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特許7563307情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241001BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20241001BHJP
   G07C 5/00 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
G06Q50/10
G08G1/00 D
G07C5/00 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021103403
(22)【出願日】2021-06-22
(65)【公開番号】P2023002268
(43)【公開日】2023-01-10
【審査請求日】2023-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 雅人
(72)【発明者】
【氏名】飯 潔倫
(72)【発明者】
【氏名】亀崎 康之
【審査官】菅原 浩二
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-135813(JP,A)
【文献】特開2008-252624(JP,A)
【文献】特開2007-293626(JP,A)
【文献】特開2017-182317(JP,A)
【文献】特開2020-184322(JP,A)
【文献】特開2003-296892(JP,A)
【文献】特開2020-038673(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0369069(US,A1)
【文献】特開2021-077031(JP,A)
【文献】特開2020-009097(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G08G 1/00
G07C 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の運転者の顔画像を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記運転者の顔画像と、記憶部に記憶されている顔画像とを照合して、前記転者を特定する特定部と、
前記特定部が特定した前記運転者に関する、前記車両の平均車速に関する車速情報、前記車両の平均燃費に関する燃費情報、前記車両の累計運転時間に関する運転時間情報、前記車両の累計運転距離に関する運転距離情報、前記運転者の運転評価に関する運転評価情報、前記運転者の運転意識及び運転態度を含む運転習慣に関する運転習慣情報、前記運転者の認知特定及び性格を含む認知及び心理特性に関する第1特性情報、前記運転者の視力及び反応特性を含む感覚及び知覚特性に関する第2特性情報、並びに、前記運転者の性別及び年齢を含む個人属性に関する属性情報を含んで構成されている複数の運転者情報の前記記憶部への保存及び前記記憶部からの削除を実行する管理部と、
前記運転者による、前記複数の運転者情報のうち、提供を許可する運転者情報の選択、提供を許可しない運転者情報の選択、前記記憶部に追加で記憶させる運転者情報の選択、及び前記記憶部に記憶されている運転者情報から削除する運転者情報の選択を受付ける受付部と、
提供を許可する運転者情報の数に基づいて獲得できるポイントである前記運転者の評価値に基づいて、前記運転者に有利な特典を付与するか否かを決定する決定部と、
提供を許可する運転者情報の数が多いほど、前記決定部による前記特典の付与に近付くように前記運転者の評価値を更新する更新部と、
を備え、
前記更新部は、
前記受付部が前記記憶部に記憶されている運転者情報から削除する運転者情報の選択を受付けた場合、削除数に応じて前記特典の付与に遠のくように前記運転者の評価値を更新し、
前記受付部が前記記憶部に追加で記憶させる運転者情報の選択を受付けた場合、追加数に応じて前記特典の付与に近付くように前記運転者の評価値を更新する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記運転者は、車両を運行する事業者の運転者であり、
前記受付部は、運転者を管理する管理者による、前記複数の運転者情報のうち、提供を許可する運転者情報の選択、及び提供を許可しない運転者情報の選択を受付ける、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
車両の運転者の顔画像を取得し、
取得した前記運転者の顔画像と、記憶部に記憶されている顔画像とを照合して、前記転者を特定し、
特定した前記運転者に関する、前記車両の平均車速に関する車速情報、前記車両の平均燃費に関する燃費情報、前記車両の累計運転時間に関する運転時間情報、前記車両の累計運転距離に関する運転距離情報、前記運転者の運転評価に関する運転評価情報、前記運転者の運転意識及び運転態度を含む運転習慣に関する運転習慣情報、前記運転者の認知特定及び性格を含む認知及び心理特性に関する第1特性情報、前記運転者の視力及び反応特性を含む感覚及び知覚特性に関する第2特性情報、並びに、前記運転者の性別及び年齢を含む個人属性に関する属性情報を含んで構成されている複数の運転者情報の前記記憶部への保存及び前記記憶部からの削除を実行し
前記運転者による、前記複数の運転者情報のうち、提供を許可する運転者情報の選択、提供を許可しない運転者情報の選択、前記記憶部に追加で記憶させる運転者情報の選択、及び前記記憶部に記憶されている運転者情報から削除する運転者情報の選択を受付け、
提供を許可する運転者情報の数に基づいて獲得できるポイントである前記運転者の評価値に基づいて、前記運転者に有利な特典を付与するか否かを決定し、
提供を許可する運転者情報の数が多いほど、前記特典の付与に近付くように前記運転者の評価値を更新し、
前記記憶部に記憶されている運転者情報から削除する運転者情報の選択を受付けた場合、削除数に応じて前記特典の付与に遠のくように前記運転者の評価値を更新し、
前記記憶部に追加で記憶させる運転者情報の選択を受付けた場合、追加数に応じて前記特典の付与に近付くように前記運転者の評価値を更新する、
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
【請求項4】
コンピュータに、
車両の運転者の顔画像を取得し、
取得した前記運転者の顔画像と、記憶部に記憶されている顔画像とを照合して、前記転者を特定し、
特定した前記運転者に関する、前記車両の平均車速に関する車速情報、前記車両の平均燃費に関する燃費情報、前記車両の累計運転時間に関する運転時間情報、前記車両の累計運転距離に関する運転距離情報、前記運転者の運転評価に関する運転評価情報、前記運転者の運転意識及び運転態度を含む運転習慣に関する運転習慣情報、前記運転者の認知特定及び性格を含む認知及び心理特性に関する第1特性情報、前記運転者の視力及び反応特性を含む感覚及び知覚特性に関する第2特性情報、並びに、前記運転者の性別及び年齢を含む個人属性に関する属性情報を含んで構成されている複数の運転者情報の前記記憶部への保存及び前記記憶部からの削除を実行し
前記運転者による、前記複数の運転者情報のうち、提供を許可する運転者情報の選択、提供を許可しない運転者情報の選択、前記記憶部に追加で記憶させる運転者情報の選択、及び前記記憶部に記憶されている運転者情報から削除する運転者情報の選択を受付け、
提供を許可する運転者情報の数に基づいて獲得できるポイントである前記運転者の評価値に基づいて、前記運転者に有利な特典を付与するか否かを決定し、
提供を許可する運転者情報の数が多いほど、前記特典の付与に近付くように前記運転者の評価値を更新し、
前記記憶部に記憶されている運転者情報から削除する運転者情報の選択を受付けた場合、削除数に応じて前記特典の付与に遠のくように前記運転者の評価値を更新し、
前記記憶部に追加で記憶させる運転者情報の選択を受付けた場合、追加数に応じて前記特典の付与に近付くように前記運転者の評価値を更新する、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、乗員の社会的な信用性を評価することができる評価システム、評価方法、およびプログラムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-086762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術は、カメラにより撮像された画像及び車両センサの検出結果等を車載装置で解析し、運転者の運転に関する解析結果を所定のタイミングで評価サーバに送信するものである。
【0005】
しかし、上記の解析結果が、車両の運転者が提供を希望しない情報(例えば、運転者個人を特定可能な情報)を含むこともあり得るため、運転者の同意無しに運転者に関する情報を無制限に外部装置に取得させることは望ましくない。
【0006】
そこで、本発明は、運転者に関する情報を解析等に使用する場合において、個人情報に配慮した収集を可能とする情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る情報処理装置は、車両の運転者の顔画像を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記運転者の顔画像と、記憶部に記憶されている顔画像とを照合して、前記転者を特定する特定部と、前記特定部が特定した前記運転者に関する、前記車両の平均車速に関する車速情報、前記車両の平均燃費に関する燃費情報、前記車両の累計運転時間に関する運転時間情報、前記車両の累計運転距離に関する運転距離情報、前記運転者の運転評価に関する運転評価情報、前記運転者の運転意識及び運転態度を含む運転習慣に関する運転習慣情報、前記運転者の認知特定及び性格を含む認知及び心理特性に関する第1特性情報、前記運転者の視力及び反応特性を含む感覚及び知覚特性に関する第2特性情報、並びに、前記運転者の性別及び年齢を含む個人属性に関する属性情報を含んで構成されている複数の運転者情報の前記記憶部への保存及び前記記憶部からの削除を実行する管理部と、前記運転者による、前記複数の運転者情報のうち、提供を許可する運転者情報の選択、提供を許可しない運転者情報の選択、前記記憶部に追加で記憶させる運転者情報の選択、及び前記記憶部に記憶されている運転者情報から削除する運転者情報の選択を受付ける受付部と、提供を許可する運転者情報の数に基づいて獲得できるポイントである前記運転者の評価値に基づいて、前記運転者に有利な特典を付与するか否かを決定する決定部と、
提供を許可する運転者情報の数が多いほど、前記決定部による前記特典の付与に近付くように前記運転者の評価値を更新する更新部と、を備え、前記更新部は、前記受付部が前記記憶部に記憶されている運転者情報から削除する運転者情報の選択を受付けた場合、削除数に応じて前記特典の付与に遠のくように前記運転者の評価値を更新し、前記受付部が前記記憶部に追加で記憶させる運転者情報の選択を受付けた場合、追加数に応じて前記特典の付与に近付くように前記運転者の評価値を更新する
【0008】
請求項1に係る情報処理装置では、取得部は、車両情報を取得する。また、特定部は、取得部が取得した車両情報に基づいて車両の運転者を特定する。また、管理部は、特定部が特定した運転者に関する複数の運転者情報を管理する。そして、受付部は、運転者情報の管理部における管理方法に係る選択を受付ける。これにより、当該情報処理装置では、運転者に関する情報を解析等に使用する場合において、個人情報に配慮した収集が可能となる。
請求項2に係る情報処理装置は、前記運転者は、車両を運行する事業者の運転者であり、前記受付部は、運転者を管理する管理者による、前記複数の運転者情報のうち、提供を許可する運転者情報の選択、及び提供を許可しない運転者情報の選択を受付ける。
【0009】
他の態様の情報処理装置は、記運転者の評価値に基づいて、前記運転者に有利な特典を付与するか否かを決定する決定部と、前記運転者情報の数が多いほど、前記決定部による前記特典の付与に近付くように前記評価値を更新する更新部と、を備える。
【0010】
他の態様の情報処理装置では、決定部は、運転者の評価値に基づいて、運転者に有利な特典を付与するか否かを決定する。そして、更新部は、運転者情報の数が多いほど、決定部による特典の付与に近付くように評価値を更新する。これにより、当該情報処理装置では、運転者情報の数が多いほど特典の付与に近付くため、より多くの運転者情報を提供する動機付けを与えることができる。
【0011】
他の態様の情報処理装置は、記受付部は、前記管理部において管理される前記運転者情報の組み合わせの複数のプランの中から一のプランの選択を受付け、前記管理部は、前記受付部が受付けた前記一のプランに対応する前記運転者情報を管理する。
【0012】
他の態様の情報処理装置では、受付部は、管理部において管理される運転者情報の組み合わせの複数のプランの中から一のプランの選択を受付ける。そして、管理部は、受付部が受付けた一のプランに対応する運転者情報を管理する。これにより、当該情報処理装置では、複数のプランの中から一のプランの選択を受付けることで、運転者情報毎に管理部における管理方法に係る選択を行う場合の煩雑さを軽減できる。
【0013】
他の態様の情報処理装置は、記受付部は、前記運転者情報が外部に提供される場合、前記運転者情報の外部提供に対する可否を受付ける。
【0014】
他の態様の情報処理装置では、受付部は、運転者情報が外部に提供される場合、運転者情報の外部提供に対する可否を受付ける。これにより、当該情報処理装置では、情報処理装置とは異なる外部装置への運転者情報の提供に対する可否を選択させることが可能となる。
【0015】
他の態様の情報処理装置は、記受付部は、前記運転者情報が外部に提供される場合、前記運転者情報毎に外部提供に対する可否を受付ける。
【0016】
他の態様の情報処理装置では、受付部は、運転者情報が外部に提供される場合、運転者情報毎に外部提供に対する可否を受付ける。これにより、当該情報処理装置では、情報処理装置とは異なる外部装置への運転者情報毎の提供に対する可否を選択させることが可能となる。
【0017】
請求項に係る情報処理方法は、車両の運転者の顔画像を取得し、取得した前記運転者の顔画像と、記憶部に記憶されている顔画像とを照合して、前記転者を特定し、特定した前記運転者に関する、前記車両の平均車速に関する車速情報、前記車両の平均燃費に関する燃費情報、前記車両の累計運転時間に関する運転時間情報、前記車両の累計運転距離に関する運転距離情報、前記運転者の運転評価に関する運転評価情報、前記運転者の運転意識及び運転態度を含む運転習慣に関する運転習慣情報、前記運転者の認知特定及び性格を含む認知及び心理特性に関する第1特性情報、前記運転者の視力及び反応特性を含む感覚及び知覚特性に関する第2特性情報、並びに、前記運転者の性別及び年齢を含む個人属性に関する属性情報を含んで構成されている複数の運転者情報の前記記憶部への保存及び前記記憶部からの削除を実行し、前記運転者による、前記複数の運転者情報のうち、提供を許可する運転者情報の選択、提供を許可しない運転者情報の選択、前記記憶部に追加で記憶させる運転者情報の選択、及び前記記憶部に記憶されている運転者情報から削除する運転者情報の選択を受付け、提供を許可する運転者情報の数に基づいて獲得できるポイントである前記運転者の評価値に基づいて、前記運転者に有利な特典を付与するか否かを決定し、提供を許可する運転者情報の数が多いほど、前記特典の付与に近付くように前記運転者の評価値を更新し、前記記憶部に記憶されている運転者情報から削除する運転者情報の選択を受付けた場合、削除数に応じて前記特典の付与に遠のくように前記運転者の評価値を更新し、前記記憶部に追加で記憶させる運転者情報の選択を受付けた場合、追加数に応じて前記特典の付与に近付くように前記運転者の評価値を更新する、処理をコンピュータが実行する。
【0018】
請求項に係る情報処理プログラムは、コンピュータに、車両の運転者の顔画像を取得し、取得した前記運転者の顔画像と、記憶部に記憶されている顔画像とを照合して、前記転者を特定し、特定した前記運転者に関する、前記車両の平均車速に関する車速情報、前記車両の平均燃費に関する燃費情報、前記車両の累計運転時間に関する運転時間情報、前記車両の累計運転距離に関する運転距離情報、前記運転者の運転評価に関する運転評価情報、前記運転者の運転意識及び運転態度を含む運転習慣に関する運転習慣情報、前記運転者の認知特定及び性格を含む認知及び心理特性に関する第1特性情報、前記運転者の視力及び反応特性を含む感覚及び知覚特性に関する第2特性情報、並びに、前記運転者の性別及び年齢を含む個人属性に関する属性情報を含んで構成されている複数の運転者情報の前記記憶部への保存及び前記記憶部からの削除を実行し、前記運転者による、前記複数の運転者情報のうち、提供を許可する運転者情報の選択、提供を許可しない運転者情報の選択、前記記憶部に追加で記憶させる運転者情報の選択、及び前記記憶部に記憶されている運転者情報から削除する運転者情報の選択を受付け、提供を許可する運転者情報の数に基づいて獲得できるポイントである前記運転者の評価値に基づいて、前記運転者に有利な特典を付与するか否かを決定し、提供を許可する運転者情報の数が多いほど、前記特典の付与に近付くように前記運転者の評価値を更新し、前記記憶部に記憶されている運転者情報から削除する運転者情報の選択を受付けた場合、削除数に応じて前記特典の付与に遠のくように前記運転者の評価値を更新し、前記記憶部に追加で記憶させる運転者情報の選択を受付けた場合、追加数に応じて前記特典の付与に近付くように前記運転者の評価値を更新する、処理を実行させる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明に係る情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムでは、運転者に関する情報を解析等に使用する場合において、個人情報に配慮した収集が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本実施の形態に係る情報処理システムの概略構成を示す図である。
図2】本実施の形態に係る情報処理装置及び運転者端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】本実施の形態に係る情報処理装置の機能構成の例を示すブロック図である。
図4】本実施の形態に係る車両のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5】本実施の形態に係る情報処理装置による受付処理の流れを示すフローチャートである。
図6】本実施の形態に係る情報処理装置による管理処理の流れを示すフローチャートである。
図7】本実施の形態に係る運転者端末の表示部に表示される第1の表示例である。
図8】本実施の形態に係る運転者端末の表示部に表示される第2の表示例である。
図9】本実施の形態に係る運転者端末の表示部に表示される第3の表示例である。
図10】本実施の形態に係る運転者端末の表示部に表示される第4の表示例である。
図11】本実施の形態に係る運転者端末の表示部に表示される第5の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る情報処理システム10について説明する。
第1の実施形態に係る情報処理システム10は、運転者に関する情報の管理方法に係る選択を受付けるシステムである。
【0022】
図1は、情報処理システム10の概略構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム10は、情報処理装置20と、運転者端末40と、車両60とを含む。情報処理装置20、運転者端末40、及び車両60は、ネットワークNを介して接続され、互いに通信可能となっている。
【0023】
情報処理装置20は、所定の事業者が保有するサーバコンピュータである。
運転者端末40は、車両60の運転者が保有する携帯端末である。運転者端末40には、一例として、携帯可能なパーソナルコンピュータ(ノートPC)、スマートフォン、又はタブレット端末等が適用される。第1の実施形態では、一例として、運転者端末40はスマートフォンとする。
【0024】
車両60は、ガソリン車両、ハイブリッド車両、又は電気自動車の何れであってもよいが、第1の実施形態では、一例として、車両60はガソリン車両とする。
【0025】
次に、情報処理装置20及び運転者端末40のハードウェア構成を説明する。図2は、情報処理装置20及び運転者端末40のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、情報処理装置20及び運転者端末40は、基本的には一般的なコンピュータ構成であるため、情報処理装置20を代表して説明する。
【0026】
図2に示すように、情報処理装置20は、CPU21(Central Processing Unit)、ROM22(Read Only Memory)、RAM23(Random Access Memory)、記憶部24、入力部25、表示部26、及び通信部27を備えている。各構成は、バス28を介して相互に通信可能に接続されている。
【0027】
CPU21は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU21は、ROM22又は記憶部24からプログラムを読み出し、RAM23を作業領域としてプログラムを実行する。CPU21は、ROM22又は記憶部24に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0028】
ROM22は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM23は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0029】
記憶部24は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、各種プログラム、及び各種データを格納する。第1の実施形態では、記憶部24には、少なくとも後述する受付処理及び管理処理を実行するための情報処理プログラム24Aが格納されている。
【0030】
入力部25は、マウス等のポインティングデバイス、キーボード、マイク、及びカメラ等を含み、各種の入力を行うために使用される。
【0031】
表示部26は、例えば、液晶ディスプレイであり、種々の情報を表示する。表示部26は、タッチパネル方式を採用して、入力部25として機能してもよい。
【0032】
通信部27は、他の機器と通信するためのインターフェースである。当該通信には、たとえば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0033】
上記の情報処理プログラム24Aを実行する際に、情報処理装置20は、上記のハードウェア資源を用いて、当該情報処理プログラム24Aに基づく処理を実行する。
【0034】
次に、情報処理装置20の機能構成について説明する。
図3は、第1の実施形態に係る情報処理装置20の機能構成の例を示すブロック図である。
【0035】
図3に示すように、情報処理装置20のCPU21は、機能構成として、取得部21A、特定部21B、生成部21C、管理部21D、受付部21E、決定部21F、及び更新部21Gを有する。各機能構成は、CPU21が記憶部24に記憶された情報処理プログラム24Aを読み出し、実行することにより実現される。
【0036】
取得部21Aは、車両60に関する車両情報を取得する。具体的には、取得部21Aは、車両情報として、車両60が備える後述する操舵角センサ71、加速度センサ72、車速センサ73、及びウインカースイッチ74によって検出された車両60の操舵角、加速度、車速、及びウインカー操作を取得する。また、取得部21Aは、車両情報として、車両60が備える後述するECU70Cによって検出された車両60のエンジン回転数、エンジントルク、燃費及びアクセル操作を取得する。さらに、取得部21Aは、車両情報として、車両60が備える後述するカメラ76により撮像された運転者の顔画像を取得する。なお、上記の情報は、取得部21Aが車両60から取得可能な車両情報の一部であり、上記の情報以外の車両60に関する情報も、取得部21Aは車両情報として車両60から取得する。
【0037】
特定部21Bは、取得部21Aが取得した車両情報に基づいて車両60の運転者を特定する。一例として、特定部21Bは、取得部21Aが車両情報として取得した運転者の顔画像と、記憶部24に記憶されている顔画像とを照合して、車両60の運転者を特定する。このとき、特定部21Bは、公知の顔認証処理を実行することで車両60の運転者を特定する。
【0038】
生成部21Cは、取得部21Aが取得した車両情報に基づいて、特定部21Bが特定した運転者に関する運転者情報を生成する。運転者情報は、一例として、車両60の平均車速に関する車速情報、車両60の平均燃費に関する燃費情報、車両60の累計運転時間に関する運転時間情報、車両60の累計運転距離に関する運転距離情報、運転者の運転評価に関する運転評価情報、運転者の運転意識及び運転態度等を含む運転習慣に関する運転習慣情報、運転者の認知特定及び性格等を含む認知及び心理特性に関する第1特性情報、運転者の視力及び反応特性等を含む感覚及び知覚特性に関する第2特性情報、並びに、運転者の性別及び年齢等を含む個人属性に関する属性情報を含んで構成されている。なお、運転者情報は、上記の一部の情報を含まなくてもよいし、上記の情報以外の他の情報を含んで構成されていてもよい。
【0039】
生成部21Cは、一例として、取得部21Aが車両情報として取得した、車両60の操舵角、加速度、車速、ウインカー操作、エンジン回転数、エンジントルク、燃費及びアクセル操作の少なくとも1つを用いて、運転者情報のうち、車速情報、燃費情報、運転時間情報、運転距離情報及び運転評価情報を生成する。
【0040】
また、生成部21Cは、一例として、取得部21Aが車両情報として取得した、車両60の操舵角、加速度、車速、ウインカー操作、エンジン回転数、エンジントルク、燃費及びアクセル操作の少なくとも1つの情報と、運転者の顔画像とを組み合わせて、運転者情報のうち、運転習慣情報、第1特性情報、及び第2特性情報を生成する。
さらに、生成部21Cは、一例として、取得部21Aが車両情報として取得した、運転者の顔画像を用いて、運転者情報のうち、属性情報を生成する。
【0041】
管理部21Dは、特定部21Bが特定した運転者に関する複数の運転者情報を管理する。具体的には、管理部21Dは、生成部21Cが生成した運転者情報のうち、受付部21Eが提供を許可する選択を受付けた運転者情報を、特定部21Bが特定した運転者を一意に特定可能な識別情報と紐付けて記憶部24に記憶させる。また、管理部21Dは、記憶部24に記憶された運転者情報のうち、受付部21Eが削除する選択を受付けた運転者情報を記憶部24から削除する。
【0042】
受付部21Eは、運転者情報の管理部21Dにおける管理方法に係る選択を受付ける。第1の実施形態では、管理部21Dにおける管理方法に係る選択として、受付部21Eは、車両60の運転者による、提供を許可する運転者情報の選択、及び提供を許可しない運転者情報の選択を受付ける。
【0043】
決定部21Fは、運転者の評価値に基づいて、運転者に有利な特典を付与するか否かを決定する。評価値は、提供を許可する運転者情報の数、及び車両60の運転回数等に基づいて獲得できるポイントである。評価値は、記憶部24に記憶され、更新部21Gにより更新される。そして、第1の実施形態では、一例として、運転者が獲得した評価値の合計が「100」を超えると、決定部21Fが上記の特典を付与することを決定し、当該特典として、特別車両の販売情報及び特別サービスの提供に関する情報等が運転者端末40に送信される。
【0044】
更新部21Gは、記憶部24に記憶されている評価値の更新を行う。第1の実施形態では、更新部21Gは、提供を許可する運転者情報の数が多いほど、決定部21Fによる特典の付与に近付くように評価値を更新する。第1の実施形態では、一例として、提供を許可する運転者情報の数1つにつき、評価値を「10」獲得できる。そのため、一例として、提供を許可する運転者情報の数が2つの場合、更新部21Gは、記憶部24に記憶されている評価値に「20」を加算する。
【0045】
次に、車両60のハードウェア構成を説明する。図4は、車両60のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0046】
図4に示すように、車両60は、車載器15と、複数のECU(Electronic Control Unit)70と、操舵角センサ71と、加速度センサ72と、車速センサ73と、ウインカースイッチ74と、マイク75と、カメラ76と、入力スイッチ77と、モニタ78と、スピーカ79と、GPS装置80と、を含んで構成されている。
【0047】
車載器15は、CPU61、ROM62、RAM63、記憶部64、車内通信I/F(InterFace)65、入出力I/F66及び無線通信I/F67を含んで構成されている。CPU61、ROM62、RAM63、記憶部64、車内通信I/F65、入出力I/F66及び無線通信I/F67は、内部バス68を介して相互に通信可能に接続されている。
【0048】
CPU61は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU61は、ROM62又は記憶部64からプログラムを読み出し、RAM63を作業領域としてプログラムを実行する。CPU61は、ROM62又は記憶部64に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0049】
ROM62は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM63は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0050】
記憶部64は、HDD、SSD又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0051】
車内通信I/F65は、ECU70と接続するためのインターフェースである。当該インターフェースは、CANプロトコルによる通信規格が用いられる。車内通信I/F65は、外部バス81に対して接続されている。
【0052】
ECU70は、車両60の機能毎に複数設けられており、第1の実施形態では、ECU70A、ECU70B、ECU70C、及びECU70Dが設けられている。ECU70Aは、電動パワーステアリング用ECUが例示され、ECU70Aには操舵角センサ71が接続されている。また、ECU70Bは、VSC(Vehicle Stability Control)用ECUが例示され、ECU70Bには加速度センサ72及び車速センサ73が接続されている。なお、ECU70Bには加速度センサ72及び車速センサ73に加えて、ヨーレートセンサが接続されていてもよい。
【0053】
ECU70Cは、エンジンECUが例示され、エンジンを制御するために車両60のエンジン回転数及びエンジントルクを検出する。また、ECU70Cは、図示しないセンサ類から取得した燃料流量を基に燃費を検出する。さらに、ECU70Cは、車両60のアクセル操作を検出する。ECU70Cが検出したエンジン回転数、エンジントルク、燃費、及びアクセル操作は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として情報処理装置20に送信される。また、ECU70Dは、ステアリングECUが例示され、ECU70Dにはウインカースイッチ74が接続されている。ウインカースイッチ74は、ウインカーを作動させるためのステアリングコラムに設けられている。ECU70Dは、運転者によるウインカースイッチ74の操作をウインカー操作として検出する。ECU70Dが検出したウインカー操作は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として情報処理装置20に送信される。
【0054】
操舵角センサ71は、ステアリングホイールの操舵角を検出するためのセンサである。操舵角センサ71において検出された操舵角は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として情報処理装置20に送信される。
【0055】
加速度センサ72は、車両60に作用する加速度を検出するためのセンサである。加速度センサ72は、一例として、3軸の加速度センサであり、X軸方向として車両前後方向、Y軸方向として車幅方向、Z軸方向として車両高さ方向に加わった加速度を検出する。加速度センサ72において検出された加速度は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として情報処理装置20に送信される。
【0056】
車速センサ73は、車両60の車速を検出するためのセンサである。車速センサ73は例えば、車輪に設けられたセンサである。車速センサ73において検出された車速は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として情報処理装置20に送信される。
【0057】
入出力I/F66は、車両60に搭載されるマイク75、カメラ76、入力スイッチ77、モニタ78、スピーカ79、及びGPS装置80と通信するためのインターフェースである。
【0058】
マイク75は、車両60のフロントピラー、又はダッシュボード等に設けられ、車両60の運転者が発した音声を集音する装置である。なお、マイク75は、後述するカメラ76に設けられていてもよい。
【0059】
カメラ76は、一例として、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサを含んで構成されている。カメラ76は、一例として、車両60においてフロントウィンドウの上部、又はダッシュボードに設けられ、運転者へ向けられている。そして、カメラ76は、少なくとも、図示しないイグニッションセンサがオンとなった車両60の走行開始時点で運転者の顔を含む範囲を撮像する。カメラ76により撮像された運転者の顔画像は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として情報処理装置20に送信される。なお、カメラ76は、ECU70(例えば、カメラECU)を経由して車載器15に接続されていてもよい。
【0060】
入力スイッチ77は、インストルメントパネル、センタコンソール、ステアリングホイール等に設けられ、運転者の手指による操作を入力するスイッチである。入力スイッチ77としては、例えば、押しボタン式のテンキー、及びタッチパッド等を採用することができる。
【0061】
モニタ78は、インストルメントパネル、又はメータパネル等に設けられ、車両60の機能に係る作動の提案、及び当該機能の説明に係る画像を表示するための液晶モニタである。モニタ78は、入力スイッチ77を兼ねたタッチパネルとして設けてもよい。
【0062】
スピーカ79は、インストルメントパネル、センタコンソール、フロントピラー、又はダッシュボード等に設けられ、車両60の機能に係る作動の提案、及び当該機能の説明に係る音声を出力するための装置である。なお、スピーカ79は、モニタ78に設けられていてもよい。
【0063】
GPS装置80は、車両60の現在位置を測定する装置である。GPS装置80は、GPS衛星からの信号を受信する図示しないアンテナを含んでいる。なお、GPS装置80は、ECU70(例えば、マルチメディアECU)に接続されるカーナビゲーションシステムを経由して車載器15に接続されていてもよい。
【0064】
無線通信I/F67は、情報処理装置20と通信するための無線通信モジュールである。当該無線通信モジュールは、例えば、5G、LTE、Wi-Fi(登録商標)等の通信規格が用いられる。無線通信I/F67は、ネットワークNに対して接続されている。
【0065】
図5は、情報処理装置20による運転者情報の管理方法に係る選択を受付ける受付処理の流れを示すフローチャートである。CPU21が記憶部24から情報処理プログラム24Aを読み出して、RAM23に展開して実行することにより、受付処理が行われる。
【0066】
図5に示すステップS10において、CPU21は、運転者情報の管理方法に係る選択として、車両60の運転者による、提供を許可する運転者情報の選択、及び提供を許可しない運転者情報の選択を受付ける。そして、ステップS11に進む。一例として、CPU21は、初回の受付処理では、運転者情報毎の提供に対する可否を受付け、2回目以降の受付処理では、記憶部24に追加で記憶させる運転者情報の選択、又は記憶部24に記憶されている運転者情報から削除する運転者情報の選択を受付ける。
【0067】
ステップS11において、CPU21は、ステップS10で記憶部24に記憶されている運転者情報から削除する運転者情報の選択を受付けたか否かを判定し、削除の選択を受付けたと判定した場合(ステップS11:YES)はステップS12に進む。一方、CPU21により削除の選択を受付けていないと判定された場合(ステップS11:NO)は当該処理を終了する。
【0068】
ステップS12において、CPU21は、記憶部24に記憶されている運転者情報から、ステップS10で削除の選択を受付けた運転者情報を削除する。そして、当該処理を終了する。
【0069】
図6は、情報処理装置20による運転者情報が管理される管理処理の流れを示すフローチャートである。CPU21が記憶部24から情報処理プログラム24Aを読み出して、RAM23に展開して実行することにより、管理処理が行われる。
【0070】
図6に示すステップS20において、CPU21は、車両60から車両情報を取得する。そして、ステップS21に進む。第1の実施形態では、一例として、定期的に車両60から情報処理装置20に車両情報が送信される。
【0071】
ステップS21において、CPU21は、ステップS20で取得した車両情報に含まれる運転者の顔画像と、記憶部24に記憶されている顔画像とを照合して公知の顔認証処理を実行することで車両60の運転者を特定する。そして、ステップS22に進む。
【0072】
ステップS22において、CPU21は、ステップS20で取得した車両情報に基づいて、ステップS21で特定した運転者の運転者情報を生成する。そして、ステップS23に進む。このとき、CPU21は、図5に示す受付処理のステップS10で提供を許可する選択を受付けた運転者情報を生成する。
【0073】
ステップS23において、CPU21は、ステップS22で生成した運転者情報を、ステップS21で特定した運転者を一意に特定可能な識別情報と紐付けて記憶部24に記憶させる。そして、当該処理を終了する。
【0074】
次に、情報処理装置20により図5に示す受付処理が開始された後に、運転者端末40の表示部46に表示される表示例について説明する。
【0075】
図7は、運転者端末40の表示部46に表示される第1の表示例である。運転者端末40のCPU41は、運転者端末40において所定のWebアプリケーションが実行され、Webアプリケーションに対する予め定めた操作が行われた場合に図7に示す表示例を表示部46に表示させる。
【0076】
図7に示す表示例には、情報表示部30と、チェックボックス11と、次へボタン12と、が表示されている。
【0077】
情報表示部30は、管理方法に係る選択を受付ける運転者情報を示す部分である。一例として、情報表示部30は、管理方法に係る選択を受付ける運転者情報が、車速情報であることを示す第1表示部31と、燃費情報であることを示す第2表示部32と、運転時間情報であることを示す第3表示部33と、運転距離情報であることを示す第4表示部34と、運転評価情報であることを示す第5表示部35と、運転習慣情報であることを示す第6表示部36と、第1特性情報であることを示す第7表示部37と、第2特性情報であることを示す第8表示部38と、属性情報であることを示す第9表示部39と、を含んで構成されている。
【0078】
チェックボックス11は、運転者による運転者情報の管理方法に係る選択を受付ける部分である。一例として、チェックボックス11は、運転者による「提供を許可する」との選択を受付ける第1チェックボックス31A、32A、33A、34A、35A、36A、37A、38A、39A(以下、「第1チェックボックス31A-39A」とする)と、運転者による「提供を許可しない」との選択を受付ける第2チェックボックス31B、32B、33B、34B、35B、36B、37B、38B、39B(以下、「第2チェックボックス31B-39B」とする)とを含んで構成されている。そして、第1の実施形態では、第1チェックボックス31A-39A及び第2チェックボックス31B-39Bの何れかのチェックボックス11が選択可能となっている。
【0079】
次へボタン12は、表示部46の表示内容を変化させるボタンである。なお、次へボタン12は、第1チェックボックス31A又は第2チェックボックス31B、第1チェックボックス32A又は第2チェックボックス32B、第1チェックボックス33A又は第2チェックボックス33B、第1チェックボックス34A又は第2チェックボックス34B、第1チェックボックス35A又は第2チェックボックス35B、第1チェックボックス36A又は第2チェックボックス36B、第1チェックボックス37A又は第2チェックボックス37B、第1チェックボックス38A又は第2チェックボックス38B、及び第1チェックボックス39A又は第2チェックボックス39Bが選択されるまで操作できないよう構成されている。
【0080】
図8は、運転者端末40の表示部46に表示される第2の表示例である。
図8に示すチェックボックス11は、第1チェックボックス31A、32A、33A、34A、35Aと、第2チェックボックス36B、37B、38B、39Bとにチェックマークが付されている。これにより、図8に示す表示例では、車速情報、燃費情報、運転時間情報、運転距離情報、及び運転評価情報が運転者による提供を許可する選択を受付けた運転者情報であり、運転習慣情報、第1特性情報、第2特性情報、及び属性情報が運転者による提供を許可しない選択を受付けた運転者情報であることが示されている。
【0081】
図9は、運転者端末40の表示部46に表示される第3の表示例である。図9に示す表示例は、図8に示す表示例において、次へボタン12が操作された後の状態を示している。
【0082】
図9に示す表示例には、メッセージ表示部13と、送信ボタン14と、が表示されている。
【0083】
メッセージ表示部13は、運転者に対するメッセージを表示する部分である。一例として、図9に示すメッセージ表示部13には「車速情報、燃費情報、運転時間情報、運転距離情報、及び運転評価情報を提供します。獲得できる評価値は「50」です。よろしいですか?」と表示されている。
【0084】
送信ボタン14は、運転者による運転者情報の管理方法に係る選択の選択結果を送信するボタンである。図9に示す送信ボタン14が操作された場合、運転者端末40のCPU41は、上記の選択結果として、車速情報、燃費情報、運転時間情報、運転距離情報、及び運転評価情報が運転者による提供を許可する選択を受付けた運転者情報であり、運転習慣情報、第1特性情報、第2特性情報、及び属性情報が運転者による提供を許可しない選択を受付けた運転者情報であることを示す情報を情報処理装置20に送信する。
【0085】
上記のように、第1の実施形態では、CPU21は、車両60に関する車両情報を取得する。また、CPU21は、取得した車両情報に基づいて車両60の運転者を特定する。また、CPU21は、特定した運転者に関する複数の運転者情報を管理する。そして、CPU21は、運転者情報の管理方法に係る選択を受付ける。これにより、第1の実施形態では、運転者情報を解析等に使用する場合において、個人情報に配慮した収集が可能となる。
【0086】
また、第1の実施形態では、CPU21は、運転者の評価値に基づいて、運転者に有利な特典を付与するか否かを決定する。そして、CPU21は、提供を許可する運転者情報の数が多いほど、特典の付与に近付くように評価値を更新する。例えば、第1の実施形態では、提供を許可する運転者情報の数が1つの場合は評価値を「10」獲得でき、2つの場合は評価値を「20」獲得できる。そして、CPU21は、提供を許可する運転者情報の数に応じた値を加算して、記憶部24に記憶されている評価値を更新する。
【0087】
上記の構成により、第1の実施形態では、提供を許可する運転者情報の数が多いほど特典の付与に近付くため、より多くの運転者情報を提供する動機付けを与えることができる。
【0088】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について、他の実施形態との重複部分を省略又は簡略しつつ説明する。
【0089】
第2の実施形態では、受付部21Eは、管理部21Dにおいて管理される運転者情報の組み合わせの複数のプランの中から一のプランの選択を受付ける。そして、管理部21Dは、受付部21Eが受付けた一のプランに対応する運転者情報を管理する。
【0090】
図10は、運転者端末40の表示部46に表示される第4の表示例である。運転者端末40のCPU41は、運転者端末40において所定のWebアプリケーションが実行され、Webアプリケーションに対する予め定めた操作が行われた場合に図10に示す表示例を表示部46に表示させる。
【0091】
図10に示す表示例には、プラン表示部50と、チェックボックス11と、次へボタン12と、が表示されている。
【0092】
プラン表示部50は、記憶部24に記憶される運転者情報の組み合わせの複数のプランを示す部分である。一例として、プラン表示部50は、第1表示部51、第2表示部52、第3表示部53、第4表示部54、及び第5表示部55を含んで構成されている。
【0093】
第1表示部51は、上記の複数のプランの中のプランAを示す部分である。一例として、プランAは、記憶部24に記憶される運転者情報の組み合わせが、車速情報、燃費情報、運転時間情報、運転距離情報、及び運転評価情報で構成されている。
【0094】
第2表示部52は、上記の複数のプランの中のプランBを示す部分である。一例として、プランBは、記憶部24に記憶される運転者情報の組み合わせが、燃費情報、運転時間情報、運転距離情報、及び運転評価情報で構成されている。
【0095】
第3表示部53は、上記の複数のプランの中のプランCを示す部分である。一例として、プランCは、記憶部24に記憶される運転者情報の組み合わせが、運転時間情報、運転距離情報、及び運転評価情報で構成されている。
【0096】
第4表示部54は、上記の複数のプランの中のプランDを示す部分である。一例として、プランDは、記憶部24に記憶される運転者情報の組み合わせが、運転習慣情報、第1特性情報、第2特性情報、及び属性情報で構成されている。
【0097】
第5表示部55は、上記の複数のプランの中のプランEを示す部分である。一例として、プランEは、記憶部24に記憶される運転者情報の組み合わせが、第1特性情報、第2特性情報、及び属性情報で構成されている。
【0098】
図10に示すチェックボックス11は、一例として、プランAに対応するチェックボックス51Aと、プランBに対応するチェックボックス52Aと、プランCに対応するチェックボックス53Aと、プランDに対応するチェックボックス54Aと、プランEに対応するチェックボックス55Aとを含んで構成されている。そして、図10に示す表示例では、チェックボックス51Aにチェックマークが付されている。これにより、図10に示す表示例では、プランAが複数のプランの中から選択を受付けた一のプランであることが示されている。
【0099】
以上のように、第2の実施形態における情報処理システム10は、記憶部24に記憶される運転者情報の組み合わせが異なる複数のプラン(プランA、プランB、プランC、プランD、及びプランE)を予め用意し、運転者端末40に表示された複数のプランの中から運転者による一のプランの選択を受付ける。これにより、第2の実施形態では、複数のプランの中から一のプランの選択を受付けることで、運転者情報毎に管理方法に係る選択を行う場合の煩雑さを軽減できる。
【0100】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について、他の実施形態との重複部分を省略又は簡略しつつ説明する。
【0101】
第3の実施形態では、受付部21Eは、運転者情報が外部に提供される場合、運転者情報の外部提供に対する可否を受付ける。具体的には、受付部21Eは、運転者情報が外部に提供される場合、運転者情報毎に外部提供に対する可否を受付ける。ここでの「外部」とは、情報処理装置20とは異なる外部装置を意味し、詳しくは、情報処理装置20を保有する所定の事業者とは異なる事業者が保有する外部装置を意味する。
【0102】
図11は、運転者端末40の表示部46に表示される第5の表示例である。運転者端末40のCPU41は、運転者端末40において所定のWebアプリケーションが実行され、Webアプリケーションに対する予め定めた操作が行われた場合に図11に示す表示例を表示部46に表示させる。
【0103】
図11に示す表示例には、情報表示部30と、チェックボックス11と、次へボタン12と、が表示されている。
【0104】
図11に示す情報表示部30は、外部提供に対する可否を受付ける記憶部24に記憶された運転者情報を示す部分である。一例として、当該情報表示部30には、図9に示す送信ボタン14が操作された場合に選択結果として情報処理装置20に送信された、運転者による提供を許可する選択を受付けた運転者情報である車速情報、燃費情報、運転時間情報、運転距離情報、及び運転評価情報が第1表示部31、第2表示部32、第3表示部33、第4表示部34、及び第5表示部35にそれぞれ表示されている。
【0105】
図11に示すチェックボックス11は、第1チェックボックス31A、32Aと、第2チェックボックス33B、34B、35Bとにチェックマークが付されている。これにより、図11に示す表示例では、車速情報及び燃費情報が、記憶部24に記憶された運転者情報のうち、運転者による外部提供を許可する選択を受付けた運転者情報であることが示されている。また、運転時間情報、運転距離情報、及び運転評価情報は、記憶部24に記憶された運転者情報のうち、運転者による外部提供を許可しない選択を受付けた運転者情報であることが示されている。
【0106】
以上の構成により、第3の実施形態では、情報処理装置20とは異なる外部装置への運転者情報の提供に対する可否を選択させることが可能となる。具体的には、第3の実施形態では、情報処理装置20とは異なる外部装置への運転者情報毎の提供に対する可否を選択させることが可能となる。
【0107】
(その他)
上記の実施形態では、情報処理システム10における車両60の運転者の種類について言及していなかったが、当該運転者は、タクシー会社及び運送会社等、車両を運行する事業者の運転者でもよいし、それ以外の私的に車両を運転する一般の運転者でもよい。
【0108】
上記の実施形態では、運転者端末40を車両60の運転者が保有する携帯端末としたが、これに限らず、運転者端末40は、サーバコンピュータ、又はPC等の汎用的なコンピュータ装置であってもよい。
【0109】
上記の実施形態では、情報処理装置20のCPU21は、カメラ76により撮像された運転者の顔画像と、記憶部24に記憶されている顔画像とを照合して、車両60の運転者を特定したが、これに限らず、車両60から取得した運転者の顔画像以外の車両情報を用いて車両60の運転者を特定してもよい。
【0110】
上記の実施形態において、情報処理装置20のCPU21は、2回目以降の受付処理で、記憶部24に記憶されている運転者情報から削除する運転者情報の選択を受付けた場合、記憶部24に記憶されている評価値を「0」に初期化してもよいし、削除数に応じて評価値を減算してもよい。また、CPU21は、2回目以降の受付処理で、記憶部24に追加で記憶させる運転者情報の選択を受付けた場合、記憶部24に記憶されている評価値を追加数に応じて加算してもよい。
【0111】
上記の実施形態では、情報処理装置20のCPU21が、取得した車両情報に基づいて、特定した運転者に関する全ての運転者情報を生成したが、これに限らず、一部の運転者情報は、当該運転者により入力された情報であってもよい。一例として、運転者情報のうち、属性情報は、車両情報として取得した運転者の顔画像を用いて、運転者の性別及び年齢等を推定して生成することに限らず、運転者自身で入力した情報であってもよい。
【0112】
上記の実施形態では、車両60の運転者が運転者端末40を用いて運転者情報の管理方法に係る選択を行ったが、これに限らず、運転者情報の管理方法に係る選択を車両60の運転者以外の他のユーザが行ってもよい。一例として、車両60の運転者が車両を運行する事業者の運転者である場合は、当該運転者を管理する管理者が、当該管理者が保有する管理者端末を用いて運転者情報の管理方法に係る選択を行ってもよい。
【0113】
なお、上記の実施形態でCPU21がソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した受付処理及び管理処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、受付処理及び管理処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0114】
また、上記の実施形態では、情報処理プログラム24Aが記憶部24に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。情報処理プログラム24Aは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、情報処理プログラム24Aは、ネットワークNを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【符号の説明】
【0115】
20 情報処理装置
21A 取得部
21B 特定部
21D 管理部
21E 受付部
21F 決定部
21G 更新部
24A 情報処理プログラム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11