930,940,950には、操作手引が表示されてもよい。
図12に示す例では、操作手引として、管理者用設定画面90に含まれる各画面910,920,930,940,950の見出しと、管理者用設定画面90に含まれる各画面910,920,930,940,950の操作内容と、を示すための説明文が表示されている。例えば、組み合わせ作成画面910には、組み合わせ作成画面910の見出しとしての「ジョブを選択」という表示と、組み合わせ作成画面910の操作内容を示すための説明文として、「プリセットされたジョブを選択するか、既存のジョブを変更して保存することもできます。」が表示されている。装置入力画面920には、装置入力画面920の見出しとしての「プリンター」という表示と、装置入力画面920の操作内容を示すための説明文として、「送信先のプリンターを選択します。」が表示されている。ワーク選択画面930には、ワーク選択画面930の見出しとしての「ワークを選択」という表示と、ワーク選択画面930の操作内容を示すための説明文として、「印刷するベースとなる立体物データを選択します。」が表示されている。形成物候補選択画面940には、形成物候補選択画面940の見出しとしての「印刷画像」という表示と、形成物候補選択画面940の操作内容を示すための説明文として、「ワークの各面に記録する画像を選択します。」が表示されている。メッセージ入力画面950には、メッセージ入力画面950の見出しとしての「ジョブ指示・メッセージ」という表示と、メッセージ入力画面950の操作内容を示すための説明文として、「オペレーターへのジョブの指示を入力します。」が表示されている。なお、管理者用設定画面90における見出しや説明文は本開示に限られるものではなく、任意に表示させることが可能であり、表示をしなくてもよい。
【0177】
管理者用設定画面90に含まれる各画面910,920,930,940,950の機能および表示態様について、順に説明する。
【0178】
組み合わせ作成画面910は、管理者が組み合わせを登録するときの雛形の選択および組み合わせに係るデータの授受を実行するための画面である。組み合わせ作成画面910の外形は短形の領域で規定されている。組み合わせ作成画面910は、組み合わせ表示画面911と、新規作成ボタン912と、組み合わせ削除ボタン913と、管理者用読み込みボタン914と、書き出しボタン915とを含む。組み合わせ表示画面911の外形は横長の短形の領域で規定されている。新規作成ボタン912と、組み合わせ削除ボタン913と、管理者用読み込みボタン914と、書き出しボタン915とは、組み合わせ表示画面911の右側の領域に、この順で縦一列に並んで表示されている。
【0179】
組み合わせ表示画面911は、ユーザーとしての管理者により過去に登録された組み合わせを一覧形式で表示する画面である。本実施形態では、組み合わせ表示画面911の右端には、組み合わせ表示画面911内の表示範囲を上下方向に移動させるための鉛直スクロールバーSBが、縦方向に設けられている。管理者は、組み合わせ表示画面911に位置する鉛直スクロールバーSBを、例えば、マウス等で操作することにより、表示部601に表示される組み合わせ表示画面911の表示範囲を調整する。
【0180】
図12では、組み合わせ表示画面911に、ユーザーとしての管理者により過去に登録された組み合わせとして、4つの組み合わせが表示されている。4つの組み合わせは、「List Item1」「List Item2」「List Item3」「List Item4」である。
【0181】
図12に示す例では、組み合わせ表示画面911は、鉛直スクロールバーSBを備えたリストボックスにより構成される。ユーザーは、組み合わせ表示画面911に表示される組み合わせのいずれかを選択することで、雛形となる組み合わせを選択することができる。制御部611は、組み合わせ表示画面911におけるユーザーとしての管理者からの指示、ここでは、1つの組み合わせを選択したという指示を受けたときに、選択された組み合わせがいずれであるかを認識する。なお、組み合わせ表示画面911は、リストボックスでなくてもよく、例えば、プルダウンメニューであってもよい。
【0182】
また、制御部611は、選択された組み合わせがいずれであるかを、ユーザーとしての管理者が視認可能となるよう組み合わせ表示画面911内に表示させてもよい。
図12に示す例では、「List Item1」という組み合わせが選択されているため、組み合わせの名称である「List Item1」の左側にチェックマークが表示されている。
【0183】
なお、組み合わせ表示画面911は、組み合わせを初めて登録する場合には、初期設定としての組み合わせを設け、制御部611は、初期設定としての組み合わせを表示させてもよい。
【0184】
新規作成ボタン912は、ユーザーとしての管理者により過去に登録された組み合わせを用いることなく、新たな組み合わせを作成するためのボタンである。新規作成ボタン912が押下された場合、制御部611は、管理者用設定画面90に含まれる各画面910,920,930,940,950における組み合わせに係るデータを受信しない。すなわち、制御部611は、管理者用設定画面90に含まれる各画面920,930,940,950における設定項目のいずれの情報も選択されていない状態となるよう制御する。そのため、ユーザーとしての管理者は、管理者用設定画面90に含まれる各画面920,930,940,950において、個別に設定を行うことができる。
【0185】
組み合わせ削除ボタン913は、ユーザーとしての管理者により過去に登録された組み合わせのうち、選択された組み合わせに係るデータを削除するためのボタンである。制御部611は、組み合わせ削除ボタン913が押下された場合、組み合わせ表示画面911において現在選択されている1つの組み合わせを削除する。なお、組み合わせ削除ボタン913の押下後、実際に削除されるまでの間には、選択された組み合わせに対する削除を実行してもよいかを確認するための、確認画面が表示されることが好ましい。このようにすると、ユーザーとしての管理者が誤って組み合わせ削除ボタン913を押下した場合にも、削除の指示を取り消すことができる。また、制御部611は、組み合わせ削除ボタン913の押下により削除された組み合わせは、予め定められた期間において記憶部650に記憶された状態を維持するよう制御してもよい。
【0186】
管理者用読み込みボタン914は、2つの機能を備える。まず、管理者用読み込みボタン914が備える1つ目の機能について説明する。組み合わせ表示画面911において組み合わせが選択された状態で、管理者用読み込みボタン914が押下された場合、制御部611は、選択された組み合わせを読み込み、表示部601に表示させる。すなわち、制御部611は、組み合わせ表示画面911において選択された組み合わせに係るデータを、装置入力画面920、ワーク選択画面930、形成物候補選択画面940およびメッセージ入力画面950に反映させた画像等を表示させる。
【0187】
次に、管理者用読み込みボタン914が備える2つ目の機能について説明する。管理者用読み込みボタン914は、さらに、一の立体物形成システム10に登録されている組み合わせを、立体物形成システム10とは異なる他の立体物形成システムとしての図示しない他立体物形成システムに読み込む。さらに、管理者用読み込みボタン914は、他立体物形成システムにおいて組み合わせに係るデータを展開する。ここで言う、他立体物形成システムは、立体物形成システム10と相互にデータをやり取りできる機種であればよく、例えば、立体物形成システム10と同じ型番の機種でなくてもよい。
【0188】
具体的には、管理者用読み込みボタン914が押下された場合、制御部611は、他立体物形成システムにおいて後述する書き出しボタン915によって書き出しされた組み合わせに係るデータを認識する。さらに、制御部611は、読み込み指示を受け付けとして、認識した組み合わせに係るデータを一の立体物形成システム10に読み込む。他立体物形成システムにおいて選択されている組み合わせを、一の立体物形成システム10に読み込む方法としては、例えば、USBフラッシュドライブを介して物理的にデータ移動方法がある。また、一の立体物形成システム10と他立体物形成システムとを、無線または有線により通信可能に接続し、組み合わせに係るデータを相互にやり取りできるようにしてもよい。
【0189】
一の立体物形成システム10に、組み合わせに係るデータを取り込んだ後、管理者用読み込みボタン914が押下された場合、制御部611は、他立体物形成システムから取り込まれた組み合わせに係るデータを読み込み、表示部601に表示させる。すなわち、制御部611は、他立体物形成システムから取り込まれた組み合わせに係るデータを読み込み、装置入力画面920、ワーク選択画面930、形成物候補選択画面940およびメッセージ入力画面950に、取り込んだ組み合わせに係るデータを反映させた表示を行う。
【0190】
他立体物形成システムから読み込まれた組み合わせに係るデータが存在する場合、制御部611は、読み込まれた組み合わせに係るデータの保存先をエクスプローラーにより表示させてもよい。このようにすると、他立体物形成システムから読み込まれた組み合わせに係るデータの所在を、ユーザーは簡便に把握することができる。
【0191】
書き出しボタン915は、一の立体物形成システム10に登録されている組み合わせに係るデータを、他立体物形成システムに展開するために、組み合わせに係るデータを書き出すためのボタンである。
【0192】
例えば、他立体物形成システムに含まれる組み合わせ表示画面911において組み合わせが選択された状態で、他立体物形成システムにおける書き出しボタン915が押下された場合、制御部611は、選択された組み合わせに係るデータを書き出し、組み合わせに係るデータの保存先をエクスプローラーにより表示させる。すなわち、制御部611は、他立体物形成システムにおける組み合わせ表示画面911で選択された組み合わせに係るデータを書き出す。さらに、制御部611は、ユーザーとしての管理者が指定する保存先へ組み合わせに係るデータを保存する。ここで、一の立体物形成システム10において、管理者用読み込みボタン914が押下された場合、制御部611は、一の立体物形成システム10において、組み合わせに係るデータを読み込む、読み込み指示を受け付ける。制御部611は、読み込み指示を認識し、組み合わせに係るデータを読み込むことで、一の立体物形成システム10から他立体物形成システムへと、ユーザーは、組み合わせに係るデータを展開することができる。なお、書き出しボタン915が押下された場合に、その時点で、組み合わせ表示画面911において書き出す組み合わせが選択されていなくてもよく、制御部611は、図示しないが、書き出す組み合わせを選択するための別画面を表示するようにしてもよい。
【0193】
前述したように、管理者用設定画面90において組み合わせを作成するとき、制御部611は、組み合わせ作成画面910を表示部601に表示させる。これにより、制御部611は、表示部601に表示させた組み合わせ作成画面910を介して、2つの方法による組み合わせの作成を、ユーザーとしての管理者が選択的に実行できるよう制御する。2つの方法のうち、1つ目は、新規作成ボタン912を用いて、ユーザーとしての管理者により過去に登録された組み合わせを用いることなく新たに組み合わせを作成する方法である。2つ目は、組み合わせ表示画面911および管理者用読み込みボタン914を用いて、ユーザーとしての管理者により過去に登録された組み合わせを転用し、編集することで新たな組み合わせを作成する方法である。このようにすると、ユーザーとしての管理者は、用途に合わせた組み合わせの作成が可能となる。
【0194】
さらに、同一の画像処理装置60を備えた立体物形成システム10が複数ある場合にも、制御部611は、組み合わせ作成画面910を表示部601に表示させる。これにより、制御部611は、一の画像処理装置60を備えた立体物形成システム10において作成した組み合わせを、他立体物形成システムに展開することが可能となり、その逆も可能となる。このようにすると、複数の立体物形成システム10において、組み合わせに係るデータを含む各種データを相互に通信することが可能となる。
【0195】
装置入力画面920は、印刷を実行させる立体物形成装置100を選択するための画面である。装置入力欄921において選択された立体物形成装置100には、画像処理装置60からの指示が送信される。本実施形態では、管理者用画面ASに含まれる装置入力画面920は、ユーザーとしての管理者により選択された立体物形成装置100が、印刷情報表示画面871における装置入力欄921に初期設定として表示される。
【0196】
ワーク選択画面930は、印刷対象となる立体物Wのデータを選択する画面である。立体物Wの立体物データは、立体物Wのワーク名861が付されている。ここで、立体物データは、少なくとも立体物Wの表面形状を示すデータを含む。さらに、立体物データは、立体物Wに適したインクの種類や吐出量、記録方法等の立体物Wに対する各種記録条件を示すデータを含んでもよいが、本開示においては必須ではない。ワーク選択画面930は、ワーク選択欄931と、ワーク参照ボタン932と、ワーク画像削除ボタン933と、第1ワークサムネイル画面934とを含む。第1ワークサムネイル画面934と、ワーク選択欄931と、ワーク参照ボタン932と、ワーク画像削除ボタン933とは、この順にワーク選択画面930内において横一列に並んで表示されている。
【0197】
ワーク選択欄931は、管理者用設定画面90において、ユーザーとしての管理者が作成している組み合わせにおける印刷対象としての立体物Wを入力するための入力欄である。ワーク選択欄931は、例えば、検索機能を備えたテキストボックスで構成される。ワーク選択欄931において、立体物Wが選択されると、制御部611は、選択された立体物Wに係るデータを認識し、選択された立体物Wのワーク名861をワーク選択欄931に表示させる。
図12に示す例では、選択された立体物Wのワーク名861として「cup-base」が表示されている。なお、いずれの立体物Wも選択されていない場合には、立体物Wが選択されていない旨を表示させてもよい。例えば、ワーク選択欄931には、立体物Wのワーク名861の代わりに、「画像が選択されていません」と表示させてもよい。
【0198】
ワーク参照ボタン932は、記憶部650に格納された立体物Wに係るデータの保存先を参照するためのボタンである。ワーク参照ボタン932が押下された場合、制御部611は、例えば、立体物Wに係る立体物データが保存されているフォルダーをエクスプローラーにより表示させる。これにより、ユーザーとしての管理者は、ワーク参照ボタン932を押下し、立体物Wに係るデータを選択することで、管理者用設定画面90において現在設定を行っている組み合わせにおける印刷対象としての立体物Wを選択することができる。
【0199】
ワーク画像削除ボタン933は、選択された立体物Wに係るデータの選択を解除するためのボタンである。ワーク画像削除ボタン933が押下された場合、制御部611は、ワーク選択欄931において選択された立体物Wに係るデータの選択を解除し、新たな立体物Wを選択できる状態に制御する。
【0200】
ワーク画像削除ボタン933が押下された場合、制御部611は、ワーク選択欄931に表示されている立体物Wのワーク名861の表示を中止し、立体物Wのワーク名861の代わりに、立体物Wに係るデータが選択されていない旨の表示をさせることが好ましい。立体物Wに係るデータが選択されていない場合、制御部611は、例えば、「画像が選択されていません」と表示部601に表示させる。
【0201】
第1ワークサムネイル画面934は、ワーク選択画面930において管理者により設定された立体物Wの画像を縮小して表示したサムネイルを、ユーザーとしての管理者に視認可能とするための画面である。第1ワークサムネイル画面934の外形は、横長の短形の領域で規定されている。表示部601を介して、ワーク選択欄931とワーク参照ボタン932とのいずれか一方において、ユーザーとしての管理者からの指示を受け付けたとき、制御部611は、選択された立体物Wに係るデータに基づき、立体物Wのサムネイルが第1ワークサムネイル画面934に表示される。
【0202】
また、表示部601を介して、ワーク画像削除ボタン933が押下された場合、制御部611は、第1ワークサムネイル画面934におけるサムネイルの表示を中止し、印刷対象が選択されていない旨の表示をさせることが好ましい。立体物Wに係るデータが選択されていない場合、例えば、
図3における第2サムネイル画面852のように、制御部611は、第1ワークサムネイル画面934には、サムネイルを表示せず、斜線を表示するよう制御する。
【0203】
形成物候補選択画面940は、立体物Wの各形成面711~714に印刷する形成物候補721~724を選択するための画面である。形成物候補選択画面940は、第1形成物候補選択画面941と、第2形成物候補選択画面942と、第3形成物候補選択画面943と、第4形成物候補選択画面944と、プレビューボタン96と、編集ボタン97とを含む。第1形成物候補選択画面941と、第2形成物候補選択画面942と、第3形成物候補選択画面943と、第4形成物候補選択画面944とは、その外形がそれぞれ横長の短形の領域で規定されており、形成物候補選択画面940において、この順に、縦一列に並んで表示されている。また、プレビューボタン96と、編集ボタン97とは、第1形成物候補選択画面941の上側領域における右側の領域に、この順で横一列に並んで表示されている。各画面941~944および各ボタン96,97の表示位置は上記に限定されるものではない。
【0204】
第1形成物候補選択画面941は、立体物Wの第1形成面711に印刷する第1形成物候補721としての画像を選択するための画面である。同様に、第2形成物候補選択画面942は、立体物Wの第2形成面712に印刷する第2形成物候補722としての画像を選択するための画面である。また、第3形成物候補選択画面943は、立体物Wの第3形成面713に印刷する第3形成物候補723としての画像を選択するための画面である。同様に、第4形成物候補選択画面944は、立体物Wの第4形成面714に印刷する第4形成物候補724としての画像を選択するための画面である。形成物候補選択画面940には、さらに、立体物Wの他形成面715に印刷する他形成物候補725としての画像を選択するための図示しない他形成物候補選択画面を設けてもよい。
【0205】
第1形成物候補選択画面941、第2形成物候補選択画面942、第3形成物候補選択画面943および第4形成物候補選択画面944には、立体物Wの形成面711~714のいずれに対応する画面であるかを、ユーザーとしての管理者が視覚的に認識しやすくするため、立体物Wの各形成面711~714の名称が見出しとして表示されることが好ましい。例えば、第1形成物候補選択画面941は、立体物Wの第1形成面711としての前面に印刷する第1形成物候補721を選択するための画面であるため、
図12には、前面図を意味する「Front Image」が表示されている。なお、立体物Wの各形成面711~714を区別するための表示は、本実施形態に限られるものではなく、ユーザーとしての管理者が区別できる表記であればよい。
【0206】
第1形成物候補選択画面941、第2形成物候補選択画面942、第3形成物候補選択画面943および第4形成物候補選択画面944は、第1表示状態変更ボタンDC1を含む。第1表示状態変更ボタンDC1の機能は、前述した通りである。第1形成物候補選択画面941を例に挙げて説明すると、第1形成物候補選択画面941においては、第1形成物候補選択画面941内における設定情報領域を折りたたみ可能に開閉することで、表示と非表示とを切り替える。前述の「設定情報領域」とは、画像参照ボタン966、画像削除ボタン967、第1形成物候補選択欄961、管理者用第1サムネイル画面951および画像追加ボタン968等の立体物Wの第1形成面711における第1形成物候補721を設定するための設定情報を含む領域を意味する。
図12に示す例では、第1形成物候補選択画面941および第2形成物候補選択画面942は、設定情報領域が表示された状態であり、第3形成物候補選択画面943および第4形成物候補選択画面944は、設定表示領域が非表示の状態である。なお、第2形成物候補選択画面942、第3形成物候補選択画面943および第4形成物候補選択画面944についても第1形成物候補選択画面941と同様の処理フローである。
【0207】
図12に示す例では、第1形成物候補選択画面941における設定情報領域と、第2形成物候補選択画面942における設定情報領域と、は表示されている状態である。また、第3形成物候補選択画面943における設定表示領域と、第4形成物候補選択画面944における設定情報領域と、は非表示の状態である。設定情報領域が表示されている状態で、ユーザーとしての管理者が第1表示状態変更ボタンDC1を押下すると、設定情報領域は下方から上方に向けて見出しと平行に折りたたまれる。すなわち、見出しのみが表示された状態となり、設定情報領域が非表示となる。さらに、設定情報領域が表示されていない状態で、再度管理者が第1表示状態変更ボタンDC1を押下すると、設定情報領域が再び表示される。
【0208】
第1形成物候補選択画面941は、第1形成物候補選択欄961と、画像参照ボタン966と、画像削除ボタン967と、管理者用第1サムネイル画面951と、画像追加ボタン968とを含む。同様に、第2形成物候補選択画面942は、第2形成物候補選択欄962と、画像参照ボタン966と、画像削除ボタン967と、管理者用第2サムネイル画面952と、画像追加ボタン968とを含む。また、第3形成物候補選択画面943は、図示しないが、第3形成物候補選択欄と、画像参照ボタン966と、画像削除ボタン967と、管理者用第3サムネイル画面と、画像追加ボタン968とを含む。さらに、第4形成物候補選択画面944は、図示しないが、第4形成物候補選択欄と、画像参照ボタン966と、画像削除ボタン967と、管理者用第4サムネイル画面と、画像追加ボタン968とを含む。管理者用サムネイル画面951,952と、形成物候補選択欄961,962と、画像参照ボタン966と、画像削除ボタン967とは、この順に形成物候補選択画面941~944において横一列に並んで表示されている。また、画像追加ボタン968は、形成物候補選択画面941~944において管理者用サムネイル画面951,952の下方に表示されている。形成物候補選択画面941~944に含まれる各画面の961,962,951,952および各ボタン966,967,968の表示位置は上記に限定されるものではない。
【0209】
前述した第1形成物候補選択欄961、第2形成物候補選択欄962、図示しない第3形成物候補選択欄および図示しない第4形成物候補選択欄における構成要素の機能および処理フローを、第1形成物候補選択欄961を例に挙げ、説明する。なお、第2形成物候補選択欄962、図示しない第3形成物候補選択欄および図示しない第4形成物候補選択欄についても第1形成物候補選択欄961と同様の機能および処理フローである。
【0210】
第1形成物候補選択欄961は、管理者用設定画面90において、ユーザーとしての管理者が作成している組み合わせの第1形成物候補721を入力するための入力欄である。第1形成物候補選択欄961は、例えば、検索機能を備えたテキストボックスで構成される。第1形成物候補選択欄961において、第1形成物候補721としての画像が選択されると、制御部611は、選択された第1形成物候補721としての画像に係るデータを認識し、選択された第1形成物候補721としての画像のデータ名を第1形成物候補選択欄961に表示させる。
図12に示す例では、第1形成物候補721のデータ名として「Figure1.jpg」が表示されている。なお、いずれの画像も選択されていない場合には、第1形成物候補721としての画像が選択されていない旨を表示させてもよい。例えば、第1形成物候補選択欄961には、第1形成物候補721のデータ名の代わりに、「画像が選択されていません」と表示させてもよい。
【0211】
画像参照ボタン966は、ユーザーとしての管理者により形成物候補として予め記憶部650に格納された画像データの保存先を参照するためのボタンである。画像参照ボタン966が押下された場合、制御部611は、例えば、形成物候補として選択可能な画像が保存されているフォルダーをエクスプローラーにより表示させる。立体物Wの各形成面711~714に対応する各形成物候補選択画面941~944内の画像参照ボタン966が押下された場合、制御部611は、選択された画像を、対応する立体物Wの形成面711~714における形成物候補721~724として認識する。これにより、ユーザーとしての管理者は、画像参照ボタン966を押下し、画像を選択することで、管理者用設定画面90において管理者が作成している組み合わせにおける形成物候補721~724を選択することできる。
【0212】
画像削除ボタン967は、選択された形成物候補721~724としての画像の選択を解除するためのボタンである。画像削除ボタン967が押下された場合、制御部611は、第1形成物候補選択欄961、第2形成物候補選択欄962、図示しない第3形成物候補選択欄および図示しない第4形成物候補選択欄において選択された形成物候補721~724としての画像の選択を解除し、新たな画像を選択できる状態に制御する。
【0213】
画像削除ボタン967が押下された場合、制御部611は、第1形成物候補選択欄961、第2形成物候補選択欄962、図示しない第3形成物候補選択欄、および図示しない第4形成物候補選択欄に表示されている形成物候補721~724のデータ名を表示せず、形成物候補721~724のデータ名の代わりに、形成物候補721~724にいずれの画像も選択されていない旨を表示させるよう制御することが好ましい。形成物候補721~724が選択されていない場合、制御部611は、例えば、「画像が選択されていません。」と表示部601に表示させる。
【0214】
管理者用サムネイル画面としての管理者用第1サムネイル画面951は、第1形成物候補選択画面941において、ユーザーとしての管理者により設定された第1形成物候補721としての画像を縮小して表示したサムネイルを、ユーザーとしての管理者に視認可能とするための画面である。同様に、管理者用サムネイル画面としての管理者用第2サムネイル画面952は、第2形成物候補選択画面942において、ユーザーとしての管理者により設定された第2形成物候補722としての画像を縮小して表示したサムネイルを、ユーザーとしての管理者に視認可能とするための画面である。また、図示しないが、管理者用サムネイル画面としての管理者用第3サムネイル画面は、第3形成物候補選択画面943において、ユーザーとしての管理者により設定された第3形成物候補723としての画像を縮小して表示したサムネイルを、ユーザーとしての管理者に視認可能とするための画面である。さらに、図示しないが、管理者用サムネイル画面としての管理者用第4サムネイル画面は、第4形成物候補選択画面944において、ユーザーとしての管理者により設定された第4形成物候補724としての画像を縮小して表示したサムネイルを、ユーザーとしての管理者に視認可能とするための画面である。
【0215】
表示部601を介して、第1形成物候補選択欄961と画像参照ボタン966との少なくとも一方においてユーザーとしての管理者からの指示を受け付けたとき、制御部611は、以下を実行する。制御部611は、選択された形成物候補721~724が対応する管理者用サムネイル画面951,952と、図示しない管理者用第3サムネイル画面と、図示しない管理者用第4サムネイル画面と、に表示させる。例えば、
図12に示すように、表示部601を介して、第1形成物候補選択欄961と画像参照ボタン966との少なくとも一方において、第1形成物候補721にハートの画像が選択されると、管理者用第1サムネイル画面951には、第1形成物候補721であるハートの画像が表示される。
【0216】
また、表示部601を介して、画像削除ボタン967においてユーザーからの指示を受け付けたときには、制御部611は、管理者用第1サムネイル画面951におけるサムネイルの表示を中止し、形成物候補721~724が選択されていない旨の表示をさせることが好ましい。形成物候補721~724が選択されていない場合、例えば、
図12における管理者用第2サムネイル画面952のように、制御部611は、管理者用第2サムネイル画面952にはサムネイルを表示せず、斜線を表示するよう制御する。
【0217】
画像追加ボタン968は、立体物Wにおける1つの形成面711~714に印刷する形成物候補721~724としての画像を追加するためのボタンである。すなわち、制御部611は、立体物Wにおける1つの形成面711~714に複数の画像を印刷するための設定画面として、画像追加ボタン968を表示部601に表示させる。
図12に示す例では、画像追加ボタン968上を、例えば、クリック動作により選択することで、図示しないが、立体物Wにおける1つの形成面711~714に印刷する画像を追加するための別画面が表示される。この別画面は、例えば、立体物Wにおける1つの形成面711~714に印刷する画像に係るデータを選択するための入力欄のほか、立体物Wにおける1つの形成面711~714に印刷する画像の個数を設定するための個数設定欄を設けてもよい。この個数設定欄は、例えば、立体物Wにおける1つの形成面711~714に印刷する画像の個数を数字で入力する入力欄と、入力した数字を増減させるための入力補助ボタンを備えたスピンボタンである。
【0218】
メッセージ入力画面950は、ユーザーとしての管理者からオペレーターへ向けた指示を、ユーザーとしての管理者が登録するための画面である。メッセージ入力画面950は、メッセージ入力欄958を含む。
【0219】
メッセージ入力欄958は、管理者からオペレーターへ向けたメッセージを、ユーザーとしての管理者が入力するための入力欄である。メッセージ入力欄958の外形は、短形の領域で規定されている。
図12に示す例では、メッセージ入力欄958は、文字を入力するためのテキストボックスで構成される。表示部601を介して、メッセージ入力欄958において管理者の指示を受け付けた場合に制御部611が実行する処理フローを、以下で説明する。
【0220】
制御部611は、メッセージ入力欄958を表示部601に表示させる。ユーザーとしての管理者は、表示部601を介して、メッセージ入力欄958に、例えば、キーボードによる入力操作により、メッセージとしての文字を入力する。制御部611は、入力された文字情報を管理者用設定画面90において現在作成している組み合わせに係るデータとして、記憶部650に記憶させる。ここで、仮に、管理者用設定画面90において現在作成している形成物候補721~724の組み合わせを第1組み合わせと呼ぶ。第1画面S1と第2画面S2との少なくとも一方において、第1組み合わせが選択されている場合、メッセージ入力欄958に入力された文字情報が、メッセージとしてメッセージ画面754に表示される。
【0221】
図12に示す例では、メッセージ入力欄958に「背面の画像(Figure2.jpg)は、今回は不要となりましたので、印刷OFFにしてください。」という文字情報がメッセージとして入力されている。そのため、例えば、第1画面S1において第1組み合わせが選択されている場合には、
図5のように、メッセージ入力欄958において入力された文字情報と同じ文字情報がメッセージとして表示される。
【0222】
プレビューボタン96は、組み合わせ作成画面910、ワーク選択画面930および形成物候補選択画面940において作成された組み合わせをプレビュー形式で表示させるためのボタンである。プレビューボタン96が押下された場合、制御部611は、例えば、組み合わせ作成画面910、ワーク選択画面930および形成物候補選択画面940において作成された組み合わせを、第2画面S2と同様の形式で表示部601に表示させる。すなわち、立体物Wの形成面711~714に形成する形成物候補721~724をユーザーとしての管理者に視認可能とする。これにより、ユーザーとしての管理者は、管理者用設定画面90において作成した組み合わせを、立体物Wの形成面711~714ごとに把握することができる。さらに、ユーザーとしての管理者は、立体物Wの形成面711~714に対して狙い通りの形成物を形成する設定ができているかどうかを、管理者用設定画面90において作成している組み合わせを登録、すなわち、記憶部650に記憶させる前に確認できる。
【0223】
編集ボタン97は、表示部601に表示される画面を後述する編集画面ESに遷移させるためのボタンである。編集ボタン97が押下された場合、制御部611は、後述する編集画面ESを表示部601に表示させる。
【0224】
次に、案内画面91について説明する。
図11に示すように、案内画面91は、表示部601に表示される管理者用設定画面90のうち、前述した設定表示領域に表示される箇所を5つの管理者用設定項目へそれぞれ遷移させるための画面である。案内画面91の外形は、短形の領域で規定されている。ここで、5つの管理者用設定項目とは、
図12に示すように、組み合わせ作成画面910としての「ジョブ選択」、装置入力画面920としての「プリンター」、ワーク選択画面930としての「ワークを選択」、形成物候補選択画面940としての「印刷画像」、メッセージ入力画面950としての「ジョブ指示・メッセージ」である。
【0225】
図11に示す案内画面91は、5つの管理者用設定項目に対応する5つの遷移ボタンB1~B5を含む。第1遷移ボタンB1~第5遷移ボタンB5が押下された場合、管理者用設定画面90のうちで対応する管理者用設定項目を表示部601の設定表示領域に位置するように表示位置が調整される。第1遷移ボタンB1は、管理者用設定画面90のうち、設定表示領域に組み合わせ作成画面910が表示部601の表示領域に表示されるよう表示位置を調整するためのボタンである。例えば、
図11に示す管理者用画面ASの管理者用設定画面90において、ユーザーとしての管理者が「ジョブ指示・メッセージ」の管理者用設定項目を設定表示領域に表示させる場合には、鉛直スクロールバーSBを下にスクロールする必要がある。一方で、ユーザーとしての管理者は、案内画面91の第5遷移ボタンB5を押下することで、鉛直スクロールバーSBを操作することなく、「ジョブ指示・メッセージ」の管理者用設定項目を設定表示領域に表示させることができる。
【0226】
遷移ボタンB1~B5には、遷移先を示す情報として、管理者用設定画面90における各画面910,920,930,940,950の見出しと同じ文字情報が表示される。
図11に示す例では、第1遷移ボタンB1として「ジョブを選択」、第2遷移ボタンB2として「プリンター」、第3遷移ボタンB3として「ワークを選択」、第4遷移ボタンB4として「印刷画像」、第5遷移ボタンB5として「ジョブ指示・メッセージ」が表示されている。また、遷移ボタンB1~B5が選択された場合には、ユーザーが視認しやすいよう、制御部611は、選択されている遷移ボタンB1~B5の表示形態と、選択されていない他の遷移ボタンB1~B5の表示形態と、は異なるよう制御することが好ましい。
図11に示す例では、第1遷移ボタンB1としての「ジョブを選択」が選択されているため、第1遷移ボタンB1の文字情報は、選択されていない遷移ボタンB2~B5と比べて、太く表示されている。さらに、第1遷移ボタンB1の文字情報の一部である数字としての「1」は、選択されていない遷移ボタンB2~B5の数字とは異なる色調で表示されている。なお、遷移ボタンB1~B5が選択された場合の表示形態は、本実施形態に限られるものではなく、ユーザーとしての管理者が区別できる表記であればよい。
【0227】
設定保存ボタン918は、管理者用設定画面90において作成した組み合わせに係る情報を登録、すなわち記憶部650に記憶させるためのボタンである。設定保存ボタン918が押下された場合、制御部611は、管理者用設定画面90において選択されたデータおよび文字情報等を認識する。さらに、制御部611は、認識した一群の情報を組み合わせとして記憶部650に記憶させる制御を行う。このとき、作成した組み合わせの保存先と、作成した組み合わせの名称と、を管理者が入力するための別画面を設けてもよい。この別画面は、例えば、作成した組み合わせに係るデータの保存先をエクスプローラーにより表示させるとともに、作成した組み合わせの名称を文字情報として管理者が入力するためのテキストボックスを含む。
【0228】
管理者用画面ASにおけるキャンセルボタン866は、前述した通り、現在表示部601に表示されている画面の表示を中止し、1つ前に表示されていた画面に戻るためのボタンである。本実施形態では、管理者用画面AS内に位置するキャンセルボタン866が押下された場合、制御部611は、1つ前に表示されていた画面を表示部601に表示させる。すなわち、管理者用画面ASが表示部601に表示される直前に、第1画面S1が表示部601に表示されていた場合には、キャンセルボタン866が押下されたとき、制御部611は、第1画面S1を表示部601に表示させる。ユーザーとしての管理者は、キャンセルボタン866を押下することで、管理者用画面ASにおける操作を中断することができる。
【0229】
なお、キャンセルボタン866の押下後に、制御部611は、現在選択されている組み合わせに係る情報の登録を中止し、現在選択されている組み合わせに係る情報を削除してもよいかを確認するための、確認画面が表示部601に表示されるようにしてもよい。このようにすると、管理者が誤ってキャンセルボタン866を押下した場合にも、管理者用設定画面90における設定の中止および現在選択されている組み合わせの削除の指示を取り消すことができる。また、制御部611は、キャンセルボタン866の押下により削除された組み合わせは、予め定められた期間は記憶部650に記憶された状態を維持するよう制御してもよい。
【0230】
図11および
図12では、立体物Wの4つの形成面711~714に形成物候補721~724が印刷される例が示されているが、本開示はこれに限るものではない。例えば、立体物Wの4つの形成面711~714とは異なる他形成面715を有する場合には、形成物候補選択画面940に図示しない他形成物候補選択画面を設ければよい。
【0231】
続いて、編集画面ESについて説明する。
図13は、本開示の実施形態における編集画面ESの一例を示す図である。編集画面ESは、管理者用設定画面90に位置する編集ボタン97の押下に伴い、表示部601に表示される。編集画面ESは、管理者用設定画面90において選択されている組み合わせに関して、形成物候補721~724としての画像を立体物Wの形成面711~714上のいずれの位置に印刷するかを管理者が編集するための画面である。
【0232】
編集画面ESは、編集画面ESの上端領域に表示されたステータス画面750と、編集画面ESの左端領域に表示された管理者用メニュー画面901と、編集画面ESの左側領域に表示されたデザイン表示画面970と、デザイン表示画面970の下方に表示された倍率変更画面862と、編集画面ESの右側領域に表示された編集用操作画面980および調整画面990と、を含む。編集用操作画面980と調整画面990とは、この順に縦一列で並んで表示されている。編集画面ESに含まれる各画面750,901,970,980,990の表示位置は上記に限定されるものではない。なお、編集画面ESにおける倍率変更画面862の機能は、第1画面S1および第2画面S2における倍率変更画面862の機能と同一であるため、説明を省略する。
【0233】
編集画面ESにおけるステータス画面750は、ジョブ名表示画面751と、装置状態表示画面752と、メッセージ確認ボタン753と、警告通知確認ボタン755と、ユーザー表示画面757と、基本設定ボタン760とを含む。編集画面ESにおけるステータス画面750の機能は、第1画面S1および第2画面S2におけるステータス画面750の機能と同一である。
【0234】
編集画面ESにおけるメニュー画面901は、第1メニューボタン771と、第2メニューボタン772と、第3メニューボタン773と、第4メニューボタン774と、第5メニューボタン775とを含む。編集画面ESにおけるステータス画面750の機能は、管理者用画面ASにおける管理者用メニュー画面901の機能と同一である。
【0235】
デザイン表示画面970は、管理者用設定画面90において選択されている形成物候補721~724うち、形成物候補721~724としての画像を立体物Wの形成面711~714上のいずれの位置および角度に印刷するかをユーザーとしての管理者が決定するための画面である。デザイン表示画面970の外形は短形の領域で規定されており、配置表示画面971と、第3表示状態変更ボタンDC3と、第4表示状態変更ボタンDC4と、立体物Wのワーク名861とを含む。第3表示状態変更ボタンDC3は、デザイン表示画面970の左端に、短形における短辺の中央に配置されている。第4表示状態変更ボタンDC4は、デザイン表示画面970の右端に、短形における短辺の中央に配置されている。立体物Wのワーク名861は、デザイン表示画面970の上側領域かつ左端側に配置されている。配置表示画面971は、デザイン表示画面970の中央に配置されている。第3表示状態変更ボタンDC3、第4表示状態変更ボタンDC4、立体物Wのワーク名861および配置表示画面971の表示位置は上記に限定されるものではない。
【0236】
配置表示画面971は、形成物候補721~724としての画像を立体物Wの形成面711~714上のいずれの位置に印刷するかをユーザーとしての管理者が決定するときに、形成物候補721~724としての画像の印刷する位置および角度を調整するための画面である。配置表示画面971の外形は、短形の領域で規定されており、デザイン表示画面970の中央に配置されている。配置表示画面971には、形成物候補721~724を立体物Wの形成面711~714上に投影したプレビュー画像781~784が表示される。つまり、制御部611は、印刷する候補となる形成物候補721~724としての画像を立体物Wの形成面711~714の画像に合成したプレビュー画像781~784を生成して表示部601、ここでは配置表示画面971に表示させる。
【0237】
本実施形態において、配置表示画面971の外周を形成する辺の縦横比は可変とする。すなわち、制御部611は、立体物Wの形成面711~714の上下方向において、立体物Wの形成面711~714において最も長さが長い部分の上端を配置表示画面971の上端、立体物Wの形成面711~714において最も長さが長い部分の下端を配置表示画面971の下端として、配置表示画面971の上下方向の辺の長さを決定する。また、制御部611は、立体物Wの形成面711~714の左右方向において、立体物Wの形成面711~714において最も長さが長い部分の左端を配置表示画面971の左端、立体物Wの形成面711~714において最も長さが長い部分の右端を配置表示画面971の右端として、配置表示画面971の上下方向の辺の長さを決定する。
図13に示す例では、立体物Wとしてのマグカップにおける第4形成面714の上下方向において最も長さが長い部分の上端が配置表示画面971の上端、マグカップの上下方向において最も長さが長い部分の下端が配置表示画面971の下端となるよう表示されている。また、立体物Wとしてのマグカップにおける第4形成面714の左右方向において最も長さが長い部分の左端が配置表示画面971の左端、マグカップの左右方向において最も長さが長い部分の右端が配置表示画面971の右端となるよう表示されている。
【0238】
さらに、配置表示画面971に表示されるプレビュー画像781~784の背景には、ユーザーとしての管理者が形成物候補721~724の位置および角度を調整しやすいよう、配置表示画面971内の全域に枡目状の線が表示されている。
【0239】
制御部611は、配置表示画面971に表示されている形成物候補721~724を、例えば、マウス等でクリックやドラッグすることにより、立体物Wの形成面711~714に対する形成物候補721~724の印刷位置を変更できるよう制御する。このようにすると、ユーザーとしての管理者は、プレビュー画像781~784を視認しながら、立体物Wの形成面711~714に対する形成物候補721~724の印刷位置を決定することができる。また、制御部611は、配置表示画面971に表示されている形成物候補721~724を、例えば、マウス等でクリックすることで、形成物候補721~724の角度を回転させるためのツールが表示されるようにしてもよい。このようにすると、ユーザーとしての管理者は、プレビュー画像781~784を視認しながら、立体物Wの形成面711~714に対する形成物候補721~724の角度を調整することができる。なお、配置表示画面971は、前述した機能に加えて、制御部611により、立体物Wの形成面711~714上に形成する形成物候補721~724の大きさや色調を調整できるよう制御されてもよい。
【0240】
第3表示状態変更ボタンDC3および第4表示状態変更ボタンDC4は、配置表示画面971に表示されるプレビュー画像781~784を左右に遷移させることで、配置表示画面971に表示されるプレビュー画像781~784を切り替え可能に表示するボタンである。
【0241】
第3表示状態変更ボタンDC3は、配置表示画面971に現在表示されているプレビュー画像781~784を左方向に遷移させ、順番としての1つ前にあたる立体物Wの形成面711~714に対応するプレビュー画像781~784に切り替える。第4表示状態変更ボタンDC4は、配置表示画面971に現在表示されているプレビュー画像781~784を右方向に遷移させ、順番としての1つ後にあたる立体物Wの形成面711~714に対応するプレビュー画像781~784に切り替える。配置表示画面971に表示されるプレビュー画像781~784の順番は、形成物候補選択画面940において、立体物Wの第1形成面711とされた面を1番目、立体物Wの第2形成面712とされた面を2番目、立体物Wの第3形成面713とされた面を3番目、立体物Wの第4形成面714とされた面を4番目とする。本実施形態では、立体物Wの第1形成面711としての前面が1番目、立体物Wの第2形成面712としての背面が2番目、立体物Wの第3形成面713としての左面が3番目、立体物Wの第4形成面714としての右面が4番目である。なお、1番目~4番目における順番は、ループ状とし、1番目の1つ前は4番目、4番目の1つ後は1番目とする。
【0242】
仮に、配置表示画面971に1番目としての立体物Wの第1形成面711に対応する第1プレビュー画像781が表示されているとする。ここで、立体物Wの第1形成面711に対応する第1プレビュー画像781が配置表示画面971に表示されている状態で、第3表示状態変更ボタンDC3が押下された場合、制御部611は、1番目としての立体物Wの第1形成面711において、1つ前の順番となる4番目としての立体物Wの第4形成面714に対応する第4プレビュー画像784を配置表示画面971に表示させる。また、第1形成面711に対応する第1プレビュー画像781が配置表示画面971に表示されている状態で、第4表示状態変更ボタンDC4が押下された場合、制御部611は、1番目としての立体物Wの第1形成面711において、1つ後の順番となる2番目としての立体物Wの第2形成面712に対応する第2プレビュー画像782を配置表示画面971に表示させる。なお、表示部601がタッチパネル機能を有する場合には、デザイン表示画面970上において、ユーザーとしての管理者の指を左右に滑らせる操作、いわゆるスワイプにより、配置表示画面971に表示されるプレビュー画像781~784を切り替えできるようにしてもよい。
【0243】
このようにすると、ユーザーとしての管理者は、配置表示画面971上においてプレビュー画像781~784を1つずつ視認しながら、配置表示画面971上に表示させるプレビュー画像781~784を切り替えることができる。
【0244】
編集画面ESにおける立体物Wのワーク名861は、管理者用設定画面90に位置するワーク選択画面930において選択された立体物Wのワーク名861が表示される。
【0245】
次に、編集用操作画面980について説明する。編集用操作画面980の外形は短形の領域で規定されている。編集用操作画面980は、第2ワークサムネイル画面934aと、ワーク変更ボタン935とを含む、ワーク領域と、編集用第1サムネイル画面951aと、第1形成物候補選択ボタン981と、編集用第2サムネイル画面952aと、第2形成物候補選択ボタン982とを含む、画像領域と、を備える。さらに、編集用操作画面980は、編集用第3サムネイル画面953aと、第3形成物候補選択ボタン983と、編集用第4サムネイル画面954aと、第4形成物候補選択ボタン984とを含む、画像領域と、を備える。
【0246】
ワーク領域は、管理者用設定画面90に位置するワーク選択画面930において選択された立体物Wに関する情報の一部を表示するための領域である。
図13に示す例では、ワーク領域の見出しとして「選択されているワークデータ」が表示されている。
【0247】
ワーク領域に位置する第2ワークサムネイル画面934aは、管理者用設定画面90に位置するワーク選択画面930において管理者により選択された立体物Wの画像と、後述するワーク変更ボタン935により新たに選択された別立体物の画像と、を縮小して表示したサムネイルを、ユーザーとしての管理者に視認可能とするための画面である。すなわち、制御部611は、第1ワークサムネイル画面934と第2ワークサムネイル画面934aとを、互いに連動するよう制御する。第2ワークサムネイル画面934aの外形は短形の領域で規定されており、ワーク領域の左側領域に設けられている。
【0248】
本実施形態において、初期の状態は、管理者用設定画面90に位置するワーク選択画面930においてユーザーとしての管理者により選択された立体物Wに係るデータに基づき、立体物Wの画像が第2ワークサムネイル画面934aに表示される。
【0249】
ワーク領域に位置するワーク変更ボタン935は、ワーク選択画面930においてユーザーとしての管理者により選択された立体物Wを、ワーク選択画面930においてユーザーとしての管理者により選択された立体物Wとは異なる別立体物に変更するためのボタンである。ワーク変更ボタン935が押下された場合、例えば、別立体物に係るデータを新たに選択するための別画面が表示される。ワーク変更ボタン935の起動に伴う別画面には、現在選択されている立体物Wとは異なる別立体物に係るデータを選択する手段が表示される。例えば、ユーザーとしての管理者により記憶部650に予め登録された立体物Wの候補としての複数の立体物データの保存先をエクスプローラーにより表示するための機能を備える。
【0250】
ワーク変更ボタン935において新たに別立体物に係るデータが選択されると、制御部611は、新たに選択されたデータを別立体物として認識し、印刷対象となる立体物Wの変更および内容を生成部631へと送信する。生成部631は、入力された指示、ここでは立体物Wから別立体物へ印刷対象を変更する変更要求に従い、第2ワークサムネイル画面934aおよび配置表示画面971に表示するための別立体物を複数の方向から見たときの立体物Wの各形成面711~714の画像データを生成する。さらに、制御部611は、生成部631において生成された画像データを表示部601、ここでは、第2ワークサムネイル画面934aに表示させるとともに配置表示画面971に表示させる。
【0251】
画像領域は、管理者用設定画面90に位置する各形成物候補選択画面941~944において選択された形成物候補721~724に関する情報の一部を表示するための領域である。
図13に示す例では、画像領域の見出しとして「選択されている印刷画像」が表示されている。
【0252】
続いて、編集用操作画面980における画像領域について説明する。画像領域には、立体物Wにおけるいずれの形成面711~714に関する情報であるかを、ユーザーとしての管理者が視認しやすいよう、立体物Wの形成面711~714の見出しとして、以下の表示がなされる。
図13に示す例では、立体物Wの第1形成面711の見出しとしては「前面」、立体物Wの第2形成面712の見出しとしては「背面」、立体物Wの第3形成面713の見出しとしては「左面」、立体物Wの第4形成面714の見出しとしては「右面」が表示されている。
【0253】
編集用サムネイル画面951a~954aの外形は短形の領域で規定されており、ワーク領域の左側領域に設けられている。編集用第1サムネイル画面951aは、立体物Wの第1形成面711の見出しとしての「前面」という表記の下側領域に配置され、第1形成物候補選択ボタン981は、編集用第1サムネイル画面951aの右側領域に隣り合って配置されている。編集用第2サムネイル画面952aは、立体物Wの第2形成面712の見出しとしての「背面」という表記の下側領域に配置され、第2形成物候補選択ボタン982は、編集用第2サムネイル画面952aの右側領域に隣り合って配置されている。編集用第3サムネイル画面953aは、立体物Wの第3形成面713の見出しとしての「左面」という表記の下側領域に配置され、第3形成物候補選択ボタン983は、編集用第3サムネイル画面953aの右側領域に隣り合って配置されている。編集用第4サムネイル画面954aは、立体物Wの第4形成面714の見出しとしての「右面」という表記の下側領域に配置され、第4形成物候補選択ボタン984は、編集用第4サムネイル画面954aの右側領域に隣り合って配置されている。
【0254】
画像領域に位置する編集用サムネイル画面951a~954aは、各形成物候補選択画面941~944においてユーザーとしての管理者により選択された形成物候補721~724の画像と、後述する形成物候補選択ボタン981~984により新たに選択された別形成物候補の画像と、を縮小して表示したサムネイルを、ユーザーとしての管理者に視認可能とするための画面である。すなわち、制御部611は、管理者用第1サムネイル画面951、管理者第2用サムネイル画面952、図示しない管理者用第3サムネイル画面および図示しない管理者用第4サムネイル画面と、編集用第1サムネイル画面951a、編集用第2サムネイル画面952a、編集用第3サムネイル画面953aおよび編集用第4サムネイル画面954aと、を互いに連動するよう制御する。
【0255】
本実施形態において、初期の状態は、管理者用設定画面90に位置する形成物候補選択画面941~944において、ユーザーとしての管理者により選択された形成物候補721~724に係るデータに基づき、形成物候補721~724の画像が編集用サムネイル画面951a~954aに表示される。
【0256】
第1形成物候補選択ボタン981は、第1形成物候補選択画面941において管理者により選択された第1形成物候補721とは異なる別形成物候補に変更するボタンである。同様に、第2形成物候補選択ボタン982は、第2形成物候補選択画面942において管理者により選択された第2形成物候補722とは異なる別形成物候補に変更するボタンである。また、第3形成物候補選択ボタン983は、第3形成物候補選択画面943において管理者により選択された第3形成物候補723とは異なる別形成物候補に変更するボタンである。さらに、第4形成物候補選択ボタン984は、第4形成物候補選択画面944において管理者により選択された第4形成物候補724とは異なる別形成物候補に変更するボタンである。
【0257】
表示部601を介して、形成物候補選択ボタン981~984においてユーザーとしての管理者からの指示を受け付けた場合に制御部611が実行する処理フローを、第1形成物候補選択ボタン981を例に挙げ、説明する。なお、第2形成物候補選択ボタン982~第4形成物候補選択ボタン984についても第1形成物候補選択ボタン981と同様の処理フローである。
【0258】
第1形成物候補選択ボタン981が押下された場合、例えば、第1形成物候補721に係るデータを新たに選択するための別画面が表示される。第1形成物候補選択ボタン981の起動に伴う別画面には、現在選択されている第1形成物候補721とは異なる別形成物候補に係るデータを選択する手段が表示される。例えば、ユーザーとしての管理者により記憶部650に予め登録された形成物候補としての複数の画像データの保存先をエクスプローラーにより表示するための機能を備える。
【0259】
第1形成物候補選択ボタン981において新たに別形成物候補に係るデータが選択されると、制御部611は、新たに選択されたデータを別形成物候補として認識し、第1形成物候補721の変更および内容を生成部631へと送信する。生成部631は、入力された指示、ここでは第1形成物候補721の変更要求に従い、立体物Wに対してインクを吐出して画像を形成するための画像データを生成する。制御部611は、生成部631において生成された画像データを表示部601、ここでは、編集用第1サムネイル画面951aに表示させるとともに、配置表示画面971に表示させる。
【0260】
以下で、調整画面990について説明する。調整画面990の外形は短形の領域で規定されている。調整画面990は、形成面切り替え画面991と、第1印刷位置入力欄992と、第2印刷位置入力欄993と、角度入力欄994と、3つの数値増減ボタン995と、編集保存ボタン996と、編集キャンセルボタン997と、設定内容確認ボタン998とを含む。形成面切り替え画面991は、調整画面990の上端領域に表示されている。第1印刷位置入力欄992と、第2印刷位置入力欄993と、角度入力欄994とは、この順に、形成面切り替え画面991の下側領域に縦一列に並んで表示されている。3つの数値増減ボタン995は、第1印刷位置入力欄992と、第2印刷位置入力欄993と、角度入力欄994との右側領域にそれぞれ1つずつ配置されている。編集保存ボタン996と、編集キャンセルボタン997と、設定内容確認ボタン998とは、この順に調整画面990の下端領域に、調整画面990の左端側から横一列に並んで表示されている。また、
図13に示す例では、調整画面990の見出しとして「印刷位置の調整」が表示されている。
【0261】
形成面切り替え画面991は、配置表示画面971に現在表示されているプレビュー画像781~784を切り替えるためのボタンである。形成面切り替え画面991は、立体物Wの各形成面711~714に対応するプレビュー画像781~784を配置表示画面971に表示させるための4つのボタンを含む。4つのボタンは、第1形成面切り替えボタン991a、第2形成面切り替えボタン991b、第3形成面切り替えボタン991c、第4形成面切り替えボタン991dである。第1形成面切り替えボタン991aは、配置表示画面971上に第1プレビュー画像781を表示させる。第2形成面切り替えボタン991bは、配置表示画面971上に第2プレビュー画像782を表示させる。第3形成面切り替えボタン991cは、配置表示画面971上に第3プレビュー画像783を表示させる。第4形成面切り替えボタン991dは、配置表示画面971上に第4プレビュー画像784を表示させる。
【0262】
表示部601を介して、形成面切り替えボタン991a~991dにより、ユーザーとしての管理者からの指示を受け付けた場合において、制御部611が実行する処理フローを、第1形成面切り替えボタン991aを例に挙げ、説明する。なお、第2形成面切り替えボタン991b~第4形成面切り替えボタン991dについても第1形成面切り替えボタン991aと同様の処理フローである。
【0263】
第1形成面切り替えボタン991aが押下された場合、制御部611は、第1形成面711におけるプレビュー画像781を表示する指示を受け付けたと認識し、配置表示画面971に第1プレビュー画像781を表示させる。
【0264】
ここで、配置表示画面971に表示されているプレビュー画像781~784を切り替えるとき、前述した第3表示状態変更ボタンDC3と第4表示状態変更ボタンDC4との少なくとも一方を用いる場合と、形成面切り替え画面991を用いる場合との違いを説明する。仮に、配置表示画面971上に表示されるプレビュー画像781~784を、第1プレビュー画像781から第3プレビュー画像783へ変更する場合を以下に示す。この場合、第3表示状態変更ボタンDC3と第4表示状態変更ボタンDC4との少なくとも一方の押下により、配置表示画面971に表示されているプレビュー画像781~784を切り替える場合は、第3表示状態変更ボタンDC3を2回押下する方法と、第4表示状態変更ボタンDC4を2回押下する方法とがある。すなわち、第3表示状態変更ボタンDC3と第4表示状態変更ボタンDC4との少なくとも一方を用いる場合には、表示状態変更ボタンDC3,DC4を1回押下するときに切り替わるプレビュー画像781~784の数が1つであるため、目的とするプレビュー画像781~784が表示されるまで、表示状態変更ボタンDC3,DC4を押下する必要がある。
【0265】
これに対して、形成面切り替え画面991における形成面切り替えボタン991a~991dの押下により、配置表示画面971に表示されている第1プレビュー画像781を第3プレビュー画像783へ切り替える場合は、第3形成面切り替えボタン991cを1回押下すればよい。このようにすると、ユーザーとしての管理者は、形成面切り替え画面991において、形成面切り替えボタン991a~991dにおける1回の押下操作により、配置表示画面971に表示させるプレビュー画像781~784を切り替えることができ、ユーザーとしての管理者の利便性が向上する。
【0266】
なお、配置表示画面971に表示されるプレビュー画像781~784を切り替えるための手段として、表示状態変更ボタンDC3,DC4と、形成面切り替え画面991との両方を設けることが好ましい。このようにすると、ユーザーとしての管理者は、2つの方法から任意の方法を選択して操作をすることができる。ユーザーとしての管理者は、配置表示画面971上においてプレビュー画像781~784を1つずつ視認しながら、配置表示画面971上に表示させるプレビュー画像781~784を切り替える方法を実行できる。さらに、ユーザーとしての管理者は、形成面切り替え画面991において、形成面切り替えボタン991a~991dにおける1回の押下操作により、配置表示画面971に表示させるプレビュー画像781~784を切り替える方法を実行できる。これにより、ユーザーとしての管理者の利便性がさらに向上する。
【0267】
第1印刷位置入力欄992は、立体物Wの形成面711~714における形成物候補721~724の印刷位置を、配置表示画面971の左端からの距離を入力することにより、指定するための画面である。第1印刷位置入力欄992は、例えば、配置表示画面971の左端からの距離を数字で入力する入力欄である。
【0268】
第2印刷位置入力欄993は、立体物Wの形成面711~714における形成物候補721~724の印刷位置を、配置表示画面971の上端からの距離を入力することにより、指定するための画面である。第2印刷位置入力欄993は、例えば、配置表示画面971の上端からの距離を数字で入力する入力欄である。
【0269】
表示部601を介して、第1印刷位置入力欄992においてユーザーとしての管理者からの指示を受け付けた場合に制御部611が実行する処理は、例えば、以下のような制御により実現できる。
【0270】
立体物Wの形成面711~714における形成物候補721~724の印刷位置を指定する場合、ユーザーとしての管理者は表示部601に表示される第1印刷位置入力欄992および第2印刷位置入力欄993に数字を入力する。第1印刷位置入力欄992および第2印刷位置入力欄993に数字が入力されると、受付部621を介して、制御部611は、ユーザーとしての管理者から立体物Wの形成面711~714における形成物候補721~724の印刷位置が指定されたという位置指定指示を受け付けたと認識する。このとき、制御部611は、現在選択されている形成物候補721~724としての画像における任意の一点、例えば、形成物候補721~724としての画像の重心を認識し、この重心を基準として、印刷位置を決定する。続いて、制御部611は、立体物Wの形成面711~714への位置指定指示を、生成部631へと送信する。生成部631は、入力された指示、ここでは位置指定指示に従い、印刷する候補となる形成物候補721~724としての画像を立体物Wの形成面711~714上の指定された位置に合成したプレビュー画像781~784に係る画像データを生成する。制御部611は、生成部631において生成された画像データを表示部601、ここでは、配置表示画面971にプレビュー画像781~784として表示する。
【0271】
なお、制御部611は、初期の状態として、第1印刷位置入力欄992および第2印刷位置入力欄993に、予め定められた数字が入力されるよう制御してもよい。例えば、制御部611は、立体物Wの形成面711~714に係る立体物データおよび形成物候補721~724に係るデータを認識する。さらに、制御部611は、認識したデータに基づき、立体物Wの形成面711~714の重心と、立体物Wの形成面711~714に対応する形成物候補721~724の重心と、を認識し、両者の重心が一致するように制御してもよい。
【0272】
角度入力欄994は、立体物Wの形成面711~714に印刷する形成物候補721~724としての画像の角度を入力するための入力欄である。例えば、ユーザーとしての管理者は、形成物候補721~724を記憶部650に記憶させるとき、標準状態を登録しておき、角度入力欄994は、標準状態からの回転角度を数字で入力する入力欄である。
【0273】
表示部601を介して、角度入力欄994において管理者からの指示を受け付けた場合に制御部611が実行する処理は、例えば、以下のような制御により実現できる。
【0274】
立体物Wの形成面711~714における形成物候補721~724としての画像において、標準状態からの回転角度を指定する場合、ユーザーとしての管理者は表示部601に表示される角度入力欄994に数字を入力する。角度入力欄994に数字が入力されると、受付部621を介して、制御部611は、ユーザーとしての管理者から立体物Wの形成面711~714における形成物候補721~724の回転角度が指定されたという角度指定指示を受け付けたと認識する。このとき、制御部611は、現在選択されている形成物候補721~724としての画像における任意の一点、例えば、形成物候補721~724としての画像の重心を認識し、この重心を基準として、回転角度を決定する。続いて、制御部611は、立体物Wの形成面711~714への角度指定指示を、生成部631へと送信する。生成部631は、入力された指示、ここでは角度指定指示に従い、印刷する候補となる形成物候補721~724としての画像を立体物Wの形成面711~714上の指定された角度に合成したプレビュー画像781~784に係る画像データを生成する。制御部611は、生成部631において生成された画像データを表示部601、ここでは、配置表示画面971にプレビュー画像781~784として表示する。
【0275】
なお、制御部611は、初期の状態として、角度入力欄994に、予め定められた数字が入力されるよう制御してもよい。例えば、制御部611は、標準状態としての形成物候補721~724の回転角度を0度とし、これに対して、時計回りに回転させたときの傾斜を、形成物候補721~724の回転角度となるよう制御してもよい。すなわち、角度入力欄994に「30」と入力された場合、制御部611は、形成物候補721~724の標準状態から時計回りに30度傾斜した状態を、角度指定指示と認識する。
【0276】
図13に示す例では、第1印刷位置入力欄992には、配置表示画面971の左端からの距離として、「350.000」が入力されている。つまり、第4形成物候補724であるスペードの画像は、配置表示画面971の左端から350.000mmの位置に形成される。また、第2印刷位置入力欄993には、配置表示画面971の上端からの距離として、「500.000」が入力されている。つまり、第4形成物候補724であるスペードの画像は、配置表示画面971の上端から500.000mmの位置に形成される。さらに、角度入力欄994には、第4形成物候補724の標準状態に対する回転角度として、「0」が入力されている、つまり、第4形成物候補724であるスペードの画像は、標準状態に対して回転させることなく、標準状態と同一の角度で立体物Wの第4形成面714に形成される。
【0277】
数値増減ボタン995は、第1印刷位置入力欄992、第2印刷位置入力欄993および角度入力欄994において入力された数値としての数字を増減させるためのボタンである。数値増減ボタン995は、第1印刷位置入力欄992、第2印刷位置入力欄993および角度入力欄994において入力された数値としての数字を増大させる増大ボタンと、第1印刷位置入力欄992、第2印刷位置入力欄993および角度入力欄994において入力された数値としての数字を減少させる減少ボタンとを含む。
図13に示す例では、第1印刷位置入力欄992、第2印刷位置入力欄993および角度入力欄994の右側領域に設けられた「+ボタン」が増大ボタン、増大ボタンの右側に隣り合って配置された「-ボタン」が減少ボタンである。管理者は、増大ボタンを押下することで対応する入力欄992,993,994に入力された数値としての数字を大きくすることができる。また、管理者は、減少ボタンを押下することで対応する入力欄992,993,994に入力された数値としての数字を小さくすることができる。
【0278】
このようにすると、ユーザーとしての管理者は、立体物Wの形成面711~714に形成する形成物候補721~724の印刷位置および角度を指定するとき、以下の2つの方法から任意の方法を選択して操作をすることができる。2つの方法は、配置表示画面971を視認しながら、初期の状態として予め定められた数値から数値増減ボタン995を用いて数値を変更する方法と、各入力欄992,993,994において直接数値としての数字を入力する方法と、である。これにより、ユーザーとしての管理者の利便性が向上する。
【0279】
編集保存ボタン996は、編集画面ESにおいて設定した情報を登録、すなわち記憶部650に記憶させるためのボタンである。編集保存ボタン996が押下された場合、制御部611は、編集画面ESにおいて選択されたデータおよび印刷位置情報等を認識する。さらに、制御部611は、認識した一群の情報を、管理者用設定画面90において作成している組み合わせに係る情報と紐付け、記憶部650に記憶させる制御を行う。記憶部650に編集画面ESにおいて設定した情報の登録が完了した場合に、制御部611は、表示部601に表示される画面を編集画面ESから管理者用画面ASへと切り替える。
【0280】
編集キャンセルボタン997は、現在表示部601に表示されている編集画面ESの表示を中止し、管理者用画面ASに戻るためのボタンである。本実施形態では、編集キャンセルボタン997が押下された場合、制御部611は、編集画面ESにおいて設定した情報を記憶部650に記憶させない状態で、管理者用画面ASを再度表示させる。なお、編集キャンセルボタン997押下後に、制御部611は、編集画面ESにおいて設定した情報の登録をしなくてもよいかを確認するための、確認画面が表示部601に表示されるようにしてもよい。このようにすると、管理者が謝って編集キャンセルボタン997を押下した場合にも、編集画面ESにおける設定を中止する指示を取り消すことができる。
【0281】
設定内容確認ボタン998は、表示部601に表示される編集画面ESとは異なる画面を、編集画面ESと同時に表示部601に表示させるためのボタンである。設定内容確認ボタン998が押下された場合、制御部611は、例えば、管理者用設定画面90の内容の一部を管理者に視認可能とするための別画面を、ダイアログボックスにより表示させる。
【0282】
なお、
図13では、立体物Wの4つの形成面711~714に形成物候補721~724が印刷される例が示されているが、本開示はこれに限るものではない。例えば、立体物Wの4つの形成面711~714とは異なる他形成面715を有する場合には、編集用操作画面980に位置する画像領域および形成面切り替え画面991に、他形成面715に対応する画面を設ければよい。
【0283】
以上で説明した画像処理装置60によれば、立体物Wに形成物を形成するときのデータ設定において、組み合わせに係る設定を1つの画面、すなわち管理者用画面ASにおいて完結させることができる。そのため、ユーザーとしての管理者は、立体物Wに形成物を形成するときのデータ設定を簡便に行うことができる。すなわち、ユーザーとして管理者の利便性が向上する。
【0284】
さらに、画像処理装置60によれば、立体物Wに形成物を形成するときのデータ設定において、詳細な設定、例えば、立体物Wの形成面711~714に印刷する形成物候補721~724の印刷位置および角度、を行うための画面を、必要に応じて表示させる。そのため、ユーザーとしての管理者は、組み合わせに係る設定をするとき、必要に応じて、設定内容を選択し、登録することができる。すなわち、ユーザーとしての管理者の利便性がさらに向上する。
【0285】
B-1.他の実施形態1
上記実施形態では、
図3に示す第1個別プレビュー画面701および
図10に示す第2個別プレビュー画面702には、形成物候補721~725を立体物Wの形成面711~715上に投影したプレビュー画像781~785が表示されている。他の実施形態では、第1個別プレビュー画面701および第2個別プレビュー画面702には、少なくとも形成物候補721~725をユーザーに視認可能とすればよい。例えば、第1画面S1における第1個別プレビュー画面701としての第1プレビュー画面71には、第1形成物候補721であるハートの画像のみが表示されてもよい。このような形態であっても、三次元の物体である立体物Wに形成物を形成するとき、形成される形成物候補721~724を複数の方向から見た画像を表示できる。そのため、ユーザーは、立体物Wの複数の形成面711~715に形成される形成物を容易に確認できる。すなわち、立体物Wの各形成面711~715に対して狙い通りの形成物が形成されるかどうかを、ユーザーは印刷が開始される前に確認できる。
【0286】
また、上記実施形態では、立体物Wに形成物としての画像を印刷によって形成する立体物形成装置100が例示されている。これに対して、本開示における立体物形成システム10を構成する立体物形成装置100は、三次元造形装置等の立体物を形成する立体物形成装置100であってもよい。例えば、立体物形成装置100が三次元造形装置である場合におけるプレビューは、三次元造形装置により造形される形成物を複数の方向から見た画像として表示されてもよい。このような形態であっても、三次元の物体である立体物Wを形成するとき、形成される形成物候補721~725を複数の方向から見た画像を表示できる。そのため、ユーザーは、立体物Wの複数の形成面711~715に形成される形成物を容易に確認できる。すなわち、立体物Wの各形成面711~715において狙い通りの形成物が形成されるかどうかを、ユーザーは印刷が開始される前に確認できる。
【0287】
B-2.他の実施形態2
制御部611は、複数の組み合わせに対する第1画面S1と第2画面S2とのいずれか一方を同時に表示部601に表示させてもよい。例えば、組み合わせとしての第1組み合わせにおける第1画面S1と第2画面S2とのいずれか一方と、組み合わせとしての第2組み合わせにおける第1画面S1と第2画面S2とのいずれか一方と、を別のウインドウで表示する。このような形態であれば、複数の組み合わせにおけるプレビュー画面70を同時に視認できる。そのため、ユーザーは、複数の組み合わせのうち、どの組み合わせを選択するかを比較した上で検討することができ、ユーザーの利便性がさらに向上する。
【0288】
B-3.他の実施形態3
制御部611は、プレビュー画面70に表示するプレビュー画像781~785について、立体物Wの色や形状を反映したプレビュー画像781~785を表示部601に表示させてもよい。このような形態であれば、実際の立体物Wに沿った表示となるため、形成後の状態をさらにイメージしやすいプレビュー画像781~785を提供でき、ユーザーの利便性がさらに向上する。
【0289】
B-4.他の実施形態4
制御部611は、管理者用画面ASとして、さらに、ユーザーが立体物Wに対する任意の箇所を形成面711~715として設定するための形成面設定画面を表示部601に表示させてもよい。このような形態であれば、前面、背面、左面、右面、底面以外の箇所を形成面711~715としたプレビュー画像781~785を表示でき、ユーザーの利便性がさらに向上する。
【0290】
本開示は、上述した実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内において種々の形態で実現することができる。例えば、本開示は、以下の形態によっても実現である。以下に記載した各形態中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、本開示の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
【0291】
(1)本開示の第一形態によれば、画像処理装置が提供される。この画像処理装置は、立体物を形成するために用いられ、ユーザーが指示を行うための第1画面を表示部に表示させる制御部と、前記ユーザーからの指示を、前記表示部を介して受け付ける受付部と、を備え、前記第1画面は、前記立体物に形成する形成物候補を前記ユーザーに視認可能とするプレビュー画面であって、前記プレビュー画面は、(i)前記立体物の第1形成面に形成する前記形成物候補である第1形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第1プレビュー画面と、(ii)前記立体物の前記第1形成面とは異なる第2形成面に形成する前記形成物候補である第2形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第2プレビュー画面と、(iii)前記立体物の前記第1形成面および前記第2形成面とは異なる第3形成面に形成する前記形成物候補である第3形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第3プレビュー画面と、を含む。この形態によれば、三次元の物体である立体物に形成物を形成するとき、形成される形成物候補を複数の方向から見た画像を表示する。そのため、ユーザーは、複数の形成面に形成される形成物を容易に確認できる。これにより、立体物の各形成面に対して狙い通りの形成物が形成されるかどうかを、ユーザーは形成が開始される前に確認できる。さらに、上記画像処理装置は、形成物候補を立体物の形成面ごとに表示する。これにより、ユーザーに回転等の操作を求めることなく、立体物のプレビュー画像としての形成物候補を視認することができる。
【0292】
(2)上記形態において、前記第1プレビュー画面は、さらに、前記第1プレビュー画面に表示されている前記第1形成物候補を前記第1形成面に形成するか否かを前記ユーザーが決定するための第1個別決定画面を含んでもよい。この形態によれば、上記第1画面は、立体物の第1形成面に対して、個別に設定をするための第1個別決定画面を含む。これにより、立体物の第1形成面において、一部について設定を変更する場合、ユーザーは個別に設定を変更できる。
【0293】
(3)上記形態において、前記第1画面は、さらに、操作画面を有し、前記操作画面は、前記第1プレビュー画面に対応する第1操作画面を含み、前記第1操作画面は、前記ユーザーが前記第1形成物候補を個別に選択するための第1個別選択画面を含んでもよい。この形態によれば、上記第1画面は、立体物の第1形成面に対して、個別に設定をするための第1個別選択画面を含む。これにより、立体物の第1形成面において、一部について設定を変更する場合、ユーザーは個別に設定を変更できる。
【0294】
(4)上記形態において、前記第1操作画面は、前記第1プレビュー画面に表示されている前記第1形成物候補を前記第1形成面に形成するか否かを前記ユーザーが決定するための決定画面を含んでもよい。この形態によれば、上記第1画面は、立体物の第1形成面に対して、個別に設定をするための決定画面を含む。これにより、立体物の第1形成面において、一部について設定を変更する場合、ユーザーは個別に設定を変更できる。
【0295】
(5)上記形態において、前記画像処理装置は、さらに、前記受付部を介した前記第1個別決定画面に対する前記ユーザーの決定と、前記受付部を介した前記決定画面に対する前記ユーザーの決定とは、互いに連動するよう制御されてもよい。この形態によれば、ユーザーは、立体物の第1形成面に対して、個別に設定する場合に、第1個別決定画面と、決定画面とのいずれか一方を操作すればよい。これにより、ユーザーの利便性が向上する。
【0296】
(6)上記形態において、前記画像処理装置における前記第1操作画面は、前記第1形成物候補のサムネイルを前記ユーザーに視認可能とするサムネイル画面を含んでもよい。この形態によれば、第1操作画面は、第1形成物候補のサムネイルとしてのサムネイル画面を含む。これにより、ユーザーは、第1操作画面上で、第1形成物候補の全体像を簡便に視認することができる。
【0297】
(7)上記形態において、前記第1プレビュー画面は、前記立体物とともに前記第1形成物候補を視認可能とし、前記サムネイル画面は、前記立体物は視認可能とせず、かつ、前記第1形成物候補を視認可能としてもよい。この形態によれば、第1プレビュー画面は、第1形成物候補の画像を立体物の第1形成面の画像に合成したプレビュー画像を含み、サムネイル画面は、第1形成物候補の画像のみを含む。これにより、立体物の第1形成面に対して狙い通りの形成物が形成されるかどうかを、ユーザーは形成が開始される前に確認できる。
【0298】
(8)上記形態において、前記第2プレビュー画面は、前記第2プレビュー画面に表示されている前記第2形成物候補を前記第2形成面に形成するか否かを前記ユーザーが決定するための第2個別決定画面を含み、前記第3プレビュー画面は、前記第3プレビュー画面に表示されている前記第3形成物候補を前記第3形成面に形成するか否かを前記ユーザーが決定するための第3個別決定画面を含んでもよい。この形態によれば、上記第1画面は、立体物の各形成面に対して、個別に設定をするための個別決定画面を含む。これにより、立体物の各形成面において、一部について設定を変更する場合、ユーザーは個別に設定を変更できる。
【0299】
(9)上記形態において、前記第1画面は、前記第1形成物候補と、前記第2形成物候補と、前記第3形成物候補との組み合わせを前記ユーザーが選択するための組み合わせ選択画面を含んでもよい。この形態によれば、組み合わせは、立体物の各形成面と各形成面に形成される形成物とを関連付けた一群の情報であり、ユーザーは、上記組み合わせ選択画面に表示されるいずれかの組み合わせを選択することで、立体物の各形成面に形成される形成物を一度に設定できる。これにより、ユーザーは、組み合わせを用い形成する形成物の設定を行えることで、設定内容を変更する頻度が低い画像に関して、立体物の各形成面に対して印刷を行う度に設置をし直す必要がない。すなわち、ユーザーの利便性が向上する。
【0300】
(10)上記形態において、前記制御部は、前記第1画面と、第2画面と、を切り替え可能に前記表示部に表示させ、前記第2画面は、前記立体物の前記第1形成面と、前記第2形成面と、前記第3形成面とは異なる他形成面に形成する前記形成物候補である他形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする他プレビュー画面を含み、前記第1画面は、前記他プレビュー画面を含まなくてもよい。この形態によれば、立体物の形成面が4以上であるときにも、形成される形成物候補を複数の方向から見た画像を表示する。そのため、ユーザーは、多面的に形成後の状態を把握することができる。これにより、立体物の各形成面に対して狙い通りの形成物が形成されるかどうかを、ユーザーは形成が開始される前に確認できる。
【0301】
(11)上記形態において、前記第2画面は、さらに、前記第1プレビュー画面と、前記第2プレビュー画面と、前記第3プレビュー画面とを含んでもよい。この形態によれば、立体物の第1形成面におけるプレビュー画像を含む第1プレビュー画面と、立体物の第2形成面におけるプレビュー画像を含む第2プレビュー画面と、立体物の第3形成面におけるプレビュー画像を含む第3プレビュー画面と、立体物の他形成面におけるプレビュー画像を含む他プレビュー画面とを、ユーザーは1つの画面の中で視認できる。
【0302】
(12)上記形態において、前記第1画面の前記プレビュー画面は、M個(Mは3以上の整数)の第1個別プレビュー画面を含み、前記第2画面は、N個(NはMよりも大きい整数)の第2個別プレビュー画面を含み、前記M個の第1個別プレビュー画面は、前記第1個別プレビュー画面としての、前記第1プレビュー画面と前記第2プレビュー画面と前記第3プレビュー画面とを含み、前記N個の第2個別プレビュー画面は、前記第2個別プレビュー画面としての、前記第1プレビュー画面と前記第2プレビュー画面と前記第3プレビュー画面と前記他プレビュー画面とを含んでもよい。この形態によれば、表示部に表示される個別プレビュー画面の数は、上記第1画面よりも上記第2画面の方が多い。これにより、ユーザーは、上記第1画面と比べて、上記第2画面は、より多くの立体物の形成面に対する個別プレビュー画面を視認することができる。
【0303】
(13)上記形態において、前記第2画面は、前記第1プレビュー画面に位置する前記第1個別決定画面であって、前記第1プレビュー画面に表示されている前記第1形成物候補を前記第1形成面に形成するか否かを前記ユーザーが決定するための前記第1個別決定画面を含まなくてもよい。この形態によれば、立体物を形成するために用いられる画像処理装置において、プレビュー画像を表示する場合に、ユーザーは立体物の複数の面に形成される形成物を容易に確認することができる。
【0304】
(14)上記形態において、前記第2画面は、前記操作画面を含まなくてもよい。この形態によれば、上記第2画面におけるプレビュー画面は、上記第1画面におけるプレビュー画面よりも、プレビューを表示する領域が大きい。そのため、ユーザーは、上記第1画面における第1個別プレビュー画面よりも多くの第2個別プレビュー画面を視認することができる。これにより、立体物を形成するために用いられる画像処理装置において、プレビュー画像を表示する場合に、ユーザーは立体物の複数の面に形成される形成物を容易に確認することができる。
【0305】
(15)上記形態において、前記第1画面は、前記第1個別決定画面に、前記受付部を介して、前記ユーザーが形成物候補を形成しない非形成指示をしたときには、前記プレビュー画面に、前記非形成指示があった前記形成物候補を表示しなくてもよい。この形態によれば、上記第1画面のプレビュー画面内に表示される第1個別プレビュー画面の数が減り、非表示とした領域が空き領域となる。これにより、ユーザーは、空き領域に、別の第1個別プレビュー画面を表示させたり、現在表示されている第1個別プレビュー画面を拡大させたりすることができる。
【0306】
(16)上記形態において、前記制御部は、前記プレビュー画面に表示される前記形成物候補が第1の場合よりも少ない第2の場合のときには、前記プレビュー画面に表示される前記形成物候補の大きさを前記第1の場合よりも拡大できてもよい。この形態によれば、第2の場合のプレビュー画面内に表示される第1個別プレビュー画面の数と、第1の場合のプレビュー画面内に表示される第1個別プレビュー画面の数と、の差分だけ、第2の場合におけるプレビュー画面の空き領域は多い。これにより、ユーザーは、空き領域に、プレビュー画面に表示される前記形成物候補の大きさを第1の場合よりも拡大できる。
【0307】
(17)上記形態において、前記画像処理装置は、さらに、前記立体物に対して液体を吐出して前記形成物としての画像を形成するための画像データを生成する生成部を有してもよい。この形態によれば、立体物に対して液体を吐出して前記形成物候補としての画像を形成するときにも、ユーザーは立体物の複数の面に形成される形成物を容易に確認することができる。
【0308】
(18)本開示の第二形態によれば、立体物形成装置が提供される。この立体物形成装置は、液体を吐出する吐出ヘッドと、上記形態のいずれかに記載の画像処理装置と、を備える。この形態によれば、三次元の物体である立体物に形成物を形成するとき、形成される形成物候補を複数の方向から見た画像を表示する。そのため、ユーザーは、複数の形成面に形成される形成物を容易に確認できる。これにより、立体物の各形成面に対して狙い通りの形成物が形成されるかどうかを、ユーザーは形成が開始される前に確認できる。さらに、上記画像処理装置は、形成物候補を立体物の形成面ごとに表示する。これにより、ユーザーに回転等の操作を求めることなく、立体物のプレビュー画像としての形成物候補を視認することができる。
【0309】
(19)本開示の第三形態によれば、画像処理方法が提供される。この画像処理方法は、立体物を形成するために用いられ、ユーザーが指示を行うための第1画面を表示部に表示させる表示工程と、前記ユーザーからの指示を、前記表示部を介して受け付ける受付工程と、を備え、前記第1画面は、前記立体物に形成する形成物候補を前記ユーザーに視認可能とするプレビュー画面であって、前記プレビュー画面は、(i)前記立体物の第1形成面に形成する前記形成物候補である第1形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第1プレビュー画面と、(ii)前記立体物の前記第1形成面とは異なる第2形成面に形成する前記形成物候補である第2形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第2プレビュー画面と、(iii)前記立体物の前記第1形成面および前記第2形成面とは異なる第3形成面に形成する前記形成物候補である第3形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第3プレビュー画面と、を含む。この形態によれば、三次元の物体である立体物に形成物を形成するとき、形成される形成物候補を複数の方向から見た画像を表示する。そのため、ユーザーは、複数の形成面に形成される形成物を容易に確認できる。これにより、立体物の各形成面に対して狙い通りの形成物が形成されるかどうかを、ユーザーは形成が開始される前に確認できる。さらに、上記画像処理装置は、形成物候補を立体物の形成面ごとに表示する。これにより、ユーザーに回転等の操作を求めることなく、立体物のプレビュー画像としての形成物候補を視認することができる。
【0310】
(20)本開示の第四形態によれば、コンピュータープログラムが提供される。このコンピュータープログラムは、立体物を形成するために用いられ、ユーザーが指示を行うための第1画面を表示部に表示させる表示機能と、前記ユーザーからの指示を、前記表示部を介して受け付ける受付機能と、をコンピューターに実行させ、前記第1画面は、前記立体物に形成する形成物候補を前記ユーザーに視認可能とするプレビュー画面であって、前記プレビュー画面は、(i)前記立体物の第1形成面に形成する前記形成物候補である第1形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第1プレビュー画面と、(ii)前記立体物の前記第1形成面とは異なる第2形成面に形成する前記形成物候補である第2形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第2プレビュー画面と、(iii)前記立体物の前記第1形成面および前記第2形成面とは異なる第3形成面に形成する前記形成物候補である第3形成物候補を前記ユーザーに視認可能とする第3プレビュー画面と、を含む。この形態によれば、三次元の物体である立体物に形成物を形成するとき、形成される形成物候補を複数の方向から見た画像を表示する。そのため、ユーザーは、複数の形成面に形成される形成物を容易に確認できる。これにより、立体物の各形成面に対して狙い通りの形成物が形成されるかどうかを、ユーザーは形成が開始される前に確認できる。さらに、上記画像処理装置は、形成物候補を立体物の形成面ごとに表示する。これにより、ユーザーに回転等の操作を求めることなく、立体物のプレビュー画像としての形成物候補を視認することができる。
【0311】
本開示は、画像処理装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、立体物形成装置や画像処理方法、その画像処理方法を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した一時的でない記録媒体、画像処理装置の製造方法などの形態で実現することができる。
【符号の説明】
【0312】
10…立体物形成システム、50…ロボット制御装置、60…画像処理装置、70…プレビュー画面、71…第1プレビュー画面、72…第2プレビュー画面、73…第3プレビュー画面、74…第4プレビュー画面、80…操作画面、81…第1操作画面、82…第2操作画面、83…第3操作画面、84…第4操作画面、100…立体物形成装置、601…表示部、610…表示制御装置、611…制御部、621…受付部、631…生成部、641…認識部、650…記憶部、660…通信部、701…第1個別プレビュー画面、702…第2個別プレビュー画面、711…第1形成面、712…第2形成面、713…第3形成面、714…第4形成面、715…他形成面、721…第1形成物候補、722…第2形成物候補、723…第3形成物候補、724…第4形成物候補、725…他形成物候補、731…第1個別決定画面、732…第2個別決定画面、733…第3個別決定画面、734…第4個別決定画面、831…第1決定画面、832…第2決定画面、833…第3決定画面、834…第4決定画面、840…組み合わせ選択画面、841…第1個別選択画面、842…第2個別選択画面、843…第3個別選択画面、844…第4個別選択画面