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特許7563210端末装置、端末装置の制御方法および記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】端末装置、端末装置の制御方法および記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20241001BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20241001BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
G06F3/12 336
G06F3/12 326
G06F3/12 343
G06F3/12 303
B41J29/00 E
B41J29/38 401
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021017173
(22)【出願日】2021-02-05
(65)【公開番号】P2022120337
(43)【公開日】2022-08-18
【審査請求日】2023-12-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】高本 明男
【審査官】征矢 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-006372(JP,A)
【文献】特開2015-146074(JP,A)
【文献】特開2020-157656(JP,A)
【文献】特開2015-171093(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/12
B41J29/00-29/70
G06F3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷装置に、無線通信を介して印刷データを送信する第1通信部と、
前記印刷装置から、前記印刷装置と通信可能状態にある対象端末装置の識別情報を取得
する第1取得部と、
前記対象端末装置を探索する探索信号の送信に基づいて探索された探索端末装置の識別
情報を取得する第2取得部と、
前記探索端末装置までの距離を示す距離情報を取得する第3取得部と、
ユーザーに情報を通知する通知部と、
前記第2取得部で取得した前記探索端末装置の前記識別情報に、前記第1取得部で取得
した前記対象端末装置の前記識別情報と同じ識別情報である対象識別情報が含まれる場合
、前記第3取得部で取得した前記距離情報のうち、前記対象識別情報で識別される前記探
索端末装置までの距離を示す前記距離情報を前記通知部に通知させる通知制御部と、を備
えることを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記印刷装置から、前記対象端末装置の前記識別情報を受信する第2通信部をさらに備
え、
前記第1取得部は、前記第2通信部を介して、前記対象端末装置の前記識別情報を取得
することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記印刷装置により印刷媒体に印刷された前記対象端末装置の識別情報を読み取る読取
部をさらに備え、
前記第1取得部は、前記読取部を介して、前記対象端末装置の前記識別情報を取得する
ことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
前記通知部は、情報を表示する表示部であり、
前記通知制御部は、前記第2取得部で取得した前記探索端末装置の前記識別情報に前記
対象識別情報が含まれる場合、前記探索端末装置ごとに、前記探索端末装置の前記識別情
報に対応する表示情報と、前記距離情報と、を関連付けて前記表示部に表示させ、前記対
象識別情報で識別される前記探索端末装置の前記表示情報および前記距離情報の少なくと
も一方を、他の前記探索端末装置のものとは異なる態様で前記表示部に表示させることを
特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項5】
前記通知制御部は、前記第3取得部により、前記対象識別情報で識別される前記探索端
末装置までの前記距離情報が第1距離情報として取得された後、再度、前記対象識別情報
で識別される前記探索端末装置までの前記距離情報が第2距離情報として取得された場合
、前記第1距離情報に対する前記第2距離情報の変化に基づいて、前記対象識別情報で識
別される前記探索端末装置に近づいたか否かを示す距離変化情報を前記通知部に通知させ
ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の端末装置。
【請求項6】
印刷装置に、無線通信を介して印刷データを送信する第1通信部と、
前記印刷装置から、前記印刷装置と通信可能状態にある対象端末装置の識別情報を取得
する第1取得部と、
前記対象端末装置を探索する探索信号の送信に基づいて探索された探索端末装置の識別
情報を取得する第2取得部と、
管理サーバーから、前記探索端末装置の位置を示す位置情報を取得する第4取得部と、
ユーザーに情報を通知する通知部と、
前記第2取得部で取得した前記探索端末装置の前記識別情報に、前記第1取得部で取得
した前記対象端末装置の前記識別情報と同じ識別情報である対象識別情報が含まれる場合
、前記第4取得部で取得した前記位置情報のうち、前記対象識別情報で識別される前記探
索端末装置の位置を示す前記位置情報を前記通知部に通知させる通知制御部と、を備える
ことを特徴とする端末装置。
【請求項7】
印刷装置に、無線通信を介して印刷データを送信する端末装置の制御方法であって、
前記端末装置が、
前記印刷装置から、前記印刷装置と通信可能状態にある対象端末装置の識別情報を取得
するステップと、
前記対象端末装置を探索する探索信号の送信に基づいて探索された探索端末装置の識別
情報を取得するステップと、
前記探索端末装置までの距離を示す距離情報を取得するステップと、
取得した前記探索端末装置の前記識別情報に、取得した前記対象端末装置の前記識別情
報と同じ識別情報である対象識別情報が含まれる場合、取得した前記距離情報のうち、前
記対象識別情報で識別される前記探索端末装置までの距離を示す前記距離情報を通知する
ステップと、を実行することを特徴とする端末装置の制御方法。
【請求項8】
印刷装置に、無線通信を介して印刷データを送信する端末装置に、
前記印刷装置から、前記印刷装置と通信可能状態にある対象端末装置の識別情報を取得
するステップと、
前記対象端末装置を探索する探索信号の送信に基づいて探索された探索端末装置の識別
情報を取得するステップと、
前記探索端末装置までの距離を示す距離情報を取得するステップと、
取得した前記探索端末装置の前記識別情報に、取得した前記対象端末装置の前記識別情
報と同じ識別情報である対象識別情報が含まれる場合、取得した前記距離情報のうち、前
記対象識別情報で識別される前記探索端末装置までの距離を示す前記距離情報を通知する
ステップと、を実行させるためのプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記
録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、端末装置、端末装置の制御方法および記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に開示されているように、無線通信を介して、印刷装置に印刷データを送信する端末装置が知られている。端末装置に用いられるOSには、例えばBluetooth(登録商標)通信を用いる場合、1台の印刷装置に対し1台の端末装置しか接続できないものがある。特許文献1に記載の印刷装置は、既に第1の端末装置と接続されている状態で、このようなOSを用いた第2の端末装置から接続要求を受け付けると、第2の端末装置に対し、接続不可を通知し、第1の端末装置に対して接続解消要求を行う。第1の端末装置を操作するユーザーが、接続解消要求にしたがって第1の端末装置と印刷装置との接続を解消することにより、第2の端末装置は、印刷装置との接続が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-157656号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、第1の端末装置を操作するユーザーが、印刷装置との接続を解消する操作を行わない限り、第2の端末装置は印刷装置に接続できない。仮に、印刷装置と接続状態にある可能性のある端末装置が複数台存在する場合であって、第1の端末装置を誰も操作していない場合、第2の端末装置を操作するユーザーは、印刷装置と接続状態にある第1の端末装置を特定することができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の端末装置は、印刷装置に、無線通信を介して印刷データを送信する第1通信部と、印刷装置と通信可能状態にある対象端末装置の識別情報を取得する第1取得部と、対象端末装置を探索する探索信号の送信に基づいて探索された探索端末装置の識別情報を取得する第2取得部と、探索端末装置までの距離を示す距離情報を取得する第3取得部と、ユーザーに情報を通知する通知部と、第2取得部で取得した探索端末装置の識別情報に、第1取得部で取得した対象端末装置の識別情報と同じ識別情報である対象識別情報が含まれる場合、第3取得部で取得した距離情報のうち、対象識別情報で識別される探索端末装置までの距離を示す距離情報を通知部に通知させる通知制御部と、を備える。
【0006】
本発明の端末装置は、印刷装置に、無線通信を介して印刷データを送信する第1通信部と、印刷装置と通信可能状態にある対象端末装置の識別情報を取得する第1取得部と、対象端末装置を探索する探索信号の送信に基づいて探索された探索端末装置の識別情報を取得する第2取得部と、探索端末装置の位置を示す位置情報を取得する第4取得部と、ユーザーに情報を通知する通知部と、第2取得部で取得した探索端末装置の識別情報に、第1取得部で取得した対象端末装置の識別情報と同じ識別情報である対象識別情報が含まれる場合、第4取得部で取得した位置情報のうち、対象識別情報で識別される探索端末装置の位置を示す位置情報を通知部に通知させる通知制御部と、を備える。
【0007】
本発明の端末装置の制御方法は、印刷装置に、無線通信を介して印刷データを送信する端末装置の制御方法であって、端末装置が、印刷装置と通信可能状態にある対象端末装置の識別情報を取得するステップと、対象端末装置を探索する探索信号の送信に基づいて探索された探索端末装置の識別情報を取得するステップと、探索端末装置までの距離を示す距離情報を取得するステップと、取得した探索端末装置の識別情報に、取得した対象端末装置の識別情報と同じ識別情報である対象識別情報が含まれる場合、取得した距離情報のうち、対象識別情報で識別される探索端末装置までの距離を示す距離情報を通知するステップと、を実行する。
【0008】
本発明の記録媒体は、印刷装置に、無線通信を介して印刷データを送信する端末装置に、印刷装置と通信可能状態にある対象端末装置の識別情報を取得するステップと、対象端末装置を探索する探索信号の送信に基づいて探索された探索端末装置の識別情報を取得するステップと、探索端末装置までの距離を示す距離情報を取得するステップと、取得した探索端末装置の識別情報に、取得した対象端末装置の識別情報と同じ識別情報である対象識別情報が含まれる場合、取得した距離情報のうち、対象識別情報で識別される探索端末装置までの距離を示す距離情報を通知するステップと、を実行させるためのプログラムが記録され、コンピューター読み取り可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】端末装置の利用形態の一例を示す図である。
図2】第1の端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】レシートプリンターのハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】第1の端末装置の機能構成を示すブロック図である。
図5】探索結果リストの表示例を示す図である。
図6】第1距離変化メッセージの表示例を示す図である。
図7】第1の端末装置による探索処理の流れを示すフローチャートである。
図8】変形例1-1に係る第1の端末装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図9】変形例1-1に係るレシートプリンターの印刷結果を示す図である。
図10】変形例1-2に係る探索結果画像の表示例を示す図である。
図11】変形例1-2に係る第2距離変化メッセージの表示例を示す図である。
図12】第2実施形態に係る第1の端末装置の利用形態の一例を示す図である。
図13】第2実施形態に係る第1の端末装置の機能構成を示すブロック図である。
図14】第2実施形態に係る第1の端末装置による探索処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[第1実施形態]
以下、一実施形態に係る端末装置、端末装置の制御方法および記録媒体について、添付図面を参照して説明する。図1は、端末装置1の利用形態の一例を示す図である。図1に示す利用形態は、4台の端末装置1と、1台のレシートプリンター2と、を含む。レシートプリンター2は、「印刷装置」の一例である。4台の端末装置1と1台のレシートプリンター2は、第1無線通信5を介して通信する。第1実施形態において、端末装置1は、スマートフォンを想定している。第1無線通信5は、「無線通信」の一例である。また、第1無線通信5は、Bluetooth(登録商標)通信を想定している。
【0011】
第1実施形態では、ユーザーが第1の端末装置1aを操作し、第1の端末装置1aをレシートプリンター2に接続させたいものの、レシートプリンター2が既に他の端末装置1と接続状態にあるため、第1の端末装置1aをレシートプリンター2に接続できない状況を想定している。つまり、図1において、第1の端末装置1aは、第1無線通信5を介して、レシートプリンター2と接続できない端末装置1を示している。第1の端末装置1aは、発明の主体となる「端末装置」の一例である。なお、第1実施形態において、接続状態とは、Bluetooth通信におけるペアリング状態を指す。接続状態は、「通信可能状態」の一例である。
【0012】
また、図1において、第2の端末装置1b、第3の端末装置1cおよび第4の端末装置1dの3台は、第1無線通信5を介して、レシートプリンター2と接続状態にある可能性のある端末装置1を示している。また、図1において、第2の端末装置1bは、第1無線通信5を介して、レシートプリンター2と既に接続状態にある端末装置1を示している。
【0013】
このような状況において、第1の端末装置1aを操作するユーザーは、レシートプリンター2と接続状態にある可能性のある3台の端末装置1のなかから、レシートプリンター2と既に接続状態にある第2の端末装置1bを特定し、第2の端末装置1bを操作して、第2の端末装置1bとレシートプリンター2との接続を解除する必要がある。第1の端末装置1aを操作するユーザーは、第2の端末装置1bにレシートプリンター2との接続を解除させた後、第1の端末装置1aをレシートプリンター2に接続させる。
【0014】
第1の端末装置1aには、ユーザーが第2の端末装置1bを特定できるように、探索アプリケーション33(図2参照)がインストールされている。第1の端末装置1aは、探索アプリケーション33を用いて、レシートプリンター2と接続状態にある端末装置1を探索し、その探索結果をユーザーに通知する。
【0015】
また、第1の端末装置1aには、第1の端末装置1aがPOS端末として機能するため、POS(Point of sale system)アプリケーション32(図2参照)がインストールされている。レシートプリンター2は、第1の端末装置1aから送信された印刷データに基づいて、印刷媒体Sに印刷を行うことにより、レシートを発行する。
【0016】
図2は、第1の端末装置1aのハードウェア構成を示すブロック図である。第1の端末装置1aは、端末装置制御機構11と、タッチパネル12と、第1端末装置通信部13と、第2端末装置通信部14と、を備えている。タッチパネル12は、「通知部」および「表示部」の一例である。第1端末装置通信部13は、「第1通信部」の一例である。第2端末装置通信部14は、「第2通信部」の一例である。
【0017】
端末装置制御機構11は、端末装置CPU(Central Processing Unit)11aと、端末装置ROM(Read Only Memory)11bと、端末装置RAM(Random Access Memory)11cと、を含む。
【0018】
端末装置CPU11aは、第1の端末装置1a内の各部を制御するプロセッサーである。なお、端末装置制御機構11は、プロセッサーとして、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア回路を用いてもよい。また、プロセッサーは、1以上のCPUとASIC等のハードウェア回路が協働して動作する構成でもよい。
【0019】
端末装置ROM11bは、書き換え可能なROMであり、OS(Operating System)31と、POSアプリケーション32と、探索アプリケーション33と、を記憶している。探索アプリケーション33は、「プログラム」の一例である。
【0020】
OS31は、POSアプリケーション32など各種アプリケーションプログラムや、タッチパネル12等のハードウェアを動作させるための基本ソフトウェアである。第1実施形態に係るOS31は、OS31が用いられた端末装置1が、1台のレシートプリンター2に対して1台しか接続できないものを想定している。また、第1実施形態に係るOS31は、OS31が用いられた端末装置1が、第1無線通信5を用いてレシートプリンター2と一度接続されると、レシートプリンター2が電源オフ状態からオン状態に変化したときや通信圏内に入ったときに自動接続する機能を有しているものを想定している。OS31は、例えばiOS(登録商標)である。
【0021】
POSアプリケーション32は、端末装置CPU11aが会計処理を行ったり、レシートプリンター2との通信処理を行ったりするためのアプリケーションプログラムである。端末装置CPU11aは、POSアプリケーション32に基づいて、レシートを印刷するための印刷データを生成する。
【0022】
探索アプリケーション33は、レシートプリンター2と接続状態にある端末装置1を探索するためのアプリケーションプログラムである。第1の端末装置1aを操作するユーザーは、POSアプリケーション32を用いてレシートプリンター2と通信を行うために、第1の端末装置1aをレシートプリンター2と接続させようとしたときに、レシートプリンター2により接続が切断された場合、探索アプリケーション33を起動させる。第1の端末装置1aは、起動された探索アプリケーション33に基づいて、レシートプリンター2と接続状態にある端末装置1を探索する。なお、探索アプリケーション33は、必ずしもPOSアプリケーション32と別のアプリケーションであるものに限られず、例えば、探索アプリケーション33はPOSアプリケーション32に含まれてもよい。
【0023】
端末装置RAM11cは、端末装置CPU11aが各種演算処理を行うためのワークエリアとして用いられる。
【0024】
タッチパネル12は、ユーザーの操作を受け付けたり、情報を表示したりするために用いられる。第1実施形態において、タッチパネル12は、探索アプリケーション33を起動させたり、探索アプリケーション33による探索結果を表示したりするために用いられる。
【0025】
第1端末装置通信部13は、第1無線通信5を用いて、レシートプリンター2と通信する。
【0026】
第2端末装置通信部14は、第2無線通信6を用いて、レシートプリンター2と通信する。第2無線通信6は、第1無線通信5と異なる通信規格である。第1実施形態において、第2無線通信6は、BLE(Bluetooth Low Energy)通信を想定している。
【0027】
なお、図1に示した第1の端末装置1a以外の端末装置1については、ハードウェア構成の説明を省略するが、第1の端末装置1aと同様のハードウェア構成でもよいし、異なるハードウェア構成でもよい。
【0028】
図3は、レシートプリンター2のハードウェア構成を示すブロック図である。レシートプリンター2は、プリンター制御機構21と、印刷機構22と、第1プリンター通信部23と、第2プリンター通信部24と、を備えている。
【0029】
プリンター制御機構21は、プリンターCPU21aと、プリンターROM21bと、プリンターRAM21cと、を含む。
【0030】
プリンターCPU21aは、レシートプリンター2内の各部を制御するプロセッサーである。なお、プリンター制御機構21は、プロセッサーとして、ASIC等のハードウェア回路を用いてもよい。また、プロセッサーは、1以上のCPUとASIC等のハードウェア回路が協働して動作する構成でもよい。
【0031】
プリンターROM21bは、ファームウェア41を記憶している。ファームウェア41は、プリンターCPU21aが、印刷機構22などレシートプリンター2内の各種ハードウェアを制御するためのソフトウェアである。
【0032】
プリンターRAM21cは、プリンターCPU21aが各種演算処理を行うためのワークエリアとして用いられる。
【0033】
印刷機構22は、印刷媒体Sに印刷を行う。印刷機構22には、印刷ヘッド、ヘッド駆動機構、印刷媒体搬送機構などが含まれる。印刷ヘッドは、例えば、レシートプリンター2がインクジェットヘッド方式の場合、インクジェットヘッドが採用され、サーマル方式の場合、サーマルヘッドが採用される。
【0034】
第1プリンター通信部23は、第1無線通信5を用いて、第1の端末装置1a、第2の端末装置1b、第3の端末装置1cおよび第4の端末装置1dと通信する。
【0035】
第2プリンター通信部24は、第2無線通信6を用いて、第1の端末装置1aと通信する。
【0036】
図4は、第1の端末装置1aの機能構成を示すブロック図である。第1の端末装置1aは、機能構成として、第1取得部110と、第2取得部120と、第3取得部130と、通知制御部140と、を備えている。これらの機能は、いずれも端末装置CPU11aが、探索アプリケーション33を実行することにより実現される機能である。
【0037】
第1取得部110は、レシートプリンター2から、第2端末装置通信部14を介して、レシートプリンター2と接続状態にある端末装置1のアドレス、すなわち第2の端末装置1bのアドレスと、レシートプリンター2のプリンター名と、を取得する。アドレスは、「識別情報」の一例である。また、アドレスとは、Bluetooth通信用のMACアドレスである。以下、レシートプリンター2と接続状態にある端末装置1を、「対象端末装置1」と称する。第1取得部110は、第2端末装置通信部14を介して、レシートプリンター2に対し、対象端末装置1のアドレスを要求する要求信号を送信し、要求信号に対する応答信号として、対象端末装置1のアドレスを取得する。
【0038】
第2取得部120は、端末装置1を探索する探索信号の送信に基づいて探索された端末装置1のアドレスと、端末装置1の端末名と、を取得する。以下、探索信号の送信に基づいて探索された端末装置1を、「探索端末装置1」と称する。第2取得部120は、第1端末装置通信部13を介して、第1無線通信5の通信圏内にある端末装置1に対して探索信号を送信し、探索信号に対する応答信号として、それぞれの探索端末装置1のアドレスを取得する。
【0039】
第3取得部130は、第1の端末装置1aから探索端末装置1までの距離を示す距離情報を取得する。第3取得部130は、第2の端末装置1b、第3の端末装置1cおよび第4の端末装置1dからそれぞれ送信された応答信号の信号強度に基づいて、第1の端末装置1aからそれぞれの探索端末装置1までの距離を測定し、測定した距離を示す距離情報を取得する。
【0040】
通知制御部140は、第2取得部120および第3取得部130で取得した情報に基づいて、探索端末装置1ごとに、探索端末装置1の端末名と、アドレスと、距離情報と、接続状況と、を関連付けた探索結果リスト60(図5参照)を、タッチパネル12に表示させる。タッチパネル12に表示されるアドレスは、「識別情報に対応する表示情報」の一例である。以下、端末名、アドレス、距離情報および接続状況を含む情報を、「装置探索情報61」(図5参照)と称する。
【0041】
また、通知制御部140は、第2取得部120で取得した探索端末装置1のアドレスに、第1取得部110で取得した対象端末装置1のアドレスと同じアドレスである対象アドレスが含まれる場合、対象アドレスで識別される探索端末装置1の装置探索情報61を、他の探索端末装置1の装置探索情報61とは異なる態様でタッチパネル12に表示させる。つまり、通知制御部140は、第2の端末装置1bの装置探索情報61を、第3の端末装置1cおよび第4の端末装置1dの装置探索情報61とは異なる態様でタッチパネル12に表示させる。これにより、ユーザーは、探索された探索端末装置1のうち、レシートプリンター2と接続状態にある探索端末装置1の装置探索情報61を一目で確認することができる。
【0042】
また、通知制御部140は、第3取得部130により、対象アドレスで識別される探索端末装置1までの距離情報が第1距離情報として取得された後、再度、対象アドレスで識別される探索端末装置1までの距離情報が第2距離情報として取得された場合、第1距離情報に対する第2距離情報の変化に基づいて、対象アドレスで識別される探索端末装置1に近づいたか否かを示す第1距離変化メッセージ65(図6参照)をタッチパネル12に表示させる。第1距離変化メッセージ65は、「距離変化情報」の一例である。つまり、通知制御部140は、ユーザーが、レシートプリンター2の通信圏内を、歩き回りながら対象端末装置1を探索している状況において、第1の端末装置1aが第2の端末装置1bに近づいた場合、または第1の端末装置1aが第2の端末装置1bから遠ざかった場合、その旨を示す第1距離変化メッセージ65をタッチパネル12に表示させる。これにより、ユーザーは、第1の端末装置1aが第2の端末装置1bに近づいたか否かを判断することができる。
【0043】
図5および図6を参照し、通知制御部140によりタッチパネル12に表示される探索結果リスト60および第1距離変化メッセージ65について説明する。図5は、探索結果リスト60の表示例を示す図である。第1の端末装置1aは、探索アプリケーション33が起動されると、端末装置1の探索を行い、その探索結果として、探索結果リスト60をタッチパネル12に表示させる。また、第1の端末装置1aは、タッチパネル12に探索結果リスト60を表示している間、探索結果リスト60の近傍に、探索終了ボタン63を表示させる。第1の端末装置1aは、ユーザーにより探索終了ボタン63が選択されると、図7にて後述する探索処理を終了する。
【0044】
探索結果リスト60は、1つ以上の装置探索情報61を含む。また、装置探索情報61は、端末名、アドレス、距離情報および接続状況を含む情報である。図5の例において、「Device-2」、「Device-3」および「Device-4」は、それぞれ第2の端末装置1b、第3の端末装置1cおよび第4の端末装置1dの端末名である。また、「01020304BBBB」、「01020304CCCC」および「01020304DDDD」は、それぞれ第2の端末装置1b、第3の端末装置1cおよび第4の端末装置1dのアドレスである。
【0045】
第1の端末装置1aは、距離情報として、「0.5-1.0m」など、おおよその距離を示す数字を表示する。第1の端末装置1aは、この他、距離情報をとして、「1.0以下」や「0.5m以上」など、距離の上限値や下限値を示す数字を表示してもよい。また、第1の端末装置1aは、対象端末装置1について、接続状況として、レシートプリンター2と接続中である旨の文言を表示する。図5に示すレシートプリンター2のプリンター名である「Printer-A」は、第1取得部110により取得されたプリンター名である。
【0046】
第1の端末装置1aは、探索結果リスト60を表示する際、探索された端末装置1の装置探索情報61に含まれる距離情報に基づいて、第1の端末装置1aから距離が近い順に、1つ以上の装置探索情報61を表示する。また、上述のとおり、第1の端末装置1aは、探索された探索端末装置1のうち、レシートプリンター2と接続状態にある第2の端末装置1bの装置探索情報61を、他の探索端末装置1のものとは異なる態様で表示する。
【0047】
図5の例において、第1の端末装置1aは、探索結果リスト60のうち、第2の端末装置1bの装置探索情報61を表示する欄に背景色をつけて表示し、他の探索端末装置1の装置探索情報61を表示する欄に背景色をつけてないで表示している。第1の端末装置1aは、このように背景色の有無を異ならせる他、背景色の色、文字の色、文字の種類などを、第2の端末装置1bの装置探索情報61と、他の探索端末装置1の装置探索情報61とで異ならせてもよい。
【0048】
図6は、第1距離変化メッセージ65の表示例を示す図である。第1の端末装置1aは、探索結果リスト60に重畳させて、第1距離変化メッセージ65を表示する。第1の端末装置1aは、第3取得部130により第1距離情報、第2距離情報の順に距離情報を取得し、第2距離情報が、第1距離情報から変化した場合、第1距離変化メッセージ65を一定時間表示する。
【0049】
図6の例において、第1の端末装置1aは、第1の端末装置1aが第2の端末装置1bに近づいた旨と、第2距離情報と、を示す第1距離変化メッセージ65を表示させている。図6の例は、第1の端末装置1aが第2の端末装置1bに近づいた場合の表示例を示しているが、第1の端末装置1aは、第1の端末装置1aが第2の端末装置1bから遠ざかった場合、遠ざかった旨と、第2距離情報と、を示す第1距離変化メッセージ65を表示させる。なお、第1の端末装置1aは、第1距離変化メッセージ65に代えて、第1の端末装置1aが第2の端末装置1bに近づいた否かを示す画像を表示してもよい。
【0050】
図7は、第1の端末装置1aによる探索処理の流れを示すフローチャートである。探索処理は、探索アプリケーション33の起動をトリガーとして開始される。なお、探索アプリケーション33が起動されたとき、第1の端末装置1aは、第2無線通信6によりレシートプリンター2と通信可能な位置にあるものとする。また、少なくとも後述するステップS02およびステップS06の実行時において、第1の端末装置1aは、第1無線通信5により複数の探索端末装置1と通信可能な位置にあるものとする。
【0051】
ステップS01において、第1の端末装置1aは、第2端末装置通信部14を介して、要求信号を送信することにより、レシートプリンター2と接続状態にある対象端末装置1のアドレス、およびレシートプリンター2のプリンター名を取得する。
【0052】
ステップS02において、第1の端末装置1aは、第1端末装置通信部13を介して、探索信号を送信することにより、探索端末装置1のアドレス、端末名および距離情報を取得する。第1の端末装置1aは、探索信号に対する応答信号として、探索端末装置1のアドレスおよび端末名を取得する。また、第1の端末装置1aは、探索信号に対する応答信号の信号強度に基づいて、探索端末装置1までの距離を測定し、測定した距離を示す距離情報を取得する。なお、ステップS01とステップS02は、逆の順序でもよい。
【0053】
ステップS03において、第1の端末装置1aは、ステップS02で取得した探索端末装置1のアドレスに、ステップS01で取得した対象端末装置1のアドレスと同じアドレスである対象アドレスが含まれるか否かを判断する。第1の端末装置1aは、探索端末装置1のアドレスに対象アドレスが含まれると判断した場合、ステップS05に進む。また、第1の端末装置1aは、探索端末装置1のアドレスに対象アドレスが含まれないと判断した場合、ステップS04に進む。
【0054】
ステップS04において、第1の端末装置1aは、探索結果リスト60として、複数の探索端末装置1の装置探索情報61を、全て同じ態様で表示する。例えば、第1の端末装置1aは、探索結果リスト60に含まれる1以上の探索端末装置1の装置探索情報61を表示する欄に、全て背景色をつけないで表示する。第1の端末装置1aは、ステップS04の後、ステップS09に進む。
【0055】
ステップS05において、第1の端末装置1aは、探索結果リスト60として、対象アドレスで識別される探索端末装置1の装置探索情報61を、他の探索端末装置1のものとは異なる態様で表示する。例えば、第1の端末装置1aは、図5に示した探索結果リスト60を表示する。
【0056】
ステップS06において、第1の端末装置1aは、第1端末装置通信部13を介して、対象アドレスで識別される探索端末装置1に探索信号を送信することにより、第1の端末装置1aから、対象アドレスで識別される探索端末装置1までの距離を示す距離情報を取得する。このとき、対象アドレスで識別される探索端末装置1は、応答信号として、自装置のアドレスおよび端末名を送信するが、第1の端末装置1aは、その応答信号の信号強度に基づいて、距離情報を取得する。また、第1の端末装置1aは、距離情報を取得すると、探索結果リスト60における、対象アドレスで識別される探索端末装置1の距離情報を更新する。
【0057】
ステップS07において、第1の端末装置1aは、ステップS06で取得した距離情報である第2距離情報と、その前にステップS02またはステップS06で取得した第1距離情報と、に基づいて、第1の端末装置1aから、対象アドレスで識別される探索端末装置1までの距離が変化したか否かを判断する。第1の端末装置1aは、第1の端末装置1aから、対象アドレスで識別される探索端末装置1までの距離が変化したと判断した場合、ステップS08に進む。また、第1の端末装置1aは、第1の端末装置1aから、対象アドレスで識別される探索端末装置1までの距離が変化していないと判断した場合、ステップS09に進む。
【0058】
ステップS08において、第1の端末装置1aは、第1距離変化メッセージ65(図6参照)をタッチパネル12に表示する。第1の端末装置1aは、第1距離変化メッセージ65の表示開始から一定時間経過後、第1距離変化メッセージ65を非表示にし、図5に示した表示に戻す。
【0059】
ステップS09において、第1の端末装置1aは、探索終了ボタン63が選択されたか否かを判断する。第1の端末装置1aは、探索終了ボタン63が選択されたと判断した場合、探索処理を終了する。また、第1の端末装置1aは、探索終了ボタン63が選択されていないと判断した場合、ステップS06に戻る。
【0060】
以上説明したとおり、第1実施形態に係る第1の端末装置1aは、探索信号を送信することにより、探索端末装置1のアドレス、端末名および距離情報を取得し、それらの情報を含む装置探索情報61を探索端末装置1ごとに示した探索結果リスト60をタッチパネル12に表示する。また、第1の端末装置1aは、探索信号の送信に基づいて探索された探索端末装置1のアドレスに、レシートプリンター2と接続状態にある対象端末装置1のアドレスと同じ対象アドレスが含まれる場合、対象アドレスで識別される探索端末装置1の装置探索情報61を他の探索端末装置1のものとは異なる態様で表示する。このため、ユーザーは、対象端末装置1の装置探索情報61を一目で確認することができ、装置探索情報61に含まれる距離情報に基づいて、複数の端末装置1のなかから、対象端末装置1を特定することができる。
【0061】
また、第1の端末装置1aは、第1の端末装置1aが対象端末装置1に近づいたか否かを示す第1距離変化メッセージ65をタッチパネル12に表示する。このため、ユーザーは、第1の端末装置1aを持って、レシートプリンター2の通信圏内を歩き回ることにより、対象端末装置1を迅速に特定することができる。
【0062】
なお、第1実施形態では、以下の変形例を採用可能である。
[変形例1-1]
第1の端末装置1aは、対象端末装置1のアドレスを、第2端末装置通信部14を介して取得するのではなく、読取部15を介して取得してもよい。図8は、本変形例に係る第1の端末装置1aのハードウェア構成を示すブロック図である。本変形例に係る第1の端末装置1aのハードウェア構成は、第1実施形態に係る第1の端末装置1aのハードウェア構成(図2参照)と比較し、読取部15が追加され、第2端末装置通信部14が省略された構成である。読取部15は、例えばカメラである。本変形例に係る第1の端末装置1aの機能構成は、第1実施形態に係る第1の端末装置1aの機能構成(図4参照)と同様である。
【0063】
また、本変形例に係るレシートプリンター2は、図9に示すように、印刷媒体Sに二次元コードGを印刷する。二次元コードGは、「対象端末装置の識別情報」の一例である。レシートプリンター2は、レシートプリンター2に対する所定の操作に基づいて、二次元コードGを印刷媒体Sに印刷する。読取部15は、印刷媒体Sに印刷された二次元コードGを光学的に読み取る。また、本変形例に係る第1取得部110は、読取部15を介して、対象端末装置1のアドレス、およびレシートプリンター2のプリンター名を取得する。すなわち、第1取得部110は、読取部15により二次元コードGを読み取り、読み取った画像をデコードすることにより、対象端末装置1のアドレス、およびレシートプリンター2のプリンター名を取得する。
【0064】
このように、本変形例によれば、第1の端末装置1aに第2端末装置通信部14を設けることなく、対象端末装置1のアドレス等を取得することができる。
【0065】
なお、レシートプリンター2は、バーコードなど、二次元コードG以外のコード画像を印刷媒体Sに印刷してもよい。また、レシートプリンター2は、コード画像ではなく、対象端末装置1のアドレスおよびプリンター名を示す文字列を印刷媒体Sに印刷してもよい。この場合、第1の端末装置1aは、読取部15により読み取った画像に対して文字認識処理を行うことにより、対象端末装置1のアドレス等を取得する。
【0066】
[変形例1-2]
第1の端末装置1aは、探索処理による探索結果として、探索結果リスト60(図5参照)を表示するのではなく、図10に示すような探索結果画像70を表示してもよい。探索結果画像70は、第1の端末装置1aから見た第2の端末装置1b、第3の端末装置1cおよび第4の端末装置1dの位置関係を示す画像である。
【0067】
図10の例において、第1の端末装置1aの位置は、基準位置75に相当し、第2の端末装置1b、第3の端末装置1cおよび第4の端末装置1dの位置は、それぞれ第2端末装置画像71b、第3端末装置画像71cおよび第4端末装置画像71dの位置に相当する。また、図10の例において、第1の端末装置1aは、探索結果画像70として、基準位置75を円の中心付近に配置した扇形の表示領域76上に、第2端末装置画像71b、第3端末装置画像71cおよび第4端末装置画像71dを表示する他、それぞれの端末装置画像71の近傍に、第2端末装置名72b、第3端末装置名72cおよび第4端末装置名72dを表示している。また、第1の端末装置1aは、扇形の表示領域76の一部として、径の異なる円弧を表示し、それぞれの円弧に目安となる距離を示す数字情報79を表示している。
【0068】
第1の端末装置1aは、ユーザーが第2の端末装置1b、第3の端末装置1cおよび第4の端末装置1dの付近を歩き回っている間、それぞれの端末装置1に対し、複数回に渡って探索信号を送信することにより、自装置に対するそれぞれの端末装置1の相対位置を特定する。また、第1の端末装置1aは、自装置内に設けられたジャイロセンサー等を利用して、自装置の向きを特定する。これらの特定結果に基づいて、第1の端末装置1aは、探索結果画像70を表示する。また、第1の端末装置1aは、対象アドレスで識別される探索端末装置1である第2の端末装置1bに対応する第2端末装置画像71bを、他の探索端末装置1とは異なる態様で表示する。図10の例において、第1の端末装置1aは、第2端末装置画像71bを丸印73で囲み、他の端末装置画像71を丸印73で囲まないで表示する。
【0069】
図11は、図10に示した探索結果画像70を表示した後、第1の端末装置1aが第2の端末装置1bに近づいたときに表示される探索結果画像70の表示例と、第2距離変化メッセージ77の表示例と、を示す図である。図11は、ユーザーが移動することにより、第2の端末装置1bおよび第4の端末装置1dに近づき、且つユーザーの向きも変化したことにより、第2端末装置画像71b、第3端末装置画像71cおよび第4端末装置画像71dの配置が変化した状態を示している。図11の例において、第1の端末装置1aは、第1の端末装置1aが第2の端末装置1bに近づいた旨を示す第2距離変化メッセージ77を表示させている。
【0070】
このように、本変形例によれば、ユーザーは、探索結果画像70に基づいて、第1の端末装置1aに対する第2の端末装置1bの相対位置と、第1の端末装置1aから第2の端末装置1bまでの距離とを直観的に確認することができる。
【0071】
[変形例1-3]
第1の端末装置1aは、第2距離変化メッセージ77(図11参照)に代えて、対象アドレスで識別される探索端末装置1を目的地とした移動案内情報(図示省略)を表示してもよい。この場合、第1の端末装置1aは、ユーザーが第2の端末装置1b、第3の端末装置1cおよび第4の端末装置1dの付近を歩き回っている間、それぞれの端末装置1に対し、複数回に渡って探索信号を送信することにより、自装置に対するそれぞれの端末装置1の相対位置を特定し、特定した相対位置に基づいて移動案内情報を生成し、生成した移動案内情報を表示すればよい。第1の端末装置1aは、移動案内情報として、「右方向に3m移動してください」、「前方に3m移動した後、左方向に1m移動してください」など、移動すべき方向と、距離と、を示す文字列または画像を表示することが考えられる。
【0072】
[変形例1-4]
第1の端末装置1aは、探索結果リスト60(図5参照)や探索結果画像70(図10参照)に代えて、対象アドレスで識別される探索端末装置1である第2の端末装置1bまでの距離情報のみをタッチパネル12に表示してもよい。
【0073】
[変形例1-5]
第1の端末装置1aは、第2の端末装置1bまでの距離情報を、表示以外の方法でユーザーに通知してもよい。例えば、第1の端末装置1aは、音声出力部を備え、音声出力部から音声メッセージとして、第2の端末装置1bまでの距離情報を通知してもよい。この場合、音声出力部は、「通知部」の一例である。また、第1の端末装置1aは、1m、2m、3mなど、基準となる距離ごとに設けられた複数のインジケーターを備え、複数のインジケーターのうち、いずれかのインジケーターを点灯させることにより、第2の端末装置1bまでの距離情報を通知してもよい。この場合、複数のインジケーターは、「通知部」の一例である。
【0074】
[変形例1-6]
第1の端末装置1aは、対象アドレスで識別される探索端末装置1である第2の端末装置1bに対し、通知情報を表示させるための通知指令信号を送信してもよい。探索端末装置1は、タッチパネルを有しているものとする。この場合、通知指令信号を受信した探索端末装置1は、タッチパネルに通知情報を表示する。通知指令信号を受信した探索端末装置1は、通知情報として、「この端末装置がPrinter-Aと接続中です」などのメッセージをタッチパネルに表示する。この構成によれば、ユーザーは、探索端末装置1のタッチパネル12に表示された通知情報に基づいて、対象端末装置1を確実に特定することができる。なお、通知指令信号を受信した探索端末装置1は、通知情報の表示に代えて、通知音を出力する、バイブレーターを振動させる、などの通知を行ってもよい。
【0075】
[変形例1-7]
第1無線通信5は、Bluetooth通信ではなく、Wi-Fi(登録商標)通信など他の無線通信でもよい。Wi-Fi通信は、1台のレシートプリンター2に対し、複数台の端末装置1を接続可能であるが、そのうち最初に接続した1台の端末装置1しか通信できない。したがって、第1無線通信5がWi-Fi通信である場合、対象端末装置1は、レシートプリンター2と通信可能状態にある端末装置1を指す。
【0076】
[変形例1-8]
第2無線通信6は、BLE通信ではなく、NFC(Near Field Communication)通信やWi-Fi通信など、他の無線通信でもよい。また、第1の端末装置1aは、第2無線通信6に代えて、USB(Universal Serial Bus)などの有線接続により、レシートプリンター2と通信を行ってもよい。また、第1無線通信5がWi-Fi通信である場合、第2無線通信6は、Bluetooth通信でもよい。また、第1の端末装置1aは、第1無線通信5がWi-Fi通信である場合、第1端末装置通信部13をWi-Fi通信の第1ポートとし、第2端末装置通信部14をWi-Fi通信の第2ポートとしてもよい。
【0077】
[変形例1-9]
第1の端末装置1aは、第1無線通信5がWi-Fi通信である場合、他の端末装置1とWi-Fiダイレクト通信を行い、Wi-Fiダイレクトの通信波の電界強度に基づいて、自装置から他の端末装置1までの距離を測定してもよい。また、第1の端末装置1aは、他の端末装置1と赤外線通信が可能な場合、他の端末装置1と赤外線通信を行い、他の端末装置1から送信された赤外線信号の受信強度に基づいて、自装置から他の端末装置1までの距離を測定してもよい。
【0078】
[変形例1-10]
探索アプリケーション33の機能を、POSアプリケーション32に含めてもよい。本変形例において、POSアプリケーション32は、「プログラム」の一例である。この場合、第1の端末装置1aは、POSアプリケーション32を用いて、レシートプリンター2に対し、第1無線通信5を用いて通信要求を行い、レシートプリンター2から通信が切断された場合、自動的に図7に示した探索処理を開始してもよい。若しくは、第1の端末装置1aは、ユーザーが、POSアプリケーション32により提供される操作画面(図示省略)において所定の操作を行ったとき、これをトリガーとして図7に示した探索処理を開始してもよい。
【0079】
[変形例1-11]
第1の端末装置1aは、探索結果リスト60において、対象アドレスで識別される探索端末装置1の装置探索情報61全体を、他の探索端末装置1のものと異なる態様で表示させるのではなく、装置探索情報61の一部を、対象アドレスで識別される探索端末装置1と、他の探索端末装置1とで異なる態様で表示させてもよい。例えば、第1の端末装置1aは、対象アドレスで識別される探索端末装置1のアドレスおよび距離情報の少なくとも一方を、他の探索端末装置1のものと異なる態様で表示させてもよい。
【0080】
[変形例1-12]
第1の端末装置1aは、自装置内に、端末装置1のアドレスと端末名とを対応付けて記憶しておき、探索端末装置1からアドレスを取得すると、取得したアドレスに対応付けて記憶されている端末名を装置探索情報61の一部として表示させてもよい。この場合、端末名は、「識別情報に対応する表示情報」の一例である。この構成によれば、第2取得部120は、探索端末装置1から端末名を取得する必要がない。
【0081】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。上記の第1実施形態において、第1の端末装置1aは、自装置から探索端末装置1までの距離を示す距離情報を取得したが、第2実施形態では、探索端末装置1の位置を示す位置情報を取得する。以下、第1実施形態と異なる点のみ説明する。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成部分については同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、第1実施形態と同様の構成部分について適用される変形例は、第2実施形態についても同様に適用される。
【0082】
図12は、第2実施形態に係る第1の端末装置1aの利用形態の一例を示す図である。第2実施形態では、第1の端末装置1a、第2の端末装置1b、第3の端末装置1cおよび第4の端末装置1dが、いずれもネットワーク無線通信7およびインターネット90を介して、管理サーバー80と接続されている。ネットワーク無線通信7は、例えばWi-Fi通信である。ネットワーク無線通信7は、例えばWi-Fi通信である。
【0083】
管理サーバー80は、端末装置1から定期的に端末装置1の位置情報を取得することにより、端末装置1の位置情報を管理している。位置情報は、例えばGPS(Global Positioning System)情報である。管理サーバー80は、第1の端末装置1aから位置情報が要求されると、第1の端末装置1aから所定距離の範囲内に位置する端末装置1のアドレス、端末名および位置情報を、第1の端末装置1aに送信する。
【0084】
図13は、第2実施形態に係る第1の端末装置1aの機能構成を示すブロック図である。第2実施形態に係る第1の端末装置1aの機能構成は、第1実施形態に係る第1の端末装置1aの機能構成(図4参照)に、第4取得部150が追加され、第3取得部130が省略された構成である。第4取得部150は、端末装置CPU11aが、探索アプリケーション33を実行することにより実現される機能である。
【0085】
第2実施形態に係る第2取得部120は、管理サーバー80に対して探索信号を送信することにより、探索信号に対する応答情報として、第1の端末装置1aから所定距離の範囲内に位置する端末装置1のアドレスおよび端末名を取得する。また、第4取得部150は、探索端末装置1の位置を示す位置情報を取得する。第4取得部150は、管理サーバー80から、探索信号に対する応答情報として、アドレスおよび端末名と同時に送信される位置情報を取得する。
【0086】
第2実施形態に係る通知制御部140は、第2取得部120および第4取得部150で取得した情報に基づいて、探索端末装置1ごとに、探索端末装置1の端末名と、アドレスと、位置情報と、接続状況と、を関連付けた探索結果リスト(図示省略)を、タッチパネル12に表示させる。
【0087】
また、第2実施形態に係る通知制御部140は、第2取得部120で取得した探索端末装置1のアドレスに、第1取得部110で取得した対象端末装置1のアドレスと同じアドレスである対象アドレスが含まれる場合、対象アドレスで識別される探索端末装置1の端末名、アドレス、位置情報および接続状況を含む装置探索情報を、他の探索端末装置1のものとは異なる態様でタッチパネル12に表示させる。
【0088】
また、第2実施形態に係る通知制御部140は、第4取得部150により、対象アドレスで識別される探索端末装置1の位置情報が第1位置情報として取得された後、再度、対象アドレスで識別される探索端末装置1の位置情報が第2位置情報として取得された場合、第1位置情報を取得したときの第1の端末装置1aの位置および第1位置情報が示す位置と、第2位置情報を取得したときの第1の端末装置1aの位置および第2位置情報が示す位置と、に基づいて、第1の端末装置1aが対象アドレスで識別される探索端末装置1に近づいたか否かを示す距離変化メッセージ(図示省略)をタッチパネル12に表示させる。
【0089】
図14は、第2実施形態に係る第1の端末装置1aによる探索処理の流れを示すフローチャートである。第1の端末装置1aは、少なくとも後述するステップS12およびS16の実行時において、ネットワーク無線通信7により管理サーバー80と通信可能な位置にあるものとする。
【0090】
ステップS11において、第1の端末装置1aは、第2端末装置通信部14を介して、レシートプリンター2と接続状態にある対象端末装置1のアドレス、およびレシートプリンター2のプリンター名を取得する。
【0091】
ステップS12において、第1の端末装置1aは、管理サーバー80から、探索端末装置1のアドレス、端末名および位置情報を取得する。なお、ステップS11とステップS12は、逆の順序でもよい。
【0092】
ステップS13において、第1の端末装置1aは、ステップS12で取得した探索端末装置1のアドレスに、ステップS11で取得した対象端末装置1のアドレスと同じアドレスである対象アドレスが含まれるか否かを判断する。第1の端末装置1aは、探索端末装置1のアドレスに対象アドレスが含まれると判断した場合、ステップS15に進む。また、第1の端末装置1aは、探索端末装置1のアドレスに対象アドレスが含まれないと判断した場合、ステップS14に進む。
【0093】
ステップS14において、第1の端末装置1aは、探索結果リストとして、複数の探索端末装置1の装置探索情報を、全て同じ態様で表示する。第1の端末装置1aは、ステップS14の後、ステップS19に進む。
【0094】
ステップS15において、第1の端末装置1aは、探索結果リストとして、対象アドレスで識別される探索端末装置1の装置探索情報を、他の探索端末装置1のものとは異なる態様で表示する。
【0095】
ステップS16において、第1の端末装置1aは、管理サーバー80から、対象アドレスで識別される探索端末装置1の位置を示す位置情報を取得する。このとき、管理サーバー80は、探索信号に対する応答情報として、第1の端末装置1aから所定距離の範囲内に位置する端末装置1のアドレス、端末名および位置情報を送信するが、第1の端末装置1aは、そのなかから、対象アドレスで識別される探索端末装置1の位置情報を取得する。
【0096】
ステップS17において、第1の端末装置1aは、ステップS16で取得した位置情報である第2位置情報と、その前にステップS12またはステップS16で取得した第1位置情報と、に基づいて、第1の端末装置1aから、対象アドレスで識別される探索端末装置1までの距離が変化したか否かを判断する。第1の端末装置1aは、第1の端末装置1aから、対象アドレスで識別される探索端末装置1までの距離が変化したと判断した場合、ステップS18に進む。また、第1の端末装置1aは、第1の端末装置1aから、対象アドレスで識別される探索端末装置1までの距離が変化していないと判断した場合、ステップS19に進む。
【0097】
ステップS18において、第1の端末装置1aは、距離変化メッセージをタッチパネル12に表示する。
【0098】
ステップS19において、第1の端末装置1aは、探索終了ボタン63が選択されたか否かを判断する。第1の端末装置1aは、探索終了ボタン63が選択されたと判断した場合、探索処理を終了する。また、第1の端末装置1aは、探索終了ボタン63が選択されていないと判断した場合、ステップS16に戻る。
【0099】
以上説明したとおり、第2実施形態に係る第1の端末装置1aは、管理サーバー80と通信することにより、探索端末装置1のアドレス、端末名および位置情報を取得し、それらの情報を含む装置探索情報を探索端末装置1ごとに示した探索結果リストをタッチパネル12に表示する。また、第1の端末装置1aは、管理サーバー80から取得した探索端末装置1のアドレスに、レシートプリンター2と接続状態にある対象端末装置1のアドレスと同じ対象アドレスが含まれる場合、対象アドレスで識別される探索端末装置1の装置探索情報を、他の探索端末装置1のものとは異なる態様で表示する。このため、ユーザーは、対象端末装置1の装置探索情報を一目で確認することができ、装置探索情報に含まれる位置情報に基づいて、複数の端末装置1のなかから、対象端末装置1を特定することができる。
【0100】
また、第1の端末装置1aは、第1の端末装置1aが対象端末装置1に近づいたか否かを示す距離変化メッセージをタッチパネル12に表示する。このため、ユーザーは、第1の端末装置1aを持って、レシートプリンター2の通信圏内を歩き回ることにより、対象端末装置1を迅速に特定することができる。
【0101】
なお、第2実施形態では、以下の変形例を採用可能である。
[変形例2-1]
第1の端末装置1aは、探索端末装置1のアドレス、端末名および位置情報を管理サーバー80から取得するのではなく、端末装置1から直接取得してもよい。この場合、第1の端末装置1aは、第1無線通信5の通信圏内にある端末装置1に対して探索信号を送信し、その応答信号として、探索端末装置1のアドレス、端末名および位置情報を取得すればよい。
【0102】
[変形例2-2]
第1の端末装置1aは、探索結果リストに代えて、図10に示したような探索結果画像を表示してもよい。若しくは、第1の端末装置1aは、探索アプリケーション33を地図アプリケーション(図示省略)と連動させ、地図上に、探索端末装置1の位置を表示させてもよい。また、第1の端末装置1aは、対象アドレスで識別される探索端末装置1である第2の端末装置1bの位置情報のみをタッチパネル12に表示してもよい。
【0103】
[その他の変形例]
レシートプリンター2に代えて、コピー用紙を印刷媒体とした印刷装置に、上記の実施形態を適用してもよい。また、印刷装置に限らず、無線通信機能を有する電子機器に、上記の実施形態を適用してもよい。また、上記の各実施形態と各変形例とを組み合わせた構成としてもよい。また、探索アプリケーション33をコンピューター読み取り可能な記録媒体に記録したものを、販売または貸与してもよい。その他、発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
【0104】
[付記]
以下、端末装置、端末装置の制御方法および記録媒体について付記する。
端末装置1は、レシートプリンター2に、無線通信を介して印刷データを送信する第1端末装置通信部13と、レシートプリンター2と通信可能状態にある対象端末装置1の識別情報を取得する第1取得部110と、対象端末装置1を探索する探索信号の送信に基づいて探索された探索端末装置1の識別情報を取得する第2取得部120と、探索端末装置1までの距離を示す距離情報を取得する第3取得部130と、ユーザーに情報を通知する通知部と、第2取得部120で取得した探索端末装置1の識別情報に、第1取得部110で取得した対象端末装置1の識別情報と同じ識別情報である対象識別情報が含まれる場合、第3取得部130で取得した距離情報のうち、対象識別情報で識別される探索端末装置1までの距離を示す距離情報を通知部に通知させる通知制御部140と、を備える。
【0105】
端末装置1の制御方法は、レシートプリンター2に、無線通信を介して印刷データを送信する端末装置1の制御方法であって、端末装置1が、レシートプリンター2と通信可能状態にある対象端末装置1の識別情報を取得するステップと、対象端末装置1を探索する探索信号の送信に基づいて探索された探索端末装置1の識別情報を取得するステップと、探索端末装置1までの距離を示す距離情報を取得するステップと、取得した探索端末装置1の識別情報に、取得した対象端末装置1の識別情報と同じ識別情報である対象識別情報が含まれる場合、取得した距離情報のうち、対象識別情報で識別される探索端末装置1までの距離を示す距離情報を通知するステップと、を実行する。
【0106】
記録媒体は、レシートプリンター2に、無線通信を介して印刷データを送信する端末装置1に、レシートプリンター2と通信可能状態にある対象端末装置1の識別情報を取得するステップと、対象端末装置1を探索する探索信号の送信に基づいて探索された探索端末装置1の識別情報を取得するステップと、探索端末装置1までの距離を示す距離情報を取得するステップと、取得した探索端末装置1の識別情報に、取得した対象端末装置1の識別情報と同じ識別情報である対象識別情報が含まれる場合、取得した距離情報のうち、対象識別情報で識別される探索端末装置1までの距離を示す距離情報を通知するステップと、を実行させるためのプログラムが記録され、コンピューター読み取り可能である。
【0107】
この構成によれば、端末装置1は、探索信号の送信に基づいて探索された探索端末装置1のなかに、レシートプリンター2と通信可能状態にある対象端末装置1が含まれる場合、対象端末装置1までの距離を示す距離情報をユーザーに通知する。このため、ユーザーは、通知された距離情報に基づいて、対象端末装置1を特定することができる。
【0108】
上記の端末装置1において、レシートプリンター2から、対象端末装置1の識別情報を受信する第2端末装置通信部14をさらに備え、第1取得部110は、第2端末装置通信部14を介して、対象端末装置1の識別情報を取得することが好ましい。
【0109】
この構成によれば、端末装置1は、第2端末装置通信部14を介して、対象端末装置1の識別情報を取得することができる。
【0110】
上記の端末装置1において、レシートプリンター2により印刷媒体に印刷された対象端末装置1の識別情報を読み取る読取部15をさらに備え、第1取得部110は、読取部15を介して、対象端末装置1の識別情報を取得することが好ましい。
【0111】
この構成によれば、端末装置1は、印刷媒体に印刷された情報を読み取ることで、対象端末装置1の識別情報を取得することができる。
【0112】
上記の端末装置1において、通知部は、情報を表示するタッチパネル12であり、通知制御部140は、第2取得部120で取得した探索端末装置1の識別情報に対象識別情報が含まれる場合、探索端末装置1ごとに、探索端末装置1の識別情報に対応する表示情報と、距離情報と、を関連付けてタッチパネル12に表示させ、対象識別情報で識別される探索端末装置1の表示情報および距離情報の少なくとも一方を、他の探索端末装置1のものとは異なる態様でタッチパネル12に表示させることが好ましい。
【0113】
この構成によれば、端末装置1は、探索端末装置1の識別情報に対応する表示情報と、距離情報と、を関連付けて表示させ、対象識別情報で識別される探索端末装置1の表示情報および距離情報の少なくとも一方を、他の探索端末装置1のものとは異なる態様で表示させる。このため、ユーザーは、対象端末装置1を正確に特定することができる。
【0114】
上記の端末装置1において通知制御部140は、第3取得部130により、対象識別情報で識別される探索端末装置1までの距離情報が第1距離情報として取得された後、再度、対象識別情報で識別される探索端末装置1までの距離情報が第2距離情報として取得された場合、第1距離情報に対する第2距離情報の変化に基づいて、対象識別情報で識別される探索端末装置1に近づいたか否かを示す距離変化情報を通知部に通知させることが好ましい。
【0115】
この構成によれば、端末装置1は、対象端末装置1に近づいたか否かを示す距離変化情報をユーザーに通知する。このため、ユーザーは、対象端末装置1を迅速に特定することができる。
【0116】
端末装置1は、レシートプリンター2に、無線通信を介して印刷データを送信する第1端末装置通信部13と、レシートプリンター2と通信可能状態にある対象端末装置1の識別情報を取得する第1取得部110と、対象端末装置1を探索する探索信号の送信に基づいて探索された探索端末装置1の識別情報を取得する第2取得部120と、探索端末装置1の位置を示す位置情報を取得する第4取得部と、ユーザーに情報を通知する通知部と、第2取得部120で取得した探索端末装置1の識別情報に、第1取得部110で取得した対象端末装置1の識別情報と同じ識別情報である対象識別情報が含まれる場合、第4取得部で取得した位置情報のうち、対象識別情報で識別される探索端末装置1の位置を示す位置情報を通知部に通知させる通知制御部140と、を備える。
【0117】
この構成によれば、端末装置1は、探索信号の送信に基づいて探索された探索端末装置1のなかに、レシートプリンター2と通信可能状態にある対象端末装置1が含まれる場合、対象端末装置1の位置を示す位置情報をユーザーに通知する。このため、ユーザーは、位置情報に基づいて、対象端末装置1を特定することができる。
【符号の説明】
【0118】
1…端末装置、2…レシートプリンター、5…第1無線通信、12…タッチパネル、13…第1端末装置通信部、110…第1取得部、120…第2取得部、130…第3取得部、140…通知制御部、150…第4取得部。
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