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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】超音波診断装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/00 20060101AFI20241001BHJP
【FI】
A61B8/00
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021074854
(22)【出願日】2021-04-27
(65)【公開番号】P2022169061
(43)【公開日】2022-11-09
【審査請求日】2023-12-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】武田 治
【審査官】宮川 数正
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/008867(WO,A1)
【文献】特開2000-279414(JP,A)
【文献】特開2008-212508(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00-8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の計測手法が対応する1つの計測項目を選択するための操作要素を表示部に表示させ、前記計測項目ごとの複数の計測手法のそれぞれにあらかじめ対応付けられた互いに異なる複数の第1の操作内容に基づき、操作入力を受け付ける操作部を介する前記操作要素への当該第1の操作内容の操作入力に応じて、当該操作要素及び当該第1の操作内容に対応する計測項目及び計測手法を選択する制御部を備える超音波診断装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記選択された計測項目及び計測手法の計測を実行する請求項1に記載の超音波診断装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記操作部の操作入力に応じて、前記計測項目の複数の計測手法のそれぞれに対応付けられた互いに異なる複数の第1の操作内容を設定する請求項1又は2に記載の超音波診断装置。
【請求項4】
直近に計測が実行された計測項目及び計測手法を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記計測項目ごとの前記直近に実行された計測の実行にあらかじめ対応付けられた第2の操作内容に基づき、前記操作部を介する前記操作要素への当該第2の操作内容の操作入力に応じて、前記記憶された当該操作要素に対応する計測項目及び計測手法を選択する請求項1から3のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記操作部の操作入力に応じて、前記直近に実行された計測の実行にあらかじめ対応付けられた第2の操作内容を設定する請求項4に記載の超音波診断装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記計測項目ごとの前記第1の操作内容の一覧情報の表示にあらかじめ対応付けられた第3の操作内容に基づき、前記操作部を介する前記操作要素への当該第3の操作内容の操作入力に応じて、当該操作要素及び当該第3の操作内容に対応する計測項目の複数の計測手法の一覧情報を前記表示部に表示する請求項1から5のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記操作部の操作入力に応じて、前記計測項目ごとの前記第1の操作内容の一覧情報の表示に対応付けられた第3の操作内容を設定する請求項6に記載の超音波診断装置。
【請求項8】
前記制御部は、全ての計測項目の操作要素のうち、複数の計測手法に対応する計測項目の操作要素を、他の操作要素から識別可能な表現で前記表示部に表示する請求項1から7のいずれか一項に記載の超音波診断装置。
【請求項9】
超音波診断装置のコンピューターを、
複数の計測手法が対応する1つの計測項目を選択するための操作要素を表示部に表示させ、前記計測項目ごとの複数の計測手法のそれぞれにあらかじめ対応付けられた互いに異なる複数の第1の操作内容に基づき、操作入力を受け付ける操作部を介する前記操作要素への当該第1の操作内容の操作入力に応じて、当該操作要素及び当該第1の操作内容に対応する計測項目及び計測手法を選択する制御部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
前記制御部は、前記選択された計測項目及び計測手法の計測を実行する請求項9に記載のプログラム。
【請求項11】
前記制御部は、前記操作部の操作入力に応じて、前記計測項目の複数の計測手法のそれぞれに対応付けられた互いに異なる複数の第1の操作内容を設定する請求項9又は10に記載のプログラム。
【請求項12】
前記制御部は、前記計測項目ごとの直近に実行された計測の実行にあらかじめ対応付けられた第2の操作内容に基づき、前記操作部を介する前記操作要素への当該第2の操作内容の操作入力に応じて、直近に計測が実行された計測項目及び計測手法を記憶する記憶部に記憶された当該操作要素に対応する計測項目及び計測手法を選択する請求項9から11のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項13】
前記制御部は、前記操作部の操作入力に応じて、前記直近に実行された計測の実行にあらかじめ対応付けられた第2の操作内容を設定する請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記制御部は、前記計測項目ごとの前記第1の操作内容の一覧情報の表示にあらかじめ対応付けられた第3の操作内容に基づき、前記操作部を介する前記操作要素への当該第3の操作内容の操作入力に応じて、当該操作要素及び当該第3の操作内容に対応する計測項目の複数の計測手法の一覧情報を前記表示部に表示する請求項9から13のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項15】
前記制御部は、前記操作部の操作入力に応じて、前記計測項目ごとの前記第1の操作内容の一覧情報の表示に対応付けられた第3の操作内容を設定する請求項14に記載のプログラム。
【請求項16】
前記制御部は、全ての計測項目の操作要素のうち、複数の計測手法に対応する計測項目の操作要素を、他の操作要素から識別可能な表現で前記表示部に表示する請求項9から15のいずれか一項に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波診断装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、超音波を被検体内部に照射し、その反射波を受信して解析することにより被検体内部の検査を行う超音波診断装置が普及している。超音波診断装置は、被検体を非破壊、非侵襲で調べることができるので、医療目的の検査や建築構造物内部の検査、種々の用途に広く用いられている。
【0003】
超音波診断装置においてメニュー表示する計測項目として、パルスドプラモードにおける流速トレース計測や、B(Brightness)モードにおける計測対象物の直線距離計測、面積計測、体積計測などがある。流速トレース計測は、被検体の血流のFFT(Fast Fourier Transform)波形の1心拍区間の1つをトレースする計測の計測項目である。計測対象物は、被検体の臓器、腫瘤などである。
【0004】
また、同一計測項目であっても計測手法が複数あり互いに異なるものがある。例えば、流速トレース計測の計測項目は、オート、セミオート、マニュアルの3つの計測手法を有する。オートは、超音波診断装置がFFT波形の1つを完全自動でトレースする計測手法である。セミオートは、ユーザーによる範囲の指定操作入力に応じて、当該範囲内のFFT波形の1つを自動でトレースする計測手法である。マニュアルは、ユーザーによるFFT波形の1つをなぞるマニュアル操作入力に応じてFFT波形の1つをトレースする計測手法である。
【0005】
また、タッチ入力された階層表示のタブ近傍に当該タブに属する複数の計測スイッチを表示する超音波診断装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2013-074941号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
計測項目及びその計測手法を1つのメニュー(欄)に表示する方法として、1ページでの全ての計測項目及び計測手法の表示が難しい場合に、メニューを複数のページに分け、各ページの切替操作可能に、各ページに計測項目及びその計測手法を選択可能に表示する方法が考えられる。しかし、この方法では、各ページの切替操作が面倒であり、かつ似たような計測項目又は計測手法が複数あると、煩雑で目視により判り難い。
【0008】
また、計測項目及びその計測手法を1つのメニューに表示する方法として、複数の計測手法を有する計測項目について、対応する1つの計測手法を設定するための設定画面をメニューとともに表示する方法も考えられる。しかし、この方法では、計測手法の変更に設定が必要となるため、計測手法の設定操作が煩雑となり、状況によって簡単に計測手法の使い分けできなく、かつ設定画面が表示領域を大きくとり、超音波画像など、他の表示情報が隠れるおそれがある。
【0009】
また、計測項目及びその計測手法を1つのメニューとして表示する方法として、特許文献1のように、計測項目を表示し、選択操作された計測項目に対応する複数の計測手法の計測スイッチを表示する方法も考えられる。しかし、この方法では、計測スイッチを表示させ、さらにタッチする操作が必要であるため操作が煩雑となり、かつ複数の計測スイッチにより、他の表示情報が隠れるおそれがある。
【0010】
本発明の課題は、同一計測項目に対応する計測手法を容易に選択することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の超音波診断装置は、
複数の計測手法が対応する1つの計測項目を選択するための操作要素を表示部に表示させ、前記計測項目ごとの複数の計測手法のそれぞれにあらかじめ対応付けられた互いに異なる複数の第1の操作内容に基づき、操作入力を受け付ける操作部を介する前記操作要素への当該第1の操作内容の操作入力に応じて、当該操作要素及び当該第1の操作内容に対応する計測項目及び計測手法を選択する制御部を備える。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記選択された計測項目及び計測手法の計測を実行する。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記操作部の操作入力に応じて、前記計測項目の複数の計測手法のそれぞれに対応付けられた互いに異なる複数の第1の操作内容を設定する。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
直近に計測が実行された計測項目及び計測手法を記憶する記憶部を備え、
前記制御部は、前記計測項目ごとの前記直近に実行された計測の実行にあらかじめ対応付けられた第2の操作内容に基づき、前記操作部を介する前記操作要素への当該第2の操作内容の操作入力に応じて、前記記憶された当該操作要素に対応する計測項目及び計測手法を選択する。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記操作部の操作入力に応じて、前記直近に実行された計測の実行にあらかじめ対応付けられた第2の操作内容を設定する。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記計測項目ごとの前記第1の操作内容の一覧情報の表示にあらかじめ対応付けられた第3の操作内容に基づき、前記操作部を介する前記操作要素への当該第3の操作内容の操作入力に応じて、当該操作要素及び当該第3の操作内容に対応する計測項目の複数の計測手法の一覧情報を前記表示部に表示する。
【0017】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、前記操作部の操作入力に応じて、前記計測項目ごとの前記第1の操作内容の一覧情報の表示に対応付けられた第3の操作内容を設定する。
【0018】
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の超音波診断装置において、
前記制御部は、全ての計測項目の操作要素のうち、複数の計測手法に対応する計測項目の操作要素を、他の操作要素から識別可能な表現で前記表示部に表示する。
【0019】
請求項9に記載の発明のプログラムは、
超音波診断装置のコンピューターを、
複数の計測手法が対応する1つの計測項目を選択するための操作要素を表示部に表示させ、前記計測項目ごとの複数の計測手法のそれぞれにあらかじめ対応付けられた互いに異なる複数の第1の操作内容に基づき、操作入力を受け付ける操作部を介する前記操作要素への当該第1の操作内容の操作入力に応じて、当該操作要素及び当該第1の操作内容に対応する計測項目及び計測手法を選択する制御部、
として機能させる。
【0020】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のプログラムにおいて、
前記制御部は、前記選択された計測項目及び計測手法の計測を実行する。
【0021】
請求項11に記載の発明は、請求項9又は10に記載のプログラムにおいて、
前記制御部は、前記操作部の操作入力に応じて、前記計測項目の複数の計測手法のそれぞれに対応付けられた互いに異なる複数の第1の操作内容を設定する。
【0022】
請求項12に記載の発明は、請求項9から11のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記制御部は、前記計測項目ごとの直近に実行された計測の実行にあらかじめ対応付けられた第2の操作内容に基づき、前記操作部を介する前記操作要素への当該第2の操作内容の操作入力に応じて、直近に計測が実行された計測項目及び計測手法を記憶する記憶部に記憶された当該操作要素に対応する計測項目及び計測手法を選択する。
【0023】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のプログラムにおいて、
前記制御部は、前記操作部の操作入力に応じて、前記直近に実行された計測の実行にあらかじめ対応付けられた第2の操作内容を設定する。
【0024】
請求項14に記載の発明は、請求項9から13のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記制御部は、前記計測項目ごとの前記第1の操作内容の一覧情報の表示にあらかじめ対応付けられた第3の操作内容に基づき、前記操作部を介する前記操作要素への当該第3の操作内容の操作入力に応じて、当該操作要素及び当該第3の操作内容に対応する計測項目の複数の計測手法の一覧情報を前記表示部に表示する。
【0025】
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載のプログラムにおいて、
前記制御部は、前記操作部の操作入力に応じて、前記計測項目ごとの前記第1の操作内容の一覧情報の表示に対応付けられた第3の操作内容を設定する。
【0026】
請求項16に記載の発明は、請求項9から15のいずれか一項に記載のプログラムにおいて、
前記制御部は、全ての計測項目の操作要素のうち、複数の計測手法に対応する計測項目の操作要素を、他の操作要素から識別可能な表現で前記表示部に表示する。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、同一計測項目に対応する計測手法を容易に選択できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の第1の実施の形態の超音波診断装置の外観の斜視図である。
図2】超音波診断装置の機能構成を示すブロック図である。
図3】ドプラ処理部の機能構成を示すブロック図である。
図4】(a)は、第1の実施の形態の流速トレース計測の設定テーブルを示す図である。(b)は、第1の実施の形態の体積計測の設定テーブルを示す図である。(c)は、全般の設定テーブルを示す図である。
図5】(a)は、流速トレース計測のオートのFFT波形画像の遷移図である。(b)は、流速トレース計測のセミオートのFFT波形画像の遷移図である。(c)は、流速トレース計測のマニュアルのFFT波形画像の遷移図である。
図6】設定処理を示すフローチャートである。
図7】第1の実施の形態の設定画面を示す図である。
図8】第1の計測処理を示すフローチャートである。
図9】第1の実施の形態の計測メニューを示す図である。
図10】(a)は、第2の実施の形態の流速トレース計測の設定テーブルを示す図である。(b)は、第2の実施の形態の体積計測の設定テーブルを示す図である。
図11】第2の実施の形態の設定画面を示す図である。
図12】第2の計測処理を示すフローチャートである。
図13】(a)は、第3の実施の形態の流速トレース計測の設定テーブルを示す図である。(b)は、第3の実施の形態の体積計測の設定テーブルを示す図である。
図14】第3の実施の形態の設定画面を示す図である。
図15】第3の計測処理を示すフローチャートである。
図16】第3の実施の形態の計測メニューを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
添付図面を参照して本発明に係る第1~第3の実施の形態を順に詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0030】
(第1の実施の形態)
図1図9を参照して、本発明に係る第1の実施の形態を説明する。まず、図1図3を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1は、本実施の形態の超音波診断装置100の外観の斜視図である。図2は、超音波診断装置100の機能構成を示すブロック図である。図3は、ドプラ処理部15の機能構成を示すブロック図である。
【0031】
図1に示すように、本実施の形態の超音波診断装置100は、病院などの医療施設の診察室などに設置され、医師、技師などのユーザーに操作される超音波診断装置である。
【0032】
図1図2に示すように、超音波診断装置100は、超音波診断装置本体1と、超音波探触子2と、を備える。超音波診断装置本体1は、超音波探触子2に接続される。超音波探触子2は、患者の生体などの被検体内に対して超音波(送信超音波)を送信するとともに、この被検体内で反射した超音波の反射波(反射超音波:エコー)を受信する。超音波探触子2は、超音波探触子本体2Aと、ケーブル2Bと、コネクター2Cと、を有する。超音波探触子本体2Aは、超音波を送受信する超音波探触子2のヘッダ部である。ケーブル2Bは、超音波探触子本体2A及びコネクター2Cの間に接続され、超音波探触子本体2A用の駆動信号及び超音波の受信信号が流れるケーブルである。コネクター2Cは、超音波診断装置本体1のレセプタクルのコネクター(図示略)に接続するためのプラグのコネクターである。
【0033】
超音波診断装置本体1は、コネクター2C、ケーブル2Bを介して、超音波探触子本体2Aと接続され、超音波探触子本体2Aに電気信号の駆動信号を送信することによって超音波探触子本体2Aに被検体に対して送信超音波を送信させるとともに、超音波探触子本体2Aにて受信した被検体内からの反射超音波に応じて超音波探触子2で生成された電気信号である受信信号に基づいて被検体内の内部状態を超音波画像データとして画像化する。
【0034】
超音波探触子本体2Aは、先端側に振動子2a(図2参照)を備えており、振動子2aは、例えば、方位方向(走査方向)に一次元アレイ状に複数配列されている。なお、振動子2aは、二次元アレイ状に配列されたものであってもよい。また、振動子2aの個数は、任意に設定することができる。また、本実施の形態では、超音波探触子2としてリニア走査方式の電子スキャンプローブを採用するものとするが、電子走査方式あるいは機械走査方式の何れを採用してもよく、また、リニア走査方式、セクタ走査方式あるいはコンベックス走査方式の何れの方式を採用することもできる。超音波診断装置本体1と超音波探触子2(超音波探触子本体2A)との通信は、ケーブル2Bを介する有線通信に代えて、UWB(Ultra Wide Band)などの無線通信により行うこととしてもよい。
【0035】
図1に示すように、超音波診断装置本体1は、操作入力部11と、操作表示部17と、を有する。操作入力部11は、ユーザーからの操作入力を受け付ける。操作入力部11は、押しボタン、エンコーダー(回転つまみ)、レバースイッチ、ジョイスティック、トラックボール、キーボード、タッチパッドや、それらを組み合わせたマルチファンクションスイッチなどであるものとする。
【0036】
操作表示部17は、ユーザーからのタッチ入力を受け付けるとともに、各種表示情報を表示する。操作表示部17は、表示部17aと、操作部としてのタッチパネル17bと、を有する。表示部17aは、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、無機ELディスプレイなどの表示パネルを有し、当該表示パネルの表示画面上に各種表示情報を表示する。
【0037】
タッチパネル17bは、表示部17aの表示面上に一体的に設けられた抵抗膜圧式などのタッチパネルであり、ユーザーからのタッチ入力を受け付ける。タッチパネル17bは、抵抗膜圧式に限定されるものではなく、静電容量方式など、種々の方式の中から適宜選択して使用すればよい。
【0038】
ついで、図2を参照して、超音波診断装置100の機能構成を説明する。図2に示すように、超音波診断装置本体1は、例えば、操作入力部11と、送信部12と、受信部13と、Bモード画像生成部14と、ドプラ処理部15と、表示制御部16と、操作表示部17と、制御部18と、記憶部19と、通信部20と、を備える。
【0039】
操作入力部11は、ユーザーからの各種操作入力を受け付け、その操作情報を制御部18に出力する。
【0040】
送信部12は、制御部18の制御に従って、超音波探触子2に電気信号である駆動信号を供給して超音波探触子2に送信超音波を発生させる回路である。また、送信部12は、例えば、クロック発生回路、遅延回路、パルス発生回路を備える。クロック発生回路は、駆動信号の送信タイミングや送信周波数を決定するクロック信号を発生させる回路である。遅延回路は、振動子2a毎に対応した個別経路毎に遅延時間を設定し、設定された遅延時間だけ駆動信号の送信を遅延させ、送信超音波によって構成される送信ビームの集束を行うための回路である。パルス発生回路は、所定の周期で駆動信号としてのパルス信号を発生させるための回路である。上述のように構成された送信部12は、例えば、超音波探触子2に配列された複数(例えば、192個)の振動子2aのうちの連続する一部(例えば、64個)を駆動して送信超音波を発生させる。そして、送信部12は、送信超音波を発生させる毎に駆動する振動子2aを方位方向(走査方向)にずらすことで走査(スキャン)を行う。
【0041】
受信部13は、制御部18の制御に従って、超音波探触子2から電気信号である受信信号を受信する回路である。受信部13は、例えば、増幅器、A/D変換回路、整相加算回路を備える。増幅器は、受信信号を、振動子2a毎に対応した個別経路毎に、予め設定された増幅率で増幅させるための回路である。A/D変換回路は、増幅された受信信号をアナログ-デジタル変換(A/D変換)するための回路である。整相加算回路は、A/D変換された受信信号に対して、振動子2a毎に対応した個別経路毎に遅延時間を与えて時相を整え、これらを加算(整相加算)して音線データを生成するための回路である。
【0042】
Bモード画像生成部14は、制御部18の制御に従って、受信部13からの音線データに対して包絡線検波処理や対数圧縮などを実施し、ダイナミックレンジやゲインの調整を行って輝度変換することにより、受信エネルギーとしての輝度値を有する画素からなるBモード画像データを生成することができる。すなわち、Bモード画像データは、受信信号の強さを輝度によって表したものである。
【0043】
超音波診断装置100は、画像モードを少なくともBモード、パルスドプラモードに設定可能である。Bモードでは、Bモード画像生成部14によりBモード画像データが生成されてBモード画像として表示部17aに表示される。パルスドプラモードでは、Bモード画像生成部14によりBモード画像データが生成されてサンプルゲート(サンプルボリューム)とともに表示部17aにBモード画像として表示部17aに表示されるとともに、操作入力部11を介するユーザーからの入力に応じて、Bモード画像上のサンプルゲートを任意の血流の位置に移動し、ドプラ処理部15により、サンプルゲートの位置に対応する血流速度を示すFFT波形(ドプラ波形)画像データが生成されてFFT波形画像として表示される。なお、Bモード画像生成部14が、M(Motion)モード、カラードプラモード、3Dモードなど、Bモード以外の他の画像モードの画像データを生成可能な構成としてもよい。
【0044】
ドプラ処理部15は、パルスドプラモード動作の際に受信部13から受信信号を取得して、Bモード画像上に設定されるサンプルゲート位置からの超音波エコーのドプラ偏移周波数を検出する。そして、ドプラ処理部15は、検出されるドプラ偏移周波数の時間的変化をFFT波形画像データとして生成する。
【0045】
ドプラ処理部15は、超音波探触子2が、パルス繰り返し周波数に従って一定間隔でパルス状の超音波ビームを送信している際に、当該パルス繰り返し周波数に同期して超音波エコーに係る受信信号をサンプリングする。そして、ドプラ処理部15は、例えば、同じサンプルゲート位置からのn番目の超音波ビームに係る超音波エコーとn+1番目の超音波ビームに係る超音波エコーの位相差に基づいて、ドプラ偏移周波数を検出する。
【0046】
図3に示すように、ドプラ処理部15は、例えば、バンドパスフィルター(BPF:Band Pass Filter)151、直交検波部152,153、ローパスフィルター(LPF:Low Pass Filter)154、レンジゲート155、積分回路156、ウォールモーションフィルター157及びFFT解析部158を含む。バンドパスフィルター151は、受信部13から入力された受信信号の不必要な周波数成分を除去する。
【0047】
直交検波部152,153は、バンドパスフィルター151から出力された受信信号に対して、送信した超音波ビームと同相の参照信号及び送信した超音波ビームとπ/2だけ位相の異なる参照信号をミキシングして、直交検波信号I,Qを生成する。ローパスフィルター154は、直交検波部152,153から出力された直交検波信号I,Qの高周波成分を除去して、ドプラ偏移周波数に係る受信信号を生成する。レンジゲート155は、バンドパスフィルター151から出力された受信信号から、サンプルゲート位置からの超音波エコー成分のみを取得する。積分回路156は、レンジゲート155から出力された受信信号を積分する。ウォールモーションフィルター157は、積分回路156から出力された受信信号に対して、低域除去して、クラッタ成分(組織からの超音波エコー成分)を除去する処理を行う。FFT解析部158は、ウォールモーションフィルター157から出力された受信信号のドプラ偏移周波数成分を周波数解析し、FFT波形画像データを生成して出力する。
【0048】
なお、ドプラ処理部15は、サンプルゲート位置における超音波ビームのビーム方向と血流方向のなす交差角度を考慮して、以下の式(1)に示すように、ドプラ偏移周波数を血流速度に換算したドプラ波形を生成してもよい。
V=c/2cosθ×Fd/F0 …(1)
(ただし、V:血流速度、F0:超音波ビームの送信周波数、Fd:ドプラ偏移周波数、c:生体内音速、θ:交差角度(角度補正値)とする)
【0049】
表示制御部16は、制御部18の制御に従って、Bモード画像生成部14により生成されたBモード画像データと、ドプラ処理部15により生成されたFFT波形画像データと、の少なくとも一方を表示用の画像信号に変換し、操作表示部17に出力する。
【0050】
操作表示部17の表示部17aは、制御部18の制御に従って、表示制御部16から出力された画像信号に従って表示画面上に超音波画像の表示を行い、また制御部18からの各種表示情報の表示を行う。操作表示部17のタッチパネル17bは、ユーザーからのタッチ入力を受け付け、そのタッチ操作情報を制御部18に出力する。
【0051】
制御部18は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備え、ROMに記憶されているシステムプログラムなどの各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、展開したプログラムとCPUとの協働で、超音波診断装置100の各部の動作を制御する。ROMは、半導体などの不揮発メモリーなどにより構成され、超音波診断装置100に対応するシステムプログラム及び該システムプログラム上で実行可能な各種処理プログラムや、ガンマテーブルなどの各種データなどを記憶する。これらのプログラムは、コンピューターが読み取り可能なプログラムコードの形態で格納され、CPUは、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。RAMは、CPUにより実行される各種プログラム及びこれらプログラムに係るデータを一時的に記憶するワークエリアを形成する。特に、制御部18のROMには、後述する設定処理を実行するための設定プログラムと、後述する第1の計測処理を実行するための第1の計測プログラムと、が記憶されているものとする。
【0052】
記憶部19は、超音波画像データなどの情報を書き込み及び読み出し可能に記憶するHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などの記憶部である。
【0053】
通信部20は、LAN(Local Area Network)などの通信ネットワークに接続される。通信部20は、LANアダプター、ルーターなどを備え、制御部18の制御に従って、通信ネットワークを介して接続された外部機器との間でデータの送受信を行う。通信ネットワークには、例えば、RIS(Radiological Information System:放射線情報システム)、PACS(Picture Archiving and Communication System)、クライアント端末(いずれも図示略)などの外部機器が接続されているものとする。
【0054】
超音波診断装置100が備える各部について、各々の機能ブロックの一部又は全部の機能は、集積回路などのハードウェア回路として実現することができる。集積回路とは、例えばLSI(Large Scale Integration)であり、LSIは集積度の違いにより、IC(Integrated Circuit)、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサーで実現してもよいし、FPGA(Field Programmable Gate Array)やLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。また、各々の機能ブロックの一部又は全部の機能をソフトウェアにより実行するようにしてもよい。この場合、このソフトウェアは一つ又はそれ以上のROMなどの記憶媒体、光ディスク、又はハードディスクなどに記憶されており、このソフトウェアが演算処理器により実行される。
【0055】
つぎに、図4(a)~図5(c)を参照して、記憶部19に記憶される情報を説明する。図4(a)は、流速トレース計測の設定テーブル210を示す図である。図4(b)は、体積計測の設定テーブル220を示す図である。図4(c)は、全般の設定テーブル230を示す図である。図5(a)は、流速トレース計測のオートのFFT波形画像の遷移図である。図5(b)は、流速トレース計測のセミオートのFFT波形画像の遷移図である。図5(c)は、流速トレース計測のマニュアルのFFT波形画像の遷移図である。
【0056】
記憶部19には、超音波診断装置100に関する後述する計測、検査管理、超音波画像、ネットワークなどに関する各種の設定情報が記憶される。図4(a)~図4(c)に示すように、記憶部19に記憶される設定情報として、計測に関する設定情報として、流速トレース計測の設定テーブル210、体積計測の設定テーブル220、全般の設定テーブル230が記憶される。
【0057】
図4(a)に示すように、設定テーブル210は、計測項目211と、計測手法212と、操作内容213と、の項目を有する。計測項目211は、計測項目を示す情報であり、ここでは流速トレース計測となる。計測手法212は、計測項目211の計測項目(流速トレース計測)に含まれる計測手法であり、オート、セミオート、マニュアルの3種類がある。
【0058】
ここで、図5(a)~図5(c)を参照して、流速トレース計測の計測手法212の各計測手法を説明する。まず、図5(a)を参照して、流速トレース計測のオートの計測手法を説明する。あらかじめ、超音波診断装置100が、パルスドプラモードに設定され、超音波探触子2を用いて被検体の任意の位置の血流が計測され、そのFFT波形画像301が生成されて表示部17aに表示されているものとする。
【0059】
より具体的には、超音波診断装置100において、Bモード画像生成部14で生成されたサンプルゲートを含むBモード画像に基づくライブのBモード画像と、ドプラ処理部15で生成された当該サンプルゲートの位置のFFT波形画像データに基づくライブのFFT波形画像と、が表示部17aに表示されつつ、直前の所定の複数のフレームのBモード画像データ及びFFT波形画像データがシネメモリー(図示略)に記憶される。そして、操作入力部11又はタッチパネル17bを介してユーザーからフリーズの操作が入力された場合に、シネメモリーに記憶されたシネとしてのあるフレームのFFT波形画像データのFFT波形画像301が表示部17aに表示されているものとする。FFT波形画像301の横軸が時間を示し、縦軸が血流の流速を示す。
【0060】
そして、FFT波形画像301の表示中に、流速トレース計測の計測手法がオートの計測が実行されると、FFT波形画像302に示すように、制御部18は、血流の1心拍区間を自動検出し、検出した心拍区間の流速の波形をなぞるように自動的にトレースしてトレース線T1を取得する。
【0061】
また、図5(b)に示すように、FFT波形画像301の表示中に、流速トレース計測の計測手法がセミオートの計測が実行されると、FFT波形画像303に示すように、タッチパネル17bを介してユーザーの手H1により計測対象の心拍区間の始点s1及び終点e1がタッチ入力される。そして、FFT波形画像304に示すように、制御部18は、始点s1及び終点e1の範囲の流速の波形をなぞるように自動的にトレースしてトレース線T2を取得する。
【0062】
また、図5(c)に示すように、FFT波形画像301の表示中に、流速トレース計測の計測手法がマニュアルの計測が実行されると、FFT波形画像305に示すように、タッチパネル17bを介してユーザーの手H1により計測対象の波形をなぞるようにトレース線T3がタッチ入力され、FFT波形画像306に示すように、タッチ入力が完了すると、トレース線T3を取得する。
【0063】
流速トレース計測で取得されたトレース線は、例えば、制御部18による、PSV(Peak-Systolic Velocity:収縮期最大血流速度)、EDV(End-Diastolic Velocity:拡張末期血流速度)、Vmean(平均血流速度)、PI(Pulsatility Index:拍動係数)、RI(Resistance Index:抵抗係数)などの項目の算出に用いられる。これらの項目は、臨床現場において、各項目の基準範囲に対し、計測から得られた結果を比較することで異常有無、更なる検査必要判断などの目安として使われる。
【0064】
図4(a)に戻り、操作内容213は、計測手法212の各計測手法に対応する計測実行のためのタッチパネル17bのタッチ操作内容である。例えば、計測手法212のオート、セミオート、マニュアルには、それぞれ、2本指タップ、3本指タップ、ダブルタップが設定されている。
【0065】
図4(b)に示すように、設定テーブル220は、計測項目221と、計測手法222と、操作内容223と、の項目を有する。計測項目221は、計測項目を示す情報であり、ここでは体積計測となる。計測手法222は、計測項目221の計測項目(体積計測)に含まれる計測手法であり、1断面2距離、2断面3距離、2断面2楕円の3種類がある。
【0066】
1断面2距離は、被検体の臓器、腫瘤などの計測対象物の1つの断面の当該計測対象物の輪郭内の直交する2つの直線の長さから当該計測対象物の体積を計算する計測手法である。2断面3距離は、計測対象物の1つの断面の当該計測対象物の輪郭内の直交する2つの直線の長さと、当該断面に直交する他の断面の当該計測対象物の輪郭内の1つの直線の長さと、から当該計測対象物の体積を計算する計測手法である。2断面2楕円は、計測対象物の1つの断面の当該計測対象物の輪郭に対応する楕円と、当該断面に直交する他の断面の当該計測対象物の輪郭に対応する楕円と、から当該計測対象物の体積を計算する計測手法である。
【0067】
操作内容223は、計測手法222の各計測手法に対応する計測実行のためのタッチパネル17bのタッチ操作内容である。例えば、計測手法222の1断面2距離、2断面3距離、2断面2楕円には、それぞれ、2本指タップ、長押し3s(3秒)、右フリックが設定されている。
【0068】
図4(c)に示すように、設定テーブル230は、各計測項目に依存しない計測全体の設定情報のテーブルであり、種類231と、設定項目232と、設定内容233と、の項目を有する。種類231は、計測に関する設定の種類を示す情報であり、ここでは(計測)全般となる。設定項目232は、計測全般の設定項目であり、例えば、計測起動時のカーソル位置、計測カーソル形状とする。設定内容233は、設定項目232の各設定項目に対応する設定の内容情報であり、例えば、計測起動時のカーソル位置に対応して画面中央、計測カーソル形状に対応して「×」タイプが設定されているものとする。
【0069】
記憶部19には、機能カテゴリーとしての計測の設定情報として、設定テーブル210,220,230が記憶されるとともに、後述する検査管理、超音波画像、ネットワークの機能カテゴリーの設定情報も記憶される。これら全てを合わせて、記憶部19には、計測などの複数の機能カテゴリーの設定情報が記憶されるものとする。
【0070】
つぎに、図6図9を参照して、本実施の形態の超音波診断装置100の動作を説明する。図6は、設定処理を示すフローチャートである。図7は、設定画面400を示す図である。図8は、第1の計測処理を示すフローチャートである。図9は、計測メニュー500を示す図である。
【0071】
まず、図6図7を参照して、超音波診断装置100で実行される設定処理を説明する。設定処理は、計測を含む各機能カテゴリーの設定情報の設定を行う処理である。超音波診断装置100において、例えば、タッチパネル17b又は操作入力部11を介してユーザーから設定処理の実行指示が入力されたことをトリガーとして、制御部18は、ROMに記憶された設定プログラムに従い、設定処理を実行する。
【0072】
図6に示すように、まず、制御部18は、設定画面データを生成し、表示部17aに設定画面として表示する(ステップS11)。ステップS11では、例えば、図7に示す設定画面400が表示される。
【0073】
設定画面400は、複数の機能カテゴリーの設定情報の入力を受け付ける画面である。設定画面400は、計測タブ401と、検査管理タブ402と、超音波画像タブ403と、ネットワークタブ404と、設定完了ボタン405と、を有する。計測タブ401は、計測設定欄4011を切替表示するための操作要素である。計測設定欄4011は、機能カテゴリーとしての計測に関する各種設定情報の入力を受け付ける表示欄である。
【0074】
検査管理タブ402は、機能カテゴリーとしての検査管理(患者情報の管理や取得画像の管理など)に関する各種設定情報の入力を受け付ける検査管理設定欄(図示略)を切替表示するための操作要素である。超音波画像タブ403は、機能カテゴリーとしての超音波画像(画像モード(少なくともBモード、パルスドプラモードであり、Mモード、カラードプラモード、3Dモードなど、他の画像モードを含んでもよい))に関する各種設定情報の入力を受け付ける超音波画像設定欄(図示略)を切替表示するための操作要素である。
【0075】
ネットワークタブ404は、機能カテゴリーとしてのネットワーク(通信部20のネットワーク通信)に関する各種設定情報の入力を受け付けるネットワーク設定欄(図示略)を切替表示するための操作要素である。設定完了ボタン405は、タッチパネル17bを介するユーザーからの設定処理の設定完了のタッチ入力を受け付ける表示ボタンである。
【0076】
図7において、例えば、計測タブ401~ネットワークタブ404のうち、計測タブ401がタッチパネル17bを介してユーザーからタッチ入力されたことに応じて、計測設定欄4011が表示されて、計測の各設定情報の入力が受け付けられるものとする。計測設定欄4011は、流速トレース計測設定欄410と、体積計測設定欄420と、全般設定欄430と、を有する。
【0077】
流速トレース計測設定欄410は、計測項目の流速トレース計測に対応する3つの計測手法(オート、セミオート、マニュアル)の計測実行のためのタッチパネル17bのタッチ操作内容の設定入力を受け付ける表示欄である。流速トレース計測設定欄410は、ドロップダウンリスト411を有する。ドロップダウンリスト411は、タッチパネル17bの複数の操作内容のうちから、流速トレース計測の3つの計測手法のそれぞれ1つの操作内容の選択入力を受けつける操作要素である。
【0078】
体積計測設定欄420は、計測項目の体積計測に対応する3つの計測手法(1断面2距離、2断面3距離、2断面2楕円)の計測実行のためのタッチパネル17bのタッチ操作内容の設定入力を受け付ける表示欄である。体積計測設定欄420は、ドロップダウンリスト421を有する。ドロップダウンリスト421は、タッチパネル17bの複数の操作内容のうちから、体積計測の3つの計測手法のそれぞれ1つの操作内容の選択入力を受けつける操作要素である。
【0079】
全般設定欄430は、計測全般に対応する2つの設定項目(計測起動時のカーソル位置、計測カーソル形状)の設定内容の設定入力を受け付ける表示欄である。全般設定欄430は、計測全般に対応する2つの設定項目について、それぞれ、1つの設定内容の選択入力を受け付けるドロップダウンリスト431を有する。
【0080】
そして、制御部18は、記憶部19に記憶されている設定情報を読み出してRAMに展開する(ステップS12)。ステップS12で読み出される設定情報は、前回の設定処理の実行で更新された計測などの各機能カテゴリーの設定情報であり、設定テーブル210,220,230を含む。
【0081】
そして、制御部18は、タッチパネル17bを介してユーザーから設定情報の設定のための操作入力があるか否かを判別する(ステップS13)。設定のための操作入力がある場合(ステップS13;YES)、制御部18は、ステップS13での設定のための操作入力に応じて、RAMに展開されている設定情報を更新する(ステップS14)。ステップS13で、例えば、計測設定欄4011により計測の設定のための各種操作入力がされた場合に、ステップS14では、RAMに展開された設定情報のうち、設定テーブル210,220,230が更新される。より具体的には、例えば、ステップS13における設定画面400の流速トレース計測設定欄410のドロップダウンリスト411の選択入力に応じて、ステップS14では、RAMに展開された設定情報の設定テーブル210の操作内容213が更新される。また、ステップS13における体積計測設定欄420のドロップダウンリスト421の選択入力に応じて、ステップS14では、RAMに展開された設定情報の設定テーブル220の操作内容223が更新される。
【0082】
そして、制御部18は、タッチパネル17bを介するユーザーからの設定完了ボタン405のタッチ入力により、設定完了の操作入力があるか否かを判別する(ステップS15)。設定のための操作入力がない場合(ステップS13;NO)、ステップS15に移行される。設定完了の操作入力がない場合(ステップS15;NO)、ステップS13に移行される。
【0083】
設定完了の操作入力がある場合(ステップS15;YES)、制御部18は、ステップS14で更新された設定情報を記憶部19に上書き保存し(ステップS16)、設定処理を終了する。
【0084】
ついで、図8及び図9を参照して、超音波診断装置100で実行される第1の計測処理を説明する。第1の計測処理は、計測項目、計測手法を選択して計測を行う処理である。あらかじめ、超音波診断装置100において、パルスドプラモード又はBモードに設定され、超音波探触子2を用いて被検体のスキャンがなされ、ライブの超音波画像(パルスドプラモードではBモード画像及びFFT波形画像、BモードではBモード画像)が表示部17aに表示され、タッチパネル17bを介するユーザーからのフリーズの操作入力に応じて、シネの超音波画像が表示部17aに表示されているものとする。
【0085】
例えば、タッチパネル17b又は操作入力部11を介してユーザーから第1の計測処理の実行指示が入力されたことをトリガーとして、制御部18は、ROMに記憶された第1の計測プログラムに従い、第1の計測処理を実行する。
【0086】
図8に示すように、まず、制御部18は、計測メニュー(計測メニュー欄)データを生成し、表示部17aに計測メニューとして表示する(ステップS21)。ステップS21では、例えば、図9に示す計測メニュー500が表示される。
【0087】
計測メニュー500は、計測項目の選択ボタンとして、流速トレースボタン510、直線距離ボタン520、面積ボタン530、体積ボタン540、を有する。流速トレースボタン510は、計測項目としての流速トレース計測の実行のタッチ入力を受け付ける表示ボタンである。直線距離ボタン520は、計測項目としての直線距離計測の実行のタッチ入力を受け付ける表示ボタンである。面積ボタン530は、計測項目としての面積計測の実行のタッチ入力を受け付ける表示ボタンである。体積ボタン540は、計測項目としての体積計測の実行のタッチ入力を受け付ける表示ボタンである。
【0088】
計測メニュー500の全ての計測項目の選択ボタンのうち、1つの計測事項に複数の計測手法が対応付けられて計測手法が選択可能な計測項目の選択ボタン(流速トレースボタン510、体積ボタン540)は、他の通常(1つの計測事項に1つの計測手法が対応付けられて計測手法が選択不要)の計測項目の選択ボタン(直線距離ボタン520、面積ボタン530)に比較して、識別可能な表現で表示されている。この識別可能な表現は、例えば、二重線枠、色変更、点滅などである。図9においては、通常の計測項目の選択ボタンとしての直線距離ボタン520、面積ボタン530が一重線枠で表示され、計測手法が選択可能な計測項目の選択ボタンとしての流速トレースボタン510、体積ボタン540が二重線枠で表示されている。
【0089】
そして、制御部18は、記憶部19に記憶されている機能カテゴリーが計測に関する設定情報として設定テーブル210,220,230を読み出してRAMに展開する(ステップS22)。そして、制御部18は、タッチパネル17bを介してユーザーから計測項目のタッチ操作があるか否かを判別する(ステップS23)。ステップS23では、例えば、流速トレースボタン510、直線距離ボタン520、面積ボタン530、体積ボタン540のいずれか一つがタッチ操作される。計測項目のタッチ操作がない場合(ステップS23;NO)、ステップS23に移行される。
【0090】
計測項目のタッチ操作がある場合(ステップS23;YES)、制御部18は、RAMに展開された計測の設定情報を参照して、ステップS23で選択のタッチ操作された計測項目が複数の計測手法を有するか(計測手法を選択可能か)否かを判別する(ステップS24)。ステップS24では、設定テーブル210の計測手法212、設定テーブル220の計測手法222により、選択のタッチ操作された計測項目が流速トレース計測又は体積計測の場合に、複数の計測手法を有すると判別される。
【0091】
タッチ操作された計測項目が複数の計測手法を有する場合(ステップS24;YES)、制御部18は、RAMに展開された計測の設定情報と、ステップS23のタッチ操作の操作内容と、に応じて、選択入力された計測項目の計測手法を判定する(ステップS25)。例えば、ステップS23で、ユーザーの手H1により、流速トレースボタン510が、ダブルタップで入力された場合に、ステップS25で、流速トレース計測の設定テーブル210の操作内容213のダブルタップに対応する計測手法212に応じて、流速トレース計測のマニュアルと判定される。
【0092】
そして、制御部18は、計測項目の計測手法が複数ある場合のステップS25で判定された計測項目の計測手法、又は計測項目の計測手法が1つの場合の計測項目の計測手法に対応する計測を実行し(ステップS26)、第1の計測処理を終了する。タッチ操作された計測項目が複数の計測手法を有しない場合(ステップS24;NO)、ステップS26に移行される。
【0093】
以上、本実施の形態によれば、超音波診断装置100は、複数の計測手法が対応する1つの計測項目(オート、セミオート、マニュアルが対応する流速トレース計測)(1断面2距離、2断面3距離、2断面2楕円が対応する体積計測)を選択するための操作要素としての流速トレースボタン510、体積ボタン540を表示部17aに表示させる制御部18を備える。制御部18は、計測項目ごとの複数の計測手法のそれぞれにあらかじめ対応付けられた互いに異なる複数の第1の操作内容(オート、セミオート、マニュアルにそれぞれ対応付けられた2本指タップ、3本指タップ、ダブルタップ)(1断面2距離、2断面3距離、2断面2楕円にそれぞれ対応付けられた2本指タップ、長押し3s、右フリック)に基づき、操作入力を受け付ける操作部としてのタッチパネル17bを介する流速トレースボタン510又は体積ボタン540への第1の操作内容の操作入力に応じて、当該操作要素及び当該第1の操作内容に対応する計測項目及び計測手法を選択する。
【0094】
このため、サブメニューを表示しないので、画面内の画像などの他の表示情報を隠すことを防ぐことができ、同一計測項目の別計測手法を選択する操作を簡単かつ直感的に実施できるので、同一計測項目に対応する計測手法を容易に選択でき、同じ計測項目であっても別の計測手法のものを状況によって自在に使い分けることができる。
【0095】
また、制御部18は、選択された計測項目及び計測手法の計測を実行する。このため、計測項目に対応する複数の計測手法を容易に選択して計測を実行できる。
【0096】
また、制御部18は、タッチパネル17bの操作入力に応じて、計測項目の複数の計測手法のそれぞれに対応付けられた互いに異なる複数の第1の操作内容を、設定テーブル210,220として記憶部19に記憶して設定する。このため、選択するための各測定手法のユーザーの好みの操作内容(操作アクション)の第1の操作内容を自在に設定できる。
【0097】
また、制御部18は、全ての計測項目の操作要素(流速トレースボタン510、直線距離ボタン520、面積ボタン530、体積ボタン540)のうち、複数の計測手法に対応する計測項目の操作要素(流速トレースボタン510、体積ボタン540)を、他の操作要素から識別可能な表現としての二重線枠で表示部17aに表示する。このため、複数の計測手法(複数の第1の操作内容)に対応する計測項目(の操作要素(流速トレースボタン510、体積ボタン540))と、1つの計測手法(1つの操作内容としての単純タッチ入力)に対応する計測項目(の操作要素(直線距離ボタン520、面積ボタン530))とを、目視により簡単に識別できる。
【0098】
(第2の実施の形態)
図10(a)~図12を参照して、本発明に係る第2の実施の形態を説明する。図10(a)は、流速トレース計測の設定テーブル210Aを示す図である。図10(b)は、体積計測の設定テーブル220Aを示す図である。図11は、設定画面400Aを示す図である。図12は、第2の計測処理を示すフローチャートである。
【0099】
第1の実施の形態では、計測項目の各計測手法の計測の実行の操作入力をあらかじめ設定された所定の操作内容で受け付ける構成であったが、本実施の形態では、さらに、直近選択(最後に実行された計測で選択入力)された計測手法(ラストワンの計測手法)と同じ計測手法の計測の実行の操作入力をあらかじめ設定された所定の操作内容で受け付ける構成である。
【0100】
本実施の形態の装置構成として、第1の実施の形態の超音波診断装置100を用いるものとする。ただし、超音波診断装置100の制御部18のROMには、第1の計測プログラムに代えて、後述する第2の計測処理を実行するための第2の計測プログラムが記憶されているものとする。また、記憶部19には、設定テーブル210,220,230を含む設定情報に代えて、後述する設定テーブル210A,220A,230を含む設定情報が記憶されているものとする。また、第1の実施の形態と同様の部分には、同じ符号を付して、その説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分を説明する。
【0101】
つぎに、図10(a)、図10(b)を参照して、記憶部19に記憶される情報を説明する。記憶部19には、機能カテゴリーが計測の設定情報としての、図10(a)に示す流速トレース計測の設定テーブル210Aと、図10(b)に示す体積計測の設定テーブル220Aと、全般の設定テーブル230(図4(c))と、他の機能カテゴリーの設定情報と、を含む設定情報が記憶されている。
【0102】
流速トレース計測の設定テーブル210Aは、計測項目211と、計測手法212と、直近選択214と、操作内容213と、の項目を有する。直近選択214は、流速トレース計測の直近選択の計測手法の計測実行の操作入力を受け付けるか(=1)否か(=0)を示すフラグ情報である。
【0103】
操作内容213は、計測手法212の各計測手法及び直近選択214(=1)の計測手法に対応する計測実行のためのタッチパネル17bのタッチ操作内容である。例えば、計測手法212のオート、セミオート、マニュアルに対応する操作内容213には、それぞれ、2本指タップ、3本指タップ、ダブルタップが設定され、直近選択214(=1)の計測手法に対応する操作内容213には、シングルタップが設定されている。
【0104】
体積計測の設定テーブル220Aは、計測項目221と、計測手法222と、直近選択224と、操作内容223と、の項目を有する。直近選択224は、体積計測の直近選択の計測手法の操作入力を受け付けるか(=1)否か(=0)を示すフラグ情報である。
【0105】
操作内容223は、計測手法222の各計測手法及び直近選択224(=1)の計測手法に対応する計測実行のためのタッチパネル17bのタッチ操作内容である。例えば、計測手法222の1断面2距離、2断面3距離、2断面2楕円に対応する操作内容223には、それぞれ、2本指タップ、長押し3s、右フリックが設定され、直近選択224の計測手法に対応する操作内容223には、シングルタップが設定されている。
【0106】
つぎに、図11及び図12を参照して、本実施の形態の超音波診断装置100の動作を説明する。まず、第1の実施の形態と同様に、超音波診断装置100において、制御部18は、ROMに記憶された設定プログラムに従い、設定処理を実行する。
【0107】
ただし、ステップS11では、第1の実施の形態の設定画面400に代えて、図11に示す設定画面400Aが表示される。設定画面400Aは、計測タブ401A、検査管理タブ402、超音波画像タブ403、ネットワークタブ404、設定完了ボタン405を有する。計測タブ401Aは、計測設定欄4011Aを切替表示するための操作要素である。計測設定欄4011Aは、機能カテゴリーとしての計測に関する各種設定情報の入力を受け付ける表示欄である。
【0108】
計測設定欄4011Aは、流速トレース計測設定欄410Aと、体積計測設定欄420Aと、全般設定欄430と、を有する。流速トレース計測設定欄410Aは、計測項目の流速トレース計測に対応する3つの計測手法(オート、セミオート、マニュアル)と、直近選択の計測手法と、の計測実行のためのタッチパネル17bのタッチ操作内容の設定入力を受け付ける表示欄である。流速トレース計測設定欄410Aは、ドロップダウンリスト411,412を有する。ドロップダウンリスト412は、タッチパネル17bの複数の操作内容のうちから、流速トレース計測の直近選択の計測手法の計測実行のための1つの操作内容の選択入力を受け付ける操作要素である。
【0109】
体積計測設定欄420Aは、計測項目の体積計測に対応する3つの計測手法(1断面2距離、2断面3距離、2断面2楕円)と、直近選択の計測手法と、の計測実行のためのタッチパネル17bのタッチ操作内容の設定入力を受け付ける表示欄である。体積計測設定欄420Aは、ドロップダウンリスト421,422を有する。ドロップダウンリスト422は、タッチパネル17bの複数の操作内容のうちから、体積計測の直近選択の計測手法の計測実行のための1つの操作内容の選択入力を受け付ける操作要素である。
【0110】
また、ステップS12において、設定テーブル210A,220A,230を含む設定情報が記憶部19から読み出されてRAMに展開される。
【0111】
また、ステップS13で計測設定欄4011Aにおいて計測の設定のための各種操作入力がされた場合に、ステップS14では、RAMに展開された設定情報のうち、設定テーブル210A,220A,230が更新される。より具体的には、例えば、ステップS13における設定画面400Aの流速トレース計測設定欄410Aのドロップダウンリスト411,412の選択入力に応じて、それぞれ、ステップS14では、RAMに展開された設定情報の設定テーブル210Aの操作内容213(計測手法212の操作内容、直近選択214(=1)の操作内容)が更新される。また、ステップS13における体積計測設定欄420Aのドロップダウンリスト421,422の選択入力に応じて、それぞれ、ステップS14では、RAMに展開された設定情報の設定テーブル220Aの操作内容223(計測手法222の操作内容、直近選択224(=1)の操作内容)が更新される。
【0112】
ついで、図12を参照して、超音波診断装置100で実行される第2の計測処理を説明する。第1の計測処理と同様に、あらかじめ、超音波診断装置100において、パルスドプラモード又はBモードに設定され、超音波探触子2を用いて被検体のスキャンがなされ、ライブの超音波画像(パルスドプラモードではBモード画像及びFFT波形画像、BモードではBモード画像)が表示部17aに表示され、タッチパネル17bを介するユーザーからのフリーズの操作入力に応じて、シネの超音波画像が表示部17aに表示されているものとする。
【0113】
なお、流速トレース計測設定欄410Aにおいて、設定テーブル210Aの直近選択214を1か0かに選択設定するためのラジオボタンなどの操作要素を表示して、直近選択214を更新可能な構成としてもよい。同様に、体積計測設定欄420Aにおいて、設定テーブル220Aの直近選択224を1か0かに選択設定するためのラジオボタンなどの操作要素を表示して、直近選択224を更新可能な構成としてもよい。
【0114】
また、記憶部19には、計測項目ごとに、直近に計測が実行された直近選択の計測手法を含む直近手法情報が記憶されているものとする。ただし、第2の計測処理が一度も実行されていない場合に、あらかじめ設定されたデフォルトの直近手法情報(例えば、流速トレース計測:オート、体積計測:1断面2距離)が記憶されているものとする。
【0115】
例えば、タッチパネル17b又は操作入力部11を介してユーザーから第2の計測処理の実行指示が入力されたことをトリガーとして、制御部18は、ROMに記憶された第2の計測プログラムに従い、第2の計測処理を実行する。
【0116】
第2の計測処理のステップS31~S35は、図8の第1の計測処理のステップS21~S25と同様である。ただし、ステップS32では、計測の設定情報として設定テーブル210A,220A,230が記憶部19から読み出されて、制御部18のRAMに展開される。
【0117】
また、例えば、ステップS33で、ユーザーの手H1により、計測メニュー500の流速トレースボタン510がダブルタップで入力された場合に、ステップS35で、流速トレース計測の設定テーブル210の操作内容213のダブルタップに対応する計測手法212に応じて、流速トレース計測のマニュアルと判定される。また、例えば、ステップS33で、ユーザーの手H1により、流速トレースボタン510が、シングルタップで入力された場合に、ステップS35で、流速トレース計測の設定テーブル210Aの操作内容213のシングルタップに対応する直近選択214(=1)に応じて、流速トレース計測の直近選択の計測手法と判定される。
【0118】
そして、制御部18は、ステップS35で判定された計測手法が直近選択の計測手法であるか否かを判別する(ステップS36)。直近選択の計測手法でない場合(ステップS36;NO)、制御部18は、記憶部19に記憶されている直近手法情報を、ステップS35で判定された計測項目の計測手法で更新する(ステップS37)。ステップS37では、例えば、ステップS35で流速トレース計測のマニュアルと判定された場合に、記憶部19に記憶されている直近手法情報(例えば、オート)が当該判定されたマニュアルで更新される。
【0119】
直近選択の計測手法である場合(ステップS36;YES)、制御部18は、ステップS35で判定された計測項目の直近手法情報を記憶部19から読み出す(ステップS38)。ステップS38では、例えば、記憶部19に記憶されている流速トレース計測の直近手法情報(例えば、オート)が読み出される。
【0120】
そして、制御部18は、計測項目の計測手法が複数ある場合のステップS35で判定された計測項目の計測手法、又は計測項目の計測手法が1つの場合の計測項目の計測手法、又はステップS38で読み出された直近手法情報の計測項目の計測手法と、に対応する計測を実行し(ステップS39)、第2の計測処理を終了する。タッチ操作された計測項目が複数の計測手法を有しない場合(ステップS34;NO)、ステップS39に移行される。
【0121】
以上、本実施の形態によれば、超音波診断装置100は、直近に計測が実行された計測項目及び計測手法を直近手法情報として記憶する記憶部19を備える。制御部18は、計測項目ごとの直近に実行された計測の実行にあらかじめ対応付けられた第2の操作内容(シングルタップ)に基づき、タッチパネル17bを介する操作要素(流速トレースボタン510、体積ボタン540)への第2の操作内容の操作入力に応じて、記憶された当該操作要素に対応する計測項目及び計測手法を選択して計測を実行する。このため、直近に計測を実行した計測項目及び計測手法を容易に選択して計測を実行できる。
【0122】
また、制御部18は、タッチパネル17bの操作入力に応じて、直近に実行された計測の実行にあらかじめ対応付けられた第2の操作内容を、設定テーブル210A,220Aとして記憶部19に記憶して設定する。このため、直近に実行した計測項目及び計測手法の計測を実行するための、測定項目のユーザーの好みの操作内容(操作アクション)の第2の操作内容を自在に設定できる。
【0123】
(第3の実施の形態)
図13(a)~図16を参照して、本発明に係る第3の実施の形態を説明する。図13(a)は、流速トレース計測の設定テーブル210Bを示す図である。図13(b)は、体積計測の設定テーブル220Bを示す図である。図14は、設定画面400Bを示す図である。図15は、第3の計測処理を示すフローチャートである。図16は、計測メニュー500Bを示す図である。
【0124】
第1の実施の形態では、計測項目の各計測手法の計測の実行の操作入力をあらかじめ設定された所定の操作内容で受け付ける構成であったが、本実施の形態では、さらに、当該所定の操作内容をガイダンス表示する構成である。
【0125】
本実施の形態の装置構成として、第1の実施の形態の超音波診断装置100を用いるものとする。ただし、超音波診断装置100の制御部18のROMには、第1の計測プログラムに代えて、後述する第3の計測処理を実行するための第3の計測プログラムが記憶されているものとする。また、記憶部19には、設定テーブル210,220,230を含む設定情報に代えて、後述する設定テーブル210B,220B,230を含む設定情報が記憶されているものとする。また、第1の実施の形態と同様の部分には、同じ符号を付して、その説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分を説明する。
【0126】
つぎに、図13(a)、図13(b)を参照して、記憶部19に記憶される情報を説明する。記憶部19には、機能カテゴリーが計測の設定情報としての、図13(a)に示す流速トレース計測の設定テーブル210Bと、図13(b)に示す体積計測の設定テーブル220Bと、全般の設定テーブル230(図4(c))と、他の機能カテゴリーの設定情報と、を含む設定情報が記憶されている。
【0127】
流速トレース計測の設定テーブル210Bは、計測項目211と、計測手法212と、ガイダンス表示215と、操作内容213と、の項目を有する。ガイダンス表示215は、流速トレース計測の計測手法212の操作内容213をガイダンス表示するか(=1)否か(=0)を示すフラグ情報である。
【0128】
操作内容213は、計測手法212の各計測手法に対応する計測実行と、ガイダンス表示215(=1)のガイダンス表示実行と、のためのタッチパネル17bのタッチ操作内容である。例えば、計測手法212のオート、セミオート、マニュアルに対応する操作内容213には、それぞれ、2本指タップ、3本指タップ、ダブルタップが設定され、ガイダンス表示215の1(ガイダンス表示する)のガイダンス表示実行に対応する操作内容213には、長押し2s(2秒)が設定されている。
【0129】
体積計測の設定テーブル220Bは、計測項目221と、計測手法222と、ガイダンス表示225と、操作内容223と、の項目を有する。ガイダンス表示225は、体積計測の計測手法212の操作内容213をガイダンス表示するか(=1)否か(=0)を示すフラグ情報である。
【0130】
操作内容223は、計測手法222の各計測手法に対応する計測実行と、ガイダンス表示225(=1)のガイダンス表示実行と、のためのタッチパネル17bのタッチ操作内容である。例えば、計測手法222の1断面2距離、2断面3距離、2断面2楕円に対応する操作内容223には、それぞれ、2本指タップ、長押し3s、右フリックが設定され、ガイダンス表示225の0(ガイダンス表示しない)のガイダンス表示実行に対応する操作内容223には、何も設定されていない。
【0131】
つぎに、図14図16を参照して、本実施の形態の超音波診断装置100の動作を説明する。まず、第1の実施の形態と同様に、超音波診断装置100において、制御部18は、ROMに記憶された設定プログラムに従い、設定処理を実行する。
【0132】
ただし、ステップS11では、第1の実施の形態の設定画面400に代えて、図14に示す設定画面400Bが表示される。設定画面400Bは、計測タブ401B、検査管理タブ402、超音波画像タブ403、ネットワークタブ404、設定完了ボタン405を有する。計測タブ401Bは、計測設定欄4011Bを切替表示するための操作要素である。計測設定欄4011Bは、機能カテゴリーとしての計測に関する各種設定情報の入力を受け付ける表示欄である。
【0133】
計測設定欄4011Bは、流速トレース計測設定欄410Bと、体積計測設定欄420Bと、全般設定欄430と、を有する。流速トレース計測設定欄410Bは、計測項目の流速トレース計測に対応する3つの計測手法(オート、セミオート、マニュアル)の計測実行のためのタッチパネル17bの操作内容と、ガイダンス表示の有無及びガイダンス表示実行のためのタッチパネル17bの操作内容と、の設定入力を受け付ける表示欄である。流速トレース計測設定欄410Bは、ドロップダウンリスト411と、ラジオボタン413と、ドロップダウンリスト414と、を有する。ラジオボタン413は、流速トレース計測の3つの計測手法の操作内容のガイダンス表示を行うか否かの選択入力を受け付ける操作要素である。ドロップダウンリスト414は、タッチパネル17bの複数の操作内容のうちから、流速トレース計測の3つの計測手法の操作内容のガイダンス表示の実行のための1つの操作内容の選択入力を受け付ける操作要素である。
【0134】
体積計測設定欄420Bは、計測項目の体積計測に対応する3つの計測手法(1断面2距離、2断面3距離、2断面2楕円)のためのタッチパネル17bの操作内容と、ガイダンス表示の有無及びガイダンス表示実行のためのタッチパネル17bの操作内容と、の設定入力を受け付ける表示欄である。体積計測設定欄420Bは、ドロップダウンリスト421と、ラジオボタン423と、ドロップダウンリスト424と、を有する。ラジオボタン423は、体積計測の3つの計測手法の操作内容のガイダンス表示を行うか否かの選択入力を受け付ける操作要素である。ドロップダウンリスト424は、タッチパネル17bの複数の操作内容のうちから、体積計測の3つの計測手法のガイダンス表示の実行のための1つの操作内容の選択入力を受け付ける操作要素である。
【0135】
また、ステップS12において、設定テーブル210B,220B,230を含む設定情報が記憶部19から読み出されてRAMに展開される。
【0136】
また、ステップS13で計測設定欄4011Bにおいて計測に関する設定のための各種操作入力がされた場合に、ステップS14では、RAMに展開された設定情報のうち、設定テーブル210B,220B,230が更新される。より具体的には、例えば、ステップS13における設定画面400Bの流速トレース計測設定欄410Bのラジオボタン413(ON/OFF)、ドロップダウンリスト411,414の選択入力に応じて、それぞれ、ステップS14では、RAMに展開された設定情報の設定テーブル210Bのガイダンス表示215(=1/0)、操作内容213(計測手法212の操作内容、ガイダンス表示215(=1)の操作内容)が更新される。また、ステップS13における体積計測設定欄420Bのラジオボタン423(ON/OFF)、ドロップダウンリスト421,424の選択入力に応じて、それぞれ、ステップS14では、RAMに展開された設定情報の設定テーブル220Bのガイダンス表示225(=1/0)、操作内容223(計測手法222の操作内容、ガイダンス表示225(=1)の操作内容)が更新される。
【0137】
ついで、図16を参照して、超音波診断装置100で実行される第3の計測処理を説明する。第1の計測処理と同様に、あらかじめ、超音波診断装置100において、パルスドプラモード又はBモードに設定され、超音波探触子2を用いて被検体のスキャンがなされ、ライブの超音波画像(パルスドプラモードではBモード画像及びFFT波形画像、BモードではBモード画像)が表示部17aに表示され、タッチパネル17bを介するユーザーからのフリーズの操作入力に応じて、シネの超音波画像が表示部17aに表示されているものとする。
【0138】
例えば、タッチパネル17b又は操作入力部11を介してユーザーから第3の計測処理の実行指示が入力されたことをトリガーとして、制御部18は、ROMに記憶された第3の計測プログラムに従い、第3の計測処理を実行する。
【0139】
第3の計測処理のステップS41~S44は、図8の第1の計測処理のステップS21~S24と同様である。ただし、ステップS41では、図16に示す計測メニュー500Bが表示部17aに表示される。計測メニュー500Bは、ステップS41の時点では、第1の実施の形態の計測メニュー500と同様に、流速トレースボタン510、直線距離ボタン520、面積ボタン530、体積ボタン540、を有する。また、ステップS42では、計測の設定情報として設定テーブル210B,220B,230が記憶部19から読み出されて、制御部18のRAMに展開される。
【0140】
タッチ操作された計測項目が複数の計測手法を有する場合(ステップS44;YES)、制御部18は、RAMに展開された計測の設定情報と、ステップS43のタッチ操作と、に応じて、選択入力された計測項目の計測手法又はガイダンス表示を判定する(ステップS45)。例えば、ステップS43で、ユーザーの手H1により、流速トレースボタン510が、ダブルタップで入力された場合に、ステップS45で、流速トレース計測の設定テーブル210Bの操作内容213のダブルタップに対応する計測手法212に応じて、流速トレース計測のマニュアルと判定される。また、例えば、ステップS43で、ユーザーの手H1により、流速トレースボタン510が、長押し2sで入力された場合に、ステップS45で、流速トレース計測の設定テーブル210Bの操作内容213の長押し2sに対応するガイダンス表示215(=1)に応じて、流速トレース計測のガイダンス表示と判定される。
【0141】
そして、制御部18は、ステップS45におけるステップS43のタッチ操作の操作内容が、計測項目のガイダンス表示であるか否かを判別する(ステップS46)。計測項目のガイダンス表示である場合(ステップS46;YES)、制御部18は、RAMに展開している設定情報に基づいて、ステップS45で判定された計測項目の複数の計測手法の一覧を有するガイダンスデータを生成し、表示部17aに表示中の計測メニューのステップS43でタッチ操作されたボタンに対応する位置に、生成したガイダンスデータをガイダンスとして表示する(ステップS47)。例えば、図16の計測メニュー500Bに示すように、ステップS43で流速トレースボタン510へユーザーの手H1により2秒の長押しのタッチ入力がなされた場合に、ステップS47では、RAMに展開された流速トレース計測の設定テーブル210Bの全ての計測手法212(オート、セミオート、マニュアル)及びその操作内容213(2本指タップ、3本指タップ、ダブルタップ)を有するガイダンスデータが生成され、流速トレースボタン510上にガイダンスデータがガイダンス511として表示される。
【0142】
そして、制御部18は、ステップS47で表示中のガイダンスを消去するか否かを判別する(ステップS48)。ステップS48では、例えば、ステップS47でのガイダンス表示開始からあらかじめ設定された所定時間(例えば、5秒)経過したか否かに応じて、表示中のガイダンスを消去するか否かが判別される。また、ステップS48では、例えば、ステップS47でのガイダンス表示開始後に、操作入力部11又はタッチパネル17bを介してユーザーから他の操作入力(表示画面上をタッチ入力、操作入力部11のトラックボールによるカーソルポインターの移動など)が実行されたか否かに応じて、表示中のガイダンスを消去するか否かが判別される。
【0143】
ガイダンスを消去しない場合(ステップS48;NO)、ステップS48に移行される。ガイダンスを消去する場合(ステップS48;YES)、制御部18は、表示部17aに表示中のガイダンスを消去し(ステップS49)、ステップS43に移行する。
【0144】
計測項目のガイダンス表示でない場合(ステップS46;NO)、ステップS45で計測項目の計測手法と判定されており、制御部18は、ステップS43でタッチ操作された計測項目と、当該計測項目の計測手法が複数ある場合のステップS45で判定された計測手法、又は計測項目の計測手法が1つの場合の当該計測手法、に対応する計測を実行し(ステップS50)、第3の計測処理を終了する。タッチ操作された計測項目が複数の計測手法を有しない場合(ステップS44;NO)、ステップS50に移行される。
【0145】
以上、本実施の形態によれば、制御部18は、計測項目ごとの第1の操作内容の一覧情報の表示にあらかじめ対応付けられた第3の操作内容(長押し2s)に基づき、タッチパネル17bを介する操作要素(流速トレースボタン510、体積ボタン540)への第3の操作内容の操作入力に応じて、当該操作要素及び当該第3の操作内容に対応する計測項目の複数の計測手法の一覧情報としてのガイダンス511を表示部17aに表示する。このため、計測項目の複数の計測手法を選択する第3の操作内容の操作入力により、同一計測項目に何の複数の計測手法が割り当てられているのかを、第3の操作内容の操作入力がある必要な時だけ表示されるガイダンス511の目視により、簡単に確認できる。
【0146】
また、制御部18は、タッチパネル17bの操作入力に応じて、計測項目ごとのガイダンス511の表示に対応付けられた第3の操作内容を、設定テーブル210B,220Bとして記憶部19に記憶して設定する。このため、ガイダンス511を表示するための、測定項目のユーザーの好みの操作内容(操作アクション)の第3の操作内容を自在に設定できる。
【0147】
以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピューター読み取り可能な媒体としてROMを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピューター読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリーなどの不揮発性メモリー、CD-ROMなどの可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
【0148】
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る好適な超音波診断装置及びプログラムの一例であり、これに限定されるものではない。例えば、第1~第3の実施の形態の少なくとも2つを適宜組み合わせる構成としてもよい。
【0149】
また、上記各実施の形態では、計測項目の複数の計測手法の選択入力を、操作部としてのタッチパネル17bを介するタッチ入力により行う構成を説明したが、これに限定されるものではない。計測項目の複数の計測手法の選択入力を、操作部としての操作入力部11及びタッチパネル17bの少なくとも一方により行い、設定テーブル210,210A,210B,220,220A,220Bの操作内容213,223を、操作入力部11及びタッチパネル17bの少なくとも一方の操作内容とする構成としてもよい。
【0150】
また、上記各実施の形態では、計測メニュー500,500Bとして、パルスドプラモードの計測項目の選択ボタン(流速トレースボタン510)と、Bモードの計測項目の選択ボタン(直線距離ボタン520、面積ボタン530、体積ボタン540)とを、同時に表示する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、表示中の超音波画像が選択又はアクティブにする操作入力がされた状態で、計測メニューを表示する場合に、選択又はアクティブにされている超音波画像の画像モードに対応する計測項目の選択ボタンのみを当該計測メニューに表示する構成としてもよい。例えば、表示中のFFT波形画像がアクティブにする操作入力がされた状態で、計測メニューを表示する場合に、アクティブにされている超音波画像の画像モード(パルスドプラモード)に対応する計測項目の選択ボタン(流速トレースボタン510)のみを当該計測メニューに表示する構成としてもよい。
【0151】
また、上記各実施の形態の表示部、制御部、操作部(操作入力部11、タッチパネル17b)、記憶部などの構成を、超音波画像などの医用画像を表示する医用画像表示装置や、表示装置に適用する構成としてもよい。
【0152】
また、以上の実施の形態における超音波診断装置100を構成する各部の細部構成及び細部動作に関して本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0153】
100 超音波診断装置
11 操作入力部
12 送信部
13 受信部
14 Bモード画像生成部
15 ドプラ処理部
151 バンドパスフィルター
152,153 直交検波部
154 ローパスフィルター
155 レンジゲート
156 積分回路
157 ウォールモーションフィルター
158 FFT解析部
16 表示制御部
17 操作表示部
17a 表示部
17b タッチパネル
18 制御部
19 記憶部
2 超音波探触子
2A 超音波探触子本体
2a 振動子
2B ケーブル
2C コネクター
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16