(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-09-30
(45)【発行日】2024-10-08
(54)【発明の名称】架台
(51)【国際特許分類】
B65G 21/06 20060101AFI20241001BHJP
B65G 1/00 20060101ALI20241001BHJP
【FI】
B65G21/06
B65G1/00 501Z
B65G1/00 501C
(21)【出願番号】P 2021144246
(22)【出願日】2021-09-03
【審査請求日】2023-12-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 豊
(72)【発明者】
【氏名】黒木 哲也
【審査官】森林 宏和
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-178108(JP,A)
【文献】特開2018-150142(JP,A)
【文献】特開2019-202856(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 21/00 - 21/22
B65G 1/00 - 1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を搬送する物品搬送車が走行する走行面を形成する架台であって、
前記走行面の全体が、第1ユニットと、第2ユニット、第3ユニット、第4ユニット、及び第5ユニットのうち少なくとも2種類と、の組み合わせにより構成されており、
前記第1ユニットは、前記物品搬送車から前記物品を受け入れる受入部と、前記走行面の一部を形成する第1天板部と、前記第1天板部を支持する第1支持脚部と、を備え、
前記第2ユニットは、前記走行面の一部を形成する第2天板部と、前記第2天板部を支持する第2支持脚部と、を備え、
前記第3ユニットは、前記走行面の一部を形成する第3天板部と、前記第3天板部を支持する第3支持脚部と、を備え、
前記第4ユニットは、前記走行面の一部を形成する第4天板部と、前記第4天板部を支持する第4支持脚部と、を備え、
前記第5ユニットは、前記走行面の一部を形成する第5天板部と、前記第5天板部を支持する第5支持脚部と、を備え、
前記第1天板部の外形は、平面視で正方形状に形成され、その一辺の長さが第1長さであり、
前記第2天板部の外形は、平面視で長方形状に形成され、その長辺の長さが前記第1長さであると共に、その短辺の長さが前記第1長さの2/3の長さとされた第2長さであり、
前記第3天板部の外形は、平面視で正方形状に形成され、その一辺の長さが前記第2長さであり、
前記第4天板部の外形は、平面視で長方形状に形成され、その長辺の長さが前記第1長さであると共に、その短辺の長さが前記第1長さの1/3の長さとされた第3長さであり、
前記第5天板部の外形は、平面視で長方形状に形成され、その長辺の長さが前記第2長さであると共に、その短辺の長さが前記第3長さである、架台。
【請求項2】
複数の前記第1ユニットが互いに隣接して配置されて、前記物品搬送車から前記物品を受け入れる受入エリアを構成し、
前記受入エリアに隣接して前記第1ユニット以外のユニットが配置されるエリアを隣接エリアとして、
前記隣接エリアには、前記第2天板部又は前記第4天板部が配置され、
前記隣接エリアに配置される前記第2天板部は、その長辺が前記第1天板部の辺と隣接するように配置され、前記隣接エリアに配置される前記第4天板部は、その長辺が前記第1天板部の辺と隣接するように配置される、請求項1に記載の架台。
【請求項3】
前記第3長さは、前記物品搬送車が走行する通路の幅に応じて設定されている、請求項1又は2に記載の架台。
【請求項4】
前記第3天板部と、複数の前記第2天板部とが隣接して配置され、
少なくとも、前記第3天板部における隣り合う2辺のそれぞれが、前記第2天板部の短辺と隣接している、請求項1から3のいずれか一項に記載の架台。
【請求項5】
前記第4天板部と、前記第1天板部又は前記第2天板部とが隣接して配置され、
前記第4天板部の長辺が、前記第1天板部の辺または前記第2天板部の長辺と隣接している、請求項1から4のいずれか一項に記載の架台。
【請求項6】
前記第5天板部と前記第2天板部とが隣接して配置され、
前記第5天板部の長辺が、前記第2天板部の短辺と隣接している、請求項1から5のいずれか一項に記載の架台。
【請求項7】
前記第1ユニットは、コンベヤユニットを備え、
前記受入部は、上下方向に貫通する開口を備え、
前記コンベヤユニットは、前記開口の直下を通るように配置されていると共に、前記第1支持脚部により支持されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の架台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を搬送する物品搬送車が走行する走行面を形成する架台に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、物流倉庫内における作業の自動化が進んでいる。特に、物品を自動で搬送する物品搬送車の需要は高まっている。このような物品搬送車としては、様々な形態のものがある。例えば、特開2020-011790号公報(特許文献1)に開示された技術では、平面状に広がる連続した走行面を走行する物品搬送車(4)が、物品(W)の搬送に用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1には、物品搬送車(4)が走行する走行面をどのように構成しているかについて開示されていない。このような走行面の範囲は、物品搬送車(4)が物品(W)を搬送することが可能な範囲となる。そのため、物品搬送車(4)を用いる搬送設備として適切な大きさ及び形状の走行面を設置できるようにすることで、様々な需要に応じた搬送設備を実現することが可能となる。しかしながら、特許文献1の技術では、この点についての考慮がされていない。
【0005】
上記実状に鑑みて、物品搬送車が走行する走行面の大きさ及び形状を柔軟に設定できる架台の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
物品を搬送する物品搬送車が走行する走行面を形成する架台であって、
前記走行面の全体が、第1ユニットと、第2ユニット、第3ユニット、第4ユニット、及び第5ユニットのうち少なくとも2種類と、の組み合わせにより構成されており、
前記第1ユニットは、前記物品搬送車から前記物品を受け入れる受入部と、前記走行面の一部を形成する第1天板部と、前記第1天板部を支持する第1支持脚部と、を備え、
前記第2ユニットは、前記走行面の一部を形成する第2天板部と、前記第2天板部を支持する第2支持脚部と、を備え、
前記第3ユニットは、前記走行面の一部を形成する第3天板部と、前記第3天板部を支持する第3支持脚部と、を備え、
前記第4ユニットは、前記走行面の一部を形成する第4天板部と、前記第4天板部を支持する第4支持脚部と、を備え、
前記第5ユニットは、前記走行面の一部を形成する第5天板部と、前記第5天板部を支持する第5支持脚部と、を備え、
前記第1天板部の外形は、平面視で正方形状に形成され、その一辺の長さが第1長さであり、
前記第2天板部の外形は、平面視で長方形状に形成され、その長辺の長さが前記第1長さであると共に、その短辺の長さが前記第1長さの2/3の長さとされた第2長さであり、
前記第3天板部の外形は、平面視で正方形状に形成され、その一辺の長さが前記第2長さであり、
前記第4天板部の外形は、平面視で長方形状に形成され、その長辺の長さが前記第1長さであると共に、その短辺の長さが前記第1長さの1/3の長さとされた第3長さであり、
前記第5天板部の外形は、平面視で長方形状に形成され、その長辺の長さが前記第2長さであると共に、その短辺の長さが前記第3長さである。
【0007】
本構成によれば、平面視における外形が正方形状又は長方形状に形成された各種天板部を、互いの辺が隣接するように並べて配置することで、物品搬送車を走行させるための連続した走行面を容易に形成することができる。ここで、第1天板部から第5天板部のそれぞれの辺は、第1長さ、第1長さの2/3の長さとされた第2長さ、又は、第1長さの1/3の長さとされた第3長さとなっている。そのため、受入部を備えることにより第1天板部が大きくならざるを得ない第1ユニットに対して、第2ユニットから第5ユニットのうち少なくとも2種類を組み合わせて架台を構成することにより、走行面の全体の大きさ及び形状を、第1天板部の一辺の長さである第1長さの1/3の長さを単位として、必要な大きさ及び形状となるように柔軟に設定することができる。従って、本構成によれば、物品搬送車が走行する走行面の大きさ及び形状を柔軟に設定することができる。
【0008】
本開示に係る技術のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】物品搬送車によって物品が受入部へ移載される様子を示す走行方向視図
【
図4】物品が受入部からコンベヤユニットへ投下される様子を示す走行方向視図
【
図7】走行面を形成する各ユニットの配置を示す平面図
【
図8】その他の実施形態において、走行面を形成する各ユニットの配置を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、架台が、物品の仕分け及び搬送を行う物品搬送設備に備えられている場合を例示して、架台の実施形態について説明する。
【0011】
〔物品搬送設備の概要〕
図1に示すように、物品搬送設備Fは、物品Wを搬送する物品搬送車Vと、物品搬送車Vが走行する走行面Ffと、搬送対象の物品Wを物品搬送車Vに供給する物品供給部9と、物品搬送車Vによって搬送された物品Wを受け取る受取部Iと、を備えている。架台100は、物品搬送車Vが走行する走行面Ffを形成する。走行面Ffは、平面状に広がるように形成されている。走行面Ffには、物品搬送車Vが走行するための通路R(
図3等参照)が規定されている。受取部Iは、走行面Ffにおける複数箇所に設けられており、物品搬送車Vにより搬送された物品Wを受け取るように構成されている。本実施形態では、複数箇所に設けられた受取部Iのそれぞれは、走行面Ffよりも下方に物品Wを導く受取口Iaを備えている。
【0012】
図2に示すように、物品搬送設備Fは、少なくとも1つの物品Wを収容するための容器Cを搬送する搬送部Tと、物品Wが収容されていない空の容器C(以下、「空容器Ce」と称する。)を供給する空容器供給部8と、少なくとも1つの物品Wが収容された容器C(以下、「実容器Cf」と称する。)を出荷する出荷部7と、を備えている。搬送部Tは、走行面Ff(
図1参照)よりも下方に配置されている。本実施形態では、搬送部Tは、空容器供給部8から供給された空容器Ceを搬入する空容器搬入部80と、受取部Iにおいて受け取られた物品Wを収容した実容器Cfを搬出する実容器搬出部70と、空容器搬入部80と実容器搬出部70とを接続するように設けられた受入搬送部Tiと、を備えている。本実施形態では、搬送部Tは、複数の受入搬送部Tiを備えており、複数の受入搬送部Tiのそれぞれが、空容器搬入部80と実容器搬出部70とを接続するように設けられている。本例では、複数の受入搬送部Tiは、平面視で平行に並んで配置されている。本実施形態では、空容器搬入部80、実容器搬出部70、及び複数の受入搬送部Tiは、コンベヤにより構成されている。
【0013】
図1及び
図2に示すように、受取部Iは、受入搬送部Tiに対して平面視で重複するように配置されている。そして、受入搬送部Tiにおける受取部Iに対応する位置には、容器Cが配置される。これにより、受取部Iにおいて物品搬送車Vから受け取られた物品Wは、受取口Iaを通って走行面Ffよりも下方へ導かれた後、受入搬送部Tiに配置された容器Cに収容される(
図3及び
図4も参照)。本実施形態では、複数の受入搬送部Tiのそれぞれに対応して、複数の受取部Iが並んで配置されている。そして、複数の受取部Iのそれぞれに対応する位置、より詳細には、複数の受取部Iのそれぞれの直下の位置に、容器Cが配置される。
【0014】
本実施形態では、空容器搬入部80は、1つの受入搬送部Tiに対応して配置された受取部Iの数と同じ数の容器Cを容器群として、当該容器群単位で複数の容器Cを同期させて搬送するように構成されている。受入搬送部Ti及び実容器搬出部70についても同様に、上記容器群単位で複数の容器Cを同期させて搬送するように構成されている。図示の例では、1つの受入搬送部Tiに対応して21個の受取部Iが設けられており、空容器搬入部80及び実容器搬出部70は、21個の容器Cを容器群として、当該容器群単位で21個の容器Cを同期させて搬送している。この場合、受入搬送部Tiは、容器群を構成する21個の容器Cの全てに物品Wが収容された後に、当該21個の容器Cを搬送する。
【0015】
この物品搬送設備Fでは、例えば、複数の受取部Iのうち、物品Wの種類、数量、出荷先などの仕分け情報に基づいて指定された特定の受取部Iにおいて物品Wが受け取られることによって、複数の物品Wが仕分けられる。仕分けられた物品Wは、容器Cに収容されて、搬送部Tによって搬送される。
【0016】
本実施形態では、物品搬送設備Fは、受取口Iaの開放及び閉鎖を行うシャッタSを備えている(
図3及び
図4参照)。シャッタSは、上記仕分け情報に基づいて仕分けられるべき少なくとも1つの物品Wが受取部Iに受け取られるまで受取口Iaを閉鎖状態に維持する。そして、シャッタSは、上記仕分け情報に基づいて仕分けられるべき少なくとも1つの物品Wが受取部Iに受け取られた後に、受取口Iaを開放状態にする。これにより、物品搬送車Vによって複数の受取部Iのそれぞれに仕分けられた少なくとも1つの物品Wが、受取口Iaを通って走行面Ffよりも下方へ導かれて、受入搬送部Tiに配置された容器Cに収容される。
【0017】
物品供給部9では、例えば、上記仕分け情報に基づいて、搬送先として特定の受取部Iを指定された物品Wが、作業者やロボットなどの供給主体によって、物品搬送車Vに供給される。そして、物品供給部9において物品Wの供給を受けた物品搬送車Vは、走行面Ffに規定された通路R(
図3等参照)に沿って走行して、上記仕分け情報に基づいて指定された受取部Iへ当該物品Wを搬送する。
【0018】
複数の受取部Iのそれぞれの周囲には、各受取部Iに対応する位置を示す位置情報を保持した位置情報保持部(不図示)が設けられている。物品搬送車Vは、搬送先として指定された特定の受取部Iへ向かって走行し、当該受取部Iに対応する位置情報保持部に保持された位置情報を位置情報検出部(不図示)によって検出することで、その位置に停止して(或いは低速走行の状態で)当該受取部Iに物品Wを引き渡す。位置情報保持部としては、例えば、位置情報を表示したバーコード(例えば二次元バーコード)等の表示体、位置情報を記憶したRFIDタグ(radio frequency identifier tag)等の記憶素子、位置情報を示す信号を発信するビーコン等の信号発信器等として構成される。例えば、位置情報保持部がバーコードである場合には、位置情報検出部はバーコードリーダとして構成され、位置情報保持部がRFIDタグである場合には、位置情報検出部はRFIDリーダとして構成され、位置情報保持部がビーコンである場合には、位置情報検出部は受信機として構成される。
【0019】
ここで、走行面Ffの全体は、
図6に示すように、第1ユニット1と、第2ユニット2、第3ユニット3、第4ユニット4、及び第5ユニット5のうち少なくとも2種類と、の組み合わせにより構成されている。
図1において参照符「1」で示した部分が、第1ユニット1である。本例では、複数の第1ユニット1が、平面視で格子状に並んで配置され、走行面Ffの一部を形成している。なお、
図1では、1つの第1ユニット1の区切りを分かり易くするため、走行面Ffの一部を形成する複数の第1ユニット1のうち1つに、参照符「1」を付している。
【0020】
図3及び
図4は、1つの第1ユニット1を示している。詳細には、
図3及び
図4は第1ユニット1の走行方向視図である。以下、
図3及び
図4を参照して説明を続ける。
【0021】
〔物品搬送車〕
図3及び
図4に示すように、物品搬送車Vは、走行面Ff(
図1参照)に規定された通路Rを走行して、物品供給部9から受取部Iへ物品Wを搬送するように構成されている。以下では、第1ユニット1を通路Rに沿って物品搬送車Vが走行する方向を「走行方向X」とし、平面視で走行方向Xに直交する方向を「幅方向Y」とする。
【0022】
本実施形態では、物品搬送車Vは、車輪を有する台車本体Vaと、物品Wを支持する物品支持部Vbと、物品支持部Vbを動作させて物品Wの移載を行う移載部Vcと、を備えている。
【0023】
本実施形態では、物品支持部Vbは、物品Wを載置するように構成されている。本例では、物品支持部Vbは、板状に形成されており、その上面に物品Wが載置される。また、本例では、物品支持部Vbは、台車本体Vaの上部に設けられており、台車本体Vaに対して走行方向Xに沿う軸心まわりに揺動するように構成されている。
【0024】
移載部Vcは、モータ等の駆動源を含んで構成されている。本実施形態では、移載部Vcは、物品支持部Vbを台車本体Vaに対して走行方向Xに沿う軸心まわりに揺動させるように構成されている。そして、
図3に示すように、移載部Vcは、物品支持部Vbを幅方向Yに傾斜させることによって物品支持部Vb上で物品Wを幅方向Yに滑らせ、物品搬送車Vに対して幅方向Yの外側に配置された移載箇所へ当該物品Wを移載するように構成されている。本例では、移載部Vcは、物品支持部Vbを揺動させることにより、物品搬送車Vに対して幅方向Yの両側に配置された受取部I(移載箇所)のそれぞれに対して、物品Wを引き渡すように構成されている。
【0025】
〔第1ユニット〕
次に、第1ユニット1について、
図3~
図5を主に参照して説明する。第1ユニット1は、物品搬送車Vから物品Wを受け入れる受入部101と、走行面Ff(
図1参照)の一部を形成する第1天板部10と、第1天板部10を支持する第1支持脚部11と、を備えている。受入部101は、第1天板部10に形成されている。第1天板部10は、第1支持脚部11の上部に連結されており、床面から上方に距離を置いた位置に配置されている。なお、受入部101は、物品搬送車Vによって搬送された物品Wを受け取る部分であり、上述の受取部Iに含まれる。
【0026】
本実施形態では、第1ユニット1は、コンベヤユニット12を備えている。コンベヤユニット12は、第1天板部10よりも下方に配置されている。本実施形態では、受入部101は、上下方向に貫通する開口101aを備えている。そして、コンベヤユニット12は、開口101aの直下を通るように配置されていると共に、第1支持脚部11により支持されている。
【0027】
本実施形態では、第1天板部10は、中央部材10mと、中央部材10mに対して幅方向Yの両側に配置された一対の側方部材10sと、を備えている。中央部材10mは、一対の側方部材10sを幅方向Yに連結するように構成されている。本例では、中央部材10mと、一対の側方部材10sのそれぞれとは、ボルト等の締結部材によって着脱自在に連結されている。
【0028】
本実施形態では、中央部材10mには、物品搬送車Vが走行する通路Rが設けられている。一対の側方部材10sのそれぞれには、受入部101が設けられている。本例では、一対の側方部材10sのそれぞれには、複数の受入部101が走行方向Xに沿って並んで配置されている。ここでは、3つの受入部101が、一対の側方部材10sのそれぞれに配置されている。
【0029】
受入部101は、上下方向に貫通する開口101aを備えている。本実施形態では、開口101aは、側方部材10sを上下方向に貫通するように形成されている。開口101aは、物品搬送車Vから物品Wを受け入れる開口であり、上述の受取口Iaに含まれる。なお、本例では、開口101aには、物品搬送車Vによって物品Wが投入(移載)される。
【0030】
本実施形態では、受入部101は、物品搬送車Vから受け入れた物品Wを開口101aへ導く案内部材101bを備えている。これにより、物品搬送車Vからの物品Wの受け入れを適切に行うことができる。案内部材101bは、物品搬送車Vから受け入れられた物品Wを開口101aへ適切に導くことができる構成であれば良い。図示の例では、案内部材101bは、物品搬送車Vから受け入れた物品Wが開口101aの外部へはみ出さないようにするために、開口101aの周囲を囲む周壁部101b1を備えている。また、案内部材101bは、物品搬送車Vからの物品Wの移載が円滑となるように、幅方向Yにおける中央部材10m側から側方部材10s側へ向かうに従って下方に傾斜する傾斜部101b2を備えている。
【0031】
上述のように、物品搬送設備Fは、受取口Iaの開放及び閉鎖を行うシャッタSを備えている。本実施形態では、このシャッタSは、第1ユニット1に備えられており、開口101aの開放及び閉鎖を行うように構成されている。本例では、第1ユニット1は、複数のシャッタSを備えている。詳細には、第1ユニット1は、開口101aの数と同数のシャッタSを備えている。
【0032】
シャッタSは、開口101aを開放する開位置と開口101aを閉鎖する閉位置との間で移動するシャッタ本体Saと、シャッタ本体Saを開位置と閉位置との間で駆動するシャッタ駆動部Sbと、を備えている。本実施形態では、シャッタ本体Saは、第1天板部10よりも下方において、幅方向Yに沿ってスライドするように構成されている。また、シャッタ駆動部Sbは、モータ等の駆動源と、駆動源が発生する駆動力をシャッタ本体Saに伝達する伝達機構と、を備えている。伝達機構は、例えば、軸部材、スプロケット、及びチェーン等を含む。
【0033】
図3に示すように、本実施形態では、シャッタSは、物品搬送車Vによって受入部101に物品Wが搬送されるまでの間、シャッタ本体Saを閉位置に配置して開口101aを閉鎖した状態を維持する。これにより、受入部101に受け入れられた物品Wは、受入部101において一定期間保持される。そして、
図4に示すように、シャッタSは、任意に定められる設定タイミングで、シャッタ本体Saを開位置に配置して開口101aを開放した状態にする。これにより、受入部101で保持されていた物品Wが開口101aを通って下方に落下する。落下した物品Wは、後述するように、コンベヤユニット12に配置された容器Cに収容される。なお、上述の「設定タイミング」は、設備の運用等に応じて任意に設定される。本例では、受入部101には、種類、数量、出荷先などの仕分け情報に基づいて仕分けられるべき少なくとも1つの物品Wが物品搬送車Vによって搬送される。そして、「設定タイミング」は、上記仕分け情報に基づいて仕分けられるべき物品Wが全て受入部101に受け入れられたタイミング、或いは、それよりも遅いタイミングに設定されると好適である。
【0034】
上述のように、第1支持脚部11は、第1天板部10を下方から支持するように構成されている。第1支持脚部11は、上下方向に沿って配置された複数の支柱部材110と、複数の支柱部材110同士を連結する複数の梁部材111と、を備えている。
【0035】
一対の側方部材10sのそれぞれは、支柱部材110により下方から支持されている。本実施形態では、中央部材10mは、一対の側方部材10sを介して支柱部材110により支持されている。すなわち本実施形態では、中央部材10mを支持するための専用の支持部材は設けられていない。なお、本例では、シャッタSは、支柱部材110に連結されている。
【0036】
上述のように、コンベヤユニット12は、第1天板部10よりも下方に配置されている。そして、コンベヤユニット12は、第1天板部10よりも下方において、物品Wを搬送するように構成されている。本実施形態では、コンベヤユニット12は、容器Cを搬送することにより、当該容器Cに収容された物品Wを搬送するように構成されている。本例では、コンベヤユニット12は、搬送部T(
図2も参照)の一部として構成されており、空容器搬入部80と実容器搬出部70との搬送経路の間に設けられている。
【0037】
コンベヤユニット12は、開口101aの直下を通るように配置されていると共に、第1支持脚部11により支持されている。本実施形態では、コンベヤユニット12は、第1支持脚部11の梁部材111に支持されている。具体的には、コンベヤユニット12は、第1支持脚部11の梁部材111に載置された状態で支持されている。本例では、コンベヤユニット12における後述する搬送支持部材121が、第1支持脚部11の梁部材111に対して上方から当接した状態で、当該梁部材111に固定されている。
【0038】
本実施形態では、コンベヤユニット12は、受入搬送部Tiの一部を構成しており、複数の容器Cを走行方向Xに沿って並べて配置可能となっている(
図2も参照)。詳細には、コンベヤユニット12は、受入部101における開口101aに対応する位置に、空容器搬入部80から搬入される容器C(空容器Ce)を配置可能に構成されている。本例では、コンベヤユニット12は、複数の開口101a(受入部101)のそれぞれに対して平面視で重複する位置に、容器C(空容器Ce)を配置するように構成されている。そして、コンベヤユニット12は、受入部101により受け入れられた物品Wが容器Cに収容されると、当該容器C(実容器Cf)を搬送する。本例では、コンベヤユニット12は、走行方向Xに沿って並べて配置された全ての容器Cに、上記仕分け情報に基づいて仕分けられた物品Wが収容された後、当該全ての容器Cをまとめて搬送する。
【0039】
図3及び
図4に示すように、本実施形態では、コンベヤユニット12は、搬送部材120と、搬送部材120を支持する搬送支持部材121と、を備えている。本例では、コンベヤユニット12は、ローラコンベヤにより構成されており、搬送部材120は、ローラにより構成されている。そして、搬送支持部材121は、搬送部材120が連結されるフレームにより構成されている。本例では、搬送支持部材121は、搬送部材120としてのローラを回転自在に支持している。
【0040】
〔架台〕
次に、架台100の構成について説明する。上述のように、架台100は、物品搬送車Vが走行する走行面Ffを形成する。走行面Ffは、平面状に広がるように形成されている。なお、「平面状に広がる」とは、概ね、平坦面に沿って広がることを意味する。そのため、走行面Ffの一部に凹凸面が形成されていても良い。また、走行面Ffの一部又は全部が傾斜していても良い。
【0041】
架台100は、第1ユニット1と、第2ユニット2、第3ユニット3、第4ユニット4、及び第5ユニット5のうち少なくとも2種類と、を備えている。走行面Ffの全体は、
図6に示すように、第1ユニット1と、第2ユニット2、第3ユニット3、第4ユニット4、及び第5ユニット5のうち少なくとも2種類と、の組み合わせにより構成されている。
図6では、図中の左側から右側に向かって順番に、第1ユニット1、第2ユニット2、第3ユニット3、第4ユニット4、第5ユニット5を示している。
【0042】
上述のように、第1ユニット1は、走行面Ffの一部を形成する第1天板部10と、第1天板部10を支持する第1支持脚部11と、を備えている。第1天板部10の外形は、平面視で正方形状に形成され、その一辺の長さが第1長さL1である。少なくとも、平面視で正方形状に形成された第1天板部10の四隅に対応する位置に、支柱部材110が設けられている。本実施形態では、第1天板部10の四隅以外にも、支柱部材110が設けられている。図示の例では、合計で8本の支柱部材110が、第1天板部10に設けられている。具体的には、第1天板部10における向かい合う一対の辺のそれぞれに、4本の支柱部材110が設けられている。
【0043】
第2ユニット2は、走行面Ffの一部を形成する第2天板部20と、第2天板部20を支持する第2支持脚部21と、を備えている。第2天板部20の外形は、平面視で長方形状に形成され、その長辺の長さが第1長さL1であると共に、その短辺の長さが第1長さL1の2/3の長さとされた第2長さL2である。第2支持脚部21は、複数の支柱部材210を備えている。少なくとも、平面視で長方形状に形成された第2天板部20の四隅に対応する位置に、支柱部材210が設けられている。本実施形態では、第2天板部20の四隅のみに支柱部材210が設けられている。すなわち、合計で4本の支柱部材210が、第2天板部20に設けられている。
【0044】
第3ユニット3は、走行面Ffの一部を形成する第3天板部30と、第3天板部30を支持する第3支持脚部31と、を備えている。第3天板部30の外形は、平面視で正方形状に形成され、その一辺の長さが第2長さL2である。第3支持脚部31は、複数の支柱部材310を備えている。少なくとも、平面視で正方形状に形成された第3天板部30の四隅に対応する位置に、支柱部材310が設けられている。本実施形態では、第3天板部30の四隅のみに支柱部材310が設けられている。すなわち、合計で4本の支柱部材310が、第3天板部30に設けられている。
【0045】
第4ユニット4は、走行面Ffの一部を形成する第4天板部40と、第4天板部40を支持する第4支持脚部41と、を備えている。第4天板部40の外形は、平面視で長方形状に形成され、その長辺の長さが第1長さL1であると共に、その短辺の長さが第1長さの1/3の長さとされた第3長さL3である。第4支持脚部41は、複数の支柱部材410を備えている。少なくとも、平面視で長方形状に形成された第4天板部40の四隅に対応する位置に、支柱部材410が設けられている。本実施形態では、第4天板部40の四隅のみに支柱部材410が設けられている。すなわち、合計で4本の支柱部材410が、第4天板部40に設けられている。
【0046】
第5ユニット5は、走行面Ffの一部を形成する第5天板部50と、第5天板部50を支持する第5支持脚部51と、を備えている。第5天板部50の外形は、平面視で長方形状に形成され、その長辺の長さが第2長さL2であると共に、その短辺の長さが第3長さL3である。第5支持脚部51は、複数の支柱部材510を備えている。少なくとも、平面視で長方形状に形成された第5天板部50の四隅に対応する位置に、支柱部材510が設けられている。本実施形態では、第5天板部50の四隅のみに支柱部材510が設けられている。すなわち、合計で4本の支柱部材510が、第5天板部50に設けられている。
【0047】
上述のように、第3長さL3は、第1長さL1の1/3の長さとされている。第2長さL2は、第1長さL1の2/3の長さとされている。換言すれば、第3長さL3の3倍の長さが第1長さL1であり、第3長さL3の2倍の長さが第2長さL2となっている。本実施形態では、第3長さL3は、物品搬送車Vが走行する通路R(
図3及び
図4参照)の幅に応じて設定されている。これにより、物品搬送車Vが走行する通路Rの幅を最小単位として、必要な大きさ及び形状となるように走行面Ffの大きさ及び形状を設定することができるようになっている。
【0048】
本実施形態では、一辺の長さが第3長さL3である正方形状の領域を単位領域Auとして、第1天板部10、第2天板部20、第3天板部30、第4天板部40、及び第5天板部50それぞれが平面視で占める領域は、複数の単位領域Auの組み合わせにより形成されている。
【0049】
第1天板部10が平面視で占める領域は、9つの単位領域Auの組み合わせにより形成されている。具体的には、第1長さL1となる第1天板部10の各辺に沿って3つの単位領域Auが並んで配置され、全体として9つ(3×3)の単位領域Auが平面視で格子状に配列されている。
【0050】
第2天板部20が平面視で占める領域は、6つの単位領域Auの組み合わせにより形成されている。具体的には、第1長さL1となる第2天板部20の長辺に沿って3つの単位領域Auが並んで配置されると共に、第2長さL2となる第2天板部20の短辺に沿って2つの単位領域Auが並んで配置され、全体として6つ(3×2)の単位領域Auが平面視で格子状に配列されている。
【0051】
第3天板部30が平面視で占める領域は、4つの単位領域Auの組み合わせにより形成されている。具体的には、第2長さL2となる第3天板部30の各辺に沿って2つの単位領域Auが並んで配置され、全体として4つ(2×2)の単位領域Auが平面視で格子状に配列されている。
【0052】
第4天板部40が平面視で占める領域は、3つの単位領域Auの組み合わせにより形成されている。具体的には、第1長さL1となる第4天板部40の長辺に沿って3つの単位領域Auが並んで配置されると共に、第3長さL3となる第4天板部40の短辺に沿って1つの単位領域Auが並んで配置され、全体として3つ(3×1)の単位領域Auが平面視で格子状に配列されている。
【0053】
第5天板部50が平面視で占める領域は、2つの単位領域Auの組み合わせにより形成されている。具体的には、第2長さL2となる第5天板部50の長辺に沿って2つの単位領域Auが並んで配置されると共に、第3長さL3となる第5天板部50の短辺に沿って1つの単位領域Auが並んで配置され、全体として2つ(2×1)の単位領域Auが平面視で格子状に配列されている。
【0054】
図7は、架台100を構成する各ユニットの配置の一例を示している。
図7は、
図1に対応している。なお、
図7では、各ユニットの配置を分かり易くするため、説明に関係がない構成を省略していると共に、各ユニットの中央に参照符を示している。例えば、図中「1」で示される部分には、第1ユニット1が配置されており、「2」で示される部分には、第2ユニット2が配置されている。他のユニットについても同様である。また、以下では、平面視における特定の方向を「第1方向D1」とし、第1方向D1に対して平面視で直交する方向を「第2方向D2」とする。
【0055】
上述のように、架台100は、物品搬送車Vが走行する走行面Ffを形成している。本実施形態では、平面視での走行面Ffの外形は、矩形状となっている。走行面Ffが平面視で占める領域は、一辺の長さが第3長さL3である単位領域Au(
図6参照)を複数組み合わせた大きさとなっている。本例では、走行面Ffの第1方向D1の寸法は、第1長さL1×N(Nは自然数)であり、走行面Ffの第2方向D2の寸法は、第1長さL1×M(Mは自然数)である。上述のように、第1天板部10(第1ユニット1)、第2天板部20(第2ユニット2)、第3天板部30(第3ユニット3)、第4天板部40(第4ユニット4)、及び第5天板部50(第5ユニット5)のそれぞれは、複数の単位領域Auの組み合わせにより構成されている。そのため、これらの天板部(ユニット)を組み合わせることで、第1方向D1の寸法が第1長さL1×Nであると共に第2方向D2の寸法が第1長さL1×Mである走行面Ffを、容易に形成することができる。
【0056】
本実施形態では、走行面Ffの全体は、
図7に示すように、第1ユニット1と、第2ユニット2、第3ユニット3、及び第5ユニット5と、の組み合わせにより構成されている。換言すれば、
図7に示す例では、走行面Ffの形成に第4ユニット4は用いられていない。
【0057】
本実施形態では、複数の第1ユニット1が互いに隣接して配置されて、物品搬送車Vから物品Wを受け入れる受入エリアAiを構成している。
図7に示す例では、35個の第1ユニット1が平面視で格子状に並べられて、受入エリアAiを構成している。受入エリアAiの外縁は、第1方向D1及び第2方向D2のそれぞれ沿って配置された1つ以上の第1ユニット1の辺により構成されている。上記のとおり、第1ユニット1の第1天板部10は、その一辺の長さが第1長さL1となっている。従って、受入エリアAiの外縁を構成する各辺は、第1方向D1及び第2方向D2のそれぞれ沿って配置された第1ユニット1の数に応じて、第1長さL1の整数倍の長さとなっている。図示の例では、第1方向D1に7個、第2方向D2に5個の第1ユニット1が並ぶように配置されている。よって、受入エリアAiの第1方向D1に沿う辺の長さは第1長さL1の7倍となっており、受入エリアAiの第2方向D2に沿う辺の長さは第1長さL1の5倍となっている。
【0058】
本実施形態では、受入エリアAiに隣接して第1ユニット1以外のユニットが配置されるエリアを隣接エリアAnとして、隣接エリアAnには、第2天板部20(第2ユニット2)が配置されている。そして、隣接エリアAnに配置される第2天板部20(第2ユニット2)は、その長辺が第1天板部10(第1ユニット1)の辺と隣接するように配置されている。第2天板部20の長辺と第1天板部10の辺とは、いずれも第1長さL1(同じ長さ)となっている(
図6参照)。そのため、第2天板部20の長辺と、それに隣接する第1天板部10の辺とを、それらの辺の延在方向(第1方向D又は第2方向D2)における互いに同じ範囲(第1長さL1に相当する範囲)に配置することができる。
【0059】
本実施形態では、隣接エリアAnは、受入エリアAiの全周を囲んでいる。換言すれば、隣接エリアAnは、受入エリアAiに対して、第1方向D1の両側および第2方向D2の両側に設けられている。本例では、このような受入エリアAiに、複数の第2天板部20(第2ユニット2)が配置されている。
【0060】
また、本実施形態では、第3天板部30(第3ユニット3)と、複数の第2天板部20(第2ユニット2)とが隣接して配置され、少なくとも、第3天板部30(第3ユニット3)における隣り合う2辺のそれぞれが、第2天板部20(第2ユニット2)の短辺と隣接している。第3天板部30の辺と第2天板部20の短辺とは、いずれも第2長さL2(同じ長さ)となっている(
図6参照)。そのため、第3天板部30の辺と、それに隣接する第2天板部20の短辺とを、それらの辺の延在方向(第1方向D又は第2方向D2)における互いに同じ範囲(第2長さL2に相当する範囲)に配置することができる。なお、
図7に示す例では、第3天板部30(第3ユニット3)と複数の第2天板部20(第2ユニット2)とが隣接して配置される領域は、走行面Ffにおける第1方向D1の端部領域かつ第2方向D2の端部領域(図中、右上および左上)に配置されている。
【0061】
また、本実施形態では、第5天板部50(第5ユニット5)と第2天板部20(第2ユニット2)とが隣接して配置され、第5天板部50(第5ユニット5)の長辺が、第2天板部20(第2ユニット2)の短辺と隣接している。第5天板部50の長辺と第2天板部20の短辺とは、いずれも第2長さL2(同じ長さ)となっている(
図6参照)。そのため、第5天板部50の長辺と、第2天板部20の短辺とを、それらの辺の延在方向(第1方向D又は第2方向D2)における互いに同じ範囲(第2長さL2に相当する範囲)に配置することができる。なお、
図7に示す例では、第5天板部50(第5ユニット5)と複数の第2天板部20(第2ユニット2)とが隣接して配置される領域は、走行面Ffにおける第1方向D1の端部領域かつ第2方向D2の端部領域(図中、右下および左下)に配置されている。
【0062】
本実施形態では、物品搬送車Vに対する物品Wの供給が行われるエリアを物品供給エリアAwとして、物品供給エリアAwには、第2天板部20(第2ユニット2)、第3天板部30(第3ユニット3)、第4天板部40(第4ユニット4)、及び第5天板部50(第5ユニット5)の少なくとも何れかが配置される配置部と、これらの何れもが配置されない非配置部と、が設けられている。本例では、非配置部に、物品供給部9が設けられている。
【0063】
図7に示す例では、物品供給エリアAwには、複数の第2天板部20(第2ユニット2)が設けられている。これら複数の第2天板部20(第2ユニット2)のそれぞれは、長辺が第1方向D1に沿うように配置されている。そして、これら複数の第2天板部20(第2ユニット2)は、第2方向D2に沿って、互いに間隔を空けつつ並んで配置されている。物品供給エリアAwにおける複数の第2天板部20(第2ユニット2)同士の間に形成された非配置部に、物品供給部9が配置されている。
図7に示す例では、5つの物品供給部9が、物品供給エリアAwに配置されている。5つの物品供給部9のうち2つ(図中第2方向D2の両端側に配置された物品供給部9)は、平面視で第2天板部20(第2ユニット2)と同じ大きさとなっている。詳細には、5つの物品供給部9のうち2つの平面視での外形は、その長辺が第1長さL1であると共にその短辺が第2長さL2となる長方形状に形成されている。一方で、5つの物品供給部9のうち残りの3つ(図中第2方向D2の中央側に配置された物品供給部9)は、平面視での大きさが第2天板部20(第2ユニット2)よりも小さくなっている。詳細には、5つの物品供給部9のうち残りの3つの平面視での外形は、その長辺が第1長さL1であると共にその短辺が第3長さL3となる長方形状に形成されている。
【0064】
走行面Ffにおける、受入エリアAi、隣接エリアAn、及び物品供給エリアAw以外のエリアには、第2天板部20(第2ユニット2)、第3天板部30(第3ユニット3)、第4天板部40(第4ユニット4)、及び第5天板部50(第5ユニット5)のうち少なくとも2種類が配置されており、
図7に示す例では、第2天板部20(第2ユニット2)、第3天板部30(第3ユニット3)、及び第5天板部50(第5ユニット5)の3種類の天板部(ユニット)が配置されている。
【0065】
以上説明した架台100によれば、平面視における外形が正方形状又は長方形状に形成された各種天板部を、互いの辺が隣接するように並べて配置することで、物品搬送車Vを走行させるための連続した走行面Ffを容易に形成することができる。そして、当該走行面Ffの大きさ及び形状を柔軟に設定することができる。
【0066】
〔その他の実施形態〕
次に、架台のその他の実施形態について説明する。
【0067】
(1)上記の実施形態では、走行面Ffの形成に第4天板部40(第4ユニット4)を用いない例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、走行面Ffの形成に第4天板部40(第4ユニット4)を用いても良い。
図8に示す例では、第4天板部40(第4ユニット4)と、第2天板部20(第2ユニット2)とが隣接して配置され、第4天板部40(第4ユニット4)の長辺が、第2天板部20(第2ユニット2)の長辺と隣接している。ここでは、第4天板部40(第4ユニット4)は、物品供給エリアAwに配置されている。
図7を参照して説明した上記実施形態では、長辺が第1長さL1であると共に短辺が第3長さL3となる長方形状に形成された非配置部に、物品供給部9を配置していたが、
図8に示す例では、当該非配置部だった部分に、第4天板部40(第4ユニット4)を配置している。このように、走行面Ffは、第4天板部40(第4ユニット4)を用いて形成することもできる。但し、第4天板部40(第4ユニット4)を用いる場合において、上記のような構成に限らず、第4天板部40(第4ユニット4)と、第1天板部10(第1ユニット1)とが隣接して配置され、第4天板部40(第4ユニット4)の長辺が、第1天板部10(第1ユニット1)の辺と隣接していても良い。この場合、第4天板部40(第4ユニット4)は、隣接エリアAnに配置されると良い(不図示)。
【0068】
(2)上記の実施形態では、隣接エリアAnに、第2天板部20(第2ユニット2)が配置されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、隣接エリアAnには、第2天板部20(第2ユニット2)又は第4天板部40(第4ユニット4)が配置されていれば良い。隣接エリアAnに第4天板部40(第4ユニット4)が配置される場合には、隣接エリアAnに配置される第4天板部40(第4ユニット4)は、その長辺が第1天板部10(第1ユニット1)の辺と隣接するように配置される。第4天板部40の長辺と第1天板部10の辺とは、いずれも第1長さL1(同じ長さ)となっている(
図6参照)。そのため、第4天板部40の長辺と、第1天板部10の辺とを、それらの辺の延在方向(第1方向D又は第2方向D2)における互いに同じ範囲(第1長さL1に相当する範囲)に配置することができる。
【0069】
(3)上記の実施形態では、第3天板部30(第3ユニット3)における隣り合う2辺のそれぞれが、第2天板部20(第2ユニット2)の短辺と隣接している例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、第3天板部30(第3ユニット3)における3辺又は4辺のそれぞれが、第2天板部20(第2ユニット2)の短辺と隣接していても良い。
【0070】
(4)上記の実施形態では、複数の第1ユニット1が互いに隣接して配置されて、物品搬送車Vから物品Wを受け入れる受入エリアAiを構成している例について説明した。この受入エリアAiは、第1ユニット1のみによって構成されていても良いし、第1ユニット1に加えて、第2ユニット2、第3ユニット3、第4ユニット4、及び第5ユニット5の少なくとも1種類を含んで構成されていても良い。また、走行面Ffにおける複数箇所に分かれて、受入エリアAiが設けられていても良い。
【0071】
(5)上記の実施形態では、第3長さL3が、物品搬送車Vが走行する通路Rの幅に応じて設定されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、第3長さL3は、通路Rの幅とは無関係に設定されていても良い。
【0072】
(6)上記の実施形態では、第1ユニット1が、コンベヤユニット12を備えている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、第1ユニット1は、コンベヤユニット12を備えていなくても良い。
【0073】
(7)なお、上述した実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0074】
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した架台について説明する。
【0075】
物品を搬送する物品搬送車が走行する走行面を形成する架台であって、
前記走行面の全体が、第1ユニットと、第2ユニット、第3ユニット、第4ユニット、及び第5ユニットのうち少なくとも2種類と、の組み合わせにより構成されており、
前記第1ユニットは、前記物品搬送車から前記物品を受け入れる受入部と、前記走行面の一部を形成する第1天板部と、前記第1天板部を支持する第1支持脚部と、を備え、
前記第2ユニットは、前記走行面の一部を形成する第2天板部と、前記第2天板部を支持する第2支持脚部と、を備え、
前記第3ユニットは、前記走行面の一部を形成する第3天板部と、前記第3天板部を支持する第3支持脚部と、を備え、
前記第4ユニットは、前記走行面の一部を形成する第4天板部と、前記第4天板部を支持する第4支持脚部と、を備え、
前記第5ユニットは、前記走行面の一部を形成する第5天板部と、前記第5天板部を支持する第5支持脚部と、を備え、
前記第1天板部の外形は、平面視で正方形状に形成され、その一辺の長さが第1長さであり、
前記第2天板部の外形は、平面視で長方形状に形成され、その長辺の長さが前記第1長さであると共に、その短辺の長さが前記第1長さの2/3の長さとされた第2長さであり、
前記第3天板部の外形は、平面視で正方形状に形成され、その一辺の長さが前記第2長さであり、
前記第4天板部の外形は、平面視で長方形状に形成され、その長辺の長さが前記第1長さであると共に、その短辺の長さが前記第1長さの1/3の長さとされた第3長さであり、
前記第5天板部の外形は、平面視で長方形状に形成され、その長辺の長さが前記第2長さであると共に、その短辺の長さが前記第3長さである。
【0076】
本構成によれば、平面視における外形が正方形状又は長方形状に形成された各種天板部を、互いの辺が隣接するように並べて配置することで、物品搬送車を走行させるための連続した走行面を容易に形成することができる。ここで、第1天板部から第5天板部のそれぞれの辺は、第1長さ、第1長さの2/3の長さとされた第2長さ、又は、第1長さの1/3の長さとされた第3長さとなっている。そのため、受入部を備えることにより第1天板部が大きくならざるを得ない第1ユニットに対して、第2ユニットから第5ユニットのうち少なくとも2種類を組み合わせて架台を構成することにより、走行面の全体の大きさ及び形状を、第1天板部の一辺の長さである第1長さの1/3の長さを単位として、必要な大きさ及び形状となるように柔軟に設定することができる。従って、本構成によれば、物品搬送車が走行する走行面の大きさ及び形状を柔軟に設定することができる。
【0077】
複数の前記第1ユニットが互いに隣接して配置されて、前記物品搬送車から前記物品を受け入れる受入エリアを構成し、
前記受入エリアに隣接して前記第1ユニット以外のユニットが配置されるエリアを隣接エリアとして、
前記隣接エリアには、前記第2天板部又は前記第4天板部が配置され、
前記隣接エリアに配置される前記第2天板部は、その長辺が前記第1天板部の辺と隣接するように配置され、前記隣接エリアに配置される前記第4天板部は、その長辺が前記第1天板部の辺と隣接するように配置される、と好適である。
【0078】
本構成によれば、受入エリアの範囲を優先的に設定することができ、その後、受入エリアの範囲に合わせて必要な大きさ及び形状の隣接エリアを形成することができる。従って、物品を受け入れる受入部が設けられた受入エリアを適切に確保しつつ、物品搬送車が走行する走行面の大きさ及び形状を柔軟に設定することができる。
【0079】
前記第3長さは、前記物品搬送車が走行する通路の幅に応じて設定されている、と好適である。
【0080】
本構成によれば、物品搬送車が走行する通路の幅を最小単位として、必要な大きさ及び形状となるように走行面の大きさ及び形状を設定することができる。従って、本構成によれば、物品搬送車の適切な走行を確保しつつ、走行面の大きさ及び形状を柔軟に設定することができる。
【0081】
前記第3天板部と、複数の前記第2天板部とが隣接して配置され、
少なくとも、前記第3天板部における隣り合う2辺のそれぞれが、前記第2天板部の短辺と隣接している、と好適である。
【0082】
本構成によれば、第3天板部を備えた第3ユニットと、第2天板部を備えた第2ユニットとを、適切に組み合わせて配置することができる。
【0083】
前記第4天板部と、前記第1天板部又は前記第2天板部とが隣接して配置され、
前記第4天板部の長辺が、前記第1天板部の辺または前記第2天板部の長辺と隣接している、と好適である。
【0084】
本構成によれば、第4天板部を備えた第4ユニットと、第1天板部を備えた第1ユニット又は第2天板部を備えた第2ユニットとを、適切に組み合わせて配置することができる。
【0085】
前記第5天板部と前記第2天板部とが隣接して配置され、
前記第5天板部の長辺が、前記第2天板部の短辺と隣接している、と好適である。
【0086】
本構成によれば、第5天板部を備えた第5ユニットと、第2天板部を備えた第2ユニットとを、適切に組み合わせて配置することができる。
【0087】
前記第1ユニットは、コンベヤユニットを備え、
前記受入部は、上下方向に貫通する開口を備え、
前記コンベヤユニットは、前記開口の直下を通るように配置されていると共に、前記第1支持脚部により支持されている、と好適である。
【0088】
本構成によれば、物品搬送車とは別の搬送手段であるコンベヤユニットによって、第1天板部よりも下方において物品を搬送することができる。この場合、受入部が物品搬送車から受け入れた物品は、開口を通って、第1天板部よりも下方に配置されたコンベヤユニットに搬送される。そして、当該物品は、コンベヤユニットによって更に搬送される。すなわち、本構成によれば、物品が搬送される段階を、物品搬送車により搬送される段階とコンベヤユニットにより搬送される段階とに分けることができる。そのため、例えば、複数回に亘って物品搬送車により搬送された複数の物品を、コンベヤユニットによってまとめて1回で搬送することも可能となり、例えば物品の仕分け及び搬送を行う設備に好適に利用できる。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本開示に係る技術は、物品を搬送する物品搬送車が走行する走行面を形成する架台に利用することができる。
【符号の説明】
【0090】
100 :架台
1 :第1ユニット
10 :第1天板部
101 :受入部
101a :開口
11 :第1支持脚部
12 :コンベヤユニット
2 :第2ユニット
20 :第2天板部
21 :第2支持脚部
3 :第3ユニット
30 :第3天板部
31 :第3支持脚部
4 :第4ユニット
40 :第4天板部
41 :第4支持脚部
5 :第5ユニット
50 :第5天板部
51 :第5支持脚部
Ai :受入エリア
An :隣接エリア
Ff :走行面
R :通路
V :物品搬送車
W :物品